JP2004344121A - メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高感度で、しかも簡便にMRSAを検出する方法の提供。
【解決手段】繊維状吸水性シートに、少なくとも(a)水可溶性ゲル化剤、(b)菌体栄養成分、及び(c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤を担持してなる簡易乾燥培地に、被検試料液と同時に又は被検試料液添加後に卵黄液を添加して培養し、形成されるコロニーを検出することを特徴とするメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法。
【選択図】 なし
【解決手段】繊維状吸水性シートに、少なくとも(a)水可溶性ゲル化剤、(b)菌体栄養成分、及び(c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤を担持してなる簡易乾燥培地に、被検試料液と同時に又は被検試料液添加後に卵黄液を添加して培養し、形成されるコロニーを検出することを特徴とするメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡易培地によりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を高感度で、しかも簡便に検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、MRSAを検出するための培地としては、一般に、黄色ブドウ球菌検出用の培地にMRSAの増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤を添加した寒天培地が使用されている。検査の対象は、医療従事者の手指や医療器具、施設設備などの表面であり、MRSA検出用スタンプ培地で直接検査場所に培地を接触させて、検査を行なっている。または、市販のふき取り器具を用い、検査箇所をふき取り器具でふき取った後、滅菌水溶液にふき取りサンプルを溶解し、これを被検試料としてMRSA検出用寒天培地に塗抹接種している。
【0003】
しかしながら、スタンプ培地の場合、平面以外の場所では検査することが困難であるとともに、直接被検対象物に培地を接触させるため、培地成分が検査対象物に残り、そこがあらたな汚染源になり得るという問題があった。ふき取り検査の場合には、あらゆる形状の表面を検査でき、広く行なわれているが、ふき取り検体を寒天培地に塗抹接種するには、試料0.1mLを培地に加えてコンラージ棒で培地全体に広げるという操作が必要である。このように、検査できる試料が少量であることから、結果的に検出感度が低く、更に、塗抹接種には時間と手間が必要であるという問題もあった。
【0004】
このため、MRSAを検出するための培地について、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等)。しかしながら、これらの培地は、MRSAを高感度で、しかも簡便に検出するには、十分満足できるものではなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−217760号公報
【特許文献2】
特開平7−181号公報
【特許文献3】
特開2002−34553号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、MRSAを高感度で、しかも簡便に検出する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、繊維状吸水性シートに後記成分(a)〜(c)を担持してなる乾燥培地に、卵黄液を被検試料液と同時又は被検試料液添加後に添加すれば、被検試料液及び卵黄液が均一に吸水性シートに分散し、鑑別可能なコロニーが形成され、MRSAを高感度で、簡便に検出できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、繊維状吸水性シートに、少なくとも(a)水可溶性ゲル化剤、(b)菌体栄養成分、及び(c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤を担持してなる簡易乾燥培地に、被検試料液と同時に又は被検試料液添加後に卵黄液を添加して培養し、形成されるコロニーを検出することを特徴とするメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のMRSAの検出方法に用いられる簡易乾燥培地は、繊維状吸水性シートに、少なくとも前記成分(a)、(b)及び(c)が担持されていれば良く、例えば次の(1)〜(6)の簡易培地が挙げられる。
(1)防水性基体の上面部に、接着剤層、栄養成分を含む冷水可溶性ゲル化剤粉末層及びカバーシートを順次積層した培地(特開昭57−502200号公報)。
(2)防水性基体の上面部に、空気透過性膜、栄養成分を含む冷水可溶性ゲル化剤粉末層及びカバーシートを順次積層した培地(特開平3−15379号公報)。
(3)濾紙等に菌体栄養成分を含浸させ、その表面をカバーシートで覆ってなる検出紙(特開平2−65798号公報)。
(4)防水性平板の表面に冷水可溶性ゲル化剤と微生物培養基、繊維質吸水性シートを順次積層した培地(特開平6−181741号公報)。
(5)(a)水及びアルコールに可溶な接着剤、(b)水に可溶でアルコールに不溶なゲル化剤、及び(c)菌体栄養成分を含有する培地組成物を、該ゲル化剤より大きいメッシュを有する繊維状吸水性シートに担持させた簡易培地(特開平9−19282号公報)。
(6)(a)水及びアルコールに可溶な接着剤0.01〜0.4重量%、(b)水に可溶でアルコールに不溶なゲル化剤、及び(c)菌体栄養成分を含有するアルコール懸濁液を、防水性平板上に載置された該ゲル化剤の粒径より大きいメッシュを有する繊維質吸水性シートに含浸させ、これをアルコールの急速な蒸発を抑制しつつ乾燥して、吸水性シートを防水性平板に固着させてなる簡易培地(特開2000−325072公報)。
これらの簡易乾燥培地のうち、(5)及び(6)が好ましく、(6)が特に好ましい。
【0010】
本発明で用いる(a)水可溶性ゲル化剤としては、水に可溶であればよいが、水に可溶でアルコールに不溶であるのが特に好ましい。例えばキサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、カラギーナン等の天然ゲル化剤、ヒドロキシエチルセルロース等の合成ゲル化物質が挙げられ、特にキサンタンガムが好ましい。これらのゲル化剤は、平均粒径500μm以下、特に0.5〜50μmの粉体を使用するのが好ましい。
【0011】
(b)菌体栄養成分としては、検出しようとするMRSAの生育に適したものが選択される。例えば、肉エキスやペプトン等の栄養成分、糖類、塩類等が用いられる。
【0012】
(c)MRSAの増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤としては、メチシリンやオキサシリンが用いられ、特にオキサシリンが好ましい。
オキサシリンは、培地中のオキサシリン含有量が、被検試料液添加後の濃度が6〜25mg力価/L、特に10〜15mg力価/Lになる量用いるのが好ましい。
【0013】
また、グラム陰性菌の発育を抑制する目的で、ポリミキシン群の抗生剤を用いることもでき、特にポリミキシンB又はEが好ましい。
ポリミキシンE(コリスチン硫酸塩)は、培地中の含有量が、被検試料液添加後の濃度が10〜1000mg力価/L、特に10〜500mg力価/Lになる量用いるのが好ましい。
【0014】
培地組成物には、(d)接着剤が用いられ、かかる接着剤としては、水に可溶であるのが好ましく、水及びアルコールに可溶なものであることが特に好ましい。例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等が挙げられ、特にヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
【0015】
更に、培地組成物には、コロニーの観察を容易にするために、適当な発色剤を配合するのが好ましい。かかる発色剤には、コロニーを着色する色素、例えばトリフェニルテトラゾリウムクロライド、3−(p−ヨードフェニル)−2−(p−ニトロフェニル)−5−フェニル−2H−テトラゾリウムクロライド、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロマイド等の色素;5−ブロモ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−α−D−ガラクトピラノシド、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−α−D−ガラクトピラノシド等の酵素基質;フェノールレッド、ブロムチモールブルー、ニュートラルレッド、ブロムクレゾールパープル、メチルレッド等のpH指示薬などが含まれる。
【0016】
培地組成物を懸濁するためのアルコールとしては、例えばエタノール、2−プロパノール等が挙げられる。
アルコール懸濁液中、成分(a)の濃度は0.1〜20重量%、特に2〜6重量%であるのが好ましく、成分(b)は2〜15重量%、特に5〜10重量%であるのが好ましい。また、成分(d)の接着剤は、0.01〜0.4重量%、特に0.01〜0.15重量%であるのが好ましい。
【0017】
上記培地組成物を担持させる繊維質吸水性シートは、接種された被検液が毛細管現象により容易に拡散し、かつ培地組成物中のゲル化剤をその網目構造中に担持できるものであることが好ましい。そのためには、繊維質吸水性シートはゲル化剤の粒径よりも大きいメッシュを有し、かつ厚さも当該粒径より厚いことが必要であり、例えば、網目の大きさが15〜100メッシュ、特に20〜50メッシュで、厚さが10〜1000μm、特に50〜600μmのものが好ましい。
【0018】
このような繊維質吸水性シートとしては、レーヨン不織布に代表される合成繊維不織布、コットン不織布に代表される天然繊維不織布等が挙げられる。これらのシートの形状は特に制限されず、正方形、長方形、円形等の何れであってもよい。またその大きさも特に制限されないが、微生物の簡易検出用の場合には長径1〜15cmのものが好ましい。
【0019】
上記繊維質吸水性シートを固着させる防水性平板としては、プラスチック、ガラス等の防水性の材質のものであれば何れでもかまわないが、外部からの観察のため透明のものが好ましい。
【0020】
前記のアルコール懸濁液は、防水性平板上に載置した繊維質吸水性シートに注下、噴霧、塗布等によって含浸させることができる。含浸させるアルコール懸濁液は、上記濃度のものをシート1cm3当り0.5〜2mLとするのが好ましい。その後乾燥してアルコールを蒸発除去することにより、培地成分が担持された繊維質吸水性シートが防水性平板に積層固着されるが、この乾燥に際しては、アルコールの急速な蒸発を抑制しつつ行う必要がある。このようにアルコールの急速な蒸発を抑制しつつ乾燥を行うための手段としては特に限定されるものではないが、例えばアルコールの蒸気圧の高い雰囲気中で乾燥を行う、低温で乾燥を行う等の方法が挙げられる。
【0021】
このように乾燥を徐々に行うことにより、アルコール懸濁液中の培地成分が乾燥中に十分に沈降して、乾燥後の吸水性シートの防水性平板への固着が強固なものとなる。一方、吸水性シートの表面付近では繊維質吸水性シートの繊維が高い吸水性を保持したまま乾燥され、当該繊維目と防水性平板との立体的空洞部の毛細管現象と相俟って、被検液の拡散速度が高くなる。こうした現象の総合的成果として、被検液の拡散速度が極めて大きく、更に極めて強固にシートを防水性平板に固定させることが可能となる。
【0022】
このようにして得られる簡易培地は、汚染及び乾燥を防止するために、その表面をフィルムで覆うか、容器に収納するのが好ましく、特に、防水性平板として容器一体型の防水性容器を用い、これに培地成分を担持させた繊維質吸水性シートを積層固着させるのが好ましい。
【0023】
このようにして得られた簡易培地は、エチレンオキサイドガス、γ線、電子線等によって滅菌するのが好ましい。好ましい滅菌方法としては、アルミ包材等、ガスバリヤー性と遮光性を兼ね備えた包材で包装した後、γ線、電子線等の放射線照射を行う方法が挙げられ、特にこの包装の際に簡易培地と共に乾燥剤を封入しておくことが最も好ましい。このような方法で滅菌処理を行うことにより、簡易培地の製造の全行程を無菌状態に管理する必要がなくなり、かつ滅菌後の微生物の混入や光及び湿気による培地の経時変化を抑制することが可能となる。
【0024】
本発明においては、卵黄液を、被検試料液と同時に、又は被検試料液添加後に、簡易培地に添加する。ここで卵黄液としては、鳥の卵黄水溶液、特にニワトリの卵黄水溶液が好ましい。なお、当該卵黄液には、安定化剤として無機塩、特に塩化ナトリウムを含有させるのが好ましい。無機塩の濃度は、0.1〜20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
【0025】
卵黄液調製に用いる卵黄は、放射線滅菌、例えばガンマ線や電子線、特に表面線量5〜20kGyのガンマ線照射により滅菌するのが好ましい。また、卵黄液中の卵黄濃度は吸水性シートへの分散性の点から5〜30重量%、特に5〜20重量%とするのが好ましい。
【0026】
卵黄液と被検試料液を同時に添加する場合には、予め両者を混合して添加してもよいし、添加直前に両者を混合してもよい。被検試料液添加後に卵黄液を添加する場合は、被検試料液添加直後、例えば10分以内、特に5秒以内に添加するのが好ましい。被検試料液と卵黄液の添加量は、容量比で被検試料液:卵黄液=10:1〜10:5が好ましい。
【0027】
被検試料液としては、医療従事者の手指や、医療器具、医療設備等のふき取り検体、病院で使われる食材、家畜飼料、生乳等が用いられる。
【0028】
これらの被検試料液及び卵黄液の接種(添加)は、通常ピペット等により一定量を接種する方法が採用される。
【0029】
被検試料液及び卵黄液添加後培養し、形成されるコロニー、すなわち、周囲に白濁した卵黄反応を示すコロニーを検出すれば、MRSAが検出できる。培養は33〜37℃で24〜48時間、静置して好気的に行うのが好ましい。
【0030】
前記の如く簡易培地に被検試料液及び卵黄液を接種すると、これらの液がメッシュ間の立体的な空洞部の毛細管現象によって容易に拡散し、それに続いて膨潤ゲル化が起こって、被検試料液中のMRSAは捕捉され、自由移動が抑制され、培養によって卵黄反応が生起し、MRSAのコロニーが形成される。従って、培地形成面を観察すれば、形成したコロニーが容易に観察できる。被検試料液及び卵黄液を定量的に簡易培地へ接種すれば、培養後出現したコロニーを計測することにより、容易に菌数を算定することができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
製造例1
(1)培地の作製:
塩化ナトリウム24.0g、塩化リチウム5.0g、塩化カルシウム0.22g、ピルビン酸ナトリウム2.0g、肉エキス5.0g、ペプトン13.5g、マンニット10.0g、コリスチン硫酸塩100mg力価、オキサシリン13.0mg力価、ブロムクレゾールパープル0.03g及びキサンタンガム30gを、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)1gを含有するエタノール溶液1000mLに加え、懸濁液とした。このエタノール懸濁液を1mLずつ繊維質吸水性シート(50φmm)を収納した容器(50φmm)に分注した後、乾燥させ、蓋をして本発明の簡易乾燥培地を作製した。本培地を乾燥剤とともにアルミ包材に密封包装した後、表面線量10〜20kGyのガンマ線照射を行って滅菌した。
【0033】
(2)卵黄液の調製:
卵黄をポリ容器に密封し、表面線量5〜20kGyのガンマ線照射を行って滅菌した。これを121℃で15分高圧蒸気滅菌した10重量%塩化ナトリウム水溶液に終濃度13%となるように無菌的に加え、滅菌済みプラスチック容器に分注し、卵黄液とした。
【0034】
(3)菌株の供試:
供試菌株をトリプトソイブイヨンで24時間前培養したものを生理食塩水で10倍段階希釈して1mLを培地に供試した。
【0035】
比較例
従来法のMSO寒天培地を比較対照とした。
【0036】
実施例1
製造例1の培地に試験菌液1mLを加えた直後、卵黄液0.3mLを滴下した。蓋をした後35℃で48時間培養した。同様に比較対照としてMSO寒天培地に試験菌液0.1mLを加え、コンラージ棒で塗抹接種し、35℃で48時間培養した。結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
表1の結果より、製造例1(1)の培地を用いた本発明検査法は簡易であり、従来法のMSO寒天培地と同等の性能を有していることが確認できた。
【0039】
実施例2
製造例1の培地に試験菌液1mLを加えた直後、卵黄液0.3mLを滴下した。蓋をした後35℃で48時間培養した。また、MSO寒天培地(90mmシャーレ)とMSOスタンプ培地にそれぞれ試験菌液を0.1mL、0.01mLずつ加え、コンラージ棒で塗抹接種し、35℃で48時間培養した。結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】
表2の結果より、製造例1(1)の培地を用いた本発明の検出法では、従来法の寒天培地やスタンプ培地と比べ、試料中の少量の菌量においても、検出可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、簡易乾燥培地を用いて、MRSAを高感度で、しかも簡便に検出することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡易培地によりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を高感度で、しかも簡便に検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、MRSAを検出するための培地としては、一般に、黄色ブドウ球菌検出用の培地にMRSAの増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤を添加した寒天培地が使用されている。検査の対象は、医療従事者の手指や医療器具、施設設備などの表面であり、MRSA検出用スタンプ培地で直接検査場所に培地を接触させて、検査を行なっている。または、市販のふき取り器具を用い、検査箇所をふき取り器具でふき取った後、滅菌水溶液にふき取りサンプルを溶解し、これを被検試料としてMRSA検出用寒天培地に塗抹接種している。
【0003】
しかしながら、スタンプ培地の場合、平面以外の場所では検査することが困難であるとともに、直接被検対象物に培地を接触させるため、培地成分が検査対象物に残り、そこがあらたな汚染源になり得るという問題があった。ふき取り検査の場合には、あらゆる形状の表面を検査でき、広く行なわれているが、ふき取り検体を寒天培地に塗抹接種するには、試料0.1mLを培地に加えてコンラージ棒で培地全体に広げるという操作が必要である。このように、検査できる試料が少量であることから、結果的に検出感度が低く、更に、塗抹接種には時間と手間が必要であるという問題もあった。
【0004】
このため、MRSAを検出するための培地について、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等)。しかしながら、これらの培地は、MRSAを高感度で、しかも簡便に検出するには、十分満足できるものではなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−217760号公報
【特許文献2】
特開平7−181号公報
【特許文献3】
特開2002−34553号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、MRSAを高感度で、しかも簡便に検出する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、繊維状吸水性シートに後記成分(a)〜(c)を担持してなる乾燥培地に、卵黄液を被検試料液と同時又は被検試料液添加後に添加すれば、被検試料液及び卵黄液が均一に吸水性シートに分散し、鑑別可能なコロニーが形成され、MRSAを高感度で、簡便に検出できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、繊維状吸水性シートに、少なくとも(a)水可溶性ゲル化剤、(b)菌体栄養成分、及び(c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤を担持してなる簡易乾燥培地に、被検試料液と同時に又は被検試料液添加後に卵黄液を添加して培養し、形成されるコロニーを検出することを特徴とするメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のMRSAの検出方法に用いられる簡易乾燥培地は、繊維状吸水性シートに、少なくとも前記成分(a)、(b)及び(c)が担持されていれば良く、例えば次の(1)〜(6)の簡易培地が挙げられる。
(1)防水性基体の上面部に、接着剤層、栄養成分を含む冷水可溶性ゲル化剤粉末層及びカバーシートを順次積層した培地(特開昭57−502200号公報)。
(2)防水性基体の上面部に、空気透過性膜、栄養成分を含む冷水可溶性ゲル化剤粉末層及びカバーシートを順次積層した培地(特開平3−15379号公報)。
(3)濾紙等に菌体栄養成分を含浸させ、その表面をカバーシートで覆ってなる検出紙(特開平2−65798号公報)。
(4)防水性平板の表面に冷水可溶性ゲル化剤と微生物培養基、繊維質吸水性シートを順次積層した培地(特開平6−181741号公報)。
(5)(a)水及びアルコールに可溶な接着剤、(b)水に可溶でアルコールに不溶なゲル化剤、及び(c)菌体栄養成分を含有する培地組成物を、該ゲル化剤より大きいメッシュを有する繊維状吸水性シートに担持させた簡易培地(特開平9−19282号公報)。
(6)(a)水及びアルコールに可溶な接着剤0.01〜0.4重量%、(b)水に可溶でアルコールに不溶なゲル化剤、及び(c)菌体栄養成分を含有するアルコール懸濁液を、防水性平板上に載置された該ゲル化剤の粒径より大きいメッシュを有する繊維質吸水性シートに含浸させ、これをアルコールの急速な蒸発を抑制しつつ乾燥して、吸水性シートを防水性平板に固着させてなる簡易培地(特開2000−325072公報)。
これらの簡易乾燥培地のうち、(5)及び(6)が好ましく、(6)が特に好ましい。
【0010】
本発明で用いる(a)水可溶性ゲル化剤としては、水に可溶であればよいが、水に可溶でアルコールに不溶であるのが特に好ましい。例えばキサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、カラギーナン等の天然ゲル化剤、ヒドロキシエチルセルロース等の合成ゲル化物質が挙げられ、特にキサンタンガムが好ましい。これらのゲル化剤は、平均粒径500μm以下、特に0.5〜50μmの粉体を使用するのが好ましい。
【0011】
(b)菌体栄養成分としては、検出しようとするMRSAの生育に適したものが選択される。例えば、肉エキスやペプトン等の栄養成分、糖類、塩類等が用いられる。
【0012】
(c)MRSAの増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤としては、メチシリンやオキサシリンが用いられ、特にオキサシリンが好ましい。
オキサシリンは、培地中のオキサシリン含有量が、被検試料液添加後の濃度が6〜25mg力価/L、特に10〜15mg力価/Lになる量用いるのが好ましい。
【0013】
また、グラム陰性菌の発育を抑制する目的で、ポリミキシン群の抗生剤を用いることもでき、特にポリミキシンB又はEが好ましい。
ポリミキシンE(コリスチン硫酸塩)は、培地中の含有量が、被検試料液添加後の濃度が10〜1000mg力価/L、特に10〜500mg力価/Lになる量用いるのが好ましい。
【0014】
培地組成物には、(d)接着剤が用いられ、かかる接着剤としては、水に可溶であるのが好ましく、水及びアルコールに可溶なものであることが特に好ましい。例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等が挙げられ、特にヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
【0015】
更に、培地組成物には、コロニーの観察を容易にするために、適当な発色剤を配合するのが好ましい。かかる発色剤には、コロニーを着色する色素、例えばトリフェニルテトラゾリウムクロライド、3−(p−ヨードフェニル)−2−(p−ニトロフェニル)−5−フェニル−2H−テトラゾリウムクロライド、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロマイド等の色素;5−ブロモ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−α−D−ガラクトピラノシド、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−α−D−ガラクトピラノシド等の酵素基質;フェノールレッド、ブロムチモールブルー、ニュートラルレッド、ブロムクレゾールパープル、メチルレッド等のpH指示薬などが含まれる。
【0016】
培地組成物を懸濁するためのアルコールとしては、例えばエタノール、2−プロパノール等が挙げられる。
アルコール懸濁液中、成分(a)の濃度は0.1〜20重量%、特に2〜6重量%であるのが好ましく、成分(b)は2〜15重量%、特に5〜10重量%であるのが好ましい。また、成分(d)の接着剤は、0.01〜0.4重量%、特に0.01〜0.15重量%であるのが好ましい。
【0017】
上記培地組成物を担持させる繊維質吸水性シートは、接種された被検液が毛細管現象により容易に拡散し、かつ培地組成物中のゲル化剤をその網目構造中に担持できるものであることが好ましい。そのためには、繊維質吸水性シートはゲル化剤の粒径よりも大きいメッシュを有し、かつ厚さも当該粒径より厚いことが必要であり、例えば、網目の大きさが15〜100メッシュ、特に20〜50メッシュで、厚さが10〜1000μm、特に50〜600μmのものが好ましい。
【0018】
このような繊維質吸水性シートとしては、レーヨン不織布に代表される合成繊維不織布、コットン不織布に代表される天然繊維不織布等が挙げられる。これらのシートの形状は特に制限されず、正方形、長方形、円形等の何れであってもよい。またその大きさも特に制限されないが、微生物の簡易検出用の場合には長径1〜15cmのものが好ましい。
【0019】
上記繊維質吸水性シートを固着させる防水性平板としては、プラスチック、ガラス等の防水性の材質のものであれば何れでもかまわないが、外部からの観察のため透明のものが好ましい。
【0020】
前記のアルコール懸濁液は、防水性平板上に載置した繊維質吸水性シートに注下、噴霧、塗布等によって含浸させることができる。含浸させるアルコール懸濁液は、上記濃度のものをシート1cm3当り0.5〜2mLとするのが好ましい。その後乾燥してアルコールを蒸発除去することにより、培地成分が担持された繊維質吸水性シートが防水性平板に積層固着されるが、この乾燥に際しては、アルコールの急速な蒸発を抑制しつつ行う必要がある。このようにアルコールの急速な蒸発を抑制しつつ乾燥を行うための手段としては特に限定されるものではないが、例えばアルコールの蒸気圧の高い雰囲気中で乾燥を行う、低温で乾燥を行う等の方法が挙げられる。
【0021】
このように乾燥を徐々に行うことにより、アルコール懸濁液中の培地成分が乾燥中に十分に沈降して、乾燥後の吸水性シートの防水性平板への固着が強固なものとなる。一方、吸水性シートの表面付近では繊維質吸水性シートの繊維が高い吸水性を保持したまま乾燥され、当該繊維目と防水性平板との立体的空洞部の毛細管現象と相俟って、被検液の拡散速度が高くなる。こうした現象の総合的成果として、被検液の拡散速度が極めて大きく、更に極めて強固にシートを防水性平板に固定させることが可能となる。
【0022】
このようにして得られる簡易培地は、汚染及び乾燥を防止するために、その表面をフィルムで覆うか、容器に収納するのが好ましく、特に、防水性平板として容器一体型の防水性容器を用い、これに培地成分を担持させた繊維質吸水性シートを積層固着させるのが好ましい。
【0023】
このようにして得られた簡易培地は、エチレンオキサイドガス、γ線、電子線等によって滅菌するのが好ましい。好ましい滅菌方法としては、アルミ包材等、ガスバリヤー性と遮光性を兼ね備えた包材で包装した後、γ線、電子線等の放射線照射を行う方法が挙げられ、特にこの包装の際に簡易培地と共に乾燥剤を封入しておくことが最も好ましい。このような方法で滅菌処理を行うことにより、簡易培地の製造の全行程を無菌状態に管理する必要がなくなり、かつ滅菌後の微生物の混入や光及び湿気による培地の経時変化を抑制することが可能となる。
【0024】
本発明においては、卵黄液を、被検試料液と同時に、又は被検試料液添加後に、簡易培地に添加する。ここで卵黄液としては、鳥の卵黄水溶液、特にニワトリの卵黄水溶液が好ましい。なお、当該卵黄液には、安定化剤として無機塩、特に塩化ナトリウムを含有させるのが好ましい。無機塩の濃度は、0.1〜20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
【0025】
卵黄液調製に用いる卵黄は、放射線滅菌、例えばガンマ線や電子線、特に表面線量5〜20kGyのガンマ線照射により滅菌するのが好ましい。また、卵黄液中の卵黄濃度は吸水性シートへの分散性の点から5〜30重量%、特に5〜20重量%とするのが好ましい。
【0026】
卵黄液と被検試料液を同時に添加する場合には、予め両者を混合して添加してもよいし、添加直前に両者を混合してもよい。被検試料液添加後に卵黄液を添加する場合は、被検試料液添加直後、例えば10分以内、特に5秒以内に添加するのが好ましい。被検試料液と卵黄液の添加量は、容量比で被検試料液:卵黄液=10:1〜10:5が好ましい。
【0027】
被検試料液としては、医療従事者の手指や、医療器具、医療設備等のふき取り検体、病院で使われる食材、家畜飼料、生乳等が用いられる。
【0028】
これらの被検試料液及び卵黄液の接種(添加)は、通常ピペット等により一定量を接種する方法が採用される。
【0029】
被検試料液及び卵黄液添加後培養し、形成されるコロニー、すなわち、周囲に白濁した卵黄反応を示すコロニーを検出すれば、MRSAが検出できる。培養は33〜37℃で24〜48時間、静置して好気的に行うのが好ましい。
【0030】
前記の如く簡易培地に被検試料液及び卵黄液を接種すると、これらの液がメッシュ間の立体的な空洞部の毛細管現象によって容易に拡散し、それに続いて膨潤ゲル化が起こって、被検試料液中のMRSAは捕捉され、自由移動が抑制され、培養によって卵黄反応が生起し、MRSAのコロニーが形成される。従って、培地形成面を観察すれば、形成したコロニーが容易に観察できる。被検試料液及び卵黄液を定量的に簡易培地へ接種すれば、培養後出現したコロニーを計測することにより、容易に菌数を算定することができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
製造例1
(1)培地の作製:
塩化ナトリウム24.0g、塩化リチウム5.0g、塩化カルシウム0.22g、ピルビン酸ナトリウム2.0g、肉エキス5.0g、ペプトン13.5g、マンニット10.0g、コリスチン硫酸塩100mg力価、オキサシリン13.0mg力価、ブロムクレゾールパープル0.03g及びキサンタンガム30gを、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)1gを含有するエタノール溶液1000mLに加え、懸濁液とした。このエタノール懸濁液を1mLずつ繊維質吸水性シート(50φmm)を収納した容器(50φmm)に分注した後、乾燥させ、蓋をして本発明の簡易乾燥培地を作製した。本培地を乾燥剤とともにアルミ包材に密封包装した後、表面線量10〜20kGyのガンマ線照射を行って滅菌した。
【0033】
(2)卵黄液の調製:
卵黄をポリ容器に密封し、表面線量5〜20kGyのガンマ線照射を行って滅菌した。これを121℃で15分高圧蒸気滅菌した10重量%塩化ナトリウム水溶液に終濃度13%となるように無菌的に加え、滅菌済みプラスチック容器に分注し、卵黄液とした。
【0034】
(3)菌株の供試:
供試菌株をトリプトソイブイヨンで24時間前培養したものを生理食塩水で10倍段階希釈して1mLを培地に供試した。
【0035】
比較例
従来法のMSO寒天培地を比較対照とした。
【0036】
実施例1
製造例1の培地に試験菌液1mLを加えた直後、卵黄液0.3mLを滴下した。蓋をした後35℃で48時間培養した。同様に比較対照としてMSO寒天培地に試験菌液0.1mLを加え、コンラージ棒で塗抹接種し、35℃で48時間培養した。結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
表1の結果より、製造例1(1)の培地を用いた本発明検査法は簡易であり、従来法のMSO寒天培地と同等の性能を有していることが確認できた。
【0039】
実施例2
製造例1の培地に試験菌液1mLを加えた直後、卵黄液0.3mLを滴下した。蓋をした後35℃で48時間培養した。また、MSO寒天培地(90mmシャーレ)とMSOスタンプ培地にそれぞれ試験菌液を0.1mL、0.01mLずつ加え、コンラージ棒で塗抹接種し、35℃で48時間培養した。結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】
表2の結果より、製造例1(1)の培地を用いた本発明の検出法では、従来法の寒天培地やスタンプ培地と比べ、試料中の少量の菌量においても、検出可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、簡易乾燥培地を用いて、MRSAを高感度で、しかも簡便に検出することができる。
Claims (6)
- 繊維状吸水性シートに、少なくとも(a)水可溶性ゲル化剤、(b)菌体栄養成分、及び(c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤を担持してなる簡易乾燥培地に、被検試料液と同時に又は被検試料液添加後に卵黄液を添加して培養し、形成されるコロニーを検出することを特徴とするメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法。
- 簡易乾燥培地が、(a)水可溶性ゲル化剤、(b)菌体栄養成分、(c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤、及び(d)接着剤を含有する培地組成物を、該ゲル化剤より大きいメッシュを有する繊維状吸水性シートに担持させた簡易培地である請求項1記載の検出方法。
- 簡易乾燥培地が、(a)水に可溶でアルコールに不溶なゲル化剤、(b)菌体栄養成分、(c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤、並びに(d)水及びアルコールに可溶な接着剤を含有するアルコール懸濁液を、防水性平板上に載置された該ゲル化剤の粒径より大きいメッシュを有する繊維質吸水性シートに含浸させ、これをアルコールの急速な蒸発を抑制しつつ乾燥して、吸水性シートを防水性平板に固着させてなる簡易培地である請求項1記載の検出方法。
- (c)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の増殖を抑制せず、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する抗生剤が、オキサシリンである請求項1〜3のいずれか1項記載の検出方法。
- 培地中のオキサシリン含有量が、被検試料液添加後の濃度が6〜25mg力価/Lになる量である請求項4記載の検出方法。
- 卵黄液が、放射線滅菌された卵黄から得られた卵黄液である請求項1〜5のいずれか1項記載の検出方法。
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JP2003147419A JP2004344121A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011504373A (ja) * | 2007-11-26 | 2011-02-10 | ビオメリュー | 細菌の検出および/または同定のための培地 |
JP2015126756A (ja) * | 2015-04-10 | 2015-07-09 | 栄研化学株式会社 | 卵黄液による発色反応および/または蛍光発色反応増強作用 |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003147419A patent/JP2004344121A/ja active Pending
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