JP2004343821A - 電力制御装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】商用電源電圧波形が正負非対称な場合でも位相制御により安定した電力供給を行う。
【解決手段】商用電源電圧の正負に対応したゼロクロス信号のパルス幅に応じて位相制御の位相角−ONタイミングテーブルをそれぞれ有し、商用電源電圧の正負それぞれで独立したONタイミングで位相制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】商用電源電圧の正負に対応したゼロクロス信号のパルス幅に応じて位相制御の位相角−ONタイミングテーブルをそれぞれ有し、商用電源電圧の正負それぞれで独立したONタイミングで位相制御を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力制御装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置において、紙などの記録材上に形成されたトナー像を定着させる定着装置(加熱装置)として、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式の熱定着装置やセラミックヒータを熱源とするフィルム加熱式の熱定着方式が用いられている。
【0003】
一般に、ヒータはトライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、この交流電源により電力が供給される。定着器(定着装置)には温度検出素子、例えばサーミスタ感温素子が設けられており、この温度検出素子により定着器の温度が検出され、その検出温度情報をもとに、エンジンコントローラがスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、ヒータへの電力供給をオン/オフし、定着器の温度が目標の一定温度に温度制御される。セラミックヒータへのオン/オフ制御は商用電源の位相制御又は波数制御により行われる。
入力商用電源の正から負又は負から正に切り替わるポイントを含み、電源電圧の大きさがある値以下になったことを報知する信号(以下「ゼロクロス信号」という)をもとに、トリガをかけて位相制御又は波数制御を行う。一般に、ゼロクロス信号はパルス信号であり、ゼロクロス信号がオフからオンに変化する立ち上がりのエッジでトリガをかけてヒータの制御を行っている。
【0004】
このような定着器のヒータへの通電を位相制御する先行技術文献としては、例えば特開平09−101718号公報、特開平09−106215号公報、特開平10−333490号公報、特開2000−35622号公報、特開2001−305905号公報等の文献を挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、ゼロクロス信号の検出は実際に商用電源電圧が0Vになったことを検知することができないため、電源電圧を半波整流又は全波整流した波形がある閾値に到達したことにより代用している。電源電圧波形は電源事情や回路部品の特性のバラツキ、また、この閾値を基準とすることによって正負非対象な波形となり、これに伴いゼロクロス信号のパルス幅も電源電圧が正の時と負の時で違いが生じる。この場合、定着器の制御方法の一つである位相制御においては、電源電圧が正または負のどちらか片側にあたるゼロクロス信号の幅を測定し、その測定結果に基づいて制御しているため、電源電圧の正と負でゼロクロス信号の幅が異なる場合にはヒータへの供給電力が予定している電力に対してずれてしまう。ヒータへ供給される電力が多すぎる場合には余分な電力消費及び定着器の温度が高くなることによる付属部品の劣化、少なすぎる場合には定着不良という問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
交流電源から制御対象に供給される電力をON/OFFするスイッチング手段と、このスイッチング手段をONするトリガ手段と、制御対象の制御結果値を検出する制御結果値検出手段と、商用電源のゼロクロスを検出するゼロクロス検出手段と、制御対象の制御目標値と制御結果値との偏差量に基づいて電源のONデューティを決定すると共に該ONデューティに基づいたONタイミングでトリガ手段のONを行い、ゼロクロス信号から所定時間後に供給電力をONさせる位相制御手段を有する電力制御装置において、該電力制御装置は商用電源電圧が正となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第1のパルス幅に応じて商用電源電圧が正となる1半波の制御上の分割数に分割する第1の分割手段と、商用電源電圧が負となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第2のパルス幅に応じて商用電源電圧が負となる1半波を制御上の分割数に分割する第2の分割手段とを有し、商用電源電圧の正負に応じてそれぞれ独立した位相制御を行うため、閾値に対して商用電源電圧の正負が非対象となっても制御対象に対して安定した電力の供給が可能となる。(請求項1)
具体的には前記ゼロクロス検出手段として商用電源電圧の半波整流波形を用いた場合には、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる半周期に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち下がりから立ち上がりまでの時間、またはその反対の組み合せとする。(請求項2)
また、前記ゼロクロス検出手段として商用電源電圧の全波整流波形を用いた場合には、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間、または前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち下がりからN+1番目の立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち下がりからN+2番目の立ち下がりまでの時間とする。(請求項3)
記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、前記電力制御装置を請求項1の電力制御によって構成し、該加熱体としてセラミックヒータを使用するとともに、該セラミックヒータに対向配置した加圧部材と、該セラミックヒータと該加圧部材との間にて挟持搬送される定着フィルムとを備え、該加圧部材と定着フィルムとの間に挟持搬送する記録材上のトナー像を該セラミックヒータによって加熱することを特徴とする画像形成装置。(請求項4)
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
(実施例1)
以下、本実施例を図面に基づき説明する。
【0009】
図1は電子写真プロセスを用いた画像記録装置の概略構成図であり、例えばレーザビームプリンタの場合を示しており、かつカートリッジに非接触型ICメモリを搭載している場合を示している。
【0010】
レーザビームプリンタ本体101(以下、本体101)は、記録紙Sを収納するカセット102を有し、カセット102の記録紙Sの有無を検知するカセット有無センサ103、カセット102の記録紙Sのサイズを検知するカセットサイズセンサ104(複数個のマイクロスイッチで構成される)、カセット102から記録紙Sを繰り出す給紙ローラ105等が設けられている。そして、給紙ローラ105の下流には記録紙Sを同期搬送するレジストローラ対106が設けられている。また、レジストローラ対106の下流にはレーザスキャナ部107からのレーザ光に基づいて記録紙S上にトナー像を形成するカートリッジ108が設けられている。さらに、カートリッジ108の下流には記録紙S上に形成されたトナー像を熱定着する定着器109が設けられており、定着器109の下流には排紙部の搬送状態を検知する排紙センサ110、記録紙Sを排紙する排紙ローラ111、記録の完了した記録紙Sを積載する積載トレイ112が設けられている。
【0011】
また、前記レーザスキャナ107は、後述する外部装置128から送出される画像信号(画像信号VDO)に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット113、このレーザユニット113からのレーザ光を後述する感光ドラム117上に走査するためのポリゴンモータ114、結像レンズ115、折り返しミラー116等により構成されている。
【0012】
また、定着器109は定着フィルム109a、加圧ローラ109b、定着フィルム内部に設けられた発熱体を備えたセラミックヒータ109c、セラミックヒータ109cの発熱体の表面温度を検出するサーミスタ109d,から構成されている。
【0013】
また、メインモータ123は、給紙ローラ105には給紙ローラクラッチ124を介して、レジストローラ対106にはレジストローラ125を介して駆動力を与えており、更に感光ドラム117を含むカートリッジ108の各ユニット、定着器109、排紙ローラ111にも駆動力を与えている。
【0014】
そして126はエンジンコントローラであり、レーザスキャナ部107、カートリッジ108、定着器109による電子写真プロセスの制御、前記本体101内の記録紙の搬送制御を行っている。
【0015】
そして、127はビデオコントローラであり、パーソナルコンピュータ等の外部装置131と汎用のインタフェース(セントロニクス、RS232C等)130で接続されており、この汎用インタフェースから送られてくる画像情報をビットデータに展開し、そのビットデータをVDO信号として、エンジンコントローラ126へ送出している。
【0016】
そして、前記カートリッジ108内は、公知の電子写真プロセスに必要な、感光ドラム117、1次帯電ローラ119、現像器120、転写帯電ローラ121、クリーナ122、アンテナ付非接触型ICメモリユニット201等から構成されている。また、本体101内には非接触ICメモリユニット201と通信を行うためにコイルアンテナ202、通信制御を行うための変復調回路を搭載した通信制御基板203が設けられている。
【0017】
図2にセラミックヒータの駆動回路を示す。1は本画像形成装置を接続する交流電源で、本画像形成装置は商用電源をACフィルタ2を介してセラミックヒータ109cへ供給することによりセラミックヒータ109cを発熱させる。このセラミックヒータ109cへの電力供給については、トライアック4により通電、遮断を行う。抵抗5、6は、トライアック4のためのバイアス抵抗でフォトトライアックカプラ7は、一次、二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。フォトトライアックカプラ7の発光ダイオードに通電することによりトライアック4をオンする。抵抗8は、フォトトライアックカプラ7の電源を制限するための抵抗であり、トランジスタ9によりオン/オフする。トランジスタ9は、抵抗10を介してエンジンコントローラ126からのオン信号に従って動作する。
【0018】
また、ACフィルタ2を介した交流電源1は、ゼロクロス検知回路11を介し、エンジンコントローラ126に商用電源1の電圧によりパルス幅が変化するゼロクロス信号として送出される。
【0019】
図3にゼロクロス信号の検知回路を示す。1は本画像形成装置を接続する交流電源で、15は交流電源波形を整流するダイオードブリッジである。また、交流電源はダイオード16により半波整流され、さらに抵抗17、18により分圧された電圧がトランジスタ19のON電圧以下の時は、トランジスタ19はOFFとなり、フォトカプラ20側に電流が流れ、フォトカプラ20がONとなるため、結果としてゼロクロス信号はLとなる。逆に抵抗17、18により分圧された電圧がトランジスタ19のON電圧以上の時は、トランジスタ19はONとなり、フォトカプラ20側には電流が流れないためフォトカプラ20はOFFとなり、結果としてゼロクロス信号はHとなる。また、図4には交流電源からゼロクロス信号が形成されるまでの流れを示す。
エンジンコントローラ126はゼロクロス信号のパルス幅を検出し、このパルス幅を基に位相制御によりトライアック4をオン/オフする。
【0020】
また、図2中の109dはセラミックヒータ109cの温度を検知するための温度検出素子、例えば、サーミスタ感温素子である。この温度検出素子109dによって検出される温度は、抵抗13と温度検出素子109dとの分圧として検出され、エンジンコントローラ126にTH信号としてA/D入力される。セラミックヒータ109cの温度は、TH信号としてエンジンコントローラ126において監視され、エンジンコントローラ126の内部で設定されているセラミックヒータ109cの設定温度と比較することによって、セラミックヒータ109cに供給するべき電力を算出し、その供給する電力に対応した位相角に換算し、その制御条件によりエンジンコントローラ126がトランジスタ9にオン信号を送出する。
【0021】
また、セラミックヒータ109cに電力を投入するにあたって、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がり又は立ち下がりからの時間(トランジスタ9をオンすべき位相角に相当する時間)で制御している。つまり、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、又は立ち下がりから立ち上がりまでの時間のどちらかの時間を測定することによって電源電圧の周波数を認識しており、その周波数に応じて電力投入を開始するべき位相角に相当するゼロクロス信号の立ち上がり又は立ち下がりからの時間のテーブルを有している。
【0022】
ここで図4に示したようにゼロクロス検知において商用電源電圧の半波整流波形を使用するとゼロクロス信号のHとLのパルス幅(Ta、Tb)に違いが生じてしまうため、図4中のヒータON信号に示すようにta=tbとなると商用電源電圧の正負のどちらかで、投入すべき位相角とはずれた角度で電力投入を行ってしまう。
【0023】
そこで本実施例のように、ゼロクロス信号のHとLのそれぞれに対応した位相角−ヒータONタイミングのテーブルを有することによって、電源電圧波形の正負に対して位相角がずれることなく安定した電力供給を行うことが可能となる。
【0024】
次に、本実施例における流れを図5のフローチャートを用いて説明する。
【0025】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、ゼロクロス検知回路において商用電源電圧を半波整流する(S2)。ゼロクロス信号を形成する(S3)。形成したゼロクロス信号のH側のパルス幅を測定する(S4)。形成したゼロクロス信号のL側のパルス幅を測定する(S5)。(S4)で測定したパルス幅に基づきゼロクロス信号がHの時の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S6)。また、(S5)で測定したパルス幅に基づきゼロクロス信号がLの時の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S7)。スタンバイ状態に入る(S8)。その後、プリント命令があると(S9)ゼロクロスの正負に応じてそれぞれ(S6)(S7)で決定したテーブルに基づいて位相制御によりセラミックヒータへの電力供給を開始する(S10)。
(実施例2)
本実施例は全体的な構成は実施例1とほとんど同じであるがゼロクロス検知において商用電源電圧を全波整流する点が異なる。
【0026】
図6にはゼロクロス検知回路、図7には交流電源の全波整流波形からゼロクロス信号が形成されるまでの流れを示す。
【0027】
実施例1と同様に、セラミックヒータ109cに電力を投入するにあたって、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がりからの時間(トランジスタ9をオンすべき位相角に相当する時間)で動作している。つまり、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間を測定することによって電源電圧の周波数を認識しており、その周波数に応じて電力投入を開始するべき位相角に相当するゼロクロス信号の立ち上がりからの時間のテーブルを有している。
【0028】
ここで図7に示したようにゼロクロス検知において商用電源電圧の全波整流波形を使用すると電源事情又は部品のバラツキによってはゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間TcとN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間Tdに違いが生じてしまうため、図7中のヒータON信号に示すようにtc=tdとなると商用電源電圧のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでとN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでのどちらかで、投入すべき位相角とはずれた角度で電力投入を行ってしまう。
【0029】
そこで本実施例のように、ゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間とN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでのそれぞれに対応した位相角−ヒータONタイミングのテーブルを有することによって、電源電圧波形に対して位相角がずれることなく安定した電力供給を行うことが可能となる。
【0030】
次に、本実施例における流れを図8のフローチャートを用いて説明する。
【0031】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、ゼロクロス検知回路において商用電源電圧を全波整流する(S2)。ゼロクロス信号を形成する(S3)。形成したゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間を測定する(S4)。形成したゼロクロス信号のN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間を測定する(S5)。(S4)で測定した時間に基づきゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの間の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S6)。また、(S5)で測定した時間に基づきゼロクロス信号がN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの間の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S7)。スタンバイ状態に入る(S8)。その後、プリント命令があると(S9)、(S6)(S7)で決定したテーブルに基づいて位相制御によりセラミックヒータへの電力供給を開始する(S10)。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、交流電源から制御対象に供給される電力をON/OFFするスイッチング手段と、このスイッチング手段をONするトリガ手段と、制御対象の制御結果値を検出する制御結果値検出手段と、商用電源のゼロクロスを検出するゼロクロス検出手段と、制御対象の制御目標値と制御結果値との偏差量に基づいて電源のONデューティを決定すると共に該ONデューティに基づいたONタイミングでトリガ手段のONを行い、ゼロクロス信号から所定時間後に供給電力をONさせる位相制御手段を有する電力制御装置において、該電力制御装置は商用電源電圧が正となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第1のパルス幅に応じて商用電源電圧が正となる1半波の制御上の分割数に分割する第1の分割手段と、商用電源電圧が負となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第2のパルス幅に応じて商用電源電圧が負となる1半波を制御上の分割数に分割する第2の分割手段とを有し、商用電源電圧の正負に応じてそれぞれ独立した位相制御を行うことにより、安定した電力供給が可能となる。
【0033】
具体的には、ゼロクロス検出手段には商用電源電圧の半波整流波形を用いており、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる半周期に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち下がりから立ち上がりまでの時間、またはその反対の組み合せとする。
【0034】
または、ゼロクロス検出手段には商用電源電圧の全波整流波形を用いており、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間、または前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち下がりからN+1番目の立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち下がりからN+2番目の立ち下がりまでの時間とする。
【0035】
記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、前記電力制御装置を請求項1の電力制御によって構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における画像形成装置の概略図
【図2】本発明第一の実施例におけるセラミックヒータの駆動回路図
【図3】本発明第一の実施例におけるゼロクロス検知回路
【図4】本発明第一の実施例におけるゼロクロス信号
【図5】本発明第一の実施例におけるフローチャート
【図6】本発明第二の実施例におけるにゼロクロス検知回路
【図7】本発明第二の実施例におけるゼロクロス信号
【図8】本発明第二の実施例におけるフローチャート
【符号の説明】
109 定着器
109a 定着フィルム
109b 加圧ローラ
109c セラミックヒータ
109d サーミスタ
1 商用電源
4 トライアック
7 フォトトライアックカプラ
11 ゼロクロス検知回路
126 エンジンコントローラ
15 ダイオードブリッジ
16 ダイオード
19 トランジスタ
20 フォトカプラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力制御装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置において、紙などの記録材上に形成されたトナー像を定着させる定着装置(加熱装置)として、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式の熱定着装置やセラミックヒータを熱源とするフィルム加熱式の熱定着方式が用いられている。
【0003】
一般に、ヒータはトライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、この交流電源により電力が供給される。定着器(定着装置)には温度検出素子、例えばサーミスタ感温素子が設けられており、この温度検出素子により定着器の温度が検出され、その検出温度情報をもとに、エンジンコントローラがスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、ヒータへの電力供給をオン/オフし、定着器の温度が目標の一定温度に温度制御される。セラミックヒータへのオン/オフ制御は商用電源の位相制御又は波数制御により行われる。
入力商用電源の正から負又は負から正に切り替わるポイントを含み、電源電圧の大きさがある値以下になったことを報知する信号(以下「ゼロクロス信号」という)をもとに、トリガをかけて位相制御又は波数制御を行う。一般に、ゼロクロス信号はパルス信号であり、ゼロクロス信号がオフからオンに変化する立ち上がりのエッジでトリガをかけてヒータの制御を行っている。
【0004】
このような定着器のヒータへの通電を位相制御する先行技術文献としては、例えば特開平09−101718号公報、特開平09−106215号公報、特開平10−333490号公報、特開2000−35622号公報、特開2001−305905号公報等の文献を挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、ゼロクロス信号の検出は実際に商用電源電圧が0Vになったことを検知することができないため、電源電圧を半波整流又は全波整流した波形がある閾値に到達したことにより代用している。電源電圧波形は電源事情や回路部品の特性のバラツキ、また、この閾値を基準とすることによって正負非対象な波形となり、これに伴いゼロクロス信号のパルス幅も電源電圧が正の時と負の時で違いが生じる。この場合、定着器の制御方法の一つである位相制御においては、電源電圧が正または負のどちらか片側にあたるゼロクロス信号の幅を測定し、その測定結果に基づいて制御しているため、電源電圧の正と負でゼロクロス信号の幅が異なる場合にはヒータへの供給電力が予定している電力に対してずれてしまう。ヒータへ供給される電力が多すぎる場合には余分な電力消費及び定着器の温度が高くなることによる付属部品の劣化、少なすぎる場合には定着不良という問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
交流電源から制御対象に供給される電力をON/OFFするスイッチング手段と、このスイッチング手段をONするトリガ手段と、制御対象の制御結果値を検出する制御結果値検出手段と、商用電源のゼロクロスを検出するゼロクロス検出手段と、制御対象の制御目標値と制御結果値との偏差量に基づいて電源のONデューティを決定すると共に該ONデューティに基づいたONタイミングでトリガ手段のONを行い、ゼロクロス信号から所定時間後に供給電力をONさせる位相制御手段を有する電力制御装置において、該電力制御装置は商用電源電圧が正となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第1のパルス幅に応じて商用電源電圧が正となる1半波の制御上の分割数に分割する第1の分割手段と、商用電源電圧が負となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第2のパルス幅に応じて商用電源電圧が負となる1半波を制御上の分割数に分割する第2の分割手段とを有し、商用電源電圧の正負に応じてそれぞれ独立した位相制御を行うため、閾値に対して商用電源電圧の正負が非対象となっても制御対象に対して安定した電力の供給が可能となる。(請求項1)
具体的には前記ゼロクロス検出手段として商用電源電圧の半波整流波形を用いた場合には、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる半周期に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち下がりから立ち上がりまでの時間、またはその反対の組み合せとする。(請求項2)
また、前記ゼロクロス検出手段として商用電源電圧の全波整流波形を用いた場合には、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間、または前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち下がりからN+1番目の立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち下がりからN+2番目の立ち下がりまでの時間とする。(請求項3)
記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、前記電力制御装置を請求項1の電力制御によって構成し、該加熱体としてセラミックヒータを使用するとともに、該セラミックヒータに対向配置した加圧部材と、該セラミックヒータと該加圧部材との間にて挟持搬送される定着フィルムとを備え、該加圧部材と定着フィルムとの間に挟持搬送する記録材上のトナー像を該セラミックヒータによって加熱することを特徴とする画像形成装置。(請求項4)
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
(実施例1)
以下、本実施例を図面に基づき説明する。
【0009】
図1は電子写真プロセスを用いた画像記録装置の概略構成図であり、例えばレーザビームプリンタの場合を示しており、かつカートリッジに非接触型ICメモリを搭載している場合を示している。
【0010】
レーザビームプリンタ本体101(以下、本体101)は、記録紙Sを収納するカセット102を有し、カセット102の記録紙Sの有無を検知するカセット有無センサ103、カセット102の記録紙Sのサイズを検知するカセットサイズセンサ104(複数個のマイクロスイッチで構成される)、カセット102から記録紙Sを繰り出す給紙ローラ105等が設けられている。そして、給紙ローラ105の下流には記録紙Sを同期搬送するレジストローラ対106が設けられている。また、レジストローラ対106の下流にはレーザスキャナ部107からのレーザ光に基づいて記録紙S上にトナー像を形成するカートリッジ108が設けられている。さらに、カートリッジ108の下流には記録紙S上に形成されたトナー像を熱定着する定着器109が設けられており、定着器109の下流には排紙部の搬送状態を検知する排紙センサ110、記録紙Sを排紙する排紙ローラ111、記録の完了した記録紙Sを積載する積載トレイ112が設けられている。
【0011】
また、前記レーザスキャナ107は、後述する外部装置128から送出される画像信号(画像信号VDO)に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット113、このレーザユニット113からのレーザ光を後述する感光ドラム117上に走査するためのポリゴンモータ114、結像レンズ115、折り返しミラー116等により構成されている。
【0012】
また、定着器109は定着フィルム109a、加圧ローラ109b、定着フィルム内部に設けられた発熱体を備えたセラミックヒータ109c、セラミックヒータ109cの発熱体の表面温度を検出するサーミスタ109d,から構成されている。
【0013】
また、メインモータ123は、給紙ローラ105には給紙ローラクラッチ124を介して、レジストローラ対106にはレジストローラ125を介して駆動力を与えており、更に感光ドラム117を含むカートリッジ108の各ユニット、定着器109、排紙ローラ111にも駆動力を与えている。
【0014】
そして126はエンジンコントローラであり、レーザスキャナ部107、カートリッジ108、定着器109による電子写真プロセスの制御、前記本体101内の記録紙の搬送制御を行っている。
【0015】
そして、127はビデオコントローラであり、パーソナルコンピュータ等の外部装置131と汎用のインタフェース(セントロニクス、RS232C等)130で接続されており、この汎用インタフェースから送られてくる画像情報をビットデータに展開し、そのビットデータをVDO信号として、エンジンコントローラ126へ送出している。
【0016】
そして、前記カートリッジ108内は、公知の電子写真プロセスに必要な、感光ドラム117、1次帯電ローラ119、現像器120、転写帯電ローラ121、クリーナ122、アンテナ付非接触型ICメモリユニット201等から構成されている。また、本体101内には非接触ICメモリユニット201と通信を行うためにコイルアンテナ202、通信制御を行うための変復調回路を搭載した通信制御基板203が設けられている。
【0017】
図2にセラミックヒータの駆動回路を示す。1は本画像形成装置を接続する交流電源で、本画像形成装置は商用電源をACフィルタ2を介してセラミックヒータ109cへ供給することによりセラミックヒータ109cを発熱させる。このセラミックヒータ109cへの電力供給については、トライアック4により通電、遮断を行う。抵抗5、6は、トライアック4のためのバイアス抵抗でフォトトライアックカプラ7は、一次、二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。フォトトライアックカプラ7の発光ダイオードに通電することによりトライアック4をオンする。抵抗8は、フォトトライアックカプラ7の電源を制限するための抵抗であり、トランジスタ9によりオン/オフする。トランジスタ9は、抵抗10を介してエンジンコントローラ126からのオン信号に従って動作する。
【0018】
また、ACフィルタ2を介した交流電源1は、ゼロクロス検知回路11を介し、エンジンコントローラ126に商用電源1の電圧によりパルス幅が変化するゼロクロス信号として送出される。
【0019】
図3にゼロクロス信号の検知回路を示す。1は本画像形成装置を接続する交流電源で、15は交流電源波形を整流するダイオードブリッジである。また、交流電源はダイオード16により半波整流され、さらに抵抗17、18により分圧された電圧がトランジスタ19のON電圧以下の時は、トランジスタ19はOFFとなり、フォトカプラ20側に電流が流れ、フォトカプラ20がONとなるため、結果としてゼロクロス信号はLとなる。逆に抵抗17、18により分圧された電圧がトランジスタ19のON電圧以上の時は、トランジスタ19はONとなり、フォトカプラ20側には電流が流れないためフォトカプラ20はOFFとなり、結果としてゼロクロス信号はHとなる。また、図4には交流電源からゼロクロス信号が形成されるまでの流れを示す。
エンジンコントローラ126はゼロクロス信号のパルス幅を検出し、このパルス幅を基に位相制御によりトライアック4をオン/オフする。
【0020】
また、図2中の109dはセラミックヒータ109cの温度を検知するための温度検出素子、例えば、サーミスタ感温素子である。この温度検出素子109dによって検出される温度は、抵抗13と温度検出素子109dとの分圧として検出され、エンジンコントローラ126にTH信号としてA/D入力される。セラミックヒータ109cの温度は、TH信号としてエンジンコントローラ126において監視され、エンジンコントローラ126の内部で設定されているセラミックヒータ109cの設定温度と比較することによって、セラミックヒータ109cに供給するべき電力を算出し、その供給する電力に対応した位相角に換算し、その制御条件によりエンジンコントローラ126がトランジスタ9にオン信号を送出する。
【0021】
また、セラミックヒータ109cに電力を投入するにあたって、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がり又は立ち下がりからの時間(トランジスタ9をオンすべき位相角に相当する時間)で制御している。つまり、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、又は立ち下がりから立ち上がりまでの時間のどちらかの時間を測定することによって電源電圧の周波数を認識しており、その周波数に応じて電力投入を開始するべき位相角に相当するゼロクロス信号の立ち上がり又は立ち下がりからの時間のテーブルを有している。
【0022】
ここで図4に示したようにゼロクロス検知において商用電源電圧の半波整流波形を使用するとゼロクロス信号のHとLのパルス幅(Ta、Tb)に違いが生じてしまうため、図4中のヒータON信号に示すようにta=tbとなると商用電源電圧の正負のどちらかで、投入すべき位相角とはずれた角度で電力投入を行ってしまう。
【0023】
そこで本実施例のように、ゼロクロス信号のHとLのそれぞれに対応した位相角−ヒータONタイミングのテーブルを有することによって、電源電圧波形の正負に対して位相角がずれることなく安定した電力供給を行うことが可能となる。
【0024】
次に、本実施例における流れを図5のフローチャートを用いて説明する。
【0025】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、ゼロクロス検知回路において商用電源電圧を半波整流する(S2)。ゼロクロス信号を形成する(S3)。形成したゼロクロス信号のH側のパルス幅を測定する(S4)。形成したゼロクロス信号のL側のパルス幅を測定する(S5)。(S4)で測定したパルス幅に基づきゼロクロス信号がHの時の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S6)。また、(S5)で測定したパルス幅に基づきゼロクロス信号がLの時の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S7)。スタンバイ状態に入る(S8)。その後、プリント命令があると(S9)ゼロクロスの正負に応じてそれぞれ(S6)(S7)で決定したテーブルに基づいて位相制御によりセラミックヒータへの電力供給を開始する(S10)。
(実施例2)
本実施例は全体的な構成は実施例1とほとんど同じであるがゼロクロス検知において商用電源電圧を全波整流する点が異なる。
【0026】
図6にはゼロクロス検知回路、図7には交流電源の全波整流波形からゼロクロス信号が形成されるまでの流れを示す。
【0027】
実施例1と同様に、セラミックヒータ109cに電力を投入するにあたって、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がりからの時間(トランジスタ9をオンすべき位相角に相当する時間)で動作している。つまり、エンジンコントローラ126はゼロクロス信号の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間を測定することによって電源電圧の周波数を認識しており、その周波数に応じて電力投入を開始するべき位相角に相当するゼロクロス信号の立ち上がりからの時間のテーブルを有している。
【0028】
ここで図7に示したようにゼロクロス検知において商用電源電圧の全波整流波形を使用すると電源事情又は部品のバラツキによってはゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間TcとN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間Tdに違いが生じてしまうため、図7中のヒータON信号に示すようにtc=tdとなると商用電源電圧のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでとN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでのどちらかで、投入すべき位相角とはずれた角度で電力投入を行ってしまう。
【0029】
そこで本実施例のように、ゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間とN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでのそれぞれに対応した位相角−ヒータONタイミングのテーブルを有することによって、電源電圧波形に対して位相角がずれることなく安定した電力供給を行うことが可能となる。
【0030】
次に、本実施例における流れを図8のフローチャートを用いて説明する。
【0031】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、ゼロクロス検知回路において商用電源電圧を全波整流する(S2)。ゼロクロス信号を形成する(S3)。形成したゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間を測定する(S4)。形成したゼロクロス信号のN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間を測定する(S5)。(S4)で測定した時間に基づきゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの間の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S6)。また、(S5)で測定した時間に基づきゼロクロス信号がN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの間の位相角−ヒータONタイミングテーブルを決定する(S7)。スタンバイ状態に入る(S8)。その後、プリント命令があると(S9)、(S6)(S7)で決定したテーブルに基づいて位相制御によりセラミックヒータへの電力供給を開始する(S10)。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、交流電源から制御対象に供給される電力をON/OFFするスイッチング手段と、このスイッチング手段をONするトリガ手段と、制御対象の制御結果値を検出する制御結果値検出手段と、商用電源のゼロクロスを検出するゼロクロス検出手段と、制御対象の制御目標値と制御結果値との偏差量に基づいて電源のONデューティを決定すると共に該ONデューティに基づいたONタイミングでトリガ手段のONを行い、ゼロクロス信号から所定時間後に供給電力をONさせる位相制御手段を有する電力制御装置において、該電力制御装置は商用電源電圧が正となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第1のパルス幅に応じて商用電源電圧が正となる1半波の制御上の分割数に分割する第1の分割手段と、商用電源電圧が負となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第2のパルス幅に応じて商用電源電圧が負となる1半波を制御上の分割数に分割する第2の分割手段とを有し、商用電源電圧の正負に応じてそれぞれ独立した位相制御を行うことにより、安定した電力供給が可能となる。
【0033】
具体的には、ゼロクロス検出手段には商用電源電圧の半波整流波形を用いており、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる半周期に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち下がりから立ち上がりまでの時間、またはその反対の組み合せとする。
【0034】
または、ゼロクロス検出手段には商用電源電圧の全波整流波形を用いており、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間、または前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち下がりからN+1番目の立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち下がりからN+2番目の立ち下がりまでの時間とする。
【0035】
記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、前記電力制御装置を請求項1の電力制御によって構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における画像形成装置の概略図
【図2】本発明第一の実施例におけるセラミックヒータの駆動回路図
【図3】本発明第一の実施例におけるゼロクロス検知回路
【図4】本発明第一の実施例におけるゼロクロス信号
【図5】本発明第一の実施例におけるフローチャート
【図6】本発明第二の実施例におけるにゼロクロス検知回路
【図7】本発明第二の実施例におけるゼロクロス信号
【図8】本発明第二の実施例におけるフローチャート
【符号の説明】
109 定着器
109a 定着フィルム
109b 加圧ローラ
109c セラミックヒータ
109d サーミスタ
1 商用電源
4 トライアック
7 フォトトライアックカプラ
11 ゼロクロス検知回路
126 エンジンコントローラ
15 ダイオードブリッジ
16 ダイオード
19 トランジスタ
20 フォトカプラ
Claims (4)
- 交流電源から制御対象に供給される電力をON/OFFするスイッチング手段と、このスイッチング手段をONするトリガ手段と、制御対象の制御結果値を検出する制御結果値検出手段と、商用電源のゼロクロスを検出するゼロクロス検出手段と、制御対象の制御目標値と制御結果値との偏差量に基づいて電源のONデューティを決定すると共に該ONデューティに基づいたONタイミングでトリガ手段のONを行い、ゼロクロス信号から所定時間後に供給電力をONさせる位相制御手段を有する電力制御装置において、
該電力制御装置は商用電源電圧が正となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第1のパルス幅に応じて商用電源電圧が正となる1半波を制御上の分割数に分割する第1の分割手段と、商用電源電圧が負となる1半波に対応した該ゼロクロス信号の第2のパルス幅に応じて商用電源電圧が負となる1半波を制御上の分割数に分割する第2の分割手段とを有し、
商用電源電圧の正負に応じてそれぞれ独立したONタイミング位相制御を行うことを特徴とする電力制御装置。 - 前記ゼロクロス検出手段には商用電源電圧の半波整流波形を用いており、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる半周期に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号の立ち下がりから立ち上がりまでの時間、またはその反対の組み合せであることを特徴とした請求項1の電力制御装置。
- 前記ゼロクロス検出手段には商用電源電圧の全波整流波形を用いており、前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち上がりからN+1番目の立ち上がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち上がりからN+2番目の立ち上がりまでの時間、または前記商用電源電圧が正となる1半波に対応した前記第1のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN番目の立ち下がりからN+1番目の立ち下がりまでの時間、且つ前記商用電源電圧が負となる1半波に対応した前記第2のパルス幅が前記ゼロクロス信号のN+1番目の立ち下がりからN+2番目の立ち下がりまでの時間であることを特徴とした請求項1の電力制御装置。
- 記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、
前記電力制御装置を請求項1の電力制御によって構成し、
該加熱体としてセラミックヒータを使用するとともに、
該セラミックヒータに対向配置した加圧部材と、
該セラミックヒータと該加圧部材との間にて挟持搬送される定着フィルムとを備え、
該加圧部材と定着フィルムとの間に挟持搬送する記録材上のトナー像を該セラミックヒータによって加熱することを特徴とする画像形成装置。
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2003
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