JP2004343343A - 無線通信装置 - Google Patents

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Koichi Kasada
浩一 笠田
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Abstract

【課題】ネットワーク形態を意識することなく通信が行え、また、各無線通信装置が移動するようなネットワーク形態の変化に対しても柔軟に対応できる自立分散型とする。
【解決手段】中継統制手段において、送信時に、中継情報を生成して送信データと共に多重化手段に送出し、受信時に、受信データが自装置宛か他装置宛かを判定し、自装置宛の受信データについては受信データ解読手段に送り、また、他装置宛の受信データについては分離された中継情報を用いて所定の判断処理に従って中継の可否を判断し、中継可の場合には自手段で生成したデータで分離された中継情報を更新し、更新した中継情報と他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、中継否の場合には他装置宛の受信データを廃棄する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は無線媒体を用いて送受信可能な無線通信装置、特にネットワーク形態を構成して送信、中継、受信の動作を行う無線通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無線通信装置の中には、自身が中継機能を持ち、他の無線通信装置とネットワークを組み、他装置との交信や他装置への中継を行うものがある。この種の従来の無線通信装置によれば、ネットワーク形態が予め自明であるか、ネットワーク形態を形成した後に中継経路を決め、データの送信を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、無線通信装置自身の具体的例については述べていないが、ネットワークを組むための位置リストの送受信とその更新管理の方法について述べている。この種の無線通信装置の従来の構成例としては、図16に示すブロック図のようなものがある。
【0003】
図16において、無線送信部10は、ベースバンド信号によりキャリアを変調した後、電力増幅し、アンテナにより無線媒体に変換する手段である。情報送信部12は、送信器121と切換器122を備え、送信データ(または中継データ)またはネットワーク情報d3を無線フォーマットに載せベースバンド信号d4に変換する手段である。切換器122は、切換信号f5の指示により、送信データ、中継データ、ネットワーク情報の切換えを行う手段である。無線受信部11は、無線媒体に変換された信号e1を受信し、ベースバンド信号e2に復調する手段である。情報受信部13は、受信器131と切換器132を備えている。受信器131は、ベースバンド信号e2から無線フォーマットを外し、受信データまたはネットワーク情報e3を抽出する手段である。切換器132は、切換信号f4の指示に従って、受信内容がネットワーク情報f2であれば、それをネットワーク情報認識器141へ出力し、また、受信内容が自装置宛の受信データe4であれば、それを受信データ解読部16へ送るよう切換えを行う手段である。
【0004】
ネットワーク管理部14は、ネットワーク情報認識器141と切換制御器142を備えている。ネットワーク情報認識器141は、自装置が送信装置、中継装置または受信装置として動作することを認識し、送信モード、中継モードまたは受信モードを設定するための切換信号f3を切換制御器142に出力する手段である。この場合、中継モードまたは受信モードにする認識は、切換器132からの受信したネットワーク情報f2の内容によって行われる。また、自装置が送信装置として動作する場合にはネットワーク情報f1を生成し出力する。切換制御器142は、切換信号f3の内容が送信モード、中継モードまたは受信モードであるかに応じて、情報送信部12の切換器122、情報受信部13の切換器132に切換指示を出し、送信ルート、中継ルートまたは受信ルートをそれぞれ構築する手段である。送信データ生成部15は、入力された送信データ(生)d1に送信先およびデータ番号を付与し、送信データd2として出力する手段である。受信データ解読部16は、自装置宛受信データe4からデータ番号を読み取り、受信データ(生)e5を生成する手段である。
【0005】
図16の無線通信装置9では、送信、中継または受信の動作を行うが、その前に次のようにして、ネットワーク形態の構築を行う。
無線通信装置9が送信装置として動作する場合、まず、ネットワーク管理部14のネットワーク情報認識器141からネットワーク情報f1を出力する。このネットワーク情報f1は、情報送信部12、無線送信部10を経て無線媒体d5として送信され、他の無線通信装置で受信される。無線媒体e1を受信した無線通信装置9では、無線受信部11、情報受信部13を経て、そのネットワーク情報f2を取り出し、ネットワーク管理部14内のネットワーク情報認識器141へ出力する。ネットワーク情報認識器141は、ネットワーク情報f2を認識することで、自装置が受信装置かどうかの判断および中継装置かどうかの判断を実施する。ここで、ネットワーク情報f1には、自装置の位置とネットワークを構築している他の同種無線通信装置の位置を登録した位置リストが含まれる。ネットワーク情報認識器141は、ネットワーク情報f2より隣接する他の無線通信装置から位置リストを受領し、その位置リストを自身が持つ位置リストに組み込み、既存の位置情報を更新し、また、ネットワーク情報f1によりその位置リストを送信し、隣接する他の無線通信装置へ位置を伝える。
【0006】
ここで、自装置が受信装置と判断された場合には、ネットワーク情報認識器141は、切換制御器142に対し受信モード設定のための切換信号f3を出力する。これにより、切換制御器142は情報受信部13内の切換器132に切換信号(受信側)f4を出力する。切換器132は、入力されることになる受信データe3が自装置宛受信データe4となるように切換わる。結果、自装置が受信装置として動作するネットワーク構築が整ったことになる。
一方、自装置が中継装置と判断された場合には、切換制御器142に対し中継モード設定のための切換信号f3を出力し、同時に情報送信部12内の切換制御器142は切換器122に切換信号(送信側)を出力する。これにより、切換制御器142は情報受信部13内の切換器132に切換信号(受信側)f4を出力する。切換器132は、入力されることになる受信データe3が中継データf6となるように切換わる。また、切換器122は、中継データf6が送信データd3となるように切換わる。結果、自装置が中継装置として動作するネットワーク構築が整ったことになる。
【0007】
無線通信装置9は、上述のように構築された各ネットワーク形態に合わせて送信、中継または受信の動作を次のようにして行う。
無線通信装置9が送信装置となった場合、送信データ(生)d1を送信データ生成部15に入力し、送信先およびデータ番号を付与した送信データd2を情報送信部12に与える。情報送信部12からは、ネットワーク情報f1を重畳したベースバンド信号d4を取り出し、無線送信部10で変調して無線媒体d5として送信する。
【0008】
また、ネットワーク情報受信時で中継装置となった場合、無線通信装置9は、無線媒体e1を無線受信部11で受信してベースバンド信号e2に復調する。ベースバンド信号e2から情報受信部13で受信データe3を得ると、切換器132から切換器122へ中継データf6として出力する。情報送信部12は、この中継データf6を、無線送信部10を経て無線媒体d5として中継送信を行う。
さらに、ネットワーク情報受信時で受信装置となった場合、無線通信装置9は、無線媒体e1を無線受信部11で受信してベースバンド信号e2に復調する。ベースバンド信号e2から情報受信部13で受信データe3を得ると、切換器132により受信データe4として受信データ解読部16へ出力する。受信データ解読部16では、このデータを確認し受信データ(生)e5を生成する。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−171283号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の無線通信装置は、以上のように構成されているので、予めネットワーク形態が自明であるか、あるいはネットワーク形態を探索する手順を必要とし、ネットワーク形態の変化に柔軟に対応できないという問題があった。
【0011】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、ネットワーク形態を意識することなく通信が行え、また、各無線通信装置が移動するようなネットワーク形態の変化に対しても柔軟に対応できる自立分散型の無線通信装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線通信装置は、不特定の複数の同種無線通信装置と必要に応じてネットワークを形成し送信、受信および中継を行う無線通信装置において、送信データを生成する送信データ生成手段と、入力された受信データを解読する受信データ解読手段と、送信先が中継の要否の判断材料とする中継情報を送信データまたは中継データに多重化して送信する多重化データとして出力する多重化手段と、受信した多重化データから受信データと中継情報を分離する分離手段と、送信時に、中継情報を生成して送信データと共に多重化手段に送出し、受信時に、受信データが自装置宛か他装置宛かを判定し、自装置宛の受信データについては受信データ解読手段に送り、また、他装置宛の受信データについては分離された中継情報を用いて所定の判断処理に従って中継の可否を判断し、中継可となった場合には自手段で生成したデータで分離された中継情報を更新し、更新した中継情報と他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、中継否となった場合には該当する他装置宛の受信データを廃棄する中継統制手段を備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の各実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
無線通信装置1において、送信データ・中継情報多重部4は、送信器41と多重器42を備える。多重器42は、切換器62からの信号(送信データまたは中継データ)a3と中継判断器61から出力される送信先が中継の要否の判断材料とする中継情報c1を多重化し、その多重化データa4を送信器41へ出力する手段である。送信器41は、多重化データa4を無線フォーマットに載せ、ベースバンド信号に変換する手段である。無線送信部2は、ベースバンド信号によりキャリアを変調した後、電力増幅し、アンテナにより無線媒体に変換した送信信号a6を出力する手段である。無線受信部3は、他の同種無線通信装置で無線媒体に変換された受信信号b1を受信し、ベースバンド信号b2に復調する手段である。受信データ・中継情報分離部5は、受信器51と分離器52を備える。受信器51は、ベースバンド信号b2から無線フォーマットを外し、多重化データb3を抽出する手段である。分離器52は、受信した多重化データb3から受信データb4と中継情報、送信先およびデータ番号を表す信号c2を分離する手段である。
【0014】
中継統制部6は、中継判断器61と切換器62を備える。中継判断器61は、分離された信号c2の中継情報により中継するか否かを判断し、中継する場合には、切換器62に対し中継モードを設定する切換信号c3を出力し、また受信する場合には、切換器62に対し受信モードを設定する切換信号c3を出力する手段である。切換器62は、中継判断器61からの切換信号c3のモード内容(中継モードまたは受信モード)に従い、中継モードの場合には、受信データb4を中継データa3として切換える手段である。一方、受信モードの場合には、受信データb4を自装置宛受信データb5として切換える。送信データ生成部7は、入力された送信データ(生)a1に送信先およびデータ番号を付与し、送信データa2として出力する手段である。受信データ解読部8は、自装置宛受信データb5から受信番号を読み取り受信データ(生)b6を生成する手段である。
【0015】
次に動作について説明する。
無線通信装置1が送信装置として動作する場合、送信データ(生)a1は送信データ生成部7により送信先およびデータ番号が付与された送信データa2となり、切換器62を介し信号(送信データ)a3として多重器42に伝送される。多重器42において、信号a3には中継判断器61からの中継情報(中継数)c1が多重化され、多重化データa4となって送信器41へ与えられ、ベースバンド信号a5に生成される。ベースバンド信号a5は無線送信部2でキャリアを変調し、無線媒体に変換された送信信号a6として送信される。この送信信号a6は、他の複数の同種無線通信装置で受信信号b1として受信される対象のものである。この無線通信装置1で、他装置からの無線媒体に変換された受信信号b1を受信した場合には、無線受信部3でベースバンド信号b2に復調され、受信器51を経て多重化データb3が取り出される。分離器52において、多重化データb3から中継情報、送信先およびデータ番号を表す信号c2と受信データb4が分離され、それぞれ中継判断器61、切換器62へ出力される。
【0016】
ここで、中継判断器61の動作について説明する。図2は実施の形態1に係る中継判断器61の動作手順を示すフローチャートで、自装置に到達するまでの中継数を中継判断に用いる場合の判断フローを表したものである。この場合、送信先が中継の要否の判断材料とするために、中継情報には自装置に至るまでの中継数が含まれている。
まず、中継情報、送信先およびデータ番号を表す信号c2が受信されると(ステップST1)、データの送信先を確認する(ステップST2)。送信先の判別動作(ステップST3)で、送信先が自装置宛であれば、切換信号c3を受信モードに設定し、切換器62に入力される受信データb4の送信先を受信データ解読部8に設定し、受信データb5として送出する(ステップST4)。一方、送信先が他装置宛の場合には、中継動作に入る(ステップST5)。
【0017】
ステップST5の中継動作においては、まず、データ番号を確認し(ステップST51)、信号c2に含まれる中継情報から自装置に至るまでの中継数を読み取り、自装置を経由することで中継数が増えるため、中継数+1を算出する(ステップST52)。この後、信号c2に含まれるデータ番号から、その受信データが最初に受信されたデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信されたデータであれば、そのデータ番号と算出した中継数(中継数+1)を記録し(ステップST57)、受信した中継情報にある元の中継数を、算出した中継数(中継数+1)に置き換えて中継情報c1として多重器42に送出する(ステップST58)。このとき、切換信号c3は中継モードに設定され、切換器62の受信データb4の送出先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。この中継データa3は、多重器42で、中継情報c1との多重化データa4となり、以降送信処理される。
【0018】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、前回受信した受信データの中継数と比較する(ステップST54)。比較判定(ステップST55)で、今回の中継数が前回の中継数より多ければ、受信データを破棄し中継しない(ステップST56)。また、少なければ、そのデータ番号と算出した中継数(中継数+1)を記録し(ステップST57)、受信した中継情報である中継数を算出した中継数(中継数+1)に置き換えて中継送信する(ステップST58)。
【0019】
以上のように、この実施の形態1によれば、この発明の骨子として、送信先が中継の要否の判断材料とする中継情報を送信データまたは中継データに多重化して送信する多重化データとして出力する多重器(多重化手段)42と、受信した多重化データから受信データと中継情報を分離する分離器(分離手段)52と、送信時に、中継情報を生成して送信データと共に多重器(多重化手段)42に送出し、受信時に、受信データが自装置宛か他装置宛かを判定し、自装置宛の受信データについては受信データ解読器(受信データ解読手段)8に送り、また、他装置宛の受信データについては分離された中継情報を用いて所定の判断処理に従って中継の可否を判断し、中継可となった場合には自手段で生成したデータで分離された中継情報を更新し、更新した中継情報と他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、中継否となった場合には該当する他装置宛の受信データを廃棄する中継統制手段を備えていることを示した。そして、特に、この実施の形態1では、中継情報が、受信データの送信元までの中継数を含んでおり、中継統制部(中継統制手段)6において、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から自装置に至るまでの中継数を読み取り、その中継数に1を加算し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、加算された中継数を記録し、元の中継数を加算された中継数に置き換えて更新し、更新した中継情報と他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、今回の元の中継数と前回に記録した中継数と比較し、元の中継数の方が多ければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、元の中継数の方が少なければ加算された中継数を記録し、元の中継数を加算された中継数に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。したがって、予めネットワーク形態が自明でなくとも、各無線通信装置がデータを受信するたびに、受信データに多重化された中継情報の中継回数を用いて中継の可否を判断することにより、ネットワーク形態を意識することなく通信を行うことを可能とし、ネットワーク形態が変化する場合においても柔軟に対応できる効果が得られる。
【0020】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2による無線通信装置の構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1と同一および相当する部分には同一符合を付し、原則としてその説明は省略する。図1と異なるのは、受信データ・中継情報分離部5に、ビット誤り率測定器53を備えている点である。
ビット誤り率測定器53は、受信器51から自装置の受信ビット誤り情報c4を入手し、ビット誤り率を算出し、中継判断器611に対し送信元と自装置間の区間ビット誤り率c5を出力する手段である。このビット誤り率測定器53を設けたことにより、中継判断器611の機能は以下に述べるように実施の形態1の中継判断器61に対し変更されたものとなる。なお、以降の説明に「発信元」と「送信元」を用いるが、「発信元」は最初にデータを送信する無線通信装置のこと、また「送信元」は自装置が受信したデータを最後に送信した無線通信装置のことである。また、この実施の形態2において、中継情報には送信元までの受信データの確達率あるいは送信元までの各無線区間のビット誤り率が含まれているものとする。
【0021】
次に、実施の形態2における中継判断器611の動作手順の一例について図4のフローチャートに従って説明する。図4は、自装置までの確達率を中継判断に用いた場合の受信および中継の判断フローを表している。なお、実施の形態1の図2と同じステップには同一符合を付して示し、原則としてその説明を省略する。
ステップST3で、送信先が自装置宛でない場合には、中継判断器611は、受信データのデータ番号を確認し(ステップST51)、中継情報c2にある送信元までの受信データの確達率を確認し、ビット誤り率測定器53より得られる送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えた確達率を算出する(ステップST521)。この後、その受信データのデータ番号に基づいて最初に受信したデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信したデータであれば、そのデータ番号と算出した自装置までの確達率を記録し(ステップST571)、受信した中継情報c2にある送信元までの確達率を、算出した自装置までの確達率に置き換えた中継情報c1を生成し多重器42に送出する(ステップST581)。このとき中継判断器611は、切換信号c3を中継モードに設定し、切換器62の受信データb4の送信先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。中継データ(他装置宛の受信データ)a3は、多重器42で、確達率を算出した自装置までの確達率に置き換えた中継情報c1と多重化されて多重化データa4となり、以降送信処理される。
【0022】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、今回受信した受信データの確達率を前回受信した受信データのものと比較する(ステップST541)。確達率の大小の判定を行い(ステップST551)、今回受信の確達率の方が少ない場合には、受信データを破棄して中継しない(ステップST56)。また、今回受信の確達率の方が多い場合には、そのデータ番号と算出した自装置までの確達率を記録し(ステップST571)、受信した中継情報にある送信元までの確達率を、算出した自装置までの確達率に置き換えて多重器42へ送出する(ステップST581)。
【0023】
中継判断器611の動作として、自装置までの確達率を中継判断に用いた場合について図4で述べたが、他の動作として、通過経路の各無線区間における区間ビット誤り率を中継判断に用いてもよい。この場合の中継判断器611の動作手順を図5のフローチャートに示す。なお、実施の形態1の図2と同じステップには同一符合を付して示し、原則としてその説明を省略する。
図5の中継動作(ステップST5)においては、まず、データ番号を確認し(ステップST51)、中継情報にある送信元に至るまでの通過経路の各無線区間のビット誤り率を確認し、ビット誤り率測定器53より得られる送信元と自装置間の区間ビット誤り率を算出する(ステップST522)。この後、その受信データのデータ番号に基づいて最初に受信したデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信したデータであれば、受信した中継情報にある送信元までの各無線区間のビット誤り率に、自装置にて算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えた中継情報c1を生成し多重器42に送出する(ステップST582)。このとき中継判断器611は、切換信号c3を中継モードに設定し、切換器62の受信データb4の送信先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。中継データa3は、多重器42で、自装置にて算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えた中継情報c1とが多重化された多重化信号a4となり、以降送信処理される。
【0024】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、通過経路の区間ビット誤り率を自装置で設定した基準値とする区間誤り率と比較する(ステップST542)。通過経路の区間ビット誤り率が設定した基準値より多いか否かの判定を行い(ステップST552)、今回受信の区間ビット誤り率の方が多い場合には、受信データを破棄し中継しない(ステップST56)。また、今回受信の区間ビット誤り率の方が少ない場合には、上述したステップST582に移り、生成した中継情報c1を多重器42へ送出し中継送信する。
【0025】
以上のように、この実施の形態2によれば、中継情報が、受信データの送信元までの確達率を含んでおり、自装置の受信ビット誤り情報を入手して送信元と自装置間の区間ビット誤り率を算出するビット誤り率測定器(ビット誤り率測定手段)53を備え、中継統制部(中継統制手段)6は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から受信データの送信元までの確達率を読み取り、ビット誤り率測定器(ビット誤り率測定手段)53で算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えた自装置までの確達率を算出し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、算出した自装置までの確達率を記録し、今回受信の確達率を、自装置までの確達率に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、今回受信の確達率を前回受信の記録した確達率と比較し、今回受信の確達率の方が少なければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、今回受信の確達率の方が多ければ自装置までの確達率を記録し、今回受信の確達率を自装置までの確達率に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。
【0026】
また、この実施の形態2における他の処理構成によれば、中継情報が、受信データの送信元までの通過経路の各無線区間におけるビット誤り率を含んでおり、中継統制部(中継統制手段)6は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元までの通過経路の各無線区間のビット誤り率を読み取り、ビット誤り率測定器(ビット誤り率測定手段)53で算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、通過経路の各無線区間のビット誤り率に送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、通過経路の区間ビット誤り率を予め設定した基準値と比較し、通過経路の区間ビット誤り率の方が多ければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、通過経路の区間ビット誤り率の方が少なければ通過経路の各無線区間のビット誤り率に算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。したがって、この実施の形態2によるいずれの構成においても、予めネットワーク形態が自明でなくとも、各無線通信装置がデータを受信するたびに、受信したデータの自装置までの確達率または、通過経路の各無線区間における区間ビット誤り率を用いて中継の可否を判断することにより、ネットワーク形態を意識することなく通信を行うことを可能とし、ネットワーク形態が変化する場合においても柔軟に対応することを可能とする効果が得られる。
【0027】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による無線通信装置の構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1と同一および相当する部分には同一符合を付し、原則としてその説明は省略する。図1と異なるのは、受信データ・中継情報分離部5に受信電力測定器54を備えた点である。
受信電力測定器54は、無線受信部3から得られる受信電力情報c6から受信電力を算出し、中継判断器612に対し送信元と自装置間の区間受信電力c7を出力する手段である。この受信電力測定器54を設けたことにより、中継判断器612の機能は以下に述べるように実施の形態1の中継判断器61に対し変更されたものとなる。また、この実施の形態3において、中継情報には送信元までの通過経路の各無線区間の受信電力が含まれているものとする。
【0028】
次に、実施の形態3における中継判断器612の動作手順について図7のフローチャートに従って説明する。図7は、中継判断器612において、自装置までの受信電力を中継判断に用いた場合の受信および中継の判断フローを表している。なお、実施の形態1の図2と同じステップには同一符合を付して示し、原則としてその説明を省略する。
ステップST3で、送信先が自装置宛でない場合には、中継判断器612は、受信データのデータ番号を確認し(ステップST51)、中継情報c2にある受信データの送信元までの通過経路の区間受信電力を確認し、受信電力測定器54で算出された送信元と自装置間の区間受信電力を入手する(ステップST523)。この後、その受信データのデータ番号に基づいて最初に受信したデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信したデータであれば、受信した中継情報c2にある送信元までの各無線区間の受信電力に、自装置にて算出した送信元と自装置間の区間受信電力c7を加えた中継情報c1を生成し多重器42に送出する(ステップST583)。このとき中継判断器612は、切換信号c3を中継モードに設定し、切換器62の受信データb4の送信先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。中継データa3は、多重器42で、送信元までの各無線区間の受信電力に、自装置にて算出した送信元と自装置間の受信電力c7を加えた中継情報c1と多重化されて多重化データa4となり、以降送信処理される。
【0029】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、通過経路の区間受信電力を自装置で設定した基準値と比較する(ステップST543)。通過経路の区間受信電力と基準値の大小の判定を行い(ステップST553)、通過経路の区間受信電力が基準値より多い場合には、受信データを破棄し中継しない(ステップST56)。また、通過経路の区間受信電力の方が少ない場合には、受信した中継情報c2にある送信元までの各無線区間の受信電力に、自装置にて算出した送信元と自装置間の区間受信電力を加えて多重器42へ送出し中継送信する(ステップST583)。
【0030】
以上のように、この実施の形態3によれば、中継情報が、受信データの送信元までの通過経路の各無線区間の受信電力を含んでおり、受信電力情報を入手して送信元と自装置間の区間受信電力を算出する受信電力測定器(受信電力測定手段)54を備え、中継統制部(中継統制手段)6は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元までの通過経路の各無線区間の受信電力を読み取り、受信電力測定器(受信電力測定手段)54で算出された送信元と自装置間の区間受信電力を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、通過経路の各無線区間の受信電力に、送信元と自装置間の区間受信電力を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、通過経路の各無線区間の受信電力を予め設定した基準値と比較し、通過経路の各無線区間受信電力の方が多ければ当該受信データを破棄し、また、通過経路の各無線区間の受信電力の方が少なければ、通過経路の各無線区間の受信電力に、送信元と自装置間の区間受信電力を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。したがって、予めネットワーク形態が自明でなくとも、各無線通信装置がデータを受信するたびに、受信したデータの自装置までの通過経路の各無線区間における区間受信電力を用いて中継の可否を判断することにより、ネットワーク形態を意識することなく通信を行うことが可能となり、ネットワーク形態が変化する場合においても柔軟に対応することを可能とする効果が得られる。
【0031】
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4による無線通信装置の構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1と同一および相当する部分には同一符合を付し、原則としてその説明は省略する。図1と異なるのは、中継統制部6にヘルス情報器63を備えた点である。
ヘルス情報器63は、無線通信装置1のヘルス状態をオンラインBIT等により監視し、装置が正常か異常かの診断結果を表すヘルス情報c8を中継判断器613へ出力する手段である。このヘルス情報器63を設けたことにより、中継判断器613の機能は以下に述べるように実施の形態1の中継判断器61に対し変更されたものとなる。また、この実施の形態4において、中継情報には、受信データの送信元までの通過経路にあたる各無線通信装置のヘルス情報が含まれているものとする。
【0032】
次に、実施の形態4における中継判断器613の動作手順について図9のフローチャートに従って説明する。図9は、受信データの自装置までの通過経路にあたる無線通信装置のヘルス情報を中継判断に用いた場合の受信および中継の判断フローを表している。なお、実施の形態1の図2と同じステップには同一符合を付して示し、原則としてその説明を省略する。
ステップST3で、送信先が自装置宛でない場合には、中継判断器613は、受信データのデータ番号を確認し(ステップST51)、中継情報c2にある受信データの通過経路にあたる各無線通信装置のヘルス情報を確認し、ヘルス情報器63より得られる自装置のヘルス情報を確認する(ステップST524)。この後、その受信データのデータ番号に基づいて最初に受信したデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信したデータであれば、受信した中継情報c2にある通過経路にあたる各無線通信装置のヘルス情報に、自装置のヘルス情報c3を加えた中継情報c1を生成し多重器42に送出する(ステップST584)。このとき中継判断器613は、切換信号c3を中継モードに設定し、切換器62の受信データb4の送信先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。中継データa3は、多重器42で、通過経路にあたる各無線通信装置のヘルス情報に、自装置のヘルス情報を加えた中継情報c1と多重化されて多重化データa4となり、以降送信処理される。
【0033】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、その中継情報c2から取得した通過経路の各装置のヘルス情報を調査し(ステップST544)、そのヘルス情報に致命的な異常があるかを判定する(ステップST554)。致命的な異常があった場合には、受信データを破棄し中継しない(ステップST56)。また、致命的な異常が無かった場合には、受信した中継情報にある通過経路にあたる各無線通信装置のヘルス情報に、自装置のヘルス情報c3を加えた中継情報c1を生成し多重器42に送出する(ステップST584)。
【0034】
以上のように、この実施の形態4によれば、中継情報が、受信データの送信元までの通過経路の各無線通信装置のヘルス情報を含んでおり、自装置が正常か異常かを表す自装置のヘルス情報を取り出すヘルス情報器(ヘルス情報手段)63を備え、中継統制部(中継統制手段)6は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元までの通過経路の各無線通信装置のヘルス情報を読み取り、ヘルス情報器(ヘルス情報手段)63から自装置のヘルス情報を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、通過経路の各無線通信装置のヘルス情報に自装置のヘルス情報を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、通過経路の各無線通信装置のヘルス情報内の致命的な異常の有無を判定し、致命的な異常があれば当該他装置宛の受信データを破棄し、また、致命的な異常が無ければ通過経路の各無線通信装置のヘルス情報に自装置のヘルス情報を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。したがって、予めネットワーク形態が自明でなくとも、各無線通信装置がデータを受信するたびに、受信したデータの通過経路にあたる無線通信装置のヘルス情報を用いて中継の可否を判断することにより、ネットワーク形態を意識することなく通信を行うことを可能とし、ネットワーク形態が変化する場合においても柔軟に対応することを可能にする効果が得られる。
【0035】
実施の形態5.
図10はこの発明の実施の形態5による無線通信装置の構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1と同一および相当する部分には同一符合を付し、原則としてその説明は省略する。図1と異なるのは、中継統制部6に自己位置検出器64を備えた点である。
自己位置検出器64は、自装置1の自己位置を検出し、自装置の自己位置情報c9を中継判断器614へ出力する手段である。この自己位置検出器64を設けたことにより、中継判断器614の機能の機能は以下に述べるように実施の形態1の中継判断器61に対し変更されたものとなる。また、この実施の形態5において、中継情報には送信元と発信元の自己位置情報が含まれているものとする。
【0036】
次に、実施の形態5における中継判断器614の動作手順について図11のフローチャートに従って説明する。図11は、送信元と自装置の発信元からの距離を中継判断に用いた場合の受信および中継の判断フローを表している。なお、実施の形態1の図2と同じステップには同一符合を付して示し、原則としてその説明を省略する。
ステップST3で、送信先が自装置宛でない場合には、中継判断器614は、受信データのデータ番号を確認し(ステップST51)、中継情報c2にある送信元の自己位置と発信元の自己位置を読み取り、自己位置検出器64から得られる自装置の自己位置情報c9を入手する(ステップST525)。この後、その受信データのデータ番号に基づいて最初に受信したデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信したデータであれば、中継情報c2にある送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報c1と当該他装置宛の受信データa3を多重器42に送出する(ステップST585)。このとき中継判断器614は、切換信号c3を中継モードに設定し、切換器62の受信データb4の送信先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。中継データ(他装置宛の受信データ)a3は、多重器42で、発信元の自己位置と自装置の自己位置を含む中継情報c1と多重化されて多重化データa4となり、以降送信処理される。
【0037】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、発信元の自己位置と送信元の自己位置間の距離D1および発信元の自己位置と自装置の自己位置間の距離D2を算出する(ステップST545)。次に、算出した発信元と送信元の自己位置間の距離D1が発信元と自装置の自己位置間の距離D2より大きいか否かを判定する(ステップST555)。距離D1の方が大きいと判定された場合には、受信データを破棄し、中継しない(ステップST56)。また、距離D1の方が小さいと判定された場合には、受信した中継情報c2にある送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報c1と当該他装置宛の受信データを発信元の自己位置と共に多重器42へ送出する。
【0038】
以上のように、この実施の形態5によれば、中継情報が、受信データの発信元の自己位置と送信元の自己位置を含んでおり、自装置の自己位置を検出する自己位置検出器(自己位置検出手段)64を備え、中継統制部(中継統制手段)6が、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から発信元の自己位置と送信元の自己位置を読み取り、自己位置検出器(自己位置検出手段)64から自装置の自己位置を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、発信元の自己位置と送信元の自己位置間の距離D1および発信元の自己位置と自装置の自己位置間の距離D2を算出し、距離D1と距離D2を比較し、距離D1の方が大きければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、距離D1の方が小さければ送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。したがって、予めネットワーク形態が自明でなくとも、各無線通信装置がデータを受信するたびに、受信したデータから発信元の自己位置と送信元の自己位置、および自装置の自己位置を用いて中継の要否を判断することにより、ネットワーク形態を意識することなく通信を行うことを可能とし、ネットワーク形態が変化する場合においても柔軟に対応することを可能にする効果が得られる。
【0039】
実施の形態6.
図12はこの発明の実施の形態6による無線通信装置の構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1と同一および相当する部分には同一符合を付し、原則としてその説明は省略する。図1と異なるのは、受信データ・中継情報分離部5に受信電力測定器54を備えた点である。また、受信電力測定器54を設けたことにより、中継判断器615の機能は以下に述べるように実施の形態1の中継判断器61に対し変更されたものとなる。この実施の形態6において、中継情報には受信データの送信元である通過経路の区間将来受信電力値が含まれているものとする。
受信電力測定器54は、送信元と自装置間の受信電力値c7を中継判断器615へ出力する手段である。ここでは、無線通信装置1自身が移動する場合、受信電力は変化する。
【0040】
次に、実施の形態6における中継判断器615の動作手順について図13のフローチャートに従って説明する。図13は、中継判断器615において、自装置の将来受信電力を中継判断に用いた場合の受信および中継の判断フローを表している。なお、実施の形態1の図2と同じステップには同一符合を付して示し、原則としてその説明を省略する。
ステップST3で、送信先が自装置宛でない場合には、中継判断器615は、受信データのデータ番号を確認し(ステップST51)、受信した中継情報c2にある通過経路の区間将来受信電力値を読み取ると共に、送信元と自装置間の受信電力勾配から推定される自区間将来受信電力値を算出する(ステップST526)。ここで、送信元と自装置間の受信電力勾配は、受信電力測定器54から与えられる送信元と自装置間の受信電力値c7から算出した単位時間あたりの受信電力変化量である。この後、その受信データのデータ番号に基づいて最初に受信したデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信したデータであれば、受信した中継情報c2にある通過経路の区間将来受信電力値に、算出した送信元と自装置間の受信電力勾配から推定される自区間将来受信電力値を追加して中継情報c1として多重器42に送出する(ステップST586)。このとき中継判断器615は、切換信号c3を中継モードに設定し、切換器62の受信データb4の送出先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。中継データa3は、多重器42で、通過経路の区間将来受信電力値に自区間将来受信電力値を追加した中継情報c1として多重化されて多重化データa4となり、以降送信処理される。
【0041】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、中継情報c2にある通過経路の区間将来受信電力値と自装置で設定した区間受信電力の基準値と比較する(ステップST546)。通過経路の区間将来受信電力値が基準値より少ないか否かを判定し(ステップST556)、少ない場合には、受信データを破棄し中継しない。また、通過経路の区間将来受信電力値の方が多い場合には、受信した中継情報c2にある通過経路の区間将来受信電力値に自装置の将来受信電力値を追加して多重器42へ送出し中継送信する(ステップST586)。
【0042】
以上のように、この実施の形態6によれば、中継情報が、受信データの送信元である通過経路の区間将来受信電力値を含んでおり、受信電力情報を入手して送信元と自装置間の受信電力値を得る受信電力測定器(受信電力測定手段)54を備え、中継統制手段が、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から通過経路の区間将来受信電力値を読み取り、受信電力測定器(受信電力測定手段)54から得られる送信元と自装置間の受信電力値から送信元と自装置間の受信電力勾配を算出し、算出した受信電力勾配から推定される自区間将来受信電力値を算出し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、通過経路の区間将来受信電力値に自区間将来受信電力値を追加して中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、通過経路の区間将来受信電力値と予め設定した基準値と比較し、通過経路の区間将来受信電力値の方が少なければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、通過経路の区間将来受信電力値の方が多ければ通過経路の区間将来受信電力値に自区間将来受信電力値を追加して中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。したがって、予めネットワーク形態が自明でなくとも、各無線通信装置がデータを受信するたびに、受信したデータから通過経路の将来受信電力値を用いて中継の可否を判断することにより、ネットワーク形態を意識することなく通信を行うことを可能とし、ネットワーク形態が変化する場合においても柔軟に対応することを可能にする効果が得られる。
【0043】
実施の形態7.
図14はこの発明の実施の形態7による無線通信装置の構成を示すブロック図である。図において、実施の形態1の図1と同一および相当する部分には同一符合を付し、原則としてその説明は省略する。図1と異なるのは、中継統制部6に、自己位置検出器64と地図データ蓄積器65を備えた点である。
自己位置検出器64は、無線通信装置1の自己位置を検出し、自装置の自己位置情報c9を中継判断器616へ出力する手段である。また、地図データ蓄積器65は、自装置の自己位置周辺の地図情報を中継判断器616へ出力する手段である。これら自己位置検出器64と地図データ蓄積器65を設けたことにより、中継判断器616の機能は以下に述べるように実施の形態1の中継判断器61に対し変更されたものとなる。また、この実施の形態3において、中継情報には受信データの送信元の自己位置が含まれているものとする。
【0044】
次に、実施の形態7における中継判断器616の動作手順について図15のフローチャートに従って説明する。図15は、中継判断器616において、自装置の将来見通し外を中継判断に用いた場合の受信および中継の判断フローを表している。なお、実施の形態1の図2と同じステップには同一符合を付して示し、原則としてその説明を省略する。
ステップST3で、送信先が自装置宛でない場合、中継判断器616は、受信データのデータ番号を確認し(ステップST51)、中継情報c2にある送信元の自己位置を読み取り、自己位置検出器64から得られる自装置の自己位置c9から将来見通し外を推定する(ステップST527)。この後、その受信データのデータ番号に基づいて最初に受信したデータであるかを判定する(ステップST53)。最初に受信したデータであれば、受信した中継情報c2にある送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継情報c1として多重器42に送出する(ステップST587)。このとき中継判断器616は、切換信号c3を中継モードに設定し、切換器62の受信データb4の送出先を中継データ(他装置宛の受信データ)a3に設定する。中継データa3は、多重器42で、自装置の自己位置に置き換えられた中継情報c1と多重化されて多重化データa4となり、以降送信処理される。
【0045】
一方、ステップST53において、データ番号を基に、その受信データが以前に受信した受信データであると判定された場合、中継情報c2にある送信元の自己位置と自装置の自己位置c9を地図情報c10に当てはめてステップST527で推定した将来見通し外に該当する位置関係にあるかを判定する(ステップST557)。将来見通し外となる位置関係になる場合には、受信データを破棄し中継しない(ステップST56)。また、将来的にも見通しが確保される場合には、受信した中継情報c2にある送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継送信のため多重器42へ送出し中継送信する(ステップST587)。
【0046】
以上のように、この実施の形態7によれば、中継情報が、受信データの送信元の自己位置を含んでおり、自装置の自己位置を検出する自己位置検出器(自己位置検出手段)64と、自装置の自己位置周辺の地図情報を有する地図データ蓄積器(地図データ蓄積手段)65を備え、中継統制手段が、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元の自己位置を読み取り、自己位置検出器(自己位置検出手段)64からの自装置の自己位置により将来見通し外を推定し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、送信元の自己位置と自装置の自己位置を地図データ蓄積器(地図データ蓄積手段)65からの地図情報に当てはめて推定した将来見通し外に該当する位置関係にあるかを判定し、将来見通し外となる位置関係にあれば当該他装置宛の受信データを破棄し、また、将来的にも見通しが確保されていれば送信元の自己位置を自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重器(多重化手段)42に送出するようにしている。したがって、予めネットワーク形態が自明でなくとも、各無線通信装置がデータを受信するたびに、受信したデータから送信元の自己位置と自装置の自己位置および地図情報を用いることにより中継の可否を判断するため、ネットワーク形態を意識することなく通信を行うことを可能とし、ネットワーク形態が変化する場合においても柔軟に対応することを可能にする効果がある。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、不特定の複数の同種無線通信装置と必要に応じてネットワークを形成し送信、受信および中継を行う無線通信装置において、送信データを生成する送信データ生成手段と、入力された受信データを解読する受信データ解読手段と、送信先が中継の要否の判断材料とする中継情報を送信データまたは中継データに多重化して送信する多重化データとして出力する多重化手段と、受信した多重化データから受信データと中継情報を分離する分離手段と、送信時に、中継情報を生成して送信データと共に多重化手段に送出し、受信時に、受信データが自装置宛か他装置宛かを判定し、自装置宛の受信データについては受信データ解読手段に送り、また、他装置宛の受信データについては分離された中継情報を用いて所定の判断処理に従って中継の可否を判断し、中継可となった場合には自手段で生成したデータで分離された中継情報を更新し、更新した中継情報と他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、中継否となった場合には該当する他装置宛の受信データを廃棄する中継統制手段を備えるように構成したものである。したがって、受信データに多重化された中継情報を受信するたびに更新していき、それに基づき各無線通信装置で独自の判断処理により、受信データについて中継の要否を判断することにより、ネットワーク形態を意識する必要がなく、ネットワーク形態の変化に柔軟に対応して送信、受信および中継を行う自立分散型の無線通信装置を実現する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る中継判断器の動作手順を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態2による無線通信装置を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る中継判断器の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態2に係る中継判断器の動作手順の他の例を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態3による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態3に係る中継判断器の動作手順を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態4による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態4に係る中継判断器の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態5による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】この発明の実施の形態5に係る中継判断器の図10動作手順を示すフローチャートである。
【図12】この発明の実施の形態6による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】この発明の実施の形態6に係る中継判断器の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】この発明の実施の形態7による無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図15】この発明の実施の形態7に係る中継判断器の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】従来の無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 無線通信装置、2 無線送信部、3 無線受信部、4 送信データ・中継情報多重部、5 受信データ・中継情報分離部、6 中継統制部、7 送信データ生成部、8 受信データ解読部、41 送信器、42 多重器、51 受信器、52 分離器、53 ビット誤り率測定器、54 受信電力測定器、61,611,612,613,614,615,616 中継判断器、62 切換器、63 ヘルス情報器、64 自己位置検出器、65 地図データ蓄積器。

Claims (9)

  1. 不特定の複数の同種無線通信装置と必要に応じてネットワークを形成し送信、受信および中継を行う無線通信装置において、
    送信データを生成する送信データ生成手段と、
    入力された受信データを解読する受信データ解読手段と、
    送信先が中継の要否の判断材料とする中継情報を前記送信データまたは中継データに多重化して送信する多重化データとして出力する多重化手段と、
    受信した多重化データから受信データと中継情報を分離する分離手段と、
    送信時に、中継情報を生成して前記送信データと共に前記多重化手段に送出し、受信時に、受信データが自装置宛か他装置宛かを判定し、自装置宛の受信データについては前記受信データ解読手段に送り、また、他装置宛の受信データについては分離された中継情報を用いて所定の判断処理に従って中継の可否を判断し、中継可となった場合には自手段で生成したデータで前記分離された中継情報を更新し、更新した中継情報と前記他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出し、一方、中継否となった場合には該当する他装置宛の受信データを廃棄する中継統制手段を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 中継情報が、受信データの送信元までの中継数を含んでおり、
    中継統制手段は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から自装置に至るまでの中継数を読み取り、その中継数に1を加算し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、加算された中継数を記録し、元の中継数を前記加算された中継数に置き換えて更新し、更新した中継情報と前記他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、今回の元の中継数と前回に記録した中継数と比較し、元の中継数の方が多ければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、元の中継数の方が少なければ前記加算された中継数を記録し、元の中継数を前記加算された中継数に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と前記他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 中継情報が、受信データの送信元までの確達率を含んでおり、
    受信ビット誤り情報を入手して送信元と自装置間の区間ビット誤り率を算出するビット誤り率測定手段を備え、
    中継統制手段は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から受信データの送信元までの確達率を読み取り、前記ビット誤り率測定手段で算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えた自装置までの確達率を算出し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、算出した自装置までの確達率を記録し、今回受信の確達率を、前記自装置までの確達率に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、今回受信の確達率を前回受信の記録した確達率と比較し、今回受信の確達率の方が少なければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、今回受信の確達率の方が多ければ前記自装置までの確達率を記録し、今回受信の確達率を前記自装置までの確達率に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  4. 中継情報が、受信データの送信元までの通過経路の各無線区間におけるビット誤り率を含んでおり、
    自装置の受信ビット誤り情報を入手して送信元と自装置間の区間ビット誤り率を算出するビット誤り率測定手段を備え、
    中継統制手段は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元までの通過経路の各無線区間のビット誤り率を読み取り、前記ビット誤り率測定手段で算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、前記通過経路の各無線区間のビット誤り率に前記送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、前記通過経路の区間ビット誤り率を予め設定した基準値と比較し、前記通過経路の区間ビット誤り率の方が多ければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、前記通過経路の区間ビット誤り率の方が少なければ前記通過経路の各無線区間のビット誤り率に前記算出した送信元と自装置間の区間ビット誤り率を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  5. 中継情報が、受信データの送信元までの通過経路の各無線区間の受信電力を含んでおり、
    受信電力情報を入手して送信元と自装置間の区間受信電力を算出する受信電力測定手段を備え、
    中継統制手段は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元までの通過経路の各無線区間の受信電力を読み取り、前記受信電力測定手段で算出された送信元と自装置間の区間受信電力を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、前記通過経路の各無線区間の受信電力に、前記送信元と自装置間の区間受信電力を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、前記通過経路の各無線区間の受信電力を予め設定した基準値と比較し、前記通過経路の各無線区間受信電力の方が多ければ当該受信データを破棄し、また、前記通過経路の各無線区間の受信電力の方が少なければ、前記通過経路の各無線区間の受信電力に、前記送信元と自装置間の区間受信電力を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  6. 中継情報が、受信データの送信元までの通過経路の各無線通信装置のヘルス情報を含んでおり、
    自装置が正常か異常かを表す自装置のヘルス情報を取り出すヘルス情報手段を備え、
    中継統制手段は、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元までの通過経路の各無線通信装置のヘルス情報を読み取り、前記ヘルス情報手段から自装置のヘルス情報を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、前記通過経路の各無線通信装置のヘルス情報に前記自装置のヘルス情報を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、前記通過経路の各無線通信装置のヘルス情報内の致命的な異常の有無を判定し、致命的な異常があれば当該他装置宛の受信データを破棄し、また、致命的な異常が無ければ前記通過経路の各無線通信装置のヘルス情報に前記自装置のヘルス情報を加えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  7. 中継情報が、受信データの発信元の自己位置と送信元の自己位置を含んでおり、
    自装置の自己位置を検出する自己位置検出手段を備え、
    中継統制手段が、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から発信元の自己位置と送信元の自己位置を読み取り、前記自己位置検出手段から自装置の自己位置を入手し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、前記送信元の自己位置を前記自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、前記発信元の自己位置と前記送信元の自己位置間の距離D1および前記発信元の自己位置と前記自装置の自己位置間の距離D2を算出し、距離D1と距離D2を比較し、距離D1の方が大きければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、距離D1の方が小さければ前記送信元の自己位置を前記自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  8. 中継情報が、受信データの送信元である通過経路の区間将来受信電力値を含んでおり、
    受信電力情報を入手して送信元と自装置間の受信電力値を得る受信電力測定手段を備え、
    中継統制手段が、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から通過経路の区間将来受信電力値を読み取り、受信電力測定手段から得られる送信元と自装置間の受信電力値から送信元と自装置間の受信電力勾配を算出し、算出した受信電力勾配から推定される自区間将来受信電力値を算出し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、前記通過経路の区間将来受信電力値に前記自区間将来受信電力値を追加して中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、前記通過経路の区間将来受信電力値と予め設定した基準値と比較し、前記通過経路の区間将来受信電力値の方が少なければ当該他装置宛の受信データを破棄し、また、前記通過経路の区間将来受信電力値の方が多ければ前記通過経路の区間将来受信電力値に前記自区間将来受信電力値を追加して中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  9. 中継情報が、受信データの送信元の自己位置を含んでおり、
    自装置の自己位置を検出する自己位置検出手段と、
    自装置の自己位置周辺の地図情報を有する地図データ蓄積手段を備え、
    中継統制手段が、他装置宛の受信データについて、分離された中継情報から送信元の自己位置を読み取り、前記自己位置検出手段からの自装置の自己位置により将来見通し外を推定し、当該他装置宛の受信データが最初に受信されたデータか否かを判定し、最初に受信されたデータの場合、前記送信元の自己位置を前記自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを多重化手段に送出し、一方、以前に受信されたデータの場合、前記送信元の自己位置と前記自装置の自己位置を前記地図データ蓄積手段からの地図情報に当てはめて前記推定した将来見通し外に該当する位置関係にあるかを判定し、将来見通し外となる位置関係にあれば当該他装置宛の受信データを破棄し、また、将来的にも見通しが確保されていれば前記送信元の自己位置を前記自装置の自己位置に置き換えて中継情報を更新し、更新した中継情報と当該他装置宛の受信データを前記多重化手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
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