JP2004343207A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体、および画像処理装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体、および画像処理装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮符号化された画像データを復号化する時に、画像がボヤケているかどうか判定し、ボヤケが生じている場合には、復号化時に高周波成分の強調処理を行うことにより、フィルタ処理を用いずに適応的にボヤケ補正を施すことが可能な画像処理装置・方法・プログラム・記録媒体、および画像処理装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】入力画像データに予め定められる処理を施して出力画像データとする画像処理装置において、入力画像データのボヤケを検出する検出手段(ボヤケ判定部126)と、上記検出手段によりボヤケが生じていると判断された場合、ボヤケの補正を行う補正手段(ボヤケ補正部128)を有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿画像のボヤケを検出して、自動的にボヤケ補正を行う画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体、および画像処理装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
OA機器のデジタル化の進展やコンピュータの普及さらには通信ネットワークが整備されたことにより、スキャナなどの画像入力装置を用いて画像をコンピュータに取り込んだり、ネットワークを介して画像データを送受信したりすることが比較的容易に行われるようになっている。これらの画像データはハードディスクやDVD−RAM(Digital Versatile Disc − Random Access Memory)などの記録媒体に格納され、必要に応じて電子写真方式、インクジェット方式、あるいは熱転写方式などのカラープリンタから出力される。画像データは、情報量が多くファイルサイズが大きくなるので、画質の低下を抑制して圧縮する方法が提案されている。
【0003】
この方法の一つとして、現在、最も広く用いられているものとして、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:以下「DCT」と記述)を用いたブロック符号化法がある。この方法は、画像を複数のブロック(例えば8×8画素)に分割し、ブロック内の信号強度を2次元の直交変換であるDCTを用いて空間周波数成分(DCT係数)に変換し、さらにこのDCT係数を量子化した後、量子化されたDCT係数に対し可変長符号化により符号化コードを割り当てるものである。上記量子化処理では、画像の高周波成分のDCT係数を切り捨てても視覚的に判別するのが困難であることより、高周波成分のDCT係数については大きな値で割り算して量子化され情報量が削減される。
【0004】
上記の方法で符号化された画像データは復号側で上記とは逆の処理、すなわち、デコード、逆量子化、逆直交変換処理がなされ、元の画像が復元される。
【0005】
この時、デジタルカメラで撮影した画像データやデジタルビデオ、デジタル放送の画像をキャプチャした静止画に手ぶれやデフォーカスによるボヤケが生じている場合がある。
【0006】
画像のボヤケを検出する技術としては、画像全体について所定の画素毎に離散コサイン変換を行った後、この変換により得られた複数の高周波項に重み係数を乗じてその総和を求め、それを判定基準として画素ブロック毎にボヤケ領域か否かを判定する方式が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
これは、一つの表示画面に、第1の画像と第2の画像とをマルチウィンドウ表示するマルチウィンドウ画像表示方式において、前記表示画面に表示される第1の画像中から精細度が所定レベルに満たない低精細領域および精細度が所定レベル以上の高精細領域のうちの少なくとも一方を検出し、その検出結果を基に第2の画像を表示するに適当なぼけ領域を検出する検出手段と、この検出手段により検出された前記第1の画像中のぼけ領域に前記第2の画像を重ねて表示する表示制御手段とを具備したことを特徴とするマルチウィンドウ画像表示方式である。
【0008】
手ぶれ補正等の機能を搭載したカメラ等も出現してきているが、撮影後の画像データやキャプチャした静止画に対して、ボヤケが生じているかどうかを検出して、適応的にボヤケ補正を行う機能は有しておらず、ボヤケた画像はそのまま復元されることとなる。
【0009】
画像のボヤケ補正(先鋭化)を行う方法としては、複写機や複合機ではユーザがキーなどで指定して先鋭化処理を行うか、コンピュータに取り込んだ画像に対しては、フォトショップ(商標名。アドビシステムズ株式会社の画像編集ソフトウェア)などの画像処理アプリケーションでユーザが先鋭化処理を行うのが一般的である。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−285587号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、デジタルカメラで撮影した画像データをSD(Secure Digital)カードやコンパクトフラッシュ、メモリスティック、スマートメディアに保存して、複写機、MFP(Multi Functional Peripheral)、プリンタのカードスロットに差し込んでダイレクト印刷する際、自動的に画像のボヤケを検出し補正を行う装置は存在していない。
【0012】
また、特許文献1に開示されている方式では、画像のボヤケは検知するものの、ボヤケ補正を行うのではなく、画像のボヤケが存在する部分に第2の画面を重ねて表示するマルチウィンドウ画像表示に関するものであり、ボヤケが生じている画像に対する改善を行うものではない。
【0013】
従来技術のこのような課題に鑑み、本発明の目的は、圧縮符号化された画像データを復号化する時に、画像がボヤケているかどうか判定し、ボヤケが生じている場合には、復号化時に高周波成分の強調処理を行うことにより、フィルタ処理を用いずに適応的にボヤケ補正を施すことが可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体、および画像処理装置を備えた画像形成装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の画像処理装置は、入力画像データに予め定められる処理を施して出力画像データとする画像処理装置において、入力画像データのボヤケを検出する検出手段と、上記検出手段によりボヤケが生じていると判断された場合、ボヤケの補正を行う補正手段を有することを特徴とする。
【0015】
この発明の画像処理装置によれば、通常の画像処理部に加えて、画像のボヤケを検出し、自動的に補正を行う手段を有しているため、従来の複写機や画像編集ソフトウェアのようにユーザ自らが画像に対し、ボヤケ補正をするか否かの判断を行い、手動で処理を行うといったようにユーザの手を煩わせることなく、良好な画像を再現することが可能となる。
【0016】
また、JPEG(Joint Photographic Experts Group:以下「JPEG」と記述)フォーマットの画像データだけではなく、スキャナなどの画像入力装置より読み込まれた入力画像データに対し、DCT変換を行ってDCT係数を求め、本発明の画像処理装置を用いてボヤケの判定処理および補正処理を行うことも可能である。
【0017】
また、本発明の画像処理装置において、上記検出手段は、DCT係数を用いて検出することを特徴としてもよい。
【0018】
ここで、DCTとは離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform)のことである。
【0019】
この発明の画像処理装置によれば、DCT係数を用いて画像のボヤケを検出するようにしたので、JPEGのようにDCTを用いた画像データを用いる場合、符号化されたデータを復号する際に、画像がボヤケているか否かを検知し、ボヤケ補正を行うことが可能となるので、新たに余分な処理を追加すること無しに、ボヤケ補正を自動的に行うことが可能となる。
【0020】
また、本発明の画像処理装置において、上記補正手段は、DCT係数にノイズを添加することで補正を行うことを特徴としてもよい。
【0021】
この発明の画像処理装置によれば、ボヤケ補正手段としてDCT係数にノイズを添加して行うようにしたので、フィルタ処理等の演算を行うことなく、加減算のみの簡易な方法で、且つDCT復号時にボヤケを補正することが可能となる。
【0022】
また、本発明の画像処理装置において、上記ノイズはブルーノイズであることを特徴としてもよい。
【0023】
この発明の画像処理装置によれば、ボヤケ補正手段としてブルーノイズを添加して行うようにしたので、ボヤケ補正をむやみに強調し過ぎること無く、人間の視覚特性として違和感無く、ボヤケ画像の補正を行うことが可能となる。
【0024】
また、本発明の画像処理装置において、上記補正手段はボヤケが発生していると判断されたブロックに対し、補正を行うことを特徴としてもよい。
【0025】
この発明の画像処理装置によれば、ボヤケが発生していると判断されたブロックに対してのみボヤケの補正を行うようにしたので、ボヤケ補正を行う必要のないブロックをむやみに強調せず、且つボヤケが発生しているブロックのみ適応的にボヤケ補正を行うことが可能となる。
【0026】
また、本発明の画像処理装置において、上記補正手段は、ボヤケが発生していると判断されたブロックの拡張領域に対しては、ボヤケが発生していると判断されたブロックに対して行うボヤケの補正よりも弱めの補正を行うことを特徴としてもよい。
【0027】
ここで、拡張領域とは、注目ブロックに対して水平方向では右側に隣接する所定数のブロック、および垂直方向では下側に隣接する所定数のブロックである。
【0028】
この発明の画像処理装置によれば、ボヤケが発生していると判断されたブロックに対して補正を行うとともに、ボヤケが発生していると判断されたブロックの拡張領域に対しては弱めの補正を行うようにし、ボヤケが発生していない領域に対しては補正を行わないので、ボヤケ補正の必要な領域に対して、周辺領域と違和感なくボヤケ補正を行うことが可能となる。
【0029】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明の画像処理方法は、入力画像データに予め定められる処理を施して出力画像データとする画像処理方法において、入力画像データのボヤケを検出する検出工程と、上記検出工程によりボヤケが生じていると判断された場合、ボヤケの補正を行う補正工程を有することを特徴とする。
【0030】
この発明の画像処理方法によれば、通常の画像処理方法に加えて、画像のボヤケを検出する検出工程と、自動的に補正を行う補正工程を有しているため、従来のようにユーザ自らが画像に対し、ボヤケ補正をするか否かの判断を行い、手動で処理を行うといったようにユーザの手を煩わせることなく、良好な画像を再現することが可能となる。また、JPEGフォーマットの画像データだけではなく、スキャナなどの画像入力装置より読み込まれた入力画像データに対し、DCT変換を行ってDCT係数を求め、本方法を用いてボヤケの判定処理および補正処理を行うことも可能である。
【0031】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明の画像処理プログラムは、コンピュータに上記画像処理方法を実行させることを特徴とする。
【0032】
この発明の画像処理プログラムによれば、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明の画像処理方法を実現することができる。さらに、この画像処理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明の画像処理方法を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなり、本発明の画像処理プログラムの有用性が高まる。
【0033】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明の画像処理プログラムを記録した記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記画像処理プログラムを記録していることを特徴とする。
【0034】
この発明の画像処理プログラムを記録した記録媒体によれば、本発明の画像処理プログラムを持ち運び自在に提供することができる。また、本発明の画像処理方法を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明の画像処理方法の汎用性を高めることができる。
【0035】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかの画像処理装置と、入力画像データを読み込む画像入力手段と、出力データに基づいて可視の色材を用いて記録材に画像を形成する画像出力手段とを備えていることを特徴とする。
【0036】
この発明の画像形成装置によれば、画像のボヤケを検出して、ボヤケが発生している領域に対してボヤケ補正を行うようにしたので、画像に適したボヤケ補正処理が可能となり、より好ましい画像を再現することができる画像形成装置を提供することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0038】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るカラー画像処理装置1を備えるカラー画像形成装置100の構成図である。
【0039】
ここで、第1実施形態は、本発明をデジタルカメラなどで撮像された画像や静止画に適用する場合に好適なものであり、カラー画像形成装置100としては、例えば複合機やプリンタなどが挙げられるが、これに限るものではない。
【0040】
図1に示すように、カラー画像形成装置100は、カラー画像処理装置1と、操作パネル101と、カラー画像出力装置102(画像出力手段に相当)とで構成されている。
【0041】
操作パネル101は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示部(不図示)と設定ボタン(不図示)などからなり、信号の取り込みや、カラー画像処理装置1およびカラー画像出力装置102の動作を制御するものである。
【0042】
後述する各処理が施された画像データは、一旦記憶手段(不図示)に記憶され、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装置102に入力される。
【0043】
このカラー画像出力装置102は、画像データを記録材(例えば、紙等)に出力するもので、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像出力装置を挙げることができるが、特に限定されるものではない。なお、以上の処理は不図示のCPU(Central Processing Unit)により制御される。
【0044】
また、カラー画像処理装置1は、復号処理部120、入力階調補正部130、空間フィルタ処理部140、色空間変換部150、色補正部160、黒生成下色除去部170、出力階調補正部180、および階調再現処理部190から構成されている。
【0045】
カラー画像処理装置1には、デジタルカメラで撮像された画像やコンピュータ上でソフトウェアを用いて動画からキャプチャされた静止画像がUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394(Institute of Electrical and Electronic Engineers:米国電気電子学会)などのインターフェイス(画像入力手段に相当)を介して入力される。これらの画像は、JPEGなどの圧縮画像データにフォーマットされている。
【0046】
カラー画像処理装置1に入力された信号は、カラー画像処理装置1内部を、復号処理部120、入力階調補正部130、空間フィルタ処理部140、色空間変換部150、色補正部160、黒生成下色除去部170、出力階調補正部180、および階調再現処理部190の順で送られ、CMYKのデジタルカラー信号として、カラー画像出力装置102へ出力される。
【0047】
復号処理部120は、YCbCr(Y:輝度、Cb、Cr:色差)の符号化データを復号し、さらに逆量子化を行ってボヤケが生じているか否か判定し、その結果に基づいて補正を行い、逆直交変換を行って画素データに変換するものである。
【0048】
入力階調補正部130は、復号処理部120にて復元されたYCbCr信号(画素データ)に対して、必要に応じてトーンスケールの補正処理やカラーバランスの補正処理を施す。
【0049】
空間フィルタ処理部140は、入力階調補正部130より入力されるYCbCr信号の画像データに対して、先鋭化や平滑化処理を行い、空間周波数特性を補正するものである。
【0050】
色空間変換部150では、YCbCrの画像データをCIE1976L信号(CIE:Commission Internationale de l’Eclairage:国際照明委員会。L:明度、a・b:色度)の色空間に変換し、変換後のデータを後段の色補正部160に出力する。
【0051】
色補正部160では、カラー画像出力装置102の特性に合わせて色補正を行い、補正後のデータを後段の黒生成下色除去部170に出力する。
【0052】
黒生成下色除去部170は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行うものであって、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。
【0053】
黒生成処理の一例として、スケルトンブラックによる黒生成を行う方法(一般的方法)がある。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC、M、Y、出力されるデータをC’、M’、Y’、K’、UCR(Under Color Removal)率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は以下の数式1で表わされる。
【0054】
【数1】
Figure 2004343207
出力階調補正部180では、濃度信号などの信号に対してカラー画像出力装置102の階調再現特性に応じた出力階調補正処理が行われる。
【0055】
階調再現処理部190は、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように階調再現処理(中間調生成)を施すものであり、CMYK信号の画像データに対して、例えば、誤差拡散処理を用いて中間調処理を施す。
【0056】
図2は、本発明の第1実施形態に係るカラー画像処理装置1の復号処理部120の構成図である。
【0057】
図2に示すように、復号処理部120は、可変長符号復号部121、逆量子化部122、パラメータ算出部125、ボヤケ判定部126、閾値格納部127、ボヤケ補正部128、および逆直交変換部129より構成されている。
【0058】
可変長符号復号部121は、JPEGなどの圧縮画像の符号化データ(例えばハフマン符号化データ)を復号し、量子化情報と量子化DCT係数を分離する。
【0059】
逆量子化部122は、ブロック(8×8)毎に量子化されたDCT係数を逆量子化し、DCT係数に復元する。
【0060】
パラメータ算出部125は、Y信号を用いて、画像のボヤケの有無を判定するためのパラメータを算出する。ここでは、ブロック毎にDCT係数の特定エリアの総和を求める。なお、パラメータの算出方法については、図3および図4を参照して後述する。
【0061】
ボヤケ判定部126は、パラメータ算出部125で求められたパラメータ(閾値TH1を超えているものの総数)を閾値TH2と比較することで、画像にボヤケが生じているか否かを判定する。なお、閾値は閾値格納部127に格納されている。
【0062】
ボヤケ補正部128は、ボヤケ判定部126にて、ボヤケが生じていると判断された場合、ボヤケの補正処理を行う。
【0063】
逆直交変換部129は、復号されたDCT係数(ボヤケがない場合)あるいはボヤケが補正されたDCT係数(YCrCb信号)を逆直交変換し、画素データに変換する。
【0064】
図3は、DCT係数に関する説明図であり、(a)は8×8画素よりなるブロックのDCT係数を示し、(b)はDCT係数の領域分類の一例を示している。
【0065】
復号処理部120では、上述したパラメータの算出、ボヤケ判定およびボヤケ補正処理などが行われる。画像のボヤケの有無の検出には、特定の周波数成分のDCT係数を用いて、閾値TH1およびTH2と比較し画像のボヤケの有無を判定する。その後、判定結果に基づきボヤケ補正のための処理を行う。
【0066】
ここで、DCT係数は、一例として8×8画素を1つのブロックとした場合、図3(a)に示すものとなる。なお、DCT係数は、上下方向では上側ほど低い周波数成分に対応しており、左右方向では左側ほど低い周波数成分に対応している。DCT係数の左上角のP0は、DC(直流)成分に対応している。
【0067】
ボヤケ判定を行うにあたっては、全ての画素ブロックについて、DCT係数の領域を分類し、特定の周波数成分に注目して判定が行えるようにする。どのように分類するかは、予め決めておく。例えば、DCT係数の左上側の低周波領域をエリア1、右下側の高周波領域をエリア3、その中間の注目周波数領域をエリア2としたときの領域分類の一例を図3(b)に示す。図3(b)では、エリア2(斜線部)が注目周波数領域であり、この領域がボヤケ判定に用いられることになる。
【0068】
図4は、本発明の第1実施形態に係るカラー画像処理装置1の復号処理部120の処理の流れを示すフローチャートである。
【0069】
図4に示すように、復号処理部120(図2参照)に入力されるYCbCr信号の可変長符号化データを、可変長符号復号部121(図2参照)によって復号し、量子化情報と量子化DCT係数に分離する(ステップS1)。
【0070】
次に、この量子化DCT係数を、逆量子化部122(図2参照)によって逆量子化して、DCT係数に復元する(ステップS2)。
【0071】
次に、パラメータ算出の第1段階として、パラメータ算出部125(図2参照)において、上述したようなDCT係数の領域分類を行う。各ブロック内の注目周波数領域であるエリア2(図3(b)参照)内において、各要素が閾値TH1を超えているか否かを判定するとともに、閾値TH1を超えていると判定した判定数をカウントする(ステップS3)。ここで、閾値TH1の数値例としては100とする。
【0072】
これを画像全体にわたって行うため、画像全体にわたって判定が終了したか否かを条件判断し(ステップS4)、まだ終了していなければステップS3に戻って判定を繰り返し、画像全体にわたって判定が終了していればステップS5に進む。
【0073】
次に、パラメータ算出の第2段階として、ステップS3でカウントした判定数を画像全体にわたって加算する(ステップS5)。
【0074】
次に、ステップS5で画像全体にわたって加算した判定数と閾値TH2との大小比較をボヤケ判定部126(図2参照)によって行う(ステップS6)。加算した判定数が閾値TH2以下であれば、ボヤケていると判断してボヤケ補正処理を行うためにステップS7に進み、加算した判定数が閾値TH2を超えていればステップS8へ進む。ここで、閾値TH2の数値例としては、画像データの総画素数の5%とする。
【0075】
加算した判定数が閾値TH2以下であるということは、エリア2に該当する周波数が再現されていないこと、すなわち、ボヤケていることを意味する。画像にボヤケが生じると、輪郭やエッジなどは不鮮明になる。よって、ボヤケの生じている領域の周波数成分は、本来、高周波領域に現れるものが低周波側にシフトして現れるようになる。従って、高周波領域と低周波領域の中間の領域であるエリア2を抽出することで、画像全体の先鋭度に対する代表的な周波数的特徴を考慮することが可能となり、また、閾値TH1、TH2を用いて閾値処理することで画像全体として補正処理を必要とするボヤケが発生しているか否かを判定することが可能となる。なお、抽出する周波数(エリア)は、種々の画像データを基に、事前に決めておく。
【0076】
ボヤケ補正処理はボヤケ補正部128(図2参照)によって行われるが(ステップS7)、これについては図5〜図7を参照して後述する。
【0077】
最後に、ボヤケ補正処理が行われたか否かに関わらず、逆直交変換部129(図2参照)によって逆直交変換を行い、画素データに変換する(ステップS8)。
【0078】
図5は、添加するノイズの一例(ブルーノイズ)である。図6は、ノイズ振幅の調整を示す概略図である。図7は、添加するノイズの振幅特性の一例を示す概略図である。図8は、注目ブロックにボヤケが生じているとした場合の拡張領域を示す図である。
【0079】
ボヤケ画像と判定された画像に対して、ノイズの大きさを調整し、DCT係数の調整を行う。
【0080】
ノイズ添加方法としては、図5に示すノイズパターンを用いる。図5では、64×64のノイズマスクを用いているので、64ブロック(1ブロックは8×8画素)に対して上記ノイズマスクが適用される。ノイズマスクは同じものを繰り返し用いても、あるいは、別のノイズマスクを用いてもよい。
【0081】
ボヤケ補正は、図6に示すように、ノイズの振幅を調整してDCT係数に加算することにより行う。調整量は矢印4a、4bおよび4cのように、45度成分において中心ほど大となる。
【0082】
ノイズ振幅の最大値の調整は、ボヤケが生じている元画像のDCT係数の注目周波数領域であるエリア2を参照し、図7に示すように、修正するAC係数の振幅の最大値MAXが、元画像のAC係数の振幅の最大値MAX0の2倍に等しくなるように調整する。図5に示したノイズは、+127〜−128の範囲の値を取り得るので、0〜+127、−1〜−128の場合に分け、図7に示される関数を用いて加算するノイズの振幅を求める。ノイズの付加はエリア2およびエリア3の領域について、画像全体に対して行われる。
【0083】
また、ノイズの付加は、上述のように画像全体に対して行ってもよいし、より違和感なく画像のボヤケ補正を行うために、ボヤケが生じていると判定されたブロックに対してのみボヤケ補正を行ってもよい。更には、ボヤケが生じていると判定されたブロック10の拡張領域11(図8の網線部で、水平および垂直方向とも2ブロック程度)に対し、弱めの補正(振幅の最大値の1.5倍が最大値となるように調整)を行うようにすることで、更にスムーズなボヤケ補正を行うことも可能である。
【0084】
図7の例では、付加するノイズの振幅特性を単調減衰の直線で補正しているが、単調減衰となる特性であれば、下に凸となる2次関数を用いてもよい。また、本実施形態では、入力画像と出力画像サイズが等倍である場合を想定して、振幅の最大値の2倍が最大値となるように調整しているが、調整量は、入力画像に対する出力画像の大きさ(拡大率)等を考慮し変更することも可能である。
【0085】
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態に係るカラー画像処理装置1を備えるデジタルカラー複写機200の構成図である。
【0086】
ここでは、本発明の第2実施形態を、デジタルカラー複写機に適用しているが、これに限るものではなく、複合機であってもよい。また、本発明をデジタル複写機や複合機などに適用するには、これらの機能として、例えば、ボヤケ補正などの画像モードを設定することで実現可能である。すなわち、ボヤケ補正モードが設定されている時は、ボヤケ判定およびボヤケ補正処理が施され、ボヤケ補正モードが設定されていない時は、信号変換部以外のボヤケ処理部での処理はスルー(何も処理がなされない)とすればよい。ここで、ボヤケ補正モードの設定は操作パネルより行うものとする。
【0087】
図9に示すように、カラー画像処理装置1は、A/D変換部210、シェーディング補正部215、ボヤケ処理部220、入力階調補正部230、色空間変換部250、領域分離処理部245、空間フィルタ処理部240、色補正部260、黒生成下色除去部270、出力階調補正部280、および階調再現処理部290から構成されており、これに、カラー画像入力装置203とカラー画像出力装置202とが接続され、全体としてデジタルカラー複写機200を構成している。
【0088】
カラー画像入力装置203(画像読取手段)は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)を備えたスキャナ部(不図示)より構成され、原稿からの反射光像をRGB(R:赤/G:緑/B:青)のアナログ信号としてCCDにて読み取って、カラー画像処理装置1に入力するものである。
【0089】
カラー画像入力装置203にて読み取られたアナログ信号は、カラー画像処理装置1内部を、A/D変換部210、シェーディング補正部215、ボヤケ処理部220、入力階調補正部230、色空間変換部250、領域分離処理部245、空間フィルタ処理部240、色補正部260、黒生成下色除去部270、出力階調補正部280、および階調再現処理部290の順で送られ、CMYKのデジタルカラー信号として、カラー画像出力装置202へ出力される。
【0090】
A/D変換部210は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換するもので、シェーディング補正部215は、A/D変換部210より送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置203の照明系、結像系、および撮像系(いずれも不図示)で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すものである。
【0091】
ボヤケ処理部220は、RGBの反射率信号を濃度信号に変換し、さらにYCbCr信号に変換する。そして、ボヤケ補正モードが設定された時、Y信号を用いて、ボヤケ判定およびボヤケ補正処理を行うものである。
【0092】
入力階調補正部230は、ボヤケ処理部220にて処理が施されたYCbCr信号に対して、必要に応じてトーンスケールの補正処理やカラーバランスの補正処理を施す。
【0093】
色空間変換部250では、YCbCrの画像データをCIE1976L信号(CIE:Commission Internationale de l’Eclairage:国際照明委員会。L:明度、a・b:色度)の色空間に変換し、変換後のデータを後段の領域分離処理部245に出力する。
【0094】
領域分離処理部245は、L信号のL信号を用いて、入力画像中の各画素を文字領域、網点領域、写真領域の何れかに分離するものである。領域分離処理部245は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、空間フィルタ処理部240、黒生成下色除去部270、および階調再現処理部290へと出力すると共に、色空間変換部250より出力された入力信号をそのまま後段の空間フィルタ処理部240に出力する。
【0095】
空間フィルタ処理部240は、領域分離処理部245より入力されるL信号の画像データに対して、先鋭化や平滑化処理を行い、空間周波数特性を補正するものである。
【0096】
例えば、領域分離処理部245にて文字に分離された領域は、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部240による空間フィルタ処理における先鋭強調処理で高周波成分の強調量が大きくされる。
【0097】
また、領域分離処理部245にて網点に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部240において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。
【0098】
色補正部260では、Lの画像データをCMYの色空間に変換すると共に、カラー画像出力装置202に合わせて色補正を行い、補正後のデータを後段の黒生成下色除去部270に出力する。
【0099】
黒生成下色除去部270は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行うものであって、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。
【0100】
出力階調補正部280では、濃度信号などの信号をカラー画像出力装置の階調再現特性に応じた出力階調補正処理が行われる。
【0101】
階調再現処理部290も、空間フィルタ処理部240と同様に、CMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基に所定の処理を施す。
【0102】
例えば、領域分離処理部245にて文字に分離された領域は、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めるために、階調再現処理部290においては、高域周波成分の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。
【0103】
また、領域分離処理部245にて網点に分離された領域や写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
【0104】
上述した各処理が施された画像データは、一旦記憶手段(不図示)に記憶され、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装置202に入力される。
【0105】
このカラー画像出力装置202は、画像データを記録材(例えば紙等)上に出力するもので、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像出力装置等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。なお、以上の処理は不図示のCPU(Central Processing Unit)により制御される。
【0106】
図10は、本発明の第2実施形態に係るカラー画像処理装置1のボヤケ処理部220の構成図である。
【0107】
ボヤケ処理部220は、信号変換部223、直交変換部224、パラメータ算出部125、ボヤケ判定部126、閾値格納部127、およびボヤケ補正部128より構成される。
【0108】
シェーディング補正部215より入力されたRGBの反射率信号は、信号変換部223にて濃度信号に変換され、さらにYCbCr信号に変換される。
【0109】
次に直交変換部224においてDCT変換がなされ、DCT係数が算出される。
【0110】
なお、パラメータ算出部125、ボヤケ判定部126、閾値格納部127、ボヤケ補正部128での処理内容は、図2を参照して説明した第1実施形態に係るカラー画像処理装置1と同じである。
【0111】
<プリンタ・ドライバをコンピュータに備える例>
図11は、本発明の画像処理方法をプリンタ・ドライバ1aに内蔵する一例である。
【0112】
上述したように、本発明の第1実施形態では画像処理装置をカラー画像形成装置に備える構成を示し、第2実施形態では画像処理装置をデジタルカラー複写機に備える構成を示したが、本発明の画像処理方法をコンピュータで実行可能な画像処理プログラムとして実現し、プリンタ・ドライバに内蔵してコンピュータに備えるようにしてもよい。すなわち、スキャナなどで読み込まれた画像、あるいはデジタルカメラで撮像された画像や動画からキャプチャされた静止画像に対して、ボヤケ判定処理やボヤケ補正処理を画像処理プログラムとして実施し、処理が施された画像をプリンタで出力するようにしてもよい。
【0113】
図11に示すように、コンピュータ300は画像出力装置としてのインクジェット方式のプリンタ302と接続されている。コンピュータ300には、プリンタ302との通信を行うためのインターフェイスとしての通信ポート304(例えば、RS232CやLAN等)が備わるとともに、コンピュータ300のオペレーティングシステム上で動作するソフトウェアとして、通信ポート304を介してプリンタ302との通信を行う通信ポートドライバ303と、プリンタ・ドライバ1aが備えられている。プリンタ・ドライバ1aは、ボヤケ処理部320と、色補正部360と、出力階調補正部380と、階調再現処理部390と、プリンタ言語翻訳部395とを有している。
【0114】
プリンタ・ドライバ1aに入力された画像データは、ボヤケ処理部320において上述したボヤケ判定処理やボヤケ補正処理が行われる。さらに、色補正部360においてプリンタ302の特性に合わせて色補正処理(黒生成下色除去処理も含まれる)が行われ、次に、出力階調補正部380においてプリンタ302の階調再現特性に応じた出力階調補正処理が行われる。続けて、階調再現処理部390において、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように階調再現処理が行われ、プリンタ言語翻訳部395ではプリンタ言語への変換が行われる。
【0115】
このようにして、プリンタ言語翻訳部395から出力されるデータは、通信ポートドライバ303と通信ポート304とを介してプリンタ302へ送られ、プリンタ302において記録材(例えば、紙等)に出力される。
【0116】
<プログラムおよび記録媒体としての例>
本発明の画像処理方法をコンピュータで実行可能な画像処理プログラムとして実現する場合、上述のようなプリンタ・ドライバへの内蔵に限るわけではなく、画像処理用アプリケーションプログラムなどの機能として内蔵してもよい。
【0117】
また、本発明によるこれらの画像処理プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。
【0118】
この結果、本発明の画像処理プログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
【0119】
なお、本実施の形態では、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えば、ROMのようなものそのものがプログラムメディアであってもよいし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0120】
いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいは、いずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0121】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0122】
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
【0123】
上記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで、上述した画像処理方法が実行される。
【0124】
以上、この発明を上述した実施の形態により説明したが、この発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらをこの発明の範囲から排除するものではない。
【0125】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の画像処理装置によれば、通常の画像処理部に加えて、画像のボヤケを検出し、自動的に補正を行う手段を有しているため、従来の複写機や画像編集ソフトウェアのようにユーザ自らが画像に対し、ボヤケ補正をするか否かの判断を行い、手動で処理を行うといったようにユーザの手を煩わせることなく、良好な画像を再現することが可能となる。また、JPEGフォーマットの画像データだけではなく、スキャナなどの画像入力装置より読み込まれた入力画像データに対し、DCT変換を行ってDCT係数を求め、本発明の画像処理装置を用いてボヤケの判定処理および補正処理を行うことも可能である。
【0126】
なお、DCT係数を用いてボヤケを検出するようにすれば、JPEGのようにDCTを用いた画像データを用いる場合、符号化されたデータを復号する際に、画像がボヤケているか否かを検知し、ボヤケ補正を行うことが可能となるので、新たに余分な処理を追加すること無しに、ボヤケ補正を自動的に行うことが可能となる。
【0127】
また、本発明の画像処理方法によれば、通常の画像処理方法に加えて、画像のボヤケを検出する検出工程と、自動的に補正を行う補正工程を有しているため、従来のようにユーザ自らが画像に対し、ボヤケ補正をするか否かの判断を行い、手動で処理を行うといったようにユーザの手を煩わせることなく、良好な画像を再現することが可能となる。
【0128】
また、本発明の画像処理プログラムによれば、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明の画像処理方法を実現することができる。さらに、この画像処理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明の画像処理方法を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなり、本発明の画像処理プログラムの有用性が高まる。
【0129】
また、本発明の画像処理プログラムを記録した記録媒体によれば、本発明の画像処理プログラムを持ち運び自在に提供することができる。また、本発明の画像処理方法を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明の画像処理方法の汎用性を高めることができる。
【0130】
また、本発明の画像形成装置によれば、画像のボヤケを検出して、ボヤケが発生している領域に対してボヤケ補正を行うようにしたので、画像に適したボヤケ補正処理が可能となり、より好ましい画像を再現することができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカラー画像処理装置を備えるカラー画像形成装置の構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るカラー画像処理装置の復号処理部の構成図である。
【図3】DCT係数に関する説明図であり、(a)は8×8画素よりなるブロックのDCT係数を示し、(b)はDCT係数の領域分類の一例を示している。
【図4】本発明の第1実施形態に係るカラー画像処理装置の復号処理部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】添加するノイズの一例(ブルーノイズ)である。
【図6】ノイズ振幅の調整を示す概略図である。
【図7】添加するノイズの振幅特性の一例を示す概略図である。
【図8】注目ブロックにボヤケが生じているとした場合の拡張領域を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るカラー画像処理装置を備えるデジタルカラー複写機の構成図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るカラー画像処理装置のボヤケ処理部の構成図である。
【図11】本発明の画像処理方法をプリンタ・ドライバに内蔵する一例である。
【符号の説明】
1 カラー画像処理装置
1a プリンタ・ドライバ
100 カラー画像形成装置
101 操作パネル
102 カラー画像出力装置
120 復号処理部
121 可変長符号復号部
122 逆量子化部
125 パラメータ算出部
126 ボヤケ判定部
127 閾値格納部
128 ボヤケ補正部
129 逆直交変換部
130 入力階調補正部
140 空間フィルタ処理部
150 色空間変換部
160 色補正部
170 黒生成下色除去部
180 出力階調補正部
190 階調再現処理部
200 デジタルカラー複写機
201 操作パネル
202 カラー画像出力装置
203 カラー画像入力装置
210 A/D変換部
215 シェーディング補正部
220 ボヤケ処理部
223 信号変換部
224 直交変換部
230 入力階調補正部
250 色空間変換部
245 領域分離処理部
240 空間フィルタ処理部
260 色補正部
270 黒生成下色除去部
280 出力階調補正部
290 階調再現処理部
300 コンピュータ
302 プリンタ
303 通信ポートドライバ
304 通信ポート
320 ボヤケ処理部
360 色補正部
380 出力階調補正部
390 階調再現処理部
395 プリンタ言語翻訳部

Claims (10)

  1. 入力画像データに予め定められる処理を施して出力画像データとする画像処理装置において、
    入力画像データのボヤケを検出する検出手段と、
    上記検出手段によりボヤケが生じていると判断された場合、ボヤケの補正を行う補正手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記検出手段は、DCT(離散コサイン変換:Discrete Cosine Transform:以下「DCT」と記述)係数を用いて検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記補正手段は、DCT係数にノイズを添加することで補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 上記ノイズはブルーノイズであることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置において、上記補正手段はボヤケが発生していると判断されたブロックに対し、補正を行うことを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置において、上記補正手段は、ボヤケが発生していると判断されたブロックの拡張領域に対しては、ボヤケが発生していると判断されたブロックに対して行うボヤケの補正よりも弱めの補正を行うことを特徴とする画像処理装置。
  7. 入力画像データに予め定められる処理を施して出力画像データとする画像処理方法において、
    入力画像データのボヤケを検出する検出工程と、
    上記検出工程によりボヤケが生じていると判断された場合、ボヤケの補正を行う補正工程を有することを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項7に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  9. 請求項8に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  10. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理装置と、入力画像データを読み込む画像入力手段と、出力データに基づいて可視の色材を用いて記録材に画像を形成する画像出力手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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