JP2004342637A - 希土類磁石粉末およびその表面処理方法 - Google Patents

希土類磁石粉末およびその表面処理方法 Download PDF

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宣仁 勝村
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Abstract

【課題】耐食性の良好な希土類ボンド磁石を製造することができる、リン酸と金属化合物を用いた新規な希土類磁石粉末、表面処理方法および表面処理された希土類磁石粉末を用いたボンド磁石を提供する。
【解決手段】有機溶媒中に希土類磁石粉末を分散したスラリーを作製し、次いで前記スラリー中にリン酸を添加し、次いで前記スラリー中に金属化合物を添加し、次いで真空中または不活性ガス雰囲気中で50〜300℃に加熱することを特徴とする希土類磁石粉末の表面処理方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【本発明が属する技術分野】
本発明はリン酸と金属化合物を用いた新規な希土類磁石粉末の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
希土類焼結磁石に比べて希土類ボンド磁石は耐食性が悪く、特に高温多湿雰囲気下で錆の発生や磁気特性の低下が顕著であり、表面処理方法の更なる改良が求められている。
特開2002−124406号公報には、希土類磁石粉末の粉砕時に所定量のリン酸を添加し、次いで不活性ガス中または真空中で100℃以上400℃未満の条件で乾燥することにより耐候性が著しく向上し、もって高耐候性のボンド磁石の製造が可能であるとの開示がある。
しかし、本発明者らの検討によると、この公報の実施例に記載の表面処理方法は実質的に後述の比較例3に相当し、耐食性が十分ではなく、改善の余地を残しているのがわかった。
【0003】
また、「金属の化成処理」(理工出版社刊,間宮富士雄著)の第34頁、3.1.3リン酸鉄系皮膜の生成機構において、「リン酸鉄系皮膜法に用いる処理液として、リン酸ニ水素ナトリウムと界面活性剤を含む水溶液にして、皮膜化成と脱脂とを同時に行うもの」という記載がある。しかし、この処理液を用いて希土類磁石粉末にリン酸化合物被覆処理を行っても、後述の比較例5に示すように耐食性はあまり改善されないのがわかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−124406号公報(第5頁左欄20行目〜右欄14行目,表1)
【非特許文献1】
間宮富士雄著「金属の化成処理」理工出版社刊出版、昭和48年9月15日、p34〜35
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、耐食性の良好な希土類ボンド磁石を製造することができる、リン酸と金属化合物を用いた新規な希土類磁石粉末の表面処理方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明の希土類磁石粉末の表面処理方法は、有機溶媒中に希土類磁石粉末を分散したスラリーを作製し、次いで前記スラリー中にリン酸を添加し、次いで前記スラリー中に金属化合物を添加し、次いで真空中または不活性ガス雰囲気中で50〜300℃に加熱することを特徴とする。
前記金属化合物が有機溶媒中に溶解した状態で添加されるとき希土類磁石粉末の耐食性が顕著に向上するので好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の表面処理方法を適用する希土類磁石粉末は特に限定されず、希土類ボンド磁石用の希土類磁石粉末であればいずれも対象になる。
具体例としてR−T−B系磁石粉末(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種でありTはFeまたはFe及びCoである。例えばNd−Fe−B系磁石粉末等)、あるいはR’−T’−N系磁石粉末(R’はYを含む希土類元素の少なくとも1種でありT’はFeまたはFe及びCoである。例えばSm−Fe−N系磁石粉末等)が挙げられる。
【0008】
スラリーを構成する有機溶媒は少なくともスラリー中の希土類磁石粉末を大気から遮断し、酸化を抑制する効果を有するものでなければならない。例えばエタノール、メタノールまたはプロピルアルコール等のアルコール、ケトン、低級炭化水素または芳香族化合物が挙げられる。また例えば鉱油、合成油または植物油が挙げられる。
【0009】
良好な耐食性を得るために、スラリー中における希土類磁石粉末及びリン酸の添加量は、有機溶媒に対して0.15〜1.0g/100ccとし、0.2〜0.5g/100ccとするのが好ましい。リン酸の添加量が0.15g/100cc未満では耐食性が向上せず、1.0g/100cc超では余剰のリン酸が無駄になる。ここで言うリン酸の添加量とは85質量%濃度の水溶液に相当するものを基準としており、例えば他濃度のものを使うのであれば85質量%濃度に換算したものを目安とすればよい。
【0010】
本発明に用いる金属化合物は特に限定されないが、例えば有機溶媒(アルコール等)に可溶な金属化合物が好ましい。金属化合物のうちでも水酸化物、炭酸化物、ハロゲン化物、硝酸化物、亜硝酸化物、アルコラート、キレート化合物、アルキル化物等が有用である。また、金属化合物に含まれる金属元素としては、リン酸と反応してリン酸塩を生成し、且つそのリン酸塩が難水溶性であるものが良い。例えば、アルカリ金属であるNa、K等、希土類金属であるMg、Ca、Nd、Sm等、他の典型金属であるB、Al、Si等および遷移金属であるTi、Zr、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Zn等の塩が挙げられるが、特にこれに限定されない。
良好な耐食性を得るために、スラリー中の有機溶媒に対して、金属化合物の添加量を0.005〜0.2g/100ccとし、0.01〜0.1g/100ccとするのが好ましい。金属化合物の添加量が0.005重量部未満では耐食性の向上が困難であり、0.2重量部超では耐食性の向上効果が飽和する。
【0011】
金属化合物の溶液を添加し、混合した後のスラリーを真空中または不活性ガス雰囲気中で50〜300℃に加熱して乾燥する。次いで室温まで冷却する。加熱温度が50℃未満では耐食性が悪くなり、加熱温度が300℃超では希土類磁石粉末の熱減磁が無視できなくなる。
【0012】
本発明の表面処理方法により希土類磁石粉末の表面に形成されるリン酸化合物皮膜の平均厚みは5〜50nm程度である。
【0013】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、それら実施例により本発明が限定されるものではない。
【0014】
(実施例1)
リン酸化合物被覆処理後の加熱条件と耐食性との相関を調べるために以下の検討を行った。
[表面処理に供するスラリーの作製] 100メッシュアンダーの2−17型SmFe17粗粉をイソプロピルアルコール(以後、IPAと略す)を溶媒とする湿式ボールミルにより微粉砕して平均粒径2.5μm(空気透過法により測定)のSmFe17微粉20gが分散したスラリー(1試料分)を合計4試料分作製した。
[表面処理用添加剤]
前記スラリーに添加する表面処理剤として以下の▲1▼、▲2▼を準備した。
▲1▼リン酸0.75gを100ccのIPAに溶解した溶液(リン酸は85質量%濃度の水溶液、関東化学(株)製)
▲2▼IPA 100ccにMgCl 0.2gを溶解した溶液
[表面処理]
IPA60cc中にSmFe17微粉20gが分散したスラリー(1試料分)をそれぞれ合計4個のビーカーに用意した。次に各ビーカーを20,40,60及び80℃にそれぞれ加熱し、次いで各ビーカー内のスラリーをそれぞれスターラーで撹拌しながら▲1▼の溶液を40ccだけ20分間かけて添加し、混合した(この場合のリン酸添加量は0.3g/ビーカーに相当する)。▲1▼の溶液を添加するのは極力均一なリン酸化合物皮膜を形成するためである。次に各スラリー中のSmFe17微粉表面にリン酸化合物皮膜が極力均一に形成されるように各ビーカーの上澄み液を50cc捨てた。次に▲2▼の溶液を50cc添加後10分間スターラーで撹拌し、次いで上澄み液を捨てた。これら一連の処理の間、各ビーカー内のスラリーはそれぞれ20,40,60及び80℃に保持された。次に窒素気流中で室温で乾燥した。次にロータリーポンプで真空排気しつつ220℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却して本発明によるリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得た。
次に、前記リン酸化合物被覆SmFe17微粉を80℃、相対湿度(RH)90%に保持した恒温恒湿槽に入れて13時間保持し、次いで室温の大気中に戻す恒温恒湿試験を行った。
図1に示すように恒温恒湿試験前/後のリン酸化合物被覆SmFe17微粉の室温の固有保磁力Hcj(VSMにより測定)の変化幅は小さく、本発明の表面処理方法により良好な耐食性が付与されたのがわかる。また図1から、リン酸化合物処理温度は恒温恒湿試験前/後のHcjの差が小さい40〜80℃が好ましく、60〜80℃がより好ましいのがわかる。
(比較例1)
実施例1と同様にして窒素気流中で室温で乾燥したリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得た。この真空加熱処理を施さかった微粉に対して実施例1と同様の恒温恒湿試験を行った。図2に示すように恒温恒湿試験前/後のリン酸化合物被覆SmFe17微粉の室温の固有保磁力Hcj(VSMにより測定)の変化幅は図1に比べて大きく、実施例1に比べて耐食性が悪いのがわかった。
(比較例2)
▲2▼の溶液の添加効果(MgClのIPA希釈効果)を確認するために以下の検討を行った。
実施例1と同様にしてスラリー中のSmFe17微粉表面にリン酸化合物皮膜が極力均一に被覆されるようにビーカーの上澄み液を50cc捨てる処理まで行った。次に▲2▼の溶液に替えてMgCl0.2gを直接スラリーに添加後10分間スターラーで撹拌した。これら一連の処理の間、ビーカー内のスラリーを60℃に保持した。以降は実施例1と同様にして比較例のリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得た。この微分の恒温恒湿試験前/後のHcjの差は約0.3MA/mであり、耐食性が悪いのがわかった。
【0015】
(実施例2)
MgCl添加量と耐食性との相関を調べるために以下の検討を行った。
実施例と同じ平均粒径2.5μmのSmFe17微粉20gが分散したスラリー(1試料分)を合計5試料分、及び表面処理用添加剤として実施例1と同じ溶液▲1▼、▲2▼を準備した。
[表面処理]
IPA60cc中にSmFe17微粉20gが分散したスラリー(1試料分)をそれぞれ合計5個のビーカーに用意した。次に各ビーカーを70℃に加熱し、次いで各ビーカー内のスラリーをスターラーで撹拌しながら▲1▼の溶液を40ccだけ20分間かけて添加し、混合した。次に各スラリー中のSmFe17微粉表面にリン酸化合物皮膜が極力均一に被覆されるように各ビーカーの上澄み液を50cc捨てた。次に▲2▼の溶液をそれぞれ2.5,5.0,7.5,10.0,12.5,25.0,50.0及び62.5 ccを各スラリーに添加後10分間スターラーで撹拌し、次いで上澄み液を捨てた。これら一連の処理の間、各スラリーは70℃に保持された。次に窒素気流中で室温で乾燥した。次にロータリーポンプで真空排気しつつ220℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却して本発明によるリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得た。
次に、前記リン酸化合物被覆を80℃、相対湿度(RH)90%に保持した恒温恒湿槽に入れて16時間保持し、次いで室温の大気中に戻す恒温恒湿試験を行った。
図3に示すように恒温恒湿試験前/後のリン酸化合物被覆SmFe17微粉の室温の固有保磁力Hcj(VSMにより測定)の変化幅は0.2MA/m未満であり、スラリー中のIPA50ccへのNaOH添加量が0.005g以上であるとき、つまり有機溶媒100ccへのNaOH添加量が0.01g以上であるときに特に良好な耐食性が付与される。
(比較例3)
IPA60cc 中にSmFe17微粉20gが分散したスラリー(1試料分)をビーカーに移して70℃に加熱した。次にビーカー内のスラリーをスターラーで撹拌しながら▲1▼の溶液を40ccだけ20分間かけて添加し、混合した。次にMgClを添加せずに窒素気流中で室温で乾燥した。次にロータリーポンプで真空排気しつつ220℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却して比較例のリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得た。以降は実施例2と同様の恒温恒湿試験を行い、恒温恒湿試験前/後のリン酸化合物被覆SmFe17微粉のHcjを測定した。測定結果を図3に示すが、MgCl未添加のリン酸化合物被覆SmFe17微粉はMgClを所定量添加して得られたリン酸化合物被覆SmFe17微粉に比べて耐食性に劣るのがわかる。
【0016】
(実施例3)
リン酸添加量と耐食性との相関を調べるために以下の検討を行った。
[表面処理用添加剤]
スラリーに添加する表面処理剤として、実施例1と同じリン酸を用いて100ccのIPAに溶解するリン酸添加量を変化させた以下の溶液▲3▼、▲4▼、▲5▼を準備した。また実施例1と同じ溶液▲2▼を使用した。
▲3▼リン酸0.75gを100ccのIPAに溶解した溶液、▲4▼リン酸0.50gを100ccのIPAに溶解した溶液、▲5▼リン酸0.25gを100ccのIPAに溶解した溶液
[表面処理]
IPA60cc中にSmFe17微粉20gが分散したスラリー(1試料分)をそれぞれ合計3個のビーカーに用意した。次に各ビーカーを70℃に加熱し、次いで各スラリーをそれぞれスターラーで撹拌しながら▲3▼、▲4▼及び▲5▼の溶液をそれぞれ40ccだけ20分間かけて添加し、混合した。次に各ビーカーの上澄み液を40cc捨てた。次に▲2▼の溶液10cc及びIPA30ccを添加後10分間スターラーで撹拌し、次いで上澄み液を捨てた。これら一連の処理の間、各スラリーは70℃に保持された。次に窒素気流中で室温で乾燥した。次にロータリーポンプで真空排気しつつ220℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却して本発明によるリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得た。
次に、前記リン酸化合物被覆SmFe17微粉を80℃、相対湿度(RH)90%に保持した恒温恒湿槽に入れて16時間保持し、次いで室温の大気中に戻す恒温恒湿試験を行った。
図4に示すように恒温恒湿試験後のリン酸化合物被覆SmFe17微粉の室温のHcj(VSMにより測定)は0.2MA/mを超えているのがわかる。また図4から、有機溶媒100ccへのリン酸添加量が0.2g以上であるとき特に良好な耐食性が付与されるのがわかる。
(比較例4)
IPA60cc中にSmFe17微粉20gが分散したスラリー(1試料分)をビーカーに入れて70℃に加熱した。次にスラリーをスターラーで撹拌しながら▲2▼の溶液10cc及びIPA30ccを添加後10分間スターラーで撹拌し、次いで上澄み液を捨てた。これら一連の処理の間、スラリーは70℃に保持された。次に窒素気流中で室温で乾燥した。次にロータリーポンプで真空排気しつつ220℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却して比較用のリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得た。
以降は実施例3と同様の恒温恒湿試験を行い、恒温恒湿試験前/後のHcjを測定した。測定結果を図4に示す。
リン酸未添加のリン酸化合物被覆SmFe17微粉はリン酸を所定量添加して得られたリン酸化合物被覆SmFe17微粉に比べて耐食性に劣るのがわかる。
【0017】
(実施例4)
処理温度を70℃とし、添加する金属化合物を表1のごとく替えた他は実施例1と同様にリン酸化合物被覆SmFe17微粉を得て、恒温恒湿試験前/後の室温の固有保磁力Hcj(VSMにより測定)を測定した。結果を表1に併記する。
【0018】
【表1】
Figure 2004342637
【0019】
(実施例5)
実施例1で作製したリン酸化合物被覆SmFe17微粉を用いて、ボンド磁石を作製した。
リン酸化合物被覆SmFe17微粉9kg(90重量%)と、バインダ樹脂としてナイロン12(製品名L1640:ダイセル・デグサ社製)の粉末0.95kg(9.5重量%)と、滑剤としてステアリン酸の粉末0.05kg(0.5重量%)をV型混合器で混合し、混合物を作製した。この混合物を2軸連続押出成形機を用いて加熱温度240℃で混練、成形し、ストランドカッターでペレットを作製した。更に、ペレットを射出成形機を用いて、加熱温度250℃の磁場中で配向した状態で成形し、直径28mm厚さ0.4mmの円盤状のボンド磁石成形体を作製した。
このボンド磁石について相対湿度(RH)90%に保持した恒温恒湿槽に入れて16時間保持し、次いで室温の大気中に戻す恒温恒湿試験を行い、室温のHcjをVSMにより測定した。結果を表2に示す。
【0020】
(比較例5)
表面処理を施していないSmFe17微粉を用いて、実施例5と同様にボンド磁石を作製、恒温恒湿試験を行い、室温のHcjをVSMにより測定した。結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
Figure 2004342637
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、耐食性の良好な希土類ボンド磁石を製造可能な、リン酸と金属化合物を用いた新規な希土類磁石粉末の表面処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リン酸化合物処理温度と実施例のSm−Fe−N系磁粉のHcjとの関係を示す図である。
【図2】リン酸化合物処理温度と比較例のSm−Fe−N系磁粉のHcjとの関係を示す図である。
【図3】本発明に係わるMgCl添加量とSm−Fe−N系磁粉のHcjとの関係の一例を示す図である。
【図4】本発明に係わるリン酸添加量とSm−Fe−N系磁粉のHcjとの関係の一例を示す図である。

Claims (5)

  1. 有機溶媒中に希土類磁石粉末を分散したスラリーを作製し、次いで前記スラリー中にリン酸を添加し、次いで前記スラリー中に金属化合物を添加し、次いで真空中または不活性ガス雰囲気中で50〜300℃に加熱することを特徴とする希土類磁石粉末の表面処理方法。
  2. 前記リン酸の添加量は前記有機溶媒に対して0.15〜1.0g/100ccであり、かつ前記金属化合物の添加量は前記有機溶媒に対して0.005〜0.2g/100ccである請求項1に記載の希土類磁石粉末の表面処理方法。
  3. 前記金属化合物は有機溶媒中に溶解した状態で添加される請求項1に記載の希土類磁石粉末の表面処理方法。
  4. 前記金属化合物が、リン酸と反応して難水溶性のリン酸塩となる金属化合物である請求項1に記載の希土類磁石粉末の表面処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の希土類磁石粉末の表面処理方法により作製された、リン化合物と金属化合物を含むことを特徴とする希土類磁石粉末。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015113481A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 住友金属鉱山株式会社 希土類−遷移金属−窒素系合金粉末の製造方法、および得られる希土類−遷移金属−窒素系合金粉末とそれを用いたボンド磁石用組成物、並びにボンド磁石

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