JP2004342445A - フラットパネルディスプレイ装置の製造方法 - Google Patents

フラットパネルディスプレイ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】真空排気の高速化を図ることができるとともに、排気管のチップオフ時に発生する不純ガスの残留量を減少させ得るフラットパネルディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】フラットパネルディスプレイ装置110は、前面板10と背面板20間のスペースを高真空状態とするため、互いに管径の異なる排気管60c、60dが、背面板20に設けられた透孔部50c、50dに各々取り付けられており、これら排気管60c、60dの取付位置は互いに近接した位置とされている。2本の排気管60c、60dを用いて略目標圧力まで真空排気した後の排気管チップオフ処理時において、まず大径の排気管60cについてのチップオフ処理を行う。このとき小径の排気管60dによる真空排気処理を継続して行い、最後に小径の排気管60dについてのチップオフ処理を行う。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイ(PDP)や電界放出ディスプレイ(フィールドエミッションディスプレイ(FED))等のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法に関し、詳しくは、ディスプレイパネルを構成する前面板と背面板との間の空間を真空排気する製造工程の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高輝度、高精細で薄型大画面を達成し得るプラズマディスプレイ(以下PDPと称する)の開発が活発化している。さらに、消費電力を大幅に低減し得る次世代の薄型大画面用のディスプレイとしてフィールドエミッションディスプレイ(以下FEDと称する)の開発も進められている。
【0003】
PDPやFEDは動作原理が異なるものの、いずれも、画像形成用パネルを構成する前面板と背面板を微小間隔をもって対向させ、この間のスペースを放電ガス雰囲気または高真空状態とするために、これら前面板と背面板を貼り合せて封着する必要がある。
【0004】
このようなPDPやFEDについての構造や製造方法を紹介する文献は従来より知られており、特に、カラーPDPについては、構造および製造方法の概略が下記非特許文献1に記載されており、またシール層形成・貼合せ・封着・排気・封入プロセス等についての具体例が下記非特許文献2に開示されている。
【0005】
上述したカラーPDPは、一般に、パネルに取り付けた1本の排気管を用いて真空排気を行うとともに、その後放電ガスを封入するように構成されている。この後、この排気管をチップオフし、放電電圧を下げるとともにセル間のばらつきを少なくするエージング工程を経てパネルの製作が終了する。
【0006】
【非特許文献1】
“42形ハイビジョンDC−PDPの開発”,関 昌彦 他,映像情報メディア学会誌発行,Vol. 54,No. 2,pp. 301〜309(2000)
【非特許文献2】
“最新プラズマディスプレイ製造技術”,内藤 豊,株式会社プレスジャーナル,平成9年12月1日発行,pp. 118〜123
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般のカラーPDPにおいては、前面板と背面板の隙間が0.1mm程度と、パネル面の面積に比して極めて小さい値となっており、しかもその途中にはリブが設けられていることもあって、構造上のコンダクタンスが極めて小さい値とされている。
【0008】
このため、真空排気時において、パネル内の圧力は排気側で測定される圧力よりもかなり高い状態とされており、室温状態で20インチ級のパネルの真空排気処理を行う場合に、パネル内において、排気側と、その反対側では圧力が3桁程度も相違するという結果が得られている。
【0009】
特に、カラーPDPは、50〜60インチ級の大型パネルが主流とされており、真空排気に長時間を要する。その結果、効率的な量産ラインを構築する上で真空排気工程が律速工程になる。
【0010】
このような問題を解決するためには、排気管をできるだけ大径のものとすればよいと考えられるが、排気管を単純に大径のものとした場合には以下のような問題が発生する。
【0011】
すなわち、前述したようにカラーPDPにおいては真空排気処理および放電ガス封入処理を行った後に、またFEDにおいては真空排気処理を行った後に、各々排気管のガラスを高温にして溶融しチップオフする作業を行うが、チップオフする際には、温度上昇により排気管から水、炭酸ガス、さらにはメタンガス等の不純ガスが大量に放出され、パネル内に大量の不純ガスが残留することになる。この不純ガスの放出量をできるだけ少なくするためには、表面積の小さい小径の排気管とすることが好ましく、上述した真空排気の高速化という観点から排気管を大径とする要求とは相反する要求となる。
【0012】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、真空排気の高速化を図ることができるとともに、排気管のチップオフ時に発生する不純ガスの残留量を減少させ得るフラットパネルディスプレイ装置の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法は、少なくとも一方に所定の蛍光材料が塗布された状態で対向配置された前面板および背面板の間を高真空状態に設定することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、
該フラットパネルディスプレイ装置に、大径の排気管と小径の排気管が少なくとも1本ずつ含まれる複数本の排気管を取り付けて、前記前面板および前記背面板の間を真空排気することを特徴とするものである。
【0014】
この場合において、前記前面板および前記背面板の間を所定の圧力となるまで真空排気した後、前記大径の排気管のチップオフ処理を行うとともに前記小径の排気管を用いて真空排気処理を行い、この後前記小径の排気管のチップオフ処理を行うことが好ましい。
【0015】
すなわち、排気管を複数本取り付けて真空排気することで、真空排気の高速化が可能となる。また、真空排気後において、大径の排気管のチップオフ処理を行いつつ小径の排気管を用いて真空排気処理を行い、この後、表面積の小さい前記小径の排気管のチップオフ処理を行うことで、チップオフ時における温度上昇に伴う排気管から発生する不純ガスの残留量を大幅に減少させることが可能となる。
【0016】
また、本発明のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法は、少なくとも一方に所定の蛍光材料が塗布された状態で対向配置された前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、
該フラットパネルディスプレイ装置に、複数本の排気管を取り付け、これら複数本の排気管を用いて前記前面板および前記背面板の間を所定の圧力となるまで真空排気した後、前記複数本の排気管のうち一部のチップオフ処理を行うとともにその余の排気管を用いて真空排気処理を行い、この後前記その余の排気管のチップオフ処理を行うことを特徴とするものである。
【0017】
この場合にも、真空排気の高速化を図ることができるとともに、排気管のチップオフ時に発生する不純ガスの残留量を減少させることが可能となる。
【0018】
また、PDP等においては、前記前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定した後に放電ガスを封入することが必要とされるが、このような場合に、前記フラットパネルディスプレイ装置に取り付けられた前記複数本の排気管のうち少なくとも一部の排気管を用いて前記放電ガスの導入を行うことが望ましい。
【0019】
さらに、上述した製造方法において、前記前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定した後に、乾燥ガスを封入する場合に、前記フラットパネルディスプレイ装置に取り付けられた前記複数本の排気管のうち少なくとも一部の排気管を用いて前記乾燥ガスの導入を行うようにすれば、パネル内の障壁や電極さらにはガラス面等の種々の部分に含まれている水分を取り除くことができ、残留ガスによる封入ガスの純度低下を抑えることが可能となる。
【0020】
特に、電極保護層(例えばMgO等)と水が反応すると、放電電圧の特性や電極寿命等を低下させることになるので、真空排気時における高温加熱処理に加えて乾燥ガスを用いることで、このような問題の発生を抑制することができる。
なお、上記「乾燥ガス」とは、水(HO)および酸素(O)の除去処理がなされたガスのことを称するものとする。
【0021】
また、前記前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定した後に、放電ガスを封入することが必要とされる場合に、この放電ガスを前記乾燥ガスとすれば、作業工程を効率の良いものとすることができる。
【0022】
また、前記放電ガスは、窒素N、ならびにヘリウムHe、ネオンNe、アルゴンAr、キセノンXeおよびクリプトンKr等の希ガスのうちのいずれか1つまたは複数の混合ガスであることが望ましい。
【0023】
また、前記前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定した後に、複数種のガスを混合してなる放電ガスを封入することが必要とされる場合に、前記複数本の排気管(またはその一部)の各排気管毎に異なる種類のガスを導入し、パネル内部で混合ガス化することにより、予めボンベ内に充填するガスを混合ガスとせずともよくなり、ガス混合比の変更が容易となる。
【0024】
また、前述したようにPDPでは放電ガスを封入することが必要となることから、真空排気工程において、▲1▼大径と小径の全ての排気管で真空排気、▲2▼大径の排気管をチップオフ、▲3▼小径の排気管で真空排気(▲2▼と同時に行うことも可能)、▲4▼小径の排気管で放電ガスを封入、▲5▼小径の排気管をチップオフ、という順で各処理を行うようにすれば、真空排気の高速化を図ることができるとともに、排気管のチップオフ時に発生する不純ガスの残留量を減少させることが可能となり、さらに作業性を向上させることができる。
【0025】
なお、FEDにおいては放電ガスを封入する処理が不要であり、真空排気した状態でチップオフすることになるが、大径の排気管接続位置と小径の排気管接続位置の距離を短く設定することにより、大径の排気管のチップオフ時における、小径の排気管を用いた真空排気処理を極めて効率良く行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る、カラーPDP、FED等のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法について図面を用いて説明する。なお、以下では、特にカラーPDPやFEDの製造方法について説明するが、同種のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法にも勿論適用可能である。
【0027】
図1は、第1の本実施形態方法を用いて製造されたフラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)の断面図を示すものである。
図示するように、このフラットパネルディスプレイ装置100は、所定間隔を空けて対向配置された前面板10と背面板20の間に、シール層ペーストとして機能する貼合せ用フリットガラス40を介在させて、前面板10と背面板20の封着を行ったものであり、これら前面板10と背面板20に配設された電子源または電極、蛍光体、障壁等の部材は図示を省略されている。なお、前面板10と背面板20の間に、間隔保持用のガラススペーサを介在させることも可能である。
【0028】
また、前面板10および背面板20に電子源または電極、蛍光体、障壁等の部材を配設する手法は従来から周知の印刷技術や薄膜技術を用いて行われる。
また、これら前面板10と背面板20の間のスペースを高真空状態とするため、背面板20に設けた各透孔部50a、50bに各々排気管60a、60bが取り付けられている。なお、排気管60a、60bは真空ポンプ(図3に示す)に接続されており、真空排気作業が完了した後にチップオフされる。また、排気管60a、60bは上記貼合せ用フリットガラス40と同様のペースト効果を有するフリットガラス等により背面板20に取り付けられる。
【0029】
また、図1に示す例では2本の排気管60a、60bが設けられているが、図3に示す如く3本以上の排気管60を設けることも可能である。
【0030】
このように、複数本の排気管60a、60bを用いて真空排気処理を行うことにより、またパネルの、互いに離間した位置に排気管60a、60bを取り付けることにより真空排気を高速化することができ、排気時間の短縮化を図ることができる。
【0031】
ところで、本実施形態方法における特徴的な構成の1つは、排気管チップオフ処理が、真空排気処理が全て終了した後に行われるのではなく、真空排気処理を行いながら順に行われていく点にある。すなわち、図1の例では、2本の排気管60a、60bを用いて略目標圧力まで真空排気した後、例えば一方の排気管60aについてのチップオフ処理を行う。このとき他方の排気管60bによる真空排気処理は継続して行われており、最後にこの排気管60bについてのチップオフ処理を行う。これにより、前面板10と背面板20の間のスペースに残留するチップオフ処理に伴う不純ガスは排気管60bのチップオフ処理によるものが大半となり、複数本の排気管を設けても、排気管チップオフ処理に伴う不純ガスの残留量が増加することがなくなる。
このような作用効果は、排気管数が多くなるにつれて、より顕著である。
【0032】
図3は、上述した真空排気工程において使用されるフラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)100(特にPDP)の真空排気システムの一例を示すものである。なお、上述したように、この例においては3本の排気管60が設けられており、3本の排気管60が1系統の真空排気システムに接続されている。ただし、排気管60毎に異なる真空排気システムに接続するように構成することも可能である。
【0033】
図3に示すように、フラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)100は、各排気管60が接続された状態で電気炉200内に配設され、不純ガスを放出させるために高温加熱される。各排気管60は排気管ジョイント210を介して1つの排気路に統合される。この排気路には、高真空状態まで真空排気するための複数種類の真空ポンプ群(油回転ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ等)220、高真空状態までの各真空状態を計測するための複数種類の真空計群(圧力計、イオンゲージ、ピラニゲージ等)230および、所定比率に混合調整された放電ガスをフラットパネルディスプレイ装置100に導入するための放電ガス源240(複数種類の放電ガスが各々充填された複数本のガスボンベ、ガス混合機等)が接続されている。また、図示するように枝分かれした各排気路の途中には、各バルブが配設されている。
【0034】
本実施形態方法においては、上述したように複数本の排気管60a、60bを用いて真空排気を行うようにしている。
これは、従来、1本の排気管を真空ポンプに接続して真空排気を行い、かつ放電ガスの導入(封入)についても同じ1本の排気管を、放電ガス(必要であれば混合ガスとする)を充填したボンベに接続して導入していたため、作業効率が悪かったことに鑑み、その作業効率の改善を図るためになされたものである。すなわち、複数本の排気管60a、60bを用いて真空排気および/または放電ガスの導入を行うことで真空排気処理を高速化し、真空排気時間を短縮することができる。
【0035】
また、上記真空排気時間をより短縮するために、一部の排気管60a、60bを用いて乾燥ガスを導入するとともに、その余の排気管60b、60aを用いて真空排気を行うようにしてもよい。図1の例では排気管が2本設けられているので、そのうちの1本を用いて乾燥ガスの導入を行い、これと同時に他の1本を用いて真空排気を行うことになる。なお、この場合には、図3の真空排気系とは異なり、少なくとも1本の排気管60a、60bはバルブの切替えにより、他の排気管60b、60aとは独立に乾燥ガス導入の経路に切替えられるように構成しておく必要がある。
【0036】
このように乾燥ガスを導入することにより、パネル内の障壁や電極さらにはガラス面等の種々の部分に含まれている水分や酸素を取り除くことができ、残留ガスによる封入ガスの純度低下を抑えることが可能となる。
【0037】
また、上記乾燥ガスは、化学的に安定な単ガスあるいは混合ガスであり、窒素N、ならびにヘリウムHe、ネオンNe、アルゴンAr、キセノンXeおよびクリプトンKr等の希ガスのうちのいずれか1つの単ガスまたは複数の混合ガスであることが好ましい。
【0038】
また、PDPの場合には、前面板10と背面板20の間のスペースを真空排気した後、放電ガスを導入することになるので、上記乾燥ガスとして放電ガスに用いられるものと同じガスを用いることが作業性向上のために望ましい。
【0039】
なお、PDPに封入される放電ガスは、一般に、イオン化エネルギの大きな希ガス(例えば、He、Ne、Xe等の混合ガス)であるから、このような放電ガスを上記乾燥ガスとすることが可能である。
ただし、このようなXe等の希ガスは一般に高価であるから、このような希ガスを上記乾燥ガスとする場合には、排気工程の最終段階で乾燥ガスの導入を行うことが望ましい。
【0040】
次に、図2を用いて第2の実施形態方法について説明する。この第2の実施形態方法は、基本的には上記第1の実施形態方法と同様に構成されているが、複数本の排気管が互いに管径が異なるものとされている。すなわち、このフラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)110は、前面板10と背面板20の間のスペースを高真空状態とするため、互いに管径の異なる排気管60c、60dが、背面板20に設けられた透孔部50c、50dに各々取り付けられており、これら排気管60c、60dの取付位置は互いに近接した位置とされている。なお、排気管60c、60dが真空ポンプ等に接続されている点では上記第1の実施形態方法のものと同様である。
【0041】
また、上記第1の実施形態方法のものと同様に、3本以上の排気管を設けることも可能である。
【0042】
この第2の実施形態方法においては、排気管チップオフ処理時において、2本の排気管60c、60dを用いて略目標圧力まで真空排気した後、まず大径の排気管60cについてのチップオフ処理を行う。このとき小径の排気管60dによる真空排気処理は継続して行われており、最後に小径の排気管60dについてのチップオフ処理を行う。これにより、前面板10と背面板20の間のスペースに残留するチップオフ処理に伴う不純ガスは小径の排気管60dのチップオフ処理によるものが大半となる。排気管チップオフ処理時において、内部表面積の小さい小径の排気管60dから放出される不純ガスは、大径の排気管60cから放出される不純ガスに比べて少ないので、上述した第1の実施形態方法よりも、さらに排気管チップオフ処理に伴う不純ガスの残留量を少なくすることができる。
【0043】
また、上述したように、排気管60c、60dの取付位置は互いに近接した位置とされているので、大径の排気管60cについてのチップオフ処理を行う際に、小径の排気管60dによる真空排気処理がより効率的となる。このように、排気管60c、60dの取付位置を互いに近接した位置とする構成は、放電ガスの導入が不要とされるFEDの製造において特に有用である。
なお、排気管60c、60dの取付位置を、図1に示す例のように互いに離間させるように構成することも可能である。
【0044】
なお、本発明のフラットパネルディスプレイの製造方法は、上記実施形態に限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能である。例えば、放電ガスを導入(封入)する際に、排気管毎に、互いに異なる種類のガスを充填したボンベに接続し、これら複数種類のガスをパネル内に導入して混合ガス化する手法を採用すれば、混合ガスを充填したボンベや混合機を必要せず、混合比の変更も容易である。ただし、この場合には、図3の真空排気系とは異なり、排気管毎に、互いに異なる種類のガスを充填したボンベに接続され得るように構成しておく必要がある。
【0045】
【発明の効果】
本発明のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法は、フラットパネルディスプレイ装置に、複数本の排気管を取り付け、これら複数本の排気管を用いて前面板および背面板の間を所定の圧力となるまで真空排気した後、複数本の排気管のうち一部のチップオフ処理を行うとともにその余の排気管を用いて真空排気処理を行い、この後上記その余の排気管のチップオフ処理を行うようにしている。
これにより、真空排気の高速化を図ることができるとともに、排気管のチップオフ時に発生する不純ガスの残留量を減少させることが可能となる。
【0046】
真空排気の高速化を図ることで製品価格を低減することができ、また、不純ガスの残留量を減少させることで、放電電圧の特性や電極寿命等を向上させることができる。
また、FED等では、不純ガスの残留量を減少させ真空度を向上させることで、放電破壊を起こりにくくすることができ、歩留まりを向上させることができる。
【0047】
また、上記複数本の排気管を、大径の排気管と小径の排気管が少なくとも1本ずつ含まれるようにし、大径の排気管のチップオフ処理を行うとともに小径の排気管を用いて真空排気処理を行い、この後小径の排気管のチップオフ処理を行うようにすれば、内部表面積の小さい小径の排気管から放出される不純ガスは、大径の排気管から放出される不純ガスに比べて少ないので、上述した第1の実施形態方法よりも、さらに排気管チップオフ処理に伴う不純ガスの残留量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態方法に係るフラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)を示す概略断面図
【図2】本発明の第2の実施形態方法に係るフラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)を示す概略断面図
【図3】本発明の実施形態方法において用いられる真空排気システムの一例を示す概略図
【符号の説明】
10 前面板
20 背面板
40 貼合せ用フリットガラス
50a〜d 透孔部
60、60a〜d 排気管
100、110 フラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)
200 電気炉
210 排気管ジョイント
220 真空ポンプ群
230 真空計群
240 放電ガス源

Claims (9)

  1. 少なくとも一方に所定の蛍光材料が塗布された状態で対向配置された前面板および背面板の間を高真空状態に設定することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、
    該フラットパネルディスプレイ装置に、大径の排気管と小径の排気管が少なくとも1本ずつ含まれる複数本の排気管を取り付けて、前記前面板および前記背面板の間を真空排気することを特徴とするフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  2. 前記前面板および前記背面板の間を所定の圧力となるまで真空排気した後、前記大径の排気管のチップオフ処理を行うとともに前記小径の排気管を用いて真空排気処理を行い、この後前記小径の排気管のチップオフ処理を行うことを特徴とする請求項1記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  3. 前記小径の排気管を用いて真空排気処理を行った後、該小径の排気管を用いて放電ガスの導入を行い、この後前記小径の排気管のチップオフ処理を行うことを特徴とする請求項1記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  4. 少なくとも一方に所定の蛍光材料が塗布された状態で対向配置された前面板および背面板の間を高真空状態に設定することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、
    該フラットパネルディスプレイ装置に、複数本の排気管を取り付け、これら複数本の排気管を用いて前記前面板および前記背面板の間を所定の圧力となるまで真空排気した後、前記複数本の排気管のうち一部のチップオフ処理を行うとともにその余の排気管を用いて真空排気処理を行い、この後前記その余の排気管のチップオフ処理を行うことを特徴とする請求項1記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  5. 前記前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定した後に、放電ガスを封入することが必要とされる場合に、前記フラットパネルディスプレイ装置に取り付けられた前記複数本の排気管のうち少なくとも一部の排気管を用いて前記放電ガスの導入を行うことを特徴とする請求項4記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  6. 前記前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定した後に、乾燥ガスを封入する場合に、前記フラットパネルディスプレイ装置に取り付けられた前記複数本の排気管のうち少なくとも一部の排気管を用いて前記乾燥ガスの導入を行うことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  7. 前記放電ガスが前記乾燥ガスとされていることを特徴とする請求項6記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  8. 前記放電ガスは、窒素N、ならびにヘリウムHe、ネオンNe、アルゴンAr、キセノンXeおよびクリプトンKr等の希ガスのうちいずれか1つの単ガスまたは複数の混合ガスであることを特徴とする請求項3、5および7のうちいずれか1項記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
  9. 前記前面板および前記背面板の間を高真空状態に設定した後に、複数種のガスを混合してなる放電ガスを封入することが必要とされる場合に、前記複数本の排気管の各排気管毎に互いに異なる種類のガスを導入することを特徴とする請求項1、2および5〜8のうちいずれか1項記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
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