JP2004341669A - 冷却装置 - Google Patents

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JP2004341669A
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Susumu Yamazaki
山崎  進
Akira Minagawa
亮 皆川
Hiroshi Aoki
弘 青木
Takashi Kobayashi
敬 小林
Wataru Kanda
渉 神田
Kentaro Yamada
謙太郎 山田
Tatsu Inoguchi
龍 猪口
Katsuhiko Yamamoto
勝彦 山本
Toshishige Sugino
利成 杉野
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Abstract

【課題】衝撃などの外力が加わっても、ファンが外方に飛び出さないようにする。
【解決手段】固定子9と、この固定子9との吸引力および反発力によって回転するファンブレード12を装着したロータ11とを備え、ロータ11に設けた軸としてのシャフト15を受け部である軸受7で回動自在に軸支する。軸受7またはシャフト15に動圧溝22を設け、軸受7とシャフト15との間に潤滑油を介在させ、シャフト15に抜止め用の止め具29を係合させる。こうすると、シャフト15に止め具29を係合させるだけで、シャフト15の軸方向に沿った動きを規制でき、衝撃などの外力が加わっても、ロータ11を含めたファン12の外方への飛び出しを簡単に防止できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば薄型電子機器などの冷却モジュールとして用いられる冷却装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
近年、パソコン(パーソナルコンピュータ)やプロジェクター内には、筐体内にある発熱部品の温度上昇を防ぐために、冷却モジュールとしての冷却装置が組み込まれている。例えば引用文献1には、金属製のケーシングに軸受を保持する軸受チューブを形成し、この軸受チューブの周囲に駆動部としての固定子を配設する一方で、軸受に軸支される回転軸を中心に備えたカップ状ロータの内周面にマグネットを装着し、前記固定子とマグネットとの間の吸引力および反発力により、ロータおよびこのロータの外周面にあるファンブレードを回転させる扁平型の冷却装置が開示されている。そして、ここではケーシングと、このケーシングの上面開口に固定される平板状のカバーとにより、冷却装置の外郭部材を構成し、駆動部に対向して外郭部材の一側面および他側面に吸気孔を設けることで、外郭部材の一側面および他側面より薄型電子機器内の空気を取り込んで、これと直交する方向に設けた排気孔より空気を排出するようにしている。
【0003】
また、とりわけファンを高速に回転させるために、回転軸の外周面と、この回転軸を回転自在に支承する軸受の内面との間に所定の潤滑油を注入し、回転軸の回転に伴なって、軸受若しくは回転軸に設けた動圧溝によりくさび効果を作用させて、動圧を発生させるものも知られている。例えば特許文献2では、回転部材部に動圧溝を形成すると共に、回転部材と静止部材との相対運動方向に対して、進行側が開いている増圧用溝部と、蓄圧用溝とにより動圧溝を形成して、増圧した流体を保持するものが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−283089号公報
【特許文献2】
特開昭63−266209号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成においては、回転軸が軸受に支持されているだけの構造であるため、冷却装置に衝撃などの外力が加わると、軸受に対し回転軸が上方に移動して、ロータを含むファンブレードが外に飛び出し、外郭部材の上面をなすカバーに接触する問題があった。
【0006】
また、ノートパソコンなどの薄型電子機器は、内蔵する発熱部品の発熱量が多く、上述のようなファンモータとしての冷却装置が必要不可欠であるが、製品の特徴として、ユーザーの非常に近い位置で使用されることから、静音化が重要な要素となっている。しかし、発熱部品の発熱量は増大する傾向にあり、それに伴ない冷却能力を上げるには風量を増加せざるを得ず、ファンブレードの騒音増大が問題視されていた。
【0007】
一方、この種の冷却装置では、受熱部からの熱をヒートパイプで導いて放熱部より放熱させる構造が知られている。その場合、ヒートパイプと受熱部との熱接合構造は、アルミダイカストの受熱体を受熱部として、これにヒートパイプの端部を接合していた。しかし、受熱部とヒートパイプとの熱抵抗が大きい上に、ダイカスト部品である受熱部が、金型を含めてコスト高であるという問題を有していた。
【0008】
また、この種の冷却装置における被取付部との取付構造を図24に示す。同図において、101は冷却装置の外郭部材であるヒートシンク、102は緩衝部材であるスプリング103を介在してヒートシンク101の適所に上下動可能に設けられた筒状のインサートであり、このインサート102はスプリング103の一端を支えるフランジ104と、リング状の止め輪105を係合するための溝部106と、止着部材であるネジ107が挿通可能な孔108とを備えている。さらに、109は冷却装置を取付ける被取付部に相当する相手部品で、この相手部品109には前記ネジ107に対応したネジ孔110が設けられている。
【0009】
この場合、スプリング103をインサート102のフランジ104とヒートシンク101の上面との間に介在させた状態で、ヒートシンク101の取付孔111にインサート102の先端を挿通させ、このインサート102の先端側から止め輪105を押しこんで、溝部106に止め輪105を嵌入する。こうすると、スプリング103の弾性力が作用しても、止め輪105がヒートシンク101の下面に当接して、インサート102はヒートシンク101から外れなくなる。また、インサート102の基端側から孔108にネジ107を挿入し、このネジ107の先端部を相手部品109のネジ孔110に螺着することで、インサート102が相手部品109に取付け固定される。この状態では、スプリング103が緩衝部材として作用し、相手部品109に衝撃が加わっても、ヒートシンク101への影響を和らげることができる。
【0010】
上述のように、従来の冷却装置の取付けは、インサート102,スプリング103,止め輪105およびヒートシンク101からなるフローティング部と、ネジ孔110が設けてある相手部品109とにより、インサート102側からネジ締め固定を行なうものが主流である。しかし、スペースの都合上から、相手部品109側からネジ締め固定を行なう要求があり、その場合はインサート102を相手部品109に取付け固定できない問題があった。また、インサート102に挿通したネジ107を、相手部品109のネジ孔110にねじ込もうとすると、ネジ107と共にインサート102が回転(空転)する問題もあった。
【0011】
また、この種の冷却装置は、ノートパソコンなどの薄型電子機器内のマイクロプロセッサ(以下、MPUという)を冷却する冷却モジュールとして用いられており、特にMPUに接続する外郭部材の一部をなすヒートシンク自体の熱伝導性を利用したり、場合によってはヒートパイプなどの補助的な熱伝導体による局部冷却を行なっていた。さらに、熱伝導性を上げるために、ヒートパイプとヒートシンクとの接続は、熱伝導性の高いシリコーングリスを介して冷却性能の改善を図っていた。
【0012】
しかし、近年は高発熱のMPUが使用され、それに伴ない冷却性能の高い冷却装置が要求されてきている。また、省スペースの薄型電子機器と共に冷却装置も薄型化される傾向にあり、構造上厳しい制約下での冷却性能の向上が求められていた。
【0013】
また、図25および図26は従来の冷却装置の構造を示しているが、同図において、201は冷却装置の外郭部材で、これはアルミダイカスト部品からなるヒートシンク202と、ファン203および駆動部204を覆う例えば銅板金部材からなるカバー205とにより構成される。ヒートシンク202の長手方向一側には、MPUなどの発熱部品206を接続する受熱部207が形成され、この受熱部207から長手方向他側の吸気孔208周辺にあるヒートシンク202の放熱部209には、熱輸送手段としてのヒートパイプ210が配設される。なお、211は前記吸気孔208と共に、外郭部材201内に空気を吸い込む吸気孔である。
【0014】
上記図25および図26の構成では、例えば受熱部207の受熱面が外郭部材201の多面すなわち下面側にある場合、熱伝達する目的では位置されたヒートパイプ210の向きが上面側にあり、これと共に放熱側にあるファン203の向きと、ヒートシンク202に形成されたヒートパイプ210の加締め部212の向きも自ずと決まってしまう。そのため、冷却装置における設計の配置上、受熱面と放熱面との配置の組み合わせに限界があった。また、受熱面と放熱面の向きが対向していると、ヒートパイプ210を無理に曲げるなどの複雑な構造を採用せざるを得ず、製造的にも難があった。
【0015】
また、従来の冷却装置の構造は図27に示すように、ファンや駆動部からなる送風部301を具備するヒートシンク302と、ヒートシンク302の開口面を覆うアルミ板金部材からなるカバー303と、ヒートシンク302の外面に装着され、受熱部から放熱部に熱輸送を行なうヒートパイプ304とにより構成される。なお、305,306は対向する吸気孔で、この吸気孔305,306から取り込んだ空気が、吸気孔305,306と直行する方向に開口した排気孔307より排気される。ヒートシンク302はアルミダイカスト部品で構成され、送付部301の保持や送風のためのケーシングとしての役割を果たしている。
【0016】
一方、別な例として、図28の冷却装置も知られている。ここでは、ヒートシンク302がアルミダイカスト部品またはアルミ板金部品で形成され、ケーシングとしての役割を果たすカバー303が、アルミダイカスト部品あるいは樹脂成形部品で形成される。また、ヒートパイプ304の一端にはMPUなどの発熱部品を接続する受熱部311が板金部品として設けられる一方で、ヒートパイプ304の他端に接続する放熱フィン312が、排気孔307の近傍に設けられている。
【0017】
しかし、上記図27や図28に示す構造では、アルミダイカスト部品や樹脂成形部品で外郭部材の一部を構成せざるを得ず、金型作成および部品の費用が高価になっていた。
【0018】
さらに図29は、従来の冷却装置の要部断面図である。同図において、401は回路基板、402は磁芯403に巻線404を巻装して構成されるステータすなわち固定子であり、これらの回路基板401および固定子402により、ファンすなわちファン成形体406に回転力を与える駆動部407を構成している。一方、ファン成形体406は、中心に回転軸であるシャフト408を取付け固定したカップ状のロータ411と、このロータ411の外周側面に設けられる複数枚のファンブレード412とにより構成され、前記固定子402の磁芯403に対向して、ロータ411の内周側面には磁性体すなわちマグネット414が配置される。これらの駆動部407およびマグネット414を含むファン成形体406は、ケーシング415とカバー416からなる外郭部材の内部に配設される。
【0019】
前記駆動部407は、ケーシング415の底面より突出した軸受チューブ417の周囲に設けられ、この軸受チューブ417内に設けられた軸受418により、前記シャフト408が回動自在に軸支される。また、419はシャフト408のスラスト力を受けるスラスト板である。そして、巻線404を流れる電流により磁芯403から磁界が発生すると、磁芯403とマグネット413との反発力および吸引力により、シャフト408を中心にファン成形体406が回転し、カバー416とケーシング415にそれぞれ設けられた吸気孔421,422より空気を取り込んで、直交する方向にある排気孔(図示せず)に空気を排出するようになっている。
【0020】
上記図29の構成では、磁芯403とマグネット414の磁気センターを合わせた状態で、ファン成形体406の回転が行なわれるので、スラスト板419方向への力が加わらず、ファン成形体406が上下動するいわゆるポンプ作用を発生してしまい、異常音の原因となる。これは、特に冷却装置の取付け方向によって顕著なものとなる。また、マグネット414が可撓性を有するラバーマグネットであると、磁芯403とマグネット414との磁力が弱く、ファン成形体406がスラスト方向に容易に動く。さらに、吸気孔421,422によりファン成形体406の両方向から吸気を行なう場合、各方向の吸気比率によってはファン成形体406が容易にポンプ作用する問題も有していた。
【0021】
そこで本発明は、上記事情を考慮して、衝撃などの外力が加わってもファンブレードが外方に飛び出さない冷却装置を提供することをその目的とする。
【0022】
また本発明の第2の目的は、騒音の低減を効果的に実現できる冷却装置を提供することにある。
【0023】
また本発明の第3の目的は、受熱部とヒートパイプの接合部の熱抵抗が小さく、同時に低コスト化を図ることができる冷却装置を提供することにある。
【0024】
また本発明の第4の目的は、被取付部側からインサートへ止着部材を螺着できると共に、被取付部への取付け時にインサートが空転しない冷却装置を提供することにある。
【0025】
また本発明の第5の目的は、構造部品の配置を変更することなく、冷却性能の向上を簡単に図ることができる冷却装置を提供することにある。
【0026】
また本発明の第6の目的は、受熱側と放熱側でより効率のよい組み合わせで設計や製造を行なうことができる冷却装置を提供することにある。
【0027】
また本発明の第7の目的は、安価なコストで外郭部材を構成できる冷却装置を提供することにある。
【0028】
また本発明の第8の目的は、簡単な設計変更によりファンのポンプ作用を有効に防止できる冷却装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
請求項1の冷却装置は、前記第1の目的を達成する構成を備えており、軸に止め具を係合させるだけで、軸の軸方向の動きを規制できるため、衝撃などの外力が加わっても、ロータを含めたファンの外方への飛び出しを簡単に防止できる。
【0030】
請求項2の冷却装置では、金属材料の受け部内部に形成される空孔(ポーラス)に流体が含浸し、受け部そのものに保液機能を持たせることができるので、長時間給液を行なわずに軸を円滑に回転できる。
【0031】
請求項3の冷却装置では、金属製の止め具を利用することで、高温状態や多湿状態での止め具の変化を防止することができる。
【0032】
請求項4の冷却装置は、前記第2の目的を達成する構成を備えており、側面部に対向して形成されるブレードの端縁部が、中心に近い基端側から外周側に向かうにしたがって、孔に徐々に近づくように形成されるため、孔に近い部分でのブレードに対する風の当たりが少なくなり、ブレードの風切りによる騒音を低減することができる。
【0033】
請求項5の冷却装置では、ブレードの端縁部にある頂部が、孔の径よりも外側の側面部に対向して配置されるので、孔から音が漏れにくく、騒音を低減することができる。
【0034】
請求項6の冷却装置では、側面部にある孔が存在しない壁面に対向して、ブレードの端縁部の近接する頂部を極力少ない範囲にすることができる。そのため、頂部から壁面に当たる風に起因する騒音を減らすことが可能になる。
【0035】
請求項7の冷却装置は、前記第3の目的を達成する構成を備えており、熱伝達部と金属部材を半田で結合したので、受熱部における熱抵抗を低くすることができる。加えて、受熱部は金属部材であるため、安価なコストで製造することができる。
【0036】
請求項8の冷却装置は、前記第4の目的を達成する構成を備えており、インサートに設けた部分を利用して、被取付部側から固定部材を装着して、インサートを被取付部に取付け固定することができる。しかも、インサートに設けた部分に固定部材を装着する際に、固定部材と共にインサートが回転しようとしても、インサートの係止部が外郭部材に係止するので、被取付部への取付け時にインサートが空転しない。
【0037】
請求項9の冷却装置は、前記第5の目的を達成する構成を備えており、カバーを熱源部に対向する位置にまで延設し、このカバーの延設部を熱源部および伝達手段と接続することで、熱源部からの熱をカバーに伝達させて、カバーによる熱輸送量の増加を図ることができる。そのため、構成部品を追加せずに、カバーの接続を変更するだけで、容易に冷却性能の向上を図ることができる。
【0038】
請求項10の冷却装置では、カバーの延設部が放熱部に伝達手段と共に接続されることから、カバーを伝達手段と同等に放熱部への熱輸送手段として利用できる。
【0039】
請求項11の冷却装置では、熱源部に熱を速やかに伝えることができ、これに接続するカバーの熱輸送を円滑に行なうことができる。
【0040】
請求項12の冷却装置は、前記第6の目的を達成する構成を備えており、受熱部と伝達手段との結合部が、放熱部と伝達手段との結合部と対向しているので、伝達手段の曲げの量が少なく、ファンの方向も効率のよい組み合わせの配置に設計できる。また、それぞれの結合部の位置が対向していれば、どちら側(例えば下側と上側)にあっても構わないので、受熱部が一方の側にある場合でも、設計および製造的に容易に対応することができる。
【0041】
さらに、ファンの排気側において、伝達手段とヒートシンクの結合部との隙間を埋めて、ヒートシンクから伝達手段に効率よく熱を伝導することができる。また、ファンからの排気風により、ヒートシンクに達した熱が効率よく奪われるので、更なる冷却性能の向上を図ることができる。
【0042】
請求項13の冷却装置では、ファンの排気部を複数配置することで、ファンの回転による排気量を増加させることができ、熱をファンの排気風と共により効率よく外部に排出できる。
【0043】
請求項14の冷却装置は、前記第7の目的を達成する構成を備えており、冷却装置の外郭部材がいずれも板金部品で構成されるので、安価な部品および金型コストの外郭部材とすることができる。しかも、送風装置の外郭部材は、カバーおよび受熱部の板金部材と、ヒートシンクの2部品で構成される。そのため、組立てに際しては、ヒートシンクに対しカバーと受熱部を別々に取付け固定する必要がなく、製造性の向上を図ることが可能になる。
【0044】
請求項15の冷却装置は、前記第8の目的を達成する構成を備えており、ファンに配置される磁性体のセンターと、駆動部を構成する鉄芯のセンターを意図的に同一にならないようにするだけで、磁性体と鉄芯との磁気吸引力でファンのスラスト力を発生させ、ファンが上下動するポンプ作用を防止することができる。
【0045】
【発明の実施形態】
以下、本発明における冷却装置の各実施例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、各実施例において同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため省略する。
【0046】
図1〜図5は本発明の第1実施例を示すもので、これらの各図において、1は扁平状をなす冷却装置の外郭部材で、これはいずれも熱伝導性のよい金属(例えば、アルミニウム,銅,マグネシウム,銀など)からなるケーシング2と、このケーシング2の上面開口を覆うカバー3とにより構成される。また4は、ケーシング2の一側すなわち下側に加締めまたはインサート成形にて固定された有底円筒状の筒部すなわちベアリングチューブで、このベアリングチューブ4の内底面に、後述するシャフト15の下端が接するスラスト板6が装着される。7は、スラスト板6の挿入後に前記ベアリングチューブ4の内部に圧入固定される軸受であり、また8は、ベアリングチューブ4の上面開口部に設けられ、ベアリングチューブ4からの軸受7の離脱を防止するキャップである。
【0047】
ベアリングチューブ4の外周部には、巻線を装着した鉄心を有する固定子9と、この固定子9および他の各素子を実装する回路基板10と、カップ状のロータ11の外周側面に複数枚の羽根すなわちファンブレード12を有してなるファンとしてのファン成形体13と、ロータ11の中央にインサート成形により取付け固定され、前記キャップ8を貫通して軸受7の内周面に回動自在に支承される回転軸としてのシャフト15と、前記固定子9に対向してロータ11の内周側面に設けられる永久磁石16とをそれぞれ備えている。
【0048】
そして、固定子9に電流を与えることにより、この固定子9に対向する永久磁石16との間に吸引力および反発力を生じ、シャフト15を回転中心としてファン成形体13が回転する。これにより、シャフト15の軸方向にあって外郭部材1の一側および他側にそれぞれ形成した吸気孔18,19から筐体内の空気を取り込み、この吸気孔18,19と直交する方向に設けられた排気孔20から、外郭部材1を収容する電子機器の筐体外部に温かな空気を送り出すことによって、筐体内部にある発熱部品の温度上昇を防ぐようにしている。
【0049】
上述のように、本実施例では内側にある固定子9と、外側にあって永久磁石16を装着したロータ11からなる2相モータ部21の周囲に、冷却装置の外郭部材1が設けられているが、前記吸気孔18,19は外郭部材1の一側または他側にあればよい。また、シャフト15の外周面には、へリングボーン形状の動圧溝22が形成される。この動圧溝22は、シャフト15ではなく軸受7の内周面に設けてもよい。ここでの動圧溝22は、軸受7の内周面とシャフト15の外周面との間に存在する潤滑油すなわち流体(図示せず)を導きやすくするためのものである。なお、23は前記ベアリングチューブ4を吸気孔18,19の略中央に取り付けるためのスポーク、24は冷却装置外部において、固定子9の電気的接続を図るためのリード線である。
【0050】
26は、前記シャフト15の下部に位置して、全周にわたり設けられた溝である。また、この溝26に係合する係合爪27をリング部28の内周側に一乃至複数形成してなる薄板状の止め具29が、軸受7の下部とベアリングチューブ4の内周段部30との間に挟まれた状態で固定される。止め具29の特に係合爪27は若干の弾性を有し、かつその形状は、係合爪27が撓みやすくなるように、先端部からリング部28に連なる基端部にかけて同一幅もしくは幅狭に形成される。さらに係合爪27が溝26に確実に嵌り込むように、止め具29の中心から係合爪27の先端部に至る寸法は、シャフト15の中心から溝26の外周に至るまでの寸法よりも長く、かつ溝26以外のシャフト15の外周に至るまでの寸法よりも短くなるように形成される。止め具29は高温時や多湿時の変形を防止するために、金属製であることが好ましいが、他の例えばプラスチック製でもよい。また、軸受7自体に潤滑油を含浸させるために、軸受7を焼結合金で構成するのが好ましい。
【0051】
しかして、上記構成では、シャフト15の下部に係合する止め具29によって、軸受7に対するシャフト15の上方への飛び出しが規制される。すなわち、冷却装置に衝撃が加わり、ロータ11およびファンブレード12を含むファン成形体13がカバー参側に飛び出そうとしても、軸受7とベアリングチューブ4の内周段部30との間に固定された止め具29によって、シャフト15の軸方向に沿った動きが規制され、カバー3にファンブレード12が当たるのを確実に防止できる。
【0052】
また、シャフト15が軸受7から抜けないためには、シャフト15に設けた溝26内に止め具29の係合爪27が係合していることが必要である。止め具29の係合爪27は弾性を有しているので、シャフト15を止め具29の係合爪27に押し当てると、この係合爪27がシャフト15の外周部に当たって、シャフト15の挿入方向に撓み、止め具29の内径が広がってシャフト15が入り込めるように変形する。そして、シャフト15の溝26にまで止め具29を挿入すると、係合爪27の弾性復元力が作用して、溝26内に係合爪27が嵌まり込む。これにより、止め具29はシャフト15から容易には脱落せず、上述のシャフト15ひいてはファン成形体13の抜け止め作用を発揮することになる。
【0053】
以上のように、本実施例では、固定子9と、この固定子9との吸引力および反発力によって回転するファンブレード12を装着したロータ11とを備え、ロータ11に設けた軸としてのシャフト15を受け部である軸受7で回動自在に軸支する冷却装置において、軸受7またはシャフト15に動圧部としての動圧溝22を設け、軸受7とシャフト15との間に流体である潤滑油を介在させ、シャフト15に抜止め用の止め具29を係合させている。
【0054】
こうすると、シャフト15に止め具29を係合させるだけで、シャフト15の軸方向に沿った動きを規制できるため、衝撃などの外力が加わっても、ロータ11を含めたファンブレード12(ファン成形体13)の外方への飛び出しを簡単に防止できる。
【0055】
また、このような構成では、金属材料である焼結合金からなる軸受7を用いるのが好ましい。すなわち、軸受7内部に形成される空孔(ポーラス)に流体である潤滑油が含浸し、軸受7そのものに保液(保油)機能を持たせることができるので、長時間給液を行なわずにシャフト15を円滑に回転できる。
【0056】
さらに、止め具29が金属であれば、金属製の止め具29を利用することで、樹脂製などの止め具29に比べて、高温状態や多湿状態での止め具29の変化を防止することができる。
【0057】
なお、本実施例において、止め具29の形状などは図示したものに限定されず、要は本実施例と同等の機能を発揮するものであればよい。
【0058】
次に、本発明の第2実施例を図6に基づき説明する。なお、本実施例において、ファンブレード12の形状以外の構成は、上記第1実施例の特徴部分を含めてこの第1実施例と概ね一致しているため、共通の符号を付してその説明を極力省略する。なお、本実施例では、ベアリングチューブ4がケーシング2と一体に形成されているが、第1実施例のように別部材で構成してもよい。また、吸気孔18の径D1および吸気孔19の径D2は同一に形成されているが、これも外郭部材1の周辺の部品配置などを考慮して、異なる径D1,D2としてもよい。回路基板10は、固定子9と共にファン成形体13に回転力を付与する駆動部31として設けられている。
【0059】
本実施例において、ファンブレード12はファン成形体13の回転軸であるシャフト15を中心にして、ロータ11の外周側面を基端として放射方向に複数枚設けられている。またファンブレード12は、外郭部材1の一側面および他側面にある吸気孔18,19から空気を取り込んで、直交する方向にある排気孔20へ送り出せるように、シャフト15の軸方向とほぼ平行に配置される。実施例では冷却装置の外郭部材1を利用して吸気孔18,19を形成しているが、例えば薄型電子機器の筐体を利用して、同様の吸気孔18,19を形成してもよい。すなわち、ファン成形体13や駆動部31の一側面および他側面を形成する部材は、冷却装置の外郭部材1に限定されない。
【0060】
ここで、ファンブレード12の端縁、すなわち外郭部材1の一側面であるカバー3に対向する一側端縁12Aと、外郭部材1の他側面であるケーシング2の底面に対向する他側端縁12Bの形状について説明する。先ず、ファンブレード12の一側端縁12Aは、少なくとも吸気孔18の径D1よりも内側の全範囲にわたり、ファンブレード12の基端から先端すなわち外周側に向かうにしたがって、対向する吸気孔18に徐々に近づくように形成された湾曲部32と、吸気孔18の径D1よりも好ましくは2mm以上外側にあって、カバー3と若干の隙間を有しつつもこのカバー3に最も接近するように形成された頂部33と、一側端縁12Aひいては頂部33の最外周部にあって、カバー3との間の隙間が次第に広がるように湾曲状に形成された面取り部34とにより構成される。同様に、ファンブレード12の他側端縁12Bも、少なくとも吸気孔19の径D2よりも内側の全範囲にわたり、ファンブレード12の基端から先端すなわち外周側に向かうにしたがって、対向する吸気孔19に徐々に近づくように形成された湾曲部32と、吸気孔19の径D2よりも好ましくは2mm以上外側にあって、ケーシング2の底面と若干の隙間を有しつつもこのケーシング2の底面に最も接近するように形成された頂部33と、一側端縁12Bひいては頂部33の最外周部にあって、ケーシング2の底面との間の隙間が次第に広がるように湾曲状に形成された面取り部34とにより構成される。
【0061】
上述のように、吸気孔18,19の開口端面(図6のカバー吸気ラインS1と、ケーシング吸気ラインS2)を境として、外周側がカバー3若しくはケーシング2に近づき、中心の基端側がカバー3若しくはケーシング2から離れるように滑らかに形成された湾曲部32が、ファンブレード12の一側端縁12Aと他側端縁12Bにそれぞれ形成されている。こうすると、吸気孔18から回転軸方向に沿って取り込まれた空気は、回転するファンブレード12に当たって、ファンブレード12の基端側から外周側へと送り出されるが、ここで吸気孔18の径D1よりも内側の範囲において、ファンブレード12の一側端縁12Aに湾曲部32が形成されているため、吸気孔18に近い部分でのファンブレード12に対する風の当たりが少なくなり、ファンブレード12の風切りによる騒音を低減することができる。同様に、吸気孔19の径D2よりも内側の範囲においても、ファンブレード12の一側端縁12Bに湾曲部32が形成されているため、吸気孔19に近い部分でのファンブレード12に対する風の当たりが少なくなり、ファンブレード12の風切りによる騒音を低減することができる。
【0062】
すなわち本実施例では、ロータ11の外周にファンブレード12を備えたファンとしてのファン成形体13と、このファン成形体13を駆動する駆動部31とを備え、駆動部31に対向する側面部としての一側面および他側面に孔としての吸気孔18,19を設けた冷却装置において、ファンブレード12の端縁部である端縁は、吸気孔18,19の径D1,D2よりも内側の範囲で、外周側に向かうにしたがって吸気孔18,19に近づくように形成されている。
【0063】
こうすると、ファンブレード12の端縁が、中心に近い基端側から外周側に向かうにしたがって、吸気孔18,19に徐々に近づくように形成されるため、吸気孔18,19に近い部分でのファンブレード12に対する風の当たりが少なくなり、ファンブレード12の風切りによる騒音を低減することができる。
【0064】
また前記頂部33に関し、本実施例では、湾曲部32と頂部33との境界であるファン吸気ラインS3が、前記カバー吸気ラインS1やケーシング吸気ラインS2よりも、いずれも2mm以上外周側に位置している。これにより、ファンブレード12の端縁12A,12Bにある頂部33が、吸気孔18,19の径D1,D2よりも外側の一側面や他側面に対向して配置される。そのため、吸気孔18,19から音が漏れにくくなって、その分だけ騒音を低減することができる。
【0065】
以上のように本実施例では、吸気孔18,19の径D1,D2よりも所定の例えば2mm以上外側に位置して、ファンブレード12の端縁に、一側面であるカバー3または他側面であるケーシング2の底面に最も接近する頂部33を形成している。
【0066】
こうすると、ファンブレード12の端縁12A,12Bにある頂部33が、吸気孔18,19の径D1,D2よりも外側の一側面や他側面に対向して配置され、吸気孔18,19から音が漏れにくくなって、騒音を低減することができる。
【0067】
さらに本実施例では、ファンブレード12の端縁の最外周部に例えば湾曲状の面取り部34を形成し、この最外周部において、一側面であるカバー3や他側面であるケーシング2の底面からファンブレード12の端縁が徐々に離れるようになっている。
【0068】
こうすると、カバー3およびケーシング2の底面の吸気孔18,19が存在しない壁面に対向して、ファンブレード12の端縁の最も近接する頂部33を極力少ない範囲にすることができる。そのため、頂部33から壁面に当たる風に起因する騒音を減らすことが可能になる。
【0069】
次に、本発明の第3実施例を図7および図8に基づき説明する。同図において、35は前記第1実施例や第2実施例に示す外郭部材1の内部に設けられる放熱部としての放熱フィンで、これは、ファン成形体13から排気孔21に至る排気路中に配置される。また36は、いずれも板金部材である受熱プレート37の上面に受熱カバー38を被せてなる受熱部で、受熱プレート37と受熱カバー38の向かい合う面には、ヒートパイプ39の外形形状に合わせてU字状の溝部40がそれぞれ形成される。ヒートパイプ39は棒状で、受熱部36からの熱を放熱フィン35に速やかに移動させるもので、ヒートパイプ39の一端が受熱プレート37と受熱カバー38の溝部40により包み込まれると共に、ヒートパイプ39の他端が放熱フィン35に嵌入固定される。さらに、ヒートパイプ39を受熱部36に機械的かつ熱的に接続するために、ヒートパイプ39の一端と受熱部36との間に、半田による熱結合部41が設けられる。
【0070】
受熱部36を構成する受熱プレート37と受熱カバー38は、共に熱伝導性のよい板金部材を折曲げ加工して形成される。本実施例では、受熱部36を2部品で構成しているが、1部品の板金部材を折返したものでもよい。いずれにせよ、ダイカスト部品に比べて安価に受熱部36を製造できる。
【0071】
本実施例においては、溝部40を形成していない受熱部36の外側露出面に、MPU(マイクロプロセッサユニット)などの薄型電子機器内部の発熱素子(図示せず)が熱接続される。これにより、発熱素子からの熱が受熱部36から熱結合部41を介してヒートパイプ39の一端に速やかに伝達し、そこからヒートパイプ39の他端側にある放熱フィン35に少ない熱抵抗で案内される。ここで、ファン成形体13から送り出される風が放熱フィン35を通過することによって、放熱フィン35に達した熱は風と共に排気孔20の外部に排出される。
【0072】
以上のように本実施例では、受熱部36からの熱をヒートパイプ39で導いて放熱部である放熱フィン35より放熱させるものにあって、受熱部36は熱伝達部であるヒートパイプ39の端部を包み込む金属部材としての受熱プレート37と受熱カバー38からなり、ヒートパイプ39と受熱部36との間に半田による結合部としての熱結合部41を介在させている。
【0073】
こうすると、ヒートパイプ39の端部を受熱プレート37と受熱カバー38からなる受熱部36で包み込み、かつヒートパイプ36と受熱プレート37や受熱カバー38を半田で熱結合したので、受熱部36における熱抵抗を低くすることができる。加えて、受熱部36は板金部材であるため、安価なコストで製造することができる。
【0074】
次に、本発明の第4実施例を図9〜図12に基づき説明する。なお、前記図24と同一部分には同一符号を付し、その共通する箇所の説明は重複するため省略する。
【0075】
図9および図10において、本実施例における筒状のインサート102は、従来例と同様に、スプリング103の一端を支えるフランジ104と、リング状の止め輪105を係合するための溝部106を備えているが、インサート102の先端側には孔108に代わり、止着部材であるネジ107が螺入可能なネジ孔121が設けられ、さらにフランジ104は平面形状が小判形となるように、インサート102の回止め用としてのカット部122が左右両側に形成されている。そしてこのカット部122は、冷却装置の外郭部材であるヒートシンク101に設けた壁部123に当接するようになっている。
【0076】
一方、被取付部に相当する相手部品109は、前記ネジ孔121に対応して、ネジ107の先端部が挿通可能な単なる孔124が設けられている。なお、図11や図12に示すように、壁部123はインサート102の片側にだけ設けられていてもよい。
【0077】
上記構成では、スプリング103をインサート102のフランジ104とヒートシンク101の上面との間に介在させた状態で、ヒートシンク101の取付孔111にインサート102の先端を挿通させ、このインサート102の先端側から止め輪105を押しこんで、溝部106に止め輪105を嵌入する。こうすると、スプリング103の弾性力が作用しても、止め輪105がヒートシンク101の下面に当接して、インサート102はヒートシンク101から外れなくなる。また、相手部品109側の孔124からネジ107を挿入し、このネジ107の先端部をインサート102のネジ孔121に螺着することで、インサート102が相手部品109に取付け固定される。この状態では、スプリング103が緩衝部材として作用し、相手部品109に衝撃が加わっても、ヒートシンク101への影響を和らげることができる。
【0078】
さらに、ネジ107を螺着する際に、このネジ107と共にインサート102が回転しようとしても、フランジ104に形成されたカット部122が、ヒートシンク101の壁部123に突き当たって、インサート102の回転は規制される。そのため、ネジ107と共にインサート102が回転する問題を一掃できる。
【0079】
以上のように本実施例では、外郭部材であるヒートシンク101と、このヒートシンク101に緩衝部材であるスプリング103を介在して取付けられるインサート102と、インサート102に設けた部分であるネジ孔121に螺着すなわち取付けて、このインサート102を被取付部である相手部品109に固定する固定部材としてのネジ107とを備え、ヒートシンク101に係止する回止め用の係止部たるカット部122を、筒状のインサート102に設けている。
【0080】
このようにすると、インサート102に設けたネジ孔121を利用して、相手部品109側からネジ107を螺着して、インサート102を相手部品109に取付け固定することができる。しかも、インサート102のネジ孔121にネジ107を螺着する際に、ネジ107と共にインサート102が回転しようとしても、フランジ104に形成されたカット部122がヒートシンク101に係止するので、相手部品109への取付け時にインサート102が空転しない。
【0081】
なお、本実施例において、ヒートシンク101やインサート102に形状は、図中に示したものに限定されない。また、上記第1〜第3実施例に示す各構成と組み合わせてもよい。
【0082】
次に、本発明の第5実施例を図13〜図17に基づき説明する。図13および図14において、冷却装置の外郭部材50は、アルミダイカスト部品で成形されたケーシングに相当する三次元形状のヒートシンク51と、このヒートシンク51の一側面(上面)を覆う平板状のカバー52とにより略矩形状に構成される。ヒートシンク51は、ファン成形体13や駆動部31のみならず、放熱部である放熱フィン53を収容する収容部54と、この収容部54から側方に延びる熱源接続部55とを備えて構成され、熱源接続部55の他側面(下面)には、MPUなどの発熱素子56が熱的に接続される。また、ヒートシンク51の収容部54には、ファンであるファン成形体13を駆動させるための固定子9や回路基板10を備えた駆動部31が固定され、この収容部54の一側開口面にカバー52を覆うことで、駆動部31とファン成形体からなる送風部の風洞が形成される。なお、本実施例においても、外郭部材1の一側面および他側面にある吸気孔18,19から空気を取り込んで、直交する方向にある排気孔20へ送り出せるように、ファンブレード12がシャフト15の軸方向とほぼ平行に配置される。また、ヒートシンク51およびカバー52は、いずれも熱伝導性の高い材料で形成される。
【0083】
58は、ヒートシンク51の一側面に形成された溝59に沿って設けられたヒートパイプで、このヒートパイプ58の一端58Aはヒートシンク51の短手方向一側にある熱源接続部55に接続されていると共に、ヒートパイプ58の他端58Bはヒートシンク51の短手方向他側にある放熱フィン53の上部に接続され、吸気孔18を避けるように配置されている。前記カバー52は、ヒートパイプ58全体、すなわちヒートシンク51の短手方向一側にあるヒートパイプ58の一端58Aに延長した第1の延設部61と、ヒートシンク51の短手方向他側にあるヒートパイプ58の他端58Bに延長した第2の延設部62を一体に形成し、これらの延設部61,62においてヒートパイプ58およびヒートシンク51と熱接続される。
【0084】
前記放熱フィン53は、ファン成形体13から排気孔20に至る排気路中に配設され、ファン成形体13から発生した風を受けて、ヒートパイプ58から送られた熱を排気孔20の外部に放散するものである。前記ヒートパイプ58の他端58Bは、放熱フィン53を通過する風の流れに略直交して配設される。また、反対側にあるヒートパイプ58の一端58Aは、発熱素子56と対向する部位に配設されている。なお、図13における矢印Fは、風の流れを示している。
【0085】
図15はヒートパイプ58の一端58A周辺を拡大した断面図、図16はヒートパイプ58の他端58B周辺を拡大した断面図である。図15において、熱源接続部55側では、ヒートパイプ58の一端58Aとヒートシンク51およびカバー52との間で機械的および熱的な接続を行なうために、ヒートパイプ58の一端58A周囲に加熱溶融された半田部63が設けられる。また図16において、放熱フィン53側では、ヒートパイプ58の一端58Aとカバー52との間と、ヒートパイプ58の一端58Aと放熱フィン53の一側面との間で、それぞれ機械的および熱的な接続を行なうために、これらの間に介在する加熱溶融された半田部64が設けられる。
【0086】
次に、上記構成についてその作用を説明する。ノートパソコンのメインスイッチを投入するなどして、MPU56および駆動部31を通電状態にすると、ファン成形体13がヒートシンク51の収容部54内で回転を開始すると共に、MPU56から発生した熱が、その上方にある熱源接続部55に伝達する。熱源接続部55に達した熱は、この熱源接続部55にヒートパイプ58の一端58Aと、熱伝導性の良好なカバー52の延設部61が熱接続されている関係で、同じく熱伝導性の良好なヒートシンク51のみならず、ヒートパイプ58およびカバー52に伝達する。特に本実施例では、カバー52の別な延設部62が、ヒートパイプ58の他端58Bと熱接続されるので、延設部62に達した熱が、ヒートパイプ58の他端58Bに運ばれた熱と共に、放熱フィン53に効率よく伝わる。また、ヒートシンク51に伝導する熱も、熱源接続部55とは反対側にある放熱フィン53に効率よく運ばれる。
【0087】
ここで、吸気孔18,19はファン成形体13や駆動部31を挟んで外郭部材50の相対する位置に設けられているため、吸気孔18から取り込んだ空気はヒートシンク51の下側壁面に当ることなく、また吸気孔19から取り込んだ空気はカバー52の壁面に当ることなく、吸気孔18,19と直行する方向に開口する放熱フィン53および排気孔20にスムースに送り出される。そのため、外郭部材50内の空気が放熱フィン53を通過する途中で、MPU55から放熱フィン53に効率よく伝達した熱を、さらに効率よく奪い取る。そして、排気孔20に達した空気は、そのままノートパソコンの外部に排出される。
【0088】
本実施例では、カバー52の全面がMPU55の放熱体として作用するので、熱が均一になって冷却性能を向上できる。また、カバー52による放熱面積の拡大で、放熱フィン53への熱輸送量が増大すると共に、部品構成を変更することなく、カバー52の接続を変更するだけで容易に冷却性能が向上できるので、ノートパソコンなどの薄型電子機器において、MPU55の放熱量増大に十分対応できる。
【0089】
以上のように本実施例では、ファンとしてのファン成形体13を具備する熱伝導性の良好なヒートシンク51と、熱源部である熱源接続部55とファン成形体13の近傍にある放熱部としての放熱フィン53との間に配置される伝達手段としてのヒートパイプ58と、ヒートシンク58と共にファン成形体13を覆うカバー52とにより構成され、カバー52を熱源接続部55に対向する位置に延設し、この第1の延設部61と熱源接続部55とをヒートパイプ58と共に熱接続している。
【0090】
この場合、カバー52を熱源接続部55に対向する位置にまで延設し、このカバー52の延設部61を熱源接続部55およびヒートパイプ58と接続することで、熱源接続部55からの熱をカバー52に伝達させて、カバー52による熱輸送量の増加を図ることができる。そのため、構成部品を追加せずに、カバー52の接続を変更するだけで、容易に冷却性能の向上を図ることができる。
【0091】
また本実施例では、カバー52を放熱フィン53に対向する位置に延設し、この第2の延設部62と放熱フィン53とをヒートパイプ58と共に熱接続している。
【0092】
この場合、カバー52の延設部62が放熱フィン53にヒートパイプ58と共に接続されることから、カバー52をヒートパイプ58と同等に放熱フィン53への熱輸送手段として利用できる。
【0093】
なお、本実施例においては、例えば図17に示すように、MPU56の熱源接続部55として、熱伝導性の優れた材料である例えば銅などの受熱板65を用いてもよい。すなわち、熱源接続部55はヒートシンク51と一体である必要はなく、ヒートシンクとは離れた位置に熱源接続部55があってもよい。
【0094】
すなわち本実施例では、熱源接続部55が受熱板65のように熱伝導性の高い材料で形成される。こうすると、熱源接続部55に熱を速やかに伝えることができ、これに接続するカバー52の熱輸送を円滑に行なうことができる。
【0095】
次に、本発明の第6実施例を図18〜図21に示す。なお、第5実施例と共通する箇所には、第5実施例と同一の符号を付している。
【0096】
本実施例では、放熱フィン53がケーシングに相当するヒートシンク51の長手方向一側に一体に形成され、この放熱フィン53の下側にMPU56を熱接続するヒートシンク51の熱源接続部55が受熱部として設けられる。また、ヒートシンク51の長手方向他側には、固定子9や回路基板10を含む駆動部31と、この駆動部31により回転駆動するファンとしてのファン成形体13が設けられる。そして、ヒートシンク51の一側面開口を覆うように、金属板からなるカバー52が設けられ、このヒートシンク51とカバー52とにより冷却装置の外郭部材50を構成している。
【0097】
一方、熱伝達手段であるヒートパイプ58は、その一端58Aがヒートシンク51の熱源接続部55に配置されると共に、他端58Bがファン成形体13や駆動部31からなる送風部近傍のヒートシンク51の放熱部67に配置される。ヒートパイプ58の一端58Aは、ヒートシンク51の一側(上側)に開口した第1の加締め部68に嵌入して加締め固定される一方で、ヒートパイプ58の他端58Bは、ヒートシンク51の他側(下側)に開口した第2の加締め部69に嵌入して加締め固定される。すなわち、第1の加締め部68と第2の加締め部69は、反対方向に開口している。
【0098】
そして本実施例では、MPU56および駆動部31を通電状態にすると、ファン成形体13がヒートシンク51内で回転を開始すると共に、MPU56から発生した熱が、その上方にあるヒートシンク51の熱源接続部55に伝達する。熱源接続部55に達した熱は、ヒートパイプ58の一端58Aから他端58Bに熱伝達されると共に、ヒートシンク51自体が熱伝導性の良い材料で形成されるので、熱源接続部55の上側にある放熱フィン53にも伝達する。
【0099】
ここで、吸気孔18,19はファン成形体13や駆動部31を挟んで外郭部材50の相対する位置に設けられているため、吸気孔18から取り込んだ空気はヒートシンク51の下側壁面に当ることなく、また吸気孔19から取り込んだ空気はカバー52の壁面に当ることなく、吸気孔18,19と直行する方向に開口する放熱フィン53および排気孔20にスムースに送り出される。そのため、外郭部材50内の空気が吸気孔18,19から排気孔20に向かう途中で、ヒートパイプ58の他端58Bからヒートシンク51の放熱部67に達した熱と、放熱フィン53に達した熱をそれぞれ奪い、排気孔20から外部に排出する。
【0100】
また本実施例では、ファン成形体13や駆動部31からなる送風部の排気側に、パイプ状のヒートパイプ58の一端58Aが一部露出した状態で設けられているが、このパイプ状のヒートパイプ58の一端58Aはヒートシンク51の第1の加締め部68に加締められ、かつ半田付けあるいはロウ付けにて一体的に接続される。これにより、ヒートパイプ58の一端58Aとヒートシンク51の第1の加締め部68との隙間を埋めて、ヒートシンク51からヒートパイプ58の一端58Aに効率よく熱を伝導することができる。また、ファン成形体13から排気孔20に向かって流れる空気により、ヒートシンクの一端58Aに達した熱が効率よく奪われるので、更なる冷却性能の向上を図ることができる。
【0101】
また構造的には、ヒートパイプ58の一端58Aを加締め固定する第1の加締め部68と、ヒートパイプ58の他端58Bを加締め固定する第2の加締め部69が、同じ向きにではなく対向して設けられている。こうすれば、双方の加締め部68,69を同じ向きにするために、ヒートパイプ58を複雑な形状に折り曲げる必要もなく、構造の単純化による製造コストの低減も図られる。さらに、受熱側と放熱側の向きに左右されず、効率的な高熱構造を実現できる。なお本実施例では、第1の加締め部68がヒートシンク51の一側(上側)にあり、第2の加締め部69がヒートシンク51の他側(下側)にあるが、ヒートシンク51の一側(上側)に第2の加締め部69を設け、ヒートシンク51の他側(下側)に第1の加締め部68を設けてもよい。
【0102】
以上のように上記実施例では、ファンであるファン成形体13を具備するケーシングとしてのヒートシンク51と、発熱部品であるMPU56からの熱を受ける受熱部としての熱源接続部55と、MPU56の熱を放熱する放熱部67と、熱源接続部55から放熱部67に熱輸送する伝達手段としてのヒートパイプ58を備えた冷却装置において、熱源接続部55とヒートパイプ58との結合部としての加締め部すなわち第1の加締め部68が、放熱部67とヒートパイプ58との結合部としての加締め部すなわち第2の加締め部69と対向して設けられ、ファン成形体13の排気側にあるヒートパイプ58がヒートシンク51に半田付けあるいはロウ付けなどで接続されている。
【0103】
この場合、熱源接続部55とヒートパイプ58との第1の加締め部68が、放熱部67とヒートパイプ58との第2の加締め部69と対向しているので、ヒートパイプ58の曲げの量が少なく、ファン成形体13の方向も効率のよい組み合わせの配置に設計できる。また、それぞれの加締め部68,69の位置が対向していれば、どちら側(例えば下側と上側)にあっても構わないので、例えば熱源接続部55が一方の側にある場合でも、設計および製造的に容易に対応することができる。
【0104】
さらに、ファン成形体13の排気側において、ヒートパイプ58とヒートシンク51の第1の加締め部68との隙間を埋めて、ヒートシンク51からヒートパイプ58に効率よく熱を伝導することができる。また、ファン成形体13からの排気風により、ヒートシンク51に達した熱が効率よく奪われるので、更なる冷却性能の向上を図ることができる。
【0105】
なお、本実施例ではファン成形体13の排気部である排気孔20が一つだけ設けられているが、ファン成形体13の放射方向に排気孔20を複数配置してもよい。こうすれば、ファン成形体13の回転による排気量を増加させることができ、発熱部品であるMPU56からの熱を、ファン成形体13の排気風と共により効率よく外部に排出できる。
【0106】
次に、本発明の第7実施例を図22に基づき説明する。なお、前記図27および図28と同一部分には同一符号を付し、その共通する箇所の説明は重複するため省略する。
【0107】
本実施例における冷却装置の外郭部材は、図28と同様に、ヒートシンク302の長手方向一側に接続し、MPUなどの発熱部品が直接接続される受熱部311と、この受熱部311に達した熱を送風部301周辺に伝えるヒートシンク302と、送風部を具備するカバー303とにより構成され、これらの受熱部311,ヒートシンク302およびカバー303は、いずれも板金部材を加工して得た板金部品により構成される。また、必要に応じて受熱部311に達した熱を排気部である排気孔307近傍に運ぶヒートパイプ304を設けてもよい。その際、放熱性を高めるために、ヒートパイプ304の他端に放熱フィン312を設けてもよい。上記板金部品は、アルミニウムのみならずより熱伝導性の高い銅により形成してもよい。
【0108】
特に本実施例では、カバー303と受熱部311とが同一の板金部品で形成され、送風装置の外郭部材が、実質的にカバー303および受熱部311の板金部材と、これに対向するヒートシンク302の2部品で構成される。よって、組立てに際しては、ヒートシンク302に対しカバー303と受熱部311を別々に取付け固定する必要がなく、製造性を向上できる。
【0109】
しかして本実施例では、冷却装置の外郭部材がいずれも安価な板金部品で構成される。また、銅などの本来ダイカスト成形が不可能な高熱伝導性材料においても、冷却装置の外郭部材として利用できる。さらに、通常ダイカストの金型寿命は10万ショット程度であるが、板金であれば一つの型でより多くのショット数が可能であり、安価な金型で作成できる部品で冷却装置の外郭部材を構成できる。
【0110】
以上のように本実施例では、送風部301を囲うヒートシンク302およびカバー303と、発熱部品と接する受熱部311とを備え、カバー303と受熱部311を同一の板金部品により構成すると共に、ヒートシンク302を別の板金部品により構成している。
【0111】
こうすると、冷却装置の外郭部材がいずれも板金部品で構成されるので、安価な部品および金型コストの外郭部材とすることができる。しかも、送風装置の外郭部材は、カバー303および受熱部311の板金部材と、ヒートシンク302の2部品で構成される。そのため、組立てに際しては、ヒートシンク302に対しカバー303と受熱部311を別々に取付け固定する必要がなく、製造性の向上を図ることが可能になる。
【0112】
なお、本実施例における板金部品は、ダイカスト部品の代替ではなく、プラスチック成形部品の代替としても利用できるものである。
【0113】
次に、本発明の第8実施例を図23に基づき説明する。なお、前記図29と同一部分には同一符号を付し、その共通する箇所の説明は重複するため省略する。
【0114】
本実施例では、磁性体であるマグネット413を配置したファンすなわちファン成形体406と、マグネット413に対向して鉄芯403を備えた駆動部407とからなる冷却装置において、マグネット413と鉄芯403の磁気センターM1,M2をずらして(ずれ量D)対向配置している。それ以外の構成は、図29のものと共通している。
【0115】
しかして本実施例では、巻線404を流れる電流により磁芯403から磁界が発生すると、磁芯403とマグネット413との反発力および吸引力により、シャフト408を中心にファン成形体406が回転し、カバー416とケーシング415にそれぞれ設けられた吸気孔421,422より空気を取り込んで、直交する方向にある排気孔(図示せず)に空気を排出する。このとき、ファン成形体406に配置されるマグネット413の磁気センターM1と、駆動部407を構成する鉄芯403の磁気センターM2がずれているため、マグネット413と鉄芯403との磁気吸引力により、ファン成形体406の回転力と共にシャフト408のスラスト力が発生する。これにより、マグネット413の材料を変えることなく、ファン形成体406の回転時におけるポンプ作用を緩和することができる。特に、シャフト408ひいてはファン成形体406のスラスト方向への押付け力が、マグネット413を含むファン成形体406の自重を上回るように、双方の磁気センターM1,M2のずれ量Dを設定すれば、ポンプ作用を確実に防止できる。
【0116】
このように本実施例では、マグネット413と鉄芯403のセンターである磁気センターM1,M2を同一にならないようにずらして対向配置している。すなわち、マグネット413の磁気センターM1と、鉄芯403の磁気センターM2を意図的にずらすだけで、マグネット413と鉄芯403との磁気吸引力でファンのスラスト力を発生させ、ファンが上下動するポンプ作用を防止することができる。
【0117】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可能である。
【0118】
【発明の効果】
請求項1の冷却装置によれば、衝撃などの外力が加わってもファンブレードが外方に飛び出さないようにすることができる。
【0119】
請求項2の冷却装置によれば、長時間給液を行なわずに回転軸を円滑に回転できる。
【0120】
請求項3の冷却装置によれば、高温状態や多湿状態での止め具の変化を防止できる。
【0121】
請求項4の冷却装置によれば、ファンブレードの風切りによる騒音の低減を効果的に実現できる。
【0122】
請求項5の冷却装置によれば、吸気孔から音が漏れにくく、騒音を低減することができる。
【0123】
請求項6の冷却装置によれば、ファンブレードから一側面および他側面の吸気孔が存在しない壁面に当たる風を減らして、騒音を減らすことが可能になる。
【0124】
請求項7の冷却装置によれば、受熱部とヒートパイプの接合部の熱抵抗が小さく、同時に低コスト化を図ることができる。
【0125】
請求項8の冷却装置によれば、被取付部側からインサートへ止着部材を螺着できると共に、被取付部への取付け時にインサートが空転しないようにすることができる。
【0126】
請求項9の冷却装置によれば、構造部品の配置を変更することなく、冷却性能の向上を簡単に図ることができる。
【0127】
請求項10の冷却装置によれば、カバーをヒートパイプと同等に放熱部への熱輸送手段として利用できる。
【0128】
請求項11の冷却装置によれば、熱源接続部に接続するカバーの熱輸送を円滑に行なうことができる。
【0129】
請求項12の冷却装置によれば、受熱側と放熱側でより効率のよい組み合わせで設計や製造を行なうことができる。また、ヒートシンクからヒートパイプに効率よく熱伝導することができ、併せてファンからの排気風により更なる冷却性能の向上を図ることができる。
【0130】
請求項13の冷却装置によれば、発熱部品からの熱をファンの排気風と共により効率よく外部に排出できる。
【0131】
請求項14の冷却装置によれば、安価なコストで外郭部材を構成できる。
【0132】
請求項15の冷却装置によれば、簡単な設計変更によりファンのポンプ作用を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す冷却装置の断面図である。
【図2】同上、図1における要部の拡大断面図である。
【図3】同上、冷却装置の平面図である。
【図4】同上、冷却装置の底面図である。
【図5】同上、止め具の平面図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す冷却装置の要部断面図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す冷却装置の要部斜視図である。
【図8】同上、受熱部の断面図である。
【図9】本発明の第4実施例を示す冷却装置の要部断面図である。
【図10】同上、フローティング部の平面図である。
【図11】同上、別な変形例を示す冷却装置の要部断面図である。
【図12】同上、別な変形例を示すフローティング部の平面図である。
【図13】本発明の第5実施例を示す冷却装置の全体断面図である。
【図14】同上、冷却装置の全体斜視図である。
【図15】同上、ヒートパイプの一端周辺を拡大した断面図である。
【図16】同上、ヒートパイプの他端周辺を拡大した断面図である。
【図17】同上、別な変形例を示すヒートパイプの一端周辺を拡大した断面図である。
【図18】本発明の第6実施例を示す冷却装置の平面図である。
【図19】同上、図18のA−A線断面図である。
【図20】同上、図18のB−B線断面図である。
【図21】同上、図18のC−C線断面図である。
【図22】本発明の第7実施例を示す冷却装置の分解斜視図である。
【図23】本発明の第7実施例を示す冷却装置の要部断面図である。
【図24】従来例を示す冷却装置の要部断面図である。
【図25】従来例を示す冷却装置の全体平面図である。
【図26】図25における冷却装置の断面図である。
【図27】従来例を示す冷却装置の分解斜視図である。
【図28】従来例を示す冷却装置の分解斜視図である。
【図29】従来例を示す冷却装置の要部断面図である。
【符号の説明】
7 軸受(受け部)
9 固定子
11 ロータ
12 ファンブレード(ブレード)
13 ファン成形体(ファン)
15 シャフト(軸)
18,19 吸気孔(孔)
22 動圧溝(動圧部)
29 止め具
31 駆動部
33 頂部
34 面取り部
36 受熱部
37 受熱プレート(金属部材)
38 受熱カバー(金属部材)
41 熱結合部(結合部)
51 ヒートシンク
52 カバー
53 放熱フィン(放熱部)
55 熱源接続部(熱源部)
58 ヒートパイプ(伝達手段)
61 第1の延設部
62 第2の延設部
67 放熱部
68 第1の加締め部(結合部)
69 第2の加締め部(結合部)
101 ヒートシンク(外郭部材)
102 インサート
103 スプリング
107 ネジ(固定部材)
109 相手部品(被取付部)
122 カット部(係止部)
302 ヒートシンク
303 カバー
311 受熱部
403 鉄芯
406 ファン成形体(ファン)
407 駆動部
413 マグネット(磁性体)

Claims (15)

  1. 固定子と、ロータとを備え、軸を受け部で軸支する冷却装置において、前記受け部または前記軸に動圧部を設け、前記受け部と前記軸との間に流体を介在させ、前記軸に止め具を係合させたことを特徴とする冷却装置。
  2. 前記受け部が金属材料からなることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  3. 前記止め具が金属からなることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  4. ロータにブレードを備えたファンと、駆動部とを備え、側面部に孔部を設けた冷却装置において、前記ブレードの端縁部は、前記孔部よりも内側の範囲で、前記孔部に近づくように形成されることを特徴とする冷却装置。
  5. 前記孔部よりも外側に位置して、前記ブレードの端縁部に、前記側面部に接近する頂部を形成したことを特徴とする請求項4記載の冷却装置。
  6. 前記ブレードに面取り部を形成したことを特徴とする請求項4記載の冷却装置。
  7. 熱を放熱させる冷却装置において、受熱部は熱伝達部を覆う金属部材からなり、前記熱伝達部と前記金属部材との間に結合部を介在させたことを特徴とする冷却装置。
  8. 外郭部材と、この外郭部材に取付けられるインサートと、前記インサートに設けた部分に取付け、該インサートを被取付部に固定する固定部材とを備え、前記外郭部材に係止する係止部を、筒状の前記インサートに設けたことを特徴とする冷却装置。
  9. ファンを具備するヒートシンクと、放熱部との間に配置される伝達手段と、カバーとにより構成される冷却装置において、前記カバーを熱源部に対向する位置に延設し、この延設部と前記熱源部とを前記伝達手段と共に接続することを特徴とする冷却装置。
  10. 前記カバーを前記放熱部に対向する位置に延設し、この延設部と前記放熱部とを前記伝達手段と共に接続することを特徴とする請求項9記載の冷却装置。
  11. 前記熱源部が熱伝導性の材料で形成されることを特徴とする請求項9記載の冷却装置。
  12. ファンを具備するヒートシンクと、熱を受ける受熱部と、熱を放熱する放熱部と、伝達手段とを備えた冷却装置において、前記受熱部と前記伝達手段との結合部が、前記放熱部と前記伝達手段との結合部と対向して設けられ、伝達手段が前記ヒートシンクに接続されることを特徴とする冷却装置。
  13. 前記ファンの排気部が複数配置されることを特徴とする請求項12記載の冷却装置。
  14. ヒートシンクおよびカバーと、受熱部とを備え、前記カバーと受熱部を板金部品により構成すると共に、前記ヒートシンクを板金部品により構成したことを特徴とする冷却装置。
  15. 磁性体を配置したファンと、駆動部とからなる冷却装置において、前記磁性体と鉄芯のセンターが同一にならないように配置したことを特徴とする冷却装置。
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