JP2004341165A - 液晶配向膜形成用ワニスおよび液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜形成用ワニスおよび液晶表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2004341165A
JP2004341165A JP2003137030A JP2003137030A JP2004341165A JP 2004341165 A JP2004341165 A JP 2004341165A JP 2003137030 A JP2003137030 A JP 2003137030A JP 2003137030 A JP2003137030 A JP 2003137030A JP 2004341165 A JP2004341165 A JP 2004341165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
varnish
alignment film
forming
crystal alignment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003137030A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4196728B2 (ja
Inventor
Kichiji Hirai
吉治 平井
Shizuo Murata
鎮男 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
JNC Petrochemical Corp
Original Assignee
Chisso Petrochemical Corp
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Petrochemical Corp, Chisso Corp filed Critical Chisso Petrochemical Corp
Priority to JP2003137030A priority Critical patent/JP4196728B2/ja
Publication of JP2004341165A publication Critical patent/JP2004341165A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4196728B2 publication Critical patent/JP4196728B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

【課題】保存安定性に優れ、液晶表示素子の性能が改善された配向膜の得られる液晶配向膜形成用ワニスを提供する。
【解決手段】ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドまたはこれらの2つ以上の混合物および溶剤を含有する液晶配向膜形成用ワニスに、さらに特定構造を有するT8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれら混合物を含有させて液晶配向膜形成用ワニスとする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶配向膜形成用ワニス、該ワニスを用いて形成される配向膜を有する液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドまたはこれらの2つ以上の混合物からなるポリマー成分および溶剤を含有する液晶配向膜形成用ワニスにおいて、さらに、特定構造のT8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれらの混合物(以下、本発明で用いるこれらを総称して単にT8型シルセスキオキサン誘導体ということがある。)を含有する液晶配向膜形成用ワニスおよび該ワニスを用いて形成される配向膜を有する、表示品位が高く、信頼性にも優れる液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、時計やテレビなどにおいて液晶表示素子を用いた平面ディスプレイが広く採用されている。これらの液晶ディスプレイに用いられる液晶表示素子としては、ネマチック液晶を用いた表示素子が主流である。例えば、90度ツイストしたTN型液晶表示素子、通常180度以上ツイストしたSTN型液晶表示素子、薄膜トランジスターを使用したいわゆるTFT型液晶表示素子、更に昨今では、視覚特性を改良した横電界方式のイン・プレイン・スイッチング(InPlane Switching、以下、IPSと略記する。)型液晶表示素子、垂直配向状態を利用したバーティカル・アラインメント(Vertical Alignment、以下、VAと略記する。)型液晶表示素子または応答速度が極めて速く、視野角も比較的広いことを特徴とするオプティカリ・コンペンセイティド・バイリフリンジェンス(Optically Compensate Birefringence、以下、OCBと略記する。)型液晶表示素子が提案されている。
【0003】
これらの液晶表示素子においては、液晶分子の長軸方向を均一に配向させることが重要である。このように液晶分子を均一に配向させる工業的に代表的な方法としては、次のようなラビング方法が知られている。即ち、基板表面に有機被膜からなる配向膜を設け、その配向膜表面を綿、ナイロン、ポリエステルなどの布で一定方向にラビングし(擦り)、そのラビング方向に液晶分子を配向させる方法である。このラビング方法は、安定した均一配向が比較的容易に得られ、また生産性にも優れているため工業的に主流となっている。配向膜の材料として、例えばポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのポリマーが知られている。工業的な量産に耐え得る安定性および耐久性の観点から、化学的および熱的安定性に優れているポリイミドは、液晶配向膜形成用ワニスのポリマーとして最も多く用いられている。
【0004】
配向膜をラビングする配向処理方法は、簡便で生産性に優れ、工業的に有用な方法である。液晶表示素子は、各分野で使用されるにつれて、液晶表示素子の高性能化による様々な問題が指摘されるようになった。例えばSTN型素子では、コントラストが高いためラビングにより生じた配向膜表面の傷が配向欠陥として見えやすい問題がある。またTFT型素子では、ラビングによる機械的な力がスイッチング素子を破壊する原因になったり、ラビングによって配向膜が削り取られ、その削りカスなどが表示欠陥になるといった問題などがある。さらに近年、製造コストなどを下げるためまたは軽量化のため、従来のガラス基板の代わりにプラスティックフィルムを用いて液晶配向膜形成用ワニスを200℃未満の低温で焼成する試みが行われている。しかし、特にポリイミドの前駆体であるポリアミック酸を基板上に塗布し低温で焼成する場合、ポリアミック酸の脱水閉環(イミド化)が十分に進行せず、ポリイミドの機械的強度の不足による配向膜の傷などの問題がさらに深刻となっている。
【0005】
これらラビング方法に関わる種々の問題は、配向膜が炭素原子を多く含む従来の有機系ポリマーであるためラビングによる摩擦力に対応する機械的強度が不足していることに起因すると考えられる。また配向膜とガラス基板などとの密着性が不足しているため剥離してしまう問題がある。これらの問題が改善された配向膜の開発が望まれている。機械的強度の不足は、配向膜の分子構造を変えることによってある程度改良することが可能である。しかし、構造を変えることにより配向膜の電気的な特性や、液晶のプレチルト角も変動してしまう傾向があるため、評価に値するほどの改良は困難である。また、ガラス基板との密着性はカップリング剤を用いることである程度改良することが可能である。しかし、カップリング剤は加水分解などが発生しやすく、配向剤ワニスとしての保存安定性に問題がある。さらにカップリング剤は剥離防止のため過剰に用いると、逆に液晶表示素子の性能を低下させるという問題がある。
【0006】
T8型シルセスキオキサンを構成成分の1つとする樹脂組成物は、例えば、下記特許文献1に開示されている。しかしながら、該文献に開示されている発明は主に光学特性を改良するフィルムに関するものであり、本発明のような配向膜の表示品位を改良するものとは本質的に異なるものである。また、オルガノシルセスキオキサンオリゴマーを構成成分の1つとする樹脂組成物は、例えば、下記特許文献2に開示されている。しかしながら、ここに開示の樹脂組成物は、主に液晶表示素子における透明基板やカラーフィルターなどの保護膜として用いることを発明の目的としている。特許文献2に開示されている発明は、本発明とは本質的にその目的が異なるものである。また、下記特許文献3に開示されている発明は、双安定強誘電性液晶表示デバイスの支持体のうち一方に配向処理した後、コーティングを行うことによりジグザグ欠陥などの改善を目的としたものであり、本発明のように配向処理そのものの問題点を改善しようとするものではない。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−334881公報
【特許文献2】
特開平8−259895号公報
【特許文献3】
特開平6−186570号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ラビングによる摩擦力に対応する機械的強度に優れ、ガラス基板との密着性に優れた配向膜が得られ、かつ、保存安定性にも優れた液晶配向膜形成用ワニス、該ワニスを用いて形成される配向膜を有する液晶表示素子を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこれらの問題点を解決するため鋭意研究した。その結果、特定構造のT8型シルセスキオキサン誘導体を含有する液晶配向膜形成用ワニスを用いて形成された配向膜が前記問題点を解決できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。本発明で用いるT8型シルセスキオキサン誘導体は、それ自身が高度な架橋体であるため、加水分解が発生するような部位が存在しない。そのため本発明は、従来から用いられてきたカップリング剤とは違い液晶配向膜形成用ワニスとしての保存安定性に優れ、さらに剥離防止のため、カップリング剤の過剰使用による液晶表示素子の表示性能などに悪影響を与えるといったことがないなど、表示品位が高く、信頼性にも優れる液晶配向膜の形成が可能である。
【0010】
本発明は、下記の構成からなる。
(1)ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドまたはこれらの2つ以上の混合物からなるポリマー成分および溶剤を含有する液晶配向膜形成用ワニスにおいて、さらに式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれらの混合物を含有することを特徴とする液晶配向膜形成用ワニス。
式(1)
Figure 2004341165
式中、Rは独立に、アルキル、アルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアリールアルキル、または置換もしくは非置換のアリールアルケニルである。ただし、これらのアルキル、アルケニル、アリールアルキル中のアルキレン、およびアリールアルケニル中のアルケニレンにおいて、1つ以上の水素はフッ素で置き換えられていてもよく、1つ以上の−CH−は−O−で置き換えられていてもよい。Rは単結合またはアルキレンである。ただし、このアルキレン中の1つ以上の−CH−は、−O−、−NH−、−Si(CH−、炭素数2〜6のアルケニレン、または炭素数6〜10のアリーレンで置き換えられていてもよい。Xは水素または官能基である。
【0011】
(2)式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Rが炭素数1〜14のアルキルまたは炭素数6〜10の置換もしくは非置換のアリールである前記(1)に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
【0012】
(3)式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Rが単結合または炭素数1〜10のアルキレンである前記(1)に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
【0013】
(4)式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Xが水素である前記(1)に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
【0014】
(5)式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Xが酸無水物、エポキシ、カルボキシル、水酸基、アミノ、アミノフェニル、イソシアネート、シアノ、メルカプト、アミド、スルホニル、アクリロイル、またはメタクリロイルの官能基である前記(1)に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
【0015】
(6)T8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれらの混合物の含有量が、液晶配向膜形成用ワニス中のポリマー成分全量100重量部に対して、0.001〜10重量部の割合である前記(1)に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
【0016】
(7)前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の液晶配向膜形成用ワニスが、該ワニスを用いて得られるフィルムAの引張弾性率(ヤング率)がT8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれらの混合物を含有しない前記ワニスを用いて得られるフィルムBの引張弾性率(ヤング率)に対して101%〜150%の変化率であり、かつ、フィルムAの引張伸び(破断伸び)がフィルムBの引張伸び(破断伸び)に対して50〜100%の変化率であることを達成するワニスである前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
【0017】
(8)前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の液晶配向膜形成用ワニスを用いて形成される配向膜を有することを特徴とする液晶表示素子。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下の説明では、式(1)〜(4)で表される各化合物を、それぞれ化合物(1)〜(4)と表記することがある。本発明の液晶配向膜形成用ワニスを、本発明のワニスと表記することがある。本発明中のアルキル、アルケニル、アルキレン、およびアルケニレンは、いずれの場合も直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよく、または一部もしくは全てが環状の基であってもよい。このことは、これらの基において1つ以上の水素がフッ素で置き換えられた場合も、1つ以上の−CH−が−O−、−NH−、−Si(CH−、炭素数2〜6のアルケニレン、炭素数6〜10のアリーレンなどで置き換えられた場合も同様である。
【0019】
本発明で用いるT8型シルセスキオキサンについて説明する。ポリシルセスキオキサン(Polysilsesquioxane:PSQ)はTレジンとも呼ばれるものである。通常のシリカがSiOの一般式で表されるのに対し、ポリシルセスキオキサンはRSiO1.5で表される化合物である。ポリシルセスキオキサンは、通常テトラエトキシシランに代表されるテトラアルコキシシラン(Si(OR’))の1つのアルコキシをアルキルまたはアリールに置き換えた化合物(RSi(OR’))を加水分解および重縮合することによって合成されるポリシロキサンの一種である。ポリシルセスキオキサンの分子配列の形状は、代表的なものとして無定形型、ラダー型、かご型(完全縮合ケージ型)などがある。
【0020】
本発明で用いるT8型シルセスキオキサンは、具体的には(RSiO1.5の化学式で表される立方体構造の化合物である。
【0021】
本発明で用いるT8型シルセスキオキサンは、式(1)で表される化合物である。
式(1)
Figure 2004341165
式中、Rは独立に、アルキル、アルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアリールアルキル、または置換もしくは非置換のアリールアルケニルである。7つのRは、同じ1つの基であることが好ましいが、異なる2つ以上の基で構成されていてもよい。好ましいRは、炭素数1〜14のアルキル、炭素数2〜14のアルケニル、炭素数6〜10の置換もしくは非置換のアリール、炭素数6〜10の置換もしくは非置換のアリールアルキル、または炭素数6〜10の置換もしくは非置換のアリールアルケニルである。さらに好ましいRは、炭素数1〜14のアルキルまたは炭素数6〜10の置換もしくは非置換のアリールである。ただし、これらのアルキル、アルケニル、アリールアルキル中のアルキレン、およびアリールアルケニル中のアルケニレンにおいて、1つ以上の水素はフッ素で置き換えられていてもよく、1つ以上の−CH−は−O−で置き換えられていてもよい。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが相隣接しない方が好ましい。
【0022】
は単結合またはアルキレンである。好ましいRは単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。ただし、このアルキレン中の1つ以上の−CH−は、−O−、−NH−、−Si(CH−、炭素数2〜6のアルケニレン、または炭素数6〜10のアリーレンで置き換えられていてもよい。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが相隣接しない方が好ましい。
【0023】
Xは水素または官能基である。好ましいXは、水素または酸無水物(ノルボルネンの酸無水物誘導体や無水こはく酸が結合したものなど)、エポキシ、カルボキシル、水酸基、アミノ、アミノフェニル、イソシアネート、シアノ、メルカプト、アミド、スルホニル、アクリロイル、メタクリロイルなどの官能基である。さらに好ましいXは、水素または酸無水物(ノルボルネンの酸無水物誘導体や無水こはく酸が結合したものなど)、エポキシ、アミノ、イソシアネート、シアノ、メルカプト、アクリロイル、メタクリロイルなどの官能基である。
【0024】
本発明で用いる化合物(1)の内、官能基を有しないT8型シルセスキオキサンは、式(2)で表される化合物である。
式(2)
Figure 2004341165
式中のRおよびRは、式(1)中のRおよびRと同一の意味を示す。
【0025】
本発明で用いる化合物(1)の次の例は、官能基を有するT8型シルセスキオキサンである。官能基を有するT8型シルセスキオキサンは式(1)において、Xが官能基である化合物である。また、本発明では互いに異なる種類の官能基を有するT8型シルセスキオキサンを併用しても構わない。
【0026】
本発明で用いる化合物(1)は、例えば次の方法で入手することができる。例えば、特願2002−228914明細書(発明の名称:官能基を有するPSQおよびその製造方法)に記載の方法、特願2001−150408明細書および特願2001−196154明細書(国際公開第02/094839号パンフレット)に記載の方法、すなわち3官能の加水分解性基を有するシラン化合物を加水分解することにより得られるポリシルセスキオキサンを、テトラヒドロフラン中でMOH(Mは1価のアルカリ金属を表す。)と反応させて得られる、式(3)で表されるポリシルセスキオキサンを中間体として使用する。
【0027】
式(3)
Figure 2004341165
式中のRは、式(1)中のRと同一の意味を示す。Mは1価のアルカリ金属を表す。
【0028】
化合物(3)を溶媒中に混合し、得られたケン濁液に式(4)で表される化合物を滴下し、化合物(3)および化合物(4)を反応させる。反応終了後、純水を添加し反応に伴い生成したNaClなどの塩を除去するとともに、未反応の化合物(4)を加水分解する。こののち、有機層を分離し、溶媒を除去することによって化合物(1)を製造できる。また、該有機層を必要に応じて、水などで洗浄し、脱水剤で乾燥することによって、純度の高い化合物(1)を得ることができる。また、必要に応じて、再結晶を行うことにより純度を向上させることができる。
式(4)
R−SiCl
式中のRはR−Xを表す。
【0029】
本発明で用いる化合物(1)の重合体は、モノマー成分として化合物(1)の1つ以上を重合させて得られる。重合体は、同一構造の化合物(1)を単独重合して得られる単独重合体であっても、構造の異なる化合物(1)を共重合して得られる共重合体であってもよい。重合方法は特に限定されず、通常の重合方法を採用すればよい。
【0030】
また、化合物(1)はハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されている以下の化合物を用いることもできる。
【0031】
官能基を有しない化合物(1)の例は、ジメチルシリルシクロヘキシル−ポリへドラルオリゴメリックシルセスキオキサン(Polyhedral Oligomeric Silsesquioxane、 以下、POSSと表記する。)、ジメチルシリルシクロペンチル−POSS、ジメチルシリルイソブチル−POSS、モノシランシクロヘキシル−POSS、モノシランイソブチル−POSSなどである
【0032】
また、官能基を有する化合物(1)の例は、アミノプロピルシクロヘキシル−POSS、アミノプロピルイソブチル−POSS、アミノプロピルイソオクチル−POSS、アミノエチルアミノプロピルシクロヘキシル−POSS、アミノエチルアミノプロピルイソブチル−POSS、
【0033】
エポキシシクロヘキシルシクロヘキシル−POSS、エポキシシクロヘキシルシクロペンチル−POSS、エポキシシクロヘキシルイソブチル−POSS、エポキシプロピルシクロペンチル−POSS、エポキシプロピルイソブチル−POSS、グリシジルシクロヘキシル−POSS、グリシジルシクロペンチル−POSS、グリシジルエチル−POSS、グリシジルイソブチル−POSS、グリシジルイソオクチル−POSS、グリシジルフェニル−POSS、
【0034】
イソシアネートプロピルジメチルシリルシクロヘキシル−POSS、イソシアネートプロピルジメチルシリルイソブチル−POSS、
【0035】
アクリロシクロヘキシル−POSS、アクリロシクロペンチル−POSS、アクリロイソブチル−POSS、メタクリルシクロヘキシル−POSS、メタクリルシクロペンチル−POSS、メタクリルエチル−POSS、メタクリルイソブチル−POSS、メタクリルイソオクチル−POSS、メタクリルフェニル−POSS、
【0036】
シアノエチルシクロヘキシル−POSS、シアノエチルシクロペンチル−POSS、シアノエチルイソブチル−POSS、シアノプロピルシクロヘキシル−POSS、シアノプロピルシクロペンチル−POSS、シアノプロピルイソブチル−POSS、
【0037】
メルカプトプロピルシクロヘキシル−POSS、メルカプトプロピルイソブチル−POSS、メルカプトプロピルイソオクチル−POSSなどである。
【0038】
本発明のワニスは、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドまたはこれらの2つ以上の混合物からなるポリマー成分および必要に応じて添加される成分を溶剤に溶解した状態のワニス組成物において、さらにT8型シルセスキオキサン誘導体を含有する。T8型シルセスキオキサン誘導体を含有する液晶配向膜形成用ワニスは、例えば次の方法で製造することができる。酸類およびジアミンを反応させて前記ワニス組成物を得る際、T8型シルセスキオキサン誘導体の共存下で酸類およびジアミンを反応させ液晶配向膜形成用ワニスを製造する。または前記ワニス組成物にT8型シルセスキオキサン誘導体を添加し混合する。そして、本発明における液晶配向膜形成用ワニス中のT8型シルセスキオキサン誘導体の含有量は、特に限定されないが、好ましい含有量は上記ポリマー成分全量100重量部に対して、0.001〜10.0重量部、より好ましくは0.1〜10.0重量%、さらに好ましくは0.1〜3.0重量%、最も好ましくは0.3〜1.0重量%の割合である。この範囲内であれば、T8型シルセスキオキサン誘導体の凝集などに伴う配向膜の引張弾性率の低下や引張伸びの低下に起因する機械的強度の低下、または配向膜表面へのT8型シルセスキオキサン誘導体の析出による液晶の配向不良が発生することはない。更に,この範囲内であれば、配向膜の機械的強度を効果的に向上させることができる。
【0039】
本発明で定義される配向膜の機械的強度は、配向膜を構成するポリイミドフィルムの引張弾性率および引張伸びである。
【0040】
本発明者らの実験によればポリイミドフィルムの機械的強度と配向膜の機械的強度には関連性がある。つまり、ポリイミドフィルムの引張弾性率および引張伸びがラビングによる配向膜の削れ傷と関連し、引張弾性率および引張伸びが共に大きい場合、いわゆるタフネス(粘り強さ)が大きい場合にラビング時の傷が生じないと考えられる。すなわち、本発明のワニスを用いて得られるフィルムAの引張弾性率(ヤング率)がT8型シルセスキオキサン誘導体を含有しない前記ワニスを用いて得られるフィルムBの引張弾性率(ヤング率)に対して101%〜150%の変化率であり、かつ、フィルムAの引張伸び(破断伸び)がフィルムBの引張伸び(破断伸び)に対して50〜100%の変化率であることを達成するワニスの場合、配向膜の機械的強度が最も優れている。
【0041】
したがって、配向膜にラビングによる削れ傷を生じさせないようにするためには、機械的強度の面から考えるとT8型シルセスキオキサン誘導体の含有量は引張弾性率および引張伸びが共に大きい数値を両立できる範囲が有用であり、特にポリマー成分全量100重量部に対して0.3〜1.0重量部の範囲が特に有用である。
【0042】
本発明のワニス中の、ポリマー成分は、ランダム共重合体またはブロック共重合体などの共重合体であってもよく、複数種のポリマー成分を併用してもよい。そして、該ポリマー成分の主成分は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸、このポリアミック酸の脱水反応などによって得られる可溶性ポリイミド、ジカルボン酸またはその誘導体、例えばジカルボン酸ジハライドとジアミンとを反応させて得られるポリアミド、該ポリアミドのアミド結合(CONH)の水素原子が他の基で置き換えられたもの、ならびにジアミンとテトラカルボン酸二無水物およびジカルボン酸またはその誘導体とを反応させて得られるポリアミドイミドなどであり、好ましく用いられる。
【0043】
上記のテトラカルボン酸二無水物の選択条件は、ジアミンと反応してポリアミック酸を生成することだけである。またジカルボン酸またはジカルボン酸ジハライドの選択条件は、ジアミンと反応してポリアミドを生成することだけである。これらの選択条件はそれぞれ他には何の制限もない。ジアミンについても同様に、テトラカルボン酸二無水物と反応してポリアミック酸を生成すること、およびジカルボン酸またはその誘導体と反応してポリアミドを生成することだけが選択条件であり、他には何の制限もない。また、これらのテトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸またはその誘導体およびジアミンのそれぞれ2つ以上を併用することについても、全く制限されない。
【0044】
上記のテトラカルボン酸類、ジカルボン酸類およびジアミンの具体例は、WO98/31725A1公報の5〜9ページ、WO99/33902A1公報の15〜31ページ、WO99/33923A1公報の16〜35ページ、WO99/34252A1公報の17〜36ページ、WO01/00732A1公報の15〜39ページ、WO01/14457A1公報の9〜27ページなどに記載されている。これらの記載例におけるジカルボン酸またはジカルボン酸無水物の替わりに、これらと同一の残基を有するジ酸ジハライドを用いることもできる。本発明で用いることができる有機酸類およびジアミンは、これらの記載例に限定されない。そして、本発明の目的が阻害されない限り、これらの記載例から任意に選択して用いることに問題はない。テトラカルボン酸類、ジカルボン酸類およびジアミンは、それぞれ2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
【0045】
テトラカルボン酸二無水物の好ましい例を以下に示す。
【0046】
Figure 2004341165
【0047】
Figure 2004341165
【0048】
Figure 2004341165
上記の式において、Meはメチルを示す。
【0049】
好ましいジアミンの例を以下に示す。なお、下記の具体例中におけるnは1〜20の整数である。また、Rは水素または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。さらに、シクロヘキシレンおよびフェニレンの任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルで置き換えられてもよい。
【0050】
Figure 2004341165
【0051】
Figure 2004341165
【0052】
Figure 2004341165
【0053】
Figure 2004341165
式34におけるBnはベンジルを示す。
【0054】
Figure 2004341165
【0055】
Figure 2004341165
【0056】
さらに、本発明で用いる上記のジアミンと併用することができるその他のジアミンは、シロキサン結合を有するシロキサン系ジアミンである。該シロキサン系ジアミンは特に限定されるものではないが、式(5)で表されるものが本発明において好ましく使用することができる。
【0057】
Figure 2004341165
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルである。また、Rはメチレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンである。xは1〜6の整数であり、yは1〜10の整数である。
【0058】
なお、前記のポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミドイミド、またはポリアミドなどの原料として、これらの反応末端を形成するために、モノアミノ化合物やジカルボン酸無水物を併用してもよい。ジカルボン酸無水物の例は、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ナジック酸などである。また、モノアミノ化合物の例は、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどである。
【0059】
本発明のワニス中のポリマ−成分の濃度は、特に限定されないが0.1〜40重量%であることが好ましい。ポリマ−成分の濃度が40重量%以下であると液晶配向膜形成用ワニスの粘度が最適となり、膜厚調整のためにワニスを希釈する必要があるときに、ワニスに対して溶剤を容易に混合できるため好ましい。スピンナー法や印刷法の場合には、膜厚を良好に保つために、通常、濃度を10重量%以下とすることが多い。その他の塗布方法、例えばディッピング法ではさらに低濃度とすることもあり得る。一方、ポリマー成分の濃度が0.1重量%以上であると、形成される配向膜の膜厚が最適となり易い。従って、ポリマー成分の濃度は、通常のスピンナー法や印刷法などでは0.1重量%以上、好ましくは0.5〜10重量%である。しかしながら、液晶配向膜形成用ワニスの塗布方法によっては、0.1重量%よりもさらに希薄な濃度で使用してもよい。
【0060】
本発明のワニスにおいて前記ポリマー成分と共に用いる溶剤は、ポリマー成分やT8型シルセスキオキサン誘導体を溶解する能力を持つことだけが選択条件であり、他に格別の制限はない。従って、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミドおよびポリアミドイミドの、それぞれの製造工程や用途方面で通常使用されている溶剤の中から、目的に応じた溶剤を適宜選択すればよい。これらの溶剤の例は、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミドおよびポリアミドイミドに対し親溶剤である非プロトン性極性有機溶剤、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシド、N,Nジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチルラクトンなどである。また、塗布性改善などを目的とした他の溶剤の例は、乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのジエチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルまたはフェニルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル、マロン酸ジエチルなどのマロン酸ジアルキル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのジプロピレングリコールモノアルキルエーテルまたはこれらのアセテート類などのエステル化合物系溶剤などである。また、化合物(1)に対し親溶剤である溶剤の例は、テトラヒドロフランなどのエーテル、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、メトキシメチルアルコールなどのアルコール、酢酸エチル、酢酸メチルなどの酢酸エステル、クロロホルム、アセトニトリル、ヘキサン、水などである。
【0061】
本発明のワニスには、配向膜のガラス基板への密着性をさらに改善するために、シラン系またはチタン系のカップリング剤を配合してもよい。シランカップリング剤の例は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどである。ポリジメチルシロキサンやポリジフェニルシロキサンなどのシリコーンオイルを配合してもよい。
【0062】
カップリング剤やシリコーンオイルの液晶配向膜形成用ワニスへの配合割合は特に限定されるものではない。好ましい配合割合は、本発明のワニスが含有するポリマー成分全量100重量部に対して、0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜3重量部である。但し、この範囲は、シランカップリング剤などが用いられる際の一般的な基準であり、本発明に特徴的なものではない。
【0063】
本発明のワニスには、上記のカップリング剤の他、必要に応じて他の添加剤を配合することができる。例えば、塗布性の向上、帯電防止性の向上などを望む場合には、それぞれの目的に応じた界面活性剤を配合してもよい。界面活性剤の例は、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などであり、これらを配向膜の特性を損なわない範囲において用いることができる。
【0064】
本発明のワニスを用いて配向膜を形成させた基板と、これと同一または異なる配向膜を形成させた基板とを対向配置し、その間に液晶を挟み込んで液晶挟持基板とすることができる。この液晶狭持基板を用い、公知の方法により、液晶狭持基板を有する液晶表示素子とすることができる。液晶表示素子の動作モードは、TN型、STN型、IPS型、VA型、OCB型、強誘電性型、または反強誘電性型であってもよい。配向膜により液晶分子の配列を制御し、液晶分子の配列状態を変化させて使用する液晶表示素子であれば、本発明のワニスを用いることができる。
【0065】
配向膜の形成は、液晶配向膜形成用ワニスを基板上へ塗布する工程と、これに続く焼成工程により行われる。基板としては、ガラス基板、プラスティック基板、またはフィルム状基板などを用いることができる。塗布の方法としてスピンナー法、印刷法、ディッピング法または滴下法などが一般に知られている。これらの方法は本発明においても同様に適用可能である。また、液晶配向膜形成用ワニスを焼成する方法として、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法やホットプレート上で加熱処理する方法などが一般に知られている。これらの方法も本発明において同様に適用可能である。また、加熱処理工程は一般に120〜300℃程度の温度下で行うことが好ましい。特にプラスティック基板を使用する場合は、基板の耐熱温度を考慮すると120〜160℃程度の低温度下で行うことが好ましい。
【0066】
本発明の配向膜をTN型、STN型、IPS型、またはOCB型の液晶表示素子の作製に用いる場合、共に用いる誘電率異方性が正の液晶組成物は特に制限はなく、各種の誘電率異方性が正の液晶組成物を用いることができる。好ましい液晶組成物の例は、特許3086228号公報、特許2635435号公報、特表平5−501735号公報、特開平8−157828号公報、特開平8−231960号公報、特開平9−241644号公報(EP 885272A1)、特開平9−302346号公報(EP 806466A1)、特開平8−199168号公報(EP 722998A1)、特開平9−235552号公報、特開平9−255956号公報、特開平9−241643号公報(EP 885271A1)、特開平10−204016号公報(EP 844229A1)、特開平10−204436号公報、特開平10−231482号公報、特開2000−087040公報、特開2001−48822公報などに開示されている。
【0067】
また、本発明の配向膜を、VA型の液晶表示素子の作製に用いる場合、共に用いる誘電率異方性が負の液晶組成物は特に制限はなく、各種の誘電率異方性が負の液晶組成物を用いることができる。好ましい液晶組成物の例は、特開昭57−114532号公報、特開平2−4725号公報、特開平4−224885号公報、特開平8−40953号公報、特開平8−104869号公報、特開平10−10168076号公報、特開平10−168453号公報、特開平10−236989号公報、特開平10−236990号公報、特開平10−236992号公報、特開平10−236993号公報、特開平10−236994号公報、特開平10−237000号公報、特開平10−237004号公報、特開平10−237024号公報、特開平10−237035号公報、特開平10−237075号公報、特開平10−237076号公報、特開平10−237448号公報(EP967261)、特開平10−287874号公報、特開平10−287875号公報、特開平10−291945号公報、特開平11−029581号公報、特開平11−080049号公報、特開2000−256307公報、特開2001−019965公報、特開2001−072626公報、特開2001−192657公報などに開示されている。
【0068】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0069】
実施例1〜3
(1)化合物(1)(式(6)においてRがイソブチル)は、ハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているAM0265(商品名):AminopropylIsobutyl−POSS(アミノプロピルイソブチル−POSS)を用いた。
(2)官能基(アミノ)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスA1〜A3の調製
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた200mlの四つ口フラスコに、上記(1)のアミノを官能基として有し、かつT8型骨格の有機基としてイソブチルを有する上記市販の化合物(1)(式(6)においてRがイソブチル)を、実施例1ではポリマー成分全量100重量部に対して1重量部になるように、0.06g加え、実施例2ではポリマー成分全量100重量部に対して3重量部になるように、0.18g加え、実施例3ではポリマー成分全量100重量部に対して10重量部になるように、0.6g加え、乾燥テトラヒドロフラン(以下、THFと略記する。)をそれぞれ3.00g入れ、乾燥窒素気流下で攪拌溶解した。次に4,4’−ジアミノジフェニルメタンをそれぞれ0.3215g、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ペンチル―トランス―シクロヘキシル)]シクロヘキサンをそれぞれ3.9101g、脱水N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記する。)をそれぞれ54.00g入れ、乾燥窒素気流下で攪拌溶解した。反応系の温度を5℃に保ちながらピロメリット酸二無水物(以下、PMDAと略記する。)を実施例1では1.7759g、実施例2では1.7908g、実施例3では1.8432gそれぞれ添加し、その後特に温度コントロールすることなく30時間反応させた。最後に、ブチルセロソルブ(以下、BCと略記する。)をそれぞれ40.00g加えて、ポリマー成分の濃度が6重量%のポリアミック酸ワニスを調製した。これら実施例1〜3で調製したワニスを液晶配向膜形成用ワニスA1〜A3とする。尚、本発明の実施例では、反応混合物の粘度をチェックしながら反応を行い、BCを添加後の液晶配向膜形成用ワニスの粘度が55〜65mPa・s(E型粘度計を使用、測定温度25℃)になった時点で反応を終了とし、低温にて保存した。
【0070】
式(6)
Figure 2004341165
【0071】
実施例4〜6
特願2002−228914明細書(発明の名称:官能基を有するPSQおよびその製造方法)に記載の方法で合成した式(7)の化合物を中間体として、次の化合物(1)の合成に用いた。THFを溶媒として乾燥窒素気流下、Karsted触媒(塩化白金酸と1、3−ジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体)を用い、アリルこはく酸無水物および式(7)の化合物を還流温度下、7時間反応させて後述の表1に記載のように官能基および有機基を変えた化合物(1)(式(8)の化合物)を合成した。得られた化合物(1)(式(8)の化合物)をそれぞれ用い、実施例4では4,4’−ジアミノジフェニルメタンを0.3226g、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ペンチル―トランス―シクロヘキシル)]シクロヘキサンを3.9232g、およびPMDAを1.7684g、実施例5では4,4’−ジアミノジフェニルメタンを0.3248g、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ペンチル―トランス―シクロヘキシル)]シクロヘキサンを3.9496g、およびPMDAを1.7684g、実施例6では4,4’−ジアミノジフェニルメタンを0.3323g、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ペンチル―トランス―シクロヘキシル)]シクロヘキサンを4.0420g、およびPMDAを1.7684g、それぞれ用いた以外は実施例1〜3に準拠して液晶配向膜形成用ワニスA4〜A6を調製した。
【0072】
式(7)
Figure 2004341165
【0073】
式(8)
Figure 2004341165
【0074】
実施例7〜9
<官能基(アミノ)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスB1〜B3の調製>
(1)化合物(1)(式(6)においてRがイソブチル)としてハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているAM0265(商品名):AminopropylIsobutyl−POSS(アミノプロピルイソブチル−POSS)を用い、ジアミンをそれぞれ、0.9742gの4,4’−ジアミノジフェニルエタン、および3.0240gの1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ヘプチル―シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサンに代え、実施例7ではPMDAを2.0094g、実施例8ではPMDAを2.0243g、実施例9ではPMDAを2.0767gとした以外は実施例1〜3に準拠して液晶配向膜形成用ワニスB1〜B3を調製した。
【0075】
実施例10〜12
後述の表1に記載の官能基および有機基を有する化合物(1)を、実施例4〜6に記載の方法に準拠して合成してそれぞれ用い、実施例10では4,4’−ジアミノジフェニルエタンを0.9771g、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ヘプチル―シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサンを3.0330g、およびPMDAを2.0019g、実施例11では4,4’−ジアミノジフェニルエタンを0.9829g、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ヘプチル―シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサンを3.0510g、およびPMDAを2.0019g、実施例12では4,4’−ジアミノジフェニルエタンを1.0032g、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェノキシ)フェニル]}−4−[2−(4−ヘプチル―シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサンを3.1141g、およびPMDAを2.0019gとした以外は実施例1〜3に準拠して液晶配向膜形成用ワニスB4〜B6を調製した。
【0076】
実施例13〜15
<官能基(アミノ)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスC1〜C3の調製>
実施例7〜9に記載した入手方法で入手したアミノを有する化合物(1)をそれぞれ用い、ジアミンをそれぞれ3.9891gの5−((4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)メチル―1,3―ジアミノベンゼンに代え、実施例13ではPMDAを2.0184g、実施例14ではPMDAを2.0333g、実施例15ではPMDAを2.0857gとした以外は実施例1〜3に準拠して液晶配向膜形成用ワニスC1〜C3を調製した。
【0077】
実施例16〜18
後述の表1に記載の官能基および有機基を有する化合物(1)を、実施例4〜6に記載の方法に準拠して合成してそれぞれ用い、ジアミンとして5−((4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)メチル―1,3―ジアミノベンゼンをそれぞれ用い、実施例16では5−((4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)メチル―1,3―ジアミノベンゼンを4.0001gおよびPMDAを2.0109g、実施例17では5−((4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)メチル―1,3―ジアミノベンゼンを4.0246gおよびPMDAを2.0109g、実施例18では5−((4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)メチル―1,3―ジアミノベンゼンを4.1074gおよびPMDAを2.0109gとした以外は実施例1〜3に準拠して液晶配向膜形成用ワニスC4〜C6を調製した。
【0078】
実施例19〜21
<官能基(アミノ)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD1〜D3の調製>
実施例7〜9に記載した入手方法で入手したアミノを有する化合物(1)をそれぞれ用い、ジアミンを、3.0164gの4,4’−ジアミノジフェニルメタンにそれぞれ代え、PMDAの代わりに実施例19では、2.9903gのシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、実施例20では、3.0038gのシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、実施例21では、3.0509gのシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を用いた以外は、実施例1〜3に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD1〜D3を調製した。
【0079】
実施例22〜24
後述の表1に記載の官能基および有機基を有する化合物(1)を、実施例4〜6に記載の方法に準拠して合成してそれぞれ用い、ジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルメタンをそれぞれ用い、実施例22では、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0218gおよびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836g、実施例23では、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0327gおよびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836g、実施例24では、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0706gおよびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとした以外は実施例1〜3に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD4〜D6を調製した。
【0080】
実施例25〜26
<官能基を有しない化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスE1、F1の調製>
がフェニル、Rが単結合およびXが水素である化合物(1)ならびにRがフェニル、RがプロピレンおよびXが水素である化合物(1)を、特願2002−228914明細書(発明の名称:官能基を有するPSQおよびその製造方法)に記載の方法で以下のとおり合成した。式(9)の化合物を中間体(Mはナトリウムを表す。)として用い、THFを溶媒とし、トリエチルアミンの存在下、乾燥窒素気流条件で、トリクロロシラン(実施例25)、n−プロピルトリクロロシラン(実施例26)をそれぞれ室温で1時間反応させ、純水を投入し生成した塩を除去すると共に、未反応物を加水分解させた。その後、有機相を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮後、アセトンで再結晶させることにより目的物をそれぞれ合成した。実施例25では、上記の方法で合成したRがフェニル、Rが単結合およびXが水素である化合物(1)を、実施例26では、上記の方法で合成したRがフェニル、RがプロピレンおよびXが水素である化合物(1)を、その含有量がポリマー成分全量100重量部に対して、それぞれ1重量部となるように用いる以外は実施例19に準拠して液晶配向膜形成用ワニスE1(実施例25)および液晶配向ワニスF1(実施例26)を調製した。
式(9)
Figure 2004341165
【0081】
比較例1〜4
乾燥THFおよび化合物(1)を使用しないこと以外は実施例1〜3に準拠して、化合物(1)を含有しない液晶配向膜形成用ワニスA0〜D0を調製した。
【0082】
【表1】
Figure 2004341165
【0083】
実施例27〜29
混合ワニスの調製−1(アミノを有する化合物(1)が含有されている2種類のワニスの混合例)
実施例19に準拠して得た液晶配向膜形成用ワニスD1を90重量%および実施例1に準拠して得た液晶配向膜形成用ワニスA1を10重量%となるように2種類のワニスを混合して、液晶配向膜形成用ワニスA1−D1を調製した(実施例27)。また、液晶配向膜形成用ワニスB1およびC1についても、液晶配向膜形成用ワニスD1に対する混合割合が重量比で1/9になるように、それぞれ液晶配向膜形成用ワニスD1と混合して、液晶配向膜形成用ワニスB1−D1(実施例28)および液晶配向膜形成用ワニスC1−D1(実施例29)を調製した。
【0084】
実施例30〜32
混合ワニスの調製−2(アミノを有する化合物(1)が一方のワニスのみに含有されている混合例)
比較例4に準拠して得た化合物(1)を含有しない液晶配向膜形成用ワニスD0を90重量%および実施例1に準拠して得た化合物(1)を含有する液晶配向膜形成用ワニスA1を10重量%となるように2種類のワニスを混合して、液晶配向膜形成用ワニスA1−D0を調製した(実施例30)。また、実施例7に準拠して得た液晶配向膜形成用ワニスB1および実施例13に準拠して得たC1についても、液晶配向膜形成用ワニスD0に対する混合割合が重量比で1/9になるように、それぞれ液晶配向膜形成用ワニスD0と混合して、液晶配向膜形成用ワニスB1−D0(実施例31)および液晶配向膜形成用ワニスC1−D0(実施例32)を調製した。
【0085】
実施例33〜35
混合ワニスの調製−3(アミノを有する化合物(1)が一方のワニスのみに含有されている混合例)
実施例19に準拠して得た化合物(1)を含有する液晶配向膜形成用ワニスD1を90重量%および比較例1に準拠して得た化合物(1)を含有しない液晶配向膜形成用ワニスA0を10重量%となるように2種類のワニスを混合して、液晶配向膜形成用ワニスA0−D1を調製した(実施例33)。また、比較例2に準拠して得た液晶配向膜形成用ワニスB0および比較例3に準拠して得たC0についても、液晶配向膜形成用ワニスD1に対する混合割合が重量比で1/9になるように、それぞれ液晶配向膜形成用ワニスD1と混合して、液晶配向膜形成用ワニスB0−D1(実施例34)および液晶配向膜形成用ワニスC0−D1(実施例35)を調製した。
【0086】
実施例36〜38
混合ワニスの調製−4(無水こはく酸基を有する化合物(1)が含有されている2種類のワニスの混合例)
実施例27〜29のアミノを有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD1を、無水こはく酸基を有する化合物(1)含有ワニスD4に代え、実施例27のA1をA4に代え,実施例28のB1をB4に代え、実施例29のC1をC4に代えて液晶配向膜形成用ワニスA4−D4(実施例36)、液晶配向膜形成用ワニスB4−D4(実施例37)および液晶配向膜形成用ワニスC4−D4(実施例38)を実施例27〜29に準拠して調製した。
【0087】
実施例39〜41
混合ワニスの調製−5(無水こはく酸基を有する化合物(1)が一方のワニスのみに含有されている混合例)
実施例30〜32のアミノを有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスA1を無水こはく酸基を有する化合物(1)含有ワニスA4に代え、アミノを有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスB1を無水こはく酸基を有する化合物(1)含有液晶ワニスB4およびC4にそれぞれ代えて、液晶配向膜形成用ワニスA4−D0(実施例39)、液晶配向膜形成用ワニスB4−D0(実施例40)および液晶配向膜形成用ワニスC4−D0(実施例41)を実施例30〜32に準拠して調製した。
【0088】
実施例42〜44
混合ワニスの調製−6(無水こはく酸基を有する化合物(1)が一方のワニスのみに含有されている混合例)
実施例36〜38の無水こはく酸基を有する化合物(1)含有ワニスA4、B4およびC4を化合物(1)を含有しない液晶配向膜形成用ワニスA0、B0およびC0にそれぞれ代える以外は実施例36〜38に準拠して混合ワニスA0−D4、B0−D4およびC0−D4を調製した。
【0089】
比較例5〜7
化合物(1)を含有しない混合ワニスの調製
液晶配向膜形成用ワニスD0を90重量%および液晶配向膜形成用ワニスA0を10重量%となるように2種類のワニスを混合して、液晶配向膜形成用ワニスA0−D0を調製した(比較例5)。また、液晶配向膜形成用ワニスB0およびC0についても、液晶配向膜形成用ワニスD0に対する混合割合が重量比で1/9になるように、それぞれ液晶配向膜形成用ワニスD0と混合して、液晶配向膜形成用ワニスB0−D0(比較例6)および液晶配向膜形成用ワニスC0−D0(比較例7)を調製した。
【0090】
【表2】
Figure 2004341165
【0091】
実施例45〜47
(液晶セルの作製−1)
実施例1において得られた液晶配向膜形成用ワニスA1、実施例2で得られた液晶配向膜形成用ワニスA2および実施例3で得られた液晶配向膜形成用ワニスA3をそれぞれNMP−BC混合溶剤(重量比1/1)で希釈して、ポリマー成分の濃度が3重量%となるように調整し塗布用液晶配向膜形成用ワニスとした。この希釈ワニスを透明電極付基板上にスピンナーにて塗布し、80℃にて約5分間予備焼成した。次いで、210℃にて30分間焼成して膜厚60nmの配向膜を形成し、その表面を全面にわたって、ラビングすることにより配向処理を行った基板を得た。これと同じ基板をもう1枚用意し、片方の基板の配向膜面上に20μmのギャップ材を散布し、もう一方の基板を、配向膜面が向き合うように重ねてからエポキシ硬化剤でシールして、ギャップ20μmのアンチパラレルセルを作成した。
このセルに下記に示す液晶組成物1を注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行い、ホモジニアス配向させたセルを作製した。このセルをクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板ではさみ、その中で回転したところ、ラビングにより配向膜に生じた傷による配向欠陥のない均一で明瞭な明暗が認められ、ラビングによって液晶分子が良好に配向していることが確認された。実施例45〜47の結果を表3に示した。
【0092】
液晶組成物1
Figure 2004341165
【0093】
実施例48〜56、63〜68
(液晶セルの作製−2)
実施例4〜12および19〜24において得られた液晶配向膜形成用ワニスA4〜A6、B1〜B6およびD1〜D6をそれぞれNMP−BC混合溶剤(重量比1/1)で希釈して、ポリマー成分の濃度が3重量%となるように調整し塗布用液晶配向膜形成用ワニスとし、実施例45〜47に準拠してセルを作製し、このセルをクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板ではさみ、その中で回転したところ、ラビングにより配向膜に生じた傷による配向欠陥のない均一で明瞭な明暗が認められ、ラビングによって液晶分子が良好に配向していることが確認された。実施例48〜56、63〜68の結果を表3、表4にそれぞれ示した。
【0094】
実施例57〜62
(液晶セルの作製−3)
実施例13〜18において得られた液晶配向膜形成用ワニスC1〜C6をそれぞれNMP−BC混合溶剤(重量比1/1)で希釈して、ポリマー成分の濃度が3重量%となるように調整し塗布用液晶配向膜形成用ワニスとし、下記に示す液晶組成物2を用いた以外は実施例45〜47に準拠してセルを作製し、このセルをクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板ではさみ、その中で回転したところ、ラビングにより配向膜に生じた傷による配向欠陥のない均一で明瞭な明暗が認められ、ラビングによって液晶分子が良好に配向していることが確認された。実施例57〜62の結果を表3に示した。
【0095】
液晶組成物2
Figure 2004341165
【0096】
実施例69〜75
<官能基(水酸基)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD7の調製>
化合物(1)として、ハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているAL0130(商品名):1,2−PropaneDiolIsobutyl−POSSを用いた。
(Rがイソブチル)
Figure 2004341165
ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0164g、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとして、ブチルセロソルブを添加する前にAL0130を0.0600g添加した以外は、実施例1に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD7を調製した。
【0097】
<官能基(エポキシ)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD8の調製>
化合物(1)として、ハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているEP0415(商品名):GlycidylCyclohexyl−POSSを用いた。
(Rがシクロヘキシル)
Figure 2004341165
ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0164g、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとして、ブチルセロソルブを添加する前にEP0415を0.0600g添加した以外は、実施例1に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD8を調製した。
【0098】
<官能基(アクリロイル)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD9の調製>
化合物(1)として、ハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているMA0699(商品名):AcryloCyclohexyl−POSSを用いた。
(Rがシクロヘキシル)
Figure 2004341165
ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0164g、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとして、ブチルセロソルブを添加する前にMA0699を0.0600g添加した以外は、実施例1に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD9を調製した。
【0099】
<官能基(メタクリロイル)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD10の調製>
化合物(1)として、ハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているMA0704(商品名):MethacrylCyclohexyl−POSSを用いた。
Figure 2004341165
(Rがシクロヘキシル)
ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0164g、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとして、ブチルセロソルブを添加する前にMA0704を0.0600g添加した以外は、実施例1に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD10を調製した。
【0100】
<官能基(シアノ)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD11の調製>
化合物(1)として、ハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているNI0904(商品名):CyanoethylIsobutyl−POSSを用いた。
(Rがイソブチル)
Figure 2004341165
ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0164g、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとして、ブチルセロソルブを添加する前にNI0904を0.0600g添加した以外は、実施例1に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD11を調製した。
【0101】
<官能基(メルカプト)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD12の調製>
化合物(1)として、ハイブリッドプラスティック(Hybrid Plastics)社より販売されているTH1545(商品名):MercaptopropylCyclohexyl−POSSを用いた。
(Rがシクロヘキシル)
Figure 2004341165
ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0164g、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとして、ブチルセロソルブを添加する前にTH1545を0.0600g添加した以外は、実施例1に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD12を調製した。
【0102】
<官能基(カルボキシル)を有する化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスD13の調製>
化合物(1)は、実施例4〜6に準拠して合成した。
(Rがフェニル)
Figure 2004341165
ジアミンとして、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを3.0164g、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を2.9836gとして、ブチルセロソルブを添加する前に化合物(1)を0.0600g添加した以外は、実施例1に準拠して液晶配向膜形成用ワニスD13を調製した。
【0103】
(液晶セルの作製−4)
得られた液晶配向膜形成用ワニスD7〜D13をそれぞれNMP−BC混合溶剤(重量比1/1)で希釈して、ポリマー成分の濃度が3重量%となるように調整し塗布用液晶配向膜形成用ワニスとし、実施例45〜47に準拠してセルを作製し、このセルをクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板ではさみ、その中で回転したところ、ラビングにより配向膜に生じた傷による配向欠陥のない均一で明瞭な明暗が認められ、ラビングによって液晶分子が良好に配向していることが確認された。実施例69〜75の結果を表4に示した。
【0104】
実施例76、77
(液晶セルの作製−5)
実施例25、26において得られた、官能基を有しない化合物(1)含有液晶配向膜形成用ワニスE1、F1をそれぞれNMP−BC混合溶剤(重量比1/1)で希釈して、ポリマー成分の濃度が3重量%となるように調整し塗布用液晶配向膜形成用ワニスとし、実施例45〜47に準拠してセルを作製し、ラビングによる傷、削れを確認した。実施例51とは異なり、ラビング方向に若干のスジ、傷が認められ、また配向性が若干乱れている箇所が部分的に観察されたが、液晶表示素子として充分使用に耐えるものであった。実施例76、77の結果を表4に示した。
【0105】
比較例8〜11
(液晶セルの作製−6)/化合物(1)を用いない例
比較例1〜4において得られた液晶配向膜形成用ワニスA0、B0、C0、D0をそれぞれ用いて実施例45〜47に準拠してセルを作製した。このセルをクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板ではさみ、その中で回転したところ、いずれの場合も、ラビング方向に顕著なスジ、傷が認められた。また配向性も乱れているところが観察された。比較例8〜11の結果を表3、表4に示した。
【0106】
【表3】
Figure 2004341165
【0107】
【表4】
Figure 2004341165
【0108】
実施例78〜85
(液晶セルの作製−7)
実施例78〜81では、焼成温度を変更し、ラビングによる削れについて検討した結果を示した。実施例1に準拠して塗布用の液晶配向膜形成用ワニスA1を調製し、実施例82〜85では実施例4に準拠して塗布用の液晶配向膜形成用ワニスA4を調製し、これを用いて表5に示す4種類の焼成温度(140℃、180℃、210℃、250℃)で30分間加熱処理を行った以外は実施例45〜47に準拠してセルを作製した。これらのセルをクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板ではさみ、その中で回転したところ、いずれの場合も、ラビングにより配向膜に生じた傷による配向欠陥のない均一で明瞭な明暗が認められ、ラビングによって液晶分子が良好に配向していることが確認された。これらの結果を表5に示した。
【0109】
比較例12〜15
(液晶セルの作製−8)
液晶配向膜形成用ワニスに化合物(1)を含有させないこと以外はそれぞれ実施例71〜78に準拠してセルを作製した。これらのセルをクロスニコル状態に配置した2枚の偏光板ではさみ、その中で回転したところ、いずれの場合も、ラビング方向に顕著なスジ、傷が認められた。また配向性も乱れているところが観察された。これらの結果を表5に示した。
【0110】
【表5】
Figure 2004341165
【0111】
実施例86〜109、比較例16〜18
(ラビングによる削れおよびプレチルト角)
以下に示した実施例では化合物(1)を含有する各種液晶配向膜形成用ワニスのラビングによる削れ、およびクリスタルローテーション法により測定したプレチルト角について検討した。その結果を表6および表7に示した。表6および表7から明らかなように、プレチルト角が1.1〜89.3度を示した液晶配向膜形成用ワニスにおいて、ラビング傷、削れに対する化合物(1)の効果が確認された。従って、TN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子、TFT型液晶表示素子、IPS型液晶表示素子、VA型液晶表示素子、OCB型液晶表示素子、強誘電性液晶表示素子、反強誘電性液晶表示素子など様々なタイプの液晶表示素子において本発明の効果が認められることが分かった。
【0112】
【表6】
Figure 2004341165
【0113】
【表7】
Figure 2004341165
【0114】
実施例110〜120、比較例19〜22
液晶配向膜形成用ワニスより得られるポリイミドフィルムの機械的特性
・ポリアミック酸ワニスの調製
ポリマー成分の濃度を20重量%とした以外は、実施例1に準拠してポリアミック酸ワニスA1#を調製した。
・硬化フィルムの作成
・ポリアミック酸ワニスA1#をPET(ポリエチレンテレフタレート)シート上にアプリケータ(50μm)でコートし、乾燥器に入れ、80℃で2時間、210℃で0.5時間、段階的に乾燥、硬化させた後、室温まで冷却し、硬化フィルムA1#(実施例110)を得た。
【0115】
・引張試験
得られた硬化フィルムA1#(フィルム幅10mm)を引張試験機((株)島津製作所製、小型卓上試験機、商品名:「EZTest―500N」)を用いて20℃の雰囲気下において10mm/分の引張速度で延伸し、引張弾性率を測定した。引張弾性率を応力が10MPaと30MPaの二点間を結ぶ直線の勾配から算出したところ、該フィルムの引張弾性率は1600MPaであり、引張伸びは35%であった。
実施例7、13、19、69〜75の材料系(ポリアミック酸ワニスB1#、C1#、D1#、D7#〜D13#)および比較例1〜4の材料系(A0#、B0#、C0#、D0#)についても上記ポリアミック酸ワニスA1#の調製法に準拠してそれぞれ調製し、同様の評価を行った(実施例111〜120、比較例19〜22)。その結果を表8に示した。表8によると、化合物(1)を含有することで削り傷が発生しない、配向膜に用いられるポリイミドのフィルムが得られた。得られたフィルムは、引張弾性率が化合物(1)を含有しないものに比べ相対的に大きくなり、かつ引張伸びがほとんど変化せず、結果的にタフネスが大きくなっていた。これらの結果から、本発明の効果が確認された。
【0116】
【表8】
Figure 2004341165
【0117】
【発明の効果】
T8型シルセスキオキサン誘導体を含有した本発明のワニスを使用することによって、ラビングによる摩擦力に対応するための機械的強度に優れた配向膜、ガラス基板との密着性に優れた配向膜が得られ、かつ、該液晶配向膜形成用ワニスは保存安定性にも優れている。該液晶配向膜形成用ワニスを用いた配向膜を使用することによって配向膜の機械的強度を向上させ、その結果、ラビング操作による配向膜上のスジや傷を防止することができるので、より高性能なTN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子、TFT型液晶表示素子、IPS型液晶表示素子、VA型液晶表示素子、OCB型液晶表示素子、強誘電性液晶表示素子、反強誘電性液晶表示素子を実現することができる。

Claims (8)

  1. ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドまたはこれらの2つ以上の混合物からなるポリマー成分および溶剤を含有する液晶配向膜形成用ワニスにおいて、さらに式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれらの混合物を含有することを特徴とする液晶配向膜形成用ワニス。
    式(1)
    Figure 2004341165
    式中、Rは独立に、アルキル、アルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアリールアルキル、または置換もしくは非置換のアリールアルケニルである。ただし、これらのアルキル、アルケニル、アリールアルキル中のアルキレン、およびアリールアルケニル中のアルケニレンにおいて、1つ以上の水素はフッ素で置き換えられていてもよく、1つ以上の−CH−は−O−で置き換えられていてもよい。Rは単結合またはアルキレンである。ただし、このアルキレン中の1つ以上の−CH−は、−O−、−NH−、−Si(CH−、炭素数2〜6のアルケニレン、または炭素数6〜10のアリーレンで置き換えられていてもよい。Xは水素または官能基である。
  2. 式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Rが炭素数1〜14のアルキルまたは炭素数6〜10の置換もしくは非置換のアリールである請求項1に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
  3. 式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Rが単結合または炭素数1〜10のアルキレンである請求項1に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
  4. 式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Xが水素である請求項1に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
  5. 式(1)で表されるT8型シルセスキオキサンにおいて、Xが酸無水物、エポキシ、カルボキシル、水酸基、アミノ、アミノフェニル、イソシアネート、シアノ、メルカプト、アミド、スルホニル、アクリロイル、またはメタクリロイルの官能基である請求項1に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
  6. T8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれらの混合物の含有量が、液晶配向膜形成用ワニス中のポリマー成分全量100重量部に対して、0.001〜10重量部の割合である請求項1に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向膜形成用ワニスが、該ワニスを用いて得られるフィルムAの引張弾性率(ヤング率)がT8型シルセスキオキサンの1つ以上、該シルセスキオキサンの重合体の1つ以上またはこれらの混合物を含有しない前記ワニスを用いて得られるフィルムBの引張弾性率(ヤング率)に対して101%〜150%の変化率であり、かつ、フィルムAの引張伸び(破断伸び)がフィルムBの引張伸び(破断伸び)に対して50〜100%の変化率であることを達成するワニスである請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向膜形成用ワニス。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶配向膜形成用ワニスを用いて形成される配向膜を有することを特徴とする液晶表示素子。
JP2003137030A 2003-05-15 2003-05-15 液晶配向膜形成用ワニスおよび液晶表示素子 Expired - Fee Related JP4196728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003137030A JP4196728B2 (ja) 2003-05-15 2003-05-15 液晶配向膜形成用ワニスおよび液晶表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003137030A JP4196728B2 (ja) 2003-05-15 2003-05-15 液晶配向膜形成用ワニスおよび液晶表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004341165A true JP2004341165A (ja) 2004-12-02
JP4196728B2 JP4196728B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=33526796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003137030A Expired - Fee Related JP4196728B2 (ja) 2003-05-15 2003-05-15 液晶配向膜形成用ワニスおよび液晶表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4196728B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006251794A (ja) * 2005-02-24 2006-09-21 Internatl Business Mach Corp <Ibm> フォトリソグラフィ・プロセス用のフォトレジスト・トップコート
JP2007161796A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Sekisui Chem Co Ltd 樹脂組成物、絶縁基板、成型体、及び電子機器
JP2008008935A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Seiko Epson Corp 配向膜、配向膜の形成方法、電子デバイス用基板、液晶パネルおよび電子機器
US7507450B2 (en) 2005-02-28 2009-03-24 Chisso Corporation Varnish for forming liquid crystal alignment layer and liquid crystal display element using the same
US7638175B2 (en) 2005-03-29 2009-12-29 Seiko Epson Corporation Alignment film, method of forming the alignment film, liquid crystal panel, and electronic equipment
JP2017095709A (ja) * 2015-11-23 2017-06-01 三星電子株式会社Samsung Electronics Co., Ltd. 有機無機ハイブリッドコポリマー製造用組成物
CN109073934A (zh) * 2016-02-03 2018-12-21 夏普株式会社 取向膜、聚合物、及液晶显示装置
CN109988312A (zh) * 2019-04-09 2019-07-09 深圳先进技术研究院 一种聚酰胺酸酯、制备方法以及负性聚酰亚胺组合物和应用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105837819B (zh) * 2016-05-25 2019-03-22 常州大学 一类同时含三氟甲基和低聚倍半硅氧烷结构杂化聚酰亚胺及其制备方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006251794A (ja) * 2005-02-24 2006-09-21 Internatl Business Mach Corp <Ibm> フォトリソグラフィ・プロセス用のフォトレジスト・トップコート
US7910290B2 (en) 2005-02-24 2011-03-22 International Business Machines Corporation Photoresist topcoat for a photolithographic process
US7901868B2 (en) 2005-02-24 2011-03-08 International Business Machines Corporation Photoresist topcoat for a photolithographic process
US7507450B2 (en) 2005-02-28 2009-03-24 Chisso Corporation Varnish for forming liquid crystal alignment layer and liquid crystal display element using the same
US7638175B2 (en) 2005-03-29 2009-12-29 Seiko Epson Corporation Alignment film, method of forming the alignment film, liquid crystal panel, and electronic equipment
JP2007161796A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Sekisui Chem Co Ltd 樹脂組成物、絶縁基板、成型体、及び電子機器
JP2008008935A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Seiko Epson Corp 配向膜、配向膜の形成方法、電子デバイス用基板、液晶パネルおよび電子機器
JP4702198B2 (ja) * 2006-06-27 2011-06-15 セイコーエプソン株式会社 配向膜、配向膜の形成方法、電子デバイス用基板、液晶パネルおよび電子機器
JP2017095709A (ja) * 2015-11-23 2017-06-01 三星電子株式会社Samsung Electronics Co., Ltd. 有機無機ハイブリッドコポリマー製造用組成物
CN109073934A (zh) * 2016-02-03 2018-12-21 夏普株式会社 取向膜、聚合物、及液晶显示装置
US20190049796A1 (en) * 2016-02-03 2019-02-14 Sharp Kabushiki Kaisha Oriented film, polymer, and liquid crystal display device
US10394083B2 (en) 2016-02-03 2019-08-27 Sharp Kabushiki Kaisha Oriented film, polymer, and liquid crystal display device
CN109988312A (zh) * 2019-04-09 2019-07-09 深圳先进技术研究院 一种聚酰胺酸酯、制备方法以及负性聚酰亚胺组合物和应用
CN109988312B (zh) * 2019-04-09 2023-04-11 深圳先进技术研究院 一种聚酰胺酸酯、制备方法以及负性聚酰亚胺组合物和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP4196728B2 (ja) 2008-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5771948B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
JP4645213B2 (ja) 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子
KR101351736B1 (ko) 액정 배향제 및 액정 표시 소자
KR101798375B1 (ko) 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
US8785567B2 (en) Liquid crystal alignment agent, film and display element
JP4013052B2 (ja) 液晶配向処理剤および液晶表示素子
CN105001881B (zh) 液晶取向剂、液晶取向膜以及液晶显示元件
JP6064997B2 (ja) ポリイミド系の液晶配向処理剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
KR20100047819A (ko) 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정표시소자
JP2004341030A (ja) 液晶配向剤ワニス、該ワニスを用いた配向膜および該配向膜を有する液晶表示素子
KR20100138787A (ko) 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
JP5751403B2 (ja) 液晶配向剤
JP4779339B2 (ja) 液晶配向剤およびそれを用いた液晶表示素子
KR102009543B1 (ko) 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
JP5071662B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP4196728B2 (ja) 液晶配向膜形成用ワニスおよび液晶表示素子
JP5633667B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP3642321B2 (ja) 液晶配向剤ワニスおよび液晶表示素子
TW201905039A (zh) 液晶配向劑、液晶配向膜及液晶顯示元件
KR101746043B1 (ko) 액정 배향제, 액체 배향막 및 액정 표시 소자
JP4281444B2 (ja) 液晶配向膜形成用ワニス、液晶配向膜および液晶表示素子
KR20240004616A (ko) 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
JP4222125B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
TW202239800A (zh) 聚合物組成物、液晶配向劑、樹脂膜、液晶配向膜、液晶顯示元件之製造方法以及液晶顯示元件
KR101909525B1 (ko) 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자, 중합체 및 화합물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080909

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080922

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees