JP2004341038A - 光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、遠隔操作装置にてAF制御とMF制御の切換えを行える切換え信号入力手段を設け、操作性を向上させることを目的とする。
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明では、フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御する焦点検出・合焦制御手段を有する光学装置において、
前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、前記光学装置外に配置された遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御にて制御するのかを切換える切換え信号入力手段を有する構成をとる。
【選択図】 図1
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明では、フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御する焦点検出・合焦制御手段を有する光学装置において、
前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、前記光学装置外に配置された遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御にて制御するのかを切換える切換え信号入力手段を有する構成をとる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動焦点検出・合焦制御(以降AF制御と称す)を行うテレビカメラ、ビデオカメラ、テレビレンズ、ビデオレンズなどに用いられる光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、民生用ビデオカメラ等の撮影装置においては、AF制御が必須となっているが、この種のAF制御としては、撮像信号中から被写体の鮮鋭度に応じた信号を抽出して評価し、光学系の焦点検出動作を行う自動焦点検出方式が主流となっている。
【0003】
このAF制御方式の動作例について第3図を用いて説明する。
【0004】
同図において、600はカメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを有しているカメラであり、102は後述するプロセス手段202から出力された映像信号から鮮鋭度評価値を抽出する評価値生成手段であり、103は評価値生成手段102で生成される鮮鋭度評価値が最大になるようにモータ制御信号を生成するAF駆動制御手段である。105はAF駆動制御手段103からの制御により動作するモータであり、106はモータ105の駆動によって光軸方向に移動するフォーカスレンズである。201はCCDであり、202はCCDの出力信号を加工し、NTSC信号などのフォーマットに整えるプロセス手段であり、203はプロセス手段202の出力である映像信号を記録媒体に記録し、また記録されている映像の再生を行う記録再生手段である。
【0005】
以上の構成において、フォーカスレンズ106を通った光束はCCD201の撮像面上に結像し、そしてCCD201で光電変換された後、サンプルホールドされてプロセス手段202に入力される。プロセス手段202では入力信号をNTSC信号などの映像フォーマットに加工し、評価値生成手段102および記録再生手段203に出力する。評価値生成手段102に出力された映像信号は評価値生成手段102にてフィルタ処理などにより映像の周波数成分に関係した鮮鋭度評価値を映像信号の垂直同期周期単位で生成し、鮮鋭度評価値をAF駆動制御手段103に出力する。AF駆動制御手段103では、モータ105を駆動させながら、鮮鋭度評価値を垂直同期周期単位で順次比較しながら、鮮鋭度評価値が最大値となる位置にフォーカスレンズ106を移動させるようなモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させフォーカスレンズ106を合焦点に移動させる。記録再生手段203はプロセス手段202の出力を記録媒体に記録し、また記録されている映像の再生を行う。
【0006】
このようなAF動作の駆動例を述べる。先ず合焦点が現在のフォーカスレンズ106の位置に対して遠距離側にいるか、近距離側にいるかの判定即ち駆動方向判定を、フォーカスレンズ106を微少量移動させ、その状態における鮮鋭度評価値の変化により判定する。その後、駆動方向判定の結果に従い鮮鋭度評価値のピーク値を検出するためにフォーカスレンズ106をある速度で移動させる。これを山登り判定と称す。ピーク値を越えた後フォーカスレンズ106の移動方向を反転させ、微少量単位で移動させて鮮鋭度評価値が最大になるようにフォーカスレンズ106を導く。これを頂上判定と称す。頂上判定後、鮮鋭度評価値を読み取りながら頂上判定終了直後の値と比較し、値が変動した際にAF動作を再起動する。
【0007】
なお、このような交換レンズ構成をとるカメラシステムのビデオAF動作は特許文献1に詳細に説明されている。
【0008】
また、監視やブライダル撮影などに用いられる遠隔操作用途のテレビカメラ、ビデオカメラ、テレビレンズ、ビデオレンズなどの製品群(以降、遠隔システムと称す)がある。この遠隔システムには、AF制御は搭載されておらず、遠隔操作可能なリモートコントロールユニットに搭載されているスイッチやボリュームなどを操作者が操作し、ズーム、アイリス、フォーカスを遠隔制御する構成となっている。
【0009】
そして、この遠隔システムにおいては、リモートコントロールユニットとカメラ間の電気インターフェイスが確立しており、ピン数は12ピンで、ズーム、アイリス、フォーカスの各指令信号、各制御モード信号(速度制御と位置制御の切換え)、電源、グラウンドなどがアサインされており、既に空いているピンは存在しない。
【0010】
この遠隔システムの動作例について図7を用いて説明する。
【0011】
同図において、201〜203、105、106については前述したため、説明は省略する。
【0012】
100は交換レンズタイプのレンズユニットであり、200はカメラユニットであり、400は遠隔にてレンズユニット100内の図示していないズームレンズ部、アイリス部、フォーカスレンズ106を制御するための指令信号および図示していないズームレンズ部、アイリス部、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるための切換え信号をレンズユニット100に供給するリモートコントロールユニット、500はレンズユニット100とリモートコントロールユニット400を接続するリモコンケーブルである。
【0013】
レンズユニット100においては、107はリモートコントロールユニット400からの指令信号、切換え信号をレンズユニット100に入力するためのリモコン入力端子、109はリモートコントロールユニット400からのマニュアルフォーカス指令信号(以降、MF指令信号と称す)からモータ105を駆動するモータ制御信号を生成するMF駆動制御手段、114はS/P切換え信号入力手段402から出力されるS/P切換え信号により、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを指示するS/P切換え指示信号をMF駆動制御手段に出力するS/P切換え信号判定手段である。
【0014】
リモートコントロールユニット400においては、401はスイッチやボリュームなどにより構成されるMF指令信号を生成するMF指令信号生成手段、402はフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号入力手段、403はリモートコントロールユニット400からのMF指令信号、S/P切換え信号をレンズユニット100に出力するリモコン出力端子である。
【0015】
以上の構成において、MF指令信号生成手段401の操作に伴い、MF指令信号生成手段401からその操作に比例したMF指令信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介してMF駆動制御手段109に入力される。また、S/P切換え信号入力手段402にてフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介してS/P切換え信号判定手段114に入力される。S/P切換え信号判定手段114では、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを判定し、その判定結果をS/P切換え指示信号として、MF駆動制御手段109に出力する。MF駆動制御手段109では、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させフォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させフォーカスレンズ106を移動させる。
【0016】
【特許文献1】
特開平9−065184号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例によると、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、レンズユニットをAF制御対応のものに交換するだけでは、レンズユニットの遠隔操作を可能とするリモートコントロールユニット側に、フォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置できない。
【0018】
また、遠隔システムにおいては、リモートコントロールユニットとレンズユニット間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しないため、フォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、リモートコントロールユニットからのMF制御にて駆動するのかを切換え信号を電気インターフェイスにアサインできず、リモートコントロールユニット側にフォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置できない。
【0019】
このような問題を鑑みて、本願の目的は、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、レンズユニットをAF制御対応のものに交換するだけで、レンズユニットの遠隔操作を可能とするリモートコントロールユニット側に、フォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置することを可能とし、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、遠隔操作ユニットにフォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、更にAF制御時にMF制御を行うことが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御する焦点検出・合焦制御手段を有する光学装置において、
前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、前記光学装置外に配置された遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御にて制御するのかを切換える切換え信号入力手段を有する構成をとる。
【0021】
遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作装置と光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
以下に図面により本発明の第1の実施例の説明を行う。
【0023】
本発明の第1の実施例を実施した撮影装置の構成を図1に示す。
【0024】
同図において、100は交換レンズタイプのレンズユニットであり、200はカメラユニットであり、300は映像用同軸ケーブルであり、400は遠隔にてレンズユニット100内の図示していないズームレンズ部、アイリス部、そしてフォーカスレンズ106を制御するための指令信号および図示していないズームレンズ部、アイリス部、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるための切換え信号をレンズユニット100に供給するリモートコントロールユニット、500はリモートコントロールユニット400とレンズユニット100を接続するリモコンケーブルである。
【0025】
レンズユニット100において、101は映像用同軸ケーブル300を介して映像信号を入力する映像入力端子、102は映像入力端子101から入力された映像信号から鮮鋭度評価値を抽出する評価値生成手段、103は評価値生成手段102で生成される鮮鋭度評価値が最大になるようにモータ制御信号を生成するAF駆動制御手段である。104は後述する切換え信号判定手段108に制御され、後述するモータ105を駆動するモータ制御信号をAF駆動制御手段103からのモータ制御信号で駆動するのか、後述するMF駆動制御手段109からのモータ制御信号で駆動するのかを切換えるAF/MF切換え手段、105はAF駆動制御手段103もしくは後述するMF駆動制御手段109からのモータ制御信号により動作するモータ、106はモータ105の駆動によって光軸方向に移動するフォーカスレンズである。107はリモートコントロールユニット400からのMF指令信号、S/P切換え信号をレンズユニット100に入力するためのリモコン入力端子、108は後述する強制AF制御設定手段110からの信号がAF制御であるのか、MF制御であるのか、またMF制御である場合フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを判定し、後述するMF駆動制御手段109にはフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを指示するS/P切換え指示信号を出力し、更にフォーカスレンズ106をAF制御、MF制御のどちらで制御を行うのかによって、AF/MF切換え手段104を切換える切換え信号判定手段、109は切換え信号判定手段108からのS/P切換え指示信号によりフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらかで、MF指令信号からモータ105を駆動するモータ制御信号を生成するMF駆動制御手段、110はフォーカスレンズ106の制御をAF制御、MF制御のどちらで行うかを設定するAF/MF制御設定手段、111はAF/MF制御設定手段110の設定状態を表示するAF/MF制御設定状態表示手段である。
【0026】
カメラ200において、201はCCD、202はCCDの出力信号を加工し、NTSC信号などのフォーマットに整えるプロセス手段、203はプロセス手段202の出力である映像信号を記録媒体に記録し、また記録されている映像の再生を行う記録再生手段である。204はプロセス手段202及び記録再生手段203の映像信号出力の一方を選択して出力するところの出力切換え手段、205は出力切換え手段204の出力である映像信号を出力する映像出力端子である。
【0027】
リモートコントロールユニット400においては、401はスイッチやボリュームなどにより構成されMF指令信号を生成するMF指令信号生成手段、402はフォーカスレンズ106がMF制御の時に速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号入力手段、403はリモートコントロールユニット400からMF指令信号、S/P切換え信号をレンズユニット100に出力するリモコン出力端子である。
【0028】
以上の構成において、初めにAF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定である場合の動作について説明する。
【0029】
フォーカスレンズ106を通った光束はCCD201の撮像面上に結像し、そしてCCD201で光電変換された後、サンプルホールドされてプロセス手段202に入力される。プロセス手段202では入力信号をNTSC信号などの映像フォーマットに加工し、出力切換え手段204および記録再生手段203に出力する。録画状態時には、出力切換え手段204ではプロセス手段202の出力を映像出力端子205に出力し、そして記録再生手段203はプロセス手段202の出力を記録媒体に記録する。また、再生状態時であれば、記録再生手段203は記録媒体に記録されている映像信号を再生し、映像信号が安定して再生されたときに出力切換え手段204は記録再生手段203の映像信号を映像出力端子205に出力する。
【0030】
レンズ100の映像入力端101には映像用同軸ケーブル300を介してカメラ200の映像出力端子205からの映像信号が入力される。映像入力端子101に入力された映像信号は評価値生成手段102にてフィルタ処理などにより映像の周波数成分に関係した鮮鋭度評価値を映像信号の垂直同期周期単位で生成し、鮮鋭度評価値をAF駆動制御手段103に出力する。
【0031】
一方、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定になっているため、Vref3が切換え信号判定手段108に入力され、AF/MF制御設定状態表示手段111はAF制御を表示する。切換え信号判定手段108ではAF/MF制御設定手段110からの信号がVref3であるため、フォーカスレンズ106の制御をAF制御とするようにAF/MF切換え手段104をA側に切換える。これにより、AF駆動制御手段103からのモータ制御信号によりモータ105が駆動され、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0032】
次に、AF/MF制御設定手段110によりフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっている場合の動作について説明する。
【0033】
リモートコントロールユニット400のスイッチやボリュームなどにより構成されるMF指令信号生成手段401の操作に伴い、MF指令信号生成手段401からその操作に比例したMF指令信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して、MF駆動制御手段109に入力される。
【0034】
一方、S/P切換え信号入力手段402にてフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号が、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して切換え信号判定手段108に入力される。また、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっているため、Vref3は切換え信号判定手段108に入力されず、AF/MF制御設定状態表示手段111はMF制御を表示する。切換え信号判定手段108ではAF/MF制御設定手段110からVref3が入力されないため、フォーカスレンズ106の制御をMF制御とするようにAF/MF切換え手段104をB側に切換え、入力されたS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を速度制御とするS/P切換え指示信号を出力し、また、入力されたS/P切換え信号がVref2であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を位置制御とするS/P切換え指示信号を出力する。MF駆動制御手段では、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0035】
本提案では、カメラユニットに着脱可能な交換式レンズを用いて説明を行ったが、カメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを備えた一体型カメラユニットに適用しても良い。
【0036】
このような構成をとることにより、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0037】
(第2の実施例)
第1の実施例では、AF/MF制御設定手段の設定によりフォーカスレンズの制御をAF制御、MF制御のどちらで行うのかを切換えたが、AF/MF制御設定手段の設定がフォーカスレンズの制御をAF制御にて行う設定であっても、MF指令信号生成手段が操作された場合にはフォーカスレンズの制御をMF制御に切換える指令/切換え信号判定手段を設けた構成とする光学装置を第2の実施例として以下に説明する。
【0038】
以下に図面により本発明の第2の実施例の説明を行う。
【0039】
本発明の第2の実施例を実施した光学装置の構成を図2に示す。
【0040】
同図において、100〜107、109、110、200〜205、300、400〜403、500については前述したため、説明は省略する。
【0041】
112はAF/MF制御設定手段110からの信号がAF制御であるのか、MF制御であるのか、AF制御である場合MF指令信号生成手段401が操作されたか否か、またMF制御である場合フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを判定し、後述するMF駆動制御手段109にはフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを指示するS/P切換え指示信号を出力し、更にフォーカスレンズ106をAF制御、MF制御のどちらで制御を行うのかによって、AF/MF切換え手段104を切換える指令/切換え信号判定手段、113はフォーカスレンズの制御がAF制御、MF制御のどちらで行われているのかを表示するAF/MF制御状態表示手段である。
【0042】
以上の構成において、初めにAF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定で、かつMF指令信号生成手段401が操作されていない場合の動作について説明する。
【0043】
フォーカスレンズ106を通った光束はCCD201の撮像面上に結像し、そしてCCD201で光電変換された後、サンプルホールドされてプロセス手段202に入力される。プロセス手段202では入力信号をNTSC信号などの映像フォーマットに加工し、出力切換え手段204および記録再生手段203に出力する。録画状態時には、出力切換え手段204ではプロセス手段202の出力を映像出力端子205に出力し、そして記録再生手段203はプロセス手段202の出力を記録媒体に記録する。また、再生状態時であれば、記録再生手段203は記録媒体に記録されている映像信号を再生し、映像信号が安定して再生されたときに出力切換え手段204は記録再生手段203の映像信号を映像出力端子205に出力する。
【0044】
レンズ100の映像入力端101には映像用同軸ケーブル300を介してカメラ200の映像出力端子205からの映像信号が入力される。映像入力端子101に入力された映像信号は評価値生成手段102にてフィルタ処理などにより映像の周波数成分に関係した鮮鋭度評価値を映像信号の垂直同期周期単位で生成し、鮮鋭度評価値をAF駆動制御手段103に出力する。
【0045】
一方、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定になっているため、Vref3が指令/切換え信号判定手段112に入力される。指令/切換え信号判定手段112ではAF/MF制御設定手段110からの信号がVref3であるため、フォーカスレンズ106の制御をAF制御とするようにAF/MF切換え手段104をA側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113にAF制御を表示する。これにより、AF駆動制御手段103からのモータ制御信号によりモータ105が駆動され、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0046】
また、上記の状態で、MF指令信号生成手段401が操作された場合の動作について説明する。
【0047】
フォーカスレンズ106の制御をAF制御にて行っている場合に、MF指令信号生成手段401が操作された際には、MF指令信号生成手段401からのMF指令信号が変化したと指令/切換え信号判定手段112が判定し、AF/MF切換え手段104をB側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113にMF制御を表示する。同時に指令/切換え信号判定手段112では、S/P切換え信号入力手段402からリモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して入力されるS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行い、S/P切換え信号がVref2であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行うS/P切換え指示信号をMF駆動制御手段109に出力する。MF駆動制御手段109では、S/P切換え指示信号がフォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号がフォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0048】
最後に、AF/MF制御設定手段110によりフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっている場合の動作について説明する。
【0049】
リモートコントロールユニット400のスイッチやボリュームなどにより構成されるMF指令信号生成手段401の操作に伴い、MF指令信号生成手段401からその操作に比例したMF指令信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して、MF駆動制御手段109に入力される。
【0050】
一方、S/P切換え信号入力手段402にてフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号が、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して指令/切換え信号判定手段112に入力される。また、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっているため、Vref3は切換え信号判定手段108に入力されない。切換え信号判定手段108ではAF/MF制御設定手段110からVref3が入力されないため、フォーカスレンズ106の制御をMF制御とするようにAF/MF切換え手段104をB側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113はMF制御を表示し、入力されたS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を速度制御とするS/P切換え指示信号を出力し、また、入力されたS/P切換え信号がVref2であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を位置制御とするS/P切換え指示信号を出力する。MF駆動制御手段では、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0051】
本提案では、カメラユニットに着脱可能な交換式レンズを用いて説明を行ったが、カメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを備えた一体型カメラユニットに適用しても良い。
【0052】
本実施例では、AF/MF状態表示手段113は、フォーカスレンズ106の制御がAF制御、MF制御のどちらで行われているのかを表示するものとしたが、AF/MF制御設定手段110がAF制御、MF制御のどちらに設定されているのかを表示するものとしても良い。
【0053】
このような構成をとることにより、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、また、AF制御時にMF制御を行うことが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0054】
(第3の実施例)
第2の実施例では、AF/MF制御設定手段の設定がフォーカスレンズの制御をAF制御にて行う設定であっても、MF指令信号生成手段が操作された場合には、S/P切換え信号入力手段の設定により、フォーカスレンズの制御をMF制御に切換えたが、AF/MF制御設定手段の設定がフォーカスレンズの制御をAF制御にて行う設定であっても、MF指令信号生成手段が操作された場合には、S/P切換え信号入力手段の設定がフォーカスレンズの制御を速度制御で行う設定である場合のみ、フォーカスレンズの制御をMF制御に切換える構成とする光学装置を第3の実施例として以下に説明する。
【0055】
以下に図面により本発明の第3の実施例の説明を行う。
【0056】
本発明の第3の実施例を実施した光学装置の構成を図2に示す。
【0057】
同図において、100〜107、109、110、112、113、200〜205、300、400〜403、500については前述したため、説明は省略する。
【0058】
また、AF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定で、かつMF指令信号生成手段401が操作されていない場合の動作、およびAF/MF制御設定手段110によりフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっている場合の動作についても第2の実施例に説明したため、省略する。
【0059】
以上の構成において、AF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定で、MF指令信号生成手段401が操作された場合の動作について説明する。
【0060】
フォーカスレンズ106の制御をAF制御にて行っている場合に、MF指令信号生成手段401が操作された際には、MF指令信号生成手段401からのMF指令信号が変化し、かつS/P切換え信号入力手段402からのS/P切換え信号がVref1であると指令/切換え信号判定手段112が判定した場合にAF/MF切換え手段104をB側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113にMF制御を表示する。S/P切換え信号入力手段402からのS/P切換え信号がVref3である場合や、MF指令信号生成手段401が操作されていない場合には、AF/MF切換え手段104はA側となる。同時に指令/切換え信号判定手段112では、S/P切換え信号入力手段402からリモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して入力されるS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行い、S/P切換え指示信号をMF駆動制御手段109に出力する。MF駆動制御手段109では、S/P切換え指示信号がフォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。この場合、フォーカスレンズ106の制御をMF制御にて行っているため、AF/MF制御状態表示手段113はMF制御を表示している。
【0061】
本提案では、カメラユニットに着脱可能な交換式レンズを用いて説明を行ったが、カメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを備えた一体型カメラユニットに適用しても良い。
【0062】
本実施例では、AF/MF状態表示手段113は、フォーカスレンズ106の制御がAF制御、MF制御のどちらで行われているのかを表示するものとしたが、AF/MF制御設定手段110がAF制御、MF制御のどちらに設定されているのかを表示するものとしても良い。
【0063】
このような構成をとることにより、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、また、AF制御時にMF制御を行うことが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0064】
[本発明の実施態様]
本発明の様々な例と実施形態が示され説明されたが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるのではなく、本願特許請求の範囲に全て述べられた様々の修正と変更に及ぶことが理解されるであろう。
【0065】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0066】
[実施態様1]フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御する焦点検出・合焦制御手段を備えた光学装置と、
前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、遠隔指令制御にて制御するのかを切換える第1の切換え信号入力手段と、速度制御にて前記フォーカスレンズをマニュアル操作するのか、位置制御にて前記フォーカスレンズをマニュアル操作するのか切換える第2の切換え信号入力手段とを備えた遠隔操作装置、とを備えた撮影装置において、
第1の切換え信号入力手段からの出力と第2の切換え信号入力手段からの出力を多重する切換え信号多重手段を設けたことを特徴とする撮影装置。
【0067】
[実施態様2]第1の切換え信号入力手段は、前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、遠隔指令制御にて制御するのかをモーメンタリ作動で切換える実施態様1記載の撮影装置。
【0068】
[実施態様3]前記フォーカスレンズを駆動する制御信号を前記自動焦点検出・合焦制御手段からの制御信号で駆動するのか、前記遠隔操作装置な内の遠隔指令制御手段からの制御信号で駆動するのかを切換える第1の切換え判定手段を設けたことを特徴とする実施態様1又は2記載の撮影装置。
【0069】
[実施態様4]前記フォーカスレンズが自動焦点検出・合焦制御であった場合、前記遠隔指令制御手段にて遠隔指令制御が行われたか否かを判定し、前記遠隔指令制御が行われていると判定された場合には、前記フォーカスレンズを駆動する制御信号を前記遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御で駆動することを特徴とする実施態様3の撮影装置。
【0070】
[実施態様5]前記フォーカスレンズが自動焦点検出・合焦制御であった場合、前記遠隔指令制御手段にて遠隔指令制御が行われたか否かを判定し、前記遠隔指令制御が行われていると判定された場合には、前記フォーカスレンズを駆動する制御信号を前記遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御で、かつ前記自動焦点検出・合焦制御に設定される以前の制御モードにて駆動する実施態様4の撮影装置。
【0071】
[実施態様6]第1の切換え信号入力手段の設定状態なのか第2の切換え信号入力手段の設定状態なのかを表示する状態表示手段を設けた実施態様1〜5のいづれか一項記載の撮影装置。
【0072】
[実施態様7]前記自動焦点検出・合焦制御手段は、映像入力手段に入力された前記映像信号から映像の鮮鋭度を示す鮮鋭度評価値を生成する評価値生成手段で生成される鮮鋭度評価値が最大になるようにモータ制御信号を生成する実施態様1〜6のいづれか一項記載の撮影装置。
【0073】
[実施態様8]実施態様1〜7記載の光学装置は、カメラ本体に着脱可能なレンズ装置である撮影装置。
【0074】
【発明の効果】
即ち、本発明によれば、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作装置と光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック図
【図2】本発明の第2、第3実施例のブロック図
【図3】従来例のブロック図
【図4】従来例のブロック図
【符号の説明】
100 レンズユニット
101 映像入力端子
102 評価値生成手段
103 AF駆動制御手段
104 AF/MF切換え手段
105 モータ
106 フォーカスレンズ
107 リモコン入力端子
108 切換え信号判定手段
109 MF駆動制御手段
11 AF/MF制御設定手段
111 AF/MF制御設定状態表示手段
112 指令/切換え信号判定手段
113 AF/MF制御状態表示手段
114 S/P切換え信号判定手段
200 カメラユニット
201 CCD
202 プロセス手段
203 記録再生手段
204 出力切換え手段
205 映像出力端子
300 映像用同軸ケーブル
400 リモートコントロールユニット
401 MF指令信号生成手段
402 S/P切換え信号入力手段
403 リモコン出力端子
500 リモコンケーブル
600 カメラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動焦点検出・合焦制御(以降AF制御と称す)を行うテレビカメラ、ビデオカメラ、テレビレンズ、ビデオレンズなどに用いられる光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、民生用ビデオカメラ等の撮影装置においては、AF制御が必須となっているが、この種のAF制御としては、撮像信号中から被写体の鮮鋭度に応じた信号を抽出して評価し、光学系の焦点検出動作を行う自動焦点検出方式が主流となっている。
【0003】
このAF制御方式の動作例について第3図を用いて説明する。
【0004】
同図において、600はカメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを有しているカメラであり、102は後述するプロセス手段202から出力された映像信号から鮮鋭度評価値を抽出する評価値生成手段であり、103は評価値生成手段102で生成される鮮鋭度評価値が最大になるようにモータ制御信号を生成するAF駆動制御手段である。105はAF駆動制御手段103からの制御により動作するモータであり、106はモータ105の駆動によって光軸方向に移動するフォーカスレンズである。201はCCDであり、202はCCDの出力信号を加工し、NTSC信号などのフォーマットに整えるプロセス手段であり、203はプロセス手段202の出力である映像信号を記録媒体に記録し、また記録されている映像の再生を行う記録再生手段である。
【0005】
以上の構成において、フォーカスレンズ106を通った光束はCCD201の撮像面上に結像し、そしてCCD201で光電変換された後、サンプルホールドされてプロセス手段202に入力される。プロセス手段202では入力信号をNTSC信号などの映像フォーマットに加工し、評価値生成手段102および記録再生手段203に出力する。評価値生成手段102に出力された映像信号は評価値生成手段102にてフィルタ処理などにより映像の周波数成分に関係した鮮鋭度評価値を映像信号の垂直同期周期単位で生成し、鮮鋭度評価値をAF駆動制御手段103に出力する。AF駆動制御手段103では、モータ105を駆動させながら、鮮鋭度評価値を垂直同期周期単位で順次比較しながら、鮮鋭度評価値が最大値となる位置にフォーカスレンズ106を移動させるようなモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させフォーカスレンズ106を合焦点に移動させる。記録再生手段203はプロセス手段202の出力を記録媒体に記録し、また記録されている映像の再生を行う。
【0006】
このようなAF動作の駆動例を述べる。先ず合焦点が現在のフォーカスレンズ106の位置に対して遠距離側にいるか、近距離側にいるかの判定即ち駆動方向判定を、フォーカスレンズ106を微少量移動させ、その状態における鮮鋭度評価値の変化により判定する。その後、駆動方向判定の結果に従い鮮鋭度評価値のピーク値を検出するためにフォーカスレンズ106をある速度で移動させる。これを山登り判定と称す。ピーク値を越えた後フォーカスレンズ106の移動方向を反転させ、微少量単位で移動させて鮮鋭度評価値が最大になるようにフォーカスレンズ106を導く。これを頂上判定と称す。頂上判定後、鮮鋭度評価値を読み取りながら頂上判定終了直後の値と比較し、値が変動した際にAF動作を再起動する。
【0007】
なお、このような交換レンズ構成をとるカメラシステムのビデオAF動作は特許文献1に詳細に説明されている。
【0008】
また、監視やブライダル撮影などに用いられる遠隔操作用途のテレビカメラ、ビデオカメラ、テレビレンズ、ビデオレンズなどの製品群(以降、遠隔システムと称す)がある。この遠隔システムには、AF制御は搭載されておらず、遠隔操作可能なリモートコントロールユニットに搭載されているスイッチやボリュームなどを操作者が操作し、ズーム、アイリス、フォーカスを遠隔制御する構成となっている。
【0009】
そして、この遠隔システムにおいては、リモートコントロールユニットとカメラ間の電気インターフェイスが確立しており、ピン数は12ピンで、ズーム、アイリス、フォーカスの各指令信号、各制御モード信号(速度制御と位置制御の切換え)、電源、グラウンドなどがアサインされており、既に空いているピンは存在しない。
【0010】
この遠隔システムの動作例について図7を用いて説明する。
【0011】
同図において、201〜203、105、106については前述したため、説明は省略する。
【0012】
100は交換レンズタイプのレンズユニットであり、200はカメラユニットであり、400は遠隔にてレンズユニット100内の図示していないズームレンズ部、アイリス部、フォーカスレンズ106を制御するための指令信号および図示していないズームレンズ部、アイリス部、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるための切換え信号をレンズユニット100に供給するリモートコントロールユニット、500はレンズユニット100とリモートコントロールユニット400を接続するリモコンケーブルである。
【0013】
レンズユニット100においては、107はリモートコントロールユニット400からの指令信号、切換え信号をレンズユニット100に入力するためのリモコン入力端子、109はリモートコントロールユニット400からのマニュアルフォーカス指令信号(以降、MF指令信号と称す)からモータ105を駆動するモータ制御信号を生成するMF駆動制御手段、114はS/P切換え信号入力手段402から出力されるS/P切換え信号により、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを指示するS/P切換え指示信号をMF駆動制御手段に出力するS/P切換え信号判定手段である。
【0014】
リモートコントロールユニット400においては、401はスイッチやボリュームなどにより構成されるMF指令信号を生成するMF指令信号生成手段、402はフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号入力手段、403はリモートコントロールユニット400からのMF指令信号、S/P切換え信号をレンズユニット100に出力するリモコン出力端子である。
【0015】
以上の構成において、MF指令信号生成手段401の操作に伴い、MF指令信号生成手段401からその操作に比例したMF指令信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介してMF駆動制御手段109に入力される。また、S/P切換え信号入力手段402にてフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介してS/P切換え信号判定手段114に入力される。S/P切換え信号判定手段114では、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを判定し、その判定結果をS/P切換え指示信号として、MF駆動制御手段109に出力する。MF駆動制御手段109では、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させフォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させフォーカスレンズ106を移動させる。
【0016】
【特許文献1】
特開平9−065184号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例によると、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、レンズユニットをAF制御対応のものに交換するだけでは、レンズユニットの遠隔操作を可能とするリモートコントロールユニット側に、フォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置できない。
【0018】
また、遠隔システムにおいては、リモートコントロールユニットとレンズユニット間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しないため、フォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、リモートコントロールユニットからのMF制御にて駆動するのかを切換え信号を電気インターフェイスにアサインできず、リモートコントロールユニット側にフォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置できない。
【0019】
このような問題を鑑みて、本願の目的は、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、レンズユニットをAF制御対応のものに交換するだけで、レンズユニットの遠隔操作を可能とするリモートコントロールユニット側に、フォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置することを可能とし、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、遠隔操作ユニットにフォーカスレンズをAF制御、MF制御のどちらで駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、更にAF制御時にMF制御を行うことが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御する焦点検出・合焦制御手段を有する光学装置において、
前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、前記光学装置外に配置された遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御にて制御するのかを切換える切換え信号入力手段を有する構成をとる。
【0021】
遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作装置と光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
以下に図面により本発明の第1の実施例の説明を行う。
【0023】
本発明の第1の実施例を実施した撮影装置の構成を図1に示す。
【0024】
同図において、100は交換レンズタイプのレンズユニットであり、200はカメラユニットであり、300は映像用同軸ケーブルであり、400は遠隔にてレンズユニット100内の図示していないズームレンズ部、アイリス部、そしてフォーカスレンズ106を制御するための指令信号および図示していないズームレンズ部、アイリス部、フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるための切換え信号をレンズユニット100に供給するリモートコントロールユニット、500はリモートコントロールユニット400とレンズユニット100を接続するリモコンケーブルである。
【0025】
レンズユニット100において、101は映像用同軸ケーブル300を介して映像信号を入力する映像入力端子、102は映像入力端子101から入力された映像信号から鮮鋭度評価値を抽出する評価値生成手段、103は評価値生成手段102で生成される鮮鋭度評価値が最大になるようにモータ制御信号を生成するAF駆動制御手段である。104は後述する切換え信号判定手段108に制御され、後述するモータ105を駆動するモータ制御信号をAF駆動制御手段103からのモータ制御信号で駆動するのか、後述するMF駆動制御手段109からのモータ制御信号で駆動するのかを切換えるAF/MF切換え手段、105はAF駆動制御手段103もしくは後述するMF駆動制御手段109からのモータ制御信号により動作するモータ、106はモータ105の駆動によって光軸方向に移動するフォーカスレンズである。107はリモートコントロールユニット400からのMF指令信号、S/P切換え信号をレンズユニット100に入力するためのリモコン入力端子、108は後述する強制AF制御設定手段110からの信号がAF制御であるのか、MF制御であるのか、またMF制御である場合フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを判定し、後述するMF駆動制御手段109にはフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを指示するS/P切換え指示信号を出力し、更にフォーカスレンズ106をAF制御、MF制御のどちらで制御を行うのかによって、AF/MF切換え手段104を切換える切換え信号判定手段、109は切換え信号判定手段108からのS/P切換え指示信号によりフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらかで、MF指令信号からモータ105を駆動するモータ制御信号を生成するMF駆動制御手段、110はフォーカスレンズ106の制御をAF制御、MF制御のどちらで行うかを設定するAF/MF制御設定手段、111はAF/MF制御設定手段110の設定状態を表示するAF/MF制御設定状態表示手段である。
【0026】
カメラ200において、201はCCD、202はCCDの出力信号を加工し、NTSC信号などのフォーマットに整えるプロセス手段、203はプロセス手段202の出力である映像信号を記録媒体に記録し、また記録されている映像の再生を行う記録再生手段である。204はプロセス手段202及び記録再生手段203の映像信号出力の一方を選択して出力するところの出力切換え手段、205は出力切換え手段204の出力である映像信号を出力する映像出力端子である。
【0027】
リモートコントロールユニット400においては、401はスイッチやボリュームなどにより構成されMF指令信号を生成するMF指令信号生成手段、402はフォーカスレンズ106がMF制御の時に速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号入力手段、403はリモートコントロールユニット400からMF指令信号、S/P切換え信号をレンズユニット100に出力するリモコン出力端子である。
【0028】
以上の構成において、初めにAF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定である場合の動作について説明する。
【0029】
フォーカスレンズ106を通った光束はCCD201の撮像面上に結像し、そしてCCD201で光電変換された後、サンプルホールドされてプロセス手段202に入力される。プロセス手段202では入力信号をNTSC信号などの映像フォーマットに加工し、出力切換え手段204および記録再生手段203に出力する。録画状態時には、出力切換え手段204ではプロセス手段202の出力を映像出力端子205に出力し、そして記録再生手段203はプロセス手段202の出力を記録媒体に記録する。また、再生状態時であれば、記録再生手段203は記録媒体に記録されている映像信号を再生し、映像信号が安定して再生されたときに出力切換え手段204は記録再生手段203の映像信号を映像出力端子205に出力する。
【0030】
レンズ100の映像入力端101には映像用同軸ケーブル300を介してカメラ200の映像出力端子205からの映像信号が入力される。映像入力端子101に入力された映像信号は評価値生成手段102にてフィルタ処理などにより映像の周波数成分に関係した鮮鋭度評価値を映像信号の垂直同期周期単位で生成し、鮮鋭度評価値をAF駆動制御手段103に出力する。
【0031】
一方、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定になっているため、Vref3が切換え信号判定手段108に入力され、AF/MF制御設定状態表示手段111はAF制御を表示する。切換え信号判定手段108ではAF/MF制御設定手段110からの信号がVref3であるため、フォーカスレンズ106の制御をAF制御とするようにAF/MF切換え手段104をA側に切換える。これにより、AF駆動制御手段103からのモータ制御信号によりモータ105が駆動され、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0032】
次に、AF/MF制御設定手段110によりフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっている場合の動作について説明する。
【0033】
リモートコントロールユニット400のスイッチやボリュームなどにより構成されるMF指令信号生成手段401の操作に伴い、MF指令信号生成手段401からその操作に比例したMF指令信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して、MF駆動制御手段109に入力される。
【0034】
一方、S/P切換え信号入力手段402にてフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号が、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して切換え信号判定手段108に入力される。また、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっているため、Vref3は切換え信号判定手段108に入力されず、AF/MF制御設定状態表示手段111はMF制御を表示する。切換え信号判定手段108ではAF/MF制御設定手段110からVref3が入力されないため、フォーカスレンズ106の制御をMF制御とするようにAF/MF切換え手段104をB側に切換え、入力されたS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を速度制御とするS/P切換え指示信号を出力し、また、入力されたS/P切換え信号がVref2であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を位置制御とするS/P切換え指示信号を出力する。MF駆動制御手段では、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0035】
本提案では、カメラユニットに着脱可能な交換式レンズを用いて説明を行ったが、カメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを備えた一体型カメラユニットに適用しても良い。
【0036】
このような構成をとることにより、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0037】
(第2の実施例)
第1の実施例では、AF/MF制御設定手段の設定によりフォーカスレンズの制御をAF制御、MF制御のどちらで行うのかを切換えたが、AF/MF制御設定手段の設定がフォーカスレンズの制御をAF制御にて行う設定であっても、MF指令信号生成手段が操作された場合にはフォーカスレンズの制御をMF制御に切換える指令/切換え信号判定手段を設けた構成とする光学装置を第2の実施例として以下に説明する。
【0038】
以下に図面により本発明の第2の実施例の説明を行う。
【0039】
本発明の第2の実施例を実施した光学装置の構成を図2に示す。
【0040】
同図において、100〜107、109、110、200〜205、300、400〜403、500については前述したため、説明は省略する。
【0041】
112はAF/MF制御設定手段110からの信号がAF制御であるのか、MF制御であるのか、AF制御である場合MF指令信号生成手段401が操作されたか否か、またMF制御である場合フォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを判定し、後述するMF駆動制御手段109にはフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを指示するS/P切換え指示信号を出力し、更にフォーカスレンズ106をAF制御、MF制御のどちらで制御を行うのかによって、AF/MF切換え手段104を切換える指令/切換え信号判定手段、113はフォーカスレンズの制御がAF制御、MF制御のどちらで行われているのかを表示するAF/MF制御状態表示手段である。
【0042】
以上の構成において、初めにAF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定で、かつMF指令信号生成手段401が操作されていない場合の動作について説明する。
【0043】
フォーカスレンズ106を通った光束はCCD201の撮像面上に結像し、そしてCCD201で光電変換された後、サンプルホールドされてプロセス手段202に入力される。プロセス手段202では入力信号をNTSC信号などの映像フォーマットに加工し、出力切換え手段204および記録再生手段203に出力する。録画状態時には、出力切換え手段204ではプロセス手段202の出力を映像出力端子205に出力し、そして記録再生手段203はプロセス手段202の出力を記録媒体に記録する。また、再生状態時であれば、記録再生手段203は記録媒体に記録されている映像信号を再生し、映像信号が安定して再生されたときに出力切換え手段204は記録再生手段203の映像信号を映像出力端子205に出力する。
【0044】
レンズ100の映像入力端101には映像用同軸ケーブル300を介してカメラ200の映像出力端子205からの映像信号が入力される。映像入力端子101に入力された映像信号は評価値生成手段102にてフィルタ処理などにより映像の周波数成分に関係した鮮鋭度評価値を映像信号の垂直同期周期単位で生成し、鮮鋭度評価値をAF駆動制御手段103に出力する。
【0045】
一方、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定になっているため、Vref3が指令/切換え信号判定手段112に入力される。指令/切換え信号判定手段112ではAF/MF制御設定手段110からの信号がVref3であるため、フォーカスレンズ106の制御をAF制御とするようにAF/MF切換え手段104をA側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113にAF制御を表示する。これにより、AF駆動制御手段103からのモータ制御信号によりモータ105が駆動され、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0046】
また、上記の状態で、MF指令信号生成手段401が操作された場合の動作について説明する。
【0047】
フォーカスレンズ106の制御をAF制御にて行っている場合に、MF指令信号生成手段401が操作された際には、MF指令信号生成手段401からのMF指令信号が変化したと指令/切換え信号判定手段112が判定し、AF/MF切換え手段104をB側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113にMF制御を表示する。同時に指令/切換え信号判定手段112では、S/P切換え信号入力手段402からリモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して入力されるS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行い、S/P切換え信号がVref2であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行うS/P切換え指示信号をMF駆動制御手段109に出力する。MF駆動制御手段109では、S/P切換え指示信号がフォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号がフォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0048】
最後に、AF/MF制御設定手段110によりフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっている場合の動作について説明する。
【0049】
リモートコントロールユニット400のスイッチやボリュームなどにより構成されるMF指令信号生成手段401の操作に伴い、MF指令信号生成手段401からその操作に比例したMF指令信号が出力され、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して、MF駆動制御手段109に入力される。
【0050】
一方、S/P切換え信号入力手段402にてフォーカスレンズ106の制御を速度制御、位置制御のどちらで行うのかを切換えるS/P切換え信号が、リモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して指令/切換え信号判定手段112に入力される。また、AF/MF制御設定手段110はフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっているため、Vref3は切換え信号判定手段108に入力されない。切換え信号判定手段108ではAF/MF制御設定手段110からVref3が入力されないため、フォーカスレンズ106の制御をMF制御とするようにAF/MF切換え手段104をB側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113はMF制御を表示し、入力されたS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を速度制御とするS/P切換え指示信号を出力し、また、入力されたS/P切換え信号がVref2であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行うと判定し、MF駆動制御手段109にフォーカスレンズ106の制御を位置制御とするS/P切換え指示信号を出力する。MF駆動制御手段では、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。一方、S/P切換え指示信号が、フォーカスレンズ106の制御を位置制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を位置制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された位置にモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。
【0051】
本提案では、カメラユニットに着脱可能な交換式レンズを用いて説明を行ったが、カメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを備えた一体型カメラユニットに適用しても良い。
【0052】
本実施例では、AF/MF状態表示手段113は、フォーカスレンズ106の制御がAF制御、MF制御のどちらで行われているのかを表示するものとしたが、AF/MF制御設定手段110がAF制御、MF制御のどちらに設定されているのかを表示するものとしても良い。
【0053】
このような構成をとることにより、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、また、AF制御時にMF制御を行うことが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0054】
(第3の実施例)
第2の実施例では、AF/MF制御設定手段の設定がフォーカスレンズの制御をAF制御にて行う設定であっても、MF指令信号生成手段が操作された場合には、S/P切換え信号入力手段の設定により、フォーカスレンズの制御をMF制御に切換えたが、AF/MF制御設定手段の設定がフォーカスレンズの制御をAF制御にて行う設定であっても、MF指令信号生成手段が操作された場合には、S/P切換え信号入力手段の設定がフォーカスレンズの制御を速度制御で行う設定である場合のみ、フォーカスレンズの制御をMF制御に切換える構成とする光学装置を第3の実施例として以下に説明する。
【0055】
以下に図面により本発明の第3の実施例の説明を行う。
【0056】
本発明の第3の実施例を実施した光学装置の構成を図2に示す。
【0057】
同図において、100〜107、109、110、112、113、200〜205、300、400〜403、500については前述したため、説明は省略する。
【0058】
また、AF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定で、かつMF指令信号生成手段401が操作されていない場合の動作、およびAF/MF制御設定手段110によりフォーカスレンズ106の制御をMF制御で行う設定になっている場合の動作についても第2の実施例に説明したため、省略する。
【0059】
以上の構成において、AF/MF制御設定手段110の設定がフォーカスレンズ106の制御をAF制御で行う設定で、MF指令信号生成手段401が操作された場合の動作について説明する。
【0060】
フォーカスレンズ106の制御をAF制御にて行っている場合に、MF指令信号生成手段401が操作された際には、MF指令信号生成手段401からのMF指令信号が変化し、かつS/P切換え信号入力手段402からのS/P切換え信号がVref1であると指令/切換え信号判定手段112が判定した場合にAF/MF切換え手段104をB側に切換え、AF/MF制御状態表示手段113にMF制御を表示する。S/P切換え信号入力手段402からのS/P切換え信号がVref3である場合や、MF指令信号生成手段401が操作されていない場合には、AF/MF切換え手段104はA側となる。同時に指令/切換え信号判定手段112では、S/P切換え信号入力手段402からリモコン出力端子403、リモコンケーブル500、リモコン入力端子107を介して入力されるS/P切換え信号がVref1であった場合には、フォーカスレンズ106の制御を速度制御で行い、S/P切換え指示信号をMF駆動制御手段109に出力する。MF駆動制御手段109では、S/P切換え指示信号がフォーカスレンズ106の制御を速度制御で行う信号であった場合には、MF指令信号を速度制御指令信号として扱い、MF指令信号にて指示された速度にてモータ105を駆動するためのモータ制御信号を生成し、モータ105を駆動させ、フォーカスレンズ106を移動させる。この場合、フォーカスレンズ106の制御をMF制御にて行っているため、AF/MF制御状態表示手段113はMF制御を表示している。
【0061】
本提案では、カメラユニットに着脱可能な交換式レンズを用いて説明を行ったが、カメラユニットに対して着脱不可能なレンズユニットを備えた一体型カメラユニットに適用しても良い。
【0062】
本実施例では、AF/MF状態表示手段113は、フォーカスレンズ106の制御がAF制御、MF制御のどちらで行われているのかを表示するものとしたが、AF/MF制御設定手段110がAF制御、MF制御のどちらに設定されているのかを表示するものとしても良い。
【0063】
このような構成をとることにより、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作ユニットと光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、また、AF制御時にMF制御を行うことが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【0064】
[本発明の実施態様]
本発明の様々な例と実施形態が示され説明されたが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるのではなく、本願特許請求の範囲に全て述べられた様々の修正と変更に及ぶことが理解されるであろう。
【0065】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0066】
[実施態様1]フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御する焦点検出・合焦制御手段を備えた光学装置と、
前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、遠隔指令制御にて制御するのかを切換える第1の切換え信号入力手段と、速度制御にて前記フォーカスレンズをマニュアル操作するのか、位置制御にて前記フォーカスレンズをマニュアル操作するのか切換える第2の切換え信号入力手段とを備えた遠隔操作装置、とを備えた撮影装置において、
第1の切換え信号入力手段からの出力と第2の切換え信号入力手段からの出力を多重する切換え信号多重手段を設けたことを特徴とする撮影装置。
【0067】
[実施態様2]第1の切換え信号入力手段は、前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、遠隔指令制御にて制御するのかをモーメンタリ作動で切換える実施態様1記載の撮影装置。
【0068】
[実施態様3]前記フォーカスレンズを駆動する制御信号を前記自動焦点検出・合焦制御手段からの制御信号で駆動するのか、前記遠隔操作装置な内の遠隔指令制御手段からの制御信号で駆動するのかを切換える第1の切換え判定手段を設けたことを特徴とする実施態様1又は2記載の撮影装置。
【0069】
[実施態様4]前記フォーカスレンズが自動焦点検出・合焦制御であった場合、前記遠隔指令制御手段にて遠隔指令制御が行われたか否かを判定し、前記遠隔指令制御が行われていると判定された場合には、前記フォーカスレンズを駆動する制御信号を前記遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御で駆動することを特徴とする実施態様3の撮影装置。
【0070】
[実施態様5]前記フォーカスレンズが自動焦点検出・合焦制御であった場合、前記遠隔指令制御手段にて遠隔指令制御が行われたか否かを判定し、前記遠隔指令制御が行われていると判定された場合には、前記フォーカスレンズを駆動する制御信号を前記遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御で、かつ前記自動焦点検出・合焦制御に設定される以前の制御モードにて駆動する実施態様4の撮影装置。
【0071】
[実施態様6]第1の切換え信号入力手段の設定状態なのか第2の切換え信号入力手段の設定状態なのかを表示する状態表示手段を設けた実施態様1〜5のいづれか一項記載の撮影装置。
【0072】
[実施態様7]前記自動焦点検出・合焦制御手段は、映像入力手段に入力された前記映像信号から映像の鮮鋭度を示す鮮鋭度評価値を生成する評価値生成手段で生成される鮮鋭度評価値が最大になるようにモータ制御信号を生成する実施態様1〜6のいづれか一項記載の撮影装置。
【0073】
[実施態様8]実施態様1〜7記載の光学装置は、カメラ本体に着脱可能なレンズ装置である撮影装置。
【0074】
【発明の効果】
即ち、本発明によれば、遠隔システムにAF制御を搭載した場合、遠隔操作装置と光学装置間の電気インターフェイスに空いているピンが存在しない状態であっても、レンズユニットにフォーカスレンズをAF制御にて駆動するのか、MF制御にて駆動するのかを切換える切換え手段を配置することが可能となり、遠隔システムの運用をより有意義なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック図
【図2】本発明の第2、第3実施例のブロック図
【図3】従来例のブロック図
【図4】従来例のブロック図
【符号の説明】
100 レンズユニット
101 映像入力端子
102 評価値生成手段
103 AF駆動制御手段
104 AF/MF切換え手段
105 モータ
106 フォーカスレンズ
107 リモコン入力端子
108 切換え信号判定手段
109 MF駆動制御手段
11 AF/MF制御設定手段
111 AF/MF制御設定状態表示手段
112 指令/切換え信号判定手段
113 AF/MF制御状態表示手段
114 S/P切換え信号判定手段
200 カメラユニット
201 CCD
202 プロセス手段
203 記録再生手段
204 出力切換え手段
205 映像出力端子
300 映像用同軸ケーブル
400 リモートコントロールユニット
401 MF指令信号生成手段
402 S/P切換え信号入力手段
403 リモコン出力端子
500 リモコンケーブル
600 カメラ
Claims (1)
- フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御する焦点検出・合焦制御手段を有する光学装置において、
前記フォーカスレンズを自動焦点検出・合焦制御にて制御するのか、前記光学装置外に配置された遠隔指令制御手段からの遠隔指令制御にて制御するのかを切換える切換え信号入力手段を有することを特徴とする光学装置。
Priority Applications (4)
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DE602004006334T DE602004006334T2 (de) | 2003-03-25 | 2004-03-16 | Adapter für die Fernstreuerung einer Fokuslinse |
EP04251486A EP1463304B1 (en) | 2003-03-25 | 2004-03-16 | Relay unit for the remote control of a focus lens |
US10/806,684 US7456895B2 (en) | 2003-03-25 | 2004-03-22 | Relay unit |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013127549A (ja) * | 2011-12-19 | 2013-06-27 | Canon Inc | 通信装置及びカメラシステム |
-
2003
- 2003-05-13 JP JP2003134510A patent/JP2004341038A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
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JP2013127549A (ja) * | 2011-12-19 | 2013-06-27 | Canon Inc | 通信装置及びカメラシステム |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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