JP2004340822A - 異物検出装置及び異物検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】不定形面を形成する粉粒状物中に含まれる塊状の異物の検出を図る。
【解決手段】搬送手段103aに搭載され,一定の方向に搬送される粉粒状物Sに対して搬送方向と交差する方向に沿ったスリット光を照射するスリット光照射手段11と、粉粒状物S上に形成されるスリット像Lを撮像する撮像手段12と、撮像手段12による撮像データからスリット像Lを抽出すると共に当該抽出スリット像が不連続である場合に異物有りと識別する画像処理手段20とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】搬送手段103aに搭載され,一定の方向に搬送される粉粒状物Sに対して搬送方向と交差する方向に沿ったスリット光を照射するスリット光照射手段11と、粉粒状物S上に形成されるスリット像Lを撮像する撮像手段12と、撮像手段12による撮像データからスリット像Lを抽出すると共に当該抽出スリット像が不連続である場合に異物有りと識別する画像処理手段20とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理を用いた異物検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
撮像を行い、その撮像データを画像処理にかけて何らかの特異点を抽出し、その抽出により一定の判断を行う場合のように、画像処理は種々の分野において活用されている。
その一例としては、鋼板の溶接において、溶接ビードに対して照射するスリット光を撮像し、ビードの高さを画像処理により算出し、溶接ビードの良否判断を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の例としては、搬送される粉粒状物に対してレーザ照射を行い、その撮像画像から画像処理により粉粒状物の断面形状を抽出し、そこから断面ごとの重心位置を算出するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに他の例としては、先細となる鋼管穿孔用プラグの先端部の円錐面に対して輪切りとなる方向にスリット光照射を行い、円形となるべきその撮像画像から画像処理により非円形部を抽出し、それによりプラグ先端部の欠損を検出するものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−71932号公報
【特許文献2】
特開平6−127663号公報
【特許文献3】
特開平8−15164号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1〜3に記載の各従来例にあっては、いずれも、粉粒状粉粒状物に混在する塊状の異物の検出を行うことはできなかった。
即ち、特許文献1に記載の技術は、平面に対する突起部の高さを検出することはできるが、不定形の曲線から構成される粉粒状物上面から異物を検出することはできない。
特許文献2記載の技術は、不定形の断面形状を抽出するが、その後の処理が積分による断面積の算出であり、不定形形状の中から何らかの特異点を検出するものではなかった。
特許文献3記載の技術は、円形スリット像の変形部を抽出することはできるが、不定形状のシルエットから何らかの特異点を検出することはできなかった。
【0005】
本発明は、不定形面を形成する粉粒状物中に含まれる塊状の異物の検出をなし得る異物検出装置の提供を図ることを、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、一定の方向に搬送される粉粒状物に対して搬送方向と交差する方向に沿ったスリット光を照射するスリット光照射手段と、粉粒状物上に形成されるスリット像を撮像する撮像手段と、撮像手段による撮像データからスリット像を抽出すると共に当該抽出スリット像が不連続である場合に異物有りと識別する画像処理手段とを備える、という構成を採っている。
【0007】
上記構成では、搬送される粉粒状物に対してスリット光を照射し、それを撮像することでその照射面上に応じた形状に変形したスリット像を得ることができる。
塊状異物が混入していない状態では、粉粒状物はその上面が平坦であるか或いはその安息角を超えない範囲で凹凸を生じている。従って、そのような状態でスリット光が照射されると、当該スリット像が分断されることなく連続した直線状或いは曲線状となる。
一方で、この粉粒状物の中には塊状異物が混入している場合があり、スリット光により走査されると、塊状異物の形状に応じてスリット像が変形することとなる。かかる塊状異物は安息角などとは無関係にその外部形状があらわになることから、スリット光はその連続性を維持することができず、塊状異物を照射した場合には高い確率で分断され、スリット像に不連続部を生じることとなる。
かかる性質を利用して、画像処理手段ではスリット像から不連続部を検出することができた場合にこれを異物有りと識別することとしている。
なお、異物有りと識別された後には、警告、警報、通知等の注意を促す手段を講じたり、粉粒状物の搬送を停止させる等、異物の除去の実行を促す処理を行うことが望ましい。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、照射手段が搬送手段の上方に配置され、スリット光が進行方向に対して斜めに照射され、撮像手段が粉粒状物に反射されたスリット光を撮像する、という構成を採っている。
【0009】
移動している搬送手段上に投下された粉粒状物は、通常、進行方向に対してなだらかな凹凸を持つ。そこで進行方向に対して所定角以上傾斜させて斜め上方からスリット光を照射すれば、進行方向に垂直な面に対して入射側と対称な側に反射され、反射された光を上方に配置した撮像手段で撮像することができる。粉粒状物の表面が滑らかに変化するので、反射されたスリット光は連続的な曲線あるいは直線として撮像される。しかし、塊状異物の表面は急激に変化するので反射光の方向が大きく変化したり、あるいは粉粒状物で反射された光が粉粒状物の堆積の中に突出する塊状物に遮断されたりしてスリット像に不連続が生じる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、画像処理手段は、撮像データ中のスリット像の長手方向に沿って隣接する各画素について、当該各画素間が長手方向と直交するについて所定間隔以上離れている場合に不連続と判断する、という構成を採っている。
【0011】
画像処理手段が処理を行う撮像データは、撮像面に面状に配列された無数の画素についての各画素の位置と検出輝度とを示すデータの集合である。このような場合、曲線状となるスリット像の一部の傾斜角度によっては、スリット像を構成する各画素間が多少離間する場合も生じ得る。これを厳密に不連続部と判断すると、異物の不存在状態でも異物有りとの誤認識を行う可能性を生じてしまう。従って、画像処理手段のスリット像の不連続部の有無の判断において、スリット像を構成する各画素間が離間している場合であっても、それがスリット像の長手方向について閾値を設定し、当該閾値を超える距離以上離れていなければ連続しているものとし、閾値を超える場合にのみ不連続部有りと判断することとしている。
なお、上記閾値は例えば複数回の試験を行い、誤検出が少ない値を試験的に求めて決定しても良い。
また、「スリット像の長手方向」とは、例えば、スリット像の両端部を結ぶ線分の方向をいうものとして良いし、粉粒状物がない状態の載置面に照射した場合における直線スリット像の方向をいうものとしても良い。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、画像処理手段は、撮像データ中のスリット像を複数の領域にラベリング処理すると共に、分けられた各領域の端部が最も近い他の領域の端部から所定間隔以上離れている場合に不連続と判断する、という構成を採っている。
【0013】
上記構成では、スリット像についてラベリング処理を行うことで複数の領域に分割する。ここでいうラベリング処理は従来から行われる一般的な種々の手法でよい。
そして、ラベリング処理によりスリット像が複数領域に分割されなければ不連像部は不存在と判断することができるが、複数の領域に分割される場合であっても、曲線状となるスリット像の一部の傾斜角度やラベリング処理における領域分割条件によっては、粉粒状物に異物が存在していないこともあり得る。
そこで、各領域ごとにその両端部を特定し、他の領域の最も近接する端部同士の距離を求めて、その距離について閾値を設定し、当該閾値を超える距離以上離れていなければ連続しているものとし、閾値を超える場合にのみ不連続部有りと判断することとしている。
なお、この場合の閾値も例えば複数回の試験を行い、誤検出が少ない値を試験的に求めて決定しても良い。
【0014】
請求項5記載の発明は、搬送手段に搭載されて移動する粉粒状物に移動方向と直交するスリット光を移動方向に対して斜め上方から照射し、反射されたスリット光を撮像して反射光が連続して所定距離以上切断されている場合に異物があると判断する、という構成を採っている。
【0015】
上記構成では、搬送される粉粒状物に対して斜め上方からスリット光を照射し、反射されたスリット光を撮像することでその照射面上に応じた形状に変形したスリット像を得ることができる。即ち、粉粒状物に塊状異物が混入していない状態では、スリット像が分断されることなく連続した直線状或いは曲線状となり、塊状異物が混入している場合にはスリット光は分断され、スリット像に不連続部を生じる。従って、スリット像から不連続部を検出することで異物の存在を認識することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態たるスラグ処理装置100の異物検出装置10について説明する。図1は、異物検出装置10が搭載されたスラグ処理装置100の全体構成図である。かかる異物検出装置10は、図1に示すように、スラグ処理装置100に設けられ、撮像データから画像処理を行って粉粒状物としてのスラグSから異物としての塊状スラグを発見するためのものである。
【0017】
(スラグ処理装置の説明)
スラグ処理装置100は、ゴミ焼却後の焼却灰を溶融プラントで再製してなるスラグをさらに破砕して細粒化することを目的とする。
かかるスラグ処理装置100は、スラグSの焼却装置101と、焼却後のスラグSを冷却する冷却装置102と、冷却装置102からスラグSを搬送する搬送装置103と、搬送されたスラグSを破砕する破砕装置104と、破砕装置104により細流化されたスラグを貯留する貯留室105とを備えている。また、符号106は破砕前のスラグS中から取り出された塊状スラグKを取り除いて入れておく分別容器である。
上記搬送装置103は、その載置面上にスラグSを載置して水平方向に沿って搬送を行うベルトコンベア103aとそのベルトに均一間隔で設けられたスラグトレー103bとを有しており、ベルトコンベア103aの所定方向の駆動により冷却装置102内のスラグSがスラグトレー103bにかき寄せられるように破砕装置104まで搬送される。
【0018】
(異物検出装置の全体構成)
異物検出装置10は、ベルトコンベア103aにより一定の方向に搬送されるスラグSに対して搬送方向と直交する方向(ベルトコンベアのベルトの幅方向)に沿ったスリット光を照射するスリット光照射手段11と、スラグSの上面に形成されるスリット像Lを撮像する撮像手段としてのカメラ12と、カメラ12による撮像データからスリット像Lを抽出すると共に当該抽出スリット像Lが不連続である場合に異物有りと識別する画像処理手段20と、画像処理手段20による異物検出時にベルトコンベア103aの駆動を停止させるコンベア制御手段13とを備えている。
【0019】
上記スリット光照射手段11は、所定単一波長のレーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源からのレーザ光をスリット化する光学系とを備えている。スリット光照射手段11から出射されたスリット光は、スラグ処理装置100のベルトコンベア103aのスラグ載置面上においてスラグSの搬送方向に直交する方向に照射されるようにスリットの長手方向の向きが設定されている。
また、スリット光照射手段11は、ベルトコンベア103aの搭載面に垂直な方よりもスラグ搬送方向下流側に傾斜した方向に沿ってスリット光の照射を行うよう配置されている。なお、その際の鉛直方向に対する傾斜角度は少なくとも鋭角の範囲であることが望ましい。
【0020】
上記カメラ12は、図1に示すように、ベルトコンベア103aの搬送方向中間部上方に設けられており、当該ベルトコンベア103aのスラグ載置面の上方から搬送されるスラグSの撮像を行う。カメラの取付角は撮像の際、スリット像を確認して適切な角度を選択する。このカメラ12は、スリット光照射手段11のレーザ光源から出射されるレーザ光の波長光の通過を許容するフィルタとスリット像を構成する光の受光を行う固体撮像素子(CCD,MOS型撮像素子等)を有している(図示略)。この固体撮像素子はその受光面を構成する無数の画素の単位で入射された像に応じた輝度を検出すると共に、全ての画素の輝度を画像信号として画像処理手段20に出力する。
【0021】
(画像処理装置及びコンベア制御手段)
次に画像処理手段20及びコンベア制御手段13について図2及び図3に基づいて説明する。図2は異物検出装置10の制御系を示すブロック図である。
まず、コンベア制御手段13について説明すると、前述したように、このコンベア制御手段13はベルトコンベア103aの動作制御を行うためのものであり、画像処理手段20からの動作指令信号に応じてベルトコンベア103aの駆動状態と停止状態とを切り替える制御を行うものである。
【0022】
次に、画像処理手段20には、前述したスリット光照射手段11と、カメラ12と、各種設定入力を行うための入力装置(図示略)と、上述したコンベア制御手段13とが併設されている。
そして、この画像処理手段20は、画像処理を行うと共に後述する各種機能を実行する画像処理LSI30と、所定のプログラムに従い各種の動作制御を行うCPU21と、各種の制御を行うためのプログラムや後述する各種設定データが記憶されると共に,各種の処理において一時的にデータ等を格納する作業領域となるメモリ22と、カメラ12により取得される撮像データを記憶するバッファ23と、カメラ12からの画像信号を所定のフォーマット(例えば、幅 320 pix,高さ 240 pix,8 bit/pix )の入力画像データに変換するA/D変換器24と、CPU21の指令に従いカメラ12の撮像制御を行うカメラ制御回路25と、CPU21の制御に従って動作指令信号を生成しコンベア制御手段13に伝えるシリアルインターフェース26と、CPU21の指令に従いスリット光照射手段11の駆動制御を行うレーザ駆動回路27とを備えている。
また、図示はしないが、入力装置から出力される操作信号を所定のフォーマットの操作データに変換する入力インターフェースとを備えている。
【0023】
上記画像処理LSI30について詳説する。前述したように異物検出装置10は、カメラ12により撮像されたスリット像に対して画像処理を行うことでその不連続部の有無を判定し、不連続部の存在が確認された場合に、塊状スラグKが存在しているものとしてベルトコンベア103aの駆動を停止させる。そのために、画像処理LSI30は各種の機能を実行する構成を備えている。
即ち、画像処理LSI30は、カメラ12の撮像により取得されるスリット像を含んだ撮像データを二値化して二値化画像データを取得する二値化処理部31と、二値化画像データを互いに近接する各画素について領域化を図るラベリング処理部32と、ラベリングにより領域化された線分領域における両端部位置を特定する端部特定部33と、端部特定部33により特定された各端部と最も近い他の領域の端部との距離を求めてこれが所定値以上離れている場合に不連続部と判定する不連続判定部34と、不連続判定部34の判定が予め設定された閾値を上回る回数繰り返された場合に不連続部有りと決定し、塊状スラグ有りとCPU21に通知する異物検出通知部35とを備えている。
【0024】
撮像データは、そのままではノイズやレーザ光の反射光の影響を多く含んでいる。このため、二値化処理部31は、各画素毎の輝度値が予め適宜設定された閾値以上である場合には最大閾値とし、閾値未満であれば最小輝度値とする処理を行い、二値化画像データを生成する。これにより、ノイズや反射光の影響の除去を図られ、スリット像のみが抽出される。
【0025】
ラベリング処理部32は、二値化により抽出されたスリット像を形成する画素について所定距離内で密接する複数の画素を一つの領域と見なす処理を行う。図3(A)はスリット像Lが連続であるためにその全体が一つの領域に区画された場合を示し、図3(B)はスリット像Lに不連続部があるために三つの領域L1,L2,L3に区画された場合を示している。なお、図3(B)中の符号Kは塊状のスラグである。
【0026】
端部特定部33は、図3(B)のようにラベリング処理部32の処理によりスリット像Lが複数の領域L1,L2,L3に区画された場合に、各領域L1,L2,L3ごとにその端部の特定を行う。ここで、図3(B)に示すように、画素の配列がX−Y直交座標系に対応する配列であるものとし、平坦面に照射した場合にスリット像はX軸に平行に撮像されるようにカメラ12が配備されているものとする。
かかる場合、各領域L1,L2,L3ごとに、X座標値が最小となる画素と最大となる画素を求めれば、それらが各々の領域L1,L2,L3の端部であることが分かる。これにより、各領域L1,L2,L3の端部が特定される。
【0027】
不連続判定部34は、端部特定部33により特定された各領域L1,L2,L3の端部について最も近接する他の領域の端部との距離を各々の画素位置から算出する。そして、端部同士の距離が予め適宜設定された所定の距離を上回る場合には当該端部間に不連続部があるものと判定する。
具体的には、図3(B)に示すY軸方向における閾値とX軸方向における閾値とを予め設定し、図示の距離AがY軸閾値を上回るか、また図示の距離BがX軸閾値を上回るかを判定する。そして、いずれか一方が上回る場合に不連続部があるものと判定する。
そして、不連続部があると判定した場合はかかる判定を異物検出通知部35に出力する。
なお、上記各閾値については、ラベリング処理部32における同一領域内とすべきかを判断する際の各画素間の距離よりも大きい値が選択される。
【0028】
異物検出通知部35は、カウンタを備え、不連続判定部34から不連続部有りとの判定入力を受けるとカウント値を1プラスする。そして、カウント値が予め設定された閾値を超えると不連続部有りと決定し、塊状スラグ有りとCPU21に通知する。また、ラベリング処理によりスリット像Lが複数の領域に区画されなかった場合又は不連続判定部34から不連続部なしとの判定入力を受けた場合にはカウント値のリセットを行う。
【0029】
次に、CPU21の行う処理について説明する。かかるCPU21は、メモリ22に格納された各種プログラムに従って以下の処理及び制御を行う。
即ち、CPU21は、前述の不連続判定部34により塊状スラグ有りとの判定の入力を受けると、シリアルインターフェース26を介してベルトコンベア103aの停止指令信号を出力する。これにより、コンベア制御手段13は、ベルトコンベア103の駆動モータを駆動状態から停止状態に切り替えるように制御する。
【0030】
また、CPU21は、カメラ制御回路25を介してベルトコンベア103aの搬送速度に応じた所定周期でカメラ12の動作制御を行い、連続的に撮像を行わせる。そして、その際の撮像データを基準背景画像データとしてバッファ23に記録する。
【0031】
(異物検出装置の動作説明)
上記構成からなる異物検出装置10の動作説明を図4に基づいて行う。図4は画像処理手段20による処理に従った異物検出装置10のフローチャートである。なお、以下の動作説明にあっては、スラグ処理装置100のベルトコンベア103aが駆動され、スラグSの搬送が行われている状態にあるものとする。
【0032】
まず、スラグSを搬送するベルトコンベア103aに対してスリット光照射手段11によりスリット光の照射及びカメラ12による撮像が行われる(ステップS1)。これにより、撮像データがバッファ23に格納され、これを参照して画像処理LSI30の二値化処理部により撮像画像の二値化が行われる(ステップS2)。かかる二値化処理によりスリット像が抽出され、ラベリング処理部32によりスリット像のラベリングが行われる。
【0033】
さらに、ラベリング処理部32により、スリット像Lが単一の領域であると判定されると(ステップS3:YES)、塊状スラグK(不適物)は含まれていないと判断され(ステップS4)、異物検出通知部35のカウンタはリセットされる(ステップS5)。その後、ステップS1に戻り所定の周期でのスリット光の照射と撮像が行われる。
【0034】
一方、ラベリング処理部32により、スリット像Lが複数の領域であると判定されると(ステップS3:NO)、端部特定部33により各領域についてその両端部が特定される。そして、不連続判定部34により隣接する領域同士について各々の端部間距離A,Bが算出され(ステップS6)、それぞれが不連続と判定すべき閾値を上回るか否かが比較される(ステップS7)。
【0035】
そして、端部間距離A,Bが閾値を超えない場合は(ステップS7:NO)、塊状スラグKは含まれていないと判断され(ステップS8)、異物検出通知部35のカウンタはリセットされる(ステップS9)。その後、ステップS1に戻り所定の周期でのスリット光の照射と撮像が行われる。
【0036】
一方、いずれかの端部間距離A,Bが閾値を上回る場合は(ステップS7:YES)、異物検出通知部35のカウント値が1プラスされ記録される(ステップS10,S11)。そして、異物検出通知部35は、カウント値が所定の閾値を超えているかを判定し、超えていない場合は(ステップS12:NO)、塊状スラグKは含まれていないと判断され(ステップS13)、ステップS1に戻り再び所定の周期でのスリット光の照射と撮像が行われる。
【0037】
また、異物検出通知部35は、カウント値が所定の閾値を超えていると判定した場合には(ステップS12:YES)、塊状スラグKが存在するとの判断を確定し(ステップS14)、CPU21に対して塊状スラグ有りと通知する。これにより、CPU21では、コンベア制御手段13にベルトコンベアの停止指令を送り、ベルトコンベア制御手段13はこれに従ってベルトコンベア103aの駆動を停止する(ステップS15)。
【0038】
(異物検出装置の効果)
異物検出装置10は、画像処理手段20を用いて画像処理を行い、スリット像の不連続部を検出することで塊状スラグKの検出を行うことから、曲面で構成されるスラグの上面から高精度で異物を検出することが可能である。
また、検出後は、コンベア制御手段13によりベルトコンベア103aを人為的作業を伴うことなく停止させるので、作業員の監視作業の負担軽減を図ることが可能となる。また、異物が七,八割程度埋没している場合や異物の色彩が粉粒状物と近似するような、人間の視覚で識別が困難な場合であっても、異物検出が可能であり、見落としを有効に低減することが可能である。
従って、スラグ処理装置100では、破砕装置104への塊状スラグの投入を有効に回避することができ、破砕装置104の破損や異常を回避し、装置の保守性を向上すると共に修理等の中断を回避し、作業能率の向上も図ることが可能である。
【0039】
また、異物検出装置10では、ラベリング処理部32,端部特定部33,不連続判定部34により、スリット像Lの不連続部の有無の判断を、ラベリング処理後の複数領域の端部間距離の比較により行うため、塊状スラグ不存在の場合における誤検出をより低減し、異物検出の精度向上を図ることを可能としている。
【0040】
(その他)
上記異物検出装置10では、塊状スラグ検出時にベルトコンベア103aの停止制御を行っているが、これと併用して、或いはこれとは別に、報知ブザー、報知ランプ、画像警告表示等の塊状スラグの検出の報知を行っても良い。
【0041】
また、異物検出装置10では、ラベリング処理によりスリット像を複数領域に分割し、各領域の端部間距離を比較して不連続部の検出を行っているが、以下に説明する他の手法によりその検出を行って良い。
以下、不連続部検出の他の手法について図5及び図6に基づいて説明する。図5は、上記他の手法を行うための画像処理手段20Aの構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では上記異物検出装置10と同じ構成については同符号を付すると共に異なる構成部分についてのみ言及するものとする。
【0042】
画像処理手段20Aでは、画像処理LSI30Aがラベリング処理部32,端部特定部33及び不連続判定部34に替えて、二値化処理後のスリット像を構成する全ての画素について、スリット像の長手方向に沿って隣接する画素同士のスリット長手方向と直交する方向の間隔を算出する直交間隔算出部32Aと、算出された直交方向の間隔を全て予め定められた閾値を超えるか否かを比較し、超える場合について不連続部と判定する間隔比較部33Aとを備えることを特徴する。
【0043】
図6を用いてさらに詳説する。図6(A)は塊状スラグKが存在しないスラグSに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図であり、図6(B)は塊状スラグKが存在するスラグSに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図である。
上記スリット像の長手方向とは、例えば、スリット像の両端部をつなぐ線分に沿った方向としても良いが、ここでは、スラグSのない平坦面上に照射した場合得られる直線状のスリット像の方向をいうものとする。そして、かかるスリット像は、図7におけるX軸方向に平行な直線で得られるようにカメラ12が配置されているものとする。
【0044】
上記直交間隔算出部32Aでは、二値化後のスリット像を構成する複数の画素についてX軸方向に隣接する対となる画素ごとにそのY軸方向の間隔を算出する。
具体的には、図6(A)において矢印で示す隣接する二つの画素についてY軸方向の間隔を算出すると、間隔Nの距離が算出される。即ち、ここでは間隔が画素の一つ幅分となる。一方、図6(B)において矢印で示す隣接する二つの画素についてY軸方向の間隔を算出すると、間隔Nは画素の二つ幅分となる。
このような処理がX軸方向に隣接する画素ごとに全て行われる。
【0045】
間隔比較部33Aでは、上述の直交間隔算出部32Aにおいて算出した間隔Nが予め設定された閾値を超えるか否かの判定が行われる。
具体的には、閾値を画素幅一つ分とした場合、図6(A)における各画素間では閾値を超えないので連続と判断され、図6(B)における各画素間では閾値を超えるので不連続と判断される。
そして、上記判断結果は前述した異物検出通知部35に通知される。これにより異物検出通知部35では、不連続との判断に基づいてカウンタの値を1加算し、連続との判断に基づいてカウンタをリセットする。
【0046】
このように、直交間隔算出部32Aと間隔比較部33Aを備えることにより、ラベリングを処理を行うことなく不連続部の検出が行われ、処理の簡易化を図ることが可能となる。
また、上記直交間隔算出部32Aと間隔比較部33Aとによる不連続部の検出判断処理と、ラベリング処理部32,端部特定部33及び不連続判定部34による不連続部の検出判断処理とを併用して行う構成としても良い。
さらに、ラベリング処理部32により領域が複数とならなかった場合に直交間隔算出部32Aと間隔比較部33Aとによる不連続部の検出判断処理を行う構成としても良い。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、スリット像の不連続状態から異物検出を行うことから、曲面で構成される粉粒状物の上面から高精度で異物を検出することが可能である。
また、このように画像処理から異物混入を検出できるために、作業員を監視作業から解放し、その負担軽減を図ることが可能となる。また、異物が七,八割程度埋没している場合や異物の色彩が粉粒状物と近似するような、人間の視覚で識別が困難な場合であっても、異物検出が可能であり、見落としを有効に低減することが可能である。
【0048】
請求項2記載の発明は、スリット光照射手段によるスリット光の照射方向を粉粒状物の搬送方向に対する直交方向よりも所定方向に傾斜させることにより、表面に凹凸のある粉粒状物に反射されるスリット光を撮像することができ、異物の誤検出を効果的に低減し、その検出精度をさらに向上させることが可能となる。
【0049】
請求項3記載の発明では、スリット像の不連続部を、スリット像を構成する各画素間においてスリット像の長手方向における所定間隔以上離れている場合に有りとすることにより、不連続部の誤検出をより低減し、異物検出の精度向上を図ることを可能としている。
【0050】
請求項4記載の発明では、スリット像の不連続部の有無の判断を、ラベリング処理後の複数領域の端部間距離の比較により行うことで、不連続部の誤検出をより低減し、異物検出の精度向上を図ることを可能としている。
【0051】
請求項5記載の発明によれば、スリット像の不連続状態から異物検出を行うことから、曲面で構成される粉粒状物の上面から高精度で異物を検出することが可能である。また、撮像により画像データを取得すると共にそれを画像処理することでスリット像の不連続状態を検出するようにすれば、異物混入を容易とし、作業員の監視負担の軽減を図ることが可能となる。さらに、異物が七,八割程度埋没している場合や異物の色彩が粉粒状物と近似するような、人間の視覚で識別が困難な場合であっても、異物検出が可能となり、見落としを有効に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態たる異物検出装置が搭載されたスラグ処理装置の全体構成図である。
【図2】異物検出装置の制御系を示すブロック図である。
【図3】図3(A)は塊状スラグが存在しないスラグに対するスリット像を示す説明図であり、図3(B)は塊状スラグが存在するスラグに対するスリット像を示す説明図である。
【図4】実施形態たる異物検出装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】他の画像処理手段の例を示すブロック図である。
【図6】図6(A)は塊状スラグが存在しないスラグに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図であり、図6(B)は塊状スラグが存在するスラグに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図である。
【符号の説明】
10 異物検出装置
11 スリット光照射手段
12 カメラ(撮像手段)
20 画像処理手段
100 スラグ処理装置
103a ベルトコンベア
K 塊状スラグ(異物)
L スリット像
S スラグ(粉粒状物)
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理を用いた異物検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
撮像を行い、その撮像データを画像処理にかけて何らかの特異点を抽出し、その抽出により一定の判断を行う場合のように、画像処理は種々の分野において活用されている。
その一例としては、鋼板の溶接において、溶接ビードに対して照射するスリット光を撮像し、ビードの高さを画像処理により算出し、溶接ビードの良否判断を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の例としては、搬送される粉粒状物に対してレーザ照射を行い、その撮像画像から画像処理により粉粒状物の断面形状を抽出し、そこから断面ごとの重心位置を算出するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに他の例としては、先細となる鋼管穿孔用プラグの先端部の円錐面に対して輪切りとなる方向にスリット光照射を行い、円形となるべきその撮像画像から画像処理により非円形部を抽出し、それによりプラグ先端部の欠損を検出するものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−71932号公報
【特許文献2】
特開平6−127663号公報
【特許文献3】
特開平8−15164号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1〜3に記載の各従来例にあっては、いずれも、粉粒状粉粒状物に混在する塊状の異物の検出を行うことはできなかった。
即ち、特許文献1に記載の技術は、平面に対する突起部の高さを検出することはできるが、不定形の曲線から構成される粉粒状物上面から異物を検出することはできない。
特許文献2記載の技術は、不定形の断面形状を抽出するが、その後の処理が積分による断面積の算出であり、不定形形状の中から何らかの特異点を検出するものではなかった。
特許文献3記載の技術は、円形スリット像の変形部を抽出することはできるが、不定形状のシルエットから何らかの特異点を検出することはできなかった。
【0005】
本発明は、不定形面を形成する粉粒状物中に含まれる塊状の異物の検出をなし得る異物検出装置の提供を図ることを、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、一定の方向に搬送される粉粒状物に対して搬送方向と交差する方向に沿ったスリット光を照射するスリット光照射手段と、粉粒状物上に形成されるスリット像を撮像する撮像手段と、撮像手段による撮像データからスリット像を抽出すると共に当該抽出スリット像が不連続である場合に異物有りと識別する画像処理手段とを備える、という構成を採っている。
【0007】
上記構成では、搬送される粉粒状物に対してスリット光を照射し、それを撮像することでその照射面上に応じた形状に変形したスリット像を得ることができる。
塊状異物が混入していない状態では、粉粒状物はその上面が平坦であるか或いはその安息角を超えない範囲で凹凸を生じている。従って、そのような状態でスリット光が照射されると、当該スリット像が分断されることなく連続した直線状或いは曲線状となる。
一方で、この粉粒状物の中には塊状異物が混入している場合があり、スリット光により走査されると、塊状異物の形状に応じてスリット像が変形することとなる。かかる塊状異物は安息角などとは無関係にその外部形状があらわになることから、スリット光はその連続性を維持することができず、塊状異物を照射した場合には高い確率で分断され、スリット像に不連続部を生じることとなる。
かかる性質を利用して、画像処理手段ではスリット像から不連続部を検出することができた場合にこれを異物有りと識別することとしている。
なお、異物有りと識別された後には、警告、警報、通知等の注意を促す手段を講じたり、粉粒状物の搬送を停止させる等、異物の除去の実行を促す処理を行うことが望ましい。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、照射手段が搬送手段の上方に配置され、スリット光が進行方向に対して斜めに照射され、撮像手段が粉粒状物に反射されたスリット光を撮像する、という構成を採っている。
【0009】
移動している搬送手段上に投下された粉粒状物は、通常、進行方向に対してなだらかな凹凸を持つ。そこで進行方向に対して所定角以上傾斜させて斜め上方からスリット光を照射すれば、進行方向に垂直な面に対して入射側と対称な側に反射され、反射された光を上方に配置した撮像手段で撮像することができる。粉粒状物の表面が滑らかに変化するので、反射されたスリット光は連続的な曲線あるいは直線として撮像される。しかし、塊状異物の表面は急激に変化するので反射光の方向が大きく変化したり、あるいは粉粒状物で反射された光が粉粒状物の堆積の中に突出する塊状物に遮断されたりしてスリット像に不連続が生じる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、画像処理手段は、撮像データ中のスリット像の長手方向に沿って隣接する各画素について、当該各画素間が長手方向と直交するについて所定間隔以上離れている場合に不連続と判断する、という構成を採っている。
【0011】
画像処理手段が処理を行う撮像データは、撮像面に面状に配列された無数の画素についての各画素の位置と検出輝度とを示すデータの集合である。このような場合、曲線状となるスリット像の一部の傾斜角度によっては、スリット像を構成する各画素間が多少離間する場合も生じ得る。これを厳密に不連続部と判断すると、異物の不存在状態でも異物有りとの誤認識を行う可能性を生じてしまう。従って、画像処理手段のスリット像の不連続部の有無の判断において、スリット像を構成する各画素間が離間している場合であっても、それがスリット像の長手方向について閾値を設定し、当該閾値を超える距離以上離れていなければ連続しているものとし、閾値を超える場合にのみ不連続部有りと判断することとしている。
なお、上記閾値は例えば複数回の試験を行い、誤検出が少ない値を試験的に求めて決定しても良い。
また、「スリット像の長手方向」とは、例えば、スリット像の両端部を結ぶ線分の方向をいうものとして良いし、粉粒状物がない状態の載置面に照射した場合における直線スリット像の方向をいうものとしても良い。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、画像処理手段は、撮像データ中のスリット像を複数の領域にラベリング処理すると共に、分けられた各領域の端部が最も近い他の領域の端部から所定間隔以上離れている場合に不連続と判断する、という構成を採っている。
【0013】
上記構成では、スリット像についてラベリング処理を行うことで複数の領域に分割する。ここでいうラベリング処理は従来から行われる一般的な種々の手法でよい。
そして、ラベリング処理によりスリット像が複数領域に分割されなければ不連像部は不存在と判断することができるが、複数の領域に分割される場合であっても、曲線状となるスリット像の一部の傾斜角度やラベリング処理における領域分割条件によっては、粉粒状物に異物が存在していないこともあり得る。
そこで、各領域ごとにその両端部を特定し、他の領域の最も近接する端部同士の距離を求めて、その距離について閾値を設定し、当該閾値を超える距離以上離れていなければ連続しているものとし、閾値を超える場合にのみ不連続部有りと判断することとしている。
なお、この場合の閾値も例えば複数回の試験を行い、誤検出が少ない値を試験的に求めて決定しても良い。
【0014】
請求項5記載の発明は、搬送手段に搭載されて移動する粉粒状物に移動方向と直交するスリット光を移動方向に対して斜め上方から照射し、反射されたスリット光を撮像して反射光が連続して所定距離以上切断されている場合に異物があると判断する、という構成を採っている。
【0015】
上記構成では、搬送される粉粒状物に対して斜め上方からスリット光を照射し、反射されたスリット光を撮像することでその照射面上に応じた形状に変形したスリット像を得ることができる。即ち、粉粒状物に塊状異物が混入していない状態では、スリット像が分断されることなく連続した直線状或いは曲線状となり、塊状異物が混入している場合にはスリット光は分断され、スリット像に不連続部を生じる。従って、スリット像から不連続部を検出することで異物の存在を認識することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態たるスラグ処理装置100の異物検出装置10について説明する。図1は、異物検出装置10が搭載されたスラグ処理装置100の全体構成図である。かかる異物検出装置10は、図1に示すように、スラグ処理装置100に設けられ、撮像データから画像処理を行って粉粒状物としてのスラグSから異物としての塊状スラグを発見するためのものである。
【0017】
(スラグ処理装置の説明)
スラグ処理装置100は、ゴミ焼却後の焼却灰を溶融プラントで再製してなるスラグをさらに破砕して細粒化することを目的とする。
かかるスラグ処理装置100は、スラグSの焼却装置101と、焼却後のスラグSを冷却する冷却装置102と、冷却装置102からスラグSを搬送する搬送装置103と、搬送されたスラグSを破砕する破砕装置104と、破砕装置104により細流化されたスラグを貯留する貯留室105とを備えている。また、符号106は破砕前のスラグS中から取り出された塊状スラグKを取り除いて入れておく分別容器である。
上記搬送装置103は、その載置面上にスラグSを載置して水平方向に沿って搬送を行うベルトコンベア103aとそのベルトに均一間隔で設けられたスラグトレー103bとを有しており、ベルトコンベア103aの所定方向の駆動により冷却装置102内のスラグSがスラグトレー103bにかき寄せられるように破砕装置104まで搬送される。
【0018】
(異物検出装置の全体構成)
異物検出装置10は、ベルトコンベア103aにより一定の方向に搬送されるスラグSに対して搬送方向と直交する方向(ベルトコンベアのベルトの幅方向)に沿ったスリット光を照射するスリット光照射手段11と、スラグSの上面に形成されるスリット像Lを撮像する撮像手段としてのカメラ12と、カメラ12による撮像データからスリット像Lを抽出すると共に当該抽出スリット像Lが不連続である場合に異物有りと識別する画像処理手段20と、画像処理手段20による異物検出時にベルトコンベア103aの駆動を停止させるコンベア制御手段13とを備えている。
【0019】
上記スリット光照射手段11は、所定単一波長のレーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源からのレーザ光をスリット化する光学系とを備えている。スリット光照射手段11から出射されたスリット光は、スラグ処理装置100のベルトコンベア103aのスラグ載置面上においてスラグSの搬送方向に直交する方向に照射されるようにスリットの長手方向の向きが設定されている。
また、スリット光照射手段11は、ベルトコンベア103aの搭載面に垂直な方よりもスラグ搬送方向下流側に傾斜した方向に沿ってスリット光の照射を行うよう配置されている。なお、その際の鉛直方向に対する傾斜角度は少なくとも鋭角の範囲であることが望ましい。
【0020】
上記カメラ12は、図1に示すように、ベルトコンベア103aの搬送方向中間部上方に設けられており、当該ベルトコンベア103aのスラグ載置面の上方から搬送されるスラグSの撮像を行う。カメラの取付角は撮像の際、スリット像を確認して適切な角度を選択する。このカメラ12は、スリット光照射手段11のレーザ光源から出射されるレーザ光の波長光の通過を許容するフィルタとスリット像を構成する光の受光を行う固体撮像素子(CCD,MOS型撮像素子等)を有している(図示略)。この固体撮像素子はその受光面を構成する無数の画素の単位で入射された像に応じた輝度を検出すると共に、全ての画素の輝度を画像信号として画像処理手段20に出力する。
【0021】
(画像処理装置及びコンベア制御手段)
次に画像処理手段20及びコンベア制御手段13について図2及び図3に基づいて説明する。図2は異物検出装置10の制御系を示すブロック図である。
まず、コンベア制御手段13について説明すると、前述したように、このコンベア制御手段13はベルトコンベア103aの動作制御を行うためのものであり、画像処理手段20からの動作指令信号に応じてベルトコンベア103aの駆動状態と停止状態とを切り替える制御を行うものである。
【0022】
次に、画像処理手段20には、前述したスリット光照射手段11と、カメラ12と、各種設定入力を行うための入力装置(図示略)と、上述したコンベア制御手段13とが併設されている。
そして、この画像処理手段20は、画像処理を行うと共に後述する各種機能を実行する画像処理LSI30と、所定のプログラムに従い各種の動作制御を行うCPU21と、各種の制御を行うためのプログラムや後述する各種設定データが記憶されると共に,各種の処理において一時的にデータ等を格納する作業領域となるメモリ22と、カメラ12により取得される撮像データを記憶するバッファ23と、カメラ12からの画像信号を所定のフォーマット(例えば、幅 320 pix,高さ 240 pix,8 bit/pix )の入力画像データに変換するA/D変換器24と、CPU21の指令に従いカメラ12の撮像制御を行うカメラ制御回路25と、CPU21の制御に従って動作指令信号を生成しコンベア制御手段13に伝えるシリアルインターフェース26と、CPU21の指令に従いスリット光照射手段11の駆動制御を行うレーザ駆動回路27とを備えている。
また、図示はしないが、入力装置から出力される操作信号を所定のフォーマットの操作データに変換する入力インターフェースとを備えている。
【0023】
上記画像処理LSI30について詳説する。前述したように異物検出装置10は、カメラ12により撮像されたスリット像に対して画像処理を行うことでその不連続部の有無を判定し、不連続部の存在が確認された場合に、塊状スラグKが存在しているものとしてベルトコンベア103aの駆動を停止させる。そのために、画像処理LSI30は各種の機能を実行する構成を備えている。
即ち、画像処理LSI30は、カメラ12の撮像により取得されるスリット像を含んだ撮像データを二値化して二値化画像データを取得する二値化処理部31と、二値化画像データを互いに近接する各画素について領域化を図るラベリング処理部32と、ラベリングにより領域化された線分領域における両端部位置を特定する端部特定部33と、端部特定部33により特定された各端部と最も近い他の領域の端部との距離を求めてこれが所定値以上離れている場合に不連続部と判定する不連続判定部34と、不連続判定部34の判定が予め設定された閾値を上回る回数繰り返された場合に不連続部有りと決定し、塊状スラグ有りとCPU21に通知する異物検出通知部35とを備えている。
【0024】
撮像データは、そのままではノイズやレーザ光の反射光の影響を多く含んでいる。このため、二値化処理部31は、各画素毎の輝度値が予め適宜設定された閾値以上である場合には最大閾値とし、閾値未満であれば最小輝度値とする処理を行い、二値化画像データを生成する。これにより、ノイズや反射光の影響の除去を図られ、スリット像のみが抽出される。
【0025】
ラベリング処理部32は、二値化により抽出されたスリット像を形成する画素について所定距離内で密接する複数の画素を一つの領域と見なす処理を行う。図3(A)はスリット像Lが連続であるためにその全体が一つの領域に区画された場合を示し、図3(B)はスリット像Lに不連続部があるために三つの領域L1,L2,L3に区画された場合を示している。なお、図3(B)中の符号Kは塊状のスラグである。
【0026】
端部特定部33は、図3(B)のようにラベリング処理部32の処理によりスリット像Lが複数の領域L1,L2,L3に区画された場合に、各領域L1,L2,L3ごとにその端部の特定を行う。ここで、図3(B)に示すように、画素の配列がX−Y直交座標系に対応する配列であるものとし、平坦面に照射した場合にスリット像はX軸に平行に撮像されるようにカメラ12が配備されているものとする。
かかる場合、各領域L1,L2,L3ごとに、X座標値が最小となる画素と最大となる画素を求めれば、それらが各々の領域L1,L2,L3の端部であることが分かる。これにより、各領域L1,L2,L3の端部が特定される。
【0027】
不連続判定部34は、端部特定部33により特定された各領域L1,L2,L3の端部について最も近接する他の領域の端部との距離を各々の画素位置から算出する。そして、端部同士の距離が予め適宜設定された所定の距離を上回る場合には当該端部間に不連続部があるものと判定する。
具体的には、図3(B)に示すY軸方向における閾値とX軸方向における閾値とを予め設定し、図示の距離AがY軸閾値を上回るか、また図示の距離BがX軸閾値を上回るかを判定する。そして、いずれか一方が上回る場合に不連続部があるものと判定する。
そして、不連続部があると判定した場合はかかる判定を異物検出通知部35に出力する。
なお、上記各閾値については、ラベリング処理部32における同一領域内とすべきかを判断する際の各画素間の距離よりも大きい値が選択される。
【0028】
異物検出通知部35は、カウンタを備え、不連続判定部34から不連続部有りとの判定入力を受けるとカウント値を1プラスする。そして、カウント値が予め設定された閾値を超えると不連続部有りと決定し、塊状スラグ有りとCPU21に通知する。また、ラベリング処理によりスリット像Lが複数の領域に区画されなかった場合又は不連続判定部34から不連続部なしとの判定入力を受けた場合にはカウント値のリセットを行う。
【0029】
次に、CPU21の行う処理について説明する。かかるCPU21は、メモリ22に格納された各種プログラムに従って以下の処理及び制御を行う。
即ち、CPU21は、前述の不連続判定部34により塊状スラグ有りとの判定の入力を受けると、シリアルインターフェース26を介してベルトコンベア103aの停止指令信号を出力する。これにより、コンベア制御手段13は、ベルトコンベア103の駆動モータを駆動状態から停止状態に切り替えるように制御する。
【0030】
また、CPU21は、カメラ制御回路25を介してベルトコンベア103aの搬送速度に応じた所定周期でカメラ12の動作制御を行い、連続的に撮像を行わせる。そして、その際の撮像データを基準背景画像データとしてバッファ23に記録する。
【0031】
(異物検出装置の動作説明)
上記構成からなる異物検出装置10の動作説明を図4に基づいて行う。図4は画像処理手段20による処理に従った異物検出装置10のフローチャートである。なお、以下の動作説明にあっては、スラグ処理装置100のベルトコンベア103aが駆動され、スラグSの搬送が行われている状態にあるものとする。
【0032】
まず、スラグSを搬送するベルトコンベア103aに対してスリット光照射手段11によりスリット光の照射及びカメラ12による撮像が行われる(ステップS1)。これにより、撮像データがバッファ23に格納され、これを参照して画像処理LSI30の二値化処理部により撮像画像の二値化が行われる(ステップS2)。かかる二値化処理によりスリット像が抽出され、ラベリング処理部32によりスリット像のラベリングが行われる。
【0033】
さらに、ラベリング処理部32により、スリット像Lが単一の領域であると判定されると(ステップS3:YES)、塊状スラグK(不適物)は含まれていないと判断され(ステップS4)、異物検出通知部35のカウンタはリセットされる(ステップS5)。その後、ステップS1に戻り所定の周期でのスリット光の照射と撮像が行われる。
【0034】
一方、ラベリング処理部32により、スリット像Lが複数の領域であると判定されると(ステップS3:NO)、端部特定部33により各領域についてその両端部が特定される。そして、不連続判定部34により隣接する領域同士について各々の端部間距離A,Bが算出され(ステップS6)、それぞれが不連続と判定すべき閾値を上回るか否かが比較される(ステップS7)。
【0035】
そして、端部間距離A,Bが閾値を超えない場合は(ステップS7:NO)、塊状スラグKは含まれていないと判断され(ステップS8)、異物検出通知部35のカウンタはリセットされる(ステップS9)。その後、ステップS1に戻り所定の周期でのスリット光の照射と撮像が行われる。
【0036】
一方、いずれかの端部間距離A,Bが閾値を上回る場合は(ステップS7:YES)、異物検出通知部35のカウント値が1プラスされ記録される(ステップS10,S11)。そして、異物検出通知部35は、カウント値が所定の閾値を超えているかを判定し、超えていない場合は(ステップS12:NO)、塊状スラグKは含まれていないと判断され(ステップS13)、ステップS1に戻り再び所定の周期でのスリット光の照射と撮像が行われる。
【0037】
また、異物検出通知部35は、カウント値が所定の閾値を超えていると判定した場合には(ステップS12:YES)、塊状スラグKが存在するとの判断を確定し(ステップS14)、CPU21に対して塊状スラグ有りと通知する。これにより、CPU21では、コンベア制御手段13にベルトコンベアの停止指令を送り、ベルトコンベア制御手段13はこれに従ってベルトコンベア103aの駆動を停止する(ステップS15)。
【0038】
(異物検出装置の効果)
異物検出装置10は、画像処理手段20を用いて画像処理を行い、スリット像の不連続部を検出することで塊状スラグKの検出を行うことから、曲面で構成されるスラグの上面から高精度で異物を検出することが可能である。
また、検出後は、コンベア制御手段13によりベルトコンベア103aを人為的作業を伴うことなく停止させるので、作業員の監視作業の負担軽減を図ることが可能となる。また、異物が七,八割程度埋没している場合や異物の色彩が粉粒状物と近似するような、人間の視覚で識別が困難な場合であっても、異物検出が可能であり、見落としを有効に低減することが可能である。
従って、スラグ処理装置100では、破砕装置104への塊状スラグの投入を有効に回避することができ、破砕装置104の破損や異常を回避し、装置の保守性を向上すると共に修理等の中断を回避し、作業能率の向上も図ることが可能である。
【0039】
また、異物検出装置10では、ラベリング処理部32,端部特定部33,不連続判定部34により、スリット像Lの不連続部の有無の判断を、ラベリング処理後の複数領域の端部間距離の比較により行うため、塊状スラグ不存在の場合における誤検出をより低減し、異物検出の精度向上を図ることを可能としている。
【0040】
(その他)
上記異物検出装置10では、塊状スラグ検出時にベルトコンベア103aの停止制御を行っているが、これと併用して、或いはこれとは別に、報知ブザー、報知ランプ、画像警告表示等の塊状スラグの検出の報知を行っても良い。
【0041】
また、異物検出装置10では、ラベリング処理によりスリット像を複数領域に分割し、各領域の端部間距離を比較して不連続部の検出を行っているが、以下に説明する他の手法によりその検出を行って良い。
以下、不連続部検出の他の手法について図5及び図6に基づいて説明する。図5は、上記他の手法を行うための画像処理手段20Aの構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では上記異物検出装置10と同じ構成については同符号を付すると共に異なる構成部分についてのみ言及するものとする。
【0042】
画像処理手段20Aでは、画像処理LSI30Aがラベリング処理部32,端部特定部33及び不連続判定部34に替えて、二値化処理後のスリット像を構成する全ての画素について、スリット像の長手方向に沿って隣接する画素同士のスリット長手方向と直交する方向の間隔を算出する直交間隔算出部32Aと、算出された直交方向の間隔を全て予め定められた閾値を超えるか否かを比較し、超える場合について不連続部と判定する間隔比較部33Aとを備えることを特徴する。
【0043】
図6を用いてさらに詳説する。図6(A)は塊状スラグKが存在しないスラグSに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図であり、図6(B)は塊状スラグKが存在するスラグSに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図である。
上記スリット像の長手方向とは、例えば、スリット像の両端部をつなぐ線分に沿った方向としても良いが、ここでは、スラグSのない平坦面上に照射した場合得られる直線状のスリット像の方向をいうものとする。そして、かかるスリット像は、図7におけるX軸方向に平行な直線で得られるようにカメラ12が配置されているものとする。
【0044】
上記直交間隔算出部32Aでは、二値化後のスリット像を構成する複数の画素についてX軸方向に隣接する対となる画素ごとにそのY軸方向の間隔を算出する。
具体的には、図6(A)において矢印で示す隣接する二つの画素についてY軸方向の間隔を算出すると、間隔Nの距離が算出される。即ち、ここでは間隔が画素の一つ幅分となる。一方、図6(B)において矢印で示す隣接する二つの画素についてY軸方向の間隔を算出すると、間隔Nは画素の二つ幅分となる。
このような処理がX軸方向に隣接する画素ごとに全て行われる。
【0045】
間隔比較部33Aでは、上述の直交間隔算出部32Aにおいて算出した間隔Nが予め設定された閾値を超えるか否かの判定が行われる。
具体的には、閾値を画素幅一つ分とした場合、図6(A)における各画素間では閾値を超えないので連続と判断され、図6(B)における各画素間では閾値を超えるので不連続と判断される。
そして、上記判断結果は前述した異物検出通知部35に通知される。これにより異物検出通知部35では、不連続との判断に基づいてカウンタの値を1加算し、連続との判断に基づいてカウンタをリセットする。
【0046】
このように、直交間隔算出部32Aと間隔比較部33Aを備えることにより、ラベリングを処理を行うことなく不連続部の検出が行われ、処理の簡易化を図ることが可能となる。
また、上記直交間隔算出部32Aと間隔比較部33Aとによる不連続部の検出判断処理と、ラベリング処理部32,端部特定部33及び不連続判定部34による不連続部の検出判断処理とを併用して行う構成としても良い。
さらに、ラベリング処理部32により領域が複数とならなかった場合に直交間隔算出部32Aと間隔比較部33Aとによる不連続部の検出判断処理を行う構成としても良い。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、スリット像の不連続状態から異物検出を行うことから、曲面で構成される粉粒状物の上面から高精度で異物を検出することが可能である。
また、このように画像処理から異物混入を検出できるために、作業員を監視作業から解放し、その負担軽減を図ることが可能となる。また、異物が七,八割程度埋没している場合や異物の色彩が粉粒状物と近似するような、人間の視覚で識別が困難な場合であっても、異物検出が可能であり、見落としを有効に低減することが可能である。
【0048】
請求項2記載の発明は、スリット光照射手段によるスリット光の照射方向を粉粒状物の搬送方向に対する直交方向よりも所定方向に傾斜させることにより、表面に凹凸のある粉粒状物に反射されるスリット光を撮像することができ、異物の誤検出を効果的に低減し、その検出精度をさらに向上させることが可能となる。
【0049】
請求項3記載の発明では、スリット像の不連続部を、スリット像を構成する各画素間においてスリット像の長手方向における所定間隔以上離れている場合に有りとすることにより、不連続部の誤検出をより低減し、異物検出の精度向上を図ることを可能としている。
【0050】
請求項4記載の発明では、スリット像の不連続部の有無の判断を、ラベリング処理後の複数領域の端部間距離の比較により行うことで、不連続部の誤検出をより低減し、異物検出の精度向上を図ることを可能としている。
【0051】
請求項5記載の発明によれば、スリット像の不連続状態から異物検出を行うことから、曲面で構成される粉粒状物の上面から高精度で異物を検出することが可能である。また、撮像により画像データを取得すると共にそれを画像処理することでスリット像の不連続状態を検出するようにすれば、異物混入を容易とし、作業員の監視負担の軽減を図ることが可能となる。さらに、異物が七,八割程度埋没している場合や異物の色彩が粉粒状物と近似するような、人間の視覚で識別が困難な場合であっても、異物検出が可能となり、見落としを有効に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態たる異物検出装置が搭載されたスラグ処理装置の全体構成図である。
【図2】異物検出装置の制御系を示すブロック図である。
【図3】図3(A)は塊状スラグが存在しないスラグに対するスリット像を示す説明図であり、図3(B)は塊状スラグが存在するスラグに対するスリット像を示す説明図である。
【図4】実施形態たる異物検出装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】他の画像処理手段の例を示すブロック図である。
【図6】図6(A)は塊状スラグが存在しないスラグに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図であり、図6(B)は塊状スラグが存在するスラグに対するスリット像及びその一部を拡大表示した説明図である。
【符号の説明】
10 異物検出装置
11 スリット光照射手段
12 カメラ(撮像手段)
20 画像処理手段
100 スラグ処理装置
103a ベルトコンベア
K 塊状スラグ(異物)
L スリット像
S スラグ(粉粒状物)
Claims (5)
- 搬送手段に搭載され,一定の方向に搬送される粉粒状物に対して前記搬送方向と交差する方向に沿ったスリット光を照射するスリット光照射手段と、
前記粉粒状物上に形成されるスリット像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段による撮像データからスリット像を抽出すると共に当該抽出スリット像が不連続である場合に異物有りと識別する画像処理手段とを備えることを特徴とする異物検出装置。 - 前記照射手段が前記搬送手段の上方に配置され、前記スリット光が前記進行方向に対して斜めに照射され、前記撮像手段が前記粉粒状物に反射されたスリット光を撮像することを特徴とする請求項1記載の異物検出装置。
- 前記画像処理手段は、前記撮像データ中のスリット像の長手方向に沿って隣接する各画素について、当該各画素間が前記長手方向と直交するについて所定間隔以上離れている場合に不連続と判断することを特徴とする請求項1又は2記載の異物検出装置。
- 前記画像処理手段は、前記撮像データ中のスリット像を複数の領域にラベリング処理すると共に、分けられた各領域の端部が最も近い他の領域の端部から所定間隔以上離れている場合に不連続と判断することを特徴とする請求項1又は2記載の異物検出装置。
- 搬送手段に搭載されて移動する粉粒状物に移動方向と直交するスリット光を移動方向に対して斜め上方から照射し、反射された前記スリット光を撮像して反射光が連続して所定距離以上切断されている場合に異物があると判断する異物検出方法。
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