JP2004340800A - 液晶表示装置の検査方法及び製造方法並びに検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温時において発生するリークを短時間で検出可能な液晶表示装置の検査方法及び製造方法並びに簡単な構造で安価な検査装置を提供する。
【解決手段】TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4の接続端子、及び出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを異方性導電膜を介して熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程のあるステップにおいて、駆動回路基板4に信号発生器10より液晶表示パネル1の表示検査に必要な信号を供給し、またバックライト8より光を供給して液晶表示パネル1の点灯表示検査を行う。これにより液晶表示パネル1または駆動回路基板4の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びLSIチップ3等を数秒で高温にでき、これらの端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出できる。
【選択図】 図1
【解決手段】TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4の接続端子、及び出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを異方性導電膜を介して熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程のあるステップにおいて、駆動回路基板4に信号発生器10より液晶表示パネル1の表示検査に必要な信号を供給し、またバックライト8より光を供給して液晶表示パネル1の点灯表示検査を行う。これにより液晶表示パネル1または駆動回路基板4の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びLSIチップ3等を数秒で高温にでき、これらの端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置のTCP(Tape Carrier Package:テープキャリアパッケージ)に起因する線欠陥を検出するための検査方法及び製造方法並びに検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、従来よりその製造プロセスに起因する様々な欠陥が発生するため、表示品位検査を十分に行う必要があった。欠陥の内容としては、例えばTFT−LCDの場合、TFT動作不良または異物が原因の上下電極間のリークによって発生する一画素単位の点欠陥や、バスライン間のリークやオープンによって発生するライン状の線欠陥や輝度ムラなどがある。
線欠陥の原因となるバスライン間のリークは、液晶表示パネルとTCP、またはTFT素子を制御する駆動回路基板とTCPとの接続端子部において発生するケースがある。また、TCPに搭載された液晶駆動用LSIチップ内にてリークするケースもある。リーク原因としては導電性の異物が主である。この導電性の異物によって端子間が完全にショートしている場合は、点灯表示確認または導通確認を行うことにより容易にリークを検出することができる。一方、異物のサイズが小さく端子間において辛うじて接続していなかったり、高抵抗の材質の異物にて接続していた場合、常温ではリークしていなかった箇所が高温時においてリークすることがある。このようなリークを検出するためには、異物を熱によって膨張させたり抵抗を下げることによりリークしやすい状態にして検出を行うことが有効であり、従来技術として特許文献1では、液晶表示装置を高温槽等の流体中に設置するとともに、この流体を流通させる流通手段と流体の温度を制御する温度制御手段を備えた液晶表示装置の検査装置が提示されている。また、その他の検査装置として、特許文献2では、液晶表示装置に赤外線を照射する手段を有する検査装置が提示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−98348号公報(第6図)
【特許文献2】
特開平9−203687号公報(第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1で提示された検査装置では、流体を介して液晶表示装置の温度を上昇させるのに数時間を要するため、検査時間が長くなり生産性が低下するという問題があった。また検査装置の構造が複雑であり検査環境に広大なスペースが必要であるとともに検査装置自体の費用も無視できないものであった。また、特許文献2で提示された検査装置においては、検査時間はやや短縮されるものの、やはり赤外線を照射してパネルの温度を上昇させるのに時間を要していた。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、高温時において発生するリークによる線欠陥を短時間で検出可能な液晶表示装置の検査方法及び製造方法を提供し、さらに簡単な構造で安価な検査装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる液晶表示装置の検査方法は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して加熱加圧手段により接続する第1の工程と、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し液晶表示パネルに光を供給して液晶表示パネルの点灯表示検査を行う第2の工程とを含み、第1の工程の少なくともあるステップで第2の工程を行う方法である。この検査方法により、駆動回路基板または液晶表示パネルの接続端子部分、TCPの入力側または出力側アウターリード、及びTCPに搭載されたLSIチップ等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となる。
【0007】
また、本発明に係る液晶表示装置の検査方法は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して加熱加圧手段により接続する第1の工程と、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し液晶表示パネルに光を供給して液晶表示パネルの点灯表示検査を行う第2の工程とを含み、第1の工程を単独で行った後に、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子との接続部、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子との接続部の少なくとも一方を加熱加圧手段により加熱加圧しながら第2の工程を行う方法である。この検査方法により、駆動回路基板または液晶表示パネルの接続端子部分、TCPの入力側または出力側アウターリード、及びTCPに搭載されたLSIチップ等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となり、さらにTCPと液晶表示パネルまたは駆動回路基板との接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出することが無くなり、検査精度が高くなる。
【0008】
また、本発明に係る液晶表示装置の検査方法は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し液晶表示パネルに光を供給し、さらに液晶駆動用LSIチップに加熱手段を接触させながら液晶表示パネルの点灯表示検査を行う方法である。この検査方法により、LSIチップを数秒で高温にでき、LSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係わる液晶表示装置の製造方法は、上記のいずれかの検査方法を経て液晶表示装置を製造する方法である。この製造方法により液晶表示装置の製造工程が簡略化されるため、工期の短縮化及び液晶表示装置の低コスト化が図られる。
【0010】
また、本発明に係わる液晶表示装置の検査装置は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査装置であって、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して接続するための位置決め手段及び加熱加圧手段と、液晶表示パネルの背面側に配置され液晶表示パネルに光を供給するバックライトと、液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給する信号発生器を備えたものである。この検査装置は、液晶表示パネルまたは駆動回路基板とTCPの接続を行う従来の熱圧着工程にて用いられていた熱圧着装置に、バックライトと信号発生器を付加するだけで良いため、簡単な構造で安価に作成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における液晶表示装置の検査装置及び検査方法を説明する平面図、図2は図1中II−IIで示すTCP接続部の要部断面図、図3は本実施の形態における液晶表示装置の検査装置の概略を示す側面図である。
まず、本実施の形態における液晶表示装置について図2を用いて簡単に説明する。例えばアクティブ・マトリクス方式の液晶表示パネル1の場合、TFTアレイ基板1aにはマトリクス状に配列された複数の画素電極のそれぞれに対応してスイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)が設けられている。このTFTアレイ基板1aとカラーフィルタ基板1bの二枚の透明ガラス基板を重ね合わせ、これらの基板間に液晶(図示せず)を封止し、さらに両基板の外側には偏光板7a、7bが貼り付けられている。また、液晶表示パネル1は、複数の液晶駆動用LSIチップ3を搭載したTCP2によってソース側制御回路基板4及びゲート側制御回路基板5(以下、駆動回路基板4(5)と称す)と電気的に接続されている。駆動回路基板4(5)には、液晶表示パネル1の駆動回路が形成されている。これらの駆動回路基板4(5)と液晶表示パネル1を接続するTCP2は、通常、ポリイミドのような柔軟なベースフィルム2aに銅からなるリードパターンを形成しこれに例えば錫めっきを施した後、入力側インナーリード2c及び出力側インナーリード2dと液晶駆動用LSIチップ3の端子電極とを金属接続した半導体パッケージである。TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子(図示せず)、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cは、異方性導電膜6a、6bを介してそれぞれ接続されている。以上の液晶表示パネル1と液晶表示パネル1に光を供給するバックライト及び駆動回路基板4(5)等の各部材を、表示窓を有する金属製等のフレーム(図示せず)に収納して液晶表示装置が完成する。
【0012】
本実施の形態における液晶表示装置の検査方法及び検査装置について説明する。まず、液晶表示パネル1を、図3に示すような検査装置20のステージ11上に設置し、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを位置合わせ手段(図示せず)により位置合わせし、異方性導電膜6a、6bを介して加熱加圧手段である熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程を行う(第1の工程)。この時の熱圧着ヘッド9の設定温度は170〜180℃とする。なお、接続する順番は特に限定するものではないが、本実施の形態では、まずTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続を異方性導電膜6bにより行い、続いてTCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続を異方性導電膜6aにより行うものとする。
【0013】
次に、同じ検査装置20のステージ11上において、駆動回路基板4(5)に信号発生器10を接続し、液晶表示パネル1の表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板4(5)に供給する。また、液晶表示パネル1の背面側に配置されたバックライト8より液晶表示パネル1に光を供給して液晶表示パネル1の点灯表示検査を行う(第2の工程)。本実施の形態では、これらの熱圧着工程(第1の工程)と点灯表示検査工程(第2の工程)をほぼ同時に、すなわち第1の工程の少なくともあるステップで第2の工程を行うことを特徴としている。具体的な例を示すと、まず、TCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを異方性導電膜6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する。その後、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子とを異方性導電膜6aを介して熱圧着ヘッド9により接続する瞬間に、液晶表示パネル1の点灯を開始し点灯表示検査を行う。これにより、駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側アウターリード2b及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等が数秒で高温になり、これらの端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークに起因する線欠陥が検出される。なお、この時、他の原因による線欠陥も同時に検出されることは言うまでもない。
【0014】
本実施の形態では、TCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続を先に行い、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続を行う瞬間に液晶表示パネル1の点灯を開始し表示検査を行ったが、熱圧着ヘッド9による接続の順番は特に限定するものではなく、TCP2と液晶表示パネル1、及びTCP2と駆動回路基板4(5)のどちらの接続を先に行ってもよい。TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続を先に行い、TCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cの接続を行う瞬間に液晶表示パネル1の点灯を開始し表示検査を行う場合には、液晶表示パネル1の外部接続端子1c、TCP2の出力側アウターリード2e及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等が高温になり、これらの端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリーク等の欠陥が検出される。また、点灯表示検査における欠陥の検出は作業者の目視によって行われ、液晶表示パネル1の良否が判定されるが、目視のかわりにCCDカメラにより画像の取り込みを行い、画像処理装置にて欠陥検出を行うことも可能である。さらに、不良品と判定された液晶表示パネル1に関しては、欠陥の種類によりリペア工程にて修復することが可能である。
【0015】
以上のように、実施の形態1では、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを異方性導電膜6a、6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程(第1の工程)と、駆動回路基板4(5)に信号発生器10を接続し液晶表示パネル1の表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板4(5)に供給すると共に、液晶表示パネル1の背面側にバックライト8を配置し液晶表示パネルに光を供給して液晶表示パネル1の点灯表示検査を行う検査工程(第2の工程)とを含み、第1の工程の少なくともあるステップで第2の工程を行うようにしたので、液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能である。すなわち、異物のサイズが小さく端子間において辛うじて接続していなかったり、高抵抗の材質の異物にて接続していて常温ではリークしていなかった箇所が高温時においてリークしたような欠陥を検出することができる。また、赤外線を照射したり高温槽等を用いて液晶表示装置の温度を上昇させる従来の方法に比べて、本実施の形態による検査方法では液晶表示パネル1や駆動回路基板4(5)の接続端子部分やTCP2の入力側及び出力側アウターリード2b、2eをわずか数秒で高温にすることができ、検査時間が著しく短縮される。また、実施の形態1による液晶表示装置の検査装置は、従来より液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)とTCP2の接続を行う熱圧着工程にて用いられていた熱圧着装置に、バックライト8と信号発生器10を付加するだけで良いため、簡単な構造で安価に作成することができ、高温槽等も必要ないため検査装置の省スペース化が図られる。さらに、液晶表示装置の製造工程である熱圧着工程において同時に点灯表示検査が行えるため、別途検査工程を設ける必要が無くなり、工程の簡略化が図られる。
【0016】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2は、上記実施の形態1と同様の検査装置を用い、検査方法も類似しているため、図1〜図3の符号を流用して説明する。上記実施の形態1では、熱圧着工程(第1の工程)の少なくともあるステップにおいて点灯表示検査工程(第2の工程)を行った。しかしながら、TCP2と液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)とを異方性導電膜6a、6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する際に同時に点灯表示検査を行うと、接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出する可能性がある。そこで、実施の形態2では、第1の工程である熱圧着工程を単独で行った後に、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続部、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続部の少なくとも一方を熱圧着ヘッド9により加熱加圧しながら、第2の工程である点灯検査工程を行うものである。従って、熱圧着を2回行うことになるが、2回目の熱圧着の目的は、TCP2と液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)とを接続するためではなく、液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等を高温にし、これらの接続端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを検出するためである。
【0017】
以上のように、実施の形態2では、TCP2と駆動回路基板4(5)または液晶表示パネル1とを異方性導電膜6a、6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程(第1の工程)を単独で行った後に、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続部、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続部の少なくとも一方を熱圧着ヘッド9により加熱加圧しながら点灯表示検査工程(第2の工程)を行うようにしたので、上記実施の形態1と同様に、液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能である。また、検査装置が簡単な構造であるため安価で作成でき、工程の簡略化も図られる。さらに、実施の形態2では、TCP2と液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)との接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出することが無くなり、検査精度が高くなる。また、検査時間は実施の形態1に比べて若干長くなるが、従来に比べれば著しく短縮される。
【0018】
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3における液晶表示装置の検査方法を説明する平面図である。本実施の形態における液晶表示装置の検査方法は、TCP2に搭載された個々の液晶駆動用LSIチップ3に対して順次、加熱手段である熱ヘッド9aを接触させながら、液晶表示パネルの点灯表示検査を行うものである。液晶表示パネルの点灯表示検査は、上記実施の形態1と同様に、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置して液晶表示パネルに光を供給して行う。これにより、TCP2に搭載されたLSIチップ3を数秒で高温にすることができ、LSIチップ3内部の異物等に起因するリークが短時間で検出される。
【0019】
以上のように、実施の形態3では、TCP2に搭載された液晶駆動用のLSIチップ3に対して、熱ヘッド9aを直接接触させながら液晶表示パネルの点灯表示検査を行うようにしたので、LSIチップ3を短時間で高温にすることができ、LSIチップ3内部の異物等に起因するリークを迅速に検出することが可能である。また、加熱手段として熱ヘッド9aを用いたので、簡単な構造で安価であり、しかもLSIチップ3を数秒で高温にすることができる。さらに、個々のLSIチップ3に対して順次、熱ヘッド9aを接触させることにより、熱ヘッド9aを1つ用意すればよく、また欠陥の発生したLSIチップ3の特定も容易に行える。
【0020】
なお、実施の形態3における液晶表示装置の検査方法を上記実施の形態1または実施の形態2の検査方法と組み合わせて行うことにより、さらに精度の高い検査が行える。この場合、上記実施の形態1または実施の形態2における液晶表示装置の検査装置に、個々のLSIチップ3に対して接触し加熱することが可能な熱ヘッド9aを付加するだけでよいため、構造が簡単で安価な検査装置となる。
【0021】
さらに、上記実施の形態1〜実施の形態3で説明した液晶表示装置の検査方法を経て液晶表示装置を製造することにより、製造工程が簡略化され、工期の短縮化及び液晶表示装置の低コスト化が図られる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明の液晶表示装置の検査方法によれば、駆動回路基板または液晶表示パネルの接続端子部分、TCPの入力側または出力側アウターリード、及びTCPに搭載されたLSIチップ等を数秒で高温にできるため、これらの接続端子間またはLSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となる。
【0023】
また、TCPと液晶表示パネルまたは駆動回路基板との接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出することが無くなり、検査精度が高くなる。
【0024】
また、LSIチップを短時間で高温にすることができ、LSIチップ内部の異物等に起因するリークを迅速に検出することが可能である。
【0025】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、製造工程が簡略化され、工期の短縮化及び液晶表示装置の低コスト化が図られる。
【0026】
さらに、本発明による検査装置は、液晶表示パネルまたは駆動回路基板とTCPの接続を行う従来の熱圧着工程にて用いられていた熱圧着装置に、バックライトと信号発生器を付加するだけで良いため、簡単な構造で安価に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における液晶表示装置の検査装置及び検査方法を説明する平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1における液晶表示装置のTCP接続部を説明する要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1における液晶表示装置の検査装置の概略を示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態3における液晶表示装置の検査方法を示す平面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示パネル、1a TFTアレイ基板、1b カラーフィルタ基板、1c 外部接続端子、2 TCP、2a ベースフィルム、2b 入力側アウターリード、2c 入力側インナーリード、2d 出力側インナーリード、2e 出力側アウターリード、3 LSIチップ、4、5 駆動回路基板、6a、6b 異方性導電膜、7a、7b 偏光板、8 バックライト、9 熱圧着ヘッド、9a 熱ヘッド、10 信号発生器、11 ステージ、20 検査装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置のTCP(Tape Carrier Package:テープキャリアパッケージ)に起因する線欠陥を検出するための検査方法及び製造方法並びに検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、従来よりその製造プロセスに起因する様々な欠陥が発生するため、表示品位検査を十分に行う必要があった。欠陥の内容としては、例えばTFT−LCDの場合、TFT動作不良または異物が原因の上下電極間のリークによって発生する一画素単位の点欠陥や、バスライン間のリークやオープンによって発生するライン状の線欠陥や輝度ムラなどがある。
線欠陥の原因となるバスライン間のリークは、液晶表示パネルとTCP、またはTFT素子を制御する駆動回路基板とTCPとの接続端子部において発生するケースがある。また、TCPに搭載された液晶駆動用LSIチップ内にてリークするケースもある。リーク原因としては導電性の異物が主である。この導電性の異物によって端子間が完全にショートしている場合は、点灯表示確認または導通確認を行うことにより容易にリークを検出することができる。一方、異物のサイズが小さく端子間において辛うじて接続していなかったり、高抵抗の材質の異物にて接続していた場合、常温ではリークしていなかった箇所が高温時においてリークすることがある。このようなリークを検出するためには、異物を熱によって膨張させたり抵抗を下げることによりリークしやすい状態にして検出を行うことが有効であり、従来技術として特許文献1では、液晶表示装置を高温槽等の流体中に設置するとともに、この流体を流通させる流通手段と流体の温度を制御する温度制御手段を備えた液晶表示装置の検査装置が提示されている。また、その他の検査装置として、特許文献2では、液晶表示装置に赤外線を照射する手段を有する検査装置が提示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−98348号公報(第6図)
【特許文献2】
特開平9−203687号公報(第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1で提示された検査装置では、流体を介して液晶表示装置の温度を上昇させるのに数時間を要するため、検査時間が長くなり生産性が低下するという問題があった。また検査装置の構造が複雑であり検査環境に広大なスペースが必要であるとともに検査装置自体の費用も無視できないものであった。また、特許文献2で提示された検査装置においては、検査時間はやや短縮されるものの、やはり赤外線を照射してパネルの温度を上昇させるのに時間を要していた。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、高温時において発生するリークによる線欠陥を短時間で検出可能な液晶表示装置の検査方法及び製造方法を提供し、さらに簡単な構造で安価な検査装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる液晶表示装置の検査方法は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して加熱加圧手段により接続する第1の工程と、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し液晶表示パネルに光を供給して液晶表示パネルの点灯表示検査を行う第2の工程とを含み、第1の工程の少なくともあるステップで第2の工程を行う方法である。この検査方法により、駆動回路基板または液晶表示パネルの接続端子部分、TCPの入力側または出力側アウターリード、及びTCPに搭載されたLSIチップ等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となる。
【0007】
また、本発明に係る液晶表示装置の検査方法は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して加熱加圧手段により接続する第1の工程と、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し液晶表示パネルに光を供給して液晶表示パネルの点灯表示検査を行う第2の工程とを含み、第1の工程を単独で行った後に、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子との接続部、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子との接続部の少なくとも一方を加熱加圧手段により加熱加圧しながら第2の工程を行う方法である。この検査方法により、駆動回路基板または液晶表示パネルの接続端子部分、TCPの入力側または出力側アウターリード、及びTCPに搭載されたLSIチップ等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となり、さらにTCPと液晶表示パネルまたは駆動回路基板との接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出することが無くなり、検査精度が高くなる。
【0008】
また、本発明に係る液晶表示装置の検査方法は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し液晶表示パネルに光を供給し、さらに液晶駆動用LSIチップに加熱手段を接触させながら液晶表示パネルの点灯表示検査を行う方法である。この検査方法により、LSIチップを数秒で高温にでき、LSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係わる液晶表示装置の製造方法は、上記のいずれかの検査方法を経て液晶表示装置を製造する方法である。この製造方法により液晶表示装置の製造工程が簡略化されるため、工期の短縮化及び液晶表示装置の低コスト化が図られる。
【0010】
また、本発明に係わる液晶表示装置の検査装置は、液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査装置であって、TCPの入力側アウターリードと駆動回路基板の接続端子、及びTCPの出力側アウターリードと液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して接続するための位置決め手段及び加熱加圧手段と、液晶表示パネルの背面側に配置され液晶表示パネルに光を供給するバックライトと、液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給する信号発生器を備えたものである。この検査装置は、液晶表示パネルまたは駆動回路基板とTCPの接続を行う従来の熱圧着工程にて用いられていた熱圧着装置に、バックライトと信号発生器を付加するだけで良いため、簡単な構造で安価に作成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における液晶表示装置の検査装置及び検査方法を説明する平面図、図2は図1中II−IIで示すTCP接続部の要部断面図、図3は本実施の形態における液晶表示装置の検査装置の概略を示す側面図である。
まず、本実施の形態における液晶表示装置について図2を用いて簡単に説明する。例えばアクティブ・マトリクス方式の液晶表示パネル1の場合、TFTアレイ基板1aにはマトリクス状に配列された複数の画素電極のそれぞれに対応してスイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)が設けられている。このTFTアレイ基板1aとカラーフィルタ基板1bの二枚の透明ガラス基板を重ね合わせ、これらの基板間に液晶(図示せず)を封止し、さらに両基板の外側には偏光板7a、7bが貼り付けられている。また、液晶表示パネル1は、複数の液晶駆動用LSIチップ3を搭載したTCP2によってソース側制御回路基板4及びゲート側制御回路基板5(以下、駆動回路基板4(5)と称す)と電気的に接続されている。駆動回路基板4(5)には、液晶表示パネル1の駆動回路が形成されている。これらの駆動回路基板4(5)と液晶表示パネル1を接続するTCP2は、通常、ポリイミドのような柔軟なベースフィルム2aに銅からなるリードパターンを形成しこれに例えば錫めっきを施した後、入力側インナーリード2c及び出力側インナーリード2dと液晶駆動用LSIチップ3の端子電極とを金属接続した半導体パッケージである。TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子(図示せず)、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cは、異方性導電膜6a、6bを介してそれぞれ接続されている。以上の液晶表示パネル1と液晶表示パネル1に光を供給するバックライト及び駆動回路基板4(5)等の各部材を、表示窓を有する金属製等のフレーム(図示せず)に収納して液晶表示装置が完成する。
【0012】
本実施の形態における液晶表示装置の検査方法及び検査装置について説明する。まず、液晶表示パネル1を、図3に示すような検査装置20のステージ11上に設置し、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを位置合わせ手段(図示せず)により位置合わせし、異方性導電膜6a、6bを介して加熱加圧手段である熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程を行う(第1の工程)。この時の熱圧着ヘッド9の設定温度は170〜180℃とする。なお、接続する順番は特に限定するものではないが、本実施の形態では、まずTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続を異方性導電膜6bにより行い、続いてTCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続を異方性導電膜6aにより行うものとする。
【0013】
次に、同じ検査装置20のステージ11上において、駆動回路基板4(5)に信号発生器10を接続し、液晶表示パネル1の表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板4(5)に供給する。また、液晶表示パネル1の背面側に配置されたバックライト8より液晶表示パネル1に光を供給して液晶表示パネル1の点灯表示検査を行う(第2の工程)。本実施の形態では、これらの熱圧着工程(第1の工程)と点灯表示検査工程(第2の工程)をほぼ同時に、すなわち第1の工程の少なくともあるステップで第2の工程を行うことを特徴としている。具体的な例を示すと、まず、TCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを異方性導電膜6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する。その後、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子とを異方性導電膜6aを介して熱圧着ヘッド9により接続する瞬間に、液晶表示パネル1の点灯を開始し点灯表示検査を行う。これにより、駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側アウターリード2b及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等が数秒で高温になり、これらの端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークに起因する線欠陥が検出される。なお、この時、他の原因による線欠陥も同時に検出されることは言うまでもない。
【0014】
本実施の形態では、TCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続を先に行い、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続を行う瞬間に液晶表示パネル1の点灯を開始し表示検査を行ったが、熱圧着ヘッド9による接続の順番は特に限定するものではなく、TCP2と液晶表示パネル1、及びTCP2と駆動回路基板4(5)のどちらの接続を先に行ってもよい。TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続を先に行い、TCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cの接続を行う瞬間に液晶表示パネル1の点灯を開始し表示検査を行う場合には、液晶表示パネル1の外部接続端子1c、TCP2の出力側アウターリード2e及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等が高温になり、これらの端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリーク等の欠陥が検出される。また、点灯表示検査における欠陥の検出は作業者の目視によって行われ、液晶表示パネル1の良否が判定されるが、目視のかわりにCCDカメラにより画像の取り込みを行い、画像処理装置にて欠陥検出を行うことも可能である。さらに、不良品と判定された液晶表示パネル1に関しては、欠陥の種類によりリペア工程にて修復することが可能である。
【0015】
以上のように、実施の形態1では、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとを異方性導電膜6a、6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程(第1の工程)と、駆動回路基板4(5)に信号発生器10を接続し液晶表示パネル1の表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板4(5)に供給すると共に、液晶表示パネル1の背面側にバックライト8を配置し液晶表示パネルに光を供給して液晶表示パネル1の点灯表示検査を行う検査工程(第2の工程)とを含み、第1の工程の少なくともあるステップで第2の工程を行うようにしたので、液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能である。すなわち、異物のサイズが小さく端子間において辛うじて接続していなかったり、高抵抗の材質の異物にて接続していて常温ではリークしていなかった箇所が高温時においてリークしたような欠陥を検出することができる。また、赤外線を照射したり高温槽等を用いて液晶表示装置の温度を上昇させる従来の方法に比べて、本実施の形態による検査方法では液晶表示パネル1や駆動回路基板4(5)の接続端子部分やTCP2の入力側及び出力側アウターリード2b、2eをわずか数秒で高温にすることができ、検査時間が著しく短縮される。また、実施の形態1による液晶表示装置の検査装置は、従来より液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)とTCP2の接続を行う熱圧着工程にて用いられていた熱圧着装置に、バックライト8と信号発生器10を付加するだけで良いため、簡単な構造で安価に作成することができ、高温槽等も必要ないため検査装置の省スペース化が図られる。さらに、液晶表示装置の製造工程である熱圧着工程において同時に点灯表示検査が行えるため、別途検査工程を設ける必要が無くなり、工程の簡略化が図られる。
【0016】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2は、上記実施の形態1と同様の検査装置を用い、検査方法も類似しているため、図1〜図3の符号を流用して説明する。上記実施の形態1では、熱圧着工程(第1の工程)の少なくともあるステップにおいて点灯表示検査工程(第2の工程)を行った。しかしながら、TCP2と液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)とを異方性導電膜6a、6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する際に同時に点灯表示検査を行うと、接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出する可能性がある。そこで、実施の形態2では、第1の工程である熱圧着工程を単独で行った後に、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続部、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続部の少なくとも一方を熱圧着ヘッド9により加熱加圧しながら、第2の工程である点灯検査工程を行うものである。従って、熱圧着を2回行うことになるが、2回目の熱圧着の目的は、TCP2と液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)とを接続するためではなく、液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等を高温にし、これらの接続端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを検出するためである。
【0017】
以上のように、実施の形態2では、TCP2と駆動回路基板4(5)または液晶表示パネル1とを異方性導電膜6a、6bを介して熱圧着ヘッド9により接続する熱圧着工程(第1の工程)を単独で行った後に、TCP2の入力側アウターリード2bと駆動回路基板4(5)の接続端子との接続部、及びTCP2の出力側アウターリード2eと液晶表示パネル1の外部接続端子1cとの接続部の少なくとも一方を熱圧着ヘッド9により加熱加圧しながら点灯表示検査工程(第2の工程)を行うようにしたので、上記実施の形態1と同様に、液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)の接続端子部分、TCP2の入力側または出力側アウターリード2b、2e、及びTCP2に搭載されたLSIチップ3等を数秒で高温にでき、これらの接続端子間またはLSIチップ3内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能である。また、検査装置が簡単な構造であるため安価で作成でき、工程の簡略化も図られる。さらに、実施の形態2では、TCP2と液晶表示パネル1または駆動回路基板4(5)との接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出することが無くなり、検査精度が高くなる。また、検査時間は実施の形態1に比べて若干長くなるが、従来に比べれば著しく短縮される。
【0018】
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3における液晶表示装置の検査方法を説明する平面図である。本実施の形態における液晶表示装置の検査方法は、TCP2に搭載された個々の液晶駆動用LSIチップ3に対して順次、加熱手段である熱ヘッド9aを接触させながら、液晶表示パネルの点灯表示検査を行うものである。液晶表示パネルの点灯表示検査は、上記実施の形態1と同様に、駆動回路基板に信号発生器を接続し液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を駆動回路基板に供給すると共に、液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置して液晶表示パネルに光を供給して行う。これにより、TCP2に搭載されたLSIチップ3を数秒で高温にすることができ、LSIチップ3内部の異物等に起因するリークが短時間で検出される。
【0019】
以上のように、実施の形態3では、TCP2に搭載された液晶駆動用のLSIチップ3に対して、熱ヘッド9aを直接接触させながら液晶表示パネルの点灯表示検査を行うようにしたので、LSIチップ3を短時間で高温にすることができ、LSIチップ3内部の異物等に起因するリークを迅速に検出することが可能である。また、加熱手段として熱ヘッド9aを用いたので、簡単な構造で安価であり、しかもLSIチップ3を数秒で高温にすることができる。さらに、個々のLSIチップ3に対して順次、熱ヘッド9aを接触させることにより、熱ヘッド9aを1つ用意すればよく、また欠陥の発生したLSIチップ3の特定も容易に行える。
【0020】
なお、実施の形態3における液晶表示装置の検査方法を上記実施の形態1または実施の形態2の検査方法と組み合わせて行うことにより、さらに精度の高い検査が行える。この場合、上記実施の形態1または実施の形態2における液晶表示装置の検査装置に、個々のLSIチップ3に対して接触し加熱することが可能な熱ヘッド9aを付加するだけでよいため、構造が簡単で安価な検査装置となる。
【0021】
さらに、上記実施の形態1〜実施の形態3で説明した液晶表示装置の検査方法を経て液晶表示装置を製造することにより、製造工程が簡略化され、工期の短縮化及び液晶表示装置の低コスト化が図られる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明の液晶表示装置の検査方法によれば、駆動回路基板または液晶表示パネルの接続端子部分、TCPの入力側または出力側アウターリード、及びTCPに搭載されたLSIチップ等を数秒で高温にできるため、これらの接続端子間またはLSIチップ内の異物が膨張したり低抵抗になることにより生じるリークを迅速に検出することが可能となる。
【0023】
また、TCPと液晶表示パネルまたは駆動回路基板との接続が完了していないことによって発生する欠陥を誤って検出することが無くなり、検査精度が高くなる。
【0024】
また、LSIチップを短時間で高温にすることができ、LSIチップ内部の異物等に起因するリークを迅速に検出することが可能である。
【0025】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、製造工程が簡略化され、工期の短縮化及び液晶表示装置の低コスト化が図られる。
【0026】
さらに、本発明による検査装置は、液晶表示パネルまたは駆動回路基板とTCPの接続を行う従来の熱圧着工程にて用いられていた熱圧着装置に、バックライトと信号発生器を付加するだけで良いため、簡単な構造で安価に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における液晶表示装置の検査装置及び検査方法を説明する平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1における液晶表示装置のTCP接続部を説明する要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1における液晶表示装置の検査装置の概略を示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態3における液晶表示装置の検査方法を示す平面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示パネル、1a TFTアレイ基板、1b カラーフィルタ基板、1c 外部接続端子、2 TCP、2a ベースフィルム、2b 入力側アウターリード、2c 入力側インナーリード、2d 出力側インナーリード、2e 出力側アウターリード、3 LSIチップ、4、5 駆動回路基板、6a、6b 異方性導電膜、7a、7b 偏光板、8 バックライト、9 熱圧着ヘッド、9a 熱ヘッド、10 信号発生器、11 ステージ、20 検査装置。
Claims (8)
- 液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、前記TCPの入力側アウターリードと前記駆動回路基板の接続端子、及び前記TCPの出力側アウターリードと前記液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して加熱加圧手段により接続する第1の工程と、前記駆動回路基板に信号発生器を接続し前記液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を前記駆動回路基板に供給すると共に、前記液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し前記液晶表示パネルに光を供給して前記液晶表示パネルの点灯表示検査を行う第2の工程とを含み、前記第1の工程の少なくともあるステップで前記第2の工程を行うことを特徴とする液晶表示装置の検査方法。
- 液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、前記TCPの入力側アウターリードと前記駆動回路基板の接続端子、及び前記TCPの出力側アウターリードと前記液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して加熱加圧手段により接続する第1の工程と、前記駆動回路基板に信号発生器を接続し前記液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を前記駆動回路基板に供給すると共に、前記液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し前記液晶表示パネルに光を供給して前記液晶表示パネルの点灯表示検査を行う第2の工程とを含み、前記第1の工程を単独で行った後に、前記TCPの入力側アウターリードと前記駆動回路基板の接続端子との接続部、及び前記TCPの出力側アウターリードと前記液晶表示パネルの接続端子との接続部の少なくとも一方を前記加熱加圧手段により加熱加圧しながら前記第2の工程を行うことを特徴とする液晶表示装置の検査方法。
- 液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査方法であって、前記駆動回路基板に信号発生器を接続し前記液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を前記駆動回路基板に供給すると共に、前記液晶表示パネルの背面側にバックライトを配置し前記液晶表示パネルに光を供給し、さらに前記液晶駆動用LSIチップに加熱手段を接触させながら前記液晶表示パネルの点灯表示検査を行うことを特徴とする液晶表示装置の検査方法。
- 請求項3記載の液晶表示装置の検査方法において、加熱手段として熱ヘッドを用いたことを特徴とする液晶表示装置の検査方法。
- 請求項4記載の液晶表示装置の検査方法において、個々の前記液晶駆動用LSIチップに対して順次、前記熱ヘッドを接触させることを特徴とする液晶表示装置の検査方法。
- 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の検査方法を経て液晶表示装置を製造することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
- 液晶駆動用LSIチップを搭載したTCPにより液晶表示パネルと駆動回路基板とを電気的に接続した液晶表示装置の検査装置であって、
前記TCPの入力側アウターリードと前記駆動回路基板の接続端子、及び前記TCPの出力側アウターリードと前記液晶表示パネルの接続端子とを異方性導電膜を介して接続するための位置決め手段及び加熱加圧手段、
前記液晶表示パネルの背面側に配置され前記液晶表示パネルに光を供給するバックライト、
前記液晶表示パネルの表示検査に必要な所定の表示パターンを表示するための信号を前記駆動回路基板に供給する信号発生器を備えたことを特徴とする液晶表示装置の検査装置。 - 請求項7記載の液晶表示装置の検査装置において、個々の前記液晶駆動用LSIチップに対して接触し加熱することが可能な熱ヘッドを備えたことを特徴とする液晶表示装置の検査装置。
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