JP2004340272A - 防振台 - Google Patents

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Yoji Nakano
洋二 中野
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Mitsubishi Steel Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】発電装置等の重量物を載置し、この発電装置等からの振動を効果的に減衰させるようにする。
【解決手段】下部固定台板と上部可動板とを有し、且つ、該下部固定台板と上部可動板は脚体を介して連繋されると共に、該上部可動板は弾性体にて上方へ付勢され、且つ、上下動可能に形成されて成る防振台に於いて、上記下部固定台板21の下面には下部ウエブ23が突設されて、該下部ウエブ23の下端面に座板24が固設され、更に、上記上部可動板22の上面にも上部ウエブ25が突設されて該上部ウエブ25の上端面に重量物載置板26が固設され、一方、該下部固定台板21と上部可動板22の端部間であって、少くとも前後左右相互に対峙する4隅部位に脚体27が取外し自在に連繋されており、該脚体27間の少くとも対峙する前後又は左右側面部の何れかであって、該下部固定台板21と上部可動板22間にダンパー29が介装される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は防振台に関するものであり、特に、発電装置等の重量物を載置し、そして、該発電装置からの振動を可及的に減衰させて環境を保全するように形成された防振台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の此種防振台を図8及び図9を参照して説明する。図に於いて、該防振台は調理台2上に載置されて固定される箱状又はフレーム状の固定台1と、該固定台1上に配設される防振対象物を載置する可動台4とを有し、且つ、該可動台4は、該可動台4に上端部を固設した4本の脚部8,8,8,8の下端部が、上端部を前記固定台1の上端部にゴム状体7を介して係合した吊り下げアーム6の下端部にゴム状弾性体11を介して係合し、そして、該固定台1に吊り下げられるように構成されている。更に又、該吊り下げアーム6を巻回する如く前記固定台1の上端部と前記脚部8,8,8,8の下端部間にコイルスプリング12,12,12,12が介装されて成るものである。(引用文献1参照)
【0003】
【引用文献1】特開2001−208133号公開公報
(特許請求の範囲 段落0011〜0020)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例の防振台は調理台2の上面に据え付けられ、そして、パン練り機等の防振対象物3を前記可動台4の上に載置して該パン練り機等を稼働させているとき、該パン練り機等からの振動が調理台2に伝達されないように構成されたものである。即ち、この従来例は上記構成を採択しているので、吊り下げアーム6がゴム状弾性体7の部分を支点として何れの方向に対しても柔軟に振り子運動を為す。このとき、該ゴム状弾性体7に曲げや圧縮力が加わるので振り子運動が効果的に減衰される。又、ゴム状弾性体7は前記吊り下げアーム6を介して固定台1に伝達されようとする振動を遮断する。更に又、該吊り下げアーム6が前記振り子運動をしたとき前記スプリング12の力がゴム状弾性体7を圧縮するように作用して振り子運動を減衰させるように構成されて成るものである。
【0005】
然し乍ら、このような構成を有する防振台は、発電装置等の重量物である駆動体を載置し、そして、この駆動体の駆動によって生じる振動を減衰させて環境を保全するように機能させる装置としては全く不適切である。
【0006】
そこで、発電装置等の重量物である駆動体を載置し、そして、この駆動体からの振動を減衰させて環境を保全するために解決せられるべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、下部固定台板と上部可動板とを有し、且つ、該下部固定台板と上部可動板は脚体を介して連繋されると共に、該上部可動板は弾性体にて上方へ付勢され、且つ、上下動可能に形成されて成る防振台に於いて、上記下部固定台板の下面には下部ウエブが突設されて、該下部ウエブの下端面に座板が固設され、更に、上記上部可動板の上面にも上部ウエブが突設されて該上部ウエブの上端面に重量物載置板が固設され、一方、該下部固定台板と上部可動板の端部間であって、少くとも前後左右相互に対峙する4隅部位に脚体が取外し自在に連繋されており、該脚体間の少くとも対峙する前後又は左右側面部の何れかであって、該下部固定台板と上部可動板間にダンパーが介装され、且つ、前記脚体で囲繞される下部固定台板と上部可動板間の内部空間部に複数個の弾性体が並置された防振台、及び、上記ダンパーは、上端部を前記上部可動板に固定されて下方へ垂設された可動ダンパー片と、下端部を前記下部固定台板に固定されて上方へ立設された固定ダンパー片と、之等可動ダンパー片と固定ダンパー片の重合部位に粘弾性体が介装され、且つ、該粘弾性体の両面が可動ダンパー片と固定ダンパー片に夫々接着して成る防振台、並びに、上記上部ウエブ及び下部ウエブは#桁形状に突設され、その中心部に上記重量物載置板及び座板が夫々固設されて成り、且つ、該重量物載置板及び座板は夫々前記上部可動板及び下部固定台板より小形に形成されて成る防振台、及び、上記弾性体はコイルスプリングから成り、且つ、上記下部固定台板と上部可動板間に位置決めされて介装されて成る防振台を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1乃至図7に従って詳述する。図に於いて20は本発明の防振台を示す。該防振台20は下部固定台板21と、上部可動板22と、該下部固定台板21の下部に突設されている下部ウエブ23と、該下部ウエブ23の下端面に固設される座板24と、上記上部可動板22上に突設されている上部ウエブ25と、該上部ウエブ25の上端面に固設される重量物載置板26と、上記下部固定台板21と上部可動板22との間であって、各隅部に介装される脚体27,27,27,27と、之等各脚体27,27,27,27間の内部に配設される弾性体28と、対峙する脚体27,27間に配設されるダンパー29とから成る。
【0009】
而して、図に示す実施の形態に於いては、上記下部固定台板21と上部可動板22とは同形の正方形状に形成されているが、之に限定せられるべきではなく、矩形、円形、楕円形その他任意の形状のものが選択される。
【0010】
又、該上記下部固定台板21と上部可動板22の夫々の隅部に前記脚体27,27,27,27の各端部を遊挿するための脚体遊挿孔30,30,30,30が開穿されている。そこで、該脚体遊挿孔30,30,30,30には夫々脚体27,27,27,27の各端部が遊挿される。而も、該脚体27,27,27の各端部は前記脚体遊挿孔30,30,30,30を貫通させ、この貫通部位にネジ部(図示せず)が設けられ、該ネジ部にナット31,31,31,31を螺着して該脚体27,27,27,27の抜け止めを為している。斯くして、図1に示す脚体27,27,27,27は夫々自重によって上端部は上方部の各ナット31が上部可動板22の上面に係止しており、そして、下方部が夫々下部固定台板21の下面より所定距離Mを有して突出している。
【0011】
又、該所定距離Mは下部固定台板21と上部可動板22との間であって、上記脚体27,27,27,27にて囲繞される内部空間部32に前後左右相互に対峙して配置される弾性体28を構成するコイルスプリング28a,28a,28a,28aによって維持され、且つ、該コイルスプリング28a,28a,28a,28aの伸縮動作に追随して該所定距離Mが長短何れかに自動的に調整されるように構成されている。又、該弾性体28をコイルスプリング28aにて構成すれば、該コイルスプリング28aの上下端面を夫々下部固定台板21と上部可動板22に当接させ、そして、該下部固定台板21及び上部可動板22の夫々の内側面の所定位置に突設された突部33,33,33,33にコイルスプリング28a,28a,28a,28aの夫々の上下端部の開放面を遊嵌することにより、該コイルスプリング28a,28a,28a,28aの位置決めが為され、不慮脱落するようなことはなくなる。
【0012】
又、上記下部固定台板21の下面には図1及び図2に示すように、図形の台形状に形成され、且つ、#桁状に結合された下部ウエブ片23a,23a,23a,23aが下方へ向って突設されて下部ウエブ23を構成している。そして、該台形状の各下部ウエブ片23a,23a,23a,23aの頂部に相当する端面に正方形状の座板24が固設される。
【0013】
又、上記上部可動板22の上面には、図1及び図2に示すように同形の台形状に形成され、且つ、#桁状に結合された上部ウエブ片25a,25a,25a,25aが上方へ向って突設されて上部ウエブ25を構成している。そして、台形状の各上部ウエブ片25a,25a,25a,25aの頂部に重量物載置板26が固設されている。斯くして、前記座板24及び重量物載置板26は下部ウエブ23及び上部ウエブ25に夫々安定的に、且つ、強固に固設されることができる。
【0014】
而して、下部固定台板21に対峙する上部可動板22並びに前記下部ウエブ23に対峙する上部ウエブ25並びに座板24に対峙する重量物載置板26は夫々対象形に形成され、上下に逆転した状態で相互に転用可能であるから加工コストを著しく低減することができる。但し、之に限定せられるべきではない。
【0015】
斯くして、該下部ウエブ23及び上部ウエブ25と前記脚体27,27,27,27とは相互に干渉することなく、コイルスプリング28a,28a,28a,28aは発電装置の駆動体の振動に対する自在な伸縮動作が維持されることができる。
【0016】
又、上記脚体27,27,27,27間であって、且つ、前後又は左右方向にて対峙する各脚体27,27,27,27間の空間部に前記ダンパー29が介装される。而して、該ダンパー29は図4及び図5に示すように、上端部を前記上部可動板22の端部下面に突設された突部22aにビス止め等の手段にて固定されて下方へ長く垂設された方形の可動ダンパー片29aと、下端部を前記下部固定台板21の端部上面に突設された突部21aにビス止め等の手段にて固定されて上方へ長く立設された方形の固定ダンパー片29bとを有し、且つ、之等可動ダンパー片29aと固定ダンパー片29bとは相互に重っており、そして、この重合部位に粘弾性体34を介装し、更に、該粘弾性体34の両面を夫々可動ダンパー片29aと固定ダンパー片29bとの接合面に接着剤を用いて接着してある。而して、該粘弾性体34は主としてゴム質のものが選択される。然るときは、前記コイルスプリング28a,28a,28a,28aの伸縮作用に追随して該粘弾性体34がよじれ乍ら、発電装置から生じる振動の減衰作用を助成することが可能となるのである。
【0017】
尚、図中符号35はゴム質等から成るクッション材を示す。
【0018】
本発明の上記実施の形態の防振台20上に発電装置36を載置して該発電装置36を設置した状態を図6及び図7に示す。同図に於いて該発電装置36は大重量物であって、広いスペースを要する。そこで、本発明の防振台20は該発電装置36の架台36aの縁部に多数敷設される。このとき、各防振台20,20…の上部ウエブ25,25間の両端部にジャッキー(図示せず)を設置して発電装置36の水平度を調整し、調整後は該ジャッキーは取り除かれる。
【0019】
斯くの如く、該発電装置36の下面周縁部を載置した多数の防振台20,20…は、該発電装置36の振動に対して各別に作用する。従って、主として本発明の防振台20,20…は夫々該発電装置36の垂直方向の振動に対応して前記コイルスプリング28a,28a,28a,28a並びにダンパー29が之を受け入れて減衰させるのであるが、該防振台20,20…の各機能は各別に作用するので該発電装置36からの左右或いは前後の傾き振動も許容し乍ら之を減衰させることが可能となり、該発電装置36から生じる振動を減衰させて、地表面への伝播を極めて効果的に抑え、 環境を保全することが可能となるのである。
【0020】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0021】
【発明の効果】
本願の請求項1記載の発明は、固定台板の下部に突設された下部ウエブの下端面に座板が固設され、更に、上部可動板の上部に突設された上部ウエブの上面に重量物載置板が固設されており、更に、下部固定台板と上部可動板間の夫々対峙する4隅部位に脚体が取外し自在で連繋されており、更に又、少くとも前後又は左右側面部の何れかの脚体間にダンパーが介装されると共に、脚体で囲繞される下部固定台板と上部可動板間の空間部に複数個の弾性体が並置されているので、本発明の防振台の多数個を例えば、発電装置の下面周縁部に所定の配列順序に従って設置して該発電装置を該防振台にて支持しているときには、之等防振台の作用によって該発電装置から伝達される振動は極めて効率良く減衰されて周囲の環境を保全することができる。
【0022】
又、請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の効果に加え、粘弾性体がコイルスプリング等から成る弾性体の伸縮作用に追随してよじれ乍ら前記発電装置からの振動に対する減衰作用を一層助成する等の効果を奏する。
【0023】
更に、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明の効果に加え、#桁状に結合されて成る上部ウエブと下部ウエブとの夫々の端面に重量物載置板及び座板が強固に固設されているので、該重量物載置板及び座板は夫々前記上部可動板及び下部固定台板との間に所定距離を有して構成されることになり、依って、上部可動板が弾性体の付勢によって支持され乍ら自在に上下動して発電装置からの振動を一層効率良く減衰させる効果を奏する。
【0024】
更に又、請求項4記載の発明は弾性体をコイルスプリングにて形成したので、上部可動板と下部固定台板の夫々の内側面に突部を設け、この突部にコイルスプリングの上下面の開放面を遊嵌させることが可能となり、依って、請求項1、2又は3記載の発明の効果に加え、コイルスプリングが作動中に不慮妄脱するようなことがなくなり、発電装置からの振動に対する減衰作用を一層助成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、防振台の正面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の底面図。
【図4】図1の側面図。
【図5】図1に於いて左右の脚体を取り除いたときの正面図。
【図6】図1の防振台上に発電装置を載置した状態を示す解説正面図。
【図7】図6に於いて防振台の装置位置を示す解説図。
【図8】従来の防振台を示し、その正面図。
【図9】図8の要部を示す一部切欠正面図。
【符号の説明】
20 防振台
21 下部固定台板
22 上部可動板
23 下部ウエブ
24 座板
25 上部ウエブ
26 重量物載置板
27 脚体
28 弾性体
28a コイルスプリング
29 ダンパー
29a 可動ダンパー片
29b 固定ダンパー片
32 内部空間部
34 粘弾性体
36 発電装置

Claims (4)

  1. 下部固定台板と上部可動板とを有し、且つ、該下部固定台板と上部可動板は脚体を介して連繋されると共に、該上部可動板は弾性体にて上方へ付勢され、且つ、上下動可能に形成されて成る防振台に於いて、
    上記下部固定台板の下面には下部ウエブが突設されて、該下部ウエブの下端面に座板が固設され、更に、上記上部可動板の上面にも上部ウエブが突設されて該上部ウエブの上端面に重量物載置板が固設され、
    一方、該下部固定台板と上部可動板の端部間であって、少くとも前後左右相互に対峙する4隅部位に脚体が取外し自在に連繋されており、該脚体間の少くとも対峙する前後又は左右側面部の何れかであって、該下部固定台板と上部可動板間にダンパーが介装され、且つ、前記脚体で囲繞される下部固定台板と上部可動板間の内部空間部に複数個の弾性体が並置されたことを特徴とする防振台。
  2. 上記ダンパーは、上端部を前記上部可動板に固定されて下方へ垂設された可動ダンパー片と、下端部を前記下部固定台板に固定されて上方へ立設された固定ダンパー片と、之等可動ダンパー片と固定ダンパー片の重合部位に粘弾性体が介装され、且つ、該粘弾性体の両面が可動ダンパー片と固定ダンパー片に夫々接着されて成ることを特徴とする請求項1記載の防振台。
  3. 上記上部ウエブ及び下部ウエブは#桁形状に突設され、その中心部に上記重量物載置板及び座板が夫々固設されて成り、且つ、該重量物載置板及び座板は夫々前記上部可動板及び下部固定台板より小形に形成されて成る請求項1又は2記載の防振台。
  4. 上記弾性体はコイルスプリングから成り、且つ、上記下部固定台板と上部可動板間に位置決めされて介装されて成る請求項1、2、又は3記載の防振台。
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