JP2004340249A - すべり軸受 - Google Patents

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裕一 富田
Atsushi Okado
篤 岡戸
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    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/22Internal combustion engines

Abstract

【課題】軸に設けられた油通路から流出する潤滑油を外部に送り出す油穴を有するすべり軸受において、油穴の周囲部分に生ずるキャビテーションによる浸食、油切れによる損傷を防止する。
【解決手段】油穴17からクランクピン8aの回転方向Aとは反対方向に向って延びる当該油穴17の直径以下の長さ寸法の第1凹部19を形成したので、クランクピン8aの油通路16の出口16bは第1凹部19を通じて徐々に油穴17と連通して行く状態になる。また、軸受面に、油穴17からクランクピン8aの回転方向Aに向って延びる当該油穴17の直径の5倍以下の長さ寸法の第2の凹部20を形成したので、クランクピン8aの油通路16の出口16bが油穴17を通過しても、当該出口16bはまだ第2の凹部20を介して油穴17と連通した状態を維持する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は軸に形成された油供給路から流出する潤滑油を外部に送り出すための油穴を有したすべり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車などのエンジンには、クランク軸の主軸部を受ける主軸受、クランクピンを受けるクランクピン軸受、ピストンピンを受けるピストンピン軸受、カム軸を受けるカム軸受、ロッカーアームを受けるロッカーアーム軸受などの各種の軸受が設けられている。これらの軸受には、潤滑油ポンプから送り出された潤滑油が配給される。そのうち、シリンダブロックに取り付けられる主軸受、コネクティングロッドの大端部に取り付けられるクランクピン軸受及びコネクティングロッドの小端部に取り付けられるピストンピン軸受への潤滑油の配給は次のようにして行われる。
【0003】
即ち、エンジンブロックには主通路が形成されており、潤滑油ポンプから吐出された潤滑油はその主通路に圧送される。一方、主軸受には油穴が形成されており、この油穴は上記主通路に連通されている。
【0004】
クランク軸には、主通路から主軸受の油穴を経て供給されてくる潤滑油をクランクピン軸受に案内するために、主軸部からクランクピンにまで延びる油通路が形成されている。このクランク軸の油通路の入口は、主軸部の外周面に主軸受の油穴に対応する位置に開口形成され、出口はクランクピンの外周面にクランクピン軸受に形成された油穴に対応する位置に形成されている。
【0005】
また、コネクティングロッドには、クランクピン軸受に供給された潤滑油をピストンピン軸受に案内するための油通路が形成されている。そして、ピストンピン軸受にはコネクティングロッドの油通路に連通する油穴が形成されている。
【0006】
このような潤滑油配給構成において、潤滑油ポンプから主通路に圧送された潤滑油のうち一部は、主軸受の油穴から当該主軸受の軸受面(内周面)に供給され、残る一部は主軸部の外周面において開口するクランク軸の油通路に送り込まれる。
【0007】
クランク軸の油通路に送り込まれた潤滑油の一部は、その油通路の出口からクランクピン軸受の内周の軸受面へと供給され、残る一部はクランクピン軸受の油穴からコネクティングロッドの油通路に送り込まれ、その油通路からピストンピン軸受の油穴を通じてその内周の軸受面へと供給される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
クランク軸に形成された油通路の出口はクランクピンの外周面において開口されている。従って、その油通路の出口は、クランクピンの回転に伴ってクランクピン軸受に形成された油穴と直接連通(出口が油穴に合致)したり、その連通を遮断(出口が油穴を通過)されたりすることを繰り返す。
【0009】
潤滑油ポンプから圧送されてクランク軸の油通路へ供給される潤滑油の圧力は高い。そして、その油通路の出口がクランクピン軸受の油穴に合致し始めると、油通路から潤滑油が急激に油穴へと流れ、そのために潤滑油圧力は急激に低下し、その結果、キャビテーションを生じて軸受面を浸食する。このような軸受面の浸食は、油穴の周囲部のうち、クランク軸の油通路の出口が油穴と合致し始める側、即ちクランク軸の回転方向とは反対方向の部分に発生する。
【0010】
一方、クランク軸の油通路がクランクピン軸受に連通することによって当該油通路内の潤滑油圧力が減少すると、その後に油通路の出口が油穴を通過して軸受面に塞がれた直後は圧力不足によって軸受面への潤滑油供給が円滑に行われなくなり、油切れによる摩耗やかじりなどの損傷を生じ易くなる。このような油切れによる損傷は、油穴の周囲部のうち、クランク軸の油通路の出口が油穴を通過した直後の部分、即ちクランク軸の回転方向側に発生する。
【0011】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、軸に設けられた油通路から流出する潤滑油を外部に送り出す油穴を有するすべり軸受において、油穴の周囲部分に生ずるキャビテーションによる浸食、油切れによる損傷を効果的に防止できるすべり軸受を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軸受面に、油穴から軸の回転方向とは反対方向に向って延びる当該油穴の直径以下の長さ寸法の凹部を形成したので、軸の油通路の出口は凹部を通じて徐々に油穴と連通して行く状態になる。このため、油通路内の潤滑油の圧力が急激に低下することを防止でき、キャビテーションによる軸受面の損傷を防止できる。
【0013】
この場合、凹部の長さを油穴の直径以下とした理由は、従来の油穴周囲部分のキャビテーションによる損傷は、上記長さ範囲に止まっていたことからくる経験則に基づく。凹部の長さが長いと、凹部による受圧面積の減少程度が大きくなるので、凹部の長さは軸受荷重の大きさを考慮しながら設定することが好ましい。
【0014】
本発明は、軸受面に、油穴から軸の回転方向に向って延びる当該油穴の直径の5倍以下の長さ寸法の凹部を形成したので、軸の油通路の出口が油溝を通過しても、当該出口はまだ凹部を介して油穴と連通した状態を維持する。このため、油通路の出口が油穴を通過する過程で当該出口部分の潤滑油圧力が上昇するようになるので、油通路の出口が凹部を通過した直後から軸受面へ潤滑油を供給でき、油切れによる軸受面の損傷を防止できる。
【0015】
この場合、凹部の長さを油穴の直径の5倍以下とした理由は、従来の油穴周囲部分の油切れによる損傷は、上記長さ範囲に止まっていたことからくる経験則に基づく。凹部の長さが長い場合、凹部による受圧面積の減少程度が大きくなるので、軸受荷重の大きさを考慮しながら凹部の長さを設定することが好ましい。
【0016】
また、本発明は、軸受面に、油穴から軸の回転方向及びその回転方向とは反対方向に向って延びる2つの凹部を形成し、軸の回転方向とは反対方向に延びる凹部の長さを1としたとき、軸の回転方向に延びる凹部の長さが0.5〜3となるように設定したことを特徴とする。このように油穴の両側に凹部を形成することにより、キャビテーションによる軸受面の損傷と油切れによる軸受面の損傷とを防止できる。また、上記凹部の長さは、すべり軸受の耐疲労性や潤滑油供給性に対して、特に好ましい範囲にある。
更に、本発明では、油穴の周囲部のうち、前記凹部の形成から除かれた部分に、当該凹部に連続するように前記油穴から前記軸の回転方向と直行する方向に向って延び、その前記油穴からの延長長さが当該油穴の直径寸法よりも短い補助凹部を形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動車のエンジンにおけるクランクピン軸受に適用した第1の実施例につき図1乃至図4を参照して説明する。
図2に示すように、クランク軸1の主軸部2は主軸受3により受けられる。この主軸受3は裏金の内側に軸受合金層を装着してなるもので、二つ割りされた割形すべり軸受(以下、半割軸受と称する)4,5から構成され、一方の半割軸受4はシリンダブロック6に取り付けられ、他方の半割軸受5は軸受キャップ7に取り付けられている。そして、軸受キャップ7をシリンダブロック6に固定することによって2個の半割軸受4,5は円筒状の主軸受3として構成され、クランク軸1の主軸部2を支持する。
【0018】
上記クランク軸1のクランク8には、コネクティングロッド9の大端部が連結されている。この大端部はコネクティングロッド9の一端部にキャップ10を取り付けて構成され、その内側には軸としてのクランクピン8aを受けるためのすべり軸受としてのクランクピン軸受11が取り付けられている。このクランクピン軸受11も上記の主軸受3と同様に2個の半割軸受12,13から構成されている。
【0019】
さて、シリンダブロック6には、図示しない潤滑油ポンプから圧送される潤滑油を主軸受3に供給するための主通路14が形成されている。この主通路14を通じて送られてくる潤滑油を主軸受3の内周の軸受面に取り入れるために、主軸受3の上側の半割軸受4には油穴15が形成されている。
【0020】
クランク軸1には、主軸受3の油穴15から送り込まれてくる潤滑油をクランクピン軸受11に案内するための油通路16が形成されている。この油通路16の入口16aは、主軸部2の外周面において開口されて主軸受3の油穴15に対応位置、即ち入口16aの回転軌跡上に油穴15が位置するように構成している。
【0021】
クランク軸1の油通路16の出口16bは、クランクピン8aの外周面において開口されている。そして、クランクピン軸受11には、クランク軸1の油通路16の出口16bから流出する潤滑油を外部に送り出すための油穴17がクランクピン8aの外周面において開口する油通路16の出口16bに対応位置、即ち出口16bの回転軌跡上に油穴17が位置するようにして形成されている。
【0022】
図1にも示すように、コネクティングロッド9には、クランクピン軸受11の油穴17から送り出されてくる潤滑油をコネクティングロッド9の図示しない小端部に設けられたピストンピン軸受に供給するための油通路18が形成されている。そして、この油通路18の入口18aはクランクピン軸受11の油穴17に連通している。
【0023】
ここで、クランクピン軸受11について述べる。このクランクピン軸受11は、前述のように2個の半割軸受12,13から構成されているが、図4にも示すように、この半割軸受12,13の双方に前記油穴17が内外両周面間を連通するようにして形成されている。この油穴17は、エンジンのシリンダ内で燃料が燃焼爆発する際の圧力が作用する上側の半割軸受12にあっては、その大きな圧力が作用する主荷重領域を外れるような位置に形成されている。
【0024】
そして、半割軸受12,13の内周の軸受面には、図3にも示すように、油穴17からクランクピン8aの回転方向である矢印Aとは反対方向に延びる第1の凹部19と、矢印A方向に延びる第2の凹部20とが形成されている。油穴17から矢印Aとは反対方向に延びる第1の凹部19の延長長さL1は、油穴17の直径をDとしたとき、D以下に定められ、矢印A方向に延びる第2の凹部20の延長長さL2は、Dの5倍以下に定められている。そして、それら両凹部19及び20の長さの比率は、第1の凹部19の長さL1を1としたとき、第2の凹部20の長さが0.5〜3となるように定められている。これら両凹部19及び20の深さは、軸受合金層厚さ以下の寸法、例えば最大深さ0.3〜1mmが好ましい。
【0025】
また、第1及び第2の凹部19及び20は、各部の断面、つまりクランクピン軸受11の軸線方向に沿った各部の断面の形状が図3(c)に示すように円弧凹面状をなしている。また、図3(b)に示すように、第1の凹部19は、先端から油穴17に向って(矢印A方向に向って)次第に深くなるように形成され、第2の凹部20は、油穴17から先端に向って(矢印A方向に向って)次第に浅くなるように底面が傾斜するように形成されている。
【0026】
次に上記構成の作用を説明する。
エンジンの運転中、図示しない潤滑油ポンプから主通路14に圧送された潤滑油は、油穴15から主軸受3の内周の軸受面に送り込まれる。軸受面に送り込まれた潤滑油はクランク軸1の主軸部2との間を潤滑する。そして、主軸部2の回転により、その外周面において開口するクランク軸1の油通路16の入口16aが主軸受3の油穴15に連通されると、潤滑油が主通路14から油穴15を通じてクランク軸1の油通路16に送り込まれる。
【0027】
クランク軸1の油通路16に送り込まれた潤滑油は、油通路16の出口16bからクランクピン軸受11の内周の軸受面に供給されてクランクピン8aとの間を潤滑する。そして、クランクピン8aの回転に伴ってクランク軸1の油通路16の出口16bがクランクピン軸受11の油穴17に連通すると、潤滑油がクランク軸1の油通路16から油穴17を通じてコネクティングロッド9の油通路18に送りこまれて図示しないピストンピン軸受へと供給される。
【0028】
ところで、クランク軸1の油通路16の出口16bは、クランクピン8aの回転に伴い、クランクピン軸受11の油穴17内に開口(合致)した状態と、油穴17から外れてクランクピン軸受11の軸受面により閉鎖された状態とを交互に繰り返す。このため、クランク軸1の油通路16からコネクティングロッド9の油通路18への潤滑油の流入は断続的に行われる。
【0029】
ここで、クランクピン軸受11の軸受面には、油穴17から第1及び第2の凹部19及び20が延長されている。このため、クランク軸1の回転に伴ってその油通路16の出口16bは、主軸受3の軸受面により閉鎖された状態から、直接油穴17に連通する状態とはならず、クランク軸1の回転に伴って、まず、第1の凹部19を介して油穴17に連通する。
【0030】
この状態では、油通路16の出口16bから流出した潤滑油は、第1の凹部19の底面に衝突して直角に向きを変え、その後、油穴17で再度直角に向きを変えてコネクティングロッド9の油通路18へと流れる。このため、第1の凹部19を流れる潤滑油は大きな流路抵抗を受け、従って油通路16の出口16bから流出した潤滑油の圧力低下程度は抑制される。
【0031】
特に、第1の凹部19は、先端程、その幅と深さが小さくなっているので、油通路16の出口16bが第1の凹部19に連通した直後に当該出口16bから流出する潤滑油が第1の凹部19から受ける流路抵抗は大きく、油通路16の出口16bから流出した潤滑油の圧力低下程度は一層抑制される。従って、油通路16の出口16bが第1の凹部19を介して油穴17に連通してから油穴17内に開口(直接連通)するまでの間にキャビテーションを発生することが防止され、第1の凹部19の先端部周縁の軸受面にキャビテーションによる浸食が発生することを防止できる。
【0032】
一方、油通路16の出口16bが油穴17を通過した後も、当該出口16bは第2の凹部20を介して油穴17に連通した状態を維持するので、油通路16の出口16b部分の潤滑油の圧力は油穴17を通過した後に第2の凹部20上を通過して行く過程で徐々に上昇して行く。このため、油通路16の出口16bが第2の凹部20を通過した後、軸受面によって閉鎖される状態となっても、第2の凹部20に潤滑油が保持されているので、第2の凹部20の先端部周縁で油切れによる損傷の発生を防止することができる。
【0033】
図5〜図9は本発明の第2〜第6の各実施例を示す。これらの実施例が上述の第1の実施例と異なるところを説明する。即ち、図5の第2の実施例の第1及び第2の凹部21及び22はその長さを同等としたものである。
図6の第3の実施例は油穴17の両側(半割軸受12,13の軸線方向両側)に第1及び第2の凹部23及び24に繋がる(連続する)補助凹部25を形成したものである。この矢印A方向に直角の方向に延びる補助凹部25の油穴17からの延長長さL3は油穴17の直径Dより短くしている。なお、この実施例では、第1及び第2の凹部23及び24の長さを同等にしている。また、補助凹部25の延長長さが短いほど、受圧面積は増え、耐疲労性が向上する。
【0034】
図7の第4の実施例は油穴17の矢印Aとは反対方向側に第1の凹部26だけを形成したもの、図8の第5の実施例は油穴17の矢印A方向側に第2の凹部27だけを形成したものである。
以上の第2乃至5の実施例では、第1の凹部21,23,26の断面形状(クランクピン軸受11の軸線方向に沿って切断した断面形状)は第1の実施例と同様に円弧凹面である。図9の第6の実施例では、第1実施例とは異なり、第1及び第2の凹部19及び20の断面形状はV字形をなしており、この点が第1の実施例とは異なる。
【0035】
本発明者は第1及び第2の凹部を設けることの効果を確認するために、キャビテーション試験と、焼付試験とを実施した。キャビテーション試験の内容は、直径50mm×幅20mm×肉厚1.5mm、油穴直径3mmの上側の半割軸受について、長さ3mm、幅3mm、最大深さ0.5mmの断面V字型の第1の凹部を形成した発明品と、第1の凹部を形成しない比較品とについて、径5mmの油通路を有した軸を回転数7200rpmで回転させながら、油通路から100〜120℃の潤滑油を供給しながら実施した。この結果、比較品には、油穴の近くにキャビテーションによる浸食が見られたが、発明品にそのような浸食は見られなかった。
【0036】
また、焼付試験の内容は、直径50mm×幅113mm×肉厚1.5mm、油穴直径3mmの上側の半割軸受について、長さ10mm、幅3mm、最大深さ0.5mmの断面V字型の第2の凹部を形成した発明品と、第2の凹部を形成しない比較品とについて、径5mmの油通路を有した軸を回転数7200rpmで回転させながら、油通路から油温100〜120℃、供給量100ml/minの潤滑油を供給しながら実施した。この結果、比較品には、油穴の近くに油切れによる焼付きが見られたが、発明品にそのような焼付きは見られなかった。
【0037】
更に、第1の凹部と第2の凹部との長さを、潤滑油の圧力などを考慮して、第1の凹部の長さを1としたとき、第2の凹部の長さを0.5〜3の範囲に設定した場合について、キャビテーション試験と焼付試験とを実施したが、第1の凹部と第2の凹部の両方を形成するとき、両凹部の長さを上記比となるように設定すると、キャビテーションによる浸食及び油切れによる損傷のいずれに対しても効果的であることが確かめられた。
【0038】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるものではなく、以下のような拡張或は変更が可能である。
第1の凹部と補助凹部とからなるもの、又は、第2の凹部と補助凹部とからなるものでも良い。この場合、補助凹部の延長長さは、第1の凹部又は第2の凹部の延長長さより短い。
すべり軸受は2個の半割軸受から構成するものに限られない。
油穴17の形状は円形のものに限られない。
油穴17はすべり軸受について1個であっても良い。
【0039】
クランクピン軸受に限られない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す断面図
【図2】エンジンの給油経路を示す断面図
【図3】油穴周辺を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線に沿う断面図、(c)は(a)のc−cに線に沿う断面図
【図4】クランクピン軸受の斜視図
【図5】本発明の第2の実施例を示す図3(a)相当図
【図6】本発明の第3の実施例を示す図3(a)相当図
【図7】本発明の第4の実施例を示す図3(a)相当図
【図8】本発明の第5の実施例を示す図3(a)相当図
【図9】本発明の第6の実施例を示す図3相当図
【符号の説明】
図中、8aはクランクピン(軸)、11はクランクピン軸受(すべり軸受)、16は油通路、16bは出口、19,21,23,26は第1の凹部、20,22,24,27は第2の凹部、25は補助凹部である。

Claims (4)

  1. 油供給路が形成された軸を支持し、当該軸の外周面において開口する前記油供給路の出口から軸受面に潤滑油の供給を受けると共に、当該出口から流出する潤滑油を外部に送り出すための油穴を有したすべり軸受において、
    前記軸受面に、前記油穴から前記軸の回転方向とは反対方向に向って延びる当該油穴の直径以下の長さ寸法の凹部を形成したことを特徴とするすべり軸受。
  2. 油供給路が形成された軸を支持し、当該軸の外周面において開口する前記油供給路の出口から軸受面に潤滑油の供給を受けると共に、当該出口から流出する潤滑油を外部に送り出すための油穴を有したすべり軸受において、
    前記軸受面に、前記油穴から前記軸の回転方向に向って延びる当該油穴の直径の5倍以下の長さ寸法の凹部を形成したことを特徴とするすべり軸受。
  3. 油供給路が形成された軸を支持し、当該軸の外周面において開口する前記油供給路の出口から軸受面に潤滑油の供給を受けると共に、当該出口から流出する潤滑油を外部に送り出すための油穴を有したすべり軸受において、
    前記軸受面に、前記油穴から前記軸の回転方向及びその回転方向とは反対方向に向って延びる2つの凹部を形成し、前記軸の回転方向とは反対方向に延びる凹部の長さを1としたとき、前記軸の回転方向に延びる凹部の長さが0.5〜3となるように設定されていることを特徴とするすべり軸受。
  4. 前記油穴の周囲部のうち、前記凹部の形成から除かれた部分に、当該凹部に連続するように前記油穴から前記軸の回転方向と直行する方向に向って延び、その前記油穴からの延長長さが当該油穴の直径寸法よりも短い補助凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のすべり軸受。
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