JP2004339816A - 建物の建替工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大幅な工期の短縮およびコストの削減を図ることができる建物の建替工法を提供することである。
【解決手段】建物の建替工法は、地下水位の高い地盤1に建てられた地下躯体4のある建物2の基礎6に、地上躯体5の解体により減少する重量のうち、浮力に抵抗する重量の新築基礎8を構築した後、該新築基礎8に新築の地下躯体14を構築しつつ既存の地下躯体4および既存の地上躯体5を解体する構成である。
【選択図】 図1
【解決手段】建物の建替工法は、地下水位の高い地盤1に建てられた地下躯体4のある建物2の基礎6に、地上躯体5の解体により減少する重量のうち、浮力に抵抗する重量の新築基礎8を構築した後、該新築基礎8に新築の地下躯体14を構築しつつ既存の地下躯体4および既存の地上躯体5を解体する構成である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の建替工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の建替工法としては、例えば特開平11−50480号の発明がある。また地下水位の高い地盤に構築された建物の建替工法には、図9に示すようなものがある。この建替工法は地上躯体16の解体に伴う浮力による建物17の浮き上がりを防ぐために、同図の(2)に示すように、解体ガラ18または土砂19を基礎20に詰めて地上躯体16を解体していた。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−50480号公報(図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の建替工法は新築躯体を構築する際に、解体ガラや土砂を搬出するため非常な手間がかかった。
【0005】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大幅な工期の短縮およびコストの削減を図ることができる建物の建替工法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための建物の建替工法は、地下水位の高い地盤に建てられた地下躯体のある建物の基礎に、地上躯体の解体により減少する重量のうち、浮力に抵抗する重量の新築基礎を構築した後、該新築基礎に新築の地下躯体を構築しつつ、既存の地下躯体および地上躯体を解体する構成である。また既存の地上躯体の重量分の算出前に地下水位を設定することを含むものである。
【0007】
既存の地上躯体の解体により減少する重量分の新築基礎を構築した後、該新築基礎に新築躯体を構築することができるので、大幅な工期の短縮およびコストの削減を図ることができる。また既存の地上躯体の重量分の算出前に地下水位を設定することにより、この地下水位による浮力を正確に算出することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の建物の建替工法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明は地下水位の高い地盤1に構築された建物2であり、地下4階、地上4階の建物を対象とする。
【0009】
はじめに、図1に示すように、建物支持層の地下水位3を、例えば地面−3.2mに設定する。次に、既存の地下躯体4の外壁面の摩擦力を評価するとともに、躯体重量を算出する。
【0010】
次に、既存の地上躯体5の解体により減少する重量を算出して、この重量減少による浮力の検討を行い、この浮力による既存の地下躯体4の浮き上がり対策を立てる。この浮き上がり対策としては新築基礎の構築であるが、この新築基礎を構築するための設計、すなわち、既存基礎のどの部分を残して、どの部分を撤去し、新築の柱をどこに建てるかなどを検討する。
【0011】
次に、図2に示すように、既存の地下躯体4の基礎6における耐圧板7上に、既存の地上躯体5の解体により減少する重量分の新築基礎8を構築する。これは図3および図4に示すように、既存基礎6の基礎梁9の適宜箇所を撤去するとともに、この撤去した箇所にコンクリート10を打設するものである。
【0012】
そして、この新築基礎8を構築した後、既存の地上躯体5を解体して撤去する。この既存の地上躯体5の撤去に伴って躯体重量が減少して浮力の方が大きくなってゆくが、この浮力に抵抗する重量分の新築基礎8が構築されているため、地下水位の浮力による建物2の浮き上がりを防ぐことができる。
【0013】
次に、図5に示すように、外周壁11の強度維持のために、地下1階以下の既存の地下躯体4を支保工として残し、新築の建物の鉄骨柱12を新築基礎8上に立設する。
【0014】
次に、図6に示すように、新築1階の梁・床構造体13の構築後に、既存の地下2階を解体する。この新築1階の梁・床構造体13は支保工として、既存の地下躯体4の外周壁11を支持するものである。
【0015】
次に、新築1階の梁・床構造体13の構築後に、図7に示すように、浮力とのバランスを考慮しながら、新築の地上躯体15の建て方と既存の地下躯体4の解体とを進め、該地下躯体4を完全に解体する。
【0016】
次に、図8に示すように、既存の地下躯体4の完全な解体にともなって、新築の地下躯体14と新築の地上躯体15とを構築して、新築の建物15aの構築を完成する。
【0017】
【発明の効果】
新築基礎を浮力対策の重しとして利用することにより、架設工事費を最小のコストとすることができる。
【0018】
既存建物の地上躯体の解体と一部平行して新築基礎の構築ができるため、新築の建物の完成までの総工期を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地下水位の高い地盤に建てた既存建物の断面図である。
【図2】新築基礎を構築して地上躯体を解体した既存建物の断面図である。
【図3】新築基礎を構築した既存建物の平面図である。
【図4】新築基礎の断面図である。
【図5】新築基礎を構築し、新築の地下躯体を構築する断面図である。
【図6】1階床を構築して既存の地下躯体を解体する断面図である。
【図7】地下躯体の解体とともに、新築の地上躯体を構築する断面図である。
【図8】新築の建物が完成した正面図である。
【図9】(1)および(2)は従来の建替工法の断面図である。
【符号の説明】
1 地盤
2、17 建物
3 地下水位
4 既存の地下躯体
5、16 既存の地上躯体
6、20 基礎
7 耐圧板
8 新築の基礎
9 基礎梁
10 コンクリート
11 外周壁
12 鉄骨柱
13 梁・床構造体
14 新築の地下躯体
15 新築の地上躯体
15a 新築の建物
18 解体ガラ
19 土砂
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の建替工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の建替工法としては、例えば特開平11−50480号の発明がある。また地下水位の高い地盤に構築された建物の建替工法には、図9に示すようなものがある。この建替工法は地上躯体16の解体に伴う浮力による建物17の浮き上がりを防ぐために、同図の(2)に示すように、解体ガラ18または土砂19を基礎20に詰めて地上躯体16を解体していた。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−50480号公報(図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の建替工法は新築躯体を構築する際に、解体ガラや土砂を搬出するため非常な手間がかかった。
【0005】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大幅な工期の短縮およびコストの削減を図ることができる建物の建替工法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための建物の建替工法は、地下水位の高い地盤に建てられた地下躯体のある建物の基礎に、地上躯体の解体により減少する重量のうち、浮力に抵抗する重量の新築基礎を構築した後、該新築基礎に新築の地下躯体を構築しつつ、既存の地下躯体および地上躯体を解体する構成である。また既存の地上躯体の重量分の算出前に地下水位を設定することを含むものである。
【0007】
既存の地上躯体の解体により減少する重量分の新築基礎を構築した後、該新築基礎に新築躯体を構築することができるので、大幅な工期の短縮およびコストの削減を図ることができる。また既存の地上躯体の重量分の算出前に地下水位を設定することにより、この地下水位による浮力を正確に算出することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の建物の建替工法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明は地下水位の高い地盤1に構築された建物2であり、地下4階、地上4階の建物を対象とする。
【0009】
はじめに、図1に示すように、建物支持層の地下水位3を、例えば地面−3.2mに設定する。次に、既存の地下躯体4の外壁面の摩擦力を評価するとともに、躯体重量を算出する。
【0010】
次に、既存の地上躯体5の解体により減少する重量を算出して、この重量減少による浮力の検討を行い、この浮力による既存の地下躯体4の浮き上がり対策を立てる。この浮き上がり対策としては新築基礎の構築であるが、この新築基礎を構築するための設計、すなわち、既存基礎のどの部分を残して、どの部分を撤去し、新築の柱をどこに建てるかなどを検討する。
【0011】
次に、図2に示すように、既存の地下躯体4の基礎6における耐圧板7上に、既存の地上躯体5の解体により減少する重量分の新築基礎8を構築する。これは図3および図4に示すように、既存基礎6の基礎梁9の適宜箇所を撤去するとともに、この撤去した箇所にコンクリート10を打設するものである。
【0012】
そして、この新築基礎8を構築した後、既存の地上躯体5を解体して撤去する。この既存の地上躯体5の撤去に伴って躯体重量が減少して浮力の方が大きくなってゆくが、この浮力に抵抗する重量分の新築基礎8が構築されているため、地下水位の浮力による建物2の浮き上がりを防ぐことができる。
【0013】
次に、図5に示すように、外周壁11の強度維持のために、地下1階以下の既存の地下躯体4を支保工として残し、新築の建物の鉄骨柱12を新築基礎8上に立設する。
【0014】
次に、図6に示すように、新築1階の梁・床構造体13の構築後に、既存の地下2階を解体する。この新築1階の梁・床構造体13は支保工として、既存の地下躯体4の外周壁11を支持するものである。
【0015】
次に、新築1階の梁・床構造体13の構築後に、図7に示すように、浮力とのバランスを考慮しながら、新築の地上躯体15の建て方と既存の地下躯体4の解体とを進め、該地下躯体4を完全に解体する。
【0016】
次に、図8に示すように、既存の地下躯体4の完全な解体にともなって、新築の地下躯体14と新築の地上躯体15とを構築して、新築の建物15aの構築を完成する。
【0017】
【発明の効果】
新築基礎を浮力対策の重しとして利用することにより、架設工事費を最小のコストとすることができる。
【0018】
既存建物の地上躯体の解体と一部平行して新築基礎の構築ができるため、新築の建物の完成までの総工期を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地下水位の高い地盤に建てた既存建物の断面図である。
【図2】新築基礎を構築して地上躯体を解体した既存建物の断面図である。
【図3】新築基礎を構築した既存建物の平面図である。
【図4】新築基礎の断面図である。
【図5】新築基礎を構築し、新築の地下躯体を構築する断面図である。
【図6】1階床を構築して既存の地下躯体を解体する断面図である。
【図7】地下躯体の解体とともに、新築の地上躯体を構築する断面図である。
【図8】新築の建物が完成した正面図である。
【図9】(1)および(2)は従来の建替工法の断面図である。
【符号の説明】
1 地盤
2、17 建物
3 地下水位
4 既存の地下躯体
5、16 既存の地上躯体
6、20 基礎
7 耐圧板
8 新築の基礎
9 基礎梁
10 コンクリート
11 外周壁
12 鉄骨柱
13 梁・床構造体
14 新築の地下躯体
15 新築の地上躯体
15a 新築の建物
18 解体ガラ
19 土砂
Claims (2)
- 地下水位の高い地盤に建てられた地下躯体のある建物の基礎に、地上躯体の解体により減少する重量のうち、浮力に抵抗する重量の新築基礎を構築した後、該新築基礎に新築の地下躯体を構築しつつ、既存の地下躯体および既存の地上躯体を解体することを特徴とする建物の建替工法。
- 既存の地上躯体の重量分の算出前に地下水位を設定することを特徴とする請求項1に記載の建物の建替工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003138387A JP2004339816A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 建物の建替工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003138387A JP2004339816A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 建物の建替工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004339816A true JP2004339816A (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=33527769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003138387A Pending JP2004339816A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 建物の建替工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004339816A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007177410A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Takenaka Komuten Co Ltd | 既存構造物の解体時における浮力対策工法 |
JP2008255645A (ja) * | 2007-04-04 | 2008-10-23 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建物建て替え方法 |
JP2012162963A (ja) * | 2011-02-09 | 2012-08-30 | Taisei Corp | 建物の構築方法 |
JP2014111891A (ja) * | 2014-03-11 | 2014-06-19 | Taisei Corp | 建物の構築方法と新設建物の地下躯体 |
-
2003
- 2003-05-16 JP JP2003138387A patent/JP2004339816A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007177410A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Takenaka Komuten Co Ltd | 既存構造物の解体時における浮力対策工法 |
JP2008255645A (ja) * | 2007-04-04 | 2008-10-23 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建物建て替え方法 |
JP2012162963A (ja) * | 2011-02-09 | 2012-08-30 | Taisei Corp | 建物の構築方法 |
JP2014111891A (ja) * | 2014-03-11 | 2014-06-19 | Taisei Corp | 建物の構築方法と新設建物の地下躯体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041129 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061108 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061115 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070322 |