JP2004339745A - 可変階高式構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、施工性が良く、簡略な構成で階高を変更できる可変階高式構造物を提供する。
【解決手段】可変階高式構造物1は、構造躯体2と可変床5と吊り材8により構成される。構造躯体2の内方には、水平に配置された可変床5が高さ方向に複数配置されている。可変床5は、直上に位置する他の可変床5、もしくは直上に位置する構造躯体2の頂部梁4に、吊り材8を介して吊り支持されており、吊り材8は、長さ方向の伸縮を制御できる伸縮調整機構8aを有している。このような構成の可変階高式構造物1は、吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長もしくは短縮することにより、可変床5を所望の水平高さに容易に変更できる。したがって、所定の階層の階高を短縮したい際には、階層の可変床5を支持している吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して短縮すれば良い。
【選択図】 図1
【解決手段】可変階高式構造物1は、構造躯体2と可変床5と吊り材8により構成される。構造躯体2の内方には、水平に配置された可変床5が高さ方向に複数配置されている。可変床5は、直上に位置する他の可変床5、もしくは直上に位置する構造躯体2の頂部梁4に、吊り材8を介して吊り支持されており、吊り材8は、長さ方向の伸縮を制御できる伸縮調整機構8aを有している。このような構成の可変階高式構造物1は、吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長もしくは短縮することにより、可変床5を所望の水平高さに容易に変更できる。したがって、所定の階層の階高を短縮したい際には、階層の可変床5を支持している吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して短縮すれば良い。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階高を自在に変更することの可能な可変階高式構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、構造物には、例えば、特許文献1に示すように、地上階で床版を製作し、あらかじめ構築した柱等に設けた揚重手段によって同柱をガイドとして上階へ揚重して躯体を構築する構造物が築造されている。このような構造物は、所定の高さ位置に揚重された床スラブを前記柱に剛に接合する場合が多く、構築後の階高変更に対応できない。
【0003】
【特許文献1】
特開平03−59245号公報(p2、図1参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、構造物には、構築後においても用途や機能を変更可能な構成や、長期間に渡り、利用者にとって良好な状態を保持することが求められており、用途や機能を変更可能なフリープラン型の構造が求められている。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、施工性が良く、簡略な構成で階高を変更できる可変階高式構造物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置される複数の可変床と、該可変床を吊り支持するための吊り材とを備えてなり、前記可変床が、その直上に位置する可変床もしくは直上に位置する構造躯体の頂部梁に吊り材を介して吊り支持されるとともに、前記吊り材が、その部材長を伸縮調整自在に構成されることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の全高と同様の部材長を有し、所定の高さ位置に脱着可能な床支持部材が複数備えられた状態で、構造躯体を構成する梁の下面から鉛直下方に垂設される複数の吊り材と、前記構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置され、吊り材の垂設位置と鉛直同軸位置に貫通孔が設けられている複数の可変床とを備えてなり、該可変床が、前記貫通孔に吊り材を挿通した状態で、その下面を前記床支持部材に支持されることを特徴としている。
【0008】
請求項3記載の可変階高式構造物は、前記可変床の端面と向かい合う前記構造躯体を構成する柱の側面には、該柱の長さ方向に延在し、側面に直交して突出するガセットプレートを備える柱取合い部材が設置されるとともに、前記可変床の端面で該柱の側面と向かい合う位置には、鉛直方向に立設するとともに、可変床の端面に直交して突出するガセットプレートを備える床取合い部材が設置されており、前記柱取合い部材及び床取り合い板が面どうしで当接するように、前記可変床を前記構造躯体の内方に配置し、両者を締結手段を介して締結することを特徴としている。
【0009】
請求項4記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に複数配置され、隣り合う前記柱の側面に両端面を当接するように配置される複数の可変梁、及び複数の該可変梁の上部に配置される床スラブ本体により構成される可変床と、該可変床を吊り支持する吊り材とを備えてなり、前記柱の側面には、鉛直方向同軸上で上方に、側面と平行な方向に回転する第1の滑車、下方にアンカの組み合わせが、少なくとも前記可変梁の幅より大きい離間間隔をもって対をなして配置されるとともに、前記可変梁の端部近傍には、上端面にフック、両側面各々より水平に突出した位置には、前記可変梁の長さ方向に回転する第2の滑車が設置され、前記可変梁が、前記第1の滑車とアンカとの中間高さで、かつ第2の滑車が前記アンカと鉛直方向同軸上となる位置に配置された状態で、緊張力を付与された吊り材の一端が前記フックに固定され、第1の滑車及び第2の滑車を経由し、他端が前記アンカに固定されており、前記吊り材が、緊張力を一定に保持した状態で、その長さを伸縮調整自在に構成されることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の可変階高式構造物は、柱と頂部梁よりなる構造躯体の内方に配置される可変床を、直上に位置する他の可変梁、構造躯体を構成する頂部梁、または柱に吊り材を介して吊り支持させ、該吊り材の部材長を自在に調整できる構成とすることにより、簡略な構成で階高を変更することができるものである。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1(a)に示すように、可変階高式構造物1は、構造躯体2と可変床5と吊り材8により構成されている。構造躯体2は、所定の離間間隔をもって鉛直状に立設された複数の柱3と、隣り合う柱3の上端部同士を架け渡すように配置された複数の頂部梁4を備えている。また、該構造躯体2の内方には、高さ方向に所定の離間間隔をもって、水平に配置された複数の可変床5が配置されている。
【0012】
該可変床5は、その平面視形状が前記構造躯体2の内断面と略同一形状に形成されており、可変床5の外縁が、構造躯体2を構成する柱3の側面に当接する構成となっており、水平力を作用されても構造躯体2の内方を水平方向に移動することはない。これら可変床5は、直上に位置する他の可変床5、もしくは直上に位置する構造躯体2の頂部梁4に、吊り材8を介して吊り支持されている。
該吊り材8は、前記頂部梁4及び可変床5の下面より垂設されており、複数の可変床5及び該可変床5各々に発生すると想定される鉛直荷重を支持するに十分な強度を有する部材により構成されている。また、例えば、該吊り材8を巻き取る巻き取り器のような、吊り材8の長さ方向の伸縮を制御できる伸縮調整機構8aを有している。
【0013】
このような構成の可変階高式構造物1は、前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長もしくは短縮することにより、可変床5を所望の水平高さに容易に変更できる。したがって、所定の階層の階高を短縮したい際には、該階層の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して短縮すれば良く、また、階高を伸長したい際には、該階層の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長すれば良い。
【0014】
なお、本実施の形態では、前記可変床5の一辺に対してその両端部近傍を吊り支持するよう、2本の吊り材8が備えられているが、その位置や本数は必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変床5を水平に維持できる構成に吊り支持されれば、何れを用いても良い。
【0015】
上述する構成によれば、可変階高式構造物1は、階高を変更したい階層を構成している可変床5を吊り支持している吊り材8の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の下方に位置するすべての可変床5が、連動してその水平レベルを上下方向の何れかに移動されるものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0016】
(第2の実施の形態)
ところで、前記可変床5を吊り材8に吊り支持させる構成は、必ずしも上述する構成にこだわるものではない。以下に、他の事例を示す。なお、前記構造躯体2及び可変床5は、第1の実施の形態と同様の構成を有するものである。
【0017】
図1(b)に示すように、前記構造躯体2には、前記頂部梁4の下面より、構造躯体2の全高とほぼ同様の部材長を有する吊り材8が垂設されている。該吊り材8は、第1の実施の形態と同様の部材よりなるが、所定の高さ位置に複数の床支持部材9が脱着自在に備えられている。
該床支持部材9は、上端面が前記可変床5の下面と面どうしで接することのできる水平面に形成されており、該水平面で可変床5を支持した際にも、吊り材8の長さ方向に移動することがないよう、吊り材8に対して嵌着されている。
【0018】
一方、前記可変床5には、前記吊り材8の垂設位置と鉛直方向で同軸となる位置に、貫通孔5aが備えられており、該貫通孔5aに吊り材8を貫通した状態で、吊り材8に取り付けられた床支持部材9に下面を支持されることにより、可変床5は、構造躯体2の内方で所定の高さ位置に配置されている。
【0019】
このような構成の可変階高式構造物1は、先にも述べたように前記床支持部材9が、吊り材8に対して脱着可能な構成を有していることから、該床支持部材9を吊り材8から取り外し、吊り材8をガイドとして上下方向に前記可変床5を移動させた後、再度所望の高さ位置に床支持部材9取り付けて可変床5を支持させることにより、可変床5を所望の水平高さに変更できる。
したがって、例えば、所定の階層の階高を伸長したい際には、所定の階層に、前記床支持部材9に代わって可変床5を支持でき、該可変床5を上下方向に水平移動できる階高調整ジャッキ10を配置して、直上に位置する可変床5を仮支持し、該可変床5を支持していた床支持部材9を吊り材8から開放する。この後、階高調整ジャッキ10を介して、直上の可変床5を所定の高さ位置まで揚重した後、前記吊り材8の所定位置に床支持部材9を嵌着して可変床5を支持させ、前記階高調整ジャッキ10を撤去すればよい。
【0020】
なお、前記階高調整ジャッキ10は、必ずしも階高を変更したい階層に配置する必要はなく、その直下階に配置して階高を変更したい階層の可変床5を揚重する構成としても良い。
また、階高調整ジャッキ10は必ずしも用いる必要はなく、前記床支持部材9に代わって可変床5を支持でき、該可変床5を上下方向に水平移動できるものであれば、何れを用いても良い。
さらに、本実施の形態では、前記可変床5の一辺に対してその両端部近傍を吊り支持するよう、2本の吊り材8が備えられているが、その位置や本数は必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変床5を水平に維持できる構成に吊り支持されれば、何れを用いても良い。
【0021】
上述する構成によれば、可変階高式構造物1は、前記床支持部材9を吊り材8から取り外し、該吊り材8をガイドとして上下方向に前記可変床5を移動させた後、再度所望の高さ位置に床支持部材9を取り付けて可変床5を支持させるのみの簡略な構成で、所定の階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0022】
(第3の実施の形態)
上述する第1の実施の形態及び第2の実施の形態において、前記可変床5は、その平面視形状を前記構造躯体2の内断面と略同一形状に形成し、可変床5の外縁を、構造躯体2を構成する柱3の側面に当接させて、水平力が作用されても構造躯体2の内方を水平方向に移動することはない構成とした。しかし、必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変床5の平面視形状が、前記構造躯体2の内断面より小さい場合には、可変床5の端面を構造躯体2の柱3に接合する構成としても良い。以下に、可変床5と構造躯体2の柱3の接合構造を示す。
【0023】
図2(a)に示すように、前記構造躯体2の柱3で、前記可変床5の端面と当接する側面3aには、柱取合い部材11が固着手段を介して固着されている。該柱取合い部材11は、図2(b)に示すように、前記柱3の側面3aに面どうしで当接するフランジ11aと、該フランジ11aの一方の面に直交するように備えられているガセットプレート状の複数の貫通孔を備えたウェブ11bを有している。本実施の形態では、該柱取合い部材11にT型鋼を用いているが、必ずしもこれにこだわるものではなく、前記柱3の側面3aに固着でき、これと直交して突出する複数の貫通孔を備えたガセットプレート状の板材を備えた構成であれば、何れを用いても良い。上述する柱取合い部材11は、柱3の長さ方向に延在するように固定されている。
【0024】
一方、可変床5は、図3に示すように、H形鋼よりなる可変梁6と、該可変梁6の上部に配置された床スラブ本体7により構成されており、前記可変梁6の端面には、H形鋼のウェブと同一平面を形成するガセットプレート状の床取合い部材12が、突出するように一体的に固定されている。
なお、該床取合い部材12は、必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変梁6の端面より突出し、端面に直交して鉛直状に立設して配置できるガセットプレート状の板材を備える構成であれば、何れを用いても良い。
また、可変床5は、必ずしも可変梁6と床スラブ本体7を有する構成である必要はなく、床材として構成でき、端面に前記床取合い部材12を取り付け可能な構成であれば、何れを用いても良い。
【0025】
該可変床5は、図3に示すように、前記構造躯体2の内方で所定の高さ位置に配置されており、前記床取合い部材12を、前記柱3の側面3aに備えられた柱取合い部材11のウェブ11bと面どうしで当接させて、両者をボルト等の締結手段13を介して締結することにより、接合されている。これらは、前記可変床5の高さ位置を変更したい場合には、締結手段13を開放するのみで可変床5を柱3に対して移動自在な構成とすることができるものである。
なお、前記柱取合い部材11には、ウェブ11bに締結手段13を介して床受架台14を締結し、該床受架台14で可変床5の支持補強をすることも可能である。しかし、これらは必ずしも用いる必要はない。
【0026】
上述する構成によれば、前記柱3と可変床5の接合構造が簡略であるため、所定の階層の階高を変更したい際にも、容易に可変床5を前記柱3から開放し移動できるとともに、移動後の所定の高さ位置で再度柱3に接合することができるため、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で示した前記可変床5を吊り材8で吊り支持することにより階高の変更を容易とした可変階高式構造物1にも、その性能に支障をきたすことなく適用することが可能である。
【0027】
(第4の実施の形態)
また、前記可変床5を吊り材8を介して吊り支持することにより、階高の変更を容易とした可変階高式構造物1は、前記可変床5の上下方向の移動範囲がほぼ制限されている場合には、前記可変床5を吊り材8を介して構造躯体2の柱3に吊り支持させることも考えられる。以下に、可変床5を吊り材8を介して構造躯体2の柱3に吊り支持させる可変階高式構造物1を示す。
なお、前記構造躯体2は、第1の実施の形態と同様の構成を有するものであり、前記可変床5は、H形鋼よりなる可変梁6と、該可変梁6の上部に配置された床スラブ本体7により構成されている。
【0028】
図4に示すように、前記構造躯体2を構成する柱3の側面3aには、可変床5の移動範囲の最下部にアンカ15、最上部に第1の滑車16の組み合わせが、鉛直方向同軸上に備えられており、少なくとも可変梁6の幅よりも大きい間隔をもって対をなして配置されている。
【0029】
一方、前記可変床5を構成する可変梁6には、上フランジの上端面にフック17、ウェブの端面近傍位置には、両面にスチフナー18が備えられており、該スチフナー18の外縁近傍には、前記可変梁6の断面より側方に突出する位置に、スチフナー18に直交して前記可変梁の長さ方向に回転する第2の滑車19が備えられている。なお、該第2の滑車19の、可変梁6の断面より側方に突出する突出量は、前記可変床5の端面を、柱3の側面3aで対をなす前記アンカ15と第1の滑車16の組み合わせの間に配置した際に、第2の滑車19が、前記アンカ15と鉛直方向同軸上に位置する長さに設定しておく。
【0030】
該可変床5は、可変梁6が前記アンカ15と第1の滑車16の中間高さで、第2の滑車19が、前記アンカ15と鉛直方向同軸上に位置するように、前記柱3に対して配置されており、前記吊り材8が所定の張力量を保持した状態で、一端を前記フック17に固定され、第1の滑車16及び第2の滑車19を経由して他端をアンカ15に固定されることにより、前記柱3に吊り支持されている。
ここで、前記可変床5を吊り支持している吊り材8は、第1の実施の形態と同様の部材により構成されており、前記アンカ15と第1の滑車16の組み合わせ各々に備えられているとともに、例えば、前記フックに17に連動して吊り材8を巻き取る巻き取り器のような、長さ方向の伸縮を制御できる伸縮調整機構8aを有している。
【0031】
このような構成の可変階高式構造物1は、前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長もしくは短縮することにより、前記アンカ15の取り付け位置を最下部、第1の滑車16の取り付け位置を最上部とする移動範囲内で、可変床5を所望の水平高さに容易に変更できる。したがって、所定の階層の階高を短縮したい際には、該階層の可変床5もしくは直上の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して短縮すれば良く、また、階高を伸長したい際には、該階層の可変床5もしくは直上の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長すれば良い。
これにより、階高を変更したい階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、簡略な構成で、所定の階層の階高を変更することが可能となる。
【0032】
ところで、上述する構成は、前記可変床5が、吊り材8を介して構造躯体2の柱3に吊り支持されるのみでなく、所定量の緊張力を付与されている吊り材8が、前記第2の滑車19に対して前記柱3の側面3aに向かう水平力を発生することから、この水平力が、可変梁6の端面を前記柱3の側面3aに押しつける押圧力となり、可変床5が、構造躯体2の内断面と同様の平面視形状を有する場合には、可変床5の端面が前記柱3に圧接される。したがって、可変床5に水平方向の力が作用した際にも、構造躯体2の内方で可変床5の水平方向の挙動を安定させることができるものである。
【0033】
なお、本実施の形態では、前記可変床5を構成する可変梁6の端面を押し当てることにより、前記柱3の側面3aを損傷させないことを目的に、両者の間に平板状の緩衝材20を配置している。しかし、必ずしもこれにこだわるものではなく、例えば、前記可変床5の平面視形状が、前記構造躯体2の内断面より小さい場合には、可変梁6の端面と柱3の側面3aとの離間距離に応じて対応できるくさび状の緩衝材20を配置する構成とすれば、可変床5が、緩衝材20を介して柱3の側面3aの側面に圧接されるため、可変床5に水平方向の力が作用した際にも、前記構造躯体2の内方で可変床5の水平方向の挙動を安定させることができる。
【0034】
また、本実施の形態では、前記フック17を可変梁6の上フランジで両側部近傍に対をなして配置し、前記アンカ15と第1の滑車16の組み合わせ各々に備えられる吊り材8を交差した上で、一端をフック17に固定するよう配置している。しかし、必ずしも上述する構成にこだわるものではなく、例えば、可変梁6の上フランジで中央部に1体の前記フック17を配置し、対をなす吊り材8の両者の一端を固定する構成とするなど、前記可変床5に作用する押圧力をより効果的に作用させる構成であれば、何れを用いても良い。
【0035】
上述する構成によれば、可変階高式構造物1は、可変床5を吊り支持している吊り材8の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
また、前記吊り材8を介して、可変床5の端面は、前記柱3の側面3aに圧接されることから、可変床5に水平方向の力が作用した際にも、構造躯体2の内方で水平方向に移動することはなく安定させることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の可変階高式構造物によれば、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置される複数の可変床と、該可変床を吊り支持するための吊り材とを備えてなり、前記可変床が、その直上に位置する可変床もしくは直上に位置する構造躯体の頂部梁に吊り材を介して吊り支持されるとともに、前記吊り材が、その部材長を伸縮調整自在に構成される。
【0037】
これにより、可変階高式構造物は、階高を変更したい階層を構成している可変床を吊り支持している吊り材の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の下方に位置するすべての可変床が、連動してその水平レベルを上下方向の何れかに移動されるものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0038】
請求項2記載の可変階高式構造物によれば、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の全高と同様の部材長を有し、所定の高さ位置に脱着可能な床支持部材が複数備えられた状態で、構造躯体を構成する梁の下面から鉛直下方に垂設される複数の吊り材と、前記構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置され、吊り材の垂設位置と鉛直同軸位置に貫通孔が設けられている複数の可変床とを備えてなり、該可変床が、前記貫通孔に吊り材を挿通した状態で、その下面を前記床支持部材に支持される。
【0039】
これにより、可変階高式構造物は、前記床支持部材を吊り材から取り外し、該吊り材をガイドとして上下方向に前記可変床を移動させた後、再度所望の高さ位置に床支持部材を取り付けて可変床を支持させるのみの簡略な構成で、所定の階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0040】
請求項3記載の可変階高式構造物は、前記可変床の端面と向かい合う前記構造躯体を構成する柱の側面には、該柱の長さ方向に延在し、側面に直交して突出するガセットプレートを備える柱取合い部材が設置されるとともに、前記可変床の端面で該柱の側面と向かい合う位置には、鉛直方向に立設するとともに、可変床の端面に直交して突出するガセットプレートを備える床取合い部材が設置されており、前記柱取合い部材及び床取り合い板が面どうしで当接するように、前記可変床を前記構造躯体の内方に配置し、両者を締結手段を介して締結する。
【0041】
これにより、前記柱と可変床の接合構造が簡略であるため、所定の階層の階高を変更したい際にも、容易に可変床を前記柱から開放し移動できるとともに、移動後の所定の高さ位置で再度柱に接合することができるため、前記可変床を吊り材で吊り支持することにより階高の変更を容易とした可変階高式構造物にも、その性能に支障をきたすことなく適用することが可能である。
【0042】
請求項4記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に複数配置され、隣り合う前記柱の側面に両端面を当接するように配置される複数の可変梁、及び複数の該可変梁の上部に配置される床スラブ本体により構成される可変床と、該可変床を吊り支持する吊り材とを備えてなり、前記柱の側面には、鉛直方向同軸上で上方に、側面と平行な方向に回転する第1の滑車、下方にアンカの組み合わせが、少なくとも前記可変梁の幅より大きい離間間隔をもって対をなして配置されるとともに、前記可変梁の端部近傍には、上端面にフック、両側面各々より水平に突出した位置には、前記可変梁の長さ方向に回転する第2の滑車が設置され、前記可変梁が、前記第1の滑車とアンカとの中間高さで、かつ第2の滑車が前記アンカと鉛直方向同軸上となる位置に配置された状態で、緊張力を付与された吊り材の一端が前記フックに固定され、第1の滑車及び第2の滑車を経由し、他端が前記アンカに固定されており、前記吊り材が、緊張力を一定に保持した状態で、その長さを伸縮調整自在に構成される。
【0043】
これにより、可変階高式構造物は、可変床を吊り支持している吊り材の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
また、前記吊り材を介して、可変床の端面は、前記柱の側面に圧接されることから、該可変床に水方向の力が作用した際にも、構造躯体の内方における可変床の水平方向の挙動を安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変階高式構造物の第1の実施の形態及び第2の実施の形態を示すものである。
【図2】本発明の可変階高式構造物の第3の実施の形態に示した柱に備えられた柱取り合い部材を示すものである。
【図3】本発明の可変階高式構造物の柱と可変床の接合構造を示すものである。
【図4】本発明の可変階高式構造物の第4の実施の形態を示すものである。
【符号の説明】
1 可変階高式構造物
2 構造躯体
3 柱
3a 側面
4 頂部梁
5 可変床
6 可変梁
7 床スラブ本体
8 吊り材
9 床支持部材
10 階高調整ジャッキ
11 柱取合い部材
12 床取合い部材
13 締結手段
14 床受架台
15 アンカ
16 第1の滑車
17 フック
18 スチフナ
19 第2の滑車
20 緩衝材
【発明の属する技術分野】
本発明は、階高を自在に変更することの可能な可変階高式構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、構造物には、例えば、特許文献1に示すように、地上階で床版を製作し、あらかじめ構築した柱等に設けた揚重手段によって同柱をガイドとして上階へ揚重して躯体を構築する構造物が築造されている。このような構造物は、所定の高さ位置に揚重された床スラブを前記柱に剛に接合する場合が多く、構築後の階高変更に対応できない。
【0003】
【特許文献1】
特開平03−59245号公報(p2、図1参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、構造物には、構築後においても用途や機能を変更可能な構成や、長期間に渡り、利用者にとって良好な状態を保持することが求められており、用途や機能を変更可能なフリープラン型の構造が求められている。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、施工性が良く、簡略な構成で階高を変更できる可変階高式構造物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置される複数の可変床と、該可変床を吊り支持するための吊り材とを備えてなり、前記可変床が、その直上に位置する可変床もしくは直上に位置する構造躯体の頂部梁に吊り材を介して吊り支持されるとともに、前記吊り材が、その部材長を伸縮調整自在に構成されることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の全高と同様の部材長を有し、所定の高さ位置に脱着可能な床支持部材が複数備えられた状態で、構造躯体を構成する梁の下面から鉛直下方に垂設される複数の吊り材と、前記構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置され、吊り材の垂設位置と鉛直同軸位置に貫通孔が設けられている複数の可変床とを備えてなり、該可変床が、前記貫通孔に吊り材を挿通した状態で、その下面を前記床支持部材に支持されることを特徴としている。
【0008】
請求項3記載の可変階高式構造物は、前記可変床の端面と向かい合う前記構造躯体を構成する柱の側面には、該柱の長さ方向に延在し、側面に直交して突出するガセットプレートを備える柱取合い部材が設置されるとともに、前記可変床の端面で該柱の側面と向かい合う位置には、鉛直方向に立設するとともに、可変床の端面に直交して突出するガセットプレートを備える床取合い部材が設置されており、前記柱取合い部材及び床取り合い板が面どうしで当接するように、前記可変床を前記構造躯体の内方に配置し、両者を締結手段を介して締結することを特徴としている。
【0009】
請求項4記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に複数配置され、隣り合う前記柱の側面に両端面を当接するように配置される複数の可変梁、及び複数の該可変梁の上部に配置される床スラブ本体により構成される可変床と、該可変床を吊り支持する吊り材とを備えてなり、前記柱の側面には、鉛直方向同軸上で上方に、側面と平行な方向に回転する第1の滑車、下方にアンカの組み合わせが、少なくとも前記可変梁の幅より大きい離間間隔をもって対をなして配置されるとともに、前記可変梁の端部近傍には、上端面にフック、両側面各々より水平に突出した位置には、前記可変梁の長さ方向に回転する第2の滑車が設置され、前記可変梁が、前記第1の滑車とアンカとの中間高さで、かつ第2の滑車が前記アンカと鉛直方向同軸上となる位置に配置された状態で、緊張力を付与された吊り材の一端が前記フックに固定され、第1の滑車及び第2の滑車を経由し、他端が前記アンカに固定されており、前記吊り材が、緊張力を一定に保持した状態で、その長さを伸縮調整自在に構成されることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の可変階高式構造物は、柱と頂部梁よりなる構造躯体の内方に配置される可変床を、直上に位置する他の可変梁、構造躯体を構成する頂部梁、または柱に吊り材を介して吊り支持させ、該吊り材の部材長を自在に調整できる構成とすることにより、簡略な構成で階高を変更することができるものである。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1(a)に示すように、可変階高式構造物1は、構造躯体2と可変床5と吊り材8により構成されている。構造躯体2は、所定の離間間隔をもって鉛直状に立設された複数の柱3と、隣り合う柱3の上端部同士を架け渡すように配置された複数の頂部梁4を備えている。また、該構造躯体2の内方には、高さ方向に所定の離間間隔をもって、水平に配置された複数の可変床5が配置されている。
【0012】
該可変床5は、その平面視形状が前記構造躯体2の内断面と略同一形状に形成されており、可変床5の外縁が、構造躯体2を構成する柱3の側面に当接する構成となっており、水平力を作用されても構造躯体2の内方を水平方向に移動することはない。これら可変床5は、直上に位置する他の可変床5、もしくは直上に位置する構造躯体2の頂部梁4に、吊り材8を介して吊り支持されている。
該吊り材8は、前記頂部梁4及び可変床5の下面より垂設されており、複数の可変床5及び該可変床5各々に発生すると想定される鉛直荷重を支持するに十分な強度を有する部材により構成されている。また、例えば、該吊り材8を巻き取る巻き取り器のような、吊り材8の長さ方向の伸縮を制御できる伸縮調整機構8aを有している。
【0013】
このような構成の可変階高式構造物1は、前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長もしくは短縮することにより、可変床5を所望の水平高さに容易に変更できる。したがって、所定の階層の階高を短縮したい際には、該階層の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して短縮すれば良く、また、階高を伸長したい際には、該階層の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長すれば良い。
【0014】
なお、本実施の形態では、前記可変床5の一辺に対してその両端部近傍を吊り支持するよう、2本の吊り材8が備えられているが、その位置や本数は必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変床5を水平に維持できる構成に吊り支持されれば、何れを用いても良い。
【0015】
上述する構成によれば、可変階高式構造物1は、階高を変更したい階層を構成している可変床5を吊り支持している吊り材8の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の下方に位置するすべての可変床5が、連動してその水平レベルを上下方向の何れかに移動されるものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0016】
(第2の実施の形態)
ところで、前記可変床5を吊り材8に吊り支持させる構成は、必ずしも上述する構成にこだわるものではない。以下に、他の事例を示す。なお、前記構造躯体2及び可変床5は、第1の実施の形態と同様の構成を有するものである。
【0017】
図1(b)に示すように、前記構造躯体2には、前記頂部梁4の下面より、構造躯体2の全高とほぼ同様の部材長を有する吊り材8が垂設されている。該吊り材8は、第1の実施の形態と同様の部材よりなるが、所定の高さ位置に複数の床支持部材9が脱着自在に備えられている。
該床支持部材9は、上端面が前記可変床5の下面と面どうしで接することのできる水平面に形成されており、該水平面で可変床5を支持した際にも、吊り材8の長さ方向に移動することがないよう、吊り材8に対して嵌着されている。
【0018】
一方、前記可変床5には、前記吊り材8の垂設位置と鉛直方向で同軸となる位置に、貫通孔5aが備えられており、該貫通孔5aに吊り材8を貫通した状態で、吊り材8に取り付けられた床支持部材9に下面を支持されることにより、可変床5は、構造躯体2の内方で所定の高さ位置に配置されている。
【0019】
このような構成の可変階高式構造物1は、先にも述べたように前記床支持部材9が、吊り材8に対して脱着可能な構成を有していることから、該床支持部材9を吊り材8から取り外し、吊り材8をガイドとして上下方向に前記可変床5を移動させた後、再度所望の高さ位置に床支持部材9取り付けて可変床5を支持させることにより、可変床5を所望の水平高さに変更できる。
したがって、例えば、所定の階層の階高を伸長したい際には、所定の階層に、前記床支持部材9に代わって可変床5を支持でき、該可変床5を上下方向に水平移動できる階高調整ジャッキ10を配置して、直上に位置する可変床5を仮支持し、該可変床5を支持していた床支持部材9を吊り材8から開放する。この後、階高調整ジャッキ10を介して、直上の可変床5を所定の高さ位置まで揚重した後、前記吊り材8の所定位置に床支持部材9を嵌着して可変床5を支持させ、前記階高調整ジャッキ10を撤去すればよい。
【0020】
なお、前記階高調整ジャッキ10は、必ずしも階高を変更したい階層に配置する必要はなく、その直下階に配置して階高を変更したい階層の可変床5を揚重する構成としても良い。
また、階高調整ジャッキ10は必ずしも用いる必要はなく、前記床支持部材9に代わって可変床5を支持でき、該可変床5を上下方向に水平移動できるものであれば、何れを用いても良い。
さらに、本実施の形態では、前記可変床5の一辺に対してその両端部近傍を吊り支持するよう、2本の吊り材8が備えられているが、その位置や本数は必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変床5を水平に維持できる構成に吊り支持されれば、何れを用いても良い。
【0021】
上述する構成によれば、可変階高式構造物1は、前記床支持部材9を吊り材8から取り外し、該吊り材8をガイドとして上下方向に前記可変床5を移動させた後、再度所望の高さ位置に床支持部材9を取り付けて可変床5を支持させるのみの簡略な構成で、所定の階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0022】
(第3の実施の形態)
上述する第1の実施の形態及び第2の実施の形態において、前記可変床5は、その平面視形状を前記構造躯体2の内断面と略同一形状に形成し、可変床5の外縁を、構造躯体2を構成する柱3の側面に当接させて、水平力が作用されても構造躯体2の内方を水平方向に移動することはない構成とした。しかし、必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変床5の平面視形状が、前記構造躯体2の内断面より小さい場合には、可変床5の端面を構造躯体2の柱3に接合する構成としても良い。以下に、可変床5と構造躯体2の柱3の接合構造を示す。
【0023】
図2(a)に示すように、前記構造躯体2の柱3で、前記可変床5の端面と当接する側面3aには、柱取合い部材11が固着手段を介して固着されている。該柱取合い部材11は、図2(b)に示すように、前記柱3の側面3aに面どうしで当接するフランジ11aと、該フランジ11aの一方の面に直交するように備えられているガセットプレート状の複数の貫通孔を備えたウェブ11bを有している。本実施の形態では、該柱取合い部材11にT型鋼を用いているが、必ずしもこれにこだわるものではなく、前記柱3の側面3aに固着でき、これと直交して突出する複数の貫通孔を備えたガセットプレート状の板材を備えた構成であれば、何れを用いても良い。上述する柱取合い部材11は、柱3の長さ方向に延在するように固定されている。
【0024】
一方、可変床5は、図3に示すように、H形鋼よりなる可変梁6と、該可変梁6の上部に配置された床スラブ本体7により構成されており、前記可変梁6の端面には、H形鋼のウェブと同一平面を形成するガセットプレート状の床取合い部材12が、突出するように一体的に固定されている。
なお、該床取合い部材12は、必ずしもこれにこだわるものではなく、前記可変梁6の端面より突出し、端面に直交して鉛直状に立設して配置できるガセットプレート状の板材を備える構成であれば、何れを用いても良い。
また、可変床5は、必ずしも可変梁6と床スラブ本体7を有する構成である必要はなく、床材として構成でき、端面に前記床取合い部材12を取り付け可能な構成であれば、何れを用いても良い。
【0025】
該可変床5は、図3に示すように、前記構造躯体2の内方で所定の高さ位置に配置されており、前記床取合い部材12を、前記柱3の側面3aに備えられた柱取合い部材11のウェブ11bと面どうしで当接させて、両者をボルト等の締結手段13を介して締結することにより、接合されている。これらは、前記可変床5の高さ位置を変更したい場合には、締結手段13を開放するのみで可変床5を柱3に対して移動自在な構成とすることができるものである。
なお、前記柱取合い部材11には、ウェブ11bに締結手段13を介して床受架台14を締結し、該床受架台14で可変床5の支持補強をすることも可能である。しかし、これらは必ずしも用いる必要はない。
【0026】
上述する構成によれば、前記柱3と可変床5の接合構造が簡略であるため、所定の階層の階高を変更したい際にも、容易に可変床5を前記柱3から開放し移動できるとともに、移動後の所定の高さ位置で再度柱3に接合することができるため、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で示した前記可変床5を吊り材8で吊り支持することにより階高の変更を容易とした可変階高式構造物1にも、その性能に支障をきたすことなく適用することが可能である。
【0027】
(第4の実施の形態)
また、前記可変床5を吊り材8を介して吊り支持することにより、階高の変更を容易とした可変階高式構造物1は、前記可変床5の上下方向の移動範囲がほぼ制限されている場合には、前記可変床5を吊り材8を介して構造躯体2の柱3に吊り支持させることも考えられる。以下に、可変床5を吊り材8を介して構造躯体2の柱3に吊り支持させる可変階高式構造物1を示す。
なお、前記構造躯体2は、第1の実施の形態と同様の構成を有するものであり、前記可変床5は、H形鋼よりなる可変梁6と、該可変梁6の上部に配置された床スラブ本体7により構成されている。
【0028】
図4に示すように、前記構造躯体2を構成する柱3の側面3aには、可変床5の移動範囲の最下部にアンカ15、最上部に第1の滑車16の組み合わせが、鉛直方向同軸上に備えられており、少なくとも可変梁6の幅よりも大きい間隔をもって対をなして配置されている。
【0029】
一方、前記可変床5を構成する可変梁6には、上フランジの上端面にフック17、ウェブの端面近傍位置には、両面にスチフナー18が備えられており、該スチフナー18の外縁近傍には、前記可変梁6の断面より側方に突出する位置に、スチフナー18に直交して前記可変梁の長さ方向に回転する第2の滑車19が備えられている。なお、該第2の滑車19の、可変梁6の断面より側方に突出する突出量は、前記可変床5の端面を、柱3の側面3aで対をなす前記アンカ15と第1の滑車16の組み合わせの間に配置した際に、第2の滑車19が、前記アンカ15と鉛直方向同軸上に位置する長さに設定しておく。
【0030】
該可変床5は、可変梁6が前記アンカ15と第1の滑車16の中間高さで、第2の滑車19が、前記アンカ15と鉛直方向同軸上に位置するように、前記柱3に対して配置されており、前記吊り材8が所定の張力量を保持した状態で、一端を前記フック17に固定され、第1の滑車16及び第2の滑車19を経由して他端をアンカ15に固定されることにより、前記柱3に吊り支持されている。
ここで、前記可変床5を吊り支持している吊り材8は、第1の実施の形態と同様の部材により構成されており、前記アンカ15と第1の滑車16の組み合わせ各々に備えられているとともに、例えば、前記フックに17に連動して吊り材8を巻き取る巻き取り器のような、長さ方向の伸縮を制御できる伸縮調整機構8aを有している。
【0031】
このような構成の可変階高式構造物1は、前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長もしくは短縮することにより、前記アンカ15の取り付け位置を最下部、第1の滑車16の取り付け位置を最上部とする移動範囲内で、可変床5を所望の水平高さに容易に変更できる。したがって、所定の階層の階高を短縮したい際には、該階層の可変床5もしくは直上の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して短縮すれば良く、また、階高を伸長したい際には、該階層の可変床5もしくは直上の可変床5を支持している前記吊り材8の部材長を伸縮調整機構8aを介して伸長すれば良い。
これにより、階高を変更したい階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、簡略な構成で、所定の階層の階高を変更することが可能となる。
【0032】
ところで、上述する構成は、前記可変床5が、吊り材8を介して構造躯体2の柱3に吊り支持されるのみでなく、所定量の緊張力を付与されている吊り材8が、前記第2の滑車19に対して前記柱3の側面3aに向かう水平力を発生することから、この水平力が、可変梁6の端面を前記柱3の側面3aに押しつける押圧力となり、可変床5が、構造躯体2の内断面と同様の平面視形状を有する場合には、可変床5の端面が前記柱3に圧接される。したがって、可変床5に水平方向の力が作用した際にも、構造躯体2の内方で可変床5の水平方向の挙動を安定させることができるものである。
【0033】
なお、本実施の形態では、前記可変床5を構成する可変梁6の端面を押し当てることにより、前記柱3の側面3aを損傷させないことを目的に、両者の間に平板状の緩衝材20を配置している。しかし、必ずしもこれにこだわるものではなく、例えば、前記可変床5の平面視形状が、前記構造躯体2の内断面より小さい場合には、可変梁6の端面と柱3の側面3aとの離間距離に応じて対応できるくさび状の緩衝材20を配置する構成とすれば、可変床5が、緩衝材20を介して柱3の側面3aの側面に圧接されるため、可変床5に水平方向の力が作用した際にも、前記構造躯体2の内方で可変床5の水平方向の挙動を安定させることができる。
【0034】
また、本実施の形態では、前記フック17を可変梁6の上フランジで両側部近傍に対をなして配置し、前記アンカ15と第1の滑車16の組み合わせ各々に備えられる吊り材8を交差した上で、一端をフック17に固定するよう配置している。しかし、必ずしも上述する構成にこだわるものではなく、例えば、可変梁6の上フランジで中央部に1体の前記フック17を配置し、対をなす吊り材8の両者の一端を固定する構成とするなど、前記可変床5に作用する押圧力をより効果的に作用させる構成であれば、何れを用いても良い。
【0035】
上述する構成によれば、可変階高式構造物1は、可変床5を吊り支持している吊り材8の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
また、前記吊り材8を介して、可変床5の端面は、前記柱3の側面3aに圧接されることから、可変床5に水平方向の力が作用した際にも、構造躯体2の内方で水平方向に移動することはなく安定させることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の可変階高式構造物によれば、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置される複数の可変床と、該可変床を吊り支持するための吊り材とを備えてなり、前記可変床が、その直上に位置する可変床もしくは直上に位置する構造躯体の頂部梁に吊り材を介して吊り支持されるとともに、前記吊り材が、その部材長を伸縮調整自在に構成される。
【0037】
これにより、可変階高式構造物は、階高を変更したい階層を構成している可変床を吊り支持している吊り材の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の下方に位置するすべての可変床が、連動してその水平レベルを上下方向の何れかに移動されるものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0038】
請求項2記載の可変階高式構造物によれば、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の全高と同様の部材長を有し、所定の高さ位置に脱着可能な床支持部材が複数備えられた状態で、構造躯体を構成する梁の下面から鉛直下方に垂設される複数の吊り材と、前記構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置され、吊り材の垂設位置と鉛直同軸位置に貫通孔が設けられている複数の可変床とを備えてなり、該可変床が、前記貫通孔に吊り材を挿通した状態で、その下面を前記床支持部材に支持される。
【0039】
これにより、可変階高式構造物は、前記床支持部材を吊り材から取り外し、該吊り材をガイドとして上下方向に前記可変床を移動させた後、再度所望の高さ位置に床支持部材を取り付けて可変床を支持させるのみの簡略な構成で、所定の階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
【0040】
請求項3記載の可変階高式構造物は、前記可変床の端面と向かい合う前記構造躯体を構成する柱の側面には、該柱の長さ方向に延在し、側面に直交して突出するガセットプレートを備える柱取合い部材が設置されるとともに、前記可変床の端面で該柱の側面と向かい合う位置には、鉛直方向に立設するとともに、可変床の端面に直交して突出するガセットプレートを備える床取合い部材が設置されており、前記柱取合い部材及び床取り合い板が面どうしで当接するように、前記可変床を前記構造躯体の内方に配置し、両者を締結手段を介して締結する。
【0041】
これにより、前記柱と可変床の接合構造が簡略であるため、所定の階層の階高を変更したい際にも、容易に可変床を前記柱から開放し移動できるとともに、移動後の所定の高さ位置で再度柱に接合することができるため、前記可変床を吊り材で吊り支持することにより階高の変更を容易とした可変階高式構造物にも、その性能に支障をきたすことなく適用することが可能である。
【0042】
請求項4記載の可変階高式構造物は、複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に複数配置され、隣り合う前記柱の側面に両端面を当接するように配置される複数の可変梁、及び複数の該可変梁の上部に配置される床スラブ本体により構成される可変床と、該可変床を吊り支持する吊り材とを備えてなり、前記柱の側面には、鉛直方向同軸上で上方に、側面と平行な方向に回転する第1の滑車、下方にアンカの組み合わせが、少なくとも前記可変梁の幅より大きい離間間隔をもって対をなして配置されるとともに、前記可変梁の端部近傍には、上端面にフック、両側面各々より水平に突出した位置には、前記可変梁の長さ方向に回転する第2の滑車が設置され、前記可変梁が、前記第1の滑車とアンカとの中間高さで、かつ第2の滑車が前記アンカと鉛直方向同軸上となる位置に配置された状態で、緊張力を付与された吊り材の一端が前記フックに固定され、第1の滑車及び第2の滑車を経由し、他端が前記アンカに固定されており、前記吊り材が、緊張力を一定に保持した状態で、その長さを伸縮調整自在に構成される。
【0043】
これにより、可変階高式構造物は、可変床を吊り支持している吊り材の部材長を調整するのみの簡略な構成で、階高を変更したい階層の直上階もしくは直下階の階高も変動してしまうものの、所定の階層の階高を自在に変更することが可能となる。
また、前記吊り材を介して、可変床の端面は、前記柱の側面に圧接されることから、該可変床に水方向の力が作用した際にも、構造躯体の内方における可変床の水平方向の挙動を安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変階高式構造物の第1の実施の形態及び第2の実施の形態を示すものである。
【図2】本発明の可変階高式構造物の第3の実施の形態に示した柱に備えられた柱取り合い部材を示すものである。
【図3】本発明の可変階高式構造物の柱と可変床の接合構造を示すものである。
【図4】本発明の可変階高式構造物の第4の実施の形態を示すものである。
【符号の説明】
1 可変階高式構造物
2 構造躯体
3 柱
3a 側面
4 頂部梁
5 可変床
6 可変梁
7 床スラブ本体
8 吊り材
9 床支持部材
10 階高調整ジャッキ
11 柱取合い部材
12 床取合い部材
13 締結手段
14 床受架台
15 アンカ
16 第1の滑車
17 フック
18 スチフナ
19 第2の滑車
20 緩衝材
Claims (4)
- 複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、
該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置される複数の可変床と、
該可変床を吊り支持するための吊り材とを備えてなり、
前記可変床が、その直上に位置する可変床もしくは直上に位置する構造躯体の頂部梁に吊り材を介して吊り支持されるとともに、
前記吊り材が、その部材長を伸縮調整自在に構成されることを特徴とする可変階高式構造物。 - 複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、
該構造躯体の全高と同様の部材長を有し、所定の高さ位置に脱着可能な床支持部材が複数備えられた状態で、構造躯体を構成する梁の下面から鉛直下方に垂設される複数の吊り材と、
前記構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に配置され、吊り材の垂設位置と鉛直同軸位置に貫通孔が設けられている複数の可変床とを備えてなり、
該可変床が、前記貫通孔に吊り材を挿通した状態で、その下面を前記床支持部材に支持されることを特徴とする可変階高式構造物。 - 請求項1または2に記載の可変階高式構造物において、
前記可変床の端面と向かい合う前記構造躯体を構成する柱の側面には、該柱の長さ方向に延在し、側面に直交して突出するガセットプレートを備える柱取合い部材が設置されるとともに、
前記可変床の端面で該柱の側面と向かい合う位置には、鉛直方向に立設するとともに、可変床の端面に直交して突出するガセットプレートを備える床取合い部材が設置されており、
前記柱取合い部材及び床取り合い板が面どうしで当接するように、前記可変床を前記構造躯体の内方に配置し、両者を締結手段を介して締結することを特徴とする可変階高式構造物。 - 複数の柱、及び隣り合う柱の上端部どうしに架け渡される複数の頂部梁により構成される構造躯体と、
該構造躯体の内方で、高さ方向に所定の離間間隔をもって水平に複数配置され、隣り合う前記柱の側面に両端面を当接するように配置される複数の可変梁、及び複数の該可変梁の上部に配置される床スラブ本体により構成される可変床と、
該可変床を吊り支持する吊り材とを備えてなり、
前記柱の側面には、鉛直方向同軸上で上方に、側面と平行な方向に回転する第1の滑車、下方にアンカの組み合わせが、少なくとも前記可変梁の幅より大きい離間間隔をもって対をなして配置されるとともに、前記可変梁の端部近傍には、上端面にフック、両側面各々より水平に突出した位置には、前記可変梁の長さ方向に回転する第2の滑車が設置され、
前記可変梁が、前記第1の滑車とアンカとの中間高さで、かつ第2の滑車が前記アンカと鉛直方向同軸上となる位置に配置された状態で、緊張力を付与された吊り材の一端が前記フックに固定され、第1の滑車及び第2の滑車を経由し、他端が前記アンカに固定されており、
前記吊り材が、緊張力を一定に保持した状態で、その長さを伸縮調整自在に構成されることを特徴とする可変階高式構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003136082A JP2004339745A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | 可変階高式構造物 |
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JP2003136082A JP2004339745A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | 可変階高式構造物 |
Publications (1)
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JP2004339745A true JP2004339745A (ja) | 2004-12-02 |
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JP2003136082A Withdrawn JP2004339745A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | 可変階高式構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004339745A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008255746A (ja) * | 2007-04-09 | 2008-10-23 | Ohbayashi Corp | 吊構造建物の階高の変更方法、吊柱 |
CN107401221A (zh) * | 2017-07-31 | 2017-11-28 | 邱锦进 | 一种可升降楼板的房屋结构及其升降控制系统 |
CN108797853A (zh) * | 2018-07-17 | 2018-11-13 | 湖南工业大学 | 一种可水平及竖直移动的房屋内部围护结构及其控制系统 |
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2003
- 2003-05-14 JP JP2003136082A patent/JP2004339745A/ja not_active Withdrawn
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CN107401221B (zh) * | 2017-07-31 | 2019-10-08 | 邱锦进 | 一种可升降楼板的房屋结构及其升降控制系统 |
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