JP2004338625A - 運転技量監視装置 - Google Patents

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英明 根本
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Abstract

【課題】運転技量をより正確に算出することができる運転技量監視装置を提供すること。
【解決手段】車両を運転する運転者の運転技量を算出する運転技量監視装置1に、車両の走行状態を検出する運転負荷検出装置11及び道路状況検出手段12と、運転者の運転操作への専念度を算出する運転者状態検出装置10と、運転負荷検出装置11及び道路状況検出手段12により検出された走行状態と、運転者状態検出装置10により算出された専念度と、に基づいて、運転者の運転技量を算出する運転技量検出装置14と、を備えさせた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両を運転する運転者の運転技量を算出する運転技量監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両を運転する運転者の運転技量を算出する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
当該技術では、直線道路を基準タスクとして設定し、且つ、所定の曲率を有する第1のカーブ、及び第1のカーブと異なる曲率を有する第2のカーブをそれぞれ運転タスクとして設定する。
【0004】
そして、車両が直線道路を走行した際の操舵誤差(ステアリングが滑らかに操舵された場合の操舵角と、運転者により実際にステアリングが操舵された際の操舵角との差)と、車両が第1のカーブを走行した際の操舵誤差と、を算出し、当該算出結果に基づいて、第1のステアリングエントロピ値を算出する。
【0005】
同様に、車両が直線道路を走行した際の操舵誤差と、車両が第2のカーブを走行した際の操舵誤差と、を算出し、当該算出結果に基づいて、第2のステアリングエントロピ値を算出する。
【0006】
そして、第1のステアリングエントロピ値と第2のステアリングエントロピ値との差に基づいて、運転技量を算出する。即ち、ステアリングエントロピ値に基づいて、運転技量を算出する。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−354047号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、当該技術には、同じ値のステアリングエントロピ値が算出されても、実際の運転技量にバラツキが生じる可能性があるという問題点があった。
【0009】
具体的には、例えば、車両が直線道路を走行する場合には、当該直線道路の道幅が広く、運転者がゆとりを持って運転することができる場合(即ち、運転操作への専念度が通常よりも小さい場合)と、当該直線道路の道幅が狭く、運転者が緊張して運転しなければならない場合(即ち、運転操作への専念度が通常よりも大きい場合)とがある。
【0010】
したがって、例えば、ある運転者が道幅の広い道路を走行した場合と、当該運転者よりも運転技量の大きい運転者が道幅の狭い道路を走行した場合とで、同一のステアリングエントロピ値が算出される可能性がある。即ち、それぞれの場合に算出される運転技量が互いに同じになる可能性がある。
【0011】
また、異なる運転者が同じ道路上で車両を運転した結果、算出されたステアリングエントロピ値、即ち運転技量が同じになった場合でも、一方の運転者は注意深く(即ち、運転操作への専念度を通常よりも大きくして)運転し、他方の運転者はリラックスして(即ち、運転操作への専念度を通常よりも小さくして)運転した場合には、これらの運転者の実際の運転技量は異なることとなる。
【0012】
したがって、実際の運転技量は、ステアリングエントロピ値の他、運転操作への専念度に応じても変動するため、従来の技術には、算出された運転技量が同じであっても実際の運転技量がばらつく可能性があるという問題点があった。
【0013】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その主に目的とするところは、運転技量をより正確に算出することができる運転技量監視装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願特許請求の範囲に記載の発明は、車両を運転する運転者の運転技量を算出する運転技量監視装置において、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、運転者の運転操作への専念度を算出する運転者状態検出手段と、を備え、走行状態検出手段により検出された走行状態と、運転者状態検出手段により算出された専念度と、に基づいて、運転者の運転技量を算出することを主な特徴とする。
【0015】
【発明の効果】
本願特許請求の範囲に記載の発明では、運転者の運転操作に対する専念度を考慮して運転技量を算出することができるので、従来の技術に比して、運転技量をより正確に算出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
まず、図1に基づいて、本発明の一実施の形態に係る運転技量監視装置1の構成の概略及び各構成要素の機能の概略を説明する。ここで、図1は、運転技量監視装置1の概略構成を示したブロック図である。
【0018】
図1に示すように、運転技量監視装置1は、概略的には、車速センサ3と、A/D変換器3aと、運転者状態検出装置(運転者状態検出手段)10と、運転負荷検出装置(走行状態検出手段)11と、道路状況検出手段(走行状態検出手段)12と、負荷量分類手段(運転成績評価手段)13と、運転技量検出装置(運転技量検出手段)14と、提示装置9を備える。
【0019】
なお、運転者状態検出装置10は、後述する居眠り防止システム2及びコントローラ8に対応し、運転負荷検出装置11は、後述する操舵角センサ5及びコントローラ8に対応する。また、道路状況検出手段12、負荷量分類手段13、及び運転技量検出装置14は、コントローラ8に対応し、提示装置9は、後述するディスプレイ91及びスピーカ92に対応する。
【0020】
そして、運転技量監視装置1は、概略以下の処理を行う。即ち、運転負荷検出装置11及び道路状況検出手段12が、車両の走行状態(本実施の形態では、車両100が走行している道路の種類、及びステアリングの操舵角)を検出し、運転者状態検出装置10が、運転者の運転操作への専念度(本実施の形態では、瞬き率)を算出する。
【0021】
そして、当該算出された専念度が所定の条件を満たす場合には、負荷量分類手段13が当該検出された走行状態に基づいて運転者の運転成績(本実施の形態では、ステアリングエントロピ値)を算出する。そして、運転技量検出装置14が当該算出された運転成績に基づいて運転者の運転技量を算出し、提示装置9が当該算出された運転技量を提示する。
【0022】
次に、図1〜図3に基づいて、運転技量監視装置1の構成及び各構成要素の機能を説明する。ここで、図2は、運転技量監視装置1の詳細構成を示したブロック図であり、図3は、運転技量監視装置1が備える車速センサ3等の設置位置を示した説明図である。
【0023】
図1〜図3に示すように、運転技量監視装置1は、車両100に搭載され、居眠り防止システム(瞬き検出手段)2と、監視カメラ21と、車速センサ3と、A/D変換器3aと、ナビゲーションシステム4と、操舵角センサ5と、コンビネーションスイッチ6と、オーディオ・エアコン操作検出装置(以下、「操作検出装置」と称する)7と、コントローラ8と、ディスプレイ91と、スピーカ92を備える。
【0024】
居眠り防止システム2は、図3に示す監視カメラ21から与えられた画像信号に基づいて、運転者が瞬きしたかどうかを判断する。この結果、瞬きした場合、即ち、居眠り防止システム2が瞬きを検出した場合には、瞬き信号を生成してコントローラ8に出力する。
【0025】
監視カメラ21は、運転者の目及びその周辺を撮像し、当該撮像により得られた画像信号を居眠り防止システム2に出力する。
【0026】
車速センサ3は、車両100の速度を検出し、当該検出の結果に関する車速信号を生成してA/D変換器3aに出力し、A/D変換器3aは、当該与えられた車速信号をA/D変換してコントローラ8に出力する。
【0027】
ナビゲーションシステム4は、地図データを記憶する。また、車両100の現在位置を検出し、当該検出された現在位置を含む地図データを取得する。そして、当該検出された現在位置と、取得された地図データに関する現在位置信号を生成してコントローラ8に出力する。
【0028】
操舵角センサ5は、ステアリングの操舵角を検出し、当該検出された操舵角に関する操舵角信号を生成してコントローラ8に出力する。
【0029】
コンビネーションスイッチ6は、ワイパやライトの操作に使用されるものであり、操作者により操作された場合には、操作信号を生成する。そして、当該生成された操作信号を、ワイパやライトの動作を制御する装置(図示省略)及び操作状況判断部806に出力する。
【0030】
操作検出装置7は、オーディオまたはエアコンが操作された場合には、操作信号を生成して操作状況判断部806に出力する。
【0031】
コントローラ8は、上述した道路状況検出手段12に対応する構成として、走行環境・状態判断部(以下、「走行状態判断部」と称する)801を備える。
【0032】
また、上述した運転者状態検出装置10に対応する構成として、瞬き率検出部802と、瞬き率データ保存部803と、運転者状態適合範囲検出部(以下、「運転者適合範囲検出部」と称する)804と、運転者状態適合性判断部(以下、「運転者適合性判断部」)805を備える。
【0033】
また、上述した運転負荷検出装置11に対応する構成として、スイッチ操作状況判断部(以下、「操作状況判断部」と称する)806と、操舵角データ評価適合性判断部(以下、「操舵角適合性判断部」と称する)807と、en算出部808を備える。
【0034】
また、上述した負荷量分類手段13に対応する構成として、走行環境別区分データ判断部(以下、「データ判断部」と称する)809と、α算出部810と、走行環境別en保存部811と、ステアリングエントロピ値算出部812と、走行環境別ステアリングエントロピ値保存部(以下、「走行環境別エントロピ値保存部」と称する)813を備える。
【0035】
また、上述した運転技量検出装置14に対応する構成として、運転技量指標値演算部(以下、「指標値演算部」と称する)814と、運転技量指標値保存部(以下、「指標値保存部」と称する)815と、運転技量指標値提示用加工部(以下、「指標値提示用加工部」と称する)816と、情報提示出力部817を備える。
【0036】
また、上述した提示装置9に対応する構成として、ディスプレイ91と、スピーカ92を備える。
【0037】
また、後述する各種フラグを立てるために使用されるメモリ(図示省略)を備える。
【0038】
走行状態判断部801は、車速センサ3から与えられた車速信号に基づいて、車速を認識し、当該認識された車速に基づいて、車両100が停止中かどうかを判断する。この結果、停止中ではない場合には、車速オン信号を生成して瞬き率検出部802に出力する。
【0039】
また、走行状態判断部801は、基準車速範囲を記憶しており、当該認識された車速が基準車速範囲に含まれるかどうかを判断する。この結果、含まれる場合には、ナビゲーションシステム4から与えられた現在位置信号に基づいて、車両100が走行している道路を直線、第1のカーブ、当該第1のカーブと曲率の異なる第2のカーブ、及びその他の何れかに分類する。これにより、道路の種類を検出する。そして、当該分類の結果に関するフラグを立てる。なお、当該フラグは、運転技量の算出に利用される。
【0040】
このように、車速が基準車速範囲に含まれている場合にのみ当該分類を行うのは、以下の理由による。即ち、車速は運転負荷、即ち運転成績に影響を与えるので、算出される運転成績の精度を上げるために、車速が一定の範囲、即ち基準車速範囲に含まれる場合にのみ、当該分類を行うこととした。
【0041】
なお、本実施の形態では、ナビゲーションシステム4から与えられる現在位置信号に基づいて道路を分類することとしたが、操舵角センサ5から与えられる操舵角信号に基づいて道路形状を推定し、当該推定の結果に基づいて道路を分類しても良い。
【0042】
瞬き率検出部802は、走行状態判断部801から車速オン信号を与えられた後、居眠り防止システム2から与えられた瞬き信号に基づいて、運転者の運転操作に対する専念度として、運転者の単位時間あたりの瞬き数、即ち運転者の瞬き率を算出する。
【0043】
そして、瞬き率検出部802は、当該算出された瞬き率に関する瞬き率信号を生成して瞬き率データ保存部803及び運転者適合性判断部805に出力する。なお、当該算出された瞬き率は、運転成績の算出、即ち運転技量の算出に利用される。
【0044】
このように、運転者の運転操作に対する専念度として、運転者の瞬き率を用いることとしたのは、以下の理由による。
【0045】
即ち、実際の運転操作において、運転者は、基本的に、視覚により得られる情報に基づいて運転操作を行う。したがって、運転者は、運転操作に専念している場合、意識を視覚に集中させる。ここで、運転者の意識が視覚に集中している場合、瞬き率は低下する。
【0046】
したがって、運転者の瞬き率は、運転者の運転操作に対する専念度が大きくなるに従って、低下することとなる。これにより、運転操作中であっても、例えば、運転者が難しい内容の会話をしていたり、思考を深く巡らしている場合等のように、運転者の運転操作に対する専念度が運転操作専念時よりも小さくなると、瞬き率が運転操作専念時よりも大きくなる。
【0047】
したがって、専念度と瞬き率とは互いに相関関係があるので、瞬き率を運転操作に対する専念度として用いることとした。
【0048】
また、走行状態判断部801から車速オン信号を与えられた場合、即ち、車両100が走行中である場合にのみ、運転者の瞬き率を算出することとしたのは、以下の理由による。
【0049】
即ち、車両停止中の場合には、車両走行中の場合に比して、運転者が視覚に意識を集中させないので、車両停止中と車両走行中とで瞬き率が同じであった場合でも、運転者の運転操作に対する専念度が必ずしも同じになるとは限らない。
【0050】
一方、後述するように、本実施の形態では、瞬き率がある一定の分布範囲に含まれる場合には、専念度も一定の範囲に含まれるものとして、運転技量を算出する。
【0051】
したがって、車両停止中の場合にも瞬き率を算出することとすると、専念度が当該一定の範囲内に収まらないにもかかわらず、運転技量が算出される場合、即ち、算出された運転技量が専念度によってばらつく場合が生じうる。そこで、このような場合が生じないように、車両100が走行中である場合にのみ、運転者の瞬き率を算出することとした。
【0052】
瞬き率データ保存部803は、瞬き率検出部802から与えられた瞬き率信号の内容、即ち瞬き率データを保存する。
【0053】
運転者適合範囲検出部804は、瞬き率データ保存部803から瞬き率データを取得し、当該取得された瞬き率データに基づいて、瞬き率データの分布を算出する。
【0054】
そして、予め定めたパーセンタイル値での瞬き率の上限値及び下限値を抽出する。ここで、パーセンタイル値は、分布の範囲を意味する。例えば、「あるパラメータのaパーセンタイル値」は、当該パラメータのa(%)が含まれる範囲を意味する。
【0055】
そして、当該抽出された下限率から上限値までの範囲、即ち分布範囲を算出し、当該算出された分布範囲に関する分布範囲信号を生成して運転者適合性判断部805に出力する。
【0056】
運転者適合性判断部805は、瞬き率検出部802から与えられた瞬き率信号及び運転者適合範囲検出部804から与えられた分布範囲信号に基づいて、瞬き率及び分布範囲を認識する。
【0057】
そして、当該認識された瞬き率が、当該認識された分布範囲に含まれるかどうか判断する。この結果、含まれる場合には、運転者の運転操作に対する専念度が運転技量の算出に適した状態になっている旨のフラグ、即ち評価対象判断フラグを立てる。なお、後述するように、本実施の形態では、評価対象判断フラグが立っている場合に、運転技量を算出する。言い換えれば、瞬き率が分布範囲に含まれる場合に、運転技量を算出する。
【0058】
このように、瞬き率が分布範囲に含まれる場合に、運転技量を算出することとしたのは、以下の理由による。
【0059】
即ち、従来の技術にて述べたように、専念度のバラツキを考慮せずに運転技量を算出すると、算出される運転技量が互いに同じであるにもかかわらず、実際の運転技量が異なる場合が生じうる。
【0060】
このような場合が生じないようにするためには、専念度について条件を設定しておき、算出された専念度が当該条件を満たす場合にのみ、運転技量を算出するようにすればよい。
【0061】
このような条件としては、例えば、「専念度がある一定の範囲に属する」という条件が考えられる。一方、瞬き率と専念度との間には相関関係がある。即ち、瞬き率が一定の分布範囲に含まれる場合には、専念度は一定の範囲に含まれる。
【0062】
そこで、本実施の形態では、瞬き率についての条件として、「瞬き率が一定の分布範囲に含まれる」という条件を設定し、瞬き率が当該条件を満たす場合、即ち、評価対象判断フラグが立っている場合に、運転技量を算出することとした。
【0063】
操作状況判断部806は、コンビネーションスイッチ6または操作検出装置7から操作信号を与えられた場合には、操作有り信号を生成して操舵角適合性判断部807に出力する。なお、後述するように、本実施の形態では、操作状況判断部806が操作有り信号を出力しない場合、即ち、コンビネーションスイッチ6及び操作検出装置7が共に操作されていない場合にのみ、運転技量を算出する。
【0064】
このように、コンビネーションスイッチ6及び操作検出装置7が共に操作されていない場合にのみ、運転技量を算出することとしたのは、以下の理由による。
【0065】
即ち、運転者が運転操作中にコンビネーションスイッチ6または操作検出装置7を操作した場合、ステアリング操作にバラツキが生じうるため、正確な運転技量を算出することができない可能性がある。
【0066】
そこで、本実施の形態では、コンビネーションスイッチ6及び操作検出装置7が共に操作されていない場合にのみ、運転技量を算出することとした。
【0067】
操舵角適合性判断部807は、評価対象判断フラグが立っており、且つ、操作状況判断部806から操作有り信号を与えられない場合には、操舵角センサ5から与えられた操舵角信号を与えられた際に、当該操舵角信号が与えられた時刻を計測する。そして、当該計測された時刻に関する時刻信号を生成し、当該時刻信号を操舵角信号と共にen算出部808に出力する。
【0068】
en算出部808、データ判断部809、α算出部810、走行環境別en保存部811、ステアリングエントロピ値算出部812、及び走行環境別エントロピ値保存部813は、運転成績をステアリングエントロピ値として算出する。なお、ステアリングエントロピ値は、運転操作の不安定度を示す。即ち、ステアリングエントロピ値が小さいほど、不安定度が小さくなり、運転成績が良くなる。
【0069】
ここで、ステアリングエントロピ値を算出する方法、即ちステアリングエントロピ値法の概要を説明する。なお、ステアリングエントロピ値法の詳細な内容は、特開平11−227491号公報及び特開2001−354047号公報に詳述されている。
【0070】
ステアリングエントロピ値法とは、ステアリング操作の滑らかさに基づいて、運転操作の不安定度、即ち運転成績を算出する方法である。
【0071】
この方法は、以下の原理を利用している。即ち、運転者が運転操作中に運転操作以外の操作(例えば、スイッチ操作等)をする場合(以下、「有負荷状態」と称する)、ステアリング操舵角が無負荷状態(運転者が運転操作のみ行っている時)に対してずれることとなる。したがって、運転者にとっては、運転操作以外の操作を終了した際には、当該ずれた分だけステアリングを無負荷状態よりも余計に操作する必要がある。このため、有負荷状態では、ステアリング操舵角の時系列データが、無負荷状態に比べてばらつくこととなる。
【0072】
したがって、この方法では、無負荷状態に対応する基準値としてα値を算出し、当該α値に基づいて、有負荷状態における運転操作の不安定度、即ちステアリングエントロピ値を算出する。
【0073】
具体的には、無負荷状態におけるステアリング操舵角の時系列データに基づいて、ステアリングが滑らかに操作された場合における操舵角、即ち基準操舵角を算出する。
【0074】
そして、当該基準操舵角と実際の操舵角との差(en)を算出し、当該算出されたenの分布を算出する。
【0075】
そして、当該分布の90パーセンタイル値(他のパーセンタイル値でも良い)に基づいて、α値を算出する。具体的には、90パーセンタイル値が[−x、x]となる場合、xの値がα値となる。
【0076】
そして、有負荷状態におけるステアリング操舵角の時系列データに基づいて、ステアリングが滑らかに操作された場合における操舵角、即ち基準操舵角を算出する。
【0077】
そして、当該基準操舵角と実際の操舵角との差(en)を算出し、当該算出されたenの分布を算出する。
【0078】
そして、当該分布をα値に基づいて9つの区分(区分の数は他の数であっても良い)に分け、enの各区分内での分布比率を算出する。
【0079】
そして、当該分布比率のエントロピ値をステアリングエントロピ値として算出する。なお、このステアリングエントロピ値の大きさは、運転技量が大きくなるに従って小さくなる。
【0080】
ただし、上述した方法をそのまま使用する場合、同じ運転者が同じ道路を無負荷状態と有負荷状態とでそれぞれ走行する必要があるが、実際の走行では、同じ運転者が同じ道路を無負荷状態と有負荷状態とでそれぞれ走行することは必ずしも多くない。
【0081】
そこで、本実施の形態では、直線走行中を無負荷状態と、第1のカーブ及び第2のカーブ走行時を有負荷状態とみなして(即ち、運転者が運転操作中に運転操作以外の操作を行っている場合と同等な状態とみなして)、ステアリングエントロピ値を算出することとした。
【0082】
したがって、直線走行中にα値を、第1のカーブ及び第2のカーブ走行時にステアリングエントロピ値を算出する。よって、二種類のステアリングエントロピ値を算出する。このように、二種類のステアリングエントロピ値を算出することとしたのは、以下に説明するように、運転者の癖に影響されない運転技量を算出するためである。
【0083】
次に、en算出部808、データ判断部809、α算出部810、走行環境別en保存部811、ステアリングエントロピ値算出部812、及び走行環境別エントロピ値保存部813の具体的な機能を説明する。
【0084】
en算出部808は、操舵角適合性判断部807から与えられた操舵角信号及び時刻情報に基づいて、ステアリングの実際の操舵角を認識し、且つ、ステアリングが滑らかに操作された場合における現在時刻での操舵角、即ち、基準操舵角を算出する。
【0085】
そして、当該認識された実際の操舵角と基準操舵角との差(en)を算出し、当該算出されたenに関するen信号を生成してデータ判断部809に出力する。
【0086】
データ判断部809は、en算出部808からen信号を与えられた際に、走行状態判断部801により立てられたフラグに基づいて、当該en信号を、走行環境別en保存部811が備えるメモリのうち、当該フラグに対応するメモリに出力する。
【0087】
α算出部810は、走行環境別en保存部811の直線走行用メモリからenデータ群を取得し、当該取得されたenデータ群に基づいて、α値を算出する。そして、当該算出されたα値に関するα値信号を生成して走行環境別en保存部811に出力する。
【0088】
走行環境別en保存部811は、α値メモリ、直線走行用メモリ、第1のカーブ走行用メモリ、及び第2のカーブ走行用メモリを備え、α算出部810及びデータ判断部809から与えられた信号の内容を、これらメモリのうち当該信号に対応するメモリに保存する。
【0089】
ステアリングエントロピ値算出部812は、走行環境別en保存部811の第1のカーブ走行用メモリからenデータ群を取得し、さらに、α値メモリからα値データを取得する。
【0090】
そして、これらのデータ群に基づいて、第1のステアリングエントロピ値を算出し、当該算出された第1のステアリングエントロピ値に関する第1のエントロピ値信号を生成する。
【0091】
そして、当該生成された第1のエントロピ値信号を走行環境別エントロピ値保存部813に出力する。
【0092】
また、ステアリングエントロピ値算出部812は、同様の処理により、第2のエントロピ値信号を生成し、当該生成された第2のエントロピ値信号を走行環境別エントロピ値保存部813に出力する。
【0093】
走行環境別エントロピ値保存部813は、ステアリングエントロピ値算出部812から与えられた第1〜第2のエントロピ値信号の内容、即ち第1〜第2のステアリングエントロピ値データを保存する。
【0094】
指標値演算部814は、走行環境別エントロピ値保存部813に保存される第1〜第2のステアリングエントロピ値データに基づいて、運転者の運転技量を、当該運転技量を指標する運転技量指標値として算出する。
【0095】
具体的には、走行環境別エントロピ値保存部813から第1〜第2のステアリングエントロピ値データを取得する。
【0096】
そして、第1のステアリングエントロピ値データと第2のステアリングエントロピ値データとの差を算出し、当該算出により得られた差を運転技量指標値とする。
【0097】
そして、当該算出された運転技量指標値に関する指標値信号を生成して指標値保存部815に出力する。
【0098】
このように、第1のステアリングエントロピ値データと第2のステアリングエントロピ値データとの差を運転技量指標値としたのは、以下の理由による。なお、当該理由は、特開2001−354047号公報に詳述されている。
【0099】
ステアリングエントロピ値は、運転技量と、運転者の癖に影響される。ここで、運転技量に起因するステアリングエントロピ値は、運転操作の難度に応じて変動するが、運転操作の難度の変動に対する当該ステアリングエントロピ値の変動率は、運転者の運転技量に応じて異なる。
【0100】
具体的には、運転技量が大きくなるに従って、運転操作に余裕が生じ、運転操作の難度の変動が運転操作に与える影響が小さくなるので、当該変動率が小さくなる。したがって、当該変動率と運転技量とは相関関係にあるので、当該変動率を運転技量指標値とすることができる。
【0101】
一方、運転者の癖に起因するステアリングエントロピ値は、同じ運転者に対しては、運転操作の難度によらず、実質的に一定の大きさとなる。したがって、上述した変動率は、運転者の癖に実質的に影響されない。
【0102】
そこで、本実施の形態では、運転者の癖に実質的に影響されない運転技量指標値を算出するために、異なる難度の運転操作(第1のカーブ走行時の運転操作及び第2のカーブ走行時の運転操作)に対してそれぞれステアリングエントロピ値を算出し、これらの差(上述した変動率に相当)を運転技量指標値とした。
【0103】
指標値保存部815は、指標値演算部814から与えられた指標値信号の内容、即ち運転技量指標値データを保存する。
【0104】
指標値提示用加工部816は、所定時間内に指標値保存部815に保存された運転技量指標値データ群を指標値保存部815から取得し、当該取得された運転技量指標値データ群の平均値を算出する。そして、当該算出された平均値の内容を示す画像データ信号及び音声データ信号を生成して、情報提示出力部817に出力する。
【0105】
情報提示出力部817は、指標値提示用加工部816から与えられた画像データ信号をディスプレイ91に出力し、指標値提示用加工部816から与えられた音声データ信号をスピーカ92に出力する。
【0106】
ディスプレイ91は、情報提示出力部817から与えられた画像データ信号の内容を画像表示する。
【0107】
スピーカ92は、情報提示出力部817から与えられた音声データ信号の内容を音声出力する。
【0108】
このように、運転技量指標値の平均値を提示することとしたのは、以下の理由による。
【0109】
即ち、指標値演算部814により算出される運転技量指標値は、運転者の状態及び運転環境の影響を受けてばらつくので、当該ばらつきを抑えるために、当該運転技量指標値の平均値を提示することとした。
【0110】
次に、運転技量監視装置1による処理の手順を、図4〜図9に示すフローチャートに沿って説明する。
【0111】
図4に示すように、運転技量監視装置1がオンされると、運転技量監視装置1は、運転専念度算出処理(ステップS1)、走行環境検出処理(ステップS2)、運転成績算出処理(ステップS3)、運転技量算出処理(ステップS4)、運転技量出力処理(ステップS5)の順に処理を行う。
【0112】
まず、図5に示すフローチャートに沿って、運転専念度算出処理について説明する。
【0113】
本処理では、運転専念度として、運転者の瞬き率を算出する。具体的には、図5に示すステップS101にて、図2に示す車速センサ3は、車両100の車速を検出し、検出結果に関する車速信号を生成して走行状態判断部801に出力する。
【0114】
次いで、ステップS102にて、走行状態判断部801は、車速センサ3から与えられた車速信号に基づいて、車両100が停止中かどうかを判断する。
【0115】
この結果、車両100が停止中の場合には、運転技量監視装置1は、運転専念度算出処理を終了し、停止中ではない場合(ステップS102にてNO)には、ステップS103に進む。
【0116】
ステップS103にて、走行状態判断部801は、車速オン信号を生成して瞬き率検出部802に出力する。
【0117】
一方、図3に示す監視カメラ21は、運転者の目及びその周辺を撮像し、当該撮像により得られた画像信号を図2に示す居眠り防止システム2に出力する。
【0118】
次いで、居眠り防止システム2は、監視カメラ21から与えられた画像信号に基づいて、運転者が瞬きしたかどうかを判断する。この結果、瞬きした場合には瞬き信号を生成して瞬き率検出部802に出力する。
【0119】
次いで、ステップS104にて、瞬き率検出部802は、走行状態判断部801から車速オン信号を与えられた後、居眠り防止システム2から与えられた瞬き信号に基づいて、運転者の瞬き率を算出する。
【0120】
次いで、ステップS105にて、瞬き率検出部802は、当該算出された瞬き率に関する瞬き率信号を生成して瞬き率データ保存部803及び運転者適合性判断部805に出力する。
【0121】
次いで、瞬き率データ保存部803は、瞬き率検出部802から与えられた瞬き率信号の内容、即ち瞬き率データを保存する。
【0122】
次いで、ステップS106にて、運転者適合範囲検出部804は、瞬き率データ保存部803から瞬き率データを取得し、当該取得された瞬き率データに基づいて、瞬き率データの分布を算出する。
【0123】
次いで、ステップS107にて、運転者適合範囲検出部804は、予め定めたパーセンタイル値での瞬き率の上限値及び下限値を抽出する。
【0124】
次いで、当該抽出された下限率から上限値までの範囲、即ち分布範囲を算出し、当該算出された分布範囲に関する分布範囲信号を生成して運転者適合性判断部805に出力する。
【0125】
次いで、ステップS108にて、運転者適合性判断部805は、瞬き率検出部802から与えられた瞬き率信号及び運転者適合範囲検出部804から与えられた分布範囲信号に基づいて、瞬き率及び分布範囲を認識する。
【0126】
次いで、当該認識された瞬き率が、当該認識された分布範囲に含まれるかどうか判断する。
【0127】
この結果、含まれる場合にはステップS109に進み、含まれない場合(ステップS108にてNO)には、運転技量監視装置1は、運転専念度算出処理を終了する。
【0128】
ステップS109にて、運転者適合性判断部805は、運転者の運転操作に対する専念度が運転技量の算出に適した状態になっている旨のフラグ、即ち評価対象判断フラグを立てる。その後、運転技量監視装置1は、運転専念度算出処理を終了する。
【0129】
次に、図4に示すステップS2の処理、即ち、走行環境検出処理について、図6に示すフローチャートに沿って説明する。
【0130】
本処理では、車両100の走行状態として、車両100が走行している道路の種類を検出する。具体的には、図6に示すステップS201にて、図2に示す車速センサ3は、車両100の車速を検出し、検出結果に関する車速信号を生成して走行状態判断部801に出力する。
【0131】
次いで、ステップS202にて、走行状態判断部801は、車速センサ3から与えられた車速信号に基づいて、車速を認識する。
【0132】
次いで、当該認識された車速が基準車速範囲に含まれるかどうかを判断する。この結果、含まれる場合にはステップS203に進み、含まれない場合(ステップS202にてNO)には、運転技量監視装置1は、走行環境検出処理を終了する。
【0133】
ステップS203にて、ナビゲーションシステム4は、車両100の現在位置を検出し、当該検出された現在位置を含む地図データを取得する。
【0134】
次いで、当該検出された現在位置と、取得された地図データに関する現在位置信号を生成して走行状態判断部801に出力する。
【0135】
次いで、ステップS204にて、走行状態判断部801は、ナビゲーションシステム4から与えられた現在位置信号に基づいて、車両100が現在走行中の道路を検出し、当該検出された道路が直線道路であるかどうかを判断する。
【0136】
この結果、直線道路である場合には、ステップS205に進み、それ以外の場合(ステップS204にてNO)には、ステップS206に進む。
【0137】
ステップS205にて、走行状態判断部801は、車両100が直線道路を走行中である旨の直線走行中フラグを立てる。その後、運転技量監視装置1は、走行環境検出処理を終了する。
【0138】
ステップS206にて、走行状態判断部801は、ステップS204にて検出された道路が第1のカーブを走行中であるかどうかを判断する。
【0139】
この結果、第1のカーブである場合には、ステップS207に進み、それ以外の場合(ステップS206にてNO)には、ステップS208に進む。
【0140】
ステップS207にて、走行状態判断部801は、車両100が第1のカーブを走行中である旨の第1のカーブ走行中フラグを立てる。その後、運転技量監視装置1は、走行環境検出処理を終了する。
【0141】
ステップS208にて、ステップS204にて検出された道路が第2のカーブであるかどうかを判断する。
【0142】
この結果、第2のカーブである場合には、ステップS209に進み、それ以外の場合(ステップS208にてNO)には、運転技量監視装置1は、走行環境検出処理を終了する。
【0143】
ステップS209にて、走行状態判断部801は、車両100が第2のカーブを走行中である旨の第2のカーブ走行中フラグを立てる。その後、運転技量監視装置1は、走行環境検出処理を終了する。
【0144】
次に、図4に示すステップS3の処理、即ち、運転成績算出処理について、図7に示すフローチャートに沿って説明する。
【0145】
本処理では、車両100の走行状態として、ステアリングの操舵角を検出し、さらに、当該検出された操舵角に基づいて、運転成績としてステアリングエントロピ値を算出する。具体的には、図7に示すステップS301にて、図2に示す操舵角適合性判断部807は、評価対象判断フラグが立っているかどうかを判断する。この結果、立っている場合にはステップS302に進み、立っていない場合(ステップS301にてNO)には、運転技量監視装置1は、運転成績算出処理を終了する。
【0146】
ステップS302にて、コンビネーションスイッチ6は、操作者により操作された場合には、操作信号を生成して操作状況判断部806に出力する。
【0147】
一方、操作検出装置7は、操作者によりオーディオまたはエアコンが操作された場合には、操作信号を生成して操作状況判断部806に出力する。
【0148】
次いで、操作状況判断部806は、コンビネーションスイッチ6または操作検出装置7から操作信号を与えられた場合には、操作有り信号を生成して操舵角適合性判断部807に出力する。
【0149】
次いで、操舵角適合性判断部807は、操作状況判断部806から操作有り信号を与えられたかどうかを判断する。この結果、与えられた場合には、運転技量監視装置1は、運転成績算出処理を終了し、与えられない場合(ステップS302にてNO)にはステップS303に進む。
【0150】
ステップS303にて、操舵角センサ5は、ステアリングの操舵角を検出し、当該検出された操舵角に関する操舵角信号を生成して操舵角適合性判断部807に出力する。なお、操舵角センサ5は、当該処理を所定時間毎に行う。
【0151】
次いで、操舵角適合性判断部807は、操舵角センサ5から与えられた操舵角信号を与えられた際に、当該操舵角信号が与えられた時刻を計測する。
【0152】
次いで、当該計測された時刻に関する時刻信号を生成し、当該時刻信号を操舵角信号と共にen算出部808に出力する。
【0153】
次いで、ステップS304にて、en算出部808は、操舵角適合性判断部807から与えられた操舵角信号及び時刻情報に基づいて、ステアリングの実際の操舵角を認識し、且つ、ステアリングが滑らかに操作されたと仮定した場合における現在時刻での操舵角、即ち、基準操舵角を算出する。
【0154】
次いで、当該認識された実際の操舵角と基準操舵角との差(en)を算出し、当該算出されたenに関するen信号を生成してデータ判断部809に出力する。
【0155】
次いで、ステップS305にて、データ判断部809は、en算出部808からen信号を与えられた際に、直線走行中フラグが立っているかどうかを判断する。
【0156】
この結果、立っている場合にはステップS306に進み、立っていない場合(ステップS305にてNO)には、ステップS309に進む。
【0157】
ステップS306にて、データ判断部809は、en算出部808から与えられたen信号を走行環境別en保存部811に出力し、走行環境別en保存部811は、当該与えられたen信号の内容、即ちenデータを直線走行用メモリに保存する。
【0158】
次いで、ステップS307にて、α算出部810は、走行環境別en保存部811の直線走行用メモリからenデータ群を取得し、当該取得されたenデータ群に基づいて、α値を算出する。
【0159】
次いで、当該算出されたα値に関するα値信号を生成して走行環境別en保存部811に出力し、走行環境別en保存部811は、当該与えられたα値信号の内容、即ちα値データをα値メモリに保存する。その後、運転技量監視装置1は、運転成績算出処理を終了する。
【0160】
一方、上述したステップS305にて、直線走行中フラグが立っていない場合には、ステップS309にて、データ判断部809は、en算出部808からen信号を与えられた際に、第1のカーブ走行中フラグが立っているかどうかを判断する。
【0161】
この結果、立っている場合にはステップS310に進み、立っていない場合(ステップS309にてNO)には、ステップS314に進む。
【0162】
ステップS310にて、データ判断部809は、en算出部808から与えられたen信号を走行環境別en保存部811に出力し、走行環境別en保存部811は、当該与えられたen信号の内容、即ちenデータを第1のカーブ走行用メモリに保存する。
【0163】
次いで、ステップS311にて、ステアリングエントロピ値算出部812は、走行環境別en保存部811の第1のカーブ走行用メモリからenデータ群を取得し、当該取得されたenデータ群の度数分布を算出する。
【0164】
次いで、ステップS312にて、ステアリングエントロピ値算出部812は、走行環境別en保存部811からα値データを取得する。
【0165】
次いで、当該算出された度数分布を当該取得されたα値データに基づいて9区分に分け、enデータ群の各区分内での分布比率を算出する。
【0166】
次いで、当該分布比率のエントロピ値を第1のステアリングエントロピ値として算出し、当該算出された第1のステアリングエントロピ値に関する第1のエントロピ値信号を生成する。
【0167】
次いで、ステップS313にて、ステアリングエントロピ値算出部812は、当該生成された第1のエントロピ値信号を走行環境別エントロピ値保存部813に出力し、走行環境別エントロピ値保存部813は、当該与えられた第1のエントロピ値信号の内容、即ち第1のステアリングエントロピ値データを保存する。その後、運転技量監視装置1は、運転成績算出処理を終了する。
【0168】
一方、上述したステップS309にて、第1のカーブ走行中フラグが立っていない場合には、ステップS314にて、データ判断部809は、en算出部808からen信号を与えられた際に、第2のカーブ走行中フラグが立っているかどうかを判断する。
【0169】
この結果、立っている場合にはステップS315に進み、立っていない場合(ステップS314にてNO)には、運転技量監視装置1は、運転成績算出処理を終了する。
【0170】
ステップS315にて、データ判断部809は、en算出部808から与えられたen信号を走行環境別en保存部811に出力し、走行環境別en保存部811は、当該与えられたen信号の内容、即ちenデータを第2のカーブ走行用メモリに保存する。
【0171】
次いで、ステップS316にて、ステアリングエントロピ値算出部812は、走行環境別en保存部811の第2のカーブ走行用メモリからenデータ群を取得し、当該取得されたenデータ群の度数分布を算出する。
【0172】
次いで、ステップS317にて、ステアリングエントロピ値算出部812は、走行環境別en保存部811からα値データを取得する。
【0173】
次いで、当該算出された度数分布を当該取得されたα値データに基づいて9区分に分け、enデータ群の各区分内での分布比率を算出する。
【0174】
次いで、当該分布比率のエントロピ値を第2のステアリングエントロピ値として算出し、当該算出された第2のステアリングエントロピ値に関する第2のエントロピ値信号を生成する。
【0175】
次いで、ステップS318にて、ステアリングエントロピ値算出部812は、当該生成された第2のエントロピ値信号を走行環境別エントロピ値保存部813に出力し、走行環境別エントロピ値保存部813は、当該与えられた第2のエントロピ値信号の内容、即ち第2のステアリングエントロピ値データを保存する。その後、運転技量監視装置1は、運転成績算出処理を終了する。
【0176】
次に、図4に示すステップS4の処理、即ち、運転技量算出処理について、図8に示すフローチャートに沿って説明する。
【0177】
本処理では、運転技量を指標する値、即ち運転技量指標値を算出する。具体的には、図8に示すステップS401にて、図2に示す指標値演算部814は、走行環境別エントロピ値保存部813から第1〜第2のステアリングエントロピ値データを取得する。
【0178】
次いで、ステップS402にて、指標値演算部814は、第1のステアリングエントロピ値データと第2のステアリングエントロピ値データとの差を算出し、当該算出により得られた差を運転技量指標値とする。
【0179】
次いで、当該算出された運転技量指標値に関する指標値信号を生成して指標値保存部815に出力する。
【0180】
次いで、ステップS403にて、指標値保存部815は、当該与えられた指標値信号の内容、即ち運転技量指標値データを保存する。その後、運転技量監視装置1は、運転技量算出処理を終了する。
【0181】
次に、図4に示すステップS5の処理、即ち、運転技量指標値出力処理について、図9に示すフローチャートに沿って説明する。
【0182】
本処理では、運転技量指標値を提示する。具体的には、図9に示すステップS501にて、指標値提示用加工部816は、所定時間内に指標値保存部815に保存された運転技量指標値データ群を、指標値保存部815から取得する。
【0183】
次いで、ステップS502にて、指標値提示用加工部816は、当該取得された運転技量指標値データ群の平均値を算出する。
【0184】
次いで、当該算出された平均値の内容を示す画像データ信号及び音声データ信号を生成し、情報提示出力部817に出力する。
【0185】
次いで、ステップS503にて、情報提示出力部817は、指標値提示用加工部816から与えられた画像データ信号をディスプレイ91に出力し、指標値提示用加工部816から与えられた音声データ信号をスピーカ92に出力する。
【0186】
次いで、ディスプレイ91は、情報提示出力部817から与えられた画像データ信号の内容を画像表示し、スピーカ92は、情報提示出力部817から与えられた音声データ信号の内容を音声出力する。
【0187】
以上により、本実施の形態では、図1に示す道路状況検出手段12が、車両100の走行状態として現在走行中の道路の種類を検出し(図6に示すステップS201〜ステップS209参照)、且つ、運転負荷検出装置11が車両100の走行状態としてステアリングの操舵角を検出する(図7に示すステップS303参照)。さらに、運転者状態検出装置10が、運転者の運転操作に対する専念度として、運転者の瞬き率を検出する(図5に示すステップS101〜ステップS104参照)。
【0188】
そして、負荷量分類手段13が当該検出された走行状態及び専念度に基づいて、運転成績を算出し(図7に示すステップS304〜ステップS318参照)、運転技量検出装置14が、当該算出された運転成績に基づいて、運転技量を算出する(図8に示すステップS401〜ステップS403参照)。
【0189】
したがって、運転技量監視装置1は、運転負荷検出装置11及び道路状況検出手段12により検出された走行状態と、運転者状態検出装置10により算出された専念度と、に基づいて、運転者の運転技量を算出することができる。
【0190】
即ち、運転技量監視装置1は、運転者の運転操作に対する専念度を考慮して運転技量を算出することができるので、従来の技術に比して、運転技量をより正確に算出することができる。
【0191】
具体的には、運転技量検出装置14は、運転者状態検出装置10により算出された専念度が所定の条件を満たす場合に、運転者の運転技量を算出する(図7に示すステップS301等参照)。
【0192】
したがって、運転技量監視装置1は、専念度について同一の条件の下で、運転技量を算出することができるので、算出される運転技量が専念度によってばらつくことを防止することができる。例えば、同じ道路上を一方の運転者は当該条件を満たした状態で(例えば、運転操作への専念度が通常よりも大きい状態で)運転し、他方の運転者は当該条件を満たさない状態で(例えば、運転操作への専念度が通常よりも小さい状態で)運転した場合に、同じ運転技量が算出されることを防止することができる。
【0193】
また、当該専念度は運転者の瞬きと相関関係にあるので、運転者状態検出装置10は、当該瞬きに基づいて専念度を算出することができる(図5に示すステップS101〜ステップS104参照)。
【0194】
また、専念度を算出する方法としては、運転者の脳波を検出する装置を用いて運転者の脳波を検出し、当該検出された脳波に基づいて専念度を算出する方法も考えられるが、本実施の形態では、当該方法に比して、検出に際して装置に掛かる負荷が小さいので、容易に専念度を算出することができる。
【0195】
具体的には、運転者状態検出装置10は、運転者の瞬き率を専念度として算出し、上述した所定の条件を、当該瞬き率が所定の分布範囲に含まれることとした。
【0196】
これにより、運転技量監視装置1は、瞬き率が所定の分布範囲に含まれる場合に(即ち、専念度について同一の条件の下で)、運転技量を算出することができる。
【0197】
なお、本実施の形態では、運転者の瞬きに基づいて専念度を算出することとしたが、他の方法(例えば、上述したように、運転者の脳波に基づいて専念度を算出する方法)で算出するようにしても良い。
【0198】
また、所定の条件を、瞬き率が所定の分布範囲に含まれることとしたが、他の条件であっても良い。
【0199】
また、走行状態として、道路の種類及びステアリングの操舵角を検出することとしたが、他の走行状態を検出しても良い。また、ステアリングエントロピ法により運転成績を算出することとしたが、他の方法で運転成績を算出しても良い。また、ステアリングエントロピ値の差を運転技量として算出することとしたが、他の値を運転技量としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る運転技量監視装置の概略構成を示したブロック図である。
【図2】運転技量監視装置の詳細構成を示したブロック図である。
【図3】車速センサの設置位置などを示した説明図である。
【図4】運転技量監視装置による処理の手順を示したフローチャートである。
【図5】運転技量監視装置による処理の手順を示したフローチャートである。
【図6】運転技量監視装置による処理の手順を示したフローチャートである。
【図7】運転技量監視装置による処理の手順を示したフローチャートである。
【図8】運転技量監視装置による処理の手順を示したフローチャートである。
【図9】運転技量監視装置による処理の手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1…運転技量監視装置
2…居眠り防止システム
3…車速センサ
3a…A/D変換器
9…提示装置
10…運転者状態検出装置
11…運転負荷検出装置
12…道路状況検出手段
13…負荷量分類手段
14…運転技量検出装置
21…監視カメラ
91…ディスプレイ
92…スピーカ
4…ナビゲーションシステム
5…操舵角センサ
6…コンビネーションスイッチ
7…オーディオ・エアコン操作検出装置
8…コントローラ
91…ディスプレイ
92スピーカ
100…車両
801…走行状態判断部
802…瞬き率検出部
803…瞬き率データ保存部
804…運転者適合範囲検出部
805…運転者適合性判断部
806…操作状況判断部
807…操舵角適合性判断部
808…en算出部
809…データ判断部
810…α算出部
811…走行環境別en保存部
812…ステアリングエントロピ値算出部
813…走行環境別エントロピ値保存部
814…指標値演算部
815…指標値保存部
816…指標値提示用加工部
817…情報提示出力部

Claims (5)

  1. 車両を運転する運転者の運転技量を算出する運転技量監視装置において、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記運転者の運転操作への専念度を算出する運転者状態検出手段と、を備え、
    前記走行状態検出手段により検出された走行状態と、前記運転者状態検出手段により算出された専念度と、に基づいて、前記運転者の運転技量を算出することを特徴とする運転技量監視装置。
  2. 車両を運転する運転者の運転技量を算出する運転技量監視装置において、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記運転者の運転操作への専念度を算出する運転者状態検出手段と、
    前記走行状態検出手段により検出された走行状態と、前記運転者状態検出手段により算出された専念度と、に基づいて、前記運転者の運転成績を算出する運転成績評価手段と、
    前記運転成績評価手段により算出された運転成績に基づいて、前記運転者の運転技量を算出する運転技量検出手段と、を備えることを特徴とする運転技量監視装置。
  3. 請求項2記載の運転技量監視装置において、
    前記運転成績評価手段は、前記運転者状態検出手段により算出された専念度が所定の条件を満たす場合に、前記走行状態検出手段により検出された走行状態に基づいて、前記運転者の運転成績を算出することを特徴とする運転技量監視装置。
  4. 請求項2または3記載の運転技量監視装置において、
    前記運転者の瞬きを検出する瞬き検出手段を備え、
    前記運転者状態検出手段は、前記瞬き検出手段により検出された瞬きに基づいて、前記専念度を算出することを特徴とする運転技量監視装置。
  5. 請求項4記載の運転技量監視装置において、
    前記運転者状態検出手段は、前記瞬き検出手段により検出された瞬きに基づいて、前記運転者の瞬き率を前記専念度として算出し、
    前記所定の条件は、前記運転者状態検出手段により算出された瞬き率が所定の分布範囲に含まれることであることを特徴とする運転技量監視装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014174848A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Kochi Univ Of Technology 自動車安全運転能力測定システム
WO2023188275A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 本田技研工業株式会社 運転能力判定システムおよび運転能力判定方法

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