JP2004338159A - Csp用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、熱可塑性ポリイミドを含有する接着剤層を用いて得られるオールポリイミドのフレキシブル金属箔張積層板において、その吸湿処理後の半田耐熱性を従来以上に向上させ、さらに実装時に問題となる基板の反りが小さく、電気特性に優れたCSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板を提供することを目的とする。
【解決手段】熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムであって、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする、CSP用接着性積層フィルム、及び該接着性積層フィルムに金属箔を張り合わせて得られるフレキシブル金属箔張積層板。
【選択図】 なし
【解決手段】熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムであって、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする、CSP用接着性積層フィルム、及び該接着性積層フィルムに金属箔を張り合わせて得られるフレキシブル金属箔張積層板。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップサイズパッケージ(以下、CSPという。)用途に用いられる接着性積層フィルムとそれに金属箔を貼り合わせて得られるフレキシブル金属箔張積層板に関する。さらに詳しくは、40℃、90%R.H.の条件下で96時間吸湿処理を行った後の半田浴ディップ試験(260℃、10秒間)において、膨れ又はパターン裏面白化等の外観異常の発生が抑制され、反りが小さく、電気特性に優れるという優れた特性を有する、CSP用接着性積層フィルム、及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進む中、ICのパッケージとしてより小さくすることが可能となるCSP(チップサイズパッケージ)の需要が拡大してきている。さらにサイズを小さく、高機能化を実現するため、チップを積層するCSPも提供されつつある。それに伴い、パッケージ基板として使用するフレキシブル金属箔張積層板(以下、FPCともいう)に対しても、従来に比べ更に高いレベルの耐熱性、機械的強度、電気特性等が求められている。
【0003】
従来から、耐熱性が良好なフレキシブル金属箔張積層板として、ベースフィルムにポリイミドが用いられた積層板が使用されているが、金属箔とポリイミドフィルムとの接着にエポキシ樹脂系やアクリル樹脂系といった接着剤が用いられた場合、それらは耐熱性に劣るために、ポリイミドフィルムの優れた耐熱性が十分に活かされているとは言えない状況であった。
【0004】
また、上述した様にCSP用途では、FPC等に対し、薄く小さくすることが求められているが、さらに薄く小さくすることに伴うファインピッチ化時の電気的信頼性が、従来の三層材(ポリイミドフィルム/エポキシ樹脂系接着剤/金属箔)では充分でない場合があり、更に、近年特に折りたたみ方式の半導体パッケージ等が増えてきていることから、より薄く、かつ耐屈曲性も優れるものが求められているが、上記従来品は充分とは言えないという問題もある。
【0005】
この問題を解決するために、オールポリイミドによる金属箔張積層板の開発が行われている。オールポリイミドの金属箔張積層板としては、例えば、接着剤層を有しない2層タイプの積層板があり、その作製方法としてポリイミドフィルム上に直接導体層を形成する方法、或いは金属箔上に直接ポリイミド層を形成する方法が知られている。ところがポリイミドフィルム上に直接導体層を形成する方法では、蒸着法やスパッタリング法で導体の薄層を先ず形成し、その後メッキ法で導体の厚層を形成するが、薄層形成時にピンホールが発生しやすかったり絶縁層と導体層の充分な接着力を得られないという問題があった。一方、金属箔上に直接ポリイミド層を形成する方法では、ポリイミドの溶液若しくはポリアミド酸の溶液を金属箔上に流延塗布・乾燥してポリイミド層を形成する方法を採用するが、流延に用いる溶剤によっては導体層の腐食が起こりやすく、また両面板を作製する際には2枚の片面板を作製した後でこれら片面板を張り合わせるという煩雑な工程が必要となる。
【0006】
上記のような問題がないオールポリイミドの金属箔張積層板として、熱融着性を有する熱可塑性ポリイミドを介して、ベースフィルムであるポリイミドフィルムと金属箔とを張り合わせる積層板が提案されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。しかしながら上記の積層板は吸水率が高く、このため鉛フリー半田に対応した温度(260℃)での吸湿半田耐熱性は有していないという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−138789号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平5−179224号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平5−112768号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、熱可塑性ポリイミドを含有する接着剤層を用いて得られるオールポリイミドのフレキシブル金属箔張積層板において、その吸湿処理後の半田耐熱性を鉛フリー半田温度(260℃)に耐えうるまで向上させ、さらに実装時に問題となる基板の反りが小さく、電気特性に優れた、CSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、特定の熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムにより、鉛フリー半田温度(260℃)に耐えうる吸湿半田耐熱性を有し、さらに実装時に問題となる基板の反りが小さく、電気特性に優れたCSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板を得ることができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明の第1は、熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムであって、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする、CSP用接着性積層フィルムに関する。
【0013】
好ましい実施態様は、前記熱可塑性ポリイミドが、下記一般式(1):
【0014】
【化3】
で表される共重合ポリアミド酸を脱水閉環して得られることを特徴とする、上記のCSP用接着性積層フィルムに関する。
【0015】
更に好ましい実施態様は、前記一般式(1)中のA及びBが下記群(I):
【0016】
【化4】
から選択される少なくとも1種の4価の有機基であることを特徴とする、前記のCSP用接着性積層フィルムに関する。
【0017】
更に好ましい実施態様は、上記耐熱性ベースフィルムが、非熱可塑性ポリイミドフィルム若しくはガラス転移温度が350℃以上の熱可塑性ポリイミドフィルムであり、且つ吸水率が1.5重量%以下であることを特徴とする、上記いずれかに記載のCSP用接着性積層フィルムに関する。
【0018】
本発明の第2は、上記いずれかに記載のCSP用接着性積層フィルムに、銅箔又はアルミ箔を張り合せて得られることを特徴とする、フレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0019】
好ましい実施態様は、7cm幅×20cm長サイズの長方形の接着性積層フィルムを作製し、これを20℃、60%R.H.の環境下に12時間放置した後の該接着性積層フィルムの四隅の反りが、いずれも0.5mm以下であることを特徴とする、前記のフレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0020】
更に好ましい実施態様は、線間50μmで櫛型パターンを作製し、135℃、100%R.H.の環境下でバイアス電圧100Vにて印加した際、108Ω以上の抵抗値を200時間以上保持することを特徴とする、上記いずれかに記載のフレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
本発明に係る接着性積層フィルムは、少なくとも熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有し、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする。
【0023】
上記接着層に含有される熱可塑性ポリイミドは、その前駆体であるポリアミド酸の繰り返し単位が、下記一般式(2):
【0024】
【化5】
で表されるが、該ポリアミド酸を脱水閉環することにより得ることができる。
【0025】
中でも、加工性及び半田耐熱性の点から、前記熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸は、下記一般式(1):
【0026】
【化6】
で表される共重合ポリアミド酸が好ましく用いられ得る。
【0027】
前記共重合ポリアミド酸は、例えば、下記一般式(3),(4):
O[−(C=O)−]2A[−(C=O)−]2O 一般式(3)
O[−(C=O)−]2B[−(C=O)−]2O 一般式(4)
で表される酸二無水物化合物と、
下記一般式(5),(6):
H2N−X−NH2 一般式(5)
H2N−Y−NH2 一般式(6)
で表されるジアミン化合物とを有機溶媒中で反応させることにより得ることができる。
【0028】
本発明においては一般式(3)中の4価の有機基A及び一般式(4)中の4価の有機基Bは、半田耐熱性及び接着性の点から、それぞれ下記群(I):
【0029】
【化7】
から選択されることが好ましく、一般式(5)中の2価の有機基X及び一般式(6)中の2価の有機基Yは、耐熱性,加工性のバランスの点から、それぞれ下記群(II):
【0030】
【化8】
から選択されることが好ましい。
【0031】
中でも、2価の有機基X及びYについては、特にベンゼン環を3個以上有するものが、より熱可塑性を示しやすく、ラミネート等の加工性に優れる点から、より好ましい。
【0032】
なお、上記一般式(1)中のAおよびBはそれぞれ同一であっても異なっていても良く、XおよびYはそれぞれ同一であっても異なっていても良いが、AとBが同一で、かつXとYも同一である場合は除かれるものとする。
【0033】
前記ポリアミド酸の重合反応については、特に制限されず、公知の方法を適用できるが、一実施態様を説明すると、例えば次の通りである。
【0034】
アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気中において、一般式(3)の酸二無水物化合物を有機溶媒中に溶解又は拡散させ、次いで、一般式(5)及び一般式(6)で表されるジアミン化合物を、固体若しくは有機溶媒溶液の状態で添加する。さらに、一般式(3)及び一般式(4)で表される酸二無水物化合物の混合物を固体若しくは有機溶媒溶液の状態で添加し、共重合ポリアミド酸溶液を得ることができる。また、この反応において、上記添加手順とは逆に、まずジアミン化合物の溶液を調製し、この溶液中に固体状の酸二無水物化合物または酸二無水物化合物の有機溶媒溶液を添加してもよい。このときの反応温度は、−10℃〜0℃程度が好ましい。反応時間は30分間〜3時間程度である。かかる反応により熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液が調製され得る。
【0035】
ポリアミド酸の重合反応に使用される有機溶媒としては、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒を挙げることができる。これらを1種類のみで用いることも、2種あるいは3種以上からなる混合溶媒を用いることもできる。また、上記の溶媒とポリアミド酸の貧若しくは非溶媒とからなる混合溶媒も用いることもできる。ポリアミド酸の貧若しくは非溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、メチルセロソルブ等を挙げることができる。
【0036】
本発明における熱可塑性ポリイミドおよびその前駆体であるポリアミド酸の分子量は、特に限定されるものではないが、耐熱性接着剤としての強度を維持(靭性を確保)するためには、数平均分子量が5万以上、さらには8万以上、特には10万以上であることが好ましい。上記数平均分子量は、例えば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定が可能である。
【0037】
次に、上記ポリアミド酸からポリイミドを得る方法について説明する。ポリアミド酸をイミド化する方法としては特に制限されないが、例えば、熱的方法又は化学的方法により脱水閉環(イミド化)する方法が挙げられる。熱的方法により脱水閉環(イミド化)する方法には、常圧下での加熱による方法と、減圧下での加熱による方法が挙げられる。例えば常圧下で加熱を行う場合、まず有機溶媒を蒸発させるために150℃以下の温度で約5分間〜90分間加熱を行うのが好ましい。続いて、これを好ましくは150〜400℃の温度範囲で加熱してイミド化することができる。イミド化の最終段階の加熱温度は、300〜400℃が好ましい。一方、減圧下で加熱を行う場合は、溶媒除去とイミド化が同時に進行する。加熱温度としては、150℃〜200℃の範囲が好ましい。減圧下で加熱する場合は、系内から水が除去されやすく、常圧加熱に比べてイミド環の加水分解及びそれに伴う分子量低下が起こりにくい点で、常圧加熱よりも有利である。
【0038】
化学的方法によりに脱水閉環(イミド化)する方法では、上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒量の第3級アミンとを加え、熱的方法により脱水閉環する場合と同様の方法で処理すると、熱的方法よりも短時間で所望のポリイミドを得ることができる。上記触媒として使用される第3級アミンとしては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、イソキノリンなどが好ましく、上記脱水剤としては、無水酢酸等の脂肪族酸無水物が用いられうる。但し、本発明においては、熱的方法により脱水閉環する方が、イミド化時に発生する酸(例えば、酢酸等)がないため、設備に対する負荷が小さいことからより好ましい。
【0039】
本発明において、接着層に含有される熱可塑性ポリイミドは、吸湿半田耐熱性の点から、そのガラス転移温度(以下、Tgとも言う。)が210℃以上、好ましくは240℃以上、更には260℃以上であることが好ましい。前記熱可塑性ポリイミドのTgが300℃を越える場合は、ラミネート等の加工が困難になる傾向があるため好ましくない。
【0040】
また上記熱可塑性ポリイミドの吸水率は、吸湿半田耐熱性の点から、1重量%以下、好ましくは0.8重量%以下であることが好ましい。なお、上記吸水率の下限値については特に制限されないが、上記と同様の観点から、できる限り低くするのが好ましい。
【0041】
上記熱可塑性ポリイミドを含有する溶液をキャストして、乾燥後25μmのフィルムに加工したサンプルを用いて測定されるガラス転移温度の値が210℃以上300℃以下、更に上記吸水率の値が1重量%以下である場合は、吸湿処理後にも高い半田耐熱性を示し、40℃、90%R.H.の条件下で96時間吸湿処理を行った後の半田浴ディップ試験(260℃、10秒間)においても、膨れ又はパターン裏面の白化等の外観異常が発生しない金属箔張積層板が得られる。
【0042】
上記熱可塑性ポリイミドを溶解させる有機溶媒としては、特に制限されないが、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒を挙げることができる。これらを1種類のみで用いることも、2種あるいは3種以上からなる混合溶媒を用いることもできる。
【0043】
例えば、上記の有機溶媒に、先述した熱可塑性ポリイミド及び必要に応じてその他の添加剤を溶解若しくは分散した溶液を調製し、該溶液を本発明に係る接着性積層フィルムにおける接着層を形成するのに用いることができる。
【0044】
上記の、必要に応じて接着層に含有されるその他の添加剤としては、例えば、各種のカップリング剤等が例示されうる。ここで上記カップリング剤としては、例えば、アミノ基含有シランカップリング剤,エポキシ基含有シランカップリング剤等が例示される。
【0045】
続いて耐熱性ベースフィルムについて説明する。なお、本発明において耐熱性とは、加工工程時、例えば半田工程時にフィルムに劣化を生じない特性であることを意味する。従って、必ずしも一律に限定されるものではないが、一般的には300℃以上の温度に耐えうることが好ましい。
【0046】
耐熱性ベースフィルムとしては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリベンズオキサゾール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド等が例示されうるが、加工工程時の熱的安定性、特に半田耐熱性の点から、特にポリイミドフィルムが好ましく用いられ得る。
【0047】
また上記の耐熱性ベースフィルムとして用いられるポリイミドフィルムとしては、コスト及び耐熱性の点から、例えば無水ピロメリット酸と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから得られるポリイミドに代表される非熱可塑性ポリイミド、若しくはガラス転移温度が350℃以上である熱可塑性ポリイミドフィルムを好ましく用いることができる。
【0048】
また上記の耐熱性ベースフィルムは、吸水率が1.5重量%以下、更には1.3重量%以下、特には1.1重量%以下であることが好ましい。耐熱性ベースフィルムの吸水率が1.5重量%を越える場合は、吸湿半田耐熱性が劣る場合がある。なお、上記吸水率の下限値については特に制限されないが、できる限り低い方が好ましい。
【0049】
例えば、上記の耐熱性ベースフィルムに、上記の熱可塑性ポリイミドを含有する溶液を塗布若しくはキャスト等することにより接着層を形成することができる。あるいは耐熱性ベースフィルムに、熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有する溶液を塗布若しくはキャスト等を行い、耐熱性ベースフィルム上で熱的方法若しくは化学的方法によりポリイミドに転化して熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を形成することもできる。
【0050】
これと金属箔とを加熱下で加圧積層して本発明に係るフレキシブル金属箔張積層板を得ることができる。上記積層方法としては、多段プレス機等を用いてバッチ式で行う方式や、ダブルベルトプレス機若しくは熱ロール加圧ラミネート機等を用いて連続式で行う方式が挙げられるが、生産性や設備コストの点から、熱ロール加圧方式で連続的に製造する方法が好ましく、多段ラミネートすれば生産性は更に向上し得る。なお積層する金属箔としては、銅箔が一般的であるが、アルミ箔も本発明に適用することができる。
【0051】
なお、本発明に係るフレキシブル金属箔張積層板に用いる接着性積層フィルムは、7cm幅×20cm長サイズの長方形の積層フィルムを作製し、これを20℃、60%R.H.の環境下に12時間放置した後の該接着性積層フィルムの四隅の反りが、いずれも0.5mm以下となることが好ましく、更には0.3mm以下となることがより好ましい。上記の反りが0.5mm以下に収まっていれば、これを用いて作製した金属箔張積層板について、エッチングにより回路形成を行った後の配線板の反りについても抑制することが可能で、部品実装が容易となる。
【0052】
本発明に係るフレキシブル金属箔張積層板は、基板としての絶縁信頼性確保の点から、線間50μmで櫛型パターンを作製し、135℃、100%R.H.環境下でバイアス電圧100Vにて印加した際、108Ω以上、好ましくは109Ω以上の抵抗値を200時間以上保持する電気特性を有することが好ましい。上記条件で200時間経過後の抵抗値が108Ωを下回る場合は、配線間絶縁信頼性を確保できない恐れがある。
【0053】
以上、本発明に係るCSP用接着性積層フィルム及びフレキシブル金属箔張積層板の実施の形態について説明したが、本発明はこれらによって限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき、改良、変更、修正を加えた様態で実施しうるものである。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0055】
本発明におけるガラス転位温度(Tg)、吸水率、接着(ピール)強度、半田耐熱性、反りおよび電気抵抗の評価法は次の通りであり、実施例及び比較例においても下記の方法を用いた。
【0056】
(ガラス転位温度)
熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度(Tg)は、別途作成した25μm厚の熱可塑性ポリイミド単体のフィルムについて粘弾性測定装置(セイコー電子社製
DMS200)によって測定した。
【0057】
(吸水率)
吸水率は、上記25μm厚の熱可塑性ポリイミド単体のフィルムについて、20℃の蒸留水中に24時間浸積した後の重量増加率を測定することにより求めた。
【0058】
(接着(ピール)強度)
JIS C 6481に従って、オートグラフ(島津社製S−100−C)により測定した。
【0059】
(半田耐熱性)
半田耐熱性は、JIS C 6471に従って、常態調整後(20℃、60%R.H.で24時間調整後、300℃ 1分間浸せき)、及び吸湿後(40℃、90%R.H.で96時間調整後、260℃ 10秒間浸せき)の2条件で測定した。外観上の白化現象と剥離現象の異常の有無を○、×により判定した。
【0060】
(反り)
接着性積層フィルムの反りは、以下のようにして測定した。
▲1▼各サンプルを7cm×20cmのサイズにカット。
▲2▼20℃、60%R.H.の条件下で12時間放置。
▲3▼マイクロゲージ付き顕微鏡で、サンプルの四隅の反り高さを測定。
【0061】
(電気抵抗)
耐マイグレーション性は、線間50μmで櫛型パターンを作製し、135℃、100%R.H.の環境下でバイアス電圧100Vにて印加し、200時間経過後の抵抗値を、微小電流計(アドバンテスト社製デジタルエレクトロメーターTR8652)を用いて評価した。
【0062】
(実施例1)
系全体を氷水で冷やし、窒素置換をした2000mlの三口のセパラブルフラスコに800gのジメチルホルムアミド(以下、DMFという。)及び123.1gの2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下、BAPPという。)を投入し15分間攪拌した。続いて、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAという。)83.8gを投入し30分間撹拌した。30分間の撹拌の後、さらに6.2gの3,3’、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、TMEGという)を52.4gのDMFに溶かした溶液をフラスコ内の溶液の粘度に注意しながら徐々に投入し、その後1時間撹拌しながら放置し、固形分濃度20重量%のポリアミド酸溶液を得た。
【0063】
得られたポリアミド酸溶液を、ポリイミドフィルム(アピカル17HP;鐘淵化学工業株式会社製)の両面に、得られる熱可塑性ポリイミド層の最終片面厚みが4μmとなるように塗布した後、140℃、220℃、300℃、400℃で各2分間加熱して溶媒を除去、イミド化し、熱可塑性ポリイミド層を形成した。このものの両面に18μm厚の圧延銅箔を重ね、その上に25μm厚のポリイミドフィルムを離型フィルムとして配設して、熱ロールラミネート機にてラミネートし、フレキシブル銅張積層板を得た。ラミネート温度は400℃、ラミネート圧力は196N/cm(20kgf/cm)、L.S.(ラインスピード)は0.5m/min.であった。
【0064】
得られたサンプルについて、上記各種物性を評価した結果を表1に示す。
【0065】
(実施例2)
実施例1におけるBAPPのかわりに、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(以下、BAPSという)を129.7gを用いた以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0066】
(実施例3)
実施例1において、BPDAを79.4g、TMEGを12.4gとする以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0067】
(比較例1)
実施例1における酸二無水物成分を、67.7gのベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAという)と36.9gのTMEGに変更した以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0068】
(比較例2)
実施例1において、酸二無水物成分として67.7gのBTDAを用い、ジアミンとして44.5gのベンゾフェノンジアミンを用いた以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムであって、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする本発明のCSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板は、半田耐熱性、特に、吸湿処理後の半田耐熱性に優れ、且つ実装時に問題となる基板の反りが小さく、加工性に優れ、さらに電気特性に優れる為、CSP用途に好適に用いられうる。
【0071】
これに対し、比較例1では熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度が低いため半田耐熱性に劣り、比較例2では熱可塑性ポリイミドの吸水率が高いため、吸湿半田耐熱性及び電気特性が劣る結果となった。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明のCSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板は、半田耐熱性、特に、吸湿処理後の半田耐熱性に優れ、且つ実装時に問題となる基板の反りが小さく、加工性に優れ、さらに電気特性に優れる為、CSP用途に好適に用いられる。
【0073】
本発明によれば、フレキシブル金属箔張積層板の基材を薄くすることが可能であり、更に優れた物性を発現できるため、より薄く、より小さくなる傾向にあり、かつ熱的、電気的信頼性が求められる半導体パッケージである、CSP用途に特に適している。
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップサイズパッケージ(以下、CSPという。)用途に用いられる接着性積層フィルムとそれに金属箔を貼り合わせて得られるフレキシブル金属箔張積層板に関する。さらに詳しくは、40℃、90%R.H.の条件下で96時間吸湿処理を行った後の半田浴ディップ試験(260℃、10秒間)において、膨れ又はパターン裏面白化等の外観異常の発生が抑制され、反りが小さく、電気特性に優れるという優れた特性を有する、CSP用接着性積層フィルム、及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進む中、ICのパッケージとしてより小さくすることが可能となるCSP(チップサイズパッケージ)の需要が拡大してきている。さらにサイズを小さく、高機能化を実現するため、チップを積層するCSPも提供されつつある。それに伴い、パッケージ基板として使用するフレキシブル金属箔張積層板(以下、FPCともいう)に対しても、従来に比べ更に高いレベルの耐熱性、機械的強度、電気特性等が求められている。
【0003】
従来から、耐熱性が良好なフレキシブル金属箔張積層板として、ベースフィルムにポリイミドが用いられた積層板が使用されているが、金属箔とポリイミドフィルムとの接着にエポキシ樹脂系やアクリル樹脂系といった接着剤が用いられた場合、それらは耐熱性に劣るために、ポリイミドフィルムの優れた耐熱性が十分に活かされているとは言えない状況であった。
【0004】
また、上述した様にCSP用途では、FPC等に対し、薄く小さくすることが求められているが、さらに薄く小さくすることに伴うファインピッチ化時の電気的信頼性が、従来の三層材(ポリイミドフィルム/エポキシ樹脂系接着剤/金属箔)では充分でない場合があり、更に、近年特に折りたたみ方式の半導体パッケージ等が増えてきていることから、より薄く、かつ耐屈曲性も優れるものが求められているが、上記従来品は充分とは言えないという問題もある。
【0005】
この問題を解決するために、オールポリイミドによる金属箔張積層板の開発が行われている。オールポリイミドの金属箔張積層板としては、例えば、接着剤層を有しない2層タイプの積層板があり、その作製方法としてポリイミドフィルム上に直接導体層を形成する方法、或いは金属箔上に直接ポリイミド層を形成する方法が知られている。ところがポリイミドフィルム上に直接導体層を形成する方法では、蒸着法やスパッタリング法で導体の薄層を先ず形成し、その後メッキ法で導体の厚層を形成するが、薄層形成時にピンホールが発生しやすかったり絶縁層と導体層の充分な接着力を得られないという問題があった。一方、金属箔上に直接ポリイミド層を形成する方法では、ポリイミドの溶液若しくはポリアミド酸の溶液を金属箔上に流延塗布・乾燥してポリイミド層を形成する方法を採用するが、流延に用いる溶剤によっては導体層の腐食が起こりやすく、また両面板を作製する際には2枚の片面板を作製した後でこれら片面板を張り合わせるという煩雑な工程が必要となる。
【0006】
上記のような問題がないオールポリイミドの金属箔張積層板として、熱融着性を有する熱可塑性ポリイミドを介して、ベースフィルムであるポリイミドフィルムと金属箔とを張り合わせる積層板が提案されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。しかしながら上記の積層板は吸水率が高く、このため鉛フリー半田に対応した温度(260℃)での吸湿半田耐熱性は有していないという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−138789号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平5−179224号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平5−112768号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、熱可塑性ポリイミドを含有する接着剤層を用いて得られるオールポリイミドのフレキシブル金属箔張積層板において、その吸湿処理後の半田耐熱性を鉛フリー半田温度(260℃)に耐えうるまで向上させ、さらに実装時に問題となる基板の反りが小さく、電気特性に優れた、CSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、特定の熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムにより、鉛フリー半田温度(260℃)に耐えうる吸湿半田耐熱性を有し、さらに実装時に問題となる基板の反りが小さく、電気特性に優れたCSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板を得ることができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明の第1は、熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムであって、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする、CSP用接着性積層フィルムに関する。
【0013】
好ましい実施態様は、前記熱可塑性ポリイミドが、下記一般式(1):
【0014】
【化3】
で表される共重合ポリアミド酸を脱水閉環して得られることを特徴とする、上記のCSP用接着性積層フィルムに関する。
【0015】
更に好ましい実施態様は、前記一般式(1)中のA及びBが下記群(I):
【0016】
【化4】
から選択される少なくとも1種の4価の有機基であることを特徴とする、前記のCSP用接着性積層フィルムに関する。
【0017】
更に好ましい実施態様は、上記耐熱性ベースフィルムが、非熱可塑性ポリイミドフィルム若しくはガラス転移温度が350℃以上の熱可塑性ポリイミドフィルムであり、且つ吸水率が1.5重量%以下であることを特徴とする、上記いずれかに記載のCSP用接着性積層フィルムに関する。
【0018】
本発明の第2は、上記いずれかに記載のCSP用接着性積層フィルムに、銅箔又はアルミ箔を張り合せて得られることを特徴とする、フレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0019】
好ましい実施態様は、7cm幅×20cm長サイズの長方形の接着性積層フィルムを作製し、これを20℃、60%R.H.の環境下に12時間放置した後の該接着性積層フィルムの四隅の反りが、いずれも0.5mm以下であることを特徴とする、前記のフレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0020】
更に好ましい実施態様は、線間50μmで櫛型パターンを作製し、135℃、100%R.H.の環境下でバイアス電圧100Vにて印加した際、108Ω以上の抵抗値を200時間以上保持することを特徴とする、上記いずれかに記載のフレキシブル金属箔張積層板に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
本発明に係る接着性積層フィルムは、少なくとも熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有し、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする。
【0023】
上記接着層に含有される熱可塑性ポリイミドは、その前駆体であるポリアミド酸の繰り返し単位が、下記一般式(2):
【0024】
【化5】
で表されるが、該ポリアミド酸を脱水閉環することにより得ることができる。
【0025】
中でも、加工性及び半田耐熱性の点から、前記熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸は、下記一般式(1):
【0026】
【化6】
で表される共重合ポリアミド酸が好ましく用いられ得る。
【0027】
前記共重合ポリアミド酸は、例えば、下記一般式(3),(4):
O[−(C=O)−]2A[−(C=O)−]2O 一般式(3)
O[−(C=O)−]2B[−(C=O)−]2O 一般式(4)
で表される酸二無水物化合物と、
下記一般式(5),(6):
H2N−X−NH2 一般式(5)
H2N−Y−NH2 一般式(6)
で表されるジアミン化合物とを有機溶媒中で反応させることにより得ることができる。
【0028】
本発明においては一般式(3)中の4価の有機基A及び一般式(4)中の4価の有機基Bは、半田耐熱性及び接着性の点から、それぞれ下記群(I):
【0029】
【化7】
から選択されることが好ましく、一般式(5)中の2価の有機基X及び一般式(6)中の2価の有機基Yは、耐熱性,加工性のバランスの点から、それぞれ下記群(II):
【0030】
【化8】
から選択されることが好ましい。
【0031】
中でも、2価の有機基X及びYについては、特にベンゼン環を3個以上有するものが、より熱可塑性を示しやすく、ラミネート等の加工性に優れる点から、より好ましい。
【0032】
なお、上記一般式(1)中のAおよびBはそれぞれ同一であっても異なっていても良く、XおよびYはそれぞれ同一であっても異なっていても良いが、AとBが同一で、かつXとYも同一である場合は除かれるものとする。
【0033】
前記ポリアミド酸の重合反応については、特に制限されず、公知の方法を適用できるが、一実施態様を説明すると、例えば次の通りである。
【0034】
アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気中において、一般式(3)の酸二無水物化合物を有機溶媒中に溶解又は拡散させ、次いで、一般式(5)及び一般式(6)で表されるジアミン化合物を、固体若しくは有機溶媒溶液の状態で添加する。さらに、一般式(3)及び一般式(4)で表される酸二無水物化合物の混合物を固体若しくは有機溶媒溶液の状態で添加し、共重合ポリアミド酸溶液を得ることができる。また、この反応において、上記添加手順とは逆に、まずジアミン化合物の溶液を調製し、この溶液中に固体状の酸二無水物化合物または酸二無水物化合物の有機溶媒溶液を添加してもよい。このときの反応温度は、−10℃〜0℃程度が好ましい。反応時間は30分間〜3時間程度である。かかる反応により熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液が調製され得る。
【0035】
ポリアミド酸の重合反応に使用される有機溶媒としては、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒を挙げることができる。これらを1種類のみで用いることも、2種あるいは3種以上からなる混合溶媒を用いることもできる。また、上記の溶媒とポリアミド酸の貧若しくは非溶媒とからなる混合溶媒も用いることもできる。ポリアミド酸の貧若しくは非溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、メチルセロソルブ等を挙げることができる。
【0036】
本発明における熱可塑性ポリイミドおよびその前駆体であるポリアミド酸の分子量は、特に限定されるものではないが、耐熱性接着剤としての強度を維持(靭性を確保)するためには、数平均分子量が5万以上、さらには8万以上、特には10万以上であることが好ましい。上記数平均分子量は、例えば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定が可能である。
【0037】
次に、上記ポリアミド酸からポリイミドを得る方法について説明する。ポリアミド酸をイミド化する方法としては特に制限されないが、例えば、熱的方法又は化学的方法により脱水閉環(イミド化)する方法が挙げられる。熱的方法により脱水閉環(イミド化)する方法には、常圧下での加熱による方法と、減圧下での加熱による方法が挙げられる。例えば常圧下で加熱を行う場合、まず有機溶媒を蒸発させるために150℃以下の温度で約5分間〜90分間加熱を行うのが好ましい。続いて、これを好ましくは150〜400℃の温度範囲で加熱してイミド化することができる。イミド化の最終段階の加熱温度は、300〜400℃が好ましい。一方、減圧下で加熱を行う場合は、溶媒除去とイミド化が同時に進行する。加熱温度としては、150℃〜200℃の範囲が好ましい。減圧下で加熱する場合は、系内から水が除去されやすく、常圧加熱に比べてイミド環の加水分解及びそれに伴う分子量低下が起こりにくい点で、常圧加熱よりも有利である。
【0038】
化学的方法によりに脱水閉環(イミド化)する方法では、上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒量の第3級アミンとを加え、熱的方法により脱水閉環する場合と同様の方法で処理すると、熱的方法よりも短時間で所望のポリイミドを得ることができる。上記触媒として使用される第3級アミンとしては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、イソキノリンなどが好ましく、上記脱水剤としては、無水酢酸等の脂肪族酸無水物が用いられうる。但し、本発明においては、熱的方法により脱水閉環する方が、イミド化時に発生する酸(例えば、酢酸等)がないため、設備に対する負荷が小さいことからより好ましい。
【0039】
本発明において、接着層に含有される熱可塑性ポリイミドは、吸湿半田耐熱性の点から、そのガラス転移温度(以下、Tgとも言う。)が210℃以上、好ましくは240℃以上、更には260℃以上であることが好ましい。前記熱可塑性ポリイミドのTgが300℃を越える場合は、ラミネート等の加工が困難になる傾向があるため好ましくない。
【0040】
また上記熱可塑性ポリイミドの吸水率は、吸湿半田耐熱性の点から、1重量%以下、好ましくは0.8重量%以下であることが好ましい。なお、上記吸水率の下限値については特に制限されないが、上記と同様の観点から、できる限り低くするのが好ましい。
【0041】
上記熱可塑性ポリイミドを含有する溶液をキャストして、乾燥後25μmのフィルムに加工したサンプルを用いて測定されるガラス転移温度の値が210℃以上300℃以下、更に上記吸水率の値が1重量%以下である場合は、吸湿処理後にも高い半田耐熱性を示し、40℃、90%R.H.の条件下で96時間吸湿処理を行った後の半田浴ディップ試験(260℃、10秒間)においても、膨れ又はパターン裏面の白化等の外観異常が発生しない金属箔張積層板が得られる。
【0042】
上記熱可塑性ポリイミドを溶解させる有機溶媒としては、特に制限されないが、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒を挙げることができる。これらを1種類のみで用いることも、2種あるいは3種以上からなる混合溶媒を用いることもできる。
【0043】
例えば、上記の有機溶媒に、先述した熱可塑性ポリイミド及び必要に応じてその他の添加剤を溶解若しくは分散した溶液を調製し、該溶液を本発明に係る接着性積層フィルムにおける接着層を形成するのに用いることができる。
【0044】
上記の、必要に応じて接着層に含有されるその他の添加剤としては、例えば、各種のカップリング剤等が例示されうる。ここで上記カップリング剤としては、例えば、アミノ基含有シランカップリング剤,エポキシ基含有シランカップリング剤等が例示される。
【0045】
続いて耐熱性ベースフィルムについて説明する。なお、本発明において耐熱性とは、加工工程時、例えば半田工程時にフィルムに劣化を生じない特性であることを意味する。従って、必ずしも一律に限定されるものではないが、一般的には300℃以上の温度に耐えうることが好ましい。
【0046】
耐熱性ベースフィルムとしては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリベンズオキサゾール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド等が例示されうるが、加工工程時の熱的安定性、特に半田耐熱性の点から、特にポリイミドフィルムが好ましく用いられ得る。
【0047】
また上記の耐熱性ベースフィルムとして用いられるポリイミドフィルムとしては、コスト及び耐熱性の点から、例えば無水ピロメリット酸と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから得られるポリイミドに代表される非熱可塑性ポリイミド、若しくはガラス転移温度が350℃以上である熱可塑性ポリイミドフィルムを好ましく用いることができる。
【0048】
また上記の耐熱性ベースフィルムは、吸水率が1.5重量%以下、更には1.3重量%以下、特には1.1重量%以下であることが好ましい。耐熱性ベースフィルムの吸水率が1.5重量%を越える場合は、吸湿半田耐熱性が劣る場合がある。なお、上記吸水率の下限値については特に制限されないが、できる限り低い方が好ましい。
【0049】
例えば、上記の耐熱性ベースフィルムに、上記の熱可塑性ポリイミドを含有する溶液を塗布若しくはキャスト等することにより接着層を形成することができる。あるいは耐熱性ベースフィルムに、熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有する溶液を塗布若しくはキャスト等を行い、耐熱性ベースフィルム上で熱的方法若しくは化学的方法によりポリイミドに転化して熱可塑性ポリイミドを含有する接着層を形成することもできる。
【0050】
これと金属箔とを加熱下で加圧積層して本発明に係るフレキシブル金属箔張積層板を得ることができる。上記積層方法としては、多段プレス機等を用いてバッチ式で行う方式や、ダブルベルトプレス機若しくは熱ロール加圧ラミネート機等を用いて連続式で行う方式が挙げられるが、生産性や設備コストの点から、熱ロール加圧方式で連続的に製造する方法が好ましく、多段ラミネートすれば生産性は更に向上し得る。なお積層する金属箔としては、銅箔が一般的であるが、アルミ箔も本発明に適用することができる。
【0051】
なお、本発明に係るフレキシブル金属箔張積層板に用いる接着性積層フィルムは、7cm幅×20cm長サイズの長方形の積層フィルムを作製し、これを20℃、60%R.H.の環境下に12時間放置した後の該接着性積層フィルムの四隅の反りが、いずれも0.5mm以下となることが好ましく、更には0.3mm以下となることがより好ましい。上記の反りが0.5mm以下に収まっていれば、これを用いて作製した金属箔張積層板について、エッチングにより回路形成を行った後の配線板の反りについても抑制することが可能で、部品実装が容易となる。
【0052】
本発明に係るフレキシブル金属箔張積層板は、基板としての絶縁信頼性確保の点から、線間50μmで櫛型パターンを作製し、135℃、100%R.H.環境下でバイアス電圧100Vにて印加した際、108Ω以上、好ましくは109Ω以上の抵抗値を200時間以上保持する電気特性を有することが好ましい。上記条件で200時間経過後の抵抗値が108Ωを下回る場合は、配線間絶縁信頼性を確保できない恐れがある。
【0053】
以上、本発明に係るCSP用接着性積層フィルム及びフレキシブル金属箔張積層板の実施の形態について説明したが、本発明はこれらによって限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき、改良、変更、修正を加えた様態で実施しうるものである。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0055】
本発明におけるガラス転位温度(Tg)、吸水率、接着(ピール)強度、半田耐熱性、反りおよび電気抵抗の評価法は次の通りであり、実施例及び比較例においても下記の方法を用いた。
【0056】
(ガラス転位温度)
熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度(Tg)は、別途作成した25μm厚の熱可塑性ポリイミド単体のフィルムについて粘弾性測定装置(セイコー電子社製
DMS200)によって測定した。
【0057】
(吸水率)
吸水率は、上記25μm厚の熱可塑性ポリイミド単体のフィルムについて、20℃の蒸留水中に24時間浸積した後の重量増加率を測定することにより求めた。
【0058】
(接着(ピール)強度)
JIS C 6481に従って、オートグラフ(島津社製S−100−C)により測定した。
【0059】
(半田耐熱性)
半田耐熱性は、JIS C 6471に従って、常態調整後(20℃、60%R.H.で24時間調整後、300℃ 1分間浸せき)、及び吸湿後(40℃、90%R.H.で96時間調整後、260℃ 10秒間浸せき)の2条件で測定した。外観上の白化現象と剥離現象の異常の有無を○、×により判定した。
【0060】
(反り)
接着性積層フィルムの反りは、以下のようにして測定した。
▲1▼各サンプルを7cm×20cmのサイズにカット。
▲2▼20℃、60%R.H.の条件下で12時間放置。
▲3▼マイクロゲージ付き顕微鏡で、サンプルの四隅の反り高さを測定。
【0061】
(電気抵抗)
耐マイグレーション性は、線間50μmで櫛型パターンを作製し、135℃、100%R.H.の環境下でバイアス電圧100Vにて印加し、200時間経過後の抵抗値を、微小電流計(アドバンテスト社製デジタルエレクトロメーターTR8652)を用いて評価した。
【0062】
(実施例1)
系全体を氷水で冷やし、窒素置換をした2000mlの三口のセパラブルフラスコに800gのジメチルホルムアミド(以下、DMFという。)及び123.1gの2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下、BAPPという。)を投入し15分間攪拌した。続いて、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAという。)83.8gを投入し30分間撹拌した。30分間の撹拌の後、さらに6.2gの3,3’、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、TMEGという)を52.4gのDMFに溶かした溶液をフラスコ内の溶液の粘度に注意しながら徐々に投入し、その後1時間撹拌しながら放置し、固形分濃度20重量%のポリアミド酸溶液を得た。
【0063】
得られたポリアミド酸溶液を、ポリイミドフィルム(アピカル17HP;鐘淵化学工業株式会社製)の両面に、得られる熱可塑性ポリイミド層の最終片面厚みが4μmとなるように塗布した後、140℃、220℃、300℃、400℃で各2分間加熱して溶媒を除去、イミド化し、熱可塑性ポリイミド層を形成した。このものの両面に18μm厚の圧延銅箔を重ね、その上に25μm厚のポリイミドフィルムを離型フィルムとして配設して、熱ロールラミネート機にてラミネートし、フレキシブル銅張積層板を得た。ラミネート温度は400℃、ラミネート圧力は196N/cm(20kgf/cm)、L.S.(ラインスピード)は0.5m/min.であった。
【0064】
得られたサンプルについて、上記各種物性を評価した結果を表1に示す。
【0065】
(実施例2)
実施例1におけるBAPPのかわりに、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(以下、BAPSという)を129.7gを用いた以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0066】
(実施例3)
実施例1において、BPDAを79.4g、TMEGを12.4gとする以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0067】
(比較例1)
実施例1における酸二無水物成分を、67.7gのベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAという)と36.9gのTMEGに変更した以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0068】
(比較例2)
実施例1において、酸二無水物成分として67.7gのBTDAを用い、ジアミンとして44.5gのベンゾフェノンジアミンを用いた以外は実施例1と同様にしてフレキシブル銅張積層板を作製した。物性評価結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムであって、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする本発明のCSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板は、半田耐熱性、特に、吸湿処理後の半田耐熱性に優れ、且つ実装時に問題となる基板の反りが小さく、加工性に優れ、さらに電気特性に優れる為、CSP用途に好適に用いられうる。
【0071】
これに対し、比較例1では熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度が低いため半田耐熱性に劣り、比較例2では熱可塑性ポリイミドの吸水率が高いため、吸湿半田耐熱性及び電気特性が劣る結果となった。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明のCSP用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板は、半田耐熱性、特に、吸湿処理後の半田耐熱性に優れ、且つ実装時に問題となる基板の反りが小さく、加工性に優れ、さらに電気特性に優れる為、CSP用途に好適に用いられる。
【0073】
本発明によれば、フレキシブル金属箔張積層板の基材を薄くすることが可能であり、更に優れた物性を発現できるため、より薄く、より小さくなる傾向にあり、かつ熱的、電気的信頼性が求められる半導体パッケージである、CSP用途に特に適している。
Claims (7)
- 熱可塑性ポリイミドを含有する接着層及び耐熱性ベースフィルムを有する接着性積層フィルムであって、前記熱可塑性ポリイミドが210℃以上のガラス転移温度を有し、更に1重量%以下の吸水率を有することを特徴とする、CSP用接着性積層フィルム。
- 前記耐熱性ベースフィルムが、非熱可塑性ポリイミドフィルム若しくはガラス転移温度が350℃以上の熱可塑性ポリイミドフィルムであり、且つ吸水率が1.5重量%以下であることを特徴とする、請求項1乃至3に記載のCSP用接着性積層フィルム。
- 請求項1乃至4に記載のCSP用接着性積層フィルムに、銅箔又はアルミ箔を張り合せて得られることを特徴とする、フレキシブル金属箔張積層板。
- 7cm幅×20cm長サイズの長方形の接着性積層フィルムを作製し、これを20℃、60%R.H.の環境下に12時間放置した後の該接着性積層フィルムの四隅の反りが、いずれも0.5mm以下であることを特徴とする、請求項5記載のフレキシブル金属箔張積層板。
- 線間50μmで櫛型パターンを作製し、135℃、100%R.H.の環境下でバイアス電圧100Vにて印加した際、108Ω以上の抵抗値を200時間以上保持することを特徴とする、請求項5又は6記載のフレキシブル金属箔張積層板。
Priority Applications (1)
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JP2003135561A JP2004338159A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | Csp用接着性積層フィルム及びそれからなるフレキシブル金属箔張積層板 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2010195856A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Asahi Kasei E-Materials Corp | ポリアミド酸ワニス組成物及びそれを用いたポリイミド金属積層板 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH08259695A (ja) * | 1995-01-11 | 1996-10-08 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 熱融着性を有する新規な共重合体並びに該粉粒体並びに該フィルム並びに積層断熱材並びにコンデンサ及び該製造方法 |
JPH091723A (ja) * | 1995-04-17 | 1997-01-07 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 耐熱性ボンディングシート |
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-
2003
- 2003-05-14 JP JP2003135561A patent/JP2004338159A/ja active Pending
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