JP2004338128A - 熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の熱転写方式において、熱感度が高く、従って高速印字が可能で、かつ転写画像の耐溶剤性と耐擦過性に優れる熱転写記録媒体のインキ層に使用されるポリエステル樹脂とそれを用いた熱転写記録媒体を提供する。
【解決手段】酸成分、アルコール成分のそれぞれを100モル%としたとき、酸成分としてセバシン酸を70モル%以上、アルコール成分としてエチレングリコールを70モル%以上含み、酸価が0.1〜30mgKOH/gであることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂に関する。
【選択図】 なし
【解決手段】酸成分、アルコール成分のそれぞれを100モル%としたとき、酸成分としてセバシン酸を70モル%以上、アルコール成分としてエチレングリコールを70モル%以上含み、酸価が0.1〜30mgKOH/gであることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂に関する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱転写記録媒体とそれに用いるポリエステル樹脂に関するものである。更に詳しくは接着性と耐擦過性と耐溶剤性に優れる熱転写記録媒体用のインキバインダーとして用いられるポリエステル樹脂に関し、高信頼性の転写画像を与えることが可能であり、ワードプロセッサー、ファクシミリ等のプリンター及びバーコードプリンター等に応用できる。
【0002】
【従来の技術】
近年、サーマルヘッドを用いる感熱転写記録法は、無騒音であること、装置が比較的安価で、かつ小型化できること、保守が容易であること等の利点から多く用いられるようになって来ている。このような感熱転写記録法に用いるインキ層には、例えばコンデンサー紙やポリエステルフィルム等の耐熱性の優れた基材の一方の面にパラフィンワックス、カルナバワックス、キャンデリラ等のワックス類、エチレン−酢酸ビニル共重合体等がバインダーとして用いられるが、このような従来材料を使用した熱溶融性色材層を設けてなる熱転写記録媒体を用いて印刷した転写画像は、アルコール、灯油、ガソリンのような有機溶剤で溶出したり、これらの溶剤を含む布等でこすると消えてしまうといった欠点や、機械的強度が不足しているために、金属の角やツメ等で容易に剥ぎ取られるという欠点があった。
【0003】
これらの欠点を解決するために、例えば耐溶剤性付与のためにインキ層樹脂としてガラス転移温度が40〜67℃の熱可塑性ポリエステルが提案されているが、熱感度と保存安定性を満足しない(特許文献1参照)。また、耐磨耗性付与のためにガラス転移温度が25〜55℃のポリエステル樹脂が提案されているが、熱転写時の印加エネルギーが15mJ/mm2以上であり、省エネルギー化、すなわち高速印字性の観点で問題がある(特許文献2参照)。
【0004】
このように、従来の熱転写記録媒体は、転写画像の耐摩耗性が高い場合は熱感度が劣り、熱感度が高い場合は耐摩耗性に問題のあるものが多く、未だ両者を充分に満足できる程度に向上させることが可能な方法は見当たらない。このように耐溶剤性や耐擦過性の向上を目的とした熱転写記録媒体は前記に示した以外にも数々のものが提案されているが、いずれも充分な品質を有するものではない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−96567号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2000−158824号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は種々の熱転写方式において、熱感度が高く、従って高速印字が可能で、かつ転写画像の耐溶剤性と耐擦過性に優れる熱転写記録媒体のインキ層に使用されるポリエステル樹脂とそれを用いた熱転写記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は以下のポリエステル樹脂とそれを用いた熱転写記録媒体に関する。
【0008】
(1) 酸成分、アルコール成分のそれぞれを100モル%としたとき、酸成分としてセバシン酸を70モル%以上、アルコール成分としてエチレングリコールを70モル%以上含み、酸価が0.1〜30mgKOH/gであることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂。
【0009】
(2) 結晶融点が65〜80℃である(1)に記載の熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂。
【0010】
(3) (1)または(2)に記載のポリエステル樹脂とそれ以外の樹脂からなることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂組成物。
【0011】
(4) (1)または(2)に記載のポリエステル樹脂と、染料および/または顔料を含むインキ層を耐熱性支持体上に設けた熱転写記録媒体。
【0012】
(5) (3)に記載のポリエステル樹脂組成物と、染料および/または顔料を含むインキ層を耐熱性支持体上に設けた熱転写記録媒体。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明のポリエステル樹脂の調整には、2価以上の多価カルボン酸化合物からなるカルボン酸成分と、2価以上の多価アルコールからなるアルコール成分とを含有した単量体が使用される。
【0014】
2価の多価アルコールとしては、エチレングリコールを70モル%以上含むことが望ましい。より好ましくは75〜100モル%含有されていることが望ましい。エチレングリコールを主成分とすることで耐溶剤性と耐擦過性に優れるインキ層を得ることが出来る。
【0015】
エチレングリコール以外に用いることの出来るアルコール成分としては、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、これらの中では樹脂の結晶融点の観点から1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロピレングリコール、及び1,6−ヘキサンジオールを使うことも好ましい。
【0016】
3価以上の多価アルコールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられ、これらの中では樹脂の結晶融点の観点からトリメチロールプロパンとグリセリンが好ましい。
【0017】
また、2価の多価カルボン酸化合物としては、セバシン酸を70モル%以上含むことが望ましい。好ましくは75〜100モル%である。セバシン酸を主成分とすることにより耐溶剤性と耐擦過性を両立したインキ層を得ることが出来る。
【0018】
セバシン酸以外に用いることの出来るカルボン酸成分としては、例えばコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、マロン酸、もしくはドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、又はこれらの酸の無水物、もしくはアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
【0019】
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、無水トリメリット酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル) メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの中では樹脂の結晶融点及び結晶性の観点からトリメリット酸及びその誘導体が好ましく、無水トリメリット酸がより好ましい。
【0020】
本発明のポリエステル樹脂は、酸成分、アルコール成分のそれぞれを100モル%としたとき、酸成分としてセバシン酸を70モル%以上、アルコール成分としてエチレングリコールを70モル%以上含むことを特徴とする。ポリエステル樹脂の組成として好ましい組み合わせ及びその範囲は例えば以下のようなものが挙げられ、それは、セバシン酸/アジピン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/アゼライン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/マレイン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,2−プロピレングリコール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,6−ヘキサンジオール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸/アジピン酸//エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=75〜95/25〜5//75〜95/25〜5モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=80〜95/20〜5//80〜95/20〜5モル%、セバシン/マレイン酸//エチレングリコール/1,2−プロピレングリコール=80〜95/20〜5//80〜95/20〜5モル%である。これらの組み合わせで結晶性を保持でき、結晶融点を調整するという観点から望ましく、低温定着性と耐ブロッキング性と耐溶剤性を満足できる。
【0021】
上記のうちセバシン酸/アジピン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/アゼライン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=80〜95/20〜5//80〜95/20〜5モル%の組み合わせが低温定着性と耐ブロッキング性と耐溶剤性を高いレベルで満足できるので好ましい。
【0022】
さらに、離型性や定着性や結晶融点を調整するという観点から上記ポリエステル組成に3価以上の多価カルボン酸および/または多価アルコールを含んでいるほうが良いことがある。
【0023】
本発明のポリエステルの重合は、アルコール成分とカルボン酸成分は、不活性ガス雰囲気中にて、重合触媒を添加し、エステル化後、150〜270℃の温度で反応させること等により縮重合させることができる。また、過剰なアルコール成分とカルボン酸成分をエステル化し、真空中200〜270℃でグリコール成分を反応系から除去することにより縮重合させることができる。また、全単量体を一括仕込みしたり、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させる等の方法を用いてもよい。
【0024】
以上の単量体を縮重合させて得られる本発明のポリエステルは、結晶性であり、かつ、結晶融点が65〜80℃であることが望ましい。すなわち、ポリエステルが結晶性であり結晶融点が低いと、熱転写記録方式において熱感度が高く、従って高速印字が可能で、かつ転写画像の耐溶剤性と耐擦過性に優れる熱転写記録媒体に使用されるインキ樹脂に好適に用いることができる。
但し、結晶融点が65℃未満であると、保存安定性が不充分であることがある。保存安定性と熱感度の観点から、結晶融点は65〜80℃であることが望ましい。
【0025】
なお、本発明のポリエステルは線状であっても良く、非線状であっても良い。「非線状」とは、分岐構造であっても、架橋構造であってもよい。
【0026】
通常酸価の低い結晶性ポリエステルは紙への接着性が不良であることが多い。本発明の結晶性ポリエステルは紙への接着性を改善するために、ポリエステルに残存する酸価は0.1〜30mgKOH/gであることが望ましく、好ましくは0.5〜25mgKOH/g、更に好ましくは1〜20mgKOH/gである。ここでいう酸価とはポリエステル樹脂に対して、水酸化カリウム当量を求め、mgKOH/gに換算した値を示す。
【0027】
本発明の熱転写記録媒体用樹脂は結晶性ポリエステルを単独、または他の樹脂やワックスと混合してもよい。
【0028】
混合される樹脂は非晶性ポリエステル樹脂が好ましく、高速印字のための離型剤としてワックス類が混合されてもよい。
【0029】
本発明において混合される非晶性ポリエステル樹脂とは、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。そのガラス転移温度は通常50〜100℃が好ましく、更に好ましくは50〜75℃が望ましい。
【0030】
ポリエステル樹脂に用いられる多価カルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸等の芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、などの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸、トリマー酸、水添ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和脂肪族、および、脂環族ジカルボン酸等を、また多価カルボン酸としては無水トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボン酸等を用いる事ができる。
【0031】
ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコ−ル類としては脂肪族多価アルコ−ル類、脂環族多価アルコ−ル類、芳香族多価アルコ−ル類等を例示できる。
【0032】
脂肪族多価アルコ−ル類としては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、2,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ジメチロールヘプタン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル等の脂肪族ジオ−ル類、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、グリセリン、ペンタエルスリト−ル等のトリオ−ルおよびテトラオ−ル類等を例示できる。
【0033】
脂環族多価アルコ−ル類としては1,4−シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、水素化ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカンジオ−ル、トリシクロデカンジメタノ−ル、ダイマージオール、水添ダイマージオール等を例示できる。
【0034】
芳香族多価アルコ−ル類としてはパラキシレングリコ−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等を例示できる。重縮合反応は、必要により触媒(例えばジブチル錫オキシド、酸化第一錫、テトラブチルチタネート及び3酸化アンチモン)を使用することができ、通常150℃〜280℃の任意の温度で行うことができる。また、この反応は、150℃〜240℃の温度で常圧でエステル交換反応後、真空中で200℃〜280℃でグリコールを反応系外から除去し重縮合することにより得られる。または、窒素等の不活性ガス中で150℃〜280℃でエステル化、重縮合することにより得られる。
【0035】
本発明において混合されるワックス類とは熱感度、熱転写性や耐摩耗性の向上を目的に各種の滑剤を添加しても良い。例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナバワックス等の天然ワックス類、シリコーン油やハーフロロアルキルエーテル等のオイル類等の添加で向上させることができる。なお、この他ポリエチレン樹脂やリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフルオロアルキルエーテル樹脂等の樹脂類、及び炭化ケイ素やシリカ等の無機滑剤も使用可能である。また、他の添加剤を添加してもよい。
【0036】
本発明のポリエステル樹脂を用いて熱転写記録媒体のインキ層とする際に配合される着色剤としては、要求される色調により特に限定されず、必要に応じて用いる事ができる。染料、顔料、あるいはカ−ボンブラック等を用いればよい。これら染料、顔料、カ−ボンブラック等は、単独で用いられてもよく、あるいは必要に応じて併用されてもよい。特に分光透過特性の観点からは染料を用いることが好ましい。
【0037】
着色に顔料を用いる場合にはイエロー着色にはベンジジン系、アゾ系顔料が、マゼンタ着色にはアゾレーキ系、ローダミンレーキ系、キナクリドン系、ナフトール系、ジケトピロロピロール系顔料が、シアン着色にはフタロシアニン系顔料が好ましく用いられる。黒色には、カーボンブラック等を使用することは差し支えない。カーボンブラックとしては、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等を用いることができる。
【0038】
着色に染料を用いる場合には、イエロー着色にはアゾ系、ニトロ系、キノリン系、キノフタロン系、メチン系染料が、マゼンタ着色にはアントラキノン系、アゾ系、キサンテン系染料が、シアン着色にはアントラキノン系、フタロシアニン系、インドアニリン系染料が好ましく用いられる。
【0039】
本発明のポリエステル樹脂に染料および/または顔料を配合してインキとし、そのインキを塗布する耐熱性支持体としては公知のフィルムや紙をそのまま使用すればよく、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等のように比較的耐熱性のよいプラスチックフィルム、セロハン、硫酸紙等が好ましく使用される。
【0040】
本発明の熱転写記録媒体は結晶性ポリエステルと着色剤または必要に応じて非結晶性ポリエステルやワックス類を適宜加熱溶融しながら混練することによって均一分散させ、もしくは、ポリエステル樹脂を溶剤等に溶解させた後、均一分散させ、支持体上に塗布、乾燥させて熱転写層を形成する。
【0041】
熱転写層を形成するに、溶剤を用いる場合は、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、四塩化炭素、塩化メチレン、ジクロルエタン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、クロロホルム等の単独又は混合溶剤が使用される。また、溶剤を用いない場合には、組成物の融点以上でロールミルにより均一に混練して、熱溶融性インキを調整することができる。
【0042】
なお、本発明において熱転写層を形成する方法は、ホットメルトコーティング、塗装、印刷工程を含む手段であればいずれでもよい。熱転写層の厚みは3〜10μの範囲が適当であるが本発明は何ら限定するものではない。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらになんら限定されるものではない。なおポリエステル樹脂における物性値等は以下に示す方法で測定した。
【0044】
(酸価) ポリエステル0.2gを20mlのクロロホルムに溶解し、0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で、フェノールフタレインを指示薬として滴定し、ポリエステル樹脂に対して、水酸化カリウム当量を求め、mgKOH/gで換算し求めた。
【0045】
(結晶融点及びガラス転移温度) サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、150℃まで、昇温速度10℃/分にて測定し、融解熱の最大ピーク温度を結晶融点として求めた。また、ガラス転移温度は、前記測定装置、同様条件でガラス転移温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
【0046】
(ポリエステル樹脂組成) 重クロロホルム溶媒中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行なって決定した。
【0047】
(ポリエステル樹脂の還元粘度の測定)ポリエステル樹脂0.10gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)の混合溶媒25cm3に溶かし、30℃でウベローデ粘度管を用いて測定した。
【0048】
<結晶性ポリエステル樹脂の合成例>
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にセバシン酸1010重量部、エチレングリコール620重量部、テトラブチルチタネート0.36重量部を仕込み、160℃から230℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、240℃にて30分間重縮合反応を行った。窒素気流下、220℃まで冷却し、無水トリメリット酸を9.6重量部投入し、30分間反応を行った。得られた結晶性ポリエステル(A)はNMRの組成分析の結果、酸成分がモル比でセバシン酸/トリメリット酸=99/1であり、グリコール成分はエチレングリコールのみであり、結晶融点は75℃、酸価は4.9mgKOH/g、還元粘度は0.34dl/gであった。
<結晶性ポリエステル樹脂A−2〜A−8、およびB−1〜B−5の合成例>
樹脂組成が表1に示されるようなモル比である点を除いては、合成例(A−1)と同様にして、本発明の実施例および比較例に用いたポリエステル樹脂(A−2〜A−8、およびB−1〜B−5)を合成した。ただしポリエステル樹脂(B−1)については重縮合終了後の無水トリメリット酸添加を行なわずに合成した。ポリエステル樹脂(A−1〜A−8、およびB−1〜B−5)の組成とモル比、還元粘度、結晶融点、酸価をポリエステル樹脂(A−1)と同様に測定した結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
なお表1中の多価カルボン酸類と多価アルコ−ル類の略号は以下の通りである。
SA:セバシン酸
SCA:コハク酸
AA:アジピン酸
AZA:アゼライン酸
TMA:トリメリット酸
TPA:テレフタル酸
IPA:イソフタル酸
EG:エチレングリコール
PG:プロピレングリコール
BD:1,4−ブタンジオ−ル
NPG:ネオペンチルグリコール
HD:1,6−ヘキサンジオール
【0051】
<結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂の混合例>
ポリエステル樹脂組成物C−1の製造
結晶性ポリエステル樹脂としてA−1を80重量部と、非晶性ポリエステル樹脂として東洋紡製バイロン220(ガラス転移温度:53℃、酸価:0.2mgKOH/g)20重量部を2軸押出し機で混合して得た。
ポリエステル樹脂組成物C−2の製造
結晶性ポリエステル樹脂としてA−3を80重量部と、非晶性ポリエステル樹脂として日本ユピカ製ユピカコートGV740(ガラス転移温度:63℃、酸価:5.3mgKOH/g)20重量部を2軸押出し機で混合して得た。
【0052】
実施例1
得られたポリエステル樹脂(A−1)80重量部とカーボンブラック20重量部の混合物を、温度140℃でロールミルにより均一に混練して、熱溶融性インキを調整し、ホットメルトコーティング法により付着量4g/m2になるように、5μ厚のポリエステルフィルム上に塗布し、熱転写記録媒体を作製した。
以上のように作製した熱転写記録媒体を、その転写層を上質紙表面に密着させ、熱転写プリンターを用いて0.8mJ/mm2のエネルギーを与えて印字した。熱転写記録媒体の印字画像の印字品質の評価は以下のようにして行った。結果を表3に示す。
【0053】
(印字画像の均一性評価) ベタ印字部のボイド(インキが転写していない個所)の有無で判断し、ボイドがない場合を良とし、ボイドがある場合を不良とした。
【0054】
(耐擦過性評価) ラボテスター(東洋精機(株)製)を用いて、60℃の耐擦過性を試験した。試験条件は荷重100g/cm2で50回往復させ、印字部の印字部のインキが取られない場合を良とし、印字部のインキが取られる場合を不良とした。
【0055】
(耐溶剤性評価) 印字画像の耐溶剤性はガソリンとエタノールを使用し評価した、印字画像の耐溶剤性はJIS L 803の方法により、綿布にガソリンまたはエタノールを浸み込ませ、50回往復させ画像がかすれる度合いで評価した。画像がかすれない場合を良とし、画像がかすれた場合を不良とした。
【0056】
実施例2〜12、比較例1〜5
実施例1と同様に表2の配合比に従って行った。評価結果を表3に併せて示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】
本発明により、接着性と耐擦過性と耐溶剤性に優れる熱転写記録媒体に使用されるインキが得られるため、高信頼性の転写画像を与える熱転写記録媒体を提供することが可能となった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱転写記録媒体とそれに用いるポリエステル樹脂に関するものである。更に詳しくは接着性と耐擦過性と耐溶剤性に優れる熱転写記録媒体用のインキバインダーとして用いられるポリエステル樹脂に関し、高信頼性の転写画像を与えることが可能であり、ワードプロセッサー、ファクシミリ等のプリンター及びバーコードプリンター等に応用できる。
【0002】
【従来の技術】
近年、サーマルヘッドを用いる感熱転写記録法は、無騒音であること、装置が比較的安価で、かつ小型化できること、保守が容易であること等の利点から多く用いられるようになって来ている。このような感熱転写記録法に用いるインキ層には、例えばコンデンサー紙やポリエステルフィルム等の耐熱性の優れた基材の一方の面にパラフィンワックス、カルナバワックス、キャンデリラ等のワックス類、エチレン−酢酸ビニル共重合体等がバインダーとして用いられるが、このような従来材料を使用した熱溶融性色材層を設けてなる熱転写記録媒体を用いて印刷した転写画像は、アルコール、灯油、ガソリンのような有機溶剤で溶出したり、これらの溶剤を含む布等でこすると消えてしまうといった欠点や、機械的強度が不足しているために、金属の角やツメ等で容易に剥ぎ取られるという欠点があった。
【0003】
これらの欠点を解決するために、例えば耐溶剤性付与のためにインキ層樹脂としてガラス転移温度が40〜67℃の熱可塑性ポリエステルが提案されているが、熱感度と保存安定性を満足しない(特許文献1参照)。また、耐磨耗性付与のためにガラス転移温度が25〜55℃のポリエステル樹脂が提案されているが、熱転写時の印加エネルギーが15mJ/mm2以上であり、省エネルギー化、すなわち高速印字性の観点で問題がある(特許文献2参照)。
【0004】
このように、従来の熱転写記録媒体は、転写画像の耐摩耗性が高い場合は熱感度が劣り、熱感度が高い場合は耐摩耗性に問題のあるものが多く、未だ両者を充分に満足できる程度に向上させることが可能な方法は見当たらない。このように耐溶剤性や耐擦過性の向上を目的とした熱転写記録媒体は前記に示した以外にも数々のものが提案されているが、いずれも充分な品質を有するものではない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−96567号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2000−158824号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は種々の熱転写方式において、熱感度が高く、従って高速印字が可能で、かつ転写画像の耐溶剤性と耐擦過性に優れる熱転写記録媒体のインキ層に使用されるポリエステル樹脂とそれを用いた熱転写記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は以下のポリエステル樹脂とそれを用いた熱転写記録媒体に関する。
【0008】
(1) 酸成分、アルコール成分のそれぞれを100モル%としたとき、酸成分としてセバシン酸を70モル%以上、アルコール成分としてエチレングリコールを70モル%以上含み、酸価が0.1〜30mgKOH/gであることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂。
【0009】
(2) 結晶融点が65〜80℃である(1)に記載の熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂。
【0010】
(3) (1)または(2)に記載のポリエステル樹脂とそれ以外の樹脂からなることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂組成物。
【0011】
(4) (1)または(2)に記載のポリエステル樹脂と、染料および/または顔料を含むインキ層を耐熱性支持体上に設けた熱転写記録媒体。
【0012】
(5) (3)に記載のポリエステル樹脂組成物と、染料および/または顔料を含むインキ層を耐熱性支持体上に設けた熱転写記録媒体。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明のポリエステル樹脂の調整には、2価以上の多価カルボン酸化合物からなるカルボン酸成分と、2価以上の多価アルコールからなるアルコール成分とを含有した単量体が使用される。
【0014】
2価の多価アルコールとしては、エチレングリコールを70モル%以上含むことが望ましい。より好ましくは75〜100モル%含有されていることが望ましい。エチレングリコールを主成分とすることで耐溶剤性と耐擦過性に優れるインキ層を得ることが出来る。
【0015】
エチレングリコール以外に用いることの出来るアルコール成分としては、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、これらの中では樹脂の結晶融点の観点から1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロピレングリコール、及び1,6−ヘキサンジオールを使うことも好ましい。
【0016】
3価以上の多価アルコールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられ、これらの中では樹脂の結晶融点の観点からトリメチロールプロパンとグリセリンが好ましい。
【0017】
また、2価の多価カルボン酸化合物としては、セバシン酸を70モル%以上含むことが望ましい。好ましくは75〜100モル%である。セバシン酸を主成分とすることにより耐溶剤性と耐擦過性を両立したインキ層を得ることが出来る。
【0018】
セバシン酸以外に用いることの出来るカルボン酸成分としては、例えばコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、マロン酸、もしくはドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、又はこれらの酸の無水物、もしくはアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
【0019】
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、無水トリメリット酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル) メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの中では樹脂の結晶融点及び結晶性の観点からトリメリット酸及びその誘導体が好ましく、無水トリメリット酸がより好ましい。
【0020】
本発明のポリエステル樹脂は、酸成分、アルコール成分のそれぞれを100モル%としたとき、酸成分としてセバシン酸を70モル%以上、アルコール成分としてエチレングリコールを70モル%以上含むことを特徴とする。ポリエステル樹脂の組成として好ましい組み合わせ及びその範囲は例えば以下のようなものが挙げられ、それは、セバシン酸/アジピン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/アゼライン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/マレイン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,2−プロピレングリコール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,6−ヘキサンジオール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸/アジピン酸//エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=75〜95/25〜5//75〜95/25〜5モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=80〜95/20〜5//80〜95/20〜5モル%、セバシン/マレイン酸//エチレングリコール/1,2−プロピレングリコール=80〜95/20〜5//80〜95/20〜5モル%である。これらの組み合わせで結晶性を保持でき、結晶融点を調整するという観点から望ましく、低温定着性と耐ブロッキング性と耐溶剤性を満足できる。
【0021】
上記のうちセバシン酸/アジピン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸/アゼライン酸//エチレングリコール=70〜100/30〜0//100モル%、セバシン酸//エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=100//70〜100/30〜0モル%、セバシン酸/コハク酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=80〜95/20〜5//80〜95/20〜5モル%の組み合わせが低温定着性と耐ブロッキング性と耐溶剤性を高いレベルで満足できるので好ましい。
【0022】
さらに、離型性や定着性や結晶融点を調整するという観点から上記ポリエステル組成に3価以上の多価カルボン酸および/または多価アルコールを含んでいるほうが良いことがある。
【0023】
本発明のポリエステルの重合は、アルコール成分とカルボン酸成分は、不活性ガス雰囲気中にて、重合触媒を添加し、エステル化後、150〜270℃の温度で反応させること等により縮重合させることができる。また、過剰なアルコール成分とカルボン酸成分をエステル化し、真空中200〜270℃でグリコール成分を反応系から除去することにより縮重合させることができる。また、全単量体を一括仕込みしたり、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させる等の方法を用いてもよい。
【0024】
以上の単量体を縮重合させて得られる本発明のポリエステルは、結晶性であり、かつ、結晶融点が65〜80℃であることが望ましい。すなわち、ポリエステルが結晶性であり結晶融点が低いと、熱転写記録方式において熱感度が高く、従って高速印字が可能で、かつ転写画像の耐溶剤性と耐擦過性に優れる熱転写記録媒体に使用されるインキ樹脂に好適に用いることができる。
但し、結晶融点が65℃未満であると、保存安定性が不充分であることがある。保存安定性と熱感度の観点から、結晶融点は65〜80℃であることが望ましい。
【0025】
なお、本発明のポリエステルは線状であっても良く、非線状であっても良い。「非線状」とは、分岐構造であっても、架橋構造であってもよい。
【0026】
通常酸価の低い結晶性ポリエステルは紙への接着性が不良であることが多い。本発明の結晶性ポリエステルは紙への接着性を改善するために、ポリエステルに残存する酸価は0.1〜30mgKOH/gであることが望ましく、好ましくは0.5〜25mgKOH/g、更に好ましくは1〜20mgKOH/gである。ここでいう酸価とはポリエステル樹脂に対して、水酸化カリウム当量を求め、mgKOH/gに換算した値を示す。
【0027】
本発明の熱転写記録媒体用樹脂は結晶性ポリエステルを単独、または他の樹脂やワックスと混合してもよい。
【0028】
混合される樹脂は非晶性ポリエステル樹脂が好ましく、高速印字のための離型剤としてワックス類が混合されてもよい。
【0029】
本発明において混合される非晶性ポリエステル樹脂とは、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。そのガラス転移温度は通常50〜100℃が好ましく、更に好ましくは50〜75℃が望ましい。
【0030】
ポリエステル樹脂に用いられる多価カルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸等の芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、などの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸、トリマー酸、水添ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和脂肪族、および、脂環族ジカルボン酸等を、また多価カルボン酸としては無水トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボン酸等を用いる事ができる。
【0031】
ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコ−ル類としては脂肪族多価アルコ−ル類、脂環族多価アルコ−ル類、芳香族多価アルコ−ル類等を例示できる。
【0032】
脂肪族多価アルコ−ル類としては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、2,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ジメチロールヘプタン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル等の脂肪族ジオ−ル類、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、グリセリン、ペンタエルスリト−ル等のトリオ−ルおよびテトラオ−ル類等を例示できる。
【0033】
脂環族多価アルコ−ル類としては1,4−シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、水素化ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカンジオ−ル、トリシクロデカンジメタノ−ル、ダイマージオール、水添ダイマージオール等を例示できる。
【0034】
芳香族多価アルコ−ル類としてはパラキシレングリコ−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等を例示できる。重縮合反応は、必要により触媒(例えばジブチル錫オキシド、酸化第一錫、テトラブチルチタネート及び3酸化アンチモン)を使用することができ、通常150℃〜280℃の任意の温度で行うことができる。また、この反応は、150℃〜240℃の温度で常圧でエステル交換反応後、真空中で200℃〜280℃でグリコールを反応系外から除去し重縮合することにより得られる。または、窒素等の不活性ガス中で150℃〜280℃でエステル化、重縮合することにより得られる。
【0035】
本発明において混合されるワックス類とは熱感度、熱転写性や耐摩耗性の向上を目的に各種の滑剤を添加しても良い。例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナバワックス等の天然ワックス類、シリコーン油やハーフロロアルキルエーテル等のオイル類等の添加で向上させることができる。なお、この他ポリエチレン樹脂やリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフルオロアルキルエーテル樹脂等の樹脂類、及び炭化ケイ素やシリカ等の無機滑剤も使用可能である。また、他の添加剤を添加してもよい。
【0036】
本発明のポリエステル樹脂を用いて熱転写記録媒体のインキ層とする際に配合される着色剤としては、要求される色調により特に限定されず、必要に応じて用いる事ができる。染料、顔料、あるいはカ−ボンブラック等を用いればよい。これら染料、顔料、カ−ボンブラック等は、単独で用いられてもよく、あるいは必要に応じて併用されてもよい。特に分光透過特性の観点からは染料を用いることが好ましい。
【0037】
着色に顔料を用いる場合にはイエロー着色にはベンジジン系、アゾ系顔料が、マゼンタ着色にはアゾレーキ系、ローダミンレーキ系、キナクリドン系、ナフトール系、ジケトピロロピロール系顔料が、シアン着色にはフタロシアニン系顔料が好ましく用いられる。黒色には、カーボンブラック等を使用することは差し支えない。カーボンブラックとしては、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等を用いることができる。
【0038】
着色に染料を用いる場合には、イエロー着色にはアゾ系、ニトロ系、キノリン系、キノフタロン系、メチン系染料が、マゼンタ着色にはアントラキノン系、アゾ系、キサンテン系染料が、シアン着色にはアントラキノン系、フタロシアニン系、インドアニリン系染料が好ましく用いられる。
【0039】
本発明のポリエステル樹脂に染料および/または顔料を配合してインキとし、そのインキを塗布する耐熱性支持体としては公知のフィルムや紙をそのまま使用すればよく、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等のように比較的耐熱性のよいプラスチックフィルム、セロハン、硫酸紙等が好ましく使用される。
【0040】
本発明の熱転写記録媒体は結晶性ポリエステルと着色剤または必要に応じて非結晶性ポリエステルやワックス類を適宜加熱溶融しながら混練することによって均一分散させ、もしくは、ポリエステル樹脂を溶剤等に溶解させた後、均一分散させ、支持体上に塗布、乾燥させて熱転写層を形成する。
【0041】
熱転写層を形成するに、溶剤を用いる場合は、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、四塩化炭素、塩化メチレン、ジクロルエタン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、クロロホルム等の単独又は混合溶剤が使用される。また、溶剤を用いない場合には、組成物の融点以上でロールミルにより均一に混練して、熱溶融性インキを調整することができる。
【0042】
なお、本発明において熱転写層を形成する方法は、ホットメルトコーティング、塗装、印刷工程を含む手段であればいずれでもよい。熱転写層の厚みは3〜10μの範囲が適当であるが本発明は何ら限定するものではない。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらになんら限定されるものではない。なおポリエステル樹脂における物性値等は以下に示す方法で測定した。
【0044】
(酸価) ポリエステル0.2gを20mlのクロロホルムに溶解し、0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で、フェノールフタレインを指示薬として滴定し、ポリエステル樹脂に対して、水酸化カリウム当量を求め、mgKOH/gで換算し求めた。
【0045】
(結晶融点及びガラス転移温度) サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、150℃まで、昇温速度10℃/分にて測定し、融解熱の最大ピーク温度を結晶融点として求めた。また、ガラス転移温度は、前記測定装置、同様条件でガラス転移温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
【0046】
(ポリエステル樹脂組成) 重クロロホルム溶媒中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行なって決定した。
【0047】
(ポリエステル樹脂の還元粘度の測定)ポリエステル樹脂0.10gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)の混合溶媒25cm3に溶かし、30℃でウベローデ粘度管を用いて測定した。
【0048】
<結晶性ポリエステル樹脂の合成例>
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にセバシン酸1010重量部、エチレングリコール620重量部、テトラブチルチタネート0.36重量部を仕込み、160℃から230℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、240℃にて30分間重縮合反応を行った。窒素気流下、220℃まで冷却し、無水トリメリット酸を9.6重量部投入し、30分間反応を行った。得られた結晶性ポリエステル(A)はNMRの組成分析の結果、酸成分がモル比でセバシン酸/トリメリット酸=99/1であり、グリコール成分はエチレングリコールのみであり、結晶融点は75℃、酸価は4.9mgKOH/g、還元粘度は0.34dl/gであった。
<結晶性ポリエステル樹脂A−2〜A−8、およびB−1〜B−5の合成例>
樹脂組成が表1に示されるようなモル比である点を除いては、合成例(A−1)と同様にして、本発明の実施例および比較例に用いたポリエステル樹脂(A−2〜A−8、およびB−1〜B−5)を合成した。ただしポリエステル樹脂(B−1)については重縮合終了後の無水トリメリット酸添加を行なわずに合成した。ポリエステル樹脂(A−1〜A−8、およびB−1〜B−5)の組成とモル比、還元粘度、結晶融点、酸価をポリエステル樹脂(A−1)と同様に測定した結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
なお表1中の多価カルボン酸類と多価アルコ−ル類の略号は以下の通りである。
SA:セバシン酸
SCA:コハク酸
AA:アジピン酸
AZA:アゼライン酸
TMA:トリメリット酸
TPA:テレフタル酸
IPA:イソフタル酸
EG:エチレングリコール
PG:プロピレングリコール
BD:1,4−ブタンジオ−ル
NPG:ネオペンチルグリコール
HD:1,6−ヘキサンジオール
【0051】
<結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂の混合例>
ポリエステル樹脂組成物C−1の製造
結晶性ポリエステル樹脂としてA−1を80重量部と、非晶性ポリエステル樹脂として東洋紡製バイロン220(ガラス転移温度:53℃、酸価:0.2mgKOH/g)20重量部を2軸押出し機で混合して得た。
ポリエステル樹脂組成物C−2の製造
結晶性ポリエステル樹脂としてA−3を80重量部と、非晶性ポリエステル樹脂として日本ユピカ製ユピカコートGV740(ガラス転移温度:63℃、酸価:5.3mgKOH/g)20重量部を2軸押出し機で混合して得た。
【0052】
実施例1
得られたポリエステル樹脂(A−1)80重量部とカーボンブラック20重量部の混合物を、温度140℃でロールミルにより均一に混練して、熱溶融性インキを調整し、ホットメルトコーティング法により付着量4g/m2になるように、5μ厚のポリエステルフィルム上に塗布し、熱転写記録媒体を作製した。
以上のように作製した熱転写記録媒体を、その転写層を上質紙表面に密着させ、熱転写プリンターを用いて0.8mJ/mm2のエネルギーを与えて印字した。熱転写記録媒体の印字画像の印字品質の評価は以下のようにして行った。結果を表3に示す。
【0053】
(印字画像の均一性評価) ベタ印字部のボイド(インキが転写していない個所)の有無で判断し、ボイドがない場合を良とし、ボイドがある場合を不良とした。
【0054】
(耐擦過性評価) ラボテスター(東洋精機(株)製)を用いて、60℃の耐擦過性を試験した。試験条件は荷重100g/cm2で50回往復させ、印字部の印字部のインキが取られない場合を良とし、印字部のインキが取られる場合を不良とした。
【0055】
(耐溶剤性評価) 印字画像の耐溶剤性はガソリンとエタノールを使用し評価した、印字画像の耐溶剤性はJIS L 803の方法により、綿布にガソリンまたはエタノールを浸み込ませ、50回往復させ画像がかすれる度合いで評価した。画像がかすれない場合を良とし、画像がかすれた場合を不良とした。
【0056】
実施例2〜12、比較例1〜5
実施例1と同様に表2の配合比に従って行った。評価結果を表3に併せて示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】
本発明により、接着性と耐擦過性と耐溶剤性に優れる熱転写記録媒体に使用されるインキが得られるため、高信頼性の転写画像を与える熱転写記録媒体を提供することが可能となった。
Claims (5)
- 酸成分、アルコール成分のそれぞれを100モル%としたとき、酸成分としてセバシン酸を70モル%以上、アルコール成分としてエチレングリコールを70モル%以上含み、酸価が0.1〜30mgKOH/gであることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂。
- 結晶融点が65〜80℃である請求項1に記載の熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂。
- 請求項1または2に記載のポリエステル樹脂とそれ以外の樹脂からなることを特徴とする熱転写記録媒体用ポリエステル樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載のポリエステル樹脂と、染料および/または顔料を含むインキ層を耐熱性支持体上に設けた熱転写記録媒体。
- 請求項3に記載のポリエステル樹脂組成物と、染料および/または顔料を含むインキ層を耐熱性支持体上に設けた熱転写記録媒体。
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JP (1) | JP2004338128A (ja) |
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2003
- 2003-05-13 JP JP2003134658A patent/JP2004338128A/ja active Pending
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