JP2004337923A - 熱間成形鋼材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋼板を、Ac3 点以上に加熱し、その温度で1 分以上保持後、成形金型上に置き、成形する方法であって、成形までの冷却速度が臨界冷却速度以上で、かつ、マルテンサイト変態開始温度 (Ms点) +120 ℃からMs点−80℃までの温度範囲で成形を行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のボデー構造部品、足回り部品等を初めとする機械構造部品等の製造に使用される熱間成形鋼材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の軽量化のため、鋼材の高強度化を図り、使用重量を減ずる努力が進んでいる。しかし、自動車に広く使用される薄鋼板においては、鋼板強度の増加に伴って、プレス成形性が低下し、複雑な形状の部品を製造することが困難になってきている。具体的には、鋼板の延性が低下し、例えばプレス成形に際して加工度が高い部位で破断が生じたり、スプリングバックや壁反りが大きくなり寸法精度が劣化するという問題が発生する。
【0003】
従って、高強度、特に780 MPa 級以上の鋼板を用いて、プレス成形で部品を製造することは容易ではない。プレス成形ではなくロール成形によれば、高強度の鋼板の加工が可能であるが、ロール成形は、長手方向に一様な断面を有する部品にしか適用できない。
【0004】
一方、特許文献1に示されているように、加熱した鋼板をプレス成形する熱間プレスと呼ばれる方法では、鋼板が高温で軟質、高延性になっている状態で成形を行うため、複雑な形状の部品を寸法精度よく成形することが可能である。さらに、その場合、鋼板をオーステナイト温度域に加熱しておき、金型内で急冷することにより、マルテンサイト変態による鋼板の高強度化が同時に達成できるとしている。
【0005】
しかしながら、熱間プレスを行う際にオーステナイト温度域に加熱後、即成形可能ならば高延性を維持できるが、実際には加熱炉等から取り出し、プレスなどの成形機までの搬送に時間がかかるため、その間に温度低下を起こし、鋼板の延性が低下し、成形性が劣化する等の問題がある。例えば、900 ℃に加熱した場合、成形を行う際の実際の成形温度は700 ℃程度であった。
【0006】
そのために加熱温度を上昇させ、温度低下を起こしても高温が維持できるようにする方法もあるが、加熱コスト・生産性・安全性・設備の耐久性の観点から望ましくない。
【0007】
【特許文献1】英国特許公報第1490535 号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、加熱温度はできるだけ低いままで、温度低下を起こしても、成形性が劣化しない、つまり延性が低下しない状態で成形が行える熱間プレス方法が求められていた。
【0009】
ここに、本発明によれば、熱間成形における成形までの温度低下に起因する成形性の劣化を抑制して或いは成形性を向上させて、高い成形性を確保した状態で熱間成形を行うことができる熱間成形鋼材の製造方法が提供される。
【0010】
さらに、本発明によれば、熱間成形と同時あるいは直後に焼入れを行うことにより、熱間成形鋼材を高強度化できる熱間成形鋼材の製造方法が提供される。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、熱間プレス法において、加熱後成形までに温度が低下しても成形性が劣化しないような成形方法を求めて鋭意検討した。
【0012】
その結果、基本的に温度が低下するに従って延性も低下するが、低温まで過冷状態のオーステナイト相が維持できるようにする、つまり臨界冷却速度以上で冷却し、Ms点+120℃からMs点−80℃までの温度範囲で成形を行えば, 高温並みの延性が確保できるという知見を得た。
【0013】
その機構は、成形がMs点以上の場合、成形前まで過冷オーステナイト相を維持できれば変形中にオーステナイト相が歪誘起変態をし、変態誘起塑性現象 (TRIP) を起こし、また、冷却中および成形中にMs点以下になった場合でも、冷却中 (成形前) のマルテンサイト変態量が少なければ、成形中に歪誘起変態を起こすことによると考えられる。
【0014】
かかる知見に基づいて完成された本発明は、次の通りである。
(1)Ac3 点以上の温度に加熱した鋼材を、Ar3 点から熱間成形開始までの温度域まで、臨界冷却速度以上の冷却速度で冷却し、次いで(Ms点−80℃)以上(Ms点+120℃)以下の温度域で熱間成形を行うことを特徴とする熱間成形鋼材の製造方法。
【0015】
(2)前記熱間成形と同時にあるいは直後に前記鋼材を焼入れすることを特徴とする上記(1) に記載の熱間成形鋼材の製造方法。
(3)前記鋼材が、質量%で、C:0.05〜0.50%、Mn:0.3 〜5.0 %、Si:1.0 %以下、Al:1.0 %以下、P:0.05%以下、S:0.05%以下、N:0.01%以下を含有し、かつ、Cr:0.1 〜5.0 %、Ti:0.01〜1.0 %、B:0.0002〜0.01%、Ni:2.0 %以下、Cu:2.0 %以下、Mo:2.0 %以下、V:1.0 %以下、Nb:1.0 %以下から成る群から選んだ1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避不純物から成る鋼組成を有することを特徴とする上記(1) または(2) に記載の熱間成形鋼材の製造方法。
【0016】
(4) 前記鋼材が鋼板であることを特徴とする上記(1) 〜(3) のいずれかに記載の熱間成形鋼材の製造方法。
(5)前記熱間成形が、成形金型上に載置した鋼板をプレス加工する熱間成形であることを特徴とする上記(4) に記載の熱間成形鋼材の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の態様について説明する。
まず、本発明において、温度条件、鋼組成を上述の各範囲に限定した理由について説明する。なお、以下の説明で鋼組成を示す合金元素についての「%」は「質量%」を表す。また、「鋼材」として鋼板を用いており、熱間成形を熱間プレスにより行う場合を例にとって説明する。
【0018】
加熱条件及び保持時間について
熱間プレス時の金型冷却において、焼入れ処理を行うためには、まず素地鋼板をオーステナイト温度域まで加熱し、全体を一度、オーステナイト相にする必要がある。そのためには、Ac3 点以上に加熱する。その温度で1分以上保持することが望ましい。保持時間の上限は特には設けないが、実際の生産上の効率を考えて、上限を保持時間10分程度にするのが望ましい。この加熱時の雰囲気は、大気雰囲気であってもよく、特に制限はないが、めっき鋼板以外の鋼板に適用する場合にはスケール生成防止のために不活性ガス雰囲気あるいは水素雰囲気などの非酸化性雰囲気が好ましい。
【0019】
熱間プレス開始温度への冷却速度および成形温度について
これらは、熱間プレスでの成形性を左右する非常に重要な役割を果たすパラメーターである。
【0020】
成形中および、成形後にマルテンサイト組織を得るためには、成形直前まで拡散変態が起こらないように、Ar3 点から熱間成形開始までの温度域の冷却速度を臨界冷却速度以上として冷却を行い、過冷オーステナイト相 (組織) を維持する必要がある。
【0021】
このようにAr3 点以上に加熱された鋼板を臨界冷却速度以上で冷却するには、通常、ガス冷却の手段が考えられるが、その他気水冷却や制御可能ならば水冷によって冷却を行ってもよい。
【0022】
そのときの雰囲気は、前述のように大気雰囲気でよく、また非酸化性雰囲気であってもよい。
好適態様にあっては、オーステナイト相への加熱後に金型での成形までの具体的操作は次の通りである。
【0023】
加熱炉から鋼板を取り出し、搬送中に本発明にかかる冷却を行い、金型上に載置したのち、所定の温度になったところで成形を行う。この際、温度を測定する手段としては非接触式のものでもよいし接触式のものでもよい。
【0024】
冷却後の成形条件としては、Ms点+120 ℃より高い温度では成形時にマルテンサイト変態を起こさず、延性は劣化する。また、Ms点−80℃より低い温度では成形前および成形中のマルテンサイト変態量が多くなりすぎるため、延性が低下し早期に破断に至るだけでなく、成形荷重が高くなり、プレス自体が困難になるという可能性もある。より望ましい成形温度は、Ms点+70℃からMs点−30℃の範囲の温度である。
【0025】
なお、本発明における温度の計測は、鋼板が素材の場合、その中心部における表面温度を計測することで行うが、棒鋼等のように厚さのある素材の場合には、その中心温度を計測することで行う。
【0026】
素地鋼板成分について
本発明において、鋼板の化学組成は特に限定するものではないが、実際の生産上の観点から、以下のように規定するのが好ましい。
【0027】
C:0.05〜0.50%
Cは、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後強度を主に決定する非常に重要な元素である。さらにAc3 点を下げ、焼入れ処理温度の低温化を促進する元素である。その含有量は熱間プレス後の所望強度によって決定すれば良いが、C含有量が0.05%未満では、焼入性が著しく悪く、一方でC含有量が0.50%を超えると焼入れ部の靱性劣化が著しくなる。より望ましいC含有量は0.10〜0.35%である。
【0028】
Mn:0.3 〜5.0 %
Mnは、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後強度を安定して確保するために、非常に効果のある元素である。さらにAc3 点を下げ、焼入れ処理温度の低温化を促進する元素である。しかし、Mn含有量が0.3 %未満ではその効果は十分ではなく、一方、Mn含有量が5.0 %を超えるとその効果は飽和し、さらに焼入れ部の靱性劣化を招く。より望ましいMn含有量は0.8 〜3.0 %である。
【0029】
Si:1.0 %以下、Al:1.0 %以下
SiおよびAlは、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後強度の安定効果をさらに高める重要な元素である。しかし、これらの元素はフェライト安定化元素であり、Ac3 点を上昇させるため、オーステナイト化を図るために、加熱温度を上昇させなければならず、加熱コスト・製造コストの観点から、それぞれ上限を1.0 %とする。より望ましくは、0.5 %以下である。また、不純物として混入することは十分に考えられるが、これらの元素を低減するためのコストを考慮すると、好ましい下限は、それぞれ0.01%である。
【0030】
P:0.05%以下、S:0.05%以下、N:0.01%以下
P、S、Nもそれぞれ0.05%以下、0.05%以下、および0.01%以下含有され鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後強度の安定効果をさらに高める効果を有する。一方、これらは不純物の1種としても含有されるが、下限としてP:0.001%以上、S:0.001%以上、N:0.001%以上はそれより少なくすると製造コストを上昇させることから好ましい。
【0031】
本発明において、さらにその焼入れ性を改善する目的で下記の元素を少なくとも1種含有してもよい。もちろん、元素によっては、焼入れ性と同時のその他の特性を併せて改善する目的でそれを含有してもよい。
【0032】
本発明における所望含有元素には、Cr、Ti、B、Ni、Cu、Mo、V 、およびNbが例示される。
Cr:0.1 〜5.0 %
Crは、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後強度を安定して確保するために効果のある元素である。しかし、Cr含有量が0.1 %未満ではその効果は十分ではなく、一方でCr含有量が5.0 %を越えるとその効果は飽和し、いたずらにコスト増を招く。より望ましいCr含有量は、0.15〜2.0 %である。
【0033】
Ti:0.01〜1.0 %
Tiは、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後強度を安定して確保するために効果のある元素である。さらに焼入れ部の靱性も向上させる効果を有する。しかし、Ti含有量が0.01%未満ではその効果は十分ではなく、一方、Ti含有量が1.0 %を超えるとその効果は飽和し、いたずらにコスト増を招く。より望ましいTi含有量は0.015 〜0.4 %である。
【0034】
B:0.0002〜0.01%
Bは、鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後強度の安定確保効果をさらに高める重要な元素である。しかしB含有量が0.0002%未満ではその効果は十分ではなく、一方、B含有量が0.01%を超えるとその効果は飽和し、かつコスト増を招く。より望ましいB含有量は0.0005〜0.0050%である。
【0035】
Ni:2.0 %以下、Cu:2.0 %以下、Mo:2.0 %以下、V:1.0 %以下、Nb:1.0 %以下、
これらの元素は、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後強度の安定確保に効果の有る元素である。しかし、それぞれ上限値を超えて含有させてもその効果は小さく、かついたずらにコスト増を招くため、各合金元素の含有量は上述の範囲とする。ただし、合金元素添加量が少ないと臨界冷却速度が速くなりすぎ、実際の製造での取り扱いが困難となるため、焼入性を高める元素を適度に添加し焼入性を調整することが好ましい。
【0036】
また、これらの元素は、Si、Alと同様に、不純物として混入することは十分考えられるが、これらの元素を低減するためのコストを考慮すると、好ましい下限は、Ni:0.01 %、Cu:0.01 %、Mo:0.01 %、V:0.005 %、Nb:0.005%、である。
【0037】
本発明で使用する鋼板については、加熱の際にオーステナイト化温度域に加熱し、オーステナイト変態をさせるため、加熱前の室温での機械的性質は重要ではなく、加熱前の金属組織については特に規定しない。つまり、素地鋼板として熱延鋼板、冷延鋼板、めっき鋼板のいずれを使用してもよく、その製造方法については特に限定はしない。
【0038】
熱間プレス法における成形について
熱間プレス法における成形の形態としては、曲げ加工、絞り成形、張出し成形、穴拡げ成形、フランジ成形等がある。また、プレス成形と同時または直後に鋼板を冷却する手段、例えば水冷却手段を備えていれば、プレス以外の成形法、例えばロール成形に適用してもよい。
【0039】
成形速度は成形中に冷却されすぎないようにできるだけ早い成形速度を採用すればよい。
ただし、成形中は温度を維持し、その後急冷できる場合には、この限りではない。
【0040】
熱間プレス部品について
前述に記載の熱間プレス成形法にて作製された部品は、高温で成形された部品と同等の成形性を持ち、マルテンサイト組織を有する高強度部材となる。また、得られるマルテンサイトの強度 (硬度) は、主に添加C量で決定される。その他添加元素により焼入条件や焼戻し状態が変化する。
【0041】
このようにして本発明により製造された熱間成形鋼材 (部品) は、そのままあるいはさらにめっきや塗装等の表面処理を行ってから実際に使用される。
このような鋼材 (部品) の例としては、自動車用部品である、センターピラーやバンパーレインフォース等のボデー構造部品、ロアアーム等の足回り部品が挙げられるが、その他の機械構造部品としては、クランクシャフト等も例示される。これまで高強度と成形性の双方を満足する高精度の製品は見られなかったことからも本発明の実用上の意義は明らかである。
【0042】
したがって、成形素材としても、鋼板ばかりでなく、棒鋼、鋼管などを用いることもできる。
次に、本発明の作用効果をその実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
【0043】
【実施例】
本例では、表1に示した各鋼組成を有する鋼板 (板厚:1.2mm)を素地鋼板とした。これらの鋼板は、実験室にて溶製したスラブを、熱間圧延および冷間圧延により製造した鋼板であった。
【0044】
各鋼種のAc3 点、Ms点及び臨界冷却速度は、下記方法にて測定した。
すなわち、熱延鋼板から直径3.0mm 、長さ10mmの円柱試験片を切り出し、フォーマスタ試験機を用いて真空中で950 ℃まで10℃/Sの加熱速度にて加熱し、その温度で5分間保持したのち、Heガス冷却により種々の冷却速度 (最高冷却速度100 ℃/s) で室温まで冷却した。
【0045】
そのときの加熱、冷却中の試験片の熱膨張変化を測定することにより、Ac3 点、Ms点を測定した。
得られた試験片のビッカース硬度測定 (荷重49N、測定数:5) および組織観察を行い、それらの結果から臨界冷却速度を見積もった。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
表1に示す鋼板を用いて、冷却中引張試験を行い、そのときの全伸びを測定した。その際の引張条件は以下の通りであった。
加熱速度:10℃/s
加熱温度、時間:900 ℃、60s
冷却速度:表中に記載
引張温度:表中に記載 (ただし、900 ℃での引張では冷却無し)
引張速度:1/s (GL 50mm)。
【0049】
この結果より、冷却速度・成形温度が本発明の範囲をはずれた場合には、高温延性と比較して延性が劣化していることがわかる。また鋼種Hにおいては、900 ℃はAc3 点より低温のため、フェライト+オーステナイト2相域保持となり、高温でも延性が低下している。
【0050】
鋼種AとFにおける各温度での全伸びを図1に示す。そのときの試験条件を以下に示す。
加熱速度:10℃/s
加熱温度、時間:900 ℃、60s
冷却速度:鋼種A 50℃/s、15℃/s 鋼種F 50℃/s
引張速度:1/s (GL 50mm)。
【0051】
鋼種Aで冷却速度15℃/sの場合、と鋼種Fで冷却速度50℃/sの場合のものは、冷却速度が臨界冷却速度より低いため、冷却中にフェライトまたはベイナイト変態がおこり、オーステナイト相が少なくなっているため、本発明の規定する温度範囲での成形では、TRIPを起こしにくいため、全伸びが少なくなっており、成形性が悪いことがわかる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明により、成形温度が低温であっても優れた成形性を有する成形法および成形部材の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼種AとFにおける各温度での全伸びを示すグラフである。
Claims (5)
- Ac3 点以上の温度に加熱した鋼材を、Ar3 点から熱間成形開始までの温度域まで、臨界冷却速度以上の冷却速度で冷却し、次いで(Ms点−80℃)以上(Ms点+120℃)以下の温度域で熱間成形を行うことを特徴とする熱間成形鋼材の製造方法。
- 前記熱間成形と同時にあるいは直後に前記鋼材を焼入れすることを特徴とする請求項1に記載の熱間成形鋼材の製造方法。
- 前記鋼材が、質量%で、C:0.05〜0.50%、Mn:0.3 〜5.0 %、Si:1.0 %以下、Al:1.0 %以下、P:0.05%以下、S:0.05%以下、N:0.01%以下を含有し、かつ、Cr:0.1 〜5.0 %、Ti:0.01〜1.0 %、B:0.0002〜0.01%、Ni:2.0 %以下、Cu:2.0 %以下、Mo:2.0 %以下、V:1.0 %以下、Nb:1.0 %以下から成る群から選んだ1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避不純物から成る鋼組成を有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱間成形鋼材の製造方法。
- 前記鋼材が鋼板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱間成形鋼材の製造方法。
- 前記熱間成形が、成形金型上に載置した鋼板をプレス加工する熱間成形であることを特徴とする請求項4に記載の熱間成形鋼材の製造方法。
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