JP2004337343A - 放射線量検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体を用いて放射線画像の撮影を行う際、適切な放射線量の制御のための放射線量の検出を行うとともに、散乱線による放射線画像の画質の低下を回避する。
【解決手段】照射された放射線の線量に応じた光量で発光する蛍光体シートとして、散乱線を吸収する重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シート31aを用い、蛍光体シートから発光された発光光を導光する導光手段として、重元素を含む材料からなる重元素含有導光手段31bとを用い、上記重元素含有蛍光体シート31aと重元素含有導光手段31bとから構成された放射線量検出装置31を被写体が配される側とは反対側に設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】照射された放射線の線量に応じた光量で発光する蛍光体シートとして、散乱線を吸収する重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シート31aを用い、蛍光体シートから発光された発光光を導光する導光手段として、重元素を含む材料からなる重元素含有導光手段31bとを用い、上記重元素含有蛍光体シート31aと重元素含有導光手段31bとから構成された放射線量検出装置31を被写体が配される側とは反対側に設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体を透過した放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に放射線画像を記録する際における放射線の線量を検出する放射線量検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被写体を透過したX線などの放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体が、医療用放射線画像の撮影などにおいて多く利用されており、種々のタイプのものが提案されている。
【0003】
上記のような放射線画像記録媒体としては、たとえば、照射された放射線の放射線エネルギーの一部を蓄積するとともに、可視光やレーザ光などの励起光を照射すると蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体を利用して形成された蓄積性蛍光体シートや、照射された放射線の放射線の線量に応じた量の電荷を発生し、その電荷を潜像電荷として蓄積することにより放射線画像を記録するものなどがある。なお、ここで線量とは、放射線の照射された物質の単位質量に吸収される放射線エネルギーまたはそれに比例する量のことをいう。
【0004】
ここで、上記のような放射線画像記録媒体を利用して放射線画像の撮影を行う際には、撮影される人体の部位や、放射線源の種類などによって放射線の線量が制御される。そして、その放射線の線量は、人体に影響のない程度であって、かつ放射線画像記録媒体から読み取った放射線画像が画像診断に適切な画質となるような大きさである必要がある。上記のような放射線の線量の制御を行う方法として、たとえば、特許文献1にはフォトタイマを用いた方法が提案されている。このフォトタイマを用いた方法とは、放射線の照射に応じて瞬時に発光する放射線量検出用蛍光体シートと、この放射線量検出用蛍光体シートから発せられる瞬時発光光を検出する光検出器と、この光検出器により検出された瞬時発光光の発光レベルに基いて放射線の線量を制御する制御手段とからなるフォトタイマを用いるものであって、上記放射線量検出用蛍光体シートを被写体と放射線画像記録媒体との間に配置し、被写体を透過した放射線を放射線量検出用蛍光体シートに照射することにより放射線の線量を検出器により瞬時発光光の発光量として検出し、その検出した発光量に基いて放射線の線量を制御手段により制御する方法である。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−62748号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の方法のようにフォトタイマの放射線量検出用蛍光体シートを被写体と放射線画像記録媒体との間に配置したのでは、放射線量検出用蛍光体シートにより放射線エネルギーの一部が吸収されてしまうため、放射線画像記録媒体に照射される放射線の線量が低下し、また、放射線量検出用蛍光体シートに放射線が照射されることにより発生した散乱線が放射線画像記録媒体に入射してしまい放射線画像記録媒体に記録される放射線画像のコントラストを低下させてしまう。
【0007】
また、上記のような放射線量検出用蛍光体シートによる放射線エネルギーの吸収を回避するため、蛍光体シートを放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に配置し、放射線画像記録媒体を透過した放射線を放射線量検出用蛍光体シートに照射させる方法もあるが、上記のように放射線量検出用蛍光体シートを配置したとしても、上記と同様に放射線量検出用蛍光体シートから発せられた散乱線の放射線画像記録媒体への入射は回避することができない。
【0008】
また、放射線画像の撮影の際には、上記のような放射線検出用蛍光体シートから発せられる散乱線だけでなく、その他筐体などから発せられた散乱線も放射線画像記録媒体の裏側(放射線画像記録媒体に対して被写体が配される側とは反対側)から入射し、上記のような画質の低下を招くことも知られている。
【0009】
本発明は、上記のような事情に鑑み、上記のような放射線画像記録媒体を用いて放射線画像の撮影を行う際、適切な放射線量の制御のための放射線量の検出を行うとともに、上記のような散乱線による放射線画像の画質の低下を回避することができる放射線量検出装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートと、その重元素含有蛍光シートから発光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートと、重元素を含む材料からなり、蛍光体シートから発光された発光光を導光する重元素含有導光手段と、重元素含有導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートと、重元素含有蛍光体シートから発光された発光光を透過させるとともに、その透過された発光光の出射面の全部または一部に設けられた反射部により上記透過された発光光を反射し、その反射された反射光を導光する導光手段と、導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第4の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートと、重元素を含む材料からなり、蛍光体シートから発光された発光光を透過させるとともに、その透過された発光光の出射面の全部または一部に設けられた反射部により上記透過された発光光を反射し、その反射された反射光を導光する重元素含有導光手段と、重元素含有導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
ここで、上記「重元素」とは、ランタノイド系を含む周期表の第6周期以降の元素のことをいう。また、上記「重元素含有蛍光体」とは、放射線の照射により蛍光を発するとともに、放射線の散乱線を吸収する重元素を含むものであれば如何なるものでもよいが、たとえば、CaWO4、BaFX:Eu(XはCl、Br、I)、またはGd2O2S:Tbなどを利用することができる。
【0015】
また、上記「重元素を含む材料」とは、蛍光体シートから発光された発光光を導光するとともに、放射線の散乱線を吸収する重元素を含むものであれば如何なるものでもよいが、たとえば、鉛含有ガラス、鉛含有アクリル、または希土類ガラスなどがある。
【0016】
【発明の効果】
本発明の第1の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにしたので、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、蛍光体シートなどから発せられた散乱線を重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。
【0017】
本発明の第2の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにし、その蛍光体シートから発光された発光光を重元素を含む重元素含有導光手段により導光するようにしたので、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、導光手段から発せられた散乱線を重元素含有導光手段の重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。
【0018】
本発明の第3の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにしたので、上記第1の放射線量検出装置と同様に、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、蛍光体シートなどから発せられた散乱線を重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。また、たとえば、上記重元素含有蛍光体シートおよび導光手段を放射線画像記録媒体の全面に対向して設けるようにし、その重元素含有蛍光体シートから発光された発光光を導光手段の一部の所望の範囲に設けられた反射部により反射させ、その反射光を導光手段により検出手段まで導光するようにした場合には、所望の範囲のみの放射線量を検出することができるとともに、散乱線の吸収も放射線画像記録媒体の全面の範囲で行なうことができる。
【0019】
本発明の第4の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにし、その蛍光体シートから発光された発光光を重元素を含む重元素含有導光手段により導光するようにしたので、上記第2の放射線量検出装置と同様に、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、導光手段から発せられた散乱線を重元素含有導光手段の重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。また、たとえば、重元素含有導光手段を放射線画像記録媒体の全面に対向して設けるようにし、蛍光体シートから発光された発光光を重元素含有導光手段の一部の所望の範囲に設けられた反射部により反射させ、その反射光を重元素含有導光手段により検出手段まで導光するようにした場合には、所望の範囲のみの放射線量を検出することができるとともに、散乱線の吸収も放射線画像記録媒体の全面の範囲で行なうことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の放射線量検出装置の一実施形態を利用した放射線画像記録装置について説明する。図1は本放射線画像記録装置の概略構成図である。
【0021】
本放射線画像記録装置は、図1に示すように、放射線を射出する放射線源10、放射線源10から射出され、被写体1を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体20、被写体1および放射線画像記録媒体20を透過した放射線を検出する放射線量検出装置30、および放射線量検出装置30により検出された放射線の線量に基いて放射線源10からの放射線の射出を制御する制御手段40を備えている。
【0022】
放射線画像記録媒体20は、放射線エネルギーを放射線画像として蓄積記録し、励起光が照射されることにより輝尽発光を示す蓄積性蛍光体シートである。
【0023】
放射線線量検出装置30は、図1に示すように、蛍光体シート部31と検出手段32とから構成されている。蛍光体シート部31は、詳細には、図2(A)、(B)に示すように、放射線の照射により発光を示す蛍光体シート31aと、蛍光体シート31aから発せられた発光光を検出手段32まで導光する導光手段31bとが光学的の接触した状態で重ね合わされて構成されている。したがって、蛍光体シート31aから発せられた発光光L1は導光手段31bを経由し、導光手段31bに接続された検出手段32まで導光される。
【0024】
そして、蛍光体シート31aは、重元素蛍光体を含む材料をシート状にして形成したものであり、重元素蛍光体としては、たとえば、CaWO4、BaFX:Eu(XはCl、Br、I)、またはGd2O2S:Tbなどを利用することができる。また、導光手段31bは、重元素を含む材料から形成されたものであり、その材料としては、たとえば、鉛含有ガラス、鉛含有アクリル、または希土類ガラスなどを利用することができる。
【0025】
検出手段32は、導光手段32により導光された発光光を電気信号に変換するフォトマルチプライヤである。
【0026】
制御手段40は、検出手段32から出力され、積分された電気信号が所定の閾値以上になった際に放射線源10からの放射線の射出を停止させるよう制御信号を出力するものであり、上記閾値は予め設定されたものである。そして、上記閾値は、人体に影響を及ぼすことなく、かつ放射線画像記録媒体20から十分な輝尽発光光が得られる程度の放射線が放射線画像記録媒体20に照射されるよう設定された値である。
【0027】
次に、上実施形態の放射線画像検出器を利用した放射線画像記録装置の作用について説明する。
【0028】
まず、放射線源10から放射線が射出され、その射出された放射線は被写体1に照射される。被写体1に照射された放射線は被写体1を透過し、この被写体1の放射線画像を担持した放射線が放射線記録媒体20に照射される。そして、放射線画像記録媒体20に照射された放射線は、その一部は放射線画像として放射線画像記録媒体20に蓄積記録されるとともに、その一部を除く放射線は放射線画像記録媒体20を透過して、放射線線量検出装置30の蛍光体シート部31aに照射される。蛍光体シート31aに放射線が照射されると、蛍光体シート31aはその照射された放射線の線量に応じた光量で発光する。そして、図2に示すように、蛍光体シート31aから発られた発光光L1は導光手段31bに入射し、導光手段31bに入射した発光光L1は検出手段32まで導光される。そして、検出手段32に入射した発光光L1は検出手段32において電気信号に光電変換され、その電気信号は制御手段40に出力される。制御手段40は、入力された電気信号を積分し、その積分された電気信号の大きさと予め設定された閾値とを比較し、積分値の方が閾値よりも大きくなった場合には、放射線源10からの放射線の射出を停止させる制御信号を放射線源10に出力する。そして、放射線源10は上記制御信号に応じて放射線の射出を停止する。
【0029】
ここで、上記のようにして放射線画像の記録を行う際、放射線画像記録媒体20を透過し、放射線量検出装置30に照射された放射線は、その一部は散乱線となり放射線画像記録媒体20の裏側から入射し、放射線画像記録媒体20に記録された放射線画像のコントラストを低下させたり、アーチファクトを形成したりする原因となる。そこで、本実施形態の放射線量検出装置30においては、上記のように蛍光体シート31aを重元素含有蛍光体を含む材料から形成するとともに、導光手段31bを重元素を含む材料から形成することにより上記散乱線を重元素により吸収し、上記のような問題を解消することができる。
【0030】
また、本実施の形態では、上記のように蛍光体シート31aと導光手段31bの両方に重元素を含ませるようにしたがいずれか一方のみに重元素を含ませるようにしてもよい。
【0031】
また、本実施形態では、蛍光体シート部31を、蛍光体シート31aと導光手段31bとを光学的に接触させて構成し、蛍光体シート31aから発せられた発光光を導光手段31bにより検出手段32まで導光するようにしたが、蛍光体シート31aと導光手段31bとを光学的に接触させないようにして蛍光体シート31aから発せられた発光光L1が導光手段31bを透過するようにするとともに、図3に示すように、導光手段31bにおける上記発光光L1の出射面31dの一部に、導光手段31bを透過した発光光L1を反射するような反射板31cを導光手段31bの光学的に接触させて設け、反射板31cを反射した反射光L2を導光手段31bにより導光して検出手段32により検出するようにしてもよい。上記のように一部のみに反射板31cを設けるようにすることにより、所望の範囲毎の放射線量を検出することができる。
【0032】
また、上記反射板31cは、上記のように導光手段31bにおける上記発光光L1の出射面31dの全面に設けるようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施形態のように、放射線量検出装置30を、放射線画像記録媒体20と同等の大きさで設ける必要はなく、図4に示すように、放射線画像記録媒体20における一部の範囲に対応した大きさで設けるようにしてもよい。
【0034】
また、上記実施形態のように、蛍光体シート31aの全体を重元素含有蛍光体を含む材料で形成する必要はなく、蛍光体シート31aの一部31eだけを重元素含有蛍光体を含む材料で形成し、その他の部分31fを重金属などにより形成するようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、放射線画像記録媒体20として蓄積性蛍光体シートを利用するようにしたが、蓄積性蛍光体シートに限らず、照射された放射線を放射線画像として記録するものでれば如何なるものでもよく、照射された放射線の線量に応じた電荷を発生し、その電荷を蓄積することにより放射線画像を記録するものでもよい。上記のような放射線画像記録媒体としては、たとえば、放射線を透過する第1の電極層、放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層、潜像電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層、および読取光を透過する第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像記録媒体を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線量検出装置の一実施形態を利用した放射線画像記録装置の概略構成図
【図2】図1に示す放射線画像記録装置における放射線量検出装置の詳細を示す図
【図3】本発明の放射線量検出装置のその他の実施形態を示す図
【図4】本発明の放射線量検出装置のその他の実施形態を示す図
【図5】本発明の放射線量検出装置のその他の実施形態を示す図
【符号の説明】
1 被写体
10 放射線源
20 放射線画像記録媒体
30 放射線量検出装置
31 蛍光体シート部
31a 蛍光体シート
31b 導光手段
31c 反射板
32 検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体を透過した放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に放射線画像を記録する際における放射線の線量を検出する放射線量検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被写体を透過したX線などの放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体が、医療用放射線画像の撮影などにおいて多く利用されており、種々のタイプのものが提案されている。
【0003】
上記のような放射線画像記録媒体としては、たとえば、照射された放射線の放射線エネルギーの一部を蓄積するとともに、可視光やレーザ光などの励起光を照射すると蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体を利用して形成された蓄積性蛍光体シートや、照射された放射線の放射線の線量に応じた量の電荷を発生し、その電荷を潜像電荷として蓄積することにより放射線画像を記録するものなどがある。なお、ここで線量とは、放射線の照射された物質の単位質量に吸収される放射線エネルギーまたはそれに比例する量のことをいう。
【0004】
ここで、上記のような放射線画像記録媒体を利用して放射線画像の撮影を行う際には、撮影される人体の部位や、放射線源の種類などによって放射線の線量が制御される。そして、その放射線の線量は、人体に影響のない程度であって、かつ放射線画像記録媒体から読み取った放射線画像が画像診断に適切な画質となるような大きさである必要がある。上記のような放射線の線量の制御を行う方法として、たとえば、特許文献1にはフォトタイマを用いた方法が提案されている。このフォトタイマを用いた方法とは、放射線の照射に応じて瞬時に発光する放射線量検出用蛍光体シートと、この放射線量検出用蛍光体シートから発せられる瞬時発光光を検出する光検出器と、この光検出器により検出された瞬時発光光の発光レベルに基いて放射線の線量を制御する制御手段とからなるフォトタイマを用いるものであって、上記放射線量検出用蛍光体シートを被写体と放射線画像記録媒体との間に配置し、被写体を透過した放射線を放射線量検出用蛍光体シートに照射することにより放射線の線量を検出器により瞬時発光光の発光量として検出し、その検出した発光量に基いて放射線の線量を制御手段により制御する方法である。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−62748号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の方法のようにフォトタイマの放射線量検出用蛍光体シートを被写体と放射線画像記録媒体との間に配置したのでは、放射線量検出用蛍光体シートにより放射線エネルギーの一部が吸収されてしまうため、放射線画像記録媒体に照射される放射線の線量が低下し、また、放射線量検出用蛍光体シートに放射線が照射されることにより発生した散乱線が放射線画像記録媒体に入射してしまい放射線画像記録媒体に記録される放射線画像のコントラストを低下させてしまう。
【0007】
また、上記のような放射線量検出用蛍光体シートによる放射線エネルギーの吸収を回避するため、蛍光体シートを放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に配置し、放射線画像記録媒体を透過した放射線を放射線量検出用蛍光体シートに照射させる方法もあるが、上記のように放射線量検出用蛍光体シートを配置したとしても、上記と同様に放射線量検出用蛍光体シートから発せられた散乱線の放射線画像記録媒体への入射は回避することができない。
【0008】
また、放射線画像の撮影の際には、上記のような放射線検出用蛍光体シートから発せられる散乱線だけでなく、その他筐体などから発せられた散乱線も放射線画像記録媒体の裏側(放射線画像記録媒体に対して被写体が配される側とは反対側)から入射し、上記のような画質の低下を招くことも知られている。
【0009】
本発明は、上記のような事情に鑑み、上記のような放射線画像記録媒体を用いて放射線画像の撮影を行う際、適切な放射線量の制御のための放射線量の検出を行うとともに、上記のような散乱線による放射線画像の画質の低下を回避することができる放射線量検出装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートと、その重元素含有蛍光シートから発光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートと、重元素を含む材料からなり、蛍光体シートから発光された発光光を導光する重元素含有導光手段と、重元素含有導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートと、重元素含有蛍光体シートから発光された発光光を透過させるとともに、その透過された発光光の出射面の全部または一部に設けられた反射部により上記透過された発光光を反射し、その反射された反射光を導光する導光手段と、導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第4の放射線量検出装置は、被写体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けられ、被写体および放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、その照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートと、重元素を含む材料からなり、蛍光体シートから発光された発光光を透過させるとともに、その透過された発光光の出射面の全部または一部に設けられた反射部により上記透過された発光光を反射し、その反射された反射光を導光する重元素含有導光手段と、重元素含有導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
ここで、上記「重元素」とは、ランタノイド系を含む周期表の第6周期以降の元素のことをいう。また、上記「重元素含有蛍光体」とは、放射線の照射により蛍光を発するとともに、放射線の散乱線を吸収する重元素を含むものであれば如何なるものでもよいが、たとえば、CaWO4、BaFX:Eu(XはCl、Br、I)、またはGd2O2S:Tbなどを利用することができる。
【0015】
また、上記「重元素を含む材料」とは、蛍光体シートから発光された発光光を導光するとともに、放射線の散乱線を吸収する重元素を含むものであれば如何なるものでもよいが、たとえば、鉛含有ガラス、鉛含有アクリル、または希土類ガラスなどがある。
【0016】
【発明の効果】
本発明の第1の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにしたので、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、蛍光体シートなどから発せられた散乱線を重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。
【0017】
本発明の第2の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにし、その蛍光体シートから発光された発光光を重元素を含む重元素含有導光手段により導光するようにしたので、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、導光手段から発せられた散乱線を重元素含有導光手段の重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。
【0018】
本発明の第3の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにしたので、上記第1の放射線量検出装置と同様に、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、蛍光体シートなどから発せられた散乱線を重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。また、たとえば、上記重元素含有蛍光体シートおよび導光手段を放射線画像記録媒体の全面に対向して設けるようにし、その重元素含有蛍光体シートから発光された発光光を導光手段の一部の所望の範囲に設けられた反射部により反射させ、その反射光を導光手段により検出手段まで導光するようにした場合には、所望の範囲のみの放射線量を検出することができるとともに、散乱線の吸収も放射線画像記録媒体の全面の範囲で行なうことができる。
【0019】
本発明の第4の放射線量検出装置によれば、照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートを、放射線画像記録媒体に対し、被写体が配される側とは反対側に放射線画像記録媒体に対向して設けるようにし、その蛍光体シートから発光された発光光を重元素を含む重元素含有導光手段により導光するようにしたので、上記第2の放射線量検出装置と同様に、放射線画像記録媒体に照射される放射線エネルギーを減衰させることなく、また、導光手段から発せられた散乱線を重元素含有導光手段の重元素により吸収することができるので、放射線画像記録媒体に記録される放射線画像の画質の低下を招くことなく、被写体を透過した放射線の線量を発光光の光量として検出することができる。また、たとえば、重元素含有導光手段を放射線画像記録媒体の全面に対向して設けるようにし、蛍光体シートから発光された発光光を重元素含有導光手段の一部の所望の範囲に設けられた反射部により反射させ、その反射光を重元素含有導光手段により検出手段まで導光するようにした場合には、所望の範囲のみの放射線量を検出することができるとともに、散乱線の吸収も放射線画像記録媒体の全面の範囲で行なうことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の放射線量検出装置の一実施形態を利用した放射線画像記録装置について説明する。図1は本放射線画像記録装置の概略構成図である。
【0021】
本放射線画像記録装置は、図1に示すように、放射線を射出する放射線源10、放射線源10から射出され、被写体1を透過した放射線が照射され、その照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体20、被写体1および放射線画像記録媒体20を透過した放射線を検出する放射線量検出装置30、および放射線量検出装置30により検出された放射線の線量に基いて放射線源10からの放射線の射出を制御する制御手段40を備えている。
【0022】
放射線画像記録媒体20は、放射線エネルギーを放射線画像として蓄積記録し、励起光が照射されることにより輝尽発光を示す蓄積性蛍光体シートである。
【0023】
放射線線量検出装置30は、図1に示すように、蛍光体シート部31と検出手段32とから構成されている。蛍光体シート部31は、詳細には、図2(A)、(B)に示すように、放射線の照射により発光を示す蛍光体シート31aと、蛍光体シート31aから発せられた発光光を検出手段32まで導光する導光手段31bとが光学的の接触した状態で重ね合わされて構成されている。したがって、蛍光体シート31aから発せられた発光光L1は導光手段31bを経由し、導光手段31bに接続された検出手段32まで導光される。
【0024】
そして、蛍光体シート31aは、重元素蛍光体を含む材料をシート状にして形成したものであり、重元素蛍光体としては、たとえば、CaWO4、BaFX:Eu(XはCl、Br、I)、またはGd2O2S:Tbなどを利用することができる。また、導光手段31bは、重元素を含む材料から形成されたものであり、その材料としては、たとえば、鉛含有ガラス、鉛含有アクリル、または希土類ガラスなどを利用することができる。
【0025】
検出手段32は、導光手段32により導光された発光光を電気信号に変換するフォトマルチプライヤである。
【0026】
制御手段40は、検出手段32から出力され、積分された電気信号が所定の閾値以上になった際に放射線源10からの放射線の射出を停止させるよう制御信号を出力するものであり、上記閾値は予め設定されたものである。そして、上記閾値は、人体に影響を及ぼすことなく、かつ放射線画像記録媒体20から十分な輝尽発光光が得られる程度の放射線が放射線画像記録媒体20に照射されるよう設定された値である。
【0027】
次に、上実施形態の放射線画像検出器を利用した放射線画像記録装置の作用について説明する。
【0028】
まず、放射線源10から放射線が射出され、その射出された放射線は被写体1に照射される。被写体1に照射された放射線は被写体1を透過し、この被写体1の放射線画像を担持した放射線が放射線記録媒体20に照射される。そして、放射線画像記録媒体20に照射された放射線は、その一部は放射線画像として放射線画像記録媒体20に蓄積記録されるとともに、その一部を除く放射線は放射線画像記録媒体20を透過して、放射線線量検出装置30の蛍光体シート部31aに照射される。蛍光体シート31aに放射線が照射されると、蛍光体シート31aはその照射された放射線の線量に応じた光量で発光する。そして、図2に示すように、蛍光体シート31aから発られた発光光L1は導光手段31bに入射し、導光手段31bに入射した発光光L1は検出手段32まで導光される。そして、検出手段32に入射した発光光L1は検出手段32において電気信号に光電変換され、その電気信号は制御手段40に出力される。制御手段40は、入力された電気信号を積分し、その積分された電気信号の大きさと予め設定された閾値とを比較し、積分値の方が閾値よりも大きくなった場合には、放射線源10からの放射線の射出を停止させる制御信号を放射線源10に出力する。そして、放射線源10は上記制御信号に応じて放射線の射出を停止する。
【0029】
ここで、上記のようにして放射線画像の記録を行う際、放射線画像記録媒体20を透過し、放射線量検出装置30に照射された放射線は、その一部は散乱線となり放射線画像記録媒体20の裏側から入射し、放射線画像記録媒体20に記録された放射線画像のコントラストを低下させたり、アーチファクトを形成したりする原因となる。そこで、本実施形態の放射線量検出装置30においては、上記のように蛍光体シート31aを重元素含有蛍光体を含む材料から形成するとともに、導光手段31bを重元素を含む材料から形成することにより上記散乱線を重元素により吸収し、上記のような問題を解消することができる。
【0030】
また、本実施の形態では、上記のように蛍光体シート31aと導光手段31bの両方に重元素を含ませるようにしたがいずれか一方のみに重元素を含ませるようにしてもよい。
【0031】
また、本実施形態では、蛍光体シート部31を、蛍光体シート31aと導光手段31bとを光学的に接触させて構成し、蛍光体シート31aから発せられた発光光を導光手段31bにより検出手段32まで導光するようにしたが、蛍光体シート31aと導光手段31bとを光学的に接触させないようにして蛍光体シート31aから発せられた発光光L1が導光手段31bを透過するようにするとともに、図3に示すように、導光手段31bにおける上記発光光L1の出射面31dの一部に、導光手段31bを透過した発光光L1を反射するような反射板31cを導光手段31bの光学的に接触させて設け、反射板31cを反射した反射光L2を導光手段31bにより導光して検出手段32により検出するようにしてもよい。上記のように一部のみに反射板31cを設けるようにすることにより、所望の範囲毎の放射線量を検出することができる。
【0032】
また、上記反射板31cは、上記のように導光手段31bにおける上記発光光L1の出射面31dの全面に設けるようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施形態のように、放射線量検出装置30を、放射線画像記録媒体20と同等の大きさで設ける必要はなく、図4に示すように、放射線画像記録媒体20における一部の範囲に対応した大きさで設けるようにしてもよい。
【0034】
また、上記実施形態のように、蛍光体シート31aの全体を重元素含有蛍光体を含む材料で形成する必要はなく、蛍光体シート31aの一部31eだけを重元素含有蛍光体を含む材料で形成し、その他の部分31fを重金属などにより形成するようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、放射線画像記録媒体20として蓄積性蛍光体シートを利用するようにしたが、蓄積性蛍光体シートに限らず、照射された放射線を放射線画像として記録するものでれば如何なるものでもよく、照射された放射線の線量に応じた電荷を発生し、その電荷を蓄積することにより放射線画像を記録するものでもよい。上記のような放射線画像記録媒体としては、たとえば、放射線を透過する第1の電極層、放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層、潜像電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層、および読取光を透過する第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像記録媒体を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線量検出装置の一実施形態を利用した放射線画像記録装置の概略構成図
【図2】図1に示す放射線画像記録装置における放射線量検出装置の詳細を示す図
【図3】本発明の放射線量検出装置のその他の実施形態を示す図
【図4】本発明の放射線量検出装置のその他の実施形態を示す図
【図5】本発明の放射線量検出装置のその他の実施形態を示す図
【符号の説明】
1 被写体
10 放射線源
20 放射線画像記録媒体
30 放射線量検出装置
31 蛍光体シート部
31a 蛍光体シート
31b 導光手段
31c 反射板
32 検出手段
Claims (4)
- 被写体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、前記被写体が配される側とは反対側に前記放射線画像記録媒体に対向して設けられ、前記被写体および前記放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートと、
該重元素含有蛍光シートから発光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする放射線量検出装置。 - 被写体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、前記被写体が配される側とは反対側に前記放射線画像記録媒体に対向して設けられ、前記被写体および前記放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートと、
重元素を含む材料からなり、前記蛍光体シートから発光された発光光を導光する重元素含有導光手段と、
該重元素含有導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする放射線量検出装置。 - 被写体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、前記被写体が配される側とは反対側に前記放射線画像記録媒体に対向して設けられ、前記被写体および前記放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、重元素を含む重元素含有蛍光体を材料としてなる重元素含有蛍光体シートと、
該重元素含有蛍光体シートから発光された発光光を透過させるとともに、該透過された発光光の出射面の全部または一部に設けられた反射部により前記透過された発光光を反射し、該反射された反射光を導光する導光手段と、
該導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする放射線量検出装置。 - 被写体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線を放射線画像として記録する放射線画像記録媒体に対し、前記被写体が配される側とは反対側に前記放射線画像記録媒体に対向して設けられ、前記被写体および前記放射線画像記録媒体を透過した放射線が照射され、該照射された放射線の線量に応じた光量で発光する、蛍光体を材料としてなる蛍光体シートと、
重元素を含む材料からなり、前記蛍光体シートから発光された発光光を透過させるとともに、該透過された発光光の出射面の全部または一部に設けられた反射部により前記透過された発光光を反射し、該反射された反射光を導光する重元素含有導光手段と、
該重元素含有導光手段により導光された発光光を検出する検出手段とを備えたことを特徴とする放射線量検出装置。
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