JP2004336662A - 画像処理装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のX線画像間における淡い陰影の変化のような微妙な差を高精細に描出すること。
【解決手段】撮像装置(100)から出力される複数の画像データを含む生画像データ群(Rn)と、該生画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た診断画像データ群(Qn)と、前記画像データ群(Rn、Qn)の関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶部(2)と、解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、生画像データ組(R1、R2)とそれに対応する診断画像データ組(Q1、Q2)を選択する選択部(3)と、前記診断画像データ組における位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置合わせ部(4)と、前記位置合わせ情報に基づいて、前記生画像データ組の画像データ間の位置合わせを行い、位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する差分演算部(5)とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】撮像装置(100)から出力される複数の画像データを含む生画像データ群(Rn)と、該生画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た診断画像データ群(Qn)と、前記画像データ群(Rn、Qn)の関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶部(2)と、解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、生画像データ組(R1、R2)とそれに対応する診断画像データ組(Q1、Q2)を選択する選択部(3)と、前記診断画像データ組における位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置合わせ部(4)と、前記位置合わせ情報に基づいて、前記生画像データ組の画像データ間の位置合わせを行い、位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する差分演算部(5)とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の画像、特に医用画像を位置合わせし、差分画像を取得する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医用画像診断の分野におけるデジタル画像の利用が進んでいる。例えば、半導体センサを使用してX線画像を撮影する装置は、従来の銀塩写真を用いる放射線写真システムと比較して極めて広い放射線露出域にわたって画像を記録し、さらに画像の保存や伝送において効率的なシステムを構築し易いという実用的な利点を有している。
【0003】
また、医用画像をデジタル化することで従来の銀塩写真では困難であった診断形態の可能性が生まれている。例えば、従来は患者の経過観察などのために異なる時点で撮影されたX線画像を比較する際には、フィルムをシャーカステンに架けて比較読影することが一般的に行われている。
【0004】
一方、デジタル画像データを用いれば、異なる時点で撮影された2枚のデジタル画像を正常な解剖学的構造が一致するように位置合わせして差分処理を行って、差分画像を生成して出力し、この差分画像を元となった1対の画像と比較読影することにより、画像間の変化をより正確に把握することが可能となる。
【0005】
このような処理方法を用いれば、例えば、異なる時点で撮影された2枚の胸部X線画像を位置合わせし、差分画像を生成することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
図9は従来の差分画像の生成表示装置の構成を示すブロック図である。第1および第2画像は異なる時点で撮影された特定部位の医用画像データを示す。2枚の画像データは、濃度補正部11において2枚の画像の画像信号の濃度値分布がほぼ等しくなるように補正され、位置合わせ部12において解剖学的な構造の位置関係が求められて補正され、差分演算部13において対応する画素間で差分処理が行われて差分画像が生成される。生成された差分画像は表示部14において第1および第2画像と共に表示される。
【0007】
上述したような半導体センサ等を用いて撮影されたデジタル医用画像に対しては、鮮鋭化や階調補正などの画像処理を行い、処理後の画像をフィルムに出力するか、医療用途に適したCRTまたは液晶モニタに表示して読影を行うことが一般的である。したがって、図9における第1および第2画像は読影に適した特性となるように処理されたものである。
【0008】
このような画像処理方法としては、処理対象となる医用画像を解析し、解析結果に基づいて階調補正などの所定の処理を適応的に行う方法がある。そのような処理を行うことにより、画像のコントラストを改善し、読影に適したものにすることが可能である(例えば、特許文献2参照)。このようにして読影用に処理された画像は、通常、同一部位に対してはほぼ一定の濃度値となる。
【0009】
また、特許文献1においても、2枚の画像間の差分処理を行うのに先立って、画像間で濃度補正の前処理を行うことで、2枚の画像間の変化をより強調できることが開示されている。
【0010】
【特許文献1】
米国特許5,359,513号
【特許文献2】
特開平11−88680号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、X線画像においては病変部分の変化が淡い陰影の変化として表れる場合がある。例えば、肺炎、結核に対する治療効果を治療前後で撮影した胸部X線画像の比較により判断する場合、しばしば病変部分の変化は淡い陰影の微妙な変化として現われるため、上述したような画像処理を行って濃度値を一定の値に合わせると、前述した差分処理を行って差分画像を読影する場合に陰影の変化を検出することが極めて難しくなる。
【0012】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、複数のX線画像間における淡い陰影の変化のような微妙な差を高精細に描出することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、撮像装置から出力される複数の画像データを含む第1の画像データ群と、該第1の画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た第2の画像データ群と、前記第1及び第2の画像データ群の各画素データそれぞれの関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶手段と、解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、前記第1の画像データ群の中から複数の画像データからなる第1の画像データ組を、前記第2の画像データ群の中から前記第1の画像データ組にそれぞれ関連する第2の画像データ組を選択する選択手段と、前記第2の画像データ組の複数の画像データ間の位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置合わせ手段と、前記位置合わせ情報に基づいて、前記第1の画像データ組の画像データ間の位置合わせを行い、位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する演算手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の画像処理方法は、撮像装置から出力される複数の画像データを含む第1の画像データ群と、該第1の画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た第2の画像データ群と、前記第1及び第2の画像データ群の各画素データそれぞれの関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶工程と、解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、前記第1の画像データ群の中から複数の画像データからなる第1の画像データ組を、前記第2の画像データ群の中から前記第1の画像データ組にそれぞれ関連する第2の画像データ組を選択する選択工程と、前記第2の画像データ組の複数の画像データ間の位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置ずれ量演算工程と、前記位置合わせ情報に基づいて、前記第1の画像データ組の画像データ間の位置合わせを行う位置合わせ工程と、前記位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する演算工程とを有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。ただし、本実施の形態において例示される構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明がそれらの例示に限定されるものではない。
【0016】
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態における画像処理装置200およびX線画像の撮像装置100の構成を示すブロック図である。同図において、撮像装置100により生成されたX線画像データは画像処理装置200の記憶部2に記憶され、選択部3を介して位置合わせ部4および差分演算部5に出力され、差分画像が生成されて最終的に表示部6において表示される。医師はこのようにして表示部6に表示された差分画像を読影することができる。
【0017】
画像処理装置200を実現する方法の1つとして、コンピュータとコンピュータに搭載されるソフトウェアとの組み合わせを用いることができる。この場合、記憶部2はコンピュータに接続されたハードディスク、光磁気ディスク等の記憶装置および媒体が、表示部6はCRT又は液晶モニタ等の表示装置が相当する。なお、撮像装置100や上記の記憶装置および入出力装置は必ずしもコンピュータに直接接続されている必要はなく、LANやインターネット等のネットワーク媒体を介して論理的に接続されていてもよい。また、制御部8、選択部3、位置合わせ部4、差分演算部5はソフトウェアとして実現することが可能であり、各部はコンピュータ上で動作するソフトウェアを構成するモジュールとして実現することができる。あるいは他の実現方法として、制御部8、選択部3、位置合わせ部4、差分演算部5の一部もしくは全てをハードウェアにより構成することも可能である。
【0018】
次に、図1を参照して各部の機能および動作について説明する。
【0019】
撮像装置100は不図示の被写体を透過したX線を検出してデジタル画像データを生成出力するものであり、センサ101および画像処理部102から構成されている。センサ101はデジタル画像データを出力するものであればよく、例えばFPD(Flat Panel Detector)やCR(Computed Radiography)装置を用いることができる。
【0020】
センサ101から出力される画像データの値は、通常、被写体を透過したX線量に比例する出力E0を対数変換した値log(E0)であり、以降の説明においてこのセンサ101から出力される画像データを生画像データRn(nは自然数)と呼ぶ。生画像データRnは撮像装置1から出力され記憶部2において記憶される。図1におけるG1は撮影が行われる度に生成される生画像データRnを表している。
【0021】
一方、撮像装置100では、生画像データRnに対して画像処理部102により読影に適した画像特性とするための処理が行われ、この処理された画像データも出力される。ここで行う処理には、前述した特許文献1及び2に開示されている方法を用いることができ、例えば階調補正や鮮鋭化などの処理が施される。以降の説明においてこの処理された画像データを診断画像データQn(nは自然数)と呼ぶ。診断画像データQnも生画像データRnと同様に記憶部2において記憶される。図1におけるG2は、撮影が行われる度に生成される診断画像データQnを表している。
【0022】
さらに、記憶部2には生画像データRnおよび診断画像データQnの関連付け情報が記憶される。この関連付け情報は、生画像データRnと、画像処理により生成された診断画像データQnとの対応を記述したものであり、撮像装置100により生成され、画像処理装置200に送られる。
【0023】
制御部8は、不図示の外部入力により、記憶部2に記憶された画像データの差分処理を行うために各部の動作を制御するものであり、各処理部間の画像データのやり取りは制御部8により各処理部が連携して動作することにより行われる。
【0024】
以下、制御部8により制御される本第1の実施形態における画像処理装置200の各構成の処理について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0025】
まずステップS100において、記憶部2に撮像装置100から診断に用いる生画像データR1、R2(図1のG1に対応)および診断データQ1、Q2(図1のG2に対応)が入力され、記憶される。
【0026】
次にステップS101において、選択部3は記憶部2に記憶された1対の生画像データR1、R2およびそれに対応する診断画像データQ1、Q2を入力する。ここでは、R1およびQ1を過去に撮影された生画像データおよびその診断画像データ、R2およびQ2を最近に撮影された同一患者の同一部位の画像データとする。部位としては、本第1の実施形態においては胸部画像を対象とするが、本発明はこれに限られることなく、他の部位の画像に関しても適用することが可能である。更に選択部3は入力した診断画像データQ1、Q2を位置合わせ部4に、生画像データR1、R2を差分演算部5に出力する。すなわち本第1の実施形態において図1のG3は生画像データR1およびR2、G4は診断画像データQ1およびQ2を表している。
【0027】
ステップS102において、位置合わせ部4は2つの診断画像データQ1、Q2の画像間に存在する位置ずれを検出し、2つの画像間において対応する画素の位置を算出するためのパラメータを差分演算部5に出力する。
【0028】
図2は位置合わせ部4の構成を示すブロック図である。位置合わせ部4に入力された第1及び第2画像(ここでは、診断画像データQ1及びQ2の画像)に対し、ROI(Region Of Interest)設定部401において画像の略対応する位置に複数の領域が設定される。図3は設定された1組のROIを図示したものであり、第1画像に対してテンプレートROIが、第2画像に対してサーチROIが設定されている。
【0029】
ここで、テンプレートROIおよびサーチROIを1組として、複数のROIの組が入力画像に対して設定され、後続のマッチング部402においてテンプレートマッチングが行われる。テンプレートマッチングは、図3に示したように設定されたテンプレートROI内の画像データとサーチROI内の画像データとのマッチングを取りながらテンプレートROIの位置を変化させて最も一致度の高い位置を求め、テンプレートROIの設定位置との差を、2つの画像の局所的な位置ずれ量(以下、「シフトベクトル」と呼ぶ。)として出力するものである。
【0030】
なおマッチングの具体的な方法としては、例えば「画像解析ハンドブック」(高木幹雄監修、東京大学出版会)等の文献に記載されているSSDA法又は相互相関係数法などの公知の方法によることができる。マッチングは各ROIの組に対して行われ、複数のシフトベクトルが計算されて補間部403に出力される。
【0031】
補間部403は入力したシフトベクトルに所定の補間モデルを適用し、モデルのパラメータを出力する。図4(a)は補間部403に入力されたシフトベクトルの例であり、25箇所でマッチングを行った結果を示している。図4(b)はシフトベクトルを補間して、任意の位置での位置ずれ量を表す格子パターンを図示したものである。ここで、補間モデルとしては例えば次式(1)で表される2次元多項式を用いることができる。
【0032】
【0033】
上記式(1)の次数nは、差分画像の画質評価等に基づき予め適切な値が決定されているものとし、補間部403は最小二乗法により式(1)の係数を求めて位置合わせパラメータとして出力する。なお、本発明の補間モデルはこれに限定されるものではなく、例えばスプライン補間等の他の方法を採用しても良い。
【0034】
次にステップS103で、図1の差分演算部5は位置合わせ部4から前述した位置合わせパラメータを入力し、選択部3からステップS101で入力された生画像データR1およびR2と入力した位置合わせパラメータを用いて、式(1)により生画像データR1の各画素位置をR2の対応画素位置に変換した補正画像データR1wを生成し、ステップS104において、式(2)に示すようにR2からR1wの画素ごとの差分を取って差分画像データSを生成し出力する。
S(i, j)=R2(i, j)−R1w(i, j) …(2)
【0035】
ステップS105において、表示部6は差分画像データSおよび診断画像データQ1、Q2を入力し、表示装置の特性に適合するレベルに変換して同時に表示を行う。これにより医師が診断画像および差分画像を用いて読影を行うことができる。
【0036】
なお、位置合わせ部4で行われるROI設定及びマッチング補間処理による位置合わせパラメータの計算は、複数回行って精度を高めるようにしても良い。また、ROI設定部401の前に図9の濃度補正部11と同様な構成を設けても良い。但し、この場合は選択部3により位置合わせ部4に対する入力として生画像データが選択されている場合は、濃度補正部9による処理を省略することが望ましい。
【0037】
また、診断画像データQnが生成される際、生画像データRnに対して領域抽出等の前処理が施されている場合は、位置合わせ部4においてROI設定を行う前に、同様の前処理を施すことが望ましい。このような処理として、例えば撮影時の照射野絞り検出を行うようにしてもよい。
【0038】
診断画像においては撮影において被写体と共に写しこまれた照射野絞りは除去されているが、同様に生画像データにおいても照射野絞りを除去することで、前述したように診断画像を用いて求めた位置合わせパラメータを、生画像データに対して適用することができる。
【0039】
上述のように、第1の実施形態における画像処理装置によれば、撮像装置100により得られた生画像データおよび診断画像データの中から、診断画像データを用いて得られた位置合わせパラメータにより生画像データを差分処理して差分画像を生成する。これにより次の効果を得ることができる。
【0040】
淡い陰影の微妙な変化を差分処理により強調するためには、差分対象となる1対の画像において濃度の正規化処理は行わないことが好ましいが、同時に両者の位置合わせの精度を高めるためには正常な解剖学的構造が強調された画像を用いる方がよい。
【0041】
しかしながら、通常透過X線量に比例する出力特性を持つ画像データはコントラストが低いために、パターンマッチングによる位置合わせの精度が低下する要因となる。したがって、第1の実施形態で説明したように、位置合わせ処理にはコントラストが改善された診断画像データを用い、差分処理には生画像データを用いることにより位置合わせの精度を低下させる事なく、微小な陰影の変化を描出することが可能となる。
【0042】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、選択部3は生画像データRnを差分処理演算部5に、診断画像データQnを位置合わせ部4に出力したが、位置合わせおよび差分処理を行う対象の画像データを外部入力に基づいて選択的に決定しても良い。本第2の実施形態では、位置合わせおよび差分処理を行う対象の画像データを外部入力に基づいて決定する場合について説明する。
【0043】
図6は、本発明の第2の実施形態における画像処理装置200’およびX線画像の撮像装置100の構成を示すブロック図である。図6に示す構成は、図1に示す構成に加えて、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力部7を備えたものである。また、選択部3’が入力部7からの入力に基づいて選択動作を行うところが第1の実施形態と異なる。その他の構成は図1と同様であるので同じ参照番号を付し、説明を省略する。入力部7からは選択部3’に対して診断に関する情報が入力される。本第2の実施形態では、診断に関する情報とは読影上特に対象となる陰影の種類であり、一例として、腫瘍等に起因する結節性の陰影か、肺炎等に起因する淡い陰影かが指定されるものとする。
【0044】
指定はキーボード、マウス等を用いてユーザが行っても良いし、画像データに付帯した診断情報から陰影の種類を自動的に選択するようにしても良い。
【0045】
選択部3’は、入力した陰影の種類が結節性の場合は診断画像データQ1およびQ2を位置合わせ部4および差分演算部5に対して出力する。したがって、この場合は診断画像データQnのみを用いて2つの画像の位置合わせおよび差分処理が行われる。
【0046】
一方入力した陰影の種類が淡い陰影の場合、選択部3’は第1の実施形態と同様に診断画像データQ1およびQ2を位置合わせ部4に、生画像データR1およびR2を差分演算部5に出力する。
【0047】
なお、どちらの場合であっても表示部6には生成された差分画像と診断画像が表示される。
【0048】
以下、制御部8により制御される本第2の実施形態における画像処理装置200’の各構成の処理について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0049】
まずステップS200において、記憶部2に撮像装置100から診断に用いる生画像データR1、R2(図6のG1に対応)および診断データQ1、Q2(図6のG2に対応)が入力され、記憶される。
【0050】
次にステップS201において、入力部7はユーザ操作又は画像データに付随した診断に関するデータから、差分画像において描出したい陰影の種類を選択部3’に入力する。ここで、陰影の種類は結節状又は淡い陰影のいずれかであるとするが、必ずしもこれに限定されるものでは無く、症例により生画像データ又は診断画像データから差分画像処理に適した組み合わせを選択するようにすればよい。
【0051】
ステップS202では、陰影の種類が淡い陰影かどうかを判断し、淡い陰影の場合はステップS101に、そうでない場合はステップS203に進む。なおステップS101〜S104の処理は、第1の実施形態で説明した図5の同じステップ番号の処理と同じであるため、説明は省略する。
【0052】
一方、ステップS203では、選択部3’より記憶された画像データが読み出され、診断画像データQ1、Q2を差分演算部5(図6のG3に対応)および位置合わせ部4に出力する(図6のG4に対応)。
【0053】
次にステップS204では、位置合わせ部4は、図1のステップS102での説明した処理と同様にして、2つの診断画像データQ1、Q2の画像間に存在する位置ずれを検出し、2つの画像間において対応する画素の位置を算出するためのパラメータを差分演算部5に出力する。差分演算部5はステップS205において、ステップS204で決定された位置合わせパラメータに基づいて診断画像データQ1とQ2が位置合わせし、上述した式(1)を用いて診断画像データQ1の各画素位置をQ2の対応画素位置に変換した補正画像データQ1wを生成する。
【0054】
更に、ステップS206において差分演算部5は、ステップS205における位置合わせ結果(補正画像データQ1w)に基づいて、診断画像データQ1およびQ2の対応する画素間で差分演算を行い、結果の差分画像データSを出力する。
【0055】
ステップS105では、表示部6は差分画像データSおよび診断画像データQ1、Q2を入力し、表示装置の特性に適合するレベルに変換して同時に表示を行う。
【0056】
上記の通り本第2の実施形態によれば、陰影の特性に応じて位置合わせおよび差分処理画像を選択するので、結節上の陰影の場合は陰影のコントラストが周囲に対して比較的高いため、その大きさの変化は診断画像データを差分することで十分得ることができる。一方淡い陰影の変化を対象とする場合、位置合わせは高コントラストの診断画像データを用いることで精度を確保しつつ、差分処理には生画像データを用いるため陰影濃度の変化に対して感度を保った差分画像を生成することができる。
【0057】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本第3の実施形態においては、図1または図6に示す画像処理装置200または200’のいずれを用いてもよい。
【0058】
本第3の実施形態においては、撮像装置100から出力される画像データの特性に応じて処理画像の選択を行う。すなわち、撮像装置100から出力される画像データは通常、前述したように放射線量の対数値であるが、対数変換は行わず放射線量に比例する強度を持つ画像データが撮像装置100から出力される場合、制御部8は差分演算部5に対して処理の切り替えを行う。
【0059】
画像データが放射線量に比例する強度を持つ場合、差分演算部5は補正画像データR1w(又はQ1w)とR2(又はQ2)の差を以下のように計算する。
S(i, j)=log(R2(i, j)/R1w(i, j)) …(3)
【0060】
このように生画像データRnが対数変換されていない場合は、差分演算部5における差分処理を減算から除算に切り替えることで、差分画像の意味付けが等価となる。したがって、対数変換された画像データを用いた場合と一貫性を持った差分画像を生成することができる。
【0061】
図8は、本第3の実施形態における上述した処理を示すフローチャートである。図8に示す処理は制御部8により実行することができ、第1または第2の実施形態において図5または図7を参照して説明した処理の前に行うようにすればよい。
【0062】
まずステップS300において、制御部8は記憶部2に記憶された画像データからデータの種類を入力する。画像データの種類に関する情報は画像データに付帯しているものとするが、他の方法として別のファイル形式で記憶部2に保存するようにしても良い。又は、撮像装置100から画像データ生成に係るパラメータとして入力するようにしてもよい。
【0063】
ステップS301では画像データの種類を判断し、Log(対数)の場合はステップS302に、Linear(線形)の場合はステップS303に進む。
【0064】
ステップS302では、制御部8は差分演算部5に対し、差分データの演算式に式(2)を選択するよう指示を与える。
【0065】
一方、ステップS303では、制御部8は差分演算部5に対し、差分データの演算式に式(3)を選択するよう指示を与える。
【0066】
以降に行う処理は第1または第2の実施形態で説明した処理と同様であるため説明は省略する。
【0067】
上記の通り第3の実施形態によれば、撮像装置の出力データの特性に応じて差分処理を切り替えるため、常に一貫性を持つ差分画像を生成することができる。
【0068】
【他の実施形態】
第2の実施形態では診断情報により選択部が処理対象画像の組み合わせを選択したが、撮影条件に基づいて選択するようにしてもよい。例えば、撮影時の線量に応じて線量が多い場合は生画像データのみを用いて位置合わせおよび差分演算処理を行い、線量が少ない場合は位置合わせに診断画像を用いるようにすれば、効率的に差分画像を生成することが可能となる。
【0069】
また、上述した実施の形態においては、画像処理部102は撮像装置100に含まれていたが、本発明による画像処理装置200または200’に含めるようにしても良い。
【0070】
また、上記実施の形態においては、医用画像がX線画像であるものとして説明したが、X線画像に限るものではなく、電気的な医用画像データとして取得された複数の画像間の比較に用いることが可能であることは言うまでもない。
【0071】
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0072】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置(例えば図1の画像処理装置200)に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体(例えば図1の記憶部2)に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。また、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)などのコンピュータネットワークを、プログラムコードを供給するために用いることができる。
【0073】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0074】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した図5または図7、更に、図8に示すフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0075】
【発明の効果】
上記の通り本発明によれば、複数のX線画像間における淡い陰影の変化のような微妙な差を高精細に描出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる撮像装置及び画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における位置合わせ部の構成を示すブロック図である。
【図3】ROIの設定例を示す図である。
【図4】シフトベクトルを説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態にかかる撮像装置及び画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】従来の差分画像の生成表示装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 記憶部
3、3’ 選択部
4 位置合わせ部
5 差分演算部
6 表示部
7 入力部
8 制御部
100 撮像装置
101 センサ
102 画像処理部
200、200’ 画像処理装置
401 ROI設定部
402 マッチング部
403 補間部
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の画像、特に医用画像を位置合わせし、差分画像を取得する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医用画像診断の分野におけるデジタル画像の利用が進んでいる。例えば、半導体センサを使用してX線画像を撮影する装置は、従来の銀塩写真を用いる放射線写真システムと比較して極めて広い放射線露出域にわたって画像を記録し、さらに画像の保存や伝送において効率的なシステムを構築し易いという実用的な利点を有している。
【0003】
また、医用画像をデジタル化することで従来の銀塩写真では困難であった診断形態の可能性が生まれている。例えば、従来は患者の経過観察などのために異なる時点で撮影されたX線画像を比較する際には、フィルムをシャーカステンに架けて比較読影することが一般的に行われている。
【0004】
一方、デジタル画像データを用いれば、異なる時点で撮影された2枚のデジタル画像を正常な解剖学的構造が一致するように位置合わせして差分処理を行って、差分画像を生成して出力し、この差分画像を元となった1対の画像と比較読影することにより、画像間の変化をより正確に把握することが可能となる。
【0005】
このような処理方法を用いれば、例えば、異なる時点で撮影された2枚の胸部X線画像を位置合わせし、差分画像を生成することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
図9は従来の差分画像の生成表示装置の構成を示すブロック図である。第1および第2画像は異なる時点で撮影された特定部位の医用画像データを示す。2枚の画像データは、濃度補正部11において2枚の画像の画像信号の濃度値分布がほぼ等しくなるように補正され、位置合わせ部12において解剖学的な構造の位置関係が求められて補正され、差分演算部13において対応する画素間で差分処理が行われて差分画像が生成される。生成された差分画像は表示部14において第1および第2画像と共に表示される。
【0007】
上述したような半導体センサ等を用いて撮影されたデジタル医用画像に対しては、鮮鋭化や階調補正などの画像処理を行い、処理後の画像をフィルムに出力するか、医療用途に適したCRTまたは液晶モニタに表示して読影を行うことが一般的である。したがって、図9における第1および第2画像は読影に適した特性となるように処理されたものである。
【0008】
このような画像処理方法としては、処理対象となる医用画像を解析し、解析結果に基づいて階調補正などの所定の処理を適応的に行う方法がある。そのような処理を行うことにより、画像のコントラストを改善し、読影に適したものにすることが可能である(例えば、特許文献2参照)。このようにして読影用に処理された画像は、通常、同一部位に対してはほぼ一定の濃度値となる。
【0009】
また、特許文献1においても、2枚の画像間の差分処理を行うのに先立って、画像間で濃度補正の前処理を行うことで、2枚の画像間の変化をより強調できることが開示されている。
【0010】
【特許文献1】
米国特許5,359,513号
【特許文献2】
特開平11−88680号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、X線画像においては病変部分の変化が淡い陰影の変化として表れる場合がある。例えば、肺炎、結核に対する治療効果を治療前後で撮影した胸部X線画像の比較により判断する場合、しばしば病変部分の変化は淡い陰影の微妙な変化として現われるため、上述したような画像処理を行って濃度値を一定の値に合わせると、前述した差分処理を行って差分画像を読影する場合に陰影の変化を検出することが極めて難しくなる。
【0012】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、複数のX線画像間における淡い陰影の変化のような微妙な差を高精細に描出することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、撮像装置から出力される複数の画像データを含む第1の画像データ群と、該第1の画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た第2の画像データ群と、前記第1及び第2の画像データ群の各画素データそれぞれの関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶手段と、解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、前記第1の画像データ群の中から複数の画像データからなる第1の画像データ組を、前記第2の画像データ群の中から前記第1の画像データ組にそれぞれ関連する第2の画像データ組を選択する選択手段と、前記第2の画像データ組の複数の画像データ間の位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置合わせ手段と、前記位置合わせ情報に基づいて、前記第1の画像データ組の画像データ間の位置合わせを行い、位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する演算手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の画像処理方法は、撮像装置から出力される複数の画像データを含む第1の画像データ群と、該第1の画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た第2の画像データ群と、前記第1及び第2の画像データ群の各画素データそれぞれの関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶工程と、解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、前記第1の画像データ群の中から複数の画像データからなる第1の画像データ組を、前記第2の画像データ群の中から前記第1の画像データ組にそれぞれ関連する第2の画像データ組を選択する選択工程と、前記第2の画像データ組の複数の画像データ間の位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置ずれ量演算工程と、前記位置合わせ情報に基づいて、前記第1の画像データ組の画像データ間の位置合わせを行う位置合わせ工程と、前記位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する演算工程とを有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。ただし、本実施の形態において例示される構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明がそれらの例示に限定されるものではない。
【0016】
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態における画像処理装置200およびX線画像の撮像装置100の構成を示すブロック図である。同図において、撮像装置100により生成されたX線画像データは画像処理装置200の記憶部2に記憶され、選択部3を介して位置合わせ部4および差分演算部5に出力され、差分画像が生成されて最終的に表示部6において表示される。医師はこのようにして表示部6に表示された差分画像を読影することができる。
【0017】
画像処理装置200を実現する方法の1つとして、コンピュータとコンピュータに搭載されるソフトウェアとの組み合わせを用いることができる。この場合、記憶部2はコンピュータに接続されたハードディスク、光磁気ディスク等の記憶装置および媒体が、表示部6はCRT又は液晶モニタ等の表示装置が相当する。なお、撮像装置100や上記の記憶装置および入出力装置は必ずしもコンピュータに直接接続されている必要はなく、LANやインターネット等のネットワーク媒体を介して論理的に接続されていてもよい。また、制御部8、選択部3、位置合わせ部4、差分演算部5はソフトウェアとして実現することが可能であり、各部はコンピュータ上で動作するソフトウェアを構成するモジュールとして実現することができる。あるいは他の実現方法として、制御部8、選択部3、位置合わせ部4、差分演算部5の一部もしくは全てをハードウェアにより構成することも可能である。
【0018】
次に、図1を参照して各部の機能および動作について説明する。
【0019】
撮像装置100は不図示の被写体を透過したX線を検出してデジタル画像データを生成出力するものであり、センサ101および画像処理部102から構成されている。センサ101はデジタル画像データを出力するものであればよく、例えばFPD(Flat Panel Detector)やCR(Computed Radiography)装置を用いることができる。
【0020】
センサ101から出力される画像データの値は、通常、被写体を透過したX線量に比例する出力E0を対数変換した値log(E0)であり、以降の説明においてこのセンサ101から出力される画像データを生画像データRn(nは自然数)と呼ぶ。生画像データRnは撮像装置1から出力され記憶部2において記憶される。図1におけるG1は撮影が行われる度に生成される生画像データRnを表している。
【0021】
一方、撮像装置100では、生画像データRnに対して画像処理部102により読影に適した画像特性とするための処理が行われ、この処理された画像データも出力される。ここで行う処理には、前述した特許文献1及び2に開示されている方法を用いることができ、例えば階調補正や鮮鋭化などの処理が施される。以降の説明においてこの処理された画像データを診断画像データQn(nは自然数)と呼ぶ。診断画像データQnも生画像データRnと同様に記憶部2において記憶される。図1におけるG2は、撮影が行われる度に生成される診断画像データQnを表している。
【0022】
さらに、記憶部2には生画像データRnおよび診断画像データQnの関連付け情報が記憶される。この関連付け情報は、生画像データRnと、画像処理により生成された診断画像データQnとの対応を記述したものであり、撮像装置100により生成され、画像処理装置200に送られる。
【0023】
制御部8は、不図示の外部入力により、記憶部2に記憶された画像データの差分処理を行うために各部の動作を制御するものであり、各処理部間の画像データのやり取りは制御部8により各処理部が連携して動作することにより行われる。
【0024】
以下、制御部8により制御される本第1の実施形態における画像処理装置200の各構成の処理について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0025】
まずステップS100において、記憶部2に撮像装置100から診断に用いる生画像データR1、R2(図1のG1に対応)および診断データQ1、Q2(図1のG2に対応)が入力され、記憶される。
【0026】
次にステップS101において、選択部3は記憶部2に記憶された1対の生画像データR1、R2およびそれに対応する診断画像データQ1、Q2を入力する。ここでは、R1およびQ1を過去に撮影された生画像データおよびその診断画像データ、R2およびQ2を最近に撮影された同一患者の同一部位の画像データとする。部位としては、本第1の実施形態においては胸部画像を対象とするが、本発明はこれに限られることなく、他の部位の画像に関しても適用することが可能である。更に選択部3は入力した診断画像データQ1、Q2を位置合わせ部4に、生画像データR1、R2を差分演算部5に出力する。すなわち本第1の実施形態において図1のG3は生画像データR1およびR2、G4は診断画像データQ1およびQ2を表している。
【0027】
ステップS102において、位置合わせ部4は2つの診断画像データQ1、Q2の画像間に存在する位置ずれを検出し、2つの画像間において対応する画素の位置を算出するためのパラメータを差分演算部5に出力する。
【0028】
図2は位置合わせ部4の構成を示すブロック図である。位置合わせ部4に入力された第1及び第2画像(ここでは、診断画像データQ1及びQ2の画像)に対し、ROI(Region Of Interest)設定部401において画像の略対応する位置に複数の領域が設定される。図3は設定された1組のROIを図示したものであり、第1画像に対してテンプレートROIが、第2画像に対してサーチROIが設定されている。
【0029】
ここで、テンプレートROIおよびサーチROIを1組として、複数のROIの組が入力画像に対して設定され、後続のマッチング部402においてテンプレートマッチングが行われる。テンプレートマッチングは、図3に示したように設定されたテンプレートROI内の画像データとサーチROI内の画像データとのマッチングを取りながらテンプレートROIの位置を変化させて最も一致度の高い位置を求め、テンプレートROIの設定位置との差を、2つの画像の局所的な位置ずれ量(以下、「シフトベクトル」と呼ぶ。)として出力するものである。
【0030】
なおマッチングの具体的な方法としては、例えば「画像解析ハンドブック」(高木幹雄監修、東京大学出版会)等の文献に記載されているSSDA法又は相互相関係数法などの公知の方法によることができる。マッチングは各ROIの組に対して行われ、複数のシフトベクトルが計算されて補間部403に出力される。
【0031】
補間部403は入力したシフトベクトルに所定の補間モデルを適用し、モデルのパラメータを出力する。図4(a)は補間部403に入力されたシフトベクトルの例であり、25箇所でマッチングを行った結果を示している。図4(b)はシフトベクトルを補間して、任意の位置での位置ずれ量を表す格子パターンを図示したものである。ここで、補間モデルとしては例えば次式(1)で表される2次元多項式を用いることができる。
【0032】
【0033】
上記式(1)の次数nは、差分画像の画質評価等に基づき予め適切な値が決定されているものとし、補間部403は最小二乗法により式(1)の係数を求めて位置合わせパラメータとして出力する。なお、本発明の補間モデルはこれに限定されるものではなく、例えばスプライン補間等の他の方法を採用しても良い。
【0034】
次にステップS103で、図1の差分演算部5は位置合わせ部4から前述した位置合わせパラメータを入力し、選択部3からステップS101で入力された生画像データR1およびR2と入力した位置合わせパラメータを用いて、式(1)により生画像データR1の各画素位置をR2の対応画素位置に変換した補正画像データR1wを生成し、ステップS104において、式(2)に示すようにR2からR1wの画素ごとの差分を取って差分画像データSを生成し出力する。
S(i, j)=R2(i, j)−R1w(i, j) …(2)
【0035】
ステップS105において、表示部6は差分画像データSおよび診断画像データQ1、Q2を入力し、表示装置の特性に適合するレベルに変換して同時に表示を行う。これにより医師が診断画像および差分画像を用いて読影を行うことができる。
【0036】
なお、位置合わせ部4で行われるROI設定及びマッチング補間処理による位置合わせパラメータの計算は、複数回行って精度を高めるようにしても良い。また、ROI設定部401の前に図9の濃度補正部11と同様な構成を設けても良い。但し、この場合は選択部3により位置合わせ部4に対する入力として生画像データが選択されている場合は、濃度補正部9による処理を省略することが望ましい。
【0037】
また、診断画像データQnが生成される際、生画像データRnに対して領域抽出等の前処理が施されている場合は、位置合わせ部4においてROI設定を行う前に、同様の前処理を施すことが望ましい。このような処理として、例えば撮影時の照射野絞り検出を行うようにしてもよい。
【0038】
診断画像においては撮影において被写体と共に写しこまれた照射野絞りは除去されているが、同様に生画像データにおいても照射野絞りを除去することで、前述したように診断画像を用いて求めた位置合わせパラメータを、生画像データに対して適用することができる。
【0039】
上述のように、第1の実施形態における画像処理装置によれば、撮像装置100により得られた生画像データおよび診断画像データの中から、診断画像データを用いて得られた位置合わせパラメータにより生画像データを差分処理して差分画像を生成する。これにより次の効果を得ることができる。
【0040】
淡い陰影の微妙な変化を差分処理により強調するためには、差分対象となる1対の画像において濃度の正規化処理は行わないことが好ましいが、同時に両者の位置合わせの精度を高めるためには正常な解剖学的構造が強調された画像を用いる方がよい。
【0041】
しかしながら、通常透過X線量に比例する出力特性を持つ画像データはコントラストが低いために、パターンマッチングによる位置合わせの精度が低下する要因となる。したがって、第1の実施形態で説明したように、位置合わせ処理にはコントラストが改善された診断画像データを用い、差分処理には生画像データを用いることにより位置合わせの精度を低下させる事なく、微小な陰影の変化を描出することが可能となる。
【0042】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、選択部3は生画像データRnを差分処理演算部5に、診断画像データQnを位置合わせ部4に出力したが、位置合わせおよび差分処理を行う対象の画像データを外部入力に基づいて選択的に決定しても良い。本第2の実施形態では、位置合わせおよび差分処理を行う対象の画像データを外部入力に基づいて決定する場合について説明する。
【0043】
図6は、本発明の第2の実施形態における画像処理装置200’およびX線画像の撮像装置100の構成を示すブロック図である。図6に示す構成は、図1に示す構成に加えて、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力部7を備えたものである。また、選択部3’が入力部7からの入力に基づいて選択動作を行うところが第1の実施形態と異なる。その他の構成は図1と同様であるので同じ参照番号を付し、説明を省略する。入力部7からは選択部3’に対して診断に関する情報が入力される。本第2の実施形態では、診断に関する情報とは読影上特に対象となる陰影の種類であり、一例として、腫瘍等に起因する結節性の陰影か、肺炎等に起因する淡い陰影かが指定されるものとする。
【0044】
指定はキーボード、マウス等を用いてユーザが行っても良いし、画像データに付帯した診断情報から陰影の種類を自動的に選択するようにしても良い。
【0045】
選択部3’は、入力した陰影の種類が結節性の場合は診断画像データQ1およびQ2を位置合わせ部4および差分演算部5に対して出力する。したがって、この場合は診断画像データQnのみを用いて2つの画像の位置合わせおよび差分処理が行われる。
【0046】
一方入力した陰影の種類が淡い陰影の場合、選択部3’は第1の実施形態と同様に診断画像データQ1およびQ2を位置合わせ部4に、生画像データR1およびR2を差分演算部5に出力する。
【0047】
なお、どちらの場合であっても表示部6には生成された差分画像と診断画像が表示される。
【0048】
以下、制御部8により制御される本第2の実施形態における画像処理装置200’の各構成の処理について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0049】
まずステップS200において、記憶部2に撮像装置100から診断に用いる生画像データR1、R2(図6のG1に対応)および診断データQ1、Q2(図6のG2に対応)が入力され、記憶される。
【0050】
次にステップS201において、入力部7はユーザ操作又は画像データに付随した診断に関するデータから、差分画像において描出したい陰影の種類を選択部3’に入力する。ここで、陰影の種類は結節状又は淡い陰影のいずれかであるとするが、必ずしもこれに限定されるものでは無く、症例により生画像データ又は診断画像データから差分画像処理に適した組み合わせを選択するようにすればよい。
【0051】
ステップS202では、陰影の種類が淡い陰影かどうかを判断し、淡い陰影の場合はステップS101に、そうでない場合はステップS203に進む。なおステップS101〜S104の処理は、第1の実施形態で説明した図5の同じステップ番号の処理と同じであるため、説明は省略する。
【0052】
一方、ステップS203では、選択部3’より記憶された画像データが読み出され、診断画像データQ1、Q2を差分演算部5(図6のG3に対応)および位置合わせ部4に出力する(図6のG4に対応)。
【0053】
次にステップS204では、位置合わせ部4は、図1のステップS102での説明した処理と同様にして、2つの診断画像データQ1、Q2の画像間に存在する位置ずれを検出し、2つの画像間において対応する画素の位置を算出するためのパラメータを差分演算部5に出力する。差分演算部5はステップS205において、ステップS204で決定された位置合わせパラメータに基づいて診断画像データQ1とQ2が位置合わせし、上述した式(1)を用いて診断画像データQ1の各画素位置をQ2の対応画素位置に変換した補正画像データQ1wを生成する。
【0054】
更に、ステップS206において差分演算部5は、ステップS205における位置合わせ結果(補正画像データQ1w)に基づいて、診断画像データQ1およびQ2の対応する画素間で差分演算を行い、結果の差分画像データSを出力する。
【0055】
ステップS105では、表示部6は差分画像データSおよび診断画像データQ1、Q2を入力し、表示装置の特性に適合するレベルに変換して同時に表示を行う。
【0056】
上記の通り本第2の実施形態によれば、陰影の特性に応じて位置合わせおよび差分処理画像を選択するので、結節上の陰影の場合は陰影のコントラストが周囲に対して比較的高いため、その大きさの変化は診断画像データを差分することで十分得ることができる。一方淡い陰影の変化を対象とする場合、位置合わせは高コントラストの診断画像データを用いることで精度を確保しつつ、差分処理には生画像データを用いるため陰影濃度の変化に対して感度を保った差分画像を生成することができる。
【0057】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本第3の実施形態においては、図1または図6に示す画像処理装置200または200’のいずれを用いてもよい。
【0058】
本第3の実施形態においては、撮像装置100から出力される画像データの特性に応じて処理画像の選択を行う。すなわち、撮像装置100から出力される画像データは通常、前述したように放射線量の対数値であるが、対数変換は行わず放射線量に比例する強度を持つ画像データが撮像装置100から出力される場合、制御部8は差分演算部5に対して処理の切り替えを行う。
【0059】
画像データが放射線量に比例する強度を持つ場合、差分演算部5は補正画像データR1w(又はQ1w)とR2(又はQ2)の差を以下のように計算する。
S(i, j)=log(R2(i, j)/R1w(i, j)) …(3)
【0060】
このように生画像データRnが対数変換されていない場合は、差分演算部5における差分処理を減算から除算に切り替えることで、差分画像の意味付けが等価となる。したがって、対数変換された画像データを用いた場合と一貫性を持った差分画像を生成することができる。
【0061】
図8は、本第3の実施形態における上述した処理を示すフローチャートである。図8に示す処理は制御部8により実行することができ、第1または第2の実施形態において図5または図7を参照して説明した処理の前に行うようにすればよい。
【0062】
まずステップS300において、制御部8は記憶部2に記憶された画像データからデータの種類を入力する。画像データの種類に関する情報は画像データに付帯しているものとするが、他の方法として別のファイル形式で記憶部2に保存するようにしても良い。又は、撮像装置100から画像データ生成に係るパラメータとして入力するようにしてもよい。
【0063】
ステップS301では画像データの種類を判断し、Log(対数)の場合はステップS302に、Linear(線形)の場合はステップS303に進む。
【0064】
ステップS302では、制御部8は差分演算部5に対し、差分データの演算式に式(2)を選択するよう指示を与える。
【0065】
一方、ステップS303では、制御部8は差分演算部5に対し、差分データの演算式に式(3)を選択するよう指示を与える。
【0066】
以降に行う処理は第1または第2の実施形態で説明した処理と同様であるため説明は省略する。
【0067】
上記の通り第3の実施形態によれば、撮像装置の出力データの特性に応じて差分処理を切り替えるため、常に一貫性を持つ差分画像を生成することができる。
【0068】
【他の実施形態】
第2の実施形態では診断情報により選択部が処理対象画像の組み合わせを選択したが、撮影条件に基づいて選択するようにしてもよい。例えば、撮影時の線量に応じて線量が多い場合は生画像データのみを用いて位置合わせおよび差分演算処理を行い、線量が少ない場合は位置合わせに診断画像を用いるようにすれば、効率的に差分画像を生成することが可能となる。
【0069】
また、上述した実施の形態においては、画像処理部102は撮像装置100に含まれていたが、本発明による画像処理装置200または200’に含めるようにしても良い。
【0070】
また、上記実施の形態においては、医用画像がX線画像であるものとして説明したが、X線画像に限るものではなく、電気的な医用画像データとして取得された複数の画像間の比較に用いることが可能であることは言うまでもない。
【0071】
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0072】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置(例えば図1の画像処理装置200)に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体(例えば図1の記憶部2)に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。また、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)などのコンピュータネットワークを、プログラムコードを供給するために用いることができる。
【0073】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0074】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した図5または図7、更に、図8に示すフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0075】
【発明の効果】
上記の通り本発明によれば、複数のX線画像間における淡い陰影の変化のような微妙な差を高精細に描出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる撮像装置及び画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における位置合わせ部の構成を示すブロック図である。
【図3】ROIの設定例を示す図である。
【図4】シフトベクトルを説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態にかかる撮像装置及び画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】従来の差分画像の生成表示装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 記憶部
3、3’ 選択部
4 位置合わせ部
5 差分演算部
6 表示部
7 入力部
8 制御部
100 撮像装置
101 センサ
102 画像処理部
200、200’ 画像処理装置
401 ROI設定部
402 マッチング部
403 補間部
Claims (21)
- 撮像装置から出力される複数の画像データを含む第1の画像データ群と、該第1の画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た第2の画像データ群と、前記第1及び第2の画像データ群の各画素データそれぞれの関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶手段と、
解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、前記第1の画像データ群の中から複数の画像データからなる第1の画像データ組を、前記第2の画像データ群の中から前記第1の画像データ組にそれぞれ関連する第2の画像データ組を選択する選択手段と、
前記第2の画像データ組の複数の画像データ間の位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置合わせ手段と、
前記位置合わせ情報に基づいて、前記第1の画像データ組の画像データ間の位置合わせを行い、位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する演算手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1及び第2の画像データ組の内、差分画像データの取得に用いる画像データ組を指示する指示手段を更に有し、
前記指示手段により前記第2の画像データ組が指示された場合に、前記演算手段は、前記第1の画像データ組の代わりに、前記第2の画像データ組を用いて処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記指示手段は、解析対象となる複数の画像の濃度に基づいて、差分画像データの取得に用いる画像データ組を指示することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記指示手段は、解析対象となる複数の画像の撮影条件に基づいて、差分画像データの取得に用いる画像データ組を指示することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 解析対象となる画像の撮影時のX線量が多い場合に、前記位置合わせ手段は、前記第2の画像データ組の代わりに、前記第1の画像データ組を用いて処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記演算手段は、前記第1の画像データ群の特性に応じて、差分画像データを取得するための演算方法を変更することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記第2の画像データ群を得るための所定の画像処理は、前記第1の画像データ群の各データにおける特定部位の濃度を所定の値に変換する処理、階調変換処理、鮮鋭化処理の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記解析対象となる複数の画像は、同一被写体を異なる時間に撮影した画像であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記演算手段により取得した差分画像データを出力する出力手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像処理装置。
- 撮像装置から出力される複数の画像データを含む第1の画像データ群と、該第1の画像データ群の各画像データに所定の画像処理を施して得た第2の画像データ群と、前記第1及び第2の画像データ群の各画素データそれぞれの関連付けを示す関連付け情報とを記憶する記憶工程と、
解析対象となる複数の画像について、前記関連付け情報に基づいて、前記第1の画像データ群の中から複数の画像データからなる第1の画像データ組を、前記第2の画像データ群の中から前記第1の画像データ組にそれぞれ関連する第2の画像データ組を選択する選択工程と、
前記第2の画像データ組の複数の画像データ間の位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する位置ずれ量演算工程と、
前記位置合わせ情報に基づいて、前記第1の画像データ組の画像データ間の位置合わせを行う位置合わせ工程と、
前記位置合わせ後の画像データ間の差分画像データを取得する演算工程と
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記第1及び第2の画像データ組の内、差分画像データの取得に用いる画像データ組を指示する指示工程と、
前記指示工程により前記第2の画像データ組が指示された場合に、前記位置合わせ工程をスキップさせ、前記位置合わせ情報に基づいて、前記第2の画像データ組の画像データ間の位置合わせを行う第2の位置合わせ工程と
を更に有することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。 - 前記指示工程では、解析対象となる複数の画像の濃度に基づいて、差分画像データの取得に用いる画像データ組を指示することを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
- 前記指示工程では、解析対象となる複数の画像の撮影条件に基づいて、差分画像データの取得に用いる画像データ組を指示することを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
- 解析対象となる画像の撮影時のX線量が多い場合に、前記位置ずれ量演算工程をスキップし、前記第1の画像データ組の複数の画像データ間の位置ずれ量を検出し、位置合わせ情報を出力する第2の位置ずれ量演算工程を更に有することを特徴とする請求項13に記載の画像処理方法。
- 前記第1の画像データ群の特性に応じて、前記演算工程で用いる差分画像データを取得するための演算方法を変更する工程を更に有することを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の画像処理方法。
- 前記第2の画像データ群を得るための所定の画像処理は、前記第1の画像データ群の各データにおける特定部位の濃度を所定の値に変換する処理、階調変換処理、鮮鋭化処理の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項10乃至15のいずれかに記載の画像処理方法。
- 前記解析対象となる複数の画像は、同一被写体を異なる時間に撮影した画像であることを特徴とする請求項10乃至16のいずれかに記載の画像処理方法。
- 前記演算工程により取得した差分画像データを出力する出力工程を更に有することを特徴とする請求項10乃至17のいずれかに記載の画像処理方法。
- 情報処理装置が実行可能なプログラムであって、前記プログラムを実行した情報処理装置を、請求項1乃至9のいずれかに記載の画像処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
- 請求項10乃至18のいずれかに記載の画像処理方法を実現するためのプログラムコードを有することを特徴とする情報処理装置が実行可能なプログラム。
- 請求項19又は20に記載のプログラムを記憶したことを特徴とする情報処理装置が読み取り可能な記憶媒体。
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JP2007082907A (ja) * | 2005-09-26 | 2007-04-05 | Canon Inc | 画像撮影装置及び画像撮影方法 |
JP2009098131A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-05-07 | Fujifilm Ri Pharma Co Ltd | 心臓核医学検査法による検査画像の解析装置及び方法 |
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2003
- 2003-05-12 JP JP2003133536A patent/JP2004336662A/ja not_active Withdrawn
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