JP2004336239A - 立体映像補正装置およびその方法 - Google Patents

立体映像補正装置およびその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004336239A
JP2004336239A JP2003127207A JP2003127207A JP2004336239A JP 2004336239 A JP2004336239 A JP 2004336239A JP 2003127207 A JP2003127207 A JP 2003127207A JP 2003127207 A JP2003127207 A JP 2003127207A JP 2004336239 A JP2004336239 A JP 2004336239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
imaging
display
image
information
correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003127207A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4272464B2 (ja
Inventor
Masato Okui
誠人 奥井
Atsushi Arai
淳 洗井
Maki Kobayashi
真樹 小林
Fumio Okano
文男 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Hoso Kyokai NHK, Japan Broadcasting Corp filed Critical Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority to JP2003127207A priority Critical patent/JP4272464B2/ja
Publication of JP2004336239A publication Critical patent/JP2004336239A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4272464B2 publication Critical patent/JP4272464B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

【課題】品質の高い再生像の再生を可能とする立体映像補正装置および方法を提供する。
【解決手段】立体映像補正装置30は、立体映像システムにおける撮像側レンズ群11の撮像側位置情報aと、表示側レンズ群22の表示側位置情報bとを取得して比較し、表示側位置情報bに基づいて、撮像部10で撮像された映像の各要素画像を、表示側レンズ群22の各表示レンズの位置に適合させるための補正情報を演算し、この補正情報に基づいて、各要素画像の位置を補正する手段を備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ群を利用した立体テレビジョン方式の立体映像システムにおいて、レンズ群により撮像された映像の各要素画像の位置を補正するための立体映像補正装置および方法に係り、特に、いわゆる、IP(Integral Photography)方式による立体映像において、より品質の高い再生像を提供することができる立体映像補正装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体撮像方式として、偏光眼鏡等によらない方式の開発や検討が行われている。偏光眼鏡等によらない3次元立体表示技術として、レンチキュラー板を用いた装置がすでに商品化されており、さらにレンチキュラー方式では不可能とされた、上下左右からでも認識可能な3次元立体画像を得ることのできるIP方式の実用化が進められている。このIP方式には、平面状に配列されたレンズ群あるいはピンホール群を用いた方式が知られている。
【0003】
図17および図18を参照してレンズ群を用いた場合を例にして、IP方式の構成並びに立体表示の原理について説明する。
図17は、従来のIP方式における被写体の撮像方法を説明した図、図18は、従来のIP方式における立体像の観察方法を説明した図である。
図17に示すように、レンズ群102は、被写体101の像を結像する作用を有する複数の凸レンズ(以下、各凸レンズを要素レンズという。)からなる。写真フィルム103は、撮像面として作用し、レンズ群102により結像された被写体101の複数の平面像(以下、個々の平面像を要素画像という。)が写真フィルム103上に撮像される。このレンズ群102は、通常、微小なレンズを縦横数百個以上同一平面状に並べて構成されるものであり、同図では、代表された一列分の要素レンズ102,102…102のみを図示している。
【0004】
また、写真フィルム103とレンズ群102とは、平行に配置されており、両者の間隔は、レンズの焦点距離近傍となっている。なお、被写体101は、レンズ群102に対して写真フィルム103と反対位置にレンズの焦点距離より充分大きい距離を置いて設置されているものとする。被写体101からの出射光は、レンズの作用により、被写体101の倒立像を結像し、写真フィルム103上に各要素画像103,103…103として撮像される。
各要素画像103,103…103は、各要素レンズ102,102…102の位置の違いによって、少しずつ異なる画像となっており、これによって、後記する被写体101の再生された立体画像における奥行きの情報が与えられることとなる。
【0005】
このようにして撮像された各要素画像103,103…103を有する写真フィルム103は、写真現像後に、表示面として作用し、図18に示すように、各要素画像104,104…104が、撮像時と同じ位置に配置されたレンズ群102を通じて、観察者105の目に立体再生像106として映るようになる。このことを図17を用いて説明すれば、各要素画像103,103…103から発した光は、対応する要素レンズ102,102…102の作用により、図17に示される光路の逆方向に進み、レンズ群102の正面で立体再生像106を形成する(特許文献1)。
【0006】
なお、実際には、図18の状態で観察者105が立体再生像106を見たときには、奥行きが反転して見える虚立体像となる。このため、奥行きの正しい立体像は、各要素画像104,104…104の中心を線対称の中心として、別途手段による点対称の位置変換処理等を行なうことにより得られるようになる(例えば、特開平10−150675号公報)。
【0007】
また、図17において、写真フィルム103の代わりとして、CCD(Charge Coupled Device)などの光電変換を行うことのできる撮像素子を配置して、奥行きの正しい立体像を得るようにしても良い。
このようなIP方式を用いたものにおいて、十分な立体感を得るためには、前記レンズ群102および写真フィルム103のサイズを大きくする必要がある。しかし、そうすると、各要素画像が形成される位置に配置される撮像素子を、一つの撮像素子で実現することは難しくなる。
【0008】
そこで、撮像素子を用いる代わりに、レンズ群による各要素画像をテレビジョンカメラ等により直接撮像する手法が考えられる。
図19は、このテレビジョンカメラを用いた方法を説明するための図であり、前記フィルム103の位置に、拡散特性を有する半透明の拡散スクリーン110が配置されている。
【0009】
被写体101の各要素画像は、拡散スクリーン110上に結像され、それらは、拡散スクリーン110の後方に配置されたカメラ111のレンズ112を通じて撮像され、カメラ111の撮像板113上に結像される。これにより、要素画像群としての画像信号(テレビジョン信号)が得られる。
このテレビジョン信号は、図示しない表示装置に入力され、観察者は、その表示装置の表示面の全面に設置されたレンズ群(要素レンズ102,102…102と同様のもの。)を通じて、その表示装置を見ることにより、立体映像を見ることができる。
なお、前記拡散スクリーン110の特性による劣化を避けるために、同等の口径を有する図示しない凸レンズをレンズ群102とカメラ111との間に配置して、各要素画像を効果的に取得する方法などが、電子情報通信学会技術報告Vol.95 No.581 IE95−146に記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−289329号公報(段落番号[0012],図1)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記IP方式により生成された立体映像において、充分な視域と解像度を確保するためには各要素画像の解像度を十分に確保することが必要になる。そのためには、要素画像数を充分な数量とするとともに、レンズを微小化することが必要になる。すなわち、立体映像の品質を向上させるためには、レンズをより微細に精度良く製作することが必要になってくる。
【0012】
仮に、レンズ群の加工精度が充分でない場合には、レンズ群における配列精度、すなわち、各レンズ間のピッチにバラツキが生じてしまう。
従来の写真技術に基づくIP方式においては、図17,図18に示すように、撮像された各要素画像は、そのまま現像され、撮像時のレンズ群102がそのまま用いられて表示が行われる。したがって、前記のようにレンズ群102の加工精度が充分ではなく、レンズの配列精度が低くても、前記レンズ群102は、撮像時と表示時が同位置で用いられ、撮像時と表示時とにおいて、レンズ群102の各レンズと各要素画像とが相互に対応したものとなっているので、レンズの配列精度の低さが生成される画像に影響を及ぼすようなことにはなりにくい。
【0013】
これに対して、IP方式を、例えば、電子的な手段で実現する場合、一般的には、撮像におけるレンズ群と、表示におけるレンズ群は別のものを用いる。このため、撮像側と表示側とでは、製造時の製作精度、経年変化、温度や機械的な変形などによって、両者間のレンズ位置に差が生じやすく、各レンズの形成位置誤差により生じる再生像の歪みや解像度の低下を来たしやすかった。
図20は、このような差が生じることによる不具合を説明するための図であり、同図(a)に示すように、撮像時に、図示しない被写体上の1点から発せられる光は、撮像レンズSL1を通じて、撮像面S1上に形成される要素画像G1の一部G1aとして記録される。
一方、表示時には、図20(b)に示すように、表示面H1上に形成される要素画像G1に対応する表示レンズHL1の位置(実際のレンズ位置と表記)が、撮像レンズSL1の位置(正しいレンズ位置と表記)と比べて前記理由等により変化することがあるため、要素画像G1の一部G1aとして記録された部分は、撮像レンズSL1を通る正しい光線の方向(イ)からずれて、表示レンズHL1を通る実際の光線の方向(ロ)へ再現されることとなる。このため、立体再生像が歪んだり解像度が低下する等の不具合を生じる。
このような光線の誤差は、前記のように、レンズ群の加工精度を充分なものにするとともに整列させる手段の精度を向上させれば、解決されるものではあるが、実際には、コスト高となる点や、様々な撮像装置と表示装置との混在使用を考慮すると、現実的ではない。
【0014】
本発明は、以上のような問題点に鑑み、撮像側と表示側とにおける各レンズの形成位置誤差により生じる再生像の歪みや解像度の低下を低減させることができ、品質の高い再生像の再生を可能とする立体映像補正装置および方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にかかる立体映像補正装置は、複数の撮像レンズによりなる撮像側レンズ群を用いて被写体の映像を撮像し、複数の表示レンズによりなる表示側レンズ群を通じて立体映像が生成されるようにした立体映像装置において、前記各撮像レンズの撮像側位置情報と、前記各表示レンズの表示側位置情報とに基づいて、前記映像の各要素画像の位置を補正する立体映像補正装置であって、撮像側位置情報取得手段と、表示側位置情報取得手段と、補正情報演算手段と、要素画像補正手段と、を具備した構成とした(請求項1)。
【0016】
このように構成された立体映像補正装置によれば、撮像側位置情報取得手段により撮像側位置情報が取得されるとともに、表示側位置情報取得手段により表示側位置情報が取得される。補正情報演算手段は、これら取得された撮像側位置情報と表示側位置情報とを比較し、表示側レンズ群の各表示レンズの位置に、映像の各要素画像を適合させるための補正情報を表示側位置情報に基づいて演算する。
そして、要素画像補正手段は、撮像側レンズ群により撮像された映像を入力し、補正情報演算手段により算出された補正情報に基づいて、映像の各要素画像の位置を補正する。
すなわち、撮像側で撮像された映像の各要素画像は、要素画像補正手段による補正によって、表示側レンズ群の各レンズの位置に適合された状態に補正されることとなる。したがって、撮像側レンズ群と表示側レンズ群とにおける各撮像レンズと各表示レンズとの位置誤差によって生じる再現画像の相違を、表示側レンズ群に適合させるかたちで、少なくなるようにすることができ、映像の各要素画像は、光線再現誤差の少ない状態で表示されることとなる。これにより、再生像の歪みや解像度の低下を低減させることができ、高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0017】
また、本発明にかかる立体映像補正方法は、立体映像を構成する各要素画像の位置を、撮像側レンズ群および表示側レンズ群における各レンズの位置情報を用いてそれぞれ補正する立体映像補正方法であって、前記撮像側レンズ群の撮像側位置情報と、前記撮像側レンズ群の位置特定の基準となる撮像側基準位置情報とに基づいて、前記撮像側基準位置情報における各レンズの基準位置に、前記撮像側レンズ群により撮像された映像の各要素画像を適合させるための撮像側補正情報を演算し、この撮像側補正情報に基づいて前記撮像側レンズ群により撮像された前記各要素画像の位置補正を行うとともに、前記表示側レンズ群の表示側位置情報と、前記表示側レンズ群の位置特定の基準となる表示側基準位置情報とに基づいて、前記表示側基準位置情報における各レンズの基準位置に、前記撮像側補正情報により補正された映像の各要素画像を適合させるための表示側補正情報を演算し、この表示側補正情報に基づいて、前記撮像側補正情報により補正された映像の各要素画像の位置補正を行なうこととした(請求項2)。
【0018】
この立体映像補正方法によれば、撮像側においては、撮像側レンズ群の撮像側位置情報と、撮像側レンズ群の位置特定の基準となる撮像側基準位置情報とに基づいて、撮像側基準位置情報における各レンズの基準位置に、撮像側レンズ群により撮像された映像の各要素画像を適合させるための撮像側補正情報が演算される。
また、表示側においては、撮像側で演算された撮像側補正情報に基づいて、撮像側レンズ群により撮像された各要素画像の位置補正を行うとともに、表示側レンズ群の表示側位置情報と、特定の基準となる表示側基準位置情報とに基づいて、表示側基準位置情報における各レンズの基準位置に、撮像側補正情報により補正された映像の各要素画像を適合させるための表示側補正情報が演算され、この表示側補正情報に基づいて、撮像側補正情報により補正された映像の各要素画像の位置補正が行われる。
すなわち、撮像側と表示側とのそれぞれにおいて、各要素画像は、算出された補正情報によって、特定の基準とされる撮像側基準位置情報と表示側基準位置情報とに適合されるように補正されることとなり、撮像側と表示側とに共通する標準化された状態に補正されることとなる。
【0019】
さらに本発明にかかる立体映像補正方法は、複数のレンズによりなるレンズ群を用いて撮像された被写体の各要素画像の位置を補正するための立体映像補正方法であって、補正対象とする要素画像とその周辺の要素画像とで対応点探索を行い、この対応点探索により得られた対応点と前記補正対象とする要素画像に対応する撮像レンズの位置情報とにより、撮像時における該レンズと被写体との距離情報を演算し、この演算により算出された距離情報と、前記レンズ位置情報とに基づいて、前記要素画像上の部分ごとの位置補正量を演算するとともに、この位置補正量に基づいて前記要素画像の位置補正を行うこととした(請求項3)。
【0020】
この立体映像補正方法によれば、補正対象とする要素画像およびその周辺の要素画像との対応点探索により、撮像時におけるレンズと被写体との距離情報の演算が、前記対応点探索により得られた対応点と要素画像に対応するレンズの位置情報とにより行われるので、撮像時における該レンズと被写体との距離がこの演算により算出されることとなる。そして、この演算により算出された距離情報と、前記レンズ位置情報とに基づいて、要素画像上の部分ごとの位置補正量が演算されるとともに、この位置補正量に基づいて、要素画像の位置補正が行われる。これにより、例えば、要素画像上の小部分ごとの位置補正量を求めることにより、要素画像のより細かい位置補正を行なうことができるようになり、より精度の高い位置補正を行なうことができる。
【0021】
また、本発明にかかる立体映像補正装置は、複数の撮像レンズによりなる撮像側レンズ群を用いて被写体の映像を撮像し、複数のピンホールによりなる表示側ピンホール群を通じて立体映像が生成されるようにした立体映像システムにおいて、前記各撮像レンズの撮像側位置情報に基づいて、表示側で表示される前記映像の各要素画像の位置を補正する立体映像補正装置であって、撮像側位置情報取得手段と、位置制御情報を生成する位置制御情報生成手段と、位置制御情報を出力する出力手段と、を具備した構成とした(請求項4)。
【0022】
このように構成された立体映像補正装置によれば、表示側ピンホール群の各ピンホールの形成位置を制御するための位置制御情報は、撮像側位置情報取得手段によって取得された撮像側位置情報に合致させて生成されるので、表示側ピンホール群の各ピンホールの形成位置は、撮像側レンズ群の各撮像レンズの形成位置と合致したものとなる。したがって、撮像側の各レンズ位置と表示側の各ピンホール位置とがほぼ同一となり、従来の、撮像側と表示側とで同じレンズ群を用いて映像を撮像し、再生をしたときのように、精度の高い立体画像が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
【0024】
(第一の実施の形態)
図1は本発明の第一の実施の形態に係る立体映像補正装置が適用される立体映像システムのシステム構成図であり、図2は立体映像補正装置の構成を示すブロック図、図3は要素画像の補正手順の説明図であり、(a)は撮像側位置情報に基づくレンズ位置を示した図、(b)は撮像側位置情報に基づくレンズ位置と表示側位置情報に基づくレンズ位置とを示した図である。
【0025】
図1に示すように、立体映像システム1は、被写体Pを撮像する撮像部10と、被写体Pの映像を立体的に表示するための表示部20と、前記撮像部10で撮像された映像の各要素画像の形成位置を補正して表示部20に送る立体映像補正装置30を備えている。そして、撮像部10は、被写体Pに向けて配置される撮像側レンズ群11および被写体Pの像である各要素画像RPを撮像する撮像手段12を備えており、また、表示部20は、前記要素画像RPを表示する表示手段21および表示側レンズ群22とを備えている。さらに、撮像部10は、撮像側レンズ群11における各撮像レンズの位置情報となる撮像位置情報(位置情報a)を有しているとともに、表示部20は、表示側レンズ群22における各表示レンズの位置情報となる表示位置情報(位置情報b)を有している。なお、このような立体映像システム1は、放送用テレビカメラや、一般ユーザが使用するビデオカメラ、デジタルカメラを用いることができる。
【0026】
ここで、立体映像システム1の各構成要素について説明する。図1に示すように、撮像に用いられる撮像部10の撮像側レンズ群11の撮像レンズは、例えば、要素レンズ11,11…11から構成されており、図1に示したように被写体Pからこれを見ると、正方格子状の配列となっている。また、レンズ配列として、ラインオフセット状の配列を有するものを用いてもよい。各要素レンズ11は、公知の保持手段により保持されており、例えば、不図示のホルダに各要素レンズ11を収めることなどにより形成される。また、各要素レンズ11の隙間を埋める部材等により、要素レンズ11を一体的に形成することも可能である。なお、本実施の形態において各要素レンズ11は、両凸形状のレンズを用いているが、片凸形状のレンズ、凹形状を有するレンズ、非球面レンズ等を用いることもできる。また、要素レンズ11の数や形状は、任意のものを選択することが可能であるが、本実施の形態では、高品質の立体映像が得られるように、微小の凸レンズからなるものを採用している。
【0027】
なお、本実施の形態においては、図1に示した表示側レンズ群22も同様の構成(要素レンズ22,22…22)を有しているが、表示手段21で用いられる表示画面の大きさに合わせて、その要素レンズ22の大きさや、配列間隔が変更される。さらに、撮像側レンズ群11や、表示側レンズ群22を用いる代わりに、複数のピンホールからなるピンホール群を用いることもできる。
【0028】
撮像部10の撮像手段12は、拡散スクリーンと、テレビジョンカメラとを備えており、拡散スクリーン上に結像された各要素画像を、カメラのレンズを通じて撮像し、カメラの撮像板上に結像された各要素画像を画像信号(例えば、テレビジョン信号)として出力するものである(図19参照)。
【0029】
図1に示した表示部20の表示手段21は、LCDやEL素子、CRT(Cathode Ray Tube)等の発光素子を備えたものを用いることができる。観察者105は、このようにして表示される複数の要素画像RPを、表示側レンズ群22を通して観察することで、所定の被写体Pを立体像として捉えることが可能になる。
【0030】
立体映像補正装置30は、図2に示すように、撮像側位置情報取得手段31と、表示側位置情報取得手段32と、補正情報演算手段33と、要素画像補正手段34とを備えている。
撮像側位置情報取得手段31は、撮像部10(図1参照)より撮像側レンズ群11の位置情報aを取得し、補正情報演算手段33にその位置情報aを出力する。表示側位置情報取得手段32は、前記表示部20(図1参照)の表示側レンズ群22の位置情報bを取得し、補正情報演算手段33にその位置情報bを出力する。
【0031】
ここで、位置情報a,bは、各レンズの中心位置データからなるものであり、例えば、図3(a)に示すように、撮像側レンズ群11を構成する面上の適当な基準点Dを定め、2次元座標(x,y)で与えることができる。これらの位置情報a,bは、工場等における製造検査時にデータとして得ることができる他、その後においてもレンズ配列を光学的手段などにより走査することによっても得ることができる。なお、位置情報a,bは、固定的なものであるので一度測定すれば充分であり、したがって、撮像部10あるいは表示部20に対して、後述するレンズ位置を比較する際の、固定化されたデータとして格納しておくことができる。
【0032】
図2に示すように、補正情報演算手段33は、撮像側位置情報取得手段31により取得した位置情報aと、表示側位置情報取得手段32により取得した位置情報bとを比較し、表示側の位置情報bに基づいて、前記撮像手段12(図1参照)より送られてきた映像の各要素画像RPを、表示側レンズ群22の各表示レンズの位置(位置情報b)に適合させるための補正情報を演算するようになっている。ここで、この補正情報の演算を模式的に説明すると次のようになる。
図3(b)に示すように、位置情報aに基づく撮像側レンズ群11の撮像レンズnの位置は、前記のように(x,y)で求められる。ここで、撮像レンズnに対応している表示側レンズ群22の表示レンズnの位置は、位置情報bにより(x’,y’)で与えられる。これらの撮像レンズnと表示レンズnとの間には、(x’−x,y’−y)で与えられるレンズ位置の誤差δが生じている。
【0033】
このレンズ位置の誤差δにより生じる要素画像の位置ずれを図4を参照してさらに説明すると、次のようになる。
撮像時、撮像レンズnを通じて撮像された要素画像nは、何も補正されない状態では、表示手段21において、表示面H1上の所定の位置に表示されることとなるが、この要素画像n上の一点Gからの光は、表示レンズnを通じて表示されることとなるため、このままでは、表示レンズnを通じる光線の方向(ロ)は、撮像時を基準とした本来あるべき正しい光線の方向(イ)と比べて、異なったものとなってしまう。
そこで、前記レンズ位置の誤差δ分(x’−x,y’−y)だけ、表示面H1上に表示される要素画像nを位置補正すると、要素画像nは、誤差δ分だけ移動されて、表示面H1上に要素画像δnが形成される。この状態において、前記と同様に、要素画像δnの一点Gから表示レンズnを通じる光線の方向(ハ)を見てみると、光線の方向(ハ)は、前記光線の方向(ロ)に比べて光線の方向(イ)に近づいた状態となる。
したがって、要素画像δnは、立体画像としてずれの少ない位置に補正されたことが分かる。
【0034】
図2に示すように、要素画像補正手段34は、撮像部10(図1参照)の撮像手段12より映像を入力し、補正情報演算手段33により算出された補正情報に基づいて、映像の各要素画像の位置を補正するようになっている。
すなわち、映像の各要素画像すべてにおいて、前記補正情報に基づく位置補正が行われ、映像の各要素画像すべてが、表示側レンズ群22の位置情報bに照らし合わされて補正される。
このように補正情報に基づいた処理が施されることにより、図4に示すように、再現される光線の方向(ハ)が本来の正しい光線の方向(イ)に近づいた状態となるように改善される。したがって、高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0035】
次に、図1から図3に基づいて、立体映像システム1における立体映像補正装置30の動作について説明する。まず、図1,図2に示すように、立体映像補正装置30の撮像側位置情報取得手段31と表示側位置情報取得手段32とにより、撮像側レンズ群11の位置情報aと表示側レンズ群22の位置情報bとが取得され、これら位置情報a,bが補正情報演算手段33に送られる。補正情報演算手段33は、位置情報a,bを比較し、位置情報bに基づいて、撮像部10から送られてきた映像の各要素画像の位置を、表示側レンズ群22の各表示レンズの位置に適合させるための補正情報を演算する(図3(b)参照)。このような補正情報の演算は、映像の各要素画像の全てに対して行われる。
【0036】
要素画像補正手段34(図2参照)は、表示部10(図1参照)の撮像手段12により撮像された映像を入力し、前記補正情報演算手段33により算出された各補正情報に基づいて、前記映像の各要素画像の位置を補正する。
これにより、表示部20の表示手段21には、表示側レンズ群22のレンズ位置に適合されて補正された映像が表示されることとなる。
【0037】
以上説明したように、本実施形態の立体映像補正装置30によれば、撮像部10の撮像手段12により撮像された映像の各要素画像が、表示側レンズ群22の各レンズの位置情報bに適合されるように補正されることとなるので、違和感が少なく、高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0038】
なお、図5に示すように、立体映像システム1に、固設のハードディスクや、デジタルビデオディスクあるいは、ビデオテープ、または、データを電気的、磁気的に記憶する着脱可能なメモリ等、任意の記憶手段40を採用することにより、この記憶手段40を介して、撮像部10から表示部20へデータを受け渡すことができる。この場合、図5に示すように、立体映像補正装置30は、表示部20側に設けられて、表示部20側において映像の各要素画像が補正されるように構成する。また、立体映像システム1の撮像部10と表示部20とが遠隔に配置されたシステムとされる場合には、入力端子や出力端子、伝送路などの通信手段を設けて、撮像部10から表示部20へ映像や位置情報aが送られるように構成しても良い。
【0039】
(第二の実施の形態)
次に、図6を参照して、本発明における第二の実施の形態に係る立体映像補正装置について説明する。図6は、立体映像補正装置が適用される立体映像システムを示したシステム構成図である。なお、図1ですでに説明した構成と同じ部材は同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、立体映像システム2を構成している撮像部10と表示部20とのそれぞれに撮像側立体映像補正装置30a,表示側立体映像補正装置30bが配置されて構成されている。さらに、撮像部10は、撮像側レンズ群11の位置特定の基準となる撮像側基準位置情報a’(基準位置情報a’)を記憶手段などに備えており、また、表示部20は、表示側レンズ群22の位置特定の基準となる表示側基準位置情報b’(基準位置情報b’)を記憶手段などに備えている。ここで、基準位置情報a’および基準位置情報b’は、ともに、位置特定の基準となる情報として、設計値に対し誤差のない理想的なレンズ配列としたときの各レンズの位置情報(標準位置情報)を言う。さらに、撮像部10は、送信手段14を備えているとともに、表示部20は、受信手段24を備えており、伝送路DRを介して送信手段14から受信手段24へデータが送られる。
【0040】
撮像側立体映像補正装置30aは、図2に示した立体映像補正装置30の構成要素を部分的に変更したものであり、図7に示すように、基準位置情報a’を取得するための撮像側基準位置情報取得手段35を備えている。
撮像側立体映像補正装置30aにおける補正情報演算手段33は、取得された基準位置情報a’と、撮像側位置情報取得手段31により取得された位置情報aとに基づいて、撮像側レンズ群11(図6参照)により撮像された映像の各要素画像の位置を、基準位置情報a’における各レンズの基準位置に適合させるための補正情報を演算する。
要素画像補正手段34は、撮像部10(図6参照)の撮像手段12より映像を入力し、補正情報演算手段33により算出された補正情報に基づいて、映像の各要素画像の位置を補正するようになっている点は、第一の実施形態のものと同様ではあるが、映像の各要素画像が基準位置(標準位置)に適合されるように補正される点が異なる。
【0041】
撮像側立体映像補正装置30aにより補正された映像は、図6に示すように、撮像部10の送信手段14により、伝送路DRを介して表示部20の受信手段24に送られる。
【0042】
表示側立体映像補正装置30bは、撮像側立体映像補正装置30aと同様に、図2に示した立体映像補正装置30の構成要素を部分的に変更したものであり、図8に示すように、基準位置情報b’を取得するための表示側基準位置情報取得手段36を備えている。
表示側立体映像補正装置30bにおける補正情報演算手段33は、取得された基準位置情報b’と、表示側位置情報取得手段31により取得された位置情報bとに基づいて、受信手段24(図6参照)により受信された撮像部10からの映像の各要素画像の位置を、基準位置情報b’における各レンズの基準位置に適合させるための補正情報を演算するようになっている。
【0043】
すなわち、このような立体映像システム2では、撮像部10と表示部20とのそれぞれにおいて、算出された補正情報に基づき、各要素画像が、基準位置情報a’,b’に適合されるように補正されることとなり、これにより、撮像部10側と表示部20側とでそれぞれ標準化された状態に補正されることとなる。したがって、撮像部10から表示部20へ送られる映像データは、撮像側で補正されて標準化されたものとなる。これにより、表示部20側においては、常に標準化された映像データが入力されるようになり、これに基づいて、その要素画像の位置の補正量は、小さいものとして想定すれば足りるようになる。したがって、再生像の歪みや解像度の低下を低減させることができ、高品質の立体映像を得ることができるようになる。
【0044】
さらに、撮像部10から表示部20へは、標準化された映像データが送られることとなるので、撮像側レンズ群11の位置情報aを表示部20側へ送る必要がなくなる。したがって、データ伝送の簡易化を図ることができる。
【0045】
また、このようにデータ伝送の簡易化を図れるので、例えば、放送サービスのような多くの撮像装置(撮像部10)と多くの受信装置(表示部20)とが用いられるようなシステムにおける使用態様に好適である。
【0046】
なお、撮像側レンズ群11や表示側レンズ群22を用いる代わりに、これらのいずれか一方あるいは両方を複数のピンホールからなるピンホール群としても良い。
【0047】
(第三の実施の形態)
次に、図9を参照して、本発明における第三の実施の形態に係る立体映像補正装置について説明する。図9は、立体映像補正装置が適用される立体映像システムを示したシステム構成図である。
本実施の形態の立体映像システム3では、前記第一,第二の実施の形態における表示側レンズ群22(図1,図6参照)の代わりに、複数のピンホールによりなるピンホール群25が用いられており、このピンホール群25を通じて立体映像が生成されるように構成されている。本実施形態では、ピンホール群25として、図10(a)(b)に示すように、各ピンホール25aの位置が電子的に変更可能なマトリクス構造を有する液晶装置により構成されている。この液晶装置25は、立体映像補正装置50からの出力信号により作動する制御装置26により駆動制御されるようになっている。
【0048】
立体映像補正装置50は、図11に示すように、前記第一,第二の実施の形態で説明したものと同様の撮像側位置情報取得手段31を含み、位置制御情報生成手段51と、出力手段52とを備えている。
位置制御情報生成手段51は、取得された位置情報aを入力し、この位置情報aに合致させて、液晶装置25の各ピンホール25a(図10参照)の形成位置を制御するための位置制御情報cを生成するようになっている。例えば、図には示さないが、撮像側レンズ群11の位置情報aとして、レンズ配列の垂直j番目、水平i番目におけるレンズ位置が、特定の基準点からの距離(x,y)で与えられるとすると、位置制御情報生成手段51は、これに対する液晶装置25の垂直j番目、水平i番目におけるピンホール25aの形成位置を(x,y)に制御するための位置制御情報cを生成するようになっている。このような位置制御情報cは、撮像側レンズ群11の全てのレンズに対応されて生成される。
出力手段52は、この位置制御情報生成手段51により生成された位置制御情報cを制御装置26(図9参照)に出力する。
【0049】
制御装置26は、出力手段52からの位置制御情報cを入力し、位置制御情報cに基づいて液晶装置25の各ピンホール25a(図10参照)の形成位置を駆動制御する。
液晶装置25としては、例えば、通常のTFT(Thin Film Ttransistor)液晶パネルが用いられるており、指定のピンホール25aの位置の1画素のみを白(透過)とし、その他を黒(遮光)とする制御により、所望の位置にピンホール25aが形成されるようになっている。なお、各ピンホール25aの位置精度は、液晶パネルの画素ピッチに依存する。
【0050】
このような立体映像補正装置50を用いた立体映像システム3によれば、表示部20の液晶装置25の各ピンホール25aを制御するための位置制御情報cは、取得された位置情報aに合致させて生成されるので、各ピンホール25aの形成位置は、撮像側レンズ群11の各撮像レンズの形成位置に合致したものとなる。すなわち、本実施形態では、各要素画像の位置が補正されるのではなく、各ピンホール25aの形成位置そのものが位置補正されるようになっている。
したがって、撮像側における各撮像レンズの形成位置と表示側における各ピンホール25aの形成位置とがほぼ同一となり、精度の高い立体画像が得られる。したがって、映像の各要素画像の位置誤差が生じにくくなり、レンズ位置の同一性に優れた高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0051】
なお、撮像側レンズ群11を用いる代わりに、これを複数のピンホールからなるピンホール群で構成しても良い。また、撮像部10から表示部20へ図示しない伝送路や記録手段等を介して映像データや位置情報aが送られるように構成しても良い。
【0052】
(第四の実施の形態)
次に、図12を参照して、本発明における第四の実施の形態に係る立体映像補正装置について説明する。図12は、立体映像補正装置が適用される立体映像システムを示したシステム構成図、図13は、立体映像補正装置(対応点探索)を示すブロック図である。
本実施形態の立体映像システム4では、前記第一の実施の形態で説明した立体映像システム1(図1参照)において、立体映像補正装置(対応点探索)60を付加した構成としたものである。すなわち、図12に示すように、立体映像補正装置30により補正された映像に対して、さらに、立体映像補正装置60による補正を加えるようにして、より精度の高い再生像を再生することができるようにしたものである。
【0053】
図13に示すように、立体映像補正装置60は、前記第一の実施の形態で説明したものと同様の撮像側位置情報取得手段31を含み、対応点探索手段61と、距離情報演算手段62と、位置補正量演算手段63と位置補正手段64とを備えている。
対応点探索手段61は、立体映像補正装置30(図12参照)より補正された映像を入力し、補正対象とする要素画像とその周辺の要素画像とを、取得された位置情報aに基づいて、撮像時における被写体と撮像レンズとの距離を求めるのに必要となる対応点探索を行う。
【0054】
ここで、対応点探索手段61により行われる対応点探索を、図14を用いて模式的に説明する。同図において、符号b0,b1…で示される像は、撮像時のレンズ位置に対応して結像される要素画像である。また、符号δnで示される要素画像は、要素画像b0を誤差δ分(図3(b)参照)だけ位置補正したものである。
図14において、各要素画像に対応している各レンズは、その要素画像の誤差δが、レンズピッチの1/2を超えない程度に十分に調整されているものとする。
まず、要素画像δnに隣接される要素画像b0,b1…のうち、要素画像δnに最も近い要素画像と、2番目に近い要素画像を選択する。同図より明らかであるように、最も近いものは、要素画像b0であり、2番目に近いものは要素画像b5である。
【0055】
次に、これらの要素画像b0,b5において、対応点探索を行い対応点を求める。ここで、対応点探索手法は、通常用いられるブロックマッチング法、すなわち、2つの画像において一方の画像の小ブロック領域を切り出し、他方の画像内の位置を変えながら対応の度合いを計算し対応点を求める手法が採られる。算出された対応点の情報は、距離情報演算手段62(図13参照)に出力される。
【0056】
距離情報演算手段62は、対応点探索手段61により得られた対応点の情報と、補正対象とする要素画像b0に対応するレンズの位置情報aとにより、撮像時における該レンズと被写体との距離情報(被写体距離d)を演算する。
ここで、距離情報演算手段62により行われる距離情報の演算を、図15を用いて模式的に説明する。図15に示すように、前記要素画像b0,b5間で対応点B0,B5が与えられたとすると、これらの対応点B0,B5に対し、撮像時のレンズ位置L0,L5は、位置情報aにより既知であるから、対応点B0,B5からレンズ位置L0,L5を通る2つの光線の交点として、被写体位置Iが特定される。
これにより、撮像時における被写体と撮像レンズとの距離情報(被写体距離d)を求めることができる。算出された被写体距離dの情報は、位置補正量演算手段63(図13参照)に出力される。
【0057】
位置補正量演算手段63は、距離情報演算手段62により算出された被写体距離d(図15参照)に基づいて、要素画像上の部分ごとの位置補正量を演算する。ここで、撮像レンズと表示レンズとの誤差δに基づく要素画像の位置補正量=δ、表示部20の表示手段21における表示面H1から表示レンズまでの実際の距離=g(図16参照)とすると、位置補正量演算手段63により演算される位置補正量δ1は、次式(1)の演算を実行することにより行われる。
δ1=δ・g/d 式(1)
【0058】
この位置補正量δ1を加えることによる要素画像の位置の補正について、図16を参照して模式的に説明すると、次のようになる。
撮像レンズと表示レンズとの誤差δに基づく要素画像の位置の補正により、要素画像n(補正前)は、誤差δ分に基づく位置補正量δだけ移動されて、表示面H1上に要素画像δnとして形成される(図4参照:立体映像補正装置30による補正)。
この状態において、要素画像δnの一点Gから表示レンズnを通じる光線の方向(ハ)を見てみると、光線の方向(ハ)は、前記光線の方向(ロ)に比べて光線の方向(イ)に近づいた状態となる(ここまでは、前記第一の実施の形態による補正)。
この状態からさらに、位置補正量δ1分だけ、表示面H1上に表示される要素画像nの位置を補正すると、表示面H1上に要素画像δn1として形成される。この状態で、要素画像δn1の一点Gから表示レンズnを通じる光線の方向(ニ)を見てみると、光線の方向(ニ)は、撮像レンズnから再生像距離d(被写体距離d)を隔てたポイントDIで、撮像時の正しい光線の方向(イ)に交差する。すなわち、撮像時の被写体の置かれている位置とほぼ同一位置(再生像上の点DI)において、再生像を再生することが可能となる。
したがって、要素画像δn1は、立体画像としてずれのほとんどない再生画像が得られる位置に補正されたことが分かる。
なお、対応点探索の精度を上げるために、2つの要素画像ではなく、3つ以上の要素画像を用いることができる。
【0059】
また、図14において、任意の要素画像の組において対応点を求めることができるが、要素画像δnを生成するための小部分領域が含まれると予想される、b0−b2,b0−b4,b0−b5,b0−b7、または、b2−b7,b4−b5が要素画像の組として適している。なお、複数の組から得られる複数の対応点データを統合して、精度の良い推定値を得るための方法が、例えば、「対応点の確度分布を考慮した多眼画像からの奥行き推定」、情報学研報、Vo l. 2000,No .7,CVIM120−2,pp.9−16(2000)において、開示されている。
これによると、例えば、前記b0−b2,b0−b4,b0−b5,b0−b7の各組で得られた対応点から要素画像δnを求め、これを図には示さないが任意の符号、A1,A2,A3,A4として、相関値を確度として参照し、要素画像δn内の各部分において前記A1,A2,A3,A4のうち最も確度の高い値を採用することにより、要素画像δnの全体を構成するようにすることもできる。
【0060】
本実施の形態の立体映像補正方法によれば、補正対象とする要素画像(例えば、符号b0で示したもの)およびその周辺の要素画像(b1,b2…)による対応点探索で得られた対応点と要素画像(b)に対応するレンズの位置情報aとにより、撮像時における該レンズと被写体との距離(被写体距離d)が算出され、この距離情報と、レンズの位置情報aとに基づいて、要素画像(b0)上の部分ごとの位置補正量が演算され、この位置補正量に基づいて、要素画像(b0)の位置補正が行われるようになっているので、要素画像(b0)のより細かい位置の補正を行なうことができるようになり、より精度の高い高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0061】
なお、撮像側レンズ群11や表示側レンズ群22を用いる代わりに、これらのいずれか一方あるいは両方を複数のピンホールからなるピンホール群としても良い。また、立体映像補正装置30,60は、表示部20側に配置されるようにシステムを構成して、撮像部10から表示部20へ映像データや位置情報aが図示しない伝送路や記録手段を介して送られるように構成しても良い。また、図13において、対応点を求めるために入力される映像は、必ずしも補正された映像でなくても良く、補正前の映像を用いても良い。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る立体映像補正装置および方法では、以下に示す優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、撮像側と表示側とのレンズの位置誤差によって生じる再現画像の相違を、表示側レンズ群の各レンズ位置に各要素画像の位置を適合させることで少なくすることができ、歪みや解像度の低下を来し難い高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0063】
請求項2に記載の発明によれば、撮像側と表示側とのそれぞれにおいて、レンズの位置誤差によって生じる再現画像の相違を解消すべく、標準化された位置情報に適合されるように各要素画像の位置が補正されるので、撮像側の位置情報を表示側に送る必要がなく、歪みや解像度の低下を来し難い高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0064】
請求項3に記載の発明によれば、映像の要素画像上の小部分ごとの位置補正量を求めることにより、要素画像のより細かい位置の補正を行うことができ、より高品質の再生像を再生することができるようになる。
【0065】
請求項4に記載の発明によれば、撮像側レンズ群のレンズ位置に合致するように、表示側ピンホール群の各ピンホールの形成位置そのものを補正することができるので、撮像側と表示側とでレンズ位置の誤差が生じ難くなり、同一性に優れた、より高品質の再生像を再生することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る立体映像補正装置が適用される立体映像システムのシステム構成図である。
【図2】立体映像補正装置の構成を示すブロック図である。
【図3】要素画像の補正手順の説明図であり、(a)は撮像側位置情報に基づくレンズ位置を示した図、(b)は撮像側位置情報に基づくレンズ位置と表示側位置情報に基づくレンズ位置とを示した図である。
【図4】補正情報に基づいた処理を説明するための模式図である。
【図5】その他のシステム構成図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態に係る立体映像補正装置が適用される立体映像システムのシステム構成図である。
【図7】撮像側立体映像補正装置の構成を示すブロック図である。
【図8】表示側立体映像補正装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第三の実施の形態に係る立体映像補正装置が適用される立体映像システムのシステム構成図である。
【図10】表示側ピンホール群としての液晶装置を示す図であり、(a)は、要部の斜視図、(b)は、図10(a)の部分拡大正面図である。
【図11】立体映像補正装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第四の実施形態に係る立体映像補正装置が適用される立体映像システムのシステム構成図である。
【図13】立体映像補正装置の構成を示すブロック図である。
【図14】対応点探索を模式的に表した図。
【図15】補正情報に基づいた処理を説明するための模式図である。
【図16】補正情報に基づいた処理を説明するための模式図である。
【図17】従来のIP方式を説明する図である。
【図18】従来のIP方式による立体写真の再生法を説明する図である。
【図19】従来のIP方式において拡散スクリーンを使用した例を説明する図である。
【図20】レンズ位置の誤差による不具合を説明するための図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 立体映像システム
10 撮像部
11 撮像側レンズ群
12 撮像手段
14 送信手段
20 表示部
21 表示手段
22 表示側レンズ群
24 受信手段
25 液晶装置(ピンホール群)
25a ピンホール
30 立体映像補正装置
30a 撮像側立体映像補正装置
30b 表示側立体映像補正装置
31 撮像側位置情報取得手段
32 表示側位置情報取得手段
33 補正情報演算手段
34 要素画像補正手段
35 撮像側基準位置情報取得手段
36 表示側基準位置情報取得手段
40 記憶手段
50 立体映像補正装置
51 位置制御情報生成手段
52 出力手段
60 立体映像補正装置(対応点探索)
61 対応点探索手段
62 距離情報演算手段
63 位置補正量演算手段
64 位置補正手段
a,b 位置情報
a’,b’ 基準位置情報
c 位置制御情報
δ 誤差

Claims (4)

  1. 複数の撮像レンズによりなる撮像側レンズ群を用いて被写体の映像を撮像し、複数の表示レンズによりなる表示側レンズ群を通じて立体映像が生成されるようにした立体映像システムにおいて、前記各撮像レンズの撮像側位置情報と、前記各表示レンズの表示側位置情報とに基づいて、前記各要素画像の位置を補正する立体映像補正装置であって、
    前記撮像側位置情報を取得する撮像側位置情報取得手段と、
    前記表示側位置情報を取得する表示側位置情報取得手段と、
    前記撮像側位置情報取得手段により取得した前記撮像側位置情報と、前記表示側位置情報取得手段により取得した前記表示側位置情報とを比較し、前記表示側位置情報に基づいて、前記表示側レンズ群の各表示レンズの位置に、前記映像の各要素画像を適合させるための補正情報を演算する補正情報演算手段と、
    前記補正情報演算手段により算出された補正情報に基づいて、前記映像の各要素画像の位置を補正する要素画像補正手段と、を具備したことを特徴とする立体映像補正装置。
  2. 立体映像を構成する各要素画像の位置を、撮像側レンズ群および表示側レンズ群における各レンズの位置情報を用いてそれぞれ補正する立体映像補正方法であって、
    前記撮像側レンズ群の撮像側位置情報と、前記撮像側レンズ群の位置特定の基準となる撮像側基準位置情報とに基づいて、前記撮像側基準位置情報における各レンズの基準位置に、前記撮像側レンズ群により撮像された映像の各要素画像を適合させるための撮像側補正情報を演算し、この撮像側補正情報に基づいて前記撮像側レンズ群により撮像された前記各要素画像の位置補正を行うとともに、
    前記表示側レンズ群の表示側位置情報と、前記表示側レンズ群の位置特定の基準となる表示側基準位置情報とに基づいて、前記表示側基準位置情報における各レンズの基準位置に、前記撮像側補正情報により補正された映像の各要素画像を適合させるための表示側補正情報を演算し、この表示側補正情報に基づいて、前記撮像側補正情報により補正された映像の各要素画像の位置補正を行なうことを特徴とする立体映像補正方法。
  3. 複数のレンズによりなるレンズ群を用いて撮像された被写体の各要素画像の位置を補正するための立体映像補正方法であって、
    補正対象とする要素画像とその周辺の要素画像との対応点探索を行い、この対応点探索により得られた対応点と前記補正対象とする要素画像に対応する撮像レンズの位置情報とにより、撮像時における該レンズと被写体との距離情報を演算し、この演算により算出された距離情報と、前記レンズ位置情報とに基づいて、前記要素画像上の部分ごとの位置補正量を演算するとともに、この位置補正量に基づいて前記要素画像の位置補正を行うことを特徴とする立体映像補正方法。
  4. 複数の撮像レンズによりなる撮像側レンズ群を用いて被写体の映像を撮像し、複数のピンホールによりなる表示側ピンホール群を通じて立体映像が生成されるようにした立体映像システムにおいて、前記各撮像レンズの撮像側位置情報に基づいて、表示側で表示される前記各要素画像の位置を補正する立体映像補正装置であって、
    前記撮像側位置情報を取得する撮像側位置情報取得手段と、
    この撮像側位置情報取得手段により取得された前記撮像側位置情報に合致させて、前記表示側ピンホール群の各ピンホールの形成位置を制御するための位置制御情報を生成する位置制御情報生成手段と、
    この位置制御情報生成手段により生成された位置制御情報を出力する出力手段と、を具備したことを特徴とする立体映像補正装置。
JP2003127207A 2003-05-02 2003-05-02 立体映像補正装置およびその方法 Expired - Fee Related JP4272464B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003127207A JP4272464B2 (ja) 2003-05-02 2003-05-02 立体映像補正装置およびその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003127207A JP4272464B2 (ja) 2003-05-02 2003-05-02 立体映像補正装置およびその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004336239A true JP2004336239A (ja) 2004-11-25
JP4272464B2 JP4272464B2 (ja) 2009-06-03

Family

ID=33503839

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003127207A Expired - Fee Related JP4272464B2 (ja) 2003-05-02 2003-05-02 立体映像補正装置およびその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4272464B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006162945A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Hitachi Displays Ltd 立体視表示装置
JP2007150536A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Hitachi Displays Ltd 立体映像撮影表示装置
JP2009514030A (ja) * 2005-10-27 2009-04-02 リアルデー 裸眼立体レンズアレイとディスプレイ画面の膨張差の温度補償
JP2009521137A (ja) * 2005-11-14 2009-05-28 リアルデー 一体的交互嵌合を有するモニタ
JP2009276410A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 National Institute Of Information & Communication Technology 立体ディスプレイ製造システム、立体ディスプレイシステムおよび立体ディスプレイシステムの製造方法
JP2010026332A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 National Institute Of Information & Communication Technology 撮影カメラ、画像表示装置及び画像表示システム
JP2011160344A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体画像補正装置および立体画像補正方法
JP2011234142A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体像生成装置およびそのプログラム
JP2012060625A (ja) * 2010-08-11 2012-03-22 Sony Corp 画像処理装置、立体画像表示装置および立体画像表示システム、ならびに立体画像表示装置の視差ずれ検出方法および立体画像表示装置の製造方法
JP2012220614A (ja) * 2011-04-06 2012-11-12 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体画像補正装置およびそのプログラム、ならびに、立体画像表示装置
JP2014107752A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 撮影装置および表示装置
JP2016526321A (ja) * 2013-05-15 2016-09-01 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド タイルドディスプレイで3d映像を補正する方法及び装置
JP2020161994A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 日本放送協会 位置ずれ補正量算出装置及びそのプログラム

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006162945A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Hitachi Displays Ltd 立体視表示装置
JP2009514030A (ja) * 2005-10-27 2009-04-02 リアルデー 裸眼立体レンズアレイとディスプレイ画面の膨張差の温度補償
JP2009521137A (ja) * 2005-11-14 2009-05-28 リアルデー 一体的交互嵌合を有するモニタ
JP4523538B2 (ja) * 2005-11-25 2010-08-11 株式会社 日立ディスプレイズ 立体映像撮影表示装置
JP2007150536A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Hitachi Displays Ltd 立体映像撮影表示装置
JP2009276410A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 National Institute Of Information & Communication Technology 立体ディスプレイ製造システム、立体ディスプレイシステムおよび立体ディスプレイシステムの製造方法
JP2010026332A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 National Institute Of Information & Communication Technology 撮影カメラ、画像表示装置及び画像表示システム
JP2011160344A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体画像補正装置および立体画像補正方法
JP2011234142A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体像生成装置およびそのプログラム
JP2012060625A (ja) * 2010-08-11 2012-03-22 Sony Corp 画像処理装置、立体画像表示装置および立体画像表示システム、ならびに立体画像表示装置の視差ずれ検出方法および立体画像表示装置の製造方法
JP2012220614A (ja) * 2011-04-06 2012-11-12 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体画像補正装置およびそのプログラム、ならびに、立体画像表示装置
JP2014107752A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 撮影装置および表示装置
JP2016526321A (ja) * 2013-05-15 2016-09-01 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド タイルドディスプレイで3d映像を補正する方法及び装置
JP2020161994A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 日本放送協会 位置ずれ補正量算出装置及びそのプログラム
JP7312585B2 (ja) 2019-03-27 2023-07-21 日本放送協会 位置ずれ補正量算出装置及びそのプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4272464B2 (ja) 2009-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Okano et al. Real-time integral imaging based on extremely high resolution video system
CN102883093B (zh) 摄像装置以及摄像元件
CN1934874B (zh) 用于个人电子装置的三维获取和显像系统
US8078048B2 (en) Imaging device and video recording/reproducing system
KR101131998B1 (ko) 3차원 이미지 센서 및 그를 구비하는 입체영상 카메라
JP2010078768A (ja) 立体映像撮影装置および立体映像撮影システム
JP4272464B2 (ja) 立体映像補正装置およびその方法
TW201229563A (en) Mounting accuracy inspection method and inspection apparatus using the inspection method
US20050083516A1 (en) Method and system for calibration of optics for an imaging device
JP6289017B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
CN103327223A (zh) 摄像装置
KR100950628B1 (ko) 허상과 실상 결합형 집적 영상 시스템
KR20010093245A (ko) 3차원 화상촬영장치 및 방법, 3차원 화상표시장치 및방법, 및 3차원 화상표시 위치변환장치 및 방법
JP4980748B2 (ja) 立体像および平面像表示装置
JP5567901B2 (ja) ステレオ撮影対応型の交換レンズ、撮像システム
JP4693727B2 (ja) 三次元光線入力装置
CN1361993A (zh) 立体系统
JP2000308091A (ja) 立体画像撮像装置
JPH1198532A (ja) 立体撮像装置および立体表示装置
JP2004333691A (ja) レンズ位置検出方法およびその装置
US11238830B2 (en) Display device and display method thereof
JP5551517B2 (ja) 撮像装置
JP2013061560A (ja) 測距装置および撮像装置
RU2305320C2 (ru) Способ формирования матричного изображения объекта
JP2003005315A (ja) 立体画像撮影装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090203

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4272464

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140306

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees