JP2004335763A - 窒化ガリウム系半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上部電極を三層構造とする。第一の上部電極(10)をリッジ(70)の上面以上の幅、第二の上部電極(20)を第一の上部電極(10)以上の幅、第3の上部電極(30)を第二の上部電極(20)よりも広い幅とするとともに、第一および第二の上部電極(10,20)のみが共振器端面に達するようにする。第三の上部電極(30)をワイヤ接続に十分な厚さとしながら、第一、第二の上部電極(10,20)を薄くすることが可能になり、これにより共振器端面直上における上部電極のめくれ上がりやバリの発生が抑えられて、電流注入が完全になり、バリによる光路の遮断や異導電型層のショートが防止される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ素子、特に、リッジストライプ構造を有する窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化ガリウム系化合物半導体を用いた半導体レーザにおいては、光及び電流の閉じ込めを行うために、例えば特開平11−340573や特開2002−43692に示されているように、リッジストライプ型の導波路構造を設けることが多い。
【0003】
従来のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子の模式図を、図7に示す。基板上に形成した窒化ガリウム系化合物半導体積層構造600はリッジストライプ76を有し、その窒化ガリウム系化合物半導体積層構造600はリッジストライプ76の上面を除き、SiO2、SiN等の誘電体膜56で被覆されている。さらに、リッジストライプ70全面を覆う形に上部電極層25が形成されている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−340573
【特許文献2】特開2002−43692
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の構造では、以下に示す問題点があった。図7に基づいて説明する。即ち、劈開により共振器端面を作成する際に、上部電極を構成する金属層が、劈開面を起点としてめくれ上がり、よって電流が注入されない領域ができたり、また、めくれあがった電極金属が出射するレーザ光の光路を遮ったりするなどの不具合が発生する可能性がある。また、これらの問題が発生するに至らずとも、上部電極を構成する金属層が劈開面近傍でバリになると、例えば半導体レーザ素子をサブマウント等にマウントする際の熱でバリがたれ下がり、出射するレーザ光の光路を遮ったり、異なる導電型を有する窒化ガリウム系化合物半導体層の間をショートさせてしまう事もある。
【0006】
このような危険性は、電極金属層の幅、厚み、そもそも共振器端面直上に電極金属層を配置するか否か、という3つのパラメータによって変化する。また、これら3つのパラメータを変化させると、上記危険性のみではなく、電流注入の均一性やワイヤボンド性といった点も影響を受ける危険性がある。
【0007】
そこで以下に、電極金属層の上記3つのパラメータと、それぞれの危険性との相関を明らかにしていく。まず、電極金属層の幅について述べる。先述の劈開面を起点としてめくれ上がる危険性については、当然ながら幅が狭い方が小さくなる。しかしながら、上部電極25は、その上に金線等のワイヤーをボンディングして外部回路との電気的接続を得るために、少なくとも120ミクロンの幅が必要である。電流注入の均一性を確保する観点からは、上部電極の幅は、たかだか10ミクロン以下の幅であるリッジ上面をくまなく覆う事ができれば良いので、120ミクロンの幅があれば十分である。
【0008】
次に、電極金属層の厚みについて述べる。先述の劈開面を起点としてめくれ上がる危険性については、当然ながら厚い方が大きくなる。例えば1000Åを超えると、その危険性は工程歩留まりとして無視できないほど顕著となる。しかしながら、金線等のワイヤーをボンディングして外部回路との電気的接続を得るためには、例えば2000Å以上の厚みが必要で、それよりも薄い場合は接合強度が十分確保できずに後工程でワイヤーが剥がれたり、ボンディング時のダメージで電極直下の半導体層にダメージが入ったりする危険性が高くなる。また、電流注入の均一性を確保する観点からは、厚みは特段の影響はない。
【0009】
次に、電極金属層を共振器端面直上に配置するか否かについて述べる。先述の劈開面を起点としてめくれ上がる危険性については、当然ながら共振器端面直上に電極金属層を配置しないようにすれば回避できる。ワイヤーをボンディングして外部回路との電気的接続を得る点についても、幅と同様、共振器方向にも120ミクロン以上あれば問題なく、従って、共振器長が120ミクロンを超えていれば、共振器端面直上に電極金属層を配置しないようにして、めくれ上がる危険性を排除できる。
【0010】
ところが、電流注入の均一性については、共振器端面直上に電極金属層が形成されていない領域を設けた場合、その領域においては、半導体積層構造に電流が注入されないため、共振器内で吸収領域として作用し、閾値電流の上昇を招く。このような吸収領域を生じさせないためには、共振器端面直上を含めて、リッジの全領域を電極金属層が覆っている必要がある。
【0011】
以上述べてきた電極金属層の上記3つのパラメータと、それぞれの危険性との相関から明らかな通り、それぞれの危険性を最小にできる3つのパラメータの組合わせは存在しない。
【0012】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、劈開により共振器端面を作成する際に、上部電極を構成する金属層が劈開面を起点としてめくれ上がり、これによって電流が注入されない領域ができたり、また、めくれあがった電極金属が出射するレーザ光の光路を遮ったりするなどの不具合が発生する危険性、電流注入の均一性やワイヤボンド性の悪化といった危険性を、同時に、実用上問題のないレベルまで減じることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部に共振器端面に達するリッジを有するリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザは、リッジの上面と同じ幅またはリッジの上面よりも広い幅を有し、リッジの上面全体を覆う第一の上部電極層と、第一の上部電極層と同じ幅または第一の上部電極層よりも広い幅を有し、第一の上部電極層の全体を覆う第二の上部電極層と、第二の上部電極層よりも広い幅を有し、共振器端面の直上の部位を除く第二の上部電極層の全体を覆う第三の上部電極層を備える構成とする。
【0014】
この窒化ガリウム系半導体レーザは三層構造の上部電極層を有しており、第一および第二の上部電極層のみが共振器端面上に位置する。この構成では、共振器端面に達しない第三の上部電極層をワイヤー接続に十分な幅と厚さとしながら、第一および第二の上部電極層の厚みや幅をめくれ上がりやバリの生じ難い薄さとすることができて、電流注入が不完全になることや、光路が遮られたり異なる導電型層がショートしたりすることが抑えられる。しかも、第一の上部電極層の幅はリッジの上面と同じまたは第一の上部電極層よりも広く、第二の上部電極層の幅は第三の上部電極層の幅よりも狭いため、異なる導電型層間のショートの可能性が一層少なくなる。
【0015】
ここで、第一の上部電極層と第二の上部電極層の層厚の合計は1000オングストローム以下とするとよい。さらに好ましくは、第一の上部電極層の幅がリッジの上面の幅と等しく、かつ、第二の上部電極層の幅がリッジの上面の幅よりも0.4ミクロン以上広く、かつ、50ミクロン以下とするとよい。このようにすると、以下の二つのメリットが生まれる。即ち、リッジ端部におけるめくれ上がりやバリの発生が良好に抑えられて、不良率が大きく低下することと、第一の上部電極層の幅がリッジの上面の幅と等しくなるような製造方法を採用することで、本発明による第一の実施形態で詳述する通り、半導体レーザ素子の動作電圧が安定化するというメリットが生まれる点の2つである。
【0016】
リッジの側方に誘電体膜を備え、誘電体膜が共振器端面の直上の部位に開口を有し、誘電体膜の開口が第二の上部電極層と第三の上部電極層のいずれにも覆われていない構成とすることもできる。この構成では、共振器端面を形成する際に、平滑度の高い共振器端面が得られ、しかも上部電極層や誘電体膜を損傷し難い劈開方法を採用することができて、レーザ発振特性が向上し、不良率も一層低下する。
【0017】
前記目的を達成するために、本発明ではまた、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部に共振器端面に達するリッジを有するリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザの製造方法は、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に第一の上部電極層を設ける工程と、第一の上部電極層の上面にストライプ状のフォトレジスト層を設ける工程と、フォトレジスト層をマスクとするドライエッチングにより第一の上部電極層の一部を除去する工程と、フォトレジスト層をマスクとするドライエッチングにより窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の一部を除去して、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部にリッジを形成する工程と、フォトレジスト層の上面と窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に誘電体膜を設ける工程と、フォトレジスト層と誘電体膜のうちのフォトレジスト層上の部位とをリフトオフ法により除去する工程と、第一の上部電極層の上面全体と窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に第二の上部電極層を設ける工程と、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造のうちのリッジに交差する帯状の所定領域の上に位置する部位を除いて、第二の上部電極層の上面に第三の上部電極層を設ける工程と、前記所定領域において、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造を第一の上部電極層と第二の上部電極層と共に劈開して、共振器端面を形成する工程を含むものとする。
【0018】
この方法では、第一および第二の上部電極層が共振器端面上に位置し、第三の上部電極層は共振器端面に達しない上述の窒化ガリウム系半導体レーザが得られ、不良率を大きく低減することができる。また、この製造方法を採用することで、本発明による第一の実施形態で詳述する通り、半導体レーザ素子の動作電圧が安定化するというメリットが生まれる。
【0019】
前記目的を達成するために、本発明ではまた、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部に共振器端面に達するリッジを有するリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザの製造方法は、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面にストライプ状のフォトレジスト層を設ける工程と、フォトレジスト層をマスクとするドライエッチングにより窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の一部を除去して、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部にリッジを形成する工程と、フォトレジスト層の上面と窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に誘電体膜を設ける工程と、フォトレジスト層と誘電体膜のうちのフォトレジスト層上の部位とをリフトオフ法により除去する工程と、リッジの上面に、幅がリッジのそれよりも広いところのストライプ状の開口部を、リッジの上面が完全に露出するように配したフォトレジスト層を設ける工程と、金属層の形成とリフトオフ法により、前記開口部に、第一の上部電極層を形成する工程と、第一の上部電極層の上に、幅が第一の上部電極層のそれよりも広いところのストライプ状の開口部を、第一の上部電極層が完全に露出するに配したフォトレジスト層を設ける工程と、金属層の形成とリフトオフ法により、前記開口部に、第二の上部電極層を形成する工程と、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造のうちのリッジに交差する帯状の所定領域の上に位置する部位を除いて、第二の上部電極層の上面に第三の上部電極層を設ける工程と、前記所定領域において、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造を第一の上部電極層と第二の上部電極層と共に劈開して、共振器端面を形成する工程を含むものとする。
【0020】
この方法においても、第一および第二の上部電極層が共振器端面上に位置し、第三の上部電極層は共振器端面に達しない上述の窒化ガリウム系半導体レーザが得られ、不良率を大きく低減することができる。
【0021】
ここで、第一の上部電極層を設ける工程の後かつ第二の上部電極層を設ける工程の前に、450℃以上かつ700℃以下の雰囲気で窒化ガリウム系半導体積層構造を熱処理する工程を含むようにするとよい。半導体積層構造を熱処理することで動作電圧が低下かつ安定化し、その熱処理を第二の上部電極層を設ける前に行うことで動作電圧の低下が一層大きくなる。
【0022】
誘電体膜を設ける工程において、前記所定領域のうちのリッジから外れた部位に誘電体膜の開口を設け、第二の上部電極層を設ける工程において、誘電体膜の開口を避けて第二の上部電極層を設けるようにするとよい。このようにすると、半導体積層構造の上面の一部が上部電極層や誘電体膜に覆われず露出することになり、この部位に傷を入れて劈開を行うことができる。この劈開によって共振器端面を形成すると、共振器端面の平滑度が高まり、レーザ発振特性が向上する。また、上部電極層や誘電体膜の損傷が抑えられ、不良率も低下する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第一の実施形態>
図1は、本発明の第一の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を模式的に示す斜視図である。
【0024】
サファイア等の基板上にn型窒化ガリウム系化合物半導体層、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層して得られた窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面にリッジストライプ70が形成されており、このリッジストライプ70の上面には、リッジストライプ70と同一の幅を有し、厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層10が形成されている。また、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面は、リッジストライプ70の上面を除いて、厚さ3500ÅのSiO2よりなる誘電体膜50により被覆されている。
【0025】
第一の上部電極層10の上面と、誘電体膜50の上面の一部は、リッジストライプ70全面を覆う形で形成されている厚さ100ÅのAuよりなる第二の上部電極層20で被覆されている。更に、誘電体膜50と第二の上部電極層20の共振器端面の直上を除く部位には、厚さ2500ÅのAuよりなる第三の上部電極層30が形成されている。第一、第二、第三の上部電極層10、20、30の幅は、それぞれ1.8ミクロン、8ミクロン、250ミクロンである。
【0026】
半導体レーザ素子のリッジストライプと垂直な方向の長さ、即ち共振器端面の幅は450ミクロン、リッジストライプと平行な方向の長さは500ミクロンである。また、第一、第二、第三の上部電極層10、20、30はそれぞれ、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100とのオーミック接触を得る、第一の上部電極層を保護する、外部回路との電気的接続を得るための金線等のボンディング領域を得る、という目的で形成されている。第二の上部電極層20の形成目的である第一の上部電極層10の保護については、後述する。
【0027】
本実施形態の構造においては、共振器端面の全幅450ミクロンの内、上部電極層で覆われているのは、第二の上部電極層20の幅である8ミクロンのみであり、その厚みは、幅1.8ミクロンのリッジストライプ70の上面では、第一の上部電極層10と第二の上部電極20の総厚である250Å、リッジストライプ70上面を除く幅6.2ミクロンに相当する領域では、第二の上部電極層20の層厚であるわずか100Åのみである。
【0028】
このため、図7に示した、幅120ミクロン以上の領域で、厚さ2000Å以上の上部電極層25により共振器短面が覆われている、従来の構造の窒化ガリウム系半導体レーザよりも、上部電極を構成する金属層が劈開面を起点としてめくれ上がり、これによって電流が注入されない領域ができたり、また、めくれあがった電極金属が出射するレーザ光の光路を遮ったりするなどによる不良の発生率が、約85パーセント減少した。
【0029】
次に、本発明の第一の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法を説明する。図4は、本実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法を示す模式的断面図である。
【0030】
サファイア等の基板上にn型窒化ガリウム系化合物半導体層、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層して得られた窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面に、図4(a)のごとく、電子ビーム蒸着法により厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層10を形成する。次に、同図(b)のごとく、線幅1.8ミクロンのストライプ用フォトレジストマスク40をフォトリソグラフィー法により形成し、さらに、同図(c)のごとく、形成したストライプ用フォトレジストマスク40をマスクとして、反応性イオンエッチング法により、第一の上部電極層10を、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面が露出するまでエッチングする。
【0031】
この場合のプロセスガスとしては、Ar、または、ArにCl2、SiCl4、BCl3などの塩素系ガスを、体積比率で0%から50%添加したものを用いる。これら塩素系ガスの添加は、Arにより表面からスパッタリングされたPdのエッチング表面への再付着を抑制する効果がある。ただし、50%以上添加すると、窒化ガリウム系化合物半導体に対する選択性が大幅に低下し、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面が露出した時点でエッチングを実質的に停止させることができず、同図(c)に示したような断面形状を得ることが困難となる。
【0032】
第一の上部電極層10のエッチングに引き続き、やはり反応性イオンエッチング法により、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100を上部クラッド層の途中までエッチングし、同図(d)のごとくリッジストライプを形成する。この場合は、Cl2、SiCl4、BCl3などの塩素系ガスを体積比率で50%以上包含するプロセスガスを使用する事により、ストライプ用フォトレジストマスク40をマスクとして、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100をエッチングする事ができる。
【0033】
次に、同図(e)のごとく、電子ビーム蒸着法により、全面に、厚さ2000ÅのSiO2よりなる誘電体膜50を形成する。次に、ストライプ用フォトレジストマスク40と、その上部にある誘電体膜50の一部を、アセトン等の有機溶剤中でリフトオフ法により除去し、同図(f)のごとき構造を得る。
【0034】
しかる後に、同図(g)のごとく、第一の上部電極層10の上部に、幅8ミクロンの第二の上部電極層20として、Auを100Åの厚みに形成する。幅8ミクロンの領域のみに選択的に第二の上部電極層20を形成するためには、幅8ミクロンの開口部を有するフォトレジスト膜を形成した上から、上部電極金属を電子ビーム蒸着法により形成した後、当該フォトレジストと、その上に蒸着された上部電極金属を、有機溶剤中でリフトオフする方法で、簡単に行うことができる。第二の上部電極層20の形成後、第二の上部電極層20と同様の方法により、共振器端面直上を避ける形で、厚さ2500ÅのAuよりなる第三の上部電極30を形成する事で、図1に示した窒化ガリウム系化合物半導体レーザを得ることができる。
【0035】
ここで、図4(a)のごとく、電子ビーム蒸着法により厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層10を形成する前に、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面を、フッ化水素酸中に漬浸してやると、表面の酸化膜等が効果的に除去でき、半導体表面と電極金属層との間のコンタクト抵抗を低減し、以って半導体レーザの動作電圧を安定化させる事ができる。この効果は、半導体表面を誘電体等で被覆する履歴を経た後ではなく、本実施形態のごとく、最初の工程として、このフッ化水素酸中への漬浸をしてやると、特に顕著である。
【0036】
またここで、仮に第二の上部電極層20を設けず、第一の上部電極層10の上に直接第三の上部電極層30を形成した場合、即ち、共振器端面近傍で第一の上部電極層10が露出している場合を想定してみる。この場合、露出している部分の第一の上部電極層10が、厚み150ミクロンと薄いため、通電時にマイグレーションを生じて、最悪の場合、断線に至る。このため、導電性に優れた金属(本実施形態ではAu)により被覆してやり、このような問題が生じないようにする事が必要である。第二の上部電極層20の形成目的はここにある。
【0037】
本実施形態においては、図1に示すように、第一の上部電極層10はリッジストライプ70と同じ幅を有し、第二の上部電極層20は第一の上部電極層10よりも広い。しかし、リッジストライプ70、第一の上部電極層10、および第二の上部電極層20、の3者の幅の関係は、本実施形態におけるそれに限定されるものではなく、以下に示す3つのケースの場合でもかまわない。即ち、3者の幅が全て等しい場合、第一の上部電極層10の幅がリッジストライプ70より広く、かつ第二の上部電極層20よりも狭い場合、第一の上部電極層10の幅がリッジストライプ70より広く、かつ第二の上部電極層20と等しい場合、の3つのケースである。以下に、それぞれの場合について詳述する。
【0038】
まず、3者の幅が全て等しい場合であるが、この構造は、図4に示した製造方法を、電子ビーム蒸着法により厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層10を形成した後、連続してAuを、第二の上部電極層20として100Åの厚みに形成する形に変更する事で実現可能である。この場合は、図4に示した製造方法に比べて少ない工程数で製造する事が可能となる反面、以下のデメリットを甘受する必要がある。即ち、第一および第二の上部電極層を窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面に形成した後に、反応性イオンエッチング法により、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面が露出するまでエッチングするため、図4に示す製造方法に比して、エッチング時間が長くなりフォトレジストマスクの後工程での除去性が悪化する危険性が高くなる点である。
【0039】
次に、第一の上部電極層の幅がリッジストライプより広く、かつ第二の上部電極層よりも狭い場合について説明する。図6は、そのような窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法を示す模式的断面図である。
【0040】
サファイア等の基板上にn型窒化ガリウム系化合物半導体層、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層して得られた窒化ガリウム系化合物半導体積層構造700の表面に、図6(a)のごとく、線幅1.8ミクロンのストライプ用フォトレジストマスク47をフォトリソグラフィー法により形成し、さらに、形成したストライプ用フォトレジストマスク47をマスクとして、反応性イオンエッチング法により、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100を上部クラッド層の途中までエッチングし、同図(b)のごとくリッジストライプを形成する。この場合は、Cl2、SiCl4、BCl3などの塩素系ガスを体積比率で50%以上包含するプロセスガスを使用する事により、ストライプ用フォトレジストマスク47をマスクとして、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造700をエッチングする事ができる。
【0041】
次に、同図(c)のごとく、電子ビーム蒸着法により、全面に、厚さ2000ÅのTiO2よりなる誘電体膜57を形成する。次に、ストライプ用フォトレジストマスク47と、その上部にある誘電体膜57の一部を、アセトン等の有機溶剤中でリフトオフ法により除去し、同図(d)のごとき構造を得る。
【0042】
しかる後に、同図(e)のごとく、リッジストライプを覆うように、幅2.8ミクロンの第一の上部電極層17として、厚さ150ÅのPdを形成する。幅2.8ミクロンの領域のみに選択的に第一の上部電極層17を形成するためには、幅2.8ミクロンの開口部を有するフォトレジスト膜を形成した上から、上部電極金属を電子ビーム蒸着法により形成した後、当該フォトレジストと、その上に蒸着された上部電極金属を、有機溶剤中でリフトオフする方法で、簡単に行うことができる。
【0043】
次に同様の方法で、第一の上部電極層17を覆うように、幅8ミクロンの第二の上部電極層27として、Auを100Åの厚みに形成する。第二の上部電極層27の形成後、第二の上部電極層27と同様の方法により、共振器端面直上を避ける形で、厚さ2500ÅのAuよりなる第三の上部電極を形成する事で、第一の上部電極層の幅がリッジストライプより広く、かつ第二の上部電極層よりも狭い場合の、窒化ガリウム系化合物半導体レーザを得ることができる。
【0044】
この構造においても、従来の構造の窒化ガリウム系半導体レーザよりも、上部電極を構成する金属層が劈開面を起点としてめくれ上がり、これによって電流が注入されない領域ができたり、また、めくれあがった電極金属が出射するレーザ光の光路を遮ったりするなどによる不良の発生率を大幅に低減する事が可能である。しかも、図4で示した製造方法に比べると、第一の上部電極層をドライエッチング法で除去する工程がないので、ドライエッチング装置内が、第一の上部電極層を構成する金属で汚染される事がない。図4の製造方法においては、この、金属によるドライエッチング装置内の金属による汚染を除去するために、頻繁な装置メンテナンスが必要となるが、この構造をとる場合は、その手間を省くことが出来る。
【0045】
最後に、第一の上部電極層の幅がリッジストライプより広く、かつ第二の上部電極層と等しい場合について説明する。この構造は、図6に示した製造方法を、電子ビーム蒸着法により厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層を形成した後、連続してAuを、第二の上部電極層として100Åの厚みに形成する形に変更する事で実現可能である。
【0046】
この場合は、図6に示した製造方法に比べて少ない工程数で製造する事が可能となる反面、以下のデメリットを甘受する必要がある。即ち、後段で詳述する、第一の上部電極層の形成後、第二の上部電極の形成前に、450℃乃至700℃の雰囲気で窒化ガリウム系半導体レーザを熱処理する工程を実施しようとしても、本製造方法においては、第一の上部電極形成に際して表面に形成したレジストが、上記熱処理工程で焼きついてしまうという問題があるため、実現困難である点である。
【0047】
本発明の第一の実施形態においては、図1に示すように、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100の表面を、リッジストライプ70の上面を除いて、厚さ3500ÅのSiO2よりなる誘電体膜50により被覆した。しかし、この誘電体膜50に、共振器端面の直上であって、かつ、上部電極層10、20、30に覆われていない部分の領域の少なくとも一部において、開口部を設けた場合、劈開により共振器端面を作成する際に、より不良発生率を低減する事が可能である。以下に、その具体的手法を例示する。
【0048】
<第二の実施形態>
図2は、本発明の第二の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を模式的に示す斜視図である。
【0049】
サファイア等の基板上にn型窒化ガリウム系化合物半導体層、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層して得られた窒化ガリウム系化合物半導体積層構造200の表面に形成されたリッジストライプ71、リッジストライプ71と同一の幅を有し厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層11、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造200の表面を被覆する厚さ3500ÅのSiO2よりなる誘電体膜51、第一の上部電極層11の上面と誘電体膜51の上面の一部を、リッジストライプ71全面を覆う形で形成されている、厚さ100ÅのAuよりなる第二の上部電極層21、誘電体膜51と第二の上部電極層21の、共振器端面の直上を除く部位に形成された、厚さ2500ÅのAuよりなる第三の上部電極層31、という構成は、第一の実施形態におけるそれと同一である。
【0050】
ただし、本実施形態においては、半導体レーザ素子の4隅に於いて、誘電体膜51に開口部91が設けられ、そこでは、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造200の表面が露出している。
【0051】
窒化ガリウム系化合物半導体レーザにおいて、劈開により共振器端面を作成する際には、基板の裏面に、得ようとする共振器端面に沿ってスクライバ等により傷を入れて、その傷に沿って劈開する方法と、反対に、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の側、即ち素子のおもて面側からスクライバ等により傷を入れて、その傷に沿って劈開する方法との、2種類の方法がある。後者を選択する場合は、リッジの損傷を防ぐため、傷入れの際には、リッジ部分を避けた破線様の傷を入れる事が必要となる。本発明者は、この2種類の方法のうち、より平滑性に優れた共振器端面を得られるのは、後者の方法である事を見出した。
【0052】
このようなリッジ部分を避けた破線様の傷を、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造に入れる場合に、傷を入れる部位の窒化ガリウム系化合物半導体積層構造が電極金属や誘電体膜で覆われていると、以下のような問題点がある。
【0053】
即ち、電極金属を通して傷を入れた場合、それら電極金属がめくれ上がったり、それら電極金属にバリが発生し、例えば半導体レーザ素子をサブマウント等にマウントする際の熱で、このバリがたれ下がり、異なる導電型を有する窒化ガリウム系化合物半導体層の間をショートさせてしまう事がある。また、誘電体膜を通して傷を入れた場合、その誘電体膜が本実施形態で用いているSiO2のように堅くてもろい場合は、傷にそって誘電体膜中に多数のクラックが発生し、クラックの発生部位からの誘電体膜の剥離や電流リークの発生を招来する事がある。
【0054】
しかし、本実施形態のように開口部91を設けておけば、スクライバ等による傷入れを、この開口部91のみに選択的に行なう事により、これらの問題の発生を防ぐことが出来る。このような開口部91は、第一の実施形態において詳述した構造を得た後、開口部91を設けるべき部位以外の表面をフォトレジストで被覆し、フォトレジストで被覆されていない部位の誘電体膜51をフッ化水素酸で除去することで、簡単に得ることが可能である。
【0055】
ここまで説明してきた第一及び第二の実施形態においては、リッジ部のみを残して、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造をドライエッチング法によりエッチングしたが、リッジ部以外を全てエッチングする必要はなく、その近傍のみをエッチングしても良い。リッジ部のみを残してエッチングした場合、表面から突出しているリッジ部が、後工程で破損する危険性がある。他方、リッジの近傍のみエッチングした場合は、リッジ部のみが突出するわけではないので、このような後工程での破損の危険性を、大幅に減じることが可能となる。そこで次に、リッジの近傍のみエッチングした場合について説明する。
【0056】
<第三の実施形態>
図3は、本発明の第三の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を模式的に示す斜視図である。また、図5は、その製造方法を示す模式的断面図である。
【0057】
図3に示す窒化ガリウム系化合物半導体レーザは、サファイア等の基板上にn型窒化ガリウム系化合物半導体層、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層して得られた窒化ガリウム系化合物半導体積層構造300の表面に形成されたリッジストライプ72、リッジストライプ72と同一の幅を有し厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層12、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造300の表面を被覆する厚さ3500ÅのSiO2よりなる誘電体膜53、第一の上部電極層12の上面と誘電体膜53の上面の一部を、リッジストライプ72全面を覆う形で形成されている、厚さ100ÅのAuよりなる第二の上部電極層22、誘電体膜53と第二の上部電極層22の、共振器端面の直上を除く部位に形成された、厚さ2500ÅのAuよりなる第三の上部電極層32、という構成は、第一の実施形態におけるそれと同一である。
【0058】
異なる点は、第一の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザにおいては、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造100を、リッジストライプ部を除いて全面、ドライエッチング法により掘り下げているのに対し、本実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザにおいては、リッジの両側の、片側25ミクロンずつの幅を有する部分のみを掘り下げている点である。
【0059】
このような構造を有する窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法を、次に説明する。
【0060】
まず、サファイア等の基板上にn型窒化ガリウム系化合物半導体層、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層して得られた窒化ガリウム系化合物半導体積層構造300の表面に、図5(a)のごとく、電子ビーム蒸着法により厚さ150ÅのPdよりなる第一の上部電極層12を形成する。この際、第一の上部電極層12は、幅40ミクロンの領域にのみ形成しておく。
【0061】
次に、同図(b)のごとく、第一の上部電極層12の直上、及びその両側の片側5ミクロンの幅を有する領域を除いて、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造300全面に、厚さ1000ÅのSiO2よりなる誘電体膜52を、電子ビーム蒸着法により形成する。
【0062】
次に、同図(c)のごとく、線幅1.8ミクロンのストライプ用フォトレジストマスク42を、第一の上部電極層12の上に、フォトリソグラフィー法により形成し、さらに、同図(d)のごとく、形成したストライプ用フォトレジストマスク42をマスクとして、反応性イオンエッチング法により、第一の上部電極層12を、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造300の表面が露出するまでエッチングする。この際、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造300の表面でも、エッチング前に第一の上部電極層12で被覆されていた領域と、被覆されていなかった領域に、段差92ができる。
【0063】
引き続き、同図(e)のごとく、やはり反応性イオンエッチング法により、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造300を上部クラッド層の半ばまでエッチングし、リッジストライプを形成する。これら2回の反応性イオンエッチング法によるドライエッチング工程については、第一の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法におけるそれと同一の方法で可能であるため、ここではその詳細は省略する。
【0064】
次に、ウエハの全面に、厚さ3500ÅのSiO2よりなる誘電体膜53を電子ビーム蒸着法により形成し、その後、リフトオフ法により、ストライプ用フォトレジストマスク42とその直上にある誘電体膜53を除去する事により、同図(f)に示した構造を得る。
【0065】
その後、同図(g)のごとく、第一の上部電極層12の上部に、第一の実施形態における方法と同様の方法により、幅8ミクロンの第二の上部電極層22として、Auを100Åの厚みに形成する。さらに、やはり同様の方法を用いて、誘電体膜53と第二の上部電極層22の共振器端面の直上を除く部位に、厚さ2500ÅのAuよりなる第三の上部電極層32を形成して、図3に示した窒化ガリウム系化合物半導体レーザを得る。
【0066】
本実施形態で示した製造方法によれば、リッジの近傍の、片側30ミクロンの幅を有する領域のみをドライエッチング法により掘り下げているため、リッジ部のみを残してウエハ全面をエッチングした場合のように、表面から突出しているリッジ部が、後工程で破損する危険性はない。
【0067】
なお、本実施形態においては、リッジの両側に片側25ミクロンずつの幅を有する部分を掘り下げ、よって、リッジの左右に、幅が25ミクロンであるところの一対の溝が形成された形状をなしているが、この溝をリッジの左右いずれか片側のみに設ける、即ち、溝が設けられていない側は、全面に渡って上部クラッド層の半ばまでエッチングされていても、リッジ部のみが突出しないという、本実施形態の場合と同様の効果が得られる。また、溝をリッジの両側に設ける場合も、その幅が必ずしも左右対称となる必要はない。また、本実施形態を示す図3においては、第二の上部電極層22を、リッジに関して左右対称となるように描画しているが、左右の幅が非対称であっても、また片側だけに設けてあっても、問題はない。
【0068】
ここまで説明してきた第一、第二、及び第三の実施形態においては詳しく触れてはいないが、窒化ガリウム系半導体レーザの製造工程においては、上部電極を形成後、450℃乃至700℃の雰囲気で窒化ガリウム系半導体レーザを熱処理する事で、動作電圧の、低減と安定化を図ることが一般的に行なわれている。
【0069】
本発明の構造の窒化ガリウム系化合物半導体レーザを作製するにあたり、この熱処理を、第一の上部電極層10、11、12の形成後、第二の上部電極層20、21、22を形成する前に行なった場合、第二の上部電極20、21、22を形成した以降に行なう場合に比して、0.5ボルト程度、動作電圧が低減するという特有の効果がある事を、本発明者は見出した。
【0070】
これは、第一の上部電極10、11、12が接するところのp型窒化ガリウム系化合物半導体層層において、p型不純物として添加されているMgと結合して、アクセプタとしての機能を阻害している水素原子を、450℃乃至700℃の雰囲気において、第一の上部電極層10、11、12として用いているPdが半導体層中から外部に吸い出している効果があるためと考えられる。即ち、この効果は、第一の上部電極層10、11、12の表面を、Au等の吸い出し効果のない金属が覆っている場合は十分機能しないため、第二の上部電極20、21、22を形成した以降に熱処理をする場合よりも、第一の上部電極層を形成後、第二の上部電極層を形成する前に行なった場合の方が、p型窒化ガリウム系化合物半導体層層中のアクセプタ濃度が高くなり、より動作電圧が低くなると考えられる。
【0071】
以上、本発明を実施形態に基づき詳述してきたが、本発明の内容は、ここに挙げた実施形態の記述に限定されるものではない。次に、本発明の技術的思想に基づく変形を例示する。
【0072】
本発明において、「窒化ガリウム系化合物半導体」とは、窒化ガリウム(GaN)のGaが部分的に他のIII族元素に置き換えられた半導体、例えば、GasAltIn1−s−tN(0<s≦1、0≦t<1、0<s+t≦1)を含み、各構成原子の一部が不純物原子等に置き換えられた半導体や、他の不純物が添加された半導体をも含むものとする。
【0073】
また、各実施形態で使用したドライエッチング法は、反応性イオンエッチング法であったが、誘導結合プラズマエッチング法や、ECRプラズマエッチング法などでも、同様のプロセスガスの使用により、各実施形態に示したものと同様なエッチングが可能である。
【0074】
また、各実施形態で使用した、第一の上部電極層10、11、12のドライエッチング法におけるプロセスガスは、Ar、または、ArにCl2、SiCl4、BCl3などの塩素系ガスを、体積比率で0%から50%添加したものを用いたが、Arの代わりに他の不活性ガス、例えば、HeやNeを用いても可能である。
【0075】
また、各実施形態で使用した第一の上部電極層10、11、12はPdであったが、Ni、Tiなどでも、また、これらの上に、Moなど、別の金属が積層された構造であっても、各実施形態で示した製造方法により、同様の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの作製が可能である。
【0076】
また、各実施形態で使用した第一の上部電極層10、11、12の厚みは150Åであったが、その層厚は150Åに限定されるものではない。ただし、第一の上部電極層を複数の金属が積層された構造とする場合は、第二の上部電極層との合計の層厚が1000Åを越えると、劈開により共振器端面を作成する際に、当該電極金属層が、劈開面を起点としてめくれ上がり、これによって電流が注入されない領域ができたり、また、めくれあがった電極金属が出射するレーザ光の光路を遮ったりするなどの不具合が発生する可能性が高まるので、注意が必要である。
【0077】
また、各実施形態で使用した第一の上部電極層10、11、12の幅はリッジの上面の幅と同じであり、第一の上部電極層17はリッジの上面の幅よりも1.0ミクロン広い2.8ミクロンであった。しかし、第一の上部電極層の幅は、リッジの上面の幅と同じか、またはより広く、かつ、第二の上部電極層の幅と同じか、またはより狭ければよく、上記の例における幅に限定されるものではない。
【0078】
また、リッジの上面の幅よりも広い場合、さらに好ましくは、リッジの上面の幅+0.4ミクロン以上である事が望ましい。+0.4ミクロン未満となると、第一の上部電極層を形成する際に使用するフォトマスクのアライメント精度上の問題から、リッジの上面を覆うことができない部分が出る可能性がある。即ち、一般的な投影露光装置のアライメント精度は、±0.2ミクロン程度であるため、第一の上部電極層形成用フォトマスクの形成にアライメントずれが生じた場合でも、完全にリッジの上面を覆う事ができるように第一の上部電極層を形成するためには、最小でもリッジの上面の幅+0.2ミクロン、更には+0.4ミクロン以上の幅とする事が望ましい。
【0079】
また、各実施形態で使用した第二の上部電極層20、21、22はAuであったが、Al、Pt、Mo、またはこれら金属の積層構造でも構わない。その厚みは100Åであったが、100Å未満でも、作製した窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子の動作電流において、前述のマイグレーションの発生がなければ適用可能であり、また、100Åを超える厚みでも、第一の上部電極層との合計の層厚が1000Å以下であれば問題ない。
【0080】
また、各実施形態で使用した第二の上部電極層の幅は8ミクロンであったが、第一の上部電極層と同じ幅か、または第一の上部電極層の幅よりも広く、かつ第三の上部電極層の幅よりも狭ければ問題ない。更に好ましくは、第二の上部電極層の幅は50ミクロン以下であれば、当該電極金属層が、劈開面を起点としてめくれ上がり、これによって電流が注入されない領域ができたり、また、めくれあがった電極金属が出射するレーザ光の光路を遮ったりするなどの不具合が発生する可能性が更に低減するため、望ましい。
【0081】
また、第二の上部電極層の幅が第一の上部電極層の幅よりも広い場合、さらに好ましくは、第一の上部電極層の幅+0.4ミクロン以上である事が望ましい。その理由は、先述の、第一の上部電極層の幅がリッジの上面の幅よりも広い場合に、リッジの上面の幅+0.4ミクロン以上である事が望ましい理由と同一である。
【0082】
また、各実施形態で使用した第三の上部電極層30、31、32はAuであったが、作製した窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子を、外部に電気的に接続するために金線がボンディングできる、または、外部の電極パッドに溶着できる限り、例えばAlなどの金属を使用する事も可能であり、また、単体金属ではなく、複数の金属が積層された構造でも何ら問題はない。また、その厚みに関しても、外部への電気的接続に十分なだけ厚ければ、何ら問題はない。また、その幅に関しても、外部への電気的接続に十分なだけ広ければ問題ない。
【0083】
また、各実施形態で使用したSiO2やTiO2は、SiO、Ta2O5、SiNなど、他の無機誘電体や、AlGaNなどの窒化ガリウム系化合物半導体などで置き換えても何ら問題は無く、その厚みも、実施形態の記述中に例示した厚みに限定されるものではない。また、その形成方法についても、実施形態の記述中に例示した電子ビーム蒸着法によらずとも、スパッタリング法、プラズマCDV法などによるものでも構わない。
【0084】
【発明の効果】
本発明のリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザでは、共振器端面に達しない第三の上部電極層をワイヤー接続に十分な厚さとしながら、共振器端面の直上に位置する第一および第二の上部電極層をめくれ上がりやバリの生じ難い薄さとすることができて、電流注入が不完全になることや、光路が遮られたり異なる導電型層がショートしたりすることが抑えられる。しかも、第一および第二の上部電極層の幅が狭いから、異なる導電型層がバリによってショートする可能性が一層少なくなる。したがって、不良率の低い窒化ガリウム系半導体レーザとなる。また、本発明の製造方法によれば、リッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザを、歩留まり良く提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を模式的に示す斜視図。
【図2】本発明の第二の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を模式的に示す斜視図。
【図3】本発明の第三の実施形態による窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を模式的に示す斜視図。
【図4】第一の実施形態の製造方法による製造途中の窒化ガリウム系化合物半導体レーザを模式的に示す断面図。
【図5】第三の実施形態の製造方法による製造途中の窒化ガリウム系化合物半導体レーザを模式的に示す断面図。
【図6】第一の実施形態の製造方法による製造途中の窒化ガリウム系化合物半導体レーザを模式的に示す断面図。
【図7】従来のリッジストライプ型の半導体レーザ素子の構造を模式的に示す斜視図。
【符号の説明】
10、11、12、17 第一の上部電極層
20、21、22、27 第二の上部電極層
30、31、32 第三の上部電極層
25 上部電極層
40、42、47 ストライプ形成用フォトレジストマスク
50、51、52、53、56、57 誘電体膜
70、71、72、76 リッジストライプ
91 開口部
92 段差
100、200、300、600、700 窒化ガリウム系化合物半導体積層構造
Claims (10)
- 窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部に共振器端面に達するリッジを有するリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザにおいて、
リッジの上面と同じ幅またはリッジの上面よりも広い幅を有し、リッジの上面の全体を覆う第一の上部電極層と、
第一の上部電極層と同じ幅または第一の上部電極層よりも広い幅を有し、第一の上部電極層の全体を覆う第二の上部電極層と、
第二の上部電極層よりも広い幅を有し、共振器端面の直上の部位を除く第二の上部電極層の全体を覆う第三の上部電極層
を備えることを特徴とするリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザ。 - 第一の上部電極層と第二の上部電極層の層厚の合計が1000オングストローム以下であることを特徴とする請求項1に記載のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。
- 第一の上部電極層の幅が、リッジの上面の幅と等しく、かつ、第二の上部電極層の幅が、第一の上部電極層の幅よりも0.4ミクロン以上広く、かつ、50ミクロン以下であることを特徴とする請求項1に記載のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。
- リッジの側方に誘電体膜を備え、誘電体膜が共振器端面の直上の部位に開口を有し、誘電体膜の開口が第一の上部電極層、第二の上部電極層及び第三の上部電極層のいずれにも覆われていないことを特徴とする請求項1に記載のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。
- 窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部に共振器端面に達するリッジを有するリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザの製造方法において、
窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に第一の上部電極層を設ける工程と、
第一の上部電極層の上面にストライプ状のフォトレジスト層を設ける工程と、
フォトレジスト層をマスクとするドライエッチングにより第一の上部電極層の一部を除去する工程と、
フォトレジスト層をマスクとするドライエッチングにより窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の一部を除去して、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部にリッジを形成する工程と、
フォトレジスト層の上面と窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に誘電体膜を設ける工程と、
フォトレジスト層と誘電体膜のうちのフォトレジスト層上の部位とをリフトオフ法により除去する工程と、
第一の上部電極層の上面全体と窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に第二の上部電極層を設ける工程と、
窒化ガリウム系化合物半導体積層構造のうちのリッジに交差する帯状の所定領域の上に位置する部位を除いて、第二の上部電極層の上面に第三の上部電極層を設ける工程と、
前記所定領域において、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造を第一の上部電極層と第二の上部電極層と共に劈開して、共振器端面を形成する工程
を含むことを特徴とするリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法。 - 窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部に共振器端面に達するリッジを有するリッジストライプ型の窒化ガリウム系半導体レーザの製造方法において、
窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面にストライプ状のフォトレジスト層を設ける工程と、
フォトレジスト層をマスクとするドライエッチングにより窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の一部を除去して、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上部にリッジを形成する工程と、
フォトレジスト層の上面と窒化ガリウム系化合物半導体積層構造の上面に誘電体膜を設ける工程と、
フォトレジスト層と誘電体膜のうちのフォトレジスト層上の部位とをリフトオフ法により除去する工程と、
リッジの上面に、幅がリッジのそれよりも広いところのストライプ状の開口部を、リッジの上面が完全に露出するように配したフォトレジスト層を設ける工程と、
金属層の形成とリフトオフ法により、前記開口部に、第一の上部電極層を形成する工程と、
第一の上部電極層の上に、幅が第一の上部電極層のそれよりも広いところのストライプ状の開口部を、第一の上部電極層が完全に露出するに配したフォトレジスト層を設ける工程と、
金属層の形成とリフトオフ法により、前記開口部に、第二の上部電極層を形成する工程と、
窒化ガリウム系化合物半導体積層構造のうちのリッジに交差する帯状の所定領域の上に位置する部位を除いて、第二の上部電極層の上面に第三の上部電極層を設ける工程と、
前記所定領域において、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造を第一の上部電極層と第二の上部電極層と共に劈開して、共振器端面を形成する工程
を含むことを特徴とするリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法。 - 第一の上部電極層を設ける工程の後かつ第二の上部電極層を設ける工程の前に、450℃以上かつ700℃以下の雰囲気で窒化ガリウム系半導体積層構造を熱処理する工程を含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法。
- 誘電体膜を設ける工程において、前記所定領域のうちのリッジから外れた部位に誘電体膜の開口を設け、
第二の上部電極層を設ける工程において、誘電体膜の開口を避けて第二の上部電極層を設けることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法。 - 第一の上部電極層が、Pd、Ni、Tiのいずれかであるか、またはこれらの上に、別の金属が積層された構造であることを特徴とする請求項1に記載のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。
- 第二の上部電極層が、Au、Al、Pt、Mo、のいずれかであるか、またはこれら金属の積層構造であることを特徴とする請求項1に記載のリッジストライプ型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。
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