JP2004335304A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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Makoto Mihara
誠 三原
Kazuho Sakamoto
和穂 坂本
Tomotaka Nobue
等隆 信江
Takeshi Takizaki
健 瀧崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】加熱室の中央と隅との間にマイクロ波の電界強度の差のない、均一加熱ができる省スペースの高周波加熱装置を提供する。
【解決手段】高周波発生部と、該高周波発生部からの高周波を供給して被加熱物を加熱処理する天井・側壁・床部から構成される加熱室と、を有する高周波加熱装置において、高周波発生部が前記床部の裏側端部に設けられ、裏側略全体が前記高周波発生部からの高周波を導く導波管構造をしており、かつ床部の略全面に高周波を前記加熱室内へ通過させる給電口を多数個備え、しかも前記高周波発生部から供給される高周波の周波数を5.8GHzとした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネトロンからの高周波で被加熱物を加熱処理する高周波加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波加熱装置は、マグネトロンの高周波発生部を加熱室の外側に設けて、そこから加熱室の天井、側壁、床部のいずれかに設けられた大きな1個の給電口まで導波管の中を通して高周波を導き、その給電口から加熱室内に高周波を導いていた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平3−203191号公報
【0004】
図5は上記特許文献1記載の従来例の高周波加熱装置の内部構造を示す縦断面図である。図において、50は従来例の高周波加熱装置、51は加熱室、52は加熱室51の外側に設けられている周波数2.45GHzのマイクロ波を発振するマグネトロンを含む高周波発生部、53は導波管、54は給電口である。55はターンテーブル、56はターンテーブル55を回転駆動するモータ、57は扉、58は扉57の四辺に施されたマイクロ波の1/4波長に対応したチョーク構造の電波漏洩防止手段である。Gはターンテーブル55の上に載置された被加熱物である。
【0005】
マグネトロン52が駆動されると、マグネトロン52から発振された周波数2.45GHzのマイクロ波は導波管53を通って給電口54から加熱室51内に放射され、加熱室51の金属壁によって反射されて加熱室51内に定在波が生じる。周波数2.45GHzのマイクロ波の場合、その波長は約12cmとなるので、加熱室51の金属壁によって反射されて加熱室51内に生じる定在波はその間隔がその1/2の約6cmとなり、電界の強い腹の部分でマイクロ波は被加熱物Gに吸収されて、被加熱物Gが加熱される。
しかしながら、約6cmの間隔は被加熱物Gにとってはムラとなってしまうため、ターンテーブル55をモータ56でゆっくり回転させて被加熱物G上での電界を乱し、被加熱物G上で定在波が生じないようにしている。
このように従来例の高周波加熱装置50は、ムラのない加熱をするために、ターンテーブル55とモータ56が必要なため、構造が複雑となり、信頼性の低下、コスト高となってしまった。
【0006】
この欠点を解消するものとして、上記特許文献1記載の実施例の高周波加熱装置がある。図6は上記特許文献1記載の実施例の高周波加熱装置の内部構造を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は図(a)のは導波管53を通る横断面図である。
図6(a)において、60は実施例の高周波加熱装置、61は加熱室、62は加熱室61の外側に設けられている周波数5.8GHzのマイクロ波を発振するマグネトロンを含む高周波発生部、63は導波管、64は給電口である。65は被加熱物載置用のテーブル、67は扉、68は扉67の四辺に施されたマイクロ波の1/4波長に対応したチョーク構造の電波漏洩防止手段である。Gはテーブル65の上に載置された被加熱物である。
【0007】
また、図6(b)において、給電口64は高周波発生部62の横幅の略等しい幅である狭い導波管63の先端に1個設けられており、高周波発生部62から発振されたマイクロ波はこの給電口64からのみ加熱室61内に放射される。
【0008】
そこで、マグネトロン62が駆動されると、マグネトロン62から発振された周波数5.8GHzのマイクロ波は導波管63を通って給電口64から加熱室61内に放射され、加熱室61の金属壁によって反射されて加熱室61内に定在波が生じる。周波数5.8GHzのマイクロ波の場合、その波長は約5.17cmとなるので、加熱室61の金属壁によって反射されて加熱室61内に生じる定在波はその間隔がその1/2の約2.6cmとなり、電界の強い腹の部分でマイクロ波は被加熱物Gに吸収されて、被加熱物Gが加熱される。そしてこの約2.6cmの間隔は被加熱物Gにとっては小さなものであるため目立つムラとはならない。
したがって、前述の役目をするターンテーブルもモータも不要となるため、構造が簡単となり、信頼性が向上し、コスト安となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして、図6の高周波加熱装置60は周波数5.8GHzのマイクロ波を発振するマグネトロンを用いるため、加熱室61内に生じる定在波がその間隔がその1/2の約2.6cmとなるので加熱ムラが目立たなくなるとはいえ、まだムラは若干生じていた。
また、給電口64が加熱室61の天井中央にのみしかないため、加熱室61の中央と隅との間にマイクロ波の電界強度の差が生じたので、被加熱物Gの中央と端とに加熱差が生じた。
【0010】
本発明の目的はこれらの欠点を解決するもので、加熱ムラをさらに目立たなくできて、加熱室の中央と隅との間にマイクロ波の電界強度の差が生じない、加熱室の床部裏側の中央部近傍のスペースが有効利用できる高周波加熱装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の高周波加熱装置の発明は、高周波発生部と、該高周波発生部からの高周波を供給して被加熱物を加熱処理する天井・側壁・床部から構成される加熱室と、を有する高周波加熱装置において、多数の給電口を備えて成る直方体状広域導波管を前記加熱室の裏側に備え、かつ前記高周波発生部を前記直方体状広域導波管の直近に設けたことを特徴とする。
以上の構成により、導波管の構造が幅広い構造をしているので、多数の給電口を設けることが可能となり、均一加熱に近づけることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の高周波加熱装置において、前記直方体状広域導波管が前記床部の略全面に広がる大きさをしておりかつ前記多数の給電口を前記床部側に向けて前記床部の裏側に設けられたことを特徴とする。
以上の構成により、床部の裏側略全体が導波管構造をしており、かつ床部の略全面に多数の給電口を備えているので、加熱室の中央と隅との間にマイクロ波の電界強度の差が生じなくなり、均一加熱に近づけることができる。また、床部からのマイクロ波照射なので被加熱部に近く、加熱効率もよくなる。
さらに、電波を撹拌させるためのターンテーブルや回転アンテナ等の構成を設けなくてもよいため、電波スパークや電波漏洩等の信頼性も向上する。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の高周波加熱装置において、前記直方体状広域導波管が前記天井の略全面に広がる大きさをしておりかつ前記多数の給電口を前記天井側に向けて前記天井の裏側に設けられたことを特徴とする。
以上の構成により、天井の裏側略全体が導波管構造をしており、かつその略全面に多数の給電口を備えているので、均一な電波が天井一面からシャワーのように降り注ぐため、さらに均一な加熱が可能となる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の高周波加熱装置において、前記高周波発生部から供給される高周波の周波数が5.8GHzであることを特徴とする。
以上の構成により、マイクロ波の波長が従来の主流であった2.45GHzの場合と比べ定在波の間隔が狭くなるので、さらに均一加熱に近づけることができる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の高周波加熱装置において、前記多数個の給電口の大きさが前記高周波発生部の近傍では小さめであり、前記高周波発生部から遠ざかるにしたがって大きくなることを特徴とする。
以上の構成により、高周波発生部の近傍と遠くとのマイクロ波の電界強度の差が生じなくなり、より均一加熱に近づけることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明に係る高周波加熱装置を説明する図で、(a)はその内部構造を示す縦断面図、(b)は床部に設けられた給電口の配置状態の1例である。
図1(a)において、10は本発明に係る高周波加熱装置、11は加熱室で、11aは加熱室の天井、11bは加熱室の側壁、11cは床部である。床部11cは金属でない材料、例えばセラミックでできている。12は加熱室11の床部11cの裏側の外側に設けられている周波数5.8GHzのマイクロ波を発振するマグネトロンを含む高周波発生部、13は加熱室11の床部11cの裏側に設けられている導波管で、その形状は直方体(例えば、縦30cm×横30cm×高さ5cm)をしたいわゆる直方体状の広域導波管である。その6面のうち広い面の広さは略、床部11cの広さと一致している。そして、13aは導波管天井(床部11cに対向している面)、13bは導波管天井13aの略全面に亘って形成された多数の給電口である。17は扉、18は扉17の四辺に施されたマイクロ波の1/4波長に対応したチョーク構造の電波漏洩防止手段である。
【0017】
図1(b)は導波管天井13aの略全面に亘って形成された給電口の1つの配置例である。ここでは各給電口13bはそれぞれ長辺が1/4λ(約1.3cm)以上の長さを持つ矩形で、高周波発生部12に近い列は7個、次いで8個、高周波発生部12に遠い列は9個としてある。
このような多数個の給電口の配置状態とすることにより、高周波発生部12に近い電界強度の強いマイクロ波は加熱室内11に少なく入り、高周波発生部12に遠い電界強度の弱いマイクロ波は多く入るので、加熱室内11では比較的均一な電界強度になり、被加熱物Gの均一加熱に寄与することとなる。
これに対して、従来の導波管13は図6(b)に示すように、細長い管体でしかも給電口54は1個であるので、加熱室内11では均一な電界強度が得られ難く、したがって被加熱物Gの均一加熱が困難であった。
【0018】
さらに、本発明では、高周波発生部12に近い列の給電口13b1は孔の大きさが小さめとして、高周波発生部12から遠ざかるにしたがって大きくなるようにしているので、高周波発生部12に近い電界強度の強いマイクロ波は加熱室内11に少なく入り、高周波発生部12に遠い電界強度の弱いマイクロ波は多く入るため、加熱室内11では比較的均一な電界強度になり、被加熱物Gの均一加熱に寄与することとなる。
【0019】
この高周波加熱装置10の動作は次のようになる。
マグネトロン12が駆動されると、マグネトロン12から周波数5.8GHzのマイクロ波が発振される。発振された周波数5.8GHzのマイクロ波は、加熱室11の床部11cの裏側全体に設けられた導波管13を通って床部11cの裏側全面に行き渡り、導波管13に散在して設けられている多数の各給電口13bから加熱室11内に入り、しかも電界強度に反比例して給電口13bの個数および孔の大きさが決められているので、結果的に加熱室11内に均一な電界分布ができ、したがってこれによって被加熱物Gはムラなく加熱されることとなる。
しかも導波管の直方体と構造も簡単で、堅固であり、信頼性の向上、コスト安となる。
また、直方体状広域導波管13を床部裏側の従来の空きスペースに形成したため、空間を有効利用できると共に、図6での加熱室51の天井に設けられた導波管53のスペース分だけ加熱室内の空間容積を大きくすることができる。
また、給電口が被加熱物である食品に近くなるので電波の吸収が良くなる。
そして、ヒータ付き電子レンジの場合に上ヒータの配置が非常に簡単となる。
【0020】
図2は直方体状広域導波管の導波管天井に設けられた給電口の他の配置例である。
図2(a)は放射状配置の給電口を持つ直方体状広域導波管である。
図において、12は高周波発生部、13は直方体状広域導波管、13aは天井、13bは天井13aに開けられた給電口、b1〜b3はそれぞれ大きさの異なる孔である。
長孔状の給電口b1〜b3は加熱室11の導波管天井13aの中心から放射状に配置している。そして、給電口b1とb3とを比較して判るように、中心から遠くなるにつれて長孔が長くなっている。
この結果、比較的マイクロ波の届きにくいコーナー部にまで均一な電界分布でき、被加熱物Gの広さに関係なくムラのない加熱されることとなる。
【0021】
図2(b)は碁盤目状配置の給電口を持つ直方体状広域導波管である。
図において、12は高周波発生部、13は直方体状広域導波管、13aは天井、13bは天井13aに開けられた給電口、b1〜b4はそれぞれ大きさの異なる孔である。
矩形状の給電口b1〜b4は加熱室11の導波管天井13a上に碁盤目状に配置ししている。そして、給電口b1aとb4とを比較して判るように、高周波発生部12側から遠くなるにしたがって、その給電口の一辺が長くなっている。
この結果、高周波発生部12の設置部とは反対側の比較的マイクロ波の届きにくい部分まで均一な電界分布でき、被加熱物Gの広さに関係なくムラのない加熱されることとなる。
【0022】
図2(c)は放射状配置の給電口を持つ直方体状広域導波管である。
図において、12は高周波発生部、13は直方体状広域導波管、13aは天井、13bは天井13aに開けられた給電口、b1〜b3はそれぞれ大きさの異なる孔である。
矩形状の給電口b1〜b3は加熱室11の導波管天井13a上に高周波発生部12から放射状に配置している。そして、給電口b1とb3とを比較して判るように、中心から遠くなるにつれて長孔が長くなっている。
この結果、高周波発生部12の設置部とは反対側の比較的マイクロ波の届きにくい部分まで均一な電界分布でき、被加熱物Gの広さに関係なくムラのない加熱されることとなる。
【0023】
図3は本発明が使用する5.8GHzのマグネトロンを駆動する電源の構成図である。図において、商用電源31からの交流は整流回路33によって直流に整流され、整流回路33の出力側のチョークコイル34と平滑コンデンサ35で平滑され、インバータ36の入力側に与えられる。直流はインバータ36の中の半導体スイッチング素子のオン・オフにより所望の高周波(20〜40kHz)に変換される。インバータ36は、直流を高速でスイッチングするIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とこのIGBTを駆動制御するインバータ制御回路361によって制御され、昇圧トランス38の1次側を流れる電流が高速でオン/オフにスイッチングされる。
【0024】
制御回路361の入力信号は整流回路33の1次側電流をCT37で検出し、その検出電流はインバータ制御回路361に入力され、インバータ36の制御に用いられる。また、IGBTを冷やす放熱フィンに温度センサ(サーミスタ)362を取り付けてこの温度センサによる検出温度情報をインバータ制御回路361に入力して、インバータ36の制御に用いている。
【0025】
昇圧トランス38では1次巻線381にインバータ36の出力である高周波電圧が加えられ、2次巻線382に巻線比に応じた高圧電圧が得られる。また、昇圧トランス38の2次側に巻回数の少ない巻線383が設けられ5.8GHz発振用のマグネトロン32のフィラメント321の加熱用に用いられている。昇圧トランス38の2次巻線382はその出力を整流する倍電圧半波整流回路39を備えている。倍電圧半波整流回路39は高圧コンデンサ391及び2個の高圧ダイオード392,393により構成される。
【0026】
以上の構成を有する回路によって、交流が整流・平滑され、インバータで高周波に変換され、高圧トランスによって高周波高圧に変圧された後、高圧整流され、マグネトロンが駆動される。マグネトロンが駆動されると、5.8GHzのマイクロ波がアンテナから発振され、5.8GHzマイクロ波は加熱室床部の裏側略全面で構成される広い導波管を伝って、導波管壁面での反射を繰り返しながら最適の給電口から加熱室内に入ってゆくこととなる。
したがって、床部の裏側の略全体が導波管構造をしており、かつ床部の略全面に高周波を前記加熱室内へ通過させる給電口を多数個備えているので、加熱室の中央と隅との間にマイクロ波の電界強度の差が生じなくなり、均一加熱に近づけることができる。さらに、床部裏側の隅に設けられているスチーム発生装置と並んで、手前側に導波管が設けられるので無駄な空間が無くなると共に、従来の導波管の設置されていた天井裏のスペースの分だけ加熱室内の空間容積を大きくすることができる。
【0027】
このように周波数が5.8GHzの発振をするマグネトロンを用いることにより、波長が約5cmとなるので、本発明に係る直方体状広域導波管に対して波長が小さいことから直方体状広域導波管の中をマイクロ波が飛びやすくなり、マイクロ波をランダムに分布させ、加熱の均一化を図ることが可能となる。
【0028】
上記説明では、使用するマグネトロンは周波数が5.8GHzのマグネトロンを用いているが、本発明はこれに限るものではなく、汎用の2.45GHzのマグネトロンであっても構わない。ただし、後者の場合は、波長が約12cmもあるので、本発明に係る直方体状広域導波管の大きさに対して大きくなり、したがって直方体状広域導波管の中でマイクロ波をランダムに分布させるための工夫が必要である。
本発明によれば、給電口の個数と孔の大きさをマグネトロンからの距離に依存させることにより均一とすることが可能となるので、2.45GHzのマグネトロンの場合も給電口の個数と孔の大きさを慎重に選べば、均一加熱が可能となる。
【0029】
図4は高周波加熱装置に本発明に係る直方体状広域導波管を適用した例を示す正面斜視図で、(a)は高周波加熱装置の床部に、(b)は高周波加熱装置の天井に、それぞれ直方体状広域導波管を適用した例を示す正面斜視図である。図では扉は省略し、直方体状広域導波管は加熱装置本体から外した状態で示している。
図4(a)において、40は加熱室にマイクロ波を供給して被加熱物を加熱処理する加熱調理器である。41は加熱室で、天井41aと側壁41bと床部41cとから構成されている。42は加熱室41内の空気を循環させる循環ファン、43はマグネトロンを含む高周波発生部、44は本発明に係る直方体状広域導波管、45は給電口である。
加熱室41は、前面開放の箱形の本体ケース内部に形成されており、本体ケースの前面に、加熱室41の被加熱物取出口を開閉する開閉扉(図示省略)が設けられている。開閉扉は、下端が本体ケースの下縁にヒンジ結合されることで、上下方向に開閉可能となっている。
直方体状広域導波管44は、その大きさが本発明により床部41cの略全面に等しい大きさとなっている。従来の導波管は断面が矩形で、幅が高周波発生部の幅に等しい細長い管体でしかも給電口は1個であるので、加熱室内では均一な電界強度が得られ難く、したがって被加熱物Gの均一加熱が困難であったが、この直方体状広域導波管44によれば、床部側に給電口45が無数に散在しており、しかもその大きさが前記高周波発生部43の近傍では小さめであり、高周波発生部43から遠ざかるにしたがって大きくなるようにしているので、床部に置かれた被加熱物が熱効率よく加熱されしかも均一な加熱が可能となる。
また、直方体状広域導波管13を特に床部に配置することにより、加熱室内の空間容積を大きくすることができ、また、給電口が被加熱物である食品に近くなるので、電波の吸収が良くなる。さらに、ヒータ付き電子レンジのモデルにあっては上ヒータの配置が非常に簡単となる、といった効果も得られる。
【0030】
図4(b)において、同じく40は加熱調理器、41は加熱室、42は循環ファン、43は高周波発生部、46は直方体状広域導波管、47は給電口である。
直方体状広域導波管46は、その大きさが本発明により天井41aの略全面に等しい大きさとなっており、さらにその天井側に給電口47が無数に散在しており、しかもその大きさが前記高周波発生部43の近傍では小さめであり、高周波発生部43から遠ざかるにしたがって大きくなるようにしているので、均一な電波が天井一面からシャワーのように降り注ぐため、さらに均一な加熱が可能となる。
また、直方体状広域導波管13を特に天井に配置することにより床下に十分なスペースができるため、食品加熱を自動で行う場合に食品の重量を検出する重量センサが配置し易くなり、さらに、ターンテーブルを使用するモデルにあってはターンテーブルが簡単に構成できることとなる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の高周波加熱装置の発明によれば、多数の給電口を備えて成る直方体状広域導波管を加熱室の裏側に備え、かつ高周波発生部を直方体状広域導波管の直近に設けたので、導波管の構造が幅広い構造であるため多数の給電口を設けることが可能となり、均一加熱に近づけることができる。
【0032】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の高周波加熱装置において、直方体状広域導波管が床部の略全面に広がる大きさをしておりかつ多数の給電口を床部側に向けて床部の裏側に設けられたので、加熱室の中央と隅との間にマイクロ波の電界強度の差が生じなくなり、均一加熱に近づけることができる。また、床部からのマイクロ波照射なので被加熱部に近く、加熱効率もよくなる。
さらに、電波を撹拌させるためのターンテーブルや回転アンテナ等の構成を設けなくてもよいため、電波スパークや電波漏洩等の信頼性も向上する。
【0033】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の高周波加熱装置において、直方体状広域導波管が天井の略全面に広がる大きさをしておりかつ多数の給電口を天井側に向けて天井の裏側に設けたので、均一な電波が天井一面からシャワーのように降り注ぐため、さらに均一な加熱が可能となる。
【0034】
請求項4記載の発明によれば、高周波発生部から供給される高周波の周波数が5.8GHzであるため、マイクロ波の波長が従来の主流であった2.45GHzの場合と比べ定在波の間隔が狭くなり、さらに均一加熱に近づけることができる。
【0035】
請求項5記載の発明によれば、給電口の大きさが高周波発生部の近傍では小さめであり、高周波発生部から遠ざかるにしたがって大きくなっているので、高周波発生部の近傍と遠くとのマイクロ波の電界強度の差が生じなくなり、より均一加熱に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波加熱装置を説明する図で、(a)はその内部構造を示す縦断面図、(b)は床部に設けられた給電口の配置状態の1例である。
【図2】図1の高周波加熱装置に用いられる蒸気発生部の蒸発皿を示す斜視図である。
【図3】本発明が使用する5.8GHzのマグネトロンを駆動する電源の構成図である。
【図4】高周波加熱装置に本発明に係る直方体状広域導波管を適用した例で、(a)は高周波加熱装置の床部に、(b)は高周波加熱装置の天井に、それぞれ適用した例を示す正面斜視図である。
【図5】第1従来例の高周波加熱装置の内部構造を示す縦断面図である。
【図6】第2従来例の高周波加熱装置の内部構造を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は図(a)の導波管53を通る横断面図である。
【符号の説明】
10 本発明に係る高周波加熱装置
11 加熱室
11a 加熱室の天井
11b 加熱室の側壁
11c 床部
12 高周波発生部
13 導波管
13b 給電口
17 扉
18 電波漏洩防止手段
31 商用電源
32 マグネトロン
33 整流回路
34 チョークコイル
35 平滑コンデンサ
36 インバータ
361 インバータ制御回路
362 サーミスタ
38 昇圧トランス
381 1次巻線
382 2次巻線
383 フィラメント加熱用巻線
39 半波整流回路
40 加熱調理器
41 加熱室
41a 天井
41b 側壁
41c 床部
43 高周波発生部
44 床側配置直方体状広域導波管
45 給電口
46 天井側直方体状広域導波管
47 給電口

Claims (5)

  1. 高周波発生部と、該高周波発生部からの高周波を供給して被加熱物を加熱処理する天井・側壁・床部から構成される加熱室と、を有する高周波加熱装置において、
    多数の給電口を備えて成る直方体状広域導波管を前記加熱室の裏側に備え、かつ前記高周波発生部を前記直方体状広域導波管の直近に設けたことを特徴とする高周波加熱装置。
  2. 前記直方体状広域導波管が前記床部の略全面に広がる大きさをしておりかつ前記多数の給電口を前記床部側に向けて前記床部の裏側に設けられたことを特徴とする請求項1記載の高周波加熱装置。
  3. 前記直方体状広域導波管が前記天井の略全面に広がる大きさをしておりかつ前記多数の給電口を前記天井側に向けて前記天井の裏側に設けられたことを特徴とする請求項1記載の高周波加熱装置。
  4. 前記高周波発生部から供給される高周波の周波数が5.8GHzであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の高周波加熱装置。
  5. 前記多数個の給電口の大きさが前記高周波発生部の近傍では小さめであり、前記高周波発生部から遠ざかるにしたがって大きくなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の高周波加熱装置。
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