JP2024002441A - 加熱調理器 - Google Patents

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昭彦 小林
Akihiko Kobayashi
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Abstract

Figure 2024002441000001
【課題】加熱室内の複数の被加熱物を同時に加熱でき、かつ被加熱物の加熱ムラを軽減できる加熱調理器を得る。
【解決手段】被加熱物を収容する加熱室と、電磁波を発生させる複数の高周波発生器と、複数の高周波発生器を制御する制御装置と、複数の高周波発生器と同数の複数の導波管と、加熱室の底に設けられ、被加熱物が載置される位置を示す複数の導波管と同数の複数の載置部とを備え、複数の導波管のそれぞれは、複数の高周波発生器のうち対応する高周波発生器から放射された電磁波を伝送し、複数の載置部それぞれの下側かつ当該載置部の範囲内に、複数の導波管のいずれかと連通する複数の導波口が形成されており、複数の導波管それぞれにて伝送された電磁波が、複数の導波口から、当該導波管の上に配置された載置部の上の被加熱物に照射される。
【選択図】図6

Description

本開示は、高周波の電磁波により被加熱物を加熱する加熱調理器に関する。
従来、1つの導波管の上面に形成された2つの開口からなるマイクロ波放射部を備えた加熱調理器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のマイクロ波放射部は、円偏波を放射する開口形状である。そして、特許文献1には、2つのマイクロ波放射部の上方それぞれに被加熱物を配置して被加熱物を加熱できること、及び「被加熱物を特に円偏波の周方向に対して均一に加熱することが期待される」旨の記載がある。
国際公開第2013/171990号
しかし、特許文献1の図5(b)を参照すると、マイクロ波放射部の中心に電界強度の高い領域が確認され、また、マイクロ波放射部の中心から渦を巻くように電磁波が加熱室内に放射される。このため、被加熱物のそれぞれは、マイクロ波放射部の中心付近が局所的に加熱されるおそれがある。また、被加熱物のそれぞれには、マイクロ波放射部を中心として径方向に加熱ムラが生じるおそれがある。このため、特許文献1とは異なる方法で複数の被加熱物それぞれの加熱ムラを軽減できる加熱調理器が望まれていた。
本開示の一態様は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、加熱室内の複数の被加熱物を同時に加熱でき、かつ被加熱物の加熱ムラを軽減できる加熱調理器を提供するものである。
本開示に係る加熱調理器は、被加熱物を収容する加熱室と、電磁波を発生させる複数の高周波発生器と、前記複数の高周波発生器を制御する制御装置と、前記複数の高周波発生器と同数の複数の導波管と、前記加熱室の底に設けられ、前記被加熱物が載置される位置を示す前記複数の導波管と同数の複数の載置部とを備え、前記複数の導波管のそれぞれは、前記複数の高周波発生器のうち対応する高周波発生器から放射された電磁波を伝送し、前記複数の載置部それぞれの下側かつ当該載置部の範囲内に、前記複数の導波管のいずれかと連通する複数の導波口が形成されており、前記複数の導波管それぞれにて伝送された電磁波が、前記複数の導波口から、当該導波管の上に配置された前記載置部の上の前記被加熱物に照射されるものである。
本開示によれば、複数の導波管それぞれにて伝送された電磁波が、複数の導波口から、当該導波管の上に配置された載置部の上の被加熱物に照射される。導波口の近傍は加熱精度が高いところ、この導波口が1つの載置部に対して複数設けられているため、載置部のそれぞれに配置された被加熱物の加熱ムラを軽減しつつ、同時に複数の被加熱物を加熱できる。
実施の形態1に係る加熱調理器100の斜視図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の扉2が取り外された状態の斜視図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の内部構造を説明する斜視図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の内部構造を説明する斜視図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の加熱室10内の構造を説明する斜視図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の加熱室10及び導波管31、32、33の分解斜視図である。 実施の形態1に係る導波管31、32、33の分解斜視図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の縦断面模式図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の縦断面模式図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の横断面模式図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100及び加熱調理器100の制御システム110の機能ブロック図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの斜視図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの扉2が取り外された状態の斜視図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの内部構造を説明する斜視図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの内部構造を説明する斜視図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの加熱室10内の構造を説明する斜視図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの加熱室10及び導波管31A、32A、33Aの分解斜視図である。 実施の形態2に係る加熱室10の斜視図である。 実施の形態2に係る導波管31A、32A、33Aの分解斜視図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。 実施の形態2に係る加熱調理器100Aの横断面模式図である。
以下、本開示に係る加熱調理器及の実施の形態を、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す加熱調理器は、本開示の加熱調理器が適用される機器の一例を示すものであり、図面に示された加熱調理器によって本開示の適用機器が限定されるものではない。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、これらは説明のためのものであって、本開示を限定するものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状等が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
(加熱調理器の構成)
図1は、実施の形態1に係る加熱調理器100の斜視図である。加熱調理器100は、高周波の電磁波を食材等の被加熱物に照射することによって被加熱物を加熱する、高周波加熱装置である。なお、以下の説明において、高周波の電磁波を、単に高周波と称する場合がある。加熱調理器100は、外郭筐体1と、外郭筐体1の前側に設けられた扉2とを備える。扉2は、取っ手を備えた扉本体2aと、扉本体2aの中央部分に設けられた窓2bとを備える。
扉本体2aの内面には、図示しない電磁波遮蔽手段が設けられる。電磁波遮蔽手段は、例えば、扉本体2aの内面の縁に沿って環状に配置された電磁波吸収材料である。電磁波吸収材料に代えて、あるいはこれに加えて、電磁波遮蔽手段として、扉本体2aの外周部にチョーク構造が設けられていてもよい。窓2bは、ガラス等の光透過性を有する板と、その内側に設けられたパンチングメタルとで構成されており、ユーザが加熱調理器100の内部を視認可能に構成されている。
加熱調理器100の前面には、表示部3と操作部4とが設けられている。表示部3は、加熱調理器100の加熱メニュー又は加熱条件等の設定に関する情報、及び加熱調理器100の動作状態等を表示する。表示部3は、例えば液晶ディスプレイ又はランプ等で構成される。操作部4は、加熱温度又は加熱時間等の加熱条件、及び加熱開始又は停止等の動作指示に関する入力を受け付ける入力装置である。操作部4は、ハードウェアボタン又はタッチパネル等で構成される。なお、図1では、扉2に表示部3及び操作部4が設置された例を示すが、表示部3及び操作部4の配置は図示のものに限定されない。表示部3及び操作部4は、外郭筐体1の前面又は上面等に設けられていてもよい。
外郭筐体1の右側の側面には、筐体第1吸気口5a、5bが設けられている。筐体第1吸気口5a、5bは、外郭筐体1の内外を連通させる開口である。筐体第1吸気口5a、5bは、後述するように、外郭筐体1内の部品を冷却する空気の外郭筐体1への入口である。筐体第1吸気口5a、5bは、それぞれ、複数の開口を備えている。
外郭筐体1の左側後部の上面には、筐体第1排気口7と、筐体第2排気口8とが設けられている。筐体第1排気口7及び筐体第2排気口8は、外郭筐体1内の部品を冷却した空気の、外郭筐体1からの出口である。筐体第1排気口7及び筐体第2排気口8は、それぞれ、複数の開口を備えている。
筐体第1吸気口5a、5bと、筐体第1排気口7とは、外郭筐体1の内部で連通しており、筐体第1吸気口5a、5bから外郭筐体1内に流入した空気は、筐体第1排気口7から流出する。筐体第1吸気口5a、5bは外郭筐体1の右側に設けられているのに対し、筐体第1排気口7は外郭筐体1の左側に設けられている。このように、空気の入口と出口とが、外郭筐体1の異なる面に設けられていることで、外郭筐体1から流出した排気がただちに外郭筐体1内に吸い込まれるショートサイクルを抑制できる。
図2は、実施の形態1に係る加熱調理器100の扉2が取り外された状態の斜視図である。図2は、左側前方の斜め上から見た状態を示している。左側の側面には、筐体第2吸気口6a、6bが設けられている。筐体第2吸気口6a、6bは、外郭筐体1の内外を連通させる開口である。筐体第2吸気口6a、6bは、後述するように、外郭筐体1内の部品を冷却する空気の外郭筐体1への入口となる。筐体第2吸気口6a、6bは、それぞれ、複数の開口を備えている。
筐体第2吸気口6a、6bと、筐体第2排気口8とは、外郭筐体1の内部で連通しており、筐体第2吸気口6a、6bから外郭筐体1内に流入した空気は、筐体第2排気口8から流出する。筐体第2吸気口6a、6bと、筐体第2排気口8とは、外郭筐体1の異なる面に設けられているので、上述のようにショートサイクルを抑制できる。
外郭筐体1の内部には、加熱室10が設けられている。図2には、加熱室10に収容された調理容器も併せて図示されている。加熱室10の前面開口12は、加熱室10内への容器200の出し入れ口である。前面開口12は、扉2(図1参照)によって開閉される。
図3は、実施の形態1に係る加熱調理器100の内部構造を説明する斜視図である。図3は、図1に示す状態から、扉2、外郭筐体1及び加熱室10の天井が取り外された状態を示している。図3では、被加熱物が入れられる加熱調理器100は、複数の高周波発生器18と、複数の高周波発生器18からの電磁波を加熱室10に供給する導波管31、32、33とを備える。更に加熱調理器100は、高周波発生器18を冷却するための放熱フィン20と、回路基板21と、回路基板21に実装された発熱部品を冷却するための放熱フィン22と、第1送風機16と、第2送風機17とを備える。
高周波発生器18は、高周波の電磁波を発生させる装置である。ここで、高周波発生器18が発生させる電磁波の周波数帯は、マイクロ波を含む高周波であるものとする。高周波発生器18は、発振器として、半導体式発信器又はマグネトロンを有している。半導体式発信器は、例えばGaN(窒化ガリウム)などのワイドバンドギャップ半導体又はLDMOS(Laterally Diffused MOS)を有し、2.45GH程度の周波数のマイクロ波を発生させる。マグネトロンから発生する電磁波の周波数は、2.45±0.2GH程度の範囲に分布するが、半導体式発信器から発生する電磁波の周波数は、2.45GHに対してほとんど揺らぎのない安定した周波数である。また、半導体式発信器は、周波数を可変制御できる点において、マグネトロンと異なる。高周波発生器18に半導体式発信器を採用することで、発生する電磁波の位相を精密に制御することができる。このため、電磁波が照射される食品の温度制御を精密に行うことができる。なお、これ以降の説明では、高周波発生器18がマグネトロンである場合を例として、説明する。
本実施の形態では、複数の高周波発生器18が設けられている。具体的に、3つの高周波発生器18が設けられており、1つの高周波発生器18が加熱室10の左側方に配置され、2つの高周波発生器18が加熱室10の右側方に配置されている。加熱室10の右側方に設けられた2つの高周波発生器18は、前後方向に直線的に配置されている。3つの高周波発生器18の配置は、左右反転していてもよい。すなわち、加熱室10の左側方に2つの高周波発生器18が設けられ、加熱室10の右側方に1つの高周波発生器18が設けられていてもよい。
このように、複数の高周波発生器18の一部を加熱室10の左側方に配置し、他の一部を加熱室10の右側方に配置することで、加熱調理器100の外郭筐体1の前後方向の寸法を小さくできる。このため、前後方向に狭いキッチン等の設置場所にも、加熱調理器100を設置しやすい。また、複数の高周波発生器18を、加熱室10の外側に分散して配置することで、高周波発生器18で生じた熱が外郭筐体1内にこもりにくい。
放熱フィン20は、高周波発生器18に熱的に接続されており、高周波発生器18に発生した熱を放熱させる。放熱フィン20は、複数の高周波発生器18それぞれに設けられている。
回路基板21は高周波発生器18を駆動する整流回路70、インバータ回路71、二次側高圧電源回路73、駆動制御部77、制御装置81(すべて図11参照)等が実装された基板である。
放熱フィン22は、回路基板21に実装された回路部品等の発熱部品に熱的に接続されており、発熱部品に生じる熱を放散させる。
回路基板21及び放熱フィン22からなる組は、高周波発生器18と同数設けられている。さらに本実施の形態では、回路基板21及び放熱フィン22からなる組は、対応する高周波発生器18の上に配置されている。
第1送風機16は、加熱室10の右側方に配置された高周波発生器18及び回路基板21を冷却するための冷却風を生じさせる。第1送風機16は、加熱室10の右外側かつ後部に配置されている。本実施の形態の第1送風機16は、遠心式の送風機であり、吸気口161と吹出口162とを有する。吸気口161は、前に向かって開口しており、吸気口161の上流側に、高周波発生器18、放熱フィン20、回路基板21及び放熱フィン22が配置されている。吸気口161は、筐体第1吸気口5a、5b(図1参照)と連通している。吹出口162は、上に向かって開口している。吹出口162と対向する位置に、筐体第1排気口7(図1参照)が配置されている。
第1送風機16が動作すると、筐体第1吸気口5a、5b(図1参照)から外郭筐体1内に空気が冷却風として流入し、冷却風は放熱フィン20及び放熱フィン22の周囲を通過し、その過程において放熱フィン20及び放熱フィン22が冷却される。放熱フィン20及び放熱フィン22の周囲を通過した空気は、吸気口161に吸い込まれ、吹出口162から送出される。吹出口162から送出された空気は、筐体第1排気口7(図1参照)を通って外郭筐体1の外へ流出する。
第2送風機17は、加熱室10の左側方に配置された高周波発生器18及び回路基板21を冷却するための冷却風を生じさせる。第2送風機17は、加熱室10の左外側かつ後部に配置されている。本実施の形態の第2送風機17は、遠心式の送風機であり、吸気口171と吹出口172とを有する。吸気口171は、前に向かって開口しており、吸気口171の上流側に、高周波発生器18、放熱フィン20、回路基板21及び放熱フィン22が配置されている。吸気口171は、筐体第2吸気口6a、6b(図2参照)と連通している。吹出口162は、上に向かって開口している。吹出口162と対向する位置に、筐体第2排気口8(図2参照)が配置されている。
第2送風機17が動作すると、筐体第2吸気口6a、6b(図2参照)から外郭筐体1内に空気が冷却風として流入し、冷却風は放熱フィン20及び放熱フィン22の周囲を通過し、その過程において放熱フィン20及び放熱フィン22が冷却される。放熱フィン20及び放熱フィン22の周囲を通過した空気は、吸気口171に吸い込まれ、吹出口172から送出される。吹出口172から送出された空気は、筐体第2排気口8(図2参照)を通って外郭筐体1の外へ流出する。
本実施の形態では、高周波発生器18及びこれを駆動する回路基板21からなる組を、加熱室10の左右の側方に分けて配置し、左右それぞれに独立して冷却風を供給するので、高周波発生器18及びこれを駆動する回路基板21の冷却効率を高めることができる。
導波管31、32、33は、高周波発生器18(図4参照)が発生させた電磁波を、加熱室10内に伝搬する。本実施の形態では、3つの高周波発生器18が設けられており、高周波発生器18と同数の合計3つの導波管31、32、33が設けられている。導波管31、32、33は、左右に沿って延びる管路を内部に有し、加熱室10の下に設けられている。本実施の形態の導波管31、32、33は、内部の構造が、後述するように互いに異なる。
図4は、実施の形態1に係る加熱調理器100の内部構造を説明する斜視図である。図4は、図1に示す状態から、扉2及び外郭筐体1が取り外された状態を、左下から見た状態を示している。
導波管31、32、33は、それぞれ、いわゆるTE10モードで電磁波を伝送する方形導波管である。導波管31、32、33それぞれの軸方向に垂直な断面において、導波管31、32、33それぞれの長辺が、水平に延びている。導波管31、32、33は、金属の薄板を加工して形成されている。導波管31は、加熱室10の左側に配置された高周波発生器18からの電磁波を、加熱室10に供給する。導波管31の電磁波の伝送方向は、左から右に向かう方向である。導波管32及び導波管33は、加熱室10の右側に配置された高周波発生器18からの電磁波を、加熱室10に供給する。導波管32及び導波管33の電磁波の伝送方向は、右から左に向かう方向である。加熱室10の左下に配置された導波管31は、導波管32及び導波管33と比べて、前後方向の幅、すなわち電磁波の伝送方向に直交する方向の幅が長い。加熱室10の右下に配置された導波管32と導波管33とは、前後方向に間隔をあけて並んで配置されている。
図5は、実施の形態1に係る加熱調理器100の加熱室10内の構造を説明する斜視図である。加熱室10を区画する壁の一つである底板11には、開口41と、開口42a、42bと、開口43a、43bとが設けられている。底板11のうち、開口42aと開口42bとの間の領域を、分岐部44と称する。底板11のうち、開口43aと開口43bとの間の領域を、分岐部45と称する。底板11の上には、照射口カバー23が設けられている。
照射口カバー23は、底板11に設けられた開口41と、開口42a、42bと、開口43a、43bとを含め底板11全体を上から覆うものである。このように照射口カバー23が底板11の全体を覆うことで、加熱室10の底面が平坦になるので、加熱室10内の清掃及びメンテナンスの作業性を向上させることができる。照射口カバー23は、高周波の吸収が少ない材料、例えばマイカ又はセラミック等で形成されており、照射口カバー23を高周波が通過することによる高周波の減衰を抑制している。なお、本実施の形態では、一枚の照射口カバー23で底板11の全体を覆う例を示すが、底板11の開口41と、開口42a、42bと、開口43a、43bとに、これら開口と同サイズの照射口カバー23を嵌め込んでもよい。このようにすることで、照射口カバー23の材料を削減できるので、加熱調理器100の製造コストの低減につながる。
ここで、本実施の形態及び他の実施の形態において、加熱室10の底というときには、加熱室10において被加熱物が載置される面をいうものとし、物理的な構造として底板11と照射口カバー23とを含むものとする。具体的には、図5の例では、底板11と照射口カバー23とによって、加熱室10の底が構成されている。
図6は、実施の形態1に係る加熱調理器100の加熱室10及び導波管31、32、33の分解斜視図である。図6では、図5に示した照射口カバー23が取り外された状態を示している。
加熱室10の底板11には、載置部51、52、53を備えている。図6では、載置部51、52、53は一点鎖線で示されている。載置部51、52、53は、それぞれ、被加熱物が載置される位置を示す。本実施の形態では、合計3つの載置部51、52、53が設けられており、3つの被加熱物を加熱室10で同時に加熱できる。載置部51、52、53のそれぞれに、容器201、202、203(図3参照)が載置される。載置部51、52、53は、例えば、底板11に、輪郭及び/又は領域を示す印刷を施すことにより形成される。載置部51、52、53は、印刷に加えて、あるいはこれに代えて、底板11に形成された溝あるいは突条を備えていてもよい。また、本実施の形態では、底板11に載置部51、52、53が形成された例を示すが、照射口カバー23(図5参照)に載置部51、52、53が、印刷、溝、及び突条の何れか又は複数の組み合わせによって形成されていてもよい。また、LED等の発光素子で加熱室10の底に光を照射することで、載置部51、52、53を表示してもよい。
載置部51の範囲内に開口41が形成され、載置部52の範囲内に開口42a及び開口42bが形成され、載置部53の範囲内に開口43a及び43bが形成されている。開口41の下側に導波管31が配置され、開口42a、42bの下側に導波管32が配置され、開口43a、43bの範囲内に導波管33が配置されている。
図7は、実施の形態1に係る導波管31、32、33の分解斜視図である。図6及び図7を参照して、導波管31、32、33の構造を説明する。
導波管31は、導波管上部311と、導波管下部312とによって外殻が構成されている。導波管上部311と導波管下部312とは、溶接、カシメ、又はねじ止め等によって一体化され、導波管上部311と導波管下部312との接合部からの電磁波の漏洩が抑制されている。導波管下部312は、内部に電磁波を伝送する空間を有し、上面が開口している。導波管下部312の上面の開口に、板状の導波管上部311が嵌合される。導波管上部311には、アンテナ接続口313と、開口3111とが設けられている。導波管下部312内には、電磁波を伝送する空間を分ける分岐部314が設けられている。
アンテナ接続口313は、高周波発生器18のアンテナ19(図8参照)が挿入される穴である。アンテナ接続口313は、導波管31の電磁波の伝送方向の上流側の端、すなわち本実施の形態では左側の端に設けられている。導波管31が加熱室10の底板11に組み付けられた状態において、図5に示すようにアンテナ接続口313が設けられた部分は底板11から左側方へはみ出した場所に位置し、導波管31の上に高周波発生器18が配置される。
開口3111は、導波管31の電磁波の伝送方向の下流側、すなわち本実施の形態では右側に設けられている。開口3111は、開口41と実質的に同形状である。導波管31が加熱室10の底板11に組み付けられた状態において、開口3111と開口41とは重なる。
導波管下部312の底は、電磁波の伝送方向において上流側は平らであるが、下流側においては、下流端に向かって上昇する傾斜を有する。導波管下部312の底のうち、傾斜している部分を、導波斜面316と称する。
分岐部314は、上下方向かつ電磁波の伝送方向に沿って延びる平面を有する板である。分岐部314は、電磁波を反射する金属で形成されている。分岐部314は、導波斜面316に接しており、導波斜面316から電磁波の伝送方向上流側に向かって延びている。分岐部314は、導波斜面316と対向する導波管下部312の壁には接触しておらず、分岐部314によって、導波管下部312の内部が部分的に仕切られる。分岐部314は、電磁波の伝送方向と直交する前後方向に、導波管31内を仕切っている。分岐部314によって、実質的に2本の導波管が導波管31内に形成される。
なお、分岐部314によって導波管31内に形成された実質的に2本の導波管は、いずれも、いわゆるTE10モードで電磁波を伝送する方形導波管である。導波管31の軸方向に垂直な断面において、分岐部314によって形成された2本の導波管それぞれの長辺が水平に延びている(図8、図10参照)。
導波管下部312に導波管上部311が組み合わせられると、図7に示す開口3111が分岐部314によって分割されて、図6に示すように照射口315aと照射口315bが形成される。照射口315a及び照射口315bは、導波管31からの電磁波の出口である。
導波管32は、導波管上部321と、導波管下部322とによって外殻が構成されている。導波管下部322は、内部に電磁波を伝送する空間を有し、上面が開口している。導波管下部322の上面の開口に、板状の導波管上部321が嵌合される。導波管上部321には、アンテナ接続口323と、照射口325a、325bとが設けられている。導波管上部321のうち、照射口325aと照射口325bとの間の部分を、分岐部324と称する。
アンテナ接続口323は、高周波発生器18のアンテナ19(図8参照)が挿入される穴である。アンテナ接続口323は、導波管31の電磁波の伝送方向の上流側の端、すなわち本実施の形態では右側の端に設けられている。導波管32が加熱室10の底板11に組み付けられた状態において、図5に示すようにアンテナ接続口323が設けられた部分は底板11から右側方へはみ出した場所に位置し、導波管32の上に高周波発生器18が配置される。
照射口325a及び照射口325bは、導波管32からの電磁波の出口である。導波管32によって伝送された電磁波は、電磁波の進行方向に沿った平板面を有する分岐部324によって照射口325aと照射口325bとに進行方向を分岐され、照射口325aと照射口325bとから放射される。照射口325a及び照射口325bは、電磁波の伝送方向に沿って並んで配置されている。照射口325a及び照射口325bは、それぞれ、開口42a及び開口42bと実質的に同形状である。導波管32が加熱室10の底板11に組み付けられた状態において、照射口325aと開口42aとが重なり、照射口325bと開口42bとが重なり、分岐部324と分岐部44とが重なる。
導波管下部322の底は、電磁波の伝送方向において上流側は水平であるが、下流側においては、下流端に向かって上昇する傾斜を有する部分が2箇所あり、これらによって段差が形成されている。導波管下部322の底のうち、傾斜している部分を、導波斜面326a、326bと称し、導波斜面326aと導波斜面326bとを接続する部分を接続面327と称する。
導波管33は、導波管上部331と、導波管下部332とによって外殻が構成されている。導波管下部332は、内部に電磁波を伝送する空間を有し、上面が開口している。導波管下部332の上面の開口に、板状の導波管上部331が嵌合される。導波管上部331には、アンテナ接続口333と、照射口335a、335bと、分岐部334が設けられている。
アンテナ接続口333は、高周波発生器18のアンテナ19(図9参照)が挿入される穴である。アンテナ接続口333は、導波管31の電磁波の伝送方向の上流側の端、すなわち本実施の形態では右側の端に設けられている。導波管33が加熱室10の底板11に組み付けられた状態において、図8に示すようにアンテナ接続口333が設けられた部分は底板11から右側方へはみ出した場所に位置し、導波管33の上に高周波発生器18が配置される。
照射口335a及び照射口335bは、導波管33からの電磁波の出口である。導波管33によって伝送された電磁波は、分岐部334によって照射口335aと照射口335bとに進行方向を分岐され、照射口335aと照射口335bとから放射される。照射口335a及び照射口335bは、電磁波の伝送方向に沿って並んで配置されている。照射口335a及び照射口335bは、それぞれ、開口43a及び開口43bと実質的に同形状である。導波管33が加熱室10の底板11に組み付けられた状態において、照射口335aと開口43aとが重なり、照射口335bと開口43bとが重なり、分岐部334と分岐部45とが重なる。
分岐部334は、導波管上部331から下へ突出する形状を有する。詳しくは、分岐部334は、下に突出する中空の部材であり、左右方向に沿った縦断面がコ字状である。電磁波の進行方向において、分岐部334の上流側に照射口335aが位置し、下流側に照射口335bが位置している。分岐部334は、導波管上部331と一体成形されてもよいし、別部材として成形された分岐部334が導波管上部331の照射口335aと照射口335bとの間に接合されてもよい。分岐部334を中空の部材とすることで、中実の部材とするよりも分岐部334を軽量化できるとともに、製造コストを低減できる。
導波管下部322の底は、電磁波の伝送方向において上流側は水平である。導波管下部322は、上面を開口した直方体形状である。
図8は、実施の形態1に係る加熱調理器100の縦断面模式図である。図8は、導波管31及び導波管32を通る左右方向に沿った縦断面を示しており、容器201及び202も併せて図示されている。図9は、実施の形態1に係る加熱調理器100の縦断面模式図である。図9は、導波管31及び導波管33を通る左右方向に沿った縦断面を示しており、容器201及び203も併せて図示されている。図10は、実施の形態1に係る加熱調理器100の横断面模式図である。図10は、導波管31、導波管32及び導波管33を通る、水平断面を示している。
ここで、図6及び図7を参照して説明したように、照射口315a、315bは、加熱室10の底板11の開口41と組み合わせられ、組み合わせられた状態の開口を、図8~10では導波口E1a、E1bと表現する。また、照射口325a、325b、335a、335bは、それぞれ、加熱室10の底板11の開口41、42a、42b、43a、43bと組み合わせられ、組み合わせられた状態の開口を、図8~図10では導波口E2a、E2b、E3a、E3bと表現する。導波口E1a、E1b、E2a、E2b、E3a、E3bは、加熱室10への高周波の放射口である。導波口E1a、E1bは、載置部51の下側かつ載置部51の範囲内に設けられており、導波口E1a、E1bからの電磁波は、載置部51を介して加熱室10に供給される。導波口E2a、E2bは、載置部52の下側かつ載置部52の範囲内に設けられており、導波口E2a、E2bからの電磁波は、載置部52を介して加熱室10に供給される。導波口E3a、E3bは、載置部53の下側かつ載置部53の範囲内に設けられており、導波口E3a、E3bからの電磁波は、載置部53を介して加熱室10に供給される。
加熱室10の天井13には、検知部24が設けられている。検知部24は、温度センサと、被加熱物検知装置とを有している。温度センサは、例えば、サーミスタ、サーモカメラ、又は赤外線式の温度センサである。被加熱物検知装置は、例えば、被加熱物の外観の情報を検知するカメラである。検知部24は、温度センサと被加熱物検知装置とがユニット化されて構成されている。検知部24は、天井13に設けられた開口から加熱室10を臨むように配置され、加熱室10内全体を視野としており、加熱室10内に収容された複数の被加熱物それぞれの温度並びに被加熱物の種類、量及び状態を検知する。検知部24は、温度センサ及び被加熱物検知装置としてのカメラに加えて、あるいはこれらに代えて、超音波センサ、又は光センサを備えていてもよい。また、載置部と同数の検知部24が設けられていてもよい。また、検知部24は、加熱室10の側壁に配置されていてもよい。
アンテナ19は、高周波発生器18に一体的に設けられている。アンテナ19は、対応する導波管31、32、33のいずれかに挿入され、高周波発生器18が発生させた高周波を放射する。アンテナ19から導波管31に高周波が放射されると、導波管31内には定常波が生じる。この定常波は、高周波発生器18の発信周波数と導波管31の形状とによって決まる管内波長λgを有する。管内波長λg=λ0/√(1-(λ0/(2×a))^2)で求められる。ここで、λ0は自由空間の波長を表し、aは導波管31の前後方向、すなわち電磁波の進行方向と交差する方向における内寸を示している。定常波の腹と腹(節と節)との間隔は、管内波長λgの1/2となる。導波管32及び導波管33内にも、上記と同様に高周波発生器18から高周波が供給されることによって定常波が生じる。
図8及び図10を参照して、導波管31及び導波管32に係る構造及び寸法関係を説明する。
本実施の形態の加熱調理器100の載置部51の下には、導波口E1aと、電磁波の伝送方向と直交する方向に導波口E1aと並んで設けられた導波口E1bとが設けられている。導波管31内には、導波口E1aと導波口E1bとの間に設けられ、電磁波の伝送方向及び上下方向に沿って延び、導波管31により伝送された電磁波を導波口E1aと導波口E1bとに分岐させる分岐部314が設けられている。
分岐部314によって、導波管31内を電磁波の伝送方向に沿って仕切ることで、導波管31内には、電磁波の通路が複数形成される。そして、分岐部314によって分岐された通路を進んだ電磁波は、導波口E1aと導波口E1bとから、被加熱物に分散して照射される。このため、被加熱物の加熱ムラを軽減できる。
また、本実施の形態では、導波管31に設けられた開口3111及び底板11の開口41は、載置部51の大半を占める開口面積を有する(図6、図7、図10参照)。このように導波管31からの電磁波の出口の開口面積を大きくすることで、照射エネルギーの密度が低くなり、局所的に電界強度が高い領域が生じにくい。したがって、被加熱物の加熱ムラをさらに抑制できる。
導波管31に挿入されたアンテナ19と、導波管31の左側の端面、すなわちアンテナ19が挿入された側の端面との距離の長さW1は、10mm以上であることが望ましい。このようにすることで、アンテナ19と導波管31の左側の端面との間において、過度に電界強度が上昇することによる放電を抑制することができる。
アンテナ19と分岐部314との距離の長さW2は、10mm以上であることが望ましい。このようにすることで、アンテナ19と分岐部314との間において、過度に電界強度が上昇することによる放電を抑制することができる。
なお、アンテナ19と分岐部314との距離の長さW2は、10mm以上であって、なるべく小さいことが望ましい。すなわち、導波管31における電磁波の進行方向において、分岐部314によって分岐された領域の長さをなるべく長くすることが望ましい。分岐部314によって分岐された空間の電磁波の進行方向における長さを長くすることで、当該空間における電磁界モードを適切に形成できるので、損失少なく電磁波を伝送できる。距離W2は、望ましくは、分岐部314によって分割された導波管31内の前後方向の長さWE1a未満であることが望ましい。
導波口E1a、E2aの電磁波の伝送方向における長さWE1bは、導波管31の高さH1以上であることが望ましい。このようにすることで、導波口E1a、E2aの開口面積が減少することによる損失を抑制できる。
また、導波口E1a、E2aの長さWE1aよりも高さH1を小さくするとよい。このようにすることで、導波管31内に分岐部314によって形成される2つの方形導波管においては、長辺寸法に相当する長さWE1aよりも高さH1が小さくなるので、電磁波の伝送モードが維持されやすくなり、損失少なく電磁波が伝送される。
容器201の底の伝送方向に沿った長さ201W1は、伝送方向における導波口E1a、E1bの長さWE1bよりも短い。そして、容器201の上面の開口幅の内寸の伝送方向に沿った長さ201W2は、長さWE1bよりも短い。このようにすることで、容器201の底への局所的な加熱を軽減して、加熱ムラを抑制することができる。また、容器201の上面の面積を広げることで、導波口E1a、E1bの上を被加熱物が覆う比率を高めることができるので、被加熱物への電磁波の吸収を高めることができる。そして、導波口E1a、E1bから放射された電磁波は、容器201の被加熱物に集中的に供給され、被加熱物の加熱効率を高めることができる。
導波斜面316の導波管31の底面に対する傾斜角度θは、0度超45度以下である。導波斜面316は、電磁波の伝送方向に沿って上昇している。導波斜面316は、導波口E1a、E1bと対向している。導波斜面316は、導波管31内の電磁波を、導波口E1a、E1b側へ反射させることができる。すなわち導波斜面316は、導波管31内を進行する高周波の進行方向を、導波管31の上にある加熱室10側に変更する作用を生じさせる。導波斜面316により、導波管31内の電磁波の被加熱物への入射角度が緩やかになる。このため、被加熱物の局所的な加熱を軽減して加熱ムラを軽減することができる。また、導波斜面316に導かれて電磁波が導波口E1a、E1bへ侵入しやすいため、容器201内の被加熱物を選択的に加熱でき、加熱効率を高めることができる。
導波口E2aの伝送方向に沿った幅WE2a及び導波口E2bの伝送方向に沿った幅WE2bは、それぞれ、導波管32の高さ方向の寸法の長さH2の1/2以上であることが望ましい。このように、幅WE2a及び幅WE2bを確保して導波口E2a、E2bの開口面積を大きくすることで、導波口E2a、E2bの開口面積が小さくなることによる損失を抑制できる。また、導波口E2a、E2bの開口面積が小さくなることによる、電界強度の高い領域が形成されて被加熱物が局所的に加熱されることを軽減することができる。
導波口E2aの幅WE2aは、導波口E2bの幅WE2bよりも小さいことが望ましい。アンテナ19に近い位置は、照射されるエネルギーが相対的に多くなりやすいところ、アンテナ19に近い位置にある導波口E2aの開口面積を相対的に小さくすることで、導波口E2aと導波口E2bとの間の加熱ムラを軽減することができる。
導波管32の導波斜面326a、326bについて説明する。導波斜面326a、326bは、電磁波の伝送方向に沿って上昇している。導波斜面326aは、導波管32の最下面から導波管32の高さ方向の中央程度まで上昇し、導波斜面326aの上端に水平な接続面327が連なっている。接続面327の左端に導波斜面326bが連なっており、導波斜面326bは導波管32の上端に接続されている。導波斜面326aは、導波口E2aに対向し、導波斜面326bは、導波口E2bに対向している。導波斜面326bと導波口E2bとの平均距離の長さH2bは、導波斜面326aと導波口E2aとの平均距離の長さH2bよりも、大きい。すなわち、H2b<H2aの関係にある。このように、電磁波の伝送方向において上流側にある導波口E2aの下方で導波管32の高さを縮小することで、電磁波は、導波口E2aを通過する際に導波口E2aに導かれ、導波口E2aから加熱室10内に放射される。
このように、本実施の形態の加熱調理器100の導波管32の上面には、導波口E2aと導波口E2bとの間に、導波管32により伝送された電磁波を導波口E2aと導波口E2bとに分岐させる分岐部324及び分岐部44が設けられている。そして、導波口E2bと、導波口E2bに対向する導波管32の底面との距離H2bは、導波口E2aと、導波口E2aに対向する導波管32の底面との距離H2aよりも、短い。
このため、導波口E2aを通過した後に電磁波が通過する空間は、導波口E2aの下方の空間よりも狭くなる。したがって、アンテナ19に近くエネルギー量の多い電磁波が供給されやすい導波口E2aに導波される電磁波の量を軽減できる。これにより、導波口E2aと導波口E2bとの間の電磁波の量のバランスがよくなり、載置部52に載置される被加熱物に対する加熱ムラを軽減できる。
なお、長さH2aは、長さH2の1/2未満であってもよい。このようにすることで、導波口E2aの下側における空間の高さ方向の縮小度合いは、導波口E2bの下側における空間の高さ方向の縮小度合いよりも大きくなる。そうすると、相対的に照射されるエネルギーが多いアンテナ19に近い導波口E2aへの電磁波の集中を軽減できる。これにより、導波口E2aの上に載置される被加熱物への局所的な加熱を軽減することができる。
容器202の底の伝送方向に沿った長さ202W1は、導波口E2aの右端から導波口E2bの左端までの長さよりも短い。そして、容器202の上面の開口幅の内寸の伝送方向に沿った長さ202W2は、導波口E2aの右端から導波口E2bの左端までの長さよりも長い。このようにすることで、容器202の底への局所的な加熱を軽減して、加熱ムラを抑制することができる。また、容器202の上面の面積を広げることで、導波口E2a、E2bの上を被加熱物が覆う比率を高めることができるので、被加熱物への電磁波の吸収を高めることができる。そして、導波口E2a、E2bから放射された電磁波は、容器202の被加熱物に集中的に供給され、被加熱物の加熱効率を高めることができる。
導波管32の導波斜面326a、326bの導波管32の底面に対する傾斜角度は、図8では図示していないが、導波斜面316の傾斜角度θに相当する。この傾斜角度は、0度超45度以下である。導波斜面326a、326bを設けることによる作用効果は、導波斜面316について説明したものと同様である。
図9及び図10を参照して、導波管33に係る構造を説明する。
導波管33内の電磁波の伝送方向に沿って、導波口E3a、分岐部334、導波口E3bが並んで配置されている。分岐部334の上面は、分岐部45で覆われている。分岐部334と分岐部45とに囲まれた空間には、電磁波は侵入しない。
このように、本実施の形態の加熱調理器100の載置部53の下には、導波口E3aと、導波口E3aよりも高周波発生器18から離れた位置に設けられた導波口E3bとを備える。導波管33の上面には、導波口E3aと導波口E3bとの間に、下へ突出する形状を有し、導波管33により伝送された電磁波を導波口E3aと導波口E3bとに分岐させる分岐部334が設けられている。
したがって、導波口E3aの下流側において、分岐部334によってその伝送空間の高さが小さくなっているため、アンテナ19から放射された電磁波は、アンテナ19に近い導波口E3aに流入しやすい。このように、下へ突出する分岐部334によって導波口E2aの下流側の導波管33の高さを縮小することで、導波口E2aと導波口E2bへ電磁波を分岐させることができる。
なお、分岐部334の高さ、すなわち下方への突出長さを調節することで、導波口E3aと導波口E3bへの電磁波の分配量を調整することができる。
分岐部334の高さ寸法H334aは、分岐部334の下端と導波管33の底との間の高さ寸法H334bよりも、小さくしてもよい。このようにすることで、分岐部334の下側を通って導波口E3bに向かう電磁波を相対的に増やし、導波口E3aから放射される電磁波を相対的に減らすことができる。アンテナ19に近い位置は、照射されるエネルギーが相対的に多くなりやすいところ、アンテナ19に近い位置にある導波口E3aに電磁波が流入しにくくすることで、導波口E3aと導波口E3bとの間の加熱ムラを軽減することができる。
導波管33の左端の端部の底面は、電磁波の伝送方向に沿って上昇する導波斜面336を有している。導波斜面336の、導波管33の水平な底面に対する得傾斜角度は、図9では図示していないが、導波斜面316の傾斜角度θ(図8参照)に相当する。この傾斜角度は、0度超45度以下である。導波斜面336を設けることによる作用効果は、導波斜面316について説明したものと同様である。なお、図9では、導波斜面336の高さは、導波管33の高さよりも小さく、導波斜面336の上には上下に延びる壁が連なっているが、導波管33の底から上面に至る全領域に導波斜面336が形成されていてもよい。
導波口E3aの伝送方向に沿った幅WE3a及び導波口E3bの伝送方向に沿った幅WE3bは、それぞれ、導波管33の高さ方向の寸法の長さH3の1/2以上であることが望ましい。このように、幅WE3a及び幅WE3bを確保して導波口E3a、E3bの開口面積を大きくすることで、導波口E3a、E3bの開口面積が小さくなることによる損失を抑制できる。また、導波口E3a、E3bの開口面積が小さくなることによる、電界強度の高い領域が形成されて被加熱物が局所的に加熱されることを軽減することができる。
高さ寸法H334bは、導波口E3bの幅WE3bと等しくしてもよい。このようにすることで、分岐部334の下側から導波口E3bに至る空間における電磁波の伝送効率を高めることができる。あるいは、幅WE3bを、高さ寸法H334bよりも大きくしてもよい。このようにすることで、損失を軽減して電磁波の伝送効率を高めることができる。
容器203の底の伝送方向に沿った長さ203W1は、導波口E3aの右端から導波口E3bの左端までの長さよりも短い。そして、容器203の上面の開口幅の内寸の伝送方向に沿った長さ203W2は、導波口E3aの右端から導波口E3bの左端までの長さよりも長い。このようにすることで、容器203の底への局所的な加熱を軽減して、加熱ムラを抑制することができる。また、容器203の上面の面積を広げることで、導波口E3a、E3bの上を被加熱物が覆う比率を高めることができるので、被加熱物への電磁波の吸収を高めることができる。そして、導波口E3a、E3bから放射された電磁波は、容器203の被加熱物に集中的に供給され、被加熱物の加熱効率を高めることができる。
図11は、実施の形態1に係る加熱調理器100及び加熱調理器100の制御システム110の機能ブロック図である。制御システム110は、加熱調理器100と、ネットワーク90を介して接続された管理装置91とを有する。本実施の形態の制御システム110では、さらに、管理装置91に、電力計測装置92と電気機器93とがネットワーク90を介して接続されている。
(システム構成)
管理装置91は、加熱調理器100及び電気機器93の消費電力の制御及び管理を行う装置である。また、管理装置91は、加熱調理器100で加熱制御に用いられる情報を管理する。本実施の形態では、加熱調理器100の消費電力の制御及び管理と、加熱制御に用いられる情報の管理とを、一台の管理装置91が行うものとして説明するが、同様の機能を複数台の管理装置91で行ってもよい。管理装置91は、加熱調理器100及び電気機器93との間でネットワーク90を介して通信を行う。
管理装置91による消費電力の制御及び管理について説明する。管理装置91は、加熱調理器100及び電気機器93から、動作状態に関する情報を受信し、また、加熱調理器100及び電気機器93に対して動作指示に関する情報を送信する。加熱調理器100の動作状態は、加熱室10における加熱動作の有無、及び加熱調理器100の実際の消費電力に関する情報を含む。加熱調理器100への動作指示は、加熱室10における加熱動作の有無、並びに加熱調理器100における消費電力の低減指示及び低減指示の解除に関する情報を含む。
管理装置91による加熱制御に関する情報の管理について説明する。管理装置91は、第1データベース911と、第2データベース912とを備える。第1データベース911は、加熱調理器100で加熱される被加熱物のコードと加熱条件とを対応づけて記憶したものである。被加熱物のコードとは、例えば、被加熱物のパッケージ等に印刷又は添付されたバーコード、二次元コード又は記号等である。加熱条件は、加熱時間、被加熱物の目標温度、加熱時の出力(火力)の大きさ等の少なくともいずれかを含む。管理装置91は、加熱調理器100から送信された被加熱物のコードを取得すると、第1データベース911を参照して取得したコードに対応づけられた加熱条件を抽出し、抽出した加熱条件を加熱調理器100に送信する。
第2データベース912は、被加熱物の数量と加熱条件とを対応づけて記憶したものである。加熱条件は、加熱時間、被加熱物の目標温度、加熱時の出力(火力)の大きさ等の少なくともいずれかを含む。管理装置91は、加熱調理器100から送信された被加熱物の数量を取得すると、第2データベース912を参照して取得した数量に対応づけられた加熱条件を抽出し、抽出した加熱条件を加熱調理器100に送信する。第2データベース912は、被加熱物の種類ごとに、その数量と加熱条件とを対応づけて記憶してもよい。例えば、冷凍シュウマイ、冷凍肉まんといった種類ごとに、数量とこれに対応する加熱条件が記憶される。管理装置91は、加熱調理器100から被加熱物の種類についての情報も取得し、取得した被加熱物の種類と数量とを用いて第2データベース912から加熱条件を抽出する。
管理装置91は、例えば、HEMS(Home Energy Management System)コントローラ、又はBEMS(Building and Energy Management System)コントローラである。管理装置91は、メモリ及びメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)を有する。管理装置91が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。CPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、管理装置91の各機能を実現する。また、第1データベース911及び第2データベース912もメモリに記憶される。ここで、メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリである。
ネットワーク90は、家庭内ネットワーク、又はビル内ネットワークである。また、ネットワーク90は、インターネット等の広域の通信網であってもよい。ネットワーク90は、有線通信又は無線通信のいずれであってもよい。
電力計測装置92は、家庭内又はビル内の消費電力量を計測し、計測した情報を管理装置91に送信する。電力計測装置92は、分電盤に取り付けられた電力量計、又はスマート電力量メーター等である。
電気機器93は、管理装置91によって電力制御される。電気機器93は、例えば、空気調和装置、給湯機、床暖房、照明、冷蔵庫、食器乾燥機、又は炊飯器等である。
以下の説明では、管理装置91がHEMSコントローラである場合を例に説明する。なお、管理装置91は、インターネットを通じて加熱調理器100に接続されたサーバ装置であってもよい。
(加熱調理器の回路構成)
加熱調理器100には、3つの高周波発生器18が設けられている。高周波発生器18に商用電源120から電力を供給して高周波発生器18を駆動するための装置として、高周波発生器駆動装置700を備える。高周波発生器駆動装置700は、インバータ回路71と、昇圧トランス72と、二次側高圧電源回路73とを備える。高周波発生器駆動装置700の前段には、整流回路70が設けられている。また、インバータ回路71を制御する駆動制御部77が設けられている。インバータ回路71、昇圧トランス72、及び二次側高圧電源回路73からなる高周波発生器駆動装置700は、1つの高周波発生器18に対して一つずつ設けられている。1つの整流回路70は、複数の高周波発生器18で共用される。なお、図11では、図の煩雑化を防ぐために、1つの高周波発生器18に対応したインバータ回路71、昇圧トランス72、及び二次側高圧電源回路73についてのみ、その内部構成部品について符号を付している。
整流回路70の一対の入力端は、商用電源120に接続されている。整流回路70は、商用電源120から供給される商用交流電源を、直流電圧に変換する。整流回路70は、交流電圧を全波整流して直流電圧に変換するダイオードブリッジと、平滑リアクトルと、平滑コンデンサとを有する。平滑リアクトルは、ダイオードブリッジの高電位側の出力端に接続され、ダイオードブリッジから出力される直流電圧の脈流を抑制する。平滑コンデンサは、平滑リアクトルの出力端とダイオードブリッジの低電位側の出力端との間に接続され、電流の高周波リプルを抑制する。以降の説明において、平滑リアクトルと平滑コンデンサからなる回路をフィルタ回路と称する場合がある。
インバータ回路71は、整流回路70の出力側に接続されており、フィルタ回路を介した直流電圧の供給を受け、数十KHの高周波電流を昇圧トランス72の一次側に供給する。インバータ回路71は、直列に接続された2つのIGBT711、712と、IGBT711、712の出力側に接続されたスナバ回路713と、共振コンデンサ714、715とを有する。
スイッチング素子であるIGBT711とIGBT712とが駆動制御部77によって交互にオン状態とオフ状態とに切り替えられることにより、昇圧トランス72に高周波電流が出力される。2つのスイッチング素子のオン状態とオフ状態とが切り換わる周波数、すなわちインバータ回路71から出力される高周波電流の周波数を、駆動周波数と称する。インバータ回路71は、駆動制御部77からの駆動周波数に応じた信号の入力に基づいて、スイッチング動作を行う。
スナバ回路713は、IGBT711、712がオフ状態からオン状態となるときに生じるスイッチング損失を抑制する。共振コンデンサ714はIGBT711に接続され、共振コンデンサ715はIGBT712に接続されている。
図11に示すインバータ回路71は、ハーフブリッジインバータ方式の2石式電流共振型インバータである。このハーフブリッジインバータ方式のインバータ回路71は、1石式電圧共振型インバータに比べ、IGBT711、712等のインバータ回路71を構成する素子の耐圧を約1/2という低い電圧に抑えられる効果がある。また、本実施の形態では、スナバ回路713による部分共振を用いてIGBT711、712をソフトスイッチ化している。このため、IGBT711、712のスイッチングによる損失を低減できる。
インバータ回路71の出力側には、昇圧トランス72が接続されている。昇圧トランス72は、一次巻線721と、二次巻線722とを有する。昇圧トランス72の二次側には、さらにフィラメント巻線75が設けられている。一次巻線721は、インバータ回路71の出力側に接続されていて、インバータ回路71から直接的に給電される。二次巻線722及びフィラメント巻線75は、一次巻線721に電流が流れることによって生じる磁力により給電される。二次巻線722には、数kVの高周波の高電圧が生成される。
昇圧トランス72の二次巻線722には、二次側高圧電源回路73が接続されている。二次側高圧電源回路73は、3kV~5kVのカットオフ電圧を生成して、高周波発生器18に供給する。二次側高圧電源回路73は、2つの高圧コンデンサ731と、2つの高圧ダイオード732とを有する。二次巻線722の一端が、2つの高圧コンデンサ731の中間点に接続され、二次巻線722の他端が、2つの高圧ダイオード732の中間点に接続されている。二次側高圧電源回路73は、全波倍電圧回路であり、入力電圧を倍電圧化している。
二次側高圧電源回路73の一端には、高周波発生器18が接続され、他端にはフィラメント74が接続されている。高周波発生器18は、二次側高圧電源回路73からカットオフ電圧が印加されて、2.45GH程度の電磁波を発振する。
フィラメント74は、フィラメント巻線75に接続されていて、フィラメント巻線75から常時給電されている。フィラメント74は、フィラメント巻線75からの給電によって、常時、1800℃程度に加熱されている。
一次巻線721には、共振電流センサ76が接続されている。共振電流センサ76は、一次巻線721に流れる共振電流、すなわちインバータ回路71から出力される電流を検出し、電流値に対応した信号を駆動制御部77に入力する。駆動制御部77は、共振電流センサ76から入力される共振電流値に基づいて、インバータ回路71の力率を改善するようインバータ回路71を制御する。このようにすることで、インバータ回路71の損失を低減して、インバータ回路71の消費電力を低減するとともに発熱量を低下させることができる。これにより、インバータ回路71の冷負荷を低減することができる。
本実施の形態では、複数の高周波発生器駆動装置700に対して、一つの整流回路70が共用される。したがって、加熱調理器100の回路構成が簡素であり、加熱調理器100の製造コストを低減できる。
(加熱調理器の回路構成の変形例)
図11の例では、一つの整流回路70から、3つのインバータ回路71に電力を供給する例を示したが、インバータ回路71ごとに整流回路70を設けてもよい。この場合、商用電源120に対し、3つの整流回路70を並列に接続する。インバータ回路71ごとに整流回路70を設けることで、インバータ回路71間のノイズ等の干渉を軽減することができるので、インバータ回路71から出力される高周波の交流電流の品質を高めることができる。
図11の例では、インバータ回路71はハーフブリッジインバータ方式であるが、準E級インバータ方式の1石式電圧共振型インバータを用いてもよい。準E級インバータ方式のインバータ回路は、ハーフブリッジインバータ方式と比べて回路を簡素化することができる。
図11の二次側高圧電源回路73は、全波倍電圧回路であるが、半波倍電圧回路であってもよい。半波倍電圧回路は、全波倍電圧回路と比べて低コストで製造できる。
(加熱調理器の機能構成)
加熱調理器100は、駆動制御部77と、制御装置81と、通信装置82とを有する。駆動制御部77は、制御装置81に制御されて、3つの高周波発生器18の動作を制御する。具体的には、駆動制御部77は、インバータ回路71のIGBT711及びIGBT712の駆動周波数を変化させることで、各高周波発生器18の出力が定められた値になるように制御する。
制御装置81は、加熱調理器100の制御を司る。制御装置81は、回路基板21(図5参照)に実装されている。制御装置81は、専用のハードウェア、またはメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)で構成される。制御装置81が専用のハードウェアである場合、制御装置81は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置81が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現してもよいし、各機能部を一つのハードウェアで実現してもよい。制御装置81がCPUの場合、制御装置81が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。CPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置81の各機能を実現する。ここで、メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリである。
操作部4が操作されると、操作に応じた信号が制御装置81に入力される。また、制御装置81には、検知部24が検出した情報を示す信号が入力される。制御装置81は、操作部4、検知部24からの入力に基づいて、表示部3、第1送風機16、第2送風機17及び駆動制御部77を制御する。
検知部24が温度センサを含む場合、温度センサが検知した温度、すなわち被加熱物の温度に関する情報が制御装置81に入力される。制御装置81は、入力された情報に基づいて、被加熱物の温度を検出する。本実施の形態では、加熱室10の右、左及び上のそれぞれに検知部が配置されるので、被加熱物の温度をむらなく検出することができる。温度センサが赤外線センサである場合、赤外線センサの検知した温度分布等の情報に基づいて、被加熱物の状態を検出することもできる。
検知部24がカメラを含む場合、カメラが撮影した画像データの画像信号が制御装置81に入力される。制御装置81は、入力された画像信号を用いた画像認識により、被加熱物の大きさ、被加熱物の種類、被加熱物の量及び被加熱物の状態等の情報を検出する。ここでいう被加熱物の種類とは、ご飯、汁物、及び炒め物、煮物、焼き魚、焼き肉等のメニューの種類を含む。また、被加熱物の状態とは、冷凍状態であるか否か、沸騰状態であるか否か、加熱の程度等を含む。
カメラを含む検知部24と制御装置81は、コードリーダとして機能する。検知部24のカメラが上から容器200内の被加熱物のパッケージを撮影し、撮影した画像信号が制御装置81に入力される。制御装置81は、入力された画像信号に含まれるバーコード、二次元コード又は記号等を、画像認識によって認識する。なお、加熱調理器100に、専用のコードリーダが設けられていてもよい。この場合、例えば加熱調理器100の筐体の外面に、コードを読み取るカメラを設け、このカメラの前にかざされたコードをコードリーダが読み取るようにすることもできる。
検知部24が超音波センサを含む場合、超音波センサから超音波を発信し、被加熱物又は容器から反射した超音波を超音波センサで受信し、超音波センサが受信した情報が制御装置81に入力される。制御装置81は、各検知部の超音波センサから入力された情報に基づいて、被加熱物又は容器の有無及び大きさを検出する。
検知部24が光センサを含む場合、光センサから光を放射し、被加熱物又は容器から反射した光を光センサで受信し、光センサが受信した情報が制御装置81に入力される。制御装置81は、各検知部の光センサから入力された情報に基づいて、被加熱物又は容器の有無及び大きさを検出する。
制御装置81は、第1送風機16及び第2送風機17の動作開始及び停止を制御する。制御装置81は、高周波発生器18の駆動を開始すると、第1送風機16及び第2送風機17を動作させ、高周波発生器18の駆動を停止すると、あるいは駆動停止から所定時間が経過すると、第1送風機16及び第2送風機17を停止させる。制御装置81はさらに、第1送風機16及び第2送風機17の動作時の回転周波数を制御してもよい。この場合、外郭筐体1内に温度センサを設け、温度センサの検出温度が高いほど第1送風機16又は第2送風機17の回転周波数を上げて冷却風量を増加させるとよい。このようにすることで、冷却対象の温度に応じた冷却風量で効率よく冷却対象を冷却できる。
通信装置82は、例えば管理装置91とネットワーク90を介して通信する装置であり、通信回路、通信回路を動作させるCPU及びCPUを動作させる情報を記憶するメモリを含む。通信装置82は、例えば、IoT(Internet of Things)ゲートウェイである。通信装置82は、受信した情報を制御装置81に伝送し、また制御装置81からの指示によって情報を管理装置91に送信する。
制御装置81は、通信装置82によって取得した情報に基づいて、駆動制御部77を制御する。また、制御装置81は、加熱調理器100の動作状態に関する情報を、通信装置82を用いて管理装置91に送信する。
(加熱動作)
加熱調理器100による被加熱物の加熱動作を説明する。本実施の形態の加熱調理器100は、加熱室10内で、容器201、202、203それぞれに収容された複数の被加熱物を同時に加熱する点に特徴を有しているので、複数の被加熱物の加熱動作を説明する。なお、もちろん、加熱室10内に1つの被加熱物を入れて加熱することも可能であるが、ここでは説明を省略する。
まず、ユーザは、容器201、202、203のそれぞれに、被加熱物を配置し、容器201、202、203をそれぞれ載置部51、52、53の上に置く。次に、ユーザは、加熱室10の扉2を閉める。扉2が閉められたことを図示しない扉センサからの信号入力によって制御装置81が検出すると、制御装置81は、加熱室10での加熱を開始可能な状態になる。
次に、ユーザは、操作部4を操作して、加熱条件を入力する。操作部4は、加熱条件として、載置部51、52、53のそれぞれに対する加熱量(火力)、加熱時間又は目標温度の少なくともいずれかを個別に入力する入力装置を備えている。ユーザは、載置部51、52、53のそれぞれについて、加熱量(火力)、加熱時間又は目標温度の少なくともいずれかを操作部4を介して入力する。
操作部4は、被加熱物の種類と被加熱物の状態の何れか又は両方を入力する入力装置を備えていてもよい。例えば、ご飯が冷蔵であるか、冷凍であるか、といった情報を操作部4に入力できるようにしてもよい。また、操作部4への被加熱物の加熱条件の入力に代えて、あるいはこれに加えて、各載置部51、52、53に載置された被加熱物の種類を操作部4に入力できるようにしてもよい。また、検知部24の検知結果に基づいて、制御装置81が被加熱物の種類、状態、及び目標温度のいずれか一つ以上を判定し、判定結果を表示部3に表示してもよい。そして、ユーザは、表示された情報の承認の有無及び承認しない場合の変更条件を操作部4に入力し、制御装置81は承認された情報に基づいて加熱を開始する。
制御装置81及び駆動制御部77は、操作部4に入力された加熱条件並びに検知部24から入力された情報に基づいて、3つの高周波発生器18の動作を制御する。駆動制御部77は、インバータ回路71のIGBT711、712の駆動周波数を変化させることで、連続的に各高周波発生器18の出力を変動させる。このとき、動作している複数の高周波発生器18の出力の合計は、加熱条件に応じて予め定められた値となるように制御される。
高周波発生器18が動作すると、高周波発生器18が電磁波を発生させる。高周波は、アンテナ19を介して、対応する導波管31、32、33のいずれかに放射される。アンテナ19から導波管31、32、33内に高周波が放射されると、導波管31、32、33には定常波が生じる。定常波は、導波管31、32、33内を進み、対応する導波口E1a、E1b、E2a、E2b、E3a、E3bを介して加熱室10内に供給される。加熱室10内に対し、3つの高周波発生器18から高周波が供給される。各導波口E1a、E1b、E2a、E2b、E3a、E3bには、載置部51、52、53のいずれかが配置されている。このため、載置部51、52、53に載置された被加熱物に、各導波口E1a、E1b、E2a、E2b、E3a、E3bからの電磁波が選択的かつ集中的に供給される。
高周波発生器18の出力の大きさが連続的に変動するように制御されるので、被加熱物の加熱ムラを抑制することができる。詳しくは、例えば冷凍の被加熱物を加熱する場合、高周波発生器18が出力値一定の動作と動作停止とを交互に実行するON/OFF制御がなされると、ON時の出力が高いために被加熱物に局所的な過加熱が生じ易く、焦げが生じてしまうこともある。局所的な過加熱を抑制するために、ON時間の後のOFF時間を調整する制御も考えられるが、被加熱物の加熱ムラの抑制は困難である。これに対し本実施の形態では、高周波発生器18からの出力の大きさが連続的に変動するので、上述したON/OFF制御のような局所的な過加熱が生じにくい。また、本実施の形態では、複数の導波口から容器200内に電磁波を供給するので、容器201、202、203に収容された複数の被加熱物のトータルの加熱時間を短縮することができる。
複数の高周波発生器18が同時に動作する場合の合計出力の最大出力は、1つの高周波発生器18が動作する場合の出力の最大出力と同じである。例えば、一般的な家庭の100V交流系統電源の電力容量である1500Wが、合計出力の最大値である。複数の高周波発生器18が同時に動作する場合、合計出力が、最大出力である1500W以下となるように、複数の高周波発生器18が動作する。このようにすることで、加熱調理器100のピーク電流が抑制され、一般的な家庭の100V交流系統電源の電力容量である1500Wを超えないように加熱調理器100を動作させることができる。また、制御装置81は、被加熱物の加熱に必要とされる加熱量に応じて、加熱時の出力値を決め、同時に動作する1~3つの高周波発生器18の出力の合計が、その出力値となるように駆動制御部77を制御する。
駆動制御部77は、3つの高周波発生器18を同時に動作させず、1つずつ順番に動作させてもよい。この場合、載置部51、52、53のそれぞれに対応した導波口E1a及びE1b、導波口E2a及びE2b、導波口E3a及びE3bのいずれかから順番に、加熱室10に高周波が供給される。複数の高周波発生器18から間欠的に電磁波を加熱室10内に供給することで、被加熱物の局所的な加熱を抑制し、被加熱物の加熱状態を均一に近づけることができる。
被加熱物の加熱が終了すると、制御装置81は駆動制御部77を制御して高周波発生器18の動作を停止させて、加熱室10における加熱を終了する。
(冷却動作)
次に、加熱調理器100を構成する発熱部品の冷却に関して説明する。高周波発生器18及び回路基板21の実装部品は動作中に発熱する。このため、加熱調理器100は、高周波発生器18の動作中には、第1送風機16及び第2送風機17を動作させてこれらの部品を冷却する。
高周波発生器18が動作を開始すると、制御装置81は、第1送風機16及び第2送風機17を動作させる。第1送風機16及び第2送風機17が動作することで、上述のように空気が外郭筐体1内に吸い込まれ、吸い込まれた空気は外郭筐体1内の発熱部品を冷却し、外郭筐体1から排気される。
以上のように本実施の形態の加熱調理器100は、被加熱物を収容する加熱室10と、電磁波を発生させる複数の高周波発生器18と、複数の高周波発生器18を制御する制御装置81と、複数の高周波発生器18と同数の複数の導波管31、32、33とを備える。又加熱調理器100は、加熱室10の底に設けられ、被加熱物が載置される位置を示す複数の導波管31、32、33と同数の複数の載置部51、52、53を備える。複数の導波管31、32、33のそれぞれは、複数の高周波発生器18のうち対応する高周波発生器18から放射された電磁波を伝送する。複数の載置部51、52、53それぞれの下側かつ当該載置部51、52、53の範囲内に、複数の導波管31、32、33のいずれかと連通する複数の導波口が形成されている。具体的に、載置部51には導波口E1a及びE1bが形成され、載置部52には導波口E2a及びE2bが形成され、載置部53には導波口E3a及びE3bが形成されている。複数の導波管31、32、33それぞれが伝送した電磁波が、複数の導波口E1a及びE1b、導波口E2a及びE2b、又は導波口E3a及びE3bから、当該導波管31、32、33の上に配置された載置部51、52、53を介して加熱室10に供給される。
導波口E1a及びE1bの近傍は加熱精度が高いところ、1つの載置部51に対して複数の導波口E1a及びE1bが設けられているため、載置部51に配置された被加熱物の加熱ムラを軽減できる。同様に、導波口E2a及びE2bの近傍は加熱精度が高いところ、1つの載置部51に対して複数の導波口E2a及びE2bが設けられているため、載置部52に配置された被加熱物の加熱ムラを軽減できる。同様に、導波口E3a及びE3bの近傍は加熱精度が高いところ、1つの載置部53に対して複数の導波口E3a及びE3bが設けられているため、載置部53に配置された被加熱物の加熱ムラを軽減できる。そして、加熱調理器100によれば、載置部51、52、53に載置された複数の被加熱物を同時に加熱できる。
実施の形態2.
本実施の形態の加熱調理器100Aは、実施の形態1の加熱調理器100と同様に、加熱室10で複数の被加熱物を同時に加熱でき、さらにそれぞれの被加熱物の加熱ムラを抑制するようにしたものである。本実施の形態の加熱調理器100Aは、導波管51A、52A、53Aの構造、高周波発生器18の配置、及び発熱部品の冷却に係る構成が、実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1で説明した構成に相当する構成については同じ符号を付し、異なる構成については符号に添え字Aを付して、構成を説明する。本実施の形態では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図12は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの斜視図である。加熱調理器100Aは、実施の形態1の筐体第1吸気口5a、5bに代えて、筐体第1吸気口5Aを備える。筐体第1吸気口5Aは、外郭筐体1内への空気の入口の一つである。筐体第1吸気口5Aは、外郭筐体1の右側の側壁であって、外郭筐体1内に収容される右側の高周波発生器18及び回路基板21(図14参照)よりも前側の位置に、配置されている。筐体第1吸気口5Aの上下方向の範囲は、放熱フィン20及び放熱フィン22(図14参照)の高さ方向の範囲と少なくとも一部が重なっている。
加熱調理器100Aは、実施の形態1の筐体第1排気口7及び筐体第2排気口8に代えて、筐体第1排気口7Aを有する。筐体第1排気口7Aは、外郭筐体1内からの空気の入口の一つである。
図13は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの扉2が取り外された状態の斜視図である。図13は、左側前方の斜め上から見た状態を示している。
外郭筐体1の左側面には、第2筐体吸気口6Aa、6Abが設けられている。第2筐体吸気口6Aa、6Abは、外郭筐体1内への空気の入口の一つである。第2筐体吸気口6Aa、6Abは、外郭筐体1の左側の側壁であって、外郭筐体1内に収容される左側の高周波発生器18及び回路基板21(図15参照)と概ね対向する位置に、配置されている。第2筐体吸気口6Aa、6Abの上下方向の範囲は、放熱フィン20及び放熱フィン22(図15参照)の高さ方向の範囲と少なくとも一部が重なっている。
図14は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの内部構造を説明する斜視図である。図14は、図12に示す状態から、扉2、外郭筐体1及び加熱室10の天井が取り外された状態を示している。図14では、容器204Aが併せて図示されている。容器204Aは、容器の内部が区切られて複数の被加熱物の収容部が形成されている、ワンプレート型の容器である。容器204Aに形成された収容部を、それぞれ、容器201A、202A、203Aと称する。容器201A、202A、203Aは、実施の形態1の容器201、202、203と同位置に配置されるものとする。図15は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの内部構造を説明する斜視図である。図15は、図14に示す加熱調理器100を右下から見た状態を示している。
加熱調理器100Aに設けられた2つの高周波発生器18及びその回路基板21Aaは、加熱室10の右側方に配置され、1つの高周波発生器18及びその回路基板21Abが加熱室10の左後方に配置されている。このように本実施の形態では、複数の高周波発生器18の一部が加熱室10の外側の異なる面に分散して配置されている。
加熱室10の右側方に配置された回路基板21Aaは、基板面が水平に向くように配置されている。回路基板21Aaの実装面は、下を向いており、この実装面に実装された発熱部品に、放熱フィン22Aaが熱的に接続されている。回路基板21Aaの下側に、冷却風雨の流路が形成される。
加熱室10の後方に配置された回路基板21Abは、基板面が上下に向くように、配置されている。回路基板21Abの実装面は、加熱室10の後壁と対向しており、この実装面と加熱室10の後壁との間に、放熱フィン22Abが配置される。
加熱調理器100Aは、実施の形態1の第1送風機16及び第2送風機17に代えて、第1送風機16を有する。加熱調理器100Aは、1台の第1送風機16Aで、外郭筐体1内の冷却を行う。
導波管31A、32A、33Aは、それぞれ、実施の形態1の導波管31、32、33と形状が異なる。また、加熱室10の後方に配置された高周波発生器18に接続された導波管31Aは、加熱室10の後方から加熱室10の下方に向かって延びている点においても実施の形態1と異なる。
図16は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの加熱室10内の構造を説明する斜視図である。加熱室10を構成する壁の一つである底板11には、載置部51に対応する位置に、開口41Aa及び41Abが設けられている。開口42Aa及び開口41Abは、それぞれ、概ね同形状の矩形の開口である。また、底板11の載置部52に対応する位置には、開口42Aa、42Ab、42Ac、42Adが設けられている。
底板11の載置部52に対応する位置には、開口42Aa、42Ab、42Ac、42Adが設けられている。開口42Aa、42Ab、42Ac、42Adは、それぞれ、スリット状の開口である。開口42Aa、42Ab、42Ac、42Adは、矩形の載置部52の四辺それぞれの内側に沿うようにして、配置されている。
底板11の載置部53に対応する位置には、開口43Aa、43Abが設けられている。開口43A、43Abが設けられている。は、それぞれ、スリット状の開口である。開口43A、43Abは、矩形の載置部53の前側の辺と後ろ側の辺のそれぞれの内側に沿うようにして、配置されている。
図17は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの加熱室10及び導波管31A、32A、33Aの分解斜視図である。図17では、図16に示した照射口カバー23が取り外された状態を示している。
導波管31Aには、照射口315Aが設けられている。照射口315Aは、導波管31Aの上面の、アンテナ接続口313と反対側の端部に設けられている。
導波管32Aには、照射口325Aa、325Ab、325Ac、325Adが設けられている。照射口325Aa、325Ab、325Ac、325Adは、それぞれ、底板11に設けられた開口42Aa、42Ab、42Ac、42Adと実質的に同じ形状である。導波管32Aが加熱室10の底に組み付けられると、開口42Aa、42Ab、42Ac、42Adのそれぞれに、照射口325Aa、325Ab、325Ac、325Adのそれぞれが重なる。
導波管33Aには、照射口335Aa、335Abが設けられている。照射口335Aa、335Abは、それぞれ、底板11に設けられた開口43Aa、43Abと実質的に同じ形状である。導波管33Aが加熱室10の底に組み付けられると、開口43Aa、43Abのそれぞれに、照射口335Aa、335Abのそれぞれが重なる。
図18は、実施の形態2に係る加熱室10の斜視図である。図18は、加熱室10の底板11を、右下から見た状態を示している。加熱室10の底板11の下面には、載置部51(図16参照)に相当する位置に、導波管接続部34Aが設けられている。導波管接続部34Aは、導波管31Aと開口41Aa及び開口41Abとの間に介在し、導波管31Aの照射口315Aから放射された電磁波を、開口41Aa及び開口41Abに導く。導波管接続部34Aは、内部に空間を有する直方体形状の部材である。導波管接続部34Aの内部に、分岐部314が収容されている。導波管接続部34Aの下面には、開口341Aが形成されている。開口341Aは、分岐部314Aと対向する位置に設けられており、図18に示すように開口341Aから分岐部314Aが視認される。
図19は、実施の形態2に係る導波管31A、32A、33Aの分解斜視図である。図17~図19を参照して、導波管31A、32A、33Aの構造を説明する。
導波管31Aの導波管上部311には、アンテナ接続口313とは反対側の端部に、照射口315Aが設けられている。照射口315Aは、導波管31Aの電磁波の進行方向に直交する方向、すなわち左右方向における幅は、導波管31Aと同じである。
導波管32Aの導波管上部321には、分岐部324Aが設けられている。分岐部324Aは、アンテナ接続口323とは反対側の端部に設けられており、導波管上部321から下へ突出している。分岐部324Aは、内部に空間を形成し上面を開口した形状を有しており、分岐部324Aの底は、傾斜している。分岐部324Aの平面形状は矩形であり、この分岐部324Aの四辺の外側に、照射口325Aa、325Ab、325Ac、325Adが設けられている。すなわち照射口325Aa、325Ab、325Ac、325Adによって分岐部324Aは囲まれている。分岐部324Aは、高周波発生器18からの電磁波を、照射口325Aa、325Ab、325Ac、325Adに分岐させる。
導波管下部322には、導波部328Ab、328Ac、328Adが設けられている。導波部328Ab、328Ac、328Adは、それぞれ、照射口325Ab、325Ac、325Adに電磁波を導く。具体的に、導波部328Ac及び導波部328Adは、導波管下部322の電磁波の伝送方向に沿って延びる部分に対して、前後方向の幅、すなわち伝送方向と交差する方向に導波管32Aの内部空間を広げる壁である。導波部328Acは、導波管下部322の前側の側壁の、前側に向かって突出した部分である。導波部328Adは、導波管下部322の後側の側壁の、後側に向かって突出した部分である。導波部328Abは、導波部328Ac及び導波部328Adよりも電磁波の伝送方向下流側にあり、導波部328Ac及び導波部328dの端部よりも進行方向に向かって突出した部分である。このような導波部328Ab、328Ac、328Adが設けられていることにより、導波管下部322の平面形状は、十字形状を有している。
導波管下部322に導波管上部321が組み合わせられると、導波部328Ab、328Ac、328Adそれぞれの上に、照射口325Ab、325Ac、325Adが位置する。
導波管33Aの導波管上部321には、分岐部334Aが設けられている。分岐部334Aは、導波管上部331から下へ突出している。分岐部334Aは、内部に空間を形成し上面を開口した形状を有しており、分岐部334Aの底は、水平である。分岐部334Aの平面形状は矩形であり、この分岐部324Aの前側の辺と後ろ側の辺の外側に、照射口335Aa、335Abが設けられている。すなわち照射口335Aa、335Abによって分岐部334Aは前後を挟まれている。分岐部334Aは、高周波発生器18からの電磁波を、照射口335Aa、335Abに分岐させる。
電磁波の伝送方向において、分岐部334Aの長さは、照射口335Aa、335Abの長さよりも長い。分岐部334Aのアンテナ接続口333側の端部は、照射口335Aa、335Abのアンテナ接続口333側の端部よりも、アンテナ接続口333に近い位置にある。
導波管下部332には、導波部337Aa、337Abが設けられている。導波部337Aa、337Abは、それぞれ、照射口335Aa、335Abに電磁波を導く。具体的に、導波部337Aa及び導波部337Abは、導波管下部332の電磁波の伝送方向に沿って延びる部分に対して、前後方向の幅、すなわち伝送方向と交差する方向に導波管332Aの内部空間を広げる壁である。導波部337Aaは、導波管下部332の前側の側壁の、前側に向かって突出した部分である。導波部337Abは、導波管下部332の後側の側壁の、後側に向かって突出した部分である。このような導波部337Aa、337Abが設けられていることにより、導波管下部332の平面形状は、T字形状を有している。
導波管下部332に導波管上部331が組み合わせられると、導波部337Aa、337Abそれぞれの上に、照射口335Ab、335Abが位置する。
図20は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。図20は、導波管31A及び導波管32Aを通る左右方向に沿った縦断面を示しており、容器201A及び202Aも併せて図示されている。図21は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。図21は、導波管31A及び導波管33Aを通る左右方向に沿った縦断面を示しており、容器201A及び203Aも併せて図示されている。図22は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。図22は、導波管32A及び導波管33Aを通る前後方向に沿った縦断面を示しており、容器202A及び容器203Aも合わせて図示されている。図23は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの縦断面模式図である。図23は、導波管31Aを通る前後方向に沿った縦断面を示しており、容器201Aも併せて図示されている。図24は、実施の形態2に係る加熱調理器100Aの横断面模式図である。図24は、導波管31A、導波管32A及び導波管33Aを通る、水平断面を示している。
ここで、加熱室10の底板11の開口41Aa、41Abを、図20~図24では導波口E11a、E11bと表現する。また、照射口325Aa、325Ab、325Ac、325Adは、それぞれ、開口42Aa、42Ab、42Ac、42Adと組み合わせられ、組み合わせられた状態の開口を、図20~図24では導波口E12a、E12b、E12c、E12dと表現する。また、照射口335Aa、335Abは、それぞれ、開口43Aa、43Abと組み合わせられ、組み合わせられた開口を、図20~図24では導波口E13a、E13bと表す。導波口E11a、E11b、E12a、E12b、E12c、E12d、E13a、E13bは、加熱室10への高周波の放射口である。導波口E11a、E11bは、載置部51の下側かつ載置部51の範囲内に設けられており、導波口E11a、E11bからの電磁波は、載置部51を介して加熱室10に供給される。導波口E12a、E12b、E12c、E12dは、載置部52の下側かつ載置部52の範囲内に設けられており、導波口E12a、E12b、E12c、E12dからの電磁波は、載置部52を介して加熱室10に供給される。導波口E13a、E13bは、載置部53の下側かつ載置部53の範囲内に設けられており、導波口E13a、E13bからの電磁波は、載置部53を介して加熱室10に供給される。
図20、図21、図23及び図24を参照して、導波管31Aに係る構造を説明する。
導波管接続部34A内には、図23に示すように、分岐部314Aが設けられている。分岐部314Aは、下から上へ上昇する一対の傾斜面が、線対称に配置されて構成されている。分岐部314Aは、図23に示すように、断面形状がV字状である。分岐部314Aの下に、開口341Aが配置されており、開口341Aと照射口315Aとは重なっている。分岐部314Aの傾斜面は、例えば水平方向に対して45度傾斜している。分岐部314Aの下端と、開口341A及び照射口351Aは、概ね同じ高さにあり、導波管31Aの電磁波は、開口341A及び照射口351Aを通って導波管接続部34Aに入る。導波管接続部34Aに入った電磁波は、分岐部314Aによって水平方向に分岐されて、それぞれ導波口E11a、E11bに進む。電磁波は、導波口E11a、E11bの上に位置する載置部51の容器201A内の被加熱物に、放射される。
導波管接続部34Aの内寸の高さは、導波管31Aの内寸の高さの1/2とすることができる。このようにすることで、電磁波の伝送損失を低減できる。
さらに本実施の形態では、導波管31Aのアンテナ19とは反対側の端部に、導波斜面316Aを備えている。導波斜面316Aは、実施の形態1の導波斜面316と同様に、導波管31Aの底面から上昇している。導波斜面316Aは、開口341A及び照射口315Aに対向しており、実施の形態1で説明した導波斜面316と同様の作用効果を発揮する。
このように、本実施の形態の加熱調理器100Aの載置部51の下には、導波口E11aと、電磁波の伝送方向に導波口E11aと並んで設けられた導波口E11bとを備える。導波口E11a及び導波口E11bと導波管31Aとの間には、内部に空間を有する導波管接続部34Aが設けられている。導波管接続部34Aの下面には、導波管31Aと連通する開口341Aが設けられている。導波管接続部34Aの内部の空間には、開口341Aの上に、導波管31Aにより伝送された電磁波を導波口E11aと導波口E11bとに分岐させる分岐部314Aが設けられている。
このように、導波管31Aによって伝送された電磁波を、導波管接続部34Aの空間内において、分岐部314Aによって分岐させる。そして、分岐させた電磁波は、導波管接続部34Aの空間を進んだ後に、導波口E11aと導波口E11bとから被加熱物に照射される。分岐部314Aによる分岐後の電磁波は、導波管接続部34Aの空間を通過することで、電磁波は拡散し、照射エネルギーの密度を低くできる。したがって、局所的に電界強度の高い領域が形成されることが抑制去れ、被加熱物の加熱ムラが軽減される。
さらに、本実施の形態では、導波口E11aと導波口E11bが占める領域は、載置部51の領域の大半を占める(図16及び図24参照)。このように載置部51に対する電磁波の出口の開口面積を大きくした場合でも、導波管接続部34Aの空間の作用によって電界強度の偏りが軽減されているので、被加熱物の加熱ムラを軽減できる。
図20、図22、図24を参照して、導波管32Aに係る構造を説明する。
分岐部324Aの下面は、図20に示すように左右方向においては水平であるが、図22に示すように前後方向においては傾斜している。具体的に、分岐部324Aの下面は、後ろから前に向かって下降している。このように、分岐部324Aの下面が、後ろから前へ下降していることで、分岐部324Aの下に形成される電磁波が通過する空間は、後ろから前に向かって狭くなっている。したがって、分岐部324Aの下側においては、後ろ側よりも前側の方が電磁波が流れにくく、したがって導波口E12dよりも導波口E12cに向かう電磁波を少なくできる。金属を含む扉2に近い前側は、電磁波が流れやすいところ、分岐部324Aの下面を傾斜させて電磁波の通過空間を狭くすることで、導波口E12cと導波口E12dとに分岐させる電磁波の量を調整することができる。
導波管32A内に放射された電磁波は、伝送方向に進み、分岐部324Aの右端に位置する導波面324Asに導かれて上に向かい、導波口E12aから加熱室10に供給される。導波面324Asから先に進んだ電磁波は、図24に示すように、導波部328Ac及び328Adによって前後方向に広がった空間に流入し、導波口E12c、E12dに向かってこれらから加熱室10に供給される。導波部328Ac及び328Adから先に進んだ電磁波は、図24に示すように、導波部328Abに導かれて上に向かい、導波口E12bから加熱室10に供給される。
このように、本実施の形態の加熱調理器100Aの載置部52の下には、導波口E12aと、導波口E12aよりも高周波発生器から離れた位置に設けられた導波口E12bとを備える。さらに載置部52の下には、電磁波の伝送方向において導波口E12aと導波口E12bとの間に設けられた、導波口E12c及び導波口E12dとを備える。導波口E12cは、電磁波の伝送方向と直交する方向に導波口E12dと並んで設けられている。導波管32Aの上面には、導波口E12a、導波口E12b、導波口E12c及び導波口E12dに囲まれた位置に、分岐部324Aが設けられている。分岐部324Aは、下へ突出する形状を有し、導波管32Aにより伝送された電磁波を、導波口E12aと、導波口E12bと、導波口E12cと、導波口E12dとに分岐させる。
このように、分岐部324Aによって導波管32A内の電磁波を4方向に分岐させて、載置部52の上の被加熱物に電磁波を分散照射できる。このため、電界強度が高い領域の発生が抑制され、被加熱物の加熱ムラを軽減することができる。
また、下に突出した分岐部324Aの底面は、分岐部324Aの底面と対向する導波管32Aの底面と平行ではない。具体的に、本実施の形態では、導波管32Aの底面が水平であるところ、分岐部324Aの底面は傾斜している。このため、分岐部324Aの端面から、導波口E12a、導波口E12b、導波口E12c及び導波口E12dそれぞれまでの距離は、導波口E12a、導波口E12b、導波口E12c及び導波口E12dによって異なる。このように距離を異ならせることで、導波口E12a、導波口E12b、導波口E12c及び導波口E12dに至る電磁波の経路のインピーダンスを変更できる。したがって、この距離を調整することで、導波口E12a、導波口E12b、導波口E12c及び導波口E12dそれぞれからの電磁波の照射量の偏りを軽減でき、載置部42の上に被加熱物の加熱ムラを軽減できる。
図21、図22、図24を参照して、導波管33Aに係る構造を説明する。
導波管33Aの上面から下へ突出しており、導波管33Aの内の電磁波が通過する空間を縮小している。分岐部334Aの下面は、は、図21に示すように左右方向において水平であり、また図22に示すように前後方向においても水平である。図21及び図24に示すように、分岐部334Aは、導波管33Aの下流端から、アンテナ19に近い位置まで延びている。
導波管33A内に放射された電磁波は、伝送方向に進み、アンテナ19の近傍にある分岐部334Aの右端に位置する導波面334Asに導かれて下に向かう。導波面334Asから先に進んだ電磁波は、図24に示すように、導波部337Ab及び337Abによって前後方向に広がった空間に流入し、導波口E13a、E13dに向かってこれらから加熱室10に供給される。
このように、本実施の形態の加熱調理器100Aの載置部53の下には、導波口E13aと、電磁波の伝送方向と直交する方向に導波口E13aと並んで設けられた導波口E13bとを備える。導波管33Aの上面には、導波口E13aと導波口E13bとの間に、下へ突出する形状を有し、導波管33Aにより伝送された電磁波を導波口E13aと導波口E13bとに分岐させる分岐部334Aが設けられている。
したがって、下に突出する分岐部334Aによって、導波管33A内を進む電磁波は、伝送方向と直交する方向において離れた位置にある、導波口E13aと導波口E13bとに進む。これにより、載置部53の上にある被加熱物に、導波口E13aと導波口E13bとから電磁波を照射することができる。
また、分岐部334Aの下へ突出する形状は、導波口E13a及び導波口E13bよりも、高周波発生器18に近い位置まで延びている。すなわち、導波口E13a及び導波口E13bよりも上流側の位置において、分岐部334Aによって導波管33A内に縮小された電磁波の通路が形成される。このため、高周波発生器18から放射されて導波管33Aに流入した電磁波は、分岐部334Aによって伝送方向が変更された後、分岐部334Aの下側を進む過程でその伝送の乱れが軽減されて伝送モードが整う。伝送の乱れが軽減された電磁波が、導波口E13a及び導波口E13bから被加熱物に照射されるので、被加熱物の加熱ムラが軽減される。
(変形例)
高周波発生器と導波管の数は、複数であれば2つ又は4つ以上でもよい。この場合、実施の形態1及び実施の形態2で説明した合計6種類の導波管を、任意に組み合わせることができる。
また、実施の形態1、2では、各導波口を、加熱室10の底板11の開口と、各導波管の上面の照射口との組み合わせにより構成することを説明した。各載置部に対応して複数の導波口が形成されていればよく、加熱室の底板と導波管の上面のいずれかによってのみ導波口が形成されてもよいし、両者によって導波口が形成されてもよい。例えば、実施の形態1では、照射口325aと照射口325bとを分岐部324によって分離し、開口42aと開口42bとを底板11の一部によって分離した例を示している。しかし、照射口325aと照射口325bとを一つの開口として構成し、開口42aと開口42bとを分離することで、2つの導波口を形成してもよい。また、開口42aと開口42bとを一つの開口として構成し、照射口325aと照射口325bとを独立した開口として設けてもよい。
また、実施の形態1では、複数の高周波発生器18は、一部が加熱室10の左側方に配置され、他の一部が加熱室10の右側方に配置された例を示した。実施の形態1のこの高周波発生器18の配置において、これらに接続される導波管の構造は、実施の形態1に示した導波管31、32、33に限定されない。実施の形態2に示した導波管31A、32A、33Aのいずれか1つ以上が、実施の形態1の導波管31、32、33のいずれか1つ以上と組み合わせられてもよい。
また、実施の形態2では、複数の高周波発生器18は、一部が加熱室10の左側方又は右側方に配置され、他の一部が加熱室10の後方に配置された例を示した。実施の形態2のこの高周波発生器18の配置において、これらに接続される導波管の構造は、実施の形態2に示した導波管31A、32A、33Aに限定されない。実施の形態1に示した導波管31、32、33のいずれか1つ以上が、実施の形態2の導波管31A、32A、33Aのいずれか1つ以上と組み合わせられてもよい。
以下、本開示の諸態様を付記する。
[付記1]
被加熱物を収容する加熱室と、
電磁波を発生させる複数の高周波発生器と、
前記複数の高周波発生器を制御する制御装置と、
前記複数の高周波発生器と同数の複数の導波管と、
前記加熱室の底に設けられ、前記被加熱物が載置される位置を示す前記複数の導波管と同数の複数の載置部とを備え、
前記複数の導波管のそれぞれは、前記複数の高周波発生器のうち対応する高周波発生器から放射された電磁波を伝送し、
前記複数の載置部それぞれの下側かつ当該載置部の範囲内に、前記複数の導波管のいずれかと連通する複数の導波口が形成されており、
前記複数の導波管それぞれにて伝送された電磁波が、前記複数の導波口から、当該導波管の上に配置された前記載置部の上の前記被加熱物に照射される
加熱調理器。
[付記2]
前記複数の載置部は、第1載置部を含み、
前記複数の導波管は、前記第1載置部の下側に配置された前記複数の導波口と連通する第1導波管を含み、
前記複数の導波口は、
第1導波口と、
前記第1導波口よりも前記高周波発生器から離れた位置に設けられた第2導波口とを含み、
前記第1導波管の上面には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に、前記第1導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられており、
前記第1導波口と、前記第1導波口に対向する前記第1導波管の底面との距離は、前記電磁波の伝送方向に沿って短くなっている
付記1記載の加熱調理器。
[付記3]
前記第1導波口と対向する前記第1導波管の前記底面及び前記第2導波口と対向する前記第1導波管の前記底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有する
付記2記載の加熱調理器。
[付記4]
前記複数の載置部は、第2載置部を含み、
前記複数の導波管は、前記第2載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第2導波管を含み、
前記複数の導波口は、
第1導波口と、
前記第1導波口よりも前記高周波発生器から離れた位置に設けられた第2導波口とを含み、
前記第2導波管の上面には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に、下へ突出する形状を有し、前記第2導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
付記1~付記3のいずれか一つに記載の加熱調理器。
[付記5]
前記第2導波口と対向する前記第2導波管の底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有する
付記4記載の加熱調理器。
[付記6]
前記複数の載置部は、第3載置部を含み、
前記複数の導波管は、前記第3載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第3導波管を含み、
前記複数の導波口は、
第1導波口と、
前記電磁波の伝送方向と直交する方向に前記第1導波口と並んで設けられた第2導波口とを含み、
前記第3導波管の上面には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に、下へ突出する形状を有し、前記第3導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
付記1~付記5のいずれか一つに記載の加熱調理器。
[付記7]
前記分岐部の前記下へ突出する形状は、前記第1導波口及び前記第2導波口よりも、前記高周波発生器に近い位置まで延びている
付記6記載の加熱調理器。
[付記8]
前記複数の載置部は、第4載置部を含み、
前記複数の導波管は、前記第4載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第4導波管を含み、
前記複数の導波口は、
第1導波口と、
前記第1導波口よりも前記高周波発生器から離れた位置に設けられた第2導波口と、
前記電磁波の伝送方向において前記第1導波口と前記第2導波口との間に設けられた、第3導波口及び第4導波口とを含み、
前記第3導波口は、前記電磁波の伝送方向と直交する方向に前記第4導波口と並んで設けられており、
前記第4導波管の上面には、前記第1導波口、前記第2導波口、前記第3導波口及び前記第4導波口に囲まれた位置に、下へ突出する形状を有し、前記第4導波管により伝送された電磁波を、前記第1導波口と、前記第2導波口と、前記第3導波口と、前記第4導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
付記1~付記7のいずれか一つに記載の加熱調理器。
[付記9]
前記下へ突出した前記分岐部の底面は、前記分岐部の前記底面と対向する前記第4導波管の底面と平行ではない
付記8記載の加熱調理器。
[付記10]
前記複数の載置部は、第5載置部を含み、
前記複数の導波管は、前記第5載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第5導波管を含み、
前記複数の導波口は、
第1導波口と、
前記電磁波の伝送方向と直交する方向に前記第1導波口と並んで設けられた第2導波口とを含み、
前記第5導波管内には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に設けられ、前記電磁波の伝送方向及び上下方向に沿って延び、前記第5導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
付記1~付記9のいずれか一つに記載の加熱調理器。
[付記11]
前記第5導波管の上面には、開口が設けられており、当該開口が前記分岐部によって仕切られて、前記第1導波口と前記第2導波口が構成されている
付記10記載の加熱調理器。
[付記12]
前記第1導波口及び前記第2導波口の、前記電磁波の伝送方向に沿った長さは、前記第5導波管の高さ寸法よりも大きく、
前記第1導波口と対向する前記第5導波管の底面及び前記第2導波口と対向する前記第5導波管の前記底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有し、
前記傾斜面の傾斜角度は、45度以下である
付記10又は付記11記載の加熱調理器。
[付記13]
前記複数の載置部は、第6載置部を含み、
前記複数の導波管は、前記第6載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第6導波管を含み、
前記複数の導波口は、
第1導波口と、
前記電磁波の伝送方向に前記第1導波口と並んで設けられた第2導波口とを含み、
前記第1導波口及び前記第2導波口と前記第6導波管との間には、内部に空間を有する導波管接続部が設けられており、
前記導波管接続部の下面には、前記第6導波管と連通する開口が設けられ、
前記導波管接続部の内部の前記空間には、前記開口の上に、前記第6導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
付記1~付記12のいずれか一つに記載の加熱調理器。
[付記14]
前記開口と対向する前記第6導波管の底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有する
付記13記載の加熱調理器。
[付記15]
前記分岐部は、下から前記第1導波口に向かって上昇する斜面と、下から前記第2導波口に向かって上昇する斜面とを有する、縦断面がV字形状の部材である
付記13又は付記14記載の加熱調理器。
[付記16]
前記複数の高周波発生器は、一部が前記加熱室の左側方に配置され、他の一部が前記加熱室の右側方に配置されている
付記1~付記15のいずれか一つに記載の加熱調理器。
[付記17]
前記複数の高周波発生器は、一部が前記加熱室の左側方又は右側方に配置され、他の一部が前記加熱室の後方に配置されている
付記1~付記15のいずれか一つに記載の加熱調理器。
1 外郭筐体、2 扉、2a 扉本体、2b 窓、3 表示部、4 操作部、5A 筐体第1吸気口、5a 筐体第1吸気口、5b 筐体第1吸気口、6Aa 第2筐体吸気口、6Ab 第2筐体吸気口、6a 筐体第2吸気口、6b 筐体第2吸気口、7 筐体第1排気口、7A 筐体第1排気口、8 筐体第2排気口、10 加熱室、11 底板、12 前面開口、13 天井、16 第1送風機、16A 第1送風機、17 第2送風機、18 高周波発生器、19 アンテナ、20 放熱フィン、21 回路基板、21Aa 回路基板、21Ab 回路基板、22 放熱フィン、22Aa 放熱フィン、22Ab 放熱フィン、23 照射口カバー、24 検知部、31 導波管、31A 導波管、32 導波管、32A 導波管、33 導波管、33A 導波管、34A 導波管接続部、41 開口、41Aa 開口、41Ab 開口、42Aa 開口、42Ab 開口、42Ac 開口、42Ad 開口、42a 開口、42b 開口、43A 開口、43Aa 開口、43Ab 開口、43a 開口、43b 開口、44 分岐部、45 分岐部、51 載置部、51A 導波管、52 載置部、52A 導波管、53 載置部、53A 導波管、70 整流回路、71 インバータ回路、72 昇圧トランス、73 二次側高圧電源回路、74 フィラメント、75 フィラメント巻線、76 共振電流センサ、77 駆動制御部、81 制御装置、82 通信装置、90 ネットワーク、91 管理装置、92 電力計測装置、93 電気機器、100 加熱調理器、100A 加熱調理器、110 制御システム、120 商用電源、161 吸気口、162 吹出口、171 吸気口、172 吹出口、200 容器、201 容器、201A 容器、202 容器、202A 容器、203 容器、203A 容器、204A 容器、311 導波管上部、312 導波管下部、313 アンテナ接続口、314 分岐部、314A 分岐部、315A 照射口、315a 照射口、315b 照射口、316 導波斜面、316A 導波斜面、321 導波管上部、322 導波管下部、323 アンテナ接続口、324 分岐部、324A 分岐部、324As 導波面、325Aa 照射口、325Ab 照射口、325Ac 照射口、325Ad 照射口、325a 照射口、325b 照射口、326a 導波斜面、326b 導波斜面、327 接続面、328Ab 導波部、328Ac 導波部、328Ad 導波部、328d 導波部、331 導波管上部、332 導波管下部、332A 導波管、333 アンテナ接続口、334 分岐部、334A 分岐部、334As 導波面、335Aa 照射口、335Ab 照射口、335a 照射口、335b 照射口、336 導波斜面、337Aa 導波部、337Ab 導波部、341A 開口、351A 照射口、700 高周波発生器駆動装置、713 スナバ回路、714 共振コンデンサ、715 共振コンデンサ、721 一次巻線、722 二次巻線、731 高圧コンデンサ、732 高圧ダイオード、911 第1データベース、912 第2データベース、3111 開口、E11a 導波口、E12a 導波口、E12b 導波口、E12c 導波口、E12d 導波口、E13a 導波口、E1a 導波口、E2a 導波口、E2b 導波口、E3a 導波口、E3b 導波口。

Claims (17)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、
    電磁波を発生させる複数の高周波発生器と、
    前記複数の高周波発生器を制御する制御装置と、
    前記複数の高周波発生器と同数の複数の導波管と、
    前記加熱室の底に設けられ、前記被加熱物が載置される位置を示す前記複数の導波管と同数の複数の載置部とを備え、
    前記複数の導波管のそれぞれは、前記複数の高周波発生器のうち対応する高周波発生器から放射された電磁波を伝送し、
    前記複数の載置部それぞれの下側かつ当該載置部の範囲内に、前記複数の導波管のいずれかと連通する複数の導波口が形成されており、
    前記複数の導波管それぞれにて伝送された電磁波が、前記複数の導波口から、当該導波管の上に配置された前記載置部の上の前記被加熱物に照射される
    加熱調理器。
  2. 前記複数の載置部は、第1載置部を含み、
    前記複数の導波管は、前記第1載置部の下側に配置された前記複数の導波口と連通する第1導波管を含み、
    前記複数の導波口は、
    第1導波口と、
    前記第1導波口よりも前記高周波発生器から離れた位置に設けられた第2導波口とを含み、
    前記第1導波管の上面には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に、前記第1導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられており、
    前記第2導波口と、前記第2導波口に対向する前記第1導波管の底面との距離は、前記第1導波口と、前記第1導波口に対向する前記第1導波管の底面との距離よりも、短い
    請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記第1導波口と対向する前記第1導波管の前記底面及び前記第2導波口と対向する前記第1導波管の前記底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有する
    請求項2記載の加熱調理器。
  4. 前記複数の載置部は、第2載置部を含み、
    前記複数の導波管は、前記第2載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第2導波管を含み、
    前記複数の導波口は、
    第1導波口と、
    前記第1導波口よりも前記高周波発生器から離れた位置に設けられた第2導波口とを含み、
    前記第2導波管の上面には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に、下へ突出する形状を有し、前記第2導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
    請求項1記載の加熱調理器。
  5. 前記第2導波口と対向する前記第2導波管の底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有する
    請求項4記載の加熱調理器。
  6. 前記複数の載置部は、第3載置部を含み、
    前記複数の導波管は、前記第3載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第3導波管を含み、
    前記複数の導波口は、
    第1導波口と、
    前記電磁波の伝送方向と直交する方向に前記第1導波口と並んで設けられた第2導波口とを含み、
    前記第3導波管の上面には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に、下へ突出する形状を有し、前記第3導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
    請求項1記載の加熱調理器。
  7. 前記分岐部の前記下へ突出する形状は、前記第1導波口及び前記第2導波口よりも、前記高周波発生器に近い位置まで延びている
    請求項6記載の加熱調理器。
  8. 前記複数の載置部は、第4載置部を含み、
    前記複数の導波管は、前記第4載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第4導波管を含み、
    前記複数の導波口は、
    第1導波口と、
    前記第1導波口よりも前記高周波発生器から離れた位置に設けられた第2導波口と、
    前記電磁波の伝送方向において前記第1導波口と前記第2導波口との間に設けられた、第3導波口及び第4導波口とを含み、
    前記第3導波口は、前記電磁波の伝送方向と直交する方向に前記第4導波口と並んで設けられており、
    前記第4導波管の上面には、前記第1導波口、前記第2導波口、前記第3導波口及び前記第4導波口に囲まれた位置に、下へ突出する形状を有し、前記第4導波管により伝送された電磁波を、前記第1導波口と、前記第2導波口と、前記第3導波口と、前記第4導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
    請求項1記載の加熱調理器。
  9. 前記下へ突出した前記分岐部の底面は、前記分岐部の前記底面と対向する前記第4導波管の底面と平行ではない
    請求項8記載の加熱調理器。
  10. 前記複数の載置部は、第5載置部を含み、
    前記複数の導波管は、前記第5載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第5導波管を含み、
    前記複数の導波口は、
    第1導波口と、
    前記電磁波の伝送方向と直交する方向に前記第1導波口と並んで設けられた第2導波口とを含み、
    前記第5導波管内には、前記第1導波口と前記第2導波口との間に設けられ、前記電磁波の伝送方向及び上下方向に沿って延び、前記第5導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
    請求項1記載の加熱調理器。
  11. 前記第5導波管の上面には、開口が設けられており、当該開口が前記分岐部によって仕切られて、前記第1導波口と前記第2導波口が構成されている
    請求項10記載の加熱調理器。
  12. 前記第1導波口及び前記第2導波口の、前記電磁波の伝送方向に沿った長さは、前記第5導波管の高さ寸法よりも大きく、
    前記第1導波口と対向する前記第5導波管の底面及び前記第2導波口と対向する前記第5導波管の前記底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有し、
    前記傾斜面の傾斜角度は、45度以下である
    請求項10記載の加熱調理器。
  13. 前記複数の載置部は、第6載置部を含み、
    前記複数の導波管は、前記第6載置部の下側に配置された複数の導波口と連通する第6導波管を含み、
    前記複数の導波口は、
    第1導波口と、
    前記電磁波の伝送方向に前記第1導波口と並んで設けられた第2導波口とを含み、
    前記第1導波口及び前記第2導波口と前記第6導波管との間には、内部に空間を有する導波管接続部が設けられており、
    前記導波管接続部の下面には、前記第6導波管と連通する開口が設けられ、
    前記導波管接続部の内部の前記空間には、前記開口の上に、前記第6導波管により伝送された電磁波を前記第1導波口と前記第2導波口とに分岐させる分岐部が設けられている
    請求項1記載の加熱調理器。
  14. 前記開口と対向する前記第6導波管の底面は、前記電磁波の伝送方向に沿って上昇する傾斜面を有する
    請求項13記載の加熱調理器。
  15. 前記分岐部は、下から前記第1導波口に向かって上昇する斜面と、下から前記第2導波口に向かって上昇する斜面とを有する、縦断面がV字形状の部材である
    請求項13記載の加熱調理器。
  16. 前記複数の高周波発生器は、一部が前記加熱室の左側方に配置され、他の一部が前記加熱室の右側方に配置されている
    請求項1~請求項15のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  17. 前記複数の高周波発生器は、一部が前記加熱室の左側方又は右側方に配置され、他の一部が前記加熱室の後方に配置されている
    請求項1~請求項15のいずれか一項に記載の加熱調理器。
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