JP2004334370A - 印刷ジョブの管理 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷ジョブを管理するに際し、トラフィックの増大の抑制と、消耗品を無駄に使用する印刷の抑制とを両立する。
【解決手段】プリンタPRT1は、印刷ジョブごとに、ドット数およびページ数をカウントして、印刷密度を算出する。そして、印刷密度が閾値の範囲外にある場合には、無駄な印刷が実行されたと判断し、その印刷密度を、印刷ジョブを出力したクライアント名と対応付けて、直ちに管理者のパーソナルコンピュータに送信する。管理者は、無駄な印刷を行ったユーザを特定し、すぐに注意する。また、印刷密度が所定の範囲内にある場合には、適切な印刷が実行されたと判断して、印刷密度を一旦保存し、後からまとめて送信する。
【選択図】 図2
【解決手段】プリンタPRT1は、印刷ジョブごとに、ドット数およびページ数をカウントして、印刷密度を算出する。そして、印刷密度が閾値の範囲外にある場合には、無駄な印刷が実行されたと判断し、その印刷密度を、印刷ジョブを出力したクライアント名と対応付けて、直ちに管理者のパーソナルコンピュータに送信する。管理者は、無駄な印刷を行ったユーザを特定し、すぐに注意する。また、印刷密度が所定の範囲内にある場合には、適切な印刷が実行されたと判断して、印刷密度を一旦保存し、後からまとめて送信する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷ジョブの管理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェットプリンタやページプリンタなど、印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置が普及している。このような印刷装置は、ネットワーク環境下で、複数のクライアントによって共有される場合がある。さらに、多数の印刷装置が設置される環境下では、ネットワーク上に印刷装置を管理するための管理サーバが設置される場合もある。
【0003】
管理サーバは、印刷装置から送信される情報に基づいて、複数の印刷装置の稼動状況や、消耗品や、コストなどの管理を行う。さらに、このような管理サーバには、クライアントごとに、印刷ページ数や、両面・片面印刷の種別や、カラー・モノクロ印刷の種別などの印刷ログを記録し、集計する機能を有するものもある。印刷装置の管理者は、管理サーバで集計された各種パラメータ値を点検して、印刷装置のメンテナンスを行ったり、印刷材や印刷用紙などの消耗品を無駄に使用するような印刷(以下、無駄な印刷とも呼ぶ)を行ったユーザを監視したりすることが可能である。
【0004】
印刷装置の稼動状況を管理する技術の1つとして、特許文献1には、投入されたジョブごとに用紙数および出力ドット数を検出して、消費コストを算出する印刷装置に関する技術が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−361981号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
消耗品の無駄を抑制するためには、無駄な印刷を行ったユーザに対して、その時点で警告するのが効果的である。しかし、この場合、管理サーバは、常に印刷装置での印刷状況を監視しておく必要があるため、管理サーバに多数の印刷装置が接続されている場合には、トラフィックの増大を招く場合があった。トラフィックの増大を抑制するためには、印刷装置が備えるハードディスクなどに、上述した各種パラメータ値を、一旦保存した後にまとめて送信するという方法も考えられる。しかし、この場合、管理サーバは、リアルタイムで印刷装置を監視することができないため、管理者は、無駄な印刷を行ったユーザに対して、効果的な警告を発することができなかった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、印刷ジョブを管理するに際し、トラフィックの増大の抑制と、消耗品を無駄に使用する印刷の抑制とを両立することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の印刷装置は、
印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
クライアントから入力された印刷ジョブを解析し、前記印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価するための所定のパラメータ値を、前記印刷ジョブごとに算出する算出部と、
該パラメータ値の履歴を記憶する記憶部と、
前記パラメータ値が所定の範囲内にあるか否かに基づき、タイミングを切り換えて、前記印刷装置を管理する所定の情報処理装置に前記パラメータ値を送信する送信部と、
を備え、
前記送信部は、
前記パラメータ値が前記範囲外にあるときには、前記パラメータ値を直ちに送信し、
前記パラメータ値が前記範囲内にあるときには、前記パラメータ値を前記算出とは無関係の所定のタイミングで送信することを要旨とする。
【0009】
本発明では、送信部は、パラメータ値が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、パラメータ値の送信タイミングを切り換えている。そして、「パラメータ値が所定の範囲内にあるとき」を、適切な印刷が行われたときとし、「パラメータ値が所定の範囲外にあるとき」を、無駄な印刷が行われたときとしている。パラメータ値が所定の範囲外にあるとき、すなわち、無駄な印刷が行われたときには、送信部は、直ちにパラメータ値を送信する。こうすることによって、無駄な印刷が行われたことを、印刷装置の管理者にすぐに知らせることができる。したがって、印刷装置の管理者は、無駄な印刷を行ったユーザに対して、すぐに確認したり、注意したりすることができるので、無駄な印刷を抑制することができる。
【0010】
ここで、「直ちに送信する」とは、少なくとも次の印刷ジョブの処理を開始するまでに送信することを意味している。例えば、パラメータ値の算出後、ページごとに送信するようにしてもよいし、印刷ジョブごとに送信するようにしてもよい。次の印刷ジョブを受け取ったときに送信するようにしてもよい。
【0011】
また、「パラメータ値の算出とは無関係な所定のタイミング」としては、例えば、1時間に1回や、1日に1回や、1週間に1回など、予め設定されたタイミングが挙げられる。つまり、所定範囲内にあるパラメータ値は、一旦、記憶部に記憶された後、所定のタイミングで読み出され、情報処理装置に送信される。このとき、記憶部に所定範囲内にあるパラメータ値が複数記憶されていれば、送信部は、複数のパラメータ値をまとめて1度に送信する。こうすることによって、印刷ジョブの処理ごとにパラメータ値を送信する場合と比較して、トラフィックの増大を抑制することができる。つまり、本発明によって、印刷ジョブを管理するに際し、トラフィックの増大の抑制と、消耗品を無駄に使用する印刷の抑制とを両立することができる。
【0012】
上記印刷装置において、前記パラメータ値として、印刷に使用したドット数など種々のパラメータ値を適用可能であるが、例えば、
前記パラメータ値は、前記印刷媒体における印刷領域の設定に関わらず、前記印刷媒体のサイズに応じて定まる形成可能な最大ドット数に対する、形成されたドット数の割合を表す印刷密度であるものとすることができる。
【0013】
例えば、ドット数をパラメータ値として適用する場合、適切な印刷が行われたと判断されるドット数は、印刷媒体のサイズごとに異なる。このため、「所定の範囲」は、印刷媒体のサイズごとに個別に設定される必要があり、その設定や管理が煩雑である。一方、印刷密度は、印刷媒体のサイズとは無関係に判断基準として設定可能なパラメータ値であるから、「所定の範囲」を印刷媒体のサイズごとに個別に設定する必要がない。したがって、印刷密度は、「所定の範囲」の設定や管理が容易であり、「印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価するためのパラメータ値」として好適である。
【0014】
本発明によって、印刷装置で印刷ジョブごとに正確に印刷密度を算出し、情報処理装置で管理することができる。印刷装置の管理者は、印刷装置から送信された印刷密度を点検して、極端に印刷密度が低かったり、高かったりする印刷、すなわち、無駄と思われる印刷を行ったユーザに確認したり、注意したりすることができる。
【0015】
本発明の印刷装置において、
前記送信部は、前記パラメータ値が前記範囲外にあるときに、さらに、前記クライアントに、前記パラメータ値が前記範囲外にある旨のメッセージを送信するようにしてもよい。
【0016】
クライアントに送信されたメッセージは、クライアントが備えるディスプレイに表示されたり、音声出力されたりする。こうすることによって、無駄な印刷を行ったユーザに対して、直接注意を促すことができる。
【0017】
本発明の印刷装置において、
該印刷装置は、複数のクライアントと接続されており、
前記記憶部は、前記クライアントを特定するための識別情報と対応付けて、前記履歴を記憶し、
前記送信部は、前記識別情報と対応付けて、前記パラメータ値を送信するようにすることができる。
【0018】
「識別情報」としては、例えば、クライアントのIPアドレスや、コンピュータ名や、ユーザIDなどが挙げられる。本発明によって、印刷装置の管理者は、複数のクライアントの中から、無駄な印刷を行ったクライアントを、容易に特定することができる。
【0019】
なお、本発明の印刷装置において、
前記算出部は、前記印刷ジョブに含まれる印刷データの種類に応じて、前記パラメータ値の算出を行うか否かを切り換えるようにすることができる。
【0020】
「印刷データの種類」としては、テキストデータや、画像データや、これらが混合したデータが挙げられる。本発明では、例えば、印刷データがテキストデータであるときにのみ、パラメータ値の算出を行うようにする。例えば、オフィスでは、一般に、画像データよりもテキストデータの印刷を行うことが多いので、少なくともテキストデータの印刷については、印刷ジョブを管理すべきだからである。本発明によって、パラメータ値の算出などの処理を、印刷データの種類に応じて省略することができるので、印刷装置の負荷を軽減することができる。
【0021】
また、本発明の印刷装置において、
前記範囲は、前記印刷ジョブに含まれる印刷データの種類に対応して複数用意されており、
前記送信部は、前記複数の範囲を、前記印刷データの種類に応じて使い分けるようにしてもよい。
【0022】
印刷データの種類によって、適切なパラメータ値が異なる場合がある。例えば、パラメータ値として印刷密度を適用する場合、同じ領域に、テキストデータを印刷する場合には、印刷密度は低く、画像データを印刷する場合には、印刷密度は高い。したがって、印刷データの種類によって、適切な印刷密度が異なる場合がある。本発明によって、印刷データの種類に応じて、無駄な印刷の判断基準を柔軟に切り換えることができる。
【0023】
本発明の印刷装置において、さらに、
前記範囲を更新する更新部を備えるようにすることができる。
【0024】
更新データの入力は、自動で行うようにしてもよいし、手動で行うようにしてもよい。本発明によって、最新の前記範囲に基づいて、パラメータ値の送信タイミングを切り換えることができる。
【0025】
複数の印刷装置がネットワーク接続されている場合には、前記範囲は、複数の印刷装置で算出されたパラメータ値に基づいて更新されることが好ましい。この場合、前記範囲の設定は、印刷装置を管理する情報処理装置で行うようにしてもよいし、印刷装置が他の印刷装置と互いに通信を行うなどして、印刷装置で行うようにしてもよい。前記範囲は、例えば、複数の印刷装置で算出されたパラメータ値を統計的に処理して設定することができる。例えば、前記範囲を「平均値±○パーセント」と設定してもよいし、標準偏差(σ)を算出して、「平均値±2σ」などのように設定してもよい。
【0026】
また、各印刷装置における前記範囲は、統一されていることが好ましい。こうすることによって、印刷装置を管理する情報処理装置には、各印刷装置から同じ判断基準に基づいて判断されたパラメータ値が送信されるので、管理者によるパラメータ値の点検負担を軽減することができる。
【0027】
本発明は、上述の印刷装置としての構成の他、印刷装置の制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0028】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、印刷装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.印刷システムの構成:
B.プリンタ:
C.印刷密度送信処理:
D.閾値設定処理:
E.第2実施例:
F.変形例:
【0030】
A.印刷システムの構成:
図1は、本発明の印刷装置を適用した第1実施例としての印刷システムの概略構成を示す説明図である。この印刷システムは、2台のネットワークプリンタ(以下、単にプリンタと呼ぶ)PRT1,PRT2と、5台のパーソナルコンピュータPC1〜PC5とを備えている。これらは、ローカル・エリア・ネットワークLANを介して接続されている。本実施例では、2台のプリンタPRT1,PRT2、および5台のパーソナルコンピュータPC1〜PC5を示したが、各装置の台数は、これに限られない。
【0031】
各パーソナルコンピュータPC1〜PC5には、文書作成プログラム等のアプリケーションプログラムや、プリンタPRT1,PRT2の動作を制御するためのプリンタドライバなどがインストールされている。パーソナルコンピュータPC1は、プリンタPRT1,PRT2の管理者が利用するものであり、このパーソナルコンピュータPC1には、プリンタPRT1,PRT2の故障などを管理するためのアプリケーションプログラムもインストールされている。図中に破線で示したように、本実施例では、パーソナルコンピュータPC1,PC2,PC3からの印刷ジョブは、プリンタPRT1に出力され、パーソナルコンピュータPC4,PC5からの印刷ジョブは、プリンタPRT2に出力されるものとした。
【0032】
プリンタPRT1,PRT2は、後述するように、印刷の実行ごとに、印刷ジョブに含まれる印刷データの種類が、テキストデータであるか否かを判断し、印刷データの種類がテキストデータである場合に、その印刷密度を算出する。そして、プリンタPRT1,PRT2は、図中に一点鎖線で示したように、管理者のパーソナルコンピュータPC1に、算出した印刷密度を送信する。
【0033】
管理者のパーソナルコンピュータPC1は、プリンタPRT1,PRT2で印刷された印刷ジョブの印刷密度を一元的に管理することができる。パーソナルコンピュータPC1は、また、後述するように、プリンタPRT1,PRT2から受信した印刷密度の集計処理を行い、閾値を設定して、この閾値をプリンタPRT1,PRT2に送信する機能も有している。
【0034】
B.プリンタ:
本実施例では、2台のプリンタPRT1,PRT2は、同じものとした。プリンタPRT1は、CPU、RAM、ROMなどを備えるコンピュータや、印刷密度などを記憶するためのハードディスクや、印刷用紙の供給および排出を行う紙送り機構や、印刷用紙上にドットを形成して印刷を実行する印刷機構などを備えている。
【0035】
図2は、プリンタPRT1の概略構成を示す説明図である。プリンタPRT1は、図示した各機能ブロックを備えている。これらは、ソフトウェア的に構成されている。
【0036】
入力部10は、パーソナルコンピュータPC1〜PC3からの印刷ジョブを入力する。この印刷ジョブには、印刷ジョブを出力したパーソナルコンピュータの名前(クライアント名)や、印刷用紙のサイズや、両面印刷、片面印刷などの印刷モードの設定や、印刷データの種類などの情報が含まれており、印刷処理部20は、印刷ジョブの内容を解析し、印刷処理を実行する。入力部10は、また、パーソナルコンピュータPC1から送信された閾値を入力し、後述する閾値記憶部26が記憶する閾値を更新する。入力部10は、本発明の更新部にも相当する。
【0037】
ドット数カウント部22は、印刷ジョブごとに、印刷用紙上に形成したドット数をカウントする。ページ数カウント部24は、印刷ジョブごとに、印刷を実行した印刷用紙の枚数をカウントする。
【0038】
算出部28は、ドット数カウント部22でカウントされたドット数と、ページ数カウント部24でカウントされたページ数とを用いて、印刷密度を算出する。印刷密度とは、印刷用紙に形成可能な最大ドット数に対する、形成されたドット数の割合を示す値である。印刷用紙に形成可能な最大ドット数は、印刷用紙のサイズによって異なる。印刷密度の算出方法は、以下の通りである。印刷用紙の総数をA、印刷用紙1枚に形成可能な最大ドット数をB、形成された総ドット数をCとすると、印刷密度Dは、D=C/(A・B)×100(%)で表される。印刷密度は、ページごとに算出するようにしてもよい。
【0039】
閾値記憶部26は、算出部28によって算出された印刷密度を直ちに送信すべきか否かを判断するための閾値を記憶している。この閾値は、印刷密度の上限値と下限値とが規定されている。閾値記憶部26が記憶する閾値は、後述するように、管理者のパーソナルコンピュータPC1が、プリンタPRT1,PRT2から受信した印刷密度を集計して設定した値であり、プリンタPRT1,PRT2には、同じ閾値が設定されている。
【0040】
印刷密度記憶部30は、算出部27によって算出された印刷密度を、印刷ジョブごとに、クライアント名と対応付けて記憶する。図3は、印刷密度記憶部26が記憶するデータの内容の概略を示す説明図である。印刷密度記憶部30は、図示するように、クライアント名、印刷時刻、印刷ページ数、印刷密度、印刷密度が閾値の範囲内にあるか否かの判定内容を記憶する。クライアント名の代わりに、IPアドレスや、ユーザIDなどを用いるようにしてもよい。その他の内容についても、印刷ログとして記憶するようにしてもよい。
【0041】
送信部40は、算出部28で算出された印刷密度を、クライアント名と対応付けて、所定の送信タイミングで管理者のパーソナルコンピュータPC1に送信する。本実施例では、送信部40は、印刷密度が閾値の範囲外にあれば、不適切な印刷が実行されたと判断し、印刷密度を直ちに送信するものとした。また、印刷密度が閾値の範囲内にあれば、適切な印刷が実行されたと判断し、印刷密度を1日に1回、予め設定された時刻にまとめて送信するものとした。1週間に1回など、他のタイミングで送信するようにしてもよい。
【0042】
C.印刷密度送信処理:
図4は、印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。プリンタPRT1のCPUが実行する処理である。CPUは、まず、入力部10によって、印刷ジョブを取得する(ステップS100)。そして、印刷ジョブの内容を解析し、印刷を実行する(ステップS110)。このとき、ドット数カウント部22によって、形成したドット数をカウントし、ページ数カウント部24によって、印刷を実行した印刷用紙の枚数をカウントする。
【0043】
印刷が終了すると、印刷データの種類がテキストデータであるか否かを判断する(ステップS120)。印刷データの種類がテキストデータでなければ、そのまま処理を終了する。
【0044】
ステップS120において、印刷データの種類がテキストデータであれば、算出部28によって、先に説明したように、印刷密度の算出を行い(ステップS130)、印刷密度記憶部30によって、算出された印刷密度を記憶する(ステップS140)。
【0045】
次に、閾値記憶部26から閾値を読み出して、ステップS130で算出された印刷密度が、閾値の範囲外にあるか否かを判断する(ステップS150)。印刷密度が閾値の範囲外にあれば、印刷密度を直ちに送信する(ステップS180)。本実施例では、印刷密度を印刷ジョブごとに送信するものとしたが、ページごとに送信するものとしてもよい。
【0046】
ステップS150において、印刷密度が閾値の範囲内にあれば、所定のタイミングになったときに(ステップS160)、未送信の印刷密度を読み込み(ステップS170)、送信する(ステップS180)。
【0047】
送信部40から送信された印刷密度は、パーソナルコンピュータPC1のハードディスクに保存される。
【0048】
D.閾値設定処理:
閾値記憶部26に記憶される閾値は、先に説明したように、管理者のパーソナルコンピュータPC1によって設定される。図5は、閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。パーソナルコンピュータPC1のCPUが実行する処理である。本実施例では、この処理は、1週間に1回、定期的に行うものとした。
【0049】
CPUは、まず、ハードディスクから全ての印刷密度を取得する(ステップS200)。次に、印刷密度の平均値および標準偏差(σ)を算出する(ステップS210)。そして、閾値を設定する(ステップS220)。本実施例では、閾値として、「平均値±2σ」を設定するものとした。この設定によって、印刷密度の約95.4%は、閾値の範囲内に収まることになる。次に、設定された閾値を各プリンタPRT1,PRT2に送信する(ステップS230)。プリンタPRT1,PRT2の閾値記憶部26には、それぞれ同じ閾値が更新・記憶される。こうすることによって、各プリンタPRT1,PRT2からは、同じ閾値の範囲に基づいて判断された印刷密度が送信されるので、管理者による印刷密度の点検負担を軽減することができる。
【0050】
以上説明した第1実施例の印刷システムによれば、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷が実行されたときに、その印刷ジョブを出力したクライアント名を、パーソナルコンピュータPC1によって、迅速、かつ、容易に特定することができる。したがって、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷を行ったユーザに対して、適切な印刷密度で印刷を行うように、すぐに注意することができる。この結果、不適切な印刷を抑制することができる。また、閾値の範囲内の印刷密度は、後から所定のタイミングで、まとめて送信されるので、印刷の実行ごとに印刷密度を送信する場合と比較して、トラフィックの増大を抑制することもできる。
【0051】
E.第2実施例:
第1実施例では、プリンタPRT1は、入力された印刷データの種類がテキストデータであるか否かに応じて、印刷密度の算出および送信を行うか否かを切り換えた。第2実施例では、閾値記憶部26がテキストデータ用の閾値と、その他用の閾値とを記憶し、印刷データの種類がテキストデータであるか否かに応じて、閾値を使い分ける。一般に、同じ領域に、テキストデータを印刷する場合には、印刷密度は低く、画像データを印刷する場合には、印刷密度は高い。したがって、印刷データの種類によって、適切な印刷密度が異なる場合がある。印刷データの種類によって閾値を使い分けることによって、不適切な印刷の判断基準を柔軟に切り換えることができる。
【0052】
また、第2実施例では、印刷密度記憶部30は、印刷データの種類と対応付けて印刷密度を記憶し、送信部は、印刷密度を印刷データの種類とも対応付けて送信する。管理者のパーソナルコンピュータPC1で印刷データの種類ごとに閾値の設定を行うためである。これ以外は第1実施例と同様である。
【0053】
図6は、第2実施例の印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。プリンタPRT1のCPUが実行する処理である。CPUは、まず、入力部10によって、印刷ジョブを取得し(ステップS300)、印刷ジョブの内容を解析して、印刷を実行する(ステップS310)。これらの処理は、図4に示したステップS100、S110の処理と同様である。
【0054】
次に、算出部28によって、印刷密度の算出を行い(ステップS320)、印刷密度記憶部30によって、算出された印刷密度を記憶する(ステップS330)。
【0055】
次に、印刷データの種類がテキストデータであるか否かを判断する(ステップS340)。そして、印刷データの種類がテキストデータであれば、テキスト用の閾値を閾値記憶部26から読み込み(ステップS342)、印刷データの種類がテキストデータでなければ、その他用の閾値を読み込む(ステップS344)。次に、ステップS320で算出された印刷密度が、閾値の範囲外にあるか否かを判断する(ステップS350)。これ以降の処理(ステップS360〜S380)は、図4に示したステップS160〜S180の処理と同様である。
【0056】
以上説明した第2実施例の印刷システムによっても、第1実施例と同様に、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷が実行されたときに、その印刷ジョブを出力したクライアント名を、パーソナルコンピュータPC1によって、迅速、かつ、容易に特定することができる。したがって、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷を行ったユーザに対して、適切な印刷密度で印刷を行うように、すぐに注意することができる。この結果、不適切な印刷を抑制することができる。また、閾値の範囲内の印刷密度は、後から所定のタイミングで、まとめて送信されるので、印刷の実行ごとに印刷密度を送信する場合と比較して、トラフィックの増大を抑制することもできる。
【0057】
F.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0058】
F1.変形例1:
上記実施例では、本発明におけるパラメータ値として、印刷密度を適用した場合について説明したが、これに限られない。パラメータ値は、印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価可能なものであればよく、例えば、印刷に使用したドット数など他のパラメータ値を適用するものとしてもよい。
【0059】
F2.変形例2:
上記実施例では、印刷データの種類がテキストであるか否かに応じて、印刷密度の算出を行うか否かを切り換えたり(第1実施例)、印刷密度の閾値を使い分けたり(第2実施例)したが、この判断を行わなくてもよい。つまり、印刷データの種類に関わらず、共通の処理を行うようにしてもよい。
【0060】
F3.変形例3:
上記実施例では、閾値を「平均値±2σ」としたが、これに限られず、例えば、「平均値±○%」などと設定するようにしてもよい。また、統計的な処理によらず、管理者が任意に設定するようにしてもよい。
【0061】
F4.変形例4:
上記実施例では、送信部40は、印刷密度が閾値の範囲外にあるときに、直ちに印刷密度をパーソナルコンピュータPC1に送信するものとしたが、さらに、その印刷ジョブを出力したクライアントに、「印刷密度が極端に低いです。もっとコストを意識して印刷するようにしてください。」、「印刷密度が極端に高いです。適切な印刷密度で印刷するようにしてください」など、印刷密度が閾値の範囲外である旨のメッセージを送信するようにしてもよい。このメッセージは、パーソナルコンピュータPC1〜PC5のディスプレイに表示されたり、音声出力されたりする。こうすることによって、不適切な印刷ジョブを出力したクライアントのユーザに対して、直接注意を促すことができる。
【0062】
F5.変形例5:
上記第2実施例では、閾値記憶部26は、テキストデータ用の閾値と、その他用の閾値との2種類を記憶するものとしたが、より多くの種類の閾値を記憶するようにしてもよい。例えば、画像データ用の閾値も記憶するようにしてもよい。こうすることによって、より柔軟に閾値を使い分けることができる。
【0063】
F6.変形例6:
上記実施例では、プリンタPRT1,PRT2がパーソナルコンピュータPC1に印刷密度を送信し、パーソナルコンピュータPC1で閾値の設定を行うものとしたが、これに限られない。例えば、プリンタPRT1とプリンタPRT2とが、直接あるいはパーソナルコンピュータPC1を介して、印刷密度のやり取りを行い、いずれかのプリンタにおいて、両者での印刷密度を用いて閾値を設定するようにしてもよい。
【0064】
F7.変形例7:
上記実施例では、本発明の印刷装置をネットワークプリンタに適用した例を示したが、ローカルプリンタに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置を適用した第1実施例としての印刷システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】プリンタPRT1の概略構成を示す説明図である。
【図3】印刷密度記憶部26が記憶するデータの内容の概略を示す説明図である。
【図4】印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…入力部
20…印刷処理部
22…ドット数カウント部
24…ページ数カウント部
26…閾値記憶部
28…算出部
30…印刷密度記憶部
40…送信部
LAN…ローカル・エリア・ネットワーク
PC1〜PC5…パーソナルコンピュータ
PRT1,PRT2…ネットワークプリンタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷ジョブの管理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェットプリンタやページプリンタなど、印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置が普及している。このような印刷装置は、ネットワーク環境下で、複数のクライアントによって共有される場合がある。さらに、多数の印刷装置が設置される環境下では、ネットワーク上に印刷装置を管理するための管理サーバが設置される場合もある。
【0003】
管理サーバは、印刷装置から送信される情報に基づいて、複数の印刷装置の稼動状況や、消耗品や、コストなどの管理を行う。さらに、このような管理サーバには、クライアントごとに、印刷ページ数や、両面・片面印刷の種別や、カラー・モノクロ印刷の種別などの印刷ログを記録し、集計する機能を有するものもある。印刷装置の管理者は、管理サーバで集計された各種パラメータ値を点検して、印刷装置のメンテナンスを行ったり、印刷材や印刷用紙などの消耗品を無駄に使用するような印刷(以下、無駄な印刷とも呼ぶ)を行ったユーザを監視したりすることが可能である。
【0004】
印刷装置の稼動状況を管理する技術の1つとして、特許文献1には、投入されたジョブごとに用紙数および出力ドット数を検出して、消費コストを算出する印刷装置に関する技術が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−361981号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
消耗品の無駄を抑制するためには、無駄な印刷を行ったユーザに対して、その時点で警告するのが効果的である。しかし、この場合、管理サーバは、常に印刷装置での印刷状況を監視しておく必要があるため、管理サーバに多数の印刷装置が接続されている場合には、トラフィックの増大を招く場合があった。トラフィックの増大を抑制するためには、印刷装置が備えるハードディスクなどに、上述した各種パラメータ値を、一旦保存した後にまとめて送信するという方法も考えられる。しかし、この場合、管理サーバは、リアルタイムで印刷装置を監視することができないため、管理者は、無駄な印刷を行ったユーザに対して、効果的な警告を発することができなかった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、印刷ジョブを管理するに際し、トラフィックの増大の抑制と、消耗品を無駄に使用する印刷の抑制とを両立することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の印刷装置は、
印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
クライアントから入力された印刷ジョブを解析し、前記印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価するための所定のパラメータ値を、前記印刷ジョブごとに算出する算出部と、
該パラメータ値の履歴を記憶する記憶部と、
前記パラメータ値が所定の範囲内にあるか否かに基づき、タイミングを切り換えて、前記印刷装置を管理する所定の情報処理装置に前記パラメータ値を送信する送信部と、
を備え、
前記送信部は、
前記パラメータ値が前記範囲外にあるときには、前記パラメータ値を直ちに送信し、
前記パラメータ値が前記範囲内にあるときには、前記パラメータ値を前記算出とは無関係の所定のタイミングで送信することを要旨とする。
【0009】
本発明では、送信部は、パラメータ値が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、パラメータ値の送信タイミングを切り換えている。そして、「パラメータ値が所定の範囲内にあるとき」を、適切な印刷が行われたときとし、「パラメータ値が所定の範囲外にあるとき」を、無駄な印刷が行われたときとしている。パラメータ値が所定の範囲外にあるとき、すなわち、無駄な印刷が行われたときには、送信部は、直ちにパラメータ値を送信する。こうすることによって、無駄な印刷が行われたことを、印刷装置の管理者にすぐに知らせることができる。したがって、印刷装置の管理者は、無駄な印刷を行ったユーザに対して、すぐに確認したり、注意したりすることができるので、無駄な印刷を抑制することができる。
【0010】
ここで、「直ちに送信する」とは、少なくとも次の印刷ジョブの処理を開始するまでに送信することを意味している。例えば、パラメータ値の算出後、ページごとに送信するようにしてもよいし、印刷ジョブごとに送信するようにしてもよい。次の印刷ジョブを受け取ったときに送信するようにしてもよい。
【0011】
また、「パラメータ値の算出とは無関係な所定のタイミング」としては、例えば、1時間に1回や、1日に1回や、1週間に1回など、予め設定されたタイミングが挙げられる。つまり、所定範囲内にあるパラメータ値は、一旦、記憶部に記憶された後、所定のタイミングで読み出され、情報処理装置に送信される。このとき、記憶部に所定範囲内にあるパラメータ値が複数記憶されていれば、送信部は、複数のパラメータ値をまとめて1度に送信する。こうすることによって、印刷ジョブの処理ごとにパラメータ値を送信する場合と比較して、トラフィックの増大を抑制することができる。つまり、本発明によって、印刷ジョブを管理するに際し、トラフィックの増大の抑制と、消耗品を無駄に使用する印刷の抑制とを両立することができる。
【0012】
上記印刷装置において、前記パラメータ値として、印刷に使用したドット数など種々のパラメータ値を適用可能であるが、例えば、
前記パラメータ値は、前記印刷媒体における印刷領域の設定に関わらず、前記印刷媒体のサイズに応じて定まる形成可能な最大ドット数に対する、形成されたドット数の割合を表す印刷密度であるものとすることができる。
【0013】
例えば、ドット数をパラメータ値として適用する場合、適切な印刷が行われたと判断されるドット数は、印刷媒体のサイズごとに異なる。このため、「所定の範囲」は、印刷媒体のサイズごとに個別に設定される必要があり、その設定や管理が煩雑である。一方、印刷密度は、印刷媒体のサイズとは無関係に判断基準として設定可能なパラメータ値であるから、「所定の範囲」を印刷媒体のサイズごとに個別に設定する必要がない。したがって、印刷密度は、「所定の範囲」の設定や管理が容易であり、「印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価するためのパラメータ値」として好適である。
【0014】
本発明によって、印刷装置で印刷ジョブごとに正確に印刷密度を算出し、情報処理装置で管理することができる。印刷装置の管理者は、印刷装置から送信された印刷密度を点検して、極端に印刷密度が低かったり、高かったりする印刷、すなわち、無駄と思われる印刷を行ったユーザに確認したり、注意したりすることができる。
【0015】
本発明の印刷装置において、
前記送信部は、前記パラメータ値が前記範囲外にあるときに、さらに、前記クライアントに、前記パラメータ値が前記範囲外にある旨のメッセージを送信するようにしてもよい。
【0016】
クライアントに送信されたメッセージは、クライアントが備えるディスプレイに表示されたり、音声出力されたりする。こうすることによって、無駄な印刷を行ったユーザに対して、直接注意を促すことができる。
【0017】
本発明の印刷装置において、
該印刷装置は、複数のクライアントと接続されており、
前記記憶部は、前記クライアントを特定するための識別情報と対応付けて、前記履歴を記憶し、
前記送信部は、前記識別情報と対応付けて、前記パラメータ値を送信するようにすることができる。
【0018】
「識別情報」としては、例えば、クライアントのIPアドレスや、コンピュータ名や、ユーザIDなどが挙げられる。本発明によって、印刷装置の管理者は、複数のクライアントの中から、無駄な印刷を行ったクライアントを、容易に特定することができる。
【0019】
なお、本発明の印刷装置において、
前記算出部は、前記印刷ジョブに含まれる印刷データの種類に応じて、前記パラメータ値の算出を行うか否かを切り換えるようにすることができる。
【0020】
「印刷データの種類」としては、テキストデータや、画像データや、これらが混合したデータが挙げられる。本発明では、例えば、印刷データがテキストデータであるときにのみ、パラメータ値の算出を行うようにする。例えば、オフィスでは、一般に、画像データよりもテキストデータの印刷を行うことが多いので、少なくともテキストデータの印刷については、印刷ジョブを管理すべきだからである。本発明によって、パラメータ値の算出などの処理を、印刷データの種類に応じて省略することができるので、印刷装置の負荷を軽減することができる。
【0021】
また、本発明の印刷装置において、
前記範囲は、前記印刷ジョブに含まれる印刷データの種類に対応して複数用意されており、
前記送信部は、前記複数の範囲を、前記印刷データの種類に応じて使い分けるようにしてもよい。
【0022】
印刷データの種類によって、適切なパラメータ値が異なる場合がある。例えば、パラメータ値として印刷密度を適用する場合、同じ領域に、テキストデータを印刷する場合には、印刷密度は低く、画像データを印刷する場合には、印刷密度は高い。したがって、印刷データの種類によって、適切な印刷密度が異なる場合がある。本発明によって、印刷データの種類に応じて、無駄な印刷の判断基準を柔軟に切り換えることができる。
【0023】
本発明の印刷装置において、さらに、
前記範囲を更新する更新部を備えるようにすることができる。
【0024】
更新データの入力は、自動で行うようにしてもよいし、手動で行うようにしてもよい。本発明によって、最新の前記範囲に基づいて、パラメータ値の送信タイミングを切り換えることができる。
【0025】
複数の印刷装置がネットワーク接続されている場合には、前記範囲は、複数の印刷装置で算出されたパラメータ値に基づいて更新されることが好ましい。この場合、前記範囲の設定は、印刷装置を管理する情報処理装置で行うようにしてもよいし、印刷装置が他の印刷装置と互いに通信を行うなどして、印刷装置で行うようにしてもよい。前記範囲は、例えば、複数の印刷装置で算出されたパラメータ値を統計的に処理して設定することができる。例えば、前記範囲を「平均値±○パーセント」と設定してもよいし、標準偏差(σ)を算出して、「平均値±2σ」などのように設定してもよい。
【0026】
また、各印刷装置における前記範囲は、統一されていることが好ましい。こうすることによって、印刷装置を管理する情報処理装置には、各印刷装置から同じ判断基準に基づいて判断されたパラメータ値が送信されるので、管理者によるパラメータ値の点検負担を軽減することができる。
【0027】
本発明は、上述の印刷装置としての構成の他、印刷装置の制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0028】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、印刷装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.印刷システムの構成:
B.プリンタ:
C.印刷密度送信処理:
D.閾値設定処理:
E.第2実施例:
F.変形例:
【0030】
A.印刷システムの構成:
図1は、本発明の印刷装置を適用した第1実施例としての印刷システムの概略構成を示す説明図である。この印刷システムは、2台のネットワークプリンタ(以下、単にプリンタと呼ぶ)PRT1,PRT2と、5台のパーソナルコンピュータPC1〜PC5とを備えている。これらは、ローカル・エリア・ネットワークLANを介して接続されている。本実施例では、2台のプリンタPRT1,PRT2、および5台のパーソナルコンピュータPC1〜PC5を示したが、各装置の台数は、これに限られない。
【0031】
各パーソナルコンピュータPC1〜PC5には、文書作成プログラム等のアプリケーションプログラムや、プリンタPRT1,PRT2の動作を制御するためのプリンタドライバなどがインストールされている。パーソナルコンピュータPC1は、プリンタPRT1,PRT2の管理者が利用するものであり、このパーソナルコンピュータPC1には、プリンタPRT1,PRT2の故障などを管理するためのアプリケーションプログラムもインストールされている。図中に破線で示したように、本実施例では、パーソナルコンピュータPC1,PC2,PC3からの印刷ジョブは、プリンタPRT1に出力され、パーソナルコンピュータPC4,PC5からの印刷ジョブは、プリンタPRT2に出力されるものとした。
【0032】
プリンタPRT1,PRT2は、後述するように、印刷の実行ごとに、印刷ジョブに含まれる印刷データの種類が、テキストデータであるか否かを判断し、印刷データの種類がテキストデータである場合に、その印刷密度を算出する。そして、プリンタPRT1,PRT2は、図中に一点鎖線で示したように、管理者のパーソナルコンピュータPC1に、算出した印刷密度を送信する。
【0033】
管理者のパーソナルコンピュータPC1は、プリンタPRT1,PRT2で印刷された印刷ジョブの印刷密度を一元的に管理することができる。パーソナルコンピュータPC1は、また、後述するように、プリンタPRT1,PRT2から受信した印刷密度の集計処理を行い、閾値を設定して、この閾値をプリンタPRT1,PRT2に送信する機能も有している。
【0034】
B.プリンタ:
本実施例では、2台のプリンタPRT1,PRT2は、同じものとした。プリンタPRT1は、CPU、RAM、ROMなどを備えるコンピュータや、印刷密度などを記憶するためのハードディスクや、印刷用紙の供給および排出を行う紙送り機構や、印刷用紙上にドットを形成して印刷を実行する印刷機構などを備えている。
【0035】
図2は、プリンタPRT1の概略構成を示す説明図である。プリンタPRT1は、図示した各機能ブロックを備えている。これらは、ソフトウェア的に構成されている。
【0036】
入力部10は、パーソナルコンピュータPC1〜PC3からの印刷ジョブを入力する。この印刷ジョブには、印刷ジョブを出力したパーソナルコンピュータの名前(クライアント名)や、印刷用紙のサイズや、両面印刷、片面印刷などの印刷モードの設定や、印刷データの種類などの情報が含まれており、印刷処理部20は、印刷ジョブの内容を解析し、印刷処理を実行する。入力部10は、また、パーソナルコンピュータPC1から送信された閾値を入力し、後述する閾値記憶部26が記憶する閾値を更新する。入力部10は、本発明の更新部にも相当する。
【0037】
ドット数カウント部22は、印刷ジョブごとに、印刷用紙上に形成したドット数をカウントする。ページ数カウント部24は、印刷ジョブごとに、印刷を実行した印刷用紙の枚数をカウントする。
【0038】
算出部28は、ドット数カウント部22でカウントされたドット数と、ページ数カウント部24でカウントされたページ数とを用いて、印刷密度を算出する。印刷密度とは、印刷用紙に形成可能な最大ドット数に対する、形成されたドット数の割合を示す値である。印刷用紙に形成可能な最大ドット数は、印刷用紙のサイズによって異なる。印刷密度の算出方法は、以下の通りである。印刷用紙の総数をA、印刷用紙1枚に形成可能な最大ドット数をB、形成された総ドット数をCとすると、印刷密度Dは、D=C/(A・B)×100(%)で表される。印刷密度は、ページごとに算出するようにしてもよい。
【0039】
閾値記憶部26は、算出部28によって算出された印刷密度を直ちに送信すべきか否かを判断するための閾値を記憶している。この閾値は、印刷密度の上限値と下限値とが規定されている。閾値記憶部26が記憶する閾値は、後述するように、管理者のパーソナルコンピュータPC1が、プリンタPRT1,PRT2から受信した印刷密度を集計して設定した値であり、プリンタPRT1,PRT2には、同じ閾値が設定されている。
【0040】
印刷密度記憶部30は、算出部27によって算出された印刷密度を、印刷ジョブごとに、クライアント名と対応付けて記憶する。図3は、印刷密度記憶部26が記憶するデータの内容の概略を示す説明図である。印刷密度記憶部30は、図示するように、クライアント名、印刷時刻、印刷ページ数、印刷密度、印刷密度が閾値の範囲内にあるか否かの判定内容を記憶する。クライアント名の代わりに、IPアドレスや、ユーザIDなどを用いるようにしてもよい。その他の内容についても、印刷ログとして記憶するようにしてもよい。
【0041】
送信部40は、算出部28で算出された印刷密度を、クライアント名と対応付けて、所定の送信タイミングで管理者のパーソナルコンピュータPC1に送信する。本実施例では、送信部40は、印刷密度が閾値の範囲外にあれば、不適切な印刷が実行されたと判断し、印刷密度を直ちに送信するものとした。また、印刷密度が閾値の範囲内にあれば、適切な印刷が実行されたと判断し、印刷密度を1日に1回、予め設定された時刻にまとめて送信するものとした。1週間に1回など、他のタイミングで送信するようにしてもよい。
【0042】
C.印刷密度送信処理:
図4は、印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。プリンタPRT1のCPUが実行する処理である。CPUは、まず、入力部10によって、印刷ジョブを取得する(ステップS100)。そして、印刷ジョブの内容を解析し、印刷を実行する(ステップS110)。このとき、ドット数カウント部22によって、形成したドット数をカウントし、ページ数カウント部24によって、印刷を実行した印刷用紙の枚数をカウントする。
【0043】
印刷が終了すると、印刷データの種類がテキストデータであるか否かを判断する(ステップS120)。印刷データの種類がテキストデータでなければ、そのまま処理を終了する。
【0044】
ステップS120において、印刷データの種類がテキストデータであれば、算出部28によって、先に説明したように、印刷密度の算出を行い(ステップS130)、印刷密度記憶部30によって、算出された印刷密度を記憶する(ステップS140)。
【0045】
次に、閾値記憶部26から閾値を読み出して、ステップS130で算出された印刷密度が、閾値の範囲外にあるか否かを判断する(ステップS150)。印刷密度が閾値の範囲外にあれば、印刷密度を直ちに送信する(ステップS180)。本実施例では、印刷密度を印刷ジョブごとに送信するものとしたが、ページごとに送信するものとしてもよい。
【0046】
ステップS150において、印刷密度が閾値の範囲内にあれば、所定のタイミングになったときに(ステップS160)、未送信の印刷密度を読み込み(ステップS170)、送信する(ステップS180)。
【0047】
送信部40から送信された印刷密度は、パーソナルコンピュータPC1のハードディスクに保存される。
【0048】
D.閾値設定処理:
閾値記憶部26に記憶される閾値は、先に説明したように、管理者のパーソナルコンピュータPC1によって設定される。図5は、閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。パーソナルコンピュータPC1のCPUが実行する処理である。本実施例では、この処理は、1週間に1回、定期的に行うものとした。
【0049】
CPUは、まず、ハードディスクから全ての印刷密度を取得する(ステップS200)。次に、印刷密度の平均値および標準偏差(σ)を算出する(ステップS210)。そして、閾値を設定する(ステップS220)。本実施例では、閾値として、「平均値±2σ」を設定するものとした。この設定によって、印刷密度の約95.4%は、閾値の範囲内に収まることになる。次に、設定された閾値を各プリンタPRT1,PRT2に送信する(ステップS230)。プリンタPRT1,PRT2の閾値記憶部26には、それぞれ同じ閾値が更新・記憶される。こうすることによって、各プリンタPRT1,PRT2からは、同じ閾値の範囲に基づいて判断された印刷密度が送信されるので、管理者による印刷密度の点検負担を軽減することができる。
【0050】
以上説明した第1実施例の印刷システムによれば、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷が実行されたときに、その印刷ジョブを出力したクライアント名を、パーソナルコンピュータPC1によって、迅速、かつ、容易に特定することができる。したがって、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷を行ったユーザに対して、適切な印刷密度で印刷を行うように、すぐに注意することができる。この結果、不適切な印刷を抑制することができる。また、閾値の範囲内の印刷密度は、後から所定のタイミングで、まとめて送信されるので、印刷の実行ごとに印刷密度を送信する場合と比較して、トラフィックの増大を抑制することもできる。
【0051】
E.第2実施例:
第1実施例では、プリンタPRT1は、入力された印刷データの種類がテキストデータであるか否かに応じて、印刷密度の算出および送信を行うか否かを切り換えた。第2実施例では、閾値記憶部26がテキストデータ用の閾値と、その他用の閾値とを記憶し、印刷データの種類がテキストデータであるか否かに応じて、閾値を使い分ける。一般に、同じ領域に、テキストデータを印刷する場合には、印刷密度は低く、画像データを印刷する場合には、印刷密度は高い。したがって、印刷データの種類によって、適切な印刷密度が異なる場合がある。印刷データの種類によって閾値を使い分けることによって、不適切な印刷の判断基準を柔軟に切り換えることができる。
【0052】
また、第2実施例では、印刷密度記憶部30は、印刷データの種類と対応付けて印刷密度を記憶し、送信部は、印刷密度を印刷データの種類とも対応付けて送信する。管理者のパーソナルコンピュータPC1で印刷データの種類ごとに閾値の設定を行うためである。これ以外は第1実施例と同様である。
【0053】
図6は、第2実施例の印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。プリンタPRT1のCPUが実行する処理である。CPUは、まず、入力部10によって、印刷ジョブを取得し(ステップS300)、印刷ジョブの内容を解析して、印刷を実行する(ステップS310)。これらの処理は、図4に示したステップS100、S110の処理と同様である。
【0054】
次に、算出部28によって、印刷密度の算出を行い(ステップS320)、印刷密度記憶部30によって、算出された印刷密度を記憶する(ステップS330)。
【0055】
次に、印刷データの種類がテキストデータであるか否かを判断する(ステップS340)。そして、印刷データの種類がテキストデータであれば、テキスト用の閾値を閾値記憶部26から読み込み(ステップS342)、印刷データの種類がテキストデータでなければ、その他用の閾値を読み込む(ステップS344)。次に、ステップS320で算出された印刷密度が、閾値の範囲外にあるか否かを判断する(ステップS350)。これ以降の処理(ステップS360〜S380)は、図4に示したステップS160〜S180の処理と同様である。
【0056】
以上説明した第2実施例の印刷システムによっても、第1実施例と同様に、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷が実行されたときに、その印刷ジョブを出力したクライアント名を、パーソナルコンピュータPC1によって、迅速、かつ、容易に特定することができる。したがって、管理者は、閾値の範囲外の印刷密度で印刷を行ったユーザに対して、適切な印刷密度で印刷を行うように、すぐに注意することができる。この結果、不適切な印刷を抑制することができる。また、閾値の範囲内の印刷密度は、後から所定のタイミングで、まとめて送信されるので、印刷の実行ごとに印刷密度を送信する場合と比較して、トラフィックの増大を抑制することもできる。
【0057】
F.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0058】
F1.変形例1:
上記実施例では、本発明におけるパラメータ値として、印刷密度を適用した場合について説明したが、これに限られない。パラメータ値は、印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価可能なものであればよく、例えば、印刷に使用したドット数など他のパラメータ値を適用するものとしてもよい。
【0059】
F2.変形例2:
上記実施例では、印刷データの種類がテキストであるか否かに応じて、印刷密度の算出を行うか否かを切り換えたり(第1実施例)、印刷密度の閾値を使い分けたり(第2実施例)したが、この判断を行わなくてもよい。つまり、印刷データの種類に関わらず、共通の処理を行うようにしてもよい。
【0060】
F3.変形例3:
上記実施例では、閾値を「平均値±2σ」としたが、これに限られず、例えば、「平均値±○%」などと設定するようにしてもよい。また、統計的な処理によらず、管理者が任意に設定するようにしてもよい。
【0061】
F4.変形例4:
上記実施例では、送信部40は、印刷密度が閾値の範囲外にあるときに、直ちに印刷密度をパーソナルコンピュータPC1に送信するものとしたが、さらに、その印刷ジョブを出力したクライアントに、「印刷密度が極端に低いです。もっとコストを意識して印刷するようにしてください。」、「印刷密度が極端に高いです。適切な印刷密度で印刷するようにしてください」など、印刷密度が閾値の範囲外である旨のメッセージを送信するようにしてもよい。このメッセージは、パーソナルコンピュータPC1〜PC5のディスプレイに表示されたり、音声出力されたりする。こうすることによって、不適切な印刷ジョブを出力したクライアントのユーザに対して、直接注意を促すことができる。
【0062】
F5.変形例5:
上記第2実施例では、閾値記憶部26は、テキストデータ用の閾値と、その他用の閾値との2種類を記憶するものとしたが、より多くの種類の閾値を記憶するようにしてもよい。例えば、画像データ用の閾値も記憶するようにしてもよい。こうすることによって、より柔軟に閾値を使い分けることができる。
【0063】
F6.変形例6:
上記実施例では、プリンタPRT1,PRT2がパーソナルコンピュータPC1に印刷密度を送信し、パーソナルコンピュータPC1で閾値の設定を行うものとしたが、これに限られない。例えば、プリンタPRT1とプリンタPRT2とが、直接あるいはパーソナルコンピュータPC1を介して、印刷密度のやり取りを行い、いずれかのプリンタにおいて、両者での印刷密度を用いて閾値を設定するようにしてもよい。
【0064】
F7.変形例7:
上記実施例では、本発明の印刷装置をネットワークプリンタに適用した例を示したが、ローカルプリンタに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置を適用した第1実施例としての印刷システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】プリンタPRT1の概略構成を示す説明図である。
【図3】印刷密度記憶部26が記憶するデータの内容の概略を示す説明図である。
【図4】印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】印刷密度送信処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…入力部
20…印刷処理部
22…ドット数カウント部
24…ページ数カウント部
26…閾値記憶部
28…算出部
30…印刷密度記憶部
40…送信部
LAN…ローカル・エリア・ネットワーク
PC1〜PC5…パーソナルコンピュータ
PRT1,PRT2…ネットワークプリンタ
Claims (10)
- 印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
クライアントから入力された印刷ジョブを解析し、前記印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価するための所定のパラメータ値を、前記印刷ジョブごとに算出する算出部と、
該パラメータ値の履歴を記憶する記憶部と、
前記パラメータ値が所定の範囲内にあるか否かに基づき、タイミングを切り換えて、前記印刷装置を管理する所定の情報処理装置に前記パラメータ値を送信する送信部と、
を備え、
前記送信部は、
前記パラメータ値が前記範囲外にあるときには、前記パラメータ値を直ちに送信し、
前記パラメータ値が前記範囲内にあるときには、前記パラメータ値を前記算出とは無関係の所定のタイミングで送信する、
印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記パラメータ値は、前記印刷媒体における印刷領域の設定に関わらず、前記印刷媒体のサイズに応じて定まる形成可能な最大ドット数に対する、形成されたドット数の割合を表す印刷密度である、
印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記送信部は、前記パラメータ値が前記範囲外にあるときに、さらに、前記クライアントに、前記パラメータ値が前記範囲外にある旨のメッセージを送信する、
印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
該印刷装置は、複数のクライアントと接続されており、
前記記憶部は、前記クライアント、または、該クライアントのユーザを特定するための識別情報と対応付けて、前記履歴を記憶し、
前記送信部は、前記識別情報と対応付けて、前記パラメータ値を送信する、
印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記算出部は、前記印刷ジョブに含まれる印刷データの種類に応じて、前記パラメータ値の算出を行うか否かを切り換える、
印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、
前記範囲は、前記印刷ジョブに含まれる印刷データの種類に対応して複数用意されており、
前記送信部は、前記複数の範囲を、前記印刷データの種類に応じて使い分ける、
印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置であって、さらに、
前記範囲を更新する更新部を備える、
印刷装置。 - 印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置を制御する制御方法であって、
(a)クライアントから入力された印刷ジョブを解析し、前記印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価するための所定のパラメータ値を、前記印刷ジョブごとに算出する工程と、
(b)該パラメータ値の履歴を記憶する工程と、
(c)前記パラメータ値が所定の範囲内にあるか否かに基づき、タイミングを切り換えて、前記印刷装置を管理する所定の情報処理装置に前記パラメータ値を送信する工程と、を備え、
前記工程(c)は、
前記パラメータ値が前記範囲外にあるときには、前記パラメータ値を直ちに送信し、
前記パラメータ値が前記範囲内にあるときには、前記パラメータ値を前記算出とは無関係の所定のタイミングで送信する工程を含む、
制御方法。 - 印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
クライアントから入力された印刷ジョブを解析し、前記印刷に使用する消耗品の無駄を定量的に評価するための所定のパラメータ値を、前記印刷ジョブごとに算出する機能と、
該パラメータ値の履歴を記憶する機能と、
前記パラメータ値が所定の範囲内にあるか否かに基づき、タイミングを切り換えて、前記印刷装置を管理する所定の情報処理装置に前記パラメータ値を送信する機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムであり、
前記パラメータ値を送信する機能は、
前記パラメータ値が前記範囲外にあるときには、前記パラメータ値を直ちに送信し、
前記パラメータ値が前記範囲内にあるときには、前記パラメータ値を前記算出とは無関係の所定のタイミングで送信する機能を含む、
コンピュータプログラム。 - 請求項9記載のコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003126476A JP2004334370A (ja) | 2003-05-01 | 2003-05-01 | 印刷ジョブの管理 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003126476A JP2004334370A (ja) | 2003-05-01 | 2003-05-01 | 印刷ジョブの管理 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004334370A true JP2004334370A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33503398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003126476A Pending JP2004334370A (ja) | 2003-05-01 | 2003-05-01 | 印刷ジョブの管理 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004334370A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008204001A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Canon Inc | 情報処理装置及びその制御方法 |
JP2016192171A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 情報処理装置監視システム、及び情報処理装置 |
-
2003
- 2003-05-01 JP JP2003126476A patent/JP2004334370A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008204001A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Canon Inc | 情報処理装置及びその制御方法 |
JP2016192171A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 情報処理装置監視システム、及び情報処理装置 |
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