JP2004333223A - 欠陥検査方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度に欠陥を検査することのできる方法及び装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る欠陥検査装置1は、被検査物Sから得られた検査信号を画像化し、当該検査画像に空間フィルタを適用することによって欠陥を検査する画像処理手段12を備えた装置である。画像処理手段12は、前記検査画像について、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出するステップと、前記抽出した濃度に基づき、前記注目画素に空間フィルタを適用するか否かを判断するステップと、空間フィルタを適用すると判断した注目画素に対してのみ、空間フィルタを適用するステップとを実行する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検査物(例えば、鋼板や棒鋼など)から得られた検査信号を画像化し、当該検査画像に空間フィルタを適用することによって欠陥を検査する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鋼板等の被検査物を光学的手段、超音波的手段、磁気的手段等を用いて検査し、その検査信号を画像化して、当該検査画像に画像処理を施すことにより欠陥を検査する方法が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0003】
斯かる検査方法で実施される画像処理においては、まず最初に、欠陥以外のノイズを除去することを目的とした平滑化処理や、欠陥のエッジを強調することを目的とした微分処理等を施すための所謂空間フィルタ(例えば、非特許文献1参照)が適用されるのが一般的である。次に、空間フィルタを適用した後の画像を2値化することにより欠陥が検出される。さらに、必要に応じて検出した欠陥の特徴量(例えば、長さや幅など)を抽出し、これにより欠陥の種別等が判定される。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−63699号公報
【特許文献2】
特開平9−15217号公報
【特許文献3】
特開2000−111528号公報
【非特許文献1】
田村秀行,「コンピュータ画像処理入門」,総研出版,1985年,p.101−106
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来の欠陥検査方法においては、検査画像全体に一律に空間フィルタを適用することに起因して、欠陥の検出精度が低下したり、欠陥の特徴量抽出に悪影響を及ぼす場合がある。
【0006】
より具体的に説明すれば、例えば、平滑化処理用の空間フィルタを適用することにより、ノイズ部に相当する画素のみならず、欠陥部に相当する画素の濃度も平滑化されるため、特に面積の小さい欠陥や細長い欠陥の場合には、欠陥部に相当する画素全体の濃度が、ノイズ部に相当する画素の濃度と同程度になる場合が生じる。このように、欠陥部のコントラトが低下(欠陥部に相当する画素とノイズ部に相当する画素の濃度差が小さい)することによって、2値化によって欠陥を検出できない場合が生じるという問題がある。また、例えば、微分処理用の空間フィルタを適用することにより、欠陥部のみならずノイズ部に相当する画素のエッジも強調されてしまい、当該ノイズ部を欠陥として過検出してしまう場合が生じるという問題もある。さらには、例えば、平滑化処理用の空間フィルタを適用することにより、欠陥部に相当する画素の濃度が平滑化されるため、2値化レベルによっては、検出される欠陥部の長さや幅が大きくなってしまうという問題もある。
【0007】
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、高精度に欠陥を検査することのできる方法及び装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
斯かる課題を解決するべく、本発明は、請求項1に記載の如く、被検査物から得られた検査信号を画像化し、当該検査画像に空間フィルタを適用することによって欠陥を検査する方法であって、前記検査画像について、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出するステップと、前記抽出した濃度に基づき、前記注目画素に空間フィルタを適用するか否かを判断するステップと、空間フィルタを適用すると判断した注目画素に対してのみ、空間フィルタを適用するステップとを含むことを特徴とする欠陥検査方法を提供するものである。
【0009】
請求項1に係る発明によれば、検査画像に平滑化処理や微分処理等を施すための空間フィルタを適用する前に、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度が抽出される。ここで、被検査物に発生する欠陥には、鉄鋼製品を例に挙げて説明すれば、搬送方向に延びるスリ傷や割れ傷、搬送ロールや圧延ロール自体の欠陥が転写されることにより搬送方向に周期的に発生するロール傷、鋼管の軸方向に延びる傷であって、当該鋼管が回転しながら搬送されるために画像化した際には斜め方向に延びることになる傷など、種々の欠陥が存在するが、その形状や発生状況は予測できる場合が多い。例えば、スリ傷を例に挙げれば、検査画像中、スリ傷に相当する画素の濃度は、搬送方向に連続して略同等の値を有する分布になるが如くである。従って、被検査物に発生し得る欠陥を予測し、これに応じて予め決定した所定位置に位置する画素(例えば、スリ傷の発生が予測されるならば、注目画素から搬送方向に延びる連続した画素等)の濃度を抽出することにより、注目画素が欠陥部に相当する画素か否かをある程度判断(例えば、前記搬送方向に延びる連続した画素の内、全ての画素或いは少なくとも連続した一部の画素の濃度が所定の範囲内にあれば、当該注目画素はスリ傷に相当する画素であると判断するなど)可能である。
【0010】
次に、請求項1に係る発明によれば、前記抽出した濃度に基づき、前記注目画素に空間フィルタを適用するか否かが判断され、空間フィルタを適用すると判断した注目画素に対してのみ空間フィルタが適用される。すなわち、抽出した濃度に基づいて注目画素が欠陥部に相当すると判断した場合には、当該注目画素には、例えば、欠陥以外のノイズを除去することを目的とした平滑化処理用の空間フィルタを適用しない一方、欠陥のエッジを強調することを目的とした微分処理用の空間フィルタを適用するというような判断がなされ、微分処理用の空間フィルタが適用される。逆に、抽出した濃度に基づいて注目画素が欠陥以外の部分(ノイズ部)に相当すると判断した場合には、当該注目画素には、平滑化処理用の空間フィルタを適用する一方、微分処理用の空間フィルタを適用しないというような判断がなされ、平滑化処理用の空間フィルタが適用される。
【0011】
このように、請求項1に係る発明によれば、検査画像全体に一律に空間フィルタを適用する従来の欠陥検査方法と異なり、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出し、当該抽出した結果に基づいて、当該注目画素に空間フィルタを適用するか否かを判断するため、欠陥の未検出や過検出を低減すると共に、欠陥の特徴量を精度良く抽出でき、高精度に欠陥を検査することが可能である。なお、請求項1に係る発明における空間フィルタとしては、平滑化処理用や微分処理用に限るものではなく、メディアンフィルタ、FFT(Fast Fourier Transform)フィルタ、ランクフィルタ、膨張処理用フィルタ、収縮処理用フィルタなど、画像処理で用いられる種々の空間フィルタを適用可能である。
【0012】
好ましくは、請求項2に記載の如く、前記所定位置に位置する画素は、注目画素から所定方向に延びる連続した画素とされ、前記所定位置に位置する画素の内、少なくとも連続した一部の画素の濃度がそれぞれ予め決定した範囲内にある場合には、前記注目画素にノイズ除去を目的とした空間フィルタを適用しないように構成される。
【0013】
請求項2に係る発明は、スリ傷等の所定の方向(搬送方向等)に延びる形状を有する欠陥の検査に好適である。
【0014】
また、前記課題を解決するべく、本発明は、請求項3に記載の如く、被検査物から得られた検査信号を画像化し、当該検査画像に空間フィルタを適用することによって欠陥を検査する画像処理手段を備えた装置であって、前記画像処理手段は、前記検査画像について、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出するステップと、前記抽出した濃度に基づき、前記注目画素に空間フィルタを適用するか否かを判断するステップと、空間フィルタを適用すると判断した注目画素に対してのみ、空間フィルタを適用するステップとを実行することを特徴とする欠陥検査装置としても提供される。
【0015】
好ましくは、請求項4に記載の如く、前記所定位置が変更可能に構成される。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、被検査物に発生し得る欠陥の種類や、特に検出対象としたい欠陥の種類等に応じて、所定位置を適宜変更可能であるため、利便性に優れるという利点を有する。
【0017】
また、好ましくは、請求項5に記載の如く、前記所定位置に位置する画素は、注目画素から所定方向に延びる連続した画素とされ、前記画像処理手段は、前記所定位置に位置する画素の内、少なくとも連続した一部の画素の濃度がそれぞれ予め決定した範囲内にある場合には、前記注目画素にノイズ除去を目的とした空間フィルタを適用しないように構成される。
【0018】
請求項5に係る発明は、スリ傷等の所定の方向(搬送方向等)に延びる形状を有する欠陥の検査に好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明を鋼板表面の検査に適用する一実施形態について説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を説明する説明図である。図1に示すように、本実施形態に係る欠陥検査装置1は、搬送ローラ2上で搬送される被検査物としての鋼板Sから、検査信号としての鋼板S表面の撮像信号を得るための撮像光学系11と、撮像光学系11から出力された撮像信号を画像化し、当該検査画像に空間フィルタを適用することによって欠陥を検査する画像処理手段としての画像処理装置12とを備えている。
【0021】
撮像光学系11は、鋼板Sの板幅方向に延び、鋼板S表面に向けて線状の光を照射する線状光源111と、鋼板Sの板幅方向に延びる視野を有し、鋼板S表面での反射光を結像するラインセンサカメラ112とを備えている。
【0022】
画像処理装置12は、ラインセンサカメラ112から出力された撮像信号を順次取り込んで2次元画像化(S1)し、当該検査画像に対して条件付きで空間フィルタを適用(S2)するように構成されている。次に、空間フィルタを適用した後の画像を所定のしきい値で2値化(S3)し、欠陥を検出する。さらに、検出した欠陥の特徴量(長さや幅など)を抽出(S4)し、当該特徴量に基づいて欠陥の種別や等級(欠陥の程度)を判定(S5)するように構成されている。
【0023】
以下、本発明の特徴部分である画像処理装置12における条件付き空間フィルタの適用(S2)について、より詳細に説明する。
【0024】
本実施形態では、図2に示すように、欠陥以外のノイズを除去することを目的とした平滑化処理用の空間フィルタ(以下、平滑化フィルタという)を適用する場合を例に挙げて説明する。図2に示す平滑化フィルタは、ハッチを施した注目画素及び注目画素近傍の画素(計13画素)の濃度(本実施形態では、0〜255にデジタル化されているものとする)に対し、それぞれ1/13の係数を乗じ、これらの総和を注目画素の新しい濃度として設定するフィルタである。
【0025】
ここで、画像処理装置12は、斯かる平滑化フィルタを適用する前に、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出する。より具体的に説明すれば、本実施形態では、図3に示すように、ハッチを施した注目画素とその左右方向に延びる位置にある画素(図3の▲1▼)とからなる画素群a、注目画素とその右斜め方向に延びる位置にある画素(図3の▲2▼)とからなる画素群b、及び、注目画素とその左斜め方向に延びる位置にある画素(図3の▲3▼)とからなる画素群cのそれぞれについて、各画素の濃度を順次抽出するように構成されている。
【0026】
画像処理装置12は、前記抽出した濃度に基づき、前記注目画素に平滑化フィルタ(図2)を適用するか否かを判断する。より具体的には、各画素群a〜cの少なくとも1つの画素群について、当該画素群を構成する7つの画素の内、少なくとも連続した5つの画素の濃度が以下の条件式(1)を満足する場合には、平滑化フィルタを適用しないように構成されている。
濃度A<各画素の濃度<濃度B ・・・(1)
ここで、濃度A=検査画像全体の平均濃度+20、濃度B=検査画像全体の平均濃度+25である。
【0027】
すなわち、鋼板Sに発生するスリ傷のような欠陥は、当該欠陥部に相当する画素の濃度が所定の方向に連続して略同程度の値を有する分布になるという前提に基づき、前記条件式(1)を満足する注目画素は欠陥部に相当すると判断して、平滑化フィルタを適用しないようにしたものである。
【0028】
以下、画素群aについての濃度分布を例に挙げ、上記条件付き平滑化フィルタの適用の効果について説明する。図4は、画素群aの注目画素がノイズ部に相当する場合について、平滑化フィルタ適用前後の画素群aの濃度分布例を示す。図4(a)は平滑化フィルタ適用前の濃度分布を、図4(b)は平滑化フィルタ適用後の濃度分布をそれぞれ示す。図4(a)に示すように、濃度の高い注目画素(ハッチを施した画素)は、平滑化フィルタを適用せずに2値化(例えば、濃度Aをしきい値として2値化)すれば、欠陥として過検出されることになる。ここで、図4(a)に示す画素群aの濃度分布は、上記条件式(1)を満足しない(他の画素群b、cについても満足しないものとする)ため、平滑化フィルタ(図2)が適用されることになる。平滑化フィルタが適用されることにより、図4(b)に示すように、注目画素の濃度は低減し(しきい値である濃度Aより小さい濃度となる)、これにより過検出を抑制することができる。
【0029】
図5は、画素群aの注目画素が欠陥部に相当する場合について、平滑化フィルタ適用前後の画素群aの濃度分布例を示す。図5(a)は平滑化フィルタ適用前の濃度分布を、図5(b)は平滑化フィルタ適用後の濃度分布をそれぞれ示す。図5(a)に示すように、濃度の高い注目画素(ハッチを施した画素)は、平滑化フィルタを適用せずに2値化(例えば、濃度Aをしきい値として2値化)すれば、欠陥として正常に検出されることになる。一方、平滑化フィルタが適用されれば、図5(b)に示すように、注目画素の濃度は低減し(しきい値である濃度Aより小さい濃度となる)、これにより欠陥部が未検出となってしまう。しかしながら、図5(a)に示す画素群aの濃度分布は、上記条件式(1)を満足するので、平滑化フィルタが適用されず、図5(a)に示す濃度分布のまま2値化されるため、欠陥の未検出を抑制することが可能である。また、欠陥部に相当する注目画素に対して平滑化フィルタを適用しないため、2値化レベル(しきい値)によっては検出される欠陥部の長さや幅が大きくなってしまうという問題も低減されることになる。
【0030】
以上に説明したように、本実施形態に係る欠陥検査装置1によれば、検査画像全体に一律に平滑化フィルタを適用する場合と異なり、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出し、当該抽出した結果に基づいて、当該注目画素に平滑化フィルタを適用するか否かを判断するため、欠陥の未検出や過検出を低減すると共に、欠陥の特徴量を精度良く抽出でき、高精度に欠陥を検査することが可能である。
【0031】
なお、本実施形態では、被検査物としての鋼板Sを光学的に検査する装置に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、超音波的手段や磁気的手段の他、X線検査手段を用いた検査装置など、検査信号を画像化することが可能な種々の検査装置に適用することが可能である。
【0032】
また、本実施形態では、空間フィルタとして図2に示す平滑化フィルタを適用する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、他の形状や係数を有する平滑化フィルタを適用することが可能である他、微分処理用フィルタ、メディアンフィルタ、FFT(Fast Fourier Transform)フィルタ、ランクフィルタ、膨張処理用フィルタ、収縮処理用フィルタなど、画像処理で用いられる種々の空間フィルタを適用可能である。
【0033】
さらに、本実施形態では、図3に示す各画素群の少なくとも1つの画素群について、当該画素群を構成する7つの画素の内、少なくとも連続した5つの画素の濃度が条件式(1)を満足することを空間フィルタを適用しない条件としているが、本発明はこれに限るものではなく、各画素群を構成する画素の平均濃度、分散値、最大値と最小値との差などが所定範囲内にあることを条件とすることも可能である。また、濃度を抽出する画素としては、図3に示す位置の画素に限るものではなく、被検査物に発生し得る欠陥の種類や、特に検出対象としたい欠陥の種類等に応じて適宜変更すれば良い。例えば、被検査物に発生する主な欠陥が、搬送方向に直線状に延びるスリ傷のみである場合には、図3に示す画素群aを構成する各画素の濃度を抽出するように構成すればよい。つまり、濃度を抽出するべく予め決定した所定位置に位置する画素を、注目画素から搬送方向(図3の左右方向)に直線状に延びる連続した画素とすることができる。また、発生する主な欠陥が搬送方向に直線状に延びるスリ傷であっても、被検査物が円柱状の棒鋼や円筒状の鋼管であり、周方向に回転しながら軸方向に搬送される場合には、画像化した後のスリ傷に相当する画素は、回転速度等に応じて斜め方向に延びることになる。従って、この場合における濃度を抽出する画素としては、注目画素から斜め方向に延びる位置の画素とすることができる。また、濃度を抽出する画素としては、必ずしも連続した画素とする必要は無く、例えば、搬送ロール等のロール自体の欠陥が被検査物に転写されることにより生じる傷の発生が考えられる場合には、注目画素から当該ロールのn(nは1以上の整数)周分に相当する画素数だけ離間した位置の画素の濃度を抽出するようにすればよい。さらに、以上に述べた具体例を適宜組み合わせた位置の画素について濃度を抽出するように構成しても良い。空間フィルタの適用可否の条件も、濃度を抽出する画素に応じて適宜変更すれば良い。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る欠陥検査方法及び装置によれば、検査画像全体に一律に空間フィルタを適用する従来の欠陥検査方法と異なり、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出し、当該抽出した結果に基づいて、当該注目画素に空間フィルタを適用するか否かを判断するため、欠陥の未検出や過検出を低減すると共に、欠陥の特徴量を精度良く抽出でき、高精度に欠陥を検査することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る欠陥検査装置の概略構成を説明する説明図である。
【図2】図2は、本発明において適用される空間フィルタの例を示す。
【図3】図3は、本発明において空間フィルタの適用可否を判断するために濃度を抽出する画素の例を示す。
【図4】図4は、注目画素がノイズ部に相当する場合について、平滑化フィルタ適用前後の濃度分布例を示す。
【図5】図5は、注目画素が欠陥部に相当する場合について、平滑化フィルタ適用前後の濃度分布例を示す。
【符号の説明】
1…欠陥検査装置 11…撮像光学系 12…画像処理装置(画像処理手段)
S…鋼板(被検査物)

Claims (5)

  1. 被検査物から得られた検査信号を画像化し、当該検査画像に空間フィルタを適用することによって欠陥を検査する方法であって、
    前記検査画像について、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出するステップと、
    前記抽出した濃度に基づき、前記注目画素に空間フィルタを適用するか否かを判断するステップと、
    空間フィルタを適用すると判断した注目画素に対してのみ、空間フィルタを適用するステップとを含むことを特徴とする欠陥検査方法。
  2. 前記所定位置に位置する画素は、注目画素から所定方向に延びる連続した画素とされ、
    前記所定位置に位置する画素の内、少なくとも連続した一部の画素の濃度がそれぞれ予め決定した範囲内にある場合には、前記注目画素にノイズ除去を目的とした空間フィルタを適用しないことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査方法。
  3. 被検査物から得られた検査信号を画像化し、当該検査画像に空間フィルタを適用することによって欠陥を検査する画像処理手段を備えた装置であって、
    前記画像処理手段は、
    前記検査画像について、注目画素を基準として予め決定した所定位置に位置する画素の濃度を抽出するステップと、
    前記抽出した濃度に基づき、前記注目画素に空間フィルタを適用するか否かを判断するステップと、
    空間フィルタを適用すると判断した注目画素に対してのみ、空間フィルタを適用するステップとを実行することを特徴とする欠陥検査装置。
  4. 前記所定位置が変更可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の欠陥検査装置。
  5. 前記所定位置に位置する画素は、注目画素から所定方向に延びる連続した画素とされ、
    前記画像処理手段は、前記所定位置に位置する画素の内、少なくとも連続した一部の画素の濃度がそれぞれ予め決定した範囲内にある場合には、前記注目画素にノイズ除去を目的とした空間フィルタを適用しないことを特徴とする請求項3に記載の欠陥検査装置。
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