JP2004332600A - 内燃機関の可変バルブ制御装置 - Google Patents

内燃機関の可変バルブ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】各気筒に2つの吸気バルブを備えた内燃機関において、複数気筒の全ての吸気バルブ間の吸入空気量ばらつきを補正できるようにする。
【解決手段】複数気筒の一方の吸気バルブのリフト量を一括して可変する第1の可変バルブリフト機構と、他方の吸気バルブのリフト量を一括して可変する第2の可変バルブリフト機構を設ける。リフトセンサの出力に基づいて算出した各吸気バルブのバルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) に基づいて吸気バルブ間の実リフト量ばらつきが小さくなるように各吸気バルブ毎にバルブ別目標リフト量を設定し、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に第1及び第2の可変バルブリフト機構をそれぞれ次に開かれる吸気バルブのバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2に相当する位置まで高速駆動して各吸気バルブのリフト量をバルブ別に制御することで、複数気筒の全ての吸気バルブ間の実リフト量ばらつきを補正する。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのバルブ可変量(リフト量、作用角、バルブタイミング等)を制御する内燃機関の可変バルブ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内燃機関の吸入空気量の制御はスロットルバルブによって行われるが、最近では、吸気バルブのリフト量を可変する可変バルブ機構を設け、アクセル開度やエンジン運転状態等に応じて吸気バルブのリフト量を可変することで吸入空気量を制御する技術が開発されている。この可変吸気バルブ制御による吸入空気量制御は、吸気バルブのリフト量を小さくすることによって、吸気通路をスロットルバルブで絞ることなく吸入空気量を少なくすることができるので、ポンピングロスを低減することができると共に、吸気バルブのリフト量を小さくすることによって、カム軸の駆動力も低減することができて、燃費を向上させることができるという利点がある。
【0003】
このような可変バルブリフト制御システムにおいては、特許文献1(特開2001−263110号公報)に示すように、各気筒毎に吸気バルブを駆動する電磁アクチュエータを設けたものがあるが、この構成では、気筒数と同数の電磁アクチュエータが必要になるため、システム構成が複雑化して高コストになる欠点がある。
【0004】
そこで、複数気筒の吸気バルブのリフト量を一括して1つの可変バルブ機構で制御するシステムが開発されている。
しかし、この可変吸気バルブ制御による吸入空気量制御では、低負荷時に吸気バルブのリフト量が小さくなるため、各気筒で目標リフト量に対する実リフト量のばらつき(各気筒の部品公差や組付公差によるばらつき)の割合が大きくなって、気筒間の吸入空気量ばらつきが大きくなる傾向がある。このため、気筒間の吸入空気量ばらつきの影響を受けて各気筒のトルクや空燃比が変動し易く、気筒間のトルクばらつきや空燃比ばらつきが大きくなる傾向がある。
【0005】
このような気筒間のトルクばらつきや空燃比ばらつきを補正する方法が幾つか提案されている。例えば、特許文献2(特開昭62−17342号公報)に示すように、クランク軸に設けたトルクセンサで各気筒毎にトルクを検出して、各気筒のトルクが全気筒の平均トルクになるように各気筒毎に燃料噴射量を補正するようにしたものがある。
【0006】
或は、特許文献3(特開2000−220489号公報)に示すように、排気管に設置した空燃比センサの出力に基づいて各気筒の空燃比を推定し、気筒間の空燃比ばらつきが小さくなるように各気筒毎に燃料噴射量を補正するようにしたものがある。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−263110号公報(第3頁〜第6頁等)
【特許文献2】
特開昭62−17342号公報(第2頁等)
【特許文献3】
特開2000−220489号公報(第2頁〜第3頁等)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献2、3では、各気筒毎にトルクや空燃比を検出して、その検出結果に基づいて各気筒毎に燃料噴射量を補正することで、各気筒のトルクばらつきや空燃比ばらつきを補正するようにしている。しかし、気筒間の吸入空気量ばらつきが大きくなると、単に燃料噴射量を補正するだけでは、各気筒のトルクばらつきや空燃比ばらつきを十分な精度で補正することは困難である。しかも、気筒間の吸入空気量ばらつきや吸入燃料量ばらつき等の複数の要因が絡み合って気筒間のトルクばらつきや空燃比ばらつきが発生している場合も、十分な精度で補正することは困難である。
【0009】
この対策として、各気筒の部品公差や組付公差を小さくして(つまり気筒間の吸気バルブリフト量のばらつきを小さくして)、気筒間の吸入空気量のばらつきを小さくすることが考えられるが、これを実現するには、部品の加工精度を向上させたり、部品を選択して組み付けたりする必要があり、部品コストや製造コストが高くなってしまうという欠点がある。
【0010】
そこで、本発明者らは、複数気筒の吸気バルブのリフト量を一括して1つの可変バルブ機構で制御するシステムにおいて、各気筒の吸気行程毎(4気筒エンジンであれば180℃A毎)に可変バルブ機構を高速駆動することで、気筒間の吸気バルブリフト量のばらつき(又は吸入空気量のばらつき)を補正する“気筒別可変バルブ制御”を研究している。
【0011】
ところで、近年の内燃機関は、吸気効率を高めるために各気筒に2つの吸気バルブを備えた内燃機関が主流になってきている。このような内燃機関では、気筒間の吸気バルブリフト量のばらつきが生じる他に、同一気筒の2つの吸気バルブ間でもリフト量のばらつきが生じることは避けられない。この場合、1つの気筒の2つの吸気バルブ間でリフト量のばらつきが大きくなると、1つの気筒の2つの吸気バルブ間でも空気の吸入量に大きなばらつきが生じて、それによって、筒内ガスの流動状態(スワール流強度等)が変化するため、燃焼状態が変化してトルクが変化する。従って、1気筒当りの吸入空気量(2つの吸気バルブの合計吸入空気量)が気筒間でほぼ同じであっても、いずれかの気筒で2つの吸気バルブ間の吸入空気量ばらつき(以下「気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき」という)が大きくなると、気筒間のトルクばらつきが大きくなってしまう。
【0012】
しかし、前述した気筒別可変バルブ制御では、気筒間の吸入空気量ばらつきは補正することができるが、気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを補正することができないため、気筒間のトルクばらつきを十分な精度で補正することができず、ドライバビリティに悪影響を及ぼす懸念がある。
【0013】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、複数気筒のバルブ可変量を一括して共通の可変バルブ機構で可変するシステムにおいて、気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきの両方を補正することができて、気筒間のトルクばらつきを精度良く補正することができ、ドライバビリティを向上させることができる内燃機関の可変バルブ制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、各気筒に2つの吸気バルブ又は2つの排気バルブ(以下単に「バルブ」という)を備えた内燃機関に適用され、複数気筒の一方のバルブのバルブ可変量を一括して可変する第1の可変バルブ機構と、複数気筒の他方のバルブのバルブ可変量を一括して可変する第2の可変バルブ機構とを備え、第1の可変バルブ機構と第2の可変バルブ機構とを独立して制御可能なシステムにおいて、複数気筒の各バルブの実バルブ可変量を検出又は推定するバルブ可変量検出手段の検出結果又は推定結果に基づいて複数気筒のバルブ間の実バルブ可変量ばらつきの情報(以下「バルブ間バルブ可変量ばらつき情報」という)をバルブ間バルブ可変量ばらつき算出手段により算出し、そのバルブ間バルブ可変量ばらつき情報を考慮して各バルブ毎にバルブ別目標バルブ可変量をバルブ別目標バルブ可変量設定手段により設定する。そして、バルブ別可変バルブ制御手段により所定タイミング毎に第1の可変バルブ機構と第2の可変バルブ機構をそれぞれ次にバルブが開かれる気筒の各バルブ毎に設定されたバルブ別目標バルブ可変量に相当する位置まで駆動して該気筒の2つのバルブのバルブ可変量をバルブ別に制御することで、複数気筒の全てのバルブ間の実バルブ可変量ばらつきを補正する。
【0015】
この構成では、複数気筒のバルブ可変量を一括して共通の可変バルブ機構で可変するシステムでありながら、各バルブのバルブ間バルブ可変量ばらつき情報に基づいて各気筒の2つのバルブのバルブ可変量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を行うことができるので、複数気筒の全てのバルブ間の実バルブ可変量ばらつきを精度良く補正することができる。これにより、複数気筒の気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきの両方を補正することができて、気筒間のトルクばらつきを精度良く補正することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
【0016】
この場合、バルブ別可変バルブ制御を行う際のバルブ別目標バルブ可変量は、請求項2のように、複数気筒の全てのバルブ間の実バルブ可変量ばらつきが小さくなるように各バルブのバルブ別目標バルブ可変量を設定すると良い。このようにすれば、バルブ別可変バルブ制御によって複数気筒の全てのバルブの実バルブ可変量をほぼ同等にすることができて、複数気筒の全てのバルブの吸入空気量をほぼ同等にすることができ、気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきの両方を精度良く補正することができる。
【0017】
また、各バルブの実バルブ可変量を検出又は推定するバルブ可変量検出手段を用いない場合は、請求項3にように構成すれば良い。つまり、各気筒の吸入空気量を検出又は推定する吸入空気量検出手段の検出結果又は推定結果に基づいて気筒間の吸入空気量ばらつきの情報(以下「気筒間吸入空気量ばらつき情報」という)を気筒間吸入空気量ばらつき算出手段により算出して、その気筒間吸入空気量ばらつき情報を考慮して各気筒毎に2つのバルブの共通の目標バルブ可変量(以下「気筒別目標バルブ可変量」という)を気筒別目標バルブ可変量設定手段により設定し、気筒別可変バルブ制御手段により所定タイミングで第1の可変バルブ機構と第2の可変バルブ機構を次にバルブが開かれる気筒の気筒別目標バルブ可変量に相当する位置まで駆動して該気筒の2つのバルブのバルブ可変量を気筒別に制御することで気筒間の吸入空気量ばらつきを補正する。この後、気筒間のトルクばらつきの情報(以下「気筒間トルクばらつき情報」という)を気筒間トルクばらつき算出手段により算出して、その気筒間トルクばらつき情報を考慮して各気筒の気筒別目標バルブ可変量をバルブ別に補正して各バルブ毎にバルブ別目標バルブ可変量をバルブ別目標バルブ可変量補正手段により設定し、バルブ別可変バルブ制御手段により所定タイミングで第1の可変バルブ機構と第2の可変バルブ機構を、それぞれ次にバルブが開かれる気筒の各バルブ毎に設定されたバルブ別目標バルブ可変量に相当する位置まで駆動して該気筒の2つのバルブのバルブ可変量をバルブ別に制御することで、該気筒の2つのバルブ間の吸入空気量ばらつきを補正するようにしても良い。
【0018】
この構成では、まず、各気筒の気筒間吸入空気量ばらつき情報に基づいて各気筒の2つのバルブのバルブ可変量を気筒別に制御する“気筒別可変バルブ制御”を行って、気筒間の吸入空気量ばらつきを補正する。このようにして気筒間の吸入空気量ばらつきを補正した状態では、各気筒の複数のバルブ間で吸入空気量がほぼ同等であれば、各気筒のトルクがほぼ同等になるが、いずれかの気筒の2つのバルブ間で吸入空気量ばらつきがあると、それに応じて燃焼状態が変化してトルクが変化するため、各気筒の気筒間トルクばらつき情報は、各気筒の2つのバルブ間の吸入空気量ばらつきを表すパラメータとなる。
【0019】
従って、気筒別可変バルブ制御によって気筒間の吸入空気量ばらつきを補正した後に、各気筒の気筒間トルクばらつき情報(各気筒の2つのバルブ間の吸入空気量ばらつきを表すパラメータ)に基づいて各気筒の2つのバルブのバルブ可変量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を行えば、各気筒の2つのバルブ間の吸入空気量ばらつきも補正することができる。これにより、複数気筒の全てのバルブ間の吸入空気量ばらつきを補正することができて、気筒間のトルクばらつきを精度良く補正することができ、ドライバビリティを向上させることができる。しかも、バルブ可変量検出手段(例えばリフト量を検出するリフトセンサ)を各バルブ毎に設ける必要がないので、本発明を低コストで実施できる。
【0020】
この場合、気筒別可変バルブ制御を行う際の気筒別目標バルブ可変量の設定方法は、請求項4のように、気筒間の吸入空気量ばらつきが小さくなるように各気筒の気筒別目標バルブ可変量を設定すると良い。このようにすれば、気筒別可変バルブ制御によって各気筒の吸入空気量をほぼ同等にすることができ、気筒間の吸入空気量ばらつきを精度良く補正することができる。
【0021】
更に、バルブ別可変バルブ制御を行う際のバルブ別目標バルブ可変量の設定方法は、請求項5のように、気筒間のトルクばらつき(気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを表すパラメータ)が小さくなるように各気筒の気筒別目標バルブ可変量をバルブ別に補正して各バルブのバルブ別目標バルブ可変量を設定すると良い。このようにすれば、バルブ別可変バルブ制御によって各気筒の2つのバルブの吸入空気量をほぼ同等にすることができ、気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを精度良く補正することができる。
【0022】
また、請求項6のように、内燃機関の回転変動及び/又は燃焼状態に基づいて気筒間トルクばらつき情報を算出するようにしても良い。内燃機関のトルクと回転変動・燃焼状態との間には相関関係があるため、内燃機関の回転変動や燃焼状態に基づいて気筒間トルクばらつき情報を算出すれば、気筒間のトルクばらつきを精度良く反映した気筒間トルクばらつき情報を算出することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
《実施形態(1)》
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図11に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関である例えば直列4気筒のエンジン11は、第1気筒#1〜第4気筒#4の4つの気筒を有し、このエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14(吸入空気量検出手段)が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、DCモータ等によって開度調節されるスロットルバルブ15とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
【0024】
更に、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17には、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ21が取り付けられ、各点火プラグ21の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
【0025】
また、エンジン11の吸気バルブ28と排気バルブ29には、それぞれリフト量を可変する可変バルブリフト機構30,31(可変バルブ機構)が設けられている。更に、吸気バルブ28と排気バルブ29に、それぞれバルブタイミング(開閉タイミング)を可変する可変バルブタイミング機構を設けるようにしても良い。
【0026】
一方、エンジン11の排気管22には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒等の触媒23が設けられ、この触媒23の上流側に、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられている。
【0027】
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ25や、エンジン11のクランク軸が一定クランク角(例えば30℃A)回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ26が取り付けられている。このクランク角センサ26の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。更に、エンジン11の各気筒の各吸気バルブ28には、それぞれ吸気バルブ28のリフト量を検出するリフトセンサ44(バルブ可変量検出手段)が設けられている。
【0028】
これら各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)27に入力される。このECU27は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁20の燃料噴射量や点火プラグ21の点火時期を制御する。
【0029】
図2に示すように、本実施形態(1)のエンジン11は、各気筒に4つのバルブを有する4バルブエンジンであり、各気筒には、2つの吸気ポート45と2つの排気ポート46が設けられ、各吸気ポート45にそれぞれ吸気バルブ28が設けられていると共に、各排気ポート46にそれぞれ排気バルブ29が設けられている。以下、第1気筒#1の2つの吸気バルブ28を第1及び第2の吸気バルブ、第2気筒#2の2つの吸気バルブ28を第3及び第4の吸気バルブ、第3気筒#3の2つの吸気バルブ28を第5及び第6の吸気バルブ、第4気筒#4の2つの吸気バルブ28を第7及び第8の吸気バルブと呼んで説明する。
【0030】
図3及び図4に示すように、これらの第1〜第8の吸気バルブ28に対して、2つの可変バルブリフト機構30が設けられている。第1の可変バルブリフト機構30によって各気筒の一方の吸気バルブ28(第1、第3、第5、第7の吸気バルブ)のリフト量が一括して可変され、第2の可変バルブリフト機構30によって各気筒の他方の吸気バルブ28(第2、第4、第6、第8の吸気バルブ)のリフト量が一括して可変されるようになっている。
【0031】
図4に示すように、各可変バルブリフト機構30は、吸気バルブ28を駆動するためのカムシャフト32とロッカーアーム33との間に、リンクアーム34が設けられ、このリンクアーム34の上方に、ステッピングモータ等のモータ41で回動駆動されるコントロールシャフト35が設けられている。モータ41の回動軸41aに連結されたウォーム42と、コントロールシャフト35と一体的に回動するように設けられたウォームホイール43とが噛み合うことで、モータ41の回転力がコントロールシャフト35に伝達されるようになっている。
【0032】
コントロールシャフト35には、偏心カム36が一体的に回動可能に設けられ、この偏心カム36の軸心に対して偏心した位置に、リンクアーム34が支持軸(図示せず)を介して揺動可能に支持されている。このリンクアーム34の中央部には、揺動カム38が設けられ、この揺動カム38の側面が、カムシャフト32に設けられたカム37の外周面に当接している。また、リンクアーム34の下端部には、押圧カム39が設けられ、この押圧カム39の下端面が、ロッカーアーム33の中央部に設けられたローラ40の上端面に当接している。
【0033】
これにより、カムシャフト32の回転によってカム37が回転すると、そのカム37の外周面形状に追従してリンクアーム34の揺動カム38が左右に移動して、リンクアーム34が左右に揺動する。リンクアーム34が左右に揺動すると、押圧カム39が左右に移動するため、押圧カム39の下端面形状に応じてロッカーアーム33のローラ40が上下に移動して、ロッカーアーム33が上下に揺動する。このロッカーアーム33の上下動によって吸気バブル28が上下動するようになっている。
【0034】
一方、コントロールシャフト35の回転によって偏心カム36が回転すると、リンクアーム34の支持軸の位置が移動して、リンクアーム34の押圧カム39とロッカーアーム33のローラ40との初期の接触点位置が変化する。また、リンクアーム34の押圧カム39の下端面は、一端部側にロッカーアーム33の押圧量が0(吸気バルブ28のリフト量が0)となるような曲率でベース曲面39aが形成され、このベース曲面39aから他端部に向かうに従ってロッカーアーム33の押圧量が大きくなる(吸気バルブ28のリフト量が大きくなる)ような曲率で押圧曲面39bが形成されている。
【0035】
吸気バルブ28の最大リフト量を大きくする高リフトモードの場合には、コントロールシャフト35の回転によってリンクアーム34の押圧カム39とロッカーアーム33のローラ40との初期の接触点位置を押圧曲面39bの方に移動させる。これにより、カム37の回転によって押圧カム39が左右に移動したときに押圧カム39の下端面のうちローラ40に接触する区間が押圧曲面39bの方に移動するため、ロッカーアーム33の最大押圧量が大きくなって吸気バルブ28の最大リフト量が大きくなると共に、ロッカーアーム33が押圧される期間が長くなって吸気バブル28の開弁期間が長くなる。
【0036】
一方、吸気バルブ28の最大リフト量を小さくする低リフトモードの場合には、コントロールシャフト35の回転によってリンクアーム34の押圧カム39とロッカーアーム33のローラ40との初期の接触点位置をベース曲面39aの方に移動させる。これにより、カム37の回転によって押圧カム39が左右に移動したときに押圧カム39の下端面のうちローラ40に接触する区間がベース曲面39aの方に移動するため、ロッカーアーム33の最大押圧量が小さくなって吸気バルブ28の最大リフト量が小さくなると共に、ロッカーアーム33が押圧される期間が短くなって吸気バブル28の開弁期間が短くなる。
【0037】
第1の可変バルブリフト機構30のモータ41でコントロールシャフト35を回転させて、各気筒の一方の吸気バルブ28(第1、第3、第5、第7の吸気バルブ)のリンクアーム34の押圧カム39とロッカーアーム33のローラ40との初期の接触点位置を連続的に移動させれば、例えば図5に示すように、各気筒の一方の吸気バルブ28の最大リフト量と開弁期間(以下単に「リフト量」という)を一括して連続的に可変することができる。
【0038】
一方、第2の可変バルブリフト機構30のモータ41でコントロールシャフト35を回転させて、各気筒の他方の吸気バルブ28(第2、第4、第6、第8の吸気バルブ28)のリンクアーム34の押圧カム39とロッカーアーム33のローラ40との初期の接触点位置を連続的に移動させれば、各気筒の他方の吸気バルブ28のリフト量を一括して連続的に可変することができる。
【0039】
ECU27は、ROMに記憶された可変バルブ制御ルーチン(図示せず)を実行することで、アクセル開度やエンジン運転状態等に基づいて第1及び第2の可変バルブリフト機構30を制御して、各気筒の吸気バルブ28のリフト量を連続的に可変して吸入空気量を制御する。尚、可変バルブリフト機構30と可変バルブタイミング機構を併用したシステムの場合には、リフト量とバルブタイミングの両方を連続的に可変して吸入空気量を制御するようにしても良い。
【0040】
また、ECU27は、後述するバルブ間ばらつき補正用の各ルーチンを実行することで、リフトセンサ44で検出した全気筒の各吸気バルブ28の実リフト量LIFTに基づいて全気筒の各吸気バルブ28のバルブ間リフト量ばらつき率DEVを算出し、このバルブ間リフト量ばらつき率DEVに基づいて全気筒の吸気バルブ28間の実リフト量ばらつきが小さくなるように各吸気バルブ28毎にバルブ別目標リフト量VVLMを設定する。
【0041】
そして、図11に示すように、全気筒の吸気バルブ28が閉弁している全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、第1の可変バルブリフト機構30のモータ41と第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を、それぞれ次の吸気気筒の吸気バルブ28毎に設定されたバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2に相当する位置まで高速駆動して各吸気バルブ28のリフト量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を行うことで、全気筒の全ての吸気バルブ28間の実リフト量ばらつきを補正する。これにより、気筒間の吸入空気量ばらつきと、各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(以下「気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき」という)を両方とも補正して、気筒間のトルクばらつきを補正する。
以下、本実施形態(1)でECU27が実行するバルブ間ばらつき補正用の各ルーチンの処理内容を説明する。
【0042】
[バルブ間ばらつき補正ルーチン]
図6に示すバルブ間ばらつき補正ルーチンは、リフトセンサ44の出力電圧のA/D変換タイミング(例えば4ms周期)で起動される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、バルブ間ばらつき補正実行条件が成立しているか否かを判定する。ここで、バルブ間ばらつき補正実行条件は、例えば、次の2つの条件▲1▼、▲2▼を両方とも満たすことである。
▲1▼始動後所定時間以上が経過していること(つまり始動直後の不安定な運転状態でないこと)
▲2▼過渡運転状態でないこと(つまり定常運転状態であること)
【0043】
これら2つの条件▲1▼、▲2▼を両方とも満たせば、バルブ間ばらつき補正実行条件が成立するが、いずれか一方でも満たさない条件があれば、バルブ間ばらつき補正実行条件が不成立となる。もし、バルブ間ばらつき補正実行条件が不成立と判定されれば、ステップ102以降のバルブ間ばらつき補正に関する処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
【0044】
一方、上記ステップ101で、バルブ間ばらつき補正実行条件が成立していると判定された場合には、ステップ102以降のバルブ間ばらつき補正に関する処理を次のようにして実行する。まず、ステップ102で、後述する図9のバルブ間リフト量ばらつき率算出ルーチンを実行して、全気筒の各吸気バルブ28毎にバルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) を算出する。ここで、(j) はバルブ番号であり、(1) 〜(8) のいずれかを意味する。
【0045】
この後、ステップ103に進み、各吸気バルブ28毎にバルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) に応じたバルブ別リフト補正量FVVL(j) を図7のマップを用いて算出する。図7のマップは、バルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) が1よりも大きい領域では、バルブ別リフト補正量FVVL(j) が減量値(マイナス値)となり、バルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) が1よりも小さい領域では、バルブ別リフト補正量FVVL(j) が増量値(プラス値)となる。つまり、ある吸気バルブ28のリフト量が全吸気バルブ28の平均リフト量よりも多くなるほど、バルブ別リフト補正量FVVL(j) による減量補正量が大きくなり、反対に、ある吸気バルブ28のリフト量が全吸気バルブ28の平均リフト量よりも少なくなるほど、バルブ別リフト補正量FVVL(j) による増量補正量が大きくなって、全気筒の吸気バルブ28間の実リフト量のばらつきが小さくなるようにしている。尚、バルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) が1付近の所定領域では、バルブ別リフト補正量FVVL(j) =0に設定され、吸気バルブリフト量VVLが補正されない。
【0046】
バルブ別リフト補正量FVVL(j) の算出後、ステップ104に進み、全気筒の吸気バルブ28が閉弁しているか否かを判定し、少なくとも1つの吸気バルブ28が開弁していると判定されれば、そのまま本ルーチンを終了する。
【0047】
その後、ステップ104で、全気筒の吸気バルブ28が閉弁していると判定されたときに、ステップ105に進み、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(j) をそれぞれ補正前の全吸気バルブ28の平均リフト量VVLに加算して、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を求める。
【0048】
次の吸気気筒が第1気筒#1のとき(つまり、次に第1及び第2の吸気バルブ28を開くとき)には、第1の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(1) を平均リフト量VVLに加算して、第1の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(1) を求めると共に、第2の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(2) を平均リフト量VVLに加算して、第2の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(2) を求める。
VVLM1(1) =VVL+FVVL(1)
VVLM2(2) =VVL+FVVL(2)
【0049】
次の吸気気筒が第2気筒#2のとき(つまり、次に第3及び第4の吸気バルブ28を開くとき)には、第3の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(3) を平均リフト量VVLに加算して、第3の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(3) を求めると共に、第4の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(4) を平均リフト量VVLに加算して、第4の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(4) を求める。
VVLM1(3) =VVL+FVVL(3)
VVLM2(4) =VVL+FVVL(4)
【0050】
次の吸気気筒が第3気筒#3のとき(つまり、次に第5及び第6の吸気バルブ28を開くとき)には、第5の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(5) を平均リフト量VVLに加算して、第5の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(5) を求めると共に、第6の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(6) を平均リフト量VVLに加算して、第6の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(6) を求める。
VVLM1(5) =VVL+FVVL(5)
VVLM2(6) =VVL+FVVL(6)
【0051】
次の吸気気筒が第4気筒#4のとき(つまり、次に第7及び第8の吸気バルブ28を開くとき)には、第7の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(7) を平均リフト量VVLに加算して、第7の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(7) を求めると共に、第8の吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(8) を平均リフト量VVLに加算して、第8の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(8) を求める。
VVLM1(7) =VVL+FVVL(7)
VVLM2(8) =VVL+FVVL(8)
【0052】
このようにして、全気筒の吸気バルブ28が閉弁している全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を設定する。このステップ105の処理が特許請求の範囲でいうバルブ別目標バルブ可変量設定手段としての役割を果たす。
【0053】
この後、ステップ106で、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、バルブ別目標リフト量VVLM1に応じて第1の可変バルブリフト機構30のモータ41を高速駆動して、全吸気バルブ閉弁期間内に第1の可変バルブリフト機構30のモータ41を次の吸気気筒の一方の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1に相当する位置まで駆動する。
【0054】
更に、ステップ107で、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、バルブ別目標リフト量VVLM2に応じて第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を高速駆動して、全吸気バルブ閉弁期間内に第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を次の吸気気筒の他方の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2に相当する位置まで駆動する。
【0055】
このようにして、各吸気バルブ28毎に設定したバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2に基づいて各吸気バルブ28のリフト量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を実行することで、全気筒の吸気バルブ28間の実リフト量ばらつきを補正する。こられのステップ106、107の処理が特許請求の範囲の請求項1に記載したバルブ別可変バルブ制御手段としての役割を果たす。
【0056】
[実リフト量検出ルーチン]
図8に示す実リフト量検出ルーチンは、リフトセンサ44の出力電圧のA/D変換タイミング(例えば4ms周期)で起動される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、各吸気バルブ28のリフトセンサ44の出力値VLIFT(j) を読み込んだ後、ステップ202に進み、各吸気バルブ28のリフトセンサ44の出力値VLIFT(j) を積算してリフトセンサ出力積算値ΣVLIFT(j) を求める。
【0057】
この後、ステップ203に進み、所定期間(例えば各吸気バルブ28の開弁期間を含む期間又は720℃Aの間)の各吸気バルブ28のリフトセンサ出力積算値ΣVLIFT(j) を、それぞれ各吸気バルブ28の実リフト量LIFT(j) とする。
LIFT(j) =ΣVLIFT(j)
【0058】
尚、図8の実リフト量検出ルーチンでは、リフトセンサ44の出力値VLIFT(j) を積算したリフトセンサ出力積算値ΣVLIFT(j) を実リフト量LIFT(j) としたが、リフトセンサ44の出力値VLIFT(j) の最大値を実リフト量LIFT(j) としても良い。
【0059】
[バルブ間ばらつき補正ルーチン]
図9に示すバルブ間ばらつき補正ルーチンは、図6のステップ102で起動され、特許請求の範囲でいうバルブ間バルブ可変量ばらつき算出手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、ステップ301で、各吸気バルブ28のバルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) を次式により算出する。
【0060】
【数1】
Figure 2004332600
【0061】
上式の分母は、全吸気バルブ28の実リフト量LIFT(1) 〜LIFT(8) の平均値である。
【0062】
以上説明した本実施形態(1)の実行例を図10及び図11に示すタイムチャートを用いて説明する。図10に示すように、バルブ間ばらつき補正実行条件が成立してバルブ間ばらつき補正実行フラグがONされている期間は、リフトセンサ44の出力信号に基づいて各吸気バルブ28のバルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) を算出し、このバルブ間リフト量ばらつき率DEV(j) に基づいて、全気筒の吸気バルブ28間の実リフト量ばらつきが小さくなるように各吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(j) を算出する。そして、全気筒の吸気バルブ28が閉弁している全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL(j) をそれぞれ全吸気バルブ28の平均リフト量VVLに加算して、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を設定する。
【0063】
更に、図11に示すように、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、第1の可変バルブリフト機構30のモータ41と第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を、それぞれ次の吸気気筒の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2に相当する位置まで高速駆動して各吸気バルブ28のリフト量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を実行することで、全気筒の全ての吸気バルブ28間の実リフト量ばらつきを補正する。
【0064】
これにより、気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを両方とも補正することができて、気筒間のトルクばらつきを精度良く補正することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
【0065】
《実施形態(2)》
次に、図12乃至図20を用いて本発明の実施形態(2)を説明する。前記実施形態(1)では、全気筒の吸気バルブ28間の実リフト量ばらつきを補正する“バルブ別可変バルブ制御”を行うことで、気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを同時に補正するようにしたが、本実施形態(2)では、まず、気筒間の吸入空気量ばらつきを補正する“気筒別可変バルブ制御”を行い、その後、気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを補正する“バルブ別可変バルブ制御”を行うようにしている。
【0066】
本実施形態(2)では、ECU27は、まず、エアフローメータ14で検出した各気筒の吸入空気量に基づいて各気筒の気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1を算出し、この気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1に基づいて気筒間の吸入空気量ばらつきが小さくなるように各気筒毎に2つの吸気バルブ28の共通の目標リフト量である気筒別目標リフト量VVLMを設定する。そして、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、第1の可変バルブリフト機構30のモータ41と第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を、次の吸気気筒の気筒別目標リフト量VVLMに相当する位置まで高速駆動して、該吸気気筒の2つの吸気バルブ28のリフト量を気筒別に制御する“気筒別可変バルブ制御”を行うことで、気筒間の吸入空気量ばらつきを補正する。
【0067】
このようにして気筒間の吸入空気量ばらつきを補正した状態では、各気筒の2つの吸気バルブ28間で吸入空気量がほぼ同等であれば、各気筒のトルクがほぼ同等になるが、いずれかの気筒の2つの吸気バルブ28間で吸入空気量ばらつきがあると、それに応じて燃焼状態が変化してトルクが変化するため、各気筒の気筒間トルクばらつき情報は、各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつきを表すパラメータとなる。
【0068】
そこで、ECU27は、気筒別可変バルブ制御によって気筒間の吸入空気量ばらつきを補正した後に、クランク角センサ26の出力パルスの間隔に基づいて算出した各気筒の回転変動ΔT30に基づいて各気筒の気筒間トルクばらつき率DEVTRQを算出し、この気筒間トルクばらつき率DEVTRQに基づいて気筒間のトルクばらつきが小さくなる(つまり各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつきが小さくなる)ように各気筒の気筒別目標リフト量VVLMをバルブ別に補正して各吸気バルブ28毎にバルブ別目標リフト量VVLMを設定する。
【0069】
そして、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、第1の可変バルブリフト機構30のモータ41と第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を、それぞれ次の吸気気筒の各吸気バルブ28毎に設定されたバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2に相当する位置まで高速駆動して該吸気気筒の2つの吸気バルブ28のリフト量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を行うことで、各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき)を補正する。これにより、気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを2段階に分けて補正する。
【0070】
以下、本実施形態(2)でECU27が実行するバルブ間ばらつき補正用の各ルーチンの処理内容を説明する。
【0071】
[バルブ間ばらつき補正ルーチン]
図12乃至図14に示すバルブ間ばらつき補正ルーチンは、エアフローメータ14の出力電圧のA/D変換タイミング(例えば4ms周期)で起動される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ401で、バルブ間ばらつき補正実行条件が成立しているか否かを判定し、もし、バルブ間ばらつき補正実行条件が不成立と判定されれば、ステップ402以降のバルブ間ばらつき補正に関する処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
【0072】
一方、上記ステップ401で、バルブ間ばらつき補正実行条件が成立していると判定された場合には、ステップ402以降のバルブ間ばらつき補正に関する処理を次のようにして実行する。まず、ステップ402で、後述する気筒別リフト補正量FVVL1を更新(又は気筒別可変バルブ制御を開始)してからエンジン運転状態(エンジン回転速度等)が安定するのに必要な所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していなければ、ステップ403に進み、後述する図16の気筒間吸入空気量ばらつき率算出ルーチンを実行して、各気筒の気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)を算出する。ここで、(#i)は気筒番号であり、(#1)〜(#4)のいずれかを意味する。
【0073】
この後、ステップ404に進み、各気筒毎に気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)に応じた気筒別リフト補正量FVVL1(#i)を図15のマップを用いて算出する。図15のマップは、気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)が1よりも大きい領域では、気筒別リフト補正量FVVL1(#i)が減量値(マイナス値)となり、気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)が1よりも小さい領域では、気筒別リフト補正量FVVL1(#i)が増量値(プラス値)となる。つまり、ある気筒の吸入空気量が全気筒の平均吸入空気量よりも多くなるほど、気筒別リフト補正量FVVL1(#i)による減量補正量が大きくなり、反対に、ある気筒の吸入空気量が全気筒の平均吸入空気量よりも少なくなるほど、気筒別リフト補正量FVVL1(#i)による増量補正量が大きくなって、気筒間の実吸入空気量のばらつきが小さくなるようにしている。尚、気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)が1付近の所定領域では、気筒別リフト補正量FVVL1(#i)=0に設定され、吸気バルブリフト量VVLが補正されない。
【0074】
気筒別リフト補正量FVVL1(#i)の算出後、ステップ405に進み、全気筒の吸気バルブ28が閉弁しているか否かを判定し、少なくとも1つの吸気バルブ28が開弁していると判定されれば、そのまま本ルーチンを終了する。
【0075】
その後、ステップ405で、全気筒の吸気バルブ28が閉弁していると判定されたときに、ステップ406に進み、補正前の全気筒の平均リフト量VVLに次の吸気気筒の気筒別リフト補正量FVVL1(#i)を加算して、次の吸気気筒の気筒別目標リフト量VVLM(#i)を求める。
【0076】
次の吸気気筒が第1気筒#1のとき(つまり第1気筒#1の吸気行程前)には、第1気筒#1の気筒別リフト補正量FVVL1(#1)を全気筒の平均リフト量VVLに加算して気筒別目標リフト量VVLM(#1)を求める。
VVLM(#1)=VVL+FVVL1(#1)
【0077】
次の吸気気筒が第2気筒#2のとき(つまり第2気筒#2の吸気行程前)には、第2気筒#2の気筒別リフト補正量FVVL1(#2)を全気筒の平均リフト量VVLに加算して気筒別目標リフト量VVLM(#2)を求める。
VVLM(#2)=VVL+FVVL1(#2)
【0078】
次の吸気気筒が第3気筒#3のとき(つまり第3気筒#3の吸気行程前)には、第3気筒#3の気筒別リフト補正量FVVL1(#3)を全気筒の平均リフト量VVLに加算して気筒別目標リフト量VVLM(#3)を求める。
VVLM(#3)=VVL+FVVL1(#3)
【0079】
次の吸気気筒が第4気筒#4のとき(つまり第4気筒#4の吸気行程前)には、第4気筒#4の気筒別リフト補正量FVVL1(#4)を全気筒の平均リフト量VVLに加算して気筒別目標リフト量VVLM(#4)を求める。
VVLM(#4)=VVL+FVVL1(#4)
【0080】
このようにして、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、次の吸気気筒の目標リフト量VVLM(#i)を設定する。このステップ406の処理が特許請求の範囲でいう気筒別目標バルブ可変量設定手段としての役割を果たす。
【0081】
この後、ステップ407に進み、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、気筒別目標リフト量VVLMに応じて第1及び第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を高速駆動して、全吸気バルブ閉弁期間内に第1及び第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を次の吸気気筒の気筒別目標リフト量VVLMに相当する位置まで高速駆動する。このようにして、各気筒毎に設定した気筒別目標リフト量VVLMに基づいて各気筒の2つの吸気バルブ28のリフト量を気筒別に制御する“気筒別可変バルブ制御”を実行することで、気筒間の吸入空気量ばらつきを補正する。このステップ407の処理が特許請求の範囲でいう気筒別可変バルブ制御手段としての役割を果たす。
【0082】
その後、上記ステップ402で、気筒別リフト補正量FVVL1を更新(又は気筒別可変バルブ制御を開始)してから所定時間が経過したと判定されたときに、図13のステップ408に進み、後述するバルブ別リフト補正量FVVL2を更新(又はバルブ別可変バルブ制御を開始)してからエンジン運転状態(エンジン回転速度等)が安定するのに必要な所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していなければ、ステップ409に進み、後述する図17のバルブ別リフト補正量算出ルーチンを実行して、各気筒の気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)に基づいて、気筒間のトルクばらつき(つまり各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき)が小さくなるようにバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)を算出する。
【0083】
このバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)の算出後、ステップ410に進み、全気筒の吸気バルブ28が閉弁しているか否かを判定し、少なくとも1つの吸気バルブ28が開弁していると判定されれば、そのまま本ルーチンを終了する。
【0084】
その後、ステップ410で、全気筒の吸気バルブ28が閉弁していると判定されたときに、ステップ411に進み、気筒別目標リフト量VVLM(#i)をバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)でバルブ別に補正して、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を求める。
【0085】
尚、この時点では、同一気筒の2つの吸気バルブ28の吸入空気量(実リフト量)のばらつき方向(つまり大小関係)が分からないため、全ての気筒で、第1の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28の吸入空気量(実リフト量)の方が第2の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28の吸入空気量(実リフト量)よりも小さいと仮定して、両者の差を小さくする方向に気筒別目標リフト量VVLM(#i)をバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)でバルブ別に補正してバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を設定する。
【0086】
例えば、次の吸気気筒が第1気筒#1のとき(つまり、次に第1及び第2の吸気バルブ28を開くとき)には、第1気筒#1の気筒別目標リフト量VVLM(#1)にバルブ別リフト補正量FVVL2(#1)を加算して、第1の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(1) を求めると共に、第1気筒#1の気筒別目標リフト量VVLM(#1)からバルブ別リフト補正量FVVL2(#1)を減算して、第2の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(2) を求める。
VVLM1(1) =VVLM(#1)+FVVL2(#1)
VVLM2(2) =VVLM(#1)−FVVL2(#1)
【0087】
次の吸気気筒が第2気筒#2のとき(つまり、次に第3及び第4の吸気バルブ28を開くとき)には、第2気筒#2の気筒別目標リフト量VVLM(#2)にバルブ別リフト補正量FVVL2(#2)を加算して、第3の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(3) を求めると共に、第2気筒#2の気筒別目標リフト量VVLM(#2)からバルブ別リフト補正量FVVL2(#2)を減算して、第4の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(4) を求める。
VVLM1(3) =VVLM(#2)+FVVL2(#2)
VVLM2(4) =VVLM(#2)−FVVL2(#2)
【0088】
次の吸気気筒が第3気筒#3のとき(つまり、次に第5及び第6の吸気バルブ28を開くとき)には、第3気筒#3の気筒別目標リフト量VVLM(#3)にバルブ別リフト補正量FVVL2(#3)を加算して、第5の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(5) を求めると共に、第3気筒#3の気筒別目標リフト量VVLM(#3)からバルブ別リフト補正量FVVL2(#3)を減算して、第6の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(6) を求める。
VVLM1(5) =VVLM(#3)+FVVL2(#3)
VVLM2(6) =VVLM(#3)−FVVL2(#3)
【0089】
次の吸気気筒が第4気筒#4のとき(つまり、次に第7及び第8の吸気バルブ28を開くとき)には、第4気筒#4の気筒別目標リフト量VVLM(#4)にバルブ別リフト補正量FVVL2(#4)を加算して、第7の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1(7) を求めると共に、第4気筒#4の気筒別目標リフト量VVLM(#4)からバルブ別リフト補正量FVVL2(#4)を減算して、第8の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2(8) を求める。
VVLM1(7) =VVLM(#4)+FVVL2(#4)
VVLM2(8) =VVLM(#4)−FVVL2(#4)
【0090】
以上のようにして、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を設定する。このステップ411の処理が特許請求の範囲でいうバルブ別目標バルブ可変量補正手段としての役割を果たす。
【0091】
この後、ステップ412で、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、バルブ別目標リフト量VVLM1に応じて第1の可変バルブリフト機構30のモータ41を高速駆動して、全吸気バルブ閉弁期間内に第1の可変バルブリフト機構30のモータ41を次の吸気気筒の一方の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1に相当する位置まで駆動する。
【0092】
更に、ステップ413で、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、バルブ別目標リフト量VVLM2に応じて第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を高速駆動して、全吸気バルブ閉弁期間内に第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を次の吸気気筒の他方の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2に相当する位置まで駆動する。
【0093】
このようにして、各吸気バルブ28毎に設定したバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2に基づいて各吸気バルブ28のリフト量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を実行することで、各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)を補正する。これらのステップ412、413の処理が特許請求の範囲の請求項3に記載したバルブ別可変バルブ制御手段としての役割を果たす。
【0094】
尚、上記ステップ411では、全ての気筒で、第1の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28の吸入空気量(実リフト量)の方が第2の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28の吸入空気量(実リフト量)よりも小さいと仮定して、バルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を算出したので、もし、第1の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28の吸入空気量(実リフト量)の方が第2の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28の吸入空気量(実リフト量)よりも大きい気筒があると、その気筒では、バルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2が間違って算出されるため、2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)が大きくなって、気筒間のトルクばらつきが大きくなってしまう。
【0095】
この不具合を修正するために、その後、本ルーチンが起動されて、上記ステップ408で、バルブ別リフト補正量FVVL2を更新(又は気筒別可変バルブ制御を開始)してから所定時間が経過したと判定されたときに、図14のステップ414以降の処理を次のようにして実行する。まず、ステップ414で、気筒間のトルクばらつきが前回よりも増大した気筒があるか否かを、気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)が前回よりも大きくなった気筒があるか否かによって判定する。
【0096】
その結果、気筒間のトルクばらつきが前回よりも増大した気筒がないと判定された場合には、上記ステップ411で算出したバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2が全て正しいと判断して、上記ステップ411で算出したバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を全てそのまま採用して、ステップ416、417に進み、“バルブ別可変バルブ制御”を継続し、各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)を補正する。
【0097】
これに対して、上記ステップ414で、気筒間のトルクばらつきが前回よりも増大した気筒があると判定された場合には、その気筒に関しては、上記ステップ411で算出したバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2が間違っていると判断して、ステップ415に進み、該当する気筒のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を次のようにして修正する。
【0098】
該当する気筒が第i気筒#iのときには、第i気筒#iの気筒別目標リフト量VVLM(#i)からバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)を減算して、第1の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1を求めると共に、第i気筒#iの気筒別目標リフト量VVLM(#i)にバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)を加算して、第2の可変バルブリフト機構30側の吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM2を求める。
VVLM1=VVLM(#i)−FVVL2(#i)
VVLM2=VVLM(#i)+FVVL2(#i)
【0099】
このようにして、上記ステップ411で算出したバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を修正した後、ステップ416、417に進み、“バルブ別可変バルブ制御”を継続して、各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)を補正する。これらのステップ416、417の処理も特許請求の範囲に記載したバルブ別可変バルブ制御手段としての役割を果たす。
【0100】
[気筒間吸入空気量ばらつき率算出ルーチン]
図16に示す気筒間吸入空気量ばらつき率算出ルーチンは、図12のステップ403で起動され、特許請求の範囲でいう気筒間吸入空気量ばらつき算出手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ501で、エアフローメータ14で検出した瞬時空気流量GAを読み込んだ後、ステップ502に進み、クランク角カウンタCCRNKのカウント値を読み込む。このクランク角カウンタCCRNKは、クランク角センサ26の出力信号に基づいて例えば30℃A毎に「1」ずつインクリメントされるため、クランク角カウンタCCRNKの24カウントが1サイクル(720℃A)に相当する。尚、クランク角カウンタCCRNKは、「24」になった時点で「0」にリセットされる。また、クランク角カウンタCCRNK=0のクランク回転位置が、第1気筒#1の圧縮上死点(圧縮TDC)に相当し、クランク角カウンタCCRNK=6、12、18のクランク回転位置が、それぞれ第3気筒#3、第4気筒#4、第2気筒#2の圧縮TDCに相当するように設定されている。
この後、ステップ503に進み、各気筒の吸入空気量平均値GAave(#i) を算出する。
【0101】
この場合、クランク角カウンタCCRNK=12〜17の期間(つまり第1気筒#1の吸気行程に対応する期間)は、その期間の瞬時空気流量GAの平均値を第1気筒#1の吸入空気流量平均値GAave(#1) とする。
【0102】
クランク角カウンタCCRNK=6〜11の期間(つまり第2気筒#2の吸気行程に対応する期間)は、その期間の瞬時空気流量GAの平均値を、第2気筒#2の吸入空気流量平均値GAave(#2) とする。
【0103】
クランク角カウンタCCRNK=18〜23の期間(つまり第3気筒#3の吸気行程に対応する期間)は、その期間の瞬時空気流量GAの平均値を、第3気筒#3の吸入空気流量平均値GAave(#3) とする。
【0104】
クランク角カウンタCCRNK=0〜5の期間(つまり第4気筒#4の吸気行程に対応する期間)は、その期間の瞬時空気流量GAの平均値を、第4気筒#4の吸入空気流量平均値GAave(#4) とする。
この後、ステップ504で、各気筒の気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)を次式により算出する。
【0105】
【数2】
Figure 2004332600
【0106】
上式の分母は、全気筒の吸入空気流量平均値GAave(#1) 〜GAave(#4) の平均値である。
【0107】
尚、図16の気筒間吸入空気量ばらつき率算出ルーチンでは、各気筒の吸入空気流量平均値GAave(#i) を用いて気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)を算出したが、各気筒の吸入空気流量極大値や吸入空気量積算値を用いて気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)を算出するようにしても良い。また、各気筒の吸入空気量に応じて発生する吸気脈動がエアフローメータ14で検出されるまでの時間遅れ等を考慮して、各気筒の吸入空気流量平均値の算出期間を適宜変更しても良い。
【0108】
また、吸気管圧力センサ18の出力に基づいて気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)を算出するようにしても良い。また、各気筒の筒内圧を検出する筒内圧センサや各気筒のバルブリフト量を検出するリフトセンサを備えたシステムでは、筒内圧センサの出力やリフトセンサの出力に基づいて気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)を算出するようにしても良い。
【0109】
[リフト補正量算出ルーチン]
図17に示すバルブ別リフト補正量算出ルーチンは、図13のステップ409で起動されるサブルーチンである。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ601で、後述する図19の気筒間トルクばらつき率算出ルーチンを実行して、クランク角センサ26の出力パルスの間隔に基づいて算出した各気筒の回転変動ΔT30に基づいて各気筒の気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)を算出する。
【0110】
この後、ステップ602に進み、気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)の最小値を気筒間トルクばらつき最小値DEVTRQmin とした後、ステップ603に進み、気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)と気筒間トルクばらつき最小値DEVTRQmin との差に応じたバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)を図18のマップを用いて算出する。
【0111】
一般に、気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)が大きい気筒では、筒内ガスの流動状態が向上して燃焼状態が向上し、トルクが大きくなる。そこで、図18のマップは、気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)と気筒間トルクばらつき最小値DEVTRQmin との差が大きい気筒、つまり、トルクが大きい気筒ほど、バルブ別リフト補正量FVVL2(#i)が大きくなるように設定されている。これにより、気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)が大きくてトルクが大きい気筒ほど、バルブ別リフト補正量FVVL2(#i)が大きくなり、その補正効果によって、気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)が小さくなるように設定されている。尚、気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)と気筒間トルクばらつき最小値DEVTRQmin との差が0付近の領域では、気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)が小さく、リフト量を補正する必要がないため、バルブ別リフト補正量FVVL2(#i)=0に設定され、吸気バルブリフト量VVLが補正されない。
【0112】
[気筒間トルクばらつき率算出ルーチン]
図19に示す気筒間トルクばらつき率算出ルーチンは、図17のステップ601で起動され、特許請求の範囲でいう気筒間トルクばらつき算出手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ701で、クランク角カウンタCCRNKのカウント値を読み込む。前述したように、このクランク角カウンタCCRNKは、クランク角センサ26の出力信号に基づいて例えば30℃A毎に「1」ずつインクリメントされる。
【0113】
この後、ステップ702に進み、クランク軸が30℃A回転するのに要した時間T30(クランク角カウンタCCRNKの前回のインクリメントタイミングから今回のインクリメントタイミングまでの時間)を読み込む。
そして、次のステップ703で、各気筒の燃焼行程に対応する期間のT30の最小値T30MIN(#i)と最大値T30MAX(#i)を算出する。
【0114】
第1気筒#1の最小値T30MIN(#1)と最大値T30MAX(#1)を算出する場合は、クランク角カウンタCCRNK=0〜5の期間、つまり、第1気筒#1の燃焼行程に対応する期間のT30の最小値と最大値を算出する。
【0115】
第2気筒#2の最小値T30MIN(#2)と最大値T30MAX(#2)を算出する場合は、クランク角カウンタCCRNK=18〜23の期間、つまり、第2気筒#2の燃焼行程に対応する期間のT30の最小値と最大値を算出する。
【0116】
第3気筒#3の最小値T30MIN(#3)と最大値T30MAX(#3)を算出する場合は、クランク角カウンタCCRNK=6〜11の期間、つまり、第3気筒#3の燃焼行程に対応する期間のT30の最小値と最大値を算出する。
【0117】
第4気筒#4の最小値T30MIN(#4)と最大値T30MAX(#4)を算出する場合は、クランク角カウンタCCRNK=12〜17の期間、つまり、第4気筒#4の燃焼行程に対応する期間のT30の最小値と最大値を算出する。
【0118】
この後、ステップ704に進み、各気筒の回転変動ΔT30(#i)を次式により算出する。
ΔT30(#i)=T30MAX(#i)−T30MIN(#i)
【0119】
この後、ステップ705に進み、全気筒の回転変動ΔT30(#1)〜ΔT30(#4)の平均値ΔT30(ave) を算出した後、ステップ706に進み、各気筒の気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)を次式により算出する。
【0120】
DEVTRQ(#i)={ΔT30(#i)−ΔT30(ave) }/ΔT30(ave)
尚、図19の気筒間トルクばらつき率算出ルーチンでは、各気筒の回転変動ΔT30(#i)を用いて気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)を算出したが、各気筒の筒内圧を検出する筒内圧センサを備えたシステムでは、筒内圧センサで検出した各気筒の燃焼圧変動(燃焼状態の情報)を用いて気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)を算出するようにしても良い。
【0121】
以上説明した本実施形態(2)の実行例を図20のタイムチャートを用いて説明する。図20に示すように、バルブ間ばらつき補正実行条件が成立してバルブ間ばらつき補正実行フラグがONされている期間は、まず、エアフローメータ14の出力信号に基づいて各気筒の気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)を算出し、この気筒間吸入空気量ばらつき率DEV1(#i)に基づいて、気筒間の吸入空気量ばらつきが小さくなるように各気筒の気筒別リフト補正量FVVL1(#i)を算出する。そして、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、次の吸気気筒の気筒別リフト補正量FVVL1(#i)を全気筒の平均リフト量VVLに加算して、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28の共通の目標リフト量である気筒別目標リフト量VVLMを設定する。
【0122】
更に、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、第1の可変バルブリフト機構30のモータ41と第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を、次の吸気気筒の気筒別目標リフト量VVLMに相当する位置まで高速駆動して、該吸気気筒の2つの吸気バルブ28のリフト量を気筒別に制御する“気筒別可変バルブ制御”を実行することで、気筒間の吸入空気量ばらつきを補正する。
【0123】
その後、各気筒の回転変動ΔT30に基づいて各気筒の気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)を算出し、この気筒間トルクばらつき率DEVTRQ(#i)に基づいて、気筒間のトルクばらつきが小さくなる(つまり各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつきが小さくなる)ように各吸気バルブ28のバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)を算出する。そして、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、次の吸気気筒の気筒別目標リフト量VVLM(#i)をバルブ別リフト補正量FVVL2(#i)でバルブ別に補正して、次の吸気気筒の2つの吸気バルブ28のバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2を算出する。
【0124】
更に、全吸気バルブ閉弁期間になる毎に、第1の可変バルブリフト機構30のモータ41と第2の可変バルブリフト機構30のモータ41を、それぞれ次の吸気気筒の各吸気バルブ28毎に設定されたバルブ別目標リフト量VVLM1、VVLM2に相当する位置まで高速駆動して、該吸気気筒の2つの吸気バルブ28のリフト量をバルブ別に制御する“バルブ別可変バルブ制御”を実行することで、各気筒の2つの吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつき)を補正する。これにより、気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきを2段階に分けて補正する。
【0125】
以上説明した本実施形態(2)では、気筒間の吸入空気量ばらつきと気筒内バルブ間の吸入空気量ばらつきとを2段階に分けて補正して、全気筒の全ての吸気バルブ28間の吸入空気量ばらつき(実リフト量ばらつき)を補正することができるため、気筒間のトルクばらつきを精度良く補正することができ、ドライバビリティを向上させることができる。しかも、リフト量を検出するリフトセンサ44を各吸気バルブ28毎に設ける必要がないので、低コスト化の要求を満たすことができる。
【0126】
尚、本発明の適用範囲は、吸気バルブのリフト量を可変する可変バルブ制御システムに限定されず、吸気バルブのリフト量、作用角、バルブタイミングの少なくとも1つを可変する可変バルブ制御システムに広く適用することができる。また、排気バルブの可変バルブ制御にも、本発明を適用して実施できる。
【0127】
その他、本発明は、直列エンジンに限定されず、V型エンジン、水平対向エンジン等、種々の複数気筒エンジンに適用でき、気筒数も適宜変更しても良いことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるエンジン制御システム全体の概略構成図
【図2】吸気バルブ及び排気バルブとその周辺部の平面図
【図3】吸気バルブとその周辺部の側面図
【図4】可変バルブリフト機構の正面図
【図5】可変バルブリフト機構によるバルブリフト量の連続可変動作を説明するためのバルブリフト特性図
【図6】実施形態(1)のバルブ間ばらつき補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図7】バルブ別リフト補正量FVVLのマップを概念的に示す図
【図8】実リフト量検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図9】バルブ間リフト量ばらつき率算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図10】実施形態(1)のバルブ間ばらつき補正の実行例を示すタイムチャート
【図11】バルブ別可変バルブ制御の実行例を示すタイムチャート
【図12】実施形態(2)のバルブ間ばらつき補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図13】実施形態(2)のバルブ間ばらつき補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【図14】実施形態(2)のバルブ間ばらつき補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その3)
【図15】気筒別リフト補正量FVVL1のマップを概念的に示す図
【図16】気筒間吸入空気量ばらつき率算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図17】バルブ別リフト補正量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図18】バルブ別リフト補正量FVVL2のマップを概念的に示す図
【図19】気筒間トルクばらつき率算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図20】実施形態(2)のバルブ間ばらつき補正の実行例を示すタイムチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、14…エアフローメータ(吸入空気量検出手段)、15…スロットルバルブ、20…燃料噴射弁、21…点火プラグ、22…排気管、26…クランク角センサ、27…ECU(バルブ間バルブ可変量ばらつき算出手段,バルブ別目標バルブ可変量設定手段,バルブ別可変バルブ制御手段,気筒間吸入空気量ばらつき算出手段,気筒別目標バルブ可変量設定手段,気筒別可変バルブ制御手段,気筒間トルクばらつき算出手段,バルブ別目標バルブ可変量補正手段)、28…吸気バルブ、29…排気バルブ、30,31…可変バルブリフト機構(可変バルブ機構)、41…モータ、44…リフトセンサ(バルブ可変量検出手段)。

Claims (6)

  1. 各気筒に2つの吸気バルブ又は2つの排気バルブ(以下単に「バルブ」という)を備えた内燃機関に適用され、該内燃機関の複数気筒の一方のバルブのバルブ可変量を一括して可変する第1の可変バルブ機構と、前記複数気筒の他方のバルブのバルブ可変量を一括して可変する第2の可変バルブ機構とを備え、前記第1の可変バルブ機構と前記第2の可変バルブ機構とを独立して制御可能な内燃機関の可変バルブ制御装置において、
    前記複数気筒の各バルブの実バルブ可変量を検出又は推定するバルブ可変量検出手段と、
    前記バルブ可変量検出手段の検出結果又は推定結果に基づいて前記複数気筒のバルブ間の実バルブ可変量ばらつきの情報(以下「バルブ間バルブ可変量ばらつき情報」という)を算出するバルブ間バルブ可変量ばらつき算出手段と、
    前記バルブ間バルブ可変量ばらつき情報を考慮して各バルブ毎にバルブ別目標バルブ可変量を設定するバルブ別目標バルブ可変量設定手段と、
    所定タイミング毎に前記第1の可変バルブ機構と前記第2の可変バルブ機構をそれぞれ次にバルブが開かれる気筒の各バルブ毎に設定された前記バルブ別目標バルブ可変量に相当する位置まで駆動して該気筒の2つのバルブのバルブ可変量をバルブ別に制御することで前記複数気筒のバルブ間の実バルブ可変量ばらつきを補正するバルブ別可変バルブ制御手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の可変バルブ制御装置。
  2. 前記バルブ別目標バルブ可変量設定手段は、前記複数気筒の全てのバルブ間の実バルブ可変量ばらつきが小さくなるように各バルブのバルブ別目標バルブ可変量を設定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変バルブ制御装置。
  3. 各気筒に2つの吸気バルブ又は2つの排気バルブ(以下単に「バルブ」という)を備えた内燃機関に適用され、該内燃機関の複数気筒の一方のバルブのバルブ可変量を一括して可変する第1の可変バルブ機構と、前記複数気筒の他方のバルブのバルブ可変量を一括して可変する第2の可変バルブ機構とを備え、前記第1の可変バルブ機構と前記第2の可変バルブ機構とを独立して制御可能な内燃機関の可変バルブ制御装置において、
    各気筒の吸入空気量を検出又は推定する吸入空気量検出手段と、
    前記吸入空気量検出手段の検出結果又は推定結果に基づいて気筒間の吸入空気量ばらつきの情報(以下「気筒間吸入空気量ばらつき情報」という)を算出する気筒間吸入空気量ばらつき算出手段と、
    前記気筒間吸入空気量ばらつき情報を考慮して各気筒毎に2つのバルブの共通の目標バルブ可変量(以下「気筒別目標バルブ可変量」という)を設定する気筒別目標バルブ可変量設定手段と、
    所定タイミングで前記第1の可変バルブ機構と前記第2の可変バルブ機構を次にバルブが開かれる気筒の前記気筒別目標バルブ可変量に相当する位置まで駆動して該気筒の2つのバルブのバルブ可変量を気筒別に制御することで気筒間の吸入空気量ばらつきを補正する気筒別可変バルブ制御手段と、
    前記気筒別可変バルブ制御手段による気筒間の吸入空気量ばらつき補正後に、気筒間のトルクばらつきの情報(以下「気筒間トルクばらつき情報」という)を算出する気筒間トルクばらつき算出手段と、
    前記気筒間トルクばらつき情報を考慮して各気筒の気筒別目標バルブ可変量をバルブ別に補正して各バルブ毎にバルブ別目標バルブ可変量を設定するバルブ別目標バルブ可変量補正手段と、
    前記気筒別可変バルブ制御手段による気筒間の吸入空気量ばらつき補正後に、所定タイミングで前記第1の可変バルブ機構と前記第2の可変バルブ機構をそれぞれ次にバルブが開かれる気筒の各バルブ毎に設定された前記バルブ別目標バルブ可変量に相当する位置まで駆動して該気筒の2つのバルブのバルブ可変量をバルブ別に制御することで該気筒の2つのバルブ間の吸入空気量ばらつきを補正するバルブ別可変バルブ制御手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の可変バルブ制御装置。
  4. 前記気筒別目標バルブ可変量設定手段は、気筒間の吸入空気量ばらつきが小さくなるように各気筒の気筒別目標バルブ可変量を設定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の可変バルブ制御装置。
  5. 前記バルブ別目標バルブ可変量補正手段は、気筒間のトルクばらつきが小さくなるように各気筒の気筒別目標バルブ可変量をバルブ別に補正して各バルブのバルブ別目標バルブ可変量を設定することを特徴とする請求項3又は4に記載の内燃機関の可変バルブ制御装置。
  6. 前記気筒間トルクばらつき算出手段は、内燃機関の回転変動及び/又は燃焼状態に基づいて前記気筒間トルクばらつき情報を算出することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の内燃機関の可変バルブ制御装置。
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