JP2004332536A - U字溝 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】断面U字形状の壁を形成するU字溝本体2であって、該本体2の壁底部3から左右の壁側部4,4の上部へと延びる凹条部位5・・および凸条部位6・・を交互に、U字溝1の長手方向に連続形成することにより、波形に成形されたU字溝本体2と、該本体の左右の壁側部4,4の間に横架、固定される架け渡し材7Aとを備えてなる、U字溝1であって、前記左右の壁側部4,4は、その上部においてそれぞれ、該架け渡し材7Aの端部を嵌め止めることができる架け渡し材受け部9・・を形成してなることを特徴とする、硬質合成樹脂または繊維強化樹脂からなるU字溝1。
【選択図】なし
Description
略L字形のアングル型鋼材等の金属製で、U字溝の壁側部上部にネジや、ボルト・ナット等の止め具(固定具)を使用するものであるか、固定具を要しなくても架け渡し補強材の両端が複雑な形状をなすものである。しかしながら、U字溝に架け渡し材を架け渡すために、従来のようなネジや、ボルト・ナット等の固定具を使用することは、U字溝の敷設作業がとても煩雑な作業になる。また、架け渡し補強材の両端が複雑な形状をなすものでは、その形状を製造する際に、折り曲げ加工すべき箇所が多く、工程数を多く要し、製造コスト面で不利である。さらに、上記従来のU字溝は、架け渡し材の補強材受容部として、U字溝の長手方向に延びる補強用の金属製の補助部材を併用する必要があるもの(特開平11−1956号公報)であるか、または補強材としての金属を一体成形してU字溝の両側壁上部に直接埋込む形式のもの(特開2000−129768号公報)である。これは、金属製の補強材を長手方向と幅方向にはしご状に配置することが剛性の著しい向上を図る上で効果的であると考えられるためである。しかしながら、架け渡し材の配置のために、U字溝に補助部材を装着しなければならないことは、U字溝の敷設の作業性をより悪くする。また、一体成形にてU字溝に補強材を埋込む形式のものはU字溝の製造に当たって工程数が多くコスト高になる。また、金属は腐食するので、金属製の架け渡し材は腐食による強度の減少および外観の悪化が生じるおそれがある。また、L字形のアングル型鋼材は、鋭利な部分が突出した状態で取り付けられるため、作業者を負傷させたり、作業者の衣服が引掛かり破れるおそれもある。従って、本発明の課題は、取り付けのために補助部材や固定具を必要とせずに簡単に取付けられ、しかも、簡単な形状で製造費も安価な架け渡し材を、横架、固定することによって、十分な強度と高い剛性を確保し得る、架け渡し材を備えた合成樹脂製のU字溝を提供することにある。また、金属製架け渡し材を使用した場合と比較してそれに劣らない強度が得られ、しかも腐食による悪影響がなくかつ、作業者が負傷しがちな鋭利な部分が突出した形状をもたない部材からなり、設置作業を安全にかつ容易迅速に行い得るU字溝を提供することにある。
方に反り成形されているものが好ましい。さらにまた、U字溝本体が、剛性を高め、さらにU字溝の浮上防止のため左右の壁側部に外方に突出するリブ部を設けてなる態様も好ましい。本発明の好ましい態様はまた、前記架け渡し材受け面上にU字溝の長手方向に沿って装着される、硬質合成樹脂または繊維強化樹脂からなる補強材をさらに備えてなる、硬質合成樹脂または繊維強化樹脂からなるU字溝である。
部をリベットを用いてU字溝本体の両壁側部上部に鋲着できる、平板または平坦な上面を有する角アングル材を他の架け渡し材として併用することもできる。前記他の架け渡し材もリベットも硬質合成樹脂または繊維強化樹脂からなる。他の架け渡し材を併用する場合には、本発明のU字溝本体の左右の壁側部の上端が各々、外方に延びて、平坦な面を有する架け渡し材受け面を形成する構造をとると、前記他の架け渡し材は、その両端部をそのまま該架け渡し材受け面上に配置でき、該架け渡し材を両壁側部の上部に配置するための補助部材をなんら必要とせずに取り付けることができる。なお、この他の架け渡し材を使用する際には、U字溝に固定するための固定具としてリベットを使用するが、固定具としてネジ等を使用する場合に比べて、取り付け作業は迅速に行うことができる。さらに、本発明では、前記波形に成形されるU字溝本体においてU字溝本体の左右の壁側部の凹条部位が、そのまま上端まで延びるのではなく、上部において内方に反った構造に成形されていれば、本発明のU字溝本体の形状は両壁側部上部においては外方から内方に絞り込まれた形状をとることとなって、この形状により、U字溝の構造上特に弱い部分となる、U字溝本体の左右の壁側部の上部に剛性を与え、従来の単に凹凸条を底面から側面にかけてのみ配した合成樹脂製のU字溝よりも一層剛性を高めることが可能となる。さらにまた、本発明のU字溝本体は、左右の壁側部に外方に突出するリブ部を設けることによって、より一層高い剛性を達成し、また、このリブ部によって構成される壁側部から外側に突出した部分は、U字溝埋設の際に土砂が堆積しその荷重が負荷されるためU字溝をより効果的に固定し、地下水位の上昇によるU字溝の浮き上がりの防止に役立つ。加えて本発明のU字溝では、U字溝の長手方向に沿って、左右壁側部上部の架け渡し材受け面上に硬質合成樹脂または繊維強化樹脂製の補強材を装着することもできる。この装着によって、U字溝にさらにより高い剛性を与えることも可能である。
本発明のU字溝1において、架け渡し材として略L字形の角アングル材7Aを使用する場合を図1〜3に示す。図1は本実施例のU字溝1の形状を説明する図であり、図2は本実施例のU字溝1の平面図であり、図3は、図2に対応する側面図である。U字溝1は、例えば幅180mm、240mm、300mm、400mm、500mm、600mm、700mm、800mm、900mm、1000mmの寸法規格を有する各種製品よりなり、いずれも直壁タイプである。図1ないし図3から明らかなように、ポリエチレン樹脂からなるU字溝本体2は、左右の壁側部4、4が各々、壁底部3から垂直に立ちあがった形状をなし、壁底部3から左右の壁側部4、4の上部へと延びるところの凹条部位5・・および凸条部位6・・を交互にU字溝1の長手方向に連続形成することにより、波形に成形されている。本実施例のように壁底部3から垂直に立ち上がった形状の他、U字溝本体2は上部に向けてやや外開きに立ち上がった形状をとってもよい。また本発明における断面のU字形状とは、流体通路を形成する凹部空間を形成するもの一般を含み、本来のU字形の他、断面コの字形、あるいは上面が開放された断面半円状のものを含むものとする。また、本実施例ではU字溝本体及び、その他の部材の硬質合成樹脂としてポリエチレン樹脂を使用したが、他に、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド等が使用でき、また、不飽和ポリエステル等に、ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維(ケブラー等)などを含有させた繊維強化樹脂(FRP、FRTP)等が利用できる。さらに、本発明のU字溝本体2はブロー成形、回転成形等により成形できる。図4は、図2中のA−A線で切断したU字溝本体2の凸条部位6・・の断面図を示すが、この図から明らかなように、本実施例のU字溝1の構造は、凸条部位6・・についてはそのまま左右の壁側部4、4の上端まで延び、その上端から外方に延びて平坦な面8、8を形成する。しかし、図2中のB−B線で切断したU字溝本体2の凹
条部位5の断面図である図5から明らかであるように、凹条部位5・・は左右の壁側部4、4の上部において、そのまま上端まで延びるのではなく、内方に反った形状5a・・をとりながら左右の壁側部4、4の上端まで延び、上端から外方に延びて前記平坦な面8、8に繋がっている。この結果、U字溝本体2の両壁側部4、4の上部は全体として、外方から内方へ絞り込まれたような形状の構造をとる。この構造によって、U字溝1の敷設時、U字溝本体2の弱い部分である左右の壁側部4、4の上部付近に加わる種々の荷重方向からの土圧に対しより一層の剛性を与えるものである。
位5・・および凸条部位6・・の両壁側部4、4の上端はいずれも各々外方に延びて平坦な面部を形成するので、この部分を架け渡し材受け面8、8として角アングル材7Bをここに直接横架できる。そして、図1及び図2に示すように、左右の架け渡し材受け面8、8には凸条部位6・・の上方の位置に、長手方向に対して一定の間隔で孔8a・・が対となって穿設されている。図2、図11及び図12に示すように、この部分に角アングル材7Bを両壁側部4、4の間に横架するように取付けることができる。角アングル材7Bは図10に示すように両端に穿設された孔7b、7bをもち、該角アングル材7Bはこの2つの孔7b、7bと、架け渡し材受け面の孔8a、8aとを位置合せし、リベット10で鋲着してU字溝本体の架け渡し材受け面8、8上に固定される。リベット10は図13に示す形状をもち、U字溝と同じ材質からなる樹脂製である。図10(c)に示すこのL字形角アングル材7Bの孔7bの無い面は、その両端部が切り欠かれており、孔7bのある面(図10(b))よりもその短く設計されている。従って、孔7bの無い面(図10(c))を下向きにU字溝本体2内に取り付けることができる。このため、角アングル材7BをU字溝本体2に取り付けた後、該角アングル材7BもU字溝1上面から突出しないので突出部によって作業者が負傷するというおそれはなく、見た目もきれいである。上記角アングル材7Bを上記架け渡し材7Aと併用して横架することによって、本発明のU字溝1はU字溝本体2の両壁側部4、4にかかる土圧に対しさらに高い剛性を得ることができ、U字溝本体2の変形が防止できる。また、上述したように本実施例のU字溝1ではU字溝本体2自体に架け渡し材である角アングル材7Bを受ける部分を有しているので架け渡し材を使用するにあたって架け渡し材を配置するための他の補助部材を必要としない。また、この角アングル材7Bの固定にはリベット10を使用しているため、ネジやボルト・ナット等による固定よりも作業が非常に簡便である。さらに、上記架け渡し材7Aと同様に、架け渡し材である角アングル材7Bおよびリベット10もU字溝本体2と同じ樹脂製であるため、従来のような金属製の架け渡し材とは異なり、腐食による強度の減少や外観の悪化が生じることはなく、またその材質上作業者を負傷させるおそれが減少する。なお本実施例では角アングル材7Bとリベット10がU字溝本体2と同じ樹脂である例を述べたが、U字溝本体2と異なる硬質合成樹脂または繊維強化樹脂を使用してもよい。架け渡し材はまた、上記角アングル材7Bの形状の他に、固定用の孔を両端に設けた平板の形状のものも使用できる。
着して固定することができる。本実施例におけるU字溝1では、さらにU字溝本体2の壁底部3の下側に地下水位の上昇によるU字溝の浮上を防止するための浮上防止材として図15に示すようなU字溝本体2と同じ樹脂よりなる浮上防止角アングル材30を取り付けることもできる。U字溝本体2の中央部分の壁底部3には図16に示すように浮上防止材の両アングル面部を挟持する構造の浮上防止材支持溝部31が設けられているので、浮上防止角アングル材30を溝部31にU字溝本体2の一方側から反対側にわたって挿通させ、U字溝本体2の両壁側部4、4よりも外方に突出するように取りつける。U字溝1の敷設時には、この浮上防止角アングル材30の部分に堆積する土砂によって浮上防止効果をより高めることができる。上記補強材20および浮上防止アングル材30もまたU字溝本体2と異なる種々の硬質合成樹脂または繊維強化樹脂を使用できる。
本実施例は、図17および図18に示すように、U字溝1において、架け渡し材として図20に示す管材7Cを使用する場合を第二の態様として示す。図17は本実施例のU字溝1の形状を説明する図であり、図18は本実施例のU字溝1の平面図であり、図19は、図18に対応する側面図である。この第二の態様においてもまた、実施例1と同様にU字溝本体2は壁底部3から左右の壁側部4,4の上部に延びる凹条部位5・・および凸条部位6・・を交互に、U字溝1の長手方向に連続形成することにより波形に成形されており、また凹条部位5・・は左右の壁側部4、4の上部において、内方に反った形状5a・・をとる。しかし図17、図21及び図22からも明らかなように本実施例では内方に反った形状5a・・の一部は、U字溝1の長手方向に対して一定の間隔で、架け渡し材である管材7Cが嵌合し得る突部11a・・を左右の壁側部4、4上部で対になるように形成し、かつ前記各突部11a・・の下側に嵌合された管材7Cを支持するための架け渡し材支持部11b・・を形成している。すなわち管材7Cのための架け渡し材受け部11・・はこれら突部11a・・と架け渡し材支持部11b・・により構成されるものである。本実施例では、図20に示すようなU字溝本体2と同じ材質からなる中空の角形の管材7Cを使用するが、架け渡し材は他の形状の管材、筒材または両端部に差込み孔を形成する軸材等の形状であってよく、使用する架け渡し材の形状に合せて突部11a・・および架け渡し材支持部11b・・の形状が設計される。本実施例の架け渡し材7CもまたU字溝本体2と異なる硬質合成樹脂または繊維強化樹脂を使用することもできる。図17、図21及び図22に示すように、架け渡し材である図20の樹脂製の管材7Cは、その両端部をU字溝壁側部4、4の両側を押し開くようにしてU字溝本体壁側部4、4の凹条部位5、5に形成された突部11a、11aに嵌合させ、支持部11b、11bに接するように両壁側部の間に横架させ固定する。さらに、本実施例では、図17及び図21に示すように、U字溝本体2において前記管材7Cは、突部11aに嵌合されたとき、その両端部が隣り合う凸条部位6・・と密接する構造に設計されているので、U字溝本体2への管材7Cは三方から支持されることとなり固定はより確実となる。架け渡し材としてこの管材7Cは、実施例1の角アングル材と同様に単なる嵌め込み作業により取り付けられるので、ネジやボルト・ナットならびにリベット等の固定具を必要とせずより迅速に進めることができる。なお、本実施例の場合にも図18に示すように、実施例1と同様リベット10で鋲着することにより取付ける第二の架け渡し材7Bを併用することも可能である。また、図17ないし19にも示すように本実施例2においても実施例1と同様にU字溝本体2の左右の壁側部4、4にリブ部15を設けており、さらにまた、補強材20を左右の壁側部上部の平坦な架け渡し材受け面8、8に取り付けることも、壁底部3に浮上防止材30を取付けることもできる。このようにして、U字溝の成形によって形成される架け渡し材受け部11に上記架け渡し材である管材7Cを横架することによって、本発明のU字溝1はU字溝本体2の両壁側部4、4にかかる土圧に対し高い剛性を得ることができ、U字溝本体2の変形が防止できる。
5a 内方に反った形状 6 凸条部位 7A 角アングル材 7B 角アングル材
7C 管材 8 架け渡し材受け面 9 受け凹部 10 リベット 11a 突部
11b 支持部 15 リブ部 20 補強材
Claims (1)
- 断面U字形状の壁を形成するU字溝本体であって、該本体の壁底部から左右の壁側部の上部へと延びる凹条部位および凸条部位を交互に、U字溝の長手方向に連続形成することにより、波形に成形されたU字溝本体と、該本体の左右の壁側部の間に横架、固定される架け渡し材と、前記左右の壁側部の上部においてそれぞれ形成された、該架け渡し材の端部を嵌め止めることができる架け渡し材受け部とを備えてなる、U字溝であって、
前記架け渡し材は、管材、筒材または両端部に差込み孔を形成する軸材からなり、一方、
前記架け渡し材受け部は、該架け渡し材の端部を嵌合し得る突部と、該突部の下側に、嵌合された架け渡し材を支持し固定する支持部よりなることを特徴とする、硬質合成樹脂または繊維強化樹脂からなるU字溝。
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