JP6430314B2 - U字溝 - Google Patents

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Description

この発明はU字溝に関し、特にたとえば、合成樹脂を主原料とし、長手方向に連結されることで排水溝などを形成する、U字溝に関する。
コンクリート製のU字溝は、重量が大きく、運搬、設置作業が大変であるが、合成樹脂を主原料としたU字溝は、軽量であるためこれらの作業を容易に行うことができる。
従来の合成樹脂を主原料としたU字溝の一例が特許文献1に開示される。特許文献1のU字溝(プラスチック製U字側溝)は、断面U字状の側溝本体を備える。この側溝本体の両上縁には、外側に張り出すフランジが設けられる。また、側溝本体の外周面には、縦横に延びる複数のリブが設けられる。すなわち、側溝本体の側面には、長手方向に適宜の間隔をおいて配置され、上端をフランジの裏面に連続させて、側溝本体の側面に沿う縦リブが設けられる。また、側溝本体の底部裏面には、長さ方向に沿い縦リブと交差して左右対称位置に配置される底リブが設けられる。さらに、側溝本体の側面の中間高さ位置には、フランジと平行し、縦リブと交差して側溝本体の長手方向に沿う横リブが設けられる。
また、特許文献2には、合成樹脂を主原料としたU字溝の他の一例が開示される。特許文献2のU字溝は、底壁部と両側壁部とが一体に形成された断面U字状のU字溝本体を備え、このU字溝本体は、長手方向と直交する方向に延びる多数の凹条および凸条を有する波形に形成される。また、両側壁部の上端には、一対のあてがい部材と、一対のあてがい部材の間に両側壁部間を架け渡すように設けられる複数の架け渡し部材とからなる補強部材が固定される。
特許第3811530号 特許第3065562号
特許文献1の技術では、側溝本体の外周面に縦横に延びる複数のリブを設けることによって、側溝本体の強度を向上させている。しかしながら、リブを大きくする、または数を増やすと重量が大きくなるため、作業性を考慮すると、リブを小さくする、またはリブの数を減らさなければならないが、そうすると側溝本体の強度が落ちてしまう。このため、埋設後の土圧によって、側溝本体の側壁が内側に倒れ込む変形が生じてしまう。この側壁の倒れ込みが大きくなると、側壁と底壁との連結部分に応力が集中して変形し、水密性が損なわれる恐れが生じる。また、変形が大きくなると蓋の嵌合不具合や側溝本体の破損の恐れも生じる。
一方、特許文献2の技術では、両側壁部間を架け渡すように設けられる複数の架け渡し部材を備える補強部材によって、側壁部が内側に倒れ込む変形は防止される。しかしながら、架け渡し部材は、U字溝の設置後において、U字溝内を箒などで掃いて掃除する際に邪魔になってしまう。また、特許文献2の技術では、側壁部の上端に補強部材が固定されていることから、U字溝の上部に一般流通しているコンクリート製U字溝用の蓋を取り付けることが難しい。また、補強部材に強度が依存しているため、U字溝の長手方向の長さ調整は補強部材の位置による制限を受け、自由度が下がる。さらに、補強部材分の重量増加により運搬性が落ちる。したがって、U字溝の側壁部間に架け渡し部材を設けることには、問題がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、U字溝を提供することである。
この発明の他の目的は、溝本体の側壁が内側に倒れ込む変形を適切に低減できる、U字溝を提供することである。
第1の発明は、合成樹脂を主原料としたU字溝であって、底壁と底壁の幅方向両側端から立ち上がる側壁とを有する溝本体、および溝本体の底部から幅方向に張り出して長手方向に延びる土圧受け部を備える、U字溝である。
第1の発明では、U字溝は、長手方向に連結されることで排水溝などを形成する合成樹脂を主原料とした溝部材であって、底壁と底壁の幅方向両側端から立ち上がる側壁とを有する溝本体を備える。また、溝本体の底部には、溝本体の外周面に設けられる溝本体リブ等を介して、または直接、土圧受け部が連結される。土圧受け部は、側壁よりも幅方向外方に張り出して溝本体の長手方向に延びる。
このようなU字溝を埋設した状態においては、土圧受け部が土圧を受けることによって、溝本体の側壁に対して、内側に倒れ込もうとするのに抗うようにモーメントが作用する。すなわち、側壁の内側への倒れ込み(撓み)は、土圧受け部が地盤によって係止(拘束)されることにより、低減または防止される。
第1の発明によれば、幅方向に張り出す土圧受け部を溝本体の底部に備えるので、側壁の内側への倒れ込みを適切に低減できる。したがって、側壁の倒れ込みによる溝本体の破損を防止できる。また、土圧受け部を備えることによって、地盤によるU字溝の拘束力が大きくなるので、地下水などによるU字溝の浮上が防止される。
第2の発明は、第1の発明に従属し、土圧受け部は、側壁との間に間隔をあけた状態で溝本体に連結される。
第2の発明では、土圧受け部は、溝本体の側壁との間に間隔(隙間)をあけた状態で設けられている。ここで、側壁上部に作用するモーメントは、土圧受け部の外側部分が大きく貢献し、内側部分の貢献は小さい。このため、あまり効果のない土圧受け部の内側部分を除去することで、重量軽減効果を優先して得ることができる。また、U字溝の埋設時に周囲の土を上から押し固める際に、土圧受け部と側壁との間に間隔があることで、この間隔を通して押圧力がU字溝の下まで直接伝えられるので、U字溝の下側まで土を強く押し固めることができる。さらに、U字溝を製造するための金型の構造を簡易化できる。
第2の発明によれば、重量軽減効果を優先して得ることができると共に、U字溝の下側まで土を強く押し固めることができる。また、金型を簡易化できるので、U字溝を安価に製造できる。
第3の発明は、第1または第2の発明に従属し、土圧受け部の上面に対して長手方向に所定間隔で設けられる複数の土圧受け縦リブを備える。
第3の発明では、土圧受け部の上面には、複数の土圧受け縦リブが設けられる。土圧受け縦リブは、溝本体の長手方向に所定間隔で設けられる。
第3の発明によれば、土圧受け縦リブによって土圧受け部と溝本体とが強固に連結され、土圧受け部による撓みを抑えるモーメントを側壁に対してより適切に伝えることができる。
第4の発明は、第1ないし第3のいずれかの発明に従属し、溝本体の外周面に対して長手方向に所定間隔で設けられる複数の溝本体リブを備え、土圧受け部は、隣り合う溝本体リブ同士を連結して延びる。
第4の発明では、溝本体の外周面には、複数の溝本体リブが設けられる。溝本体リブは、溝本体の長手方向に所定間隔で設けられ、隣り合う溝本体リブ同士は、土圧受け部によって連結される。
第4の発明によれば、溝本体リブによって土圧受け部と溝本体とが強固に連結され、土圧受け部による撓みを抑えるモーメントを側壁に対してより適切に伝えることができる。
第5の発明は、第4の発明に従属し、土圧受け部の上面に対して長手方向に所定間隔で設けられる複数の土圧受け縦リブを備え、土圧受け縦リブは、溝本体リブの先端部と連結される。
第5の発明では、土圧受け部の上面には、複数の土圧受け縦リブが設けられる。土圧受け縦リブは、溝本体の長手方向に所定間隔で設けられて、溝本体リブの先端部と連結される。
第5の発明によれば、土圧受け縦リブおよび溝本体リブによって土圧受け部と溝本体とが強固に連結され、土圧受け部による撓みを抑えるモーメントを側壁に対してより適切に伝えることができる。
第6の発明は、第4または第5の発明に従属し、溝本体リブは、側壁リブおよび底壁リブからなり、側壁リブと底壁リブとは、溝本体の周方向に連続して延びる。
第6の発明では、溝本体リブは、溝本体の周方向に連続して延びる側壁リブと底壁リブとによって形成される。つまり、側壁リブと底壁リブとを周方向に連続させることで、応力が最も集中する部分である溝本体の角部分(側壁と底壁との連結部分)にリブを形成する。
第6の発明によれば、応力が最も集中する溝本体リブの角部分にも連続的にリブを形成するので、側壁の内側への倒れ込みをさらに低減できる。
第7の発明は、第6の発明に従属し、溝本体リブの側壁リブは、先端に平板状のリブ先端平板部を有する断面T字状に形成され、リブ先端平板部は、土圧受け部と連結される。
第7の発明では、側壁リブは、先端に平板状のリブ先端平板部を有し、断面T字状に形成される。このリブ先端平板部は、土圧受け部と連結される。
第7の発明によれば、側壁リブの先端にリブ先端平板部を形成することによって、側壁の内側への倒れ込みに対して土の引っ掛かり(反力)を得ることができ、また、側壁リブの強度を向上できるので、側壁の内側への倒れ込みをさらに低減できる。
第8の発明は、第4ないし第7のいずれかの発明に従属し、溝本体リブの上部に設けられ、側壁との間に間隔をあけた状態で、隣り合う当該溝本体リブの先端部同士を連結する補強部を備える。
第8の発明では、溝本体リブの上部には、補強部が設けられる。補強部は、側壁との間に間隔をあけた状態で、隣り合う溝本体リブの先端部同士を連結する。
第8の発明によれば、U字溝の上部の強度を向上でき、かつ、U字溝の周囲に空隙を生じさせることなくU字溝を適切に埋設することができる。
第9の発明は、第1ないし第8のいずれかの発明に従属し、土圧受け部に設けられる固定具取付部を備える。
第9の発明では、土圧受け部には、アンカボルト等の固定具を取り付けるための固定具取付部が設けられる。
第9の発明によれば、幅方向に張り出す土圧受け部に対して固定具取付部が設けているので、アンカボルト等の固定具を用いてU字溝を容易に固定できる。固定具を用いてU字溝を強固に固定しておくことによって、地下水などによるU字溝の浮上がより確実に防止される。
この発明によれば、幅方向に張り出す土圧受け部を溝本体の底部に備えるので、側壁の内側への倒れ込みを適切に低減できる。したがって、側壁の倒れ込みによる溝本体の破損を防止できる。また、土圧受け部を備えることによって、地盤によるU字溝の拘束力が大きくなるので、地下水などによるU字溝の浮上が防止される。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例のU字溝を示す斜視図である。 図1のU字溝を示す平面図である。 図1のU字溝を示す正面図である。 図1のU字溝を示す底面図である。 図1のU字溝を示す図解図であって、(A)は図3のV(A)−V(A)線における断面を示す断面図であり、(B)は図3のV(B)−V(B)線における断面を示す断面図である。 図1のU字溝の側壁部分を拡大して示す部分拡大図である。 U字溝の施工例を示す図解図である。 U字溝を接続するときの様子を示す図解図である。 埋設したU字溝の周囲の土を治具を用いて押し固めるときの様子を示す図解図である。 埋設したU字溝にかかる力を説明するための図解図である。 この発明の他の実施例のU字溝の側壁部分を拡大して示す部分拡大図である。 この発明のさらに他の実施例のU字溝の側壁部分を拡大して示す部分拡大図である。 この発明のさらに他の実施例のU字溝の側壁部分を拡大して示す部分拡大図である。 この発明のさらに他の実施例のU字溝の側壁部分を拡大して示す部分拡大図である。
図1を参照して、この発明の一実施例であるU字溝10は、長手方向に連結されることで排水溝および送水溝などを形成する合成樹脂を主原料とした溝部材であって、断面U字状の溝本体12を備える。一例として、図7に示すように、U字溝10は、道路100等の側方に設けられる法面102に降った雨水などを排水するために、法面102の小段104に設けられる小段排水溝106を形成する。
なお、図7では詳細な図示は省略するが、U字溝10を連結して形成した小段排水溝106は、道路100と平行に延びるように埋設される。小段排水溝106に流入した雨水は、小段排水溝106に所定間隔で設けられる桝、および法面102に沿って設けられる縦排水溝または縦排水管を通って、道路100の路肩などに設けられる排水路108に排水される。
以下、U字溝10の構成について具体的に説明する。図1−図6に示すように、U字溝10は、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび硬質塩化ビニル等の合成樹脂製であって、射出成形などによってその全体が一体成形される。ただし、U字溝10の原料には、強化繊維などの混合物が含まれていてもよいし、U字溝10は、2次加工を経て製造されてもよい。U字溝10の溝本体12は、長平板状の底壁14と、底壁14の幅方向両側端から垂直または少し拡径傾斜する方向に立ち上がる側壁16とを有し、底壁14と2つの側壁16とによって溝形(断面U字状)に形成される。溝本体12の一方端には、少し拡径された嵌合受部18が形成される。一方、溝本体12の他端には、嵌合受部18に受容される嵌合差部20が形成される。
溝本体12の長手方向(連結方向)の長さは、たとえば500−1000mmであり、この実施例では1000mmである。溝本体12の高さは、たとえば75−300mmであり、この実施例では300mmである。溝本体12の溝幅、つまり対向する側壁16の内面間の距離は、たとえば75−300mmであり、この実施例では300mmである。溝本体12の厚み(肉厚)は、たとえば4−10mmであり、この実施例では6mmである。なお、U字溝10の後述する他の部分の厚みは、溝本体12の厚みと同程度に設定される。
溝本体12の外周面には、溝本体12の長手方向に所定間隔で並ぶように、複数の溝本体リブ24が設けられる。溝本体リブ24は、側壁16の外面から突出して高さ方向に延びる側壁リブ26と、底壁14の下面(裏面)から突出して幅方向に延びる底壁リブ28とを含む。この側壁リブ26と底壁リブ28とは、溝本体12の周方向に連続して延びる。つまり、各溝本体リブ24は、溝本体12の周方向全長に亘って延びるU字板状に形成され、応力が最も集中する部分である溝本体12の角部分にも連続的にリブが形成される。このような溝本体リブ24を設けることにより、側壁16の内側への倒れ込み(撓み)が低減される。側壁リブ26の突出高さは、たとえば50mmであり、底壁リブ28の突出高さは、たとえば60mmである。また、隣り合う溝本体リブ24同士の間隔は、たとえば100mmである。
側壁リブ26の先端には、溝本体12の長手方向に拡がる平板状のリブ先端平板部26aが形成される。つまり、側壁リブ26は、断面T字状に形成される。ただし、この実施例では、溝本体12の長手方向両端部に設けられる側壁リブ26は、断面L字状に形成される。側壁リブ26がリブ先端平板部26aを有することによって、側壁リブ26の強度が大きくなり、溝本体12およびU字溝10の強度が向上される。また、埋設状態においては、土の反力(引っ掛かり)がリブ先端平板部26aに作用するようになるので、側壁16が内側に倒れ込み難くなる。
また、溝本体リブ24の周方向両端部、つまり側壁リブ26の上部には、隣り合う側壁リブ26の突出方向における先端部同士を連結する平板状の補強部30が設けられる。この補強部30は、側壁16との間に間隔32をあけた状態で設けられ、高さ方向に拡がるように側壁16に対して平行に延びる。補強部30の幅(高さ方向の長さ)は、たとえば30mmである。また、補強部30は、上述のリブ先端平板部26aと連結されており、このリブ先端平板部26aによって補強部30と後述する土圧受け部34とが連結される。このような補強部30を設けることによって、溝本体12およびU字溝10の上部の強度が向上される。
さらに、溝本体12の底部(下部)には、側壁16よりも溝本体12の幅方向外方に張り出して、長手方向に延びる平板状の土圧受け部34が連結される。この実施例では、溝本体リブ24を介して溝本体12の底部に土圧受け部34が連結され、土圧受け部34は、側壁16との間に幅方向に間隔をあけた状態で、底壁14よりも下方に設けられる。具体的には、土圧受け部34は、側壁リブ26の底部から幅方向に張り出すように設けられ、隣り合う溝本体リブ24の先端部(リブ先端平板部26a)同士を連結する。土圧受け部34の幅は、たとえば50mmである。このような土圧受け部34を設けることによって、後述のように、側壁16が内側に倒れ込み難くなると共に、地下水などによるU字溝10の浮上が防止される。また、土圧受け部34を設けることによって、溝本体12およびU字溝10の底部の強度が向上される。
土圧受け部34の上面には、溝本体12の長手方向に所定間隔で並ぶように、複数の土圧受け縦リブ36が設けられる。土圧受け縦リブ36は、側壁リブ26の中央高さ位置まで延びる三角板状に形成され、土圧受け部34の上面と溝本体リブ24の先端部とを連結する。このような土圧受け縦リブ36が設けることによって、溝本体リブ24と土圧受け部34とが強固に固定され、延いては、土圧受け縦リブ36および溝本体リブ24によって土圧受け部34と溝本体24とが強固に連結される。これにより、土圧受け部34による撓みを抑えるモーメントM2(図10参照)を側壁16に対してより適切に伝えることができる。また、溝本体12およびU字溝10の周方向における強度が向上されるので、側壁16が内側に倒れ込み難くなる。
また、土圧受け部34には、アンカボルト等の固定具(図示せず)を取り付けるための固定具取付部38が設けられる。固定具取付部38は、貫通孔などであって、この実施例では土圧受け部34の長手方向両端部に形成される。U字溝10の埋設時には、この固定具取付部38を通してアンカボルト等の固定具を打ち込むことによって、U字溝10が土中に固定される。これによって、地下水などによるU字溝10の浮上が防止される。
このようなU字溝10は、溝本体12の上部開口が露出した状態で地中に埋設されると共に、長手方向に連結されることによって、排水溝などを形成する。
図8に示すように、U字溝10同士を連結する際には、たとえば、帯状のシール部材50を溝本体12の嵌合受部18の内周面に沿うように装着する。そして、このシール部材50を介して、嵌合受部18に対して嵌合差部20を嵌め込むことによって、U字溝10同士が水密的に連結される。ただし、U字溝10の連結方法としては、他の連結方法を採用することも可能である。
また、U字溝10を埋設する際には、先ず、地面を掘削して掘削溝を形成する。次に、その掘削溝の底面にU字溝10を載置し、上述のU字溝10の連結作業を行う。続いて、U字溝10の土圧受け部34に設けられる固定具取付部38を通して、掘削溝の底面にアンカボルト等の固定具を打ち込むことによって、U字溝10を掘削溝の底面に固定する。なお、固定具によるU字溝10の固定作業は、全ての連結作業が終了してから行ってもよいし、1ないし複数個の連結作業を行うごとに行ってもよい。また、固定具によるU字溝10の固定作業は、必ずしも行う必要はなく、U字溝10は、掘削溝の底面に載置されるだけでもよい。
U字溝10を掘削溝内に固定または載置した後、U字溝10の周囲に土を埋め戻し、しっかりと土を押し固める(締め固める)ことによって、U字溝10の埋設作業が終了する。埋設したU字溝10の上部開口には、グレーチング等の溝蓋(図示せず)を適宜装着しておくとよい。
ここで、U字溝10の周囲に土を埋め戻す際には、U字溝10の補強部30が、側壁16との間に間隔32をあけた状態で設けられていることから、溝本体12の周囲に土が回り込み易く、溝本体12の周方向両端(上端)まで適切に土を埋め戻すことができる。また、溝本体12の外周面近傍の土を上方から押し固めることもできる。したがって、U字溝10の周囲に空隙を生じさせることなく適切にU字溝10を埋設できる。
なお、溝本体12近傍の土を押し固める際には、図9に示すような治具52を用いるとよい。治具52は、その先端部に、側壁16と補強部30との間の間隔32と同じまたは少し小さい大きさを有する矩形板部52aを備える。このような治具52を用いることによって、溝本体12近傍の土をより適切に押し固めることができる。
また、U字溝10を埋設した状態においては、図10に示すように、側壁14の外面に対して土圧1が掛かることによって、側壁16には、内側に倒れ込む方向にモーメントM1が作用する。一方、土圧受け部34に対して土圧2が掛かることによって、側壁16には、モーメントM2が作用する。モーメントM1とモーメントM2とは、反対方向に作用するので、側壁16の内側への倒れ込み(撓み)が軽減される。すなわち、側壁16の内側への倒れ込みは、土圧受け部34が地盤によって係止(拘束)されることにより、低減または防止される。
また、側壁16上部に作用するモーメントM2は、土圧受け部34の外側部分が大きく貢献し、内側部分の貢献は小さい。このため、溝本体12の側壁16との間に間隔(隙間)をあけた状態で土圧受け部34を設ける、すなわち、撓み抑制に対してあまり効果のない土圧受け部34の内側部分を除去することで、重量軽減効果を優先して得ることができる。また、U字溝10の埋設時に周囲の土を図9に示すように上から押し固める際に、土圧受け部34と側壁16との間に間隔があることで、この間隔を通して押圧力がU字溝10の下まで直接伝えられるので、U字溝10の下側まで土を強く押し固めることができる。さらに、土圧受け部34と側壁16との間に間隔があることで、U字溝10を製造するための金型の構造を簡易化できる。
この発明者らがU字溝10の埋設試験および強度解析を行ったところ、U字溝10から土圧受け部34を取り除いたもの(土圧受け部34が無い以外はU字溝10と同じ構成のU字溝)と比較して、大きく重量増加することなく、側壁16の内側への倒れ込みが大きく低減されることが確認された。
以上のように、この実施例によれば、幅方向に張り出す土圧受け部34を溝本体12の底部に備えるので、側壁16の内側への倒れ込みを適切に低減できる。したがって、側壁16の倒れ込みによる溝本体12の破損を防止できる。また、土圧受け部34を備えることによって、地盤によるU字溝10の拘束力が大きくなるので、地下水などによるU字溝10の浮上が防止される。
また、幅方向に張り出す土圧受け部34に対して固定具取付部38が設けられるので、アンカボルト等の固定具を用いてU字溝10を容易に固定できる。固定具を用いてU字溝10を強固に固定しておく、つまり地盤に対するU字溝10の拘束力を大きくしておくことによって、地下水などによるU字溝10の浮上がより確実に防止される。
さらに、溝本体リブ24の上部に対して、側壁16との間に間隔32をあけた状態で隣り合う溝本体リブ24の先端部同士を連結する補強部30を設けたので、U字溝10の上部の強度を向上でき、かつ、U字溝10の周囲に空隙を生じさせることなくU字溝10を適切に埋設することができる。
なお、上述の実施例では、土圧受け部34は、底壁14よりも下方の位置において、側壁リブ26の底部から幅方向に張り出すように設けたが、土圧受け部34の配置態様は、適宜変更可能である。
たとえば、図11に示す実施例のように、土圧受け部34は、底壁14と同じ高さ位置において、側壁リブ26の底部から幅方向に張り出すように設けてもよい。また、たとえば、図12に示す実施例のように、土圧受け縦リブ36を設ける代わりに、側壁リブ26の先端よりも幅方向内方に張り出すように土圧受け部34を設けてもよい。さらに、たとえば、図13に示す実施例のように、側壁リブ26の先端よりも幅方向内方および幅方向外方の双方に張り出すように土圧受け部34を設けてもよい。
さらにまた、たとえば、図14に示す実施例のように、側壁16との間に間隔のない状態で土圧受け部34を設けることもできる。また、図示は省略するが、土圧受け部34は、必ずしも溝本体12の長手方向全長に亘って連続的に延びる必要はなく、たとえば、長手方向に間欠的に設けられてもよい。
また、図14に示す実施例のように、図1等に示す補強部30の代わりに、或いは補強部30と共に、側壁16の上端から外側に張り出すフランジ40を設けてもよい。フランジ40は、溝本体12の長手方向に延びる平板状に形成され、隣り合う側壁リブ26の上端同士を連結する。ただし、図1等に示す補強部30および図14に示すフランジ40は、必ずしも設けられる必要はない。また、側壁リブ26は、必ずしもリブ先端平板部26aを有する必要はなく、図14に示す実施例のように、側壁リブ26と土圧受け縦リブ36とが、連続一体的に形成されていてもよい。
また、土圧受け縦リブ36の大きさは、特に限定されず、たとえば、側壁リブ26の上部まで延びるように形成されてもよい。さらに、土圧受け縦リブ36は、三角板状ではなく、矩形板状などに形成されてもよい。
また、上述の実施例では、溝本体リブ24は、溝本体12の周方向全長に亘って連続して延びるように設けたが、溝本体リブ24の配置態様は、適宜変更可能である。たとえば、溝本体リブ24は、側壁リブ26のみで構成されてもよいし、底壁リブ28のみで形成されていてもよい。また、たとえば、側壁リブ26および底壁リブ28の双方を有する場合であっても、側壁リブ26と底壁リブ28とを周方向に連続させずに、側壁リブ26と底壁リブ28とを長手方向に交互に配置することもできる。
また、溝本体リブ24は、必ずしも設ける必要はない。溝本体リブ24を設けない場合には、土圧受け部34は、溝本体12の底部から幅方向に直接突出させるとよい。さらに、側壁16との間に間隔をあけた状態で土圧受け部34を設ける場合には、必ずしも溝本体リブ24を介する必要はなく、土圧受け部34の一部を溝本体12側に突出させて溝本体12と連結させることによって、側壁16と土圧受け部34との間に間隔をあけるようにしてもよい。
さらに、上述の実施例では、補強部30を溝本体リブ24の最上部に設けた、つまり補強部30の上端と溝本体リブ24の上端とが面一となるように補強部30を設けたが、補強部30の高さ位置は、これより少し下でもよい。
さらにまた、上述の実施例では、U字溝10を埋め戻す際に土を用いているが、U字溝10は、砂等で埋め戻したり、コンクリート等を打設したりしてもよい。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値は、いずれも単なる一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
10 …U字溝
12 …溝本体
14 …底壁
16 …側壁
24 …溝本体リブ
26 …側壁リブ
28 …底壁リブ
30 …補強部
34 …土圧受け部
36 …土圧受け縦リブ
38 …固定具取付部

Claims (8)

  1. 合成樹脂を主原料としたU字溝であって、
    底壁と前記底壁の幅方向両側端から立ち上がる側壁とを有する溝本体、および
    前記溝本体の底部から幅方向に張り出して長手方向に延びる土圧受け部を備え、前記土圧受け部の上面に対して長手方向に所定間隔で設けられる複数の土圧受け縦リブを備える、U字溝。
  2. 前記土圧受け部は、前記側壁との間に間隔をあけた状態で前記溝本体に連結される、請求項1記載のU字溝。
  3. 前記溝本体の外周面に対して長手方向に所定間隔で設けられる複数の溝本体リブを備え、
    前記土圧受け部は、隣り合う前記溝本体リブ同士を連結して延びる、請求項1または2記載のU字溝。
  4. 前記土圧受け部の上面に対して長手方向に所定間隔で設けられる複数の土圧受け縦リブを備え、
    前記土圧受け縦リブは、前記溝本体リブの先端部と連結される、請求項記載のU字溝。
  5. 前記溝本体リブは、側壁リブおよび底壁リブからなり、
    前記側壁リブと前記底壁リブとは、前記溝本体の周方向に連続して延びる、請求項3または4記載のU字溝。
  6. 前記溝本体リブの前記側壁リブは、先端に平板状のリブ先端平板部を有する断面T字状に形成され、
    前記リブ先端平板部は、前記土圧受け部と連結される、請求項記載のU字溝。
  7. 前記溝本体リブの上部に設けられ、前記側壁との間に間隔をあけた状態で、隣り合う当該溝本体リブの先端部同士を連結する補強部を備える、請求項3ないし6のいずれかに記載のU字溝。
  8. 前記土圧受け部に設けられる固定具取付部を備える、請求項1ないしのいずれかに記載のU字溝。
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