JP2004332156A - 毛髪用繊維束の取着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】自毛の生え際の頭皮を作業時に引っ張ることがなく、頭皮を痛めることもなく、かつ作業時に痛みを感じさせずに、作業が容易で作業時間が大幅に短縮でき、かつ熟練した技術がなくとも、自毛束に確実に毛髪用繊維束を取着できる毛髪用繊維束の取着方法を提供する。
【解決手段】頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面近くで結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなる毛髪用繊維束の取着方法。
【選択図】 図1
【解決手段】頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面近くで結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなる毛髪用繊維束の取着方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪用繊維束を取着する方法に関するものであり、特に、人毛あるいは人工の毛髪用繊維束を人の頭髪に取着する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、髪の長さや量を任意に変化させるために、毛髪用繊維束を頭髪に取り付ける方法が採られている。毛髪用繊維束はヘアーエクステンションと呼ばれ、人毛で作られたものとポリエチレンなどの合成繊維を原料とするものとがある。
人毛で作られた毛髪用繊維束は、もともと人の毛を使っているので、質感が自然で地毛になじみやすく、肌に当たったときの違和感も少ない上、着色やパーマなどの加工ができる。一方、ポリエチレンなどの合成繊維を原料とする人工毛髪用繊維束は、価格的に安く、種々の髪の色に対応でき、品質の変化が少ないなどというように、人毛の毛髪用繊維束及び合成繊維の毛髪用繊維束のそれぞれに長所があり、利用者の要望に合わせて、適宜選択されて利用されている。
【0003】
上記、人毛あるいは人工の毛髪用繊維束は、頭髪に取着され、頭髪全体を自毛より長く装う場合や、自毛よりもボリューム感を持たせる場合などに用いられるもので、一般には頭髪の一部に編み込み、金具による固着、接着剤による固着などにより取着される。
毛髪用繊維束の頭髪への取着方法のうち、接着剤による取着は、自毛の一部と毛髪用繊維束の端部を接着剤で固着する方法なので、簡易で一人でもできる。
また、金具による固着は、環状の金具を自毛に挿通させた後、毛髪用繊維束を同環状金具に挿通し、自毛を毛髪用繊維束で挟持した状態で金具内に配置し、その後、同金具を平らに潰し、固定する方法である。
この方法は、一人で毛髪用繊維束の取着作業ができ、かつ編み込み等の煩雑な作業が不要であるとともに、金具による取着なので、自毛が短い場合や前髪などにも毛髪用繊維束が取着できる。
【0004】
しかし、前記接着剤による自毛への毛髪用繊維束の取着は、自毛が痛みやすく、かつ地肌への負担も大きく脱毛等の恐れがあるという問題がある。
また、金具による取着は、金具の大きさが決まっているため、毛髪用繊維束の繊維の量を任意に調整することができず、また金具が緩みやすいために、とれやすいという問題があった。さらには、頭皮近傍に金具が位置するため、違和感があり、金具が他の自毛と擦れて、自毛が切れてしまうというような問題もある。
そのため、一般的には、三つ編みや四つ編み等の編み込みによる毛髪用繊維束の取着方法が選択される。
編み込みによる毛髪用繊維束の取着方法の一般的な方法(以下は四つ編みの場合)としては、まず、頭皮の数ミリ〜センチメートル角内の複数本の自毛を取り分け、前記自毛を左右に2つに分け、自毛束Aと自毛束Bとする。
そして、前記2つに分けられた自毛束A、Bの基部に毛髪用繊維束を頭皮近くに載置する。
次ぎに、前記毛髪用繊維束の上で、自毛束A、Bを交差させる。その際、自毛束A、Bの交差部は、毛髪用繊維束の上面に配置される。
その後、毛髪用繊維束の前記自毛束A、Bの交差部を支点とする上部と下部を自毛束A、Bの交差部の上で交差させる。その際、毛髪用繊維束上部と下部の交差部は、前記自毛束A、Bの交差部の上面に配置される。
そして、再び、自毛束A、Bを交差させ、毛髪用繊維束上部と下部の交差部の上面に、自毛束A、Bの第2の交差部を配置し、その後、毛髪用繊維束上部と下部を交差させ、自毛束A、Bの第2の交差部の上面に毛髪用繊維束上部と下部の交差部を配置する。同様に前記工程を数回繰り返し、その最終の交差部を糸ゴム等で結着する。
【0005】
上記、編み込みによる取着方法は、毛髪用繊維束を確実に自毛に固定でき、かつ取れにくく、また繊維の量や自毛の量を自由に調整しやすい。しかし、編み込みは確実に自毛に固定できる分、編み込み作業時に、自毛への引っ張りが強く、痛みを伴うという問題があった。また、編み込みの技術には熟練を要し、不出来な場合には、毛髪用繊維束の取着後、すぐに外れてしまったり、編み込み部が解れてしまうため、慎重かつ確実な作業が必要となり、作業に時間がかかるという問題もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題の解決を目的とするものであって、毛髪用繊維束の取着時に頭皮への引っ張りがきつくなく、かつ確実な編み込みが容易で、熟練した技術を必要としない毛髪用繊維束の取着方法を提供しようとするものである。
すなわち、本発明は、下記構成の毛髪用繊維束の取着方法である。
(1)頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面近くで結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(2)2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(3)頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面近くで結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(4)2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(5)頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分ける第1工程と、同2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する第2工程と、前記2束の自毛束を1束の毛髪用繊維束の上面で結んで自毛束結束部を作る第3工程と、第3工程で結束された自毛束結束部に1束の毛髪用繊維束を結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る第4工程と、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部から自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成する第5工程と、前記編み込み部の少なくとも終端を固定する第6工程からなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(6)頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分ける第1工程と、同2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する第2工程と、前記2束の自毛束と1束の毛髪用繊維束とを結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る第3工程と、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部から自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成する第4工程と、前記編み込み部の少なくとも終端を固定する第5工程からなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(7)前記毛髪用繊維束が人毛で構成されるものであることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の毛髪用繊維束の取着方法。
(8)前記毛髪用繊維束が合成繊維で構成される人工毛髪用繊維束であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の毛髪用繊維束の取着方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、毛髪用繊維束を自毛に取着する方法であり、頭皮の一部から自毛が複数本取り分けられ、前記取り分けられた複数本の自毛を束ねて自毛束が構成され、前記自毛束が隣接してもう一つ作られる工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束が頭皮近くで結ばれ自毛束結束部が形成され、同自毛束結束部に毛髪用繊維束を束ねて構成される毛髪用繊維束が結束され、自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程からなる毛髪用繊維束の取着方法である。
なお、前記本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、頭皮の一部として、例えば1〜15mm角程度、特には、2〜6mm角の頭皮面から自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、隣接して作られる2束の自毛束を頭皮面から、0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmの位置で結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程によるものなどが挙げられる。
【0008】
また、本発明は、頭皮の一部から複数本の自毛を取り分け自毛束を作り、前記自毛束が隣接してもう一つ自毛束が作られる工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を束ねて構成される毛髪用繊維束が頭皮面近くで結ばれ、自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程からなる毛髪用繊維束の取着方法である。
なお、上記本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、頭皮の一部として、例えば1〜15mm角程度、特には、2〜6mm角の頭皮面から自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、隣接して作られる2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面から、0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmの位置で結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程によるものなどが挙げられる。
【0009】
本発明において、毛髪用繊維束とは、人毛により構成される毛髪用繊維束や、ポリエチレン等の合成繊維からなる人工毛髪用繊維束等、自毛に取着できる繊維束であれば、その材質は限定されない。
そして、本発明における自毛とは、頭皮から生えている毛髪であるが、本発明によれば、例えばカツラ等の毛髪を自毛として、毛髪用繊維束を取着することもできる。
【0010】
なお、本発明における毛髪用繊維束の取着方法においては、頭皮の一部から取り分けられる自毛の量は限定されないので、取着する毛髪用繊維束の量に合わせ、適宜選択して頭皮から取り分け、自毛束を構成することが望ましい。頭皮の一部としては、前述のように、1〜15mm角程度、特には、2〜6mm角内の範囲が、仕上がり時に毛髪用繊維束が自然に取着されるので好ましい。
また、隣接して形成される2束の自毛束は、1束を形成後、隣接する位置にもう1束を形成する、あるいは、最初に2束分の自毛を取り分けた後に、二つに分けて形成することもできる。
【0011】
頭皮面近くで自毛束を結び形成される自毛束結束部及び、毛髪用繊維束を自毛束結束部に結んで形成される自毛束−毛髪用繊維束結束部は、一方の毛束を他方の毛束にくぐらせて形成される結び目であり、結束部は、強固に結束される必要はなく、互いの毛束がはずれにくいように仮に係止できる程度に結束されればよく、結び方には限定されない。もちろん、強固に結束してもよい。
なお、2束の自毛束を結んで自毛束結束部が形成される位置あるいは、2束の自毛束と毛髪用繊維束を結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部が形成される位置は、頭皮面と結束部との距離が0.5〜5mm、好ましくは1〜3mm程度の位置とすることにより、自毛の生え際の頭皮を作業時に引っ張ることがなく、頭皮を痛めることもなく、作業時に痛みを感じさせることもない。
【0012】
なお、本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、自毛束結束部と毛髪用繊維束が結束された自毛束−毛髪用繊維束結束部、あるいは自毛束と毛髪用繊維束が結束された自毛束−毛髪用繊維束結束部は、その後の行程で行われる編み込み部形成のための編み込みの際、編み込み部の起点として確立するので、作業性を向上させる。
そして、自毛束と毛髪用繊維束とが結束部で固着するので、その後の編み込みは、自毛束と毛髪用繊維束が確実に結着できる編み方であればよく、自毛束と毛髪用繊維束を1本ずつ絡ませたり、自毛束と毛髪用繊維束を、2束と1束、あるいは1束と2束に分けて、三つ編みに編み込む方法等が挙げられるが、特に一般に四つ編みと呼ばれる編み込みが好ましい。
本発明において、四つ編みは、自毛束を結んで形成された自毛束結束部と毛髪用繊維束を結んで形成された自毛束−毛髪用繊維束結束部あるいは、自毛束と毛髪用繊維束を結んで形成された自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、自毛束を左右に配置し、毛髪用繊維束を上下に配置する工程と、左右に配置された自毛束を交差させ、次ぎに上下に配置された毛髪用繊維束を交差させ、再び、左右に配置された自毛束を交差し、次ぎに上下に配置された毛髪用繊維束を交差させる一連の動作を複数回繰り返し形成されるものである。
【0013】
【実施例】
本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図、図2は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図、図3は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程図、図4は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の工程図、図5〜図12は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図である。
図中、1は自毛、1A、1Bは自毛束、2、2A、2Bは毛髪用繊維束、3、3’は自毛束−毛髪用繊維束結束部、4、4A、4Bは糸ゴム、10は自毛束結束部、40は糸ゴムの結束部、Gは頭皮、Kは編み込み部、K1は第1編み込み部、K2は第2編み込み部である。
【0014】
図1は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図であり、頭皮Gの一部(2〜6mm角の頭皮面)から複数本の自毛1を取り分けて自毛束1Aが作られ、かつもう一つの自毛束1Bが隣接して作られており、前記隣接して作られた2束の自毛束1A、1Bを頭皮G面近くで結んで自毛束結束部10を形成している(図1(a))。自毛束結束部10は頭皮G面から1〜3mmの位置で結ばれている。
なお、本実施例においては、自毛束1Aと自毛束1Bの間の基部に1束の毛髪用繊維束2が載置されている。毛髪用繊維束2は、自毛束結束部10を基準として、上方に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2A、下方部に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2Bとしている。
そして、自毛束1Aと自毛束1Bを結んで形成された自毛束結束部10に毛髪用繊維束2が結ばれ自毛束−毛髪用繊維束結束部3が作られている(図1(b)。
実施例1における本発明の毛髪用繊維束の取着方法の工程は、図3の本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程図に示すごとく、第1工程は頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分け、第2工程で、2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する。そして、第3工程で、前記2束の自毛束を1束の毛髪用繊維束の上面で結んで自毛束結束部を作り、第4工程は、第3工程で結束された自毛束結束部に1束の毛髪用繊維束を結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る。その後、第5工程として、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成し、第6工程で前記編み込み部の少なくとも終端を固定する。
【0015】
図2は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図であり、頭皮Gの一部(2〜6mm角の頭皮面)から複数本の自毛1を取り分けて自毛束1Aが作られ、かつもう一つの自毛束1Bが隣接して作られており、前記隣接して作られた2束の自毛束1A、1Bを頭皮G面近くで交差させ(図2(a))、同自毛束1Aと自毛束1b及び毛髪用繊維束2が頭皮G面から1〜3mmの位置で結ばれ、自毛束−毛髪用繊維束結束部3’が形成されている(図2(b))。
なお、本実施例においても、実施例1と同様に、自毛束1Aと自毛束1Bの間の基部に1束の毛髪用繊維束2が載置されている。毛髪用繊維束2は、自毛束1Aと1Bの交差点を基準として、上方に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2A、下方部に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2Bとしている。
実施例2における本発明の毛髪用繊維束の取着方法の工程は、図4の本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の工程図に示すごとく、第1工程は頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分け、第2工程で、2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する。そして、第3工程で、前記2束の自毛束と1束の毛髪用繊維束とを結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る。その後、第4工程として、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成し、第5工程で前記編み込み部の少なくとも終端を固定する。
【0016】
本発明の実施例1の工程を、図5〜図12は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図によって、説明する。
まず初めに、図5は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図の第1工程に示すように、頭皮Gから、自毛1を取り分けて束ねて自毛束1Aと自毛束1Bを形成している。
ここで、自毛束1A、自毛束1Bは、それぞれおよそ25〜50本程度の自毛1を約2〜6mm角面積の頭皮Gから取り分けて形成されている。
なお、自毛束1A及び自毛束1Bの形成は、50〜100本の自毛1を取り分けた後、中央から二等分して形成してもよい。
次ぎに、図6の第2工程で示すように、前記自毛束1Aと自毛束1Bの間に、毛髪用繊維束2を載置する。
ここで、自毛束1Aと自毛束1Bの間に載置された毛髪用繊維束2の長さ調整をする。毛髪用繊維束2は、仕上がり時の長さが毛髪用繊維束2Bの長さにすることができるので、毛髪用繊維束2を上下させ、長さの調整をする。
これは、編み込み作業後に、毛髪用繊維束2をハサミやレザーなどを用いてカットしないでよいようにするために予め長さの調整を行っているものである。 本発明の毛髪用繊維束の取着方法によれば、毛髪用繊維束2は、自毛束結束部10と結束されるので、毛髪用繊維束2は外れにくく、かつ編み込み作業は、自毛束結束部10を起点として行われるので、毛髪用繊維束2が解れにくく、作業はしやすいので、毛髪用繊維束2Aは、編み込み作業時に必要な長さがあればよく(例えば10cm程度)、編み込み部の長さに合わせて、長さ調整をすることができる。
【0017】
そして、図7の第3工程に示すように、自毛束1Aと自毛束1Bを結び、自毛束結束部10を形成する。結び方の一例としては、図示したように、自毛束1Aを自毛束1Bにくぐらせ、自毛束1Bを自毛束1Aにくぐらせる、一般的な結び方でよい。
なお、本実施例における毛髪用繊維束の取着方法は、1人の作業者で行うこともできるが、自毛束1を保持する作業者と、毛髪用繊維束2を保持する作業者の2名によって作業を行うと、非常に効率よく行うことができる。
なお、図7の第3工程は、実施例1の場合の説明図であるが、実施例2を施行する場合には、自毛束1Aと自毛束2Aを頭皮Gの近くで交差させる(図2(a)参照)。
【0018】
次ぎに、図8の第4工程(1)(2)に示すように、自毛束1Aと自毛束1Bの間に載置されていた毛髪用繊維束2の毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを結ぶ。この際には、毛髪用繊維束2を保持する作業者が、毛髪用繊維束2Aを毛髪用繊維束2Bにくぐらすように、そして、毛髪用繊維束2Bを毛髪用繊維束2Aにくぐらすようにして結ぶ。同作業の間は、自毛束1を保持する作業者が、自毛束1Aと自毛束1Bを外側方向に引いていると、効率良く作業ができる。
こうして、自毛束1Aと自毛束1Bを結束させた自毛束結束部10と毛髪用繊維束2との結束部である自毛束−毛髪用繊維束結束部3が形成される。
本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、自毛束結束部10が、頭皮Gから1〜3mm程度離れた位置に形成されているので、頭皮Gが必要以上に引っ張られることがなく、痛みを生じさせずに作業が行える。
【0019】
次ぎに、図9、10の第5工程に示すように、自毛束−毛髪用繊維束結束部3から自毛束1Aと自毛束1B、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが編み込まれて編み込み部Kが形成される。
本実施例においては、一般的な四つ編みと呼ばれる編み方で編み込み部が形成されている。
すなわち、
第5工程(1):自毛束−毛髪用繊維束結束部3の上面で、自毛束1Aと自毛束1Bを交差させる。
第5工程(2):前記第5工程(1)で交差させた自毛束1Aと自毛束1Bの上面で、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを交差させる。
第5工程(3):第5工程(1)及び第5工程(2)により、自毛束−毛髪用繊維束結束部3の上面で、自毛束1Aと自毛束1Bが交差し、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが交差して第1編み込み部K1が形成されている。
第5工程(4):第5工程(3)における第1編み込み部K1の形成後、再び第5工程(1)と同様に、自毛束1Aと自毛束1Bを交差させる。
第5工程(5):第5工程(4)で交差させた自毛束1Aと自毛束1Bの上面で、第5工程(2)と同様に、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを交差させる。
第5工程(6):第5工程(4)及び第5工程(5)により、第1編み込み部K1の上面で、自毛束1Aと自毛束1Bが交差し、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが交差して第2編み込み部K2が形成されている。
第5工程(7):同様に第5工程(1)及び第5工程(2)を複数回繰り返すことにより、編み込み部Kが形成される。なお、図10における第5工程(7)においては、4回繰り返し、第1編み込み部K1〜第4編み込み部K4までが形成されている。
編み込み部Kは、自毛束1Aと自毛束1B及び毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを強固に取着するためのものであり、各毛束の大きさや、長さ、特には、毛髪用繊維束2A及び毛髪用繊維束2Bの繊維の量や、仕上がり時の長さなどに合わせて、編み込み部Kの長さを考慮することが好ましい。
【0020】
最後に、編み込みKが形成された後、編み込み部Kの少なくとも終端を固定する。固定は、編み込み部Kが緩んだり解れたりしないように強固に編み込み部Kの終端が固定される方法が選択される。特に、糸ゴムなどによる結束が好ましく、編み込み部Kの終端部のみならず、編み込み部Kの下方部を捲回して、糸ゴム自身が脱着しないように固定することが好ましい。
図11、図12には編み込み部Kの終端を糸ゴムで固定する第6工程を示す。
第6工程(1):編み込み部Kの終端位置に糸ゴム4を配置する。図においては、糸ゴム4の編み込む部Kとの接地部を基準に、左右を糸ゴム4A、糸ゴム4bとする。
第6工程(2):糸ゴム4Aを編み込み部Kに巻き付ける。その際、編み込み部Kの終端位置から上方向へ向けて巻き付ける。
第6工程(3):さらに糸ゴム4Aを編み込み部Kに上方向に向けて複数回巻き付ける。
第6工程(4):第6工程(3)の後、前記第6工程(3)で巻き付けた糸ゴム4Aを覆うように、糸ゴム4Aを編み込み部Kの下方向に向けて、編み込み部Kの終端まで捲回する。
第6工程(5)(6):編み込み部Kの終端部で、糸ゴム4Aと、糸ゴム4Bを結ぶ。
第6工程(7):糸ゴム4が脱着しないよう糸ゴム4Aと糸ゴム4Bを複数回結ぶ。
第6工程(8):糸ゴム4が強固に結束され糸ゴムの結束部40が形成される。
その後、自毛束1Aと自毛束1B及び、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが自然に融合するように、ブラッシングすることにより、作業工程は完了する。
本実施例においては、自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点に、四つ編みによる編み込み部を形成しているが、毛束の量や長さによって、他の編み方を採用することもできる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の毛髪用繊維束の取着方法によれば、
頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面近くで結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程、あるいは、頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面近くで結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程により毛髪用繊維束が取着されるので、頭皮面近くで、自毛束と毛髪用繊維束が結束され、作業が容易になり作業時間は大幅に短縮でき、かつ熟練した技術がなくとも、自毛束に確実に毛髪用繊維束を取着できる。
また、2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程、あるいは、2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程により、毛髪用繊維束が取着されるので、自毛の生え際の頭皮を作業時に引っ張ることがなく、頭皮を痛めることもなく、かつ作業時に痛みを感じさせることもない。
そして、自毛束と毛髪用繊維束を結束し、自毛束−毛髪用繊維束結束部を作った後に、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、編み込み部を形成するので、作業土台が確立し、品質の高い作業が行えるとともに、格段に作業効率が向上する。
さらに、自毛束−毛髪用繊維束結束部を作り、自毛束と毛髪用繊維束が確実に結束されているので、毛髪用繊維束は、編み込み部形成に必要な長さだけでも容易に編み込み作業ができるので、編み込み部形成前に長さ調整をすることができ、作業後にハサミやレザーなどによるカットが必要なくなり、資源の節約ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図
【図2】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図
【図3】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程図
【図4】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の工程図
【図5】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図6】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図7】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図8】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図9】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図10】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図11】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図12】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【符号の説明】
1 自毛
1A、1B 自毛束
2、2A、2B 毛髪用繊維束
3、3’ 自毛束−毛髪用繊維束結束部
4、4A、4B 糸ゴム
10 自毛束結束部
40 糸ゴムの結束部
G 頭皮
K 編み込み部
K1 第1編み込み部
K2 第2編み込み部
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪用繊維束を取着する方法に関するものであり、特に、人毛あるいは人工の毛髪用繊維束を人の頭髪に取着する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、髪の長さや量を任意に変化させるために、毛髪用繊維束を頭髪に取り付ける方法が採られている。毛髪用繊維束はヘアーエクステンションと呼ばれ、人毛で作られたものとポリエチレンなどの合成繊維を原料とするものとがある。
人毛で作られた毛髪用繊維束は、もともと人の毛を使っているので、質感が自然で地毛になじみやすく、肌に当たったときの違和感も少ない上、着色やパーマなどの加工ができる。一方、ポリエチレンなどの合成繊維を原料とする人工毛髪用繊維束は、価格的に安く、種々の髪の色に対応でき、品質の変化が少ないなどというように、人毛の毛髪用繊維束及び合成繊維の毛髪用繊維束のそれぞれに長所があり、利用者の要望に合わせて、適宜選択されて利用されている。
【0003】
上記、人毛あるいは人工の毛髪用繊維束は、頭髪に取着され、頭髪全体を自毛より長く装う場合や、自毛よりもボリューム感を持たせる場合などに用いられるもので、一般には頭髪の一部に編み込み、金具による固着、接着剤による固着などにより取着される。
毛髪用繊維束の頭髪への取着方法のうち、接着剤による取着は、自毛の一部と毛髪用繊維束の端部を接着剤で固着する方法なので、簡易で一人でもできる。
また、金具による固着は、環状の金具を自毛に挿通させた後、毛髪用繊維束を同環状金具に挿通し、自毛を毛髪用繊維束で挟持した状態で金具内に配置し、その後、同金具を平らに潰し、固定する方法である。
この方法は、一人で毛髪用繊維束の取着作業ができ、かつ編み込み等の煩雑な作業が不要であるとともに、金具による取着なので、自毛が短い場合や前髪などにも毛髪用繊維束が取着できる。
【0004】
しかし、前記接着剤による自毛への毛髪用繊維束の取着は、自毛が痛みやすく、かつ地肌への負担も大きく脱毛等の恐れがあるという問題がある。
また、金具による取着は、金具の大きさが決まっているため、毛髪用繊維束の繊維の量を任意に調整することができず、また金具が緩みやすいために、とれやすいという問題があった。さらには、頭皮近傍に金具が位置するため、違和感があり、金具が他の自毛と擦れて、自毛が切れてしまうというような問題もある。
そのため、一般的には、三つ編みや四つ編み等の編み込みによる毛髪用繊維束の取着方法が選択される。
編み込みによる毛髪用繊維束の取着方法の一般的な方法(以下は四つ編みの場合)としては、まず、頭皮の数ミリ〜センチメートル角内の複数本の自毛を取り分け、前記自毛を左右に2つに分け、自毛束Aと自毛束Bとする。
そして、前記2つに分けられた自毛束A、Bの基部に毛髪用繊維束を頭皮近くに載置する。
次ぎに、前記毛髪用繊維束の上で、自毛束A、Bを交差させる。その際、自毛束A、Bの交差部は、毛髪用繊維束の上面に配置される。
その後、毛髪用繊維束の前記自毛束A、Bの交差部を支点とする上部と下部を自毛束A、Bの交差部の上で交差させる。その際、毛髪用繊維束上部と下部の交差部は、前記自毛束A、Bの交差部の上面に配置される。
そして、再び、自毛束A、Bを交差させ、毛髪用繊維束上部と下部の交差部の上面に、自毛束A、Bの第2の交差部を配置し、その後、毛髪用繊維束上部と下部を交差させ、自毛束A、Bの第2の交差部の上面に毛髪用繊維束上部と下部の交差部を配置する。同様に前記工程を数回繰り返し、その最終の交差部を糸ゴム等で結着する。
【0005】
上記、編み込みによる取着方法は、毛髪用繊維束を確実に自毛に固定でき、かつ取れにくく、また繊維の量や自毛の量を自由に調整しやすい。しかし、編み込みは確実に自毛に固定できる分、編み込み作業時に、自毛への引っ張りが強く、痛みを伴うという問題があった。また、編み込みの技術には熟練を要し、不出来な場合には、毛髪用繊維束の取着後、すぐに外れてしまったり、編み込み部が解れてしまうため、慎重かつ確実な作業が必要となり、作業に時間がかかるという問題もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題の解決を目的とするものであって、毛髪用繊維束の取着時に頭皮への引っ張りがきつくなく、かつ確実な編み込みが容易で、熟練した技術を必要としない毛髪用繊維束の取着方法を提供しようとするものである。
すなわち、本発明は、下記構成の毛髪用繊維束の取着方法である。
(1)頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面近くで結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(2)2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(3)頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面近くで結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(4)2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(5)頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分ける第1工程と、同2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する第2工程と、前記2束の自毛束を1束の毛髪用繊維束の上面で結んで自毛束結束部を作る第3工程と、第3工程で結束された自毛束結束部に1束の毛髪用繊維束を結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る第4工程と、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部から自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成する第5工程と、前記編み込み部の少なくとも終端を固定する第6工程からなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(6)頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分ける第1工程と、同2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する第2工程と、前記2束の自毛束と1束の毛髪用繊維束とを結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る第3工程と、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部から自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成する第4工程と、前記編み込み部の少なくとも終端を固定する第5工程からなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
(7)前記毛髪用繊維束が人毛で構成されるものであることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の毛髪用繊維束の取着方法。
(8)前記毛髪用繊維束が合成繊維で構成される人工毛髪用繊維束であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の毛髪用繊維束の取着方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、毛髪用繊維束を自毛に取着する方法であり、頭皮の一部から自毛が複数本取り分けられ、前記取り分けられた複数本の自毛を束ねて自毛束が構成され、前記自毛束が隣接してもう一つ作られる工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束が頭皮近くで結ばれ自毛束結束部が形成され、同自毛束結束部に毛髪用繊維束を束ねて構成される毛髪用繊維束が結束され、自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程からなる毛髪用繊維束の取着方法である。
なお、前記本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、頭皮の一部として、例えば1〜15mm角程度、特には、2〜6mm角の頭皮面から自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、隣接して作られる2束の自毛束を頭皮面から、0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmの位置で結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程によるものなどが挙げられる。
【0008】
また、本発明は、頭皮の一部から複数本の自毛を取り分け自毛束を作り、前記自毛束が隣接してもう一つ自毛束が作られる工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を束ねて構成される毛髪用繊維束が頭皮面近くで結ばれ、自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程からなる毛髪用繊維束の取着方法である。
なお、上記本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、頭皮の一部として、例えば1〜15mm角程度、特には、2〜6mm角の頭皮面から自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、隣接して作られる2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面から、0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmの位置で結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程によるものなどが挙げられる。
【0009】
本発明において、毛髪用繊維束とは、人毛により構成される毛髪用繊維束や、ポリエチレン等の合成繊維からなる人工毛髪用繊維束等、自毛に取着できる繊維束であれば、その材質は限定されない。
そして、本発明における自毛とは、頭皮から生えている毛髪であるが、本発明によれば、例えばカツラ等の毛髪を自毛として、毛髪用繊維束を取着することもできる。
【0010】
なお、本発明における毛髪用繊維束の取着方法においては、頭皮の一部から取り分けられる自毛の量は限定されないので、取着する毛髪用繊維束の量に合わせ、適宜選択して頭皮から取り分け、自毛束を構成することが望ましい。頭皮の一部としては、前述のように、1〜15mm角程度、特には、2〜6mm角内の範囲が、仕上がり時に毛髪用繊維束が自然に取着されるので好ましい。
また、隣接して形成される2束の自毛束は、1束を形成後、隣接する位置にもう1束を形成する、あるいは、最初に2束分の自毛を取り分けた後に、二つに分けて形成することもできる。
【0011】
頭皮面近くで自毛束を結び形成される自毛束結束部及び、毛髪用繊維束を自毛束結束部に結んで形成される自毛束−毛髪用繊維束結束部は、一方の毛束を他方の毛束にくぐらせて形成される結び目であり、結束部は、強固に結束される必要はなく、互いの毛束がはずれにくいように仮に係止できる程度に結束されればよく、結び方には限定されない。もちろん、強固に結束してもよい。
なお、2束の自毛束を結んで自毛束結束部が形成される位置あるいは、2束の自毛束と毛髪用繊維束を結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部が形成される位置は、頭皮面と結束部との距離が0.5〜5mm、好ましくは1〜3mm程度の位置とすることにより、自毛の生え際の頭皮を作業時に引っ張ることがなく、頭皮を痛めることもなく、作業時に痛みを感じさせることもない。
【0012】
なお、本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、自毛束結束部と毛髪用繊維束が結束された自毛束−毛髪用繊維束結束部、あるいは自毛束と毛髪用繊維束が結束された自毛束−毛髪用繊維束結束部は、その後の行程で行われる編み込み部形成のための編み込みの際、編み込み部の起点として確立するので、作業性を向上させる。
そして、自毛束と毛髪用繊維束とが結束部で固着するので、その後の編み込みは、自毛束と毛髪用繊維束が確実に結着できる編み方であればよく、自毛束と毛髪用繊維束を1本ずつ絡ませたり、自毛束と毛髪用繊維束を、2束と1束、あるいは1束と2束に分けて、三つ編みに編み込む方法等が挙げられるが、特に一般に四つ編みと呼ばれる編み込みが好ましい。
本発明において、四つ編みは、自毛束を結んで形成された自毛束結束部と毛髪用繊維束を結んで形成された自毛束−毛髪用繊維束結束部あるいは、自毛束と毛髪用繊維束を結んで形成された自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、自毛束を左右に配置し、毛髪用繊維束を上下に配置する工程と、左右に配置された自毛束を交差させ、次ぎに上下に配置された毛髪用繊維束を交差させ、再び、左右に配置された自毛束を交差し、次ぎに上下に配置された毛髪用繊維束を交差させる一連の動作を複数回繰り返し形成されるものである。
【0013】
【実施例】
本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図、図2は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図、図3は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程図、図4は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の工程図、図5〜図12は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図である。
図中、1は自毛、1A、1Bは自毛束、2、2A、2Bは毛髪用繊維束、3、3’は自毛束−毛髪用繊維束結束部、4、4A、4Bは糸ゴム、10は自毛束結束部、40は糸ゴムの結束部、Gは頭皮、Kは編み込み部、K1は第1編み込み部、K2は第2編み込み部である。
【0014】
図1は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図であり、頭皮Gの一部(2〜6mm角の頭皮面)から複数本の自毛1を取り分けて自毛束1Aが作られ、かつもう一つの自毛束1Bが隣接して作られており、前記隣接して作られた2束の自毛束1A、1Bを頭皮G面近くで結んで自毛束結束部10を形成している(図1(a))。自毛束結束部10は頭皮G面から1〜3mmの位置で結ばれている。
なお、本実施例においては、自毛束1Aと自毛束1Bの間の基部に1束の毛髪用繊維束2が載置されている。毛髪用繊維束2は、自毛束結束部10を基準として、上方に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2A、下方部に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2Bとしている。
そして、自毛束1Aと自毛束1Bを結んで形成された自毛束結束部10に毛髪用繊維束2が結ばれ自毛束−毛髪用繊維束結束部3が作られている(図1(b)。
実施例1における本発明の毛髪用繊維束の取着方法の工程は、図3の本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程図に示すごとく、第1工程は頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分け、第2工程で、2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する。そして、第3工程で、前記2束の自毛束を1束の毛髪用繊維束の上面で結んで自毛束結束部を作り、第4工程は、第3工程で結束された自毛束結束部に1束の毛髪用繊維束を結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る。その後、第5工程として、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成し、第6工程で前記編み込み部の少なくとも終端を固定する。
【0015】
図2は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図であり、頭皮Gの一部(2〜6mm角の頭皮面)から複数本の自毛1を取り分けて自毛束1Aが作られ、かつもう一つの自毛束1Bが隣接して作られており、前記隣接して作られた2束の自毛束1A、1Bを頭皮G面近くで交差させ(図2(a))、同自毛束1Aと自毛束1b及び毛髪用繊維束2が頭皮G面から1〜3mmの位置で結ばれ、自毛束−毛髪用繊維束結束部3’が形成されている(図2(b))。
なお、本実施例においても、実施例1と同様に、自毛束1Aと自毛束1Bの間の基部に1束の毛髪用繊維束2が載置されている。毛髪用繊維束2は、自毛束1Aと1Bの交差点を基準として、上方に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2A、下方部に位置する毛髪用繊維束2を毛髪用繊維束2Bとしている。
実施例2における本発明の毛髪用繊維束の取着方法の工程は、図4の本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の工程図に示すごとく、第1工程は頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分け、第2工程で、2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する。そして、第3工程で、前記2束の自毛束と1束の毛髪用繊維束とを結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る。その後、第4工程として、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成し、第5工程で前記編み込み部の少なくとも終端を固定する。
【0016】
本発明の実施例1の工程を、図5〜図12は、本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図によって、説明する。
まず初めに、図5は本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図の第1工程に示すように、頭皮Gから、自毛1を取り分けて束ねて自毛束1Aと自毛束1Bを形成している。
ここで、自毛束1A、自毛束1Bは、それぞれおよそ25〜50本程度の自毛1を約2〜6mm角面積の頭皮Gから取り分けて形成されている。
なお、自毛束1A及び自毛束1Bの形成は、50〜100本の自毛1を取り分けた後、中央から二等分して形成してもよい。
次ぎに、図6の第2工程で示すように、前記自毛束1Aと自毛束1Bの間に、毛髪用繊維束2を載置する。
ここで、自毛束1Aと自毛束1Bの間に載置された毛髪用繊維束2の長さ調整をする。毛髪用繊維束2は、仕上がり時の長さが毛髪用繊維束2Bの長さにすることができるので、毛髪用繊維束2を上下させ、長さの調整をする。
これは、編み込み作業後に、毛髪用繊維束2をハサミやレザーなどを用いてカットしないでよいようにするために予め長さの調整を行っているものである。 本発明の毛髪用繊維束の取着方法によれば、毛髪用繊維束2は、自毛束結束部10と結束されるので、毛髪用繊維束2は外れにくく、かつ編み込み作業は、自毛束結束部10を起点として行われるので、毛髪用繊維束2が解れにくく、作業はしやすいので、毛髪用繊維束2Aは、編み込み作業時に必要な長さがあればよく(例えば10cm程度)、編み込み部の長さに合わせて、長さ調整をすることができる。
【0017】
そして、図7の第3工程に示すように、自毛束1Aと自毛束1Bを結び、自毛束結束部10を形成する。結び方の一例としては、図示したように、自毛束1Aを自毛束1Bにくぐらせ、自毛束1Bを自毛束1Aにくぐらせる、一般的な結び方でよい。
なお、本実施例における毛髪用繊維束の取着方法は、1人の作業者で行うこともできるが、自毛束1を保持する作業者と、毛髪用繊維束2を保持する作業者の2名によって作業を行うと、非常に効率よく行うことができる。
なお、図7の第3工程は、実施例1の場合の説明図であるが、実施例2を施行する場合には、自毛束1Aと自毛束2Aを頭皮Gの近くで交差させる(図2(a)参照)。
【0018】
次ぎに、図8の第4工程(1)(2)に示すように、自毛束1Aと自毛束1Bの間に載置されていた毛髪用繊維束2の毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを結ぶ。この際には、毛髪用繊維束2を保持する作業者が、毛髪用繊維束2Aを毛髪用繊維束2Bにくぐらすように、そして、毛髪用繊維束2Bを毛髪用繊維束2Aにくぐらすようにして結ぶ。同作業の間は、自毛束1を保持する作業者が、自毛束1Aと自毛束1Bを外側方向に引いていると、効率良く作業ができる。
こうして、自毛束1Aと自毛束1Bを結束させた自毛束結束部10と毛髪用繊維束2との結束部である自毛束−毛髪用繊維束結束部3が形成される。
本発明の毛髪用繊維束の取着方法においては、自毛束結束部10が、頭皮Gから1〜3mm程度離れた位置に形成されているので、頭皮Gが必要以上に引っ張られることがなく、痛みを生じさせずに作業が行える。
【0019】
次ぎに、図9、10の第5工程に示すように、自毛束−毛髪用繊維束結束部3から自毛束1Aと自毛束1B、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが編み込まれて編み込み部Kが形成される。
本実施例においては、一般的な四つ編みと呼ばれる編み方で編み込み部が形成されている。
すなわち、
第5工程(1):自毛束−毛髪用繊維束結束部3の上面で、自毛束1Aと自毛束1Bを交差させる。
第5工程(2):前記第5工程(1)で交差させた自毛束1Aと自毛束1Bの上面で、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを交差させる。
第5工程(3):第5工程(1)及び第5工程(2)により、自毛束−毛髪用繊維束結束部3の上面で、自毛束1Aと自毛束1Bが交差し、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが交差して第1編み込み部K1が形成されている。
第5工程(4):第5工程(3)における第1編み込み部K1の形成後、再び第5工程(1)と同様に、自毛束1Aと自毛束1Bを交差させる。
第5工程(5):第5工程(4)で交差させた自毛束1Aと自毛束1Bの上面で、第5工程(2)と同様に、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを交差させる。
第5工程(6):第5工程(4)及び第5工程(5)により、第1編み込み部K1の上面で、自毛束1Aと自毛束1Bが交差し、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが交差して第2編み込み部K2が形成されている。
第5工程(7):同様に第5工程(1)及び第5工程(2)を複数回繰り返すことにより、編み込み部Kが形成される。なお、図10における第5工程(7)においては、4回繰り返し、第1編み込み部K1〜第4編み込み部K4までが形成されている。
編み込み部Kは、自毛束1Aと自毛束1B及び毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bを強固に取着するためのものであり、各毛束の大きさや、長さ、特には、毛髪用繊維束2A及び毛髪用繊維束2Bの繊維の量や、仕上がり時の長さなどに合わせて、編み込み部Kの長さを考慮することが好ましい。
【0020】
最後に、編み込みKが形成された後、編み込み部Kの少なくとも終端を固定する。固定は、編み込み部Kが緩んだり解れたりしないように強固に編み込み部Kの終端が固定される方法が選択される。特に、糸ゴムなどによる結束が好ましく、編み込み部Kの終端部のみならず、編み込み部Kの下方部を捲回して、糸ゴム自身が脱着しないように固定することが好ましい。
図11、図12には編み込み部Kの終端を糸ゴムで固定する第6工程を示す。
第6工程(1):編み込み部Kの終端位置に糸ゴム4を配置する。図においては、糸ゴム4の編み込む部Kとの接地部を基準に、左右を糸ゴム4A、糸ゴム4bとする。
第6工程(2):糸ゴム4Aを編み込み部Kに巻き付ける。その際、編み込み部Kの終端位置から上方向へ向けて巻き付ける。
第6工程(3):さらに糸ゴム4Aを編み込み部Kに上方向に向けて複数回巻き付ける。
第6工程(4):第6工程(3)の後、前記第6工程(3)で巻き付けた糸ゴム4Aを覆うように、糸ゴム4Aを編み込み部Kの下方向に向けて、編み込み部Kの終端まで捲回する。
第6工程(5)(6):編み込み部Kの終端部で、糸ゴム4Aと、糸ゴム4Bを結ぶ。
第6工程(7):糸ゴム4が脱着しないよう糸ゴム4Aと糸ゴム4Bを複数回結ぶ。
第6工程(8):糸ゴム4が強固に結束され糸ゴムの結束部40が形成される。
その後、自毛束1Aと自毛束1B及び、毛髪用繊維束2Aと毛髪用繊維束2Bが自然に融合するように、ブラッシングすることにより、作業工程は完了する。
本実施例においては、自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点に、四つ編みによる編み込み部を形成しているが、毛束の量や長さによって、他の編み方を採用することもできる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の毛髪用繊維束の取着方法によれば、
頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面近くで結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程、あるいは、頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面近くで結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程により毛髪用繊維束が取着されるので、頭皮面近くで、自毛束と毛髪用繊維束が結束され、作業が容易になり作業時間は大幅に短縮でき、かつ熟練した技術がなくとも、自毛束に確実に毛髪用繊維束を取着できる。
また、2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程、あるいは、2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程により、毛髪用繊維束が取着されるので、自毛の生え際の頭皮を作業時に引っ張ることがなく、頭皮を痛めることもなく、かつ作業時に痛みを感じさせることもない。
そして、自毛束と毛髪用繊維束を結束し、自毛束−毛髪用繊維束結束部を作った後に、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部を起点として、編み込み部を形成するので、作業土台が確立し、品質の高い作業が行えるとともに、格段に作業効率が向上する。
さらに、自毛束−毛髪用繊維束結束部を作り、自毛束と毛髪用繊維束が確実に結束されているので、毛髪用繊維束は、編み込み部形成に必要な長さだけでも容易に編み込み作業ができるので、編み込み部形成前に長さ調整をすることができ、作業後にハサミやレザーなどによるカットが必要なくなり、資源の節約ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図
【図2】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の自毛束−毛髪用繊維束結束部の説明図
【図3】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程図
【図4】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例2の工程図
【図5】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図6】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図7】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図8】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図9】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図10】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図11】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【図12】本発明の毛髪用繊維束の取着方法における実施例1の工程説明図
【符号の説明】
1 自毛
1A、1B 自毛束
2、2A、2B 毛髪用繊維束
3、3’ 自毛束−毛髪用繊維束結束部
4、4A、4B 糸ゴム
10 自毛束結束部
40 糸ゴムの結束部
G 頭皮
K 編み込み部
K1 第1編み込み部
K2 第2編み込み部
Claims (8)
- 頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面近くで結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
- 2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束結束部を形成する工程と、その自毛束結束部に毛髪用繊維束を結束して自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
- 頭皮の一部から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面近くで結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
- 2〜6mm角の頭皮面から複数本の自毛を取り分けて自毛束を作り、かつもう一つの自毛束を隣接して作る工程と、前記隣接して作られた2束の自毛束と毛髪用繊維束を頭皮面から1〜3mmの位置で結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を形成する工程とからなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
- 頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分ける第1工程と、同2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する第2工程と、前記2束の自毛束を1束の毛髪用繊維束の上面で結んで自毛束結束部を作る第3工程と、第3工程で結束された自毛束結束部に1束の毛髪用繊維束を結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る第4工程と、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部から自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成する第5工程と、前記編み込み部の少なくとも終端を固定する第6工程からなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
- 頭皮の一部から多数本の自毛からなる自毛束の2束を隣接して取り分ける第1工程と、同2束の自毛束間の基部に1束の毛髪用繊維束を載置する第2工程と、前記2束の自毛束と1束の毛髪用繊維束とを結んで自毛束−毛髪用繊維束結束部を作る第3工程と、前記自毛束−毛髪用繊維束結束部から自毛束と毛髪用繊維束を編み込んで編み込み部を形成する第4工程と、前記編み込み部の少なくとも終端を固定する第5工程からなることを特徴とする毛髪用繊維束の取着方法。
- 前記毛髪用繊維束が人毛で構成されるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪用繊維束の取着方法。
- 前記毛髪用繊維束が合成繊維で構成される人工毛髪用繊維束であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪用繊維束の取着方法。
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JP2003129460A Pending JP2004332156A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 毛髪用繊維束の取着方法 |
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