JP2004331191A - 収納箱 - Google Patents

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Shuichi Kitanaga
秀一 北長
Shinji Goto
真治 後藤
Yuji Emura
雄次 江村
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Abstract

【課題】不使用時など空の収納箱を保管しようとするとき、平面視の保管面積が小さいところへも、収納箱を十分に多量に保管させることができるようにする。また、使用可能な状態での形状とは異なる形状にして収納箱を保管していた場合で、この収納箱を使用可能な状態になるよう組み立て作業をする際、この組み立て作業が容易にできるようにする。
【解決手段】収納箱1が、平面視で矩形状の底板5と、この底板5の各外縁部側からそれぞれ上方に向って延出し、その下縁部が外縁部に枢支される4枚の側板6とを備える。側板6をその下縁部を中心として鉛直線に対し所定の鋭角分だけ外側方に向って往回動Aさせたとき、それ以上の往回動Aを阻止するよう各側板6同士を互いに連結させる可撓性の連結体14を備える。側板6を往回動Aさせたとき、底板5と各側板6とで囲まれた内部空間2にその上方からこの収納箱1と同形同大の他の収納箱を嵌入可能にさせる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、収納箱の不使用時、これら収納箱をコンパクトに積み上げて保管できるようにした収納箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】特開2000−142812公報
【0004】
上記収納箱には、従来、上記特許文献1で示されるものがある。この特許文献1によれば、上記収納箱は、平面視で矩形状の底板と、この底板の各外縁部側からそれぞれ上方に向って延出し、その下縁部が上記外縁部に枢支される4枚の側板とを備え、全体としてほぼ直方体形状をなしている。
【0005】
上記収納箱は、これを上記直方体形状としたときに、その内部に何らかの物を収納させることができて、使用可能な状態とされる。一方、これら収納箱の不使用時には、上記各側板をそれぞれ往回動させて、全体的に平坦形状に展開させる。そして、これら展開した各収納箱を積み上げれば、小さい容積で収納箱を多量に保管することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したように、収納箱を保管しようとしてこれらをそれぞれ展開して積み上げる場合、特に、使用可能な状態での高さが大きい収納箱では、その展開時の平面視の面積が大きくなり、このため、小売店の店内や、車両の荷室内など、平面視での保管面積が小さいところでは、上記収納箱を十分に多量には保管し難いという問題点がある。
【0007】
また、上記収納箱を展開した状態から使用可能な状態になるよう組み立てようとする際、使用可能な状態である収納箱の直方体形状と、上記のように展開させた収納箱の平坦形状とでは、これら両者形状は互いに大きく異なっており、よって、その分、上記組み立て作業が煩雑になりがちである。
【0008】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、不使用時など空の収納箱を保管しようとするとき、平面視の保管面積が小さいところへも、収納箱を十分に多量に保管させることができるようにし、かつ、使用可能な状態での形状とは異なる形状にして収納箱を保管していた場合で、この収納箱を使用可能な状態になるよう組み立て作業をする際、この組み立て作業が容易にできるようにことを課題とする。
【0009】
また、上記収納箱を構成簡単、かつ、軽量にできるようにすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の収納箱は、次の如くである。なお、この項において各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「発明の実施の形態」の項の内容に限定解釈するものではない。
【0011】
請求項1の発明は、平面視で矩形状の底板5と、この底板5の各外縁部側からそれぞれ上方に向って延出し、その下縁部が上記外縁部に枢支される4枚の側板6とを備え、全体としてほぼ直方体形状をなす収納箱において、
【0012】
上記側板6をその下縁部を中心として鉛直線(?13)に対し所定の鋭角θ分だけ外側方に向って往回動Aさせたとき、それ以上の往回動Aを阻止するよう各側板6同士を互いに連結させる可撓性の連結体14を備え、上記側板6を往回動Aさせたとき、上記底板5と各側板6とで囲まれた内部空間2にその上方からこの収納箱1と同形同大の他の収納箱27を嵌入可能にさせたものである。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、上記連結体14が、隣り合う両側板6,6の互いの対向縁部16,16を互いに連結するようにしたものである。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2の発明に加えて、上記連結体14を膜材製とし、上記隣り合う両側板6,6がそれぞれ往回動Aしたとき、これら両側板6,6の両対向縁部16,16の間に生じる隙間17を上記連結体14が閉じるようにしたものである。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3の発明に加えて、平面視で矩形の底部膜21と、この底部膜21の各外縁部からそれぞれ上方に向って一体的に延出する4枚の側部膜22と、隣り合う両側部膜22,22の互いの対向縁部16,16を互いに一体的に連結させる膜材製の上記連結体14と、上記底部膜21に取り付けられこの底部膜21よりも剛性が高くこの底部膜21と共に上記底板5を成形する底板部材24と、上記側部膜22に取り付けられこの側部膜22よりも剛性が高くこの側部膜22と共に上記側板6を成形する側板部材25とを備えたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0017】
図2において、符号1は収納箱で、この収納箱1は、その内部空間2に食材などの物3を出し入れ可能に収納させ、この物3の保冷や保温を可能とさせる。また、上記収納箱1は、食品メーカーや販売店などによって、宅配など搬送可能とされる。
【0018】
上記収納箱1は、この収納箱1の平面視で、矩形(長方形)状の底板5と、この底板5の各外縁部側からそれぞれ上方に向って延出し、その下縁部が上記外縁部に枢支される4枚の矩形(長方形)状の側板6と、これら底板5と各側板6とで囲まれた上記内部空間2の上端の開口7を開閉可能に閉じる矩形(長方形)状の蓋板8と、この蓋板8が上下に回動可能となるようその外縁部を上記側板6の上縁部に枢支させる枢支具9と、上記開口7を閉じた蓋板8をその状態のままに保持可能とさせる保持具10とを備え、この収納箱1は、全体としてほぼ直方体形状をなして、物3の収納として使用可能な状態とされている。
【0019】
図1,3において、上記収納箱1は、上記蓋板8が開口7を開いた状態で、上記各側板6をその下縁部を中心として鉛直線13に対し所定の鋭角θ分だけそれぞれ外側方に向って往回動Aさせたとき、それ以上の往回動Aを阻止するよう上記各側板6同士を互いに連結させる可撓性の連結体14を備え、上記各側板6を往回動Aさせたときの上記鋭角θの値は、各側板6につき互いにほぼ同じとされている。
【0020】
上記連結体14は、互いに隣り合う両側板6,6の互いの対向縁部16,16を互いに連結させている。また、上記連結体14は膜材製とされており、上記した互いに隣り合う両側板6,6がそれぞれ往回動Aしたとき、これら両側板6,6の両対向縁部16,16の間に生じる三角形状の隙間17を上記連結体14が全体的に閉じることとされ、かつ、この際、上記連結体14は全体的に平坦に延びその各部に生じる引張応力が互いにほぼ均一になることとされている。
【0021】
上記収納箱1につき、より詳しく説明すると、この収納箱1は、膜材で一体成形され上方に向って開口する収納箱本体20を備えている。この収納箱本体20は、平面視で矩形(長方形)状の底部膜21と、この底部膜21の各外縁部からそれぞれ上方に向って一体的に延出する4枚の側部膜22と、互いに隣り合う両側部膜22,22の互いの対向縁部16,16を互いに一体的に連結させる膜材製の上記連結体14とを備えている。上記収納箱本体20は通気性のある網材、繊維、不織布や、通気性、通水性のない樹脂シートなどであり、上記底部膜21、側部膜22、および連結体14のそれぞれ互いの一体化は、1枚の膜材を連続させたものの他、複数膜材同士の溶着、縫合、接着などによってもよい。
【0022】
また、上記収納箱1は、上記底部膜21の内面(上面)に全体的に面接触するよう取り付けられこの底部膜21よりも剛性が高くこの底部膜21と共に上記底板5を成形する矩形(長方形)状の底板部材24と、上記各側部膜22の内面にそれぞれ全体的に面接触するよう取り付けられこれら各側部膜22よりも剛性が高くこれら各側部膜22と共に上記各側板6を成形する矩形(長方形)状の4枚の側板部材25と、上記各側部膜22の外面にそれぞれ全体的に面接触するよう取り付けらこれら各側部膜22よりも剛性が高くこれら各側部膜22および上記側板部材25と共に上記各側板6を成形してこれら各側板6を補強する矩形(長方形)状の4枚の他の側板部材26とを備えている。
【0023】
上記収納箱1の各側板6をそれぞれ往回動Aさせたとき、上記収納箱1は、その上下方向における各部の水平方向の面積が上方に向うに従い漸増する展開形状とされる。このように展開形状とされた収納箱1の上記底板5と各側板6とで囲まれた空の内部空間2に対し、その上方から上記収納箱1と同形同大で、同じ展開形状かつ同じ姿勢の他の収納箱27の底部側が次々と嵌入可能とされている。
【0024】
図2において、上記収納箱1の展開形状から、上記各側板6を往回動Aとは反対方向に復回動させて、収納箱1を使用可能な状態にさせたとき、上記各連結体14は、二枚重ね構造とされて各側板6の外側方に向い突出するよう構成されている(図2中一点鎖線)。また、これら各連結体14を二枚重ね構造のまま、上記側板6の外面に重ね合わせて結合させる結合具28が設けられている。
【0025】
上記各底板5の底板部材24、側板6の側板部材25、および蓋板8は、それぞれ発泡ポリスチレン製などの断熱板である。また、上記側板6の他の側板部材26は樹脂製板などの補強板であり、その外面にはアルミ蒸着が施されている。また、上記枢支具9と保持具10は、それぞれ一端が上記側板6に対し他端が上記蓋板8に対しそれぞれ面テープ30により着脱可能に固着されたベルト31を備えている。この場合、枢支具9と保持具10とは互いに同じ構成であるため、これらのうち、いずれか一つを枢支具9にしてもよい。また、上記結合具28は、隣り合う両側板6,6のうち、一方の側板6の対向縁部16に一端が連結され他端が他方の側板6に面テープ32により着脱可能に固着されるベルト33を備えている。
【0026】
上記収納箱1の内部空間2に対し物3を出し入れするときには、上記保持具10を操作して、上記側板6に対する蓋板8の保持を解除する。次に、上記枢支具9を中心として上記蓋板8を上方に回動させて開口7を開放させ、この開口7を通し、上記内部空間2に対し物3を出し入れすればよい。また、この場合、上記各側板6のうち、一部の側板6に対する保持具10による蓋板8の保持を解除させると共に、上記側板6と他の側板6との結合具28による互いの結合を解除させて、上記側板6だけを往回動Aさせ、この側板6の往回動Aに伴い生じた開口7を通し内部空間2に対し物3を出し入れするようにしてもよい。
【0027】
上記構成によれば、収納箱1は、側板6をその下縁部を中心として鉛直線13に対し所定の鋭角θ分だけ外側方に向って往回動Aさせたとき、それ以上の往回動Aを阻止するよう各側板6同士を互いに連結させる可撓性の連結体14を備え、上記側板6を往回動Aさせたとき、上記底板5と各側板6とで囲まれた空の内部空間2にその上方から上記収納箱1と同形同大の他の収納箱27を嵌入可能にさせてある。
【0028】
このため、上記収納箱1の不使用時には、図1,3で示すように上記各側板6をそれぞれ外側方に向って往回動Aさせて展開形状にさせ、上記底板5と各側板6とで囲まれた空の内部空間2にその上方から他の収納箱27を次々と嵌入させて積み上げることができる。
【0029】
よって、上記のように不使用時で空の収納箱1を次々と嵌入させて積み上げれば、小さい容積でこれら収納箱1を多量に保管できる。しかも、上記収納箱1の展開形状は、この収納箱1を従来の技術のような平坦形状にまで展開したものではないため、上記収納箱1の展開形状の平面視の面積は小さく抑制できて、小売店の店内など平面視での保管面積が小さいところでも、上記収納箱1を十分に多量に保管させることができる。
【0030】
また、上記収納箱1の使用可能な状態での形状はほぼ直方体形状であり、一方、収納箱1の上記展開形状は、上記ほぼ直方体形状から平坦形状に展開するまでの間の中間的な形状である。
【0031】
このため、収納箱1を上記展開形状から使用可能なほぼ直方体形状になるよう組み立て作業をする際、従来の技術のような収納箱1の平坦形状からの組み立て作業に比べ、上記組み立て作業はより容易にでき、これは、特に収納箱1が多量に存在する場合に極めて有益である。
【0032】
また、前記したように、連結体14が、隣り合う両側板6,6の互いの対向縁部16,16を互いに連結するようにしてある。
【0033】
このため、上記連結体14の形状は、例えば、平面視で上記各側板6の長手方向の中途部を連結体14が互いに連結するようにした場合に比べて、より小さくできる。よって、その分、上記収納箱1を構成簡単、かつ、軽量にできる。
【0034】
また、前記したように、連結体14を膜材製とし、上記隣り合う両側板6,6がそれぞれ往回動Aしたとき、これら両側板6,6の両対向縁部16,16の間に生じる隙間17を上記連結体14が全体的に閉じるようにしてある。
【0035】
このため、上記収納箱1の内部空間2は上記各連結体14により、密閉性が向上させられることから、上記内部空間2に収納された物3が上記隙間17を通り無意図的に抜け落ちるということが防止される。また、特に、上記各連結体14を不通気、不通水性にして、収納箱1を保冷や保温に用いるとき、その性能はより確実に高められる。
【0036】
また、前記したように、収納箱1は、平面視で矩形の底部膜21と、この底部膜21の各外縁部からそれぞれ上方に向って一体的に延出する4枚の側部膜22と、隣り合う両側部膜22,22の互いの対向縁部16,16を互いに一体的に連結させる膜材製の上記連結体14と、上記底部膜21に取り付けられこの底部膜21よりも剛性が高くこの底部膜21と共に上記底板5を成形する底板部材24と、上記側部膜22に取り付けられこの側部膜22よりも剛性が高くこの側部膜22と共に上記側板6を成形する側板部材25とを備えている。
【0037】
このため、上記収納箱1は、使用可能な状態の形状と、この形状とは異なる展開形状とのうち、いずれか一方から他方に変形可能なものではあるが、上記底板部材24と側板部材25とによって剛性が高められる分、上記内部空間2に収納された物3の保護がより確実に達成され、また、強度上、上記収納箱1を多量に積み上げることもできる。
【0038】
また、上記収納箱1を変形させようとして上記各側板6を回動可能にさせる枢支手段は、上記底板5、側板6、および連結体14を構成する膜材の部分で構成される。このため、上記枢支手段を別途に設けないで足りる分、収納箱1を構成簡単、かつ、軽量にできる。
【0039】
更に、上記底板5、側板6、および連結体14は互いに一体成形されるため、その内部空間2の密閉性が更に向上させられる。
【0040】
また、前記したように、底部膜21と側部膜22の各内面に底板部材24と側板部材25が取り付けられていて、これら底板部材24と側板部材25とが断熱板とされている。
【0041】
このため、上記底板部材24と側板部材25とが上記底部膜21と側部膜22の各外面に取り付けられることに比べ、上記内部空間2の保冷、保温は上記底板部材24と側板部材25とによって、より直接的になされる分、上記保冷、保温の性能が更に確実に高められる。
【0042】
なお、以上は図示の例によるが、収納箱1の使用可能な状態の形状であるほぼ直方体形状には、立方体形状が含まれるものとする。
【0043】
また、上記連結体14は、バンド、チェーン、ロープのような索条体であってもよく、リンクでもよい。また、各側板6を往回動Aさせたときの鋭角θの値は、各側板6につき互いに相違させてもよい。また、上記側板部材25と他の側板部材26とは上記収納箱本体20の内、外面に対し図例とは逆となるよう取り付けてもよく、側板部材25と他の側板部材26を共に断熱板、もしくは補強板としてもよく、いずれか一方だけを設けてもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0045】
請求項1の発明は、平面視で矩形状の底板と、この底板の各外縁部側からそれぞれ上方に向って延出し、その下縁部が上記外縁部に枢支される4枚の側板とを備え、全体としてほぼ直方体形状をなす収納箱において、
【0046】
上記側板をその下縁部を中心として鉛直線に対し所定の鋭角分だけ外側方に向って往回動させたとき、それ以上の往回動を阻止するよう各側板同士を互いに連結させる可撓性の連結体を備え、上記側板を往回動させたとき、上記底板と各側板とで囲まれた内部空間にその上方からこの収納箱と同形同大の他の収納箱を嵌入可能にさせてある。
【0047】
このため、上記収納箱の不使用時には、上記各側板をそれぞれ外側方に向って往回動させて展開形状にさせ、上記底板と各側板とで囲まれた空の内部空間にその上方から他の収納箱を次々と嵌入させて積み上げることができる。
【0048】
よって、上記のように不使用時で空の収納箱を次々と嵌入させて積み上げれば、小さい容積でこれら収納箱を多量に保管できる。しかも、上記収納箱の展開形状は、この収納箱を従来の技術のような平坦形状にまで展開したものではないため、上記収納箱の展開形状の平面視の面積は小さく抑制できて、小売店の店内など平面視での保管面積が小さいところでも、上記収納箱を十分に多量に保管させることができる。
【0049】
また、上記収納箱の使用可能な状態での形状はほぼ直方体形状であり、一方、収納箱の上記展開形状は、上記ほぼ直方体形状から平坦形状に展開するまでの間の中間的な形状である。
【0050】
このため、収納箱を上記展開形状から使用可能なほぼ直方体形状になるよう組み立て作業をする際、従来の技術のような収納箱の平坦形状からの組み立て作業に比べ、上記組み立て作業はより容易にでき、これは、特に収納箱が多量に存在する場合に極めて有益である。
【0051】
請求項2の発明は、上記連結体が、隣り合う両側板の互いの対向縁部を互いに連結するようにしてある。
【0052】
このため、上記連結体の形状は、例えば、平面視で上記各側板の長手方向の中途部を連結体が互いに連結するようにした場合に比べて、より小さくできる。よって、その分、上記収納箱を構成簡単、かつ、軽量にできる。
【0053】
請求項3の発明は、上記連結体を膜材製とし、上記隣り合う両側板がそれぞれ往回動したとき、これら両側板の両対向縁部の間に生じる隙間を上記連結体が閉じるようにしてある。
【0054】
このため、上記収納箱の内部空間は上記各連結体により密閉性が向上させられることから、上記内部空間に収納された物が上記隙間を通り無意図的に抜け落ちるということが防止される。また、特に、上記各連結体を不通気、不通水性にして、収納箱を保冷や保温に用いるとき、その性能はより確実に高められる。
【0055】
請求項4の発明は、平面視で矩形の底部膜と、この底部膜の各外縁部からそれぞれ上方に向って一体的に延出する4枚の側部膜と、隣り合う両側部膜の互いの対向縁部を互いに一体的に連結させる膜材製の上記連結体と、上記底部膜に取り付けられこの底部膜よりも剛性が高くこの底部膜と共に上記底板を成形する底板部材と、上記側部膜に取り付けられこの側部膜よりも剛性が高くこの側部膜と共に上記側板を成形する側板部材とを備えている。
【0056】
このため、上記収納箱は、使用可能な状態の形状と、この形状とは異なる展開形状とのうち、いずれか一方から他方に変形可能なものではあるが、上記底板部材と側板部材とによって剛性が高められる分、上記内部空間に収納された物の保護がより確実に達成され、また、強度上、上記収納箱を多量に積み上げることもできる。
【0057】
また、上記収納箱を変形させようとして上記各側板を回動可能にさせる枢支手段は、上記底板、側板、および連結体を構成する膜材の部分で構成される。このため、上記枢支手段を別途に設けないで足りる分、収納箱を構成簡単、かつ、軽量にできる。
【0058】
更に、上記底板、側板、および連結体は互いに一体成形されるため、その内部空間の密閉性が更に向上させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】展開形状にした収納箱の斜視図である。
【図2】使用可能な状態の形状にした収納箱の斜視図である。
【図3】展開形状にした収納箱の側面作用説明図である。
【符号の説明】
1 収納箱
2 内部空間
3 物
5 底板
6 側板
7 開口
8 蓋板
13 鉛直線
14 連結体
16 対向縁部
17 隙間
20 収納箱本体
21 底部膜
22 側部膜
24 底板部材
25 側板部材
26 他の側板部材
27 他の収納箱
θ 鋭角
A 往回動

Claims (4)

  1. 平面視で矩形状の底板と、この底板の各外縁部側からそれぞれ上方に向って延出し、その下縁部が上記外縁部に枢支される4枚の側板とを備え、全体としてほぼ直方体形状をなす収納箱において、
    上記側板をその下縁部を中心として鉛直線に対し所定の鋭角分だけ外側方に向って往回動させたとき、それ以上の往回動を阻止するよう各側板同士を互いに連結させる可撓性の連結体を備え、上記側板を往回動させたとき、上記底板と各側板とで囲まれた内部空間にその上方からこの収納箱と同形同大の他の収納箱を嵌入可能にさせた収納箱。
  2. 上記連結体が、隣り合う両側板の互いの対向縁部を互いに連結するようにした請求項1に記載の収納箱。
  3. 上記連結体を膜材製とし、上記隣り合う両側板がそれぞれ往回動したとき、これら両側板の両対向縁部の間に生じる隙間を上記連結体が閉じるようにした請求項2に記載の収納箱。
  4. 平面視で矩形の底部膜と、この底部膜の各外縁部からそれぞれ上方に向って一体的に延出する4枚の側部膜と、隣り合う両側部膜の互いの対向縁部を互いに一体的に連結させる膜材製の上記連結体と、上記底部膜に取り付けられこの底部膜よりも剛性が高くこの底部膜と共に上記底板を成形する底板部材と、上記側部膜に取り付けられこの側部膜よりも剛性が高くこの側部膜と共に上記側板を成形する側板部材とを備えた請求項3に記載の収納箱。
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