JP2004330635A - 押出しダイ - Google Patents

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Akira Takagi
明 高木
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Abstract

【課題】厚さが周方向において変化せしめられた樹脂チューブを成形し得る押出しダイを提供する。
【解決手段】心型12の先端部との間にダイリップ58を形成する外型14の先端部を、軸直角方向に移動可能に配置されたリング部材60にて構成すると共に、かかるリング部材60の軸直角方向への移動を行なわしめる操作機構68,98,100,110,118を設けて、この操作機構68,98,100,110,118によるリング部材60の軸直角方向への移動操作により、リング部材60を心型12に対して偏心して位置せしめることによって、ダイリップ58の幅が周方向において変化せしめられ得るように構成した。
【選択図】 図 1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、押出しダイに係り、特に、押出機から押し出される熱可塑化樹脂を更に押し出して、樹脂チューブを成形する押出しダイの新規な構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、樹脂チューブを連続的に成形する際には、一般に、押出成形機を用いた押出成形が、実施されている。この樹脂チューブの押出成形時に使用される押出成形機は、よく知られているように、原料樹脂を加熱し、可塑化して、先端部から外部に押し出す押出機と、かかる押出機の先端部に取り付けられた押出しダイとを有している。また、この押出成形機の押出しダイは、軸方向に延びる内孔を有する外型の内孔内に、心型が、軸直角方向に所定距離を隔てつつ、挿入配置されて、それら外型と心型との間に、軸方向に延びる筒状の間隙からなり、且つ外型と心型のそれぞれの先端部同士の間に位置する部分が外部に開口する環状のダイリップとされた樹脂通路が形成されて、構成されている。そして、押出機から押し出される熱可塑化樹脂が、樹脂通路内に受け入れられて、この樹脂通路のダイリップから外部に押し出されることにより、ダイリップの幅に応じた厚さを有する樹脂チューブが、成形されるようになっている。
【0003】
ところで、このような押出しダイを備えた押出成形機にて成形される樹脂チューブは、最終成形品として使用される他、例えば、ブロー成形における中間成形品(パリソン)としても利用されるが、何れにしろ、かかる樹脂チューブを用いて最終的に得られる製品が、均一な厚さを有していることが、望ましい。
【0004】
このため、従来の押出しダイにあっては、通常、心型が、外型の内孔内に、同軸的に挿入配置されることによって、成形されるべき樹脂チューブの厚さを規制する樹脂通路のダイリップの幅が、周方向において一定の大きさとされており、以て、屈曲部のないストレートな形状を有する樹脂チューブが、周方向において可及的に均一な肉厚をもって、ダイリップから押し出され得るようになっている(例えば、特許文献1参照)。そして、それ故に、かかる押出しダイにて押出成形された樹脂チューブを用いれば、屈曲部のないストレートな形状と均一な肉厚とを有する最終製品が、容易に得られるのである。
【0005】
ところが、そのような構造を有する押出しダイにて押出成形された樹脂チューブを用いて、例えば、ブロー成形等により、屈曲部を有する筒状の最終製品を得る場合には、最終製品の肉厚が、周方向において不均一となってしまう恐れがあった。
【0006】
すなわち、屈曲部を有する筒状の最終製品のブロー成形時には、押出成形された樹脂チューブが、最終製品の形状に対応した形状を有する成形キャビティ内に収容された状態下で、内部に空気が吹き込まれることにより、膨張せしめられることとなるが、このとき、樹脂チューブにおいて、屈曲部の突出部位(外側部位)を与える部分が、屈曲部の凹陥部位(内側部位)を与える部分よりも大きく展伸せしめられるため、最終製品における屈曲部の突出部位が、凹陥部位よりも薄肉となってしまうといった危惧があったのである。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−334566号公報
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、押出成形される樹脂チューブの厚さを、周方向において任意に変化させることが出来、以て、かかる樹脂チューブを用いて得られる最終製品に対して、その形状に拘わらず、均一な肉厚を付与し得るようにした押出しダイの改良された構造を提供することにある。
【0009】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、軸方向に延びる内孔を有する外型と、該外型の内孔内に同軸的に挿入配置された心型と、それら外型と心型との間に形成された、軸方向に延びる筒状の間隙からなり、且つ該外型と該心型のそれぞれの先端部同士の間に位置する部分が外部に開口する環状のダイリップとされた樹脂通路とを備え、該樹脂通路内に所定の熱可塑化樹脂を受け入れて、該樹脂通路の前記ダイリップから外部に押し出すことにより、該ダイリップの幅に応じた厚さを有する樹脂チューブを成形する押出しダイにおいて、前記外型の先端部を、軸直角方向に移動可能に配置されたリング部材にて構成して、該リング部材と前記心型との間において前記ダイリップが形成されるようにすると共に、かかるリング部材の軸直角方向への移動を行なわしめる操作機構を設けて、該操作機構による該リング部材の軸直角方向への移動操作により、該リング部材を前記心型に対して偏心して位置せしめることによって、それらリング部材と心型との間の間隙を周方向に変化させて、前記ダイリップの幅が周方向において変化せしめられ得るように構成したことを特徴とする押出しダイを、その要旨とするものである。
【0010】
すなわち、この本発明に従う押出しダイにあっては、成形されるべき樹脂チューブの厚さを規制するダイリップを心型との間で形成するリング部材が、操作機構の操作により軸直角方向に移動せしめられることによって、ダイリップの幅が周方向において変化せしめられるようになっているところから、かかるリング部材の軸直角方向における移動方向と移動量とに応じて、ダイリップから押し出される樹脂チューブの厚さを任意に変化させることが出来る。
【0011】
それ故、かかる押出しダイでは、例えば、ブロー成形等により、屈曲部を有する筒状の最終製品を得る場合において、その中間成形品として用いられる樹脂チューブを成形する際に、かかる最終製品の屈曲部の突出部位を与える部分が厚く、且つ屈曲部の凹陥部位を与える部分が薄くなるように、ダイリップから押し出される樹脂チューブの厚さを、周方向において容易に変化させることが可能となる。つまり、例えば、ブロー成形時における内部への空気の吹込みにより、最終製品における屈曲部の突出部位を与える部分が、屈曲部の凹陥部位を与える部分よりも大きく展伸せしめられても、最終製品における屈曲部の突出部位が、凹陥部位よりも薄肉となることを可及的に抑制乃至は解消可能な樹脂チューブが、有利に成形され得るのである。
【0012】
また、勿論、本発明に従う押出しダイにおいては、リング部材を心型に対して同軸的に位置せしめれば、ダイリップの幅を周方向において均一に為すことが出来、それによって、従来の押出しダイと同様に、均一な肉厚を有する樹脂チューブが、有利に成形され得る。そして、そのような樹脂チューブを用いることによって、屈曲部のないストレートな形状と均一な肉厚とを有する最終製品が、容易に得られることとなる。
【0013】
従って、かくの如き本発明に従う押出しダイを用いれば、押出成形される樹脂チューブの厚さを、周方向において任意に変化させることが出来、以て、かかる樹脂チューブを用いて得られる最終製品に対して、その形状に拘わらず、均一な肉厚を付与し得ることが可能となる。そして、その結果として、目的とする最終製品の品質の向上が、極めて有利に図られ得ることとなるのである。
【0014】
なお、このような本発明に従う押出しダイの好ましい態様の一つによれば、前記操作機構が、シリンダと、該シリンダによる往復作動によって一軸回りに回動せしめられる回動体と、該回動体の回動軸から該回動体の外周側に所定の距離だけ偏奇した位置に突設されたカム突起と、該カム突起が摺動可能に挿入された長穴を有して、前記リング部材と一体移動可能に配置され、該回動体の回動に伴う該カム突起の前記回動軸回りの回動によって、該カム突起が該長穴の内周面に摺動せしめられることにより、該リング部材の前記軸直角方向において、該カム突起の該回動軸からの距離に応じた量の範囲内の距離で往復移動せしめられる移動部材とを含み、かかる移動部材の往復移動によって、該リング部材の軸直角方向への移動を行なわしめるように構成される。
【0015】
このような構成を有する押出しダイにあっては、シリンダの自動的な往復作動に伴って、リング部材の軸直角方向への移動が行なわれ得、それによって、ダイリップの幅の周方向における変化量の調節が、有利に自動化され得るのであり、また、例えば、シリンダをリング部材に対して直接に接続せしめて、シリンダの往復作動量に対応した量で、リング部材の軸直角方向への移動を行なわせる場合に比して、リング部材の軸直角方向への移動量、換言すれば、ダイリップの幅の周方向における変化量の調節が緻密に行なわれ得るのである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明に係る押出しダイの構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0017】
先ず、図1には、本発明に従う構造を有する押出しダイの一実施形態として、屈曲部を有するパイプをブロー成形にて製造するに際して、かかるパイプの予備成形品たる樹脂チューブ(パリソン)を押出成形するための押出しダイが、縦断面形態において、概略的に示されている。かかる図1から明らかなように、本実施形態の押出しダイは、ベース10と心型12と外型14とを有し、それらが同軸上において一体的に組み付けられて、構成されている。
【0018】
より具体的には、ベース10は、上下方向に延びる厚肉の筒壁部16と、かかる筒壁部16の上側開口部を閉塞する上側底壁部18とを一体的に有し、全体として、下方に開口する略片側有底円筒形状を呈している。そして、このベース10の上側底壁部18の中心部には、円形の中心孔20が、上側底壁部18を厚さ方向に貫通して、軸方向(上下方向)に真っ直ぐに延びるように形成されている。
【0019】
また、かかるベース10においては、筒壁部16の下端面の外周部に、厚肉の突条22が、周方向に連続して延びるように一体形成されていることにより、筒壁部16の下端面の内周部に、突条22にて囲まれた凹所24が、設けられている。更に、ベース10における筒壁部16の外周面の軸方向中間部には、図示しない押出し機のノズルが取り付けられる取付穴26が設けられている。そして、この取付穴26の底部には、筒壁部16を厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔が、取付穴26に取り付けられる押出し機のノズルから供給される熱可塑化樹脂を押出しダイ内部に導びく導入口28とされている。つまり、ここでは、ベース10に設けられた導入口28を通じて、押出機から押し出される熱可塑化樹脂が、押出しダイ内部に受け入れられるようになっているのである。
【0020】
一方、心型12は、支持ブッシュ30とマンドレル32とを、更に有して構成されている。そして、この心型12を構成する支持ブッシュ30は、ベース10よりも十分に高い高さと、ベース10の内径よりも所定寸法小さな外径とをもって上下方向に延びる略薄肉の円筒形状を呈している。また、このような支持ブッシュ30の上端外周面には、前記ベース10の筒壁部16の内径よりも僅かに小さな外径を有する厚肉円板状の外フランジ部34が、一体的に形成されている。
【0021】
マンドレル32は、支持ブッシュ30よりも更に高い高さと、支持ブッシュ30の内径よりも僅かに小さな外径とを有する細長い円柱形状を呈している。そして、このマンドレル32においては、その下端部位が、径方向外方に膨出して、大径化された大径部38とされており、また、かかる大径部38の下部外周面が、下方に向かうに従って次第に小径となる心型側テーパ面部40とされている。なお、図1中、36は、押出しダイにより成形される樹脂チューブの成形途中での潰れを阻止するために、樹脂チューブ内に空気を吹き込むための空気通路である。
【0022】
そして、このようなマンドレル32が、支持ブッシュ30の内孔内に、上下方向に向かって摺動可能に挿入され、且つその挿入状態下で、下端部に設けられた大径部38と上端部とを、支持ブッシュ30の内孔から下方及び上方にそれぞれ突出させて、位置せしめるように組み付けられている。これによって、心型12が、それら支持ブッシュ30とマンドレル32の一体組付品として、構成されているのである。
【0023】
また、かくの如き構造とされた心型12は、支持ブッシュ30の外フランジ部34の上端面が、ベース10の上側底壁部18の内面(下面)に当接せしめられる位置まで、ベース10の内孔内に、同軸的に挿入配置されている。そして、そのような配置状態下で、ベース10の上側底壁部18の中心孔20の周囲に形成された複数の挿通孔内にそれぞれ挿通される取付ボルト42が、ベース10内の支持ブッシュ30の外フランジ部34に螺入されている。
【0024】
これによって、ベース10が、筒壁部16において、心型12の上側部位に対して、径方向に所定距離を隔てて外挿配置された状態で固定され、以て、それらベース10と心型12とが、一体的に組み付けられている。そして、ここでは、そのようなベース10と心型12との一体的に組付状態下で、ベース10の円筒状内周面と、心型12の上側部位の円筒状外周面との間に、ベース10の導入口28を通じて外部に連通する上部間隙44が形成されると共に、心型12のマンドレル32が、ベース10に対して、上下方向に相対移動せしめられ得るようになっている。
【0025】
また、心型12の支持ブッシュ30から上方に突出せしめられたマンドレル32の上端部が、ベース10の上側底壁部18に設けられた中心孔20を通じて、かかるベース10の上側底壁部18から、上方に向かって、所定寸法延出せしめられる一方、支持ブッシュ30の下部側部分と、そこから下方に突出せしめられたマンドレル32の大径部38とを含む心型12の下側部位が、筒壁部16の下側開口部から下方に向かって突出位置せしめられている。なお、ベース10の上側底壁部18から上方に延出せしめられたマンドレル32の上端部には、例えば、マンドレル32の空気通路36内に空気を供給する空気供給管路等(図示せず)が接続されることとなる。
【0026】
一方、かくして一体化されたベース10と心型12と共に押出しダイを構成する外型14は、ベース10の内径と同一の内径と、ベース10の下側開口部から下方に向かって突出せしめられた心型12の下側部位の突出長さに略対応した高さとを有する、略厚肉の円筒形状を呈している。つまり、外型14は、内周面がベース10の内径と同一の内径を有する円筒面とされた内孔45を有して、構成されている。
【0027】
そして、この外型14の上部部位が、ベース10の下端面に設けられた前記凹所24内に嵌入可能な嵌入部46とされており、また、そのような嵌入部46の直下の外周面上には、外フランジ部48が一体形成されている。更に、かかる外型14においては、下端部の内周面が、心型12におけるマンドレル32の前記大径部38の心型側テーパ面部40に対応して、下方に向かうに従って次第に小径となるテーパ面形状を有し、且つ心型側テーパ面部40よりもテーパ角度が大きな外型側テーパ面部50とされている。
【0028】
そして、このような外型14の内孔45内に、ベース10の下側開口部から突出せしめられた支持ブッシュ30の下部側部分とマンドレル32の大径部38を含む心型12の下側部位とが、径方向に所定距離を隔てて、同軸的に挿入されている。また、かかる外型14は、外フランジ部48をベース10の下端面に当接させる位置まで、嵌入部46において、ベース10の凹所24内に嵌入せしめられて、配置されており、そして、かかる配置状態下で、外フランジ部48を貫通して延びる複数の取付ボルト52にて、ベース10の突条22に対してボルト固定されている。
【0029】
これによって、外型14の内孔45の円筒状内周面と心型12の下側部位の円筒状外周面との間に、ベース10の内周面と心型12の上側部位の外周面との間に形成された上部間隙44に連通する下部間隙54が形成されつつ、外型14とベース10とが一体的に組み付けられている。
【0030】
また、そのようにしてベース10と外型14とが一体的に組み付けられていることによって、それらベース10と外型14のそれぞれの円筒状内周面と、心型12の円筒状外周面との間に、上部間隙44と下部間隙54とを各々形成しつつ、ベース10と外型14とが、心型12の上側部位と下側部位とに対して、それぞれ、外挿配置された状態下で、ベース10と外側14と心型12とが、同軸上において一体的に組み付けられている。そして、それらベース10と外側14と心型12との一体的な組付状態下において、上部間隙44と下部間隙54とが相互に連通せしめられてなる筒状の間隙が、ベース10及び外型14と心型12との間において軸方向に延びるように形成されて、かかる間隙により樹脂通路56が構成されている。また、この樹脂通路56にあっては、その上部において、ベース10の導入口28を通じて外部に連通せしめられており、更に、心型12と外型14のそれぞれの下端内周面に設けられた心型側テーパ面部40と外型側テーパ面部50との間に位置する部分が、下方に向かって開口する円環状のダイリップ58とされている。
【0031】
かくして、本実施形態の押出しダイにおいては、押出機から水平方向に向かって押し出される熱可塑化樹脂が、導入口28から樹脂通路56内に流入せしめられて、樹脂通路56内を下方に向かって流動せしめられた後、ダイリップ58を通じて下方に向かって押し出されるようになっており、以て、目的とする樹脂チューブが、ダイリップ58の幅に応じた厚さを有して、成形され得るように構成されているのである。
【0032】
なお、ここでは、前述せる如く、心型12のマンドレル32が、ベース10に固定された支持ブッシュ30に対して、上下方向に相対移動せしめられるようになっているため、ベース10に固定された外型14に対しても、マンドレル32を上下方向に相対移動させ得るように構成されている。また、マンドレル32の心型側テーパ面部40よりも、外型14の外型側テーパ面部50の方が、テーパ角度が大きくされている。従って、マンドレル32を上下方向に移動させることにより、それら心型側テーパ面部40と外型側テーパ面部50の間に形成されるダイリップ58の幅を、周方向において均一な量で増減させることが出来るようになっており、以て、かかるダイリップ58からの熱可塑化樹脂の押出しにより成形される樹脂チューブの肉厚が、マンドレル32の上下移動に応じて、周方向において同一の量で、適宜に調節され得るように構成されている。
【0033】
ところで、かくの如き構造とされた押出しダイにあっては、特に、ダイリップ58の幅を周方向において変化せしめる、従来品には見られない特別な構造が、付与されている。
【0034】
すなわち、図1及び図2から明らかなように、本実施形態では、外型14の下端部が、全体として、略円環板形状を呈するリング部材60にて構成される一方、外型14の下端部以外の部分が、全体として、略円筒形状を呈する筒部材62にて構成されている。そして、かかるリング部材60の内周面にて、外型14における外型側テーパ面部50の下部部位が与えられており、また、筒部材62の内周面にて、外型14における外型側テーパ面部50の上部部位と、かかる外型側テーパ面部50以外の円筒状内周面とが与えられている。つまり、ここでは、外型14が、心型12との間で、樹脂通路56のダイリップ58を形成するリング部材60と、心型12との間で、樹脂通路56における下部間隙54のうちのダイリップ58部分を除いた部位を形成する筒部材62とからなる分割構造を有して、構成されているのである。
【0035】
また、外型14の下端部を与えるリング部材60の外周部には、外型14の軸直角方向の一方向、つまり、左右方向に向かって一定の距離だけ延びる長穴からなる案内穴64が、周方向に互いに所定距離を隔てて、リング部材60を板厚方向に貫通して、複数個(ここでは四個)設けられている。
【0036】
そして、そのようなリング部材60が、その上端面において、筒部材62の下端面に接触位置せしめられた状態で、各案内穴64内にそれぞれ挿通された固定ボルト66にて、筒部材62に固定されている。また、このリング部材60は、筒部材62への固定状態下で、各案内穴64の内周面が固定ボルト66の脚部に摺接せしめられることにより、各案内穴64に案内されて、案内穴64の延出距離(長軸寸法)に応じた距離だけ、筒部材62に対して、案内穴64の延出方向であって、心型12の軸直角方向となる左右方向に摺動せしめられ得るようになっている(図6参照)。
【0037】
さらに、リング部材60においては、各案内穴64の延出方向の一方側となる右側に位置する外周面部分に、移動部材としての移動板68が、接触配置されている。この移動板68は、リング部材60の外周面に接触位置せしめられる湾曲板状の固定部70と、案内穴64の延出方向に対して直角となる前後方向に延びる長穴72を有するリング状のガイド部74と、それら固定部70とガイド部74との間において、案内穴64の延出方向たる左右方向に延び出して、固定部70とガイド部74とを連結する平板状の連結部76とを有している。また、かかる移動板68におけるガイド部74の長穴72内には、ベアリング77が、長穴72の内周面に対して摺動可能に収容位置せしめられている。
【0038】
そして、このような移動板68が、固定部70において、取付ボルトにより、リング部材60の外周面に固定されており、以て、移動板68が、リング部材60と共に、左右方向に一体移動可能とされている。
【0039】
一方、リング部材60と共に外型14を構成する筒部材62の下端外周面において、前記移動板68のリング部材60への固定位置に対応する位置には、平板材からなる支持基板78が、ボルト固定されて、移動不能に配設されている。
【0040】
この支持基板78は、図1及び図3に示されるように、筒部材62にボルト固定される固定部80と、この固定部80から、一体的に延び出す連結部82と、かかる連結部82を介して、固定部80に対して一体的に連結された、L字形状を呈する平板からなる支持部84とを有している。また、このL字状の支持部84においては、L字の屈曲部から連結部82側に向かって延びる部位が、回動体支持部86とされている一方、屈曲部から、回動体支持部86に対して直角な方向に延びる部位が、シリンダ支持部88とされている。更に、かかる支持部84における回動体支持部86の先端部には、円形の貫通孔90が形成されている。
【0041】
そして、図1及び図2からも明らかなように、この支持基板78にあっては、筒部材62への固定状態下で、回動体支持部86の先端部に設けられた貫通孔90を、リング部材60に固定された移動板68のガイド部74の長孔72に対応位置せしめると共に、回動体支持部86を前後方向に延出させ、且つ支持部84のシリンダ支持部88を左右方向に延出せしめて、配置されている。
【0042】
また、図1に示される如く、支持基板78の上面には、シリンダステー92が、ボルト固定されている。このシリンダステー92は、全体として、矩形のブロック形状を呈し、その上端部から一体的に延び出す板状の側方延出部94を有している。なお、この側方延出部94は、支持基板78の支持部84におけるシリンダ支持部88に対して上下方向に所定距離を隔てて対向するように配置されている。
【0043】
そして、図1及び図2から明らかなように、互いに対向配置された支持基板78のシリンダ支持部88とシリンダステー92の側方延出部94との間に、ピストンロッド96を前後方向において突出/引込作動せしめるシリンダ98が、シリンダ支持部88と側方延出部94とにて挟持されて、支持されている。また、このシリンダ98は、シリンダ支持部88と側方延出部94に対して、止めねじにより、それぞれ固定されている。
【0044】
また、支持基板78の上方には、操作レバー100が、配置されている。この操作レバー100は、図1及び図4に示される如く、細長い板状のアーム部102と、このアーム部102の長さ方向一端部に一体形成された、円形の内孔104を有する円環部106とからなっている。また、かかる操作レバー100においては、アーム部102の円環部106側とは反対側の部分に、それを貫通する複数(ここでは三つ)のピン孔108が、アーム部102の長さ方向に互いに一定の距離を隔てつつ、形成されており、更に、円環部106には、それを貫通する挿通孔109が、設けられている。
【0045】
また、そのような操作レバー100における円環部106の内孔104内には、回動体110が、挿入されている。この回動体110は、図1及び図5に示されるように、全体として、円柱形状を呈しており、下面の中心部から外周側に所定の距離だけ偏奇した位置と、外周面の上部部位とに、雌ねじ穴112,114が、それぞれ、一つずつ形成されている。そして、回動体110は、外周面に設けられた雌ねじ穴114を、操作レバー100における円環部106の挿通孔109に対応させた状態で、円環部106内に位置せしめられており、また、かかる挿通孔109に挿通されたボルト116が、回動体110の雌ねじ穴114に螺入されている。これによって、回動体110が、その下部側部位を、円環部106の内孔104内から下方に突出位置せしめた状態で、操作レバー100に対して、一体回動可能に固定されている。
【0046】
また、かくの如き構造とされた操作レバー100にあっては、図1及び図2に示されるように、支持基板78上において、円環部106が、支持基板78の回動体支持部86の貫通孔90に対応位置せしめられた状態で、アーム部102が、シリンダ98のピストンロッド96の先端部に向かって延びるように配置されている。そして、このアーム部102に設けられた複数のピン孔108のうちの何れか一つに対して、シリンダ98のピストンロッド96の先端部から下方に向かって延びるように配置されたピン117が、その中心軸回りに回動可能に挿入されており、以て、アーム部102が、シリンダ98のピストンロッド96に連結されている。なお、ピストンロッド96の先端部のピン117が挿入されるピン孔108の選択により、後述する如く、ピストンロッド96の突出/引込作動に伴って回動せしめられる操作レバー100の回動量が、適宜に調節されることとなる。
【0047】
一方、支持基板78の貫通孔90に対応位置せしめられる円環部106に固定された回動体110は、円環部106から突出する下部側部位を、支持基板78の貫通孔90内に、中心軸回りに回動可能に突入させつつ、位置せしめられている。また、かかる回動体110の下面に設けられた雌ねじ穴112には、前記移動板68のガイド部74の長穴72内に収容されたベアリング77の中心部に挿通される固定ボルト118が螺入せしめられている。これによって、回動体110に対して、ベアリング77が取り付けられている。
【0048】
換言すれば、ここでは、操作レバー100に対して一体回動可能に固定された回動体110が、支持基板78の回動体支持部86によって、中心軸回りに回動可能に支持されつつ、支持基板78を貫通して、下方に延出せしめられている。また、この回動体110には、その下面の中心部から外周側に所定距離だけ偏奇した位置に、固定ボルト118が下方に突出するように、取り付けられている。そして、リング部材60に対して一体移動可能に固定された移動板68におけるガイド部74の長穴72内に、その内周面に対して摺動可能に収容されたベアリング77が、回動体110の下面に取り付けられた固定ボルト118によって、回動体110に固定されているのである。
【0049】
かくして、本実施形態の押出しダイにあっては、図2及び図6に示されるように、シリンダ98のピストンロッド96が突出作動せしめられた際に、操作レバー100と回動体110とが、回動体110の中心軸を回動軸として反時計回りに一体回動せしめられ、それによって、回動体110の下面に取り付けられた固定ボルト118も、回動体110の中心軸回りに、回動体110の回動方向と同じ方向に、一体的に回動せしめられるようになっている。また、このとき、固定ボルト118は、回動体110の中心軸から外周側に所定の距離だけ偏奇した位置に取り付けられているため、回動体110の中心軸の周りを回動しながら、左右方向の位置が、その中心軸からの距離に応じた量の範囲内の距離で変位せしめられ、更に、このような固定ボルト118の左右方向への変位量に応じて、固定ボルト118が挿通されたベアリング77が、移動板68におけるガイド部74の長穴72の内周面に摺動せしめられつつ、左右方向に変位せしめられる。
【0050】
これによって、移動板68が、ベアリング77にて押圧されて、左右方向に往復移動せしめられて、かかる移動板68と、左右方向に一体移動せしめられるリング部材60も、移動板68と共に、左右方向に往復移動せしめられるようになっている。そして、このような左右方向への往復移動に伴って、リング部材60が、心型12に対して偏心しつつ位置せしめられ、以て、リング部材60と心型12との間の間隙が周方向に変化せしめられて、かかる間隙にて形成されるダイリップ58の幅が、周方向において、任意に変化せしめられ得るようになっているのである。
【0051】
なお、図6には、ピストンロッド96の突出作動によって、固定ボルト118とベアリング77とが、右側に変位せしめられて、移動板68とリング部材60とが、右側に変位せしめられた時の状態のみを示したが、このような状態は、回動体110が、その中心軸を回動軸として反時計回りに1/4回転分だけ回動せしめられる間において、生ぜしめられる。そして、そのように、固定ボルト118とベアリング77と移動板68とリング部材60とが右側に位置せしめられた状態から、回動体110が、同一方向に更に1/4回転分だけ回動せしめられることにより、固定ボルト118とベアリング77とが、左側に変位せしめられて、移動板68とリング部材60とが、左側に変位せしめられることとなる。
【0052】
また、シリンダ98のピストンロッド96が、引込移動せしめられる際には、操作レバー100と回動体110と固定ボルト118とが、時計回りに一体回動せしめられ、これによっても、ベアリング77の左右方向への変位が生じて、移動板68とリング部材60とが、左右方向に往復移動せしめられる。従って、ピストンロッド96の引込作動によっても、ダイリップ58の幅が、周方向において、任意に変化せしめられ得ることとなる。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、回動体110の下面に取り付けられた固定ボルト118にて、カム突起が構成されており、また、シリンダ98、操作レバー100、回動体110、固定ボルト118、及び移動板68にて、操作機構が構成されている。
【0053】
而して、ここでは、特に、樹脂チューブを成形する際に、図6に示されるように、シリンダ98のピストンロッド96が、所定の量だけ突出作動せしめられることにより、操作レバー100と回動体110と固定ボルト118とが反時計回りに回動せしめられて、固定ボルト118とベアリング77の位置が、ピストンロッド96の作動量に応じた量だけ、右側に変位せしめられ、以て、移動板68とリング部材60も、固定ボルト118とベアリング77の変位量と同じ量だけ、右側に変位せしめられる。そして、その結果、リング部材60が、心型12に対して右側に偏心して位置せしめられて、ダイリップ58の幅が、左側部分で狭く、且つ右側部分で広くなるように、周方向において変化せしめられる。
【0054】
このように、本実施形態に係る押出しダイにあっては、樹脂チューブの成形に際して、シリンダ98のピストンロッド96の突出作動によって、心型12に対して右側に偏心して位置せしめられて、ダイリップ58の幅が、左側部分で狭く、且つ右側部分で広くなるように、周方向において変化せしめられているところから、そのようなダイリップ58から押し出される樹脂チューブの厚さが、左側部分において薄く、且つ右側部分において厚くなるように、周方向において、容易に且つ確実に変化せしめられ得るのである。
【0055】
そして、目的とする、屈曲部を有するパイプに対応した形状の成形キャビティ内において、かかるパイプの屈曲部の突出部位を与える部分に、本実施形態の押出しダイにて成形された樹脂チューブの厚肉部分が位置せしめられる一方、パイプの屈曲部の凹陥部位を与える部分に、樹脂チューブの薄肉部分が位置せしめられるように、樹脂チューブを成形キャビティ内に収容せしめれば、樹脂チューブ内部への空気の吹込みにより、パイプの屈曲部の突出部位を与える部分が、屈曲部の凹陥部位を与える部分よりも大きく展伸せしめられても、目的とするパイプおける屈曲部の突出部位が、凹陥部位よりも薄肉となることが、可及的に抑制乃至は解消され得るのである。
【0056】
従って、このような本実施形態に係る押出しダイを用いれば、目的とする、屈曲部を有するパイプが、均一な肉厚をもって、極めて有利に製造され得るのであり、その結果として、目的製品であるパイプの品質が、効果的に高められ得ることとなるのである。
【0057】
また、かかる押出しダイにおいては、シリンダ98のピストンロッド96の突出/引込作動によって、ダイリング58の幅が、周方向において任意に変化せしめられ得るようになっているため、そのようなダイリップ58の幅の周方向における変化量の調節、ひいては押出成形される樹脂チューブの厚さの周方向における変更量の調節が、有利に自動化され得る。
【0058】
さらに、本実施形態の押出しダイにあっては、回動体110に取り付けられた固定ボルト115とベアリング77とが、シリンダ98のピストンロッド96の突出/引込作動に伴って、回動体110の中心軸の周りを回動しつつ、左右方向に変位せしめられる量に応じて、リング部材60が左右方向に移動せしめられ、それによって、ダイリップ58の幅が、リング部材60の移動量に応じた量だけ、周方向において変化せしめられるようになっているところから、例えば、シリンダ98のピストンロッド96をリング部材60に対して直接に連結せしめて、ピストンロッド96の突出/引込作動量に対応した量で、リング部材60の左右方向への移動を行なわせる場合に比して、リング部材60の左右方向への移動量に対応した、ダイリップ58の幅の周方向における変化量が、より緻密に調節され得ることとなる。
【0059】
また、勿論、本実施形態の押出しダイにおいては、リング部材60を心型12に対して同軸的に位置せしめれば、ダイリップ58の幅を周方向において均一に為すことが出来、それによって、均一な肉厚を有する樹脂チューブを、有利に成形することが出来る。そして、そのような樹脂チューブを用いることによって、屈曲部のないストレートな形状と均一な肉厚とを有するパイプが、容易に得られることとなる。
【0060】
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
【0061】
例えば、前記実施形態では、心型12が、支持ブッシュ30とマンドレル32との組付体にて構成されていたが、心型12が、一つの部材にて構成されていても、何等差し支えない。
【0062】
また、ベース10と外型14とを一つの部材にて構成し、かかる部材の全体を、外型として構成することも、勿論可能である。
【0063】
さらに、リング部材60の筒部材62への取付構造は、リング部材60が、軸直角方向に取り付けられ得るものであれば、前記実施形態に示されるものに、特に限定されるものではない。
【0064】
更にまた、リング部材60の全体形状も、前記実施形態に示されるものに、決して限定されるものではなく、心型12との間においてダイリップ58を形成し得るものであれば、如何なる形状であっても良い。
【0065】
また、前記実施形態では、回動体に突設されるカム突起が、回動体110の下面の中心部(回動体110の回動軸)から外周側に所定距離だけ偏奇した位置に設けられた雌ねじ穴112に取り付けられた固定ボルト118にて構成されていたが、かかるカム突起を、回動体の回動軸から外周側に所定の距離だけ偏奇した位置に、突起を一体形成し、この突起にて、カム突起を構成することも、勿論可能である。
【0066】
さらに、リング部材60を軸直角方向(前記実施形態では左右方向)に移動操作して、ダイリップ58の幅を周方向において変化せしめる操作機構は、前記実施形態に示されるものに、何等限定されるものではない。
【0067】
例えば、シリンダ98のピストンロッド96を、リング部材60に対して直接に連結して、ピストンロッド96の突出/引込作動により、リング部材60を軸直角方向に移動せしめるように為すことも可能である。これによって、操作機構の構造が、有利に簡素化され得る。
【0068】
また、リング部材60に対して外挿配置される、適当な支持部材を、筒部材62やベース10等の位置固定の部材に固定すると共に、この支持部材に対して、リング部材60の軸直角方向に延びる複数の貫通孔を設けると共に、それら複数の貫通孔内に、例えば、ねじ部材等からなる押圧部材を、各貫通孔の延出方向に移動可能に、それぞれ挿入配置せしめ、それら各押圧部材を、各貫通孔内で移動させることにより、各押圧部材にて、リング部材60を軸直角方向に押圧して、移動させるように為すことも、可能である。これによって、操作機構を低コストに設けることが出来るばかりでなく、押圧部材の配設位置に応じて、リング部材60を軸直角方向の全ての方向に移動させることが可能となる。
【0069】
また、前記実施形態では、心型12に対して、外型14が一つだけ外挿配置されて、それら心型12と外型14との間に、樹脂通路56が一つだけ設けられていたが、例えば、心型12に対して、複数の外型を、軸直角方向に互いに所定距離を隔てつつ外挿せしめて、それら心型と外型との間や外型同士の間に、樹脂通路56をそれぞれ設けるようにしても良い。
【0070】
加えて、前記実施形態では、ブロー成形における予備成形品たる樹脂チューブを押出成形するための押出しダイに対して、本発明を適用したものの具体例を示したが、本発明は、その他、各種の押出成形における中間成形品や最終成形品としての樹脂チューブを成形するための押出しダイの何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0071】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に従う押出しダイを用いれば、押出成形される樹脂チューブの厚さを、周方向において任意に変化させることが出来、以て、かかる樹脂チューブを用いて得られる最終製品に対して、その形状に拘わらず、均一な肉厚を付与し得ることが可能となる。そして、その結果として、目的とする最終製品の品質の向上が、極めて有利に図られ得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う構造を有する押出しダイの一例を示す縦断面説明図であって、図2におけるI−I断面に相当する図である。
【図2】図1に示された押出しダイの下面説明図である。
【図3】図1に示された押出しダイの外型の下端部を与えるリング部材を移動せしめるための操作機構の一部を構成する支持基板の下面説明図である。
【図4】図3に示された支持基板と共に操作機構を構成する操作レバーの下面説明図である。
【図5】図3や図4に示された支持基板や操作レバーと共に操作機構を構成する回動体の下面説明図である。
【図6】図1に示された押出しダイの使用状態を示す説明図であって、リング部材を軸直角方向に移動せしめて、ダイリップの幅を周方向において変化せしめた状態を示している。
【符号の説明】
10 ベース 12 心型
14 外型 28 導入口
30 支持ブッシュ 32 マンドレル
44 上部間隙 54 下部間隙
56 樹脂通路 58 ダイリップ
60 リング部材 64 案内孔
68 移動板 72 長穴
78 支持基板 98 シリンダ
100 操作レバー 110 回動体
118 固定ボルト

Claims (2)

  1. 軸方向に延びる内孔を有する外型と、該外型の内孔内に同軸的に挿入配置された心型と、それら外型と心型との間に形成された、軸方向に延びる筒状の間隙からなり、且つ該外型と該心型のそれぞれの先端部同士の間に位置する部分が外部に開口する環状のダイリップとされた樹脂通路とを備え、該樹脂通路内に所定の熱可塑化樹脂を受け入れて、該樹脂通路の前記ダイリップから外部に押し出すことにより、該ダイリップの幅に応じた厚さを有する樹脂チューブを成形する押出しダイにおいて、
    前記外型の先端部を、軸直角方向に移動可能に配置されたリング部材にて構成して、該リング部材と前記心型との間において前記ダイリップが形成されるようにすると共に、かかるリング部材の軸直角方向への移動を行なわしめる操作機構を設けて、該操作機構による該リング部材の軸直角方向への移動操作により、該リング部材を前記心型に対して偏心して位置せしめることによって、それらリング部材と心型との間の間隙を周方向に変化させて、前記ダイリップの幅が周方向において変化せしめられ得るように構成したことを特徴とする押出しダイ。
  2. 前記操作機構が、シリンダと、該シリンダによる往復作動によって一軸回りに回動せしめられる回動体と、該回動体の回動軸から該回動体の外周側に所定の距離だけ偏奇した位置に突設されたカム突起と、該カム突起が摺動可能に挿入された長穴を有して、前記リング部材と一体移動可能に配置され、該回動体の回動に伴う該カム突起の前記回動軸回りの回動によって、該カム突起が該長穴の内周面に摺動せしめられることにより、該リング部材の前記軸直角方向において、該カム突起の該回動軸からの距離に応じた量の範囲内の距離で往復移動せしめられる移動部材とを含み、かかる移動部材の往復移動によって、該リング部材の軸直角方向への移動を行なわしめるように構成されている請求項1に記載の押出しダイ。
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