JP2004330329A - ワイヤ放電加工機 - Google Patents

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祐樹 喜多
Yuji Takayama
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Abstract

【課題】ワイヤ放電加工で発生する切離物(加工屑又は加工品)を退避・回収する簡単な機構の提供。
【解決手段】加工で発生する切離物を収容する切離物収容籠30は、下ガイドブロック8に搭載されたサポートバー31に取り付けられ、回転支持シャフト36で回転可能に支持される。サポートバー31に設けられたベアリング33をカムブロック34の直前位置から、X軸移動で溝穴35内へ嵌入させ、次いでY軸移動でサポートバー31にモーメントを印加し、切離物収容籠30を回転支持シャフト36の周りで回転させ、切離物を収容した切離物収容籠30を切離物回収箱40上方まで退避させる。切離物収容籠30は反転し、切離物は切離物回収箱40内に落下する。手動、ロボット、専用モータ、エアシリンダ等により切離物収容籠30を回転させても良い。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤ放電加工機に関し、更に詳しく言えば、ワイヤ放電加工によって生じる切離物(加工屑あるいは切離された加工品)を回収するための機構を備えたワイヤ放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤ放電加工機を用いてワークに対する加工を行うと、通常、切離物として加工屑が発生する。ワイヤ放電加工で発生する加工屑は、他の切削加工の機械で発生する切削屑とは異なった形態を有している。また、場合によっては、切離物が加工品として利用されることもある。即ち、図1に模式的に示した如く、被加工物1から切離物2がかなりの大きさを持った固まりで分離され、この固まりが加工屑の多くの部分を占めたり、加工品となったりする。
【0003】
このような切離物は加工槽中に落下するが、その周辺には下アームや下ガイドなどが存在するため、そのまま放置しておくと、それら下アームや下ガイドなどとの干渉が発生する危険性が高くなる。これを防ぐ装置として、一般的には加工屑(あるいは加工品)の切り落とし直後に、作業者が手を用いて掴み取って除去乃至回収する方法が取られている。その一方、ワイヤ放電加工機でも自動化の要望が高まっており、ロボットによるワークの搬出入を自動的に行うシステムの開発が進められており、その一環として自動的に加工屑あるいは加工品を回収する方法も考えられている(下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−263958号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ワイヤ放電加工によって生じる切離物(加工屑又は加工品)を下アームや下ガイドなどとの干渉が発生する位置から容易に退避させて回収するための、簡便で、退避動作の自動化も容易な機構を持つワイヤ放電加工機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下ガイドに設けた切離物回収籠で切離物(加工屑あるいは加工品;以下、同じ)を一旦受け、この回収籠を回転動作によって移動させることにより、同回収籠で捕獲された切離物を安全な場所に退避させる機構を設けることで上記課題を解決する。
【0007】
本発明の1つの基本形態に従えば、ワイヤ電極に電圧を印加することで、ワイヤ電極と被加工物との間を放電させ前記被加工物を放電加工するワイヤ放電加工機に、ワイヤ電極を被加工物の下方でガイドする下ガイドが設けられ、更にその下ガイドに放電加工により得られた切離物を収容する切離物収容籠と、該切離物収容籠を支持する支持部材が設けられる。
【0008】
そして、該切離物収容籠あるいは該支持部材に連結された水平方向に軸心を有する回転シャフトと、該回転シャフトを回転させるための回転手段と、前記切離物収容籠に収容された切離物を回収するための切離物回収箱とを更に設け、前記回転手段によって前記切離物収容籠を反転させることにより切離物を前記切離物回収箱に回収するようにする。
【0009】
ここで、前記回転手段は、前記ワイヤ電極あるいは前記被加工物を駆動させる駆動手段とすることができる。典型的には、前記支持部材の一端を加工槽内に固定されたカムブロックに係合させ、前記駆動手段により前記下ガイドを前記カムブロックに対して接近又は離反させることで前記切離物収容籠を反転させる機構が採用される。
【0010】
また、前記回転手段は、前記回転シャフトを回転駆動するモータあるいはロータリアクチュエータとすることもでき、エアーシリンダを用いることも可能である。
【0011】
本発明の変形形態に従えば、ワイヤ電極に電圧を印加することで、ワイヤ電極と被加工物との間を放電させ前記被加工物を放電加工するワイヤ放電加工機に、ワイヤ電極を被加工物の下方でガイドする下ガイドが設けられ、更にその下ガイドに放電加工により得られた切離物を収容する切離物収容籠と、該切離物収容籠を支持する支持部材が設けられる。
【0012】
そして、該切離物収容籠あるいは該支持部材に連結された水平方向に軸心を有する回転シャフトと、該回転シャフトを回転させるためのモーメントが印加される回転操作部と、前記切離物収容籠に収容された切離物を回収するための切離物回収箱が設けられ、前記回転操作部に前記モーメントが印加されることにより、前記切離物収容籠が反転して切離物が前記切離物回収箱に回収される。
【0013】
ここで、前記回転操作部は、手動により操作されるものであって良く、他の外力印加手段、例えばロボットに取り付けられたツールにより操作されるものであっても良い。なお、既述の通り、上記の切離物は典型的にはワイヤ放電加工で発生する加工屑であるが、切離物が加工品として回収される対象物である場合もある。
【0014】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の実施形態に係るワイヤ放電加工機を上方から見た全体配置を説明する上面図で、同実施形態に係るワイヤ放電加工機の加工槽内を上方から見た概略の配置を図3に示した。また、図4は同実施形態に係るワイヤ放電加工機の加工槽内の配置の概略を説明する正面図であり、図5は同放電加工機について、下ガイド部の周辺の概略配置を説明する上面図である。更に図6は、同放電加工機について、電装部に組み込まれている制御装置と各軸(C軸、X軸、Y軸及びZ軸)及び外部装置との関係を示すブロック図である。
【0015】
これらの図を参照して、先ず、本発明の実施形態に係るワイヤ放電加工機の概略を説明する。実施形態に係るワイヤ放電加工機の加工に関わる部分の構造は、従来のものと同様である。即ち、符号3は上ガイドブロック7等を支持するコラムで、上ガイドブロック7からワイヤ14が繰り出され、同コラムに結合された下アーム9で支持される下ガイドブロック8を経由して、同コラム背面に設置されたワイヤ巻取りユニット(図示省略)に巻取られるようになっている。
【0016】
加工槽20には加工液タンク13から加工液の供給がなされ、ワーク1及びそれより下方に位置する下ガイドブロック8等は、加工槽20内に浸漬した状態で加工が行なわれる。ワーク1は、加工液中で、水平方向の軸(C軸)である回転軸5で回転変位可能なワークホルダ6に把持された状態で、ワイヤ14によって放電加工される。
【0017】
電装部10には、周知の態様で、CPU、CNC、メモリ、入出力装置(対外部装置用)を含む制御装置が組み込まれている。CNCは、XYZ各軸及びC軸を駆動するサーボモータを制御し、入出力装置(I/O)は、放電用の電源、ワイヤ給送部、ディスプレイ(図2符号12参照)の他、必要に応じて、後述する切離物の退避・回収の動作で使用されるモータ(各軸駆動用サーボモータとは別のモータ)、ロータリアクチュエータ、エアシリンダ、ロボット等に接続され、必要な指令やデータの授受を行なう。
【0018】
ワイヤ放電加工のされ方は周知なので極く簡単に説明すると、制御装置のメモリに記憶された加工プログラムに従って、X軸、Y軸、C軸の位置がCNCでサーボ制御される一方、ワイヤ14に所定の放電電圧/電流が供給されてワーク1に、所定のカットライン乃至カット面に沿った加工がなされる。その結果、切離物2が生成される。ディスプレイ支持スタンド11上に設置されたディスプレイ12には、加工の進行状況等を示す諸データが表示される。
【0019】
加工の結果生じた切離物2は加工屑又は加工品であるが、いずれにしろ先ず切離物収容籠30内に落下する。切離物収容籠30は、本発明の特徴に従い、水平方向の軸周りで回転可能に支持され、その回転運動によって反転することで、収容された切離物2を下ガイドブロック8近傍から退避させ、切離物回収箱40に移し変えることができるようになっている。以下、そのための機構及び動作について説明する。
【0020】
図5に示したように、切離物収容籠30はサポートバー(支持部材)31に取り付けられて支持されており、このサポートバー31には回転支持シャフト36が結合されている。回転支持シャフト36は、下ガイドブロック8により、軸受(図示省略)を介して支承されている。平常時(即ち、後述する切離物退避の動作が行なわれない間)には、この回転支持シャフト36により回転可能に支持されているサポートバー31及び切離物収容籠30は、下ガイドブロック8上に自重がかかった状態で静置された状態を維持し、切離物2が落下してくればそれを切離物収容籠30内に収容する。
【0021】
更に、サポートバー31は、回転支持シャフト36を挟んで反対側に延びる延在部32を有している。この延在部32は、サポートバー31及びそれに支持された切離物収容籠30を回転支持シャフト36の周りで回転させるためのレバー(操作竿)として機能する部分で、この延在部32に回転支持シャフト36の周りのモーメントを印加すれば、切離物収容籠30が回転支持シャフト36の周りで回転することになる。
【0022】
本実施形態では、このモーメント印加手段として、XYテーブル4の駆動力を回転支持シャフト36の周りのモーメントに変換して延在部32の先端付近に印加する機構を採用する。即ち、延在部32の先端付近には、側方(回転支持シャフト36の軸方向)に小距離突出する形態でベアリング33が設けられる一方、同ベアリング33を嵌入・受容する溝穴(ガイド溝)35を備えたカムブロック34が設けられる。
【0023】
切離物回収箱40は、回転支持シャフト36に関してほぼ対称の位置に、上方(+Z方向)に開口を向ける形で設置される。本実施形態では、この切離物回収箱40の設置位置も加工槽20内にあるが、加工槽20の外側に切離物回収箱40を設置するケースもあり得る。カムブロック34はこの切離物回収箱40の近くで加工槽20に固定(固定部は図示省略)されているため、下ガイドブロック8上に静置された切離物収容籠30とカムブロック34乃至その溝穴35の相対的な位置関係は、XYテーブル4の移動する位置に応じて決まる。
【0024】
本実施形態では、ワーク1に対する通常の放電加工を行なう際に想定される移動範囲にXYテーブル4が存在する時には、サポートバー31の延在部32及びベアリング33がカムブロック34に接近しないように、カムブロック34の設置位置が設計されている。そのため、ワーク1に対する通常の放電加工中に延在部32あるいはベアリング33にモーメントが印加されることはなく、既述の通り、下ガイドブロック8上で静止し、落下してくる切離物2を待ち受ける。
【0025】
次に、上記の回転機構を用いた切離物退避と回収(切離物回収箱40への移し替え)の動作について説明する。
切離物2の退避は、切離物収容籠30を回転支持シャフト36の周りで回転させて切離物収容籠30ごと下ガイドブロック8近傍から遠ざけることで達成される。そして、切離物収容籠30の回転を更に進め、切離物回収箱40の上方で切離物収容籠30の開口を下向きにすれば、切離物2を切離物回収箱40に移し替えることができる。
【0026】
そこで、切離物収容籠30を回転支持シャフト36の周りで回転させるために、XYテーブル4の駆動軸を使って、図5に示したように、ベアリング33がカムブロック34の直前で溝穴35に正対する位置に移動させる。このXY位置(X軸の位置とY軸の位置;以下、同じ)を便宜上「退避準備位置」と呼ぶことにする。次いで、この退避準備位置から−X方向の所定距離の移動により、ベアリング33を溝穴35に嵌入させる。この嵌入完了時のXY位置は、退避・回収終了後に復帰する位置でもあるので、便宜上「退避開始/終了位置」と呼ぶことにする。
【0027】
図7に、XY位置が退避開始/終了位置にある時の状態を示した。即ち、ベアリング33は、退避準備位置から退避開始/終了位置への移動(−X方向への移動)により図7において、紙面の手前側から奥側へ所定距離(退避準備位置と退避開始/終了位置の間の距離)移動し、ちょうどカムブロック34の溝穴35に嵌入をしたばかりの位置にある。言うまでもなく、この状態ではまだ切離物収容籠30は下ガイド8上にサポートバー31を介して静置されたままである。
【0028】
次に、この図7の状態から、回転が促される方向(ここでは−Y方向(図7において紙面に向かって左方向)にY軸を移動させると、ベアリング33は溝穴35内に拘束された状態でガイドされて動く。その結果、サポートバー31の延在部32に、回転支持シャフト36の軸を中心としたモーメントが印加され、サポートバー31が切離物収容籠30と一体で回転支持シャフト36の周りで回転を開始する。図8(a)、(b)、それぞれ切離物収容籠30の回転がほぼ60゜及び90゜まで進んだ状態を表わしている。
【0029】
更にY軸を移動させ、切離物収容籠30が切離物回収箱40上で反転した状態となるまで回転を進める。この状態を図9に示した。本例では、切離物収容籠30がほぼ120゜回転した状態を回転のリミットとし、この状態で所定時間停止し、切離物2の切離物収容籠30から切離物収容箱40への移し替えを行なう。この図9に示した状態におけるXY位置を便宜上「切離物収容籠反転位置」と呼ぶことにする。
【0030】
所定時間経過後、今度は、退避動作と逆向きにY軸を移動させ、図9の状態から、図8(b)の状態、図8(a)の状態を経て、図7の状態(退避開始/終了位置)へ復帰する。ここから更に、図5の状態(退避準備位置)まで戻れば、ベアリング33と溝穴35との係合が解除され、切離物収容籠30を平常姿勢(非回転状態)で静止させたまま自由にXYテーブルを移動させることが可能になる。上記した一連の動作をフローチャートにまとめれば図10のようになる。各ステップの要点は次の通りである。
【0031】
ステップS1;X軸、Y軸を制御装置に予め設定された退避準備位置へ移動させる。
ステップS2;所定距離d1だけX軸を−X方向へ移動させる。この所定距離d1は、図5に示した位置からベアリング33が溝穴35への嵌入を完了するまでに必要十分な距離であり、制御装置に予め設定される。
【0032】
ステップS3;所定距離d2だけY軸を−Y方向へ移動させる。この所定距離d2は、図7に示した状態(退避開始/終了位置)から図9に示した状態(切離物収容籠反転位置)まで切離物収容籠30を回転させるに必要十分なY軸の移動距離であり、制御装置に予め設定される。
【0033】
ステップS4;所定時間Tだけ停止する。この所定時間Tは、切離物2が切離物収容籠30から確実に切離物回収箱40に向けて落下するまでに必要十分な時間(例えば数秒)であり、制御装置に予め設定される。
【0034】
ステップS5;所定距離d2だけY軸を+Y方向へ移動させ、図7に示した状態(退避開始/終了位置)に復帰させる。
ステップS6;所定距離d1だけX軸を+X方向へ移動させ、図5に示した状態(退避準備位置)まで戻す。
【0035】
以上説明した実施形態は、切離物の退避/回収に必要な切離物収容籠の回転駆動力を、ワイヤ放電加工機が元々備えているワークテーブル駆動軸から得ているため、エアーシリンダや専用のモータも不要で、また、加工で発生するスラッジの影響を受け難く、信頼性を高く保つことが出来るという利点を有している。更に、全体として非常に安価に製作することができるという利点も備えている。
【0036】
但し、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、切離物収容籠の回転駆動力(モーメントの印加源)を機械駆動軸(X軸、Y軸、Z軸、C軸等)から得るための具体的な機構について、上記実施形態で説明したもの以外の機構を採用しても構わない。また、このモーメントの印加源として、各軸駆動用サーボモータとは別のモータ、ロータリアクチュエータ、エアシリンダ、ロボット、あるいは人力を用いる形態もあり得る。それらの例を図11〜図14に示した。
【0037】
先ず図11は、専用のモータ又はロータリアクチュエータを用いた例を示している。本例では、切離物収容籠30を支持する支持部材として、上記実施形態で使用したサポートバー31に代えてサポートバー311を使用する。サポートバー311には、モーメントを印加するための延在部やベアリングは設けられておらず、その代わりに、サポートバー311を回転可能に支承する回転支持シャフト36を回転駆動するためのモータ又はロータリアクチュエータ15が設けられている。モータ又はロータリアクチュエータ15の設置位置は、サポートバー311自身の一端(回転支持シャフト36側)、下ガイドブロック8の一部(回転支持シャフト36の近傍)とすることができる。
【0038】
切離物収容籠30の退避・回収動作を実行するには、切離物収容籠30が平常姿勢(開口が真上を向いた状態)から、「90゜以上の所定角度(例えば120゜)の回転(図11上で左周り回転)」→「所定時間(例えば数秒)の停止により切離物を切離物回収箱40内に落下させる」→「同所定角度の逆回転(図11上で右周り回転)」の順で回転支持シャフト36の回転駆動を行なえば良い。この動作の制御は、電装部10の制御装置(図6参照)を用いて行なうことができる。
【0039】
次に、図12はエアシリンダを用いた例を示している。本例では、切離物収容籠30を支持する支持部材として、上記実施形態で使用したサポートバー31に代えてサポートバー312を使用し、その一端(回転支持シャフト36から遠い側)付近に、エアシリンダ50の伸縮部51の先端部を軸支する回転支承部53を設ける。そして、エアシリンダ50の基部側を軸支する回転支承部52を下ガイドブロック8に設ける。回転支承部52の設置位置は、エアシリンダ50の非付勢時(伸縮部51が最も縮んだ時)に切離物収容籠30が平常姿勢(非回転姿勢)をとるように定める。
【0040】
切離物収容籠30の退避・回収動作を実行するには、切離物収容籠30が平常姿勢(開口が真上を向いた状態)から、エアシリンダを付勢して、「切離物収容籠30が90゜以上の所定角度(例えば120゜)の回転(図12上で左周り回転)を起こすまで伸縮部51を伸長」→「所定時間(例えば数秒)の待機により切離物を切離物回収箱40内に落下させる」→「切離物収容籠30が同所定角度の逆回転(図12上で右周り回転)を起こして平常姿勢に復帰すまで伸縮部51を短縮」の順で、エアシリンダ50を制御すれば良い。この動作の制御は、電装部10の制御装置(図6参照)を用いて行なうことができる。
【0041】
図13は、人手を用いて切離物収容籠30を回転させる例を示している。本例では、切離物収容籠30を支持する支持部材として、上記実施形態で使用したサポートバー31に代えてサポートバー313を使用する。サポートバー313は、前述の延在部32(図5参照)に相当する延在部321を有し、この延在部321の先端付近に人手60による操作用のハンドル37が設けられている。
【0042】
切離物収容籠30の退避・回収動作を実行するには、切離物収容籠30が平常姿勢(開口が真上を向いた状態)から、作業者が人手60によりハンドル37を把持し、「切離物収容籠30が90゜以上の所定角度(例えば120゜)の回転(図13上で左周り回転)を起こすまでハンドル37を伸す」→「所定時間(例えば数秒)の待機により切離物を切離物回収箱40内に落下させる」→「切離物収容籠30が同所定角度の逆回転(図13上で右周り回転)を起こして平常姿勢に復帰すまでハンドル37を戻す」の順で、ハンドル操作を行なえば良い。なお、ハンドル37は図13上で手前側に適当な長さをもって突き出ているので、人手60が、ハンドル37と切離物回収箱40の間等に挟まれる心配はない。
【0043】
図14は、人力に代えてロボットをモーメント印加源に用いた例を示す。本例では、切離物収容籠30を支持する支持部材として、上記実施形態で使用したサポートバー31に代えてサポートバー314を使用する。サポートバー314は、上記の延在部321と同様の延在部322を有し、この延在部322の先端付近に、ロボット70に装着されたロボットハンド71による操作用のハンドル38が設けられている。
【0044】
切離物収容籠30の退避・回収動作を実行するには、切離物収容籠30が平常姿勢(開口が真上を向いた状態)から、ロボットハンド71によりハンドル38を把持し、「切離物収容籠30が90゜以上の所定角度(例えば120゜)の回転(図14上で左周り回転)を起こすまでハンドル38を伸す」→「所定時間(例えば数秒)の待機により切離物を切離物回収箱40内に落下させる」→「切離物収容籠30が同所定角度の逆回転(図14上で右周り回転)を起こして平常姿勢に復帰すまでハンドル38を戻す」の順で、ロボット70を動作させれば良い。なお、ハンドル38は図14上で手前側に適当な長さをもって突き出ているので、ロボットハンド71が、ハンドル38と切離物回収箱40の間等に挟まれる等の干渉を起こす心配はない。
【0045】
【発明の効果】
本発明により、ワイヤ放電加工によって生じる切離物(加工屑又は加工品)を下アームや下ガイドなどとの干渉が発生する位置から容易に退避させて回収するための、簡便で安価な、且つ、退避動作の自動化も容易な機構を持つワイヤ放電加工機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤ放電加工で発生する切離物について説明する模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係るワイヤ放電加工機を上方から見た全体配置を説明する上面図である。
【図3】図2に示したワイヤ放電加工機の加工槽内を上方から見た概略の配置を示した上面図である。
【図4】実施形態に係るワイヤ放電加工機の加工槽内の配置の概略を説明する正面図である。
【図5】実施形態に係るワイヤ放電加工機について、下ガイド部の周辺の概略配置を説明する上面図である。
【図6】実施形態及び変形例に関連して、電装部のCNC/制御部と回転軸(C軸)及びX、Y、Z各軸、外部装置等との接続関係を示すブロック図である。
【図7】実施形態について、退避開始/終了位置における切離物収容籠の状態を説明する図である。
【図8】実施形態について、切離物収容籠の回転がほぼ60゜まで進んだ状態(a)及び90゜まで進んだ状態(b)を表わした図である。
【図9】実施形態について、切離物収容籠反転位置における切離物収容籠の状態を説明する図である。
【図10】切離物収容籠の退避・回収動作の開始から終了までのプロセスをまとめて示すフローチャートである。
【図11】切離物収容籠の回転のためのモーメントの印加源として専用のモータ又はロータリアクチュエータを用いた例について説明する図である。
【図12】切離物収容籠の回転のためのモーメントの印加源としてエアシリンダを用いた例について説明する図である。
【図13】切離物収容籠の回転のためのモーメントの印加源として人力を用いた例について説明する図である。
【図14】切離物収容籠の回転のためのモーメントの印加源としてロボットを用いた例について説明する図である。
【符号の説明】
1 ワーク
2 切離物(加工屑又は加工品)
3 コラム
4 ワークテーブル
5 回転軸(C軸)
6 ワークホルダ
7 上ガイドブロック
8 下ガイドブロック
9 下ガイドアーム
10 電装部
11 ディスプレイ支持スタンド
12 ディスプレイ
13 加工液タンク
14 ワイヤ
15 モータ(又はロータリアクチュエータ)
20 加工槽
30 切離物収容籠
31、311〜314 サポートバー(切離物収容籠支持部材)
32 サポートバーの延在部
33 ベアリング
34 カムブロック
35 溝穴
36 回転支持シャフト
37、38 ハンドル
40 切離物回収箱
50 エアシリンダ
51 エアシリンダの伸縮部
52 エアシリンダの回転支承部(基部側)
53 エアシリンダの回転支承部(先端側)
60 人の手
70 ロボット
71 ロボットハンド

Claims (10)

  1. ワイヤ電極に電圧を印加することで、ワイヤ電極と被加工物との間を放電させ前記被加工物を放電加工するワイヤ放電加工機において、
    ワイヤ電極を被加工物の下方でガイドする下ガイドと、
    該下ガイドに設けられ、放電加工により得られた切離物を収容する切離物収容籠と、
    該切離物収容籠を支持する支持部材と、
    該切離物収容籠あるいは該支持部材に連結された水平方向に軸心を有する回転シャフトと、
    該回転シャフトを回転させるための回転手段と、
    前記切離物収容籠に収容された切離物を回収するための切離物回収箱とを備え、 前記回転手段によって前記切離物収容籠を反転させることにより切離物を前記切離物回収箱に回収することを特徴とする、ワイヤ放電加工機。
  2. 前記回転手段は、前記ワイヤ電極あるいは前記被加工物を駆動させる駆動手段であることを特徴とする請求項1に記載されたワイヤ放電加工機。
  3. 前記支持部材の一端を加工槽内に固定されたカムブロックに係合させ、前記駆動手段により前記下ガイドを前記カムブロックに対して接近又は離反させることで前記切離物収容籠を反転させることを特徴とする、請求項2に記載されたワイヤ放電加工機。
  4. 前記回転手段は、前記回転シャフトを回転駆動するモータあるいはロータリアクチュエータであることを特徴とする、請求項1に記載されたワイヤ放電加工機。
  5. 前記回転手段はエアーシリンダであることを特徴とする、請求項1に記載されたワイヤ放電加工機。
  6. ワイヤ電極に電圧を印加することで、ワイヤ電極と被加工物との間を放電させ前記被加工物を放電加工するワイヤ放電加工機において、
    ワイヤ電極を被加工物の下方でガイドする下ガイドと、
    該下ガイドに設けられ、放電加工により得られた切離物を収容する切離物収容籠と、
    該切離物収容籠を支持する支持部材と、
    該切離物収容籠あるいは該支持部材に連結された水平方向に軸心を有する回転シャフトと、
    該回転シャフトを回転させるためのモーメントが印加される回転操作部と、
    前記切離物収容籠に収容された切離物を回収するための切離物回収箱とを備え、 前記回転操作部に前記モーメントが印加されることにより、前記切離物収容籠が反転して切離物が前記切離物回収箱に回収されることを特徴とする、ワイヤ放電加工機。
  7. 前記回転操作部は、手動により操作されることを特徴とする、請求項1に記載されたワイヤ放電加工機。
  8. 前記回転操作部は、ロボットに取り付けられたツールにより操作されることを特徴とする、請求項1に記載されたワイヤ放電加工機。
  9. 前記切離物が加工屑である、請求項1〜請求項8の内のいずれか1項に記載されたワイヤ放電加工機。
  10. 前記切離物が加工品である、請求項1〜請求項8の内のいずれか1項に記載されたワイヤ放電加工機。
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