JP2004330094A - 処理液塗布ノズル - Google Patents

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Hiroaki Wada
浩明 和田
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Abstract

【課題】ノズル口から常に確実に均一な状態で処理液を吐出することができるようにし、これによって被塗布物に対する塗りむらの発生を確実に抑える。
【解決手段】スリット状のノズル口33から処理液を吐出するで写真フィルムFに処理液を塗布する用に供される塗布ノズル10であり、先端縁面に前記ノズル口33が形成されたノズル本体30が備えられ、このノズル本体30内に処理液を受け入れる液受入口32が設けられ、この液受入口32からノズル口33に亘ってノズル空間31が形成され、ノズル空間31は、厚み寸法がノズル口33の間隙寸法と略同一に設定されているとともに、正面視の形状がノズル口33を底辺とした三角状に形成され、且つノズル口33の長さ寸法をLとし、ノズル口33を底辺とした場合の他の2辺の交点位置から底辺に垂下した垂線長をHとした場合、「0.2≦H/L≦1.0」を満足するように形状設定されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被塗布物に対して所定の処理液を塗布するために供される処理液塗布ノズルに関するものであり、特に感光材料に対して現像液等の薬剤を塗布するのに適した処理液塗布ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光材料の一種である写真フィルムの現像処理は、長尺の当該写真フィルムを処理液中に端から順次浸漬していく方式によって行われるのが一般的であったが、かかる方式の現像処理では、処理液の濃度や成分を管理するいわゆる液管理や、多量に排出される廃液の処理等に多くの手間と時間とが費やされるという不都合が存在する。
【0003】
このような不都合を解消するものとして、写真フィルムに必要量の処理液だけを塗布する迅速現像方式が実用化されている。かかる迅速現像方式を採用することにより面倒な液管理や多量の廃液処理から解放される。また、近年、現像処理後の写真フィルムをスキャナで読み取ることで画像データを記録しておくことが行われ、従来の焼付け処理に代えて画像データに基づく電子的処理で転写画像が迅速に得られるようになっているため、これとの均衡性から考慮しても前記迅速現像方式が歓迎される。
【0004】
写真フィルムへの処理液の塗布は、従来、図6に示すような専用の塗布ノズルによって行われていた。なお、図6の(イ)は、塗布ノズルの分解斜視図であり、(ロ)は、組立て斜視図である。また、図6の(ハ)および(ニ)は、図6の(ロ)に示す塗布ノズルの断面図であり、(ハ)は、処理液が液溜め用空洞部93に供給された状態、(ニ)は、処理液がノズル空間94に到達した状態をそれぞれ示している。
【0005】
従来の塗布ノズル90は、図6の(イ)に示すように、略面対称に形成された一対の片割れ片(左片割れ片901および右片割れ片902)の対向面同士が重ね合わされ、接着やねじ止め等で一体化されることによって、図6の(ロ)に示すように形成されている。かかる塗布ノズル90は、直方体状の基部91と、この基部91の一縁面から外方に向かって突設された当該基部91より小さい直方体状のノズル本体92とからなっている。
【0006】
各片割れ片901,902の基部91に対応した部分の対向面には、ノズル本体92側と反対側が山形に形成された液溜め凹部903がそれぞれ凹設されているとともに、同ノズル本体92に対応した部分には、液溜め凹部903に連通した、当該液溜め凹部903より浅いノズル用凹部904がそれぞれ凹設されている。そして、各片割れ片901,902が一体化されることによって、塗布ノズル90の基部91には液溜め用空洞部93が形成されるとともに、同ノズル本体92にはノズル空間94が形成される。
【0007】
また、左片割れ片901の液溜め凹部903の頂部には、所定の処理液を液溜め用空洞部93内に導入するための導入孔95が設けられ、所定の配管を介して導入孔95から液溜め用空洞部93内に導入された処理液は、液溜め用空洞部93内に充満した後、ノズル空間94を通ってノズル口96から写真フィルムFに塗布されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の塗布ノズル90にあっては、導入孔95から液溜め用空洞部93に導入された処理液は、表面張力によって、図6の(ハ)に示すように、液溜め用空洞部93の上部の「ハ」字状を呈した傾斜縁面931に誘導されて左右に広がった後、中央部の空間を包むようにして垂下し、かかる現象がノズル空間94においても生じることから、処理液がノズル口96から写真フィルムFに供給されつつある状態では、図6の(ニ)に示すように、液溜め用空洞部93内およびノズル空間94内の各中央部に処理液に囲まれた空気溜りVが形成されることになる。
【0009】
そして、塗布ノズル90内に空気溜りVが形成されると、処理液の写真フィルムFに対する供給状態が不安定になり、ノズル口96の長手方向に向けて常に均一に処理液が吐出されなくなり、これによって写真フィルムFに処理液の塗りむらが生じることになるという問題点が発生する。そして、写真フィルムFに対して処理液が均一に塗布されなくなると、良好な現像処理が行い得なくなり、これによって良質の現像画像を得ることができなくなり、せっかくの迅速現像方式がその機能を充分に果たし得なくなる。
【0010】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、ノズル口から常に確実に均一な状態で処理液を吐出することができ、これによって被塗布物に対する塗りむらの発生を確実に抑えることが可能な処理液塗布ノズルを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ノズル口から処理液を出すことにより被塗布物に処理液を塗布するノズル本体を備えた処理液塗布ノズルであって、前記ノズル本体は、処理液を受け入れる液受入口と、受け入れた処理液を出すスリット状のノズル口と、このノズル口と前記受入口との間に形成された内空間とを有し、この内空間は、ノズル口の長手方向に延びる部分を底辺とし、液受入口部分を頂点とした三角形状に設定され、この三角形状は、底辺長Lと、頂点から底辺に下ろした垂線長Hとが、0.2≦H/L≦1.0の関係を満たすように形状設定されていることを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、ノズル本体に形成された内空間は、「0.2≦H/L≦1.0」を満足した状態でノズル口の長手方向を底辺(底辺長L)とし液受入口部分を頂点とした垂線長Hの三角形状に形成されているため、受入口から内空間に導入された処理液は、表面張力により三角形の各斜辺に対応する傾斜縁面に向かおうとする力と重力とが拮抗することにより、傾斜縁面に沿った先行移動が抑制され、これによって流下する処理液の下端部が略同一高さレベルで順次降下していくことになる。そして、内空間内の空気は、同一高さレベルの処理液の先端部に押されて順次ノズル口に向かって移動していくため、従来のように傾斜縁面を先行した処理液に巻き込まれることにより内空間内に空気溜りが形成されるような不都合が生じることはなく、ノズル口からは常に均一且つ安定した状態で処理液が吐出される。したがって、被塗布物に対して常に一定量の処理液が安定した状態で供給されるため、塗りむらの発生で被塗布物に均一な処理を施し得なくなるような不都合の発生が確実に防止される。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ノズル口の間隙寸法は、0.1〜0.2mmに設定されていることを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、ノズル口の長さ寸法が、例えば被塗布物の一種である通常の写真フィルムの幅寸法に見合って設定されているような場合、処理液がノズル口から0.1〜0.2mm幅の線状で均一に吐出され易くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る塗布ノズル10の一実施形態を示す分解斜視図であり、図2は、その組立て斜視図である。また、図3は、図2に示す塗布ノズル10の断面図であり、(イ)は、A−A線断面図、(ロ)は、B−B線断面図である。なお、図1および図2において、X−X方向を厚み方向といい、特に−X方向を第1厚み方向、+X方向を第2厚み方向という。また、Y−Y方向を幅方向といい、特に−Y方向を左方、+Y方向を右方という。
【0016】
これらの図に示すように、塗布ノズル10は、一部を除いて面対称に形成された一対の片割れ片(第1厚み方向の第1片割れ片11および第2厚み方向の第2片割れ片12)の対向面同士が重ね合わされ、接着やねじ止め等で一体化されることによって形成されている(図2)。
【0017】
このような塗布ノズル10は、所定の厚み寸法を備えた直方体状の基部20と、この基部20の一縁面から外方に向かって突設された当該基部20より小さく、且つ厚み寸法の薄い直方体状のノズル本体30とからなっている。
【0018】
第1および第2片割れ片11,12の基部20に対応した部分の対向面には、幅方向の中央部で上下方向に延びた通液溝13がそれぞれ設けられているとともに、同ノズル本体30に対応した部分には、通液溝13に連通した、当該通液溝13より浅いノズル用凹部14がそれぞれ凹設されている。そして、第1および第2片割れ片11,12が一体化されることによって、塗布ノズル10の基部20には通液路21が形成されるとともに、同ノズル本体30にはノズル空間(内空間)31が形成される。
【0019】
そして、通液路21の下流端とノズル空間31の頂部との間には、通液路21からの処理液をノズル空間31内に受け入れるための液受入口32が形成されている。
【0020】
また、第1片割れ片11の通液溝13の頂部には、所定の処理液を通液路21を介してノズル空間31内に導入するための導入孔15が設けられ、所定の配管を介して導入孔15から通液路21内に導入された処理液は、当該通液路21を通り、ノズル口33を介してノズル空間31に導入され、このノズル空間31の下端面に形成されたノズル口33から、厚み方向に向けて定速で移動している写真フィルムFに向けて吐出され、これによって処理液が写真フィルムFの被処理面に供給されるようになっている。
【0021】
前記ノズル空間31は、X−X方向から見た正面視で、図3の(イ)に示すようにノズル口33部分を底辺とした三角形状(本実施形態では二等辺三角形状)に形成されている。そして、ノズル空間31の三角形状の底辺の長さ寸法(底辺長)をLとし、他の二辺(斜辺)の交点から底辺に下ろした垂線の垂線長(すなわちノズル空間31の高さ寸法(垂線長))をHとした場合、これらの間に以下の不等式が成立するようにノズル空間31の三角形状が設定されている。
【0022】
0.2≦H/L≦1.0
H/Lをこのような範囲内に設定したのは、H/Lが0.2未満の場合には、ノズル口33が広がりすぎてノズル空間31の三角形状の頂角θがあまりにも大きくなりすぎ、液受入口32からノズル空間31内に導入された処理液は、各傾斜縁面34に沿って流下する割合が非常に少なくなり、中央部が下方に膨出した下に凸の円弧状で液受入口32へ向かうため、液受入口32の中央部のみから処理液が吐出されなくなり、処理液を写真フィルムFの幅方向に均一に塗布し得なくなる虞があるからである。また、H/Lが1.0を越えた場合には、前記とは逆に傾斜縁面34に沿う液量が中央部のそれより多くなり、これによって処理液を写真フィルムFの幅方向の中央に塗布し得なくなる虞が生じるからである。
【0023】
また、本発明においては、ノズル空間31の厚み寸法は、0.1〜0.2mmに設定されている。かかる範囲が設定されるのは、ノズル空間31の厚み寸法が0.1mmより薄いと圧力損失が大きくなり過ぎ写真フィルムFに対して充分な液量の処理液を円滑に吐出し得なくなるからであり、ノズル空間31の厚み寸法が0.2mmを越えると、表面張力が小さくなることによって処理液の均等な流下が行い難くなるからである。
【0024】
図4は、本発明に係る塗布ノズル10の作用を説明するための断面視の説明図であり、(イ)は、処理液が導入孔15から通液路21に導入された直後の状態、(ロ)は、処理液がノズル本体30のノズル空間31内に流れ込んだ直後の状態、(ハ)は、処理液がノズル本体30のノズル空間31内に充満した状態をそれぞれ示している。
【0025】
ます、系外から導入孔15を介して塗布ノズル10の基部20の通液路21に導入された処理液は、図4の(イ)に示すように、通液路21通って流下し、図4の(ロ)に示すように、液受入口32を介してノズル本体30のノズル空間31内に導入される。
【0026】
そして、ノズル空間31内に導入された処理液は、ノズル空間31の幅方向の両側部のものが表面張力によって傾斜縁面34に沿いながら流下する一方、中央部のものが重力によって垂下し、これら重力と表面張力との拮抗によって処理液の下端縁面は略同一の高さレベルを維持した状態で下方に向かって進行するため、図6の(ハ)および(ニ)に示すような空気溜りVが形成されることなく、処理液の下端縁面がノズル口33に到達した時点では、切欠き凹部31が処理液で満たされた状態になる。
【0027】
以後、図4の(ハ)に示す状態、すなわち切欠き凹部31内に空気溜りVが形成されることなく処理液で満たされた状態で処理液がノズル口33から順次吐出されるため、その吐出量はノズル口33の長手方向で均一になり、これによって写真フィルムFに対し処理液が均等に塗布されることになる。
【0028】
本発明の塗布ノズル10は、以上詳述したように、スリット状のノズル口33から処理液を吐出することにより写真フィルムFに処理液を塗布するために供されるものであり、先端縁面に前記ノズル口33が形成されたノズル本体30が備えられ、このノズル本体30内には処理液を受け入れる液受入口32が設けられ、この液受入口32からノズル口33に亘ってノズル空間31が形成され、このノズル空間31は、厚み寸法がノズル口33の間隙寸法と略同一に設定されているとともに、正面視の形状がノズル口33を底辺とした三角状に形成され、且つノズル口33の長さ寸法をLとし、ノズル口33を底辺とした場合の他の2辺の交点位置から底辺に垂下した垂線長をHとした場合、「0.2≦H/L≦1.0」を満足するように形状設定されているため、液受入口32からノズル空間31に導入された処理液は、表面張力により三角形の各斜辺に対応する傾斜縁面に向かおうとする力と重力とが拮抗することにより、傾斜縁面に沿った先行移動が抑制され、これによって流下する処理液の下端部が略同一高さレベルで順次降下していくことになる。
【0029】
そして、ノズル空間31内の空気は、同一高さレベルの処理液の先端部に押されて順次ノズル口33に向かって移動していくため、従来のように傾斜縁面を先行した処理液に巻き込まれることによりノズル空間31内に図6の(ニ)に示すような空気溜りVが形成されるようなことはなく、ノズル口33からは常に均一且つ安定した状態で処理液が吐出される。
【0030】
したがって、写真フィルムFに対して常に一定量の処理液が安定した状態で供給されるため、塗りむらの発生で写真フィルムFに均一な処理を施し得なくなるような不都合の発生を確実に防止することができる。
【0031】
また、ノズル口33の間隙寸法は、0.1〜0.2mmに設定されているため、ノズル口33の長さ寸法が、例えば写真フィルムFの一種である通常の写真フィルムの幅寸法に見合って設定されているような場合、処理液がノズル口33から0.1〜0.2mm幅の線状で均一に吐出され易くすることができる。
【0032】
図5は、本発明に係る塗布ノズル10の適用例を示す説明図である。この図に示すように、塗布ノズル10は、カートリッジ40から引き出されるフィルムFに対してその被処理面に現像液、漂白液および定着液を塗布して処理する、いわゆる迅速現像処理方式が採用されている。
【0033】
カートリッジ40から引き出された写真フィルムFは、その被処理面を上に向けた状態で、搬送路に沿って直列に配設された複数の搬送ローラ対41の内の駆動ローラ対の駆動によりスキャナ50に向けて搬送されるようになっている。スキャナ50は、現像処理の完了した現像画像を所定の走査処理で読み取るものであり、このスキャナ50読み取られた画像情報は、デジタル信号として所定の記憶装置に記憶されることになる。
【0034】
そして、本実施形態においては、本発明に係る塗布ノズル10として現像液用塗布ノズル101、漂白液用塗布ノズル102および定着液用塗布ノズル103の3つが採用されている。これらの現像液用塗布ノズル101、漂白液用塗布ノズル102および定着液用塗布ノズル103は、搬送路の上流側から直列に配設されている。
【0035】
一方、各塗布ノズル10に対応して当該塗布ノズル10に処理液を供給するための処理液タンク60(現像液用タンク61、漂白液用タンク62および定着液用ポンプ63)並びにポンプ70(現像液用ポンプ71、漂白液用ポンプ72および定着液用ポンプ73)が設けられている。各塗布ノズル10への供給液量は、図略の制御装置によるポンプ70の制御で極めて高精度で調節されるようになっている。
【0036】
そして、カートリッジ40から引き出されたフィルムFは、現像液用ポンプ71を介した現像液用タンク61からの現像液が現像液用塗布ノズル101から吐出されることによる現像液の塗布でまず現像処理が施され、引き続き漂白液用ポンプ72を介した漂白液用タンク62からの漂白液が漂白液用塗布ノズル102から吐出されることにより漂白処理が施された後、定着液用ポンプ73を介した定着液用ポンプ63からの定着液の定着液用塗布ノズル103からの塗布によって定着処理が施されるようになっている。
【0037】
定着処理の施された写真フィルムFは、図略の乾燥装置で乾燥処理が施された後、スキャナ50へ導入されるようになされている。また、カートリッジ40から引き出し終わった写真フィルムFは、カッター42により切断される。
【0038】
このような迅速現像方式において、塗布ノズル10がこのような使われ方をすることにより、写真フィルムFに対する現像液、漂白液および定着液の塗布が安定した状態で均一に行われるため、ばらつきのない良好な現像画像を得ることができる。
【0039】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0040】
(1)上記の実施形態においては、ノズル空間31は正面視で二等辺三角形状に形成されているが、本発明は、ノズル空間31が二等辺三角形状であることに限定されるものではなく、状況に応じて不等辺三角形状にしてもよい。
【0041】
(2)上記の実施形態においては、ノズル空間31は正面視で三角形状に形成され、縁部が直線状に形成されているが、縁部が直線状であることに限定されるものではなく、上に凸あるいは下に凸の滑らかな曲線状に形成してもよい。
【0042】
(3)上記の実施形態においては、基部20に穿設された導入孔15とノズル本体30に形成されたノズル空間31の頂部の液受入口32との間に通液路21が形成され、導入孔15を介して供給された処理液は、通液路21を通って液受入口32へ導かれるようになっているが、本発明は、基部20内に通液路21を設けることに限定されるものではなく、液受入口32に向けて導入孔15を穿設し、この導入孔15が通液路21として機能するようにしてもよい。
【0043】
(4)上記の実施形態において、ノズル本体30のノズル口33からの処理液吐出量が少ない場合(具体的には例えば吐出量が0.04ml以下の場合)には、ノズル空間31内で中央部の液面が下降する速度よりも傾斜縁面に沿って下降する処理液の速度の方が速くなる傾向になるため、ノズル空間31内の中央部に空気溜りが形成される可能性が大きくなる。これを回避するためには、ノズル空間31の周壁を撥水性を備えたものにすればよい。こうすることでノズル空間31内の中央部の処理液は、周壁にはじかれた状態になって下降速度が増大するため、空気溜りの形成が有効に防止される。
【0044】
これとは逆に、ノズル口33からの処理液吐出量が多い場合(具体的には例えば吐出量が0.04mlを越える場合)には、ノズル空間31の周壁が撥水性を備えていると、中央部の液面下降速度が速くなり過ぎ、ノズル口33の中央部からの処理液の吐出量が多くなって均一吐出が行い得なくなるという不都合の生じる虞が生じる。これを回避するためには、ノズル空間31の周壁を、親水性を備えたものにするのが好ましい。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係る塗布ノズルによれば、ノズル本体の内空間は、ノズル口を底辺とした三角状に形成され、且つこの三角形の底辺長Lと垂線長Hとの間に「0.2≦H/L≦1.0」を満足するように形状設定されているため、受入口から内空間に導入された処理液は、表面張力により三角形の各斜辺に対応する傾斜縁面に向かおうとする力と重力とが拮抗することにより、傾斜縁面に沿った先行移動が抑制され、これによって流下する処理液の下端部が略同一高さレベルで順次降下していくことになる。
【0046】
そして、内空間内の空気は、同一高さレベルの処理液の先端部に押されて順次ノズル口に向かって移動していくため、従来のように傾斜縁面を先行した処理液に巻き込まれることにより内空間内に空気溜りが形成されるような不都合が生じることはなく、ノズル口から常に均一且つ安定した状態で処理液を吐出させることができ、これによって被塗布物に対して常に一定量の処理液が安定した状態で供給されるため、塗りむらの発生で被塗布物に均一な処理を施し得なくなるような不都合の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗布ノズルの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す塗布ノズルの組立て斜視図である。
【図3】図2に示す塗布ノズル10の断面図であり、(イ)は、A−A線断面図、(ロ)は、B−B線断面図である。
【図4】本発明に係る塗布ノズルの作用を説明するための断面視の説明図であり、(イ)は、処理液が導入孔から通液路に導入された直後の状態、(ロ)は、処理液がノズル本体のノズル空間内に流れ込んだ直後の状態、(ハ)は、処理液がノズル本体のノズル空間内に充満した状態をそれぞれ示している。
【図5】本発明に係る塗布ノズルの適用例を示す説明図である。
【図6】従来の処理液塗布ノズルを例示する図であり、(イ)は、分解斜視図、(ロ)は、組立て斜視図、(ハ)および(ニ)は、(ロ)に示す塗布ノズルの断面図であり、(ハ)は、処理液が液溜め用空洞部に供給された状態、(ニ)は、処理液がノズル空間に到達した状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
10 塗布ノズル 101 現像液用塗布ノズル
102 漂白液用塗布ノズル 103 定着液用塗布ノズル
11 第1片割れ片 12 第2片割れ片
13 通液溝 14 ノズル用凹部
15 導入孔 20 基部
21 通液路 30 ノズル本体
31 ノズル空間(内空間) 32 液受入口
33 ノズル口 34 傾斜縁面
40 カートリッジ 41 搬送ローラ対
42 カッター 50 スキャナ
60 処理液タンク 61 現像液用タンク
62 漂白液用タンク 63 定着液用ポンプ
70 ポンプ 71 現像液用ポンプ
72 漂白液用ポンプ 73 定着液用ポンプ
90 塗布ノズル 901 左片割れ片
902 右片割れ片 91 基部
92 ノズル本体 93 液溜め用空洞部
94 ノズル空間 95 導入孔
96 ノズル口 V 空気溜り
L 底辺長 H 垂線長

Claims (2)

  1. ノズル口から処理液を出すことにより被塗布物に処理液を塗布するノズル本体を備えた処理液塗布ノズルであって、前記ノズル本体は、処理液を受け入れる液受入口と、受け入れた処理液を出すスリット状のノズル口と、このノズル口と前記受入口との間に形成された内空間とを有し、この内空間は、ノズル口の長手方向に延びる部分を底辺とし、液受入口部分を頂点とした三角形状に設定され、この三角形状は、底辺長Lと、頂点から底辺に下ろした垂線長Hとが、0.2≦H/L≦1.0の関係を満たすように形状設定されていることを特徴とする処理液塗布ノズル。
  2. 前記ノズル口の間隙寸法は、0.1〜0.2mmに設定されていることを特徴とする請求項1記載の処理液塗布ノズル。
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