JP2004329616A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】図柄表示部を備える遊技機において、図柄変動画面の趣向性を高めると共に、リーチ演出画面の増加を抑止し、図柄表示制御基板のコストダウンを図る。
【解決手段】図柄表示部20に、図柄列U、M、Dを表示する3列の図柄表示領域20a〜20cを備えると共に、各図柄表示領域20a〜20cに複数の図柄を停止表示可能とし、上図柄列U及び下図柄列Dのスクロールを停止後、中図柄列Mのスクロールを停止させ、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が有効ライン上で揃ったとき、遊技者に有利な状態を現出させる遊技機であって、各図柄表示領域20a〜20cに、4以上の図柄を停止表示可能とし、8以上の有効ラインL1〜L8を規定すると共に、上図柄列U及び下図柄列Dに、8以上の有効ラインL1〜L8で同時にリーチ状態を現出させる所定の図柄配列を含む。
【選択図】 図6
【解決手段】図柄表示部20に、図柄列U、M、Dを表示する3列の図柄表示領域20a〜20cを備えると共に、各図柄表示領域20a〜20cに複数の図柄を停止表示可能とし、上図柄列U及び下図柄列Dのスクロールを停止後、中図柄列Mのスクロールを停止させ、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が有効ライン上で揃ったとき、遊技者に有利な状態を現出させる遊技機であって、各図柄表示領域20a〜20cに、4以上の図柄を停止表示可能とし、8以上の有効ラインL1〜L8を規定すると共に、上図柄列U及び下図柄列Dに、8以上の有効ラインL1〜L8で同時にリーチ状態を現出させる所定の図柄配列を含む。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシンなどの遊技機に関し、特に、複数の図柄を変動表示可能な図柄表示部を備える遊技球の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の図柄を変動表示可能な図柄表示部を備える遊技球が普及している。この種の図柄表示部は、通常、第一の図柄列をスクロール及び停止表示する第一の図柄表示領域と、第二の図柄列をスクロール及び停止表示する第二の図柄表示領域と、第三の図柄列をスクロール及び停止表示する第三の図柄表示領域とを並列状に備えており、例えば、第一及び第三の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させた後、第二の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させ、各図柄表示領域の停止図柄が所定の当り図柄配列となったとき、遊技者に有利な状態を現出させるように構成されている。
【0003】
また、遊技者の期待感を高めるために、所謂ダブルリーチ状態やトリプルリーチ状態を現出させる遊技機も普及している(例えば、特許文献1、2参照。)。特許文献1、2に示される遊技機では、第一及び第三の図柄表示領域に、3つの図柄を停止表示可能にすると共に、第一の図柄列と第三の図柄列の並び順を逆にすることにより、予め決められた3本の有効ラインが全てリーチとなる状態を現出可能としている。そして、このように構成された図柄表示部では、第二の図柄列が停止するとき、いずれかの有効ラインが当り図柄配列となる状態を、3回連続して現出させることが可能になる。
【0004】
【特許文献1】
特許第2689081号公報(第2頁、第3図)
【特許文献2】
特開平11−104315号公報(第4頁、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1、2に示される遊技機では、同時にリーチとなる有効ラインが3本、連続して当り図柄配列を現出させる回数が3回と少ないため、リーチ状態になっても、遊技者の期待感を長時間にわたって持続させることが困難であった。
そこで、近年では、いずれかの有効ラインがリーチ状態となったとき、図柄表示部の表示態様を図柄変動画面からリーチ演出画面(所謂スーパーリーチ画面)に切換え、このリーチ演出画面において遊技者の期待感を高めるという手法が広く採用されている。
【0006】
しかしながら、この場合には、図柄変動画面の意義が薄れるため、遊技時間の多くを占める図柄変動表示状態の遊技性が低下する惧れがある。しかも、遊技者の期待感を高めるには、多くのリーチ演出画面を用意する必要があるため、画面データが膨大になり、図柄表示制御基板のコストアップを招来する不都合があった。
【0007】
本発明の目的は、図柄変動画面における有効ライン数や、同時にリーチとなるライン数を増加させることにより、図柄変動画面の趣向性を高めることができるだけでなく、リーチ演出画面の増加を抑止し、図柄表示制御基板のコストダウンを図ることができる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために創作されたものであって、複数の図柄を変動表示可能な図柄表示部に、第一の図柄列をスクロール及び停止表示する第一の図柄表示領域と、第二の図柄列をスクロール及び停止表示する第二の図柄表示領域と、第三の図柄列をスクロール及び停止表示する第三の図柄表示領域とを並列状に備えると共に、各図柄表示領域に複数の図柄を停止表示可能とし、第一及び第三の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させた後、第二の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させ、各図柄表示領域の停止図柄が、予め決められた有効ライン上で所定の当り図柄配列となったとき、遊技者に有利な状態を現出させる遊技機であって、前記各図柄表示領域に、4以上の図柄を停止表示可能とし、8以上の有効ラインを規定すると共に、第一及び第三の図柄列に、8以上の有効ラインで同時にリーチ状態を現出させる所定の図柄配列を含むことを特徴とする。
遊技機をこのように構成すれば、図柄変動画面における有効ライン数や、同時にリーチとなるライン数が大幅に増加するため、図柄変動画面の趣向性を高めることができる。しかも、遊技者の当りに対する期待感を飛躍的に高めることができるため、多くのリーチ演出画面を用意する必要がなくなり、図柄表示制御基板のコストダウンも可能になる。
また、前記第二の図柄列は、8以上の有効ラインで同時にリーチ状態が現出し、かつ、第二の図柄列がスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインが当り図柄配列となる状態を、6回以上連続して現出させる所定の図柄配列を含むことを特徴とする。この場合には、当り図柄配列を6回以上連続的に現出させることにより、遊技者の期待感を長時間にわたって持続させることができる。これにより、遊技時間の多くを占める図柄変動表示状態の趣向性をさらに高めることが可能になる。
また、前記第一及び第三の図柄列に含まれる所定の図柄配列は、2種類の図柄を交互に2個ずつ配列して構成されることを特徴とする。この場合には、2種類の図柄のうち、いずれの図柄で当るかという興味も付加することができる。例えば、2種類の図柄のうち、一方の図柄を確率変動図柄とし、他方の図柄を非確率変動図柄とすれば、遊技者に有利な確率変動状態を獲得できるか否かという興味を付加することができる。
また、前記第二の図柄列に含まれる所定の図柄配列は、前記2種類の図柄を逆並びとし、かつ、1図柄分の間隔をあけて配列して構成されることを特徴とする。この場合には、第二の図柄列に同じ図柄を重複状に配列する必要がないため、第二の図柄列を整然と配列し、リーチ状態における図柄の視認性を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に沿って説明する。
[パチンコ遊技機の基本構成]
まず、本発明に係る遊技機(パチンコ遊技機)の基本構成について説明する。図1及び図2において、1はパチンコ遊技機であって、該パチンコ遊技機1は、パチンコ島に固定される外枠2に対して、開閉自在に取り付けられている。パチンコ遊技機1の側方隣接位置には、台間玉貸し機3が並設され、この台間玉貸し機3に、現金(紙幣又は硬貨)又はプリペイドカードを投入することにより、台間玉貸し機3又はパチンコ遊技機1から遊技玉が貸し出され、パチンコ遊技が可能になる。
【0010】
パチンコ遊技機1の正面には、遊技盤4と、その前方を覆う開閉自在なガラス枠5と、遊技球を溜める上皿6と、上皿6の余剰球を溜める下皿7と、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル8と、遊技球の貸出操作を行う貸出操作部9と、効果音を発生するスピーカ10とが設けられ、パチンコ遊技機1の背面には、払出用の遊技球を溜める遊技球タンク11と、遊技球タンク11内の遊技球を上皿6に払い出す賞球払出装置12と、遊技球を発射する発射モータ(発射装置)13と、後述する各種の制御基板とが設けられている。
【0011】
図3に示すように、遊技盤4には、始動口14、入賞口15、大入賞口16、ゲート17、アウト口18及び遊技釘19が配置されており、遊技盤4に発射された遊技球は、遊技釘19によって各口14〜18に誘導される。遊技盤4の中央部には、液晶表示パネルなどで構成される図柄表示部20が設けられ、その周りがセンター飾り21で囲まれている。また、センター飾り21の内側下部には、遊技球を遊動させるステージ22が設けられている。
【0012】
[パチンコ遊技機の基板構成]
図4に示すように、パチンコ遊技機1は、メイン基板として主制御基板23を備えると共に、サブ基板として図柄表示制御基板24、音制御基板25、ランプ制御基板26、払出制御基板27及び発射モータ制御基板28を備える。払出制御基板27には、玉切れスイッチ29、払出センサ30、払出モータ31などが接続されており、主制御基板23からの払出指定コマンドに応じて遊技球の払い出しを行うほか、台間玉貸し機3からの貸出指定コマンドに応じて遊技球の払い出しを行う。また、発射モータ制御基板28には、発射スイッチ(ハンドル角センサ)32、タッチセンサ33、発射モータ13などが接続されており、発射スイッチ32及びタッチセンサ33がONのとき、発射モータ13を駆動させる。
【0013】
主制御基板23には、入賞口15への入賞を検出する入賞口スイッチSW1、始動口14への入賞を検出する始動口スイッチSW2、ゲート17の通過を検出するゲートスイッチSW3、大入賞口16への入賞を検出する大入賞口スイッチSW4、大入賞口16のVゾーン(特定領域)通過を検出するVスイッチSW5などのスイッチ類と、特別電動役物16aを開閉動作させる特別電動役物ソレノイドSOL1、普通電動役物14aを開閉動作させる普通電動役物ソレノイドSOL2などのアクチュエータ類と、上記制御基板23〜27とが接続されている。そして、主制御基板23は、上記各スイッチSW1〜SW5の検出信号に応じて、特別図柄抽選、普通図柄抽選、各サブ基板に対するコマンド送信、電動役物動作制御などの処理を行う。
【0014】
図柄表示制御基板24は、主制御基板23からのコマンドに応じて、図柄表示部20の表示制御を行うサブ基板であり、このサブ基板によって、本発明が特徴とする図柄変動画面の表示制御が行われる。尚、音制御基板25は、主制御基板23からのコマンドに応じて、所定の効果音をスピーカ10から発生させるサブ基板であり、ランプ制御基板26は、主制御基板23からのコマンドに応じて、所定のパターンで発光表示ランプLを点灯制御するサブ基板である。
【0015】
[パチンコ遊技機の基本動作]
上記のように構成されたパチンコ遊技機1において、上皿6に遊技球が溜った状態で発射ハンドル8を回し操作すると、遊技盤4に向けて遊技球が発射される。発射された遊技球が始動口14又は入賞口15に入賞した場合は、所定個数の遊技球が賞品球として払い出される。
【0016】
また、遊技球がゲート17を通過したときは、普通図柄表示部(本実施形態では図柄表示部20が兼用される。)において普通図柄の変動表示が行われ、その停止図柄が所定の当たり図柄である場合は、始動口14に設けられる普通電動役物14aが所定時間にわたって開放動作される。
【0017】
また、遊技球が始動口14に入賞したときは、図柄表示部20において複数の特別図柄が変動表示され、これらの特別図柄が、予め決められた大当りの配列で停止すると、後述する大当りモード(特定遊技状態)となる。以下、大当りの開始、終了などを契機として切換えられるパチンコ遊技機1の各種遊技モードについて、図5を参照して説明する。
【0018】
[パチンコ遊技機の遊技モード]
(1)通常遊技モード
このモードでは、2段階の大当り確率のうち、低確率(例えば、1/350)が適用される。また、このモードでは、普通図柄の抽選サイクルが長くなっている。
【0019】
(2)大当りモード
特別図柄が予め決められた大当りの配列で停止したとき、このモードが実行される。大当りモードでは、大入賞口16に設けられる特別電動役物16aが開放動作され、遊技者に有利な状態となる。この開放動作は、所定時間の経過(例えば、30秒)または所定個数の入賞(例えば、10球)を条件として終了するが、開放動作中に入賞した遊技球が大入賞口16内の特定領域を通過した場合は、上記開放動作が所定のラウンド数(例えば、15ラウンド)を限度として繰り返される。
【0020】
(3)確率変動モード
このモードは、大当りモードが終了した後、所定の確率(例えば、1/2)で実行されるものであり、例えば、大当り時の特別図柄が確率変動図柄であったとき、その権利が与えられる。確率変動モードでは、大当り確率が高確率(例えば、1/50)であり、また、普通図柄の抽選サイクルが短く、しかも、普通電動役物14aの開放時間が長いため、持ち玉をほとんど減らすことなく、再び大当りを発生させることができる。
【0021】
(4)時間短縮モード
このモードは、大当りモードが終了した後に実行される。時間短縮モードでは、通常遊技モードと同じ大当り確率(低確率)が適用されるが、普通図柄の抽選サイクルが短く、しかも、普通電動役物14aの開放時間が長いため、持ち玉をほとんど減らすことなく、遊技を継続することができる。ただし、このモードは、大当り終了後、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)となった時点で終了し、通常遊技モードに切り換えられる。
【0022】
[第一実施形態]
本発明は、前述した図柄表示部20が表示する図柄変動画面に特徴がある。まず、その第一実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。図6に示すように、図柄表示部20は、上図柄列(第一の図柄列)Uを横スクロール及び停止表示する上図柄表示領域(第一の図柄表示領域)20aと、中図柄列(第二の図柄列)Mを横スクロール及び停止表示する中図柄表示領域(第二の図柄表示領域)20bと、下図柄列(第三の図柄列)Dを横スクロール及び停止表示する下図柄表示領域(第三の図柄表示領域)20cとを並列状に備えると共に、各図柄表示領域20a〜20cに、それぞれ複数の特別図柄を停止表示可能としている。
【0023】
図柄表示部20は、始動口14への入賞に応じて、所定の順序で3列の図柄列U、M、Dを横スクロールさせる。所定時間経過すると、まず、上図柄列Uを横スクロール状態から停止状態へ移行させた後、下図柄列Dを横スクロール状態から停止状態へ移行させ、最後に、中図柄列Mの横スクロールを停止させる。そして、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が、予め決められた有効ライン上で所定の当り図柄配列となったとき、大当りモードとなる。
【0024】
各図柄表示領域20a〜20cは、それぞれ4図柄を停止表示できるようになっている。これにより、図6に示すように、8本の有効ラインL1〜L8を規定することが可能になる。つまり、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が垂直方向に並ぶ4本の垂直ライン(L1〜L4)と、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が右下がり傾斜方向に並ぶ2本の右下がり傾斜ライン(L5及びL6)と、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が右上り傾斜方向に並ぶ2本の右上り傾斜ライン(L7及びL8)が有効ラインとなる。
【0025】
各図柄列U、M、Dは、例えば図7に示すように、6種類の特別図柄「7」、「△」、「☆」、「魚」、「サメ」、「カメ」と、1種類のブランク図柄「貝」とを配列してなり、例えば、確率変動図柄を「7」、「△」、「☆」、非確率変動図柄を「魚」、「サメ」、「カメ」として定めている。尚、本実施形態では、上図柄列Uと下図柄列Dが同じ図柄配列であるが、異なる図柄配列としてもよい。また、中図柄列Mは、リーチ状態における中図柄の視認性を向上させるために、6種類の特別図柄を、ブランク図柄を挟んで一つおきに整列状に配列しているが、不整な図柄配列としてもよい。
【0026】
図6及び図7に示すように、上図柄列U及び下図柄列Dには、前述した8本の有効ラインL1〜L8を同時にリーチ状態とする所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、2種類の特別図柄「7」、「魚」を交互に2個ずつ配列することによって構成される。また、上記2種類の特別図柄「7」、「魚」のうち、一方の特別図柄「7」を確率変動図柄とし、他方の特別図柄「魚」を非確率変動図柄とする。これにより、8ライン同時リーチ状態では、確率変動の権利を獲得できるか否かという興味も付加することが可能になる。
【0027】
図8に示すように、中図柄列Mには、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、6回連続して現出させる所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、8本の有効ラインL1〜L8を同時にリーチ状態とする前記2種類の特別図柄「7」、「魚」を、他の図柄列U、Dと逆並びとし、かつ、1図柄分の間隔(ブランク図柄)を存して配列することによって構成される。以下、第一実施形態の作用について、図8を参照して説明する。
【0028】
図8の(A)は、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態となり、かつ、中図柄列Mの特別図柄「魚」が中図柄表示領域20bの右端位置まで到達した状態を示している。この状態では、有効ラインL4が特別図柄「魚」によって当り図柄配列となる。
【0029】
図8の(B)は、中図柄列Mの特別図柄「魚」が上記(A)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。この状態では、有効ラインL6及びL8が特別図柄「魚」によって当り図柄配列となる。
【0030】
図8の(C)は、中図柄列Mの特別図柄「魚」が上記(B)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。このとき、中図柄列Mの特別図柄「7」が中図柄表示領域20bの右端位置まで到達している。この状態では、有効ラインL2が特別図柄「魚」によって当り図柄配列となる。
【0031】
図8の(D)は、中図柄列Mの特別図柄「魚」、「7」が上記(C)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。この状態では、有効ラインL3が特別図柄「7」によって当り図柄配列となる。
【0032】
図8の(E)は、中図柄列Mの特別図柄「7」が上記(D)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。このとき、中図柄列Mの特別図柄「カメ」が中図柄表示領域20bの右端位置まで到達している。この状態では、有効ラインL5及びL7が特別図柄「7」によって当り図柄配列となる。
【0033】
図8の(F)は、中図柄列Mの特別図柄「7」、「カメ」が上記(E)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。この状態では、有効ラインL1が特別図柄「7」によって当り図柄配列となる。
以上の作用によって、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、6回連続して現出させることが可能になる。
【0034】
叙述の如く構成された第一実施形態によれば、従来のパチンコ遊技機に比べ、図柄表示部20における図柄変動画面の有効ライン数や、同時にリーチとなるライン数を大幅に増加させることができるため、図柄変動画面の趣向性を高めることが可能になる。しかも、遊技者の当りに対する期待感を飛躍的に高めることができるため、多くのリーチ演出画面を用意する必要がなくなり、図柄表示制御基板24のコストダウンも可能になる。
【0035】
また、中図柄列Mは、8本の有効ラインL1〜L8で同時にリーチ状態が現出し、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、6回連続して現出させる所定の図柄配列を含むため、遊技者の当りに対する期待感を長時間にわたって持続させることができる。これにより、遊技時間の多くを占める図柄変動表示状態の趣向性をさらに高めることが可能になる。
【0036】
また、上図柄列Uび下図柄列Dに含まれる所定の図柄配列は、2種類の特別図柄「7」、「魚」を交互に2個ずつ配列して構成されるため、2種類の特別図柄「7」、「魚」のうち、いずれの特別図柄で当るかという興味も付加することができる。例えば、本実施形態では、2種類の特別図柄「7」、「魚」のうち、一方の特別図柄「7」を確率変動図柄とし、他方の特別図柄「魚」を非確率変動図柄とすることにより、確率変動の権利を獲得できるか否かという興味を付加している。
【0037】
また、中図柄列Mに含まれる所定の図柄配列は、上記2種類の特別図柄「7」、「魚」を逆並びとし、かつ、1図柄分の間隔をあけて配列して構成されるため、中図柄列Mに同じ特別図柄を重複状に配列する必要がない。これにより、中図柄列Mを整然と配列し、リーチ状態における特別図柄の視認性を高めることができる。
【0038】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。図9に示すように、第二実施形態の中図柄列Mには、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、9回連続して現出させる所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、第一実施形態の中図柄列Mに含まれる所定の図柄配列(「魚」、「貝」、「7」)の後に、3図柄分の間隔を存して、特別図柄「魚」を配置することにより構成される。
【0039】
このように構成された第二実施形態によれば、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、図8の(F)の後、さらに3回継続して現出させることが可能になる。これにより、遊技者の当りに対する期待感をさらに持続させることができる。
【0040】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。図10に示すように、第三実施形態の上図柄列U及び下図柄列Dには、前述した8本の有効ラインL1〜L8を同時にリーチ状態にする所定の図柄配列として、1種類の特別図柄「7」が4個連続して配列されている。このような図柄配列を採用しても、第一実施形態と略同様の作用効果が得られる。
【0041】
また、第三実施形態の中図柄列Mには、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、8回連続して現出させる所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、上記1種類の特別図柄「7」を、3図柄分の間隔を存して2個配置することにより構成される。尚、上記連続回数は、中図柄列Mに含まれる特別図柄「7」の個数設定や、特別図柄「7」の間隔設定により、任意に変更することが可能である。
【0042】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論である。上記の説明では、パチンコ遊技機を例にしたが、スロットマシンなどの他の遊技機でも、本発明の実施が可能であることは言うまでもない。また、図柄表示部は、液晶表示パネルの他、複数のドラム(リール)を回転させるドラム式などを採用してもよい。また、前記実施形態では、図柄表示部における図柄のスクロール方向を横方向としているが、図柄を縦方向にスクロールさせる図柄表示部でも実施することができる。また、各図柄表示領域が停止表示可能な図柄の個数は、5個以上としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技盤の正面図である。
【図4】パチンコ遊技機の制御系全体を示すブロック図である。
【図5】パチンコ遊技機の遊技モードを示すフローチャートである。
【図6】第一実施形態の図柄表示部を示す正面図である。
【図7】第一実施形態の図柄配列を示す説明図である。
【図8】(A)〜(F)は第一実施形態の作用説明図である。
【図9】第二実施形態の図柄配列を示す説明図である。
【図10】第三実施形態の図柄配列を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
4 遊技盤
14 始動口
16 大入賞口
20 図柄表示部
20a 上図柄表示領域
20b 中図柄表示領域
20c 下図柄表示領域
24 図柄表示制御基板
U 上図柄列
M 中図柄列
D 下図柄列
L1〜L8 有効ライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシンなどの遊技機に関し、特に、複数の図柄を変動表示可能な図柄表示部を備える遊技球の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の図柄を変動表示可能な図柄表示部を備える遊技球が普及している。この種の図柄表示部は、通常、第一の図柄列をスクロール及び停止表示する第一の図柄表示領域と、第二の図柄列をスクロール及び停止表示する第二の図柄表示領域と、第三の図柄列をスクロール及び停止表示する第三の図柄表示領域とを並列状に備えており、例えば、第一及び第三の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させた後、第二の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させ、各図柄表示領域の停止図柄が所定の当り図柄配列となったとき、遊技者に有利な状態を現出させるように構成されている。
【0003】
また、遊技者の期待感を高めるために、所謂ダブルリーチ状態やトリプルリーチ状態を現出させる遊技機も普及している(例えば、特許文献1、2参照。)。特許文献1、2に示される遊技機では、第一及び第三の図柄表示領域に、3つの図柄を停止表示可能にすると共に、第一の図柄列と第三の図柄列の並び順を逆にすることにより、予め決められた3本の有効ラインが全てリーチとなる状態を現出可能としている。そして、このように構成された図柄表示部では、第二の図柄列が停止するとき、いずれかの有効ラインが当り図柄配列となる状態を、3回連続して現出させることが可能になる。
【0004】
【特許文献1】
特許第2689081号公報(第2頁、第3図)
【特許文献2】
特開平11−104315号公報(第4頁、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1、2に示される遊技機では、同時にリーチとなる有効ラインが3本、連続して当り図柄配列を現出させる回数が3回と少ないため、リーチ状態になっても、遊技者の期待感を長時間にわたって持続させることが困難であった。
そこで、近年では、いずれかの有効ラインがリーチ状態となったとき、図柄表示部の表示態様を図柄変動画面からリーチ演出画面(所謂スーパーリーチ画面)に切換え、このリーチ演出画面において遊技者の期待感を高めるという手法が広く採用されている。
【0006】
しかしながら、この場合には、図柄変動画面の意義が薄れるため、遊技時間の多くを占める図柄変動表示状態の遊技性が低下する惧れがある。しかも、遊技者の期待感を高めるには、多くのリーチ演出画面を用意する必要があるため、画面データが膨大になり、図柄表示制御基板のコストアップを招来する不都合があった。
【0007】
本発明の目的は、図柄変動画面における有効ライン数や、同時にリーチとなるライン数を増加させることにより、図柄変動画面の趣向性を高めることができるだけでなく、リーチ演出画面の増加を抑止し、図柄表示制御基板のコストダウンを図ることができる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために創作されたものであって、複数の図柄を変動表示可能な図柄表示部に、第一の図柄列をスクロール及び停止表示する第一の図柄表示領域と、第二の図柄列をスクロール及び停止表示する第二の図柄表示領域と、第三の図柄列をスクロール及び停止表示する第三の図柄表示領域とを並列状に備えると共に、各図柄表示領域に複数の図柄を停止表示可能とし、第一及び第三の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させた後、第二の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させ、各図柄表示領域の停止図柄が、予め決められた有効ライン上で所定の当り図柄配列となったとき、遊技者に有利な状態を現出させる遊技機であって、前記各図柄表示領域に、4以上の図柄を停止表示可能とし、8以上の有効ラインを規定すると共に、第一及び第三の図柄列に、8以上の有効ラインで同時にリーチ状態を現出させる所定の図柄配列を含むことを特徴とする。
遊技機をこのように構成すれば、図柄変動画面における有効ライン数や、同時にリーチとなるライン数が大幅に増加するため、図柄変動画面の趣向性を高めることができる。しかも、遊技者の当りに対する期待感を飛躍的に高めることができるため、多くのリーチ演出画面を用意する必要がなくなり、図柄表示制御基板のコストダウンも可能になる。
また、前記第二の図柄列は、8以上の有効ラインで同時にリーチ状態が現出し、かつ、第二の図柄列がスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインが当り図柄配列となる状態を、6回以上連続して現出させる所定の図柄配列を含むことを特徴とする。この場合には、当り図柄配列を6回以上連続的に現出させることにより、遊技者の期待感を長時間にわたって持続させることができる。これにより、遊技時間の多くを占める図柄変動表示状態の趣向性をさらに高めることが可能になる。
また、前記第一及び第三の図柄列に含まれる所定の図柄配列は、2種類の図柄を交互に2個ずつ配列して構成されることを特徴とする。この場合には、2種類の図柄のうち、いずれの図柄で当るかという興味も付加することができる。例えば、2種類の図柄のうち、一方の図柄を確率変動図柄とし、他方の図柄を非確率変動図柄とすれば、遊技者に有利な確率変動状態を獲得できるか否かという興味を付加することができる。
また、前記第二の図柄列に含まれる所定の図柄配列は、前記2種類の図柄を逆並びとし、かつ、1図柄分の間隔をあけて配列して構成されることを特徴とする。この場合には、第二の図柄列に同じ図柄を重複状に配列する必要がないため、第二の図柄列を整然と配列し、リーチ状態における図柄の視認性を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に沿って説明する。
[パチンコ遊技機の基本構成]
まず、本発明に係る遊技機(パチンコ遊技機)の基本構成について説明する。図1及び図2において、1はパチンコ遊技機であって、該パチンコ遊技機1は、パチンコ島に固定される外枠2に対して、開閉自在に取り付けられている。パチンコ遊技機1の側方隣接位置には、台間玉貸し機3が並設され、この台間玉貸し機3に、現金(紙幣又は硬貨)又はプリペイドカードを投入することにより、台間玉貸し機3又はパチンコ遊技機1から遊技玉が貸し出され、パチンコ遊技が可能になる。
【0010】
パチンコ遊技機1の正面には、遊技盤4と、その前方を覆う開閉自在なガラス枠5と、遊技球を溜める上皿6と、上皿6の余剰球を溜める下皿7と、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル8と、遊技球の貸出操作を行う貸出操作部9と、効果音を発生するスピーカ10とが設けられ、パチンコ遊技機1の背面には、払出用の遊技球を溜める遊技球タンク11と、遊技球タンク11内の遊技球を上皿6に払い出す賞球払出装置12と、遊技球を発射する発射モータ(発射装置)13と、後述する各種の制御基板とが設けられている。
【0011】
図3に示すように、遊技盤4には、始動口14、入賞口15、大入賞口16、ゲート17、アウト口18及び遊技釘19が配置されており、遊技盤4に発射された遊技球は、遊技釘19によって各口14〜18に誘導される。遊技盤4の中央部には、液晶表示パネルなどで構成される図柄表示部20が設けられ、その周りがセンター飾り21で囲まれている。また、センター飾り21の内側下部には、遊技球を遊動させるステージ22が設けられている。
【0012】
[パチンコ遊技機の基板構成]
図4に示すように、パチンコ遊技機1は、メイン基板として主制御基板23を備えると共に、サブ基板として図柄表示制御基板24、音制御基板25、ランプ制御基板26、払出制御基板27及び発射モータ制御基板28を備える。払出制御基板27には、玉切れスイッチ29、払出センサ30、払出モータ31などが接続されており、主制御基板23からの払出指定コマンドに応じて遊技球の払い出しを行うほか、台間玉貸し機3からの貸出指定コマンドに応じて遊技球の払い出しを行う。また、発射モータ制御基板28には、発射スイッチ(ハンドル角センサ)32、タッチセンサ33、発射モータ13などが接続されており、発射スイッチ32及びタッチセンサ33がONのとき、発射モータ13を駆動させる。
【0013】
主制御基板23には、入賞口15への入賞を検出する入賞口スイッチSW1、始動口14への入賞を検出する始動口スイッチSW2、ゲート17の通過を検出するゲートスイッチSW3、大入賞口16への入賞を検出する大入賞口スイッチSW4、大入賞口16のVゾーン(特定領域)通過を検出するVスイッチSW5などのスイッチ類と、特別電動役物16aを開閉動作させる特別電動役物ソレノイドSOL1、普通電動役物14aを開閉動作させる普通電動役物ソレノイドSOL2などのアクチュエータ類と、上記制御基板23〜27とが接続されている。そして、主制御基板23は、上記各スイッチSW1〜SW5の検出信号に応じて、特別図柄抽選、普通図柄抽選、各サブ基板に対するコマンド送信、電動役物動作制御などの処理を行う。
【0014】
図柄表示制御基板24は、主制御基板23からのコマンドに応じて、図柄表示部20の表示制御を行うサブ基板であり、このサブ基板によって、本発明が特徴とする図柄変動画面の表示制御が行われる。尚、音制御基板25は、主制御基板23からのコマンドに応じて、所定の効果音をスピーカ10から発生させるサブ基板であり、ランプ制御基板26は、主制御基板23からのコマンドに応じて、所定のパターンで発光表示ランプLを点灯制御するサブ基板である。
【0015】
[パチンコ遊技機の基本動作]
上記のように構成されたパチンコ遊技機1において、上皿6に遊技球が溜った状態で発射ハンドル8を回し操作すると、遊技盤4に向けて遊技球が発射される。発射された遊技球が始動口14又は入賞口15に入賞した場合は、所定個数の遊技球が賞品球として払い出される。
【0016】
また、遊技球がゲート17を通過したときは、普通図柄表示部(本実施形態では図柄表示部20が兼用される。)において普通図柄の変動表示が行われ、その停止図柄が所定の当たり図柄である場合は、始動口14に設けられる普通電動役物14aが所定時間にわたって開放動作される。
【0017】
また、遊技球が始動口14に入賞したときは、図柄表示部20において複数の特別図柄が変動表示され、これらの特別図柄が、予め決められた大当りの配列で停止すると、後述する大当りモード(特定遊技状態)となる。以下、大当りの開始、終了などを契機として切換えられるパチンコ遊技機1の各種遊技モードについて、図5を参照して説明する。
【0018】
[パチンコ遊技機の遊技モード]
(1)通常遊技モード
このモードでは、2段階の大当り確率のうち、低確率(例えば、1/350)が適用される。また、このモードでは、普通図柄の抽選サイクルが長くなっている。
【0019】
(2)大当りモード
特別図柄が予め決められた大当りの配列で停止したとき、このモードが実行される。大当りモードでは、大入賞口16に設けられる特別電動役物16aが開放動作され、遊技者に有利な状態となる。この開放動作は、所定時間の経過(例えば、30秒)または所定個数の入賞(例えば、10球)を条件として終了するが、開放動作中に入賞した遊技球が大入賞口16内の特定領域を通過した場合は、上記開放動作が所定のラウンド数(例えば、15ラウンド)を限度として繰り返される。
【0020】
(3)確率変動モード
このモードは、大当りモードが終了した後、所定の確率(例えば、1/2)で実行されるものであり、例えば、大当り時の特別図柄が確率変動図柄であったとき、その権利が与えられる。確率変動モードでは、大当り確率が高確率(例えば、1/50)であり、また、普通図柄の抽選サイクルが短く、しかも、普通電動役物14aの開放時間が長いため、持ち玉をほとんど減らすことなく、再び大当りを発生させることができる。
【0021】
(4)時間短縮モード
このモードは、大当りモードが終了した後に実行される。時間短縮モードでは、通常遊技モードと同じ大当り確率(低確率)が適用されるが、普通図柄の抽選サイクルが短く、しかも、普通電動役物14aの開放時間が長いため、持ち玉をほとんど減らすことなく、遊技を継続することができる。ただし、このモードは、大当り終了後、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)となった時点で終了し、通常遊技モードに切り換えられる。
【0022】
[第一実施形態]
本発明は、前述した図柄表示部20が表示する図柄変動画面に特徴がある。まず、その第一実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。図6に示すように、図柄表示部20は、上図柄列(第一の図柄列)Uを横スクロール及び停止表示する上図柄表示領域(第一の図柄表示領域)20aと、中図柄列(第二の図柄列)Mを横スクロール及び停止表示する中図柄表示領域(第二の図柄表示領域)20bと、下図柄列(第三の図柄列)Dを横スクロール及び停止表示する下図柄表示領域(第三の図柄表示領域)20cとを並列状に備えると共に、各図柄表示領域20a〜20cに、それぞれ複数の特別図柄を停止表示可能としている。
【0023】
図柄表示部20は、始動口14への入賞に応じて、所定の順序で3列の図柄列U、M、Dを横スクロールさせる。所定時間経過すると、まず、上図柄列Uを横スクロール状態から停止状態へ移行させた後、下図柄列Dを横スクロール状態から停止状態へ移行させ、最後に、中図柄列Mの横スクロールを停止させる。そして、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が、予め決められた有効ライン上で所定の当り図柄配列となったとき、大当りモードとなる。
【0024】
各図柄表示領域20a〜20cは、それぞれ4図柄を停止表示できるようになっている。これにより、図6に示すように、8本の有効ラインL1〜L8を規定することが可能になる。つまり、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が垂直方向に並ぶ4本の垂直ライン(L1〜L4)と、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が右下がり傾斜方向に並ぶ2本の右下がり傾斜ライン(L5及びL6)と、各図柄表示領域20a〜20cの停止図柄が右上り傾斜方向に並ぶ2本の右上り傾斜ライン(L7及びL8)が有効ラインとなる。
【0025】
各図柄列U、M、Dは、例えば図7に示すように、6種類の特別図柄「7」、「△」、「☆」、「魚」、「サメ」、「カメ」と、1種類のブランク図柄「貝」とを配列してなり、例えば、確率変動図柄を「7」、「△」、「☆」、非確率変動図柄を「魚」、「サメ」、「カメ」として定めている。尚、本実施形態では、上図柄列Uと下図柄列Dが同じ図柄配列であるが、異なる図柄配列としてもよい。また、中図柄列Mは、リーチ状態における中図柄の視認性を向上させるために、6種類の特別図柄を、ブランク図柄を挟んで一つおきに整列状に配列しているが、不整な図柄配列としてもよい。
【0026】
図6及び図7に示すように、上図柄列U及び下図柄列Dには、前述した8本の有効ラインL1〜L8を同時にリーチ状態とする所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、2種類の特別図柄「7」、「魚」を交互に2個ずつ配列することによって構成される。また、上記2種類の特別図柄「7」、「魚」のうち、一方の特別図柄「7」を確率変動図柄とし、他方の特別図柄「魚」を非確率変動図柄とする。これにより、8ライン同時リーチ状態では、確率変動の権利を獲得できるか否かという興味も付加することが可能になる。
【0027】
図8に示すように、中図柄列Mには、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、6回連続して現出させる所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、8本の有効ラインL1〜L8を同時にリーチ状態とする前記2種類の特別図柄「7」、「魚」を、他の図柄列U、Dと逆並びとし、かつ、1図柄分の間隔(ブランク図柄)を存して配列することによって構成される。以下、第一実施形態の作用について、図8を参照して説明する。
【0028】
図8の(A)は、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態となり、かつ、中図柄列Mの特別図柄「魚」が中図柄表示領域20bの右端位置まで到達した状態を示している。この状態では、有効ラインL4が特別図柄「魚」によって当り図柄配列となる。
【0029】
図8の(B)は、中図柄列Mの特別図柄「魚」が上記(A)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。この状態では、有効ラインL6及びL8が特別図柄「魚」によって当り図柄配列となる。
【0030】
図8の(C)は、中図柄列Mの特別図柄「魚」が上記(B)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。このとき、中図柄列Mの特別図柄「7」が中図柄表示領域20bの右端位置まで到達している。この状態では、有効ラインL2が特別図柄「魚」によって当り図柄配列となる。
【0031】
図8の(D)は、中図柄列Mの特別図柄「魚」、「7」が上記(C)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。この状態では、有効ラインL3が特別図柄「7」によって当り図柄配列となる。
【0032】
図8の(E)は、中図柄列Mの特別図柄「7」が上記(D)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。このとき、中図柄列Mの特別図柄「カメ」が中図柄表示領域20bの右端位置まで到達している。この状態では、有効ラインL5及びL7が特別図柄「7」によって当り図柄配列となる。
【0033】
図8の(F)は、中図柄列Mの特別図柄「7」、「カメ」が上記(E)の位置から左側へ1図柄分スクロールした状態を示している。この状態では、有効ラインL1が特別図柄「7」によって当り図柄配列となる。
以上の作用によって、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、6回連続して現出させることが可能になる。
【0034】
叙述の如く構成された第一実施形態によれば、従来のパチンコ遊技機に比べ、図柄表示部20における図柄変動画面の有効ライン数や、同時にリーチとなるライン数を大幅に増加させることができるため、図柄変動画面の趣向性を高めることが可能になる。しかも、遊技者の当りに対する期待感を飛躍的に高めることができるため、多くのリーチ演出画面を用意する必要がなくなり、図柄表示制御基板24のコストダウンも可能になる。
【0035】
また、中図柄列Mは、8本の有効ラインL1〜L8で同時にリーチ状態が現出し、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、6回連続して現出させる所定の図柄配列を含むため、遊技者の当りに対する期待感を長時間にわたって持続させることができる。これにより、遊技時間の多くを占める図柄変動表示状態の趣向性をさらに高めることが可能になる。
【0036】
また、上図柄列Uび下図柄列Dに含まれる所定の図柄配列は、2種類の特別図柄「7」、「魚」を交互に2個ずつ配列して構成されるため、2種類の特別図柄「7」、「魚」のうち、いずれの特別図柄で当るかという興味も付加することができる。例えば、本実施形態では、2種類の特別図柄「7」、「魚」のうち、一方の特別図柄「7」を確率変動図柄とし、他方の特別図柄「魚」を非確率変動図柄とすることにより、確率変動の権利を獲得できるか否かという興味を付加している。
【0037】
また、中図柄列Mに含まれる所定の図柄配列は、上記2種類の特別図柄「7」、「魚」を逆並びとし、かつ、1図柄分の間隔をあけて配列して構成されるため、中図柄列Mに同じ特別図柄を重複状に配列する必要がない。これにより、中図柄列Mを整然と配列し、リーチ状態における特別図柄の視認性を高めることができる。
【0038】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。図9に示すように、第二実施形態の中図柄列Mには、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、9回連続して現出させる所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、第一実施形態の中図柄列Mに含まれる所定の図柄配列(「魚」、「貝」、「7」)の後に、3図柄分の間隔を存して、特別図柄「魚」を配置することにより構成される。
【0039】
このように構成された第二実施形態によれば、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、図8の(F)の後、さらに3回継続して現出させることが可能になる。これにより、遊技者の当りに対する期待感をさらに持続させることができる。
【0040】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。図10に示すように、第三実施形態の上図柄列U及び下図柄列Dには、前述した8本の有効ラインL1〜L8を同時にリーチ状態にする所定の図柄配列として、1種類の特別図柄「7」が4個連続して配列されている。このような図柄配列を採用しても、第一実施形態と略同様の作用効果が得られる。
【0041】
また、第三実施形態の中図柄列Mには、8本の有効ラインL1〜L8が同時にリーチ状態で、かつ、中図柄列Mがスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインL1〜L8が当り図柄配列となる状態を、8回連続して現出させる所定の図柄配列が含まれている。この図柄配列は、例えば、上記1種類の特別図柄「7」を、3図柄分の間隔を存して2個配置することにより構成される。尚、上記連続回数は、中図柄列Mに含まれる特別図柄「7」の個数設定や、特別図柄「7」の間隔設定により、任意に変更することが可能である。
【0042】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論である。上記の説明では、パチンコ遊技機を例にしたが、スロットマシンなどの他の遊技機でも、本発明の実施が可能であることは言うまでもない。また、図柄表示部は、液晶表示パネルの他、複数のドラム(リール)を回転させるドラム式などを採用してもよい。また、前記実施形態では、図柄表示部における図柄のスクロール方向を横方向としているが、図柄を縦方向にスクロールさせる図柄表示部でも実施することができる。また、各図柄表示領域が停止表示可能な図柄の個数は、5個以上としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技盤の正面図である。
【図4】パチンコ遊技機の制御系全体を示すブロック図である。
【図5】パチンコ遊技機の遊技モードを示すフローチャートである。
【図6】第一実施形態の図柄表示部を示す正面図である。
【図7】第一実施形態の図柄配列を示す説明図である。
【図8】(A)〜(F)は第一実施形態の作用説明図である。
【図9】第二実施形態の図柄配列を示す説明図である。
【図10】第三実施形態の図柄配列を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
4 遊技盤
14 始動口
16 大入賞口
20 図柄表示部
20a 上図柄表示領域
20b 中図柄表示領域
20c 下図柄表示領域
24 図柄表示制御基板
U 上図柄列
M 中図柄列
D 下図柄列
L1〜L8 有効ライン
Claims (4)
- 複数の図柄を変動表示可能な図柄表示部に、第一の図柄列をスクロール及び停止表示する第一の図柄表示領域と、第二の図柄列をスクロール及び停止表示する第二の図柄表示領域と、第三の図柄列をスクロール及び停止表示する第三の図柄表示領域とを並列状に備えると共に、各図柄表示領域に複数の図柄を停止表示可能とし、第一及び第三の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させた後、第二の図柄列をスクロール状態から停止状態へ移行させ、各図柄表示領域の停止図柄が、予め決められた有効ライン上で所定の当り図柄配列となったとき、遊技者に有利な状態を現出させる遊技機であって、
前記各図柄表示領域に、4以上の図柄を停止表示可能とし、8以上の有効ラインを規定すると共に、第一及び第三の図柄列に、8以上の有効ラインで同時にリーチ状態を現出させる所定の図柄配列を含むことを特徴とする遊技機。 - 前記第二の図柄列は、8以上の有効ラインで同時にリーチ状態が現出し、かつ、第二の図柄列がスクロール状態のとき、いずれかの有効ラインが当り図柄配列となる状態を、6回以上連続して現出させる所定の図柄配列を含むことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記第一及び第三の図柄列に含まれる所定の図柄配列は、2種類の図柄を交互に2個ずつ配列して構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
- 前記第二の図柄列に含まれる所定の図柄配列は、前記2種類の図柄を逆並びとし、かつ、1図柄分の間隔をあけて配列して構成されることを特徴とする請求項2又は3記載の遊技機。
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Cited By (1)
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2003
- 2003-05-08 JP JP2003130454A patent/JP2004329616A/ja active Pending
Cited By (1)
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