JP2004328121A - 無線中継方式 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基地局においてダイバーシチ受信が可能となるように移動局−基地局の中継増幅を個別増幅とし、各系の中継増幅を入れ替えるための切替器を用意し、中継増幅器が故障した場合、LCXが切断した場合など切替器を適宜切り替えることにより切断、故障箇所以前の信号を確実に伝送させ、切断、故障箇所から基地局に近い箇所についてはダイバーシチ受信を可能とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の漏洩同軸ケーブルを用いてダイバーシチ通信を行うシステムにおいて、漏洩同軸ケーブルが切断した場合や、中継器が故障した場合においても最適な受信ができるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来方式としては、例えば、特許文献1のような方式がある。この従来例について、図6を用いて説明する。
【0003】
基地局112の送信信号は送信部113からLCX1系132、LCX2系133に出力される。LCX1系132、LCX2系133の出力はそれぞれ中継機121に入力される。中継機では基地局112の制御部131から全ての中継機121に対しルート別中継方式を指示する。この信号により全ての中継機121において、切替スイッチ122〜127をa側に接続する。これによりLCX1系、2系とも独立した中継増幅が可能となり基地局112の受信部14、移動局においてダイバーシチ受信が可能となる。
【0004】
次に、LCXが断線した場合の説明を行う。便宜的に図6における×印の箇所が切断したものとする。
【0005】
この切断を基地局制御部131が検出すると、全中継機121にセミルート中継方式の採用を指示しする。この指示により全ての中継機121では、切替スイッチ125をa側に、切替スイッチ122、124、126、127をb側に接続する。これによりLCX1系で伝送された移動局送信信号は、増幅器128、129で増幅された後、合成分配器130で合成され、LCX1系132に出力される。
【0006】
一方、LCX1系132により伝送される基地局112の送信信号と、LCX2系により伝送された基地局送信信号は、合成分配器130に入力されたのち分配され、その後、増幅器128、129で増幅され、LCX1系132、LCX2系133へ出力される。(ただし、図6中右の中継機121はLCX2系133が断線しているため、基地局112の送信信号を受信することはできない。)以上より、LCX1系またはLCX2系が断線していない場合は、ダイバーシチ受信を断線すると、断線していない方のLCXにより送信信号をLCX1系、LCX2系に分配することにより送信信号を中継することが可能である。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−268002号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来技術では、漏洩同軸ケーブルの切断や中継局が故障した場合、移動局からの信号はセミルート方式の中継方式となり、片側の系のみを伝送するようになるため基地局においてダイバーシチ受信ができなくなり、ダイバーシチ受信に比べ受信品質が劣化するという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記問題を解決するため、基地局信号の中継増幅と移動局信号の中継増幅を別系統とし、基地局信号の中継増幅に関しては前段の有効な経路の信号を選択増幅し、2系統に出力するセミルート中継方式を、また移動局から基地局の中継には個別の増幅器および出力を互いに入れ替えるための切替器を設け、切替器を適宜切り替えることにより、漏洩同軸ケーブルの切断や中継増幅器等の故障が起きたときに切断、故障以前の信号を正常な経路を用いて基地局まで伝送できるようにする。また、移動局信号中継増幅器のゲインを一定に保つためのパイロット信号が中継機より付加できるように、パイロット信号発生器、および発生させたパイロット信号を中継増幅信号に付加するための切替器、合成器を設けた。
【0010】
その結果、断線や中継増幅器の故障により不通となった経路から基地局から遠い経路については、正常な経路を用いて一系統の信号増幅を行い、基地局に近い側の線については二経路を生かすようにしたものである。これにより、断線や中継増幅器の故障により不通となった個所から基地局より遠い経路についてはダイバーシチ受信は行えないが、基地局へは信号を伝送することが可能となり、また、切断、故障点よりも基地局に近い側ではダイバーシチ受信により良好な受信性能を確保することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を以下に説明する。
【0012】
図4は本発明のシステム構成を示す図である。基地局12、基地局送信部13、基地局受信部14、基地局制御部15、中継機16、中継機からの異常信号17、中継機への制御信号18、移動局19、終端架20である。
【0013】
まず正常時の動作説明を行う。基地局からの送信信号は2分配され、LCX1系、LCX2系へと伝送される。次に中継機での動作を図1を用いて説明する。LCX1系7−1、LCX2系7−2からの信号は合成器6−3、6−4を介して、共用器2−1、2−2に入力される。共用器2−1、2−2では基地局送信信号が分離され、切替器3−2に入力される。共用器2−1からの信号は切替器3−2のb−1側に接続され、分配器6−1に接続される。共用器2−2からの信号は、切替器3−2のa−2側に接続され、モニタ装置9に接続され、基地局信号増幅器に接続されていないほうのLCXの信号がモニタされる。図1の例では、LCX2系の信号が正常に伝送されているかモニタを行う。分配器6−1に入力された信号は2分配され、基地局信号中継増幅器5−1、5−2に入力され増幅される。基地局信号中継増幅器5−1、5−2は冗長構成となっており、2つの増幅器のうち一つが故障しても、残った片方の系で出力は低下するが増幅できる構成となっている。基地局信号中継増幅器5−1、5−2の出力は合成器7で合成され、分配器6−2で分配され、共用器2−3、2−4を介して、LCX1系7−2、LCX2系8−2に出力される。
【0014】
移動局19は、LCX1系、LCX2系それぞれから出力される電波をダイバーシチ受信する。
【0015】
次に、移動局19からの信号の中継について説明を行う。今、移動局19がLCX1系7−2、LCX2系8−2に存在する場合、移動局19からの信号は、LCX1系7−2、LCX2系8−2それぞれで受信される。受信された信号は、LCX1系7−2およびLCX2系8−2より中継機1に入力される。LCX1系7−2、LCX2系8−2それぞれの信号は共用器2−3、2−4に入力され、移動局信号中継増幅器4−1、4−2で個別に増幅される。増幅された信号は切替器3−1により、LCX1系の信号を中継増幅したものは、b−1側の共用器2−1、合成器6−3を介してLCX1系7−1へ、LCX2系の信号を中継増幅したものは、b−2側の共用器2−2、合成器6−4を介してLCX2系8−1へと伝送される。
【0016】
基地局信号中継増幅器は、図2に示す増幅器21、ゲイン制御部22より構成される。ゲイン制御部22では、基地局信号のレベルを検出し、増幅器のゲインを一定に保つように制御する。このとき検波レベルが規定値よりも低い場合、断線または異常とみなし、異常信号を出力する。
【0017】
移動局信号中継増幅器は、図3に示す増幅器31、パイロット検出/ゲイン制御部32より構成される。パイロット検出/ゲイン制御部32では、終端架20より出力され入力信号に重畳されているパイロット信号を抜きだし、このパイロット信号出力が一定出力となるよう、増幅器31のゲインをコントロールする。パイロット信号が規定レベルよりも小さい場合は、断線または前段中継機の異常とみなし、異常信号を出力する。
【0018】
次に、LCX断線時や、中継増幅器の故障時の動作を説明する。
基地局から移動局の伝送は、従来のセミルート方式の伝送により冗長度を構成しており、現在使用しているLCXの系の異常を検出すると、切替器3−2により反対側のLCXに接続を切り替える。
(図1の例では切替器3−2の接点をa−2からa−1へ、b−1からb−2へ切替える。)
モニタ9では、現在使用していない方のLCX信号をモニタし、異常の検出を行う。
【0019】
移動局送信信号を中継増幅する場合の異常時の動作を図5を用いて説明する。図5(a)は正常時の移動局から基地局への伝送を示した図で、各LCXを個別で中継増幅を行っている。このため、基地局ではダイバーシチ受信が可能である。
【0020】
図5(b)は中継機n−2と中継機n−1の間のLCX2系が切断した場合の例である。この場合、切断前の中継機n−1の出力を1系、2系入れ替え中継機n−1のLCX1系増幅器4−1のゲインを落とす。
【0021】
図5(c)は中継機n−2と中継機n−1のLCX2系、及び中継機n−3と中継機n−2のLCX1系が切断した場合の例である。(b)の場合と同様に、切断前の中継機n−1の出力を1系、2系入れ替え中継機n−1のLCX1系増幅器4−1のゲインを落とし、中継機n−2の出力を1系、2系入れ替え中継機n−2のLCX2系増幅器4−2のゲインを落とす。
【0022】
図5(d)は同系のLCXが連続して切断した場合の例である。この場合は、切断前の中継機n−1の出力を1系、2系入れ替え中継機n−1のLCX1系の増幅器4−1のゲインを落とし、中継機n−2の出力は通常の増幅経路である経路で増幅し、切断側であるLCX1系の増幅器4−1のゲインを落とす。
【0023】
このように、切断箇所を迂回するように前段のLCXの系統を入れ替えることにより、切断以前の信号伝送を行い、接続しない方の増幅器のゲインを落とすことにより不要な信号出力を停止する。
【0024】
増幅器のゲインを落とすには、移動局信号中継増幅器からの異常信号をもとに生成した中継局異常信号17を基に基地局制御部15で接続ルートを判断し、中継局ルート制御信号18を用いて制御を行う。切断したLCXから基地局に近いところの中継機は、両系統独立増幅とする。
【0025】
前段のLCXが切断したり、中継機が異常を起こした場合は、パイロット信号入力がなくなり増幅器のゲインを一定に保てなくなる。このパイロット信号の無検出を検出した場合は、移動局信号中継増幅器のゲインを規定値に設定し、雑音によりゲインがコントロールされるのを防ぐ。次段以降もパイロット信号がなくなるため、パイロット信号発生部11から、切替器3−3、3−4を適宜切替、合成器6−3、6−4を介して合成しパイロット信号を次段中継機へ伝送する。
【0026】
【発明の効果】
これにより、同じ中継区間のLCXが両方とも切断しない限り、また中継機が両系統故障にならない限り、切断、故障以前の信号は片系のみの伝送となるが伝送可能で、また、切断、故障点より基地局に近いところにいる移動局からの信号は、両系統独自に増幅することが可能であり、基地局においてダイバーシチ受信を行うことができ、受信特性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図。
【図2】基地局信号増幅器の構成を説明する図。
【図3】移動局信号増幅器の構成を説明する図。
【図4】本発明のシステム構成を説明する図。
【図5】異常時の中継動作を説明する図。
【図6】従来技術を説明する図。
【符号の説明】1:中継機、2−1,2−2,2−3,2−4:共用器、3−1,3−2,3−3,3−4:切替器、4−1,4−2:移動局信号中継増幅器、5−1,5−2:基地局信号中継増幅器、6−1,6−2:分配器、6−3,6−4,6−5:合成器、7−1,7−2:LCX1系、8−1,8−2:LCX2系、9:中継モニタ、10:パイロット信号発生器、12:基地局無線装置、13:送信部、14:受信部、15:制御部、16:中継機、17:異常情報、18:制御情報、19:移動局、20:終端架、21:増幅器、22:ゲイン制御部、31:増幅器、32:パイロット検出/ゲイン制御部、112:基地局、131:切替制御部、121:中継機、122〜127:切替器、128、129:中継増幅器、130:合成器、131:制御部、132:LCX1系、133:LCX2系。
Claims (6)
- 通信データを変調して電波を送信する基地局と、線路の両側に布設された電波を搬送する漏洩同軸ケーブル(LCX:Leakage Coaxial Cable)と、該漏洩同軸ケーブルの電波を増幅し中継する中継局及び漏洩同軸ケーブルを含むシステムにおける無線中継方式において、中継機に各系個別の増幅器、および各系の出力を切替える切替器、パイロット信号発生器および、パイロット信号切替え器を具備することを特徴とする無線中継方式。
- 請求項1記載の無線中継方式において、漏洩同軸ケーブルの断線や中継増幅器故障などによりパイロット信号が切断された場合、次段の中継増幅器のゲインを一定とし、切断された系にパイロット信号を付加することを特徴とする無線中継方式。
- 請求項1記載の無線中継方式において、基地局信号の中継増幅には2系統のうち1系統を選択し増幅中継し2系統に分配するセミルート中継方式を、移動局信号の中継増幅には各系個別の増幅器を設け、障障害時に切替え器により中継ルートを切替えることを特徴とする無線中継方式。
- 請求項1記載の無線中継方式において、漏洩同軸ケーブルの断線や中継増幅器故障などにより同一側の系が連続して不通となった場合、漏洩同軸ケーブルの断線や中継増幅器故障の前段の中継機でのみルートを他の系統に切替えることを特徴とする無線中継方式。
- 請求項1記載の無線中継方式において、連続して同系統の漏洩同軸ケーブルが断線や中継増幅器故障などを起こしいていない場合は、漏洩同軸ケーブルの断線や中継増幅器故障の前段の中継機でルートを他の系統に切替えることを特徴とする無線中継方式。
- 請求項1記載の無線中継方式において、漏洩同軸ケーブルの断線や中継増幅器故障などによりパイロット信号が切断された場合、次段の中継増幅器のゲインを一定とし、切断された系にパイロット信号を付加することを特徴とする無線中継方式。
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JP2007060504A (ja) * | 2005-08-26 | 2007-03-08 | Mitsubishi Electric Corp | 中継装置 |
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JP2021013080A (ja) * | 2019-07-05 | 2021-02-04 | 三菱電機株式会社 | 無線通信システム |
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2003
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