JP2004328063A - シリアルデータ受信回路 - Google Patents

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Hideo Nagano
英生 長野
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Abstract

【課題】チャネル間にタイミングスキューが発生する多チャネル高速シリアル伝送システムにおいて、少ないサンプリング数で正しくデータの確定が行えるようにし、低消費電力化および小型化が図れるようにすること。
【解決手段】PLL回路3は入力クロックからマルチフェイズクロックを生成する。オーバーサンプル回路4はブランキング期間において入力シリアルデータをオーバーサンプリングする。サンプリングクロック選択回路5はPLL回路3が生成するマルチフェイズクロックの中から最適な位相を与える1つのサンプリングクロックを選択する。非ブランキング期間では、この選択した1つのサンプリングクロックを用いた×1サンプリングによってデータを取り込む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、クロックと1以上のシリアルデータとを並列に伝送する並列伝送路から前記シリアルデータを前記クロックに同期して取り込むシリアルデータ受信回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、映像ディスプレイシステムでは、高速で多チャネルのシリアルデータをクロックと共に伝送する。この種の多チャネル高速シリアル伝送システムは、例えば図18に示すように構成されている。なお、図18は、多チャネル高速シリアル伝送システムの一般的な構成例を示すブロック図である。
【0003】
図18に示す多チャネル高速シリアル伝送システムでは、送信側デバイス100が備えるパラレルシリアル変換回路101において、パラレルデータバス上のData<9:0>がクロックClockに同期してシリアルデータに変換され、クロックClockと共に並列伝送路111を構成する各伝送線路に送出される。
【0004】
そして、並列伝送路111では、クロックとデータとの間やデータ同士間など、チャネル間にタイミングスキューが発生する。また、並列伝送路111では、伝送線路の表皮効果や誘電損失等によって信号の振幅が歪むことが多い。そのため、受信側デバイス121では、シリアルデータ受信回路であるデータリカバリ回路112を備えている。
【0005】
データリカバリ回路112は、並列伝送路111の各伝送線路から取り込んだシリアルデータを一緒に送られてくるクロックに同期してパラレル変換する機能に加えて、シリアルデータを正しく確定するため、シリアルデータを1ビット単位に複数回サンプリングして最適解を得るいわゆるオーバーサンプリング機能を有している。
【0006】
図19は、図18に示す受信側デバイスが備えるデータリカバリ回路において実施できる各サンプリング方法の特徴を説明する図である。図19では、“×1サンプリングの場合”と“×3サンプリングの場合”と“×4サンプリングの場合”と“×5サンプリングの場合”との4つのサンプリング方法が示されている。
【0007】
図19において、“×1サンプリングの場合”には、クロックとデータとの間にスキューが発生してしまうと、不定をサンプリングしてしまうことがあるので、「スキュー調整機能」なしには使用することができない。“×3サンプリングの場合”には、波形が歪んだ場合、2:1の割合で不定の方を多く選択してしまう場合があり得る。“×4サンフリングの場合”には、同様に2:2の割合で不定の方を選択してしまう場合があり得る。しかし、最後の“×5サンプリングの場合”では、3回確定する確率が以上説明した3つの方式よりも高くなる。
【0008】
つまり、データリカバリ回路としては、サンプリング数を5以上にすると、エラーレートを各段に低下させることが可能となる。そこで、従来では、例えば図21に示すようなオーバーサンプリングによるデータリカバリ回路が用いられている。なお、図20は、図18に示す受信側デバイスが備えるデータリカバリ回路がオーバーサンプリングを行う場合の構成例を示すブロック図である。
【0009】
図20に示すデータリカバリ回路は、シリアルデータが入力される差動構成の入力回路131と、クロックが入力される差動構成の入力回路132と、入力回路132が出力するクロックに基づきマルチフェイズクロックを生成する位相ロックループ回路(PLL回路)133と、PLL回路133が出力するマルチフェイズクロックに従って入力回路131の出力であるシリアルデータをサンプリングするオーバーサンプル回路134と、オーバーサンプル回路134がサンプリングした複数のサンプリング値から最適な1つのビット値を確定するビット確定回路135と、ビット確定回路135が確定したビット列をPLL回路133が出力するマルチフェイズクロックに従ってパラレルデータに変換するシリアル−パラレル変換回路136とで構成されている。
【0010】
図21は、図20に示すデータリカバリ回路の動作を説明するタイミング図である。図21において、シリアル入力データ(1)は、1サイクルパケットが10ビットで構成されている。PLL回路133では、入力クロック(2)を5/2逓倍したオーバーサンプリング基準クロック(3)を生成し、それに基づきサンプリング用のマルチフェイズクロックを生成し、1ビット当たり5回のオーバーサンプリング(4)を実施している。
【0011】
つまり、5×オーバーサンプリング(4)では、1サイクルパケット当たり50回のサンプリングエッジが用いられている。そして、マルチフェイズクロックにてサンプリングしたデータに対して、MSB選択クロック(5)を用いて上位10ビット分のデータを取り出し(6)、またLSB選択クロック(7)を用いて下位10ビット分のデータを取り出し(8)、それらの位相を揃え、それぞれの5ビットから正しい1ビットを選択する。最後に、位相調整クロック(9)を用いて10ビットの位相を揃え、パラレルデータ(10)として出力する。
【0012】
なお、例えば特許文献1では、無入力区間に雑音が重畳する場合でも雑音とバーストデータとを正確に識別してバーストデータのみをその先頭部分から正確に受信できるデジタルPLL回路が開示されている。また、特許文献2では、適正なサンプリングポイントを自動的に調整可能なサンプリング位相調整回路が開示されている。また、特許文献3では、映像信号の同期信号を受け入れ、この同期信号に応じて生成される映像信号処理の基となるサンプリングクロックの位相を自動的に調整する回路が開示されている。また、特許文献4では、少しずつ位相の異なる複数のクロック信号を作成し、基準となる信号に対して最適な位相を備えたクロック信号を選択するように構成されるクロック信号作成回路が開示されている。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−358021号公報(0038、図1)
【特許文献2】
特開2000−278495号公報(0009、図1)
【特許文献3】
特開2000−152030号公報(0013、図1)
【特許文献4】
特開平4−29409号公報(2頁〜3頁、第1図)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、チャネル間にタイミングスキューが発生する多チャネル高速シリアル伝送システムにおいて用いられる従来のシリアルデータ受信回路であるデータリカバリ回路では、エラーレートを改善するために1ビットあたりのオーバーサンプリングの回数を増加すると、消費電力が大きくなり、回路規模も大きくなるという問題があった。
【0015】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、チャネル間にタイミングスキューが発生する多チャネル高速シリアル伝送システムにおいて、少ないサンプリング数で正しくデータの確定が行えるようにし、低消費電力化および小型化が図れるシリアルデータ受信回路を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかるシリアルデータ受信回路は、クロックと1以上のシリアルデータとを並列に伝送する伝送路から入力される前記クロックに基づきマルチフェイズクロックを生成するマルチフェイズクロック生成手段と、前記伝送路から入力されるシリアルデータの1動作期間内の一部期間において、前記マルチフェイズクロックに従って前記シリアルデータをオーバーサンプリングし、サンプリング結果に基づき前記マルチフェイズクロックの中から最適位相の1サンプリングクロックを、前記一部期間を除いた残余の期間におけるシリアルデータをサンプリングするクロックとして選択するサンプリングクロック選択手段と、前記サンプリングクロック選択手段が選択した1サンプリングクロックに同期して前記シリアルデータをパラレルデータに変換する変換手段と、前記一部期間および残余の期間を示す制御信号を発生する制御信号発生手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、並列伝送路からクロックと共に入力されるシリアルデータの1動作期間内の一部期間において、オーバーサンプリングを実施して適切な位相を持つ1サンプリングクロックを選択し、その選択した1サンプリングクロックを残余の期間でのデータ取込用に用いることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるシリアルデータ受信回路の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。図2は、チャネル間にタイミングスキューが発生するシステムの一例として示す映像ディスプレイシステムにおけるタイミング図である。図2は、以下に示す各実施の形態においても参照する。
【0020】
この発明の各実施の形態では、液晶モニタ等に映像を描画する映像ディスプレイシステムのように、クロックと1以上のシリアルデータとを並列に伝送する多チャネル高速シリアル伝送システムにおいて用いるシリアルデータ受信回路を、並列伝送路からスキューが存在した状態でクロックとデータとを取り込む場合でも、1ビット当たりのサンプリング回数を1回として正しくデータの確定が行えるように構成し、低消費電力化および小型化が実現できるようにしている。
【0021】
図1に示すシリアルデータ受信回路は、液晶モニタ等に映像を描画する映像ディスプレイシステムへの適用を想定して構成されている。すなわち、このシリアルデータ受信回路は、シリアルデータが入力される差動構成の入力回路1と、クロックが入力される差動構成の入力回路2と、入力回路2が出力するクロックに基づき位相が少しずつ均等にずれたマルチフェイズクロックを生成するPLL回路3と、PLL回路3が出力するマルチフェイズクロックを並列に受けるオーバーサンプル回路4,サンプリングクロック選択回路5およびシリアル−パラレル変換回路6と、シリアル−パラレル変換回路6が出力するパラレルデータから水平同期信号(以下「Hsync」と記す)を抽出するHsync抽出回路7とを備え、オーバーサンプル回路4,サンプリングクロック選択回路5およびシリアル−パラレル変換回路6とは、Hsync抽出回路7の検出信号に従って、所定の動作を行うようになっている。
【0022】
図2に示すように、液晶モニタ等に映像を描画する映像ディスプレイシステムでは、送信側は、Hsyncとピクセルデータとを送信する。Hsyncは、ブランキング期間10とピクセルデータ表示期間11とで構成され、それを繰り返す信号である。そして、ブランキング期間10は、高レベルを「Hレベル」と表記し、低レベルを「Lレベル」と表記すれば、データのシーケンスが“H、L、H、L、・・”などと決まったパターンになっている。
【0023】
そこで、Hsync抽出回路7は、抽出したHsyncからブランキング期間10とピクセルデータ表示期間11とをそれぞれ検出し、オーバーサンプル回路4,サンプリングクロック選択回路5およびシリアル−パラレル変換回路6とに制御信号として与えるようにしている。
【0024】
オーバーサンプル回路4は、PLL回路3からのマルチフェイズクロックに従って、ブランキング期間10においては、入力回路1の出力であるシリアルデータを例えば×5のオーバーサンプリングを行い、ピクセルデータ表示期間11においては、入力回路1の出力であるシリアルデータをサンプリングクロック選択回路5にそのまま出力するようになっている。
【0025】
サンプリングクロック選択回路5は、ブランキング期間10において、オーバーサンプル回路4から入力される20シリアルデータにおける各ビットに適切なサンプリングクロックをPLL回路3からのマルチフェイズクロックの中から選択する。そして、サンプリングクロック選択回路5は、ピクセルデータ表示期間11において、オーバーサンプル回路4を介して入力される入力回路1の出力であるシリアルデータを、その選択した1つのサンプリングクロックによって×1サンプリングを行い、シリアルデータをシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。
【0026】
そして、シリアル−パラレル変換回路6は、PLL回路3からのマルチフェイズクロックの中からサンプリングクロック選択回路5が選択した1つのサンプリングクロックを用いて、サンプリングクロック選択回路5から入力するシリアルデータを10ビットのパラレルデータに変換する。Hsync抽出回路7は、この10ビットのパラレルデータからHsyncを抽出するようになっている。
【0027】
次に、図3は、図1に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。図3では、ブランキング期間10におけるサンプリングクロックの選択動作が示されている。
【0028】
図3において、シリアルデータ(1)は、1サイクルパケットが10ビットで構成されている。シリアルデータ(1)は、入力回路1にて増幅され(2)、オーバーサンプリング回路4に入力される。一方、シリアルデータ(1)とクロック(3)との間には、1.5シリアルデータだけのスキュー15が存在する。PLL回路3は、クロック(3)に基づきマルチフェイズクロック(4)を生成する。
【0029】
オーバーサンプル回路4は、マルチフェイズクロック(4)を用いてシリアルデータ(1)の各ビットをサンプリングする。一方、サンプリングクロック選択回路5は、マルチフェイズクロック(4)の中から、最適なサンプリング位相を与える○印で示す1つのクロックを選択する。
【0030】
このとき、ブランキング期間10でのシリアルデータは、“H”“L”の繰り返しからなるビットデータである。したがって、サンプリングクロック選択回路5は、1シリアルデータの切れ目が明確になるので、サンプリングクロックの最適位相を簡単に求めることができる。
【0031】
このように、この実施の形態1によれば、全動作期間の殆どの期間が非オーバーサンプリング、すなわち×1サンプリング方式となるので、消費電流と回路規模を大幅に削減することができる。しかも、ブランキング期間において最適位相が選択できるので、データとクロックとの間にスキューが存在する場合でも、×1サンプリング方式によって正しくデータを確定することができる。そして、全動作期間の中で時々、つまりブランキング期間においてサンプリングクロックの位相補正を行うことができる。
【0032】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。なお、図4では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
【0033】
図4に示すシリアルデータ受信回路では、図1に示した構成において、PLL回路3に代えてPLL回路3aが設けられ、オーバーサンプル回路4およびサンプリングクロック選択回路5に代えて、差電圧(Vpp)検出回路20,大小判定回路21およびサンプリングクロック選択回路22が設けられている。
【0034】
PLL回路3aは、入力回路2が出力するクロックに基づき位相が少しずつ均等にずれた10相のマルチフェイズクロックを生成し、Vpp検出回路20,サンプリングクロック選択回路22およびシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。なお、Vpp検出回路20,大小判定回路21およびサンプリングクロック選択回路22には、シリアル−パラレル変換回路6と同様に、Hsync抽出回路7からブランキング期間10とピクセルデータ表示期間11とが制御信号として入力されている。
【0035】
Vpp検出回路20は、ブランキング期間10においては、PLL回路3aが生成する10相のマルチフェイズクロックを用いて、入力回路1に入力される差動構成のシリアルデータ間の差電圧Vppを検出して大小判定回路21に出力する。一方、Vpp検出回路20は、ピクセルデータ表示期間11においては、入力回路1の出力であるシリアルデータをサンプリングクロック選択回路22にそのまま出力するようになっている。
【0036】
大小判定回路21は、ブランキング期間10において、Vpp検出回路20が検出した差電圧Vppの大小関係を判定し、10個の判定結果をサンプリングクロック選択回路22に出力する。
【0037】
サンプリングクロック選択回路22は、ブランキング期間10において、大小判定回路21から入力される10個の判定結果から振幅が最大になる位相を検出し、その検出した位相におけるサンプリングクロックをPLL回路3aが生成する10相のマルチフェイズクロックの中から選択する。
【0038】
そして、サンプリングクロック選択回路22は、ピクセルデータ表示期間11において、Vpp検出回路20を介して入力される入力回路1の出力であるシリアルデータを、その選択した1つのサンプリングクロックによって×1サンプリングを行い、シリアルデータをシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。
【0039】
次に、図5は、図4に示すVpp検出回路と大小判定回路の関係を示すブロック図である。図4に示すVpp検出回路20は、具体的には図5示すように、10個のVpp検出回路20−1〜20−10によって構成されている。Vpp検出回路20−1には、差動構成のシリアルデータとPLL回路3aが生成する10相のマルチフェイズクロックの第1相のクロックT1とが入力される。Vpp検出回路20−2には、差動構成のシリアルデータとPLL回路3aが生成する10相のマルチフェイズクロックの第2相のクロックT2とが入力される。以降同様に、Vpp検出回路20−10には、差動構成のシリアルデータとPLL回路3aが生成する10相のマルチフェイズクロックの第10相のクロックT10とが入力される。
【0040】
要するに、図4に示す大小判定回路21は、10個のVpp検出回路20−1〜20−10の各出力(Vpp)を受けて、大小判定を行うが、10個のVpp検出回路20−1〜20−10は、図5に示すVpp検出回路の具体的な構成例を示す回路図である図6に示すように、それぞれ、2つのソースフォロワ回路で構成され、差動構成のシリアルデータの振幅値を保持するようになっている。
【0041】
すなわち、図6において、一方のシリアルデータ(+)が入力されるNMOSトランジスタ25とマルチフェイズクロックの1つが入力されるNMOSトランジスタ26とは、電源VDDと接地との間に直列に接続されて一方のソースフォロワ回路を構成し、NMOSトランジスタ25,26の接続端から保持値が出力される。
【0042】
同様に、他方のシリアルデータ(+)が入力されるNMOSトランジスタ27とマルチフェイズクロックの1つが入力されるNMOSトランジスタ28とは、電源VDDと接地との間に直列に接続されて他方のソースフォロワ回路を構成し、NMOSトランジスタ27,28の接続端から保持値が出力される。
【0043】
このように、図4に示したVpp検出回路20では、ブランキング期間において、少しずつ位相の異なる10相のマルチフェイズクロックを2つのソースフォロワに与えて任意の1クロックサイクル分の10シリアルデータを順々に保持する。シリアルデータは、差動構成であるので、マルチフェイズクロックの1つの相での2つの保持値から差電圧Vppが検出できる。
【0044】
このような2つのソースフォロワでの保持値、すなわち差電圧Vppが大小判定回路21に入力されるが、図6に示すように、大小判定回路21は、9個の大小判定回路21−1〜21−9を備えている。大小判定回路21−1では、マルチフェイズクロックT1にて保持された差電圧VppとマルチフェイズクロックT2にて保持された差電圧Vppとの大小比較を行う。また、大小判定回路21−9では、マルチフェイズクロックT1にて保持された差電圧VppとマルチフェイズクロックT10にて保持された差電圧Vppとの大小比較を行う。
【0045】
このように、大小判定回路21では、マルチフェイズクロックT1にて保持された差電圧Vppをサンプリングクロック選択回路22に出力するとともに、図7に示す構成によって、差電圧Vppが異なる10個の保持値間での大小関係をマルチフェイズクロックT1にて保持された差電圧Vppを基準に順々に判定し、この9個の判定結果と判定基準を与えるマルチフェイズクロックT1にて保持された差電圧Vppとの都合10個の判定結果をサンプリングクロック選択回路22に出力するようになっている。
【0046】
次に、図7は、図6に示す大小判定回路の具体的な構成例を示す回路図である。すなわち、図6に示す大小判定回路21−1〜21−9は、それぞれ、図7に示すように、差動コンパレータ回路によって構成することができる。
【0047】
図7において、PMOSトランジスタ30のソース電極は、電源VDDに接続され、ドレイン電極は、PMOSトランジスタ31のソース電極に接続されている。また、PMOSトランジスタ30のゲート電極は、PMOSトランジスタ31のドレイン電極に接続され、PMOSトランジスタ31のドレイン電極には、NMOSトランジスタ32,33のドレイン電極がそれぞれ接続されている。
【0048】
また、PMOSトランジスタ34のソース電極は、電源VDDに接続され、ドレイン電極は、PMOSトランジスタ35のソース電極に接続されている。また、PMOSトランジスタ34のゲート電極は、PMOSトランジスタ35のドレイン電極に接続され、PMOSトランジスタ35のドレイン電極には、NMOSトランジスタ36,37のドレイン電極がそれぞれ接続されている。そして、PMOSトランジスタ31,35のゲート電極には、バイアス電圧が与えられ、PMOSトランジスタ30,34のドレイン電流が調整できるようになっている。
【0049】
NMOSトランジスタ32,37のソース電極は、抵抗素子39を介して接地に接続され、また、NMOSトランジスタ33,36のソース電極は抵抗素子38を介して接地に接続されている。NMOSトランジスタ32,33のゲート電極には、ある差動シリアルデータの一方の保持電圧D1+と他方の保持電圧D1−とが与えられている。NMOSトランジスタ36,37のゲート電極には、他のある差動シリアルデータの一方の保持電圧D2−と他方の保持電圧D2+とが与えられている。
【0050】
図6に示した例で言えば、保持電圧D1+,D1−は、マルチフェイズクロックT1にて保持した差電圧に対応し、保持電圧D2+,D2−は、マルチフェイズクロックT2〜T10にて保持した差電圧に対応している。この構成によれば、保持電圧D1+,D1−の差電圧が保持電圧D2+,D2−の差電圧よりも大きいときは、PMOSトランジスタ30のドレイン電流がPMOSトランジスタ34のドレイン電流よりも大きくなるので、大小判定が行える。
【0051】
次に、図8は、図4に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。図8では、ブランキング期間10における差電圧検出動作およびサンプリングクロックの選択動作が示されている。
【0052】
図8において、ブランキング期間10でのシリアルデータ(1)は、1サイクルパケットが10ビットで構成され、“H”“L”の繰り返しからなるビットデータである。シリアルデータ(1)は、入力回路1にて増幅され(2)、Vpp検出回路20に入力される。一方、シリアルデータ(1)とクロック(3)との間には、1.5シリアルデータだけのスキュー15が存在する。PLL回路3aは、クロック(3)に基づき10相のマルチフェイズクロック(4)を生成する。
【0053】
Vpp検出回路20では、(5)に示すように、シリアルデータ(1)の第1ビットでは、第1相のクロック▲1▼を用い、シリアルデータ(1)の第2ビットでは、第2相のクロック▲2▼を用い、シリアルデータ(1)の第3ビットでは、第3相のクロック▲3▼を用い、シリアルデータ(1)の第4ビットでは、第4相のクロック▲4▼を用い、シリアルデータ(1)の第5ビットでは、第5相のクロック▲5▼を用いる。一方、シリアルデータ(1)の第6ビット〜第10ビットでは、逆順に第5相のクロック▲5▼〜第1相のクロック▲1▼を用いるようにしている。
【0054】
そして、サンプリングクロック選択回路22では、5相のクロックの中から差電圧Vppが最大となる第3相のクロック▲3▼を選択することになる。このクロック▲3▼は、ブランキング期間10における任意の1クロックサイクルにおける10シリアルデータを用いて決定されるが、ブランキング期間10でのシリアルデータが、1シリアルデータの切れ目が明確になる“H”“L”の繰り返しからなるので、最適位相を与えるクロックの選択が簡単に行える。そして、この選択されたクロック▲3▼は、その後の非ブランキング期間であるピクセルデータ表示期間11においてデータ取込用のクロックとして使用される。
【0055】
このように、この実施の形態2によれば、全動作期間の殆どの期間が非オーバーサンプリング、すなわち×1サンプリング方式となるので、消費電流と回路規模を大幅に削減することができる。しかも、ブランキング期間において最適位相を選択できるので、データとクロックとの間にスキューが存在する場合でも、×1サンプリング方式によって正しくデータを確定することができる。そして、全動作期間の中で時々、つまりブランキング期間においてサンプリングクロックの位相補正を行うことができる。
【0056】
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。図10は、図9に示すサンプリングクロック選択回路の具体的な構成例を示す回路図である。なお、図9、図10では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
【0057】
図9に示すシリアルデータ受信回路では、図1に示した構成において、PLL回路3に代えてPLL回路3bが設けられ、オーバーサンプル回路4およびサンプリングクロック選択回路5に代えて、5分周回路41およびサンプリングクロック選択回路42が設けられている。
【0058】
PLL回路3bは、入力回路2が出力するクロックに基づき位相が少しずつ均等にずれた50相のマルチフェイズクロックを生成し、5分周回路41,サンプリングクロック選択回路42およびシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。なお、5分周回路41およびサンプリングクロック選択回路42には、シリアル−パラレル変換回路6と同様に、Hsync抽出回路7からブランキング期間10とピクセルデータ表示期間11とが制御信号として入力されている。
【0059】
5分周回路41は、ブランキング期間10においては、PLL回路3bが生成する50相のマルチフェイズクロックを用いて、任意の1クロックサイクルにおいて入力回路1が出力するシリアルデータを5分周し、サンプリングクロック選択回路42に出力する。なお、ピクセルデータ表示期間11において入力回路1が出力するシリアルデータは、5分周回路41をパスしてサンプリングクロック選択回路42に直接入力されるようになっている。
【0060】
サンプリングクロック選択回路42は、例えば図10に示すように構成されている。以下、図10を参照して説明する。図9に示すサンプリングクロック選択回路42は、具体的には、図10に示すように、セレクタ45と、サンプルホールド回路(以下「S/H回路」と記す)46−1〜46−50と、エッジ検出回路47と、サンプリングクロック選択回路48とで構成されている。
【0061】
図10において、セレクタ45は、2入力の一方に入力回路1の出力が与えられ、他方の入力に5分周回路41の出力が与えられ、出力端がS/H回路46−1〜46−50の一方の入力端に接続されている。また、セレクタ45には、制御信号としてHsync検出回路7からHsyncが入力されている。
【0062】
すなわち、セレクタ45は、Hsyncがブランキング期間10を示すときは5分周回路41の出力を選択してS/H回路46−1〜46−50に与える一方、Hsyncがピクセルデータ表示期間11を示すときは入力回路1の出力を選択して、図示してないが、サンプリングクロック選択回路48に与えるようになっている。
【0063】
S/H回路46−1〜46−50の他方の入力端には、PLL回路3bが生成する50相のマルチフェイズクロックT1〜T50の対応するクロックが与えられている。S/H回路46−1〜46−50の出力端には、エッジ検出回路47が接続されている。
【0064】
すなわち、S/H回路46−1〜46−50は、ブランキング期間10において5分周回路41が出力するシリアルデータを50相のマルチフェイズクロックT1〜T50の対応するクロックによってサンプリングして保持し、エッジ検出回路47に出力するようになっている。
【0065】
エッジ検出回路47は、S/H回路46−1〜46−50の各出力を監視して立ち上がりエッジを検出し、それぞれの検出信号をサンプリングクロック選択回路48に与えるようになっている。すなわち、エッジ検出回路47では、ブランキング期間10において5分周回路41にて5分周された任意の1クロックサイクルにおける10シリアルデータがLレベルからHレベルに変化するタイミングが検出される。
【0066】
サンプリングクロック選択回路48は、ブランキング期間10においては、エッジ検出回路47からの50個の検出信号に基づき、1クロックサイクルにおける10シリアルデータをサンプリングするのに最適な位相のクロックをPLL回路3bが生成する50相のマルチフェイズクロックの中から選択する。そして、サンプリングクロック選択回路48は、ピクセルデータ表示期間11において、その選択した1つのサンプリングクロックによって×1サンプリングを行い、シリアルデータをシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。
【0067】
次に、図11は、図9に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。図11では、ブランキング期間10におけるサンプリングクロックの選択動作が示されている。
【0068】
図11において、ブランキング期間10でのシリアルデータ(1)は、1サイクルパケットが10ビットで構成され、“H”“L”の繰り返しからなるビットデータである。シリアルデータ(1)は、入力回路1にて増幅され(2)、Vpp検出回路20に入力される。シリアルデータ(1)は、5分周回路41にて5分周された5分周信号(3)は、10シリアルデータのうち、第1ビットにおいてLレベルからHレベルに立ち上がり、第5ビットまでHレベルを維持し、第6ビットから第10ビットまでLレベルとなる信号である。
【0069】
一方、シリアルデータ(1)とクロック(4)との間には、1.5シリアルデータだけのスキュー15が存在する。PLL回路3bは、クロック(4)に基づき50相のマルチフェイズクロック(5)を生成する。サンプリングクロック選択回路42は、50相のマルチフェイズクロック(5)のうち、5分周信号(3)がLレベルからHレベルに立ち上がるエッジ50に対応するクロックを基準に、図中、○印で示す1つのクロックを選択する。
【0070】
このように、この実施の形態3によれば、全動作期間の殆どの期間が非オーバーサンプリング、すなわち×1サンプリング方式となるので、消費電流と回路規模を大幅に削減することができる。しかも、ブランキング期間において最適位相を選択できるので、データとクロックとの間にスキューが存在する場合でも、×1サンプリング方式によって正しくデータを確定することができる。そして、全動作期間の中で時々、つまりブランキング期間においてサンプリングクロックの位相補正を行うことができる。
【0071】
実施の形態4.
図12は、この発明の実施の形態4であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。図13は、図12に示すサンプリングクロック選択回路の具体的な構成例を示す回路図である。なお、図12、図13では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
【0072】
図12に示すシリアルデータ受信回路では、図1に示した構成において、PLL回路3に代えてPLL回路3bが設けられ、オーバーサンプル回路4およびサンプリングクロック選択回路5に代えて、サンプリングクロック選択回路52が設けられている。
【0073】
PLL回路3bは、入力回路2が出力するクロックに基づき位相が少しずつ均等にずれた50相のマルチフェイズクロックを生成し、サンプリングクロック選択回路52およびシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。なお、サンプリングクロック選択回路52には、シリアル−パラレル変換回路6と同様に、Hsync抽出回路7からブランキング期間10とピクセルデータ表示期間11とが制御信号として入力されている。
【0074】
サンプリングクロック選択回路52は、例えば図13に示すように構成されている。以下、図13を参照して説明する。図12に示すサンプリングクロック選択回路52は、具体的には、図13に示すように、図10に示した構成において、セレクタ45を省略した構成になっている。なお、図13では、ブランキング期間10における信号経路のみが示されている。
【0075】
すなわち、S/H回路46−1〜46−50は、ブランキング期間10において、入力回路1が出力するシリアルデータを50相のマルチフェイズクロックT1〜T50の対応するクロックによってサンプリングして保持し、エッジ検出回路47に出力するようになっている。
【0076】
エッジ検出回路47は、S/H回路46−1〜46−50の各出力を監視して立ち上がりエッジを検出し、それぞれの検出信号をサンプリングクロック選択回路48に与えるようになっている。すなわち、エッジ検出回路47では、ブランキング期間10において任意の1クロックサイクルにおける10シリアルデータがLレベルからHレベルに変化するタイミング、つまりビットの切れ目が検出される。
【0077】
サンプリングクロック選択回路48は、ブランキング期間10においては、エッジ検出回路47からの50個の検出信号に基づき、1クロックサイクルにおける10シリアルデータをサンプリングするのに最適な位相を与える1つのクロックをPLL回路3bが生成する50相のマルチフェイズクロックの中から選択する。次いで、その選択した1つのサンプリングクロックによってサンプリングした10シリアルデータをシリアル−パラレル変換回路6に出力する。
【0078】
そして、サンプリングクロック選択回路48は、ピクセルデータ表示期間11において、その選択した1つのサンプリングクロックによって×1サンプリングを行い、シリアルデータをシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。
【0079】
次に、図14は、図12に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。図14では、ブランキング期間10におけるサンプリングクロックの選択動作が示されている。
【0080】
図14において、ブランキング期間10でのシリアルデータ(1)は、1サイクルパケットが10ビットで構成され、“H”“L”の繰り返しからなるビットデータである。シリアルデータ(1)は、入力回路1にて増幅され(2)、サンプリングクロック選択回路52に入力される。
【0081】
一方、シリアルデータ(1)とクロック(3)との間には、1.5シリアルデータだけのスキュー15が存在する。PLL回路3bは、クロック(3)に基づき50相のマルチフェイズクロック(4)を生成する。サンプリングクロック選択回路52は、50相のマルチフェイズクロック(4)のうち、10シリアルデータ(1)がLレベルからHレベルに立ち上がるエッジ55に対応するクロックを基準に、図中、○印で示す1つのクロックを選択する。
【0082】
このように、この実施の形態4によれば、全動作期間の殆どの期間が非オーバーサンプリング、すなわち×1サンプリング方式となるので、消費電流と回路規模を大幅に削減することができる。しかも、ブランキング期間において最適位相を選択できるので、データとクロックとの間にスキューが存在する場合でも、×1サンプリング方式によって正しくデータを確定することができる。そして、全動作期間の中で時々、つまりブランキング期間においてサンプリングクロックの位相補正を行うことができる。
【0083】
実施の形態5.
図15は、この発明の実施の形態5であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。図16は、図15に示すVpp検出回路の具体的な構成例を示す回路図である。なお、図15、図16では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態5に関わる部分を中心に説明する。
【0084】
図15に示すシリアルデータ受信回路では、図1に示した構成において、PLL回路3に代えてPLL回路3bが設けられ、PLL回路3bと並列に5逓倍PLL回路60が設けられている。また、図1に示した構成において、オーバーサンプル回路4およびサンプリングクロック選択回路5に代えて、Vpp検出回路61およびサンプリングクロック選択回路62が設けられている。
【0085】
PLL回路3bは、入力回路2が出力するクロックに基づき位相が少しずつ均等にずれた50相のマルチフェイズクロックを生成し、サンプリングクロック選択回路62およびシリアル−パラレル変換回路6に出力するようになっている。なお、サンプリングクロック選択回路62には、シリアル−パラレル変換回路6と同様に、Hsync抽出回路7からブランキング期間10とピクセルデータ表示期間11とが制御信号として入力されている。
【0086】
5逓倍PLL回路60は、ブランキング期間10において、入力回路2が出力するクロックを5逓倍し、その5逓倍したクロックから位相が少しずつ均等にずれた10相のマルチフェイズクロックを生成し、Vpp検出回路61に出力するようになっている。
【0087】
Vpp検出回路61は、図16に示すように、10個のアナログ・デジタル変換器(ADC)61−1〜61−10で構成されている。ADC61−1〜61−105には、ブランキング期間10において、入力回路1が出力するシリアルデータが並列に入力され、5逓倍PLL回路60が生成する10相のマルチフェイズクロックT1〜T10の対応するクロックが入力されている。
【0088】
すなわち、Vpp検出回路61は、5逓倍PLL回路60が生成する10相のマルチフェイズクロックT1〜T10の各クロックに基づき、入力回路1が出力する2シリアルデータをそれぞれサンプリングしてデジタル値(差電圧Vpp)を保持し、それぞれサンプリングクロック選択回路62に出力するようになっている。
【0089】
サンプリングクロック選択回路62は、ブランキング期間10において、Vpp検出回路61が出力する差電圧Vppが異なる10個のデジタル値から、5逓倍PLL回路60が生成する10相のマルチフェイズクロック中の最適な2相を指定する選択信号を生成する。次に、サンプリングクロック選択回路62は、この2相選択信号を用いて、1クロックサイクル分の10シリアルデータをサンプリングするクロックとして、PLL回路3bが生成する50相のマルチフェイズクロックの中から差電圧Vppが最大となるクロックを選択する。
【0090】
図16では、ブランキング期間10における信号経路のみが示されているが、サンプリングクロック選択回路62は、ピクセルデータ表示期間11では、このように選択した1つのクロックを用いて、入力回路1が出力するシリアルデータをサンプリングし、シリアル−パラレル変換回路6に与えるようになっている。
【0091】
次に、図17は、図15に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。図17では、ブランキング期間10におけるサンプリングクロックの選択動作が示されている。
【0092】
図17において、ブランキング期間10でのシリアルデータ(1)は、1サイクルパケットが10ビットで構成され、“H”“L”の繰り返しからなるビットデータである。シリアルデータ(1)は、入力回路1にて増幅され(2)、Vpp検出回路61に入力される。
【0093】
一方、シリアルデータ(1)とクロック(3)との間には、1.5シリアルデータだけのスキュー15が存在する。5逓倍PLL回路60は、クロック(3)を5逓倍したクロック(4)を作り、そのクロック(4)に基づき10相のマルチフェイズクロック(5)を生成する。
【0094】
サンプリングクロック選択回路62は、1クロックサイクル分の10シリアルデータをサンプリングするクロックとして、図中、○印で示すクロックを選択する。
【0095】
このように、この実施の形態5によれば、全動作期間の殆どの期間が非オーバーサンプリング、すなわち×1サンプリング方式となるので、消費電流と回路規模を大幅に削減することができる。しかも、ブランキング期間において最適位相を選択できるので、データとクロックとの間にスキューが存在する場合でも、×1サンプリング方式によって正しくデータを確定することができる。そして、全動作期間の中で時々、つまりブランキング期間においてサンプリングクロックの位相補正を行うことができる。
【0096】
ここで、実施の形態1〜5では、マルチフェイズクロックを生成する回路としてPLL回路を用いたが、PLL回路に代えて、DLL回路(遅延ロックループ回路)を用いることができる。これによれば、入力サイクルジッタに対する追従性を向上させることができる。
【0097】
また、映像ディスプレイシステムへの適用を想定して構成したが、オーバーサンプリングの期間をブランキング期間以外の任意の期間にて実施してもよいことは言うまでもない。これは、外部から指令を与えるなどすることで容易に実現することができる。したがって、この発明のシリアルデータ受信回路は、映像ディスプレイシステムにて用いるだけでなく、映像ディスプレイシステム以外の多チャネル高速シリアル伝送システムにおいても同様に用いることができる。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、並列伝送路からクロックと共に入力されるシリアルデータの1動作期間内の一部期間において、オーバーサンプリングを実施して適切な位相を持つ1サンプリングクロックを選択し、その選択した1サンプリングクロックを残余の期間でのデータ取込用に用いることができる。したがって、チャネル間にタイミングスキューが発生する多チャネル高速シリアル伝送システムにおいて、少ないサンプリング数で正しくデータの確定が行えるので、低消費電力化および小型化が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。
【図2】チャネル間にタイミングスキューが発生するシステムの一例として示す映像ディスプレイシステムにおけるタイミング図である。
【図3】図1に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。
【図4】この発明の実施の形態2であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示すVpp検出回路と大小判定回路の関係を示すブロック図である。
【図6】図5に示すVpp検出回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図7】図6に示す大小判定回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図8】図4に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。
【図9】この発明の実施の形態3であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示すサンプリングクロック選択回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図11】図9に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。
【図12】この発明の実施の形態4であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。
【図13】図12に示すサンプリングクロック選択回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図14】図12に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。
【図15】この発明の実施の形態5であるシリアルデータ受信回路の構成を示すブロック図である。
【図16】図15に示すVpp検出回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図17】図15に示すシリアルデータ受信回路の動作を説明するタイミング図である。
【図18】多チャネル高速シリアル伝送システムの一般的な構成例を示すブロック図である。
【図19】図18に示す受信側デバイスが備えるデータリカバリ回路において実施できる各サンプリング方法の特徴を説明する図である。
【図20】図18に示す受信側デバイスが備えるデータリカバリ回路のオーバーサンプリングを行う場合の構成例を示すブロック図である。
【図21】図20に示すデータリカバリ回路の動作を説明するタイミング図である。
【符号の説明】
1,2 入力回路、3,3a,3b PLL回路、4 オーバーサンプル回路、5,22,42,48,52, サンプリングクロック選択回路、6 シリアルーパラレル変換回路、7 水平同期信号(Hsync)抽出回路、20,21−1〜21−10 差電圧(Vpp)検出回路、21 大小判定回路、41 5分周回路、45 セレクタ、46−1〜46−50 サンプルホールド(S/H)回路、47 エッジ検出回路、61,61−1〜61−10 差電圧(Vpp)検出回路(ADC)、60 5逓倍PLL回路。

Claims (8)

  1. クロックと1以上のシリアルデータとを並列に伝送する伝送路から入力される前記クロックに基づきマルチフェイズクロックを生成するマルチフェイズクロック生成手段と、
    前記伝送路から入力されるシリアルデータの1動作期間内の一部期間において、前記マルチフェイズクロックに従って前記シリアルデータをオーバーサンプリングし、サンプリング結果に基づき前記マルチフェイズクロックの中から最適位相の1サンプリングクロックを、前記一部期間を除いた残余の期間におけるシリアルデータをサンプリングするクロックとして選択するサンプリングクロック選択手段と、
    前記サンプリングクロック選択手段が選択した1サンプリングクロックに同期して前記シリアルデータをパラレルデータに変換する変換手段と、
    前記一部期間および残余の期間を示す制御信号を発生する制御信号発生手段と、
    を備えたことを特徴とするシリアルデータ受信回路。
  2. 前記サンプリングクロック選択手段は、
    前記伝送路から入力されるシリアルデータの前記一部期間において、前記マルチフェイズクロックを用いて少なくとも1クロックサイクルにおける差動構成のシリアルデータ間の差電圧を検出する差電圧検出手段と、
    前記差電圧検出手段が検出した差電圧間の大小関係を判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づき前記マルチフェイズクロックの中から最適位相の1サンプリングクロックを選択する選択手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシリアルデータ受信回路。
  3. 前記サンプリングクロック選択手段は、
    前記伝送路から入力されるシリアルデータの前記一部期間において、前記マルチフェイズクロックを用いて少なくとも1クロックサイクルにおけるシリアルデータを分周する分周手段と、
    前記分周手段が出力する分周シリアルデータを前記マルチフェイズクロックを用いてサンプリングし、そのサンプリング結果に基づき前記マルチフェイズクロックの中から最適位相の1サンプリングクロックを選択する選択手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシリアルデータ受信回路。
  4. 前記サンプリングクロック選択手段は、
    前記伝送路から入力されるシリアルデータの前記一部期間において、前記マルチフェイズクロックを用いて少なくとも1クロックサイクルにおけるシリアルデータをサンプリングし、そのサンプリング結果に基づき前記マルチフェイズクロックの中から最適位相の1サンプリングクロックを選択する選択手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシリアルデータ受信回路。
  5. 前記サンプリングクロック選択手段は、
    前記伝送路から入力されるクロックに基づきオーバーサンプリング用のマルチフェイズクロックを生成するオーバーサンプリング用クロック生成手段と、
    前記伝送路から入力されるシリアルデータの前記一部期間において、前記オーバーサンプリング用のマルチフェイズクロックを用いて前記伝送路から入力される2シリアルデータをそれぞれサンプリングして差電圧を検出する差電圧検出手段と、
    前記差電圧検出手段の検出結果に基づき前記オーバーサンプリング用のマルチフェイズクロックの中で最適な2相を指定する選択信号を生成し、その選択信号に基づき前記マルチフェイズクロック生成手段が生成するマルチフェイズクロックの中から最適位相の1サンプリングクロックを選択する選択手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシリアルデータ受信回路。
  6. 前記シリアルデータは、ブランキング期間とピクセルデータ表示期間とを1動作期間とする信号であり、
    前記制御信号発生手段は、前記変換手段の出力から、前記一部期間として前記ブランキング期間を検出し、前記残余の期間として前記ピクセルデータ表示期間を検出する手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のシリアルデータ受信回路。
  7. 前記制御信号発生手段は、外部からの指令に従って前記一部期間および残余の期間を示す制御信号を発生する手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のシリアルデータ受信回路。
  8. 前記マルチフェイズクロック生成手段は、位相ロックループ回路または遅延ロックループ回路のいずれか一方を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のシリアルデータ受信回路。
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