JP2004327720A - 電磁波シールドフィルタ及びその製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性筐体と電磁波遮蔽材との導通が容易である電磁波シールドフィルタとその製法とを提供する。
【解決手段】透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとが粘着材を介して順次、積層一体化されている電磁波シールドフィルタであって、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で電磁波遮蔽材が帯状に露出している電磁波シールドフィルタ;透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材を露出させる工程からなる電磁波シールドフィルタの製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとが粘着材を介して順次、積層一体化されている電磁波シールドフィルタであって、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で電磁波遮蔽材が帯状に露出している電磁波シールドフィルタ;透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材を露出させる工程からなる電磁波シールドフィルタの製造方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波シールドフィルタおよびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器が発生する不要な電磁波は他の電子機器の誤作動などをもたらすため、できるだけ抑制することが求められている。例えば、電子機器は金属筐体や樹脂筐体の内側に金属メッキした導電性の筐体により、漏洩電磁波を抑制している。プラズマディスプレイなどの画像表示装置の表示面においては、透視性のある電磁波シールドフィルタが設けられている。透視性のある電磁波シールドフィルタには、導電性を有するメッシュや透明導電膜などの電磁波遮蔽材と透明基材との積層体が用いられている。
【0003】
そして、画像表示装置から発生する電磁波は、この電磁波シールドフィルタの電磁波遮蔽材と画像表示装置の導電性の筐体とを導通させることにより、抑制される。そのために電磁波遮蔽材の少なくとも一部は露出していなければならない。電磁波遮蔽材の少なくとも一部が露出したフィルタの例としては、フィルタの端面から電磁波遮蔽材料を露出させ、端面に導電塗膜が形成されたフィルタ(特許文献1参照)や、電磁波遮蔽材を2枚の透明基板に挟み、縁部からはみださせ、縁部に沿って折り返して留めつけ導電性テープで貼り付けたフィルタ(特許文献2参照)、また、樹脂基板と基板の大きさの異なるフィルムとの間に電磁波遮蔽材を挟み熱プレスし、周辺部の平面に電磁波遮断材が露出したフィルタ(特許文献3参照)が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−51140号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−184385号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平11−103192号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電磁波シールドフィルタにおける、電磁波遮蔽材と筐体との導通部はフィルタ平面にあることが望ましい。これは、電磁波シールドフィルタを筐体に押しつけて固定するだけで筐体と導通がとれるからである。特許文献1のフィルタは端面から導電ペーストにより、フィルタ平面に導通部を形成することができる。電磁波遮蔽材と導電ペーストとの接触点は、電磁波遮蔽材の端面だけであるため、接触が不十分になることがある。特許文献1のフィルタはこの点で充分でない。
【0008】
特許文献2のフィルタは、電磁波遮蔽材が縁部よりはみ出し、縁部に沿って折り返されているので、導電性テープとの接触面が広く、接触が充分である。また、導電性テープにより平面に導通部ができる。しかしながら、導電性テープを貼るのに手間がかかり生産性の点で充分でない。また、導電性テープという別の部材が必要となるので、コストアップになる。
【0009】
また、特許文献3のフィルタは、平面に導通部ができるが、製造において、電磁波遮蔽材の表面に一回り小さいフィルムを積層しなければならないので、手間を要して生産性が充分でない。
【0010】
本発明の目的はこれらの課題を解決することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとが粘着材を介して順次、積層一体化されている電磁波シールドフィルタであって、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で電磁波遮蔽材が帯状に露出している電磁波シールドフィルタにある。電磁波遮蔽材は、タングステン線で構成される網目構造物であることが好ましい。電磁波シールドフィルタの電磁波遮蔽材露出部には導電層を設けることが好ましい。
【0012】
また、本発明の要旨は、透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材を露出させる工程からなる電磁波シールドフィルタの製造方法にある。電磁波遮蔽材が粘着材に埋設され、透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを透明基板に積層することによって、電磁波シールド板材を得ることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明の要旨は、電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムの透明フィルムに切り込みをいれ、透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して、電磁波遮蔽材を露出させた後、電磁波シールドフィルムを透明基板に積層する電磁波シールドフィルタの製造方法にある。
【0014】
前述の二つの電磁波シールドフィルタの製造方法において、透明フィルムに切り込みを入れる際にはレーザーを用いることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明においては、本発明の電磁波シールドフィルタの構成要素であって、透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとが順次、粘着材で積層一体化されており、電磁波遮断材が露出していないものを電磁波シールド板材という。
【0016】
透明基板としてはガラス板または透明樹脂板を用いることができる。ガラス板は強度の面から熱処理または化学処理された強化ガラス板が好ましい。透明樹脂板としては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、トリアセテート等からなる樹脂板を用いることができる。透明基板の厚さは目的により異なるが、0.5〜5.0mmのものが使用できる。
【0017】
電磁波遮蔽材としては金属を含む導電性の網目構造物が好ましい。ポリエステルフィラメントからなるメッシュに銅およびニッケルを被覆した物、金属線からなる織物、編み物、一方向に配列し重ね合わせてメッシュ状にしたもの、金属箔に孔をあけパターニングしたもの、金属を含有する導電性のペーストでメッシュ状にパターニングしたものが例示される。網目構造物の線幅は、10〜30μmが好ましい。線幅が狭すぎると露出時に破壊されやすいので好ましくない。線幅が広すぎると線が視認されやすくなるので好ましくない。網目構造物の厚みは、10〜30μmの範囲が好ましい。
【0018】
これらの電磁波遮蔽材は外観上、黒色であることが望まれている。タングステン線は黒色であり黒化処理が不要であるので好ましい。また、タングステンは硬度が高いので、刃物で透明フィルムに切込みを入れるときに、透明フィルムのみに切り込みを入れることが容易であるため好ましい。また、タングステンは、融点が他の金属と比較して高いので、レーザーを用いて透明フィルムに切り込みをいれる場合にレーザー出力を高くしてもタングステンが溶融しにくいため好ましい。
【0019】
透明フィルムとしては、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル系樹脂等からなるフィルムが挙げられる。透明フィルムの厚さは、50〜200μmが望ましい。薄すぎると透明基板に積層したときに表面の外観が悪くなり望ましくない。厚すぎるとフィルムに切り込みをいれにくくなるので、フィルムの除去が困難になり望ましくない。
【0020】
なお、本発明における「透明」とは、基板及びフィルムともに使用時の厚さにおける全光線透過率が60%以上であり、ヘイズ値が10%以下のことを言う。使用時の厚さよりも厚い基板またはフィルムの全光線透過率が60%以上であり、ヘイズ値が10%以下の場合、当然、その基板やフィルムは透明と言う。全光線透過率とヘイズ値とは、JIS K 7105に準じて測定した。
【0021】
透明フィルムは着色されたフィルムであってもよい。着色の方法としては、色素をフィルムに分散させたり、色素を含む樹脂をフィルムにコーティングする方法がある。また、市販の反射防止フィルム、ノングレアフィルム、防汚フィルム等を用いることによって、これらの機能も一度に付与することができる。
【0022】
粘着材は、たとえばアクリル樹脂系の粘着材が使用できる。そして、その形態はフィルム状でキャリアフィルムのないノンキャリアタイプのものが使用できる。また、積層前は、液状であり、積層後、重合硬化させて、粘着性能を発揮する樹脂も粘着材として使用することができる。重合硬化の方法としては、紫外線、電子線、湿式硬化などの方法がある。基材に積層するときの粘着材の厚さは50〜200μmが望ましい。薄すぎると電磁波遮蔽材を包含できず、厚すぎると粘着材料が多く必要になるので好ましくない。
【0023】
電磁波シールド板材は、例えば、透明基板に粘着材からなるフィルム、電磁波遮蔽材、粘着材からなるフィルム、透明フィルムの順に積層することにより得られる。また、電磁波シールド板材は重合硬化して粘着性を発現する樹脂と電磁波遮蔽材を透明基板と透明フィルムの間に挟み一体化して後、樹脂を重合して得られる。また、電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを透明基板に積層して、電磁波シールド板材を得ることができる。
【0024】
また、電磁波シールド板材には機能性フィルムが積層されていてもよい。機能性フィルムは、透明基板と電磁波遮蔽材料の間に積層してもよく、電磁波遮蔽材と透明フィルムとの間に積層してもよく、最表面に積層してもよい。
【0025】
機能性フィルムとしては、近赤外線をカットするフィルム、色調を補正するフィルム、反射防止フィルム等がある。また、これらの複数の機能を1枚のフィルムとしたものがある。これらの機能性フィルムは市販のものが使用できる。
【0026】
本発明の電磁波シールドフィルタは、前述の電磁波シールド板材において、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で電磁波遮蔽材が帯状に露出している。図3または4に示すように、電磁波遮蔽材の露出部に対応する筐体の位置に凸部を設けて、電磁波シールドフィルタを筐体に取り付け治具で押しつけて固定することで、容易に電磁波遮蔽材と導電性の筐体の凸部を導通させることができる。もしくは、導電性の取り付け治具を使用して、かつ、取り付け治具に凸部を設けることにより、取り付け治具を通して導電性の筐体と電磁波遮蔽材の露出部とを導通させることができる。なお、本発明においては、電磁波シールド板材において、電磁波遮蔽材と導通が取れるようになっているものを「電磁波シールドフィルタ」と称する。
【0027】
電磁波遮蔽材は透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で露出している。ここで、周辺部とは電磁波シールドフィルタの支持体などで隠れる部分や画像表示装置の表示面に影響しない周辺に位置する非有効面のことである。有効面に電磁波遮蔽材が露出していると、画像表示装置に取り付けたとき、画像が見にくくなるので好ましくない。電磁波シールド板材は、電磁波遮蔽材の露出部が観察側から見えないように周辺部を黒色印刷してもよい。
【0028】
電磁波遮蔽材を露出させるのは、電磁波シールドフィルタが長方形の場合、その辺のなかの少なくとも一辺であることが好ましい。
【0029】
電磁波の漏洩をより少なくするためには、周辺の全ての辺において、電磁波遮蔽材が露出していることがより好ましい。
【0030】
電磁波遮断材の露出は図5に示すように枠状でもよく、図6に示すように井げた状でもよい。露出幅は5〜20mmが好ましい。狭すぎると導通をとりにくくなるので好ましくない。広すぎると非有効面内に納まらないので好ましくない。なお、露出部は電磁波シールドフィルタの端面から5〜10mm内側の位置から中心部に向けて露出していることが好ましい。その理由は、電磁波遮断材を露出させる際に透明フィルムを剥離させて露出させる製造方法が好ましいが、透明フィルムを端面から剥離させると、電磁波遮蔽材と基板とがはがれる場合があるためである。
【0031】
電磁波遮断材露出部には導電層を設けることが好ましい。導電層を設ける方法としては導電塗料を塗布する方法が挙げられる。導電塗料を塗布すると基板に残った粘着材が塵を付着しなくなるので好ましい。導電塗料は一般的な銀やニッケルなどの金属粒子を含有した市販の塗料を使用できる。
【0032】
本発明の電磁波シールドフィルタの製造方法としては、透明基板と電磁波遮蔽材料と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材料を露出させる工程からなる製造方法が挙げられる。なお、電磁波シールドフィルタは透明基板/電磁波遮蔽材/透明フィルムの順で積層されており、その製造方法としては先に透明基板と電磁波遮断材とを積層してもよく、先に電磁波遮断材と透明フィルムとを積層してもよい。
【0033】
なお、電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを透明基板に積層することが望ましい。それは図7に示すように、電磁波シールドフィルムをロール供給して、透明基板に連続的にラミネートして、電磁波シールド板材を得ることができるので、電磁波シールド板材の生産性がよいためである。
【0034】
電磁波シールドフィルムは例えば、透明フィルムとセパレートフィルムの間に電磁波遮蔽材と重合硬化して粘着機能を発揮する樹脂原料を積層してフィルム化した後、樹脂原料を重合させて得られる。重合硬化の方法は例えば、紫外線で重合する方法が例示される。このようにして得られた電磁波シールドフィルムはセパレートフィルムを剥離してロールで透明基板に積層することができる。セパレートフィルムは、シリコンコーティングされた一般的なものが使用できる。
【0035】
電磁波シールドフィルタの製造方法としては、電磁波シールドフィルムを基板に適した大きさにサイジングしてから、電磁波シールドフィルムに切り込みをいれ、透明フィルムを帯状に剥離して、電磁波遮蔽材を露出させてから、透明基板に積層しても良い。これは、フィルムを1枚1枚基板にセットしてラミネートするときに適している。
【0036】
切り込みを入れる位置は、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部であることが好ましい。ここで、周辺部とは前述の電磁波シールドフィルタにおける周辺部に相当する。なお、切り込み部はフィルムの端面から5〜10mm内側の位置から中心部に向けて幅5〜20mmの範囲内であることが好ましい。
【0037】
透明フィルムに切り込みをいれるのは、カッター、レーザーなどで行うことができる。レーザー装置は、プラスチック、木材の加工用の装置を使用できる。また、切り込みを入れたあと、透明フィルムを剥離する。透明フィルムを帯状に剥離するときに粘着材は電磁波遮蔽材との界面から剥がれ、かつ、部分的に破壊されて、電磁波遮蔽材が露出する。
【0038】
本発明の製造方法は、短時間で電磁波遮蔽材を露出することができるので、生産性に優れている。
【0039】
【実施例】
実施例によりさらに詳しく説明する。
【0040】
<材料及び原料>
(1)フィルム
実施例と比較例とにおいて、次の透明フィルムを使用した。
【0041】
透明フィルム:東洋紡(株)製PETフィルムA4100(厚さ100μm、全光線透過率は91%、ヘイズは0.7%)
実施例における電磁波シールドフィルムの製造には以下のフィルムを使用した。
【0042】
セパレートフィルム:東洋紡(株)製PETフィルムE7002(厚さ38μm)
(2)電磁波遮蔽材
実施例と比較例とにおいて、以下の電磁波遮断材を使用した。
【0043】
金属線織物:日本タングステン(株)製の線径18μmのタングステン線を平織りした織物。織物の厚さは35μmである。ピッチは240μmとした。
【0044】
銅箔メッシュ: 銅からなる線幅20μmピッチ300μmのパターンメッシュ厚さは15μmである。
【0045】
(3)透明基板
実施例と比較例とにおいて、強化ガラスを使用した。サイズは985mm×585mm、厚さ2.7mmである。
【0046】
(4)粘着材および接着剤
実施例において以下の粘着材を用いた。
【0047】
ノンキャリア粘着フィルム:アクリル系粘着材で、厚さ30μmのものを用いた。
【0048】
光硬化粘着材:ラウリルアクリレートとウレタンアクリレートとの重合体と、光重合性単量体であるラウリルアクリレートとの質量比が59:41の混合物100質量部に、光開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製Irugacure184を1質量部添加した原料。この原料は紫外線を照射することにより、重合硬化して粘着能をもつものである。厚さ100μmの硬化物を厚み125μmのPETフィルムに挟んだ状態で測定すると、全光線透過率は90%、ヘイズは0.8%であった。
【0049】
比較例において以下の接着剤を用いた。
【0050】
光硬化接着剤:光重合性単量体であるウレタンアクリレートに光開始剤ベンジルメチルケタールを2質量部添加した原料。厚さ100μmの硬化物を厚み125μmのPETフィルムに挟んだ状態で測定すると、全光線透過率は90%、ヘイズは0.8%であった。
【0051】
(5)電磁波シールドフィルム
実施例及び比較例において以下の方法で製造した電磁波シールドフィルムを用いた。
【0052】
透明フィルム(PETフィルムA4100)とセパレートフィルムとを2本のロールへ連続的に供給しながら、透明フィルムとセパレートフィルムとの間に、金属線織物と光硬化粘着材とを供給した。なお、セパレートフィルムの剥離能を有する面を、光硬化粘着材と接する側とした。両フィルムとそれらを0.3m/分の速度で2本のロールの間を通過させ、フィルムに張力を与えたまま、20Wのケミカルランプ7本からなるケミカルランプにて300〜400nmの波長を含む光を照射して光硬化粘着材を硬化させて。電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを得た。光の照射量は200mJ/cm2であった。
【0053】
<測定方法>
(1)漏洩電磁波測定方法
実施例及び比較例により得られた電磁波シールドフィルタを、プラズマディスプレイパネルの既存の電磁波シールドフィルタと交換して、プラズマディスプレイパネルの漏洩電磁波を測定した。既存の電磁波シールドフィルタ取り付け時と比較した。
【0054】
プラズマディスプレイには、(株)富士通ゼネラル製のものを用いた。電磁波の測定は、アドバンテスト製の磁界波測定用のループアンテナをプラズマディスプレイの画面から5cm離れたところに設置して行った。スペアナはアドバンテスト社製R3261Aを用いた。プラズマディスプレイは全面白色表示した。
【0055】
[実施例1]
以下の3つの工程で電磁波シールドフィルタを得た。
【0056】
電磁波シールド板材の製造
透明基板に、ノンキャリア粘着フィルム、タングステン線織物、ノンキャリア粘着フィルム、透明フィルム(PETフィルムA4100)の順にロール法により積層し電磁波シールド板材を得た。ロール速度は0.4m/minで行った。
【0057】
透明フィルムへの切り込み
その電磁波シールド板材を飯田工業(株)製レーザ加工機、レーザーマチックL−702PCにより、透明フィルムにレーザーで切り込みを入れた。切り込みは、四辺の端から5mmと25mmの位置に辺に対して平行に入れた。レーザーの移動速度は80mm/sで行った。
【0058】
電磁波遮蔽材の露出
切り込みを入れた後、透明フィルムを剥離した。図6に示すように、タングステン線からなる織物が露出した。
【0059】
漏洩電磁波測定
上記の3つの工程で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルの既存のフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB漏洩電磁波は小さかった。
【0060】
[実施例2]
以下の3つの工程で電磁波シールドフィルタを得た。
【0061】
電磁波シールド板材の製造
透明基板と透明フィルム(PETフィルムA4100)の間に銅箔メッシュと光硬化粘着材を配置してロールを通した後、紫外線を照射して粘着材を重合硬化して、電磁波シールド板材を得た。紫外線は300〜400nmの波長を含む光で光の照射量は200mJ/cm2であった。
【0062】
透明フィルムへの切り込み
電磁波シールド板材に、カッターで透明フィルムに切り込みを入れた。切り込みは四辺の端から5mmと25mmの位置に辺に対して平行に入れた。
【0063】
電磁波遮蔽材料の露出
切り込みを入れた後、透明フィルムを剥離した。電磁波遮蔽材料は露出した。露出面は粘着材が残っており、タック性が残っていた。
【0064】
漏洩電磁波測定
上記の3つの工程で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0065】
[実施例3]
以下の3つの工程で電磁波シールドフィルタを得た。
【0066】
電磁波シールド板材の製造
図7に示すように、電磁波シールドフィルムをロール供給して、セパレートフィルムをはがしながらロール法で透明基板に積層して、電磁波シールド板材を得た。
【0067】
透明フィルムへの切り込み
その電磁波シールド板材を実施例1と同様にレーザーで切り込みを入れた。
【0068】
電磁波遮蔽材料の露出
実施例1と同様に透明フィルムを剥離した。露出面は粘着材が残っておりタック性が残っていた。
【0069】
漏洩電磁波測定
上記の3つの工程で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0070】
[実施例4]
以下の方法により電磁波シールドフィルタを得た。
【0071】
実施例3で得られた電磁波シールドフィルタの電磁波遮蔽材の露出部に日本アチソン(株)製導電塗料を塗布した。電磁波遮蔽材の露出面のタック性がなくなった。
【0072】
漏洩電磁波測定
上記の方法で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0073】
[実施例5]
電磁波シールドフィルタの製造
電磁波シールドフィルムをガラス基板の大きさにサイジングした後、透明フィルム(PETフィルムA4100)側の面におけるシールドフィルムの四辺の端から10mmと25mmの位置に辺に対して平行に切り込みを入れた。その後、透明フィルム及び粘着材を剥離して電磁波遮蔽材を露出させた。その後、セパレートフィルムを剥離して、透明基板に積層した。
【0074】
漏洩電磁波測定
上記の方法で得られた電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0075】
[比較例1]
電磁波シールド板材を電磁波シールドフィルタの代わりに使用して漏洩電磁波測定を行った。
【0076】
電磁波シールド板材の製造
電磁波シールドフィルムをロール供給して、透明基板に積層して、電磁波シールド板材を得た。透明フィルムの帯状の除去を行わなかった。
【0077】
漏洩電磁波測定
上記の方法で得た電磁波シールド板材をプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約5dB電磁波が大きかった。
【0078】
[比較例2]
電磁波シールド板材の製造
透明基板と透明フィルム(PETフィルムA4100)との間に電磁波遮蔽材とを光硬化接着剤を配置してロールを通した後、紫外線を照射して接着剤を重合硬化して、電磁波シールド板材を得た。紫外線は300〜400nmの波長を含む光で光の照射量は200mJ/cm2であった。
【0079】
透明フィルムへの切り込み
実施例1と同様にレーザーで切り込みを入れた。
【0080】
電磁波遮蔽材の露出
透明フィルムの剥離を試みた。剥離しようとすると透明フィルムが破れ、電磁波遮蔽材の露出ができなかった。
【0081】
漏洩電磁波測定
電磁波遮蔽材の露出ができなかったが、上記の方法で得たフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約5dB電磁波が大きかった。
【0082】
【発明の効果】
本発明の電磁波シールドフィルタは、導電性筐体と電磁波遮蔽材との導通が容易である。また、本発明の方法によれば電磁波シールドフィルタを生産性よく製造できる。
【0083】
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の電磁波シールドフィルタの一例を示す一部断面図である。
【0085】
【図2】本発明の電磁波シールドフィルタの他の例を示す一部断面図である。
【0086】
【図3】電磁波シールドフィルタの筐体への取り付けの一例を示す図である。
【0087】
【図4】電磁波シールドフィルタの筐体への取り付けの他の例を示す図である。
【0088】
【図5】電磁波遮蔽材の露出パターンの一例を示す図である。
【0089】
【図6】電磁波遮蔽材の露出パターンの他の例を示す図である。
【0090】
【図7】電磁波シールド板材を得る工程を示す図である。
【0091】
【図8】電磁波シールド板材にレーザーで切り込みを入れる工程の一部断面図である。
【0092】
【符号の説明】
1 透明フィルム
2 粘着材
3 透明基板
4 電磁波遮蔽材
5 導電塗料
6 導電性の筐体
7 電磁波シールドフィルタ
8 取り付け治具
9 電磁波遮蔽材の露出部
10 電磁波シールドフィルム
11 セパレートフィルム
12 ロール
13 レーザー
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波シールドフィルタおよびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器が発生する不要な電磁波は他の電子機器の誤作動などをもたらすため、できるだけ抑制することが求められている。例えば、電子機器は金属筐体や樹脂筐体の内側に金属メッキした導電性の筐体により、漏洩電磁波を抑制している。プラズマディスプレイなどの画像表示装置の表示面においては、透視性のある電磁波シールドフィルタが設けられている。透視性のある電磁波シールドフィルタには、導電性を有するメッシュや透明導電膜などの電磁波遮蔽材と透明基材との積層体が用いられている。
【0003】
そして、画像表示装置から発生する電磁波は、この電磁波シールドフィルタの電磁波遮蔽材と画像表示装置の導電性の筐体とを導通させることにより、抑制される。そのために電磁波遮蔽材の少なくとも一部は露出していなければならない。電磁波遮蔽材の少なくとも一部が露出したフィルタの例としては、フィルタの端面から電磁波遮蔽材料を露出させ、端面に導電塗膜が形成されたフィルタ(特許文献1参照)や、電磁波遮蔽材を2枚の透明基板に挟み、縁部からはみださせ、縁部に沿って折り返して留めつけ導電性テープで貼り付けたフィルタ(特許文献2参照)、また、樹脂基板と基板の大きさの異なるフィルムとの間に電磁波遮蔽材を挟み熱プレスし、周辺部の平面に電磁波遮断材が露出したフィルタ(特許文献3参照)が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−51140号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−184385号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平11−103192号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電磁波シールドフィルタにおける、電磁波遮蔽材と筐体との導通部はフィルタ平面にあることが望ましい。これは、電磁波シールドフィルタを筐体に押しつけて固定するだけで筐体と導通がとれるからである。特許文献1のフィルタは端面から導電ペーストにより、フィルタ平面に導通部を形成することができる。電磁波遮蔽材と導電ペーストとの接触点は、電磁波遮蔽材の端面だけであるため、接触が不十分になることがある。特許文献1のフィルタはこの点で充分でない。
【0008】
特許文献2のフィルタは、電磁波遮蔽材が縁部よりはみ出し、縁部に沿って折り返されているので、導電性テープとの接触面が広く、接触が充分である。また、導電性テープにより平面に導通部ができる。しかしながら、導電性テープを貼るのに手間がかかり生産性の点で充分でない。また、導電性テープという別の部材が必要となるので、コストアップになる。
【0009】
また、特許文献3のフィルタは、平面に導通部ができるが、製造において、電磁波遮蔽材の表面に一回り小さいフィルムを積層しなければならないので、手間を要して生産性が充分でない。
【0010】
本発明の目的はこれらの課題を解決することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとが粘着材を介して順次、積層一体化されている電磁波シールドフィルタであって、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で電磁波遮蔽材が帯状に露出している電磁波シールドフィルタにある。電磁波遮蔽材は、タングステン線で構成される網目構造物であることが好ましい。電磁波シールドフィルタの電磁波遮蔽材露出部には導電層を設けることが好ましい。
【0012】
また、本発明の要旨は、透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材を露出させる工程からなる電磁波シールドフィルタの製造方法にある。電磁波遮蔽材が粘着材に埋設され、透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを透明基板に積層することによって、電磁波シールド板材を得ることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明の要旨は、電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムの透明フィルムに切り込みをいれ、透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して、電磁波遮蔽材を露出させた後、電磁波シールドフィルムを透明基板に積層する電磁波シールドフィルタの製造方法にある。
【0014】
前述の二つの電磁波シールドフィルタの製造方法において、透明フィルムに切り込みを入れる際にはレーザーを用いることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明においては、本発明の電磁波シールドフィルタの構成要素であって、透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとが順次、粘着材で積層一体化されており、電磁波遮断材が露出していないものを電磁波シールド板材という。
【0016】
透明基板としてはガラス板または透明樹脂板を用いることができる。ガラス板は強度の面から熱処理または化学処理された強化ガラス板が好ましい。透明樹脂板としては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、トリアセテート等からなる樹脂板を用いることができる。透明基板の厚さは目的により異なるが、0.5〜5.0mmのものが使用できる。
【0017】
電磁波遮蔽材としては金属を含む導電性の網目構造物が好ましい。ポリエステルフィラメントからなるメッシュに銅およびニッケルを被覆した物、金属線からなる織物、編み物、一方向に配列し重ね合わせてメッシュ状にしたもの、金属箔に孔をあけパターニングしたもの、金属を含有する導電性のペーストでメッシュ状にパターニングしたものが例示される。網目構造物の線幅は、10〜30μmが好ましい。線幅が狭すぎると露出時に破壊されやすいので好ましくない。線幅が広すぎると線が視認されやすくなるので好ましくない。網目構造物の厚みは、10〜30μmの範囲が好ましい。
【0018】
これらの電磁波遮蔽材は外観上、黒色であることが望まれている。タングステン線は黒色であり黒化処理が不要であるので好ましい。また、タングステンは硬度が高いので、刃物で透明フィルムに切込みを入れるときに、透明フィルムのみに切り込みを入れることが容易であるため好ましい。また、タングステンは、融点が他の金属と比較して高いので、レーザーを用いて透明フィルムに切り込みをいれる場合にレーザー出力を高くしてもタングステンが溶融しにくいため好ましい。
【0019】
透明フィルムとしては、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル系樹脂等からなるフィルムが挙げられる。透明フィルムの厚さは、50〜200μmが望ましい。薄すぎると透明基板に積層したときに表面の外観が悪くなり望ましくない。厚すぎるとフィルムに切り込みをいれにくくなるので、フィルムの除去が困難になり望ましくない。
【0020】
なお、本発明における「透明」とは、基板及びフィルムともに使用時の厚さにおける全光線透過率が60%以上であり、ヘイズ値が10%以下のことを言う。使用時の厚さよりも厚い基板またはフィルムの全光線透過率が60%以上であり、ヘイズ値が10%以下の場合、当然、その基板やフィルムは透明と言う。全光線透過率とヘイズ値とは、JIS K 7105に準じて測定した。
【0021】
透明フィルムは着色されたフィルムであってもよい。着色の方法としては、色素をフィルムに分散させたり、色素を含む樹脂をフィルムにコーティングする方法がある。また、市販の反射防止フィルム、ノングレアフィルム、防汚フィルム等を用いることによって、これらの機能も一度に付与することができる。
【0022】
粘着材は、たとえばアクリル樹脂系の粘着材が使用できる。そして、その形態はフィルム状でキャリアフィルムのないノンキャリアタイプのものが使用できる。また、積層前は、液状であり、積層後、重合硬化させて、粘着性能を発揮する樹脂も粘着材として使用することができる。重合硬化の方法としては、紫外線、電子線、湿式硬化などの方法がある。基材に積層するときの粘着材の厚さは50〜200μmが望ましい。薄すぎると電磁波遮蔽材を包含できず、厚すぎると粘着材料が多く必要になるので好ましくない。
【0023】
電磁波シールド板材は、例えば、透明基板に粘着材からなるフィルム、電磁波遮蔽材、粘着材からなるフィルム、透明フィルムの順に積層することにより得られる。また、電磁波シールド板材は重合硬化して粘着性を発現する樹脂と電磁波遮蔽材を透明基板と透明フィルムの間に挟み一体化して後、樹脂を重合して得られる。また、電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを透明基板に積層して、電磁波シールド板材を得ることができる。
【0024】
また、電磁波シールド板材には機能性フィルムが積層されていてもよい。機能性フィルムは、透明基板と電磁波遮蔽材料の間に積層してもよく、電磁波遮蔽材と透明フィルムとの間に積層してもよく、最表面に積層してもよい。
【0025】
機能性フィルムとしては、近赤外線をカットするフィルム、色調を補正するフィルム、反射防止フィルム等がある。また、これらの複数の機能を1枚のフィルムとしたものがある。これらの機能性フィルムは市販のものが使用できる。
【0026】
本発明の電磁波シールドフィルタは、前述の電磁波シールド板材において、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で電磁波遮蔽材が帯状に露出している。図3または4に示すように、電磁波遮蔽材の露出部に対応する筐体の位置に凸部を設けて、電磁波シールドフィルタを筐体に取り付け治具で押しつけて固定することで、容易に電磁波遮蔽材と導電性の筐体の凸部を導通させることができる。もしくは、導電性の取り付け治具を使用して、かつ、取り付け治具に凸部を設けることにより、取り付け治具を通して導電性の筐体と電磁波遮蔽材の露出部とを導通させることができる。なお、本発明においては、電磁波シールド板材において、電磁波遮蔽材と導通が取れるようになっているものを「電磁波シールドフィルタ」と称する。
【0027】
電磁波遮蔽材は透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で露出している。ここで、周辺部とは電磁波シールドフィルタの支持体などで隠れる部分や画像表示装置の表示面に影響しない周辺に位置する非有効面のことである。有効面に電磁波遮蔽材が露出していると、画像表示装置に取り付けたとき、画像が見にくくなるので好ましくない。電磁波シールド板材は、電磁波遮蔽材の露出部が観察側から見えないように周辺部を黒色印刷してもよい。
【0028】
電磁波遮蔽材を露出させるのは、電磁波シールドフィルタが長方形の場合、その辺のなかの少なくとも一辺であることが好ましい。
【0029】
電磁波の漏洩をより少なくするためには、周辺の全ての辺において、電磁波遮蔽材が露出していることがより好ましい。
【0030】
電磁波遮断材の露出は図5に示すように枠状でもよく、図6に示すように井げた状でもよい。露出幅は5〜20mmが好ましい。狭すぎると導通をとりにくくなるので好ましくない。広すぎると非有効面内に納まらないので好ましくない。なお、露出部は電磁波シールドフィルタの端面から5〜10mm内側の位置から中心部に向けて露出していることが好ましい。その理由は、電磁波遮断材を露出させる際に透明フィルムを剥離させて露出させる製造方法が好ましいが、透明フィルムを端面から剥離させると、電磁波遮蔽材と基板とがはがれる場合があるためである。
【0031】
電磁波遮断材露出部には導電層を設けることが好ましい。導電層を設ける方法としては導電塗料を塗布する方法が挙げられる。導電塗料を塗布すると基板に残った粘着材が塵を付着しなくなるので好ましい。導電塗料は一般的な銀やニッケルなどの金属粒子を含有した市販の塗料を使用できる。
【0032】
本発明の電磁波シールドフィルタの製造方法としては、透明基板と電磁波遮蔽材料と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材料を露出させる工程からなる製造方法が挙げられる。なお、電磁波シールドフィルタは透明基板/電磁波遮蔽材/透明フィルムの順で積層されており、その製造方法としては先に透明基板と電磁波遮断材とを積層してもよく、先に電磁波遮断材と透明フィルムとを積層してもよい。
【0033】
なお、電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを透明基板に積層することが望ましい。それは図7に示すように、電磁波シールドフィルムをロール供給して、透明基板に連続的にラミネートして、電磁波シールド板材を得ることができるので、電磁波シールド板材の生産性がよいためである。
【0034】
電磁波シールドフィルムは例えば、透明フィルムとセパレートフィルムの間に電磁波遮蔽材と重合硬化して粘着機能を発揮する樹脂原料を積層してフィルム化した後、樹脂原料を重合させて得られる。重合硬化の方法は例えば、紫外線で重合する方法が例示される。このようにして得られた電磁波シールドフィルムはセパレートフィルムを剥離してロールで透明基板に積層することができる。セパレートフィルムは、シリコンコーティングされた一般的なものが使用できる。
【0035】
電磁波シールドフィルタの製造方法としては、電磁波シールドフィルムを基板に適した大きさにサイジングしてから、電磁波シールドフィルムに切り込みをいれ、透明フィルムを帯状に剥離して、電磁波遮蔽材を露出させてから、透明基板に積層しても良い。これは、フィルムを1枚1枚基板にセットしてラミネートするときに適している。
【0036】
切り込みを入れる位置は、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部であることが好ましい。ここで、周辺部とは前述の電磁波シールドフィルタにおける周辺部に相当する。なお、切り込み部はフィルムの端面から5〜10mm内側の位置から中心部に向けて幅5〜20mmの範囲内であることが好ましい。
【0037】
透明フィルムに切り込みをいれるのは、カッター、レーザーなどで行うことができる。レーザー装置は、プラスチック、木材の加工用の装置を使用できる。また、切り込みを入れたあと、透明フィルムを剥離する。透明フィルムを帯状に剥離するときに粘着材は電磁波遮蔽材との界面から剥がれ、かつ、部分的に破壊されて、電磁波遮蔽材が露出する。
【0038】
本発明の製造方法は、短時間で電磁波遮蔽材を露出することができるので、生産性に優れている。
【0039】
【実施例】
実施例によりさらに詳しく説明する。
【0040】
<材料及び原料>
(1)フィルム
実施例と比較例とにおいて、次の透明フィルムを使用した。
【0041】
透明フィルム:東洋紡(株)製PETフィルムA4100(厚さ100μm、全光線透過率は91%、ヘイズは0.7%)
実施例における電磁波シールドフィルムの製造には以下のフィルムを使用した。
【0042】
セパレートフィルム:東洋紡(株)製PETフィルムE7002(厚さ38μm)
(2)電磁波遮蔽材
実施例と比較例とにおいて、以下の電磁波遮断材を使用した。
【0043】
金属線織物:日本タングステン(株)製の線径18μmのタングステン線を平織りした織物。織物の厚さは35μmである。ピッチは240μmとした。
【0044】
銅箔メッシュ: 銅からなる線幅20μmピッチ300μmのパターンメッシュ厚さは15μmである。
【0045】
(3)透明基板
実施例と比較例とにおいて、強化ガラスを使用した。サイズは985mm×585mm、厚さ2.7mmである。
【0046】
(4)粘着材および接着剤
実施例において以下の粘着材を用いた。
【0047】
ノンキャリア粘着フィルム:アクリル系粘着材で、厚さ30μmのものを用いた。
【0048】
光硬化粘着材:ラウリルアクリレートとウレタンアクリレートとの重合体と、光重合性単量体であるラウリルアクリレートとの質量比が59:41の混合物100質量部に、光開始剤としてチバスペシャリティーケミカルズ製Irugacure184を1質量部添加した原料。この原料は紫外線を照射することにより、重合硬化して粘着能をもつものである。厚さ100μmの硬化物を厚み125μmのPETフィルムに挟んだ状態で測定すると、全光線透過率は90%、ヘイズは0.8%であった。
【0049】
比較例において以下の接着剤を用いた。
【0050】
光硬化接着剤:光重合性単量体であるウレタンアクリレートに光開始剤ベンジルメチルケタールを2質量部添加した原料。厚さ100μmの硬化物を厚み125μmのPETフィルムに挟んだ状態で測定すると、全光線透過率は90%、ヘイズは0.8%であった。
【0051】
(5)電磁波シールドフィルム
実施例及び比較例において以下の方法で製造した電磁波シールドフィルムを用いた。
【0052】
透明フィルム(PETフィルムA4100)とセパレートフィルムとを2本のロールへ連続的に供給しながら、透明フィルムとセパレートフィルムとの間に、金属線織物と光硬化粘着材とを供給した。なお、セパレートフィルムの剥離能を有する面を、光硬化粘着材と接する側とした。両フィルムとそれらを0.3m/分の速度で2本のロールの間を通過させ、フィルムに張力を与えたまま、20Wのケミカルランプ7本からなるケミカルランプにて300〜400nmの波長を含む光を照射して光硬化粘着材を硬化させて。電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを得た。光の照射量は200mJ/cm2であった。
【0053】
<測定方法>
(1)漏洩電磁波測定方法
実施例及び比較例により得られた電磁波シールドフィルタを、プラズマディスプレイパネルの既存の電磁波シールドフィルタと交換して、プラズマディスプレイパネルの漏洩電磁波を測定した。既存の電磁波シールドフィルタ取り付け時と比較した。
【0054】
プラズマディスプレイには、(株)富士通ゼネラル製のものを用いた。電磁波の測定は、アドバンテスト製の磁界波測定用のループアンテナをプラズマディスプレイの画面から5cm離れたところに設置して行った。スペアナはアドバンテスト社製R3261Aを用いた。プラズマディスプレイは全面白色表示した。
【0055】
[実施例1]
以下の3つの工程で電磁波シールドフィルタを得た。
【0056】
電磁波シールド板材の製造
透明基板に、ノンキャリア粘着フィルム、タングステン線織物、ノンキャリア粘着フィルム、透明フィルム(PETフィルムA4100)の順にロール法により積層し電磁波シールド板材を得た。ロール速度は0.4m/minで行った。
【0057】
透明フィルムへの切り込み
その電磁波シールド板材を飯田工業(株)製レーザ加工機、レーザーマチックL−702PCにより、透明フィルムにレーザーで切り込みを入れた。切り込みは、四辺の端から5mmと25mmの位置に辺に対して平行に入れた。レーザーの移動速度は80mm/sで行った。
【0058】
電磁波遮蔽材の露出
切り込みを入れた後、透明フィルムを剥離した。図6に示すように、タングステン線からなる織物が露出した。
【0059】
漏洩電磁波測定
上記の3つの工程で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルの既存のフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB漏洩電磁波は小さかった。
【0060】
[実施例2]
以下の3つの工程で電磁波シールドフィルタを得た。
【0061】
電磁波シールド板材の製造
透明基板と透明フィルム(PETフィルムA4100)の間に銅箔メッシュと光硬化粘着材を配置してロールを通した後、紫外線を照射して粘着材を重合硬化して、電磁波シールド板材を得た。紫外線は300〜400nmの波長を含む光で光の照射量は200mJ/cm2であった。
【0062】
透明フィルムへの切り込み
電磁波シールド板材に、カッターで透明フィルムに切り込みを入れた。切り込みは四辺の端から5mmと25mmの位置に辺に対して平行に入れた。
【0063】
電磁波遮蔽材料の露出
切り込みを入れた後、透明フィルムを剥離した。電磁波遮蔽材料は露出した。露出面は粘着材が残っており、タック性が残っていた。
【0064】
漏洩電磁波測定
上記の3つの工程で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0065】
[実施例3]
以下の3つの工程で電磁波シールドフィルタを得た。
【0066】
電磁波シールド板材の製造
図7に示すように、電磁波シールドフィルムをロール供給して、セパレートフィルムをはがしながらロール法で透明基板に積層して、電磁波シールド板材を得た。
【0067】
透明フィルムへの切り込み
その電磁波シールド板材を実施例1と同様にレーザーで切り込みを入れた。
【0068】
電磁波遮蔽材料の露出
実施例1と同様に透明フィルムを剥離した。露出面は粘着材が残っておりタック性が残っていた。
【0069】
漏洩電磁波測定
上記の3つの工程で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0070】
[実施例4]
以下の方法により電磁波シールドフィルタを得た。
【0071】
実施例3で得られた電磁波シールドフィルタの電磁波遮蔽材の露出部に日本アチソン(株)製導電塗料を塗布した。電磁波遮蔽材の露出面のタック性がなくなった。
【0072】
漏洩電磁波測定
上記の方法で得た電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0073】
[実施例5]
電磁波シールドフィルタの製造
電磁波シールドフィルムをガラス基板の大きさにサイジングした後、透明フィルム(PETフィルムA4100)側の面におけるシールドフィルムの四辺の端から10mmと25mmの位置に辺に対して平行に切り込みを入れた。その後、透明フィルム及び粘着材を剥離して電磁波遮蔽材を露出させた。その後、セパレートフィルムを剥離して、透明基板に積層した。
【0074】
漏洩電磁波測定
上記の方法で得られた電磁波シールドフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約10dB電磁波が小さかった。
【0075】
[比較例1]
電磁波シールド板材を電磁波シールドフィルタの代わりに使用して漏洩電磁波測定を行った。
【0076】
電磁波シールド板材の製造
電磁波シールドフィルムをロール供給して、透明基板に積層して、電磁波シールド板材を得た。透明フィルムの帯状の除去を行わなかった。
【0077】
漏洩電磁波測定
上記の方法で得た電磁波シールド板材をプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約5dB電磁波が大きかった。
【0078】
[比較例2]
電磁波シールド板材の製造
透明基板と透明フィルム(PETフィルムA4100)との間に電磁波遮蔽材とを光硬化接着剤を配置してロールを通した後、紫外線を照射して接着剤を重合硬化して、電磁波シールド板材を得た。紫外線は300〜400nmの波長を含む光で光の照射量は200mJ/cm2であった。
【0079】
透明フィルムへの切り込み
実施例1と同様にレーザーで切り込みを入れた。
【0080】
電磁波遮蔽材の露出
透明フィルムの剥離を試みた。剥離しようとすると透明フィルムが破れ、電磁波遮蔽材の露出ができなかった。
【0081】
漏洩電磁波測定
電磁波遮蔽材の露出ができなかったが、上記の方法で得たフィルタをプラズマディスプレイパネルのフィルタと交換して、漏洩電磁波を測定したところ、既存のフィルタ取り付け時よりも、50MHzで約5dB電磁波が大きかった。
【0082】
【発明の効果】
本発明の電磁波シールドフィルタは、導電性筐体と電磁波遮蔽材との導通が容易である。また、本発明の方法によれば電磁波シールドフィルタを生産性よく製造できる。
【0083】
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の電磁波シールドフィルタの一例を示す一部断面図である。
【0085】
【図2】本発明の電磁波シールドフィルタの他の例を示す一部断面図である。
【0086】
【図3】電磁波シールドフィルタの筐体への取り付けの一例を示す図である。
【0087】
【図4】電磁波シールドフィルタの筐体への取り付けの他の例を示す図である。
【0088】
【図5】電磁波遮蔽材の露出パターンの一例を示す図である。
【0089】
【図6】電磁波遮蔽材の露出パターンの他の例を示す図である。
【0090】
【図7】電磁波シールド板材を得る工程を示す図である。
【0091】
【図8】電磁波シールド板材にレーザーで切り込みを入れる工程の一部断面図である。
【0092】
【符号の説明】
1 透明フィルム
2 粘着材
3 透明基板
4 電磁波遮蔽材
5 導電塗料
6 導電性の筐体
7 電磁波シールドフィルタ
8 取り付け治具
9 電磁波遮蔽材の露出部
10 電磁波シールドフィルム
11 セパレートフィルム
12 ロール
13 レーザー
Claims (9)
- 透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとが粘着材を介して順次、積層一体化されている電磁波シールドフィルタであって、透明フィルム面側の周辺部の少なくとも一部で電磁波遮蔽材が帯状に露出している電磁波シールドフィルタ。
- 電磁波遮蔽材が、タングステン線で構成される網目構造物である請求項1に記載の電磁波シールドフィルタ。
- 請求項1または請求項2に記載の電磁波シールドフィルタの電磁波遮蔽材露出部に導電層を設けた電磁波シールドフィルタ。
- 透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材を露出させる工程からなる電磁波シールドフィルタの製造方法。
- 透明基板と電磁波遮蔽材と透明フィルムとを粘着材を介して順次、積層一体化して電磁波シールド板材を得る工程と、電磁波シールド板材の透明フィルムに切り込みをいれる工程と、電磁波シールド板材から透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して電磁波遮蔽材を露出させる工程からなる請求項1に記載の電磁波シールドフィルタの製造方法。
- 電磁波遮蔽材が粘着材に埋設され、透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムを透明基板に積層することによって、電磁波シールド板材を得る工程を有する請求項4または請求項5に記載の電磁波シールドフィルタの製造方法。
- 電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムの透明フィルムに切り込みをいれ、透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して、電磁波遮蔽材を露出させた後、電磁波シールドフィルムを透明基板に積層する電磁波シールドフィルタの製造方法。
- 電磁波遮蔽材が粘着材に埋設されて透明フィルムと一体化されている電磁波シールドフィルムの透明フィルムに切り込みをいれ、透明フィルム及び粘着材を帯状に剥離して、電磁波遮蔽材を露出させた後、電磁波シールドフィルムを透明基板に積層する請求項1に記載の電磁波シールドフィルタの製造方法。
- 透明フィルムに切り込みを入れる際にレーザーを用いる請求項4〜8のいずれかに記載の電磁波シールドフィルタの製造方法。
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