JP2004327562A - 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】封止用メタライズ層上に金属蓋体をその下面に被着されたろう材を介してシーム溶接により接合する際に、シーム溶接時の熱応力によって絶縁基体の上面から封止用メタライズ層が剥離してしまう。
【解決手段】上面に形成された凹部2の底面に電子部品7を搭載するための搭載部1aが設けられた絶縁基体1と、この絶縁基体1の上面の凹部2の周囲に形成された封止用メタライズ層4とを具備しており、絶縁基体1は、上面の凹部2の周囲に凹部2の開口縁に沿って溝6が形成されており、この溝6を覆って封止用メタライズ層4が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を搭載し収容するための電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧電振動子や半導体素子等の電子部品は、これらの電子部品を気密に収容するための電子部品収納用パッケージ内に収容されて使用される。
【0003】
このような電子部品を気密に収容する電子部品収納用パッケージにおいて、最も信頼性の高いとされるものは、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックスから成り、上面中央部に電子部品を搭載し収容するための凹部を有する絶縁基体と、絶縁基体の凹部内から外表面にかけて導出された複数のメタライズ配線導体と、絶縁基体の上面に凹部を取り囲むように被着された枠状の封止用メタライズ層と、この封止用メタライズ層にろう付けされた鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等から成る封止用の金属枠体と、この封止用の金属枠体にシーム溶接により直接、接合される鉄−ニッケル合金や鉄−ニッケル−コバルト合金から成る金属蓋体とから構成されるタイプのものである。
【0004】
このタイプの電子部品収納用パッケージの場合には、絶縁基体の凹部内に電子部品を搭載し収容するとともに電子部品の電極とメタライズ配線導体とを電気的に接続した後、金属枠体に金属蓋体を載置し、この金属蓋体の外周縁にシーム溶接機の一対のローラー電極を接触させながら転動させるとともに、このローラー電極間に溶接のための大電流を流し金属枠体と金属蓋体とを直接、シーム溶接することによって内部に電子部品が気密に収容されて製品としての電子装置となる。
【0005】
しかしながら、このタイプの電子部品収納用パッケージでは、絶縁基体に金属蓋体をシーム溶接するための下地金属として封止用の金属枠体を封止用メタライズ層にろう付けしておく必要があり、そのため金属枠体の分だけ電子装置の高さが高いものとなってしまい、近時の電子装置に要求される薄型化が困難であった。また、金属枠体の分だけ高価なものとなってしまうという問題点も有していた。
【0006】
また、電子部品収納用パッケージが大きかったり、封止用メタライズ層の幅が狭い場合、シーム溶接時に溶接の熱により大きく熱膨張した金属蓋体が溶接後の冷却過程で大きく熱収縮することにより封止用メタライズ層を内側へ引っ張るように大きな熱応力が発生し、この応力によって絶縁基板から封止用メタライズ層が剥離してしまうという問題点もあった。
【0007】
そこで、上述のような問題点を解消するために、上面に電子部品を搭載し収容する凹部を有するセラミック製の絶縁基体の上面に凹部を取り囲む枠状の封止用メタライズ層を形成し、この封止用メタライズ層に、下面に銀−銅共晶合金等のろう材が被着された金属蓋体をその下面に被着させたろう材を介してシーム溶接により接合させることによって、内部に電子部品を気密に封止するようになした電子部品収納用パッケージが提案されている(以下の特許文献1参照)。
【0008】
この電子部品収納用パッケージは、封止用メタライズ層と金属蓋体とをろう材を介してシーム溶接により接合させることから溶接のための下地金属としての金属枠体を必要とせず、その分、高さを低くすることができ、かつ安価である。
【0009】
なお、上述のような電子部品収納用パッケージは通常、セラミックグリーンシート積層法により形成されており、具体的には、適当な打ち抜き加工が施された絶縁基体用の複数枚のセラミックグリーンシートを準備するとともに、これらのセラミックグリーンシートにメタライズ配線導体や封止用メタライズ層用の金属ペーストをスクリーン印刷法により所定厚みに印刷し、しかる後、これらのセラミックグリーンシートを積層するとともに高温で焼成することによって製作されており、絶縁基体と封止用メタライズ層との接合面は、ほぼ平坦な面となっていた。
【0010】
また、封止用メタライズ層は、金属ペーストを一定の厚みとなるようにスクリーン印刷法等で印刷することにより形成されるので、その厚みは、全幅にわたってほぼ一様な厚みであった。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−33636号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電子部品収納用パッケージにおいては、シーム溶接のための熱が封止用メタライズ層に直接作用し、封止用メタライズ層と絶縁基体との間に発生する熱応力等の応力が従来(封止用金属枠体を有するもの)に比べて大きなものとなることや、絶縁基体と封止用メタライズ層との接合面がほぼ平坦な面であり、この接合面に平行にシーム溶接時に生じる熱応力が作用すること等から、このシーム溶接時の熱応力によって絶縁基体の上面から封止用メタライズ層が剥離してしまうという問題点があった。
【0013】
特に、近年、電子部品の小型化にともない、電子部品収納用パッケージも小型化が著しく、これに応じて、絶縁基体と封止用メタライズ層との間の接合面積がより小さなものとなってきているため、上記のような問題点が顕著なものとなってきている。
【0014】
さらに、このような小型化にともない、金属蓋体と封止用メタライズ層との間の接合面積も小さくなり、ろう材と封止用メタライズ層との接合強度が小さくなってろう材が封止用メタライズ層から剥離するという問題点も有していた。
【0015】
本発明は、かかる従来の問題に鑑み完成されたものであり、その目的は、封止用メタライズ層上に金属蓋体をろう材を介して接合する際に、熱応力によって絶縁基体の上面から封止用メタライズ層が剥離することのない、気密封止性の高い、実装信頼性に優れた電子部品収納用パッケージおよび電子装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子部品収納用パッケージは、上面に形成された凹部の底面に電子部品を搭載するための搭載部が設けられた絶縁基体と、該絶縁基体の上面の前記凹部の周囲に形成された封止用メタライズ層とを具備しており、前記絶縁基体は、上面の前記凹部の周囲に前記凹部の開口縁に沿って溝が形成されており、該溝を覆って前記封止用メタライズ層が形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
本発明の電子部品収納用パッケージによれば、絶縁基体は、上面の凹部の周囲に凹部の開口縁に沿って溝が形成されており、この溝を覆って封止用メタライズ層が形成されていることから、封止用メタライズ層と絶縁基体との接合面積を大きくしてこれらの接合強度を大きくすることができる。また、封止用メタライズ層上に金属蓋体をろう材を介して接合した後に、絶縁基体の側壁に直交する方向に金属蓋体が冷却課程で大きく熱収縮して接合された封止用メタライズ層を内側に引っ張るような応力が作用しても、封止用メタライズ層を絶縁基体に形成された溝によって拘束することができる。その結果、封止用メタライズ層上に金属蓋体をろう材を介して接合する際に発生する熱応力等により封止用メタライズ層が絶縁基体から容易に剥離しないような強固なものとすることができる。
【0018】
また、絶縁基体の上面に形成した溝を覆うように封止用メタライズ層が形成されているので、封止用メタライズ層の厚みをこの溝の部位で大きくすることができ、下面にろう材が被着された金属蓋体をシーム溶接で取着する際、この封止用メタライズ層の厚みの大きい部位の抵抗が小さくなってこの部位に電流が流れやすくなり、シーム溶接がより容易になる結果、ろう材と封止用メタライズ層との界面にジュール熱を発生させてろう材によって接合をより強固にすることができる。その結果、気密封止性を向上し、実装信頼性に優れた電子部品収納用パッケージを提供することができる。
【0019】
さらに、封止用メタライズ層の溝に位置する部位が厚いため、シーム溶接時の熱を絶縁基体に伝え難くすることができ、絶縁基体に割れやクラックが発生するのを有効に抑制することができる。
【0020】
本発明の電子装置は、上記構成の電子部品収納用パッケージの前記搭載部に電子部品を搭載するとともに前記封止用メタライズ層に、下面にろう材が被着された金属蓋体を前記ろう材を介してシーム溶接により接合させて成ることを特徴とする。
【0021】
本発明の電子装置によれば、上記構成の電子部品収納用パッケージの搭載部に電子部品を搭載するとともに封止用メタライズ層に、下面にろう材が被着された金属蓋体をろう材を介してシーム溶接により接合させたことから、上記電子部品収納用パッケージを用いた、気密封止性の高い、実装信頼性に優れた電子装置を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の電子部品収納用パッケージおよび電子装置を添付の図面を基に説明する。
【0023】
図1(a)は、本発明の電子部品収納用パッケージの実施の形態の一例を示した上面図であり、図1(b)は図1(a)の断面図である。これらの図において1は絶縁基体、2は電子部品を搭載し収容するための凹部、3は絶縁基体の凹部2内から外表面にかけて導出するメタライズ配線導体、4は封止用メタライズ層、5は金属蓋体である。そして、主として絶縁基体1、メタライズ配線導体3および封止用メタライズ層4で電子部品収納用パッケージが構成されており、絶縁基体1の凹部2の底面の搭載部1aに例えば圧電振動子や半導体素子等の電子部品7を搭載し、封止用メタライズ層4に金属蓋体5を取着して電子部品7を気密に封止することによって電子装置となる。
【0024】
絶縁基体1は、電子部品7を支持するための支持体であり、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体等のセラミックスから成る。このような絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して泥漿状となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法によりシート状とすることによって絶縁基体1用のセラミックグリーンシートを得、しかる後、このセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに複数枚積層し、高温で焼成することによって製作される。
【0025】
また、絶縁基体1の凹部2内から外表面にかけて導出するように被着されたメタライズ配線導体3は、電子部品7の各電極を外部に電気的に導出するための導電路として機能し、タングステンやモリブデン等の金属粉末焼結体から成り、通常であれば、その露出する表面に1〜20μm程度の厚みのニッケルめっきと0.1〜3μm程度の厚みの金めっきとが施されている。そして、メタライズ配線導体3の凹部2内の部位には、電子部品7の電極がボンディングワイヤ8等を介して電気的に接続され、一方、メタライズ配線導体3の絶縁基体1の外表面の部位は、外部電気回路基板(図示せず)の配線導体に例えば半田を介して電気的に接続される。
【0026】
このようなメタライズ配線導体3は、例えばタングステン粉末焼結体から成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して得たタングステンペーストを絶縁基体1用のセラミックグリーンシートに従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布し、これを絶縁基体1用のセラミックグリーンシートとともに焼成することによって、所定のパターンに被着形成される。
【0027】
さらに、絶縁基体1の上面に凹部2を取り囲むように被着された封止用メタライズ層4は、タングステンやモリブデン等の金属粉末焼結体から成り、例えば、幅が0.4mm程度で厚みが10〜50μm程度の枠状である。
【0028】
封止用メタライズ層4は、絶縁基体1に金属蓋体5を接合させるための下地金属層として機能し、通常であれば、その露出する表面に1〜20μm程度の厚みのニッケルめっきと0.1〜3μm程度の厚みの金めっきとが施されている。そして、その上には金属蓋体5が接合される。
【0029】
金属蓋体5を封止用メタライズ層4に接合する方法としては、銀ろう等でろう付けする方法や、下面にろう材9が被着された金属蓋体5をシーム溶接により接合する方法等が用いられる。特に、工程が容易であるという観点、および金属蓋体5や絶縁基体1に加わる熱を少なくして電子部品収納用パッケージに熱応力が生じるのを有効に抑制するという観点からは、下面にろう材9が被着された金属蓋体5をシーム溶接により封止用メタライズ層4に接合するのがよい。
【0030】
なお、封止用メタライズ層4上に金属蓋体5をろう材9を介してシーム溶接により接合するには、下面にろう材9が被着された金属蓋体5を絶縁基体1の封止用メタライズ層4上に載置し、この金属蓋体5の外周縁にシーム溶接機の一対のローラー電極を接触させながら転動させるとともに、このローラー電極間に溶接のための大電流を流し、ローラー電極と金属蓋体5との接触部をジュール発熱させ、この熱を金属蓋体5の下面側に伝達させてろう材9の一部を溶融させることにより行なわれる。
【0031】
本発明の電子部品収納用パッケージにおいては、図1(b)に示すように、絶縁基体1の上面の凹部2の周囲に凹部2の開口縁に沿って溝6が形成されており、この溝6を覆って封止用メタライズ層4が形成しておくことが重要である。
【0032】
これにより、封止用メタライズ層4と絶縁基体1との接合面積を大きくしてこれらの接合強度を大きくすることができる。また、封止用メタライズ層4上に金属蓋体5をろう材9を介して接合した後に、絶縁基体1の側壁に直交する方向に金属蓋体5が冷却課程で大きく熱収縮して接合された封止用メタライズ層4を内側に引っ張るような応力が作用しても、封止用メタライズ層4を絶縁基体1に形成された溝6によって拘束することができる。
【0033】
その結果、封止用メタライズ層4上に金属蓋体5をろう材9を介して接合する際に発生する熱応力等により封止用メタライズ層4が絶縁基体1から容易に剥離しないような強固なものとすることができる。
【0034】
また、絶縁基体1の上面に形成した溝6を覆うように封止用メタライズ層4が形成されているので、封止用メタライズ層4の厚みをこの溝6に位置する部位で大きくすることができ、下面にろう材9が被着された金属蓋体5をシーム溶接で取着する際、この封止用メタライズ層4の厚みの大きい部位の抵抗が小さくなってこの部位に電流が流れやすくなり、シーム溶接がより容易になる結果、ろう材9と封止用メタライズ層4との界面にジュール熱を発生させてろう材9によって接合をより強固にすることができる。その結果、気密封止性を向上し、実装信頼性に優れた電子部品収納用パッケージを提供することができる。
【0035】
さらに、封止用メタライズ層4の溝6に位置する部位が厚いため、シーム溶接時の熱を絶縁基体1に伝え難くすることができ、絶縁基体1に割れやクラックが発生するのを有効に抑制することができる。
【0036】
このような溝6は、例えば絶縁基体1が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、その同一材料である酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して泥漿状と成したペーストを従来周知のスクリーン印刷法により絶縁基体1の上面に枠状に、その幅方向の中央に溝6と成る非印刷部が形成されるようにして印刷することによって形成することができる。
【0037】
また、このような溝6を覆う封止用メタライズ層4は、例えばタングステン粉末焼結体から成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して得たタングステンペーストを上記のように枠状に形成された溝6を有する絶縁基体1用のセラミックグリーンシート上に従来周知のスクリーン印刷法を採用して所定厚み、所定パターンに印刷塗布することで形成することができる。
【0038】
このような溝6は、少なくとも凹部2の開口縁の角部に沿って、一辺が凹部2の開口縁の1/4以上の長さの「く」字状に形成されている。これにより、熱応力等の応力が最も加わり易い凹部2の角部において、封止用メタライズ層4と絶縁基体1との接合強度および金属蓋体5と封止用メタライズ層4との接合強度を高めることができる。より好ましくは、溝6は凹部2の周囲に全周にわたって形成されているのがよい。これにより、封止用メタライズ層4と絶縁基体1との接合強度および金属蓋体5と封止用メタライズ層4との接合強度を凹部2の周囲に全周にわたって高めてより気密信頼性を向上させることができる。
【0039】
また、封止用メタライズ層4は、上面の中央部が盛り上がっているのがよい。これにより、金属蓋体5をろう材9を介して接合した際、封止用メタライズ層4の上面の内周部と金属蓋体5、および封止用メタライズ層4の上面の外周部と金属蓋体5との間に隙間が形成されるので、この隙間部分にろう材9の大きなメニスカスを形成することができ、封止用メタライズ層4と金属蓋体5との接合強度を極めて強いものとすることができる。また、このような封止用メタライズ層4の上面と金属蓋体5との間に形成される隙間でろう材9を溜めることにより、ろう材9が凹部2内に流入したり飛び散ったりして、メタライズ配線導体3同士がショートするのを有効に抑制することもできる。
【0040】
さらに、このような封止用メタライズ層4は、中央部の盛り上がった部位が溝6の直上に位置しているのがよい。これにより、封止用メタライズ層4の溝6に位置する部位の厚みをより大きくしてこの部位の電気抵抗を小さくすることができ、シーム溶接がより容易になる結果、ろう材9と封止用メタライズ層4との界面にジュール熱を発生させてろう材9によって接合をより強固にすることができる。また、シーム溶接時の熱を絶縁基体1により伝え難くすることができ、絶縁基体1に割れやクラックが発生するのをより有効に抑制することもできる。
【0041】
ここで、封止用メタライズ層4は、絶縁基体1の上面に形成した溝6を覆うとともにその上面の中央部が盛り上がるようにするために、枠状に形成された溝6を埋めるようにタングステンペーストを印刷してこれを温風乾燥機や赤外線乾燥機により乾燥して溶剤を除去するとともに、絶縁基体1の上面にもう一回タングステンペーストを印刷してこれを温風乾燥機や赤外線乾燥機により乾燥して溶剤を除去することにより絶縁基体1の上面に凹部2を取り囲むようにして被着形成される。
【0042】
また、封止用メタライズ層4は、絶縁基体1の上面の凹部2の周囲において、角部の封止用メタライズ層4の表面の高さが残部の高さよりも低くなって凹んでいることが好ましい。これにより、角部においてろう材9の厚みが厚くなり、熱応力等による歪みが生じ易い角部で歪みを厚いろう材9によって効果的に緩和することができる。
【0043】
なお、特に、一般的な絶縁基体1のうち凹部2を取り囲む側壁の幅が0.4mm程度で1辺の長さが3mm〜10mm程度の電子部品収納用パッケージにおいて、絶縁基体1の上面に形成した溝6は、枠状に形成された封止用メタライズ層4の幅方向の中央部分に、封止用メタライズ層4の幅に対して60%〜80%の幅で、かつ20μm〜40μmの深さで形成しておくことが望ましい。
【0044】
封止用メタライズ層4上に金属蓋体5をろう材9を介して接合する際に、この溶接のための熱により生じる熱応力によって絶縁基体1の上面から封止用メタライズ層4が剥離し易い場所は、封止用メタライズ層4の外周部付近であり、このように、封止用メタライズ層4の中央部分に、封止用メタライズ層4の幅に対して60%〜80%の幅で形成しておくことにより、接合時の熱応力が集中する封止用メタライズ層4の外周部付近の絶縁基体1の上面に段差部が形成されて封止用メタライズ層4の熱膨張を絶縁基体1が有効に拘束することができ、かつ封止用メタライズ層4と絶縁基体1の上面の枠状に形成された溝6との接触面積を大きくとれることから、封止用メタライズ層4と金属蓋体5との接合強度をより一層確実に強固なものとすることができる。
【0045】
また、絶縁基体1の上面に形成されている枠状の溝6は、封止用メタライズ層4の中央部分に20μm〜40μmの深さで形成しておくことにより、絶縁基体1の上面の平坦度を保ちつつ封止用メタライズ層4を従来周知のスクリーン印刷法により厚み精度良く形成することができる。
【0046】
また、枠状の溝6は、封止用メタライズ層4との接触面積を大きくするために、例えば枠状の凸部を有する金型を絶縁基体1の上面に押し当てることにより形成してもよい。この場合凸部を有する金型の突出高さを20μm〜40μmとし、金型の角部を丸めた形状とすると、枠状の凸部を有する金型を絶縁基体1の上面に押し当てた場合に絶縁基体1の上面に形状良く溝6を形成することができる。
【0047】
また、絶縁基体1の上面の封止用メタライズ層4にろう材9を介してシーム溶接により接合される金属蓋体5は、鉄−ニッケル合金板や鉄−ニッケル−コバルト合金板等から成る厚みが0.1mm程度の平板であり、その下面の全面には、銀−銅共晶ろう等のろう材9が10〜30μm程度の厚みに被着されている。そして、絶縁基体1の封止用メタライズ層4にろう材9を介してシーム溶接により接合されることにより絶縁基体1との間で電子部品7を気密に封止する。
【0048】
なお、金属蓋体5の下面に被着されたろう材9は、その厚みが10μm未満であると、金属蓋体5を絶縁基体1の封止用メタライズ層4にろう材9を介してシーム溶接により接合する際に、ろう材9が不足して封止用メタライズ層4の表面に良好に濡れ広がるのが困難となり電子装置の気密信頼性が低いものとなってしまう危険性が大きなものとなり、他方、30μmを超えると、ろう材9が過多となって溶融したろう材9が凹部2内に流れ出したり、飛び散ったりして、搭載する電子部品7の機能を阻害してしまう危険性が大きなものとなる。したがって、金属蓋体2の下面に被着させたろう材9の厚みは10〜30μmの範囲としておくことが好ましい。
【0049】
このような金属蓋体5は、鉄−ニッケル合金板や鉄−ニッケル−コバルト合金板等の下面に銀−銅ろう等のろう材箔を重ねて圧延することによって鉄−ニッケル合金板や鉄−ニッケル−コバルト合金板等の下面に厚みが10〜30μmのろう材が圧着された複合金属板を得るとともに、この複合金属板を打ち抜き金型により打ち抜くことによって下面に厚みが10〜30μmのろう材9が被着された所定の形状に製作される。
【0050】
かくして、本発明の電子部品収納用パッケージによれば、絶縁基体1の搭載部1aに電子部品7を搭載するとともに封止用メタライズ層4に、下面にろう材9が被着された金属蓋体5をろう材9を介してシーム溶接により接合することによって本発明の電子装置となる。
【0051】
なお、本発明は、上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0052】
【発明の効果】
本発明の電子部品収納用パッケージによれば、絶縁基体は、上面の凹部の周囲に凹部の開口縁に沿って溝が形成されており、この溝を覆って封止用メタライズ層が形成されていることから、封止用メタライズ層と絶縁基体との接合面積を大きくしてこれらの接合強度を大きくすることができる。また、封止用メタライズ層上に金属蓋体をろう材を介して接合した後に、絶縁基体の側壁に直交する方向に金属蓋体が冷却課程で大きく熱収縮して接合された封止用メタライズ層を内側に引っ張るような応力が作用しても、封止用メタライズ層を絶縁基体に形成された溝によって拘束することができる。その結果、封止用メタライズ層上に金属蓋体をろう材を介して接合する際に発生する熱応力等により封止用メタライズ層が絶縁基体から容易に剥離しないような強固なものとすることができる。
【0053】
また、絶縁基体の上面に形成した溝を覆うように封止用メタライズ層が形成されているので、封止用メタライズ層の厚みをこの溝の部位で大きくすることができ、下面にろう材が被着された金属蓋体をシーム溶接で取着する際、この封止用メタライズ層の厚みの大きい部位の抵抗が小さくなってこの部位に電流が流れやすくなり、シーム溶接がより容易になる結果、ろう材と封止用メタライズ層との界面にジュール熱を発生させてろう材によって接合をより強固にすることができる。その結果、気密封止性を向上し、実装信頼性に優れた電子部品収納用パッケージを提供することができる。
【0054】
さらに、封止用メタライズ層の溝に位置する部位が厚いため、シーム溶接時の熱を絶縁基体に伝え難くすることができ、絶縁基体に割れやクラックが発生するのを有効に抑制することができる。
【0055】
本発明の電子装置によれば、上記構成の電子部品収納用パッケージの搭載部に電子部品を搭載するとともに封止用メタライズ層に、下面にろう材が被着された金属蓋体をろう材を介してシーム溶接により接合させたことから、上記電子部品収納用パッケージを用いた、気密封止性の高い、実装信頼性に優れた電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の電子部品収納用パッケージの実施の形態の一例を示す上面図、(b)は(a)の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・絶縁基体
1a・・・・搭載部
2・・・・・凹部
3・・・・・メタライズ配線導体
4・・・・・封止用メタライズ層
5・・・・・金属蓋体
6・・・・・溝

Claims (2)

  1. 上面に形成された凹部の底面に電子部品を搭載するための搭載部が設けられた絶縁基体と、該絶縁基体の上面の前記凹部の周囲に形成された封止用メタライズ層とを具備しており、前記絶縁基体は、上面の前記凹部の周囲に前記凹部の開口縁に沿って溝が形成されており、該溝を覆って前記封止用メタライズ層が形成されていることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
  2. 請求項1記載の電子部品収納用パッケージの前記搭載部に電子部品を搭載するとともに前記封止用メタライズ層に、下面にろう材が被着された金属蓋体を前記ろう材を介してシーム溶接により接合させて成ることを特徴とする電子装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007048798A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Sumitomo Metal Electronics Devices Inc 電子部品収納用セラミックパッケージ
US7939938B2 (en) 2007-03-06 2011-05-10 Hitachi Metals, Inc. Functional device package with metallization arrangement for improved bondability of two substrates
JP2014033132A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Nippon Steel & Sumikin Electronics Devices Inc 多数個取り配線基板

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