JP2004326566A - 硬貨処理装置 - Google Patents

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Katsuya Okamoto
勝也 岡本
Mamoru Nakajima
守 中島
Toshiyuki Kobayashi
俊之 小林
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Abstract

【課題】硬貨を安定的に保留できることで、硬貨の詰まりの発生を防止でき、稼働率の低下を防げる硬貨処理装置を提供する。
【解決手段】硬貨を搬送する搬送部10と、搬送部10に設けられ、前記搬送される硬貨の特徴を識別する識別部20と、前記搬送される硬貨の間隔を検出する搬送間隔検出手段51と、前記識別された特徴に基づいて、搬送部10により搬送される硬貨を種類毎に振り分ける振分部30と、前記振り分けられた硬貨を種類毎に保留する保留部60とを備え、前記搬送される硬貨が、搬送部10により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上になるように制御するように構成される硬貨処理装置とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨処理装置に関し、特に硬貨を安定的に保留できることで、硬貨の詰まりの発生を防止できる硬貨処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の硬貨処理装置は、搬送機構により搬送される硬貨を識別装置で識別し、さらにその識別結果に基づいて、振分機構により種類毎に硬貨を振り分けて、種類毎に収納するものがあった。このような装置では、振分機構により種類毎に振り分けられた硬貨を保留する一時保留部が設けられていた。一時保留部は、保留した硬貨を、底蓋を開くことで放出することが可能であった。このような硬貨処理装置は、硬貨を一時保留部に一時的に保留した後、その底蓋を開くことで保留した硬貨を放出して、釣銭部に収納していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−304656号公報 (第2−3頁、第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のような硬貨処理装置では、硬貨は振分機構により振り分けられ、各種類毎に入金通路を通って一時保留部に落下し保留される。この際に、落下した硬貨が一時保留部の底蓋にあたり不安定な状態にあるときに、次の硬貨が一時保留部に落下してくると、一時保留部内で、例えば硬貨立ちによる硬貨挟み込みが発生していた。また、このように一時保留部内で硬貨の挟み込みが発生すると、一時保留部内に規定の枚数の硬貨が収容できずにオーバーフローしてしまい入金通路の詰まりが発生していた。さらに、このような硬貨の詰まりが発生すると、一時保留部の底蓋を開いても硬貨が放出できない場合があった。また、硬貨の詰まりや放出不良等の異常を発生した際には装置が停止してしまうため、装置の稼働率が低下していた。
【0005】
そこで本発明は、硬貨を安定的に保留できることで、硬貨の詰まりの発生を防止でき、稼働率の低下を防げる硬貨処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による硬貨処理装置1は、例えば図1に示すように、硬貨を搬送する搬送部10と;搬送部10に設けられ、前記搬送される硬貨の特徴を識別する識別部20と;前記搬送される硬貨の間隔を検出する搬送間隔検出手段51と;前記識別された特徴に基づいて、搬送部10により搬送される硬貨を種類毎に振り分ける振分部30と;前記振り分けられた硬貨を種類毎に保留する保留部60とを備え;前記搬送される硬貨が、搬送部10により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上になるように制御するように構成される。
【0007】
このように構成すると、搬送部10と、識別部20と、振分部30と、保留部60とを備えるので搬送される硬貨の特徴を識別でき、前記識別された特徴に基づいて、搬送部10により搬送される硬貨を種類毎に振り分けることができ、前記振り分けられた硬貨を種類毎に保留できる。さらに、搬送間隔検出手段51により、前記搬送される硬貨の間隔を検出でき、前記搬送される硬貨が、搬送部10により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上になるように制御するので、例えば硬貨の間隔を所定の間隔以上に保つことにより硬貨を安定的に保留できることで、硬貨の詰まりの発生を防止でき、稼働率の低下を防げる硬貨処理装置を提供できる。
【0008】
また請求項2に記載のように、請求項1に記載の硬貨処理装置1では、振分部30は、前記搬送される硬貨のうち、返却するべき硬貨を振り分けるリジェクト機構31を有し;前記搬送される硬貨が、搬送部10により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上でないときには、前記搬送される硬貨をリジェクト機構31により振り分けることを特徴とする。
【0009】
このように構成すると、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上でないときには、前記搬送される硬貨をリジェクト機構31により振り分けることで、硬貨の間隔を所定の間隔以上に保つことができ、硬貨を安定的に保留できる。
【0010】
また請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載の硬貨処理装置1では、保留部60は、硬貨の各種類毎に円筒形状を有するものである。このように構成すると、例えば、保留部60を小型化できることで、硬貨処理装置1を小型化することが可能になる。
【0011】
また請求項4に記載のように、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の硬貨処理装置1では、保留部60は、前記保留した硬貨を放出可能に構成され;前記放出の際には、前記放出の動作を複数回行うように構成するとよい。
【0012】
このように構成することで、例えば、前記放出に際に前記放出の動作を複数回行うことで、放出の動作で発生する振動により、保留部60に保留された硬貨を確実に放出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係る硬貨処理装置1の概略構成を説明するブロック図である。なお、図中太線は硬貨の流れを示すものである。硬貨処理装置1は、例えば自動販売機に内蔵されるようなものである。なお、硬貨処理装置1は、自動販売機に内蔵される際には、例えば利用者が、自動販売機の正面に形成された接客面から、後述の投入部3に硬貨を投入できる位置に内蔵される。また、自動販売機の接客面には、利用者の操作により投入した硬貨を返却できる返却レバー91が配置されている。硬貨処理装置1は、返却レバー91が操作されることで、投入された硬貨を後述の放出部9から放出できるように構成されている。返却レバー91は、利用者による操作を後述の制御装置50へ出力するように構成されている。
【0015】
硬貨処理装置1は、硬貨を搬送する搬送部としての入金搬送部10と、入金搬送部10に設けられ、入金搬送部10により搬送される硬貨の特徴を識別する識別部20と、入金搬送部10で搬送される硬貨の間隔を検出する搬送間隔検出手段としての搬送間隔検出部51と、識別部20により識別された特徴に基づいて、入金搬送部10により搬送される硬貨を種類毎に振り分ける振分部30と、振分部30により振り分けられた硬貨を種類毎に保留する保留部としての一時保留部60とを含んで構成される。一時保留部60は、保留した硬貨を放出可能に構成されている。また、硬貨処理装置1は、入金搬送部10で搬送される硬貨が、入金搬送部10により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、搬送間隔検出部51で検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上になるように制御する制御装置50を備えている。
【0016】
本実施の形態では、搬送間隔検出部51は、制御装置50と一体に構成されている場合で説明するが、識別部20と一体に構成してもよい。この場合には、識別部20は、さらに硬貨の搬送の間隔を示す搬送間隔情報を制御装置50へ出力するように構成するとよい。またここで保留するとは、例えば後述のように、振分部30に振り分けられた硬貨を循環釣銭部70に収納する前に、一時的にいわゆる保留することをいう。
【0017】
また本実施の形態では、識別部20による硬貨の特徴の識別は、後述のように正硬貨の種類の識別、正硬貨であるか否かの識別である。なおここでは、特にことわりのない限り、例えば異物であっても、便宜上硬貨と呼ぶ。硬貨処理装置1は、日本円硬貨例えば1円、5円、10円、50円、100円、500円を例えば詰まりなどを起こさずに正常に扱えるものである。さらに、硬貨処理装置1は、上記の硬貨のうち10円、50円、100円、500円の4金種を入金処理できるもので説明する。即ち、10円、50円、100円、500円の4金種は後述の正硬貨として処理され、1円、5円硬貨は、後述のリジェクト硬貨として処理される。
【0018】
また、硬貨処理装置1は、入金搬送部10の識別部20と振分部30との間に配置され、入金搬送部10により搬送される硬貨の通過を検知する通過検知手段としての通過センサ11を備え、制御装置50は、識別部20により識別された特徴と通過センサ11による硬貨の通過の検知に基づいて、前記硬貨を振り分け可能状態に振分部30を制御するように構成されている。本実施の形態では、制御装置50により振り分け可能状態に制御されるのは、後述の振分部30の特にリジェクト機構31である。
【0019】
さらに、硬貨処理装置1は、利用者からの硬貨の投入を受け付ける投入部3と、投入部3で受け付けた硬貨を収容し、前記収容した硬貨を1枚ずつ繰り出す繰出部5と、一時保留部60より放出された硬貨を種類毎に収納し、収納した硬貨を釣銭として放出可能な循環釣銭部70と、循環釣銭部70から放出された硬貨を搬送する出金搬送部8と、出金搬送部8で搬送された硬貨を放出する放出部9とを備えている。入金搬送部10は、繰出部5より繰り出された硬貨を搬送する。以下、上記各構成について詳細に説明する。
【0020】
投入部3は、利用者から投入された1枚又は複数枚の硬貨を受け付け、繰出部5へ供給するものである。投入部3は受け付けた硬貨を放出することで繰出部5へ供給できる。また放出部9は、出金搬送部8で搬送された硬貨を利用者に受け渡す(返却する)ものである。
【0021】
繰出部5は、投入部3で受け付けた硬貨を収容し、前記収容した硬貨を1枚ずつ繰り出すものである。繰出部5は、投入部3の硬貨の流れる方向下流に配置されている。即ち、ここでは繰出部5は、投入部3から放出された硬貨が重力により繰出部5に供給される位置に配置されている。繰出部5は、本実施の形態では、回転円板を有したホッパ構造のものを用いる。この回転円板は、所定の角度(例えば30°〜80°)で傾斜した軸回りに回転するものである。繰出部5は、この回転円板の回転により収容した硬貨を1枚ずつ繰り出すことができる。繰出部5は、例えば10円硬貨を30枚程度収容でき、繰出速度6枚/秒程度のものである。また、繰出部5は、硬貨を1枚ずつ繰り出すことで、後述する識別部20や振分部30へ硬貨を供給できるものである。ここではさらに、繰出部5は、硬貨を1枚ずつ、一定の間隔で、且つ高速で供給できるものである。
【0022】
入金搬送部10は、繰出部5により1枚ずつ繰り出された硬貨を搬送するものである。本実施の形態では、入金搬送部10は、硬貨の搬送にベルトを使用するものを用いる。入金搬送部10は、繰出部5から振分部30まで延設された搬送ベルト部12と、搬送ベルト部12に対向して設けられた搬送通路13とを含んで構成される。なお、搬送ベルト部12は、後述の振分部30の振分板33の硬貨の搬送方向終端部(図中振分部30の右端部)まで延設されている。さらに、搬送ベルト部12は、硬貨を搬送する搬送ベルト12aと、搬送ベルト12aが張架された搬送プーリ12bと、搬送プーリ12bを駆動する不図示の駆動手段とで構成される。前記駆動手段は、例えばモータである。搬送ベルト部12は、前記駆動手段を駆動することで、その駆動力が搬送プーリ12bを介して搬送ベルト12aに伝達されることで硬貨を搬送できる。
【0023】
また、搬送通路13は、繰出部5から振分部30まで延設されている。なお、図示では、振分部30と搬送通路13との間に搬送プーリ12bがあるため、搬送通路13は、振分部30の手前まで延設されている場合で示してある。搬送通路13は、板金により形成され、扱う硬貨のうち最大径を有する硬貨(例えば500円硬貨)の外径よりも僅かに大きい幅を有している。ここで僅かに大きいとは、最大径硬貨を高速で搬送通路13上を搬送した場合でも、例えば詰まりが発生しない程度に大きいことをいう。
【0024】
入金搬送部10は、搬送ベルト部12により搬送通路13に硬貨を押し付けて摺動搬送する。なお、振分部30上では、搬送ベルト部12により後述の振分板33に硬貨を押し付けて摺動搬送する。
【0025】
また、入金搬送部10の繰出部5と振分部30との間には、識別部20が配置されている。識別部20は、搬送通路13に配置され、搬送通路13上を搬送される硬貨の特徴を識別するものである。識別部20については、図3で詳述するものとする。
【0026】
さらに、入金搬送部10の識別部20と振分部30との間には、通過センサ11が配置されている。即ち、入金搬送部10には、繰出部5側から、識別部20、通過センサ11、振分部30の順に配置されている。通過センサ11は、光源からの入射光が物体で遮光されることによりその物体の存在を検知する光学センサ、例えばフォトセンサである。以下、通過センサ11は、フォトセンサを用いる場合で説明する。フォトセンサ11は、通過の検知結果を制御装置50へ出力するように構成されている。
【0027】
また、フォトセンサ11は、例えば、フォトセンサ11での硬貨の通過の検知により、振分部30を振り分け可能状態にすることが可能な位置に配置される。言い換えれば、フォトセンサ11の配置位置は、少なくとも、フォトセンサ11で硬貨の通過を検知してからリジェクト機構11を振り分け可能状態とするのに必要とする時間に硬貨が搬送されて移動する距離が、フォトセンサ11と後述のリジェクト機構31との間に取れる位置である。
【0028】
ここで、図2の模式的平面図を参照して、フォトセンサ11の搬送通路13幅方向の位置について説明する。まず、搬送ベルト12aと搬送通路13について説明する。なお本実施の形態では、搬送ベルト12aの幅は、搬送通路13の幅より狭い。搬送ベルト12aの幅は、搬送通路13の幅の例えば3/4〜1/5程度、好ましくは、1/3〜1/5程度である。図示では、搬送ベルト12aの幅は、搬送通路13の幅の1/4程度である場合を示してある。さらに図示では、搬送ベルト12aは、搬送通路13のおよそ中央部に搬送通路13と平行に配置されている場合を示してある。
【0029】
フォトセンサ11は、搬送通路13の幅方向およそ中央部の搬送ベルト12aを避ける位置に配置されている。この位置であると、硬貨処理装置1で扱う硬貨即ち1円、5円、10円、50円、100円、500円の各硬貨の通過を、これらの硬貨が搬送通路13の幅方向のどの位置を通過しても検知できる。言い換えれば、フォトセンサ11を遮光できる。
【0030】
図1に戻って、さらに硬貨処理装置1の構成について説明する。振分部30は、前述のように、入金搬送部10により搬送される硬貨を振り分けるものである。さらに、振分部30は、入金搬送部10により搬送される硬貨のうち返却するべき硬貨を振り分けるリジェクト機構31と、入金搬送部10により搬送される硬貨で、識別部20で正硬貨と識別された硬貨を種類毎に振り分ける振分板33とを有している。
【0031】
なおここでは、正硬貨とは、10円、50円、100円、500円の4金種の硬貨のことである。またここでは、返却するべき硬貨は、正硬貨以外の硬貨、例えば偽硬貨や異物等である。即ち、リジェクト機構31は、正硬貨以外の硬貨を振り分けるものである。以下、正硬貨以外の硬貨をリジェクト硬貨という。さらに、リジェクト機構31は、後述するように、入金搬送部10により搬送される硬貨が正硬貨であっても、直前に搬送された硬貨と同一種で、さらに硬貨の間隔が所定の間隔以上でないときには、この硬貨を振り分けるものでもある。
【0032】
振分板33は、上述のように、正硬貨と識別された硬貨を種類毎に振り分けるものである。振分板33は、上面に前述の搬送通路13と同様な幅を有する通路が形成されている。なお、前記通路は、振分部30全体に延設されている。即ち、入金搬送部10の搬送ベルト部12によりその上面に、硬貨を押し付けて摺動搬送可能である。また、振分板33は、前記通路に、振り分ける各硬貨の外径より僅かに大きい孔が、振り分ける硬貨の種類毎に形成されている。硬貨の外径より僅かに大きいとは、種類毎に各々形成された孔が、振分板33上を摺動搬送される硬貨を、対応する孔から落下させることで振り分けが可能な大きさである。これらの孔は、入金搬送部10による搬送方向上流側から、言い換えればフォトセンサ11側から、対応する硬貨の外径の小さい順に形成されている。即ちここでは、フォトセンサ11側(図中左側)から50円用、100円用、10円用、500円用の各孔が順に形成されている。このような順に各硬貨に対応する孔が形成されていることにより、確実に正硬貨を種類毎に振り分けることができる。
【0033】
また振分板33の下部には、各孔毎に対応して入金通路35が接続されている(図中破線で表示)。入金通路35は、一時保留部60まで、振分板33の各孔毎に接続されており、振り分けられた硬貨を種類毎に一時保留部60へ供給できる。
【0034】
さらに振分板33は、硬貨を計数するための不図示のセンサを有している。このセンサは、例えば振り分けられた硬貨の通過を種類毎に検知するものである。即ち、この検知結果に基づいて、振り分けられた硬貨を種類毎に計数できる。ここでは、この計数は各センサの検知結果に基づいて制御装置50で行う。振分板33は、このセンサによる検知結果を、随時的に制御装置50へ出力するように構成されている。
【0035】
リジェクト機構31は、振分部30の硬貨の搬送方向の最も上流側、即ち振分部30の最もフォトセンサ11側(図中左側)に配置されている。また、リジェクト機構31は、振り分け可能状態のときに硬貨の振り分けを行う振分爪32を有している。振分爪32は、不図示の駆動手段により、揺動可能に構成されている。
【0036】
また、リジェクト機構31は、振分爪32を揺動させ、搬送路を落下方向に切り替えることにより、振分部32上を摺動搬送された硬貨を落下させることで振り分けることができる。なお、振分爪32が揺動されていないとき(揺動が解除されているとき)には、硬貨は、振分爪32上を通過し、振分板33までそのまま摺動搬送される。即ち、振分爪32が揺動されていないときには、落下方向から搬送路が切り替えられ、振分板33への搬送路が形成されている状態である。なおここでは、振り分け可能状態とは、上述のように振分爪32が揺動し、硬貨を落下させることができる状態のことをいう。
【0037】
また、このようなリジェクト機構31の駆動即ち振分爪32の揺動は、制御装置50により制御されている。言い換えれば、制御装置50により、リジェクト機構31が駆動される即ち振分爪32を揺動させることで、硬貨を落下させることができる。
【0038】
またリジェクト機構31の下部には、不図示のシュートが接続されている。このシュートは、出金搬送部8の上部近傍まで延設されており、リジェクト機構31で振り分けられたリジェクト硬貨を出金搬送部8へ放出することができる。さらにリジェクト機構31は、振分爪32の下部に配置され、リジェクト硬貨の通過を検知するリジェクト通過センサ34を有している。リジェクト通過センサ34は、リジェクト機構31により振り分けられたリジェクト硬貨の通過を検知する手段でもあり、リジェクト硬貨がリジェクト機構31により振り分けられたことを確認する手段でもある。リジェクト通過センサ34には、例えばフォトセンサ11と同様なフォトセンサを用いるとよい。
【0039】
一時保留部60は、振分部30の振分板33により振り分けられ、入金通路35を落下してきた硬貨を種類毎に保留するものである。一時保留部60は、振分板33の下部に設けられている。
【0040】
一時保留部60は、硬貨の各種類毎に設けられ、硬貨を保留する複数の収納保留部61と、収納保留部61を駆動するための保留部駆動手段65とを有するものである。収納保留部61は、保留部駆動手段65に駆動されることで、保留した硬貨を放出するように構成される。収納保留部61は、入金通路35に対応する、即ち振分板33に対応するように、図中左側から50円用収納保留部61a、100円用収納保留部61b、10円用収納保留部61c、500円用収納保留部61dが配置されている(以下、これらを特に区別しないときには単に収納保留部61という)。即ち、一時保留部60は、上記各々の収納保留部61が一体に形成されたものを含んで構成される。言い換えれば複数の収納保留部61が一体に形成されたものを含んで構成される。なお、収納保留部61については、図3で詳述する。
【0041】
また、一時保留部60の下部には、不図示のシュートが接続されている。このシュートは、途中で分岐しており、例えば不図示のフラッパにより硬貨の経路を切り替えられる。このシュートの1つは、各収納保留部61毎に循環釣銭部70まで接続されており、収納保留部61より放出した硬貨を種類毎に循環釣銭部70へ供給できる。このシュートの他の1つは、出金搬送部8の上部近傍まで延設されており、収納保留部61より放出された硬貨を出金搬送部8へ落下させることができる。シュートの切り替えは、制御装置50により制御されている。またシュートの切り替えは、保留した硬貨を循環釣銭部70へ収納する場合には、循環釣銭部70側に切り替えられ、利用者により返却操作が行われた即ち返却レバー91が操作された場合には、シュートが出金搬送部8側に切り替えられる。
【0042】
循環釣銭部70は、一時保留部60の下部に設けられている。循環釣銭部70は、各硬貨の種類毎に収納放出部71を有している。収納放出部71は、一時保留部60に対応するように、図中左側から50円用収納放出部71a、100円用収納放出部71b、10円用収納放出部71c、500円用収納放出部71dが配置されている(以下、これらを特に区別しないときには単に収納放出部71という)。即ち、循環釣銭部70は、上記各々の収納放出部71が一体に形成されたものを含んで構成される。各収納放出部71は、硬貨を収納する収納ケース、収納されている硬貨の量を検出する検出器を備えており、収納した硬貨を1枚ずつ放出できるホッパ構造を有している。
【0043】
収納放出部71は、不図示の円板を備えており、硬貨を1枚ずつ放出できる。さらに収納放出部71には、放出した硬貨を検知するための検知器を有しており、この検知器により循環釣銭部70より放出した硬貨を種類毎に計数できる。また各収納放出部71の収納可能枚数は、1000枚程度とするとよい。循環釣銭部70は、利用者への釣銭としての硬貨を出金搬送部8へ放出したり、循環釣銭部70が満杯にならないように、収納した硬貨を不図示の回収金庫へ放出することもできる。循環釣銭部70は、利用者により投入された硬貨を釣銭として放出できる。即ち硬貨を循環させることができるものである。
【0044】
出金搬送部8は、循環釣銭部70のおよそ下部から放出部9まで延設されている。出金搬送部8は、例えば硬貨を水平方向に搬送する水平部と、およそ鉛直方向に搬送する鉛直部とで構成されている。出金搬送部8は、硬貨を水平部では上に載せて、鉛直部では挟持して搬送するベルトで構成されている。
【0045】
また出金搬送部8は、循環釣銭部70から放出された硬貨を放出部9まで搬送するものである。また出金搬送部8は、例えば前述の返却レバー91が操作された際に、一時保留部60より放出された硬貨を放出部9まで搬送するものでもある。さらに、出金搬送部8は、振分部30のリジェクト機構31より振り分けられたリジェクト硬貨を放出部9まで搬送するものでもある。
【0046】
図3の斜視図を参照して、一時保留部60の収納保留部61について詳細に説明する。収納保留部61は、硬貨を保留する保留筒62と、保留筒62に保留された硬貨を保持する底蓋63とを含んで構成されている。保留筒62は、上部及び下部に開口部を有する円筒形状のものである。円筒の内径は、保留する硬貨の直径よりも僅かに大きい。さらに僅かに大きいとは、例えば(a)に示すように、落下の際に詰まりを発生することなく硬貨を重ねて集積できる大きさであり、例えば実験により決定することが好ましい。このように、保留筒62を円筒形状とし、この円筒の内径を保留する硬貨の直径よりも僅かに大きく形成することで、硬貨を効率良く収容でき、一時保留部60を小型化できる。
【0047】
また保留筒62は、20枚以上の硬貨を保留できる高さを有することが好ましい。また、保留筒62は、透明材質により形成されている。このよにすると、例えば外部から硬貨の保留枚数が確認できる。また、保留の状態も確認できるので便利である。
【0048】
また、底蓋63は、保留筒62の下部に回動可能に設けられている。また、底蓋63は、例えば1つの保留筒62に対して設けられるが、各金種毎に併設される複数の保留筒62に対して、1つの底蓋例えば一枚板により構成してもよい。ここでは、底蓋63は、各保留筒62毎即ち個々に設けられる場合で説明する。(b)に示すように、底蓋63は、例えばヒンジにより、このヒンジを支点に図中R1方向に回動可能に取り付けられている。底蓋63の回動は不図示の駆動手段(例えばソレノイド)により行う。さらに、底蓋63の回動は、制御装置50により制御されている。なおここでは、底蓋63は、保留筒62に直接的に取り付けられている場合で説明するが、間接的例えば一時保留部60の一部を構成する不図示の部材を介して取り付けてもよい。このように間接的に取り付けても、後述する底蓋63の開閉の際に発生する振動が保留筒62に伝わるように取り付ければ問題ない。
【0049】
収納保留部61は、(a)に示すように、底蓋63が閉状態のときには、底蓋63により保留筒62内の硬貨が保持されることで保留できる。また(b)に示すように、底蓋63がR1方向に回動され、開状態のなったときには、底蓋63による保持が解除され、保留筒62内に保留された硬貨を落下させることで放出できる。
【0050】
さらに、収納保留部61は、保留した硬貨の放出の際には、その放出の動作を複数回行うように構成されている。放出動作の回数は、例えば2回以上、好ましくは2回である。即ち、ここでは、収納保留部61は、保留筒62内に保留した硬貨を放出する際には、底蓋63の放出動作を2回行うように構成される。底蓋63の放出動作とは、底蓋63を閉状態からR1方向に回動させて開状態(放出可能状態)にする。そして所定時間経過ののち、底蓋63を図中R2方向に回動させて閉状態に戻すことである。以上を1回とし、2回の場合にはこれをもう一度繰り返すことである。この所定時間は例えば500ms〜1s、好ましくは500msである。また、収納保留部61は、保留した硬貨の放出の際には、振動が発生するように構成されている。ここでは、底蓋63の放出動作の際に底蓋63を開閉することで振動が発生する。底蓋63は、保留筒62に取り付けられているので、保留筒62も振動する。即ち収納保留部61が振動する。これにより、収納保留部61は、保留した硬貨の放出の際には、その放出の動作を複数回行うことで、収納保留部61が振動し、この振動により確実に保留された硬貨を放出できる。
【0051】
ここで、図4の斜視図を参照して、保留筒62内での硬貨の保留状態について説明する。まず、(a)に示すように、保留筒62内に落下した硬貨は、基本的には、重なった状態で集積されて保留される。この状態を安定的に保留されているという。しかし、(b)から(d)に示すように、保留筒63内に安定的に保留されない場合もある。これは、例えば保留筒63に落下し保留される際に、落下した硬貨が底蓋63に当り、まだ不安定な状態にあるときに、次の硬貨がその上に落下してくると、保留筒62内で、硬貨立ちによる硬貨挟み込みが発生することがある(例えば(b)、(c)の状態)。さらにこのような保留筒62内での硬貨の挟み込みが発生すると、保留筒62内に規定の枚数(例えば20枚)の硬貨が収容できずにオーバーフローしてしまい入金通路35の詰まりが発生することもある(例えば(d)の状態)。このため、保留筒62内に落下した硬貨が安定的に保留された後、次の硬貨が落下するようにすることが必要になる。言い換えれば、同一種の硬貨の搬送の間隔が所定の間隔以上になるように制御すればよいことになる。
【0052】
図5の模式的ブロック図を参照して、識別部20、搬送間隔検出部51、制御装置50の各構成について詳細に説明する。図5は、入金搬送部10の始点から振分部30と一時保留部60の一部までの概略を示している。なお図5では、説明のために、搬送路を直線で示している。
【0053】
識別部20は、前述のように、繰出部5(図1参照)により繰り出され、入金搬送部10により搬送される硬貨の特徴を識別するものである。識別部20は、硬貨の特徴を検出する検出回路21と、硬貨の特徴に関する情報を格納するデータ格納部22と、検出回路21により検出された硬貨の特徴と、データ格納部22に格納された特徴に関する情報とを比較処理する識別制御部23とを有している。さらに、識別制御部23は、その比較処理の結果を、特徴情報として制御装置50へ出力するように構成されている。検出回路21により検出される硬貨の特徴は、例えばその外径、中心の穴の有無、材料である。
【0054】
検出回路21は、例えばコイルを含んで構成されるセンサである。また、データ格納部22に格納された硬貨の特徴に関する情報は、正硬貨の特徴に関する情報である。硬貨の特徴に関する情報とは、例えば検出回路21により検出した硬貨の特徴と比較可能な硬貨の特徴を示す電子データである。また、検出回路21は、搬送される硬貨の先端が検出回路21を通過したときから、その特徴の検出を開始し、硬貨の後端が検出回路21を通過したときにその検出を完了する。
【0055】
比較処理とは、検出回路21により検出された硬貨の特徴と、データ格納部22に格納された硬貨の特徴に関する情報とを比較することで、検出した硬貨の特徴から、正硬貨の種類の識別、正硬貨であるか否かの識別即ち、正硬貨かリジェクト硬貨かの識別を行うことである。
【0056】
識別制御部23は、この比較処理の結果即ち識別結果を識別部20により識別された特徴としての特徴情報として出力する。即ち、特徴情報は、正硬貨の種類、正硬貨かリジェクト硬貨かといった硬貨の種別情報を含む。
【0057】
搬送間隔検出部51は、前述したように制御装置50と一体に構成されている。搬送間隔検出部51は、入金搬送部10で搬送される硬貨の間隔を検出するものである。また検出する硬貨の間隔は、時間としても良いし距離としてもよい。ここでは、時間の場合で説明する。即ち、検出された硬貨の間隔は時間で表される。搬送間隔検出部51は、識別部20による搬送される硬貨の識別に基づいて、搬送される硬貨の間隔を検出する。より具体的には、搬送間隔検出部51は、識別部20より出力される特徴情報の出力間隔から、硬貨の間隔を検出する。また、搬送間隔検出部51は、識別部20の検出回路21により直前に搬送された硬貨の特徴の検出を完了した時点から、搬送される硬貨の特徴の検出を開始した時点までの時間を硬貨の間隔として検出してもよい。即ち、前に搬送される硬貨の後端から次に搬送される硬貨の先端までの間隔を検出する。この場合には、より高精度に硬貨の間隔を検出できる。本実施の形態では、搬送間隔検出部51は、前者の場合、即ち特徴情報の出力間隔から硬貨の間隔を検出する場合で説明する。
【0058】
制御装置50は、硬貨処理装置1の各構成を制御するものであり、ここでは、電源装置と一体に構成されている。制御装置50は、例えばパソコンやマイコンなどのコンピュータである。本実施の形態では、制御装置50はマイコンである。
【0059】
また、制御装置50は、前述のように、入金搬送部10で搬送される硬貨が、入金搬送部10により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、搬送間隔検出部51で検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上になるように制御するものである。さらに制御装置50は、入金搬送部10で搬送される硬貨が、入金搬送部10により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、搬送間隔検出部51で検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上でないときには、前記搬送される硬貨をリジェクト機構31により振り分けるように制御するように構成されている。
【0060】
ここで所定の間隔とは、図4で前述したような、直前に搬送された硬貨が一時保留部60の保留筒62内に安定的に保留されるのに十分な間隔、即ち時間である。言い換えれば、直前に搬送された硬貨が保留筒62内に落下して安定的に保留された後に、次の硬貨が落下するような間隔である。このように設定することで、保留筒62内で直前の硬貨がまだ不安定な状態にあるときに、次の硬貨がその上に落下することがなく、例えば硬貨立ちによる硬貨挟み込みの発生を防止できる。この所定の時間は、例えば入金搬送部10による搬送速度が980mm/sであった場合には、100ms以上が好ましい。以下、この所定の時間を保留安定時間という。
【0061】
また、制御装置50は、搬送される硬貨をリジェクト機構31により振り分けるときには、フォトセンサ11による硬貨の通過の検知に基づいて、振り分け可能状態に振分部30のリジェクト機構31を制御するように構成されている。さらに言えば、制御装置50は、フォトセンサ11により硬貨の通過を検知したときから所定期間後に、リジェクト機構31を振り分け可能状態にするように構成されている。所定期間は、例えば振分部30のリジェクト機構31による振り分けに最適な時間(タイミング)であり、ここではフォトセンサ11を通過してからの時間である。なお、所定期間は、例えば予め実験などで求めた値を用いるとよい。所定期間は、振分時間情報として制御装置50の記憶部57に記憶される。
【0062】
また、制御装置50は、フォトセンサ11により硬貨の通過を検知したときに、リジェクト機構31を振り分け可能状態にするように構成してもよい。
【0063】
さらに、制御装置50は、識別部20により識別された特徴即ち特徴情報と、フォトセンサ11による硬貨の通過の検知に基づいて、硬貨を振り分け可能状態に振分部30のリジェクト機構31を制御するように構成されている。言い換えれば、制御装置50は、入金搬送部10により搬送される硬貨が、識別部20によりリジェクト硬貨と識別されたときには、硬貨の識別部20の通過から所定期間後に、リジェクト機構31を振り分け可能状態にするように構成されている。
【0064】
また、振り分け可能状態の解除は、例えば、リジェクト機構31の下部に備えられたリジェクト通過センサ34でリジェクト硬貨の通過を検知したときに行うようにするとよい。
【0065】
ここで、制御装置50についてさらに詳細に説明する。制御装置50は、入金処理の継続を確認する入金確認部52と、識別部20から出力された特徴情報を入力し、入力した特徴情報から入金搬送部10で搬送される硬貨の種別を判定する識別情報判定部53と、前記判定された硬貨の種別と、直前に識別情報判定部53で判定された硬貨の種別とを比較する識別情報比較部54と、前記比較の結果に基づいて、リジェクト機構31の振り分け可能状態を設定するリジェクト設定部55と、リジェクト設定部55により、振り分け可能状態の設定が行われたときに、リジェクト機構31を制御するリジェクト駆動部56とを有している。以下、上記構成について説明する。
【0066】
入金確認部52は、上記の通り、入金処理の継続を確認するものである。入金処理とは、例えば、利用者により投入された硬貨を取込、識別、種類毎に計数等する動作である。なお、識別情報判定部53により判定される硬貨の種別とは、正硬貨、リジェクト硬貨のいずれであるのかの判定である。さらに識別情報判定部53は、上記判定が正硬貨である場合には、さらにその種類の判定を行うように構成される。
【0067】
識別情報比較部54は、識別情報判定部53で判定された硬貨の種別と、直前に識別情報判定部53で判定された硬貨の種別とを比較するものである。さらに、識別情報比較部54は、その比較結果が、正硬貨で同一種であるときには、搬送間隔検知部51で検知した硬貨の間隔を入力し、さらに入力した硬貨の間隔が所定の間隔以上、即ち保留安定時間以上か否かを判定するように構成される。また、識別情報比較部54は、前記判定で保留安定時間以上でないと判定されたときには、振り分けを行う旨を示す振分設定信号をリジェクト設定部55へ出力する。
【0068】
リジェクト設定部55は、識別情報比較部54による上記判定で、保留安定時間以上でないと判定されたときには、フォトセンサ11による通過の検知から所定期間後に、リジェクト機構31が振り分け可能状態となるように設定するように構成されている。具体的には、リジェクト設定部55は、識別情報比較部54から出力された振分設定信号を入力すると、フォトセンサ11による通過の検知から所定期間後に、リジェクト機構31が振り分け可能状態となるように設定する。
【0069】
また、リジェクト設定部55は、識別情報判定部53の判定結果がリジェクト硬貨あったときには、フォトセンサ11による通過の検知から所定期間後に、リジェクト機構31が振り分け可能状態となるように設定するように構成されている。なお具体的には、リジェクト設定部55による上記設定即ちリジェクト機構31によるリジェクト硬貨の振り分けの設定は、記憶部57に記憶された所定期間の振分時間情報を呼出、設定するものである。さらに上記設定は、リジェクト駆動部56に出力される。
【0070】
リジェクト駆動部56は、リジェクト機構31の振分爪32の揺動を制御するものである。リジェクト駆動部56は、リジェクト設定部55より出力された振分時間情報を基にリジェクト機構31の振分爪32を揺動させるものである。
【0071】
図1を参照して、適宜図5を参照して、硬貨処理装置1の作用例を説明する。まず、入金処理について説明する。入金処理とは、前述したように、例えば、利用者により投入された硬貨を取込、識別、種類毎に計数等する動作である。ここで、硬貨の経路を図中太線で示す。まず利用者により投入部3へ硬貨が投入される。硬貨処理装置1の制御装置50は、硬貨の投入を不図示の検知器により検知すると入金処理を開始する。利用者により投入部3に投入された硬貨は、投入部3により受け付けられ、繰出部5に供給される。繰出部5は、供給された硬貨を収納し、収納した硬貨を1枚ずつ入金搬送部10に繰り出す。
【0072】
次に繰出部5から1枚ずつ搬送されてきた硬貨は、入金搬送部10により搬送され、識別部20に到達する。識別部20は、搬送されてきた硬貨を識別し、識別結果である特徴情報を制御装置50に出力する。そして識別部20を通過した硬貨は、入金搬送部10によりさらに搬送され、フォトセンサ11によりその通過を検知されて、振分部30へと搬送される。
【0073】
振分部30まで搬送された硬貨は、特徴情報から制御装置50の識別情報判定部53により正硬貨と判定された場合には、振分板33までそのまま摺動搬送され、振分板33により種類毎に振り分けられ、不図示のセンサにより検知される。この振分板33による検知結果は、入金データとして制御装置50へ出力される。制御装置50はこの入金データにより硬貨を種類毎に計数する。振分板33により振り分けられ、さらに計数された硬貨は、入金通路35により一時保留部60に落下し、保留される。なお、ここで利用者により返却操作、即ち返却レバー91が操作された場合には、一時保留部60の下部に接続された不図示のシュートが出金搬送部8側に切り替えられ、一時保留部60により保留された硬貨が放出される。放出された硬貨は、出金搬送部8に落下し、出金搬送部8で放出部9へ搬送される。
【0074】
また、特徴情報から制御装置50の識別情報判定部53によりリジェクト硬貨と判定された場合には、制御装置50は、振分爪32を揺動し、不図示のシュートへ落下させる。即ち振り分けられる。振分爪32により振り分けられた硬貨は、このシュートにより出金搬送部8上に落下し、出金搬送部8により放出部9へ搬送される。これで、入金処理が終了する。
【0075】
次に、収納処理について説明する。収納処理は、一時保留部60に保留された硬貨を循環釣銭部60に収納する動作である。収納処理は、保留された硬貨に関る取引の完了、例えば上位装置である自動販売機により、利用者が投入した硬貨に対する商品の放出し、後述出金処理により利用者への釣銭の返却を完了した際に行われる動作である。まず、一時保留部60の下部に接続された不図示のシュートが循環釣銭部70側に切り替えられ、一時保留部60により保留された硬貨が放出される。放出された硬貨は、種類毎に循環釣銭部70へ落下し、収納される。即ち、一時保留部60は、空になっている状態で、次の取引で投入された硬貨を受け付けることになる。これで、収納処理が終了する。
【0076】
次に硬貨処理装置1の出金処理の動作を説明する。出金処理は、例えば釣銭を利用者に返却する動作である。利用者による入金を確認すると、制御装置50は、入金された硬貨の金額と、例えば利用者の操作により入力されたサービス(例えば商品の提供)に必要な金額とを比較して、釣銭金額即ち釣銭に必要な硬貨の金種と各々の金種の枚数を算出する。制御装置50は、この算出結果に基づいて、必要な硬貨の金種と枚数の放出する信号を循環釣銭部70へ出力する。これにより循環釣銭部70は、制御装置50からの信号により必要な硬貨を出金搬送部8に放出する。循環釣銭部70から放出された硬貨は、出金搬送部8上に落下する。同時に制御装置50は、出金搬送部8を駆動し、硬貨を放出部9まで搬送する。これで、出金処理が終了する。
【0077】
図6のフローを参照して、適宜図5を参照して、硬貨処理装置1の入金処理についてさらに詳細に説明する。なお、ここでは特に硬貨が、繰出部5から繰り出され、入金搬送部10による搬送を開始したときからの入金処理について説明する。まず、制御装置50は、入金確認部52により入金処理の継続が確認される(S1)。そして、入金確認部52により入金処理の継続を確認し(S1がYes)、識別部20まで硬貨が搬送されると、搬送された硬貨に対し、識別部による識別が行われる(S3)。
【0078】
具体的には、搬送される硬貨の先端が識別部20の検出回路21に到達し、これにより検出回路21から検出された硬貨の特徴が出力される。そして、硬貨が検出回路21を通過することにより、その特徴が識別制御部23に出力され、識別制御部23では入力した硬貨の材質、外径などの特徴が収集される。硬貨の後端が検出回路21を通過したことにより、通過した硬貨の特徴が特定される。識別制御部23は、このように検出された硬貨の特徴と、データ格納部22に格納された硬貨の特徴に関する情報とを比較することで、その比較結果を特徴情報として形成する。そして、識別部20は、この特徴情報を制御装置50へ出力する(S5)。
【0079】
そして、制御装置50の識別情報判定部53は、入力した硬貨の特徴情報から入金搬送路10で搬送される硬貨の種別を判定する。具体的には、リジェクト硬貨か否か即ち正硬貨かリジェクト硬貨かの判定を行う(S7)。
【0080】
識別情報判定部53により、リジェクト硬貨と判定された場合には(S7がYes)、リジェクト設定部55は、フォトセンサ11による通過の検知から所定期間後に、リジェクト機構31が振り分け可能状態となるように設定する。具体的には、記憶部57に記憶された所定期間の振分時間情報を呼出、設定する(S9)。
【0081】
そして、リジェクト設定部55は、フォトセンサ11によるリジェクト硬貨の通過の監視を行う(S11)。フォトセンサ11でリジェクト硬貨の通過を検知すると(S11がYes)、所定期間の振分時間情報を基にリジェクト機構31の振分爪32の揺動の基準となるタイマをセットする(S13)。なおここでは、このタイマは、所定期間に相当する。そして、このタイマのタイムアップが監視される(S15)。
【0082】
タイマがタイムアップになると(S15がYes)、リジェクト駆動部56によりリジェクト機構31に信号が出力され、振分爪32が揺動する(S17)。そして振分爪32の揺動により搬送路が切り替わり、搬送されるリジェクト硬貨は振り分けられる。なお、振り分けられたリジェクト硬貨が、リジェクト通過センサ34でその通過を検知したときに振分爪32の揺動が解除される。振分爪32で振り分けられたリジェクト硬貨は、リジェクト機構31の下部に接続された不図示のシュートにより出金搬送部8上に落下し、出金搬送部8により放出部9へ搬送されることで利用者に返却される(S19)。そして、入金確認部52による入金処理の継続の確認(S1)に戻る。
【0083】
また、S7のリジェクト硬貨であるか否かを判定が、正硬貨の場合には(S7がNo)、入金処理開始から2枚目以降の硬貨か否かの判定を行う(S21)。2枚目以降の硬貨でない即ち最初の硬貨と判定された場合には(S21がNo)、リジェクト機構31による振り分けを行わずにそのまま搬送され、振分板33で振り分けられる。そして、振り分けられた正硬貨は、入金通路35を落下し、一時保留部60に保留される(S23)。そして、利用者により返却操作、即ち返却レバー91の操作が監視される(S25)。利用者により返却レバー91が操作されない場合には(S25がNo)、入金確認部52による入金処理の継続の確認(S1)に戻る。
【0084】
また、利用者により返却レバー91が操作された場合には(S25がYes)、一時保留部60の下部に接続された不図示のシュートが出金搬送部8側に切り替えられ、一時保留部60により保留された硬貨が放出される。放出された硬貨は、出金搬送部8に落下し、出金搬送部8で放出部9へ搬送される。これにより、保留された硬貨言い換えれば入金硬貨が返却される(S27)。そして、入金確認部52による入金処理の継続の確認(S1)に戻る。
【0085】
また、S21の入金処理開始から2枚目以降の硬貨か否かの判定が、2枚目移行の硬貨と判定された場合には(S21がYes)、直前の硬貨が同一種類の正硬貨か否かが判定される(S29)。同一種類の正硬貨でない場合には(S29がNo)、振分板33で振り分けられ、一時保留部60に保留される(S23)。また、同一種類の正硬貨の場合には(S29がYes)、搬送間隔検出部51で検出した搬送される硬貨の間隔を入力し、この間隔が保留安定時間以上かが判定される(S31)。硬貨の間隔が保留安定時間以上である場合には(S31がYes)、振分板33で振り分けられ、一時保留部60に保留される(S23)。硬貨の間隔が保留安定時間より短い場合には(S31がNo)、リジェクト設定部55により所定期間の振分時間情報を呼出、設定する(S9)。そして、搬送される硬貨は振分爪32で振り分けられ、放出部9から利用者に返却される。そして、入金確認部52による入金処理の継続の確認(S1)に戻る。
【0086】
以上のように、硬貨処理装置1は、入金搬送部10により搬送される硬貨の間隔を、搬送間隔検出部51で検出し、検出した硬貨の間隔が、保留安定時間以上でないときには、後に搬送される硬貨をリジェクト機構31により振り分けることで、一時保留部60内に硬貨が安定的に保留されるのに十分な間隔で硬貨を供給できる。即ち一時保留部60内に安定的に硬貨を保留できる。これにより、硬貨の詰まりが発生することで装置が停止することがなく、稼働率の低下を防ぐことができる。なお、搬送される硬貨の間隔の検出やリジェクト機構31の駆動は、制御装置50により実施することができるので、例えば硬貨処理装置の機械的な構成を変えることなく、制御装置50のプログラムの変更のみで対応することができる。
【0087】
また、以上で説明した硬貨処理装置1は、上記した実施の形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、硬貨処理装置1は、識別部20の識別制御部23と、制御装置50とを別体とする構成の場合で説明したが、例えば識別部20の検出回路21以外の構成、例えばデータ格納部22と識別制御部23を制御装置50と一体に構成しても良い。即ちこの場合には、識別部20の検出回路21のみを入金搬送部10に設け、検出回路21以外の構成と制御装置50とが一体に構成される。
【0088】
また以上では、硬貨処理装置1は、一時保留部60を、保留筒62が固定で、底蓋63が回動する構成の場合で説明したが、これに限られない。例えば保留筒が移動(回動)することで、保留筒内に保留された硬貨を放出できるように構成してもよい。この場合には、底蓋が固定で、保留筒が水平に移動してもよいし、保留筒と底蓋との両方が回動するように構成してもよい。
【0089】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、硬貨を搬送する搬送部と、前記搬送部に設けられ、前記搬送される硬貨の特徴を識別する識別部と、前記搬送される硬貨の間隔を検出する搬送間隔検出手段と、前記識別された特徴に基づいて、前記搬送部により搬送される硬貨を種類毎に振り分ける振分部と、前記振り分けられた硬貨を種類毎に保留する保留部とを備え、前記搬送される硬貨が、前記搬送部により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上になるように制御するので、硬貨を安定的に保留できることで、硬貨の詰まりの発生を防止でき、稼働率の低下を防げる硬貨処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る硬貨処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るフォトセンサの搬送通路上の配置位置を説明する模式的平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る一時保留部の収納保留部を説明する図であり、(a)底蓋が閉状態の場合を示す模式的斜視図、(b)底蓋が開状態の場合を示す模式的斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る一時保留部の保留筒内での硬貨の保留状態について説明する模式的斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る識別部と、搬送間隔検出部と、制御装置について説明する模式的ブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る硬貨処理装置の入金処理の動作の詳細について説明するフロー図である。
【符号の説明】
1 硬貨処理装置
3 投入部
5 繰出部
8 出金搬送部
9 放出部
10 入金搬送部
20 識別部
21 検出回路
22 データ格納部
23 識別制御部
30 振分部
31 リジェクト機構
32 振分爪
33 振分板
50 制御装置
51 搬送間隔検出部
52 入金確認部
53 識別情報判定部
54 識別情報比較部
55 リジェクト設定部
56 リジェクト駆動部
60 一時保留部
61 収納保留部
62 保留筒
63 底蓋
70 循環釣銭部

Claims (4)

  1. 硬貨を搬送する搬送部と;
    前記搬送部に設けられ、前記搬送される硬貨の特徴を識別する識別部と;
    前記搬送される硬貨の間隔を検出する搬送間隔検出手段と;
    前記識別された特徴に基づいて、前記搬送部により搬送される硬貨を種類毎に振り分ける振分部と;
    前記振り分けられた硬貨を種類毎に保留する保留部とを備え;
    前記搬送される硬貨が、前記搬送部により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上になるように制御する;
    硬貨処理装置。
  2. 前記振分部は、前記搬送される硬貨のうち、返却するべき硬貨を振り分けるリジェクト機構を有し;
    前記搬送される硬貨が、前記搬送部により直前に搬送された硬貨と同一種のとき、前記検出された硬貨の間隔が所定の間隔以上でないときには、前記搬送される硬貨を前記リジェクト機構により振り分けることを特徴とする;
    請求項1に記載の硬貨処理装置。
  3. 前記保留部は、硬貨の各種類毎に円筒形状を有するものであることを特徴とする;
    請求項1又は請求項2に記載の硬貨処理装置。
  4. 前記保留部は、前記保留した硬貨を放出可能に構成され;
    前記放出の際には、前記放出の動作を複数回行うように構成された;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の硬貨処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014533854A (ja) * 2011-11-18 2014-12-15 ノヴォマティック アクツィエンゲゼルシャフトNovomatic Ag コイン搬送装置

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