JP2004325259A - 携帯型電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出スイッチのチャタリングが増加した場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制すること。
【解決手段】姿勢検出スイッチ105は電子時計本体が所定の姿勢になったことを検出して姿勢検出信号を出力する。制御部101は、ROM111に予め記憶された前記姿勢検出信号を無視する時間であるチャタリング防止時間内では、前記姿勢検出信号に応答しては表示部109を照明する照明装置108を点灯しないように制御する。制御部101は、前記チャタリング防止時間経過後に前記姿勢検出信号を受信した場合には、照明装置108を点灯制御して、表示部109で表示された時刻を視認可能に表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】姿勢検出スイッチ105は電子時計本体が所定の姿勢になったことを検出して姿勢検出信号を出力する。制御部101は、ROM111に予め記憶された前記姿勢検出信号を無視する時間であるチャタリング防止時間内では、前記姿勢検出信号に応答しては表示部109を照明する照明装置108を点灯しないように制御する。制御部101は、前記チャタリング防止時間経過後に前記姿勢検出信号を受信した場合には、照明装置108を点灯制御して、表示部109で表示された時刻を視認可能に表示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル式電子腕時計等の携帯型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電池駆動の携帯型電子機器である電子時計として、表示電力の大きな自発光型表示部を搭載したデジタル表示式電子腕時計、液晶表示部とともに大きな電力を消費するバックライト等を搭載するデジタル表示式電子腕時計、時刻針をモータによって回転駆動するアナログ表示式電子腕時計等、各種の電子時計が利用されている。
表示電力の大きな自発光型表示部を搭載した電子腕時計または液晶表示部とともに大きな電力を消費するバックライト等を搭載する電子腕時計において、常時、発光表示またはバックライトによる照明を行っていると電力の消耗が激しく、電池寿命が極端に短くなるという問題がある。
【0003】
この問題を解決するために、使用者が必要な時に外部操作部材を手動操作して表示部による表示や、バックライト照明等を行わせるように構成した電子腕時計が開発されている。これにより、使用者が外部操作部材を手動操作したときにだけ表示やバックライト照明等が行われるため、消費電力を低減化でき、電池寿命を長くすることが可能になる。
しかしながら、前記電子時計では外部操作部材の手動操作が煩雑である。この問題を解決すべく、電子時計内に該電子時計の傾きを検出するための姿勢検出スイッチを設けておき、前記姿勢検出スイッチがオン状態になったことを検出することによって、使用者が時計を見たことを間接的に検出し、バックライト照明等を行うようにした電子時計が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−22755号公報(第3頁〜5頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の電子時計では、姿勢検出スイッチの劣化や製造上のバラツキによって前記姿勢検出スイッチのチャタリングが増加すると、照明が点灯しやすくなる等、時刻表示が頻繁に行われるようになるため、電池寿命が短くなるという問題がある。
また、使用者のライフスタイルによって前記姿勢検出スイッチがオン状態になる回数が異なるため、前記姿勢検出スイッチが頻繁にオン状態になるような使用方法の場合、電池寿命が極めて短くなるという問題がある。
また、携帯電話やPHS等、他の携帯型電子機器ついても、同様の問題が生じる。
【0006】
本発明は、姿勢検出スイッチのチャタリングが増加した場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することを課題としている。
また、本発明は、姿勢検出スイッチが頻繁にオン状態になるような使用方法の場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、表示手段と、電子機器本体が所定の姿勢になったことを検出して姿勢検出信号を出力する姿勢検出スイッチと、前記姿勢検出信号に応答して前記表示手段を表示制御する制御手段とをケースに一体的に設けて成る携帯型電子機器において、前記姿勢検出信号を無視する時間であるチャタリング防止時間を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて定まるチャタリング防止時間内では前記姿勢検出信号に応答しては前記表示手段を表示しないように制御することを特徴とする携帯型電子機器が提供される。
【0008】
ここで、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて新たなチャタリング防止時間を算出する時間変更手段を有し、前記制御手段は、前記時間変更手段で算出したチャタリング防止時間内では前記姿勢検出信号に応答しては前記表示手段を表示しないように制御するように構成してもよい。
また、前記時間変更手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて、前記姿勢検出スイッチがオンした回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出するように構成してもよい。
また、前記時間変更手段は、前記姿勢検出スイッチの1日当たりのオン回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出するように構成してもよい。
また、前記時間変更手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて、前記制御手段がチャタリング防止動作を行った回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出するように構成してもよい。
【0009】
また、前記姿勢検出信号が前記姿勢検出スイッチから前記制御手段に出力されることを所定時間阻止するチャタリング防止回路を備えて成るように構成してもよい。
また、前記チャタリング防止時間は、前記所定時間が経過した直後に設けられて成るように構成してもよい。
また、前記制御手段は曜日識別機能を有すると共に、前記記憶手段には複数のチャタリング防止時間が記憶されて成り、前記制御手段は、現在の曜日に応じた前記複数のチャタリング時間を選択し、該選択したチャタリング防止時間を使用して前記表示手段の制御を行うように構成してもよい。
また、前記姿勢検出スイッチは前記ケース内に収容されて成るように構成してもよい。
また、前記表示手段は時刻表示機能を有するように構成してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯型電子器のブロック図で、電池を電源として動作するデジタル式電子腕時計の例を示している。
図1において、電子腕時計は、基準クロック信号を発生する発振回路102、前記基準クロック信号を分周して計時用の計時基準信号を発生する分周回路103、計時基準信号の計時動作や電子腕時計全体の制御を行う制御手段としての中央処理装置(CPU)101、表示切換等を行うために使用者が外部から手動操作するキー入力手段104、電子腕時計の姿勢を検出する姿勢検出スイッチ105、ハードウェア構成されたチャタリング防止回路106、照明装置108を駆動するドライバ回路107、表示部109のバックライトである、EL、ランプ及びLED等を含む照明装置108、液晶表示部等の非発光表示部によって構成され時刻等を表示する表示部109、表示データ等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)110、CPU101が実行するプログラムやチャタリング防止時間などを予め記憶する読み出し専用メモリ(ROM)111を備えている。
【0011】
CPU101、発振回路102、分周回路103、キー入力手段104、姿勢検出スイッチ105、チャタリング防止回路106、ドライバ回路107、照明装置108、表示部109、RAM110、ROM111は電子機器本体を構成しており、図示しないケースに一体的に設けられている。
CPU101は、計時基準信号の計時機能、日付や曜日の認識や表示を行うカレンダー機能、ソフトウェア処理によるチャタリング(ソフトチャタリング)防止機能、電子腕時計全体の制御機能等を有するのみならず、3種類のカウンタA、B、Cとしての機能を有している。カウンタAは非常に多い回数を計数可能なカウンタ、カウンタBは一日分の計数値を十分に計数可能なカウンタ、カウンタCは数十までの計数値を計数可能なカウンタである。
カウンタA、B、Cの詳細な動作は後述するが、概略説明すると、カウンタAは、姿勢検出スイッチ105がオンした回数を計数値が所定値になるまで計数し、計数値が前記所定値に達すると、姿勢検出スイッチ105の劣化を考慮して、CPU101の処理によるソフトウェア的なチャタリング防止時間(ソフトチャタリング防止時間)に所定の設定値Cを加算するように機能する。
【0012】
カウンタBの計数値を一日一回例えば午前0時に確認し、カウンタBの計数値が所定値B1を超える場合にはソフトチャタリング防止時間を増減するためのカウンタCの計数値に1加算し、カウンタBの計数値が所定値B2未満であればカウンタCの計数値を1減算する。カウンタBの計数値が所定値B1、B2間の範囲内に入っている場合には、カウンタCの計数値は変化させない。カウンタCの内容により、ソフトチャタリング防止時間を増減する。
カウンタCの計数値を1加算したときは、姿勢検出スイッチ105が入りやすいライフスタイルと判断し、1減算したときには、姿勢検出スイッチが入りにくい生活をしていると判断し、その結果を翌日のソフトチャタリング防止時間に反映させる。
ここで、メモリ110、111は記憶手段を構成し、CPU101は制御手段や時間変更手段を構成している。また、照明装置108及び表示部109は表示手段を構成している。
【0013】
図6、図7は、姿勢検出スイッチ105の実際の入力状態、ハードチャタリング防止時間、ソフトチャタリング防止時間、割り込み信号、照明装置108の点灯状態を示したタイミング図で、図6は照明装置108が点灯する場合のタイミング図、図7は照明装置108が点灯しない場合のタイミング図である。
尚、ハードチャタリング防止時間とはハードウェア構成されたチャタリング防止回路106によって実現されるチャタリング防止時間を意味している。ソフトチャタリング防止時間とは、ROM111に予め設定されたチャタリング防止時間や、ROM111に予め設定されたチャタリング防止時間に基づいてCPU101(時間変更手段)によって新たに算出されたチャタリング防止時間を意味している。また、割り込み信号は、ハードチャタリング防止時間後に、姿勢検出スイッチ105がオン状態になった瞬間にのみ生じる信号である。
【0014】
図6、図7において、姿勢検出スイッチ105がオンすると同時に、ハードウェア的にチャタリング防止を行うチャタリング防止回路106によって予め定められた所定時間(ハードチャタリング防止時間)内では、姿勢検出スイッチ105からの姿勢検出信号はチャタリング防止回路106によって阻止され、CPU101に出力されない。
ハードチャタリング防止時間が終了すると同時に、予めROM111に設定したチャタリング防止時間(ソフトチャタリング防止時間)の間、CPU101によるチャタリング防止動作が開始する。このソフトチャタリング防止時間において、姿勢検出スイッチ105がオン状態になる毎に、割り込み信号が発生する。ソフトチャタリング防止時間が終了後にも、姿勢検出スイッチ105がオン状態の場合には、CPU101はドライバ107を介して照明装置108を点灯制御して点灯させる(図6参照)。これにより、表示部109に表示された時刻等の表示が視認可能に表示される。即ち、表示手段による表示が行われる。ソフトチャタリング防止時間終了後に、姿勢検出スイッチ105がオン状態にならない場合には、CPU101は照明装置108を点灯させない(図7参照)。
【0015】
図8は、図6におけるソフトチャタリング防止時間が延びたときの照明装置108の点灯状態が変化することを示したタイミング図であり、ソフトチャタリング防止時間が長くなったため、ソフトチャタリング防止時間終了後には、姿勢検出スイッチ105がオン状態とならず、CPU101は照明装置108を点灯させない。図8のようにソフトチャタリング時間を長く変更する処理の説明は後述するが、このような使用例としては、肉体労働者などのように、体を頻繁に動かすような使用者の場合があげられる。
【0016】
図9は、図7におけるソフトチャタリング防止時間が短くなったときの照明装置108の点灯状態が変化することを示したタイミング図であり、ソフトチャタリング防止時間が短くなったため、ソフトチャタリング防止時間終了後に姿勢検出スイッチ105がオン状態となり、CPU101はドライバ107を介して照明装置108を制御し点灯する。これにより、表示部109に表示された時刻等の表示が視認可能に表示される。即ち、表示手段による表示が行われる。図9のようにソフトチャタリング時間を短く変更する処理の説明は後述するが、このような使用例としては、事務関係労働者などのように、体をあまり動かさないような使用者の場合があげられる。
【0017】
図2は、図6〜図9に示した割り込み信号(ハードチャタリング防止時間後に、姿勢検出スイッチ105がオン状態になった瞬間に発生する信号)によって動作するCPU101の処理を示すフローチャートである。
図2において、姿勢検出スイッチ105がオン状態になると、カウンタAは割り込みを計数して、その計数値に1を加算する(ステップ21)。カウンタAは、姿勢検出スイッチ105の劣化を考慮して、チャタリング防止時間を延ばすためのカウンタである。
【0018】
カウンタAの計数値が、ROM111に予め記憶した設定値A以上か否かを判断し(ステップ22)、カウンタAの計数値が設定値A以上と判断すると、現在のソフトチャタリング防止時間に、ソフトチャタリング防止時間を変化させる単位時間である設定値Cを加え、加えた時間が最大値(MAX)を越えたか否かを判断する(ステップ22)。ステップ22において、最大値を超えたと判断した場合にはチャタリング防止時間を最大値(MAX値)に設定し(ステップ24)、カウンタAをクリアする(ステップ25)。ステップ23において、チャタリング防止時間に、ソフトチャタリング防止時間の変化量である設定値Cを加えた時間が最大値以下の場合にはステップ25に移行する。また、ステップ22において、カウンタAの計数値が前記設定値A以上ではないと判断した場合にはステップ26に移行する。
【0019】
このようにして、ステップ23〜ステップ25により、カウンタAが姿勢検出スイッチ105がオンしたことを所定回数検出した場合には姿勢検出スイッチ105が劣化してきたと判断して、ソフトチャタリング防止時間にソフトチャタリング防止時間の変化量である設定値Cを加算して、ソフトチャタリング防止時間を変更する(図6、図8参照)。ここで、ステップ23〜25は時間変更手段を構成している。このときチャタリング防止時間には最大値が予め決められているため、前記最大値を超えないようにする。カウンタAはリセットして計数値を0に戻す。
次に、その日ごとのソフトチャタリング防止時間が最適か否かを判断するために、割り込み信号を検出すると、カウンタBはその計数値に1を加算して、割り込み回数を計数する(ステップ26)、
次に、割り込みがあった時に、以前の割り込みでソフトチャタリング防止中か否かを判断する(ステップ27)。チャタリング防止中と判断した場合には、照明装置108が点灯状態かを判断する(ステップ28)。ステップ27、28のどちらも否定された場合は、ソフトチャタリング防止中を示すフラグを立て(ステップ29)、チャタリング防止時間分のチャタリング防止時間タイマを起動させる(ステップ210)。以後、前記処理を繰り返す。
【0020】
図3は、前記チャタリング防止時間タイマがタイムアップしたときのCPU101の処理を示すフローチャートである。
図3において、前記チャタリング防止時間タイマがタイムアップすると前記チャタリング防止中フラグを倒す(ステップ31)。次に、姿勢検出スイッチ105がオン状態のままか否かを判断し(ステップ32)、オン状態のままであれば、照明装置108点灯中を示すフラグを立て(ステップ33)、照明装置108を点灯させる(ステップ34)(図6、9参照)。このとき照明装置108を消灯させるための照明点灯タイマをスタートさせる(ステップ35)。尚、照明装置108の点灯時間は予めROM111に設定されている。
【0021】
図4は、照明点灯タイマがタイムアップしたときのCPU101の処理を示すフローチャートである。
図4において、照明点灯タイマがタイムアップすると、即ち、照明点灯タイマが、予めROM111に記憶された照明点灯時間に相当する時間を計時完了すると、照明点灯中フラグを倒し(ステップ41)、照明装置108を消灯させる(ステップ42)。
【0022】
図5は、日にち変更時のCPU101の処理を示すフローチャートである。
図5において、前記カウンタBの計数値がソフトチャタリング防止時間が最適かを判断するための第1の設定値B1を超えているか比較し(ステップ51)、超えていなければソフトチャタリング防止時間を決定するためのカウンタCに1を加算する(ステップ52)。この場合、姿勢検出スイッチ105が入り難いライフスタイルと判断できる。尚、設定値B1は、予めROM111に記憶されている。
一方、前記カウンタBの計数値が設定値B1を超えていると判断した場合には、カウンタBの値が第2の設定値B2を超えているか比較する(ステップ53)。尚、設定値B2は、予めROM111に記憶されている。
【0023】
超えていなければ、前記カウンタCが最小値の0ではないことを確認し(ステップ54)、カウンタCの計数値から1を減算する(ステップ55)。この場合には、姿勢検出スイッチ105が入り易いライフスタイルと判断できる。
ステップ53において、カウンタBの値が設定値B2を超えていると判断した場合は、即ち、カウンタBの設定値B1とB2の間にある場合は、値が現在設定されているソフトチャタリング防止時間が最適と判断し、カウンタCに変化を与えない。
次に、前記カウンタBをクリアし(ステップ56)、現在のソフトチャタリング防止時間に、カウンタCの内容にソフトチャタリング防止時間の変化量である設定値Cをかけた値を加算し、ソフトチャタリング防止時間を新たに設定する(ステップ57)。
このとき、ソフトチャタリング防止時間の最大値(MAX)を超えていないかを判断し(ステップ58)、超えてしまった場合には、前記最大値に設定し直す(ステップ59)。尚、ステップ51〜59は時間変更手段を構成している。
【0024】
図10は、前記実施の形態に係る電子腕時計を用いて、ソフトチャタリング防止時間を30msに設定した場合と300msに設定した場合の比較データである。使用者が本当に電子腕時計の時刻を見ようとした回数は、ソフトチャタリング防止時間を30msに設定した場合には22.28回に1回の割合、ソフトチャタリング防止時間を300msに設定した場合には6.38回に1回の割合であった。
ソフトチャタリング防止時間を300msに設定した場合の方が、使用者が本当に時刻を見ようとした回数に近く、したがって、姿勢検出スイッチ105のチャタリングが増加した場合でも、照明装置108の駆動による表示回数の増加を抑制して、電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
また、姿勢検出スイッチ105が頻繁にオン状態になるような使用方法の場合でも、照明装置108の駆動による表示回数の増加を抑制して、電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
【0025】
図11は、本発明の他の実施の形態に係る電子腕時計の動作を示すフローチャートで、割り込み信号によって動作するCPU101の処理を示すフローチャートであり、図2と同一処理を行う部分には同一符号を付している。
図11の処理が図2の処理と相違する部分は、図2においては、割り込み信号を検出するとカウンタBはその計数値に1を加算して割り込み回数を計数し(ステップ26)、次に、割り込みがあった時に、以前の割り込みでソフトチャタリング防止中か否かを判断する(ステップ27)ように構成したが、図11においては、ステップ26とステップ27の位置が変更されており、これにより、姿勢検出スイッチ105のオン回数を数えるだけではなく、チャタリングと判断した回数をカウントし、その回数に応じてソフトチャタリング防止時間を変更するように構成している。尚、この場合、図5や後述する図11における設定値B1、B2の値は、前述した値とは異なる値に設定される。
【0026】
図12は、他の実施の形態に係る電子時計の動作を示すフローチャートで、日にち変更時のCPU101の他の処理を示すフローチャートであり、図5と同一処理を行う部分には同一符号を付している。
図12においては、ステップ59の後に、ウイークディか否かを判断し(ステップ118)、ウイークディか否かに応じて、各々、休日用のチャタリング防止時間、平日用のチャタリング防止時間に設定する(ステップ119、1110)。このように、チャタリング防止時間を2種類持つことにより、例えば平日と休日とで、ライフスタイルが変化することを考慮しソフトチャタリング防止時間を使い分けることができる。但し、この場合、電子時計内に、曜日が判るカレンダーが内蔵されているものとする。これにより、適切なチャタリング防止時間に設定することができ、時刻表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
【0027】
尚、前記実施の形態では、照明装置108をバックライトとして点灯制御するように構成したが、表示部109を点灯制御することで照明装置108を省略してもよい。
また、照明装置108を省略し、表示部109を自発光型の表示手段によって構成し、該表示手段を点灯制御するように構成してもよい。
また、携帯型電子機器の例としてデジタル式電子腕時計の例で説明したが、発光表示部や表示部のバックライト照明を有する各種の携帯型電子機器、例えば、携帯電話機やPHS等にも適用可能である。
【0028】
【発明の効果】
また、本発明に係る携帯型電子機器によれば、姿勢検出スイッチのチャタリングが増加した場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
また、本発明は、姿勢検出スイッチが頻繁にオン状態になるような使用方法の場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子時計のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る電子時計においてチャタリング防止特性を示す表である。
【図11】本発明の他の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101・・・制御手段、時間変更手段を構成するCPU
102・・・発振回路
103・・・分周回路
104・・・キー入力手段
105・・・姿勢検出スイッチ
106・・・チャタリング防止回路
107・・・ドライバ回路
108・・・表示手段を構成する照明装置
109・・・表示手段を構成する表示部
110・・・記憶手段を構成するRAM
111・・・記憶手段を構成するROM
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル式電子腕時計等の携帯型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電池駆動の携帯型電子機器である電子時計として、表示電力の大きな自発光型表示部を搭載したデジタル表示式電子腕時計、液晶表示部とともに大きな電力を消費するバックライト等を搭載するデジタル表示式電子腕時計、時刻針をモータによって回転駆動するアナログ表示式電子腕時計等、各種の電子時計が利用されている。
表示電力の大きな自発光型表示部を搭載した電子腕時計または液晶表示部とともに大きな電力を消費するバックライト等を搭載する電子腕時計において、常時、発光表示またはバックライトによる照明を行っていると電力の消耗が激しく、電池寿命が極端に短くなるという問題がある。
【0003】
この問題を解決するために、使用者が必要な時に外部操作部材を手動操作して表示部による表示や、バックライト照明等を行わせるように構成した電子腕時計が開発されている。これにより、使用者が外部操作部材を手動操作したときにだけ表示やバックライト照明等が行われるため、消費電力を低減化でき、電池寿命を長くすることが可能になる。
しかしながら、前記電子時計では外部操作部材の手動操作が煩雑である。この問題を解決すべく、電子時計内に該電子時計の傾きを検出するための姿勢検出スイッチを設けておき、前記姿勢検出スイッチがオン状態になったことを検出することによって、使用者が時計を見たことを間接的に検出し、バックライト照明等を行うようにした電子時計が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−22755号公報(第3頁〜5頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の電子時計では、姿勢検出スイッチの劣化や製造上のバラツキによって前記姿勢検出スイッチのチャタリングが増加すると、照明が点灯しやすくなる等、時刻表示が頻繁に行われるようになるため、電池寿命が短くなるという問題がある。
また、使用者のライフスタイルによって前記姿勢検出スイッチがオン状態になる回数が異なるため、前記姿勢検出スイッチが頻繁にオン状態になるような使用方法の場合、電池寿命が極めて短くなるという問題がある。
また、携帯電話やPHS等、他の携帯型電子機器ついても、同様の問題が生じる。
【0006】
本発明は、姿勢検出スイッチのチャタリングが増加した場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することを課題としている。
また、本発明は、姿勢検出スイッチが頻繁にオン状態になるような使用方法の場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、表示手段と、電子機器本体が所定の姿勢になったことを検出して姿勢検出信号を出力する姿勢検出スイッチと、前記姿勢検出信号に応答して前記表示手段を表示制御する制御手段とをケースに一体的に設けて成る携帯型電子機器において、前記姿勢検出信号を無視する時間であるチャタリング防止時間を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて定まるチャタリング防止時間内では前記姿勢検出信号に応答しては前記表示手段を表示しないように制御することを特徴とする携帯型電子機器が提供される。
【0008】
ここで、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて新たなチャタリング防止時間を算出する時間変更手段を有し、前記制御手段は、前記時間変更手段で算出したチャタリング防止時間内では前記姿勢検出信号に応答しては前記表示手段を表示しないように制御するように構成してもよい。
また、前記時間変更手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて、前記姿勢検出スイッチがオンした回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出するように構成してもよい。
また、前記時間変更手段は、前記姿勢検出スイッチの1日当たりのオン回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出するように構成してもよい。
また、前記時間変更手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて、前記制御手段がチャタリング防止動作を行った回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出するように構成してもよい。
【0009】
また、前記姿勢検出信号が前記姿勢検出スイッチから前記制御手段に出力されることを所定時間阻止するチャタリング防止回路を備えて成るように構成してもよい。
また、前記チャタリング防止時間は、前記所定時間が経過した直後に設けられて成るように構成してもよい。
また、前記制御手段は曜日識別機能を有すると共に、前記記憶手段には複数のチャタリング防止時間が記憶されて成り、前記制御手段は、現在の曜日に応じた前記複数のチャタリング時間を選択し、該選択したチャタリング防止時間を使用して前記表示手段の制御を行うように構成してもよい。
また、前記姿勢検出スイッチは前記ケース内に収容されて成るように構成してもよい。
また、前記表示手段は時刻表示機能を有するように構成してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯型電子器のブロック図で、電池を電源として動作するデジタル式電子腕時計の例を示している。
図1において、電子腕時計は、基準クロック信号を発生する発振回路102、前記基準クロック信号を分周して計時用の計時基準信号を発生する分周回路103、計時基準信号の計時動作や電子腕時計全体の制御を行う制御手段としての中央処理装置(CPU)101、表示切換等を行うために使用者が外部から手動操作するキー入力手段104、電子腕時計の姿勢を検出する姿勢検出スイッチ105、ハードウェア構成されたチャタリング防止回路106、照明装置108を駆動するドライバ回路107、表示部109のバックライトである、EL、ランプ及びLED等を含む照明装置108、液晶表示部等の非発光表示部によって構成され時刻等を表示する表示部109、表示データ等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)110、CPU101が実行するプログラムやチャタリング防止時間などを予め記憶する読み出し専用メモリ(ROM)111を備えている。
【0011】
CPU101、発振回路102、分周回路103、キー入力手段104、姿勢検出スイッチ105、チャタリング防止回路106、ドライバ回路107、照明装置108、表示部109、RAM110、ROM111は電子機器本体を構成しており、図示しないケースに一体的に設けられている。
CPU101は、計時基準信号の計時機能、日付や曜日の認識や表示を行うカレンダー機能、ソフトウェア処理によるチャタリング(ソフトチャタリング)防止機能、電子腕時計全体の制御機能等を有するのみならず、3種類のカウンタA、B、Cとしての機能を有している。カウンタAは非常に多い回数を計数可能なカウンタ、カウンタBは一日分の計数値を十分に計数可能なカウンタ、カウンタCは数十までの計数値を計数可能なカウンタである。
カウンタA、B、Cの詳細な動作は後述するが、概略説明すると、カウンタAは、姿勢検出スイッチ105がオンした回数を計数値が所定値になるまで計数し、計数値が前記所定値に達すると、姿勢検出スイッチ105の劣化を考慮して、CPU101の処理によるソフトウェア的なチャタリング防止時間(ソフトチャタリング防止時間)に所定の設定値Cを加算するように機能する。
【0012】
カウンタBの計数値を一日一回例えば午前0時に確認し、カウンタBの計数値が所定値B1を超える場合にはソフトチャタリング防止時間を増減するためのカウンタCの計数値に1加算し、カウンタBの計数値が所定値B2未満であればカウンタCの計数値を1減算する。カウンタBの計数値が所定値B1、B2間の範囲内に入っている場合には、カウンタCの計数値は変化させない。カウンタCの内容により、ソフトチャタリング防止時間を増減する。
カウンタCの計数値を1加算したときは、姿勢検出スイッチ105が入りやすいライフスタイルと判断し、1減算したときには、姿勢検出スイッチが入りにくい生活をしていると判断し、その結果を翌日のソフトチャタリング防止時間に反映させる。
ここで、メモリ110、111は記憶手段を構成し、CPU101は制御手段や時間変更手段を構成している。また、照明装置108及び表示部109は表示手段を構成している。
【0013】
図6、図7は、姿勢検出スイッチ105の実際の入力状態、ハードチャタリング防止時間、ソフトチャタリング防止時間、割り込み信号、照明装置108の点灯状態を示したタイミング図で、図6は照明装置108が点灯する場合のタイミング図、図7は照明装置108が点灯しない場合のタイミング図である。
尚、ハードチャタリング防止時間とはハードウェア構成されたチャタリング防止回路106によって実現されるチャタリング防止時間を意味している。ソフトチャタリング防止時間とは、ROM111に予め設定されたチャタリング防止時間や、ROM111に予め設定されたチャタリング防止時間に基づいてCPU101(時間変更手段)によって新たに算出されたチャタリング防止時間を意味している。また、割り込み信号は、ハードチャタリング防止時間後に、姿勢検出スイッチ105がオン状態になった瞬間にのみ生じる信号である。
【0014】
図6、図7において、姿勢検出スイッチ105がオンすると同時に、ハードウェア的にチャタリング防止を行うチャタリング防止回路106によって予め定められた所定時間(ハードチャタリング防止時間)内では、姿勢検出スイッチ105からの姿勢検出信号はチャタリング防止回路106によって阻止され、CPU101に出力されない。
ハードチャタリング防止時間が終了すると同時に、予めROM111に設定したチャタリング防止時間(ソフトチャタリング防止時間)の間、CPU101によるチャタリング防止動作が開始する。このソフトチャタリング防止時間において、姿勢検出スイッチ105がオン状態になる毎に、割り込み信号が発生する。ソフトチャタリング防止時間が終了後にも、姿勢検出スイッチ105がオン状態の場合には、CPU101はドライバ107を介して照明装置108を点灯制御して点灯させる(図6参照)。これにより、表示部109に表示された時刻等の表示が視認可能に表示される。即ち、表示手段による表示が行われる。ソフトチャタリング防止時間終了後に、姿勢検出スイッチ105がオン状態にならない場合には、CPU101は照明装置108を点灯させない(図7参照)。
【0015】
図8は、図6におけるソフトチャタリング防止時間が延びたときの照明装置108の点灯状態が変化することを示したタイミング図であり、ソフトチャタリング防止時間が長くなったため、ソフトチャタリング防止時間終了後には、姿勢検出スイッチ105がオン状態とならず、CPU101は照明装置108を点灯させない。図8のようにソフトチャタリング時間を長く変更する処理の説明は後述するが、このような使用例としては、肉体労働者などのように、体を頻繁に動かすような使用者の場合があげられる。
【0016】
図9は、図7におけるソフトチャタリング防止時間が短くなったときの照明装置108の点灯状態が変化することを示したタイミング図であり、ソフトチャタリング防止時間が短くなったため、ソフトチャタリング防止時間終了後に姿勢検出スイッチ105がオン状態となり、CPU101はドライバ107を介して照明装置108を制御し点灯する。これにより、表示部109に表示された時刻等の表示が視認可能に表示される。即ち、表示手段による表示が行われる。図9のようにソフトチャタリング時間を短く変更する処理の説明は後述するが、このような使用例としては、事務関係労働者などのように、体をあまり動かさないような使用者の場合があげられる。
【0017】
図2は、図6〜図9に示した割り込み信号(ハードチャタリング防止時間後に、姿勢検出スイッチ105がオン状態になった瞬間に発生する信号)によって動作するCPU101の処理を示すフローチャートである。
図2において、姿勢検出スイッチ105がオン状態になると、カウンタAは割り込みを計数して、その計数値に1を加算する(ステップ21)。カウンタAは、姿勢検出スイッチ105の劣化を考慮して、チャタリング防止時間を延ばすためのカウンタである。
【0018】
カウンタAの計数値が、ROM111に予め記憶した設定値A以上か否かを判断し(ステップ22)、カウンタAの計数値が設定値A以上と判断すると、現在のソフトチャタリング防止時間に、ソフトチャタリング防止時間を変化させる単位時間である設定値Cを加え、加えた時間が最大値(MAX)を越えたか否かを判断する(ステップ22)。ステップ22において、最大値を超えたと判断した場合にはチャタリング防止時間を最大値(MAX値)に設定し(ステップ24)、カウンタAをクリアする(ステップ25)。ステップ23において、チャタリング防止時間に、ソフトチャタリング防止時間の変化量である設定値Cを加えた時間が最大値以下の場合にはステップ25に移行する。また、ステップ22において、カウンタAの計数値が前記設定値A以上ではないと判断した場合にはステップ26に移行する。
【0019】
このようにして、ステップ23〜ステップ25により、カウンタAが姿勢検出スイッチ105がオンしたことを所定回数検出した場合には姿勢検出スイッチ105が劣化してきたと判断して、ソフトチャタリング防止時間にソフトチャタリング防止時間の変化量である設定値Cを加算して、ソフトチャタリング防止時間を変更する(図6、図8参照)。ここで、ステップ23〜25は時間変更手段を構成している。このときチャタリング防止時間には最大値が予め決められているため、前記最大値を超えないようにする。カウンタAはリセットして計数値を0に戻す。
次に、その日ごとのソフトチャタリング防止時間が最適か否かを判断するために、割り込み信号を検出すると、カウンタBはその計数値に1を加算して、割り込み回数を計数する(ステップ26)、
次に、割り込みがあった時に、以前の割り込みでソフトチャタリング防止中か否かを判断する(ステップ27)。チャタリング防止中と判断した場合には、照明装置108が点灯状態かを判断する(ステップ28)。ステップ27、28のどちらも否定された場合は、ソフトチャタリング防止中を示すフラグを立て(ステップ29)、チャタリング防止時間分のチャタリング防止時間タイマを起動させる(ステップ210)。以後、前記処理を繰り返す。
【0020】
図3は、前記チャタリング防止時間タイマがタイムアップしたときのCPU101の処理を示すフローチャートである。
図3において、前記チャタリング防止時間タイマがタイムアップすると前記チャタリング防止中フラグを倒す(ステップ31)。次に、姿勢検出スイッチ105がオン状態のままか否かを判断し(ステップ32)、オン状態のままであれば、照明装置108点灯中を示すフラグを立て(ステップ33)、照明装置108を点灯させる(ステップ34)(図6、9参照)。このとき照明装置108を消灯させるための照明点灯タイマをスタートさせる(ステップ35)。尚、照明装置108の点灯時間は予めROM111に設定されている。
【0021】
図4は、照明点灯タイマがタイムアップしたときのCPU101の処理を示すフローチャートである。
図4において、照明点灯タイマがタイムアップすると、即ち、照明点灯タイマが、予めROM111に記憶された照明点灯時間に相当する時間を計時完了すると、照明点灯中フラグを倒し(ステップ41)、照明装置108を消灯させる(ステップ42)。
【0022】
図5は、日にち変更時のCPU101の処理を示すフローチャートである。
図5において、前記カウンタBの計数値がソフトチャタリング防止時間が最適かを判断するための第1の設定値B1を超えているか比較し(ステップ51)、超えていなければソフトチャタリング防止時間を決定するためのカウンタCに1を加算する(ステップ52)。この場合、姿勢検出スイッチ105が入り難いライフスタイルと判断できる。尚、設定値B1は、予めROM111に記憶されている。
一方、前記カウンタBの計数値が設定値B1を超えていると判断した場合には、カウンタBの値が第2の設定値B2を超えているか比較する(ステップ53)。尚、設定値B2は、予めROM111に記憶されている。
【0023】
超えていなければ、前記カウンタCが最小値の0ではないことを確認し(ステップ54)、カウンタCの計数値から1を減算する(ステップ55)。この場合には、姿勢検出スイッチ105が入り易いライフスタイルと判断できる。
ステップ53において、カウンタBの値が設定値B2を超えていると判断した場合は、即ち、カウンタBの設定値B1とB2の間にある場合は、値が現在設定されているソフトチャタリング防止時間が最適と判断し、カウンタCに変化を与えない。
次に、前記カウンタBをクリアし(ステップ56)、現在のソフトチャタリング防止時間に、カウンタCの内容にソフトチャタリング防止時間の変化量である設定値Cをかけた値を加算し、ソフトチャタリング防止時間を新たに設定する(ステップ57)。
このとき、ソフトチャタリング防止時間の最大値(MAX)を超えていないかを判断し(ステップ58)、超えてしまった場合には、前記最大値に設定し直す(ステップ59)。尚、ステップ51〜59は時間変更手段を構成している。
【0024】
図10は、前記実施の形態に係る電子腕時計を用いて、ソフトチャタリング防止時間を30msに設定した場合と300msに設定した場合の比較データである。使用者が本当に電子腕時計の時刻を見ようとした回数は、ソフトチャタリング防止時間を30msに設定した場合には22.28回に1回の割合、ソフトチャタリング防止時間を300msに設定した場合には6.38回に1回の割合であった。
ソフトチャタリング防止時間を300msに設定した場合の方が、使用者が本当に時刻を見ようとした回数に近く、したがって、姿勢検出スイッチ105のチャタリングが増加した場合でも、照明装置108の駆動による表示回数の増加を抑制して、電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
また、姿勢検出スイッチ105が頻繁にオン状態になるような使用方法の場合でも、照明装置108の駆動による表示回数の増加を抑制して、電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
【0025】
図11は、本発明の他の実施の形態に係る電子腕時計の動作を示すフローチャートで、割り込み信号によって動作するCPU101の処理を示すフローチャートであり、図2と同一処理を行う部分には同一符号を付している。
図11の処理が図2の処理と相違する部分は、図2においては、割り込み信号を検出するとカウンタBはその計数値に1を加算して割り込み回数を計数し(ステップ26)、次に、割り込みがあった時に、以前の割り込みでソフトチャタリング防止中か否かを判断する(ステップ27)ように構成したが、図11においては、ステップ26とステップ27の位置が変更されており、これにより、姿勢検出スイッチ105のオン回数を数えるだけではなく、チャタリングと判断した回数をカウントし、その回数に応じてソフトチャタリング防止時間を変更するように構成している。尚、この場合、図5や後述する図11における設定値B1、B2の値は、前述した値とは異なる値に設定される。
【0026】
図12は、他の実施の形態に係る電子時計の動作を示すフローチャートで、日にち変更時のCPU101の他の処理を示すフローチャートであり、図5と同一処理を行う部分には同一符号を付している。
図12においては、ステップ59の後に、ウイークディか否かを判断し(ステップ118)、ウイークディか否かに応じて、各々、休日用のチャタリング防止時間、平日用のチャタリング防止時間に設定する(ステップ119、1110)。このように、チャタリング防止時間を2種類持つことにより、例えば平日と休日とで、ライフスタイルが変化することを考慮しソフトチャタリング防止時間を使い分けることができる。但し、この場合、電子時計内に、曜日が判るカレンダーが内蔵されているものとする。これにより、適切なチャタリング防止時間に設定することができ、時刻表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
【0027】
尚、前記実施の形態では、照明装置108をバックライトとして点灯制御するように構成したが、表示部109を点灯制御することで照明装置108を省略してもよい。
また、照明装置108を省略し、表示部109を自発光型の表示手段によって構成し、該表示手段を点灯制御するように構成してもよい。
また、携帯型電子機器の例としてデジタル式電子腕時計の例で説明したが、発光表示部や表示部のバックライト照明を有する各種の携帯型電子機器、例えば、携帯電話機やPHS等にも適用可能である。
【0028】
【発明の効果】
また、本発明に係る携帯型電子機器によれば、姿勢検出スイッチのチャタリングが増加した場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
また、本発明は、姿勢検出スイッチが頻繁にオン状態になるような使用方法の場合でも、表示回数の増加を抑制して電池寿命が短くなることを抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子時計のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る電子時計の動作を示すタイミング図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る電子時計においてチャタリング防止特性を示す表である。
【図11】本発明の他の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る電子時計の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101・・・制御手段、時間変更手段を構成するCPU
102・・・発振回路
103・・・分周回路
104・・・キー入力手段
105・・・姿勢検出スイッチ
106・・・チャタリング防止回路
107・・・ドライバ回路
108・・・表示手段を構成する照明装置
109・・・表示手段を構成する表示部
110・・・記憶手段を構成するRAM
111・・・記憶手段を構成するROM
Claims (9)
- 表示手段と、電子機器本体が所定の姿勢になったことを検出して姿勢検出信号を出力する姿勢検出スイッチと、前記姿勢検出信号に応答して前記表示手段を表示制御する制御手段とをケースに一体的に設けて成る携帯型電子機器において、
前記姿勢検出信号を無視する時間であるチャタリング防止時間を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて定まるチャタリング防止時間内では前記姿勢検出信号に応答しては前記表示手段を表示しないように制御することを特徴とする携帯型電子機器。 - 前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて新たなチャタリング防止時間を算出する時間変更手段を有し、前記制御手段は、前記時間変更手段で算出したチャタリング防止時間内では前記姿勢検出信号に応答しては前記表示手段を表示しないように制御することを特徴とする請求項1記載の携帯型電子機器。
- 前記時間変更手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて、前記姿勢検出スイッチがオンした回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出することを特徴とする請求項2記載の携帯型電子機器。
- 前記時間変更手段は、前記姿勢検出スイッチの1日当たりのオン回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出することを特徴とする請求項3記載の携帯型電子機器。
- 前記時間変更手段は、前記記憶手段に記憶したチャタリング防止時間に基づいて、前記制御手段がチャタリング防止動作を行った回数に応じた新たなチャタリング防止時間を算出することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一に記載の携帯型電子機器。
- 前記姿勢検出信号が前記姿勢検出スイッチから前記制御手段に出力されることを所定時間阻止するチャタリング防止回路を備えて成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の携帯型電子機器。
- 前記チャタリング防止時間は、前記所定時間が経過した直後に設けられて成ることを特徴とする請求項6記載の携帯型電子機器。
- 前記制御手段は曜日識別機能を有すると共に、前記記憶手段には複数のチャタリング防止時間が記憶されて成り、
前記制御手段は、現在の曜日に応じた前記複数のチャタリング時間を選択し、該選択したチャタリング防止時間を使用して前記表示手段の制御を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の携帯型電子機器。 - 前記表示手段は時刻表示機能を有することを特徴とする請求項1記載の携帯型電子機器。
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JP2012144365A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-02 | Tadano Ltd | クレーン用燃料消費表示装置 |
JP2012144366A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-02 | Tadano Ltd | クレーン用燃料消費表示装置 |
JP2012146210A (ja) * | 2011-01-13 | 2012-08-02 | Nikon Corp | 電子機器 |
US9200940B2 (en) | 2011-01-14 | 2015-12-01 | Tadano Ltd. | Fuel consumption display apparatus for crane |
-
2003
- 2003-04-24 JP JP2003120443A patent/JP2004325259A/ja active Pending
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