JP2004324506A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

【課題】減速時の機関吸入空気量を適切に制御し、一部気筒運転時のエンジンブレーキ効果を、全筒運転時とほぼ同等にすることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン1の減速中において、全筒運転を行っているときは、アイドル目標開度THIDLにダッシュポット制御項THDPを加算することにより、スロットル弁の目標開度THCMDが算出される(S38)。一部気筒運転を行っているときは、アイドル目標開度THIDLに「1」より小さい減速補正係数KDEC1またはKDEC2を乗算した値に目標開度THCMDが設定される(S40,S41)。スロットル弁開度THは、目標開度THCMDと一致するように制御される。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に複数気筒を有する内燃機関の一部気筒の作動を休止させる気筒休止機構を備えた内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、気筒休止機構を備えた内燃機関が示されており、複数気筒の一部の気筒を休止させる一部気筒運転と、全気筒を作動させる全筒運転とが、機関運転状態に応じて切り換えられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−105339号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図12は、内燃機関のスロットル弁開度THと、吸気管内絶対圧PBAとの関係(機関回転数を一定に保持した場合)を示す図であり、同図の実線が全筒運転に対応し、破線が一部気筒運転に対応する。この図から明らかなように、スロットル弁開度THが同一であれば、一部気筒運転時は、全筒運転時に比べて、吸気管内絶対圧PBAが高くなる。したがって、一部気筒運転時は、全筒運転時に比べてエンジンブレーキ効果(エンジンブレーキの効き具合)が小さくなる。
【0005】
本発明はこの点に着目してなされたものであり、減速時の機関吸入空気量を適切に制御し、一部気筒運転時のエンジンブレーキ効果を、全筒運転時とほぼ同等にすることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、複数気筒を有し、前記複数気筒の全てを作動させる全筒運転と、前記複数気筒のうち一部気筒の作動を休止させる一部気筒運転とを切換える切換手段(30)を備えた内燃機関の制御装置において、前記機関の運転パラメータを含む、前記機関により駆動される車両の運転パラメータ(TW,TA,TH,NE,VP,GP,AP)を検出する運転パラメータ検出手段と、前記運転パラメータ検出手段により検出される運転パラメータに応じて前記全筒運転または一部気筒運転を前記切換手段(30)に指令する指令手段と、前記機関の吸気系に設けられ、前記機関の吸入空気量を制御するための制御弁(3)と、該制御弁(3)の開度を制御する吸入空気量制御手段と、前記運転パラメータ検出手段により検出される運転パラメータに応じて前記機関の減速を判定する減速判定手段とを備え、前記吸入空気量制御手段は、前記減速判定手段により前記機関が減速していると判定された場合において、前記一部気筒運転を実行しているときは、前記全筒運転を実行しているときより前記制御弁(3)の開度を小さくすることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、機関の減速時に一部気筒運転が行われているときは、全筒運転を実行しているときより、吸入空気量の制御弁の開度が小さくなるように制御される。したがって、一部気筒運転時の吸気管内圧力と、全筒運転時の吸気管内圧力とがほぼ同一となり、ほぼ同等のエンジンブレーキ効果を得ることが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。V型6気筒の内燃機関(以下単に「エンジン」という)1は、#1,#2及び#3気筒が設けられた右バンクと、#4,#5及び#6気筒が設けられた左バンクとを備え、右バンクには#1〜#3気筒を一時的に休止させるための気筒休止機構30が設けられている。図2は、気筒休止機構30を油圧駆動するための油圧回路とその制御系を示す図であり、この図も図1と合わせて参照する。
【0009】
エンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3には、スロットル弁3の開度THを検出するスロットル弁開度センサ4が設けられており、その検出信号が電子制御ユニット(以下「ECU」という)5に供給される。スロットル弁3には、スロットル弁3を駆動するアクチュエータ24が接続されており、アクチュエータ24は、ECU5によりその作動が制御される。
【0010】
燃料噴射弁6は図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。
【0011】
スロットル弁3の直ぐ下流には吸気管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号はECU5に供給される。また、吸気管内絶対圧センサ7の下流には吸気温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを検出して対応する電気信号をECU5に供給する。
【0012】
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出力してECU5に供給する。
ECU5には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ10が接続されており、クランク軸の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサ10は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置でパルス(以下「CYLパルス」という)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(6気筒エンジンではクランク角120度毎に)TDCパルスを出力するTDCセンサ及びTDCパルスより短い一定クランク角周期(例えば30度周期)でCRKパルスを発生するCRKセンサから成り、CYLパルス、TDCパルス及びCRKパルスがECU5に供給される。これらの信号パルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。
【0013】
気筒休止機構30は、エンジン1の潤滑油を作動油として使用し、油圧駆動される。オイルポンプ31により加圧された作動油は、油路32及び吸気側油路33i,排気側油路33eを介して、気筒休止機構30に供給される。油路32と、油路33i及び33eとの間に、吸気側電磁弁35i及び排気側電磁弁35eが設けられており、これらの電磁弁35i,35eはECU5に接続されてその作動がECU5により制御される。
【0014】
油路33i,33eには、作動油圧が所定閾値より低下するとオンする油圧スイッチ34i,34eが設けられており、その検出信号は、ECU5に供給される。また、油路32の途中には、作動油温TOILを検出する作動油温センサ33が設けられており、その検出信号がECU5に供給される。
【0015】
気筒休止機構30の具体的な構成例は、例えば特開平10−103097号公報に示されており、本実施形態でも同様の機構を用いている。この機構によれば、電磁弁35i,35eが閉弁され、油路33i,33e内の作動油圧が低いときは、各気筒(#1〜#3)の吸気弁及び排気弁が通常の開閉作動を行う一方、電磁弁35i,35eが開弁され、油路33i,33e内の作動油圧が高くなると、各気筒(#1〜#3)の吸気弁及び排気弁が閉弁状態を維持する。すなわち、電磁弁35i,35eの閉弁中は、全ての気筒を作動させる全気筒運転が行われ、電磁弁35i,35eを開弁させると、#1〜#3気筒を休止させ、#4〜#6気筒のみ作動させる一部気筒運転が行われる。
【0016】
吸気管2のスロットル弁3の下流側と、排気管13との間には、排気還流通路21が設けられており、排気還流通路21の途中には排気還流量を制御する排気還流弁(以下「EGR弁」という)22が設けられている。EGR弁22は、ソレノイドを有する電磁弁であり、その弁開度はECU5により制御される。EGR弁22には、その弁開度(弁リフト量)LACTを検出するリフトセンサ23が設けられており、その検出信号はECU5に供給される。排気還流通路21及びEGR弁22より、排気還流機構が構成される。
【0017】
エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プラグ12は、ECU5に接続されており、点火プラグ12の駆動信号、すなわち点火信号がECU5から供給される。
ECU5には大気圧PAを検出する大気圧センサ14、エンジン1により駆動される車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ15、当該車両の変速機のギヤ位置GPを検出するギヤ位置センサ16、及び当該車両のアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセルペダル操作量」という)APを検出するアクセルセンサ17が接続されており、これらのセンサの検出信号がECU5に供給される。
【0018】
ECU5は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理回路(以下「CPU」という)、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路、前記燃料噴射弁6に駆動信号を供給する出力回路等から構成される。ECU5は、各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁6の開弁時間、点火時期及びEGR弁22の開度を制御するとともに、電磁弁35i,35eの開閉を行って、エンジン1の全筒運転と、一部気筒運転との切り換え制御を行う。さらにECU5は、アクセルペダル操作量APに応じてスロットル弁3の目標開度THCMDを算出し、検出したスロットル弁開度THが目標開度THCMDに一致するようにアクチュエータ24の駆動制御を行う。
【0019】
図3は、一部の気筒を休止させる気筒休止(一部気筒運転)の実行条件を判定する処理のフローチャートである。この処理はECU5のCPUで所定時間(例えば10ミリ秒)毎に実行される。
ステップS11では、始動モードフラグFSTMODが「1」であるか否かを判別し、FSTMOD=1であってエンジン1の始動(クランキング)中であるときは、検出したエンジン水温TWを始動モード水温TWSTMODとして記憶する(ステップS13)。次いで、始動モード水温TWSTMODに応じて図4に示すTMTWCSDLYテーブルを検索し、遅延時間TMTWCSDLYを算出する。TMTWCSDLYテーブルは、始動モード水温TWSTMODが第1所定水温TW1(例えば40℃)以下の範囲では、遅延時間TMTWCSDLYが所定遅延時間TDLY1(例えば250秒)に設定され、始動モード水温TWSTMODが第1所定水温TW1(例えば40℃)より高く第2所定水温TW2(例えば60℃)以下の範囲では、始動モード水温TWSTMODが高くなるほど遅延時間TMTWCSDLYが減少するように設定され、始動モード水温TWSTMODが第2所定水温TW2より高い範囲では、遅延時間TMTWCSDLYは「0」に設定されている。
【0020】
続くステップS15では、ダウンカウントタイマTCSWAITを遅延時間TMTWCSDLYに設定してスタートさせ、気筒休止フラグFCYLSTPを「0」に設定する(ステップS24)。これは気筒休止の実行条件が不成立であることを示す。
【0021】
ステップS11でFSTMOD=0であって通常運転モードであるときは、エンジン水温TWが気筒休止判定温度TWCSTP(例えば75℃)より高いか否かを判別する(ステップS12)。TW≦TWCSTPであるときは、実行条件不成立と判定し、前記ステップS14に進む。エンジン水温TWが気筒休止判定温度TWCSTPより高いときは、ステップS12からステップS16に進み、ステップS15でスタートしたタイマTCSWAITの値が「0」であるか否かを判別する。TCSWAIT>0である間は、前記ステップS24に進み、TCSWAI=0となると、ステップS17に進む。
【0022】
ステップS17では、車速VP及びギヤ位置GPに応じて図5に示すTHCSテーブルを検索し、ステップS18の判別に使用する上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLを算出する。図5において、実線が上側閾値THCSHに対応し、破線が下側閾値THCSLに対応する。THCSテーブルは、ギヤ位置GP毎に設定されており、各ギヤ位置(2速〜5速)において、大まかには車速VPが増加するほど、上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLが増加するように設定されている。ただし、ギヤ位置GPが2速のときは、車速VPが変化しても上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLは一定に維持される領域が設けられている。またギヤ位置GPが1速のときは、常に全筒運転を行うので、上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLは例えば「0」に設定される。また車速VPが同一であれば、低速側ギヤ位置GPに対応する閾値(THCSH,THCSL)の方が、高速側ギヤ位置GPに対応する閾値(THCSH,THCSL)より大きな値に設定されている。
【0023】
ステップS18では、スロットル弁開度THが閾値THCSより小さいか否かの判別をヒステリシスを伴って行う。具体的には、気筒休止フラグFCYLSTPが「1」であるときは、スロットル弁開度THが増加して上側閾値THCSHに達すると、ステップS18の答が否定(NO)となり、気筒休止フラグFCYLSTPが「0」であるときは、スロットル弁開度THが減少して下側閾値THCSLを下回ると、ステップS18の答が肯定(YES)となる。
【0024】
ステップS18の答が肯定(YES)であるときは、大気圧PAが所定圧PACS(例えば86.6kPa(650mmHg))以上であるか否かを判別し(ステップS19)、その答が肯定(YES)であるとき、吸気温TAが所定下限温度TACSL(例えば−10℃)以上であるか否かを判別し(ステップS20)、その答が肯定(YES)であるときは、吸気温TAが所定上限温度TACSH(例えば45℃)より低いか否かを判別し(ステップS21)、その答が肯定(YES)であるときは、エンジン回転数NEが所定回転数NECSより低いか否かを判別する(ステップS22)。ステップS22の判別は、ステップS18と同様にヒステリシスを伴って行われる。すなわち、気筒休止フラグFCYLSTPが「1」であるときは、エンジン回転数NEが増加して上側回転数NECSH(例えば3500rpm)に達すると、ステップS22の答が否定(NO)となり、気筒休止フラグFCYLSTPが「0」であるときは、エンジン回転数NEが減少して下側回転数NECSL(例えば3300rpm)を下回ると、ステップS22の答が肯定(YES)となる。
【0025】
ステップS18〜S22の何れかの答が否定(NO)であるときは、気筒休止の実行条件が不成立と判定し、前記ステップS24に進む。一方ステップS18〜S22の答がすべて肯定(YES)であるときは、気筒休止の実行条件が成立していると判定し、気筒休止フラグFCYLSTPを「1」に設定する(ステップS23)。
【0026】
気筒休止フラグFCYLSTPが「1」に設定されているときは、#1〜#3気筒を休止させ、#4〜#6気筒を作動させる一部気筒運転が実行され、気筒休止フラグFCYLSTPが「0」に設定されているときは、全気筒#1〜#6を作動させる全筒運転が実行される。
【0027】
図6は、スロットル弁の目標開度THCMDを算出する処理のフローチャートである。この処理は、ECU5のCPUで所定時間(例えば10ミリ秒)毎に実行される。
ステップS31では、アクセルペダル操作量AP及びエンジン回転数NEに応じて基本目標開度THAPを算出する。基本目標開度THAPは、スロットル弁開度THにほぼ比例するように設定される。ステップS32では、エンジン水温TW、エンジン1により駆動される発電機の作動状態、エンジン1により駆動される空調装置の作動状態などに応じて、アイドル目標開度THIDLを算出する。アイドル目標開度THIDLは、アクセルペダル操作量APが「0」(アクセルペダルが踏み込まれていない状態)のときの目標開度である。
【0028】
ステップS33では、減速フラグFDECが「1」であるか否かを判別する。アクセルペダル操作量APが「0」であってかつ車速VPが所定車速VPDEC(例えば10km/h)以上であるとき、エンジン1の減速中と判定され、図示しない処理により減速フラグFDECが「1」に設定される。ステップS33でFDEC=0であってエンジン1の減速中でないときは、下記式(1)に基本目標開度THAP及びアイドル目標開度THIDLを適用し、目標開度THCMDを算出する(ステップS34)。
THCMD=THAP+THIDL (1)
ステップS35では、ダッシュポット制御フラグFDPを「0」に設定し、本処理を終了する。ダッシュポット制御フラグFDPは、後述する図7の処理で参照される。
【0029】
ステップS33でFDEC=1であって、エンジン1が減速中であるときは、気筒休止フラグFCYLSTPが「1」であるか否かを判別する(ステップS36)。FCYLSTP=0であって全筒運転中であるときは、図7に示すTHDP算出処理を実行し、ダッシュポット制御項THDPを算出する。ダッシュポット制御項THDPは、目標開度THCMDを漸減させるために用いられる。
ステップS38では、下記式(2)にアイドル目標開度THIDL及びダッシュポット制御項THDPを適用し、目標開度THCMDを算出する。
THCMD=THIDL+THDP (2)
【0030】
一方ステップS36でFCYLSTPが「1」であって一部気筒運転中であるときは、フュエルカットフラグFFCが「1」であるか否かを判別する。フュエルカットフラグFFCは、図9の処理で設定される。FFC=0であってエンジン1への燃料供給を遮断していない通常運転中のときは、下記式(3)により目標開度THCMDを算出し(ステップS40)、FFC=1であってエンジン1への燃料供給を遮断するフュエルカット運転中であるときは、下記式(4)により、目標開度THCMDを算出する(ステップS41)。
THCMD=THIDL×KDEC1 (3)
THCMD=THIDL×KDEC2 (4)
【0031】
ここで、KDEC1及びKDEC2は、「1」より小さい値に設定される減速補正係数であり、それぞれ例えば「0.5」及び「0.8」に設定される。この設定により、一部気筒運転中にエンジン1の減速中と判定された場合において、フュエルカット運転を開始する前は、フュエルカット運転中より、スロットル弁開度THが小さくなり、減速中のエンジンブレーキ効果をほぼ一定とすることができる。
【0032】
図6の処理よれば、エンジン1の減速中において一部気筒運転を実行しているときは、全筒運転を実行しているときより、目標開度THCMDが小さな値に設定され、スロットル弁開度THが小さくなるように制御される。これにより、一部気筒運転中において吸気管内絶対圧PBAが全筒運転中とほぼ同等となり、エンジンブレーキの効き具合の差を解消することができる。
【0033】
図7は、図6のステップS37で実行されるTHDP算出処理のフローチャートである。
ステップS51では、ダッシュポット制御フラグFDPが「0」であるか否かを判別する。最初はFDP=0であるのでステップS52に進み、エンジン回転数NEに応じて図8に示すTHDPBテーブルを検索し、ダッシュポット制御項THDPの初期値THDPBを算出する。THDPBテーブルは、エンジン回転数NEが高くなるほど、初期値THDPBが大きくなるように設定されている。
【0034】
ステップS53では、ダッシュポット制御項THDPを初期値THDPBに設定し、次いでダッシュポット制御フラグFDPを「1」に設定する(ステップS54)。その後は、ステップS51の答が否定(NO)となるので、ステップS55に進む。
【0035】
ステップS55では、ダッシュポット制御項THDPを所定値αだけデクリメントし、次いでダッシュポット制御項THDPが「0」より小さいか否かを判別する(ステップS56)。THDP≧0であるときは直ちに本処理を終了し、THDP<0であるときは、ダッシュポット制御項THDPを「0」に設定する(ステップS57)。
【0036】
図7の処理により、減速開始時にダッシュポット制御項THDPは、エンジン回転数NEに応じた初期値THDPBに設定され、その後「0」になるまで漸減される。したがって、目標開度THCMDは、アイドル目標開度THIDLまで漸減される(図6,ステップS38参照)。これにより、運転者がアクセルペダルを急に戻した場合でも、スロットル弁開度THの減少速度は所定値αに対応する速度に制限され、スロットル弁3が急激に閉弁されないようにしている。
【0037】
図9はフュエルカット運転の実行条件を判定する処理のフローチャートである。この処理は、TDCパルスの発生に同期してECU5のCPUで実行される。ステップS61では、アクセルペダル操作量APが「0」であるか否かを判別し、AP>0であるときは、ダウンカウントタイマTFCDLYを所定時間TMFCDLY(例えば0.3秒)にセットしてスタートさせる(ステップS64)とともに、フュエルカットフラグFFCを「0」に設定する(ステップS65)。
【0038】
ステップS61でアクセルペダル操作量APが「0」であるときは、エンジン水温TWに応じて図10に示すNFCTテーブルを検索し、判定回転数NFCTを算出する(ステップS62)。NFCTテーブルには、上側判定回転数NFCTH及び下側判定回転数NFCTLが設定されており、両者の差は例えば300rpmである。すなわちステップS62では、エンジン水温TWに応じて上側判定回転数NFCTH及び下側判定回転数NFCTLが算出される。NFCTテーブルは、エンジンの暖機完了前において、エンジン水温TWが高くなるほど、判定回転数NFCTが減少するように設定されている。
【0039】
ステップS63では、エンジン回転数NEが判定回転数NFCT以下であるか否かの判別がヒステリシスを伴って行われる。すなわちフュエルカットフラグFFCが「0」であるときは、上側判定回転数NFCTHが適用され、フュエルカットフラグFFCが「1」であるときは、下側判定回転数NFCTLが適用される。
【0040】
ステップS63でNE≦NFCTであるときは、前記ステップS64に進む。NE>NFCTであるときは、フュエルカットフラグFFCが既に「1」に設定されているか否かを判別する(ステップS66)。FFC=1であるときは直ちに本処理を終了する。すなわちフュエルカット運転が継続される。
【0041】
ステップS66でFFC=0であるときは、ステップS64でスタートしたタイマTFCDLYの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS67)。TFCDLY>0である間は直ちに本処理を終了し、TFCDLY=0となると、フュエルカットフラグFFCを「1」に設定する(ステップS68)。これにより、フュエルカット運転が開始される。
【0042】
本実施形態では、気筒休止機構30が切換手段を構成し、スロットル弁開度センサ4、吸気温センサ8、エンジン水温センサ9、クランク角度位置センサ10、車速センサ15,ギヤ位置センサ16、及びアクセルセンサ17が運転パラメータ検出手段を構成し、スロットル弁3が制御弁に相当し、アクチュエータ24及びECU5が吸入空気量制御手段を構成する。またECU5は、指令手段及び減速判定手段を構成する。より具体的には、図3の処理が指令手段に相当し、図6の処理が吸入空気量制御手段に相当する。
【0043】
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、目標開度THCMDは、図11の処理により算出するようにしてもよい。この処理は、図6に示す処理のステップS39〜S41を削除し、ステップS42を追加したものである。
【0044】
ステップS42では、エンジン1により駆動される空調装置をオンさせる。すなわち、エンジン1の減速中において一部気筒運転を実行しているときは、空調装置がオンされる。これにより、エンジン1の負荷が増加し、全筒運転時と同等のエンジンブレーキ効果を得ることができる。
【0045】
また一部気筒運転時に空調装置をオンさせても、全筒運転と同等のエンジンブレーキ効果が得られない場合は、図6のステップS39〜S41を併用し、一部気筒運転時は全筒運転時に比べてスロットル弁開度THを小さくするようにしてもよい。その場合には、減速補正係数KDEC1及びKDEC2は、空調装置をオンさせない場合の設定値に比べてより大きな値に設定される。
【0046】
また上述した実施形態では、DBW(Drive By Wire)型のスロットル弁を使用し、スロットル弁3を制御弁とし、アクチュエータ24及びECU5により吸入空気量制御手段を構成したが、アクセルペダルと機械的にリンクしたスロットル弁を使用し、このスロットル弁をバイパスするバイパス通路、及び該バイパス通路を介して吸入される空気量を制御するバイパス空気量制御弁を設け、バイパス空気量制御弁をECU5により制御することにより、吸入空気量を制御するようにしてもよい。すなわちその場合には、バイパス空気量制御弁が制御弁に相当し、ECU5により吸入空気量制御手段が構成される。
【0047】
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどにおいて気筒休止を行う場合にも適用が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、機関の減速時に一部気筒運転が行われているときは、全筒運転を実行しているときより、吸入空気量の制御弁の開度が小さくなるように制御される。したがって、一部気筒運転時の吸気管内圧力と、全筒運転時の吸気管内圧力とがほぼ同一となり、ほぼ同等のエンジンブレーキ効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。
【図2】気筒休止機構の油圧制御系の構成を示す図である。
【図3】気筒休止条件を判定する処理のフローチャートである。
【図4】図3の処理で使用されるTMTWCSDLYテーブルを示す図である。
【図5】図3の処理で使用されるTHCSテーブルを示す図である。
【図6】スロットル弁の目標開度(THCMD)を算出する処理のフローチャートである。
【図7】図6の処理で実行されるダッシュポット制御項(THDP)を算出する処理のフローチャートである。
【図8】図7の処理で使用されるテーブルを示す図である。
【図9】フュエルカット運転の実行条件を判定する処理のフローチャートである。
【図10】図9の処理で使用されるテーブルを示す図である。
【図11】図6の処理の変形例を示すフローチャートである。
【図12】スロットル弁開度(TH)と吸気管内絶対圧(PBA)の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 内燃機関
2 吸気管
3 スロットル弁(制御弁)
4 スロットル弁開度センサ(運転パラメータ検出手段)
5 電子制御ユニット(指令手段、減速判定手段、吸入空気量制御手段)
8 吸気温センサ(運転パラメータ検出手段)
9 エンジン水温センサ(運転パラメータ検出手段)
10 クランク角度位置センサ(運転パラメータ検出手段)
15 車速センサ(運転パラメータ検出手段)
16 ギヤ位置センサ(運転パラメータ検出手段)
17 アクセルセンサ(運転パラメータ検出手段)
24 アクチュエータ(吸入空気量制御手段)
30 気筒休止機構(切換手段)

Claims (1)

  1. 複数気筒を有し、前記複数気筒の全てを作動させる全筒運転と、前記複数気筒のうち一部気筒の作動を休止させる一部気筒運転とを切換える切換手段を備えた内燃機関の制御装置において、
    前記機関の運転パラメータを含む、前記機関により駆動される車両の運転パラメータを検出する運転パラメータ検出手段と、
    前記運転パラメータ検出手段により検出される運転パラメータに応じて前記全筒運転または一部気筒運転を前記切換手段に指令する指令手段と、
    前記機関の吸気系に設けられ、前記機関の吸入空気量を制御するための制御弁と、
    該制御弁の開度を制御する吸入空気量制御手段と、
    前記運転パラメータ検出手段により検出される運転パラメータに応じて前記機関の減速を判定する減速判定手段とを備え、
    前記吸入空気量制御手段は、前記減速判定手段により前記機関が減速していると判定された場合において、前記一部気筒運転を実行しているときは、前記全筒運転を実行しているときより前記制御弁の開度を小さくすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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