JP3712661B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に複数の気筒の全てを作動させる全筒運転と、前記複数気筒の一部を休止する休筒運転とを切り換える気筒休止機構を備える内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の燃費を向上させるために、機関の特定運転状態、特に軽負荷運転状態において、一部の気筒の作動を停止させ、残りの気筒により運転を継続するための気筒休止機構を備える機関が知られている。
【0003】
また、機関の失火状態を機関の回転速度変動により検出することも知られている。機関回転速度は、クランク軸に固定された円盤状のプレートに複数のパルサ(突起部)を設け、このパルサの回転角速度を電磁ピックアップで検出するように構成されたクランク角センサにより検出される。そのため、パルサの加工精度によって、検出機関回転速度が変動し、失火検出へ悪影響を与えることがある。そこでそのような悪影響を排除するために、機関減速時に、複数のパルサのそれぞれについて回転角速度を検出し、各パルサに対応する回転角速度と、それらの平均値との比率を補正値として記憶し、失火検出時の検出回転速度を該補正値で補正することが特開平6−346779号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記気筒休止機構を備える機関においても、失火状態を検出することが、例えば気筒休止機構の異常を検出するために行われる。したがって、上述したようなクランク角センサにより検出される回転速度の補正が必要となる。
【0005】
しかしながら、気筒休止機構を備える機関においては、低負荷運転状態にて休筒運転を行うため、減速時において休筒運転となる場合がある。その場合に検出される各パルサの回転角速度は、全筒運転中に検出されるものと異なるものとなり、上記補正値を正確に算出することができない。そのため、失火検出の精度が低下するおそれがあった。
【0006】
本発明はこの点に着目してなされたものであり、気筒休止機構を備えた内燃機関の検出回転速度の補正値を正確に算出し、失火検出精度の低下を防止することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、複数の気筒の全てを作動させる全筒運転と、前記複数気筒の一部を休止する休筒運転とを切り換える気筒休止機構を備える内燃機関の制御装置において、前記機関のクランク軸の回転角度を検出するクランク角検出手段と、前記クランク角検出手段の検出誤差を補正する補正手段と、前記補正手段により前記クランク角検出手段の検出誤差の補正が可能となった後に前記休筒運転を許可する許可手段とを有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、気筒休止機構を備える内燃機関のクランク軸の回転角度を検出するクランク角検出手段の検出誤差の補正が可能となった後に、休筒運転が許可されるので、クランク角検出手段の検出誤差を補正する補正値を休筒運転中に算出することがなく、正確な補正値を得ることができる。したがって、クランク角度検出手段の出力に基づく失火検出の精度が低下することを防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる車両の駆動系の概略構成を示す図である。本実施形態の車両はいわゆるハイブリッド車両であり、内燃機関(以下「エンジン」という)1によって駆動される駆動軸2は、変速機4を介して駆動輪5を駆動できるように構成されている。モータ3は、駆動軸2を直接回転駆動できるように配設されており、また駆動軸2の回転による運動エネルギを電気エネルギに変換して出力する回生機能を有する。
【0010】
図2はエンジン1の制御装置の構成を示す図である。4気筒を有するエンジン1の吸気管12の途中にはスロットル弁13が配されている。スロットル弁13にはスロットル弁開度(THA)センサ14が連結されており、当該スロットル弁13の開度に応じた電気信号を出力してエンジン制御用電子制御ユニット(以下「ECU」という)15に供給する。
【0011】
燃料噴射弁16は吸気管12内に燃料を噴射するように各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU15に電気的に接続されてECU15からの信号により燃料噴射弁16の開弁時間が制御される。
【0012】
一方、スロットル弁13の直ぐ下流には吸気管内絶対圧(PBA)センサ17が設けられており、この絶対圧センサ17により電気信号に変換された絶対圧信号はECU15に供給される。また、その下流には吸気温(TA)センサ18が取付けられており、吸気温TAを検出して対応する電気信号を出力してECU15に供給する。
【0013】
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(TW)センサ19はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出力してECU15に供給する。
ECU15には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ20が接続されており、クランク軸の回転角度に応じた信号がECU15に供給される。クランク角度位置センサ20は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置でパルス(以下「CYLパルス」という)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではクランク角180度毎に)TDCパルス(図10(a)参照)を出力するTDCセンサ及びTDCパルスより短い一定クランク角周期(例えば30度周期)でCRKパルス(図10(b)参照)を発生するCRKセンサから成り、CYLパルス、TDCパルス及びCRKパルスがECU15に供給される。これらの信号パルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。
【0014】
エンジン1には、4気筒のうちの3気筒を一時的に休止させるための気筒休止機構30が設けられている。図3は、気筒休止機構30を油圧駆動するための油圧回路とその制御系を示す図である。
気筒休止機構30は、エンジン1の潤滑油を作動油として使用し、油圧駆動される。オイルポンプ31により加圧された作動油は、油路32及び吸気側油路33i,排気側油路33eを介して、気筒休止機構30に供給される。油路32と、油路33i及び33eとの間に、吸気側電磁弁35i及び排気側電磁弁35eが設けられており、これらの電磁弁35i,35eはECU15に接続されてその作動がECU15により制御される。
【0015】
油路33i,33eには、作動油圧を検出する油圧センサ34i,34eが設けられており、その検出信号は、ECU15に供給される。また、油路32の途中には、作動油温TOILを検出する作動油温センサ33が設けられており、その検出信号がECU15に供給される。
【0016】
気筒休止機構30の具体的な構成例は、例えば特開平10−103097号公報に示されており、本実施形態でも同様の機構を用いている。この機構によれば、電磁弁35i,35eが閉弁され、油路33i,33e内の作動油圧が低いときは、各気筒(#2気筒、#3気筒及び#4気筒)の吸気弁及び排気弁が通常の開閉作動を行う一方、電磁弁35i,35eが開弁され、油路33i,33e内の作動油圧が高くなると、各気筒(#2気筒、#3気筒、及び#4気筒)の吸気弁及び排気弁が閉弁状態を維持する。すなわち、電磁弁35i,35eの閉弁中は、全ての気筒を作動させる全筒運転が行われ、電磁弁35i,35eを開弁させると、#2〜#4気筒を休止状態とする休筒運転が行われる。#1気筒はエンジン運転中は常に作動する。
【0017】
なお、気筒休止機構30は、吸気弁側の切り換え機構と、排気弁側の切り換え機構とを単一の油圧系統で作動させるように構成してもよい。
ECU15には、エンジン1によって駆動される車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ41、大気圧PAを検出する大気圧センサ42、燃料噴射弁16、電磁弁35、ECU15などに電力を供給する12V系バッテリ(図示せず)の出力電圧VBを検出するバッテリ電圧センサ43、モータ3に駆動電力を供給する大容量バッテリ(図示せず)の温度TBATを検出するバッテリ温度センサ44、及び吸気管12内の負圧が供給されるブレーキブースタ(図示せず)内の圧力(マスタパワ圧)MPMONを検出するマスタパワ圧センサ46が接続されており、これらのセンサの検出信号がECU15に供給される。さらにECU15には、当該車両のブレーキペダル(図示せず)が操作されたことを検出するブレーキスイッチ45が接続されており、ブレーキスイッチ45の出力信号がECU15に供給される。
【0018】
ECU15は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理回路(以下「CPU」という)、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路、前記燃料噴射弁6に駆動信号を供給する出力回路等から構成される。ECU15の記憶回路は、イグニッションスイッチがオフされた後も記憶内容を保持するバックメモリを備えている。ECU15は、各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁6の開弁時間、点火時期などを制御するとともに、電磁弁35i,35eの開閉を行って、エンジン1の全筒運転と、休筒運転との切り換え制御を行う。
【0019】
図4及び図5は、休筒運転の実施条件を判断する制御を行う処理のフローチャートであり、この処理は、所定時間(例えば10msec)毎にECU15のCPUで実行される。
ステップS11では、フュエルカットフラグFFCが「1」であるか否かを判別する。フュエルカットフラグFFCが「0」であって、エンジン1への燃料供給を遮断するフュエルカット運転中でないときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、直ちにステップS37(図5)に進む。ステップS37では、ダウンカウントタイマTDECPBを所定時間TMDECPB(例えば0.1秒)に設定してスタートさせ、次いで、休筒フラグFDCSCNDを「0」に設定する(ステップS42)。
【0020】
フュエルカットフラグFFCが「1」であって、エンジン1への燃料供給を遮断するフュエルカット運転中であるときは、吸気温TAが所定上限値TADCSH(例えば50℃)及び所定下限値TADCSL(例えば−10℃)の範囲内にあるか否かを判別する(ステップS12)。この答が肯定(YES)であるときは、エンジン水温TWが所定上限値TWDCSH(例えば110℃)及び所定下限値TWDCSL(−10℃)の範囲内にあるか否かを判別する(ステップS13)。この答が肯定(YES)であるときは、大気圧PAが所定上限値PADCSH(例えば103kPa)及び所定下限値PADCSL(例えば74kPa)の範囲内にあるか否かを判別する(ステップS14)。この答が肯定(YES)であるときは、バッテリ電圧VBが所定電圧VBDCS(例えば10V)以上であるか否かを判別する(ステップS15)。
【0021】
ステップS12〜S15のいずれかの答が否定(NO)であるときは休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。ステップS15の答が肯定(YES)であるときは、スロットル全閉フラグFTHIDLEが「1」であるか否かを判別する(ステップS16)。スロットル全開フラグFTHIDLEが「1」であって、スロットル弁13が全閉状態でないことを示すときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。
【0022】
スロットル全開フラグFTHIDLEが「0」であって、スロットル弁13が全閉状態にあることを示すときは、休筒フラグFDCSCNDが「1」であるか否かを判別する(ステップS17)。休筒フラグFDCSCNDが「1」であって休筒運転実施条件が既に成立していることを示すときは、直ちにステップS19に進む。休筒フラグFDCSCNDが「0」であるときは、油圧POILが所定圧PODSL(例えば1kg/cm2以上であるか否かを判別する(ステップS18)。POIL<PODSLであるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。POIL≧PODSLであるときは、ステップS19に進む。
【0023】
ステップS19では、自動変速フラグFATが「1」であるか否かを判別する。自動変速フラグFATが「1」であって、当該車両が自動変速機を備えていることを示すときは、さらにシフトレンジフラグFATNPが「1」であるか否かを判別する(ステップS20)。シフトレンジフラグFATNPが「1」であって自動変速機のシフトレンジがニュートラルレンジ、パーキングレンジまたはリバースレンジであることを示すときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。シフトレンジフラグFATNPが「0」であるときは、ステップS22に進む。
【0024】
ステップS19で自動変速フラグFATが「0」であって手動変速機を備えた車両であることを示すときは、選択されている変速段を示す変速段パラメータNGRが所定値NGRDCS(例えば2)以上か否かを判別する(ステップS21)。変速段パラメータNGRは、選択されている変速段の1速、2速、3速、4速、及び5速に対応して、「1」,「2」,「3」,「4」,及び「5」に設定される。NGR<NGRDCSであって、低速段が選択されるかまたはエンジン1の駆動力を変速機4に伝達するクラッチ(図示せず)の係合力が小さい、いわゆる半クラッチ状態であるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。NGR≧NGRDCSであって、高速段が選択されているときは、ステップS22に進む。
【0025】
ステップS22では、作動油温TOILが所定上限値TODCSH(例えば110℃)及び所定下限値TODCSL(例えば25℃)の範囲内にあるか否かを判別し、その答が否定(NO)であるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。作動油温TOILが所定上限値TODCSH及び所定下限値TODCSLの範囲内にあるときは、車速VPが急激に減速されたか否かを判別する(ステップS23)。車速VPが急減速されたときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。
【0026】
ステップS23の答が否定(NO)であるときは、リーク検知フラグFAIRLKが「1」であるか否かを判別する(ステップS24)。リーク検知フラグFARILKは、図8に示すリーク判定処理で吸気管12に漏れが有ると判定されたとき「1」に設定される。リーク検知フラグFAIRLKが「1」であるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。
【0027】
リーク検知フラグFAIRLKが「0」であって、吸気管12の漏れが検出されていないことを示すとき、学習完了フラグFKCRMEFが「1」であるか否かを判別する(ステップS25)。学習完了フラグFKCRMEFは、図9に示すKCRREF算出処理において、学習補正係数KCRREFの算出が完了したとき「1」に設定される(図9,ステップS82)。学習完了フラグFKCRMEFが「0」であって、学習補正係数KCRREFの算出が完了していないことを示すときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。これにより、学習補正係数KCRREFの算出が完了するまで、休筒運転は許可されないので、休筒運転中のエンジン回転速度に基づいて不適切な学習が行われることが防止される。
【0028】
学習完了フラグFKCRMEFが「1」であるときは、エンジン回転数NEの変化量DNE(=DNE(k)−DNE(k-1),「k」は、TDCパルスの発生周期で離散化した時刻)が負の所定変化量DNEDCS(−200rpm)以下であるか否かを判別する(ステップS26)。この答が肯定(YES)であって、エンジン回転数NEが急激に低下しているときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。
【0029】
変化量DNEが所定変化量DNEDCSより大きいときは、大容量バッテリ温度TBATが所定上限値TBDCSH(例えば45℃)及び所定下限値TBDCSL(例えば0℃)の範囲内にあるか否かを判別する(ステップS27)。この答が肯定(YES)であるときは、大容量バッテリの残容量QBAT(%)が、所定上限値QBDCSH(例えば75%)及び所定下限値QBDCSL(例えば30%)の範囲内にあるか否かを判別する(ステップS28)。残容量QBATは、モータ3を制御する電子コントロールユニット(図示せず)から供給される。この答が肯定(YES)であるときは、車速VPが所定上限速度VPDCSH(例えば130km/h)以下であるか否かを判別する(ステップS29)。この答が肯定(YES)であるときは、ブレーキスイッチOKフラグFLOKBKSWが「1」であるか否かを判別する(ステップS30)。
【0030】
ステップS27〜S30の何れかの答が否定(NO)であるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。ステップS30でブレーキスイッチOKフラグFLOKBKSWが「1」であって、ブレーキスイッチが正常であることを示すときは、ブレーキスイッチフラグFBKSWが「1」であるか否かを判別する(ステップS31)。
【0031】
ブレーキスイッチフラグFBKSWが「1」であって、ブレーキペダルが踏み込まれていることを示すときは、車速VPが第1所定下限車速VPDCSBL(例えば10km/h)以上か否かを判別する(ステップS32)。VP<VPDCSBLであるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。一方VP≧VPDCSBLであるときは、ステップS34に進む。またブレーキスイッチフラグFBKSWが「0」であって、ブレーキが踏み込まれていないことを示すときは、車速VPが第1所定下限車速VPDCSBLより高い第2所定下限車速VPDCSL(例えば22km/h)以上か否かを判別する(ステップS33)。VP<VPDCSLであるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。一方VP≧VPDCSLであるときは、ステップS34に進む。
【0032】
ステップS34では、エンジン回転数NEが所定上限回転数NDCSH(例えば3200rpm)以下であるか否かを判別し、その答が否定(NO)であるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。NE≦NDCSHであるときは、図7に示すNDCSL算出処理を実行し(ステップS35)、下限回転数NDCSLを算出する。次いで、エンジン回転数NEが下限回転数NDCSL(例えば900rpm)以上であるか否かを判別し(ステップS36)、その答が否定(NO)であるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS37に進む。
【0033】
ステップS38では、ステップS37でセットしたダウンカウントタイマTDECPBの値が「0」であるか否かを判別し、TDECPB>0である間は、ステップS42に進む。なお、ダウンカウントタイマTDECPBの値が「0」となるまでの時間は、図示しないスロットルバイパス弁を閉じて、ブレーキブースタ内に負圧を確保するための時間に充てられる。
【0034】
TDECPB=0となると、車速VPに応じて、図6(a)に示すMPDCSテーブルを検索し、上側リミット値MPDCSH及び下側リミット値MPDCSLを算出する。さらに、大気圧PAに応じて同図(b)示すように補間演算を行うことにより、所定下限ゲージ圧MPDCSを算出する(ステップS39)。MPDCSテーブルは、車速VPが高くなるほど、上側リミット値MPDCSH及び下側リミット値MPDCSLが低下するように設定されており、さらに所定下限ゲージ圧MPDCSは、大気圧PAが高くなるほど増加するように設定される。
【0035】
ステップS40では、マスタパワ圧MPMONのゲージ圧MPGA(=PA−MPMON)が、所定下限ゲージ圧MPDCS以上であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは、休筒運転実施条件不成立と判定し、前記ステップS42に進む。ゲージ圧MPGAが低い、換言すればブレーキブースタ内圧力が大気圧PAに近いときは、休筒運転によりブレーキブースタ内に吸気管内の負圧が導入されにくくなるので、休筒運転を禁止する。一方MPGA≧MPDCSであるときは、休筒運転実施条件成立と判定し、休筒フラグFDCSCNDを「1」に設定する(ステップS41)。
【0036】
図7は、図5のステップS35で実行されるNDCSL算出処理のフローチャートである。
ステップS51では、自動変速フラグFATが「1」であるか否かを判別し、FAT=1であって当該車両が自動変速機を備えているときは、選択されているシフトレンジ及びエンジンの目標アイドル回転数NOBJXに応じて、図8(a)に示すように設定されたNDCSLHテーブルまたはNDCSLLテーブルを検索し、下限回転数NDCSLを算出する(ステップS53)。NDCSLHテーブル及びNDCSLLテーブルは、それぞれ選択可能なシフトレンジに対応して設けられており、図8(a)はそれらのテーブルの代表的な設定例を示している。NDCSLHテーブルは、エンジン回転数NEが増加しているときに使用され、NDCSLLテーブルは、エンジン回転数NEが減少しているときに使用される。NDCSLHテーブル及びNDCSLLテーブルは、図8(a)に示すように、目標アイドル回転数NOBJXが高くなるほど、下限回転数NDCSLH及NDCSLLが低くなるように設定されている。また、選択シフトレンジがSレンジ(加速時に低速段の使用割合を大きくしたレンジ)、Lレンジ(エンジンブレーキを効かせるためのレンジ)、またはRレンジ(リバースレンジ)であるときに使用されるテーブルは、選択シフトレンジがDレンジ(ドライブレンジ)であるときに使用されるテーブルに比べて、下限回転数NDCSL及びNDCSLHが高くなるように設定されている。
【0037】
一方FAT=0であって当該車両が手動変速機を備えているときは、選択されている変速段及びエンジンの目標アイドル回転数NOBJXに応じて、図8(a)に示すように設定されたNDCSLHテーブルまたはNDCSLLテーブルを検索し、下限回転数NDCSLを算出する(ステップS52)。この場合、NDCSLHテーブル及びNDCSLLテーブルは、それぞれ選択可能な変速段に対応して設けられており、図8(a)はそれらのテーブルの代表的な設定例を示している。変速段に対応して設けられた複数のテーブルは、変速段が低くなるほど、下限回転数NDCSL及びNDCSLHが高くなるように設定されている。
【0038】
ステップS54では、ブレーキスイッチフラグFBKSWが「1」であるか否かを判別する。FBKSW=0であってブレーキペダルが踏み込まれていないときは、下限回転数NDCSLを所定量DNDCSL(例えば200rpm)だけ増加させ(ステップS55)、ステップS56に進む。
【0039】
ステップS56では、作動油温TOILに応じて図8(b)に示すNDCSGLテーブルを検索し、下限値NDCSGLを算出する。次いで、下限回転数NDCSLが下限値NDCSGL以上か否かを判別し(ステップS57)、NDCSL≧NDCSGLであるときは、直ちに本処理を終了する。NDCSL<NDCSGLであるときは、下限回転数NDCSLを下限値NDCSGLに設定し(ステップS58)、本処理を終了する。
【0040】
図9は、学習補正係数KCRREFを算出する処理のフローチャートである。本処理は、CRKパルスの発生に同期してECU15のCPUで実行される。
本実施形態では、1つのCRKパルスの発生から次のCRKパルスの発生までの期間を「ステージ」と呼び、各ステージにはステージ番号が付されている。図10は、各気筒の行程と、ステージ番号との関係を示す図であり、ステージ番号は、各気筒の圧縮行程の最初のステージを「0」とし、吸入行程の最後のステージを「23」として定義されている。また#2気筒のステージ番号を基準ステージ番号FISTGといい、図9に示す処理で用いる。なお、図10に「IG」を付して示す範囲は、点火が行われる範囲を示している。
【0041】
ステップS61では、基準ステージ番号FISTGが「0」または「12」であるか否かを判別する。基準ステージ番号FISTGが「0」か「12」であるときは、ステージカウンタCPLSを「0」にリセットし(ステップS63)、基準ステージ番号FISTGが「0」か「12」以外であるときは、ステージカウンタCPLSを「1」だけインクリメントする(ステップS62)。すなわち、ステージカウンタCPLSは、カウント値が0から11までの値をとる巡回カウンタである。
【0042】
続くステップS64では、下記式(1)により、1回転周期CR12ME(n)を算出する。
ここで、「n」は、CRKパルスの発生周期で離散化した時刻を示し、(n)及び(n−1)はそれぞれ今回値及び前回値を示すために付されている。MFCRME(n)は、CRKパルスの発生時間間隔(以下「ステージ周期」という)の最新の検出値であり、MFCRME(n-12)は、12ステージ周期前の検出値である。
【0043】
ステップS65では、学習実行フラグFLRNが「1」であるか否かを判別する。学習実行フラグFLRNは、下記1)〜7)の条件が満たされると「1」に設定される。これにより、学習補正係数KCRREFの算出が許可される。
1)フュエルカット運転中であること
2)エンジン回転数NEが所定上限値NEKCRMEH及び所定下限値NEKCRMELの範囲内にあること
3)スロットル弁13が全閉状態にあること
4)エンジン水温TWが所定水温TWKCRMEより高いこと
5)エンジン回転数NEの変化量DNEの絶対値が所定変化量DNEKCRME(例えば1TDC期間(6ステージ周期)あたり20rpm)より小さいこと6)吸気管内絶対圧PBAの変化量DPBA(=PBA(k)−PBA(k-1),「k」は、TDCパルスの発生周期で離散化した時刻)の絶対値が所定変化量DPBKCRME(例えば1TDC期間あたり5.3kPa(40mmHg))より小さいこと
7)モータ3による回生エネルギ量を示すモータトルクの変化量DACTTRQの絶対値が所定変化量DACKCRME(例えば1TDC期間あたり5kgf・m)より小さいこと
なお、モータトルクの変化量DACTTRQは、図示しないモータ制御用ECUから供給される。
【0044】
フュエルカット運転中であることを条件とするのは、エンジンの燃焼による回転変動の影響を排除するためである。
ステップS65で学習実行フラグFLRNが「0」であって学習補正係数KCRREFの算出が許可されていないときは、ステップS68で参照されるダウンカウントタイマTKCRMEを所定時間TMKCRME(例えば0.3秒)に設定してスタートさせ(ステップS67)、さらに学習フラグFKCRMEを「0」に設定して(ステップS69)、本処理を終了する。
【0045】
ステップS65で学習実行フラグFLRNが「1」であって学習補正係数KCRREFの算出が許可されているときは、ダウンカウントタイマTKCRMEの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS68)。TKCRME>0である間は、前記ステップS69に進み、TKCRME=0となると、ステップS70に進んで、学習完了フラグFKCRMEFが「1」であるか否かを判別する。学習完了フラグFKCRMEFが既に「1」に設定されているときは直ちに本処理を終了する。
【0046】
FKCRMEF=0であるときは、初期処理完了フラグFKCRMEENDが「1」であるか否かを判別する(ステップS71)。初期処理完了フラグFKCRMEENDは、バッテリの取り外しなどで、バックアップメモリに格納されてた学習補正係数KCRREFが失われた後において、学習補正係数KCRREFの初期処理が完了したとき「1」に設定される。学習補正係数KCRREFの初期処理とは、後述するなまし係数KCRKREFを今回値の寄与度が大きくなるような値(学習速度を高める値)に変更して学習補正係数KCRREFを算出する処理である。
【0047】
ステップS71でFKCRMEEND=0であって学習補正係数KCRREFの初期処理が完了していないときは、学習フラグFKCRMEが「1」であるか否かを判別する(ステップS72)。最初は、FKCRME=0であるので、学習補正係数KCRREF(CPLS)(CPLS=0〜11)をすべて「1.0」に設定し(ステップS73)、初期処理実施カウンタCKCRMEを「0」に設定する(ステップS74)。学習フラグFKCRMEが「1」に設定された後は(ステップS77参照)、ステップS72から直ちにステップS75に進む。
【0048】
ステップS75では、なまし係数KCRKREFを第1のなまし係数値KCRKREF0に設定し、ステップS77に進む。
ステップS71でFKCRMEEND=1であって初期処理が完了していることを示すときは、なまし係数KCRKREFを第1のなまし係数値KCRKREF0より小さい第2のなまし係数値KCRKREF1に設定し(ステップS76)、ステップS77に進む。
【0049】
ステップS77では、学習フラグFKCRMEを「1」に設定し、次いで学習補正係数KCRREFを算出する(ステップS78)。学習補正係数KCRREFは、下記式(2)で定義される誤差補正係数KCRKをなまし処理することにより算出される。
【数1】
【0050】
式(2)において、MFCRMEは、ステージ周期(CRKパルスの発生時間間隔)の実測値、CR12MEはステップS64で算出される1回転周期である。また、MCRME及びMCRME12は、それぞれ基準とするクランク角度位置センサ(パルサ)(設計値どおりに製作されたと仮定したクランク角度位置センサ)のステージ周期及び1回転周期である。すなわち、誤差補正係数KCRKは、基準クランク角度位置センサの1回転周期MCR12MEに対するステージ周期MCRMEの比率(エンジン回転数NEに依存しない)を、実測される1回転周期CR12MEに対するステージ周期MFCRMEの比率(エンジン回転数NEに依存しない)で除算することにより算出される。なお、今回値KCRK(CPLS)ではなく、6ステージ周期前の値KCRK(CPLS-6)を算出するのは、補正の対象とするステージを中心とした1回転周期CR12ME(n)を用いて誤差補正係数KCRKを算出するためである。また、式(2)の「i」は基準ステージ番号FISTGである。
【0051】
式(2)から明らかなように、クランク角度位置センサ20により検出されるステージ周期MFCRMEと1回転周期CR12MEの比率RACTが、基準ステージ周期MCRMEと基準1回転周期MCR12MEとの比率RREFと等しいとき、誤差補正係数KCRKは「1.0」となり、RACT>RREFであるときは、誤差補正係数KCRKは「1.0」より小さくなり、逆にRACT<RREFであるときは、誤差補正係数KCRKは「1.0」より大きくなる。
【0052】
ここで、下記式(3)により、基準補正係数KMCRMEを定義すると、式(2)は、下記式(2a)のように変形される。
【数2】
本実施形態では、24のステージに対応した24個の基準補正係数KMCRME(i)(i=0〜23)を予め算出し、メモリ(ROM)に格納するようにしており、式(2a)により、誤差補正係数KCRKが算出される。24個の基準補正係数KMCRMEを予め算出しておくのは、フュエルカット運転中であっても、空気の圧縮、膨張などの影響により、クランク軸の回転角速度は、ステージ毎にわずかずつ変化するからである。
【0053】
そして誤差補正係数KCRKと、なまし係数KCRKREFを下記式(4)に適用することにより、学習補正係数KCRREFを算出する。
ここで、右辺のKCRREF(CPLS-6)は12ステージ周期前の算出値である。
【0054】
ステップS79では、ステップS78で算出した学習補正係数KCRREFのリミットチェックを行う。すなわち、学習補正係数KCRREFが所定上限値KCRREFLHより大きいときは、学習補正係数KCRREFをその所定上限値KCRREFLHに設定し、学習補正係数KCRREFが所定下限値KCRREFLLより小さいときは、学習補正係数KCRREFをその所定下限値KCRREFLLに設定する。
【0055】
算出された学習補正係数KCRREF(CPLS)(CPLS=0〜11)は、バックアップメモリに格納される。
ステップS80では、初期処理実施カウンタCKCRMEを「1」だけインクリメントし、次いでそのカウンタCKCRMEの値が所定数CKCREND(例えば120)と等しいか否かを判別する(ステップS81)。CKCRME<CKCRENDである間は直ちに本処理を終了し、CKCRME=CKCRENDとなると、初期処理完了フラグFKCRMEEND及び学習完了フラグFKCRMEFをともに「1」に設定し(ステップS82)、本処理を終了する。
【0056】
初期処理完了フラグFKCRMEENDが「1」に設定されると、バッテリの取り外しなどがない限り、「1」に設定された状態がイグニッションスイッチオフ後も保持されるので、本処理の次回実行時においては、ステップS72からステップS75は実行されない。なお、イグニッションスイッチがオフされたとき、初期処理実施カウンタCKCRMEの値は「0」にリセットされ、学習完了フラグFKCRMEFは「0」にリセットされる。
【0057】
図9の処理により算出される学習補正係数KCRREFは、「1.0」より小さい値に収束したときは、対応するステージ周期MFCRMEを決定するパルサの間隔が設計値より大きいことを意味する。一方、「1.0」より大きい値に収束したときは、対応するステージ周期MFCRMEを決定するパルサの間隔が設計値より小さいことを意味する。
【0058】
図9の処理により算出される学習補正係数KCRREFを検出ステージ周期MFCRMEに乗算することにより、検出ステージ周期MFCRMEを補正し、補正後のステージ周期MFCRMEを用いて,図示しない処理により失火判定が行われる。より具体的には、補正後のステージ周期MFCRMEの変化量に応じた回転変動パラメータが算出され、その回転変動パラメータが判定閾値を越えると、失火が発生したと判定される。判定閾値は、前記基準クランク角度位置センサに対応して設定されている。したがって、学習補正係数KCRREFで補正したステージ周期を用いることにより、クランク角度位置センサの特性ばらつきを補正して正確な失火判定を行うことが可能となる。
【0059】
図11は、吸気管12の漏れ(リーク)を判定するリーク判定処理のフローチャートである。この処理は、TDCパルスの発生に同期してECU15のCPUで実行される。
ステップS91では、エンジン回転数NEに応じて図12に示すPBGALKテーブルを検索し、判定閾値PBGALKを算出する。PBGALKテーブルは、エンジン回転数NEが増加するほど判定閾値PBGALKが増加するように設定されている。ステップS92では、始動フラグFSTMODが「1」であるか否かを判別する。FSTMOD=1であって、エンジン1の始動中(クランキング中)であることを示すときはは、ステップS96で参照されるダウンカウントタイマTLKTHPを所定時間TMLKTHP(例えば2秒)に設定してスタートさせる(ステップS95)。さらにステップS99で算出されるダウンカウントタイマTAIRLKを所定時間TMAIRLK(例えば3秒)に設定してスタートさせ(ステップS98)、リーク検知フラグFAIRLKを「0」に設定して(ステップS102)、本処理を終了する。
【0060】
始動フラグFSTMODが「1」でないとき、すなわちエンジン1の始動中でないときは、スロットル全閉フラグFTHIDLEが「1」であるか否かを判別する。その答が否定(NO)であって、スロットル弁13が全閉状態にあるときは、休筒フラグFDCSCNDが「1」であるか否かを判別する(ステップS94)。
【0061】
ステップS93またはS94の答が肯定(YES)であるときは、リーク判定を実行できないので、前記ステップS95に進む。FDCSCND=0であって、休筒運転が許可されていないときは、ステップS95でスタートしたタイマTKLTHPの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS96)。TKLTHP>0である間は、前記ステップS98に進み、TKLTHP=0となると、大気圧PAと吸気管内絶対圧PBAとの差圧であるゲージ圧PBGA(=PA−PBA)が判定閾値PBGALKより小さいか否かを判別する。ゲージ圧PBGAが判定閾値PBGALK以上である(吸気管内絶対圧PBAが比較的低い)ときは、吸気管12は正常と判定して前記ステップS98に進む。
【0062】
一方PBGA<PBGALKであって、吸気管内絶対圧PBAが比較的高いときは、漏れが有る可能性があると判定し、ステップS98でスタートしたタイマTAIRLKの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS99)。TAIRLK>0である間は、前記ステップS102に進み、TAIRLK=0となると、ステップS100に進んで、フュエルカットフラグFFCが「1」であるか否かを判別する。FFC=0であってフュエルカット中でないときは、前記ステップS102に進む。FFC=1であってフュエルカット中であるときは、漏れがあるとの判定を確定し、リーク検知フラグFAIRLKを「1」に設定する(ステップS101)。
【0063】
休筒運転中は、全筒運転中に比べて吸気管内絶対圧PBAが増加する傾向があるが、図11の処理によれば、休筒運転中はリーク判定(ステップS97)が実行されないので、休筒運転に起因して吸気管内絶対圧PBAが高くなったときに、漏れが有ると誤判定することを防止できる。
【0064】
本実施形態では、ECU15が補正手段及び許可手段を構成する。より具体的には、図9の処理が補正手段に相当し、図5のステップS25が許可手段に相当する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では4気筒エンジンを示したが、本発明はどのような気筒数のエンジンにも適用可能である。
【0065】
また上述した図11の処理では、休筒運転中はリーク判定を行わないようにしたが、これに代えて、休筒運転中は、判定閾値PBGALKを全筒運転中より小さな値に設定し、リーク判定を実行するようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、気筒休止機構を備える内燃機関のクランク軸の回転角度を検出するクランク角検出手段の検出誤差の補正が可能となった後に、休筒運転が許可されるので、クランク角検出手段の検出誤差を補正する補正値を休筒運転中に算出することがなく、正確な補正値を得ることができる。したがって、クランク角度検出手段に出力に基づく失火検出の精度が低下することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両の駆動系の概略構成を示す図である
【図2】図1に示す内燃機関の制御装置の構成を示す図である。
【図3】気筒休止機構を油圧駆動するための油圧回路とその制御系を示す図である。
【図4】休筒運転実施条件を判断する処理のフローチャートである。
【図5】休筒運転実施条件を判断する処理のフローチャートである。
【図6】図5の処理で参照されるテーブルを示す図である。
【図7】図5に示す処理で実行される下限回転数(NDCSL)算出処理のフローチャートである。
【図8】図7の処理で参照されるテーブルを示す図である。
【図9】クランク軸の回転角度検出誤差を補正する学習補正係数(KCRREF)を算出する処理のフローチャートである。
【図10】各気筒の行程とステージ番号を説明するための図である。
【図11】吸気管の漏れを判定する処理のフローチャートである。
【図12】図11の処理で参照されるテーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 内燃機関
15 電子コントロールユニット(補正手段、許可手段)
20 クランク角度位置センサ(クランク角検出手段)
30 気筒休止機構
Claims (1)
- 複数の気筒の全てを作動させる全筒運転と、前記複数気筒の一部を休止する休筒運転とを切り換える気筒休止機構を備える内燃機関の制御装置において、
前記機関のクランク軸の回転角度を検出するクランク角検出手段と、
前記クランク角検出手段の検出誤差を補正する補正手段と、
前記補正手段により前記クランク角検出手段の検出誤差の補正が可能となった後に前記休筒運転を許可する許可手段とを有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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-
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