JP2004323388A - 不飽和一級アルコールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】不飽和二級アルコールを原料として不飽和一級アルコールを工業的に有利に製造し得る方法を提供すること。
【解決手段】(A)不飽和二級アルコールを、無機担体に担持された無機レニウム酸化物の存在下に0〜100℃の温度で異性化させることにより不飽和一級アルコールを合成し、(B)工程(A)で得られる反応混合液から無機担体に担持された無機レニウム酸化物を分離し、(C)工程(B)で得られる混合液を蒸留することにより該混合液から不飽和二級アルコールおよび不飽和一級アルコールを分離取得し、(D)工程(B)で分離される無機担体に担持された無機レニウム酸化物と工程(C)で分離取得される不飽和二級アルコールを工程(A)に循環使用することを特徴とする不飽和一級アルコールの製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)不飽和二級アルコールを、無機担体に担持された無機レニウム酸化物の存在下に0〜100℃の温度で異性化させることにより不飽和一級アルコールを合成し、(B)工程(A)で得られる反応混合液から無機担体に担持された無機レニウム酸化物を分離し、(C)工程(B)で得られる混合液を蒸留することにより該混合液から不飽和二級アルコールおよび不飽和一級アルコールを分離取得し、(D)工程(B)で分離される無機担体に担持された無機レニウム酸化物と工程(C)で分離取得される不飽和二級アルコールを工程(A)に循環使用することを特徴とする不飽和一級アルコールの製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式(I)
【0002】
【化3】
【0003】
(式中、Rはアルキル基またはアルケニル基を表す。)
で示される不飽和二級アルコール[以下、これを不飽和二級アルコール(I)と称する]を異性化させることにより一般式(II)
【0004】
【化4】
【0005】
(式中、Rは前記定義のとおりである。)
で示される不飽和一級アルコール[以下、これを不飽和一級アルコール(II)と称する]を製造する方法に関する。本発明により得られる不飽和一級アルコール(II)は、医薬・農薬中間体の原料または各種化学品の原料として有用である。
【0006】
【従来の技術】
不飽和二級アルコール(I)の不飽和一級アルコール(II)への異性化およびその逆方向の異性化は平衡反応である。この反応は、例えば、ブレンステッド酸の存在下に容易に進行し、平衡に到達せしめることができる(例えば、非特許文献1参照 )。ブレンステッド酸の存在下に行う異性化反応では、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など多数の望ましくない副反応が生じる。したがって、以前から種々の検討がなされ、ブレンステッド酸に代わる異性化触媒として各種の遷移金属化合物が見出されるに至った。
【0007】
遷移金属化合物の存在下に行う不飽和二級アルコール(I)の異性化方法として、例えば、(1)パラジウム錯体および二酸化炭素の存在下に行う方法(特許文献1参照)、(2)有機トリオキソレニウム化合物の存在下に行う方法(特許文献2参照)が知られている。また、(3)メンデレーエフ(Mendeleev)周期表のV族、VI族またはVII族の遷移金属の化合物の存在下に行う方法(特許文献3参照)が提案されているが、実際には、遷移金属化合物として、オルトバナジン酸、モリブデン酸またはタングステン酸のアルキルエステル;メタバナジン酸または過レニウム酸のアンモニウム塩;バナジウム(III)またはクロム(III)のアセチルアセトナト錯体が使用されている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭53−71001号公報(第1頁)
【特許文献2】
特開平6−206838号公報(第2頁)
【特許文献3】
米国特許第4,006,193号明細書(第7〜14欄)
【非特許文献1】
ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティー(J.Am.Chem.Soc. )、1939年、第61巻、第2564頁
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法(1)は、パラジウム錯体が高価であるうえ、パラジウム錯体が化学的に然程安定ではなく、異性化反応およびそれに続く精製工程における条件下で、反応装置の内部表面に微粒子状金属パラジウムの析出層を形成する傾向があり、かかる事情を考慮すれば、工業的製法としては不適当である。また、二酸化炭素を共存させるため、目的とする不飽和一級アルコール(II)と比較的沸点の近い炭酸エステルが生成する可能性があり、分離工程が煩雑になる恐れがある。また、方法(2)は、有機トリオキソレニウム化合物が非常に高価であり、工業的製法としては採用できない。
【0010】
方法(3)について、過レニウム酸のアンモニウム塩の存在下に行った異性化反応では、バナジウム化合物等の存在下に行った異性化反応に比べて明らかに低収率かつ低選択性でしか目的物は得られていない。また、過レニウム酸のアンモニウム塩を用いる反応は均一系での反応であり、ろ過操作などにより該アンモニウム塩の回収はできない。また、過レニウム酸のアンモニウム塩を固体に担持させて使用する場合においても、該アンモニウム塩は有機溶媒および水への溶解度が高いため、該アンモニウム塩の反応系への溶出は避けられない。さらに、反応混合液から生成物を分離する手段として蒸留操作等を適用する場合には、本質的に熱安定性に乏しいアンモニウム塩は加熱により変質し、また蒸留塔の器壁に付着することにより、該アンモニウム塩の損失を招く。過レニウム酸のアンモニウム塩は高価であり、かつ操作効率が良くないことを考慮すれば、過レニウム酸のアンモニウム塩を使用する方法は、工業的製法としては不適当である。
【0011】
方法(3)では、異性化温度として100〜300℃が好ましいとされているが、本発明者らが該温度において異性化反応を行ったところ、熱安定性に乏しい反応物および生成物が、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など望ましくない副反応を生じさせ、目的とする不飽和一級アルコール(II)への選択率が著しく低くなることが判明した。したがって、より温和な反応条件下での不飽和二級アルコール(I)の異性化方法を提供することが望まれる。
【0012】
本発明の目的は、不飽和二級アルコール(I)を原料とし、該不飽和二級アルコール(I)を異性化して高い選択率で不飽和一級アルコール(II)を製造し、かつ異性化触媒の回収再使用を可能とする不飽和一級アルコール(II)の工業的に有利な製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)不飽和二級アルコール(I)を、無機担体に担持された無機レニウム酸化物の存在下に0〜100℃の温度で異性化させることにより、不飽和一級アルコール(II)を合成し、
(B)工程(A)で得られる反応混合液から無機担体に担持された無機レニウム酸化物を分離し、
(C)工程(B)で得られる混合液を蒸留することにより該混合液から不飽和二級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)を分離取得し、
(D)工程(B)で分離される無機担体に担持された無機レニウム酸化物と工程(C)で分離取得される不飽和二級アルコール(I)を工程(A)に循環使用することを特徴とする不飽和一級アルコール(II)の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記一般式において、Rが表すアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基などが挙げられ、アルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基などが挙げられる。
【0015】
不飽和二級アルコール(I)としては、例えば3−ブテン−2−オール、1−ペンテン−3−オール、1−ヘキセン−3−オール、1−ヘプテン−3−オール、1−オクテン−3−オール、1,4−ペンタジエン−3−オール、1,5−ヘキサジエン−3−オール、1,6−ヘプタジエン−3−オール、1,7−オクタジエン−3−オールなどが挙げられる。
【0016】
無機レニウム酸化物としては、例えば二酸化レニウム、三酸化レニウム、七酸化二レニウムなどが使用される。これらの中でも、工業的な入手性、安定性などを考慮すれば、七酸化二レニウムを使用することが好ましい。
【0017】
無機レニウム酸化物は無機担体に担持して使用される。無機担体としては、例えば活性炭、グラファイト、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシアなどが使用される。これらの中でも、無機レニウム酸化物の反応性維持、担体への吸着性を考慮すれば、活性炭、シリカ、アルミナを使用するのが好ましい。無機担体に担持された無機レニウム酸化物は、反応終了時に、簡単な方法、例えばろ過などにより反応混合物から容易に除去され、再使用が可能である。また、無機担体に担持された無機レニウム酸化物は成形性がよく、容易にタブレット、ペレットの形状に成型できるため、固定床反応器へ充填して使用することが推奨される。無機レニウム酸化物の無機担体への担持量は特に制限されるものではないが、無機レニウム酸化物の無機担体上での安定性を考慮すれば、無機担体に対して0.01〜40重量%の範囲にあるのが好ましく、0.1〜20重量%の範囲にあるのがより好ましい。なお、レニウム含量は、螢光X線分析法または原子発光分光法で測定することができる。
【0018】
無機レニウム酸化物の使用量は、反応方式により異なるが、不飽和ニ級アルコール(I)に対してレニウム換算で、バッチ式の場合、0.05〜0.0001倍モルの範囲にあるのが好ましく、0.02〜0.0002倍モルの範囲にあるのがより好ましい。連続式の場合には、0.1〜0.00001倍モルの範囲にあるのが好ましく、0.05〜0.00002倍モルの範囲にあるのがより好ましい。
【0019】
異性化反応は、空気の雰囲気下で行うことができるが、安全性や不飽和一級アルコール(II)への選択性を考慮すれば、窒素、アルゴンなどの不活性ガスの雰囲気中で行うのが好ましい。
【0020】
異性化反応は、0〜100℃の範囲の温度で行う。0℃より低い温度では、反応が著しく遅くなり、また100℃を超える温度では、熱安定性に乏しい反応物および生成物が、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など望ましくない副反応を生じさせ、目的とする不飽和一級アルコール(II)への選択率が著しく低下させることになる。反応温度としては、20〜80℃の範囲の温度であるのが好ましい。
【0021】
反応圧力は特に制限されず、異性化反応は大気圧下、加圧下または減圧下のいずれかで実施される。
【0022】
異性化反応は溶媒の存在下または不在下で行われる。溶媒としては、反応条件下で化学的に安定であり、反応物および生成物よりも低沸点であり、かつ無機レニウム酸化物の触媒性能を損なわないものを使用するのが好ましい。かかる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環式炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフランなどのエーテル;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。溶媒の使用量は、特に制限されず、広い範囲内で適宜設定することができるが、溶媒を含まない反応混合物の重量に対して5〜100重量%の範囲にあるのが好ましい。
【0023】
本発明は、無機担体に担持された無機レニウム酸化物を攪拌槽に加えるバッチ式または固定床による連続式のいずれの方式でも実施することができる。バッチ式の場合には、例えば、反応器に不飽和ニ級アルコール(I)、無機担体に担持された無機レニウム酸化物および必要に応じて溶媒を仕込み、所定温度で反応させることにより行う。連続式の場合には、例えば、固定床として無機担体に担持された無機レニウム酸化物を充填した反応器に、不飽和ニ級アルコール(I)および必要に応じて溶媒を所定温度で供給しながら反応させることにより行う。不飽和ニ級アルコール(I)の反応器への供給は、一定速度で連続的に行っても断続的に行ってもよい。
【0024】
本発明では、工程(A)で得られる反応混合液に、例えばろ過などの操作を施すことにより無機担体に担持された無機レニウム酸化物が分離され[ 工程(B)] 、ろ液などとして得られる混合液を蒸留することにより該混合液から不飽和二級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)を分離取得することができる[工程(C) ]。本発明では、工程(B)で分離される無機担体に担持された無機レニウム酸化物および工程(C)で分離取得される不飽和二級アルコール(I)を工程(A)の異性化工程に循環使用する[工程(D)]。
【0025】
工程Cにおける蒸留は、通常、蒸留缶液の温度を10〜100℃の範囲とし、0.1〜760Torr(13.3〜101080Pa)の範囲の圧力で行うのが好ましい。100℃を超える温度では、熱安定性に乏しい反応物および生成物が、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など望ましくない副反応を生じさせ、目的とする不飽和一級アルコール(II)の回収率が低下する傾向にある。不飽和二級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)の沸点が近い場合には、精留塔を備えた蒸留装置を用いて蒸留することにより、両者を効率よく分離取得することができる。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。実施例および比較例において、不飽和ニ級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)の定量は次の条件下のガスクロマトグラフィーにより行った。
【0027】
[分析条件]
カラム:財団法人化学品検査協会製G−100、長さ20m、フィルム厚さ1.0μm、直径1.2mm
注入温度および検出温度:250℃
昇温プログラム条件:100℃→10℃/分→250℃(15分間保持)
キャリアガス:窒素10ml/分
【0028】
実施例1
(繰り返し反応1回目)
攪拌器および温度計を装着した内容積100mLの三ツ口フラスコに、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および触媒として七酸化二レニウム5%担持活性炭19.4g[七酸化二レニウム換算で0.97g(0.10mmol)]を仕込み、60℃に加温して撹拌した。6時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は44.6%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は89.0%であった。
【0029】
反応終了後、反応混合液を取出し、ろ過により、七酸化二レニウム5%担持活性炭19.0g[七酸化二レニウム換算で0.95g(回収率97.9%)]を分離した。ろ液を、精留塔を備えた蒸留装置を用いて70〜90℃の温度、3〜20Torr(399〜2660Pa)の圧力で蒸留することにより、1,7−オクタジエン−3−オールおよび2,7−オクタジエン−1−オールを分離し、1,7−オクタジエン−3−オール13.3g(回収率52.6%)および2,7−オクタジエン−1−オール9.50g(収率37.7%)をそれぞれ留分として取得した。
【0030】
(繰り返し反応2回目)
繰り返し反応2回目は、繰り返し反応1回目で回収した七酸化二レニウム5%担持活性炭を用い、それ以外は繰り返し反応1回目と同様の方法で実施した。すなわち、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および七酸化二レニウム5%担持活性炭19.0g[七酸化二レニウム換算で0.95g(0.10mmol)]を仕込み、60℃に加温して撹拌した。6時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は44.3%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は89.1%であった。
【0031】
比較例1
攪拌器および温度計を装着した内容積100mLの三ツ口フラスコに、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および触媒として過レニウム酸アンモニウム26.8mg(0.10mmol)を仕込み、60℃に加温して撹拌した。6時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は53.5%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は66.2%であった。
【0032】
反応終了後、触媒は反応混合液中に溶解しており、触媒の回収再使用は困難であった。反応混合液を精留塔を備えた蒸留装置を用いて70〜90℃の温度、3〜20Torr(399〜2660Pa)の圧力で蒸留することにより、1,7−オクタジエン−3−オールおよび2,7−オクタジエン−1−オールを分離し、1,7−オクタジエン−3−オール11.1g(回収率44.0%)および2,7−オクタジエン−1−オール8.5g(収率33.7%)をそれぞれ留分として取得した。
【0033】
実施例2
周囲を加熱することのできる直径30mm、長さ400mmの二重筒式反応管に、七酸化二レニウム5%担持活性炭194.0g[七酸化二レニウム換算で9.70g(0.10mmol)]を仕込み、これを60℃に加温して反応管下部より1,7−オクタジエン−3−オールを毎時31.5gの速度で定速ポンプにより8時間かけて通液した。オーバーフロー方式で得られた反応混合液252.0gを取得した。これを分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は44.1%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は89.5%であった。
【0034】
比較例2
攪拌器および温度計を装着した内容積100mLの三ツ口フラスコに、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および七酸化二レニウム5%担持活性炭[七酸化二レニウム換算で0.97g(0.10mmol)]を仕込み、110℃に加温して撹拌した。4時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は61.3%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は46.0%であった。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、不飽和二級アルコール(I)を原料とし、該不飽和二級アルコール(I)を異性化して高い選択率で不飽和一級アルコール(II)を製造することができ、しかも異性化触媒の回収再使用が可能となることから、不飽和一級アルコール(II)を工業的に有利に製造することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式(I)
【0002】
【化3】
【0003】
(式中、Rはアルキル基またはアルケニル基を表す。)
で示される不飽和二級アルコール[以下、これを不飽和二級アルコール(I)と称する]を異性化させることにより一般式(II)
【0004】
【化4】
【0005】
(式中、Rは前記定義のとおりである。)
で示される不飽和一級アルコール[以下、これを不飽和一級アルコール(II)と称する]を製造する方法に関する。本発明により得られる不飽和一級アルコール(II)は、医薬・農薬中間体の原料または各種化学品の原料として有用である。
【0006】
【従来の技術】
不飽和二級アルコール(I)の不飽和一級アルコール(II)への異性化およびその逆方向の異性化は平衡反応である。この反応は、例えば、ブレンステッド酸の存在下に容易に進行し、平衡に到達せしめることができる(例えば、非特許文献1参照 )。ブレンステッド酸の存在下に行う異性化反応では、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など多数の望ましくない副反応が生じる。したがって、以前から種々の検討がなされ、ブレンステッド酸に代わる異性化触媒として各種の遷移金属化合物が見出されるに至った。
【0007】
遷移金属化合物の存在下に行う不飽和二級アルコール(I)の異性化方法として、例えば、(1)パラジウム錯体および二酸化炭素の存在下に行う方法(特許文献1参照)、(2)有機トリオキソレニウム化合物の存在下に行う方法(特許文献2参照)が知られている。また、(3)メンデレーエフ(Mendeleev)周期表のV族、VI族またはVII族の遷移金属の化合物の存在下に行う方法(特許文献3参照)が提案されているが、実際には、遷移金属化合物として、オルトバナジン酸、モリブデン酸またはタングステン酸のアルキルエステル;メタバナジン酸または過レニウム酸のアンモニウム塩;バナジウム(III)またはクロム(III)のアセチルアセトナト錯体が使用されている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭53−71001号公報(第1頁)
【特許文献2】
特開平6−206838号公報(第2頁)
【特許文献3】
米国特許第4,006,193号明細書(第7〜14欄)
【非特許文献1】
ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティー(J.Am.Chem.Soc. )、1939年、第61巻、第2564頁
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法(1)は、パラジウム錯体が高価であるうえ、パラジウム錯体が化学的に然程安定ではなく、異性化反応およびそれに続く精製工程における条件下で、反応装置の内部表面に微粒子状金属パラジウムの析出層を形成する傾向があり、かかる事情を考慮すれば、工業的製法としては不適当である。また、二酸化炭素を共存させるため、目的とする不飽和一級アルコール(II)と比較的沸点の近い炭酸エステルが生成する可能性があり、分離工程が煩雑になる恐れがある。また、方法(2)は、有機トリオキソレニウム化合物が非常に高価であり、工業的製法としては採用できない。
【0010】
方法(3)について、過レニウム酸のアンモニウム塩の存在下に行った異性化反応では、バナジウム化合物等の存在下に行った異性化反応に比べて明らかに低収率かつ低選択性でしか目的物は得られていない。また、過レニウム酸のアンモニウム塩を用いる反応は均一系での反応であり、ろ過操作などにより該アンモニウム塩の回収はできない。また、過レニウム酸のアンモニウム塩を固体に担持させて使用する場合においても、該アンモニウム塩は有機溶媒および水への溶解度が高いため、該アンモニウム塩の反応系への溶出は避けられない。さらに、反応混合液から生成物を分離する手段として蒸留操作等を適用する場合には、本質的に熱安定性に乏しいアンモニウム塩は加熱により変質し、また蒸留塔の器壁に付着することにより、該アンモニウム塩の損失を招く。過レニウム酸のアンモニウム塩は高価であり、かつ操作効率が良くないことを考慮すれば、過レニウム酸のアンモニウム塩を使用する方法は、工業的製法としては不適当である。
【0011】
方法(3)では、異性化温度として100〜300℃が好ましいとされているが、本発明者らが該温度において異性化反応を行ったところ、熱安定性に乏しい反応物および生成物が、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など望ましくない副反応を生じさせ、目的とする不飽和一級アルコール(II)への選択率が著しく低くなることが判明した。したがって、より温和な反応条件下での不飽和二級アルコール(I)の異性化方法を提供することが望まれる。
【0012】
本発明の目的は、不飽和二級アルコール(I)を原料とし、該不飽和二級アルコール(I)を異性化して高い選択率で不飽和一級アルコール(II)を製造し、かつ異性化触媒の回収再使用を可能とする不飽和一級アルコール(II)の工業的に有利な製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)不飽和二級アルコール(I)を、無機担体に担持された無機レニウム酸化物の存在下に0〜100℃の温度で異性化させることにより、不飽和一級アルコール(II)を合成し、
(B)工程(A)で得られる反応混合液から無機担体に担持された無機レニウム酸化物を分離し、
(C)工程(B)で得られる混合液を蒸留することにより該混合液から不飽和二級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)を分離取得し、
(D)工程(B)で分離される無機担体に担持された無機レニウム酸化物と工程(C)で分離取得される不飽和二級アルコール(I)を工程(A)に循環使用することを特徴とする不飽和一級アルコール(II)の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記一般式において、Rが表すアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基などが挙げられ、アルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基などが挙げられる。
【0015】
不飽和二級アルコール(I)としては、例えば3−ブテン−2−オール、1−ペンテン−3−オール、1−ヘキセン−3−オール、1−ヘプテン−3−オール、1−オクテン−3−オール、1,4−ペンタジエン−3−オール、1,5−ヘキサジエン−3−オール、1,6−ヘプタジエン−3−オール、1,7−オクタジエン−3−オールなどが挙げられる。
【0016】
無機レニウム酸化物としては、例えば二酸化レニウム、三酸化レニウム、七酸化二レニウムなどが使用される。これらの中でも、工業的な入手性、安定性などを考慮すれば、七酸化二レニウムを使用することが好ましい。
【0017】
無機レニウム酸化物は無機担体に担持して使用される。無機担体としては、例えば活性炭、グラファイト、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシアなどが使用される。これらの中でも、無機レニウム酸化物の反応性維持、担体への吸着性を考慮すれば、活性炭、シリカ、アルミナを使用するのが好ましい。無機担体に担持された無機レニウム酸化物は、反応終了時に、簡単な方法、例えばろ過などにより反応混合物から容易に除去され、再使用が可能である。また、無機担体に担持された無機レニウム酸化物は成形性がよく、容易にタブレット、ペレットの形状に成型できるため、固定床反応器へ充填して使用することが推奨される。無機レニウム酸化物の無機担体への担持量は特に制限されるものではないが、無機レニウム酸化物の無機担体上での安定性を考慮すれば、無機担体に対して0.01〜40重量%の範囲にあるのが好ましく、0.1〜20重量%の範囲にあるのがより好ましい。なお、レニウム含量は、螢光X線分析法または原子発光分光法で測定することができる。
【0018】
無機レニウム酸化物の使用量は、反応方式により異なるが、不飽和ニ級アルコール(I)に対してレニウム換算で、バッチ式の場合、0.05〜0.0001倍モルの範囲にあるのが好ましく、0.02〜0.0002倍モルの範囲にあるのがより好ましい。連続式の場合には、0.1〜0.00001倍モルの範囲にあるのが好ましく、0.05〜0.00002倍モルの範囲にあるのがより好ましい。
【0019】
異性化反応は、空気の雰囲気下で行うことができるが、安全性や不飽和一級アルコール(II)への選択性を考慮すれば、窒素、アルゴンなどの不活性ガスの雰囲気中で行うのが好ましい。
【0020】
異性化反応は、0〜100℃の範囲の温度で行う。0℃より低い温度では、反応が著しく遅くなり、また100℃を超える温度では、熱安定性に乏しい反応物および生成物が、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など望ましくない副反応を生じさせ、目的とする不飽和一級アルコール(II)への選択率が著しく低下させることになる。反応温度としては、20〜80℃の範囲の温度であるのが好ましい。
【0021】
反応圧力は特に制限されず、異性化反応は大気圧下、加圧下または減圧下のいずれかで実施される。
【0022】
異性化反応は溶媒の存在下または不在下で行われる。溶媒としては、反応条件下で化学的に安定であり、反応物および生成物よりも低沸点であり、かつ無機レニウム酸化物の触媒性能を損なわないものを使用するのが好ましい。かかる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環式炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフランなどのエーテル;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。溶媒の使用量は、特に制限されず、広い範囲内で適宜設定することができるが、溶媒を含まない反応混合物の重量に対して5〜100重量%の範囲にあるのが好ましい。
【0023】
本発明は、無機担体に担持された無機レニウム酸化物を攪拌槽に加えるバッチ式または固定床による連続式のいずれの方式でも実施することができる。バッチ式の場合には、例えば、反応器に不飽和ニ級アルコール(I)、無機担体に担持された無機レニウム酸化物および必要に応じて溶媒を仕込み、所定温度で反応させることにより行う。連続式の場合には、例えば、固定床として無機担体に担持された無機レニウム酸化物を充填した反応器に、不飽和ニ級アルコール(I)および必要に応じて溶媒を所定温度で供給しながら反応させることにより行う。不飽和ニ級アルコール(I)の反応器への供給は、一定速度で連続的に行っても断続的に行ってもよい。
【0024】
本発明では、工程(A)で得られる反応混合液に、例えばろ過などの操作を施すことにより無機担体に担持された無機レニウム酸化物が分離され[ 工程(B)] 、ろ液などとして得られる混合液を蒸留することにより該混合液から不飽和二級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)を分離取得することができる[工程(C) ]。本発明では、工程(B)で分離される無機担体に担持された無機レニウム酸化物および工程(C)で分離取得される不飽和二級アルコール(I)を工程(A)の異性化工程に循環使用する[工程(D)]。
【0025】
工程Cにおける蒸留は、通常、蒸留缶液の温度を10〜100℃の範囲とし、0.1〜760Torr(13.3〜101080Pa)の範囲の圧力で行うのが好ましい。100℃を超える温度では、熱安定性に乏しい反応物および生成物が、異性化によるアルデヒドの生成、縮合によるエーテルの生成など望ましくない副反応を生じさせ、目的とする不飽和一級アルコール(II)の回収率が低下する傾向にある。不飽和二級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)の沸点が近い場合には、精留塔を備えた蒸留装置を用いて蒸留することにより、両者を効率よく分離取得することができる。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。実施例および比較例において、不飽和ニ級アルコール(I)および不飽和一級アルコール(II)の定量は次の条件下のガスクロマトグラフィーにより行った。
【0027】
[分析条件]
カラム:財団法人化学品検査協会製G−100、長さ20m、フィルム厚さ1.0μm、直径1.2mm
注入温度および検出温度:250℃
昇温プログラム条件:100℃→10℃/分→250℃(15分間保持)
キャリアガス:窒素10ml/分
【0028】
実施例1
(繰り返し反応1回目)
攪拌器および温度計を装着した内容積100mLの三ツ口フラスコに、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および触媒として七酸化二レニウム5%担持活性炭19.4g[七酸化二レニウム換算で0.97g(0.10mmol)]を仕込み、60℃に加温して撹拌した。6時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は44.6%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は89.0%であった。
【0029】
反応終了後、反応混合液を取出し、ろ過により、七酸化二レニウム5%担持活性炭19.0g[七酸化二レニウム換算で0.95g(回収率97.9%)]を分離した。ろ液を、精留塔を備えた蒸留装置を用いて70〜90℃の温度、3〜20Torr(399〜2660Pa)の圧力で蒸留することにより、1,7−オクタジエン−3−オールおよび2,7−オクタジエン−1−オールを分離し、1,7−オクタジエン−3−オール13.3g(回収率52.6%)および2,7−オクタジエン−1−オール9.50g(収率37.7%)をそれぞれ留分として取得した。
【0030】
(繰り返し反応2回目)
繰り返し反応2回目は、繰り返し反応1回目で回収した七酸化二レニウム5%担持活性炭を用い、それ以外は繰り返し反応1回目と同様の方法で実施した。すなわち、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および七酸化二レニウム5%担持活性炭19.0g[七酸化二レニウム換算で0.95g(0.10mmol)]を仕込み、60℃に加温して撹拌した。6時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は44.3%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は89.1%であった。
【0031】
比較例1
攪拌器および温度計を装着した内容積100mLの三ツ口フラスコに、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および触媒として過レニウム酸アンモニウム26.8mg(0.10mmol)を仕込み、60℃に加温して撹拌した。6時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は53.5%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は66.2%であった。
【0032】
反応終了後、触媒は反応混合液中に溶解しており、触媒の回収再使用は困難であった。反応混合液を精留塔を備えた蒸留装置を用いて70〜90℃の温度、3〜20Torr(399〜2660Pa)の圧力で蒸留することにより、1,7−オクタジエン−3−オールおよび2,7−オクタジエン−1−オールを分離し、1,7−オクタジエン−3−オール11.1g(回収率44.0%)および2,7−オクタジエン−1−オール8.5g(収率33.7%)をそれぞれ留分として取得した。
【0033】
実施例2
周囲を加熱することのできる直径30mm、長さ400mmの二重筒式反応管に、七酸化二レニウム5%担持活性炭194.0g[七酸化二レニウム換算で9.70g(0.10mmol)]を仕込み、これを60℃に加温して反応管下部より1,7−オクタジエン−3−オールを毎時31.5gの速度で定速ポンプにより8時間かけて通液した。オーバーフロー方式で得られた反応混合液252.0gを取得した。これを分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は44.1%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は89.5%であった。
【0034】
比較例2
攪拌器および温度計を装着した内容積100mLの三ツ口フラスコに、1,7−オクタジエン−3−オール25.2g(0.20mol)および七酸化二レニウム5%担持活性炭[七酸化二レニウム換算で0.97g(0.10mmol)]を仕込み、110℃に加温して撹拌した。4時間撹拌をした後、平衡状態に達した。得られた反応混合液を分析した結果、1,7−オクタジエン−3−オールの転化率は61.3%であり、2,7−オクタジエン−1−オールへの選択率は46.0%であった。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、不飽和二級アルコール(I)を原料とし、該不飽和二級アルコール(I)を異性化して高い選択率で不飽和一級アルコール(II)を製造することができ、しかも異性化触媒の回収再使用が可能となることから、不飽和一級アルコール(II)を工業的に有利に製造することができる。
Claims (1)
- (A)一般式(I)
で示される不飽和二級アルコールを、無機担体に担持された無機レニウム酸化物の存在下に0〜100℃の温度で異性化させることにより、一般式(II)
で示される不飽和一級アルコールを合成し、
(B)工程(A)で得られる反応混合液から無機担体に担持された無機レニウム酸化物を分離し、
(C)工程(B)で得られる混合液を蒸留することにより該混合液から一般式(I)で示される不飽和二級アルコールおよび一般式(II)で示される不飽和一級アルコールを分離取得し、
(D)工程(B)で分離される無機担体に担持された無機レニウム酸化物と工程(C)で分離取得される一般式(I)で示される不飽和二級アルコールを工程(A)に循環使用することを特徴とする上記の不飽和一級アルコールの製造方法。
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JP2003117756A JP2004323388A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 不飽和一級アルコールの製造方法 |
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