JP2004323191A - 組み立てリール - Google Patents

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Abstract

【課題】リールに巻回したキャリアテープに収納されたIC、キャリアテープ上に施された配線パターンや絶縁層等の破損の原因となるハブ或いはフランジのずれ、揺動が生じない組み立てリールを提供する。
【解決手段】二枚のリール部材を組合わせて構成するリールであって、リール部材はフランジと、該フランジの一側面の中央部に植立したハブ構成部材と、該フランジのハブ構成部材の内側に設けた少なくとも2個の嵌合筒とを備え、少なくとも一方のリール部材には係止爪、他方のリール部材には係止片を夫々フランジのハブ構成部材の内側に設け、二枚のリール部材をハブ構成部材を当接して、嵌合筒同士を嵌合させると共に、係止爪を係止片に係止させて結合する組み立てリール。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は長尺物を巻回するハブと該ハブの両端に設けた二枚のフランジを備えるリールに関し、特にICやLSI等の電子部品を搬送或いは基板へ実装する際等に使用されるキャリアテープ用のリールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のリールにはハブと二枚のフランジを夫々別個に成形し、或いは二枚のフランジの対向面に夫々ハブ構成部材を成形し、又は二枚のフランジの何れか一方にハブを成形したものを、溶着により或いは接着剤を使用して一体に形成したものが使用されていた。しかし、このようなリールはその成形に接着剤を使用し、或いは製造設備としてウェルダーを必要とし、製造コストが嵩むと共に、製造工程が煩雑であるという欠点があった。又、リールにキャリアテープを巻回していない不使用時、例えばリールの製造者から使用者への搬送時やリールの再使用のための搬送時にもキャリアテープを巻回している状態と同じ嵩が必要であり広い保管場所、高い物流コストを必要とする欠点もあった。
【0003】
そこで、このような欠点を解決するために組み立て式のリールが提案されている。具体的には、二枚のフランジの対向面に夫々ハブ構成部材を一体成形し、一方のハブ構成部材に係止杆を設け、他方のハブ構成部材に係止杆に対応して係止孔を設けて、該係止孔に係止杆を圧入させてハブ構成部材を接合して組み立てるリールが本出願人により提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
又、二枚のフランジとハブを夫々別個に成形し、ハブに係止用フックと弾性ロック体を設け、フランジに該係止用フックと係合する係合孔と該弾性ロック体と嵌合する嵌合孔を設けてこれらを係合及び嵌合して組み立てるリールも提案されている(例えば特許文献2参照。)。
【0005】
しかしこれらのリールは要約すれば爪或いは突起を爪孔或いは突起用孔に挿入して組み立てるものであり、爪或いは突起と爪孔或いは突起用孔のみによりフランジ及びハブの位置決め、固定を行っているが、その挿入のためには爪或いは突起用孔と爪孔或いは突起用孔には何れかの方向に必ず間隙が生じると共に、爪に弾性を有するため、組み立て後、使用中に結合箇所に緩みが生じ、特に繰り返し組み立て、分解を行ったリールでは結合箇所の磨耗、変形により緩みが激しく、フランジ間の距離は変化しないが、フランジの縦方向のずれ、揺動が生じてハブに段差が生じたり、フランジ間の距離が変化する横方向のずれ、揺動が生じていた。そして、このようなずれや揺動はリールに巻回したもの、具体的にはキャリアテープに収納されたIC、キャリアテープ上に施された配線パターンや絶縁層等を破損する原因となっている。
【0006】
又、二枚のフランジの対向面に夫々ハブ構成部材を一体成形し、一方のハブ構成部材の上端部に外側面が凸状の段部を、他方のハブ構成部材の上端部に内側面が凸状の段部を互いに嵌合可能に設け、該段部によりフランジ及びハブの位置決め、固定を行っているものもあるが、段部同士が密着して嵌合可能にしようとすると挿入しにくく即ちリールの組み立てが容易ではなくなり、段部同士の挿入を容易にしようとすると上述のようなフランジ及びハブのずれ、揺動が生じてしまうという欠点があった。
【0007】
【特許文献1】実公平4−5506号
【特許文献2】特開平10−157931号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はハブ、フランジのずれ、揺動が生じない組み立てリール、更には分解、再組み立て後も磨耗、変形による結合箇所の緩みが生じず、ハブ、フランジのずれ、揺動が生じない組み立てリール、又、組み立て時に嵌合する箇所或いは挿入する箇所の嵌合、挿入が容易で組み立てやすい組み立てリールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為の第一の手段は、二枚のリール部材を組合わせて構成するリールであって、リール部材はフランジと、該フランジの一側面の中央部に植立したハブ構成部材と、該フランジのハブ構成部材の内側に設けた少なくとも2個の嵌合筒とを備え、少なくとも一方のリール部材には係止爪、他方のリール部材には係止片を夫々フランジのハブ構成部材の内側に設け、二枚のリール部材をハブ構成部材を当接して、嵌合筒同士を嵌合させると共に、係止爪を係止片に係止させて結合することを特徴とする組み立てリールである。
【0010】
又、第二の手段は、中央部にハブを一体成形し、ハブ内側に少なくとも二個の嵌合筒を設けると共に、係止爪又は/及び係止片を設けたフランジと、該フランジに設けた前記嵌合筒に対応した少なくとも二個の嵌合筒を設けると共に、該フランジに設けた係止爪又は/及び係止片に対応した係止片又は/及び係止爪を設けたフランジから構成され、ハブ先端を対向するフランジに当接して、嵌合筒同士を嵌合させると共に、係止爪を係止片に係止させて結合することを特徴とする組み立てリールである。
【0011】
以上のような第一又は第二の手段によれば、組み立てリールにおいて、部材同士が強固に固定され、ハブやフランジのずれ、揺動を防止可能となる。更には分解、再組み立て後も磨耗、変形による結合箇所の緩みが生じず、ハブ、フランジのずれ、揺動を防止可能となる。
【0012】
又、第三の手段は、第一又は第二の手段に於いて、対向する二枚のフランジに対応して設けられて嵌合する二個の嵌合筒は何れか一方が挿入嵌合筒であり、他方が被挿入嵌合筒であって、被挿入嵌合筒は内側面を被挿入方向に向かってテーパー状に形成したテーパー部を備えることを特徴とする組み立てリールである。
【0013】
又、第四の手段は、第一乃至第三の手段に於いて、対向する二枚のフランジに対応して設けられて嵌合する二個の嵌合筒は何れか一方が挿入嵌合筒であり、他方が被挿入嵌合筒であって、挿入嵌合筒は外側面を挿入方向先端に向かってテーパー状に形成したテーパー部を備えることを特徴とする組み立てリールである。
【0014】
又、第五の手段は、第一乃至第四の手段に於いて、係止爪はフランジから対向するフランジ方向へ植立する基部と基部の先端から側方へ突出する爪部とからなり、係止片はフランジから対向するフランジ方向へ植立する二本の支持部と支持部間に架設する係止部とからなり、係止爪は横幅を先端に向かって狭窄した狭窄部を備え、係止爪が二本の支持部間に挿入挟持されていることを特徴とする組み立てリールである。
【0015】
又、第六の手段は、第一乃至第五の手段に於いて、係止爪はフランジから対向するフランジ方向へ植立する基部と基部の先端から側方へ突出する爪部とからなり、係止片はフランジから対向するフランジ方向へ植立する二本の支持部と支持部間に架設する係止部とからなり、支持部は支持部間の距離を被挿入方向に向かって狭窄させる狭窄部を備え、係止爪が二本の支持部間に挿入挟持されていることを特徴とする組み立てリールである。
【0016】
以上のような第二乃至第六の手段によれば、リール部材の結合をより強固にしてより一層ハブやフランジのずれ、揺動を防止可能と共に、被挿入嵌合筒と挿入嵌合筒及び係止爪と係止片の嵌合、挿入が容易で組み立てや容易となる。
【0017】
又、第七の手段は、第一乃至第六の手段に於いて、フランジのハブ内側に二個以上の透孔を設け、該透孔の外周縁から嵌合筒を植立したことを特徴とする組み立てリールである。この第七の手段によれば、リールの運搬特にキャリアテープを巻回した重いリールの運搬が容易となる。
【0018】
又、第八の手段は、第一乃至第七の手段に於いて、リール部材はフランジと、フランジの一側面の中央部に植立したハブ構成部材とを備え、フランジのハブ構成部材の内側には挿入嵌合筒及び被挿入嵌合筒を設けると共に係止爪及び係止片を設けたことを特徴とする組み立てリールである。この第八の手段によれば、リール部材を同一形状とすることで、射出成形により成形する場合の金型が一種類で済み製造工程の簡素化が図れて製造コストの抑制が可能であると共に、組み立て時に対応するリール部材2を選択する手間が省け便利となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に従って詳細に説明する。組み立てリール1(以下単にリール1と云う)は二枚のリール部材2,2からなり、リール部材2は円盤状のフランジ3とフランジ3の一側面の中央部に円筒状に植立したハブ構成部材41が一体成形されている。ハブ構成部材41はフランジ3の中心点から同一円周上に所望のハブ4の幅の二分の一の高さに形成し、ハブ構成部材41,41の先端同士を当接させてハブ4を形成させると共にリール1を形成している。
【0020】
リール部材2の材質、製法は特に限定されないが、熱可塑性樹脂のポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ABS、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー等或いはこれらに強度増加のためにガラス繊維や帯電防止のためのカーボンナノチューブ、高分子導電材、カーボンブラック、炭素繊維等の充填材を適宜量混入したもの等を使用し射出成形法により成形することが可能である。
【0021】
フランジ3の中心部には軸孔9が穿孔され、ハブ構成部材41を設けた面即ち二枚のフランジ3,3が夫々対向する面(以下フランジ内側面31と云う)と同一面に軸孔9の外周縁から軸受91を構成する軸受壁92をハブ構成部材41と同じ高さで略円筒状に植立している。又、フランジ3のハブ構成部材41の内側に4個の透孔39,39…を軸孔9を中心とする同一円周上に同間隔で設け、フランジ内側面31に該透孔39の外周縁から嵌合筒5を植立している。透孔39は指が挿入可能な径に形成され、透孔39,39…に指を挿入してリール1を運搬することを可能としている。勿論、透孔39は2乃至5個程度の適宜数を適宜の位置に形成することとしてもよい。
【0022】
嵌合筒5には被挿入嵌合筒51と挿入嵌合筒52があり、リール部材2には交互に被挿入嵌合筒51と挿入嵌合筒52を配設し、被挿入嵌合筒51はハブ構成部材41の上端から挿入嵌合筒52が挿入される高さ分を突出させ、挿入嵌合筒52はハブ構成部材41と同一高に形成している。嵌合筒5は円筒状のほか楕円筒状、四角筒状、多角筒状等適宜の筒形状に形成し得る。被挿入嵌合筒51に挿入嵌合筒52が挿入され、詳しくは被挿入嵌合筒51内側面と挿入嵌合筒52外側面が対向、接触して挿入されて両者が嵌合することによりリール部材2,2同士は強固に固定され、リール部材2,2間の遥動やずれを防止可能となる。尚、被挿入嵌合筒51及び挿入嵌合筒52の高さは、フランジ構成部材41,41が当接した際に両者が嵌合可能であれば他の構成とすることも可能である。
【0023】
被挿入嵌合筒51は内側面を被挿入方向に向かって言い換えればフランジ3方向に向かってテーパー状に形成したテーパー部511を備えることは推奨される。具体例として図6(a)に示すように、テーパー部511は被挿入嵌合筒51の先端からフランジ3方向に向かって、挿入嵌合筒52が挿入する高さ未満の高さに形成する。この場合挿入嵌合筒52先端はテーパー部511を超えて挿入され、被挿入嵌合筒51のテーパー状でない内側面部分と嵌合される。又、テーパー部511は被挿入嵌合筒51の先端からではなく、先端部はテーパー状とせずに先端から適宜下方からフランジ3方向へ向かって形成してもよく、又、挿入嵌合筒52が挿入する高さ以上の高さに形成することとしてもよい。このように被挿入嵌合筒51の内側面をテーパー状にすることにより被挿入嵌合筒51と挿入嵌合筒52との嵌合を容易且より強固なものとすることができる。
【0024】
又、被挿入嵌合筒51にはテーパー部511を設けずに、挿入嵌合筒52に外側面を挿入方向先端に向かって言い換えれば挿入嵌合筒52の先端に向かってテーパー状に形成したテーパー部521を備えさせることとしてもよい。具体例として図6(b)に示すように、テーパー部521は被挿入嵌合筒51へ挿入する高さ未満の高さとなるように適宜位置から挿入嵌合筒52の先端までテーパー状に形成する。この場合テーパー部521は被挿入嵌合筒51に完全に挿入され、テーパー部521からフランジ3よりのテーパー状でない外側面部分が被挿入嵌合筒51の内側面部分と嵌合される。又、テーパー部521は挿入嵌合筒51の先端までではなく、先端部はテーパー状とせずに適宜位置から先端から適宜下方位置まで形成してもよく、又、被挿入嵌合筒51へ挿入する高さ以上の高さに形成することとしてもよい。
【0025】
更に、図6(c)に示すように何れか一方ではなく、被挿入嵌合筒51及び挿入嵌合筒52に夫々テーパー部511,521を形成し、被挿入嵌合筒51の内側面及び挿入嵌合筒52の外側面を上述のようなテーパー状に形成することとしてもよい。
【0026】
嵌合筒5の設置形態は特に限定されず、一方のリール部材2には被挿入嵌合筒51のみを設置すると共に他方のリール部材2には挿入嵌合筒52のみを設置してもよい。又、必ずしも総ての透孔39に対応して設けなくてもよいが、各リール部材2,2に夫々対応する二個以上の嵌合筒5を設けることが望ましい。又、嵌合筒5は透孔39の外周縁から植立せずに透孔39が穿孔されていないフランジ3部分から植立することとしてもよい。
【0027】
更にフランジ内側面31のハブ構成部材41の内側周縁部には適宜数の係止爪6,6…を略同間隔をおいてハブ構成部材41の上端から突出させて植立させると共に、対向するフランジ3に形成した係止爪6,6…に対応する適宜数の係止片7,7…を設けている。即ち、ハブ構成部材41の内側周縁部には係止爪6と係止片7が交互に配設されている。係止爪6はフランジ2から対向するフランジ2方向へ植立する基部61と基部の先端から側方、ここでは外方即ちハブ構成部材41方向へ突出する爪部62とからなり、係止片7はフランジ2から対向するフランジ2方向へ植立する二本の支持部71,71と支持部71,71間に架設する係止部72から構成されている。尚、係止爪6の横幅Hと支持部7,7間の距離Lは略同等とすることにより係止爪6が支持部7,7間に挟持される構成とすることが望ましい。このような構成とすることで、リール部材2,2同士は強固に固定され、リール部材2,2間の遥動やずれを防止可能となる。支持部71の一側部はハブ構成部材41に内接させ、或いはハブ構成部材41から植立させてもよく、係止爪6の基部61をハブ構成部材41からL字型に植立させてもよい。
【0028】
係止爪6は横幅Hを先端に向かって言い換えればフランジ3から爪部62方向に向かって狭窄した狭窄部631を備えることは推奨される。具体例として図8(a)に示すように、狭窄部631は係止片7へ挿入する高さ未満の高さとなるように適宜位置から係止爪6の先端までテーパー状に形成する。この場合狭窄部631は係止片7に完全に挿入され、係止爪6の狭窄部631からフランジ3よりのテーパー状でない側面部分が支持部71,71間に挟持される。又、狭窄部631は係止爪6の先端までではなく、先端部はテーパー状とせずに適宜位置から先端から適宜下方まで形成してもよく、又、係止片7へ挿入する高さ以上の高さに形成することとしてもよい。このように係止爪6をテーパー状にすることにより係止爪6が支持部71,71間に容易且より強固に挟持されることが可能である。
【0029】
又、係止爪6には狭窄部631を設けずに、係止片7は支持部71,71間の距離Lを被挿入方向に向かって言い換えればフランジ3方向に向かって狭窄させる狭窄部731を備えることとしてもよい。狭窄部731は係止片7の一方の支持部71のみに設けてもよく、両方の支持部71,71に設けてもよい。具体例として図8(b)に示すように、狭窄部731は支持部71上端からフランジ3方向に向かって、係止爪6が挿入する高さ未満の高さに形成する。この場合係止爪6先端は狭窄部731を超えて挿入され、支持部71,71のテーパー状でない内側面部分に挟持される。又、狭窄部731は支持部71の先端からではなく、先端部はテーパー状とせずに先端から適宜下方から形成してもよく、又、係止爪6が挿入する高さ以上の高さに形成することとしてもよい。
【0030】
更に、図8(c)に示すように何れか一方ではなく、係止爪6及び支持部71に夫々狭窄部631,731を形成し、係止爪6の横幅H及び支持部71,71間の距離Lを上述のようなテーパー状に形成することとしてもよい。
【0031】
係止爪6及び係止片7の設置形態は特に限定されず、一方のリール部材2には係止爪6のみを設置すると共に他方のリール部材2には係止片7のみを設置してもよい。係止爪6及び係止片7の設置数は特に限定されないが、夫々二個乃至四個程度の設置が望ましい。
【0032】
フランジ内側面31のハブ構成部材41の内側にはフランジ3中心部の補強のために適宜リブ25を形成し、フランジ3の補強のためにフランジ3の外側面32の窓33の縁部、窓33,33間及びフランジ3の外側面32外周にはリブ26その他適宜にリール1の補強のためにリブを形成することは推奨される。
【0033】
リール1の組み立ての際には、二枚のリール部材2,2のフランジ内側面31,31を対向させ、被挿入嵌合筒51に挿入嵌合筒52を挿入して嵌合すると共に、係止爪6を支持部71,71間に挿入し、支持部71,71で係止爪6を挟持すると共に爪部62を係止部72に係合させる。この際にハブ構成部材41,41の端部が当接してハブ4を形成すると共に、軸受壁92,92が当接し軸受91を構成し、更にはリール1が形成される。
【0034】
勿論ハブ構成部材41を所望のハブ幅の二分の一の高さに形成するのではなく、夫々のフランジ3,3に異なる高さのハブ構成部材を設け、或いは何れか一方のフランジ3にのみ所望のハブ幅のハブを設けることとしてもよい。又、上述のように組合わせるリール部材2,2は被挿入嵌合筒51、挿入嵌合筒52、係止爪6及び係止片7の設置に関しては別形状とすることが可能であるが、同一形状とすることは推奨される。そして、リール部材2,2を同一形状とすることで、射出成形により成形する場合の金型が一種類で済み製造工程の簡素化が図れて製造コストの抑制が可能であると共に、組み立て時に対応するリール部材2を選択する手間が省け便利である。
【0035】
尚、本発明は以上のような実施の形態に限定されず、請求の範囲に記載の発明の範囲内で各種形態を採用することが可能である。又、本発明組み立てリールはキャリアテープ用のリールに限定されず各種長尺物を巻回するリールにも適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上のような請求項1又は請求項2記載の発明によれば、組み立てリールにおいて、部材同士が強固に固定され、ハブやフランジのずれ、揺動を防止可能となった。更には分解、再組み立て後も磨耗、変形による結合箇所の緩みが生じず、ハブ、フランジのずれ、揺動を防止可能となった。又、請求項3乃至請求項6記載の発明によればリール部材の結合をより強固にしてより一層ハブやフランジのずれ、揺動を防止可能と共に、被挿入嵌合筒と挿入嵌合筒及び係止爪と係止片の嵌合、挿入が容易で組み立てや容易となった。又、請求項7に記載の発明によれば、リール1の運搬特にキャリアテープを巻回した重いリールの運搬が容易となった。又、請求項8記載の発明によれば、リール部材を同一形状とすることで、射出成形により成形する場合の金型が一種類で済み製造工程の簡素化が図れて製造コストの抑制が可能であると共に、組み立て時に対応するリール部材2を選択する手間が省け便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例分解斜視図
【図2】本発明一実施例分解部分斜視図
【図3】本発明一実施例分解部分上面図
【図4】本発明一実施例部分斜視図
【図5】図4のA−A断面図
【図6】被挿入嵌合筒と挿入嵌合筒の嵌合状態断面図
【図7】図4のB−B断面図
【図8】係止爪と係止片の挿入係止状態側面図
【符号の説明】
1 リール
2 リール部材
3 フランジ
39 透孔
4 ハブ
41 ハブ構成部材
5 嵌合筒
51 被挿入嵌合筒
52 挿入嵌合筒
6 係止爪
7 係止片

Claims (8)

  1. 二枚のリール部材を組合わせて構成するリールであって、リール部材はフランジと、該フランジの一側面の中央部に植立したハブ構成部材と、該フランジのハブ構成部材の内側に設けた少なくとも2個の嵌合筒とを備え、少なくとも一方のリール部材には係止爪、他方のリール部材には係止片を夫々フランジのハブ構成部材の内側に設け、二枚のリール部材をハブ構成部材を当接して、嵌合筒同士を嵌合させると共に、係止爪を係止片に係止させて結合することを特徴とする組み立てリール。
  2. 中央部にハブを一体成形し、ハブ内側に少なくとも二個の嵌合筒を設けると共に、係止爪又は/及び係止片を設けたフランジと、該フランジに設けた前記嵌合筒に対応した少なくとも二個の嵌合筒を設けると共に、該フランジに設けた係止爪又は/及び係止片に対応した係止片又は/及び係止爪を設けたフランジから構成され、ハブ先端を対向するフランジに当接して、嵌合筒同士を嵌合させると共に、係止爪を係止片に係止させて結合することを特徴とする組み立てリール。
  3. 対向する二枚のフランジに対応して設けられて嵌合する二個の嵌合筒は何れか一方が挿入嵌合筒であり、他方が被挿入嵌合筒であって、被挿入嵌合筒は内側面を被挿入方向に向かってテーパー状に形成したテーパー部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の組み立てリール。
  4. 対向する二枚のフランジに対応して設けられて嵌合する二個の嵌合筒は何れか一方が挿入嵌合筒であり、他方が被挿入嵌合筒であって、挿入嵌合筒は外側面を挿入方向先端に向かってテーパー状に形成したテーパー部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の組み立てリール。
  5. 係止爪はフランジから対向するフランジ方向へ植立する基部と基部の先端から側方へ突出する爪部とからなり、係止片はフランジから対向するフランジ方向へ植立する二本の支持部と支持部間に架設する係止部とからなり、係止爪は横幅を先端に向かって狭窄した狭窄部を備え、係止爪が二本の支持部間に挿入挟持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の組み立てリール。
  6. 係止爪はフランジから対向するフランジ方向へ植立する基部と基部の先端から側方へ突出する爪部とからなり、係止片はフランジから対向するフランジ方向へ植立する二本の支持部と支持部間に架設する係止部とからなり、支持部は支持部間の距離を被挿入方向に向かって狭窄させる狭窄部を備え、係止爪が二本の支持部間に挿入挟持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の組み立てリール。
  7. フランジのハブ内側に二個以上の透孔を設け、該透孔の外周縁から嵌合筒を植立したことを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の組み立てリール。
  8. リール部材はフランジと、フランジの一側面の中央部に植立したハブ構成部材とを備え、フランジのハブ構成部材の内側には挿入嵌合筒及び被挿入嵌合筒を設けると共に係止爪及び係止片を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7記載の組み立てリール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100710588B1 (ko) 2006-02-17 2007-04-24 비아이 이엠티 주식회사 반도체 캐리어 테이프 권취릴
KR101156511B1 (ko) * 2009-11-06 2012-06-18 비아이 이엠티 주식회사 테이프 권취릴
JP2014043346A (ja) * 2012-08-03 2014-03-13 Dexerials Corp リール部材及びフィルム収容体並びにフィルム収容体の製造方法
JP2014055053A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Sanko Co Ltd 巻取りスプール
JP2015044688A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 村角株式会社 巻き芯

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