JP2004323122A - 給紙カセット - Google Patents
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Abstract
【課題】伸張状態でも短縮状態でも係合支持でき、しかもその係合支持構造を簡単にできるカセットカバーを備えた伸縮可能な給紙カセットを提供する。
【解決手段】カセット延長部17の前端部の左右側壁17b,17cには被係合部80が設けられている。第2カセット15の短縮状態では、この被係合部80はカセット本体16の左右側壁16b,16cに形成された開口部16b1を介して露出する。そして、露出した被係合部80にカセットカバー79の係合部81が弾性的に係合する。また、第2カセット15の伸張状態では、被係合部80は直接露出する。そして、露出した被係合部80にカセットカバー79の係合部81が弾性的に係合する。このように、第2カセット15の伸張状態および短縮状態のいずれにおいても、カセットカバー79はカセット延長部17に設けられた被係合部80に係合する。
【選択図】 図5
【解決手段】カセット延長部17の前端部の左右側壁17b,17cには被係合部80が設けられている。第2カセット15の短縮状態では、この被係合部80はカセット本体16の左右側壁16b,16cに形成された開口部16b1を介して露出する。そして、露出した被係合部80にカセットカバー79の係合部81が弾性的に係合する。また、第2カセット15の伸張状態では、被係合部80は直接露出する。そして、露出した被係合部80にカセットカバー79の係合部81が弾性的に係合する。このように、第2カセット15の伸張状態および短縮状態のいずれにおいても、カセットカバー79はカセット延長部17に設けられた被係合部80に係合する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置の給紙装置に用いられ、紙等のシート状の記録媒体を収容する給紙カセットで、記録媒体の複数種のサイズ等に対応するため伸縮可能な給紙カセットの技術分野に属し、特に、伸張状態で画像形成装置本体から突出するカセット部分の上方開口部を覆うカセットカバーを備えている伸縮可能な給紙カセットの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置の給紙装置においては、自動的に紙を転写ユニットに供給するために給紙カセットが用いられている。そして、この従来の給紙カセットには、複数種のサイズの紙に対応できること、画像形成装置の小型化に対応できること、および紙補給等によるカセットの画像形成装置への着脱が容易であること等の要求により、伸縮可能な伸縮カセットとして構成された給紙カセットが種々提案されている。この給紙カセットは、カセット本体とこれに相対移動可能に設けられたカセット延長部とからなり、ロック部材によりこれらのカセット本体とカセット延長部が短縮状態と伸張状態とにロックされるようになっている(例えば、特許文献1および特許文献2等参照)。
【0003】
一方、従来の伸縮しない給紙カセットを用いた給紙装置の一例として、複数種のサイズの給紙カセットを備えるとともに、画像形成装置本体から突出した上方開口部を覆うための折りたたみ可能な板状のカセットカバーを備えた給紙装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
この特許文献3に開示の給紙装置では、カセットカバーは、その一端側が各給紙カセットに共通の支持構造で支持されるとともに画像形成装置本体から突出する大きさに応じて折りたたみ量が調節されかつカセットカバーの他端側が自由にされた状態で給紙カセットの上面に載置される。これにより、共通の1つのカセットカバーで複数種のサイズの給紙カセットの上方開口部を覆うようにしている。
【0004】
また、従来の伸縮しない給紙カセットを用いた給紙装置の他の例として、画像形成装置本体から突出した上方開口部を覆うための板状のカセットカバーを備えた給紙装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
この特許文献4に開示の給紙装置では、カセットカバーは、その一端が給紙カセットに回動可能に支持されるとともにその他端側がフックにより給紙カセットに係合される。これにより、カセットカバーは給紙カセットにしっかりと載置されて、給紙カセットの突出した上方開口部を覆うようにしている。
【特許文献1】
特開平9−110191号公報(段落番号[0017]〜[0020]、[0022]、[0024]、[0028]、[0031]、[0034]、[図1]〜[図5]等)
【特許文献2】
特開平6−48590号公報(段落番号[0011]〜[0013]、[0016]、[0017]、[図1]〜[図3]等)
【特許文献3】
特開平8−169569号公報(段落番号[0047]〜[0054]、[図3]〜[図8]等)
【特許文献4】
特開平8−244994号公報(段落番号[0015]〜[0054]、[図1]、[図2]等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のような伸縮可能な給紙カセットにおいては、給紙カセットを伸張状態で画像形成装置本体に装着すると、給紙カセットの後半部が画像形成装置本体から外に突出する場合がある。特に、画像形成装置の小型化を図ると、給紙カセットの後半部が画像形成装置本体から突出する場合が多くなる。このように給紙カセットが画像形成装置本体から突出した場合、突出した給紙カセットの後半部は上方に開口するようになる。そして、このように給紙カセットの突出した上方開口部をカセットカバーにより覆うことで、給紙カセット内への塵等の異物の侵入を抑制して紙等の記録媒体の汚損を防止することが考えられる。しかし、前述の特許文献1および2に開示の伸縮カセットには、このようなカセットカバーについては開示されていない。
そこで、伸縮可能な給紙カセットに、前述の特許文献3あるいは4に開示のカセットカバーを採用して伸縮カセットの突出した上方開口部を覆うようにすることが考えられる。
【0006】
しかしながら、特許文献3に開示のカセットカバーでは、共通の1つのカセットカバーで複数種のサイズの給紙カセットに対応することはできるものの、カセットカバーの他端側が単に給紙カセットに載置されているだけであるため、カセットカバーは給紙カセットに安定して支持されない。このため、伸縮カセットの突出した上方開口部を確実にかつ安定して覆うことは難しい。
また、特許文献4に開示のカセットカバーでは、カセットカバーの両端で給紙カセットに係合支持されるため、カセットカバーは給紙カセットに安定して支持されるものの、複数種のサイズの給紙カセットに対応する技術思想がなく、伸縮カセットに対応させることは難しい。逆に、両端で給紙カセットに係合支持されることで、この係合支持構造を伸張状態と短縮状態とで考慮しなければならなく、伸縮カセットに対応することはより一層難しいものとなっている。
しかも、特許文献3および4には伸縮カセットについては開示されていないため、特許文献3および4に開示のカセットカバーを短縮状態の伸縮カセットに単純に適用することは難しい。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、伸張状態でも短縮状態でも係合支持でき、しかもその係合支持構造を簡単にできるカセットカバーを備えた伸縮可能な給紙カセットを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項1の発明の給紙カセットは、カセット本体と、このカセット本体に相対移動可能に設けられたカセット延長部とを少なくとも備え、前記カセット本体に対して前記カセット延長部が後方へ相対移動することで伸張状態と短縮状態とに伸縮し、かつ上方開口部を有する給紙カセットにおいて、前記上方開口部の少なくとも一部を覆うカセットカバーを有し、前記カセット延長部の前端部に前記カセットカバーが係合する被係合部が設けられており、前記伸張状態および短縮状態のいずれにおいても、前記カセットカバーが前記被係合部に係合するようになっていることを特徴としている。
【0009】
【発明の作用および効果】
このように構成された本発明の給紙カセットにおいては、給紙カセットの伸張状態および短縮状態のいずれにおいても、カセットカバーがカセット延長部の前端部に設けれた同じ被係合部に係合するので、カセットカバーを給紙カセットにしっかりと確実にかつ安定して係合支持させることができる。
【0010】
また、カセットカバーがカセット延長部の被係合部に係合するだけであるので、カセット本体にカセットカバーが係合する被係合部を設ける必要はない。したがって、その分、カセット本体製造が容易になる。
更に、カセットカバーが給紙カセットの短縮状態と伸張状態とで共通の被係合部に係合することから、カセットカバーをこれらの短縮状態と伸張状態との両方で装着しても、カセットカバーの係合部も共通に用いることができる。したがって、カセットカバーの製造も容易になる。
【0011】
しかも、給紙カセットの短縮状態および伸張状態にかかわらず、カセットカバーが同じ被係合部に係合するので、その係合支持構造を簡単にすることができる。
更に、給紙カセットの短縮状態に設定されたとき、給紙カセットが画像形成装置から突出しなく、カセットカバーが不要であるような場合にも、カセットカバーを短縮状態の給紙カセットに装着することで、カセットカバーを紛失することがなく、カセットカバーの保管管理が簡単になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明にかかる給紙カセットの実施の形態の一例を備えている画像形成装置を概略的に示す図である。
【0013】
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、概略的には、露光ユニット2、ロータリ式現像装置等の現像ユニット3、露光ユニット2によって露光されて静電潜像が形成されるとともにこの静電潜像が現像ユニット3からのトナーによって現像されてトナー像が形成される像担持体4、無端状の転写ベルトからなる中間転写媒体5、像担持体4上のトナー像を中間転写媒体5に一次転写する一次転写ユニット6、中間転写媒体5上に一次転写されたトナー像を紙等の記録媒体(以下、説明の便宜上紙を例に説明する)7に二次転写する二次転写ユニット8、収容された紙7を二次転写ユニット8に給送する給紙装置9、紙7に二次転写されたトナー像を定着する定着ユニット10、および定着ユニット10で定着されて所定の画像が形成された紙7を収容する排紙トレイ11からなっている。
その場合、画像形成装置1には、紙7が給紙装置9から二次転写ユニット8および定着ユニット10を介して排紙トレイ11に搬送する第1搬送路12と、両面画像形成のために、定着ユニット10から排出されかつ片面に定着画像が形成された紙7を他面に二次転写可能に反転して再び二次転写ユニット8に搬送する第2搬送路13とが設定されている。
【0014】
給紙装置9は、紙7をそれぞれ収容する2個の第1および第2カセット14,15を備えており、これらの第1および第2カセット14,15は上下2段に配置されている。そして、第1および第2カセット14,15は、いずれも図1において画像形成装置本体1aに右方から挿入されて装着されるとともに、画像形成装置本体1aから右方へ引き出されて取り外されるようになっている。また、第1および第2カセット14,15は、いずれも図1に実線で示す短縮した状態と図1に二点差線で示す伸張した状態との間で伸縮可能な伸縮カセットとして形成されている。
【0015】
なお、本発明では、カセットはこれらの2つに限定されるものではなく、1つ以上任意の数だけ設けることができる。複数個のカセットを設ける場合は、それらのカセットは上下複数段に配置される。その場合、画像形成装置本体1aに所望の複数個のカセットを最初からその所望の個数に固定して設けることもできるし、また、画像形成装置本体1aに所定数のカセットを配設し、その後に更に1個以上の所望の数だけ増設することもできる。この説明では、説明の便宜上、画像形成装置1が2個の第1および第2カセット14,15を備えているものとする。第1カセット14は画像形成装置本体1aに最初から設けられる本体カセットであり,また、第2カセット15は第1カセット14の下に増設した増設カセットである。その場合、本発明では、第2カセット15が装着される本体増設部も画像形成装置本体1aとする。
【0016】
第1および第2カセット14,15は、それらの深さが異なるだけで、基本的な構成は実質的に互いに同じである。したがって、増設カセットである第2カセット15について説明し、第1カセット14の説明は省略する。
図2は伸張した状態の第2カセット15を示し、(a)は上面図、(b)は下面図であり、また、図3は短縮した状態の第2カセット15を示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【0017】
図2(a),(b)および図3(a),(b)に示すように、第2カセット15は、カセット本体16と、カセット延長部17とから構成されている。カセット本体16は、底部16aと、この底部16aの左右両サイドにそれぞれ立設された左右側壁16b,16cと、底部16aの前側(図1において画像形成装置1の右側;図2において下側)に立設された前壁16dとを有している。左側壁16bは所定の間隙16e{後述する図5(c)に図示}をおいて配置される二重側壁からなっている。図示しないが、右側壁16cも左側壁16bと同形状に形成されており、この右側壁16cの場合は左側壁16bの形状と左右対称にされている。
また、カセット延長部17は、底部17aと、この底部17aの左右両サイドにそれぞれ立設された左右側壁17b,17cと、底部17aの後側(画像形成装置1の奥側;図2において上側)に立設された後壁17dとを有している。
そして、カセット延長部17の左右側壁17b,17cがそれぞれカセット本体16の対応する左右側壁16b,16cの間隙内に摺動可能に挿入されあるいはこの間隙から引き出されることにより、カセット延長部17がカセット本体16に対して後方に相対移動することで縮小あるいは伸張可能に設けられる。
【0018】
更に、図2(a)および図3(a)に示すようにカセット本体16の後端部には、左右一対のロックレバー18,19がそれぞれ左右方向に移動可能に設けられている。これらのロックレバー18,19は、カセット本体16とカセット延長部17とを伸張状態および短縮状態で互いに相対移動不能にロックするものである。
【0019】
図2(a)に示すように、左側のロックレバー18のロック用突起21が、カセット延長部17に設けられた左側のロック用溝17g,17gに選択的に嵌合可能となっており、また、右側のロックレバー19のロック用突起21が、カセット延長部17に設けられた右側のロック用溝17h,17iに選択的に嵌合可能となっている。
【0020】
図1、図2(a)および図3(a)に示すように、カセット本体16には、紙7の前端を上方に押し上げる金属製のリフト板26が設けられている。リフト板26の後端側の左右側縁には、左右の回動アーム27,28が上方に突出して設けられている。図2(a)に示すように、各回動アーム27,28は、それぞれカセット本体16の左右側壁16b,16cに左右の回転軸29a,29bを中心に回動可能に支持されている。そして、図示しない板ばね(本発明の弾性付勢手段に相当)により、リフト板26は常時起き上がり方向に付勢されている。
【0021】
一方、図2(a)に示すようにカセット延長部17には、その左右中心位置に金属製のスライド板30がカセット延長部17の長手方向(前後方向)に延びる左右のガイド31,32に沿ってスライド可能に設けられている。その場合、図2(a),(b)および図3(a),(b)に示すようにカセット延長部17とスライド板30との間に圧縮ばね33が縮設されており、この圧縮ばね33のばね力により、スライド板30が常時後方に付勢されている。
【0022】
このスライド板30の左右中心位置には、紙7の後端を支持する後端ガイド34がカセット延長部17の長手方向に沿って移動可能に立設されている。この後端ガイド34はセット延長部17の長手方向(前後方向)の任意の位置に調整され可能に位置決めされている。その場合、その位置決め機構は従来の給紙カセットに設けられている後端ガイドの位置決め機構と同じ機構を用いることができるので、その説明は省略する。
【0023】
図2(a)および図3(a)に示すように、リフト板26とスライド板30とは左右の連結部材39,40で連結されている。
そして、図4(a)ないし(d)に示すようにリフト板26の繋合用フック43がそれぞれ対応する左右の連結部材39,40のリフト板繋合部41に常時繋合されている。その場合、繋合用フック43とリフト板繋合部41は、連結部材39,40がリフト板26に対して左右方向に相対的に移動可能に繋合される。また、図2(a)および図3(a)に示すように、左右の連結部材39,40のスライド板繋合部42は、スライド板30のアーム30a,30b,30c,30dにそれぞれ設けられた、対応する繋合用溝37,38(図にはアーム30a,30bの繋合用溝は示されていない)に選択的に嵌脱可能になっている(この嵌脱動作については後述する)。その場合、各スライド板繋合部42が対応する繋合用溝内に嵌合することにより、スライド板30と連結部材39,40とが互いに繋合するようになる。
【0024】
このように、スライド板30と連結部材39,40とが互いに繋合することで、リフト板26とスライド板30とが連結部材39,40を介して互いに連結される。これにより、リフト板26の起伏回動に連動して、スライド板30が前後移動するようになっている。
【0025】
したがって、図4(a)ないし(d)に示すように、第2カセット15が伸張状態および短縮状態のいずれであっても、各連結部材39,40の各スライド板繋合部42が対応する繋合用溝37,38内に嵌合した状態で、リフト板26が伏せ方向に回動してカセット本体16の底部16aとほぼ平行な実線で示す伏せ位置にあるときは、スライド板30はこのリフト板26の伏せ方向の回動に連動して後方へ移動して、カセット延長部17の後壁17dに当接する最も後方位置に保持される。
【0026】
また、リフト板26とスライド板30とが連結部材39,40を介して互いに連結されたとき、前述のように圧縮ばね33のばね力でスライド板30が常時後方へ付勢されているので、リフト板26は圧縮ばね33のばね力により伏せ方向に付勢される。しかし、前述したリフト板26を起き上がり方向に付勢する付勢力がこの圧縮ばね33のばね力によるリフト板26の付勢力より大きいので、リフト板26は起き上がり方向に付勢されるようになっている。
【0027】
図4(b)および(d)に示すように、リフト板26が伏せ位置から、リフト板26の起き上がり方向の回動により二点差線で示すように起き上がったとき、リフト板26の後端が前方(これらの図において、右方)に移動すると、繋合用フック43がリフト板繋合部41に繋合していることから、連結部材39,40も、このリフト板26の後端の前方移動に連動して前方へ移動する。そして、図1に示すようにリフト板26の前端部に設けられたパッド44が画像形成装置本体1aに設けられた給紙ローラ45に当接することで、リフト板26の起き上がり方向の回動が停止する。なお、紙7が第2カセット15内にセットされてリフト板26の上にあるときは、最上位置の紙7の前端部が給紙ローラ45に当接することで、リフト板26の起き上がり方向の回動が停止することは言うまでもない。図4(a)ないし(d)には、右側の連結部材40のみが示されている。
【0028】
この連結部材39,40の前方移動により、スライド板30および後端ガイド34が、ともに実線で示す位置から二点差線で示す位置の方へカセット本体16およびカセット延長部17に対して相対的に前方へ移動するようになる。このように、リフト板26の起き上がり方向への回動に連動して、後端ガイド34が前方へ移動することにより、第2カセット15内に収容されている紙7で最上位置の紙7の前端部が後ずさりして位置ずれすることなく給紙ローラ45に確実に捕獲されて、この給紙ローラ45により最上位置の紙7から順に二次転写ユニット8の方へ給送されるようにしている。
【0029】
図2(a)および(b)に示すように、左側の連結部材39は左側のロックレバー18に前後方向に相対的に摺動可能に一体に設けられている。その場合、ロックレバー18はロック動作方向(カセット本体16の左右方向)に移動するようになるが、このロックレバー18の移動時には、連結部材39もロックレバー18と一体に同方向に移動するようになる。また、連結部材39は前述のようにリフト板26の起伏運動に連動してスライド動作方向に移動するが、この連結部材39のスライド動作方向の移動時にはロックレバー18は移動しなく、連結部材39のみが移動するようになる。
【0030】
また、右側の連結部材40も左側の連結部材39の場合と同様に右側のロックレバー19に設けられるとともに、これらのロックレバー19の動作および連結部材40も左側のロックレバー18および連結部材39の動作の場合と同様に動作するようになる。その場合、右側のロックレバー19および連結部材40のロック動作方向は左側のロックレバー18および連結部材39のロック動作方向と左右対称となる。
【0031】
次に、ロックレバー18,19によるカセット本体16とカセット延長部17のロック動作およびロック解除動作と、連結部材39,40によるリフト板26とスライド板30の連結動作および連結解除動作について説明する。
図3(a)および(b)に示すように、第2カセット15が最小に短縮された状態では、カセット延長部17の底部17aの大部分およびスライド板30の大部分がカセット本体16の底部26の下に位置する。このとき、左側のロック用溝17fが左側のロックレバー18のロック用突起21に対向するとともに、右側のロック用溝17hが右側のロックレバー19のロック用突起21に対向する。そして、左側のロックレバー18がロック解除位置から右方向に移動されて、そのロック用突起21が左側のロック用溝17fに嵌合するとともに、右側のロックレバー19が左方向に移動されてそのロック用突起21が右側のロック用溝17hに嵌合することにより、カセット延長部17がカセット本体16に対してロックされ、第2カセット15の短縮状態が保持される。
【0032】
このようにカセット延長部17がカセット本体16に対してロックされた状態では、左側の連結部材39のスライド板繋合部42がスライド板30の溝38に嵌合するとともに、右側の連結部材40のスライド板繋合部42がスライド板30の溝37に嵌合する。したがって、左右の連結部材39,40がスライド板30に連結し、その結果、リフト板26とスライド板30とがスライド板30を介して連結されている。これにより、図4(d)に示すように第2カセット15が短縮された状態で、スライド板30がリフト板26の起伏回動に連動して前後方向に移動可能となる。また、このようにして、ロックレバー18,19によるロック動作と連結部材39,40による連結動作とが互いに連動して行われる。
【0033】
第2カセット15を伸張させるために、左側のロックレバー18がロック状態から左方向に移動されるとともに右側のロックレバー19が右方向に移動される。これにより、左側のロック用突起21が左側のロック用溝17fから離脱するとともに、右側のロック用突起が右側のロック用溝17hから離脱すると、カセット延長部17がカセット本体16に対してロック解除され、第2カセット15の伸張可能な状態となる。
【0034】
このように左右のロックレバー18,19が移動されて各ロック用突起が各ロック用溝から離脱した状態では、左右の連結部材39,40も左右のロックレバー18,19と一体に移動するので、左右の連結部材39,40のスライド板繋合部42がスライド板30の溝38,37から離脱する。したがって、スライド板30は左右の連結部材39,40から連結解除されて連結部材39,40およびリフト板26に対して前後方向に相対移動可能となる。この状態で、カセット延長部17がカセット本体16から引き出されることで、第2カセット15が伸張される。また、このようにして、ロックレバー18,19によるロック解除動作と連結部材39,40による連結解除動作とが互いに連動して行われる。
【0035】
図2(a)および(b)に示すように、第2カセット15が最大に伸張された状態では、カセット延長部17の底部17aの大部分およびスライド板30の大部分がカセット本体16の底部26から突出する。このとき、左側のロック用溝17gが左側のロックレバー18のロック用突起21に対向するとともに、右側のロック用溝17iが右側のロックレバー19のロック用突起21に対向する。そして、左側のロックレバー18が右方向に移動されて、そのロック用突起21が左側のロック用溝17gに嵌合するとともに、右側のロックレバー19が左方向に移動されてそのロック用突起21が右側のロック用溝17iに嵌合することにより、カセット延長部17がカセット本体16に対してロックされ、第2カセット15の伸張状態が保持される。
【0036】
カセット延長部17がカセット本体16に対してロックされた状態では、左側の連結部材39のスライド板繋合部42がスライド板30のアーム30bの溝に嵌合するとともに、右側の連結部材40のスライド板繋合部42がスライド板30のアーム30aの溝に嵌合する。したがって、左右の連結部材39,40がスライド板30に連結され、その結果、リフト板26とスライド板30とがスライド板30を介して連結される。これにより、図4(b)に示すように第2カセット15が伸張された状態で、スライド板30がリフト板26の起伏回動に連動して前後方向に移動可能となる。
【0037】
図2(a),(b)および図3(a),(b)に示すように、カセット本体16には、紙7の左右側縁をその左右幅の大きさに応じてガイドする紙幅調整機構57が設けられている。この紙幅調整機構57は、左右のL字状のサイドガイド58,59とサイドレジ調整板60とを備えている。
【0038】
図5はカセットカバーのカセットへの装着状態を示す図であり、図6はカセットカバーを取り付けるためのカセットの被係合部を示す図である。
図5(a)ないし(f)に示すように、第2カセット15にはその上方開口の一部を覆うカセットカバー79が設けられている。このカセットカバー79は、図5(a)に示す第2カセット15の短縮状態ではカセット本体16の後半部に設けられるとともに、図5(d)に示す第2カセット15の伸張状態ではカセット本体16から突出したカセット延長部17に設けられるようになっている。
【0039】
その場合、カセットカバー79は第2カセット15のカセット延長部17に係合することで第2カセット15に係合支持される。すなわち、図6(c)に示すように第2カセット15のカセット延長部17における前端部の左側壁17bには、カセットカバー79が係止可能な被係合部80が形成されている。図示しないが、同様にカセット延長部17の右側壁17cにも、同様の被係合部80が形成されている。左側の被係合部80は、図6(c)および(d)に示す第2カセット15の伸張状態ではカセット本体16から突出して露出するようになっている。図示しないが、同様に右側の被係合部80も第2カセット15の伸張状態ではカセット本体16から突出して露出するようになっている。
【0040】
また、図6(a)および(b)に示す第2カセット15の短縮状態では、図5(c)に示すようにカセット延長部17の左側壁17bがカセット本体16の左側壁16bの間隙16e内に進入する。図示しないが、同様に右側壁17cもカセット本体16の右側壁16cの間隙16e内に進入する。このため、カセット延長部17の左右側壁17b,17cの各被係合部80は、カセット本体16の左右側壁16b,16cにより隠れるようになる。
【0041】
そこで、図6(b)に示すようにカセット本体16の左側壁16bには、第2カセット15の短縮状態での被係合部80に対応する位置に開口部16b1が設けられている。したがって、第2カセット15の短縮状態では、左側の被係合部80がこの開口部16b1を介して露出するようになっている。図示しないが、同様に右側壁17cにも開口部16b1と同様の開口部が設けられて、右側の被係合部80がこの開口部を介して露出するようになっている。
一方、図5(b)、(c)、(e)および(f)に示すように、カセットカバー79の前端部の左側には被係合部80に弾性的に係合可能な係合部81が形成されている。図示しないが、同様にカセットカバー79の前端部の右側にも係合部81が設けられている。
【0042】
そして、第2カセット15の短縮状態では、図5(b)および(c)に示すようにカセットカバー79がカセット本体16の後半部の上方開口部を覆うように設けられるとともに、カセットカバー79の係合部81が開口部16b1を介して露出する被係合部80に弾性的に係合することで、カセットカバー79がカセット本体16(実質的には、カセット延長部17)に着脱可能に取り付けられる。その場合、カセットカバー79がカセット本体16に取り付けられた状態では、図5(a)に示すようにカセットカバー79の後端に下方に突出するように設けられたフランジ79aがカセット延長部17の後壁17dに嵌合により係合している。したがって、第2カセット15の短縮状態において、カセットカバー79は第2カセット15にしっかりと係合支持される。
【0043】
また、第2カセット15の伸張状態では、図5(e)および(f)に示すようにカセットカバー79がカセット延長部17の上方開口部を覆うように設けられるとともに、カセットカバー79の係合部81が直接露出する被係合部80に係合することで、カセットカバー79がカセット延長部17に着脱可能に取り付けられる。その場合、カセットカバー79がカセット本体16に取り付けられた状態では、図5(d)に示すようにカセットカバー79のフランジ79aがカセット延長部17の後壁17dに嵌合により係合している。したがって、第2カセット15の伸張状態においても、カセットカバー79は第2カセット15にしっかりと係合支持される。
【0044】
このように、カセットカバー79は、第2カセット15の短縮状態および伸張状態にかかわらず、その係合部81がカセット延長部17に形成された同じ被係合部80に係合されるので、カセットカバー79を第2カセット15に確実にかつ安定して係合支持させることができる。
また、カセットカバー79は、第2カセット15の短縮状態および伸張状態にかかわらず、その係合部81がカセット延長部17に形成された同じ被係合部80に係合することから、カセット本体16に係合部81が係合する被係合部を設ける必要はない。したがって、その分、カセット本体16の製造が容易になる。
【0045】
更に、カセットカバー79の係合部81が第2カセット15の短縮状態と伸張状態とで共通の被係合部80に係合することから、カセットカバー79がカセット本体16およびカセット延長部17の両方に装着するようにしても、カセットカバー79の係合部81も共通に用いることができる。したがって、カセットカバー79の製造も容易になる。
しかも、第2カセット15の短縮状態および伸張状態にかかわらず、係合部81が同じ被係合部に係合するので、その係合支持構造を簡単にすることができる。
更に、第2カセット15は短縮状態に設定されたときは画像形成装置から突出しないので、カセットカバー79が不要となる。しかし、このような場合にも、カセットカバー79を短縮状態の第2カセット15に装着させすることで、カセットカバー79を紛失することがなく、カセットカバー79の保管管理が簡単になる。
【0046】
なお、前述の例では、カセット本体16の左右側壁16b,16cが二重壁に構成されているとしているが、本発明では、これらの左右側壁16b,16cが必ずしも二重壁である必要はなく、単壁に構成することもできる。また、カセットカバー79の後端のフランジ79aをカセット延長部17の後壁17dに嵌合するようにしているが、カセットカバー79の後端部は、前述の特許文献3および4に開示されているようにカセット延長部17に回動可能に支持させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給紙カセットの実施の形態の一例が用いられている画像形成装置を概略的に示す図である。
【図2】伸張状態のカセットを示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【図3】短縮状態のカセットを示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【図4】リフト板とスライド板との連結および連動動作を説明し、(a)は伸張状態での連結を説明する図、(b)は伸張状態での連動動作を説明する図、(c)は短縮状態での連結を説明する図、(d)は短縮状態での連動動作を説明する図である。
【図5】カセットカバーのカセットへの装着状態を示し、(a)は短縮状態のカセットの左側面図、(b)は(a)におけるVB部の部分拡大図、(c)は(b)におけるVC−VC線に沿う断面図、(d)は伸張状態のカセットの左側面図、(e)は(d)におけるVE部の部分拡大図、(f)は(e)におけるVF−VF線に沿う断面図である。
【図6】カセットカバーを取り付けるためのカセットの被係合部を示し、(a)は短縮状態のカセットの左側面図、(b)は(a)におけるVIB部の部分拡大図、(c)は伸張状態のカセットの左側面図、(d)は(c)におけるVID部の部分拡大図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、1a…画像形成装置本体、1b…内壁面、1c…カセット挿入引出口、2…露光ユニット、3…現像ユニット、4…像担持体、5…中間転写媒体、6…一次転写ユニット、7…記録媒体(紙)、8…二次転写ユニット、9…給紙装置、10…定着ユニット、11…排紙トレイ、12…第1搬送路、13…第2搬送路、14…第1カセット、15…第2カセット、16…カセット本体、17…カセット延長部、26…リフト板、44…パッド、45…給紙ローラ、57…紙幅調整機構、79…カセットカバー、80…被係合部、81…係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置の給紙装置に用いられ、紙等のシート状の記録媒体を収容する給紙カセットで、記録媒体の複数種のサイズ等に対応するため伸縮可能な給紙カセットの技術分野に属し、特に、伸張状態で画像形成装置本体から突出するカセット部分の上方開口部を覆うカセットカバーを備えている伸縮可能な給紙カセットの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置の給紙装置においては、自動的に紙を転写ユニットに供給するために給紙カセットが用いられている。そして、この従来の給紙カセットには、複数種のサイズの紙に対応できること、画像形成装置の小型化に対応できること、および紙補給等によるカセットの画像形成装置への着脱が容易であること等の要求により、伸縮可能な伸縮カセットとして構成された給紙カセットが種々提案されている。この給紙カセットは、カセット本体とこれに相対移動可能に設けられたカセット延長部とからなり、ロック部材によりこれらのカセット本体とカセット延長部が短縮状態と伸張状態とにロックされるようになっている(例えば、特許文献1および特許文献2等参照)。
【0003】
一方、従来の伸縮しない給紙カセットを用いた給紙装置の一例として、複数種のサイズの給紙カセットを備えるとともに、画像形成装置本体から突出した上方開口部を覆うための折りたたみ可能な板状のカセットカバーを備えた給紙装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
この特許文献3に開示の給紙装置では、カセットカバーは、その一端側が各給紙カセットに共通の支持構造で支持されるとともに画像形成装置本体から突出する大きさに応じて折りたたみ量が調節されかつカセットカバーの他端側が自由にされた状態で給紙カセットの上面に載置される。これにより、共通の1つのカセットカバーで複数種のサイズの給紙カセットの上方開口部を覆うようにしている。
【0004】
また、従来の伸縮しない給紙カセットを用いた給紙装置の他の例として、画像形成装置本体から突出した上方開口部を覆うための板状のカセットカバーを備えた給紙装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
この特許文献4に開示の給紙装置では、カセットカバーは、その一端が給紙カセットに回動可能に支持されるとともにその他端側がフックにより給紙カセットに係合される。これにより、カセットカバーは給紙カセットにしっかりと載置されて、給紙カセットの突出した上方開口部を覆うようにしている。
【特許文献1】
特開平9−110191号公報(段落番号[0017]〜[0020]、[0022]、[0024]、[0028]、[0031]、[0034]、[図1]〜[図5]等)
【特許文献2】
特開平6−48590号公報(段落番号[0011]〜[0013]、[0016]、[0017]、[図1]〜[図3]等)
【特許文献3】
特開平8−169569号公報(段落番号[0047]〜[0054]、[図3]〜[図8]等)
【特許文献4】
特開平8−244994号公報(段落番号[0015]〜[0054]、[図1]、[図2]等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のような伸縮可能な給紙カセットにおいては、給紙カセットを伸張状態で画像形成装置本体に装着すると、給紙カセットの後半部が画像形成装置本体から外に突出する場合がある。特に、画像形成装置の小型化を図ると、給紙カセットの後半部が画像形成装置本体から突出する場合が多くなる。このように給紙カセットが画像形成装置本体から突出した場合、突出した給紙カセットの後半部は上方に開口するようになる。そして、このように給紙カセットの突出した上方開口部をカセットカバーにより覆うことで、給紙カセット内への塵等の異物の侵入を抑制して紙等の記録媒体の汚損を防止することが考えられる。しかし、前述の特許文献1および2に開示の伸縮カセットには、このようなカセットカバーについては開示されていない。
そこで、伸縮可能な給紙カセットに、前述の特許文献3あるいは4に開示のカセットカバーを採用して伸縮カセットの突出した上方開口部を覆うようにすることが考えられる。
【0006】
しかしながら、特許文献3に開示のカセットカバーでは、共通の1つのカセットカバーで複数種のサイズの給紙カセットに対応することはできるものの、カセットカバーの他端側が単に給紙カセットに載置されているだけであるため、カセットカバーは給紙カセットに安定して支持されない。このため、伸縮カセットの突出した上方開口部を確実にかつ安定して覆うことは難しい。
また、特許文献4に開示のカセットカバーでは、カセットカバーの両端で給紙カセットに係合支持されるため、カセットカバーは給紙カセットに安定して支持されるものの、複数種のサイズの給紙カセットに対応する技術思想がなく、伸縮カセットに対応させることは難しい。逆に、両端で給紙カセットに係合支持されることで、この係合支持構造を伸張状態と短縮状態とで考慮しなければならなく、伸縮カセットに対応することはより一層難しいものとなっている。
しかも、特許文献3および4には伸縮カセットについては開示されていないため、特許文献3および4に開示のカセットカバーを短縮状態の伸縮カセットに単純に適用することは難しい。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、伸張状態でも短縮状態でも係合支持でき、しかもその係合支持構造を簡単にできるカセットカバーを備えた伸縮可能な給紙カセットを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項1の発明の給紙カセットは、カセット本体と、このカセット本体に相対移動可能に設けられたカセット延長部とを少なくとも備え、前記カセット本体に対して前記カセット延長部が後方へ相対移動することで伸張状態と短縮状態とに伸縮し、かつ上方開口部を有する給紙カセットにおいて、前記上方開口部の少なくとも一部を覆うカセットカバーを有し、前記カセット延長部の前端部に前記カセットカバーが係合する被係合部が設けられており、前記伸張状態および短縮状態のいずれにおいても、前記カセットカバーが前記被係合部に係合するようになっていることを特徴としている。
【0009】
【発明の作用および効果】
このように構成された本発明の給紙カセットにおいては、給紙カセットの伸張状態および短縮状態のいずれにおいても、カセットカバーがカセット延長部の前端部に設けれた同じ被係合部に係合するので、カセットカバーを給紙カセットにしっかりと確実にかつ安定して係合支持させることができる。
【0010】
また、カセットカバーがカセット延長部の被係合部に係合するだけであるので、カセット本体にカセットカバーが係合する被係合部を設ける必要はない。したがって、その分、カセット本体製造が容易になる。
更に、カセットカバーが給紙カセットの短縮状態と伸張状態とで共通の被係合部に係合することから、カセットカバーをこれらの短縮状態と伸張状態との両方で装着しても、カセットカバーの係合部も共通に用いることができる。したがって、カセットカバーの製造も容易になる。
【0011】
しかも、給紙カセットの短縮状態および伸張状態にかかわらず、カセットカバーが同じ被係合部に係合するので、その係合支持構造を簡単にすることができる。
更に、給紙カセットの短縮状態に設定されたとき、給紙カセットが画像形成装置から突出しなく、カセットカバーが不要であるような場合にも、カセットカバーを短縮状態の給紙カセットに装着することで、カセットカバーを紛失することがなく、カセットカバーの保管管理が簡単になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明にかかる給紙カセットの実施の形態の一例を備えている画像形成装置を概略的に示す図である。
【0013】
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、概略的には、露光ユニット2、ロータリ式現像装置等の現像ユニット3、露光ユニット2によって露光されて静電潜像が形成されるとともにこの静電潜像が現像ユニット3からのトナーによって現像されてトナー像が形成される像担持体4、無端状の転写ベルトからなる中間転写媒体5、像担持体4上のトナー像を中間転写媒体5に一次転写する一次転写ユニット6、中間転写媒体5上に一次転写されたトナー像を紙等の記録媒体(以下、説明の便宜上紙を例に説明する)7に二次転写する二次転写ユニット8、収容された紙7を二次転写ユニット8に給送する給紙装置9、紙7に二次転写されたトナー像を定着する定着ユニット10、および定着ユニット10で定着されて所定の画像が形成された紙7を収容する排紙トレイ11からなっている。
その場合、画像形成装置1には、紙7が給紙装置9から二次転写ユニット8および定着ユニット10を介して排紙トレイ11に搬送する第1搬送路12と、両面画像形成のために、定着ユニット10から排出されかつ片面に定着画像が形成された紙7を他面に二次転写可能に反転して再び二次転写ユニット8に搬送する第2搬送路13とが設定されている。
【0014】
給紙装置9は、紙7をそれぞれ収容する2個の第1および第2カセット14,15を備えており、これらの第1および第2カセット14,15は上下2段に配置されている。そして、第1および第2カセット14,15は、いずれも図1において画像形成装置本体1aに右方から挿入されて装着されるとともに、画像形成装置本体1aから右方へ引き出されて取り外されるようになっている。また、第1および第2カセット14,15は、いずれも図1に実線で示す短縮した状態と図1に二点差線で示す伸張した状態との間で伸縮可能な伸縮カセットとして形成されている。
【0015】
なお、本発明では、カセットはこれらの2つに限定されるものではなく、1つ以上任意の数だけ設けることができる。複数個のカセットを設ける場合は、それらのカセットは上下複数段に配置される。その場合、画像形成装置本体1aに所望の複数個のカセットを最初からその所望の個数に固定して設けることもできるし、また、画像形成装置本体1aに所定数のカセットを配設し、その後に更に1個以上の所望の数だけ増設することもできる。この説明では、説明の便宜上、画像形成装置1が2個の第1および第2カセット14,15を備えているものとする。第1カセット14は画像形成装置本体1aに最初から設けられる本体カセットであり,また、第2カセット15は第1カセット14の下に増設した増設カセットである。その場合、本発明では、第2カセット15が装着される本体増設部も画像形成装置本体1aとする。
【0016】
第1および第2カセット14,15は、それらの深さが異なるだけで、基本的な構成は実質的に互いに同じである。したがって、増設カセットである第2カセット15について説明し、第1カセット14の説明は省略する。
図2は伸張した状態の第2カセット15を示し、(a)は上面図、(b)は下面図であり、また、図3は短縮した状態の第2カセット15を示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【0017】
図2(a),(b)および図3(a),(b)に示すように、第2カセット15は、カセット本体16と、カセット延長部17とから構成されている。カセット本体16は、底部16aと、この底部16aの左右両サイドにそれぞれ立設された左右側壁16b,16cと、底部16aの前側(図1において画像形成装置1の右側;図2において下側)に立設された前壁16dとを有している。左側壁16bは所定の間隙16e{後述する図5(c)に図示}をおいて配置される二重側壁からなっている。図示しないが、右側壁16cも左側壁16bと同形状に形成されており、この右側壁16cの場合は左側壁16bの形状と左右対称にされている。
また、カセット延長部17は、底部17aと、この底部17aの左右両サイドにそれぞれ立設された左右側壁17b,17cと、底部17aの後側(画像形成装置1の奥側;図2において上側)に立設された後壁17dとを有している。
そして、カセット延長部17の左右側壁17b,17cがそれぞれカセット本体16の対応する左右側壁16b,16cの間隙内に摺動可能に挿入されあるいはこの間隙から引き出されることにより、カセット延長部17がカセット本体16に対して後方に相対移動することで縮小あるいは伸張可能に設けられる。
【0018】
更に、図2(a)および図3(a)に示すようにカセット本体16の後端部には、左右一対のロックレバー18,19がそれぞれ左右方向に移動可能に設けられている。これらのロックレバー18,19は、カセット本体16とカセット延長部17とを伸張状態および短縮状態で互いに相対移動不能にロックするものである。
【0019】
図2(a)に示すように、左側のロックレバー18のロック用突起21が、カセット延長部17に設けられた左側のロック用溝17g,17gに選択的に嵌合可能となっており、また、右側のロックレバー19のロック用突起21が、カセット延長部17に設けられた右側のロック用溝17h,17iに選択的に嵌合可能となっている。
【0020】
図1、図2(a)および図3(a)に示すように、カセット本体16には、紙7の前端を上方に押し上げる金属製のリフト板26が設けられている。リフト板26の後端側の左右側縁には、左右の回動アーム27,28が上方に突出して設けられている。図2(a)に示すように、各回動アーム27,28は、それぞれカセット本体16の左右側壁16b,16cに左右の回転軸29a,29bを中心に回動可能に支持されている。そして、図示しない板ばね(本発明の弾性付勢手段に相当)により、リフト板26は常時起き上がり方向に付勢されている。
【0021】
一方、図2(a)に示すようにカセット延長部17には、その左右中心位置に金属製のスライド板30がカセット延長部17の長手方向(前後方向)に延びる左右のガイド31,32に沿ってスライド可能に設けられている。その場合、図2(a),(b)および図3(a),(b)に示すようにカセット延長部17とスライド板30との間に圧縮ばね33が縮設されており、この圧縮ばね33のばね力により、スライド板30が常時後方に付勢されている。
【0022】
このスライド板30の左右中心位置には、紙7の後端を支持する後端ガイド34がカセット延長部17の長手方向に沿って移動可能に立設されている。この後端ガイド34はセット延長部17の長手方向(前後方向)の任意の位置に調整され可能に位置決めされている。その場合、その位置決め機構は従来の給紙カセットに設けられている後端ガイドの位置決め機構と同じ機構を用いることができるので、その説明は省略する。
【0023】
図2(a)および図3(a)に示すように、リフト板26とスライド板30とは左右の連結部材39,40で連結されている。
そして、図4(a)ないし(d)に示すようにリフト板26の繋合用フック43がそれぞれ対応する左右の連結部材39,40のリフト板繋合部41に常時繋合されている。その場合、繋合用フック43とリフト板繋合部41は、連結部材39,40がリフト板26に対して左右方向に相対的に移動可能に繋合される。また、図2(a)および図3(a)に示すように、左右の連結部材39,40のスライド板繋合部42は、スライド板30のアーム30a,30b,30c,30dにそれぞれ設けられた、対応する繋合用溝37,38(図にはアーム30a,30bの繋合用溝は示されていない)に選択的に嵌脱可能になっている(この嵌脱動作については後述する)。その場合、各スライド板繋合部42が対応する繋合用溝内に嵌合することにより、スライド板30と連結部材39,40とが互いに繋合するようになる。
【0024】
このように、スライド板30と連結部材39,40とが互いに繋合することで、リフト板26とスライド板30とが連結部材39,40を介して互いに連結される。これにより、リフト板26の起伏回動に連動して、スライド板30が前後移動するようになっている。
【0025】
したがって、図4(a)ないし(d)に示すように、第2カセット15が伸張状態および短縮状態のいずれであっても、各連結部材39,40の各スライド板繋合部42が対応する繋合用溝37,38内に嵌合した状態で、リフト板26が伏せ方向に回動してカセット本体16の底部16aとほぼ平行な実線で示す伏せ位置にあるときは、スライド板30はこのリフト板26の伏せ方向の回動に連動して後方へ移動して、カセット延長部17の後壁17dに当接する最も後方位置に保持される。
【0026】
また、リフト板26とスライド板30とが連結部材39,40を介して互いに連結されたとき、前述のように圧縮ばね33のばね力でスライド板30が常時後方へ付勢されているので、リフト板26は圧縮ばね33のばね力により伏せ方向に付勢される。しかし、前述したリフト板26を起き上がり方向に付勢する付勢力がこの圧縮ばね33のばね力によるリフト板26の付勢力より大きいので、リフト板26は起き上がり方向に付勢されるようになっている。
【0027】
図4(b)および(d)に示すように、リフト板26が伏せ位置から、リフト板26の起き上がり方向の回動により二点差線で示すように起き上がったとき、リフト板26の後端が前方(これらの図において、右方)に移動すると、繋合用フック43がリフト板繋合部41に繋合していることから、連結部材39,40も、このリフト板26の後端の前方移動に連動して前方へ移動する。そして、図1に示すようにリフト板26の前端部に設けられたパッド44が画像形成装置本体1aに設けられた給紙ローラ45に当接することで、リフト板26の起き上がり方向の回動が停止する。なお、紙7が第2カセット15内にセットされてリフト板26の上にあるときは、最上位置の紙7の前端部が給紙ローラ45に当接することで、リフト板26の起き上がり方向の回動が停止することは言うまでもない。図4(a)ないし(d)には、右側の連結部材40のみが示されている。
【0028】
この連結部材39,40の前方移動により、スライド板30および後端ガイド34が、ともに実線で示す位置から二点差線で示す位置の方へカセット本体16およびカセット延長部17に対して相対的に前方へ移動するようになる。このように、リフト板26の起き上がり方向への回動に連動して、後端ガイド34が前方へ移動することにより、第2カセット15内に収容されている紙7で最上位置の紙7の前端部が後ずさりして位置ずれすることなく給紙ローラ45に確実に捕獲されて、この給紙ローラ45により最上位置の紙7から順に二次転写ユニット8の方へ給送されるようにしている。
【0029】
図2(a)および(b)に示すように、左側の連結部材39は左側のロックレバー18に前後方向に相対的に摺動可能に一体に設けられている。その場合、ロックレバー18はロック動作方向(カセット本体16の左右方向)に移動するようになるが、このロックレバー18の移動時には、連結部材39もロックレバー18と一体に同方向に移動するようになる。また、連結部材39は前述のようにリフト板26の起伏運動に連動してスライド動作方向に移動するが、この連結部材39のスライド動作方向の移動時にはロックレバー18は移動しなく、連結部材39のみが移動するようになる。
【0030】
また、右側の連結部材40も左側の連結部材39の場合と同様に右側のロックレバー19に設けられるとともに、これらのロックレバー19の動作および連結部材40も左側のロックレバー18および連結部材39の動作の場合と同様に動作するようになる。その場合、右側のロックレバー19および連結部材40のロック動作方向は左側のロックレバー18および連結部材39のロック動作方向と左右対称となる。
【0031】
次に、ロックレバー18,19によるカセット本体16とカセット延長部17のロック動作およびロック解除動作と、連結部材39,40によるリフト板26とスライド板30の連結動作および連結解除動作について説明する。
図3(a)および(b)に示すように、第2カセット15が最小に短縮された状態では、カセット延長部17の底部17aの大部分およびスライド板30の大部分がカセット本体16の底部26の下に位置する。このとき、左側のロック用溝17fが左側のロックレバー18のロック用突起21に対向するとともに、右側のロック用溝17hが右側のロックレバー19のロック用突起21に対向する。そして、左側のロックレバー18がロック解除位置から右方向に移動されて、そのロック用突起21が左側のロック用溝17fに嵌合するとともに、右側のロックレバー19が左方向に移動されてそのロック用突起21が右側のロック用溝17hに嵌合することにより、カセット延長部17がカセット本体16に対してロックされ、第2カセット15の短縮状態が保持される。
【0032】
このようにカセット延長部17がカセット本体16に対してロックされた状態では、左側の連結部材39のスライド板繋合部42がスライド板30の溝38に嵌合するとともに、右側の連結部材40のスライド板繋合部42がスライド板30の溝37に嵌合する。したがって、左右の連結部材39,40がスライド板30に連結し、その結果、リフト板26とスライド板30とがスライド板30を介して連結されている。これにより、図4(d)に示すように第2カセット15が短縮された状態で、スライド板30がリフト板26の起伏回動に連動して前後方向に移動可能となる。また、このようにして、ロックレバー18,19によるロック動作と連結部材39,40による連結動作とが互いに連動して行われる。
【0033】
第2カセット15を伸張させるために、左側のロックレバー18がロック状態から左方向に移動されるとともに右側のロックレバー19が右方向に移動される。これにより、左側のロック用突起21が左側のロック用溝17fから離脱するとともに、右側のロック用突起が右側のロック用溝17hから離脱すると、カセット延長部17がカセット本体16に対してロック解除され、第2カセット15の伸張可能な状態となる。
【0034】
このように左右のロックレバー18,19が移動されて各ロック用突起が各ロック用溝から離脱した状態では、左右の連結部材39,40も左右のロックレバー18,19と一体に移動するので、左右の連結部材39,40のスライド板繋合部42がスライド板30の溝38,37から離脱する。したがって、スライド板30は左右の連結部材39,40から連結解除されて連結部材39,40およびリフト板26に対して前後方向に相対移動可能となる。この状態で、カセット延長部17がカセット本体16から引き出されることで、第2カセット15が伸張される。また、このようにして、ロックレバー18,19によるロック解除動作と連結部材39,40による連結解除動作とが互いに連動して行われる。
【0035】
図2(a)および(b)に示すように、第2カセット15が最大に伸張された状態では、カセット延長部17の底部17aの大部分およびスライド板30の大部分がカセット本体16の底部26から突出する。このとき、左側のロック用溝17gが左側のロックレバー18のロック用突起21に対向するとともに、右側のロック用溝17iが右側のロックレバー19のロック用突起21に対向する。そして、左側のロックレバー18が右方向に移動されて、そのロック用突起21が左側のロック用溝17gに嵌合するとともに、右側のロックレバー19が左方向に移動されてそのロック用突起21が右側のロック用溝17iに嵌合することにより、カセット延長部17がカセット本体16に対してロックされ、第2カセット15の伸張状態が保持される。
【0036】
カセット延長部17がカセット本体16に対してロックされた状態では、左側の連結部材39のスライド板繋合部42がスライド板30のアーム30bの溝に嵌合するとともに、右側の連結部材40のスライド板繋合部42がスライド板30のアーム30aの溝に嵌合する。したがって、左右の連結部材39,40がスライド板30に連結され、その結果、リフト板26とスライド板30とがスライド板30を介して連結される。これにより、図4(b)に示すように第2カセット15が伸張された状態で、スライド板30がリフト板26の起伏回動に連動して前後方向に移動可能となる。
【0037】
図2(a),(b)および図3(a),(b)に示すように、カセット本体16には、紙7の左右側縁をその左右幅の大きさに応じてガイドする紙幅調整機構57が設けられている。この紙幅調整機構57は、左右のL字状のサイドガイド58,59とサイドレジ調整板60とを備えている。
【0038】
図5はカセットカバーのカセットへの装着状態を示す図であり、図6はカセットカバーを取り付けるためのカセットの被係合部を示す図である。
図5(a)ないし(f)に示すように、第2カセット15にはその上方開口の一部を覆うカセットカバー79が設けられている。このカセットカバー79は、図5(a)に示す第2カセット15の短縮状態ではカセット本体16の後半部に設けられるとともに、図5(d)に示す第2カセット15の伸張状態ではカセット本体16から突出したカセット延長部17に設けられるようになっている。
【0039】
その場合、カセットカバー79は第2カセット15のカセット延長部17に係合することで第2カセット15に係合支持される。すなわち、図6(c)に示すように第2カセット15のカセット延長部17における前端部の左側壁17bには、カセットカバー79が係止可能な被係合部80が形成されている。図示しないが、同様にカセット延長部17の右側壁17cにも、同様の被係合部80が形成されている。左側の被係合部80は、図6(c)および(d)に示す第2カセット15の伸張状態ではカセット本体16から突出して露出するようになっている。図示しないが、同様に右側の被係合部80も第2カセット15の伸張状態ではカセット本体16から突出して露出するようになっている。
【0040】
また、図6(a)および(b)に示す第2カセット15の短縮状態では、図5(c)に示すようにカセット延長部17の左側壁17bがカセット本体16の左側壁16bの間隙16e内に進入する。図示しないが、同様に右側壁17cもカセット本体16の右側壁16cの間隙16e内に進入する。このため、カセット延長部17の左右側壁17b,17cの各被係合部80は、カセット本体16の左右側壁16b,16cにより隠れるようになる。
【0041】
そこで、図6(b)に示すようにカセット本体16の左側壁16bには、第2カセット15の短縮状態での被係合部80に対応する位置に開口部16b1が設けられている。したがって、第2カセット15の短縮状態では、左側の被係合部80がこの開口部16b1を介して露出するようになっている。図示しないが、同様に右側壁17cにも開口部16b1と同様の開口部が設けられて、右側の被係合部80がこの開口部を介して露出するようになっている。
一方、図5(b)、(c)、(e)および(f)に示すように、カセットカバー79の前端部の左側には被係合部80に弾性的に係合可能な係合部81が形成されている。図示しないが、同様にカセットカバー79の前端部の右側にも係合部81が設けられている。
【0042】
そして、第2カセット15の短縮状態では、図5(b)および(c)に示すようにカセットカバー79がカセット本体16の後半部の上方開口部を覆うように設けられるとともに、カセットカバー79の係合部81が開口部16b1を介して露出する被係合部80に弾性的に係合することで、カセットカバー79がカセット本体16(実質的には、カセット延長部17)に着脱可能に取り付けられる。その場合、カセットカバー79がカセット本体16に取り付けられた状態では、図5(a)に示すようにカセットカバー79の後端に下方に突出するように設けられたフランジ79aがカセット延長部17の後壁17dに嵌合により係合している。したがって、第2カセット15の短縮状態において、カセットカバー79は第2カセット15にしっかりと係合支持される。
【0043】
また、第2カセット15の伸張状態では、図5(e)および(f)に示すようにカセットカバー79がカセット延長部17の上方開口部を覆うように設けられるとともに、カセットカバー79の係合部81が直接露出する被係合部80に係合することで、カセットカバー79がカセット延長部17に着脱可能に取り付けられる。その場合、カセットカバー79がカセット本体16に取り付けられた状態では、図5(d)に示すようにカセットカバー79のフランジ79aがカセット延長部17の後壁17dに嵌合により係合している。したがって、第2カセット15の伸張状態においても、カセットカバー79は第2カセット15にしっかりと係合支持される。
【0044】
このように、カセットカバー79は、第2カセット15の短縮状態および伸張状態にかかわらず、その係合部81がカセット延長部17に形成された同じ被係合部80に係合されるので、カセットカバー79を第2カセット15に確実にかつ安定して係合支持させることができる。
また、カセットカバー79は、第2カセット15の短縮状態および伸張状態にかかわらず、その係合部81がカセット延長部17に形成された同じ被係合部80に係合することから、カセット本体16に係合部81が係合する被係合部を設ける必要はない。したがって、その分、カセット本体16の製造が容易になる。
【0045】
更に、カセットカバー79の係合部81が第2カセット15の短縮状態と伸張状態とで共通の被係合部80に係合することから、カセットカバー79がカセット本体16およびカセット延長部17の両方に装着するようにしても、カセットカバー79の係合部81も共通に用いることができる。したがって、カセットカバー79の製造も容易になる。
しかも、第2カセット15の短縮状態および伸張状態にかかわらず、係合部81が同じ被係合部に係合するので、その係合支持構造を簡単にすることができる。
更に、第2カセット15は短縮状態に設定されたときは画像形成装置から突出しないので、カセットカバー79が不要となる。しかし、このような場合にも、カセットカバー79を短縮状態の第2カセット15に装着させすることで、カセットカバー79を紛失することがなく、カセットカバー79の保管管理が簡単になる。
【0046】
なお、前述の例では、カセット本体16の左右側壁16b,16cが二重壁に構成されているとしているが、本発明では、これらの左右側壁16b,16cが必ずしも二重壁である必要はなく、単壁に構成することもできる。また、カセットカバー79の後端のフランジ79aをカセット延長部17の後壁17dに嵌合するようにしているが、カセットカバー79の後端部は、前述の特許文献3および4に開示されているようにカセット延長部17に回動可能に支持させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給紙カセットの実施の形態の一例が用いられている画像形成装置を概略的に示す図である。
【図2】伸張状態のカセットを示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【図3】短縮状態のカセットを示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【図4】リフト板とスライド板との連結および連動動作を説明し、(a)は伸張状態での連結を説明する図、(b)は伸張状態での連動動作を説明する図、(c)は短縮状態での連結を説明する図、(d)は短縮状態での連動動作を説明する図である。
【図5】カセットカバーのカセットへの装着状態を示し、(a)は短縮状態のカセットの左側面図、(b)は(a)におけるVB部の部分拡大図、(c)は(b)におけるVC−VC線に沿う断面図、(d)は伸張状態のカセットの左側面図、(e)は(d)におけるVE部の部分拡大図、(f)は(e)におけるVF−VF線に沿う断面図である。
【図6】カセットカバーを取り付けるためのカセットの被係合部を示し、(a)は短縮状態のカセットの左側面図、(b)は(a)におけるVIB部の部分拡大図、(c)は伸張状態のカセットの左側面図、(d)は(c)におけるVID部の部分拡大図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、1a…画像形成装置本体、1b…内壁面、1c…カセット挿入引出口、2…露光ユニット、3…現像ユニット、4…像担持体、5…中間転写媒体、6…一次転写ユニット、7…記録媒体(紙)、8…二次転写ユニット、9…給紙装置、10…定着ユニット、11…排紙トレイ、12…第1搬送路、13…第2搬送路、14…第1カセット、15…第2カセット、16…カセット本体、17…カセット延長部、26…リフト板、44…パッド、45…給紙ローラ、57…紙幅調整機構、79…カセットカバー、80…被係合部、81…係合部
Claims (1)
- カセット本体と、このカセット本体に相対移動可能に設けられたカセット延長部とを少なくとも備え、前記カセット本体に対して前記カセット延長部が後方へ相対移動することで伸張状態と短縮状態とに伸縮し、かつ上方開口部を有する給紙カセットにおいて、
前記上方開口部の少なくとも一部を覆うカセットカバーを有し、前記カセット延長部の前端部に前記カセットカバーが係合する被係合部が設けられており、
前記伸張状態および短縮状態のいずれにおいても、前記カセットカバーが前記被係合部に係合するようになっていることを特徴とする給紙カセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003115801A JP2004323122A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 給紙カセット |
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JP2003115801A JP2004323122A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 給紙カセット |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004323122A true JP2004323122A (ja) | 2004-11-18 |
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JP2003115801A Pending JP2004323122A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 給紙カセット |
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Country | Link |
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-
2003
- 2003-04-21 JP JP2003115801A patent/JP2004323122A/ja active Pending
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