JP2004322295A - 凍結チャック用冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】凍結チャック冷却システムにおいて、冷凍装置を利用して冷水を作る際、凝縮器で発生する熱により室内温度が上昇せずに電力負荷が増大しない凍結チャック冷却システムを提供する。
【解決手段】工場の排熱や、化石燃料の燃焼熱で駆動する吸着式の冷凍装置200を用いて冷水を作り、この冷水をポンプ9,パイプ7,8を介して加工物1に乗せている冷却台4の流路5内へ導入して冷却台4を冷却し加工物1と冷却台4間の凍結剤3を凍結し、加工物1を固定する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面研削盤やターレット盤等の各種工作機械において、加工物(ワーク)をテーブルに固定する際の加工物の固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種工作機械において加工物をテーブルに固定する方法としては、▲1▼機械的チャックにより直接加工物を固定する方法、▲2▼電磁石を用いて加工物を固定する方法、▲3▼真空発生機を利用して負圧を作り、加工物を吸着する方法、▲4▼接着剤を用いてテーブルに加工物を固定する方法がある。▲5▼また最近では、テーブルと加工物との間に凍結性液体を介在させ、この凍結性液体を冷凍装置を用いて冷却して加工物をテーブルに固定する方法がある。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
上記▲1▼の方法は薄肉の加工物の固定が困難であり、また加工物に傷がつく、▲2▼の方法は磁性体でない加工物の固定はできない、▲3▼の方法は加工物の固着面の平面度が不十分な場合には固定が困難である。▲4▼の方法は、接着剤で加工物とテーブルを固定し、その後加工終了後において接着剤をはがして加工物を取る作業が煩わしいものとなる。さらに▲5▼の方法は電動式圧縮機を用いた冷凍装置が必要であり、この電動式圧縮機を駆動するため電力が必要である。最近の現場では、電力使用量が増加しているため、十分な冷却力が発生できない場合がある。特に夏場の昼間においては、冷力が不足して冷却用のテーブルに加工物が固定できないことがある。冷凍装置としてペルチエ素子を用いたものもあるが、同様の課題をかかえている。本願はこの▲5▼の課題を解決することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記▲5▼課題を解決する方法として、排熱や化石燃料の燃焼熱を利用してシリカゲル、ゼオライト等の吸着剤を再生・乾燥し、これと蒸発性の冷媒を組合わせた吸着式の冷凍装置により冷熱を発生させて、この冷熱により加工物と冷却台間に介在させた凍結剤を凍結させて加工物を冷却台に固定する。
【0005】
加工物を冷却台からはずす手段としては、基本的には冷却台を加熱すればよいが、冷却台にヒーターを設けて、これに電力を入力したのでは電力使用量が増加し、本目的を達成しない。このため前記排熱や燃焼熱の一部を熱媒体(水や不凍液)を用いて輸送して冷却台に導入して冷却台を所望の温度以上に加熱し、前記凍結剤を融解して加工物を冷却台からはずす。この排熱や燃焼熱を、いかにして熱媒体に伝えて、どのように冷却台に導入するか、及び前述の加工物を冷却している冷媒回路と、どのようにしてうまくこの熱媒体の導入回路を切替えるかのサイクル構成が本発明の要点であるが、これについては実施例のところで詳述する。
【0006】
また凍結剤として何を用いるかが重要な事項となる。これには使用する凍結剤が凍結させ易い凍結点にあるか否かという点と、加工物用の潤滑剤(クーラント)との相溶性等によって選定する。凍結剤としては、凍結点が0℃の水でもよいが、凍結点が低く、冷凍装置に負担がかかる。エチレングリコールやポリエチレングリコールを水に混合して融点を0℃以上に高めたものでもよいが、冷却、加熱のサイクル中に空気中の湿気がこの混合凍結剤に入り込んで、次第に濃度を低下させ、その凍結点を変えたものにする恐れがある。このため水に不溶なパラフインやシリコンワックス等のように水に不溶性で、かつその凍結点が10℃以上に調整したものが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の凍結チャック用冷却システムの実施の形態を、図を用いて詳細に説明する。
【0008】
図1は本発明の一実施例の構成図である。本発明の主要構成は、加工物1,工具2,凍結剤3,冷却台4,台(冷却台4と一体化してもよい)6から成る冷却部100と、吸着容器23,24,蒸発器20,凝縮器21,それらを循環路を構成するように連結したパイプ等から成る冷凍装置200から成っている。
【0009】
冷却部100は台6上に、流路5が設けてある冷却台4が搭載されていて、この上に凍結剤3を介して加工物1が乗せられている。この加工物1は工具2(回転刃、研削砥石、バフ等)によって切削・研磨されるため冷却台4に、しつかりと固定する必要がある。このため凍結剤3をその凍結点以下に冷却して凍結させることにより、加工物1を冷却台4に凍結固着する。凍結剤3を凍結させるためには、凍結剤3の凍結点以下に冷却する必要があり、このために冷却台4を、本発明では、排熱や化石燃料の燃焼熱等によって駆動する吸着式の冷凍装置200によって冷却する。
【0010】
吸着式冷凍装置200は、吸着剤25の入っている第1吸着容器23,吸着剤26の入っている第2吸着容器24、冷媒22の入っている蒸発器20,凝縮器21,及びそれらを循環路を構成するように連結したパイプ27,28、29,30,31から構成されている。この吸着式冷凍装置200は、吸着剤25,26を加熱冷却して、蒸発器20内の冷媒22を蒸発させて冷媒22を低温度に冷却させることができる。冷媒22としては塩化カルシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコール水溶液等が用いられ、これらを用いることにより0℃〜―30℃程度の低温度の冷熱が発生できる。
【0011】
この冷熱の発生方法は以下のような詳細なプロセスによって行われる。第1吸着容器23内の吸着剤25が再生過程の間は、第2吸着容器24内の吸着剤26は吸着過程の状態にあり、吸着剤25は加熱源37によって加熱され、一方吸着剤26は冷却源38によって冷却される。この場合パイプ27部のバルブ32とパイプ30部のバルブ35を開き、パイプ28部のバルブ33とパイプ29部のバルブ34は閉じておく。
【0012】
加熱源37としては排熱や化石燃料の燃焼熱が用いられる。この熱を第1吸着容器25内の吸着剤25部に輸送する方法としては、たとえば加熱源37内に設けた熱交換器(図示せず)内に熱媒体(水や不凍液など)を導入して所望の温度(通常100℃以上)に加熱した後、この熱媒体をポンプ39によってパイプ43,44に連なる第1吸着容器23内の熱交換器41内へ導入して吸着剤25を加熱再生する。熱媒体はポンプ39によって、パイプ44,熱交換器41,パイプ43を通って、再び加熱源37内の熱交換器内へ入り、加熱される。
【0013】
第1吸着容器23内の吸着剤25が加熱され、これにより発生した蒸気は、バルブ32を介しパイプ27を通って、凝縮器21内へ導入され、ここで冷却されて凝縮し液化する。この凝縮熱は、熱交換器47に伝わり、ポンプ48,パイプ49,50を介して、熱交換器47内へ導入される熱媒体(水や不凍液など)に伝わり、冷却器51にて大気に放熱される。冷却器51部には必要に応じてファン52を設け放熱効果を高めることができる。
【0014】
一方冷却源38としては、空冷や水冷方式によって最終的には大気に吸着剤26から発生する熱を放熱するものである。水冷の場合は、大気への放熱用熱交換器(図示せず)を用い、この熱交換器にポンプ40,パイプ45,46を介して熱媒体(水や不凍液など)を導入して冷却する。つまり第2吸着容器24内の吸着剤26の発生する熱は熱交換器42を介して熱媒体に伝わる。これにより温度上昇した熱媒体はパイプ46,ポンプ40,冷却源38用の熱交換器(図示せず)、パイプ45を通って再び熱交換器42内へ戻り、吸着剤26を冷却する。
【0015】
このように第2吸着容器24内の吸着剤26を冷却すると、吸着剤26の吸着能力が著しく高まり、蒸発器20内の冷媒22(水やCaCl2水溶液など)の蒸発が活発となり、冷媒22の蒸気はバルブ35,パイプ30を通って吸着剤26に吸着される。これにより蒸発器20内の冷媒22は低温度に冷却される。このような蒸発作用によって、蒸発器20内の冷媒22の量が減少するが、凝縮器21内の冷媒22をバルブ36を開くことにより、パイプ31を介して蒸発器20内へ導入することにより補給をする。
【0016】
第1吸着容器23内の吸着剤25の再生が終了し、一方第2吸着容器24内の吸着剤26の吸着能力が飽和したなら、第1吸着容器23と第2吸着容器24の役目を全く逆転する。このためパイプ27部のバルブ32とパイプ30部のバルブ35を閉じ、パイプ28部のバルブ33とパイプ29部のバルブ34を開く。また今までの加熱源37を冷却源とし、一方今までの冷却源38を加熱源として作用させる。このためには今までの加熱源37と冷却源38とは、図示していないが、バルブで切替えられるようにして、熱媒体の流路を逆転できるようにしておけばよい。このように第1吸着容器23と第2吸着容器24とはその機能を交互に逆転することにより、蒸発器20内の冷媒22は連続的に冷却されて冷熱を発生することができる。
【0017】
このようにして蒸発器20内の冷媒22が冷却されて発生した冷熱は、蒸発器20内に設けた熱交換器10,ポンプ9,パイプ7と8とによって構成された循環路内に封入されている熱媒体(水や不凍液)によって、冷却部100内の冷却台4の流路5内に供給され、冷却台4を冷却する。これにより凍結剤3(パラフインやシリコンワックスなど)は冷却され、凍結して加工物1は冷却台4に固着される。このような操作によって加工物1は冷却台4にしっかり固定され、工具2を回転して加工物1を加工することが可能となる。工具2によって加工物1を加工した後、冷却台4から加工物1をはずすには、ポンプ9を停止して 冷却台4への冷熱の供給を停止する。その後自然加熱、すなわち大気の熱によって凍結剤3を加熱してそれを融解して加工物1を冷却台4からはずす。この加熱時間を短縮するには、冷却台4部にヒーター(図示せず)を内蔵しておいて、ヒーターに入力をして凍結剤3を加熱して解凍時間を短縮するのがよい。
【0018】
この実施例において、加熱源(または冷却源)37,冷却源(または加熱源)38から発生する排熱、及び冷却器51からの放熱は室内に廃棄せず室外に放熱するのがよい。
【0019】
図2は本発明の他の実施例の構成図である。これは凍結剤3の解凍時間を短縮する方法として凝縮器21で発生する凝縮熱を利用するものである。このためパイプ49,50に分岐して、パイプ13,14を新たに設け、その他端をパイプ7,8に接続する。このパイプ13,14にはそれぞれバルブ15,16を設ける。これに対応して冷却器51に連なるパイプ49,50にもバルブ53,54を設ける。これらのバルブ15,16,53,54の開度を調節して、ポンプ48によって輸送される熱媒体の一部をパイプ14を通して冷却台4の流路5内に導入した後、パイプ13を通してパイプ49に戻す。これにより、冷却台4は加熱され、凍結剤3容易に解凍される。このような操作中には、パイプ7,8にそれぞれ設けたバルブ11,12は閉じておく。
【0020】
図3は本発明の他の実施例の構成図である。これは加熱源37の発生熱の一部を冷却台4内の流路5部に導入するようにしたものである。このため加熱源37に連なるパイプ43、44に分岐して、パイプ13,14をそれぞれ分岐接続する。パイプ43,44にはそれぞれバルブ55,56を、またパイプ13,14にはそれぞれバルブ15,16を設ける。これらのバルブ55,56,及びバルブ15,16の開度を調節して、パイプ43内の熱媒体をパイプ13に導入して冷却台4内の流路5に入れて冷却台4を加熱した後、パイプ14を通してパイプ44に戻す。このような操作によって冷却台4部の凍結剤3は容易に解凍され、加工物1は冷却台4からはずすことができる。
【0021】
図4は図2の実施例の変形実施例の構成図である。これは凝縮器21が、パイプ状の熱交換器21となっていて、この周りにタンク55を設け、その内部に熱媒体56を入れ、この熱媒体56によってパイプ状の凝縮器21を冷却するようにしたものである。パイプ49,50の端部はタンク55内の熱媒体56内に浸漬しておき、ポンプ48によって熱媒体56はパイプ50を介して冷却器51に導入された後パイプ49を通ってタンク55内へ戻される。またバルブ53,54,15,16の開度を調節してタンク内55の熱媒体56をパイプ14を介して冷却台4内の流路5へ導き、パイプ13,49を通してタンク55内へ戻す。
【0022】
図5は本発明の他の実施例の構成図である。これは冷凍装置200が、電動圧縮機70を利用した断熱膨張式の蓄冷システムから成るものである。この蓄冷システムの冷凍サイクルは、圧縮機70,凝縮器71、減圧機構(膨張弁)73,槽79内に設けた蛇管状の蒸発器74,およびそれらを循環路を構成するように連結したパイプ75,76,77,78,及びそれらの内部に封入した冷媒(フロンなど)によって構成されている。圧縮機70で断熱圧縮された冷媒の蒸気は凝縮器71で冷却されて液化する。この冷却効果を高めるために、凝縮器71部にファン72を設けて強制空冷する。凝縮器71内で冷却されて液化した冷媒はパイプ76を通って減圧機構73を通る間に断熱膨張して低温度になり、パイプ77を通って蒸発器74内へ入り、ここで蒸発しながら槽79内の液体(水など)80を冷却する。一方蒸発した蒸気はパイプ78を介して圧縮機70に戻される。水の顕熱型蓄熱の場合にはプラス1℃程度まで冷却して蓄冷する。蓄熱容量を高めるためには減圧機構(膨張弁)73を調節して冷媒の蒸発温度をー7℃程度に下げ、液体80をマイナス温度に冷却する。液体80が水の場合には0℃にて蒸発器74の周りは結晶が生じ、この氷の凝固潜熱により大容量の蓄冷が行える。このように槽79内に蓄冷された液体80は、ポンプ9,パイプ8を介して冷却台4内の流路5へ導入されてパイプ7から、再び槽79内へ戻される。このような操作によって冷却台4上の凍結剤3は冷却されて固化する。これによって加工物1は冷却台4に、しっかりと固定される。
【0023】
凝縮器71が現場の室内に設置されていると、凝縮熱は室内に放熱され、夏場においては室内の温度上昇が著しく高まり、空調負荷が高まるという難点がある。このため冷凍装置200は壁90を境として室外92側、冷却部100は室内91側に設けると省エネルギー効果が著しく高まる。更に夜間電力を利用して槽79の液体80に蓄冷すると負荷平準化が行なえ一層の効果が生ずる。このような大容量の蓄熱式の槽79を本凍結チャック用冷却システムに組合わせることにより、加工物1のサイズの変化、及びこれに伴う工具2のサイズの変化により熱負荷が変わる場合にも、容易に冷却容量を調節して対応することができる。またこのような大容量の蓄熱方式の利用により、圧縮機70の容量を小さくでき、もって電力供給量の削減も図れるようになる。
【0024】
このような凍結チャック用冷却システムは、室内の空調と併用して利用すると総合熱効率が一層高まる。つまり図示はしないが、槽79内の液体80を、ポンプとパイプを用いて室内のファンコイルユニットに導入して空調に利用するとともに、冷却台4にも液体80を導入してそれを冷却するシステムにすればよい。この際図5のポンプ9を一台とし、パイプ7,8に別個の2本のパイプを分岐接続してファンコイルユニットに接続すると、システム全体がコンパクトになる。
【0025】
冷却台4上の凍結剤3の解凍方法は、自然放冷のほか、冷却台4にヒーターを内蔵し、これに入力をする方法でもよく、凝縮器71にて発生する高温排熱を利用してもよい。この方法としては凝縮器71に連なるパイプ75またはパイプ76に別個のパイプを分岐接続してこのパイプを冷却台4の一部に取付けて他端をパイプ75または76に戻すという方法を採ればよい。つまり冷凍サイクルの一部を直接冷却台4に接続して、その排熱を利用するものであり、この場合には冷凍サイクルの凝縮温度が下がり、サイクル効率が高まる。もちろん冷却台4の加熱する時間帯は一時的であるので、新しく設ける分岐接続の冷媒用パイプには電磁弁等のバルブを設け、冷媒の流れを止めることが必要である。またこのような方式として間接熱交換方式とし、別個の熱交換器をパイプ75または76の一部に設けるか、あるいは凝縮器71の一部に設け、ポンプとパイプを用い熱媒体(水または不凍液)を冷却台4の流路5内へ導入して冷却台4を加熱した後、再び前記熱交換器に戻すという方法を採ってもよい。
【0026】
図6は図5の実施例の変形実施例の構成図である。これは冷凍装置200としてダイナミック型の氷蓄熱システムを利用して、冷水の取出し温度を低温度のものにして冷却台4の冷却効率を高めるようにしたものである。つまり凍結剤3の凍結時間を短縮するのに効果があるものである。このシステムでは蒸発器74が垂直状の複数枚の伝熱板から成り、この伝熱板の内部に冷媒の通る流路が設けてあるものを利用する。このような伝熱板はステンレス、銅、アルミニウム等でできている。この伝熱板を槽79の液体80の上部に複数枚設け、この伝熱板74の外面に、散水機構85から槽79内の液体80をポンプ82、パイプ83,84を利用して汲み上げて散水する。この散水は伝熱板74の外面を流下液膜状に流下する間に固体(氷)81となり、伝熱板74の外面には時間とともにこの固体(氷)81が厚く結晶する。この固体(氷)81をはぎとるには凝縮器71を出た後の温度の高い冷媒の保有する熱を利用する。このためパイプ76に分岐してパイプ82を設け、このパイプ82にバルブ84を設ける。一方パイプ76にも図示の位置にバルブ83を設ける。バルブ83を閉め、バルブ84を開くと凝縮器71内の温度の高い冷媒はパイプ82を通って蒸発器74内へ入り、これにより伝熱板74は加熱されて、その外面の個体(氷)81の一部が融解し、伝熱板74から離脱し槽79内に落下する。液体80の液面上に個体(氷)81が落下する時の衝撃によって個体(氷)81は砕氷化された固体81−aとなる。槽79内の液体80に浮遊する固体81−aの数が多く、全体の解氷面積が大きいため、ポンプ9を駆動してパイプ8から冷却台4の流路5に液体80を導入してパイプ7から槽79に戻す時の解氷効率が著しく高い。このため固体81−aが氷の場合は、2℃以下の冷水を冷却台4に供給することができ、凍結剤3の凍結時間を著しく短縮することができる。この図6の実施例において、凍結剤3の解凍方法は図5にて記載したものと同様のものを利用することができる。
【0027】
また図5、図6の実施例で、冷凍装置200を屋外92に設けて屋内91のファンコイルユニットに冷水を供給しながら空調に利用すると同時に、この凍結チャック用の冷却部100に冷水を分配して併用利用すると、システムとしての総合効率は一層高まることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、工場の電力の使用量を増大させることなく、効率よく凍結チャック用の冷却台を冷却できるようになった。また冷却台の負荷に追従できる熱供給ができるようになった。また極めて低温度の冷水を提供することにより、冷却台上の凍結剤の凍結時間を短縮して作業効率を著しく高めることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図
【図2】本発明の他の実施例の構成図
【図3】図2の変形実施例の構成図
【図4】図2の変形実施例の構成図
【図5】本発明の他の実施例の構成図
【図6】図5の変形実施例の構成図
【符号の説明】
1・・・・・・加工物
2・・・・・・工具
3・・・・・・凍結剤
4・・・・・・冷却台
5・・・・・・流路
6・・・・・・台
7、8・・・・パイプ
9・・・・・・ポンプ
10・・・・・熱交換器
11、12・・バルブ
13,14・・パイプ
15,16・・バルブ
20・・・・・蒸発器
21・・・・・凝縮器
22・・・・・冷媒
23・・・・・第1吸着容器
24・・・・・第2吸着容器
25、26・・吸着剤
27,28,29,30,31・・・パイプ
32,33,34,35,36・・・バルブ
37・・・・・加熱源(または冷却源)
38・・・・・冷却源(または加熱源)
39,40・・ポンプ
41,42・・熱交換器
43,44,45,46・・・・・・パイプ
47・・・・・熱交換器
48・・・・・ポンプ
49,50・・パイプ
51・・・・・冷却器
52・・・・・ファン
53,54・・バルブ
55・・・・・タンク
56・・・・・熱媒体
70・・・・・圧縮機
71・・・・・凝縮器
72・・・・・ファン
73・・・・・減圧機構(膨張弁)
74・・・・・蒸発器(伝熱板)
75,76,77,78・・・・・・・パイプ
79・・・・・槽
80・・・・・液体(水)
81・・・・・固体(氷)
81−a・・・ 固体(氷)
82・・・・・ポンプ
83・・・・・入口パイプ
84・・・・・出口パイプ
85・・・・・散水機構
90・・・・・壁
91・・・・・室内
92・・・・・室外
100・・・・冷却部
200・・・・冷凍装置

Claims (5)

  1. 加工物を凍結剤を介して冷却台に取付け、この冷却台を冷却する手段として、吸着剤と冷媒を利用して冷熱を発生させることのできる吸着式冷凍装置で発生する冷熱を利用するとともに、吸着剤の再生熱源は化石燃料の燃焼熱または排熱を利用することを特徴とした凍結チャック用冷却システム。
  2. 請求項1に記載の凍結チャック冷却システムにおいて、加工物と冷却台との間の凍結剤を解凍する手段として、大気の保有熱あるいは吸着剤を再生するための加熱源の熱、あるいは吸着剤の吸着熱、あるいは吸着剤の再生時の凝縮熱を利用することを特徴とした凍結チャック用冷却システム。
  3. 加工物を凍結剤を介して冷却台に取付け、この冷却台を冷却する手段として、圧縮機、蒸発器、凝縮器、減圧機構、それらを密閉循環ループを構成するように連結するパイプ、この密閉循環路内に封入した冷媒からなる冷凍装置により、別個に設けた槽内の液体を冷却し、この槽内の液体を冷却し、この槽内の液体に貯えた冷熱を上記冷却手段として利用することを特徴とした凍結チャック用冷却システム。
  4. 請求項3に記載の圧縮機を駆動する電力として深夜電力を利用することを特徴とした凍結チャック用冷却システム。
  5. 請求項3及び請求項4に記載の凍結チャック用冷却システムにおいて、槽内の液体を凍結することにより大容量の冷熱を貯蔵するようにした凍結チャック用冷却システム。
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