JP3407659B2 - 空調設備 - Google Patents

空調設備

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JP3407659B2
JP3407659B2 JP16351998A JP16351998A JP3407659B2 JP 3407659 B2 JP3407659 B2 JP 3407659B2 JP 16351998 A JP16351998 A JP 16351998A JP 16351998 A JP16351998 A JP 16351998A JP 3407659 B2 JP3407659 B2 JP 3407659B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/14Thermal energy storage

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水和物により蓄熱
する空調装置に関する。さらに特定すれば、本発明は水
和物の粒子を含んだ水和物スラリーを生成して蓄熱をな
し、この水和物スラリーを負荷側の機器に供給する空調
設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、蓄熱装置を備えた空調設備が
開発されている。このような蓄熱装置を使用することに
より、たとえば深夜電力、または工場の排熱等、供給が
不連続なエネルギを利用して蓄熱をしておき、蓄熱した
冷熱を空調設備の冷熱源として使用することにより、エ
ネルギをより有効に利用することができる。
【0003】このような空調設備の蓄熱装置の例として
は、氷を使用した蓄熱装置がある。このものは、深夜電
力等により夜間に氷を製造しておき、昼間にこの氷に蓄
熱された冷熱を空調設備に利用するものがある。このも
のは、水の顕熱を利用する場合と比較すると、氷の潜熱
により大量の冷熱を蓄熱できる。
【0004】しかし、この氷による蓄熱装置は、氷は固
体であるためその貯蔵や輸送等の取扱が困難である。こ
のため、たとえば貯蔵した氷をそのまま空調設備の熱交
換器等に供給することは不可能であり、貯蔵した氷とブ
ラインとを熱交換し、このブラインを空調設備に供給す
る等の手段を講じる必要があり、設備が複雑でコストが
高くなる。また、生成する氷を粒子状として、これを水
と混和してスラリーを形成し、このスラリーを搬送する
方式も考えられている。しかし、このようなものは、粒
子状の氷の融解温度と、水の凝固温度が共に0°Cであ
り、このスラリーを安定した一定の性状に維持すること
が困難であり、また流動性も低いため、やはりその取扱
が困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の事情に
基づいてなされたもので、蓄熱量が大きく、また構造が
簡単で設備を小形化することも容易な蓄熱装置を備えた
空調設備を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、冷凍装置と、0°Cより高い温度で水和物を形成す
るゲスト化合物の調和温度を生じる濃度より薄い濃度の
水溶液を収容する蓄熱装置とを備え、この蓄熱装置内に
は、上記の冷凍装置からの熱媒体により上記の水溶液を
冷却して大気圧下で水和物の粒子を生成して水和物スラ
リーを形成する熱交換器と、上記の水和物スラリーを空
調設備の負荷側機器に供給する水和物スラリー循環系と
を備えたものである。したがって、この水和物の潜熱に
より、大きな冷熱の蓄熱量を達成することができ、深夜
電力や排熱等、供給が不定期で空調設備の熱負荷の変動
と整合しないエネルギ源を有効に利用することができ
る。また、この水和物は0°C以上で生成されるもので
あるから、水溶液を冷却することにより、この液中に水
和物の粒子が生成されて水和物のスラリーが形成され
る。このような水和物スラリーは、水和物粒子の融解温
度と周囲の水溶液の凝固温度とが相違しているので、安
定した一定の性状を維持するのが容易であり、また高い
流動性を有している。よって、通常の冷媒やブラインと
同様にポンプ等でそのまま負荷側の機器に供給すること
ができ、構造が簡単となり、この空調設備を小形化する
ことも容易となる。また、水溶液と水和物の混合物の温
度が一定でかつ水溶液のゲスト化合物の濃度が一定の状
態で水和物が生成されるときの温度を調和温度という
が、ゲスト化合物の調和温度を生じる濃度より薄い濃度
の水溶液から水和物を形成することにより、ゲスト化合
物の水溶液全体が水和物に生成されることがなく水溶液
が常に存在するので、確実に水和物スラリーを生成する
ことができ、その水和物スラリーは高い流動性を有して
いるので、負荷側の機器に高い輸送効率で供給すること
ができ、構造が簡単となり、この空調設備を小形化する
ことも容易となる。 また、大気圧下で水和物の粒子を生
成して水和物スラリーを形成するので、冷却装置や蓄熱
装置や水溶液流通系は、常圧で開放系でよく、減圧する
必要がなく、装置構成が簡単であり、装置を小形化する
ことができ、設備コストと運転コストを低くできる。
た、請求項2に記載の本発明は、前記のゲスト化合物
は、テトラn-ブチルアンモニウム塩、テトラiso-ア
ミルアンモニウム塩、テトラiso-ブチルフォスフォ
ニウム塩、トリiso-アミルサルフォニウム塩のうち
の少なくとも一つの化合物を含むことを特徴とするもの
である。このようなゲスト化合物はその融解温度が4°
Cないし25°Cの温度範囲であるため、冷凍装置の吸
熱部と放熱部の温度差が小さくてすみ、効率が向上す
る。さらに、この冷凍装置の吸熱部の温度は0°C以上
ですむので、冷媒として水を使用した吸収式冷凍装置を
使用することができる。この吸収式冷凍装置は低温の蒸
気等の比較的低温の排熱をエネルギ源として利用できる
ので、工場の排熱等を有効に利用して蓄熱することがで
きる。また、請求項3に記載の本発明は、前記の冷凍装
置は、冷媒の水を蒸発させて冷熱を生成するとともに、
蒸発した水蒸気を吸収剤の溶液に吸収させ、また熱源に
よりこの吸収溶液を加熱して濃縮する吸収式冷凍装置で
あることを特徴とするものである。したがって、上記の
ように比較的低温の排熱等を利用することができ、エネ
ルギを有効に利用することができる。また、請求項4に
記載の本発明は、前記の冷凍装置は、冷媒を圧縮して凝
縮させ、この凝縮した冷媒を蒸発させて冷熱を生成する
圧縮式冷凍装置であることを特徴とするものである。こ
の圧縮式冷凍装置は、小形化が容易であり、家庭用、そ
の他の小規模の空調設備に適し、深夜電力等により深夜
に蓄熱しておくことにより、電力をより有効に利用する
ことができる。
【0007】また、請求項5に記載の本発明は、水和物
を形成するゲスト化合物の調和温度を生じる濃度より薄
い濃度の水溶液を冷却することにより大気圧下で水和物
の粒子を生成して水和物のスラリーを生成する方法であ
って、前記水溶液には前記水和物の粒子の生成の核とな
る微粒子が含まれており、前記水和物の融点以下の温度
まで前記水溶液を過冷却することにより前記微粒子を中
心として水和物の粒子を生成して水和物のスラリーを生
成することを特徴とするものである。ゲスト化合物の融
点以下の温度までゲスト化合物の調和温度を生じる濃度
より薄い濃度の水溶液を過冷却すると、前記水溶液には
水和物の粒子の生成の核となる微粒子が含まれているの
で、前記微粒子を中心として水和物の粒子が生成されて
水和物のスラリーを生成することができる。
【0008】また、請求項6に記載の本発明は、水和物
を形成するゲスト化合物の調和温度を生じる濃度より薄
い濃度の水溶液を熱交換要素内の熱媒体により冷却して
大気圧下で水和物の粒子を生成して水和物のスラリーを
生成する熱交換器であって、前記水溶液を前記熱交換要
素の周囲を流通するように循環させることにより水和物
の粒子を生成して水和物のスラリーを形成することを特
徴とするものである。
【0009】また、請求項7に記載の本発明は、水和物
を形成するゲスト化合物の調和温度を生じる濃度より薄
い濃度の水溶液とその水溶液が冷却されたときに大気圧
下で生成する水和物の粒子とからなる水和物のスラリー
を収容し、前記水和物の粒子を底部に蓄積することを特
徴とする蓄熱槽である。また、請求項8に記載の本発明
は、前記の蓄熱槽は水和物の粒子を底部から前記水溶液
とともに取出すための配管を備えることを特徴とするも
のである。
【0010】
【0011】また、請求項9に記載の本発明は、熱交換
器において水和物スラリーにより冷却された熱媒体を空
調設備の負荷側機器に供給する往き配管と、前記負荷側
機器において熱交換された熱媒体を前記熱交換器に供給
する戻り配管とを備えた空調設備であって、前記水和物
スラリーは、水和物を形成するゲスト化合物の調和温度
を生じる濃度より薄い濃度の水溶液とこれを冷却して大
気圧下で生成する水和物の粒子とを有することを特徴と
する空調設備である。 この空調設備によれば、水和物ス
ラリーと熱媒体とを熱交換させ、熱媒体を負荷側機器と
水和物スラリー熱交換器との間で循環させることができ
る。 また、ゲスト化合物の調和温度を生じる濃度より薄
い濃度の水溶液から水和物を形成することにより、ゲス
ト化合物の水溶液全体が水和物に生成されることがなく
水溶液が常に存在するので、確実に水和物スラリーを生
成することができ、その水和物スラリーは高い流動性を
有しているので、負荷側の機器に高い輸送効率で供給す
ることができ、構造が簡単となり、この空調設備を小形
化することも容易となる。 また、大気圧下で水和物の粒
子を生成して水和物スラリーを形成するので、冷却装置
や蓄熱装置や水溶液流通系は、常圧で開放系でよく、減
圧する必要がなく、装置構成が簡単であり、装置を小形
化することができ、設備コストと運転コストを低くでき
る。 また、請求項10に記載の本発明は、第1の熱交換
器において水和物スラリーにより冷却された熱媒体を、
空調設備の負荷側機器に供給する第1の往き配管と、前
記負荷側機器において熱交換された熱媒体を、前記熱交
換器に供給する第1の戻り配管と、第2の熱交換器にお
いて水和物を形成するゲスト化合物の調和温度を生じる
濃度より薄い濃度の水溶液を冷却して前記水和物スラリ
ーを生成するための熱媒体を冷凍装置から供給する第2
の往き配管と、前記第2の熱交換器において熱交換され
た熱媒体を冷凍装置に供給する第2の戻り配管とを備え
ることを特徴とする空調設備である。また、請求項11
に記載の本発明は、第1及び第2の往き配管並びに第1
及び第2の戻り配管をそれぞれ接続して、前記冷凍装置
から供給される熱媒体を前記負荷側機器に供給可能なら
しめ、且つ、前記負荷側機器において熱交換された熱媒
体を前記冷凍装置に供給可能ならしめる切換用弁を備え
ることを特徴とする空調設備である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の方法
および装置の実施形態を説明する。図1ないし図3には
本発明の第1の実施形態の装置の概略を示す。このもの
は、冷凍装置として吸収式冷凍装置を使用したもので、
大床面積のビルの空調設備や地域空調設備等、比較的大
規模な空調設備に適したものである。
【0013】この空調設備は、冷凍装置1、水和物スラ
リーを使用した蓄熱装置2、およびこの空調設備の負荷
側の機器3から構成されている。
【0014】この実施形態のものは、上記の冷凍設備と
して吸収式冷凍装置1が用られており、この吸収式冷凍
装置1により冷却媒体すなわち4°C程度の冷水が供給
される。なお、5はこの吸収式冷凍装置1のための冷却
塔である。
【0015】また、6はゲスト化合物の水溶液およびこ
れに水和物の粒子が混合した水和物スラリーSを貯蔵す
る蓄熱槽である。この蓄熱槽6内の水溶液は熱交換器4
に送られて上記の吸収式冷凍装置からの冷水と熱交換さ
れて冷却され、水和物の粒子を生成し、この粒子を含ん
だスラリーは上記の蓄熱槽6に戻され、貯蔵される。そ
して、この蓄熱槽6内の水和物スラリーは、空調設備等
の熱負荷側3に送られ、冷熱源として使用される。
【0016】次に、上記の各部分の構成を説明する。上
記の吸収式冷凍装置1には、蒸発器10が備えられ、こ
の蒸発器10内では、ノズル13から冷媒としての水が
散布されて蒸発し、低温雰囲気となる。この蒸発器10
内には伝熱管12等の熱交換要素が収容され、この伝熱
管12と前述の熱交換器4との間にはポンプ11を介し
て水が循環されており、たとえば熱交換器4からの約1
2°Cの水を約4°Cに冷却して熱交換器4に戻す。
【0017】この蒸発器10内で蒸発した水蒸気は、配
管14を介して吸収器15に送られる。この吸収器15
内には、吸収剤としてたとえば臭化リチウムを溶解した
吸収溶液が収容され、またこの吸収溶液はノズル16か
ら散布される。そして、上記の蒸発器10からの水蒸気
は、この吸収溶液に吸収される。
【0018】上記の吸収器15内で水蒸気を吸収するこ
とにより希釈された吸収溶液は、ポンプ17によって第
1発生器18に送られる。この第1発生器18内には熱
交換要素20が設けられ、この熱交換要素20には、工
場の排熱等の比較的低温の熱源で発生された比較的低温
の蒸気等が供給され、上記の希釈された吸収溶液を加熱
し、水を蒸発させてこの吸収溶液を濃縮する。そして、
この濃縮された吸収溶液は、配管21を介して第2発生
器22に送られる。
【0019】また、上記の第1発生器18内で吸収溶液
から蒸発した水蒸気は、上記の第2発生器22内の熱交
換要素23に送られ、この第2発生器22内の吸収溶液
を加熱して水を蒸発させてさらに濃縮する。そして、こ
のようにして2段階で濃縮されて水蒸気の吸収能力が回
復した吸収溶液は、配管24を介して前記の吸収器15
内のノズル16に供給され、蒸発器10からの水蒸気を
再び吸収する。
【0020】また、前記の第1発生器18および第2発
生器22内で発生した水蒸気は、凝縮器26に送られ
る。この凝縮器26内には熱交換要素28が設けられ、
この熱交換要素28には前記の冷却塔5からの冷却水が
ポンプ27により供給される。そして、上記の水蒸気
は、この熱交換要素28により冷却されて凝縮して水に
戻り、この水はポンプ32により蒸発器10のノズル1
3に送られて散布され、蒸発して低温となる。なお、前
記の冷却塔5からの冷却水は配管29を介して吸収器1
5内の熱交換要素31に送られ、吸収溶液を冷却してそ
の水蒸気吸収能力を向上させる。
【0021】この吸収式冷凍装置1は、上記のような経
路で冷媒の水および吸収溶液が循環し、冷水を供給す
る。このような吸収式冷凍装置は比較的低温の熱源から
の熱を利用することが可能であり、工場の排熱等を有効
に利用することができる。また、このような吸収式冷凍
装置は、一般的には冷却温度がたとえば3°Cから15
°Cの範囲であるが、吸収剤の種類を適宜選択すること
により、この温度範囲以上の冷却能力を有することがで
き、また冷媒の水に不凍液等を混入することにより、0
°C以下の温度まで冷却することも可能である。
【0022】次に、前記の蓄熱装置2の構成を説明す
る。この蓄熱装置2には前記の水和物のスラリーを製造
する熱交換器4が設けられ、以下その構成を説明する。
この実施形態では、この水和物を形成するゲスト化合物
として臭化テトラn−ブチルアンモニウム(以下TBA
Bと略称する)を使用したものである。このTBABの
水和物の融点は11.8°Cであり、よってこのTBA
Bの水溶液Sは、上記の11.8°C以下に冷却すると
水和物が生成される。なお、このTBABの水和物の融
解熱は40ないし50Kcal/Kgであり、この潜熱
によって大きな蓄熱能力を発揮する。
【0023】なお、上記のゲスト化合物は上記のものに
は限定されず、テトラn−ブチルアンモニウム塩、テト
ラiso−アミルアンモニウム塩、テトラiso−ブチ
ルフォスフォニウム塩、トリiso−アミルサルフォニ
ウム塩等の各種の化合物を使用することができる。これ
らのゲスト化合物の水和物は、その融点が約5°Cない
し25°Cの範囲にあり、上述のような吸収式冷凍装置
1の冷却温度範囲と対応しており、このような吸収式冷
凍装置と組み合わせて使用するのに適しているものであ
る。
【0024】図2には、上記の水和物スラリーを生成す
るための熱交換器4の構成を概略的に示す。図中の40
は冷却槽であって、この冷却槽40内には配管41を介
して前記の蓄熱槽6内のTBABの水溶液Sが供給さ
れ、またこの水溶液と生成された水和物粒子とのスラリ
ーはこの冷却槽40の底部から配管42を介して前記の
蓄熱槽6に戻される。
【0025】この冷却槽40は、この実施形態の場合に
は大気に連通した開放形の容器であって、その内部は大
気圧に維持され、また流通される水溶液Sはその自由表
面で空気と接触している。
【0026】そして、この冷却槽40内には、冷却管そ
の他の形式の熱交換手段すなわち熱交換要素50が設け
られている。この熱交換要素50には、配管44,45
を介して前記の吸収式冷凍機1で生成された冷却媒体す
なわち冷水が循環され、周囲の水溶液を冷却する。ま
た、この冷却槽40には、ポンプ51および配管52等
からなる流通機構が設けられ、内部の水溶液Sを上記の
熱交換要素50通過して循環流通させる。
【0027】
【0028】また、この冷却槽40の底部には、空気噴
出機構56が設けられている。この空気噴出機構56
は、空気ノズル57、ポンプ59等を備え、冷却槽40
内の水溶液中に空気を噴出するものである。
【0029】
【0030】次に、上記の装置の作動および水和物の製
造方法を説明する。まず、この水和物スラリーの製造に
先だって、この装置内の水溶液Sのゲスト化合物の濃度
を所定の範囲に調整する。
【0031】次に、上記のような吸収式冷凍装置1およ
びこの装置全体全体を作動させると、水溶液Sは、熱交
換要素50を通過する際に冷却され、TBABの水和物
の粒子を形成する。
【0032】
【0033】まず、水和物はゲスト化合物の分子1個が
水分子n個からなるホスト構造の中に抱合されて形成さ
れ、通常このホスト構造は水分子6個から構成されると
仮定すると、水分子6、ゲスト化合物分子1の割合の水
溶液を調製した場合には、これを冷却してゆくと、水溶
液と水和物の混合物の温度は一定でかつ水溶液のゲスト
化合物の濃度一定の状態で水和物が生成される。この
ような場合の温度を調和温度と称している。
【0034】また、水溶液のゲスト化合物の濃度が上記
より薄い場合、たとえば水分子12に対してゲスト化合
物分子1の割合の水溶液を調製した場合には、上記のよ
うに水分子6、ゲスト化合物分子1の割合で水和物が形
成されてゆくので、水和物が生成される従って水溶液の
濃度が薄くなり、水和物の生成量が増加するに従って水
溶液の濃度および水和物の生成温度が低下してゆく。
【0035】
【0036】すなわち、このTBABの水溶液の濃度が
上記の調和温度を生じるような濃度の場合であっても、
この水溶液が熱交換要素と接触する局部的な部分では、
まずこの水溶液がTBAB水和物の融点以下の温度まで
過冷却され、ついでこの水溶液中に存在する微粒子、そ
の他の核を中心として水和物が生成され、これが水和物
の粒子となる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】また、この実施形態では、空気噴出機構5
6によりこの冷却槽40の底部から水溶液S中に空気を
噴出しているので、その気泡の上昇により内部が撹拌さ
れ、水和物粒子の沈殿や凝集をより確実に防止できる。
【0047】なお、上記の実施形態では、構造を簡単に
するため、また取扱を容易にするために、冷却槽40を
開放形の容器として水溶液の自由表面を空気と接触させ
るように構成したが、この水溶液やスラリーの流通系統
を密閉形にすることも可能であり、また内部を大気圧と
相違する圧力とすることも可能である。
【0048】
【0049】また、上記の水溶液のゲスト化合物の濃度
は、前記のように調和温度を生じるような濃度としてお
けば、水和物の生成によっても水溶液の濃度が変化する
ことはなく、この水溶液の濃度制御は特に必要はない。
また、水溶液の濃度がこれより低い場合でも、水和物の
生成量が増大するにしたがって水溶液の濃度が低下し、
水和物の生成温度が低下してゆくので、この水溶液の冷
却温度を制御することにより、水和物の生成量を制御す
ることができ、この水溶液の濃度制御は特に必要はな
い。
【0050】上記のように、この装置は水和物のスラリ
ーを効率的に製造することができる。したがって、工場
等の排熱を利用して、この水和物スラリーを蓄熱槽3に
貯蔵しておき、これを空調設備等に供給することがで
き、排熱の供給の変動と空調設備の負荷の変動の不整合
を解消し、エネルギをより有効に利用できる。
【0051】この場合に、上記の水和物スラリーは凝集
することがなく、また高い流動性を有し、かつ見掛け上
の熱伝導率も低いので、その貯蔵、移送が容易である。
また、その高い流動性を生かして、既存の冷水を使用す
る空調設備にそのまま、または小改造を施して供給可能
であり、設備のコストを低下させることができる。
【0052】次に、上記のようにこの水和物スラリーを
この空調設備の負荷側の機器3に供給する流通系統を説
明する。上記の熱交換器4で生成された水和物スラリー
は、切換弁71を介してサイクロンセパレータまたはタ
ンゼンシャルセパレータ等の遠心分離器73に送られ、
さらに負荷側の機器3たとえば空気との熱交換器74に
送られ、上記の蓄熱槽6との間を循環される。そして、
熱交換器4で生成される水和物スラリーの量が負荷側の
機器3の必要量より多い場合には、余剰分は上記の蓄熱
槽6に送られる。また、機器3側の必要量が多い場合に
は、不足分の水和物スラリーがこの蓄熱槽6内から切換
弁72を介して機器3に供給される。なお、仕様等によ
っては、熱交換器4からの水和物スラリーの全量をこの
蓄熱槽6に送り、この蓄熱槽6から負荷側の機器3に供
給するようにしてもよい。
【0053】
【0054】
【0055】また、本発明は上記の実施形態には限定さ
れず、たとえば図3には本発明の第2の実施形態の一部
を示す。このものは、夜間に冷凍機を蓄熱運転して水和
物を生成してこれを貯蔵し、昼間にはこの水和物に蓄熱
された冷熱を空調設備等に使用する負荷運転をおこなう
ような場合に、冷凍装置をより効率的に運転可能とした
ものである。
【0056】図3には、この第2の実施形態の熱交換器
4、蓄熱槽6、および空調設備等の負荷側に接続される
配管の部分を示す。図中の67は熱交換器4から水和物
スラリーを空調設備等の負荷側に供給する往き配管、6
8は負荷側からの戻り配管である。そして、この往き配
管67の途中には、切換弁66が設けられ、配管76を
介して蓄熱槽に連通している。また、上記の蓄熱槽
の底部から水和物スラリーを吸い上げて上記の往き配管
67の途中に供給するポンプ65が設けられている。さ
らに、戻り配管68の途中には、切換弁69が設けら
れ、配管75を介して蓄熱槽3の上部に連通している。
【0057】この実施形態のものは、水溶液として、前
述したような調和温度を生じない濃度の薄いものを使用
する。このような水溶液は、その全体が水和物に生成さ
れることがないので、確実に水和物スラリーを生成する
ことができる。
【0058】図3中で、実線の矢印は夜間の蓄熱運転の
際の水和物スラリーの流れを示し、また破線の矢印は、
昼間の負荷運転の場合の水和物スラリーの流れを示す。
【0059】まず、蓄熱運転の場合には、水溶液は蓄熱
槽6から配管75、切換弁69、配管41、ポンプ43
を介して熱交換器4に送られ、冷却されて水和物スラリ
ーを生成し、この水和物スラリーは切換弁66、配管7
6を介して蓄熱槽6の底部に戻される。そして、この水
和物粒子は水溶液より比重が大きいので、このスラリー
中の水和物粒子は蓄熱槽6の底部に蓄積される。
【0060】また、昼間の負荷運転の場合には、蓄熱槽
6の底部の水和物粒子は水溶液とともにポンプ65で吸
い上げられ、この水和物スラリーは往き配管67を介し
て空調設備等の負荷側に送られ、またこの負荷側で熱交
換した水和物スラリーは戻り配管68、切換弁69、配
管75を介して蓄熱槽6に戻される。
【0061】なお、この昼間の負荷運転の際に冷房負荷
が大きい場合には冷凍装置が並行して運転され、戻り配
管68の水和物スラリーの一部は切換弁69で一部が分
岐され、配管41およびポンプ43を介して熱交換器4
に送られて冷却され、水和物粒子が生成される。そし
て、この熱交換器4から送出された水和物スラリーは、
切換弁66を介して上記の往き配管67に戻され、ポン
プ65により蓄熱槽6から吸い上げられた水和物スラリ
ーと合流して負荷側に供給される。
【0062】この実施形態では、冷凍装置の運転の効率
を向上させることができる。すなわち、上記の水溶液中
の水和物粒子の量が多くなるに従って、水溶液の濃度が
低下して水和物の生成温度が低下するので、冷凍装置の
吸熱部の温度をこれに対応して低下させるように制御す
ることによって、この冷凍装置の省エネが図られる。ま
た、この実施形態では、水和物粒子は常にこの蓄熱槽6
の底部に蓄積されて水溶液と分離するので、この蓄熱槽
3の上部には固相割合の低い水和物スラリーもしくは水
溶液が存在している。
【0063】したがって、前記の蓄熱運転をする場合、
すなわち図中で実線の矢印の経路で水溶液が循環する場
合には、蓄熱槽6の上部の固相割合の低い水和物スラリ
ーもしくは水溶液が優先的に熱交換器4に送られるの
で、配管、熱交換器での圧損低減と熱交換器での伝熱性
の向上が図られる。
【0064】また、上記のように昼間の負荷運転の際に
冷凍装置を並行して運転する場合にも、負荷側で熱交換
されて水和物粒子が溶融し、濃度および温度の高くなっ
た水溶液がそのまま優先的に熱交換器4に送られるの
で、この水溶液から水和物粒子を生成する際の温度は高
くなり、冷凍器の吸熱部の温度を高くして放熱部との温
度差を小さくすることができ、冷凍装置の運転の効率が
向上する。
【0065】なお、上記の蓄熱槽6内に蓄積される水和
物粒子の量が多くなるにしたがって、水溶液の濃度が低
下し、水和物生成温度も低下して冷凍装置の効率も低下
してくるが、空調設備等の負荷側の容量、冷凍装置の容
量等に対応して蓄熱槽6の容量、すなわち水溶液の全体
量を適切に設定すれば、通常の運転状態では常に上記の
ような効率の高い範囲で冷凍装置を運転させることが可
能である。
【0066】また、図4には本発明の第3の実施形態を
示す。このものは、冷凍装置として冷媒を圧縮して凝縮
させ、この冷媒を蒸発させて冷熱を形成する圧縮式冷凍
器を使用したもので、家庭用の空調設備、小規模のビル
の空調設備等に適したものである。図3に示す実施形態
のものは、家庭用の空調設備である。
【0067】この空調設備は、室外ユニット80と負荷
側の機器81とから構成され、この負荷側の機器81は
たとえば複数の室内ユニット94を備えている。また、
上記の室外ユニット80は、冷凍装置83と蓄熱装置8
4から構成されている。
【0068】上記の冷凍装置83は、圧縮機85を備え
ており、フロン等の冷媒を圧縮し、凝縮器86で冷却し
て凝縮させる。そして、この凝縮された冷媒は制御弁8
7、膨脹弁88を介して流通されて蒸発し、冷熱を生成
する。なお、蒸発膨脹した冷媒は再び上記の圧縮機85
により圧縮される。
【0069】また、上記の蓄熱装置84には、一体形の
蓄熱槽90が設けられ、この蓄熱槽90は断熱構造を採
用している。そして、この蓄熱槽90内には、前述した
ようなゲスト化合物たとえばTBABの水溶液Sが収容
されている。また、この蓄熱槽90内には、熱交換器9
1が内蔵され、前記の冷凍装置83からの冷媒が供給さ
れ、この蓄熱槽90の内部の水溶液を冷却し、水和物の
粒子を生成する。
【0070】この水和物の粒子と水溶液の混合した水和
物スラリーは、この蓄熱槽90内に貯溜され、制御弁9
2を介してポンプ93により前記の各室内ユニット94
に送られ、空気と熱交換した水和物スラリーまたは水溶
液は上記の蓄熱槽90内に戻される。なお、95は各室
内ユニット94の流量調整弁である。
【0071】この実施形態のものは、深夜電力等により
圧縮機85を作動させ、深夜に水和物スラリーを生成
し、この水和物スラリーは蓄熱槽90内に貯蔵される。
そして、昼間などにおいてこの空調設備を作動させる際
には、この蓄熱槽90内に貯蔵されている水和物スラリ
ーを室内ユニット94に供給して空調を行い、深夜電力
を有効に利用する。この実施形態ものは、全体を小形に
形成することが容易である。
【0072】また、図5には本発明の第4の実施形態を
示す。この実施形態のものは、貯蔵された水和物スラリ
ーをフロン等の冷媒と熱交換して負荷側に供給するとと
もに、蓄熱槽90内に貯蔵されている水和物スラリーを
冷熱源として使用するのと並行して冷凍装置を運転可能
としたものである。
【0073】すなわち、この実施形態のものは、蓄熱槽
90内の水和物スラリーとフロン等の冷媒とを熱交換す
る冷媒熱交換器100を備えており、この冷媒熱交換器
100と前記の熱負荷側の室内ユニット94との間は、
往き配管102および戻り配管103を介してフロン等
の冷媒が循環するように構成されている。そして、この
冷媒熱交換器100には、弁92、ポンプ93を介して
蓄熱槽90内の水和物スラリーが供給され、冷媒と熱交
換されてこの冷媒を冷却または凝縮する。また、この冷
媒熱交換器100内を流通する冷媒は、弁104,10
5を介して前記の圧縮形の冷凍装置に流通される。
【0074】なお、図中で実線の矢印は夜間の蓄熱運転
の場合の冷媒の流通経路を示し、また破線の矢印は昼間
の負荷運転の場合の冷媒および水和物スラリーの流通経
路を示す。
【0075】この実施形態のものは、昼間の負荷運転の
場合には冷凍装置を作動させ、凝縮器86を通過したガ
ス状または液状の一部の冷媒を上記の冷媒熱交換器10
0に供給して蓄熱槽90内の水和物スラリーと熱交換し
て冷却または凝縮し、この冷媒を熱負荷側の室内ユニッ
ト94等に送る。また、これらの室内ユニット94から
戻された冷媒は、再び圧縮器85により圧縮され、凝縮
器86に送られる。
【0076】この実施形態のものは、室内ユニット94
に送られる熱媒体がフロン等の冷媒であり、このような
従来の冷媒を使用する室内ユニット94をそのまま使用
することができる。また、この実施形態のものは、蓄熱
槽90内の水和物スラリーと冷凍装置を冷熱源とする並
行運転が可能であり、負荷の変動等に柔軟に対応するこ
とができる。
【0077】また、図6には本発明の第5の実施形態を
示す。この実施形態のものは、蓄熱槽90内に貯蔵され
た水和物スラリーの冷熱をフロン等の冷媒と熱交換して
負荷側に供給する水和物スラリーのみを冷熱源とする運
転と、冷凍装置を冷熱源とする運転との少なくとも一つ
を運転可能としたものである。すなわち、この実施形態
のものは、蓄熱槽90内の水和物スラリーとフロン等の
冷媒とを熱交換する第1の熱交換器である冷媒熱交換器
100を備えており、この冷媒熱交換器100と熱負荷
側の室内ユニット94との間は、第1の往き配管である
往き配管102および第1の戻り配管である戻り配管1
03を介してフロン等の冷媒が循環するように構成され
ている。そして、この冷媒熱交換器100には、弁9
2、ポンプ93を介して蓄熱槽90内の水和物スラリー
が供給され、冷媒と熱交換されてこの冷媒を冷却または
凝縮する。また、この冷媒熱交換器100内を流通する
冷媒は、弁104,105を介して圧縮形の冷凍装置8
5,86に流通され可能となっている。 また、蓄熱槽9
0内には、水和物を形成するゲスト化合物の調和温度を
生じる濃度より薄い濃度の水溶液が収容されている。ま
た、この蓄熱槽90内には、第2の熱交換器である熱交
換器91が内蔵され、冷凍装置85,86からの冷媒が
第2の往き配管を介して供給され、この蓄熱槽90の内
部の水溶液を冷却し、水和物の粒子を生成し水和物スラ
リーを生成する。さらに第2の熱交換器である熱交換器
91から冷媒が第2の戻り配管を介して冷凍装置85,
86に循環される。 なお、図中で実線の矢印は夜間の蓄
熱運転の場合の冷媒の流通経路を示し、また破線の矢印
は昼間の負荷運転の場合の冷媒および水和物スラリーの
流通経路を示す。 この実施形態のものは、第1の戻り配
管である冷媒の戻り配管103の途中に冷媒ガスポンプ
111を設けるとともに、切換え用の弁112,11
3,114,115を設け、冷凍装置の圧縮器85を経
由せずに、冷媒を室内ユニット94と第1の熱交換器で
ある冷媒熱交換器100との間で循環させ、この冷媒と
水和物スラリーとを熱交換させることができるものであ
る。
【0078】この実施形態のものは、上記の実施形態と
同様に室内ユニット94に送られる熱媒体がフロン等の
冷媒であり、このような従来の冷媒を使用する室内ユニ
ット94をそのまま使用することができる。また、この
実施形態のものは、切換え用の弁112,113,11
4,115を操作することにより、蓄熱槽90内の水和
物スラリーのみを冷熱源とする運転、冷凍装置のみによ
る運転、蓄熱槽90内の水和物スラリーと冷凍装置を冷
熱源とする並行運転のいずれも選択可能であり、状況に
応じた柔軟な運転が可能である。
【0079】なお、本発明は上記の実施形態には限定さ
れず、たとえば冷凍機の形式は上記のものには限定され
ず、各種のものが採用可能である。
【0080】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、水和物によ
って冷熱を蓄熱するので、大きな蓄熱能力を発揮するこ
とができ、装置を小形化することができる。また、この
水和物を形成するゲスト化合物を選択して生成温度を0
°C以上とし、水溶液中に水和物の粒子を形成して水和
物スラリーを形成し、このスラリーを負荷側の機器に供
給するので構造が簡単で小形化も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略的な構成図。
【図2】第1の実施形態の熱交換器の部分の概略的な構
成図。
【図3】本発明の第2の実施形態の一部の概略的な構成
図。
【図4】本発明の第3の実施形態の概略的な構成図。
【図5】本発明の第4の実施形態の概略的な構成図。
【図6】本発明の第5の実施形態の概略的な構成図。
【符号の説明】
1 冷凍装置 2 蓄熱装置 3 負荷側の機器 4 熱交換器 6 蓄熱槽 40 冷却槽 83 冷凍装置 84 蓄熱装置 90 蓄熱槽 91 熱交換器 94 室内ユニット S 水溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−75195(JP,A) 特開 平4−340038(JP,A) 実開 平4−17271(JP,U) 特許2989316(JP,B2) 川崎成武 他1名,気体水和物の冷熱 蓄熱材への応用,ケミカルエンジニアリ ング,Vol.27,No.8,P.603, 表1「液液包接化合物」1 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 20/02 C09K 5/06 F24F 5/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍装置と、0°Cより高い温度で水和
    物を形成するゲスト化合物の調和温度を生じる濃度より
    薄い濃度の水溶液を収容する蓄熱装置とを備え、この蓄
    熱装置内には、上記の冷凍装置からの熱媒体により上記
    の水溶液を冷却して大気圧下で水和物の粒子を生成して
    水和物スラリーを形成する熱交換器と、上記の水和物ス
    ラリーを空調設備の負荷側機器に供給する水和物スラリ
    ー循環系とを備えたことを特徴とする空調設備。
  2. 【請求項2】 前記のゲスト化合物は、テトラn-ブチ
    ルアンモニウム塩、テトラiso-アミルアンモニウム
    塩、テトラiso-ブチルフォスフォニウム塩、トリi
    so-アミルサルフォニウム塩のうちの少なくとも一つ
    の化合物を含むものであることを特徴とする請求項1の
    空調設備。
  3. 【請求項3】 前記の冷凍装置は、冷媒の水を蒸発させ
    て冷熱を生成するとともに、蒸発した水蒸気を吸収剤の
    溶液に吸収させ、また熱源によりこの吸収溶液を加熱し
    て濃縮する吸収式冷凍装置であることを特徴とする請求
    項1の空調設備。
  4. 【請求項4】 前記の冷凍装置は、冷媒を圧縮して凝縮
    させ、この凝縮した冷媒を蒸発させて冷熱を生成する圧
    縮式冷凍装置であることを特徴とする請求項1の空調設
    備。
  5. 【請求項5】 水和物を形成するゲスト化合物の調和温
    度を生じる濃度より薄い濃度の水溶液を冷却することに
    より大気圧下で水和物の粒子を生成して水和物のスラリ
    ーを生成する方法であって、前記水溶液には前記水和物
    の粒子の生成の核となる微粒子が含まれており、前記水
    和物の融点以下の温度まで前記水溶液を過冷却すること
    により前記微粒子を中心として水和物の粒子を生成して
    水和物のスラリーを生成することを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 水和物を形成するゲスト化合物の調和温
    度を生じる濃度より薄い濃度の水溶液を熱交換要素内の
    熱媒体により冷却して大気圧下で水和物の粒子を生成し
    て水和物のスラリーを生成する熱交換器であって、前記
    水溶液を前記熱交換要素の周囲を流通するように循環さ
    せることにより水和物の粒子を生成して水和物のスラリ
    ーを形成することを特徴とする熱交換器。
  7. 【請求項7】 水和物を形成するゲスト化合物の調和温
    度を生じる濃度より薄い濃度の水溶液とその水溶液が冷
    却されたときに大気圧下で生成する水和物の粒子とから
    なる水和物のスラリーを収容し、前記水和物の粒子を底
    部に蓄積することを特徴とする蓄熱槽。
  8. 【請求項8】 前記水和物の粒子を底部から前記水溶液
    とともに取出すための配管を備えることを特徴とする請
    求項7記載の蓄熱槽。
  9. 【請求項9】 熱交換器において水和物スラリーにより
    冷却された熱媒体を空調設備の負荷側機器に供給する往
    き配管と、前記負荷側機器において熱交換された熱媒体
    を前記熱交換器に供給する戻り配管とを備えた空調設備
    であって、前記水和物スラリーは、水和物を形成するゲ
    スト化合物の調和温度を生じる濃度より薄い濃度の水溶
    液とこれを冷却して大気圧下で生成する水和物の粒子と
    を有することを特徴とする空調設備。
  10. 【請求項10】 第1の熱交換器において水和物スラリ
    ーにより冷却された熱媒体を、空調設備の負荷側機器に
    供給する第1の往き配管と、前記負荷側機器において熱
    交換された熱媒体を、前記熱交換器に供給する第1の戻
    り配管と、第2の熱交換器において水和物を形成するゲ
    スト化合物の調和温度を生じる濃度より薄い濃度の水溶
    液を冷却して前記水和物スラリーを生成するための熱媒
    体を冷凍装置から供給する第2の往き配管と、前記第2
    の熱交換器において熱交換された熱媒体を冷凍装置に供
    給する第2の戻り配管とを備えることを特徴とする空調
    設備。
  11. 【請求項11】 第1及び第2の往き配管並びに第1及
    び第2の戻り配管をそれぞれ接続して、前記冷凍装置か
    ら供給される熱媒体を前記負荷側機器に供給可能ならし
    め、且つ、前記負荷側機器において熱交換された熱媒体
    を前記冷凍装置に供給可能ならしめる切換用弁を備える
    ことを特徴とする請求項10記載の空調設備。
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JP2007051867A (ja) * 2006-11-20 2007-03-01 Jfe Engineering Kk 水和物スラリの水道発生防止方法および水和物スラリの払出し方法、並びに貯蔵タンク
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川崎成武 他1名,気体水和物の冷熱蓄熱材への応用,ケミカルエンジニアリング,Vol.27,No.8,P.603,表1「液液包接化合物」1

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