JP2004321999A - 霧噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小形でかつ雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足しない霧噴射装置を提供する。
【解決手段】容器6に収容される噴射液13を、噴射器8で噴射口22に供給することによって、中途部において加熱器7で加熱、霧化し、霧を噴射する。加熱室20の温度が第1設定温度から第2設定温度に低下するまで、霧を噴射するように、制御基板10によって制御される。これによって噴射液の粘度に拘わらず、霧の噴射量をほぼ一定に保つことができ、霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも必要不可欠な構成を用いて、前記効果を達成しており、たとえば別途に容器6を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、噴射液を霧状にして噴射する霧噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来技術として、防犯のために、所定の区域への不審者の侵入を感知すると、容器に収容された噴射液を、加熱器で加熱して霧化し、前記区域に噴射して視程を低下させる霧噴射装置が知られている。この霧噴射装置は、不審者の侵入を感知した時刻から、一定の時間、霧を噴射するように構成されている。このように一定の時間噴射する構成では、冬期など、雰囲気温度が低い状況下にある場合、噴射液の粘度が高くなって単位時間あたりの噴射量が低下して、全体としての霧の噴射量が低下し、視程の低下が不十分になってしまう場合がある。
【0003】
このような不具合を解消することができる第2の従来の技術として、容器に収容された噴射液の粘度を低下させるために、前記加熱器とは別に保温器を設けて、この保温器で容器内の噴射液を加熱し保温する装置が知られている。この装置では、容器内の噴射液の温度を検出する温度センサを設け、検出温度に基づいて、容器内の噴射液の温度が一定に保持されるように構成されている(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−85663号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような第2の従来の技術では、霧の噴射量の低下を防ぐことができるかもしれないが、そのために保温器および温度センサを別途に設けなければならず、構成が複雑になり、装置が大形化してしまう。
【0006】
本発明の目的は、小形でかつ雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足しない霧噴射装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、噴射液が収容される容器と、
加熱室を有し、加熱室の温度が、噴射液を霧化可能な第1設定温度に保持されている加熱手段と、
容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
加熱室の温度を検出する温度検出手段と、
予め定める噴射条件を満たしたとき、加熱室の温度が第1設定温度よりも低くかつ噴射液を霧化可能な第2設定温度に低下するまで噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする霧噴射装置である。
【0008】
本発明に従えば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。加熱室の温度は第1設定温度に保持されており、噴射手段は、予め定める噴射条件を満たしたときから、加熱室の温度が第2設定温度に低下するまで、噴射液の霧を噴射するように、制御手段によって制御される。これによって容器内の噴射液の粘度に依存して単位時間あたりの噴射量が変化しても、噴射液によって一定の熱量が加熱室から奪われるまで、噴射液の霧が噴射され、噴射開始から噴射停止までの間に噴射される霧の噴射量をほぼ一定に保つことができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも容器、加熱手段および噴射手段は、霧噴射装置に不可欠であることは言うまでもなく、温度検出手段および制御手段も、加熱手段による加熱制御および噴射液の噴射動作の制御に不可欠な構成であり、このような必要不可欠な手段を用いて、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0009】
また本発明は、噴射液が収容される容器と、
加熱室形成体によって形成される加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含み、
容器は、加熱室および加熱室形成体のいずれか一方に設けられることを特徴とする霧噴射装置である。
【0010】
本発明に従えば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。容器は、加熱室および加熱室形成体のいずれか一方に配置されており、容器内の噴射液は、雰囲気温度に依存して温度が変化することなく、粘度が変化することがない。これによって一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも加熱手段は不可欠な構成であり、このような必要不可欠な手段を用いて、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0011】
好ましくは、容器は、加熱室形成体に設けられ、これによって噴射液が高温になり過ぎることを防止することができる。また加熱室からの距離を選ぶことによって、噴射液の温度を設定することが可能であり、最適温度にすることができる。
【0012】
また本発明は、噴射液が収容される容器と、
加熱室形成体によって形成される加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含み、
噴射手段は、容器から噴射口まで噴射液を導くための輸送管路と、輸送管路の中途部に介在され、容器から噴射液を吸込んで噴射口に向けて吐出する輸送源とを有し、輸送管路の輸送源よりも噴射口側の管路部は、加熱室に配置されて噴射液を霧化するための霧化部分を有し、輸送管路の輸送源よりも容器側の管路部は、少なくとも加熱室および加熱室形成体の前記一方と、容器との間の部の内径が噴射孔側の部分の内径より大きく形成され中途部で加熱室および加熱室形成体のいずれか一方を通過するように設けられ、少なくとも加熱室および加熱室形成体の前記一方と、容器との間の部の内径が噴射孔側の部分の内径より大きく形成されることを特徴とする霧噴射装置である。
【0013】
本発明に従えば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。噴射手段を構成する輸送管路は、輸送源よりも容器側の管路部の少なくとも容器寄りの部分の内径が大きく形成されており、容器内の噴射液の粘度が低くても輸送に対する抵抗を小さくすることができる。このような容器側の管路部を経て、噴射液を一旦加熱室および加熱室形成体の一方に導くことによって、噴射液の粘度を低下させることができる。これによって単位時間あたりの噴射量への、容器内の噴射液の粘度を影響を抑制し、単位時間あたりの噴射量をほぼ一定にすることができ、一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも輸送管路の一部を、霧化のための部分よりも上流側で加熱室および加熱室形成体の一方を通過させるだけの簡単な構成で、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0014】
好ましくは、容器側の管路部は、加熱室形成体に導かれ、これによって噴射液が高温になり過ぎることを防止することができる。また加熱室までの距離を選ぶことによって、噴射液の温度を設定することが可能であり、最適温度にすることができる。
【0015】
また本発明は、外部空間との間の熱の移動が抑制される第1空間、および外部空間との間の熱の移動が容易である第2空間が形成されるハウジングと、
第1空間に配置され、噴射液が収容される容器と、
第1空間に配置され、加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
第1空間に配置され、容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
第2空間に配置され、予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする霧噴射装置である。
【0016】
本発明に従えば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。容器は、加熱手段および噴射手段とともに、ハウジングにおける熱の移動が抑制された第1空間に配置されており、容器内の噴射液は、雰囲気温度の影響を受けにくい。さらに熱源となり得る加熱手段および噴射手段とともに配置されており、噴射液の粘度が高くなることが抑制される。これによって噴射液の粘度の変化を抑制し、単位時間あたりの噴射量をほぼ一定にすることができ、一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかもハウジングは、各手段の損傷を防ぐなどの目的で用いられるものであり、不可欠構成である。このように別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。またハウジング全体を熱の出入が抑制される構成にするのではなく、制御手段が配置される第2空間は、熱の出入を容易にしているので、制御手段の熱暴走などの誤動作を防ぎ、かつ前述の効果を達成することができる。
【0017】
また本発明は、噴射液が収容される容器と、
加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段と、
セラミックヒータを用いて構成され、容器内の噴射液を保温する保温手段とを含むことを特徴とする霧噴射装置である。
【0018】
本発明に従えば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。容器を保温する保温器は、セラッミクヒータを用いて構成されている。容器内の噴射液は、雰囲気温度に依存して温度が変化することなく、粘度が変化することがない。これによって一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。セラミックヒータは、自己温度制御形のヒータであり、保温温度を制御するためのセンサおよび制御手段などを別途に設ける必要がない。したがって他のヒータを用いる場合に比べて、容器内の噴射液の温度を保温するための構成を簡単にすることができる。つまり簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の霧噴射装置1を示す断面図である。図2は、霧噴射装置を示すブロック図である。図3は、霧噴射装置1の設置状態を示す斜視図である。霧噴射装置1は、予め定める所定の区域に霧を噴射する装置であり、たとえば警戒区域2に異常が発生したときに、警戒区域2に霧を噴射して視程を低下させる防犯装置として用いられる。
【0020】
警戒区域2は、たとえば壁および天井板などに囲まれて形成されてもよく、たとえば建物の一室であり、さらに具体例を挙げると、金銭、貴重品および高価な品物などを保管および取扱う場所、たとえば銀行の予め定める部屋であってもよいし、現金自動支払機(ATM)などの設置室であってもよい。もちろん警戒区域2は、前記の場所に限らず、利用者が任意に決定することができ、たとえば一般の住宅の部屋などであってもよい。
【0021】
この霧噴射装置1は、装置本体3と、異常検出器4とを有し、異常検出器4によって異常を検出すると、装置本体3によって霧を噴射する。装置本体3は、たとえば警戒区域2に臨む床上に設置される。この装置本体3は、ハウジング5と、容器6と、加熱器7と、噴射器8と、温度検出器9と、制御基板10とを有する。異常検出器4は、たとえば警戒区域2に臨む壁に設置される。この異常検出器は、ケーシング内にセンサが収納されて構成される。
【0022】
ハウジング5は、たとえば金属製であり、略直方体状の筐体である。このハウジング5は、内方に収納空間11が形成され、容器6、加熱器7、噴射器8および制御基板10が収納される。またハウジングには、一側部に内外方向に貫通する噴射孔12が形成されている。この噴射孔12は、警戒区域2に臨んで開口している。
【0023】
容器6は、噴射液13を収容する容器であり、少なくとも1回の噴射動作によって噴射すべき噴射量以上の噴射液13が収容される。この容器6は、容器本体14と蓋体15とを有し、容器本体14はた、とえば合成樹脂から成り、蓋体15は、たとえば金属から成る。
【0024】
容器本体14は、有底筒状であり、開放端部16に外ねじが刻設されている。蓋体15は、前記容器本体16の開放端部16の外ねじに螺合する内ねじが刻設されている。この蓋体15は、容器本体14の開放端部16に着脱自在に螺着される。
【0025】
このように容器6は開閉自在に構成されている。霧噴射装置1を一度用いた後に、再度用いる場合などに、噴射液13を補充することができる。
【0026】
噴射液13は、人体への影響がない液体であって、かつ加熱されることによって霧化される液体である。噴射液13は、本実施の形態では、たとえばプロピレングリコールとトリエチレングリコールと水とを混合した混合液が用いられるが、これに限定されることはない。
【0027】
加熱器7は、噴射液13を加熱して霧化するための加熱手段であり、加熱室20を有し、加熱室20の温度が、噴射液13を霧化可能な第1設定温度に保持されている。この加熱器7は、加熱室形成体18と発熱体19とを有する。
【0028】
加熱室形成体18は、略直方体状の筐体であり、内方に加熱室20が形成される。加熱室形成体18は、本実施の形態では、たとえば断熱材から成る。発熱体19は、外部から与えられるエネルギを熱エネルギに変換して発熱する発熱部21を有するヒータであり、発熱部21が加熱室20に配置されて設けられる。発熱体19は、本実施の形態では、長手棒状のヒータであり、たとえば電力が与えられることによって発熱する電気ヒータである。このような加熱器7は、加熱室20で噴射液13を加熱する。
【0029】
噴射器8は、容器6に収容される噴射液13を、加熱室20を通過させて噴射口22から噴射させる噴射手段である。この噴射器8は、容器6から噴射口22まで噴射液13を導くための輸送管路23と、容器6から噴射液13を吸込んで噴射口22に向けて吐出するポンプ24とを有する。
【0030】
輸送管路23の中途部に、ポンプ24が介在されて設けられ、輸送管路23は、ポンプ24よりも容器6側の管路部(以下「容器側管路部」という)25と、ポンプ24よりも噴射口22側の管路部(以下「噴射口側管路部」という)26とを有する。各管路部25,26は、たとえば金属から成る。
【0031】
容器側管路部25は、容器6の蓋体15を挿通して設けられ、一端部27が、容器6に挿入されて噴射液13に浸漬させている。この容器側管路部25の他端部28は、ポンプ24に接続されている。
【0032】
噴射口側管路部26は、加熱室20を通過するように、加熱器7を挿通して設けられる。噴射口側管路部26は、加熱室20に配置される部分によって、噴射液13が霧化される霧化部分35が構成される。霧化部分35は、発熱体19の周囲を旋回するように螺旋状に巻回されて構成され、噴射液13が加熱室20で確実に加熱されて霧化される。この噴射口側管路部26の一端部29は、ポンプ24に接続され、他端部30に噴射口22が形成されている。噴射口22は、噴射孔12を介してハウジング5外に臨むように配置されている。
【0033】
ポンプ24は、吸入ポート33から流体を吸入して吐出ポート34から吐出する輸送源であり、たとえば電力によって駆動され、流体を圧送することができる。このポンプ24の吸入ポート33に、容器側管路部25の他端部28が接続され、吐出ポート34に噴射口側管路部26の一端部29が接続される。ポンプ24は、たとえば電動ポンプである。
【0034】
噴射器8は、容器6の噴射液13を、ポンプ24の駆動力で、汲み上げ、輸送管路23を介して噴射口22に輸送する。噴射器8は、このようにして噴射口22から噴射液13を噴射する。
【0035】
温度検出器9は、加熱室20の温度を検出する温度検出手段である。この温度検出器9は、感温部が加熱室20に配置され、加熱室20の温度を検出し、その検出結果、すなわち検出加熱室温度を制御基板10に与える。この温度検出器9は、たとえば熱電対などの温度センサを用いて構成される。
【0036】
制御基板10は、加熱器7および噴射器8を制御する制御手段である。霧噴射装置1は、電源手段37をさらに含んでおり、この電源手段37から電力が制御基板10に与えられる。制御基板10は、この電力の加熱器7および噴射器8への供給および供給停止を制御することによって、加熱器7および噴射器8を制御する。電源手段37は、商用交流電源から交流の電力を取得して直流の電力に変換するアダプタ38および直流の電力が蓄えられるバッテリ39を含む。
【0037】
異常検出器4は、警戒区域2への不審者の侵入、警戒区域2を形成する壁などの区域形成部材の破壊、および警戒区域2に設けられている物品への異常な操作などの異常を検出する。この異常検出器4は、異常を検出すると、異常であることを表す情報を制御機器10に与える。
【0038】
この異常検出は、警戒区域2毎に、どのような状態を異常であるとするか、設定することができる。たとえば警戒区域2が、物品の保管場所および住宅の部屋などの場合には、警戒区域2への不審者の侵入または警戒区域2を形成する壁などの区域形成部材の破壊を異常と検出するようにしてもよいし、警戒区域2が現金自動支払機(ATM)などの設置場所である場合には、警戒区域2を形成する壁などの区域形成部材の破壊、もしくは警戒区域2に設けられている機器への異常な操作または大きな衝撃を異常と検出するようにしてもよい。異常検出器4を構成するセンサは、人物の存在を検出する人感知センサであってもよいし、窓または出入口の施錠機構が破壊されたことを検知するセンサであってもよいし、窓または出入口が不所望に開かれたことを検出するセンサであってもよいし、機器などの物品に作用する衝撃を検出するセンサであってもよい。
【0039】
制御基板10は、異常検出器4によって異常が検出されていない通常時には、加熱室20が第1設定温度に保持されるように、加熱器7を制御する。具体的に述べると、制御基板10は、温度検出器9から与えられる検出加熱室温度に基づいて、発熱体19への駆動電力の供給および供給停止を制御する。第1設定温度は、その温度の加熱室20を噴射液13通過することによって、噴射液13が霧化される温度であり、たとえば295℃である。
【0040】
制御手段10は、予め定める噴射条件を満たしたとき、本実施の形態では、異常検出器4が異常を検出したとき、すなわち異常時には、加熱室20の温度が第1設定温度よりも低い第2設定温度に低下するまで噴射液13を噴射するように、噴射器7を制御する。具体的に述べると、制御基板10は、異常が検出されると、ポンプ24に駆動電力を与えて、ポンプ24の駆動を開始して噴射液13の噴射を開始する。そして温度検出器9から与えられる検出加熱室温度に基づいて、加熱室20の温度が第2設定温度に低下するまで、ポンプ24への駆動電力の供給を継続し、加熱室20の温度が第2設定温度に低下すると、ポンプ24への駆動電力の供給を停止して、ポンプ24の駆動を停止して噴射液13の噴射を停止する。
【0041】
第2設定温度は、その温度の加熱室20を噴射液13通過することによって、噴射液13が霧化される温度であり、たとえば270℃である。加熱室20の温度が、第1設定温度と第2設定温度との温度範囲内にある場合には、その加熱室20を噴射液13通過することによって、噴射液13が霧化される。したがって異常が検出されたとき、加熱室20の温度が第2設定温度に低下するまでの間、霧が警戒区域に噴射される。
【0042】
図4は、制御基板10の制御動作を示すフローチャートである。たとえば霧噴射装置1に設けられるスイッチ手段が操作されるなどして、霧噴射装置1が動作可能な初期状態に設定される時点で、ステップs0から、制御基板10による制御動作を開始する。制御動作を開始すると、ステップs1の異常判定工程で、異常検出器4からの情報に基づいて、警戒区域2に異常が発生した否かを判定する。異常が発生していないと判定すると、ステップs1に戻り、異常が発生していると判定すると、ステップs2に進む。このように異常が発生するまで、ステップs1の判定を繰り返す。
【0043】
ステップs2では、噴射器8による噴射液13の噴射を開始するために、ポンプ24への駆動電力の供給を開始し、ステップs3に進む。ステップs3では、温度検出器9からの検出加熱室温度に基づいて、加熱室20の温度が第2設定温度以下であるか否かを判定する。加熱室20の温度が第2設定温度を超えると判定すると、ステップs3に戻り、加熱室20の温度が第2設定温度以下であると判定すると、ステップs4に進む。このように加熱室20の温度が第2設定温度に下がるまで、つまり第2設定温度以下になるまで、ステップs1の判定を繰り返す。
【0044】
ステップs4では、噴射器8による噴射液13の噴射を停止するために、ポンプ24への駆動電力の供給を停止し、ステップs5に進む。そしてステップs5で、一連の制御動作を終了する。
【0045】
このような一連の動作によって、1回の噴射が実行される。一度、噴射動作が実行された後、初期状態に復帰することによって、再度噴射動作を実行することができる。初期状態への復帰は、前記一連の動作が終了すると、直ちに、または一定時間経過後、復帰するようにしてもよいし、たとえば霧噴射装置に操作入力手段を設けておき、利用者によって操作入力手段が操作されて、初期状態への復帰指令が入力されることによって、復帰するようにしてもよい。
【0046】
本実施の形態によれば、予め定める噴射条件として、警戒区域2に異常が発生したとき、噴射液13が加熱されて霧化され、霧が警戒区域2に噴射される。これによって、警戒区域2に異常が発生したときに、警戒区域2の視程を低下させることができる。したがって警戒区域2に不審者などが侵入したとしても、噴射した霧によって警戒区域2の視程を低下させ、盗難および破壊などの行為を実行することを困難にして、盗難および破壊などの後続被害を防ぐことができる。このようにして防犯効果を達成することができる。
【0047】
さらに通常時、加熱室20の温度は、第1設定温度に保持されており、予め定める噴射条件を満たしたときから、すなわち異常が発生してから、加熱室20の温度が第2設定温度に低下するまで、霧が噴射される。これによって容器6に収容されている噴射液13の粘度に依存して単位時間あたりの噴射量が変化しても、噴射液13によって一定の熱量が加熱室20から奪われるまで霧が噴射される。したがって噴射開始から噴射停止までの間に噴射される霧の噴射量をほぼ一定に保つことができ、雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。
【0048】
しかも容器6、加熱器7および噴射器8は、霧噴射装置1に不可欠であることは言うまでもなく、温度検出器9および制御基板10も、加熱器7による加熱制御および噴射液13の噴射動作の制御に不可欠な構成であり、このような必要不可欠な手段を用いて、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器6を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0049】
図5は、噴射液13の温度と噴射量の関係を示すグラフである。図5(1)は、本実施の形態の霧噴射装置1における温度と噴射量の関係を示す。つまり図5(1)は、加熱室20の温度が一定温度(295℃から270℃に)低下するまでポンプ24を駆動して霧を噴射した場合の関係を示す。図5(2)は、噴射液13の温度に対する対策が講じられていない装置で一定時間噴射した場合の温度と噴射量の関係を示す。つまり図5(2)は、ポンプ24を一定時間(25秒)駆動して霧を噴射した場合の関係を示す。
【0050】
表1は、本実施の形態の霧噴射装置1における温度と噴射量の関係を示す。
【0051】
【表1】
Figure 2004321999
【0052】
表2は、噴射液13の温度に対する対策が講じられていない装置で一定時間噴射した場合の温度と噴射量の関係を示す。
【0053】
【表2】
Figure 2004321999
【0054】
図5(2)および表2に示すように、噴射液13の温度に対する対策を講じることなく、一定時間、噴射液を噴射する場合には、噴射液13の温度が低くなるにつれて、噴射量が大きく低下してしまう。これに対して、図5(1)および表1に示すように、本実施の形態のように、噴射時間ではなく、加熱室20から奪われる熱量が一定になるように噴射することによって、単位噴射量あたりの吸熱量の差異によって多少の減少傾向が見られるものの、噴射液13の温度が低くなっても、噴射量の低下を防ぎ、安定した噴射量で噴射液13を噴射できることがわかる。
【0055】
図6は、本発明の実施の他の形態の霧噴射装置1Aを示す断面図である。図6の霧噴射装置1Aは、図1〜図5の霧噴射装置1と類似しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は同一の符号を付し説明を省略する。図6の霧噴射装置1Aでは、容器6は、容器本体14および蓋体15が熱伝導率が高く、耐熱性の高い材料、たとえば金属材料から成る。この容器6は、加熱器7の加熱室20および加熱室形成体18のいずれか一方に配置される。本実施の形態では、容器6は、加熱室形成体18内部に埋込まれるように設けられる。さらに詳細を述べると、蓋体15が加熱室形成体の外方に露出するように、容器本体14が部分的に埋込まれる状態で設けられる。容器側管路部25は、蓋体15を挿通せずに設けられ、一端部27が容器本体14の外側から容器本体14の底部に接続され、容器6内で開口している。制御基板10は、異常検出器4によって異常が検出されると、一定時間だけモータ24に駆動電力を与えて、予め定められる一定の噴射時間だけ霧を噴射するように、噴射器7を制御する。
【0056】
このような構成によって、前述のような防犯効果を同様に達成したうえで、同様に、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。詳細に説明すると、容器6が、加熱室形成体18に配置されることによって、噴射液13が、雰囲気温度に依存して温度が変化することなく、一定の温度に保温された状態となり、粘度が変化することがない。これによって一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも加熱器7は不可欠な構成であり、このような必要不可欠な手段を用いて、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0057】
また容器6を加熱室形成体18内部に設けることによって、容器6内の噴射液13が高温になりすぎることを防止できる。しかも容器と加熱室20との距離を選ぶことによって、噴射液13の温度を設定することができ、取扱いが容易でかつ粘度の低い最適な温度にすることができる。さらに蓋体15を露出させることによって、噴射液13の補充を容易にすることができる。
【0058】
図7は、本発明の実施のさらに他の形態の霧噴射装置1Bを示す断面図である。図7の霧噴射装置1Bは、図1〜図5の霧噴射装置1と類似しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は同一の符号を付し説明を省略する。図7の霧噴射装置1Bでは、輸送管路23の容器側管路部25が、中途部で加熱室20および加熱室形成体18のいずれか一方を通過するように設けられる。本実施の形態では、加熱室20を通過することなく加熱室形成体18内部を通過する。また少なくとも容器側管路部25の容器6から加熱室20に至るまでの部分、本実施の形態ではこの部だけは、内径が噴射孔側管路部26の内径より大きく形成されている。さらに容器側管路部25の加熱室形成体18内部に埋込まれる部分の内径は、滞留時間を長くするために、残余の部分に比べてさらに大きく形成される。制御基板10は、異常検出器4によって異常が検出されると、一定時間だけモータ24に駆動電力を与えて、予め定められる一定の噴射時間だけ霧を噴射するように、噴射器7を制御する。
【0059】
このような構成によって、前述のような防犯効果を同様に達成したうえで、同様に、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。詳細に説明すると、容器側管路部25の加熱室形成体18までの内径が大きく形成されており、容器内の噴射液の粘度が低くても輸送に対する抵抗を小さくすることができる。このような容器側管路部25を経て、噴射液13を一旦加熱室形成体18に導くことによって、噴射液13の粘度を低下させることができる。これによって単位時間あたりの噴射量への、噴射液13の粘度を影響を抑制し、単位時間あたりの噴射量をほぼ一定にすることができ、一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも輸送管路23の一部を、霧化部分よりも上流側で加熱室形成体18を通過させるだけの簡単な構成で、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器6を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0060】
また容器側管路部25が加熱室形成体18内部を通過するように設けられることによって、通過時に噴射液13が高温になりすぎることを防止できる。しかも、加熱室形成体18内部の容器側管路部25と加熱室20との距離を選ぶことによって、噴射液13の温度を設定することができ、取扱いが容易でかつ粘度の低い最適な温度にすることができる。
【0061】
図8は、本発明の実施のさらに他の形態の霧噴射装置1Cを示す断面図である。図8の霧噴射装置1Cは、図1〜図5の霧噴射装置1と類似しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は同一の符号を付し説明を省略する。図8の霧噴射装置1Cでは、ハウジング5に仕切壁40が設けられ、収納空間11が、第1空間41と第2空間42とに仕切られる。第1空間41は、閉塞されて、外部空間との間の熱の移動が抑制されている。第2空間42は、通気孔43を介してハウジング外に開放され、外部空間との間の熱の移動が容易になるように構成されている。容器6、加熱器7、噴射器8および温度検出器9は、第1空間41に配置され、制御基板10は、第2空間42に配置されている。
【0062】
第1空間41は、内外の熱の移動が抑制されているとともに、収納される加熱器7、噴射器8および温度検出器9などが熱源となり、第1空間41の温度が低くなり過ぎることを防ぐことができる。これによって噴射液13の温度が低くなり過ぎることを防ぐことができる。さらにハウジング5には、シャッター部材44によって開閉自在であり、第1空間41をハウジング外に開放する通気孔45が形成されており、第1空間41の温度が逆に高くなり過ぎることを防ぐことができる。このようにして第1空間41の温度をできるだけ一定に保持し、噴射液13の温度をできるだけ一定に保つことができる。
【0063】
しかも熱に弱く、放熱性の良い環境に配置すべき制御基板10は、第1空間41とは仕切られた第2空間42に配置されるので、前述のように収納空間11の一部を、熱の出入が抑制される構成としても、制御基板10の熱暴走による誤動作などの不具合を生じることがない。また制御基板10は、異常検出器4によって異常が検出されると、一定時間だけモータ24に駆動電力を与えて、予め定められる一定の噴射時間だけ霧を噴射するように、噴射器7を制御する。
【0064】
このような構成によって、前述のような防犯効果を同様に達成したうえで、同様に、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。詳細に説明すると、前述のように容器6が第1空間41に配置されて、噴射液13が、雰囲気温度の影響を受けにくい。これによって噴射液13の粘度の変化を抑制し、単位時間あたりの噴射量をほぼ一定にすることができ、一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかもハウジングは、各手段の損傷を防ぐなどの目的で用いられるものであり、不可欠構成である。このように別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0065】
図9は、本発明の実施のさらに他の形態の霧噴射装置1Dを示す断面図である。図9の霧噴射装置1Dは、図1〜図5の霧噴射装置1と類似しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は同一の符号を付し説明を省略する。図9の霧噴射装置1Cでは、セラミックヒータを用いて構成され、容器6に収容される噴射液13を保温する保温器47が設けられる。保温手段である保温器47は、駆動電力が与えられることによって発熱する手段であり、自己の温度によって電気抵抗が変化して、一定の温度に加熱することができる自己温度制御形のヒータである。制御基板10は、保温器47に駆動電力を与えて、保温器47を駆動する。また制御基板10は、異常検出器4によって異常が検出されると、一定時間だけモータ24に駆動電力を与えて、予め定められる一定の噴射時間だけ霧を噴射するように、噴射器7を制御する。
【0066】
このような構成によって、前述のような防犯効果を同様に達成したうえで、同様に、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。詳細に説明すると、容器6内の噴射液13は、保温器47で保温され、雰囲気温度に依存して温度が変化することなく、粘度が変化することがない。これによって一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。さらに噴射液13を保温する保温器47は、前述のように自己温度制御形のヒータであり、保温温度を制御するためのセンサおよび制御手段などを別途に設ける必要がない。したがって他のヒータを用いる場合に比べて、容器内の噴射液の温度を保温するための構成を簡単にすることができる。つまり簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0067】
前述の各実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえば霧噴射装置1〜1Aは、前述のような防犯対策以外の目的で用いられてもよい。たとえばイベントでの演出として、霧を噴射するために用いるようにしてもよい。この場合、たとえば霧噴射装置に操作入力手段を設けておき、利用者によって操作入力手段が操作されて、噴射指令が入力されることを、噴射条件として、制御手段で噴射開始するように制御してもよい。また演出効果に用いる場合においても、照度などの環境を、噴射条件にし、前記環境を検出する手段を設けて、この検出結果に基づいて、制御手段で噴射開始するように制御してもよい。
【0068】
また図6の変形側として容器を加熱室に配置するようにしてもよい。また図7の変形側として、容器側の管路部が加熱室を通過するようにしてもよい。この場合、容器側の管路部が加熱室形成体を通過してもよいことは言うまでもない。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。加熱室の温度は第1設定温度に保持されており、噴射手段は、予め定める噴射条件を満たしたときから、加熱室の温度が第2設定温度に低下するまで、噴射液の霧を噴射するように、制御手段によって制御される。これによって容器内の噴射液の粘度に依存して単位時間あたりの噴射量が変化しても、噴射液によって一定の熱量が加熱室から奪われるまで、噴射液の霧が噴射され、噴射開始から噴射停止までの間に噴射される霧の噴射量をほぼ一定に保つことができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも容器、加熱手段および噴射手段は、霧噴射装置に不可欠であることは言うまでもなく、温度検出手段および制御手段も、加熱手段による加熱制御および噴射液の噴射動作の制御に不可欠な構成であり、このような必要不可欠な手段を用いて、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0070】
本発明によれば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。容器は、加熱室および加熱室形成体のいずれか一方に配置されており、容器内の噴射液は、雰囲気温度に依存して温度が変化することなく、粘度が変化することがない。これによって一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも加熱手段は不可欠な構成であり、このような必要不可欠な手段を用いて、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0071】
好ましくは、容器は、加熱室形成体に設けられ、これによって噴射液が高温になり過ぎることを防止することができる。また加熱室からの距離を選ぶことによって、噴射液の温度を設定することが可能であり、最適温度にすることができる。
【0072】
本発明によれば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。噴射手段を構成する輸送管路は、輸送源よりも容器側の管路部の少なくとも容器寄りの部分の内径が大きく形成されており、容器内の噴射液の粘度が低くても輸送に対する抵抗を小さくすることができる。このような容器側の管路部を経て、噴射液を一旦加熱室および加熱室形成体の一方に導くことによって、噴射液の粘度を低下させることができる。これによって単位時間あたりの噴射量への、容器内の噴射液の粘度を影響を抑制し、単位時間あたりの噴射量をほぼ一定にすることができ、一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかも輸送管路の一部を、霧化のための部分よりも上流側で加熱室および加熱室形成体の一方を通過させるだけの簡単な構成で、霧の噴射量の低下を防止することができる。つまり別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【0073】
好ましくは、容器側の管路部は、加熱室形成体に導かれ、これによって噴射液が高温になり過ぎることを防止することができる。また加熱室までの距離を選ぶことによって、噴射液の温度を設定することが可能であり、最適温度にすることができる。
【0074】
本発明によれば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。容器は、加熱手段および噴射手段とともに、ハウジングにおける熱の移動が抑制された第1空間に配置されており、容器内の噴射液は、雰囲気温度の影響を受けにくい。さらに熱源となり得る加熱手段および噴射手段とともに配置されており、噴射液の粘度が高くなることが抑制される。これによって噴射液の粘度の変化を抑制し、単位時間あたりの噴射量をほぼ一定にすることができ、一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。しかもハウジングは、各手段の損傷を防ぐなどの目的で用いられるものであり、不可欠構成である。このように別途に容器を保温する手段を設けるなどの構成の複雑化を防ぎ、簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。またハウジング全体を熱の出入が抑制される構成にするのではなく、制御手段が配置される第2空間は、熱の出入を容易にしているので、制御手段の熱暴走などの誤動作を防ぎ、かつ前述の効果を達成することができる。
【0075】
本発明によれば、容器に収容される噴射液が、噴射手段によって噴射口から噴射される。噴射液は、容器から噴射口に到達する前に、加熱室を通過し、加熱室で加熱されて霧化される。これによって噴射液は霧化され、噴射液の霧が噴射される。容器を保温する保温器は、セラッミクヒータを用いて構成されている。容器内の噴射液は、雰囲気温度に依存して温度が変化することなく、粘度が変化することがない。これによって一定時間、霧を噴射することによって、ほぼ一定の霧を噴射することができる。したがって雰囲気温度が低い状況下でも霧の噴射量が不足することを防止できる。セラミックヒータは、自己温度制御形のヒータであり、保温温度を制御するためのセンサおよび制御手段などを別途に設ける必要がない。したがって他のヒータを用いる場合に比べて、容器内の噴射液の温度を保温するための構成を簡単にすることができる。つまり簡単かつ小形の構成で、雰囲気温度に拘わらず、安定した噴射量の霧を噴射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の霧噴射装置1を示す断面図である。
【図2】霧噴射装置を示すブロック図である。
【図3】霧噴射装置1の設置状態を示す斜視図である。
【図4】制御基板10の制御動作を示すフローチャートである。
【図5】噴射液13の温度と噴射量の関係を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の他の形態の霧噴射装置1Aを示す断面図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態の霧噴射装置1Bを示す断面図である。
【図8】本発明の実施のさらに他の形態の霧噴射装置1Cを示す断面図である。
【図9】本発明の実施のさらに他の形態の霧噴射装置1Dを示す断面図である。
【符号の説明】
1 霧噴射装置
2 警戒区域
3 装置本体
4 異常検出器
5 ハウジング
6 容器
7 加熱器
8 噴射器
9 温度検出器
10 制御基板
11 収納空間
13 噴射液
19 発熱体
20 加熱室
22 噴射口
23 輸送管路
24 ポンプ
41 第1空間
42 第2空間

Claims (5)

  1. 噴射液が収容される容器と、
    加熱室を有し、加熱室の温度が、噴射液を霧化可能な第1設定温度に保持されている加熱手段と、
    容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
    加熱室の温度を検出する温度検出手段と、
    予め定める噴射条件を満たしたとき、加熱室の温度が第1設定温度よりも低くかつ噴射液を霧化可能な第2設定温度に低下するまで噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする霧噴射装置。
  2. 噴射液が収容される容器と、
    加熱室形成体によって形成される加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
    容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
    予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含み、
    容器は、加熱室および加熱室形成体のいずれか一方に設けられることを特徴とする霧噴射装置。
  3. 噴射液が収容される容器と、
    加熱室形成体によって形成される加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
    容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
    予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含み、
    噴射手段は、容器から噴射口まで噴射液を導くための輸送管路と、輸送管路の中途部に介在され、容器から噴射液を吸込んで噴射口に向けて吐出する輸送源とを有し、輸送管路の輸送源よりも噴射口側の管路部は、加熱室に配置されて噴射液を霧化するための霧化部分を有し、輸送管路の輸送源よりも容器側の管路部は、少なくとも加熱室および加熱室形成体の前記一方と、容器との間の部の内径が噴射孔側の部分の内径より大きく形成され中途部で加熱室および加熱室形成体のいずれか一方を通過するように設けられ、少なくとも加熱室および加熱室形成体の前記一方と、容器との間の部の内径が噴射孔側の部分の内径より大きく形成されることを特徴とする霧噴射装置。
  4. 外部空間との間の熱の移動が抑制される第1空間、および外部空間との間の熱の移動が容易である第2空間が形成されるハウジングと、
    第1空間に配置され、噴射液が収容される容器と、
    第1空間に配置され、加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
    第1空間に配置され、容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
    第2空間に配置され、予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする霧噴射装置。
  5. 噴射液が収容される容器と、
    加熱室を有し、加熱室で噴射液を霧化するように加熱する加熱手段と、
    容器に収容される噴射液を、加熱室を通過させて噴射口から噴射させる噴射手段と、
    予め定める噴射条件を満たしたとき、予め設定される噴射時間にわたって噴射液を噴射するように、噴射手段を制御する制御手段と、
    セラミックヒータを用いて構成され、容器内の噴射液を保温する保温手段とを含むことを特徴とする霧噴射装置。
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